【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合26at EROPARO
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合26 - 暇つぶし2ch500:名無しさん@ピンキー
08/01/19 00:04:27 OSclvLdy
『魔法学基礎Ⅰ』(step1扉にロックをかけよう、step2音を漏らさないためには?以下略)
『錬金の応用』(性的な意味で)
『できる!四十八手』(猫でも出来るコモンマジック基礎48種)
『正しい殿方の惑わせ方』(風は偏在する~)
『ペットの飼い方・躾け方』(もちろん使い魔のことです)

…あれ?

501:名無しさん@ピンキー
08/01/19 00:06:02 zHEJ/Bie
見習さんのシリアスな良作を読んだ後に、せんたいさんのバニーテファを読む。
脳内で映像が浮かぶ。






おっきが痛いです

神共激しくGJ

502:名無しさん@ピンキー
08/01/19 00:14:28 HcTveg8A
へんたいさん乙です

503:名無しさん@ピンキー
08/01/19 03:13:13 u3u4gg1v
だからせんたいさんではないと小一時間ry
へんたいさんGJです

…あれ?

504:名無しさん@ピンキー
08/01/19 05:57:50 q6ZhXnmH
>>500の変態ぶりに俺も奮起(性的な意味で)してしまった。


『魔導禁呪理論』
step1.愛しの彼の性欲を永遠に持続させよう!
step2.愛しの彼の精神を支配し、永遠に虜にしよう!
step3.愛しの彼と永遠に生きられるよう、一緒に不死化しよう!

Laststep.永遠に侵入も脱出もできない部屋を作り、愛しの彼と閉じ込められよう!

著.ノボールヤマグッティ
監修.へんたいさん
イラスト.始祖ブリミル

505:名無しさん@ピンキー
08/01/19 07:07:41 vgtN1MHx
流れを見るとアン様SS投下後は一種の祭りと化してるな。本スレではアン様派は
肩身狭いからアダルトの方に流れてきてるのか?w

いや、俺もそんな感じなんだけどさw

506:名無しさん@ピンキー
08/01/19 08:47:57 sKH3axf0
元々エロに向く人だから、エロパロにそれを期待して来てる人にはごっそさんなんじゃないか?
職人さんもたいがいアンSS書くときはエロネタ多いし。

507:名無しさん@ピンキー
08/01/19 09:34:51 LiIY9/l8
アン様のエロさは異常

508:名無しさん@ピンキー
08/01/19 10:05:04 NADNYxD4
姫様のフェロモンは媚薬

509:名無しさん@ピンキー
08/01/19 11:44:09 XCWIsGpV
だが待って欲しい
サイトがまかり間違って婿入りしたら鶏ガラの苦労は3倍になるのではないだろうか

510:名無しさん@ピンキー
08/01/19 12:32:32 k14h2GZt
鶏ガラってw。
一瞬ルイズのことかと思ったのは内緒だぞ。

511:名無しさん@ピンキー
08/01/19 14:58:06 n97ar32V
以降、>>510の姿を見た者はいなかったという…
(・ω・)

512:名無しさん@ピンキー
08/01/19 17:36:18 Ky6z0UW3
>>473 >>491
いや~いいねぇ~。
最近 テファとアン様のSSしか読む気がしないオレには最高だった!

これでボルボ氏が降臨してくれたら言う事無いわ。

お待ちしてます。

513:名無しさん@ピンキー
08/01/19 17:40:54 1nyyLM0z
この前あんだけの量を投下したのに、鬼め

514:名無しさん@ピンキー
08/01/19 17:49:09 rniQ/tVY
アレはマジでエロかった

ひそかにオリジナル物も期待age


515:名無しさん@ピンキー
08/01/19 17:57:37 ntbciGji
>>504
レスを読んで某所で聞いたヤンデレドラマCDを思い出してしまった
そんでもってそのCDの登場人物をゼロ魔の登場人物に当てはめて
一人でニヤニヤしてしまった
幼馴染=ルイズ 世話好きな妹=シェスタ 
引っ込み思案で無口な女の子=テファorタバサ
アレ?あまり違和感がないような…

516:名無しさん@ピンキー
08/01/19 18:37:47 nYS6596F
このスレ的にはシエスタがのこぎり担当なんだけどな w
本編でおとなしくなっちゃったから、出番が少なくなったみたい

それとも病んでるシエスタ、やりつくしちゃったか??

517:名無しさん@ピンキー
08/01/19 22:08:39 CVBdc9Gq
やっぱり、へんたいさんはへんたいさんだっ!!

でも
> ティファニアの規格外の胸が才人の下腹部で押しつぶされ、そして、ティファニアの下腹部に、布の上からでも分かる、熱い硬い牡が押し当てられる。

先生、この体勢がよくわかりません!!

518:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/01/19 22:13:09 niw0fUJF
>>517
すまにゅ、コピペするときに「下」削り忘れたぉ(ぁ
誤植でごぜーます…

519:名無しさん@ピンキー
08/01/19 22:13:50 mjBKOoB4
>>517
69だろJK

520:名無しさん@ピンキー
08/01/19 22:26:16 hNiwHWu/
>517
いやよく読め、アレが胸でむぎゅっとされてるのにどうしたらアレがテファの下腹部があたるんだ?

521:名無しさん@ピンキー
08/01/19 22:35:49 Dy90p/hh
サイトのあれの長さは1mあるんだな

522:名無しさん@ピンキー
08/01/19 23:13:00 yd2z2mEJ
さすがガンダールヴ!

523:名無しさん@ピンキー
08/01/19 23:22:52 sKH3axf0
一m・・・何その日本刀
まてよ、つまり才人はベッドではガンダールヴの力でその武器を使いこなし・・・

524:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/01/19 23:42:07 niw0fUJF
保管庫修正したからカンベンしてたもれ…。

ところでこいつを見てくれ。こいつをどう思う?
URLリンク(www.amiami.com)

言っておくがお兄さんはロリコンでは(ry
…五月までは死ねないな。

525:名無しさん@ピンキー
08/01/19 23:52:05 Ae4TyzE3
>>524
ああ、下から覗き込んでみたい・・・

526:名無しさん@ピンキー
08/01/19 23:54:51 Dy90p/hh
>>524
おっきした!
それにしても最近のフィギュアは出来がいいねぇ

527:名無しさん@ピンキー
08/01/19 23:57:24 xyQHyi5W
>>524
これはいいな
さすがタバサ好きのへんたいさん

つーかルイズが酷すぎる件

528:名無しさん@ピンキー
08/01/20 00:02:58 IkCjiV3G
>>524
ハッハッハ書き込むたびにレスのどこかに必ずといっていいほどロリ
と忍ばせてるひとが何と言っても説得力のかけらもないさ

529:名無しさん@ピンキー
08/01/20 00:36:20 NYgKVnyQ
>>524
すごく………欲しいです。

530:タバサの隣で眠りたい
08/01/20 00:40:20 WTydTLFG
 本、本、本。
 右を見ても左を見ても、本の背表紙が隙間なくびっしりと並べられている。
 色あせたり汚れたりしている古い本もあれば、まだ誰も手に取ったことがないのではないかと思う
ほどきれいな、新しい本もある。
 どちらにしても共通しているのは、何となく小難しそうで読むのが面倒くさそうな気配を放ってい
ることである。
(やっぱ、こういうところって苦手だなー)
 天井付近までびっしりと書物が詰められた本棚と本棚の間で、才人は居心地の悪さを感じていた。
 静かな空気の中に紙とインクの香りが漂い、その隙間を縫うようにして、本のページをめくる音が
かすかに聞こえてくる。
 ともすれば自分の足音が耳障りに感じてしまうほどの、圧倒的な静けさである。背中がむず痒く
なってきた。
 だからと言ってばたばた足音を立てて走るわけにも行かず、才人は唇をむずむずさせながら忍び足
で歩き続ける。
 目的の書棚は、図書館の中でも奥の方にあった。持っているメモに目を落として、頼まれた本の書
名を確認する。
 才人が自分に似合わない場所だと知りつつこんなところまで来ているのは、相変わらず研究に没頭
していて忙しいコルベールに、一冊の本を借りてくるように頼まれたためであった。
(そんな簡単なお使い、断るわけにはいかねえと思って引き受けたけど。失敗したなー、こんなに神
経すり減るとは思ってなかったぜ)
 とにかく早く用事を終わらせて帰ろう、と考えたところで、才人は目の前の書棚が高すぎることに
気がついた。何せ30メイルはある書棚だから、普通の人間では上段の本を手に取ることはおろか、
背表紙を見てタイトルを確認することすら出来ない。
 周囲を見回してみたが、はしごなどは見当たらなかった。浮遊魔法を扱えるメイジが利用すること
を前提としているのだから、当たり前かもしれない。
 才人は仕方なく図書館の入り口に戻り、受付に座って本を読んでいた眼鏡の女性司書に、本を取っ
てもらえないかと頼み込んだ。
「なんで魔法を使えない人間が図書館なんかに」
 読書を邪魔されたのが相当気に触ったらしく、司書は顔をしかめてぶつくさ文句を言いながら、貸
し出しリストらしき紙束を捲り始めた。
「その本は誰も借りていないようね……仕方がない、取ってあげましょう」
「どうも」
「お礼を仰る暇があるのなら、せめて浮遊魔法ぐらいは覚えてほしいものね、シュヴァリエ殿?」
 声量こそ抑えられていたが、皮肉っぽい口調と嫌味ったらしい微笑は全く抑えられていなかった。
才人は頬が引きつるのを感じたが、無理矢理微笑を作ってその皮肉を受け流した。
(我慢我慢。本さえ取ってもらえりゃ、もう用はねえんだし)
 だが、浮遊魔法で例の書棚の高いところまで上っていた女性司書は、手ぶらで降りてきた。
「ないわね」
 素っ気なく言われる。
「はい?」
「ないの。あなたが探してる本。今この図書館にいる誰かが読んでいるみたいね」
「ええと、それじゃあ」
「返却されるのを待つか、その誰かを探し出して今すぐ貸してもらえるように交渉するかのどちらかね」
「誰が借りてるんでしょうね」
「そんなことは知りません。全く、無駄な時間を……いいところだったのに……」
 女性司書はまたもぶつくさと文句を言いながら入り口の方に戻っていく。その背中に向かって中指
を突きたてたあと、才人は腕組みして考えた。
(どうすっかな。そいつだって読みたくて読んでるんだろうし、無理言って貸してもらうのもなあ)
 悩みつつも、才人はとりあえずその場から離れることにした。と、書棚の脇を一つ二つ通り過ぎた
ところで、視界の隅に見慣れたものが映りこんだ気がした。青い髪である。
(タバサかな?)
 そう思って、ある書棚と書棚の間の狭い通路から首を突き出してみると、そこに備え付けられた小
さなテーブルに、思ったとおりの人物が座っていた。
 座っていた、というのは正確ではない。何故なら、彼女はその小さなテーブルに突っ伏して、かす
かな寝息を立てていたのだから。
 冷静な彼女にしては珍しい失態である。才人は笑いたくなるのを我慢しながら、そっと彼女に近づいた。

531:タバサの隣で眠りたい
08/01/20 00:41:07 WTydTLFG
 そのテーブルは、受付付近にある広い読書用のテーブルとは別に用意されたものらしい。
 無数の書棚に埋もれるようにして設置されており、そのせいで入り口の方からは見えないように
なっていた。
(なるほど、だから図書館で寝てるのに誰も注意しねえんだな)
 それに、タバサ自身の眠り方が非常に大人しいせいもあるのだろう。
 鼾はかいていないし、寝言もない。そもそも呼吸自体が非常に小さく、静かだった。華奢な肩もほ
とんど上下しておらず、身じろぎするような気配もほとんどない。
 一分ほど見つめていても、その状態は全く変わらなかった。
(寝てても静かだなこいつは。これがルイズだったら今頃高いびきで涎垂らしてふがふが言ってるところだぜ)
 そんなことを考えてかすかに笑ったとき、才人は不意に気がついた。
(あれ、この本って……)
 テーブルに顔を近づけてみる。
 タバサは本を読んでいる途中で寝入ってしまったらしく、そこには読みかけの本が開かれたまま置
かれていた。開かれた本の右側に、タバサの左腕が乗せられている状態である。
 タバサを起こさないように、そっと本の左側を上げて、書名を確認する。
(うわ、これ、やっぱり先生が探してる本だよ。どうすっかな)
 才人は頭を掻いた。
(本だけ抜き取る……のは無理か。そもそも寝て起きたら本が消えてた、なんて思わせるのはまずい
し。だからって起こすのもな)
 才人は再びタバサの寝顔に目をやる。
 ほぼ常時冷静沈着な無表情が貼り付けられている顔だが、寝顔は穏やかであり、あどけなさすら感
じられた。緩やかな眉の下にそっと閉じられた目蓋があり、長い睫毛が小さな呼吸と共にかすかに揺
れる。ほんの少しだけ開かれた唇からは、時折緩い呼気が漏れ出している。組んだ腕の上で顔を横に
伏せているために、かけられたままの眼鏡が少しずれていて、それがまた一層寝顔の幼さを引き立てていた。
(こんな深く眠って……よっぽど疲れてたんだなー……と思うと、やっぱ起こすのは可哀想だよな)
 体を揺するどころか、声をかけるのすら躊躇われる。
 仕方がないので、才人は少し待ってみることにした。タバサが自然と起きれば何の問題もないのである。
 じっと待つ間、何もすることがないので、自然とタバサの寝顔を眺めることになる。
 間近でじっと見てみると、非常に整った顔立ちだということが改めて分かる。今現在才人と一番距
離が近いルイズも絶世の美少女だが、タバサもまた負けず劣らずの美貌である。一点はっきりルイズ
に勝っていると断言できるのは、タバサの肌の滑らかさだろうか。図書館の薄暗い照明の下で薄らと
白く光る頬は、思わず手を出して撫でてみたくなるほどだ。
 しかも、今の彼女は実に無防備な寝顔を晒しているのだ。普段の人を寄せ付けない冷たい雰囲気が
完全に溶けて、ただあどけない柔らかさだけが残っている。それを見ていて、才人はふと、彼女が自
分よりも年下であることを思い出した。
(普段しっかりしてるから、つい忘れちまうんだよな。本当は俺らより騒がしくってもいいぐらいな
んだろうに……親父さんもお母さんも大変なことになっちまって、自分に厳しくなりすぎてるんだろうな)
 才人は目を細めた。何か、ほろ苦いものが胸に広がっていく。

