10/04/14 04:31:04
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19歳の極貧ボクサーが賞金トーナメントで勝負に出る。
27日に東京・後楽園ホールで行われるプロボクシング興行の「レイジングバトル」は、
通常8ラウンド以上で試合をするA級ボクサーが半分の4ラウンドで戦うトーナメント形式。
優勝賞金のほか、早いラウンドで倒せば倒すほど数十万円のKO賞が与えられる。
昨年の第1回では、出場選手たちが賞金欲しさにスタミナ配分無視で激しい打ち合いを展開した。
今年、ここに出場するのが斉藤司(三谷大和スポーツ)だ。まだ成人式も迎えていない若者だが、
「自分は家族の幸せを背負っている」というのが口癖。勝ってお金がほしい…賞金トーナメント出場の動機は、小学生のときにボクシングを始めた理由と同じだ。父の暴力から母、兄弟と逃げ出したが
生活は困窮。夜食がきな粉をなめるだけという日もあった。
「ホームレス中学生どころじゃない。普通の人なら自殺しているような日々。世界チャンピオンになれば
大金が稼げると思った」
中学生のときからジム2階の部屋に住み込み、高校進学を「そんなぬるい世界は必要ない」と拒否して
練習に明け暮れる。「趣味も恋人もいらない」というボクシング漬けで戦績は現在10戦(6KO)無敗。
2008年、行方不明だった父親がホームレス状態で病死するという悲報もあった中で、全日本新人王を獲得、
大会MVPも受賞した。
「昔、家を出て絶縁状態だった兄たちも、自分の試合を通じて母親と再会したんです。あとはチャンピオンに
なるだけ」と斉藤。
ただ、新人王を獲得しても層の厚いフェザー級では日本ランキングにも入れない。期待のホープは
ランカーたちにも対戦を敬遠され、ジムの三谷大和会長は「目標にしていた出世が1年、遅れている状況」。
そこで決めたのが賞金トーナメント出場だ。斉藤は現在、昼間のアルバイト収入があるが、母の医療保険のほか、
関係者に借りた練習費用を返済するので精いっぱい。「優勝すれば肩書とお金が手に入る」(斉藤)と、
一石二鳥を狙う。
(>>2以降に続く)