【みなみけ】桜場コハル Part3【今日の5の2】at EROPARO
【みなみけ】桜場コハル Part3【今日の5の2】 - 暇つぶし2ch520:この野郎
07/12/22 14:32:22 u+UXEM9n
こんにちわ。携帯からお邪魔します。orz
この3日は9割程布団の中で過ごしてました。
体調もほぼ回復したので、今夜から馬車馬の如く続き書きます。


>>516
ややこしい事した上、誤解をまねいて本当に申し訳ありません。orz
メルトは、歌を聞いてカッとなって書いてしまっただけで、今の話とは全くの別物なんです。
このお泊まり話が終わったら、すぐにメルトの続きを書きます。
しかし、過度の期待はしないで下さい。

521:名無しさん@ピンキー
07/12/22 14:50:18 9x7X/SlF
>>520
いいえ、どうせ別物アナザーならおもいっきし過度の期待をさせて下さい!!

522:名無しさん@ピンキー
07/12/22 16:12:56 lHN+7KVC
>>519
あれ? また俺?

>>520
まぁ結局はどう話を進めるかは作者次第だから、やりたいようにやってくれればいい。
>>516本人でもないのに、偉そうなこと言うようだが。

523:名無しさん@ピンキー
07/12/22 22:17:06 88iYCvTh
チアキは藤岡と結ばれるべき。
藤岡はカナと結ばれるべき。


あれ?

524:この野郎
07/12/23 00:27:55 NHBn0t80
>>483 の続きです。

藤岡が居間を離れてから約3分が経とうとしていた。
タケルはすぐにでも藤岡を追いたかったのだが、布団の中でトウマがタケルを離さなかった。

「ねぇ…おじさん。」
「お、おじ…?!…あのね、トウマ君…あっ、藤岡君がいない時はトウマちゃんで良いのかな?」
「トウマでいいよ。」
「分かった。…でトウマ、僕も一応20代なんだ。だから、『お兄さん』とか『タケルお兄さん』って呼んでくれないかな?」
「うん…。」
「…で何か言いかけたみたいだけど、どうしたの?」
「……あのさ、台所でも聞いたけど…もっと具体的に、タケルはどうしてオレが女だって分かったんだ?」

タケルは少し考えこんでいた。

(おかしいな…何でお兄さん飛び越して、呼び捨てにされてるんだ……?)

「なぁ、タケル聞いてるのか?!」
「ん?…あぁ、ごめん。でも具体的にって言われてもなぁ…どこから見ても女の子だから、いったいどう言ったらいいのか…」
「でも女って言ったらハルカみたいに、髪が長かったり料理が出来たり!…オレなんて髪も短いし、サッカーとか好きで遊んでばっかだし…」
「そりゃーハルカちゃんだって、小学生の時はトウマみたいによく遊んでたよ。」
「そうなのか?…髪も短かったとか?」
「んー…髪は昔から長かったかな。…あ、でも僕はトウマみたいなショートカットの方が好きだけどね。」
「そ、そんな事聞いてないよ…。」
「いや、本当にトウマは可愛い顔してるよ、後10年…いや5年したらハルカちゃんをもしのぐ逸材だ!うん、僕が断言するよ!」
「………」

タケルがそう言うと、トウマは布団の中で黙り込んでしまった。
普段、可愛いや好きなど言われないトウマに、タケルの言葉は少し刺激が強かったらしい。

「? トウマ少し顔が赤いぞ? 暑いなら布団から顔を出せばいいのに。」
「え?…あっ、うん。そうするよ。」

そう言って布団から顔を出すトウマ。すると、顔の約30㎝ほど前にはタケルの顔があった。
トウマの顔はますます赤くなった。

(近い…近い近い!!)

「ん?トウマ本当に大丈夫か?顔が真っ赤だし、少し呼吸も…」
「だ、だだ…大丈夫!うん、大丈夫だから!」
「でも熱があるかもしれないだろ?ちょっとじっとしてて。」

そう言うとタケルはトウマのおでこに自分のおでこを当てた。
その行動にトウマは過敏に反応し声を上げ、後ろを向いた。

「わ…わぁ!!なな…何…?!」
「何って…熱が無いか診てみたんだけど…たぶん大丈夫だよ。」

タケルに背中を向けながらトウマは両手で心臓を押さえていた。
(な…何なんだよいったい…心臓がドキドキしておさまらない……)

しかしタケルは、そんな後ろを振り向いて喋らないトウマを見て勘違いしていた。
(あれ…?もしかして嫌われることしちゃったかな……)



525:この野郎
07/12/23 00:28:28 NHBn0t80

「あの……トウマ?僕何かまずい事言ったりしたかな…?もしそうなら謝るけど。」
「えっ?全然大丈夫だよ。その…ちょっとびっくりしただけ…」
「そっか、良かった。あははっ、子供にまで嫌われちゃったのかと思ったよ。」
「? タケルは誰かに嫌われてるのか?」
「うぐっ、さすがは子供…ストレートに聞いてくるね。」
「あっ…ごめん…。」

トウマが気まずそうな顔をすると、それを気にしてかタケルは少し笑いながら話し始めた。

「僕にはレイコさんって言う彼女がいたんだけど、つい最近フラれちゃったんだよ。」
「そ、そうだったのか……その…ごめんなさい。」
「あはは、やめてくれよ!子供に気を使われて僕がみじめじゃないか!」

タケルはそう言って笑ったが、作り笑いと言う事はトウマにも分かっていた。
(タケルは悲しいのに、オレに気を使って笑ってるんだ…)
そう思うとトウマは胸が苦しくなった。

「あ…あのさタケル、そんな顔するとこっちまで悲しくなっちゃうだろ。」
「ん?何を言ってるんだい、僕はいつだって元気さ!元気だけが取り柄なんだから!」
「…そうじゃなくて……その、我慢して笑うこと無いと思う。」

そう言うとトウマはタケルの頭を抱きしめた。
自分でもどうしてこんな事したのか分からない。でも、このままタケルを放っておく事が出来なかった。

「その…今なら誰も顔見えないから。だから無理して笑ってなくていいよ。」
「えっと…トウマ、本当に大丈夫だから…それに子供にこんな事されて恥ずかしいし…」
「あのなぁ、抱きしめてるこっちの方も恥ずかしいんだぞ?」

そう言ったトウマの心臓の音は、頭を胸に押し付けられたタケルにもハッキリ聞こえるほど高鳴っていた。
(そうだよな…小学生でも異性を抱きしめたら恥ずかしいよな…)

「トウマ、…ありがとう。本当にもう大丈夫だから。」

そう言って、トウマから離れたタケルは、さっきよりは多少気分も晴れた顔をしていた。

「なぁ、タケル。そのレイコさんって彼女がいなくなって淋しいのか?」
「そりゃ淋しいさ。週末の彼女とのデートを楽しみに生きてたみたいなもんだからね。」
「そっか……じゃあさ、オレが代わりに週末デートしてやろうか?そしたらタケルも元気出るだろ?なっ!」
「あはは、そりゃありがたいけど、…でもその気持ちだけで十分だよ。」
「でもそれじゃぁ…タケルが…」
「トウマ、僕はもう大人なんだから大丈夫!さぁ、そろそろ寝るよ。」
「………」

そう言うと今度はタケルがトウマに背を向けた。

「タケル……タケル?」
「……」
「おい、タケル!呼んでるだろ!返事くらいしろ!!」
「あのなぁ…トウマ、気持ちは嬉しいだけ……んっ?!」

タケルが振り返った瞬間、タケルをトウマの唇が襲った。

「ぷはっ…!ト、ト…トウマ?!」

「……少しは…少しは元気出たか?」

そう言うと、トウマは自分の布団に戻った。
そしてタケルは藤岡の事など忘れ、一人悶々と夜を過ごした。


526:名無しさん@ピンキー
07/12/23 00:28:35 ubieH1jk
まーチアキが藤岡に懐いた原因は「父に似てる」と聞いたからだしね
今も生きてる設定なのかどうか知らんがw二次創作としての妄想にケチをつけるのもナンセンスだし。

527:名無しさん@ピンキー
07/12/23 01:21:19 jsLwO6cE
ファンブックじゃ「藤岡への好意は父親に似ていると言われたからか? それとも…」的な
恋愛感情も匂わすことは書いてあったな。 確定ではないけどw

528:名無しさん@ピンキー
07/12/23 01:40:31 W0BBvW0r
>>525 GJ!
タケル×トウマはなくてよかった、というところか。

529:この野郎
07/12/23 01:42:29 NHBn0t80
マコちゃん×内田 編

マコちゃんが部屋に入ると、すでに内田は寝息を立ててベッドにいた。

「おーぃ。内田?寝てるのか?もしもーし?」
「…スー……スー…」
「…寝てるのか……そうだ!」

そう言うとマコちゃんは千秋の机からマジックペンを持ちだした。

「よーし、どんな落書きしようかなぁー。…とりあえず額に肉だな、肉!」
「…むにゃむにゃ……」
「それにしても…こいつ、千秋のベッドで良く寝てるなぁ。」
「…ぇへへ……」
「うわっ、しかも夢まで見てるのか?」

マコちゃんは少し落書きをやめて、内田の寝言を聞くことにした。

「ぇへへ…ぅん……そうだよ……」
「?」
「…あたし…マコト君の事………」

マコちゃんはドキッとしながら更に耳を澄ました。

「………むにゃむにゃ……こんな事……恥ずかしいな…ェヘッ……」
「…って!ちょっ、肝心なとこ聞こえなかっ…」

思わず声を出してしまったマコちゃんは、慌てて自分の口を押さえ内田の様子を伺った。
「スヤスヤ……」
「…よかった……寝てるみたいだ。……でも何て言おうとしたんだろう…気になるなぁ……」

そう思った時、マコちゃんはお風呂場で内田にした事を思い出した。
(そう言えば、オレも内田にちゃんと告白とかしてなかったなぁ…よし!)