532:タバサの隣で眠りたい
08/01/20 00:42:41 WTydTLFG
 そのとき、タバサが不意に、「ん……」と吐息混じりの声を漏らした。起きるか、と思ったが覚醒
までには至らず、少し身じろぎしただけでまた規則的な寝息を立て始める。
 その微妙な挙動で、彼女の艶やかな青い髪の一部が、ぱさりと顔に垂れ落ちた。無垢な寝顔が髪の
毛に遮られて少し見にくくなる。
 本人はそんなことなど全く気付かないように眠りこけていたが、じっと見ていた才人のほうは気に
なって仕方がなかった。
(邪魔っ気だなー、これ)
 青い髪も細やかで艶があり、見ていて十分目を楽しませるものではある。だが、それが貴重なタバ
サの寝顔を隠しているのが何となく腹立たしかった。
(タバサだって、気になるだろうしな。いいよな?)
 心の中で誰かに向かって言い訳しつつ、腕が自然とタバサの顔に伸びる。
 指先が白い肌に触れたとき、想像以上に柔らかい手触りが伝わってきて、才人は背筋に寒気を感じ
たほどだった。そのまま頬を指で突き、こね回して触感を楽しみたくなるのを必死にこらえながら、
才人は撫ぜるような控え目な手つきでタバサの顔にかかった髪を避けてやる。意識して力を抜きすぎ
たせいか、一度では上手くいかずに髪がまた垂れてきた。才人はそのたび、何度も何度もタバサの髪
を手で戻そうとする。
「ふふっ」
 小さな笑い声が、吐息と共にタバサの口から漏れ出した。才人は少しドキリとする。慌てて見ると、
タバサはあどけない寝顔にはっきりとした微笑を浮かべていた。甘ったるく息を吐き出しながら、小
さく身をよじる。
「もぉ、くすぐったいよぉ」
 聞いたこともない無邪気な声音だった。才人の顔に熱が上ってくる。目の前の小さな少女を抱きし
めたいという衝動が、切なく胸を締め付ける。
(なに考えてんだ俺、自重しろ俺! 自重するんだ!)
 必死に言い聞かせていたとき、タバサがまた身をよじりながら、おかしそうな声で呟いた。
「くすぐったいったら……父様」
 才人の体から、急速に熱が引いていった。
 タバサの顔は穏やかさに満ちていた。見ている方も幸せになるような寝顔だ。
 才人はもう一度だけ手を伸ばして、タバサの頭をゆっくりと撫でた。
 それから、無言でその場を後にした。

 事情を話したらコルベールも分かってくれたので、才人はその後ずっとゼロ戦格納庫の隅にいた。
備え付けられた椅子に腰掛け、一人無言で目を閉じていた。叫びながら走り回って木の幹にガンガン
と頭をぶつけたいような衝動が体を駆け巡っていたが、我慢した。そんなことをしても意味がないと思った。
「サイト」
 声がした。心臓が跳ね上がる。格納庫の入り口を見ると、タバサがいた。四角く切り取られた日の
光の中に佇んで、いつもの無表情でこちらを見つめている。
「よう、タバサか。どうした」
 苦労して何気ない風を装う。タバサは静かに近づいてきて、手に持っていた本を差し出した。あの本だった。
「どうしたんだ、これ」
「サイトが借りたがってたって、図書館の司書に聞いたから。あなたの名義で借りておいた」
「そこまでしてくれたのかあのお姉さん」
「親切」
「そうだな。ありがとうよ」
 司書の背中に向かって中指を突きたてたことをひそかに心の中で詫びつつ、才人は立ち上がって本
を受け取り、傍らのテーブルに置いた。それから、頭一つ分ぐらい低い位置にあるタバサの顔を、
じっと見下ろす。
 真っ直ぐに見返してくる青い瞳は、冷たさすら感じさせるほどに静かだった。
「どうしたの」
 才人は「いや、別に」と答えながら目をそらした。いつまでも見詰め合っていると、タバサをつぶ
れるほど抱きしめたいという衝動を抑えられなくなりそうだった。
(と言うか、なあ)
 ため息が唇を押し割った。

533:タバサの隣で眠りたい
08/01/20 00:44:08 WTydTLFG
(なんかな。こいつ、頑張りすぎだって。ああ、添い寝して思いっきり抱きしめて頭撫で回して一晩
中褒めまくってやりてえ)
 才人は心底からそう思った。その念には、自分でも驚くほどに、やましい欲望が微塵も含まれてい
ない。ほとんど父性とも言えるような、今まで感じたこともない大きな愛情である。
 タバサが目の前にいるせいか、その感情は一秒経つごとに増してくるように思えた。
「サイト」
 ふと、タバサが才人の視界に回りこんできた。驚いて身を引くと、ほんの少しだけ眉を曇らせた。
「なにかあったの」
 いつもの平坦な声音から、こちらの身を案ずる優しさが滲み出ているような気がした。
 才人の胸に熱いものがこみ上げてくる。
(ああもう、自分のことで手一杯になるのが当然だってのに、お前って奴は……!)
 今度こそ本当にどうしようもなくなって、しかし抱きしめるのだけはなんとかこらえた。
 代わりに、才人はタバサの両肩に勢いよく両手を乗せた。
「タバサ!」
「……なに?」
 突然の才人の行動に、さすがのタバサも驚いたものらしい。瞳がかすかに見開かれており、返事も
一拍遅れていた。
 そんなタバサの顔を真正面から見つめながら、才人は思いの丈をぶちまけた。
「今夜、俺と一緒に寝ないか」
 返事はなかった。タバサは身じろぎせず、口を開かず、瞬きすらせず、硬直したようにその場に立
ちすくんでいた。
「……冗談?」
 一分ほど経って、タバサはようやくそれだけ口にした。壊れた玩具のように、その首がぎこちなく
傾ぐ。才人は思いっきり首を横に振った。
「いや、冗談なんかじゃない。な、今夜、俺と一緒に寝ようぜ、タバサ」
 溢れる思いを視線にこめて、タバサの瞳を真正面から見つめる。
 そのとき、奇妙なことが起きた。
 白い頬にかすかな赤みが差したかと思いきや、タバサが思い切り才人を突き飛ばしたのである。
 予期せぬ反応に、才人は踏みとどまることすら出来ずに尻餅を突く。
 呆然として見上げると、タバサは俯いて細かく体を震わせていた。折しも差し込んできた夕陽が逆
光となって、その表情を窺い知ることは出来ない。
「タバサ……?」
 困惑しながら声をかけると、タバサは今まで聞いたこともないほど大きな声で叫んだ。
「そういうのは!」
「え?」
「ま……まだ、早いと、思う!」
 そう言って、タバサは勢いよく踵を返した。小さな体が物凄い勢いで遠ざかり、夕闇の中に消えていく。
 才人はその場に座り込んだまま、タバサが残した言葉を何度も何度も頭の中で繰り返した。
 そして、彼女が言わんとすることの意味を悟り、自嘲する。
「そうか……問題を全部解決したわけじゃないから、人に甘えるのはまだ早いと……そう言うんだな、タバサ」
 胸にじわりと温かさが染みこんでいくのを感じながら、才人は立ち上がった。
「やっぱり凄い奴だよ、お前は……俺も、少しでもお前の助けになれるように、頑張らせてもらうぜ」
 タバサが去っていった方向を見つめながら、才人は力強く微笑んだのだった。

 なお、後にタバサは、
「あまりにも突然すぎたために、本来なら喜んで受け入れるところを拒否してしまった。あれはわた
しの生涯でも一、ニを争うほどの失点である」
 と述懐したそうである。

534:205
08/01/20 00:47:11 WTydTLFG
スレのみんな! オラに筆力を分けてくれ! ……みたいな。
タバサの魅力を表現するのには語彙と構成力と男気が圧倒的に足りないことがよく分かった。

しかし彼女は年の割にエロいよなぁ。

535:名無しさん@ピンキー
08/01/20 00:48:50 E55DnYZY
行間開けて・・・

536:名無しさん@ピンキー
08/01/20 00:49:36 rBvwwJt2
>>533
タバサは宇宙一可愛いと思う!
GJだぜ!



アン様は宇宙一エロいけどな!

537:名無しさん@ピンキー
08/01/20 01:13:28 seJSfoFj
>>534
GJ! なんか微笑ましいな

538:名無しさん@ピンキー
08/01/20 01:32:14 qAKB0nNf
>>534
GJ!

いつもいきなり濡れ場 w なので、こういうのがあってもよいと思っていた。ラブコメ的に

539:名無しさん@ピンキー
08/01/20 09:11:50 NYgKVnyQ
>>534
GJすぎる!!!

540:名無しさん@ピンキー
08/01/20 09:57:43 IAFrbxqD
GJ。うろたえタバサくぁーいいよ。
>>535
そこらへんは、書き手それぞれの癖だし・・・読み手も気になる人もいれば気にならない人もいるだろうから。

541:クリスかわいいよクリス
08/01/20 14:26:42 bsdlj9Ei
 ※ゲーム版ネタバレありです。
 
 非エロでもどっかにクリスものないかなぁ…。

 
 瞼の裏に優しく染み込んでくる、朝の光は夢と現実の狭間。

「ん……」
 
 光の刺激に、体内時計は起きよと合図を鳴らすけれど、頭はまだ睡眠を要求している、ような気
がしていつもなら身体を起こすことはしない。
 わずかばかりに覚醒した意識の内で、違和感を覚える。右側に感じていた温もりがシーツとベッ
ドとの隙間で薄らいでいくのを感じた。
 才人は目を覚ます。
 ルイズは才人の左で、変わらず静かな寝息を立てていた。違和感の原因は、同じく才人の隣で寝
ていたはずのクリスが居ないことだった。違和感という程ではなく、単にクリスが既に起きている
ことに気づいた、というだけなのだが、何しろ起床の時間としてはまだかなり早かった。
 淡色のカーテンの先にかすかにぼやける空も、滅多に見ることのないものだ。

「……」
 
 寝ぼけ顔はそのまま怪訝な表情としてクリスの姿を探す。
 すぐに見つかった。昨晩ルイズに許可をとり、スペースを借りたクローゼットから和服を取り出
している。赤い袴が目をついたとき、才人はまさかと思った。
 ベッドの方に背を向け、クリスは和服を傍の椅子に掛ける。
 案の上、浴衣を脱ぎ始めた。彼女が彼女の師匠からその特徴を聞き、誂えたそれの、落ち着いた
色の弱々しい朝日に溶け込む先、下ろした金髪がさらりと揺れる。
 丸く白い両肩が露になって初めて、クリスに悟られぬよう抑えた狼狽の様子をさらに瞳を閉じる
ことで消し去ろうとする。
 頭は完全に冴えていた。

(どどど、どうしよう……!)

 静謐な空間に、衣擦れの音が一際大きく響き、才人の耳に届く。
 
 課せられた使命によってでなく、今度は花嫁修業と称して新たに留学してきた遠い小国の王女、
クリス。才人と同じように日本からきたと思われる人物を師匠として慕っていたため、その立居振
る舞い、言葉の背景にはいつも武士道の考えがちらつく。こちらの国では異質なものであり、日本
でも今は時代錯誤的であるけれど、才人にとっては懐かしさを感じずにはいられなかった存在だ。
 クリスは師匠という侍を、才人を通して見ていた。彼女にとって侍は、憧れと模範の象徴だった。
しかし、仲間と友に催し、才人と踊った舞踏会でその考えの改めねばならぬことに気づいた彼女の
目には、想い人としてのみ映り始めた。はっきりした言葉はまだないけれど、それに類したものは
伝えられている。いつちゃんとした形の告白があるのか、どきどき冷や冷やな才人であったけれど……。

 横目でクリスの様子を窺う。
 ちょうど着替えも終わり、かんざしとリボンで髪を結っているところだった。

「よう、ブシの娘っこ。えらく早いな」

 不意にデルフの声が響く。
 クリスがはっとして壁に立てかけてある剣を見た。


542:クリスかわいいよクリス
08/01/20 14:28:58 bsdlj9Ei
「……驚かすな。朝から心臓に悪い」
「そいつぁすまなかったな。で、何でこんなに早いんだ?」
「日課だ。剣を振る」
「ほぉ」
 デルフの感心の声を受けながら、自身の剣を手に取った。
「そういえばデルフ、君は寝るのか?」
「いんや~、まぁ気分次第だぁな」
 才人とルイズを起こさぬようにと潜めたクリスの声に対し、デルフの声には些かの気遣いも感じ
られなかった。彼は少しくらいの会話で二人が起きることはないと知っているのだ。
「それよりブシの娘っこ。稽古するんならうちの相棒も連れてってくんねぇかな?」
「なに?」
「ちょいと俺を持ってみ」
 一体なんだ、と小首を傾げつつ柄に手をかける。
「む。重いな」
「あぁやっぱりそうだ。お前さんなかなか強いな」
「そんなことがわかるのか?」
「まぁね」
 すごい剣だな、と言外に、剣自体が喋ることへの不可思議さも込めて、クリスはデルフを置く。
「相手がいたほうがいいだろ? まぁ剣技っていうと相棒はとんとだめだけどよ。だからこそっていうかなぁ……」
 そこでクリスは才人のことを思案げに眺める。肯定とも否定ともとれる雰囲気を纏い、空いた間
にデルフが再び口を出そうとしたとき、
「いや、私もここ一年剣の相手はいないからな。才人を日課に連れていくのにやぶさかではないが……」
 曖昧に返事をする。
「お前さんの師匠が死んでからか?」
「ああ。実際はそれ以前より立つことも叶わぬようになっていたんだが、毎朝見守ってくれていた」
 あぁ、とデルフが納得したように呟き今のクリスの心境を代弁する。
「お前さんにとっちゃ、師匠との思い出に相棒を連れるのは気が進まねぇかい?」
「そんなことはない」
 きっぱりと答えた。思わず大きくなってしまった声に、はっとしてベッドの方を見るが、ルイズ
はかすかにうめき声を漏らす程度で起きる気配はない。
 一方の才人は依然として寝たフリを敢行している。
「師匠は師匠で才人は才人だ」
「そうかい」
「そうだな。魔法が主流のこの学院でせっかく剣を扱える者がいるんだ。稽古の相手としないことほど愚かなことはないな。よし、才人を起こそう」
「よろしく頼まぁ」
 隠れながら一部始終に付き合っていた才人は、当然慌てた。


