02/11/22 14:41
>>97
アングルスの聖痕を執拗に狩る殺戮者ヘオスペロス(ディアボルス、デクストラ、フィニス)
堕ちる以前の彼は、延々と続く聖痕者の闘争を運命に対する神学上のエクスキューズとして、
デクストラによって原罪からの解放された者を目指して造られたクレアータだった。
所詮造られた者の身でありながら、余りに人に似すぎていた彼は、その初陣にて
人の持つ負の感情をもトレースしてしまった。
ヘオスペロスは初めて知った感情の奔流によって暴走し、戦場からロストする。
それから時代ともいえる程の永い時間が流れた。
デクストラは既になく、ヘオスフェロスの事を知っているのは彼と対をなす、
もう一体のクレアータ -ヘスペロスのみとなった。
そして、今再び二体のクレアータは対峙する。
「なぁ、兄弟。
ただ、天上に座して、地を這う俺達を睥睨するあいつに一矢報いてやりたいと思った事は
無いのか?俺はどうやって天蓋を穿ち、さらなる闇を招くか、その事ばかりを考えていたよ。
その為に俺は人間になったんだ。
ああ、人間はいいぞ、まるで尽きることの無い泉のように感情が湧きあがる。
そして今日こそ、今宵こそ、俺の呪詛は其処に届くんだ。
もうすぐ日がおちる...夜がやってくるぞ」