するとマコちゃんは何か思いついたように、髪止めを外しマコトに戻った。

「内田、お風呂場でははっきり言わなかったけど…オレ、内田の事好きだから。…その、これからもヨロシクな。」

「……はぃ。」

「……え?」

マコトが驚いた顔をしていると内田の目が開き、『クスッ』っと少し笑った。

「な…お…お前いつから起きてたんだよ!」
「うーん…いつ起きたって言うか、正確には寝てなかったかな。」
「そんな…オレをだましてたのかよ!」
「えぇー…人聞きが悪いなぁ。私は千秋のベッドで横になってただけだよ?」

それを聞いてマコトはその場に崩れおちた。



530:この野郎
07/12/23 01:43:45 NHBn0t80


「くっそー!よりによって内田なんかに騙されるなんて…!」
「ちょっ…内田『なんかに』って…傷つくなぁ……」
「しかもオレ…あんな恥ずかしい事……」
「えーっと、確か『オレ、内田の事好きだから』だっけ?」
「い…言うなよ!!」
「アハハハハ、マコト君顔真っ赤だよ。」

そう言われると、マコトは机にあったノートで顔を扇いだ。

「ねぇ、マコト君。」
「わー!ごめんなさい、許して下さい。もう何も言わないで!」

「私もマコト君の事好きだから。」

「………え?」
「だ…だから、私もマコト君のこと好きだって!2回も言わせないでよ恥ずかしい!!」

そう言うと内田はマコトのノートを奪い自分の顔を扇いだ。

「ねぇ、マコト君…。」
「は…はい!」
「…クスッ……何元気よく返事してるの?」
「えっと、ごめん。ちょっとドキドキしてて…」
「私もドキドキしてるよ…。」

その後1分ほどの沈黙が続き、内田がゆっくりと口を開いた。

「……お風呂場の続き…してみる?」
「…えっ……それって…」
「……ぅん…。」

マコトの手を引きベッドに連れてくると、内田はパジャマのボタンを外し始めた。

「ェヘヘッ…なんか脱ぐの見られてると恥ずかしいね……」
「あっ…ご、ごめん!」
「アハハ、何かさっきからマコト君謝ってばっかりだよ?」

そう言って内田はパジャマを脱ぎ、布団の中へ潜り込んだ。



531:この野郎
07/12/23 01:49:40 NHBn0t80
正直タケル×トウマは、千秋×トウマの代わりに急きょ作ったおまけでした…orzゴメンナサイ

ちょっとプリンでも食べて落ち着いてきます。



532:528
07/12/23 02:06:16 W0BBvW0r
タケル×トウマは(これ以上深入りし)なくてよかった

という意味だからな。舌足らずでスマン。
健闘を祈る。

533:名無しさん@ピンキー
07/12/23 02:51:23 W0BBvW0r
千秋×トウマというか、トウマが泣き虫チアキを慰めてやる(いやらしい意味ではなくて)
というのも新鮮でよかったかもね。
でもチアキには、ハルカ姉様からの「夜のレッスン」を過度に期待!

534:名無しさん@ピンキー
07/12/23 04:28:13 VEmb7/Kd
GJ
藤岡×夏奈 春香×千秋 マコちゃん×内田って書き終わるのに何日必要なのかな…楽しみにして待ってます。

535:名無しさん@ピンキー
07/12/23 04:54:15 BVZeNE9W
>>531
僕の分まで頑張ってください。

536:名無しさん@ピンキー
07/12/23 05:42:52 koTdS7lq
ま、合う合わない云々でカプの可能性をバッサリ斬り捨てるのもどうかと思うぜ?
最早この野郎は我輩の舌の植田・・・


537:この野郎
07/12/23 09:42:56 NHBn0t80
おはようございます。orz

いつもコメントありがとうございます。
風邪でダウンしていた時間を取り戻すべく、朝から休み休み書いていきます。
予定では今日の深夜には、この話を終わらせる勢いです。


538:名無しさん@ピンキー
07/12/23 14:47:01 mcNt82Rx
はるかの亀頭責めに狂う保坂か
かなのそれをくらう藤岡
竿への刺激を知らずに
「あれ?出ないなあ?強いな番長」
「ああああ!」
「それでクリアすると後悔するぞ?」

539:名無しさん@ピンキー
07/12/23 14:54:14 SPer4hy+
>>532
舌足らずwww

540:名無しさん@ピンキー
07/12/23 15:39:14 v8SLz6AZ
>>537
期待してまっせ!

541:この野郎
07/12/23 16:30:32 NHBn0t80
>>530の続きです

下着姿になってベッドにもぐりこんだ内田は、手際よくマコトのズボンと下着を脱がした。

「あれ?マコト君のココ…お風呂場の時より小さくなってる?」
「あ…当たり前だろ!なんて言うか…ドキドキしたら大きくなるんだよ、きっと。」
「ふぅーん…じゃあ…マコト君、キスしてみよっか。」
「えぇぇ?!」

そう言うと内田は布団から頭をヒョコッっとだし、いきなりマコトにキスをした。
そして再び布団にもぐりこんだ。

「あー、ホントだ。少し大きくなったみたい。今ドキドキしてるの?」
「べ…別に、してないよ。」
「本当に?…私はドキドキしてるよ。」

そう言うと、内田はマコトの手を自分の胸に当てた。

「ね?」

「………」
「? どうしたの?」
「…なんて言うかさ、内田ってエッチな事する時、すごく大人っぽい事言ったり、したりするよな。」
「そ、そうかなぁ?」
「うん、…胸も色気もないけど。」
「でも……そんな事言ってる割には…またココ大きくなったみたいだよ?」
「………」

そう言うと内田はゆっくりと手を上下に動かし始めた。

「ねぇ、マコト君。私少しは上手くなってる?」
「そ、そんなの分かんないよ。」
「じゃあ、これは気持ちいい?」

そう言うと内田は布団の中でもぞもぞと動き出し、マコトの足の間に体を入れた。
するとマコトは、さっきまでの手とは違う…暖かくて柔らかい物に包まれたのが分かった。

びっくりして布団を少しめくってみると、そこには口で咥えながら『どう?』と言わんばかりに、
上目使いで首を少し傾げる内田がいた。
マコトは恥ずかしくなって慌てて布団をかぶせた……しかし内田はマコトが顔を赤くしたのを見逃さなかった。

「マコト君は私が口でしてるの見るとドキドキするの?」
「そんな事無い…かな。」
「そっか、それじゃあ…お布団どけるね。」
「え、ちょっと…!」



542:この野郎
07/12/23 16:32:18 NHBn0t80
そう言って内田は布団を取り払った。
すると、布団を少しめくった時とは違い、内田の全てがはっきりと見えた。

さっきは暗くて良く分からなかったけど、内田の顔は真っ赤だ。
咥えてり舐めたりしている内田の口元からは、エッチな音も聞こえる…
それに、膝をついてお尻を少しあげ、猫が伸びをしているようなポーズで咥えている姿にもマコトはドキッとした。
そして極めつけはやはりこの表情だった。

暑かったせいか分からないが、内田の呼吸をよく聞くと少し荒い気がする。
咥えたモノを奥まで入れた時に少し目をつむって苦しそうにする表情…
時よりマコトの表情を伺うような上目使い…
そのすべてがマコトの射精を速めていた。

「…内田……オレ……その…」
「ぷはぁ……どうしたのマコト君?…さっきから少し震えてるみたい…痛かった?」
「痛くない、痛くないから…だから…その……口で続けて…!」
「えっ?…うん、わかった!」

初めてのマコトからの注文に内田はさらに張り切った。
マコトも痛くないと言えば嘘になっただろうか…確かに内田の歯が時よりあたり、少し痛い時はあった。
しかしマコトはそんな事はどうでも良かった。
ただ、体全体が震える様な初めての感覚。
マコトは初めてだったが、何かがすぐそこまで近づいている事は分かった。

「内田…気持ちいい……かも…」
「…んんっ……ハァハァ…ホントに?…じゃあもっと気持ち良くしてあげるね……あむっ……」

そう言うと内田は、自分の喉に当たる程奥まで、マコトのモノを口の中に入れた。
それとほぼ同時にマコトは限界を迎えた。

「内田…オレ……もう…!!」

そう言って内田の手を握りしめ、マコトは初めての射精をした。
何が起きたか分からない内田は、苦しそうに眉をひそめ、目をきつく閉じていた。
そしてマコトの射精が終わると、急いで机のティッシュを取り口からマコトの出した精子を口から出した。

「うぅ……にがぃ…それに何だかくさいよぉ…」
「あの…内田、ごめん。」
「もう、マコト君!出る時は何か言ってよ。こう…『出るー!』とかさぁ。」
「ホントにごめんなさい!次からは気をつけます!」
「次からって……うん…わかった。」

そう言うと、内田は顔を赤くしてマコトの横に座った。
何やら内田はモジモジしてひっついている…マコトは不思議そうな顔をしていた。




543:この野郎
07/12/23 16:32:52 NHBn0t80


「なぁ、内田?」
「はっ…ひゃぃ!!」
「ひゃい?」
「えっと…な、何?マコト君?どうしたの?!」

何やら内田は挙動不審というか…とにかく様子がおかしかった。

「あの…さっき内田の口に何か出しちゃったけど…うがいとかしないで大丈夫?」
「えっと…だ、大丈夫!」
「でもバイ菌とかあるかもしれないだろ?うがいとか…歯を磨いた方がいいよ。」
「そうかなぁ……じゃあ少し待っててね!」