543:クリスかわいいよクリス
08/01/20 14:32:44 bsdlj9Ei
「才人。才人」
 クリスが小声で呼びかけるのをはらはらした心地で、才人は聞く。おそらく顔を覗きこんでいるの
だろう、自分を覆うクリスの影がさらに心の動揺を加速させた。
 どう目を開ければ自然に起きたことになるだろうか。
 その一秒にも満たぬ行為のことだけを真剣に考えながら、しかし答えは出せず、肩まで揺すられて
は起きるしかないなと半ば開き直りのノリで、才人は目を開けた。
「お、おはよう。クリス」
 目の前十センチにクリスの顔があった。
「って近い近っんぐ」
「騒ぐな。ルイズが起きるぞ」
 口元を手で塞がれた才人が、視線をそーっと左に移していく。どうやらご主人様の眠りを妨げてし
まうようなことはなかったようだ。ほっと安心した先で、クリスのきりっとした顔立ちにそれを不用
意に崩さないような綺麗な微笑を見つけて、どきりとしてしまう。
「ど、どうしたんだ? こんな朝早く」
 わざとらしく、取り繕うように尋ねた。
「ああ。実は私の日課に付き合ってもらいたくてな。と、その前に一つ聞いていいか? 才人、もしかして起きていたのではないか?」
「え、いや、その!」
「だから騒ぐなと」
 再び声を出すのを封じられる。
 言っているだろう、とクリスの目が語りかける。
「とりあえず一度出よう」
 
 部屋の外は幾分か暗かった。静まり返る廊下、なだらかなカーブを描く向こうから誰かが歩いてく
る気配は一切感じられない。いつも才人が洗濯を始める時間より尚早く、シエスタのようなメイドた
ちも未だ眠りの中のようである。
「相棒、起きてたんなら言ってくれよ」
「本当だな。盗み聞きとは性質の悪いことだ」
「すみません……」
 毅然とした歩みで前を進むクリスの背中から怒りは感じなかったけれど、居心地の悪さは変わらな
かった。さらに、デルフがそれを余計に煽り立てるものだから、才人は余計に困った。
「で、だ。いつから起きていたんだ? 才人」
 振り返り、腕を組むクリスは少しだけ詰問口調であった。正直に言うべきか迷ったけれど、下手な
嘘は通じまいと思い、着替えのところからともじもじして告げた。
「そうか」
 予想とは裏腹に、反応はあっさりしたものだった。
「怒らないのか?」
 とルイズの例を思い出し尋ねる。
「まぁ、あの部屋に住まわせてもらう上で、ある程度は覚悟していたことだからな。ただ、その……」
 そこでクリスの様子が一変する。伏し目がちになり、恥じらった表情で才人と向かい合う。
「やはり、恥ずかしいものだな。……次からは、起きているなら言ってくれると助かる。いや、その、才人に見られるのは全然かまわないのだが。心の準備というものが、私にもあってだな……」
 ついさっき覚悟はしていたと言っておきながら、この発言である。それに気づいた才人が空気も読
まず、質問してみたところ、
「いや、まさか初日からこんなことになるとは思わなかったのでな」
 と暗に責められ、後悔することになってしまった。
「すみません……」
 二度目の謝罪である。
「かまわないと言っているだろう。いや、かまうんだが。ああもう、朝から何を言っているんだ、私は。さっさと行くぞ、才人」
「お、おう」


544:名無しさん@ピンキー
08/01/20 14:36:24 bsdlj9Ei
ゲームキャラってあんまりないんだね。当たり前か。
それにしてもこのスレはレベル高い(^ω^;)

545:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/01/20 17:20:18 DzjeKKoS
すまない、俺PS持ってないからゲーム版やってないんだ…。
ていうかそもそもぎゃるげ嫌いだし俺。
俺がゼロ魔のゲームを作るとアクションゲーになります。間違いなく。

さて、ここでスレ住人のへんたい諸氏にオススメ書籍などを。
どきどき魔女神判!(チャンピオンKC/八神健)
URLリンク(kill.g.hatena.ne.jp) (紹介記事)
マイティ・ハート(チャンピオンKC/マツリセイシロウ)
URLリンク(www.mypress.jp) (作者様のブログ)

そして今回の選択肢モノは、この弐作品に感銘を受けるあまり書いてしまった。
反省は…一応している。

546:どきどき異端審問!(はじめから) ◆mQKcT9WQPM
08/01/20 17:21:24 DzjeKKoS
「たいへんなのねサイトたいへんなのねーっ!」

うららかな日差しが眠気を誘う昼下がり。
昼食後の優雅な昼寝タイムを邪魔されて、才人は不機嫌だった。
邪魔をした当人はそんな事一切気にも留めずに、才人の目の前できゅいきゅい叫んでいる。

「あんだよ、俺忙しいんだけど」

どう見ても芝生に寝転んで昼寝に入る直前の才人に、シルフィードはきゅいきゅい文句を言う。

「どう見ても昼寝する所なのね!いいから聞くのね!」
「…ツマラン事だったら寝るからな」

最近、タバサのシルフィードの扱いに、才人も影響されつつあるようだ。
アホの子の話は半分以下で聞くに限る。
もう既に半分不貞寝モードの才人に、シルフィードはむっとしながらも続ける。

「『呪印』なのね!また『呪印』が出たのね!」

『呪印』とは。
先住魔法によって作り出された魔法生物で、その姿は紙の様に薄く、何かの文様のような形をしている。その姿ゆえに、『呪印』と呼ばれる。
そして、その最大の特徴は、人間に取り付きその魔力を食らうこと。
取り付かれた人間は、心まで食い尽くされ、廃人になる場合もあるという。
才人はその『呪印』の関わった事件を思い出す。
思い出すだにおぞましい…。

『やだっ……見られるのっ……ヤぁっ………』
『やぁっ、だめぇっ、みられるっ、みられちゃぅぅっ!』

あまりのいやらしい記憶に思わずおっきしてしまいました。
その時は、『呪印』に取り憑かれて、心の力の弱ったタバサを、羞恥プレイで徹底的に興奮させ、体内活動を活発にさせて、体内に潜伏していた『呪印』を無理やり引き剥がしたのだ。

「…ま、まさかまたシャルロットが?」

脳裏でブラウザクラッシャーのようにPOPしまくる、羞恥に泣きそうになりながら感じまくっているシャルロットの動画再生ウインドウを必死に閉じようとしながら、才人は尋ねる。
シルフィードは首を振り、否定する。

「違うのね。それに今回出たのは前のとちょっと違う『呪印』なのね!」

そしてシルフィードは事の発端を話しはじめた。

547:どきどき異端審問!(はじめから) ◆mQKcT9WQPM
08/01/20 17:21:45 DzjeKKoS
シルフィ、今日は機嫌がよかったから進んでおねえさまのお手伝いをしてたのね。
何か手伝うことない?って聞いたらおねえさま、

「これ返してきて」

ってたっくさん本を渡してきたのね。
それは全部図書室で借りてきた本で、最近おねえさまががんばってるお料理の本とか、お裁縫の本とかだったのね。
そうそう。おねえさま最近学問よりそっち頑張ってるのね。
『お母さんになったら必要だから』
って言ってたのね。
まあそんなことより。
シルフィは寄り道もせず、図書室に向かいました。
で、返却箱に全部本を放り込んだんだけど。
またあの丸いのが、図書室で何かしてたのね。
あんまり挙動不審だったから、踏んで縛ってローソクたらしたら、白状したのね。

「…ぼ、ぼくは禁書をまた発見したんです…ああ、もっと踏んでおくれ、ぼくの女神ぃぃぃ」

…あんまりキモいから窓の外に放り投げたけど。
で、見つけたっていう禁書の残骸に、またあのニオイがついてたのね。
当然、シルフィはその中身を調べました。
そしたら、それもまた、『呪印』を封じてた本だったのね!
そして、そこにはとんでもない事実が!
衝撃の事実は、しーえむのあと!

548:どきどき異端審問!(はじめから) ◆mQKcT9WQPM
08/01/20 17:22:07 DzjeKKoS
ぼこ!

「いったーい!何するのねサイト!」
「何が『CMの後!』だ!一体どこで覚えてくるんだそんな言葉」
「韻竜独特の言い回しなのね!気にしたら負けだって大いなる意思も言ってるのね!」

どこの『大いなる意思』だ。その『大いなる意思』は番組スポンサーか何かか。
まあそんな突っ込みはともかく。
俺は続きが気になるので、シルフィードを促した。

「で、何がとんでもないんだよ」
「よく聞いてくれたのね!きゅい!
 そこに封印されてた『呪印』は全部で3体!
 でも、前のほど力は強くなくて、取り憑かれても死んだりとかはしないのね!」

…ならそんな大変じゃないんじゃ?

「でも、やっぱり体は弱くなるし、魔力もなくなっちゃうのね!
 でもでも、本当に大変なのはそこじゃないのね!
 この『呪印』は、人から人に移るのね。
 だから、前みたいに直接触ったりすると、今度はサイトに取り憑いちゃうのね。
 それに、宿主に中から命令して、自分を見つけられないように他人との接触を断つようにしちゃうの!きゅい!」

まあ、確かにそれは厄介だな。

「じゃあ、どうすればいいんだ?」

俺の言葉に、シルフィードは自信満々、胸を張って言った。

「ふんじばって、触らないように道具でコーフンさせるのね!
 出てきた『呪印』は、シルフィが魔法でフットバスのね!きゅい!」

いやまあ確かに正論だが。

「てことは、3人女の子捕まえていたずらしろってか…」

…これなんてエロゲ?
…ん?まてよ?

「あのさ、『呪印』って女の子にしか憑かないわけ?」
「そのとおりなのね!『呪印』は女の子の魔力が大好物なのね!
 そして、その3人のターゲットはすでにリストアップ済みなのね!」

…仕事速いなおい。
そして、シルフィードは胸元から一枚の紙を取り出す。
そこには、3人の女の子の名前が、へったくそな字で書かれていた…。 ⇒to be continued

549:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/01/20 17:30:24 DzjeKKoS
以上。

今回選んでもらうのは、

「リストアップされた女の子」

です。
オリキャラ・ゲームキャラ・アホ竜・男は除外で。
では以下↓よりお選びください。
URLリンク(wikiwiki.jp)
締め切りは本日2000で。

550:名無しさん@ピンキー
08/01/20 17:39:06 09jOmnQS
直前の作品に一つもレスがついてないのに…
これが人気作者の特権というやつか。

551:名無しさん@ピンキー
08/01/20 17:56:27 dmt71hBg
STOP THE GISUGISU

552:名無しさん@ピンキー
08/01/20 18:10:32 H+KBtCa4
>>550
だってゲームやってないんだもの(´・ω・`)

553:名無しさん@ピンキー
08/01/20 19:00:15 seJSfoFj
↑に同じ

554:名無しさん@ピンキー
08/01/20 19:25:37 iSYx/job
>>549
え~アホ竜ダメなんすかw
俺DSとPSPしか持ってないな。

555:名無しさん@ピンキー
08/01/20 19:33:26 bsdlj9Ei
>>550
ゲーム版キャラだしレスがつくのは期待してなかったから気にしないでくれ
投下前にクリスの名前出しても全く反応なかったし('A`)

ちなみに俺もゲーム自体はやってない。ニコニコで見ただけのニコ厨ですた
お騒がせスマソ

556:名無しさん@ピンキー
08/01/20 20:05:23 E0J7uIs1
>>550
レスが付かないと投下しちゃいけないなんてルールあったか?
前投下から一時間以上開いてるしいいんじゃないかな

そして締め切り時間ががが

557:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
08/01/20 20:14:31 DzjeKKoS
はい、投票締め切りました。
結果は以下。
アンリエッタ[42]
タバサ[42]
ティファニア[39]
アニエス[31]
ルイズ[28]
シエスタ[13]
ベアトリス[10]
モンモランシー[7]
キュルケ[5]
イザベラ[3]
ていうか無効票が25票もあったぞww注意書き読もうよみんなww
というわけで同率一位のアン様かタバサか。奇しくも王族対決ですな。
どっちから書こうかな?
ではではノシ

558:名無しさん@ピンキー
08/01/20 20:36:16 Q6++9RUk
ルイズ低いなぁおい
ともあれ期待して待たせてもらいます

559:名無しさん@ピンキー
08/01/20 20:43:23 IoWkpD1a
>>701
うんこを咥えて走り出すだろ?

560:名無しさん@ピンキー
08/01/20 21:24:37 jpkL0sOw
>>557
ここはおまえの日記帳じゃねえ
チラシの裏でも書いてろ!

