08/10/27 23:51:13 doyWCAoF
「次はこのロールキャベツを食べてみて」
味が好評だと勘違いしてるのかセシルさんは次のおかずを勧めてきた。
「……いただきます」
不安にかられながらも僕は中身が黒いロールキャベツを口に入れた。
うん、汁をよく吸ったキャベツの中にほど良い甘さの何か。
醤油ベースの味とは不釣り合いながらもやっぱり美味しくはない。
唯一の救いはさっきのソーセージほどじゃないということかな。
「セシルさんこれ…」
「フフ、これはねキャベツ中にエリア11のお菓子の羊羹を入れて、エリア11の調味料で煮込んでみたロールキャベツなんだけどね。とう?」
綺麗な瞳でセシルさんは僕を見つめ言った。
「ええ、初めての味です…」
そんな綺麗な瞳を向けられたらそれしか言えません。
目尻が熱くなってきた僕は目尻を押さえ、今度はポテトサラダに手を伸ばした。
「………しょっぱい」
口に入れた瞬間、口の中に不愉快な感触が広がった。
この香りは牛乳だな。
ポテトサラダに牛乳を混ぜて塩で味を整えたってところかな。
牛乳さえ入れなければ完璧だったのにな。
「あら、塩入れすぎたかしら」