そう言うと内田は何故か急いで洗面所へ向かった。
マコトはその間に、髪止めや服を着てマコちゃんに戻った。

(はぁ…なんだか急に疲れて来た…って言うか眠い……)

「お、おまたせ!」
「…スー…スー……」
「あれ?マコト君?」

そこには、本当に寝ているマコちゃんがいた。
内田は起こそうかと思ったが、あまりにも幸せそうに寝ているので起こすのをやめる事にした。

「はぁ~ぁ…幸せそうな寝顔しちゃって。……マコト君、私お風呂場での続きしようって言ったんだよ?」
「……スー…」
「なのに自分ばっかり気持ち良くなって、マコト君…先に寝ちゃうなんてずるいよ。」
「…ムニャムニャ……」
「その…お風呂場では…私だって……と、途中だったし……マコト君の舐めたりしてたから…その……」

「…んっ……うちだぁ~……」

マコトの突然の言葉に内田はびっくりしてマコトの方を見た。
……どうやら寝言らしい。

「はぁ…ビックリさせないでよ……」
「…うちだ……大好き……ぞ…スー…」
「な…なによ、『大好き…ぞ』って。」

そう言いながら内田は少し顔を赤くしベッドに入った。

そして、洗面所に行ったとき通りかかった居間での出来事を思い出した。


「タケルおじさん…布団にトウマを入れてたみたいだけど……まさかねっ。」


マコト×内田編  終わり

544:この野郎
07/12/23 16:42:34 NHBn0t80
すいません。完全に寝てました。5時から家族皆が寝静まるまで書き込めないので、
今日中は無理な予感がします。orz

『咥えてり』と、誤字も一か所ありますが、クールな気持ちでスルーしてあげてください。

この後の千秋×ハルカ編には、過度な百合表現があるので苦手な人は飛ばしてください。orz

545:ぶつ切り ~家路~藤岡サイド
07/12/23 23:27:35 BVZeNE9W
南は走るのをやめない。俺ん家への道はとうに遥か後方で、このままだと南ん家ましっぐらだ。
そして、実際南ん家のマンションまで来てしまった。そこで漸く南は止まった。
「はぁ、はぁ。」
俺も南も息が荒い。当然だ。
「す、すまない。むしゃくしゃしてやった。」
「はぁ、はぁっ。良い、よ。…それに、彼氏、なんだから、家まで送る、なんて当然だろ?」
「そ、そうか?…せう、だな。」
お互い大分息が整う。
「それじゃ、ありがとな。藤岡。」
「あ、上まで一緒に…」
「いいって。悪いよ。」
「かまわない。」
ここで帰ってしまっては中途半端な気がする。ちゃんと門前まで送るべきだ。
「そっか。じゃあ好きにしろ。」
口ではそう言うが、速やかに腕を組んできた。そんな南に思わずにやけてしまう。

546:ぶつ切り ~南家~チアキサイド
07/12/23 23:32:06 BVZeNE9W
「遅いわねぇ、カナ。」
姉様が呟く。時計は七時半を示していた。
「遅くなるってメールは着たけど、それでも心配…」
「あいつに限って、心配するようなことは起こらないと思います。」
「そうかしら。」
「そうです。」
断言できる。
「でも、やっぱり心配…。誘拐されてたりなんかしたら…」
「はぁ。」
「チアキ、ちょっと外見てきてくれる?心配だから。」
「…」
姉様はテレビに釘付けだ。
「わかりました。」渋々炬燵から抜け出して、蜜柑を一切れだけ頬張り。玄関へ向かう。
確かに、帰ってくるのが遅い。部活をしているわけでもないのに、おかしい。
嫌な予感がする。気のせいだろうか。


私は玄関のドアを開けた。

547:ぶつ切り ~玄関先~藤岡サイド
07/12/23 23:40:11 BVZeNE9W
玄関前。
「それじゃあ、俺帰るよ。」
「あ、ああ。」
南は不満がる。俺、好かれてるなぁ。
「明日だって会えるんだからさ。」
「そうだけどさぁ…」
うーむ。このままだと暫く帰してもらえなさそうだ。

「キスだ。」
「へ?」
「バイバイのキス、して欲しい。」
なんて提案なんだ。というかキスなんて散々してるじゃないか?
そう思ったのを悟ったのか、反論してきた。
「だーめっ!キスしてくれなきゃ帰さないぞー!」
「わ、わかったよ。」
なんか今日は振り回されまくりだなあ。
「そ、それじゃあ。」
「あ、ああ。」

目一杯の愛を込めてキスをした。




ガチャ

548:名無しさん@ピンキー
07/12/23 23:43:17 BVZeNE9W
ここまで

549:名無しさん@ピンキー
07/12/23 23:52:08 0LkPxT95
>>548
GJ!!!
なんかドキドキしてしまった・・・よ

550:名無しさん@ピンキー
07/12/23 23:53:53 H/J30z/N
(ノ′Д`;)アチャー

551:名無しさん@ピンキー
07/12/23 23:54:54 W0BBvW0r
さあさあ本番はこれからですな

552:名無しさん@ピンキー
07/12/24 00:46:22 +9t0wBiT
みなみけの人たち、携帯持ってたっけ?

553:名無しさん@ピンキー
07/12/24 01:03:11 tHNIVrca
>>552
高校生の携帯電話使用はまあ良いと思うんだ。中学生以下で使用は有り得ない。

554:名無しさん@ピンキー
07/12/24 01:03:56 kEiAm5Z/
今日日小学生でも持ってるんじゃねえの?

555:名無しさん@ピンキー
07/12/24 01:12:27 qz1UP5Pb
その辺はスルーでいいんじゃね?

それにしても修羅場ときたもんだ。

556:名無しさん@ピンキー
07/12/24 02:50:03 8AZTpdYi
GJ
本当にドロドロになったな

557:名無しさん@ピンキー
07/12/24 02:57:24 pGY0KcIj
URLリンク(www.imgup.org)
誰か藤岡がこれをプレゼントできたSS書いてくれ…


「こんなリボン、私なんかにゃ似合わないよ…」
「そんなことない。南に似合うと思って買ったんだ。付けてみてよ」
「そうかなぁ」
そんなことを言いながら渋々南はリボンを付け始めた。
「は、恥ずかしいからこっち向くな」
「ご、ごめん!」
リボンをつけるくらいで何故か赤くなっている南に疑問をもちつつ、俺は明後日の方向を向いた。
「も、もういいぞ」
南がそう言ったので俺は振り向いた。
「―」
南の姿を見た俺は数秒、何も言えなくなっていた。
「……な、なんか言えって!」
「あ、いや、南に見惚れてた」
そんな恥ずかしい台詞が素直に漏れていた。
「恥ずかしいこと言うんじゃない!」
南は顔を真っ赤にしてリボンを取ろうとする。
俺はその手を止めた。
「すごく似合ってる」
「ば、ばっか言うなぁー」
「本当だよ。そのリボン、すごくかわいい」
「―っっ!」
そう言うと南は真っ赤になって俯いてしまった。

こんなかんじで誰か書けよ

558:名無しさん@ピンキー
07/12/24 03:06:36 kF5KjtxK
>>557
いや、そのままお前が書けよw

559:名無しさん@ピンキー
07/12/24 04:30:44 MEwL8ftW
たらららったら~

560:名無しさん@ピンキー
07/12/24 04:46:00 8AZTpdYi
>>557
そこまで書ければ当然続きも期待しちゃうけどダメですか?

561:名無しさん@ピンキー
07/12/24 05:36:16 B6svcPOk
>>557
そこまで出来てるなら自分で書こうよ

562:名無しさん@ピンキー
07/12/24 12:23:23 rP2VrS1l
この野郎氏はペアリングを変えたけど、
チアキ×トウマ(ノーマルのような気がするけどじつは百合)とか
ハルカ×マコト(百合のような気がするけど、じつは男に恵まれないハルカ姉様がショタに走る)
なんてのもよさそうな気もする。

563:名無しさん@ピンキー
07/12/24 22:59:45 vyqia7mk
トウマが見たい

564:名無しさん@ピンキー
07/12/24 23:17:28 C8zs2IJM
聞こえてるよ!切れてないよ!

565:名無しさん@ピンキー
07/12/24 23:20:29 tHNIVrca
トウマ絡ませる予定だから案ずることなかれ。

566:この野郎
07/12/25 00:52:41 t0YysnAW
携帯からお邪魔します。orz

クリスマスくらいまでには終わらせると言いながら、まさか人大杉で入る事すら出来ないとは。
ロードアベレージ?ずっと8.0以上なんですが。orz


567:名無しさん@ピンキー
07/12/25 00:55:30 p+86hBZS
専ブラを導入するいい機会だと思わんかね

568:名無しさん@ピンキー
07/12/25 00:59:16 cgu9A0hg
イブの夜に時間をもてあましている輩はこれほど多いのか、
とは思っても口にしてはいけないこと(w

569:名無しさん@ピンキー
07/12/25 08:11:48 TUtnEjtt
>>568
むしろ、このスレが立ってからの進行具合考えると少ない方だ。

そういや、何で当日よりイブの方が盛り上がるんだろう。

昨夜はここは盛り上がりに欠けたみたいだが、何だかんだでリアルで盛り上がってたのかな?