561:名無しさん@ピンキー
08/01/20 21:27:01 rBvwwJt2
>557
ギギギギギ・・・・

シエスタが書かれない
くやしいのう兄ちゃんくやしいのう

562:名無しさん@ピンキー
08/01/20 21:43:18 IAFrbxqD
>>560
投票締め切り告知くらいはいいんじゃないだろうか? そんな目くじら立てなくても。
正直俺も以前のスレでの投票には、どっちかというと批判的だったが、だからこそこうして保管庫に投票所が作られたわけだし。
「投票結果なんか知らせず黙って作品書いて来ればいい」というのもアレだよ。

563:名無しさん@ピンキー
08/01/20 21:46:43 IkCjiV3G
大荒れの予感?
有名無実化してる叩きスレへご案内
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
>ルールは以下の通り。
>6、叩く側は何をしてもよし。露骨に行き過ぎた中傷や人格批判でもOK。
>7、ここでの話を本スレに持ち込まない。持ち込まれてもスルーする。

564:名無しさん@ピンキー
08/01/20 21:50:23 kYPiSjpf
>>557
シエスタがヒロイン達に大きく離されてるのが現実的でなかなか笑える。アニエス以下だもんな
やっぱ最近は原作で空気になってるしな。銃も出てきた所で日本人の末裔として参戦する展開
しかないな、これは。日本刀とかもあるんだっけw

つーか締め切りHAEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE。

565:名無しさん@ピンキー
08/01/20 22:40:10 VS5YmQKf
>>557
お、アンリエッタとタバサか

566:名無しさん@ピンキー
08/01/20 23:25:11 snnElt0n
姫様ハァハァ!
むしろ自分からサイトにまとわり着きそうだwww

567:名無しさん@ピンキー
08/01/20 23:47:28 MAySBRCl
ゼロ使好きな連中が多い割にはPS2版のゲームやってない人多いのか?
1作目は糞戦闘システムのおかげでアレなできだったがシナリオは充分に良かった。
2作目は戦闘無くしたおかげでゼロ使好きには神ゲーになった。
オリキャラのクリスとリシュもいい感じだし原作よりのキャラ構成になってるんでアニメ版がダメな人でも充分に満足できる一品だぞ。
SSであるようなシュチエーションが音声付で楽しめます。


568:名無しさん@ピンキー
08/01/20 23:47:30 IAFrbxqD
姫さまは子犬っぽいからな、本質が甘えっ子。
せんたいさんのアン様は、真面目な部分がほぼ切除されてるからなお笑えることにwww

569:名無しさん@ピンキー
08/01/21 00:28:09 j8CxgtAH
はあ・・アニエス好きなのにいつもあと一歩足りないな

570:名無しさん@ピンキー
08/01/21 00:29:59 c6zcmjcQ
>569
だったらYOU!書いちゃいなよ!



オレはシエシエ書くからさ

571:名無しさん@ピンキー
08/01/21 02:11:19 FyhzRMdK
ベアトリス……(´・ω・`)0票かよ…

13巻で活躍しだすと信じてたんだ!正統ツインテ娘ヒャッホイ!!って思ってたんだ!!!

お前らそんなに乳がいいのか!垂れるんだz

572:名無しさん@ピンキー
08/01/21 02:44:01 bfoB6OtF
>>571
二次元キャラに乳は垂れぬ!

573:名無しさん@ピンキー
08/01/21 03:01:28 22pWGclb
>>555
遅くなったけどGJ!
ゲームやって、クリスに惚れた俺は
少数派?

574:名無しさん@ピンキー
08/01/21 03:23:24 22pWGclb
>>573
俺もゲームをやって
クリスかわいいよクリスって思った。
しかし、それ以上にタバサにココロをぶち抜かれたぜ。
ゲームのタバサはヤバイ。思わず抱き枕注文しちゃったぜw

575:名無しさん@ピンキー
08/01/21 03:28:40 22pWGclb
連投スマソ

576:名無しさん@ピンキー
08/01/21 07:59:13 pX/hayV0
これは酷い自演

577:名無しさん@ピンキー
08/01/21 08:40:32 HCwRNy/9
ワロタ

578:名無しさん@ピンキー
08/01/21 10:54:26 Y5jTjOk1
けどクリスかわいいよクリス

579:名無しさん@ピンキー
08/01/21 10:56:15 sdsMt6J4
せっかく20分くらい空けたのになw
そんなにタバサプッシュ話題に持ち込みたいなら、自分でタバサの魅力爆発なSS書けばいいじゃん。

580:名無しさん@ピンキー
08/01/21 12:26:05 J1LDXTzG
たまにはでいいんで1作目に登場したサイトのクラスメートのハルナの事も思い出して下さい…
え?一作目は黒歴史ですか…?
ハルナも好きなんだけどなぁ…まあ、クリスやリシュの方がもっと良い訳だが…。
ゲーム2作目はツンデレイベントのルイズとタバサの2人に抱きつかれてウリウリグリグリされるのが最高にたまらん(*´Д`)

581:名無しさん@ピンキー
08/01/21 13:10:16 x3sLR1HR
ルイズのクリトリスかわいいよ

582:名無しさん@ピンキー
08/01/21 15:43:38 ilNPQtX5
>>573-577

wwwwwwwwwwwwww

583:名無しさん@ピンキー
08/01/21 16:06:52 qMq8raW/
アン様を真っ暗で誰も来ない静かな地下牢に閉じ込めて
抵抗できないよう縛った上で一日中お尻の穴を舐め続けたい
食事のときも、寝るときも、排泄のときも、ずっと…
そしていつか、当たり前のように俺の舌を受け入れてくれたら、とても素敵なことだと思う

584:名無しさん@ピンキー
08/01/21 16:11:01 x3sLR1HR
なんだお前は、ビッチの尻穴なめてないと死ぬのか?

585:名無しさん@ピンキー
08/01/21 16:46:04 XLe/oY1U
ウォークマンでドラマCD聴きながらノベル読んでると頭がイカレそうになるな・・・。
はぁ、俺どうかしてる。ちょっとゼロ魔絶ちした方が良いのかな。
マジでおかしい・・・。

586:名無しさん@ピンキー
08/01/21 17:01:27 vkTraLT1
>>585
ああ、その方がいい
俺がウォークマンとノベル預かっててやるから

587:名無しさん@ピンキー
08/01/21 17:02:31 6ae+EXZO
>>585
その煩悩をここにぶつけるんだ!!!!

588:名無しさん@ピンキー
08/01/21 18:12:22 sdsMt6J4
>>583
まあそのシチュで書きたまえ、読むからさ

589:名無しさん@ピンキー
08/01/21 18:22:17 jGTD58fd
URLリンク(up2.viploader.net)

こいつを見てくれ
どうおもう

590:名無しさん@ピンキー
08/01/21 18:33:56 FQh+LJK0
>>583
こいつは間違いなく変態ww

アレだ、姫野議員だっけか?アレの6年の性活と同じぐらい変態だなwwwwww

591:名無しさん@ピンキー
08/01/21 18:36:16 DUaOsPQA
>>589
かわええええええええええ

592:名無しさん@ピンキー
08/01/21 18:43:39 FQh+LJK0
>>589
ちょっと顔の辺り補正はいってるような気がしないでもない
やけに白くて血の気がないなw

593:名無しさん@ピンキー
08/01/21 18:53:04 X01p8Iz8
>>589
あれ?いつの間にか世界扉で繋がってたのか?w

594:名無しさん@ピンキー
08/01/21 19:29:48 u0iVFloZ
>>589
三次の絵を見せられて、どうコメントしろと?

595:名無しさん@ピンキー
08/01/21 19:35:53 jeI5MiMy
>>589
画面越しでも匂ってくる様な生き物臭さに吐き気がした

596:名無しさん@ピンキー
08/01/21 20:00:55 +kk/aA5Z
ふふふっアニエスタンはボクだけのものふふふっ

597:名無しさん@ピンキー
08/01/21 20:59:13 aR9t+AJ3
>>589
すごく…………かわいいです

598:名無しさん@ピンキー
08/01/21 22:10:32 lvbdJEJB
そういえば、ルイズってなんでサイトのこと好きになったんだっけ?
最初は平民がどうとかいってたけど

599:名無しさん@ピンキー
08/01/21 22:27:28 sdsMt6J4
そういうのはラノベスレか雑談掲示板で語ったほうがいいような気がする。

600:名無しさん@ピンキー
08/01/21 22:31:03 fXZILeVE
吊り橋効果じゃなかったか?

601:名無しさん@ピンキー
08/01/21 22:40:35 bfoB6OtF
>>594 >>595
おまいらww 特に595は本物だなww


602:名無しさん@ピンキー
08/01/21 22:41:52 damWYH9o
>>598
個人的にはこのSS中の考察が一番しっくり来る。

痴女109号さん作『見知らぬ星』
URLリンク(wikiwiki.jp)

……というように答えるのがエロパロ板的には正しいかな、と思うんだがどうか。

603:名無しさん@ピンキー
08/01/21 23:07:15 xnGjVVHs
>>598
使い魔に情を抱くようにわたしってば条件づけられているんだもん。
虚無に操られて使い魔に情を抱くなんてわたしってば可哀想だわ。とっても可哀想な女の子だわ
(ルイズ・フワンソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢談)>13巻参照

才人みたくテファに虚無かけてもらわないとフィルターかかったまま

604:名無しさん@ピンキー
08/01/21 23:09:22 xnGjVVHs
11巻だったー
ネタレスでミスる俺っていったい……

605:名無しさん@ピンキー
08/01/21 23:44:58 j8CxgtAH
>>589
顔の修正が呪い人形みたいで怖い。なんでみんなこんなことすんだろう
>>570
俺今までss書いたことなくてさ、それでもこのスレに触発されて努力したことがあるのよ
でもだめだ。シチュやエロ描写が好きなエロ小説サイトのパクリにしかならない


606:名無しさん@ピンキー
08/01/22 00:06:40 D6e39aiM
練習でちょっと書いてみた小ネタ投下。
2レス消費するよ。

607:テファの憂鬱
08/01/22 00:07:29 D6e39aiM
「サイト、ちょっと聞きたいことがあるの。いい?」
「ああ。俺に答えられることなら、なんでも聞いてくれよ」

 何の気なしに軽くそう答えて、才人は次の言葉を待った。

 ティファニアに呼び止められたのは、ある夜のこと。
 風呂から部屋に戻る途中、困り顔をしていた彼女にばったり出会ったのである。
 彼女はそわそわ落ち着きなく周囲を見回すが、廊下には他に誰もいない。
 深呼吸して、それから意を決したような顔をして、こう言い放った。

「あの……あのね? 最近、おへその下がむずむずするの。これってヘンだよね?」

 ……へその、下?
 彼女の言葉に応じて、目を合わせていた才人の視線がつーっと下降した。
 規格外の胸。くびれた腰。けしからん曲線の、さらにその下へ。
 ……布を隔てた向こう側は、彼女の言う、へその下。
 そこには、女性の未知の部分……くらいしか、ないわけで。
 かっと一瞬で血の上った頭がクラクラして、才人はよろけた。

「……あー、なんだ。テファ。そんなこと男に聞いちゃいけません」

 あまりの発言に思わず鼻を押さえて、しかしどうにか佇まいを崩さずに言う。
 なぜなら、彼女の表情に浮かんでいたのが、色気でなく怯えだったから。

「でも……クラスのみんなはこんなお話してないの。わたしだけなのかな、って」
「そ、そんな事ないって。病気じゃねえし、生理的な事だから心配ないよ」
「そうなの? ……じゃあ、これって、どうすれば治るの?」

 ど、どうすれば? って……俺に言われてもね……。
 そう答えようとした才人の脳裏に、一瞬、すばらしい光景が花開いた。

 ベッドの上。テファは困惑したような表情だが、ほんのり頬を染めていて。
 自らその革命者をふにふにと揉んで……そう、あの時のあの感触を自分で味わって。
 さらに怯えと期待の色の入り混じった目で、スカートの裾を指先でつまんで、そーっと、
ゆっくり、じっくり、たくし上げてみたりして……。
 それからそこを下着越しに指で……。

 ……って、友だちのテファが悩んでるのに、こんな妄想してちゃダメだろ、俺!

