03/08/21 00:19 hbv1aY2z
女主人公とその愛人の若い男の年令が君たちと同じ。
彼女は彼を愛している。
しかし、彼にふさわしい年令の恋人ができるまでと心に誓っている。
そして、時がきて
片目に涙を溜め、片目に微笑みを、彼に向けて。
終章のリヒャルト・シュトラウスの音楽は比類の無い美しさ。
細い銀の糸がからみ合いながら天に登るようと称される。
ちなみに序曲は主人公と彼のベッドの行為が音楽で表現される。
序曲が頂点を迎え、波が行きつ戻りつ静まる時、舞台の幕が上がる。
そこにはベッドで朝を迎えたふたり。あまく囁きあう始まり。
というオペラだよ。
普通、物語というのは、愛の成就に向かって進んでいくものだけど、
ここでは、それは幕が上がる前に既に終わってしまっている。そこからが始まり。
黄昏の金色の美しさと評される。
それと、私のまわりで聞く不倫のあーだこーだは、己を芋と知らない芋が騒いでいるだけ。
19世紀20世紀初めの恋愛の心得はなんと洗練されていたことでしょうと憧れる。