09/02/02 23:13:31
玉砕した敗者を光らせたのは、内藤大助がスーパースターたる所以か。
この男は今のボクシング界にとって「光」のような存在だ。入場時にはアリーナの観客が総立ちになった。
『Romanticが止まらない』は、この男の登場に合わせて流れると世界一かっこいいテーマソングに変わる。
芸人風のルックスもリング上ではイケメンに見えた。試合では文字通り相手を光らせ、自身のリスクも考えない勇気ある打ち合い。
終盤まで引っ張っておいて、清水戦の逆転に続く衝撃のKO劇は出来すぎていると思うほどの結末だ。
泣き顔になる勝利の瞬間は全観客の視線がそこに集中している。試合後に「スパーだともっとできるんだけどナァ」と満足しない姿勢もまたイイ。
こんな完成された空間を作れる男は滅多にいない。本人の人間性とセンス、必死な練習とボクサーとしてのプライド、全てが奇跡のように揃ったように思える。
スターは「光」を放つ。対戦相手の賛否あったタイトルマッチだが、内藤の光が「世界戦にふさわしい」舞台に変えた。
少なくとも僕は「この試合を見られて良かった。
やっぱりボクシングって素晴らしい!」と心から思った。