 我に返った才人はばたばたと大きく腕を振って、妄想を追い払う。
 妙な行動をしている才人を、ティファニアは心底不思議そうな顔で見つめた。

「……バカっ! ヘンな事聞くなよ!」
「あ、そ、そうだよね。ごめんね。迷惑だよね……。本当にごめんね……」

 叫ぶような声に元来気の弱い彼女はびくんと身をすくませた。
 それから泣きそうにしょんぼりしたのを見て、才人は慌て、自分の軽率さを後悔した。
 彼女にとって、今この学院で心を許せる相手は少ない。怯えさせてはかわいそうだ。
 だから、罪滅ぼしとばかりに、できるだけ優しい笑顔と声を作って、答える。

「あのさ、大声だして悪かったよ。迷惑とかはいいけどさ、男にはわからない事なんだ」
「?……でも、こんな話できるのは、サイトくらいなの」

 確かに、こんな話をできるほどの仲の相手は、まださすがにいないだろう。
 何しろ編入してから、さして日が経っていない。
 ……かと言ってこんな事を素直に自分が教えるわけにもいかない。才人はうなった。

 そうだ、信頼のおける、かつテファと馴染みの深い誰かに託そう。それしかない。

「テファ、ルイズなら平気だろ? 知ってるかわかんねえけど、聞いてみたら?」

608:テファの憂鬱
08/01/22 00:08:16 D6e39aiM
「あ。……うん。聞いてみるね」

 にっこり顔を綻ばせたテファは、すぐさま才人の横を駆け抜けた。
 あれ、今日はずいぶんせっかちだな。今すぐ知りたいとは、またエロ……い……。

 ほっとした才人が、ティファニアの背中を見送ろうと、笑顔で振り返ったその先。
 彼女の影からはみ出しふわりと揺れたのは、桃色の髪だった。

 才人の笑顔はそのまま凍りつき、ざーーっと音たてて、顔から血の気が引いた。

「ルイズ。あのね、ちょっと聞きたいことがあるの」
「どうしたの?」
「最近、おへその下がむずむずして困ってるの」
「…………おへその下?」
「さっきサイトに聞いてみたんだけど、怒られちゃったの」

 それは言わないでくれ、テファーーー!!
 才人は内心で、思い切り叫んだ。

 ……なんでさっきちゃんと口止めしなかったのかと、自分に問いたい。
 ああ、俺死んだネ。うん、今日死んだ。確定した……。
 どんな痛い攻撃を食らうのか、連鎖的に想像した才人の肩が震えだした。

「どうしてそんなことで怒るのよ?」

 ……ん?
 ルイズの不可解な反応に、才人は恐怖をわすれ、耳を傾ける。

「だって、かゆいなら……ホラ、こうやって掻けばいいんじゃない?」
「でもそれだと、この辺はかいた跡が残っちゃうの……」
「そういう時は叩くといいって聞いたわよ」
「…………あ。少しだけど、かゆくなくなったみたい」
「でしょう?」
「ありがとう、ルイズ!」

 ……もしかして、それはあれですか? ただの、じんましんってやつですか?
 あぁ、そうだよな……テファって、どれが恥ずかしいのか、どれが聞いちゃまずいのか、
そういや、まだよくわかってなかったんだよなあ……。
 あはは。あははは。俺、バカだなぁ。…………い、今のうちに逃げよう。

 襲い来る嫌な予感に、抜き足差し足、この場から遠ざかろうと思ったその時。

「サイトってば、どうしてこんな事でテファに怒ったのかしら?」
「こういう事は男に聞いちゃだめ、って言ってたけど……わたし、よくわからないわ」
「…………男に? …………へぇー。ふぅーん。なるほどねぇ」

 ルイズの声が、にわかに冷ややかな響きを帯びた。
 それから、かつんかつんと響きだした靴の音が、才人の目の前で止まる。
 二人は、お互いに凍りついたような引きつった笑顔で対峙した。

「……わたし、いま機嫌がいいの。申し開きがあるなら、聞いてあげてもいいわよ、犬」
「えっと……彼女は突拍子もない質問をすることがあるので、良かれと思いまして」
「そう。でも、そんな勘違いしたんだもの、想像の一つくらいしたのよね、この駄犬は?」
「ふ、不可抗力です」
「そんな不可抗力は認めません。主人である私が認めないので、これは重罪です」
「そ、そうですよ、ね…………た、助けて! テファ!」

 思わず駆け出し、逃げながらティファニアに救いを求めた声は、既に悲鳴。
 しかし、直後発動した爆発によって数メイルふっとび、衝突した壁に頭がめり込んだ。
 人の話はよく聞こうと……。彼は壁の中でまさに「痛」感したのであった。

609:名無しさん@ピンキー
08/01/22 00:08:30 7LdKkGxf
>>602
13巻でダメージ受けてる所になんて物読ませるんだ・・・。
脳天気馬鹿エロSSでも漁って気分転換するか。

610:Lv.見習
08/01/22 00:10:47 D6e39aiM
以上。
テファ練習。気弱・常識知らず以外にキャラがつかめません、先生諸氏。

当初想定した流れは、このあと、
ルイズに聞く→自分が教えずに次にサイトに聞かれると困ると自ら講師、レズ
→頭が冷えて後悔、穢れちゃったとサイトに告白→勘違いしてサイト蒼白

とか考えたんだけどレズ書くのがつらくてやめたんだぜ。

611:名無しさん@ピンキー
08/01/22 00:32:55 Lc6KnKg3
>>610
乙。
言われてみればハーフエルフで爆乳で虚無ってこと以外のテファの明らかな属性って、優しい子・気弱・常識知らずくらいかな。
でもそれで充分な気もする。

612:名無しさん@ピンキー
08/01/22 00:43:58 OipjjaUc
乙乙



俺も続き書きたいが某板の馬鹿のせいで灰汁禁食らって携帯厨なんだよね……凄い書きにくいなこれ。よくスイーツ共は携帯小説なんて書けるわ

613:名無しさん@ピンキー
08/01/22 01:25:54 8UPS3dQG
これ使えばちょっとは楽になるかも

URLリンク(pk2ch.saneda.com)

614:名無しさん@ピンキー
08/01/22 01:29:00 U84moRiY
>>610
乙。←ゼ、ゼットじゃないんだからね、お、乙なんだからっ!!

615:バレット
08/01/22 12:35:22 FfeLgKUF
シリーズの続き、投稿いきます。
今回は幕間っぽい感じ?

616:バレット
08/01/22 12:37:42 FfeLgKUF
ヴェルサルテイル宮殿・正面入り口前。


ガリア王家の紋章が施された、華やかな竜籠が停まっている。
門の前にはたくさんの人が集まっていた。
宮殿の主の王家の人間から花壇騎士団所属のメイジ、更に従者からメイドといった宮殿で働く平民まで。
彼らの視線は竜籠の傍の一点に収束されている。

「ひっく、ひっく、ぐすぅ・・・」
「オイオイそんなに泣くなって。別にこの先もう会えなくなる訳じゃねぇんだからさ」

サイトの胸に縋りついてイザベラが泣きじゃくっていた。
シャルロットもサイトの腕にしがみつく形で顔を埋めている。微かに、彼女からも嗚咽が漏れていた。
何でだろう。彼女達はこんなにも小さい背中だったろうか。

「少なくとも夏期休暇とかで帰ってこれるんだろ?そんな深く考える事無いって」
「う、うるさいよ・・・それでも、寂しいものは寂しいじゃないの・・・」

シャルロットもイザベラの言葉に同意したように、少年みたいなショートカットが上下に揺れた。

ああ、もう。そんな事言われたら。
こっちもそんな気分になるじゃないか――

「・・・ああ、そうだな」

2人の背中に腕を回して、優しく抱きしめる。
2人から漏れる嗚咽が少しだけ大きさを増した。2人の体温を確かめるかのように、サイトの腕に篭る力も増した。
雲の間から差し込む一筋の光に照らされたそれはまるで、1枚の絵画のような優しさと哀しさと神々しさを併せ持っている。

・・・3人の背後でハンカチ噛み締めて滂沱の涙を流してるギャラリーが居なきゃね。

「ほら、時間だろ。そろそろ行けって」

内心かなり名残惜しいが、それでもサイトはそう言って2人から離れた。
この世界に来て早数年。今ではジョゼフの直属の部下としてそれなりに部下を持つ立場になったサイトである。
なので、公私の区別をつけなきゃならない重要性はよく分かっていた。
2人の少女もそう言われてハッとしてから涙を拭っていつも通りの顔になる。
それでも泣きじゃくって紅くなった目は誤魔化しようが無い。
2人はサイトに導かれて竜籠に乗り込んだ。

「それじゃあ、言ってくるからね。私達が居ないからって仕事の手抜くんじゃないよ!」
「・・・頑張る」
「おう、2人とも気をつけてな。頑張れよ」

イザベラは何時ものツンケンした口調で。
シャルロットは簡潔ながら力強い口調で。
そしてサイトは優しさの篭った声で。


617:バレット
08/01/22 12:39:01 FfeLgKUF
そのまま扉が閉められ、2人を載せた竜籠がサイトとギャラリーに見送られながら青空へと飛び立っていく――
そう、そうなっていれば、それはきっと感動の1シーンとして皆の脳裏に刻まれていただろう。

――それは問屋が下ろさない。

「何言ってるんだサイト。お前も一緒に行くんだろうが」

後方から声がした。一同、へ?とばかりに疑問符を浮かべた表情で一斉に振り向いた。
そこには立派なお髭が特徴的な、けど国王なのに少し前まで人望無くて、
サイトを召喚して『虚無』の属性に目覚めたのをきっかけにええいなんかもう才能とかで悩んで他のアホらしくなったじゃねえかコンチクショウ、
と開き直って興味ある事以外は弟に仕事を押し付けて王宮の人間と道楽にふけっている『道楽王』ジョゼフの姿。顔にニヤニヤと愉快そうな表情を貼り付けている。
隣には、彼の弟でシャルロットの両親であるシャルル夫婦も居た。
もっともその表情は隣の兄やギャラリーとはまた別の顔、苦笑じみた物だったが。

「やはり我が王家の子女を護衛も無しに他国に送り出すのは問題なのでな。
という訳でサイト、2人と一緒に魔法学院に行って来い」
「ちょ、聞いてねえよ!?」
「そうだろうな。言わなかったから」

うわ、何コイツ!ムカつくなオイ!
フハハハハって悪役みたいな笑い方してんじゃねえ!ピッタリじゃねえか!

「何、別にサイトもイザベラもシャルロットも良かっただろう?数年来の思いをようやく告げる事が出来たのだからな。これで跡継ぎの心配もしなくて良い」

キュボッ、と少女2名の血圧急上昇。そして顔も真っ赤っ赤。
どうやらこの1ヶ月、一体ナニをいたしていたのかまるっとお見通しだったようで。
なんだかギャラリーの視線も生温かい。

「じょ~~~~ぜ~~~~~ふ~~~~~~!!!」
「フハハハハ、捕まえてみるのだな明智君!」
「古いんだよ!てか何でお前が俺の世界のネタ知ってんだ~~~~!!」

歳の割には中々健脚なジョゼフ。
ってか何気にガンダールヴ発動中のサイトでも追いつけないってどんだけさ。
その一方、感動の別れをたった今まで行ってた相手が一緒に来ると知らされた少女達は、

「サイトと一緒、サイトと一緒・・・」
「甘い青春の学生生活・・・」
「「・・・・・・・・はふぅ」」

揃って幸せそうな溜息をついていた。
・・・ガリアの未来は、微妙に不安である。


618:バレット
08/01/22 12:41:00 FfeLgKUF
同時刻:『白の国』アルビオン

アルビオン王家の紋章に彩られた竜籠が人を乗せて今、出発しようとしている。

「それでは父さん、母さん、言ってくるね」
「気をつけてな。ジェームズを通してあちらの学院長にも話は通してある」
「例え多数の人間が恐れても、きっと学院にも父様や『彼』やマチルダのように、テファを受け入れてくれる人間も居る筈よ。マチルダも、娘の事をよろしくお願いね」
「心得ています」
「もう、マチルダ姉さんたらそんなに固くならなくてもいいのに・・・」

金髪の少女が幾分苦笑しながら、メガネをかけた緑の長髪の女性にそう言った。
母親譲りの美しさと最高級の絹の如き艶やかな髪、そして女神のような微笑と優しさでもってアルビオンの王族と国民を虜にしている少女の横顔に、竜籠の乗り手はついつい目を奪われる。
ついで緑の女性にギロッと睨まれて慌てて目を逸らす。
そして女性も少女と同じように苦笑じみた表情を浮かべてから、意地悪く唇を歪めた。

「テファだって浮かれてるじゃないの。そんなに『彼』に会うのが楽しみかい?なんてったって好きな彼と同級生になるんだからねえ」
「ち、違うの!えっと、それはお兄様とまた会えて一緒になれるのは嬉しいんだけどえっと・・・・・」
「へえ、滅多に会えない『彼』は様付けかい?悲しいねえ、私なんてテファのおしめ代えた事あるぐらいの付き合いなのに」
「そうね、あの頃からマチルダやサウスゴータ卿にはお世話になってきたわ」
「姉さん!」

顔を紅くした少女がアワアワと過去の恥ずかしい事をぬかす女性の口を塞ぐために、女性に飛びつこうと慌てて動き。

ブチン

少女のブラウス、その胸元のボタンが纏めて弾けて、内側でふんにゃり押し込められていた中身がまろびでた。

「・・・どうしてここまで育っちゃったのかねえ」
「ううう・・・」

どうやら別次元の彼女同様、巨大なごく一部の存在はデフォらしい。
むしろ、更に成長してね?
それでも金髪の少女の心は、遥か遠くに居る1人の黒髪の青年剣士の事を想う。

(サイトお兄様・・・・・・)

そんな少女の髪から覗く耳は・・・長く尖っていた。


619:バレット
08/01/22 12:45:19 FfeLgKUF
しまった!題名変えるの忘れてたorz
我が家の無能王、開き直ってはじけてるのがデフォなのでご容赦を。
このシリーズの未来物でハーレム&子持ちになったサイトが世界扉で皆連れて里帰りってネタ思いついたんだが・・・
書くべきか書かざるべきか、それが問題だ。

620:名無しさん@ピンキー
08/01/22 15:39:54 cN1IZmkS
>>619
GJ!!これからを期待させるいい展開ですなww

とりあえず書いてみて、それから考える………というのはどうだろう?

621:名無しさん@ピンキー
08/01/22 19:40:25 zpmO5hhu
テファ&おマチさん合流?!
これは第二の義姉妹丼フラグかwww

622:名無しさん@ピンキー
08/01/22 21:01:13 Lc6KnKg3
>>619
まずGJ。
描写が軽妙で、文体もなかなか読みやすいです。

ただ後書きの最後の一文はどうも。自分が書きたいなら書けばいいだけのこと。
そんなつもりは無いのだろうけど、誘い受けっぽく見える文はやめたほうがいい。
読者の意見を求めてそれに応えるつもりなら投票所で十分。

623:名無しさん@ピンキー
08/01/22 22:14:57 wn6f+md/
>>619
まずはGJ!