570:568
07/12/25 11:15:43 cgu9A0hg
いや、昨晩は午前1時頃も午前4時になっても板が人大杉になってた、ということ。

571:名無しさん@ピンキー
07/12/25 11:26:41 zOxdcMIR
人大杉で騒ぐ奴は2chブラウザいれろよ

572:この野郎
07/12/25 17:06:26 aM2N56Lp
>>491 >>492 >>543の続きです。 ハルカ×千秋

ハルカのベッドに潜り込んだ千秋を見てハルカがあることに気づいた。

「千秋?さっきから何か震えてない?」
「…は、はぃ。実は部屋の前で10分程入ろうか迷ってまして…。」

ハルカが体を触ると、千秋の体は小刻みに震えて冷たくなっていた。

「こんなに冷たくなって……すぐに入ってくれば良かったのに。」
「すみません…ハルカ姉様。」
「いいからこっち来なさい。」

そう言うと、ハルカは千秋の体を自分に寄せ、軽く抱きしめた。

「どう?少しはあったかいでしょ?」
「…はぃ。…それに柔らかくて、ハルカ姉様の良い香りがします。」
「…なんだかこうして千秋を抱きしめてると、昔の事思い出すわね…。」
「昔……ですか?」
「そう、千秋がまだ小さかった頃の事…」

ハルカは千秋の髪を撫でながら、昔の事を話し始めた。

「千秋が小さい時はね、体が弱くてすぐに風邪をひいたりしてたのよ。」
「私がですか?」
「うん。…だから心配でいつも千秋に付きっきりだった。お風呂も、寝る時も…」
「そうだったんですか…。」
「でね、カナもまだ小学生で淋しかったのかな…寝る時はカナも私の部屋に来てベッドは皆の部屋にあるのに、この部屋のベッドで3人寝てたのよ。」
「でも子供とは言え、さすがに3人は狭くなかったのですか?」
「そりゃー狭かったよ。カナなんて朝起きたらいつもベッドの下に転がってたもの。」
「つまりカナは昔からバカ野郎だったんですね。」

その後もハルカはしばらく昔の話を続け、
千秋も当時の事は幼くて覚えていなかったのか興味深く聞いていた。

「でも時々カナと千秋を見てると羨ましくなる時があるのよ。」
「え…?」
「千秋は私にわがまま言わないし…それに私の言う事はよく聞いてくれるし、言わなくてもお手伝いしてくれるでしょ?」
「そ、そんなの当然です!」
「でもカナとは喧嘩もするし、千秋もわがままも言うでしょ?」
「それはあいつがバカ野郎だからです。」
「それが少し羨ましい…もちろん喧嘩はしたいとは思わないけど……少しくらいは私にもわがまま言っていいんだよ?」
「そんな…ハルカ姉様に不満なんて微塵もありません。」
「そっか。それならいいんだけど…。」

そう言ったハルカの顔は少しさみしそうだった。
それを見た千秋は心配になって何かわがままが無いか、頭の中を必死に探した。

「ハルカ姉様…あの……」
「ん?どうしたの?」
「……キ…キスしてください」
「えぇ?!」
「その…お風呂では私からしてばっかりだったので…今度はハルカ姉様から……」

千秋の考えたわがままに、ハルカは少し顔を赤らめて困った。
しかし、自分で『わがままを言って』と言ったてまえ断る訳にもいかなかった。



573:この野郎
07/12/25 17:06:49 aM2N56Lp


「えーっと…じゃあ目をつむってくれる?」
「はぃ。…こう……ですか?」
「うん。……」

目を閉じて待つ千秋を前に、ハルカはまだ戸惑っていた。
千秋の唇の数センチ手前で止まっては考えの繰り返し…そしてハルカはついに決心した。

『……ちゅっ…』

ハルカは千秋の唇……の横のほっぺにキスをした。

「…えっと……ハルカ姉様?」
「ご…ごめん千秋、やっぱりこれが精一杯みたい……」
「ハルカ姉様……」

すると今度は千秋がハルカの首に手を回し顔を近づけた。

「ダメですよハルカ姉様…ちゃんとココにしてくれなくちゃ……」
「ちょっ…ちょっと待って千秋、こ、心の準備がま……んんっ!」

ハルカがまだ話している途中に、千秋の唇がハルカの口をふさいだ。
舌を入れようとした千秋だったが、いきなりで驚いたハルカは口を固く閉じてしまっていた。
千秋は仕方なく、キスをしては少しハルカの唇を舐め、またキスを……と何回も繰り返していた。

「ハルカ姉様……んっ…これはこれで……ぺろっ……ドキドキしますね……」
「…はぅ……千秋…もう少し……んっ…優しく…」

千秋はその後もキスを続け、徐々にハルカの力も抜けて口が開きそうになっていた。
しかしその時、突然千秋はキスをやめてハルカから離れた。

「あ…あれ? 千秋どうしたの?」
「え…えーっと……その、そう!少しトイレに行ってきます!」
「そ…そう。行ってらっしゃい。」

そう言って千秋はトイレに走った。
トイレに付き、千秋は急いでパンツをおろした。

「やっぱり…おしっこが少し出てる……」

千秋には、大好きなハルカと長時間キスをしたから濡れた…と言う知識は全く無く、自分はおしっこを漏らしたと勘違いしていた。
千秋は急いで下着についたのをふき取り、自分の濡れた部分も拭き始めた。
しかし、そこに触れる度に体は反応し、いくら拭いても出てくるものは止まらなかった。

しばらくすると呼吸は荒くなり、触れる度にビクつく体の反応・出てくる液の量も大きくなっていった。

「だ…だめだ……ハァハァッ…少しも止まらないし…それに……体が熱い…」

千秋はあきらめて下着との間にトイレットペーパーを挟み、少しならそれでカバーできるようにしトイレを出た。
しかし、ハルカの部屋に着くまで…歩くだけでもその感度はあがっていった。

574:名無しさん@ピンキー
07/12/25 17:35:45 U3kyQ1AV
     / ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ` ;      
    /             ヽ    
    l   :            `';  
    ヽ/ヘ/ヘ/ヘ/\      ; 
    ;' `ヽ  ;' ̄ `;  \    ; 
    ヽ ・ ; ; ・  ;   |   ;  
     `''''  ` - '   │/  ;'
     |           ;   ;
      '; ──ヽ   /  ;'
      ``-、 _______ '  /
        /       `ヽ 
        / ゝ       ` 
       /  |        |
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      / /  ゝ____ /ゝ / 
 ; --'´´ノ   /       ヽ─ 
'´´ヽ  /   /         `;  ノ
ヽ;ノノノ   /          ;  /
        /          ; /
      /          /ノ
      /_______/
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        │ │ │ │
        │ │ │ │
        │ │ │ │
        │ │ │ |


575:名無しさん@ピンキー
07/12/25 23:28:58 Go8Jjf/F
今晩、6レス頂きます

576:名無しさん@ピンキー
07/12/25 23:39:40 Go8Jjf/F
玄関から出た私はただただ困惑する。そして、怒りと妬みの情が沸き上がる。
なんで、なんで藤岡とカナが……!?

私に気づいて二人はしていたことを中断したが、私はみた。二人が熱烈にキスをしていたのを。
「おお、ち、チアキ。ただいま。」
負の感情が更に沸き上がるが、無理やり押さえ込んだ。
「おかえり。」
「あ、あの、チアキちゃん。」
「ん。なんだー?」
あくまでも平静を装うが、心臓は今にも爆発しそうな程高鳴っている。
「その、遅くなってごめんね。」
「いや、気にするな。それより、うちのバカ姉につき合わせてすまなかったな。」
「バカってなんだー!」
無視。
「寒かったろう?上がるか?」
ていうか上がれ!上がってくれ!
「いや、夜も遅いし今日はもう。」
「…そっか。」
私はしょんぼりする。少しでも藤岡と一緒に居たかったのに。日課となっていたので寂しいし悲しい。
藤岡は、気を使ってくれたのか、私の頭を撫でてくれた。温かい。
「ごめんね。明日はちゃんとお邪魔するからさ。」
「当然だバカやろう。」
藤岡は優しく微笑んだ。その様子を訝しげに愚姉は見つめる。

577:名無しさん@ピンキー
07/12/25 23:40:59 Go8Jjf/F
「そうだ!」
「ど、どうした?」
いきなりの大声に驚く。
「チアキちゃんに、元気になる呪文を教えてあげるよ。」
呪文…?
「ふぅん、この少々ご機嫌斜めな妹を元気にさせるとな?」
カナが茶化す。だが、確かに、今の私はかなり元気じゃない。励ましなんかされたら逆に辛いんだがな。
「特別だから、チアキちゃんだけに、ね。」
「あー!ずるいぞ藤岡ぁ!私にもぉ」
「はいはい、またいつかね。」
藤岡は私の肩に手をおいて、正面から見つめてきた。そう、まるでキスをする時のような………って、なに考えてるんだ!
「一度しか、一度しか言わないからね。」
「あ、ああ。」
落ち着けチアキ!落ち着くんだ。
藤岡は口を耳元まで近づけてそっと呟いた。
「…………!」


「どう?」
「……うん。」
「その、元気に、なって……欲しい。」
「…うん!」
「そう、良かった。」
「ちょ!藤岡!一体どうしたんだよ!チアキが気持ち悪いほど上機嫌だぞ!?」
言うとおりだ。元気かどうかは兎も角、今の私は気持ち悪いほどテンションが
しかし、良いのだろうかそんなこと。もし藤岡とカナの仲が予想通り進展したなら、『そんなこと』はまずい。
藤岡は分かっているのだろうか?

