07/12/26 01:28:39 743RwZTh
「可哀想だからな。」
そう言い残して私は居間を去った。
実際のところ、私はチアキの想いに感づいていた。だから『可哀想』なのだ。
私と藤岡は好きあっている。これは揺らぐことのない事実だ。つまり、チアキの恋は実らない。
チアキに勝った、という誇りがある反面、私にしては哀れみ(侮蔑ではない)の情もある。
だから、もし明日藤岡のお膝元にチアキが居ても文句を言うつもりはない。私は心が広いからな。
私はベッドに寝転がった。そして、トイレでの出来事を思い出す。
もし、あの時藤岡としていたら。そう考えただけで心臓が高くなり、そして、欲情する。
欲情なんてめっっっったにしないこの私をそうさせた藤岡。偉大だな。
私はそっと、ショーツに手を忍ばせた。