でもアルビオン王家健在ならウェールズ生存→姫様フラグたたず。

あれ?俺のアン様が・・・・(^ω^ ;)

624:名無しさん@ピンキー
08/01/23 00:14:44 xHqwSsa2
それよりもルイズがどうなってるかが気になるな…。
もしかしたらルイズという存在が無いとかか?

625:名無しさん@ピンキー
08/01/23 00:19:06 dTWqFRoU
>>624
使い魔を呼び出せずに留年、キュルケたちにバカにされ続けれ堕ちています><

626:名無しさん@ピンキー
08/01/23 00:24:47 zu/5IyFG
グレルイズなわけですね。

627:名無しさん@ピンキー
08/01/23 00:30:15 wMM+kopz
やさぐれルイズ可愛いよやさぐれルイズ

628:名無しさん@ピンキー
08/01/23 00:47:06 Y6xxjjxH
ヒント:使い魔召喚は2年になってから

629:名無しさん@ピンキー
08/01/23 00:54:13 cANHP3U+
>>619
GJ!
何故サイトがお兄様?
それは続きで明かされるのだろう
期待してます
>>617
「じょ~~~~ぜ~~~~~ふ~~~~~~!!!」
「フハハハハ、捕まえてみるのだな明智君!」
「古いんだよ!てか何でお前が俺の世界のネタ知ってんだ~~~~!!」

↑吹いたw

>>625-627
やんきーるいず?ジマンの桃髪を金色に染めて・・・w
こわいかも^^;


630:名無しさん@ピンキー
08/01/23 01:06:55 25B6kLKw
>>629
パンクメガネとでかいマスクかけて足首までのロングスカートで
「なめんなよ」
とな?

631:名無しさん@ピンキー
08/01/23 01:24:16 3sdURp8b
>>624-628
ど う で も い い

632:名無しさん@ピンキー
08/01/23 08:59:25 tD5cYxXY
>>619
原作と比較して、ガリア組の幸せそうなこと。
特に最新刊のジョゼフの壊れっぷりを思うと何だか泣けてきました。

633:名無しさん@ピンキー
08/01/23 12:48:21 GZJfB+kq
>>631
表 に 出 な さ い バ カ 犬

634:名無しさん@ピンキー
08/01/23 14:51:15 FpH2DnES
>>633
今表に出たら、酷い雪と風が……

雪と風……?

【雪風】




ちょっと表で嫁と戯れてくる

635:名無しさん@ピンキー
08/01/23 15:04:09 mouK2zLA
のちの死神である

636:名無しさん@ピンキー
08/01/23 15:39:39 dzq7iWdY
戦闘妖精のほうだよ

637:名無しさん@ピンキー
08/01/23 16:06:52 yCUHxftu
そっちのシルフィードは頭よさそうだな。

638:名無しさん@ピンキー
08/01/23 17:46:51 UjN+gygB
>>634がバナナマンのネタをやってくれると思ってた俺は負け組

639:名無しさん@ピンキー
08/01/23 21:22:12 I18CTHm0
この間『シャルロットスティック』という名のパンを見かけた


……本物のシャルロットにはスティックはついていないよな?

640:名無しさん@ピンキー
08/01/23 21:27:36 fMvtGhB9
>>639

つ 杖

641:名無しさん@ピンキー
08/01/23 21:40:16 oy3TWOK1
>>639
落ち着いてこれを読め。話はそれからだ。
URLリンク(wikiwiki.jp)

642:名無しさん@ピンキー
08/01/23 22:28:28 jV7WOhVJ
>>639
それはむしろいつもシャルロットが使ってるスティックです

>>641
ちょっwwこれはwww

643:名無しさん@ピンキー
08/01/23 22:58:39 zu/5IyFG
タバサならもし男でも掘れることができる

644:名無しさん@ピンキー
08/01/23 23:23:08 fMvtGhB9
>>643
好きなやつを選べ

(1)杖で掘る
(2)ウィンディアイシクルで掘る
(3)むしろきゅいが獣形態で掘る

645:シルフィのサイトメロメロ計画
08/01/24 00:03:47 SVAvtocJ
 きゅいきゅい。これで完璧なのね。
 タバサの部屋でシルフィードは、鏡に映る自分の身体を見ながらご満悦の表情を浮かべていた。
 鏡に映るのは、いつもの竜の姿ではなく、人に変化した姿。
 ただし、いつものスタイル抜群な彼女ではなく、シルフィードの主、タバサの姿であった。ちなみにタバサは、そんなシルフィードを冷ややかな目で見ながら、本を読んでいる。
 シルフィードから見て、サイトは素敵な男性である。そして、シルフィードの主はその男性に惚れている、好意を抱いている。実際、彼女の始めても彼に捧げたのである。これはもう疑いようもなく、好意丸出しである。
 ならば、彼女の恋を叶えるのも使い魔の役目じゃあなかろうか。そして、タバサの恋を応援したとして、タバサからご褒美があるかもしれない。
 おねーさま! シルフィ、頑張ります!
 
「サイト。ちょっといい? きゅい」
「ん?」
 いつものように素振りをしているサイトを呼び止める。う~、緊張してきたけど、負けないのね。シルフィ、頑張るのね! きゅい!
「ああ、いいけど。どうした?」
「えっと……」
 応援するとは決めた。行動を起こすとも決めた。しかし、具体的にどんな行動を起こすのかまでは決めていなかった。
 どどど、どうしようなのね。きゅい。シルフィ、何も決めてなかったのねー。
 軽く混乱し始めるシルフィード。思わずぐるぐると回り始めてしまったシルフィードを、サイトが不審に思っても仕方ないだろう。
「おい、大丈夫か?」
「だ、大丈夫なのね!」
 このタバサ、元気いっぱいである。そのことが、ますますサイトの不信感を募らせる。
「大丈夫ならいいけどさ」
 訝しむサイト。いつの間にか先ほどまでの穏やかな雰囲気は一転、若干敵意を含む刺々しい雰囲気が周囲に漂う。
 う、疑われてるのね。
 内心冷や汗だらだら、背中にも嫌な汗がたっぷりのシルフィードは、思わず顔を引きつらせる。このタバサ、感情が豊かである。
 おねーさま。助けてなのね! こんなときはおねーさまならどうするのね!
 必死に今まで見てきたタバサの記憶を手繰り寄せるシルフィード。何か使えるものはないかと、必死で手繰り寄せる記憶の中に、使えそうなセリフがあった。すなわち、時間稼ぎの言葉である。
 落ち着いて。今までおねーさまを見てきたシルフィなら、ちゃんと演じられるはずなのね。さっきまでの失態は犯さないのね。
「ちょっと来て」
 言って、サイトの裾をくいくいと引っ張る。タバサがサイトを呼ぶときによくする仕草なので、不審には思われない、はず。
「ああ、いいけど。どこに?」
 これは予想外の質問である。もう一度、シルフィードは記憶を手繰り寄せる。タバサが行きそうな場所で、色々と都合のいい場所。

646:シルフィのサイトメロメロ計画
08/01/24 00:06:04 pr+VyRyP
 ああ、あるではないか。一箇所、色々と都合のいい場所が。
「図書館」
「ああ、わかったよ」
 いつもの様子のサイトに、安堵するシルフィード。これで疑われずに済みそうである。
 時間稼ぎは出来そうである。後は、図書館に到着するまでに何をするかを決めれば完璧だ。
 頭の中に、考え浮かんでは消えていく。街までのデートだったり、湖までのデートだったり、空中散歩だったり。でも、どれも没である。なぜなら、そのどれもがシルフィードに乗ることを前提とした案だからだ。
 今のシルフィードはタバサである。どれかを実行しようとなると、正体を現さなければならない。
 ならば、どうするか。必然的に、あまり遠くに行かずに出来るものとなる。出来ることならば、学院内が望ましい。
 図書館で一緒に本を読む。
 没だ。シルフィードが寝てしまいそうだし、おそらくサイトも暇になる。
 学院内を一緒に散歩。
 没だ。気まぐれに部屋から出てきたタバサに見られる危険がある。
 食事を取る。
 これも危険がある。が、場所が場所ならどうだろうか。
 場所を厨房にする。タバサは厨房にほとんど訪れないので、見られる危険は皆無だ。そして、厨房の人たちに見られても、おそらくは大丈夫である。
 どうせ厨房に行くのなら、一緒に何かを作りたくなってきた。本格的な料理は時間も手間もかかるので、軽く作れそうな何か。例えば、お菓子など……。
 そうなのね! お菓子を作るのね!
 先導するシルフィードの顔が、ぱぁっと輝く。サイトと一緒の作業で、サイトのタバサへの好感度はアップ。さらに一緒に作ったお菓子を一緒に食べて、シルフィードも美味しい思いが出来る。
 だったら、図書館で作るものを決めるのね!
 善は急げ。そして、膳は急げ。シルフィードは、図書館に向かう速度を少々速める。
「おいおい、そんなに急ぐのかよ?」
「急ぐ」
 サイトの右手を掴んで、シルフィードは走り出した。その速度、もはや人間のそれではない。
 シルフィードの速度がさらに速くなっていく。その速度、限界を突破しても収まらず、シルフィードの食欲に比例するように速度は増していく。
「は、速すぎるううぅぅぅぅぅ!!」
 サイトの悲鳴はドップラー効果を残して去っていく。いまやシルフィードは風を切り、音を超え、あらたらる領域へと進化しようとしていた。
「私に追いつけるものは無いのねえぇぇぇぇ!!!」
 新たなる領域へとたどり着いたシルフィードはそのまま図書館に突入。風を巻き起こし、図書館を蹂躙。そして、目的の本棚へとたどり着くと、機械の如き正確さでお菓子のレシピ集を掴み取り、タバサ所定の席へと移動する。
「サイト?」
 上がったテンションを急激にクールダウン。そして、いつものタバサのように話しかけると、そこにはサイトだった物体しかなかった。進化したシルフィードの速度に、人間であるサイトは耐えられなかったのである。
 し、しまったのね! 迂闊だったのね!

647:シルフィのサイトメロメロ計画
08/01/24 00:07:02 SVAvtocJ
 うろ覚えの知識をフル活用して介抱すると、何とかサイトが復活した。頭を振り、霞んでいる意識を無理矢理覚醒させる。
 その様子にシルフィードは少し罪悪感を覚え、しょんぼりとうな垂れた。そして、二度とないように注意しようと誓う。
「大丈夫?」
「何とか……で、何がしたいんだ?」
 極度の体力の消費のために、怒る気力すらないようだ。しかし、シルフィードは気づかない。呆れた様子のサイトを見ても、気づかない。この韻竜、鈍感すぎである。
「お菓子作り」
「お菓子?」
「そう」
 シルフィードが手に持っているのは、気軽に作れるお菓子作りの本。平民向けに出版された本なので、簡単な材料で手軽に作れるお菓子でいっぱいなのだ。
「タバサはどれを作りたいんだ?」
「……」
 ページを捲って逡巡するシルフィード。たっぷり三十秒悩んだ結果、指差したのはシュークリームのようなお菓子だった。
「これが作りたいのか?」
 自然に、コクリと頷くシルフィード。だんだんとタバサの演技に慣れてきたようである。韻竜の知能は伊達ではない。
「そっか。じゃあ厨房に、だな」
 ニッコリと笑うサイトの顔に、不覚にもクラリときてしまうシルフィード。
 ず、ずるいのね、サイトは。
 サイトの笑顔のそれは、可愛い妹に見せるような笑顔だったのだが、それにシルフィードは気づかない。ただ単純に、タバサへの好意の証として見てしまっていた。
 そして、シルフィードの中に、本来の目的とは違う気持ちが生まれ始める。
 シルフィにもこんな笑顔を向けて欲しいのね、きゅい。
 モヤモヤとする感情が何なのか、今は理解できていない。しかし、いずれ理解するときも来るだろう。その時にシルフィードがどんな行動を起こすのかは、始祖のみが知るところである。
 ともあれ、作るべきお菓子は決まった。美味く出来たらタバサにもおすそ分けしよう、そうシルフィードは決めていた。
 二人だけでお菓子作り。楽しみなのね。
 無表情ながら、内心では踊りかねない勢いで喜んでいるシルフィード。しかし、サイトが空気を読めるはずも無く。
「どうせだったらみんなで作ろうぜ。ルイズとかテファとか……」
 そこまで言って、サイトは口を噤んだ。シルフィードの冷たい眼差しが、サイトを貫く。心臓を鷲掴みにする。哀れな犬は、その視線の前に何も出来ない。
「ナンデモナイデス」
 きゅい、と一つ呟いて、シルフィードは歩き出した。まっすぐに、目指す場所は厨房である。
 