578:名無しさん@ピンキー
07/12/25 23:47:01 Go8Jjf/F
「それじゃあ、俺はこれで。」
「ああ、気をつけて帰れよ。」
「風邪ひくなよ。」
南姉妹は内心帰ってほしくなかったが、カナはチアキがいたので、チアキはカナがいたので、言えなかった。
そして藤岡は去った。

579:名無しさん@ピンキー
07/12/25 23:48:53 Go8Jjf/F
「はふはふ。うっめー!」
今晩はおでんだ。骨の髄まで温まる。
「それで、なんで遅かったの?心配したのよ?」
ハルカの問いに箸が止まる。
「いや、…別に」
「…藤岡と、何かあったんだろ?」
うっ、やっぱりチアキには分かったか。
「うん。その、付き合うことになった。」
「え……」
「……」
ハルカの時間が止まる。チアキは特に反応しない。
「い、いやさぁ!藤岡が熱烈に告白してきてさぁ!断る由がないというかさ。」
「そ、そうなんだぁ。」
あれ?なんかハルカが気まずいオーラ出してるぞ?どういうこと?
「おめでとう。」
そう言ったのはチアキだった。ただそれだけ言うと、自室に向かっていった。
なんかよくわからんが、隠し事は良くないしな。なにも悪いことはない。
私はおでんに再び手をつける。

580:名無しさん@ピンキー
07/12/25 23:53:33 Go8Jjf/F
やっぱりか。

私は自室に閉じこもり、ベッドに横になる。
「藤岡、うまくいったんだなあ。」
私はふじおかを抱きしめる。
「ふじおかぁ…」
切ない。切ないよ。
だが、まだ終わってはいない。まだ機はある。私はさっちの藤岡の『呪文』思い出す。

『九時に公園で待ってる。話がしたい。』
所謂、密会だ。もしカナにバレたらカナは怒るだろうか。
いや、カナは関係ない。藤岡と二人きりになれると思うと、それだけで嬉しい。
まあ冷静に考えると、「機がある」は過言かもしれない。だが、私の高ぶる感情に変わりはない。
時計を見る。
「八時半…」
あと三十分か。そろそろ準備でもするかな。
私は制服の上にコートを着、手袋をした。マフラーも忘れない。
「よし!」
防寒は完璧だ。私は気合いを入れる。

ガラッ

「あら?カナ、でかけるの」
「はい。…ちょっとコンビニに。」
「誘拐されるんじゃないぞー。」
「ふっ。」
私は鼻で笑う。
「お前は幸せ者だな。」
「へ?」
「それでは、行ってきます。」
「早く帰ってきなさいね。」
「はい。」


いざ、公園へ!

581:名無しさん@ピンキー
07/12/25 23:54:02 Go8Jjf/F
ここまで

582:名無しさん@ピンキー
07/12/25 23:58:25 O3zznu6H
>>581
リアルタイムGJ!!
ところで、>>580のハルカの台詞は、カナではなくチアキでは??

583:名無しさん@ピンキー
07/12/25 23:59:37 Go8Jjf/F
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!

584:名無しさん@ピンキー
07/12/26 00:04:46 bYXakmct
なんだかドロドロになりそうでこわいよおおおおえおお     でも(ビクビクッ

585:ぶつ切り ~機~チアキサイド お直しも~ど
07/12/26 00:09:21 743RwZTh
やっぱりか。

私は自室に閉じこもり、ベッドに横になる。
「藤岡、うまくいったんだなあ。」
私はふじおかを抱きしめる。
「ふじおかぁ…」
切ない。切ないよ。
だが、まだ終わってはいない。まだ機はある。私はさっちの藤岡の『呪文』思い出す。

『九時に公園で待ってる。話がしたい。』
所謂、密会だ。もしカナにバレたらカナは怒るだろうか。
いや、カナは関係ない。藤岡と二人きりになれると思うと、それだけで嬉しい。
まあ冷静に考えると、「機がある」は過言かもしれない。だが、私の高ぶる感情に変わりはない。
時計を見る。
「八時半…」
あと三十分か。そろそろ準備でもするかな。
私は制服の上にコートを着、手袋をした。マフラーも忘れない。
「よし!」
防寒は完璧だ。私は気合いを入れる。

ガラッ

「あら?チアキ、でかけるの」
「はい。…ちょっとコンビニに。」
「誘拐されるんじゃないぞー。」
「ふっ。」
私は鼻で笑う。
「お前は幸せ者だな。」
「へ?」
「それでは、行ってきます。」
「早く帰ってきなさいね。」
「はい。」


いざ、公園へ!

586:名無しさん@ピンキー
07/12/26 01:01:37 743RwZTh
今晩中に後3レス程投下できたらなぁ

587:名無しさん@ピンキー
07/12/26 01:24:12 743RwZTh
チアキがでかけてから十分ほど経ったかな。私は、ハルカに尋ねた。
「なあ、ハルカ。」
「なぁに?」
ハルカはテレビから目を離さずに返事をする。
「私が藤岡と付き合ってる、という件について。」

ぷつん

ハルカはテレビの電源を消した。私は続ける。
「さっき私が言った時、ハルカの顔に『マズい』って書いてあった気がしたんだ。」
「………」
「って、図星かよ!」
私はツッコミを入れるが、ハルカはマジに思い悩んでしまっている。
「ぉ、おぃ。どうしたんだよ。」
「あの、ね。カナ。」
やけに深刻な表情だ。
「チアキの前で、付き合うとかそういう話はやめた方が良いと思うの。」

588:ぶつ切り
07/12/26 01:26:55 743RwZTh
「チアキの前で、付き合うとかそういう話はやめた方が良いと思うの。」

正直苦しい。けれど、チアキの想いを今の、幸せ絶頂期のカナに教えてはいけない。
「まだ、チアキには早いというかなんというか。」
「あー。」
「だから、」
「なにを隠してるんだー?」
「え!?」
「挙動不審だぞぉ?」
「そ、そんなことは…」
なんで、なんでそんなに鋭いのよぉ~。
「……いや、分かったよ。」
「えっ?」
「チアキの前ではそういう話はしないよ。チアキの前でのろけもしない。」
いきなりの同意に反応が遅れる。カナは立ち上がり、部屋へと向かう。


最後に
「チアキが可哀想だからな。」
そう言い残して。

589:ぶつ切り
07/12/26 01:28:39 743RwZTh
「可哀想だからな。」
そう言い残して私は居間を去った。

実際のところ、私はチアキの想いに感づいていた。だから『可哀想』なのだ。
私と藤岡は好きあっている。これは揺らぐことのない事実だ。つまり、チアキの恋は実らない。
チアキに勝った、という誇りがある反面、私にしては哀れみ(侮蔑ではない)の情もある。
だから、もし明日藤岡のお膝元にチアキが居ても文句を言うつもりはない。私は心が広いからな。



私はベッドに寝転がった。そして、トイレでの出来事を思い出す。
もし、あの時藤岡としていたら。そう考えただけで心臓が高くなり、そして、欲情する。
欲情なんてめっっっったにしないこの私をそうさせた藤岡。偉大だな。

私はそっと、ショーツに手を忍ばせた。

590:名無しさん@ピンキー
07/12/26 01:29:43 743RwZTh
ここまで

591:名無しさん@ピンキー
07/12/26 01:44:58 G9gmkQAi
タイトルつけろよ・・・
アボンした意味ないだろ・・・
エロパロ板でいらいらさせんなよ、頼むから・・・

592:名無しさん@ピンキー
07/12/26 02:50:29 V/0ddiyi
わざわざNG宣言するお前もきもい
黙ってやれよ

>>589
超乙
これから一人弄り展開っすかw
つか、チアキはどうなるんだよ!
まさかのNice boat,っすか

593:名無しさん@ピンキー
07/12/26 12:01:33 DgicBXTW
巻田佳春とか関谷あさみの世界ならばトウマは確実にナツキに犯られてる

594:名無しさん@ピンキー
07/12/26 16:00:09 t4GDr3kq
保坂

595:名無しさん@ピンキー
07/12/26 17:46:28 esW99szg
>>591
こういう糞にはリアルで死んで欲しいな。

596:591
07/12/26 18:01:34 G9gmkQAi
いや俺もね、ちゃんとタイトルつけてくれれば問題はなんですよ?
いつもは何も言わずにNGにするだけだよ?
でもそれが出来ない上に、何回忠告してもシカトだしね
やっとつけたと思ったらまたつけないし
投下するにも投下する側のマナーがあるでしょうに

597:名無しさん@ピンキー
07/12/26 18:15:55 vYLyh/3P
何様だよw
作品投下してくれる人達あってのスレなんだから、
それしないお前がどうこう言うのは筋違いだろ。

598:この野郎
07/12/26 18:38:08 3tVQaPLF
続 >>573

千秋が部屋を出て約5分、千秋はハルカの部屋に戻ってきた。
気持ち少し内またになりモジモジしている千秋を見て、ハルカは千秋が寒がっていると思った。

「千秋大丈夫?早くベッドの中においで。」
「は…はぃ…ハルカ姉様…。」

そう言うと最初に部屋に来た時とは違い、千秋は刺激を与えないようにゆっくりと布団に入ろうとした。
しかしそんな事とは知らず、ハルカは強引に千秋を布団に引きずり込んだ。

「ほら千秋、早くしないと風邪ひいちゃうよ。」
「えっと、あの…ハルカ姉様。できればその…ゆっくり……ひゃっ?!」

ハルカは千秋を強く抱きしめると、体がなるべく密着するように足を千秋の股に挟んだ。

「ねっ、こうすると暖かいでしょ?千秋もこんなに体が冷えち……あれ?そんなに冷えてない?」
「…くぅ……はぁ…はぁっ……」

ハルカの思っていたほど千秋の体は冷たくなっていなかった。…と言うより温かいくらいだ。
そしてハルカがそれよりも気になったのは、千秋の顔が赤くなり呼吸が荒く、口を固く閉じ眉をひそめている事だった。

