09/03/29 00:45:58 q+LOB46U0
両手で顔を覆い、涙に暮れるオヴェリアの腕を掴むと、アグリアスはチョコボ車から引き
ずり下ろした。オヴェリアが悲鳴を上げても容赦はしなかった。ルザリア城の城門の前に、
ふたりの衛兵が立っていた。
「開けろ」
狂気に蝕まれたホーリーナイトが獣の如く吠える。
「手に入れたぞ、聖石を。 そしてオヴェリアをな」
衛兵が無言のままに道を開ける。
「離して」
オヴェリアがアグリアスの腕を振り払った。
逃げだそうとするオヴェリアの髪を掴む。そのまま無造作に引き寄せた。互いの息が感じ
られるほどの距離である。
「どこへ行くのです? 玉座はそちらではありませんよ」
アグリアスはなおも抵抗しようとするオヴェリアの腕を軽々と捻り上げると、城内へ足を
踏み入れた。
「お願い。 もうやめて、こんなこと―」
「オヴェリア様。 何故泣くのです」
アグリアスは歌うように言い、玉座を目指す。
「それではよく見えませんよ。私がディリータを八つ裂きにする様がね」
もうすぐだ。 間もなく、オヴェリアは自分ものになる。
手塚一郎ってなかなかの悪文だな