卓上ゲーム板作品スレ その3at CGAME
卓上ゲーム板作品スレ その3 - 暇つぶし2ch426:心に一番近い場所
08/10/24 23:05:26
 かつて“星の巫女”という数奇な運命を背負っていたくれは。彼女が危機に陥る度、柊はまさに命がけで助けてきた。
 世界のためという名目で殺されそうになった彼女を組織の命令無視して守りながら宇宙に飛び出したり、
 いきなり出てきた異世界の騎士に半殺しにされながらも浚われた彼女の魂を取り戻しに異世界に行ったり、
 あまつ魔王に身体を乗っ取られた彼女自身に殺されかけたりして──その上で、彼女をその数奇な運命から救った。
 これがお伽噺なら、主人公がそこまでして守る相手は、主人公にとって特別な存在であるものである。具体的には想い人とか恋人とか。
 しかし、柊蓮司はこう言い切る。何の裏もなく、本心から。
「幼馴染なんだから当然だろ?」
 ちなみにこの台詞には「仲間なんだから」「友達なんだから」というバリエーションが存在し、そのバリエーションの数以上に命がけで助けた相手──しかも何故か大半が美少女──が存在する。
 下心でも何でもなく、「助けたいから」「見捨てたくないから」というだけで命をかけられる彼の姿勢は、ある意味素晴らしいことなのかもしれないが──助けられた少女達にとっては、たまったものではない。
 物語の騎士のように命がけで助けてくれる相手に、物語の姫君達と同じように惹かれてしまって──その上で、物語の定石無視したその騎士に「いやいや当然のことしただけだから。じゃ、またな。元気で」とか言われたら、もはや泣くにも泣けない。
 そして、くれはもまた、この定石外れの騎士に惹かれ、やきもきしている一人なのである。──ただし、彼女が彼に惹かれているのは、彼が命がけで自身を助けてくれる以前からのことであるが。
 そんな彼女にとって“幼馴染”という言葉は、彼との長い絆を象徴する大切なものであるのと同時に、命がけのイベントを乗り越えてまでも“それ以上”になれない現状を突きつける苦いものでもあった。


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