「千秋?どうしたの?しんどいの?」
「……んっ…!」
(だめだ…今口を開いたら……絶対変な声が出てしまう…)

『明らかに様子がおかしい…』そう思ったハルカは、とりあえずタケルを呼ぼうと慌てて千秋から離れた。
その時、千秋の足の間に挟まれていたハルカの足が勢いよく抜かれた。

「…きゃっ……うぅ…んんっ……!!」
「千秋?大丈夫?!」

ハルカが足を抜いた瞬間、千秋の体は5回ほどビクッビクッっと大きく反応し、
その後、少しすると千秋は落着きを取り戻した。

「す…すみません。大丈夫ですハルカ姉様。」
「で…でも…本当に大丈夫なの?」
「はぃ。その…少しお腹が痛くて…もう一度おトイレに行ってきます。」
「そう…?しんどくなったら我慢しないで言うんだよ。」
「はぃ。ご心配おかけして申し訳ありませんでした。」

そう言うと千秋は再びトイレに向かった。

「なんだったんだろう…さっきのは……まだ少し体がビクビクする…」

千秋はトイレで挟んでいた紙を捨て、濡れている部分を拭いた。
さっきとは違い、体が激しく反応するものの、なんとか出てくる液は止まった。

部屋に戻ってきた千秋は最初のようにイソイソとハルカのベッドにもぐりこんだ。
それを見てハルカも安心し、二人は眠りについた。

しかし、寝る直前に千秋は考えていた。

「タケルとトウマがキスしてるように見えたけど…まさかな…。」

599:名無しさん@ピンキー
07/12/26 18:56:30 vS+RXPmU
>>596
気持ちはわかるが…そういうときは目をつむり、黙って連続スクロールスクロール!だ
そうすれば、あら不思議、いつの間にかレス番が飛んでる!ってなるから
そのほうがお前のためにもスレのためにもなる
それが大人の対応ってやつだろ?

600:名無しさん@ピンキー
07/12/26 20:07:10 DgicBXTW
保守がまだ要るのか・・・

601:591
07/12/26 20:30:46 G9gmkQAi
まあ俺もこのスレでは投下してないからもう自重しようと思います

この野郎さんGJ!次は藤カナかな?

602:千秋×カナ
07/12/26 20:52:10 znKLXUkl
カナが風邪をひいた。
いつも無駄に元気でバカな奴が。

「ありがと千秋、ずっとついていなくていいよ。もうすぐ千秋の見たいテレビが始まるよ」
「テレビなんてどうでもいいよ、おまえが苦しそうにしているのを見ていると…」
─テレビより楽しい、と続けようとしたが
(こんな時くらい優しくしてやるか)
「心配でたまらない」
コチ…コチ…、時計の音がやたら大きく聞こえる。
「ちあき…」
ポロポロと泣き出す
「うわっ、泣くな」
「だって、千秋がこんなに優しくしてくれたの、生まれて初めてだよ」
「初めてじゃないよ! 何度かあるよ!」
「うれしいよー」
ガバッと抱きついてくる。
「バカッ離せ、病人だろ」

なんとかなだめて寝かしつけたのは、30分後だった。
あの調子なら、すぐ元気になるだろう。


603:千秋×カナ
07/12/26 20:52:26 znKLXUkl
次の日
「おはよー!」
朝食の支度をしているハルカに元気よく挨拶をする。
「おはようカナ、よくなったみたいね」
「うん、二人のおかげだよ。あれっ、千秋はまだ寝てるのか」
「それが…」

「ケホッケホッ」
今度は私が風邪をひいてしまうとは、不覚。
ドタドタドタ バタン!
「チアキー、大丈夫か!?」
騒がしいのが来た。
「静かにしろバカ野郎」
「おっとすまない、千秋が風邪ひいたって聞いたから」
どうやらカナの風邪は治ったようだ。
「ああ、見ての通りこのざまだよ、ケホッケホッ」
「安心しろ千秋、今度は私がつきっきりで看病してあげるから」
げっ! そんなことされたら治るものも治らない。
「いいよ、私は静かに寝ていればよくなる。おまえは安心して学校に行け」
「でも心配だよー」
「そんなに心配なら、学校帰りに駅前のプリンを買ってきてくれ。それが一番の看病だよ」
「わかった、必ず買ってくる。楽しみにしててよ千秋」
「頼んだよ」

ようやく行ったか
これで安心して眠れる


604:千秋×カナ
07/12/26 20:52:37 znKLXUkl
zzz…
むにゃむにゃハルカ姉さま、そこはダメですぅ
「ただいまー!」
玄関からの大声で目が覚めた。
はっ!? キョロキョロと辺りを見回す。
(なんだ夢か。カナの奴、いいところで邪魔して)
ドタドタドタ
騒がしいのが帰って来た。
「千秋ー、プリン買って来たよ、駅前の!」
「静かにしろバカ野郎」
「ごめんよ、ほら千秋の言ってたプリン!並んで買ってきたよ!」
「ああ、ありがとう。でかしたよカナ」
褒められて、ちょっと嬉しそうにしているカナ。
(なんか…、キモイ)
「ほら千秋、私が食べさせてあげる」
プリンを開封し、スプーンにすくう。
「じ、自分で食べれるよ」
「病人は安静にしてなくてはダメです。はい、あ~ん?」
しかたないなー
「あーん」
おずおずと口を開く。
パクッ、もぐもぐ
「おいしい?」
「…おいひい」
なんだかいつもよりおいしく感じた。


605:千秋×カナ
07/12/26 20:52:45 znKLXUkl
あっという間にプリンを2つをたいらげてしまった。
「千秋、ほっぺにプリン付いてるよ」
拭いてあげる、と言ってカナが近づいてくる。
ペロ
「のわあああ、ななななにをするッ!!」
「舐めた」
「舐める奴があるかバカ野郎、ティッシュとかで拭けー!!」
このまえのキスといい、いったいどーゆーつもりなんだ。
こういった行為は恋人同士がするものじゃないのか?
ドキドキドキドキ あーもー!
「もういいから、あっち行けよ!」
「じゃあ千秋お大事にねー」
ツインテールを揺らし、楽しそうに部屋から出て行く。
「2度と来るなバカ野郎!」

あいつ絶対からかってる。
私をドキドキさせて楽しんでいるんだ。
風邪が治ったら、仕返ししてやる。
ほっぺ舐めるよりもっとすごいことをして、カナの奴をドキドキさせてやるんだ。

そう考えると、楽しくてたまらない千秋であった。


おわり


606:名無しさん@ピンキー
07/12/26 20:52:48 znKLXUkl
百合スレ人少なすぎて、試しにこちらに投下してみた。
ちょっとエロあるし、いいよね。

607:名無しさん@ピンキー
07/12/26 20:56:28 ZcKjbmG8
GJ

608:名無しさん@ピンキー
07/12/26 21:08:43 743RwZTh
>>595
そういう物言い、やめようぜ。気に食わないなら無視すればいいだけのこと。

>>591
お目汚し申し訳ない。

609:名無しさん@ピンキー
07/12/26 21:40:58 JqT/7C2w
>>608
お前さんは無視して作品投下し続けてくれ
youに期待している人のほうがきっと多いから。

610:名無しさん@ピンキー
07/12/26 22:09:39 vS+RXPmU
>>608
俺は正直591の気持ちも言い分もわかるんだ
だから、591の言い分を『理解』してこれからも投下を続けて欲しい
591もお前さんに投下を止めろなんてことを言いたいわけではないと思う

今後のお前さんのことはわからないけどさ
ここは大丈夫だけど、他スレ(俺の見てるスレ)だと多分叩かれてた…かも

611:名無しさん@ピンキー
07/12/26 23:04:49 LBpavk5S
何気なく目を通してみたのだが、やけに面白いのが多いじゃないかこんちくしょうめGJだぞw
ぶつ切りの藤カナと、この野郎氏のはもちろんだが、数々の短編もいい感じで素で感心してしまったわ。キャラのいじり具合もおのおの絶妙だし
ことに今のところこのスレ内だとかなり高エロ度なアツコの一日は、保坂ならありうると言うかやりかねんと普通に思えたよ

612:名無しさん@ピンキー
07/12/26 23:05:27 WWGqUwxm
保守がだんだん保坂に見えてきた人いる?

