07/12/04 02:07:00 RZj++2bz
「俺は、南が好きだ。」
「え…でも、」
どうしてだ!どうしてこいつはそこまで!
「やっぱり、ちゃんと断られたい。ちゃんとけじめをつけたいんだ。」
「……」
何も言えない。藤岡が正しすぎる。…いや、私が誤っているだけだ。
藤岡の言葉を聞いて、件の己の行為が恥ずかしくなってきた。どうしてこんなにも必死なのか。
答えは一つ。
「な、ならば!」
「分かったよ。」
「え…」
藤岡が優しく私の頭を撫でる。
「もし、南がちゃんと俺を振ったなら、その時は。」
「藤岡…」
私は、その優しさに温もりを感じた。…やはり、藤岡にはかなわない。
私は、ギュッと藤岡を抱きしめる。もう二度と、こうできない気がしたから、強く抱きしめた。
気が済むまでこうしていてあげよう。髪を撫でながら、俺はそう思った。