648:シルフィのサイトメロメロ計画
08/01/24 00:07:35 SVAvtocJ
 厨房に入ると、料理人たちの視線が二人に集中する。サイトならまだわかるが、何故にタバサまでいるのだろう。そんな疑問が、視線を通して伝わってくる。
 しかし、その視線は不快なものが含まれているものではない。ただ単純に、普段現れない人物に対しての驚愕の視線である。現れた人物が鼻持ちならない人間ならば別だっただろうが、タバサはそうではないということだろう。
 原因は言わずもがな。普段の食べっぷりである。しかも、ハシバミ草まで黙々と食べつくすという少女だ。料理人としては嬉しいものである。
 さて、料理人に好感を持たれている二人である。そんな二人であるから、基本的に料理人がこの二人の頼みを断るということは無い。
 だから、お菓子作りと言ったとき、すぐに機材を用意してくれたし、親切な何人かは手伝いを申し出てくれた。もちろん、丁重にお断りしたが。
 今回のお菓子作りは、二人―一人と一匹だが―で共同作業をすることに意味があるのだ。料理人の手助けを借りてしまったら、その目的が果たせなくなってしまう。
 二人で共同作業。その末に生まれる愛。そして育まれる愛。素敵なのねー。
 無表情で妄想が展開していくシルフィード。その表情から彼女の考えを読み取ることはほぼ不可能なので、止めるものは誰もいない。そして、その妄想はエスカレートしていくばかりである。
 二人で愛を語り合う夜。身も心も、全てが重なり合う夜を、シルフィードは妄想する。
 そこにサイトが質問をする。
「なあ、タバサ。もう少しかき混ぜるか?」
「かき混ぜる。もっと強く、かき回して」
「掬うようにって、こんな感じか?」
「そう。出来ればもっと早く、奥まで」
「やべ、出る」
「溢れるくらいがちょうどいい」
 無表情で妄想を展開しながらそれでもサイトに的確な指示を与えるシルフィード。食に関するならば、シルフィードの頭脳は通常の三倍の速度で物事を処理するのである。そして、その行動速度も三倍である。
「手際いいなぁ」
「当然」
 黙々と作業を進めるシルフィードに、サイトは感嘆する。そうして手を動かしつつシルフィードを見ていると、普段とは違った表情をしていることに気がついた。
 微笑んでいる。
 主人と使い魔は一心同体。韻竜であるシルフィードが、誰よりも理解している主を模倣できぬはずがない。
 既にシルフィードはタバサそのものといっても過言ではなく、故にその行動、振る舞いはタバサそのもの。
 感情もまたタバサに近くなっており、シルフィードの今の表情も、それである。
 滅多に見せないタバサの微笑み。すなわち、これ以上ないほどに嬉しいというほかにない。
 その微笑に無意識に顔を赤くしてしまうサイト。雑念を頭から追い出し、目の前のお菓子に意識を集中させる。
「違う。ここはこう」
 横からシルフィードの手が伸びてきて、サイトの手に重ね、修正を施す。タバサの小さな手の感触が妙に気恥ずかしく、サイトは視線を逸らしてしまう。
「聞いてる?」
「は、はいっ!」

649:シルフィのサイトメロメロ計画
08/01/24 00:08:09 pr+VyRyP
 そんなハプニングもありながら、どうにかお菓子を完成させる。
 いびつな形の二人のお菓子。その味も少しアレだったけれど、シルフィードはそのお菓子を今まで食べたどんな食べ物よりも美味しく感じた。
 
「それでねそれでねおねーさま! サイトったらね!」
 その日の夜、シルフィードはタバサに今日の出来事を話していた。
 サイトと共に過ごした今日の全てを、である。もちろん、サイトに好意を抱いているタバサとしてはその話は面白くないが、タバサのためにやったことなので、我慢している。
「ほんとにサイトったら素敵な男性なのね! おねーさまは見る目があるのね!」
 ため息をつきながら、タバサは想像する。もし、サイトの隣に立っているのが自分だったら。
 羨ましくなって、嫉妬して、思わずシルフィードに言ってしまった。
「うるさい」
「ひどいのね!」
 シルフィードは気づいていないが、タバサは気づいていた。
 シルフィードの瞳。それは、恋をしているものの瞳である。
 いかに自分の使い魔とはいえ、もしもサイトを狙うのならば、容赦はしない。サイトを、渡しはしない。
 ぎゃあぎゃあと喚くシルフィードの言葉を流しつつ、タバサは決心した。
 絶対に負けない。

650:29Q
08/01/24 00:11:46 pr+VyRyP
書きにくいなと思ってたけど無理して書いたら文章が変になりました。
無理はするもんじゃないなぁ、と。
ネタ無いです。妄想します。
そして寝ます。

651:名無しさん@ピンキー
08/01/24 03:11:39 BoKxw6ik
>>650

GJ!
シルフィが可愛い!
色々ひどい扱いを受けてるシルフィードにも春がやってくるのか…
続き期待したい
取り合えず己の中で続きを妄想しながら寝ます

652:名無しさん@ピンキー
08/01/24 15:29:50 I6wvqJHj
>彼女の初めても彼に捧げたのである

kwsk!!

653:名無しさん@ピンキー
08/01/24 17:58:11 HDq6Oabj
気が付けばいつの間にか474KB。

654:名無しさん@ピンキー
08/01/24 19:01:26 JU57BnIa
今回のスレも盛況だったな。

655:名無しさん@ピンキー
08/01/24 20:07:57 bGjNXPLH
よし、次もシルフィテンプレで決まりですな!(ぇ

656:名無しさん@ピンキー
08/01/24 20:43:32 IBe4qeTg
次スレ立てました。スレの残り容量が少ないと、作家陣も気になるでしょうし。
スレリンク(eroparo板)

657:ルイズならきっと本編でもやってくれる
08/01/24 23:13:53 gYLu1wKD
 部屋に戻ってきたら、ルイズが鼻ちょうちんを膨らませて寝ていた。
「……は?」
 才人は目を見開いてその光景を凝視する。
 ベッドに寝転んだルイズは、大口開けて涎を垂らし、実に幸せそうな表情で寝こけている。その小
さな鼻から、ルイズの顔並に大きな鼻ちょうちんがふくらんだり縮んだりしているのである。才人は
ごくりと唾を飲み込んだ。
(馬鹿な……! あんな、漫画みたいな鼻ちょうちんが、実在しているなんて!)
 体が強張るのを自覚しながら、才人は慎重に一歩足を踏み出す。足音一つ立てようものなら、ルイ
ズが起きてあの芸術的な鼻ちょうちんがパチンと弾けてしまう気がする。一歩一歩、慎重に足を運ん
でいく。
 傍らに立ってルイズを見下ろすと、鼻ちょうちんはやはり巨大であった。間違いなくルイズの鼻か
ら出て、彼女の呼吸に応じて大きくなったり小さくなったりしている。
(スゲエ、ホントに鼻汁の膜なんだな、これ……! よく割れないもんだ)
 全身が熱くなる。夢にまで見た鼻ちょうちんが目の前にあると思うと、足が震えて尻餅を突いてし
まいそうだ。
 しかも、それを作っているのはルイズなのである。己の思い人が成し遂げた大業を思って、才人は
深く息を吐き出した。
(チクショウ、俺としたことが……! カメラを持ってねえ! この素晴らしい一枚絵を保存するの
は無理ってことか)
 ならばせめて自分の目に嫌というほど焼き付けておこう。そう思って、才人は無心にルイズのこと
を見つめ続けた。
 ぷぅぷぅ音を出しながら、鼻汁の球が膨らんだり縮んだりする。才人はうっとり夢心地になった。
 そして、ふと、心の底から抑えがたい衝動がこみ上げてくるのを感じる。
(……割ってみてえ……!)
 恐るべき悪魔の囁きであった。もしも才人が人差し指でこの鼻ちょうちんを突いたら、一体どう
なってしまうだろう。
(こう、パチンと音がして鼻ちょうちんが割れるだろ。顔中鼻汁塗れになったルイズが『なに、な
に!?』って驚きながら飛び起きるだろ。それを見て俺が大爆笑するだろ。なんて愉快なんだ!ああ、
割りてえ、割りたくてたまらねえ!)
 才人は唾を飲み干して、震える腕を上げた。人差し指を突きたてて、ゆっくりとルイズの顔に……
あの鼻ちょうちんに近づけていく。
(行くぞ、行くぞ……! 割るぞ、割っちゃうぞ俺!)
 じょじょに人差し指の先が鼻ちょうちんに近づく。
 あと50センチ。ルイズは気付かない。
 30センチ。ルイズは幸せそうに高いびきだ。
 10センチ。腹を掻いている。
 5センチ。涎がシーツに到達した。
 1センチ。あとわずかで、才人の爪の先が鼻汁に触れる。
(行け、突き破れ、俺!)
 その瞬間。
「お風呂の用意できましたよーっ!」
 バタン、と勢いよく扉が開いた。同時にルイズが驚いたように飛び起きて、鼻ちょうちんが才人の
目の前ではじけ飛ぶ。
「ギャーーーーーーーーーーーーッ!!」
「な、なに、なにが起きたの!? って言うか、なんか顔ぬるぬるする!?」
「うわっ、ミス・ヴァリエール汚っ! ……どうしたんですかサイトさん、この世の終わりが来たような顔して」
「シエスタァァァァァッ! テメェェェェェェッ!」

 ……これが、シエスタが才人に振られた直接的な原因だった。
 男のロマンを打ち砕いた罪は重いのである。たとえ彼女がメイドさんだったとしても、それは関係
のないことなのだ。

658:名無しさん@ピンキー
08/01/24 23:22:54 YtmWCBxp
>>657
シエスタwwカワイソス(´・ω・`)


659:名無しさん@ピンキー
08/01/25 00:12:11 HwLUVG/4
>>657
GJ!!

殺伐としたのとか、性奴隷な話のあいだに、こういうのあるとなごむ
ゼロ魔にはいろんな可能性があるんだなぁって、あらためて思います

660:名無しさん@ピンキー
08/01/25 00:17:56 PlXx0VhD
>>657
わらた~。ほのぼのありがとう

661:名無しさん@ピンキー
08/01/25 00:20:14 hNLA9OKV
>>657
俺のお茶を返せ!w

いやいやしかし微笑ましくて実にGJであります。
そして腹が痛いw

662:恒例のアレの改変
08/01/25 00:34:09 IAn9Uvtn
「………ふう」
「サイトさん、どうかなさいました? 溜息なんかついて」
「ん? いや、そろそろかなって」
「そろそろ?って、何がですか?」
「お別れだよ」

「……………え?」
「もう大分世話になったしな。いつまでもここにはいられないよ」
「え、サ、サイトさん、そ、それってどういう……」
「限界なんだ」
「え………」
「だから、もう無理なんだよ。もうここには居られない」
「そんな……サイトさん…ほ、本当なんですか…?」

「ホントさ。前からこうなることは決まってたんだ」
「サイトさん………どうして、いきなりそんなことを言うんですか……」

「言ったところで、シエスタには何も出来ないだろ?」
「そんな……わ、私にできることならどんなことでもしますっ……!」
「…わかるんだよ、これは…もう、仕方無いんだ」
「そんな……」

「さて、もう時間かな。行くぞデルフ」
「やれやれ、相棒もせっかちだねぇ。まだもう少し時間はあるってのに」
「そうは言ったってここに居たって何も出来ないだろ?」
「まあな」

「………………」
「え?」
「…ぁ……」
「シエスタ?」
「……っく…」
「あれ? シエスタ?」
「サ、サイトさんが…そ、そう、な、なさりたいのなら……ック…」
「え? シエスタ?」

「わ、私のような…田舎娘では……サイトさんには…や、やっぱり、釣り合いませんよね……ごめんなさい…」
「シエスタ……」
「た、ただ……ど、どうか……今晩、だけは…最後の、お、お情けを…下さい…」
「あのー、シエスタ?」
「ぐすっ…サイトさん…サイトさぁん……ひっく……お別れの前に、サイトさんの、思い出を…」

「……シエスタ? お別れって? なにいってんの? なんで離れる必要があんだよ?」

「……………ぇ?」


663:恒例のアレの改変
08/01/25 00:35:46 IAn9Uvtn
「いや、てっきりシエスタも一緒に来てくれるかと思ってたんだけど……?」
「…え? え? だって、もう限界だって……それってわたしのことじゃ…」
「違うって、確かにルイズがいろいろ煩く言うけどさ、それで出てくんだったら最初っからシエスタと
こんなことしてないっての」
「じゃ…出てくって?」
「あぁ、今のスレはもう500KB越えちゃうからな、次スレに行かなきゃ。書き込めないだろ?」

「…………………………」
「シエスタも早く、準備とかもういいのか? 遅くなっちまうぞ?」
「………ですか」
「え? なに?」
「い、いいんですか? わ、私のような…村の田舎娘が、サイトさんの、お、お側にいても…いいんですか」
「当たり前じゃないか。シエスタがいないと俺もルイズもてんでダメだからさ」
「サイトさん…」
「それに、シエスタが近くにいないとなんか落ち着かないって言うか、シエスタがふわあって笑ってくれるだけで
俺、なんだかすげー安心できるんだ」

「サイトさん…サイトさあんっ」

「て、なんで泣いてんのシエスタ…?」
「わ、わたし、わたしぃっ」
「え、あ、し、シエスタ? あ、あたってるっていうか、その、む、胸がふぅっ」
「サイトさん…サイトさん…!」

「いいいいいい、犬ぅぅぅ~~~~~ッ!!!」

「・・・ぷはっ…る、ルイズ?」
「お、遅いと思ったら…アンタこ、ここここで、な、ナニ、やってくれちゃってんのよ!?」

「ああ……サイトさん…サイトさぁん」
「あ、あのね、シエスタ、その、ル、ルイズが」
「こ、このおっぱいメイドぉっ! あ、アンタ、なに抱きついてんのよッ!!」
「シエスタ、む、胸がっ」「あててるんです」「こ、ここここのメイドッ!!」


――次スレに続くッ!


