07/12/17 11:43:28 JtoNpccS
その視線に気付いたのか、ティーク王がジュリエッタに向き直り、意味ありげな笑顔を見せた。
真っ白な歯が眩しいほどであった。
「ティーク様はこれを見せつけるためだけに……私を伴に……」
ジュリエッタの拳がギュッと握られる。
怒りが沸々と湧き上がってきた。
勿論、良人に対してではなく、磔にされながら股間を溢れさせるほど感じちゃっている女教皇に向けられた感情であった。
「な、なにが聖少女よ……あんなの……あんなの、ただのマゾヒストじゃないの……」
気が付くと、そんな変態少女に負けている自分がいた。
「殺してやる……そんなに殉教がお好みなら、この私が責め殺してやる……」
ジュリエッタの目が殺意を帯びて爛々と輝き始めた。
そんな彼女を見て、親衛隊長ホーネットはほくそ笑む。
そして軍師ラクシャナは目を閉じたまま、やれやれという風にかぶりを振った。
*
それから数日後、全裸で磔にされたマリーアンナを先頭に掲げ、スラルの軍勢がキャトリシアへ侵攻した。
君主のあられもない姿を前に、兵士達は大恐慌に陥った。
疎らな反抗があったが、圧倒的な大軍団の前には蟷螂の斧に過ぎなかった。
結局、キャトリシアは無血開城され、宗教を利用して大陸を手中に収めんと企んだ痴れ者どもの夢はここに潰えたのである。
教皇庁は即日解体、各省の長官たちはことごとく処刑された。
その最期は、宗教家と呼ぶには余りにも見苦しいものであったという。
女教皇マリーアンナは、というと、帰路についたティーク王の馬車にいた。
錆びた槍ならぬ、ティーク王の肉槍に突きまくられていたのである。
「ひぃぃっ……大君主さまぁっ……お許しを……ひぃぃぃ~っ」
ティーク王にマリーアンナを殺す気はなかった。
この元女教皇を手中に収めておきさえすれば、大陸全土に蔓延る狂信者の蜂起を未然に防止することができるのである。
ティーク王は知っていた、恐怖だけでは決して人の心を縛り切れないことを。
それに、事と次第によっては、公称8千万と言われる敬虔な信徒を、自らの手勢として使えるかも知れない。
死すら恐れない狂戦士は、使い捨ての駒として幾らでも使いでがあるのだ。
そのためには聖少女を性少女として、我が身のそばに飼っておく必要がある。
「あぁっ?……あぁん……大君主さま、お慈悲……お慈悲を、ひぃやぁぁぁ~っ」
オナニーしか知らなかった幼い肉体が激しく燃え上がり、嬌声は馬車の外にまで漏れ聞こえていた。
馬車を辞し、今は御者の隣に腰掛けているジュリエッタは、両手で耳を覆い隠す。
そして全てを否定するように激しく首を振っていた。
To be continued.....