613:名無しさん@ピンキー
07/12/26 23:38:08 743RwZTh
いいえ、ケフィアです。


>>591>>610
見落とさないよう善処します。

614:この野郎
07/12/27 00:48:28 chh6p9WE
悪戦苦闘して専用ブラウザ入れてみた…orz

これで書き込めてるかテスト(゚Д゚)

615:名無しさん@ピンキー
07/12/27 01:12:28 9S4tNl61
藤岡の事大好きなのに、クリスマスの話・・・録画失敗しちゃったよぉ・・・


(T_T)



立ち直るために旅に出ます、探さないで下さい。


616:この野郎
07/12/27 02:04:26 chh6p9WE
>>598の続きです  藤岡×カナ

時を同じくしてカナの部屋では藤岡が困り果てていた。
黙って布団にもぐりこんだきり、返事もしないカナ…藤岡が布団をめくるとカナは寝息を立てていた。
どう言うつもりだろう…寝たふりをしている。

問題は、この100人見たら100人が『タヌキ寝入り』と答える程に演技が下手なカナだ。

「おーぃ、南~?」
「ぐぅ…ぐぅ……」
「もう寝ちゃったのか?」
「う~ん…」

どうやら寝ていると言う事で通すつもりらしい。
しかし、目は薄っすらと開き、口はしてやったりと言わんばかりにニヤケている。
どう対処したらいいのか困った藤岡は、せっかくなので少しイタズラをする事にした。

「そうか、南は寝ちゃったのか。…そうだ、あの時みたいにキスしてみようかな。」
「………」

カナはまだ寝たふりをしているが、その言葉を聞き少し頬を赤らめた。
そして寝返りを打つふりをして、藤岡がキスをしやすい様に上を向いた。
カナがその気だと知って、藤岡はもう少し行動をエスカレートさせ、
ベッドに上がり、手と膝をついてカナの上に覆いかぶさるようにして顔を近づけた。

「南、俺…前にも言ったけど、南の事すごく好きだから。」
「…ぐ…ぐうぐう……」
「南は勘違いしてるかもしれないけど…この好きは『愛してる』って意味だから。」
「………」

みるみるカナの顔は真っ赤になって行った。
藤岡は更に顔を近づけ、唇が触れる寸前の所で少し動きを止めた。

「学校では…少し唇が触れるくらいだったから…今度は本当のキスしてみようか…。」
「…はぅっ……」

もはや寝言とは言えない声で反応しつつ、カナは軽く口を開き藤岡を受け入れる準備万端…
しかしここまで来て、藤岡はベッドから降りてしまった。

「やっぱり駄目だ、いくら南が可愛いからって2度も寝込みを襲うなんて…」
「……?!」
「それじゃあオヤスミ。おれ、居間にもどるから…」

そう言って藤岡は扉に手をかけた。
本当は戻る気なんて無いのだが、カナがどんな反応を見せるのか…
もしここでカナに、『いくな!』とか言われれば藤岡のイタズラは大成功だ。

そして藤岡が出ようとした瞬間、カナは藤岡の思い通りのセリフを口にした。


「ま…まて!」



617:この野郎
07/12/27 02:05:24 chh6p9WE


藤岡はイタズラが成功した事より、カナが引き止めてくれた事が嬉しくて、すぐに振り返った。

「あはは、冗談だよ南。ちょっとカラかってみ……」

藤岡は振り返ってカナを見た瞬間に思わず息をのんだ。

初めて見る髪を降ろしたカナ。
普段からは考えられない程カワイイ柄のパジャマ。
よほど恥ずかしかったのか、顔は真っ赤で目は少し涙目だった。

「冗談…なのか?」
「えっと…」
「いいか藤岡、お前はこの私をココまで本気にさせたんだ。」
「はぃ。」
「つまり冗談とか言うならば…私はお前の黄金の右を…殺す。」

そう言うとカナは藤岡の前でローキックの素振りを始めた。

「その…ごめんなさ……」

『 ばしっ!! 』

「いたっ!!」

カナは容赦なく藤岡の右足にローキックをお見舞いした。
…しかし相手はサッカーをしている男…。蹴られた藤岡以上に、カナはダメージを負ってしまった…

「くっそ~!なんで私まで痛い目に…!藤岡、どう言うつもりだ!」
「そ…そんな事言われても、蹴ったのは南だろ?」
「うぅー…もういい、今度は藤岡がベッドに寝転がれ!」
「?」

そう言って藤岡を寝かしたカナは、さっきの藤岡の様に上から覆いかぶさった。

「フッフッフッ…さっきの私がどれくらい恥ずかしかったか…思い知るがいい!」
「でも、さっきは南寝てたんじゃ……」
「う…うるさ~い!!」

カナはそう叫び藤岡と同じように、勢いよく唇が触れる程に顔を近づけた。

……と言うより触れた。…寸止め失敗だ。



618:この野郎
07/12/27 02:16:29 chh6p9WE

書き込めてる事を祈って今日は寝ます。orz

619:名無しさん@ピンキー
07/12/27 02:25:41 W4w3jd4u
GJ
[寸止め失敗]に思わず吹いた。

620:名無しさん@ピンキー
07/12/27 03:07:29 aZA7Wzzq
いいぞもっとやれ。いややってください。

621:名無しさん@ピンキー
07/12/27 03:29:02 xJuGyX0e
ハルカ姉さまを感じさせるくらいまでチアキには攻めて欲しかったな。
甘えて豊満な乳房にむしゃぶりつくとか。
同じベッドに寝ているのだから、夜中に寝ぼけて、とかにかすかな期待を。

622:名無しさん@ピンキー
07/12/27 03:39:11 hF0pzJHd
>>615
つ【AT-X】

BSジャパンでやらねぇかなぁ・・・TV東京系が入る地域じゃないんだ・・・

623:名無しさん@ピンキー
07/12/27 14:46:06 L2aOYNgL
>>593
激しく同意


624:ぶつ切り
07/12/27 16:00:30 aZA7Wzzq
今晩までに8レス投下します

625:名無しさん@ピンキー
07/12/27 16:16:19 MnITAweG
wktk

626:ぶつ切り
07/12/27 16:24:09 aZA7Wzzq
俺は、約束の時間より8分ほど早く公園に着いた。
俺はベンチに座って彼女を待つ。果たして、彼女は来るだろうか。
再び時計を見ようとした途端、視界が遮られた。後ろから手で目を隠されたようだ。
「うわぁっ!」
だ、誰だ!ってそれは愚問か。俺はそっと彼女の手に触れる。
間違いない。
俺は目隠しを外して振り返った。
「チアキちゃ、うわっ!」
彼女はいきなり抱きついてきた。
「藤岡ぁっ!藤岡ぁっ!」
な、なんなんだこの甘えっぷりは!
「やっと、やっと二人きりに!」
「お、落ち着いてチアキちゃん!」
「はっ!」
漸くチアキちゃんの動きが治まった。
「す、すまない」
今の行動を恥じているのか、もじもじとしている。
「とにかく、座ってよ。」
俺は隣に座るよう促すが、チアキちゃんは容赦なく俺の上に深く座った。


627:ぶつ切り
07/12/27 16:26:07 aZA7Wzzq
さて、困ったことになった。いや、チアキちゃんとこうする事自体は、南に見つからない限りいいのだが。
普段こうする時は、俺が胡座だったり尻をついて座ったりしていて、そこにチアキちゃんがよっかかる。
つまり、背中がひったりつくだけなんだ。それでも多少はどぎまぎしたけど、最初は。
けど今は違う。今チアキちゃんは深く座っている。つまり、その、股間部がチアキちゃんにピッタシと…。

ぴくっ


まずい。反応してしまった。ばっ、俺には南が…!
ふとトイレでの出来事を思い出してしまう。よりにもよってこんな時に。

「うーん。」
「ど、どうしたのチアキちゃん。」
バレたか!?
「いやなあ、なんだか座り心地がいつもと違うんだ。」
す、座り心地…
「あ、藤岡は何にもきにするな。…『何にも』だぞ?」
「え?」
するとチアキちゃんは前後に微動し始めた。そして、それによって擦られる。
「ち、チアキちゃん?」
「なんだぁ?」
「なんだって、意図的に、やってるんだろ?」
「きにするな、って言ったろ。」
「でも、」
「その減らず口、黙らせてやる。」
チアキちゃんは振り返って小悪魔的に微笑んだ。そして、キスをしてきた。

628:ぶつ切り
07/12/27 16:28:02 aZA7Wzzq
藤岡との初キスだ。藤岡をリードしようと頑張ってるがそろそろ限界だ。
しかしまだ決定打を与えてはいない。このままでは来た意味がない。

私は思い切って舌を入れてみた。

629:ぶつ切り
07/12/27 16:29:42 aZA7Wzzq
ち、チアキちゃん!舌を入れてきた!南ともそんなことしてないのに!
チアキちゃんは容赦なく舌を侵入させてくる。俺は抗えずになすがままにされてしまう。
なんだろう。ただのキスよりも、その、ドキドキする。舌の、初の感触に性的興奮が高まる。
チアキちゃんは、体勢が辛くなったのかこちらを向いて、おれにそろ小さな身体を預けた。
しかも、俺の股間部への「愛撫」を続けながら、キスもより激しくしている。


分かる。
チアキちゃんはマジで誘ってる。ていうか、俺の理性がヤバい。
でも、俺は南の彼氏だ。俺は南と付き合ってるんだ。チアキちゃんを受け入れるわけにはいかないんだ。
俺は、チアキちゃんを押し離した。俺の口の中はチアキちゃんの唾液でいっぱいだ。その事実だけでもヤバい。
「藤岡…、ごめんなさい。」
「え…?」
「私、もう知ってるんだ。二人の関係。なのに」
「いや、俺こそ。チアキちゃんの想いに答えられなくて…」
チアキちゃんは微笑んだ。
「そんなだから、好きになっちゃったんだ。」
「ご、ごめん。」
「…ううん。いいんだよ。でもな。」
「でも?」
「責任は取れ。」


630:ぶつ切り
07/12/27 16:31:47 aZA7Wzzq
「え?」
「責任だよ。今から私が言うことをしてくれさえすればいい。」
なんだろう。全く見当がつかない。
「いいか。よく聞け。」
「う、うん。」
なんだろう。チアキちゃんから躊躇いを感じた。一瞬だけ。
「恋人としてカナにしたこと、カナとしたことを私にもやれ!」
「え、え~っ!?」
なんてムチャクチャな条件だ!ていうかそれ以前に…
「カナと別れろなんてことは言わない。だからせめて、私のことも愛してほしいんだ!」
いや、だから…
「さあ!言え!カナと何をした!」
「き、キス。」
「…へ?」
「キス、までだよ。舌を使ったキスなんて、したことなかったよ。」
「…本当なのか?」
「本当。」
チアキちゃんは鳩に豆鉄砲を当てたような顔をした。
「は、初めてだったんだよ本当に。こんなキス、初めて…」
「つまりさ、」
「うん。」
チアキちゃんが微笑んだ。
「藤岡の彼女は実質私だな。」
「え…」
「ふふふ、言ったろ。藤岡は気にしなくていい。」
そう言うと、チアキちゃんは俺の制服のズボンのチャックを下ろした。
「何度言えばわかるんだ。やっぱりその減らず口は塞がないとな。」
そう言って、またキスしてきた。

631:ぶつ切り
07/12/27 16:34:54 aZA7Wzzq
またもや、舌を絡ませるキス。そしてチアキちゃんは右手をズボンの中、そして下着の中に侵入させてきた。
情けないことに、俺はチアキちゃんを止められなかった。
遂にチアキちゃんの指先が俺の陰茎に触れた。
「んっ」
ヤバい。触れただけなのに気持ちいい!
チアキちゃんは最早躊躇う事なく、竿を握った。冷えた手がこれまた気持ちいい。
更には、しごき始める始末。理性が崩れは……はっ、はあっ…!