664:名無しさん@ピンキー
08/01/25 01:00:03 HwLUVG/4
>>662-663


前スレの最後で使わなかったんだよなぁオリジナル(´・ω・`)

665:名無しさん@ピンキー
08/01/25 01:35:20 XlQTx9Bz
別に次スレ立てのテンプレに固定されてるわけじゃないからあってもなくてもどうでもいいけどな

666:名無しさん@ピンキー
08/01/25 01:42:30 gwNQFAIp
>>662-663
GJ

>>665
無いと何故か寂しく感じられるようになった。
しかし、テンプレと呼ぶレベルには至らなくても良い。
つーわけで、「無いと寂しい」ではなく「あると嬉しい」に修正。

667:名無しさん@ピンキー
08/01/25 06:51:00 uupw3X1R
ひっそり続いてる方がいいよな
全キャラ分出揃う頃にはスレはどれ位まで伸びてるんだろうか
あ、スレ立て&>>662乙です

668:名無しさん@ピンキー
08/01/25 18:34:10 gwNQFAIp
で、残り20k弱だが、どうすっかね。
1レスmaxで使って4k、それで行けば5レスで埋まる
全部AAなら10レス以内には埋まるだろう
2~3行での雑談が続けば120レス弱くらいかかるのかな、と推測
ちなみにこの文字量で229byte

669:名無しさん@ピンキー
08/01/25 20:55:23 hNLA9OKV
住人が分散するからとっとと埋めてしまったほうがよろしくないかな?
SS作っても、全部2バイト字でも1万字くらい必要なわけだし。

670:名無しさん@ピンキー
08/01/25 20:56:55 HzC6x/lh
おkおk

671:名無しさん@ピンキー
08/01/26 11:53:15 hQEVezDj
1.私の一生は10~15年くらいしかありません
ほんのわずかな時間でも貴方と離れていることは辛いのです
私を家族に迎える前に、どうかそのことを考えて下さい

2.あなたが私に望むことを理解できるようになるまで、少し時間をください

3.私を信頼してください。 私にとって、それがいちばん大事なことなのです

4.私を長時間叱ったり、罰として閉じ込めたりしないで下さい
貴方には仕事や楽しみがありますし、友達だっているでしょう
でも...私には貴方だけしかいないのです

5.時々は私に話しかけてください。 あなたの言うことはわからなくても、 私に話しかけるあなたの声はわかるのです

6.あなたが私にどんな風に接しているか、私は決して忘れません

7.私を叩く前に思い出して下さい。私には貴方の手の骨を簡単に噛み砕くことができる歯があるけれど私は決して噛まないようにしていることを

8.私のことを言う事を聞かないだとか、頑固だとか、怠け者だとか叱る前に、まずは自分に問い掛けてみてください。 きちんと食事を与えてましたか?太陽の下に長く放置しておきませんでしたか? もしかすると、年をとってどこか弱っているのかもしれません

9.私が年をとってもどうか世話をして下さい。貴方も同じように年をとるのです

10.最期の旅立ちの時には、そばにいて私を見送って下さい
「見ているのが辛いから」とか「私の居ないところで逝かせてあげて」なんて言わないで欲しいのです。貴方が側にいてくれるだけで、 私にはどんなことでも安らかに受け入れられます

そして......どうか忘れないで下さい
私が貴方を愛していることを


672:名無しさん@ピンキー
08/01/26 14:36:46 U0hju9/P
>>671
ペットを飼う時の心得ですか?

673:名無しさん@ピンキー
08/01/26 19:42:43 4nNowkEz
今日の○ンコ

674:名無しさん@ピンキー
08/01/26 19:52:04 uXqhETmG
>>671
「犬からの手紙」だっけ?
改変しなくてもここまで合ってるあたり、まさに「犬」だな。

犬飼ってる人間としてはどんな悲惨な飼い方されてんだよって憂鬱になるからちょっと苦手だがね……。
実際こういう飼い主はいるのが悲しいところだ。

675:名無し@ピンキー
08/01/27 21:45:21 8VIp5z8d
ちょっと思いついたので埋めに、13巻最後の後と考えて


異世界からもとの世界に返ってきた才人。
呆然と、あの世界のことは夢だったのかと思っている時、自分のポケットに一通の手紙が入っているのに気づいた。
ゆっくり開いたそれには、あの世界で見た、何度も勉強した言葉と
涙のような染みがいくつもあった。


『ルイズからの手紙』

才人へ、勝手なことをしてごめんなさい
だけど貴方を家族の下帰してあげるにはこうするしかなかったんです。
最後に、貴方にこの手紙を送ります。
なにを書いたらいいのか分からなくて、仕方なく貴方に伝えたいことを箇条書きにしました。


1.私達の一生は60~100年くらいしかありません
だけどほんのわずかな時間でも貴方と離れていることは辛いです
だけど、貴方がこの世界に残ると言う前に、どうか貴方の家族のことを考えてあげて下さい 。

2.私が貴方へさよならをもらう、少しの時間をあげられなくてごめんなさい。

3.私を信頼してくれてありがとう。私にとって、それがいちばん嬉しいことでした。

4.私が長時間叱ったり、八つ当たりをしてもずっと一緒にいてくれてありがとう
貴方にも仕事や楽しみがあって、友達もいたでしょう
でも...私の一番は貴方だけでした。

5.いつも生意気で我侭な私と話してくれてありがとう。
あなたの世界はわからなくても、貴方がいた私の世界は幸せでした。

6.あなたが私にどんな風に接してくれたか、私は決して忘れません。

7.いつもなにかあると直ぐ鞭で叩いてしまってごめんなさい。
貴方には私の手を簡単に切り落とすことができたのに決して私に武器を向けないでいてくれたのを、私は忘れません。

8.貴方が言う事を聞かないだとか、犬だとか、他の女の子にちょっかいだしたとかで叱ってごめんなさい
辛くありませんでしたか?私が憎くありませんでしたか? もしかすると、貴方は安らぎを求めていたのかもしれないのに

9.私が一人になったとしても、貴方は幸せになって下さい。私も貴方の幸せを祈っています。

10.最期の旅立ちの時には、遠いこの世界から貴方を見送らせて下さい
「弱っているところを見られるのが嫌」とか「私が見ていない所で逝きたい」なんて言わないでください。
貴方が側にいてくれただけで、私はたくさんのことから救われたのです。


そして......どうか忘れないで下さい

私は、貴方を愛しています。

676:名無しさん@ピンキー
08/01/27 22:17:13 YRx5v76z
>>675
これが13巻ラストに無くて良かったわ…

















1週間は泣き続けるからだ・゚・(ノД`)・゚・

677:名無しさん@ピンキー
08/01/28 00:20:45 ApxMXcX9
NGワードは便利だなw

678:名無しさん@ピンキー
08/01/28 09:27:14 UOOsbfiY
「埋め」と書き込んだら何レスで埋まるかな?

679:名無しさん@ピンキー
08/01/28 10:28:28 a1fsdgJB
単純計算で
1024×約11≒11264bytes(以下11264で扱う)
「埋め」のみで4bytes
11264÷4=2816レス
だと思ったけど、そんなはずはない。
「レス番号・名前(名無し)・メ欄・投稿日・ID」も500kに内包されるならもっと減る
これはおよそ80byte。
11264÷(約80+4)≒134,09…
よって、0~2816レスの間で埋まるだろうと推測

680:名無しさん@ピンキー
08/01/28 15:50:25 b1S8TONZ
  _  ∩
( ゚∀゚)彡埋め!埋め!
 ⊂彡

  _  ∩
( ゚∀゚)彡埋め!埋め!
 ⊂彡

  _  ∩
( ゚∀゚)彡埋め!埋め!
 ⊂彡


すまん。

681:Lv.見習
08/01/29 01:58:08 2yHCo7TK
じゃあちょっと埋め小ネタいくよ。
1レスのみ。

682:王様の御命令
08/01/29 01:58:32 2yHCo7TK
「……で、これは何?」
 才人は呆れ果てた顔でつぶやいた。
 目の前には、至って真剣な眼差しで見つめてくる、ルイズとシエスタ。
 二人が突き出す手には、各々こよりの紙が握られている。
「王様ゲームのくじに決まってるじゃない」
「同じくです」
 二人は先程うっかり才人が意味ごと教えてしまった言葉を示す。
「いや、それは流れ上わかってるけどさ……。なんで二人とも作ったんだよ、くじ?」
 そう、王様ゲームなら、くじは一組あれば済むはずだ。
「だ、だって! シエスタってばイカサマしようとしてたんだもん!」
「私はただ、全部に王様のしるしをつけただけですわ」
「だってそれサイトと二人でやるつもりだったんでしょ!」
「……うふふ。ばれちゃいました?」
「と、いうわけよ! だから私もくじつくったのっ」
「あのね、君たちね。王様ゲームは複数人でやる事に意味があってだね……」
「知らないわそんな事」
 わざわざ識者ぶった物言いをしたのを、ルイズはあっさり切り捨てた。
「さあ、はじめるわよ。ご主人さまの私が先よね。ひきなさい」
「あ、ズルいです、ミス・ヴァリエール!」
 こうなったルイズは止まらない。もう、それは痛いほどにわかっている。
 だから、才人は抗うことを諦めて、素直にルイズの持つくじをひいた。
 三人の目が、引き抜かれるこよりの先に集中する。
 …………その先は赤く染まっていた。
「……ミス、私と同じことしました?」
「ち、違うわよ! ほら」
 シエスタにジト目で見られて、ルイズはかっと頬を染めた。
 そしてぱっと手を開いたが、確かに他に赤いこよりは一つもない。
 シエスタは愕然とした顔でそのくじをあらためる。
「……あのぅ、ミス・ヴァリエール。バカ正直って言葉は、ご存知ですか?」
「うぅうるさいわね! ふん、これはあれね。ご主人さまと使い魔のキズナってやつよね」
「そんなの聞いたことありませんわ」
「いいの! とにかくサイトが王様のくじひいたのは間違いないでしょ!」
「まあ……そうですけど」
「あー、ストップストップ。そろそろ王様命令していいですか?」
 争っている間にずいと割って入る。
 すると二人は口論をぴたりとやめて、才人をじっと見詰めた。
 あまりの真剣さに少しばかり罪悪感を感じないでもないが……。

「じゃ、王様はー……、

 ……王様ゲームをおしまいにすることを命令します」
「はあ!?」
「ええっ!」
「王様はナンデモ命令できるの。これルールだから」
「……なによそれ」
 ルイズは頬を膨れさせて拗ねた。
 あぁ、ごめんよ。でも俺あとでシエスタに延々冷たくされるのイヤだし。
「私なんてまだ引いてもらってないじゃないですか」
 シエスタは哀しげな目をした。
 あぁ、ごめんよ。でも俺あとでルイズに何度も虚無打たれるの目に見えてるし。

「それじゃ俺、水精霊騎士隊の訓練あるから。二人ともごゆっくり!」
「あ、ちょっとサイトっ!」
「あぁっサイトさん、待ってください!」
 言い捨てて、才人はデルフリンガーを引っ掴み部屋を飛び出した。
 廊下を走る背中にはまだ二人の文句が届く。
「いやあ、色男ってなあ大変だ。おりゃあ剣でよかったなあってしみじみ思うね」
「うっせえ。黙ってろ」
 笑いながら言うデルフを、才人は思い切りにらみつけた。

683:Lv.見習
08/01/29 02:02:30 2yHCo7TK
以上。

シエスタがいると途中退場にしないとエロに入れない。
途中退場にすると当然かわいそうな展開になるからいつも不在。
なんだか申し訳ない気分になってきたから小ネタで登場。

……これもむくわれてないな。ごめんよシエシエ。

684:名無しさん@ピンキー
08/01/29 13:36:53 PXlzOOt9
さすが高潔で真っ直ぐなルイズ・・・。
シエスタはシエスタでお茶目だ。面白かった。乙です

685:名無しさん@ピンキー
08/01/29 18:39:08 fgeImTpj
雑談スレが面白いことになってるなwww

686:名無しさん@ピンキー
08/01/30 22:24:41 v3bcq9vf
                r‐┐
         /\   |  |        うるちゃい!うるちゃい!うるちゃい!
         \  \ |_|
         <\ \/               ゼロじゃないもん
          \>         __ ヽ _
                 /     ´  `ヽ     ゼロじゃないもん
                 〃           \
                 /     {        \ ヽ
              /イ  l  从     }l l レ |  l
               |ハ l| :l`トム  l仏匕l | r┴-、`、
               ∧ lV}ィ=ミヽ リ ィ=ミ / {こノ_j_ ヽ
               / `l ⊂⊃  _  ⊂⊃〈`ー'´| \
          , -=彳   j{ ゝ、 {´  ヽ /   ∧.   |   \
            {   /⌒)_ヽ   丁丈千/  /_ ,ィ┘    ヽ
          ゝ-、_ヽ _(ノ )_ノ ノヒ乂ツ/   `ヽ ::::::l      ノ
          f:::::::::∨ />'⌒ヽ‐介‐-ゝ=ァ   /::::::::l     /
          ヽ::::::::::ヽ'´:::::::::::::::∨/   /    ̄≧::ヽ    {
     _   -‐::==ヘ::::::::::} /ハ::::::::人えI>、 `T¬ー'´:::::::::\  ヽ _
    \::::::::::::::::::::: ゝ=∠:::_}ィヘ ̄/⌒ヾi>┘〈_:::::::::::::::::::::::\ _≦_
.       ̄ ̄ ̄ ̄`7¨ヽ  ヾ/:::::::::::::::>、_Zフ′ ̄ \:::::::::::::::::::::::::::>
             {:::::::\/:::::::::::, '´           ̄ ̄ ̄ ̄
             ヽ:::::::::ヽ:::::::/
               }:::::: ::/
               ゝ _/


687:名無しさん@ピンキー
08/01/30 22:25:27 v3bcq9vf
             ____   . ..............................................................ミ /〉__人__
         / ̄      `  、 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  // )  ( ピシッ ̄ ̄ ̄ ̄
       ,. ‐'            ` ー-、     人_     ミ//  `V´
      /  / /    /   i       \   `Y´      //
     /  / /  / /    |   \  ',   _!_        //
     |  |  T ´厂 「`メ / i_」_    i   |    !       /,イ  _!_
人    |  |  |r坏テミリiイ/ / 「ノ `メ、  | | |          _///   !
'Y´   |  |  | トr:::リ  ∨ rテi{∨/  / |/リ       ///,イ
.    /  ∧ ハ ゝ‐'    ハr:リイ/__ノ/        ノ//.ノリ  _!_
 * /  / .∧  ヽ    __ ' `'´ ハ   \      {〈/レレヘ}   !
 __/  / / ∧   ', {  ノ   .ハ \   \      | / ` /
´    / /⌒マi   ',.    _. ィ  \ \  \    |` ー-く   *
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