632:ぶつ切り
07/12/27 16:36:02 aZA7Wzzq
はっくしょん!


チアキちゃんの動きが、俺のくしゃみと同時にピタリと止まる。
「あ、その…」
「え、あ…」
チアキちゃんは慌てて侵入させていた手を抜く。
「す、すまない!私としたこどがこんな…!」
我に帰った、というべきか。
「いや、俺こそ、ちゃんと断れなくて…」
「…ううん。」
これで一安心だ。


「寒いし、今日は帰ろ?」
「…うん」
チアキちゃんは素直に立ち上がった。
俺も立ち上がり、チャックをしめた。
俺はチアキちゃんに手を差し伸べた。
「家まで送るよ。」

633:名無しさん@ピンキー
07/12/27 16:39:15 aZA7Wzzq
俺とチアキちゃんは、しっかりと手を繋いで歩く。

「…、それで、話…はなんだったんだ?」
「ああ…」
すっかり忘れてしまっていた。
「わかった。話すよ。」
チアキちゃんは何かを覚悟しているようだ。鋭いな。
「俺がチアキちゃんを呼んだのは、俺の事を諦めてもらうためだったんだ。」
「え…あき、らめる?」
チアキちゃんの声が震える。
「うん。最初はね。でも、チアキちゃんの『熱烈なアプローチ』を受けたら考えが変わったよ。」
「え…」
「チアキちゃんの想いは僕が思っていた以上に真剣だった。蔑ろにはできないよ。」
「それじゃあ!」
「けど、だからといってチアキちゃんてつき合えるわけじゃない。」
「…じゃあ。じゃあ、どうしてくれるって言うんだよー!」
俺はあくまでも冷静に答えた。
「さっきの条件、飲もうか。」


634:名無しさん@ピンキー
07/12/27 16:40:33 aZA7Wzzq
\(^o^)/

635:名無しさん@ピンキー
07/12/27 18:41:16 VuZFohrv
おいいいいいいいいいいいいふじおかあああああああああああああ

636:名無しさん@ピンキー
07/12/27 18:49:17 y3ztTDZS
うぅむ、感想は保留にさせてもらうかな。偉そうで悪いけど、今後の展開次第ってことで1つ。

637:名無しさん@ピンキー
07/12/27 19:18:44 KzslQa+S
藤岡………恐ろしい子。

638:名無しさん@ピンキー
07/12/27 19:23:11 p2OsJH2q
かなし~みの~むこう~へと~

639:名無しさん@ピンキー
07/12/27 19:45:34 hF0pzJHd
藤岡死ね→NICE(ry

640:妖
07/12/27 21:13:49 269aPsTm
インテル藤岡生きろ
ついでに         
インテル誠 生きろ
ニコ動見た奴には分かる

641:名無しさん@ピンキー
07/12/27 21:41:40 aZA7Wzzq
不評か…

642:妖
07/12/27 21:46:25 269aPsTm
>>641
内容はGJ
だが、終わり方が・・・・・
と言うわけで続き書いてくれ  (=●w●=)/頼む

643:名無しさん@ピンキー
07/12/27 22:00:50 v4Pd36bg
みなみけ見逃して嘆いている香具師に
URLリンク(rimo.tv)
こんなのどうぞ。
ようつべとか嫌いな香具師は無視してくれ

644:名無しさん@ピンキー
07/12/27 22:03:20 v4Pd36bg
すまん
sage忘れてしまった

645:名無しさん@ピンキー
07/12/27 22:03:53 y3ztTDZS
>>641
いや、出来が酷いとかじゃないんだ。
むしろこれからの展開が気になるぐらいだから、是非続きを読みたいところ。

646:名無しさん@ピンキー
07/12/27 22:21:03 rGBgjchp
>>616-
おお藤カナパートだ!うむ、この後が非常に楽しみな流れですな。寸止め失敗がカナらしいwあと専ブラ導入おめでとう

>>626-
藤岡ーーー?!千秋だけかと思ったら藤岡まで暴走しだしたーーーーーー!しかし条件を飲むと言ってもある意味飲んだも同然のはずだろ?何するんだ?

647:この野郎
07/12/27 22:44:36 chh6p9WE
藤岡許すまじ!!w(゚Д゚)


上手いこと書き込めていて一安心です。
コメントくれた方々ありがとうございます(´-`).。oO(今夜も頑張る)

648:この野郎
07/12/28 00:46:49 41+ijnpN
>>617

カナの寸止めは見事失敗し唇が触れた瞬間、二人は驚いて目を開き、その際に目が合ってしまった。
非常に気まずいこの事態を打開すべくカナの頭はフル回転した。

(お、落ち着けカナ!ここで取り乱したりしたら藤岡の思うつぼだ!……まさかココまでが奴の作戦だったのか?!
 藤岡…敵ながらあっぱれな男よ…だが私にも考えがある…この天才策士カナに不可能はない!)

と、カナの頭はおかしな方向へフル回転した…その間約10秒。
そしてカナはゆっくりと唇を離し、藤岡に覆いかぶさりながら、顔の横に自分の頭を置いた。

「あ…危なかったな藤岡。私が本気だったなら、お前の頭は今のヘッドバッドで真っ二つだったぞ。」
「…えっ?!ヘッドバッド?」

10秒間もキスをしたにも関わらず、ヘッドバッド……藤岡はその言葉を聞いて驚いた。

(こういう時はどう言ったらいいんだろう…結構長いことキスしてたよな…でも南はごまかそうとしてるし…)

(あれー…なんだろうねこの空気は……すごーく重いよ…まさか藤岡気づいてたのか…?)

それぞれ考えること約1分、カナは耐えきれなくなって口を開いた。

「えーっと…。その、すこーし…ほんの少し触れた…かな?」
「あっと…そ、そうだね!少し触れたかも知れない!」
「そっかそっか、でも3秒ルールで大丈夫だよな?」
「…3秒ルール?」
「そ、そうだ!3秒以内のキスは…キスにカウントされず無効化されるシステムなんだ。」

カナの無茶苦茶なルール…そもそもどう考えても3秒は超えていたが、
この気まずい雰囲気から逃れるために、藤岡は何も言わずうなずいた。

(顔が熱い……そうか、南とキスしたのもあるけど、今も体は密着してて…南が耳元話すから息も…
 それにしても柔らかかったなぁ…南の唇……)


「なぁ、藤岡。…どう……だった?」
「え?どうって…?!」
「だ、だから!その…無効化されたとは言え、少しでも触れただろ?その、私とのキスはどうだった?」
「…それは……柔らかくて気持ち良かった…今でも体に柔らかい南の感覚が残ってるって言うか…」
「そそそ…そうか!そうだろう!私の唇にかかれば藤岡もイチコロだな。」
「…アハハッ、そうだね。南にキスされちゃ俺なんてイチコロだよ…。」

藤岡の余裕の返答にカナは焦った。
(まずい、このままでは…完全に藤岡のペースになってしまう…)

「いや、藤岡。お前の唇もなかなかのもんだったぞ。」
「…?どういうこと?」
「その…唇を通して体中が今も気持ちいと言うか…まぁ難しい事は藤岡にはわかるまい!」

何とか意地を張りとおしたカナ。
そんな必死のカナを見て、藤岡はカナが愛おしく思えて仕方なかった。
そして藤岡は、カナの頭を撫でようとした。




649:この野郎
07/12/28 00:47:22 41+ijnpN



しかし頭を撫でようとした藤岡の腕は何かに挟まって動かなかった。
藤岡はカナが勢いよく倒れこんだ時、とっさに手でガードしたらしく体と体の間に手が挟まっていた。

「南、ちょっとごめん。」

そう言って藤岡は手を抜こうとした。

「…きゃっ!……わっ……どどど…どういうつもりだ藤岡?!」
「えっと…どうって、手を抜くだけで……」

…藤岡が手元に目をやると、その両手はがっちりとカナの胸をつかんでいた。
藤岡は慌てて胸から手を離し、その場で謝り続けた。

「ご…ごめん!これはその、事故って言うか…えっと…」
「……………」
「?……南?」

魂が抜けたような顔で天を見つめるカナ。

「私は……」

そしてしばらくするとスクッと立ち上がり、頭を抱えて床を転げ回り始めた。

「うわー!私は何をしているんだ!!あまつさえ寸止めを失敗しキスをしたと言うのに!!」
「み…南、落ち着いて!」
「今度は胸を揉まれて、『唇通して体中が気持ちい』とか言っちゃったよ!」
「ちょっ…そんな大声で…みんなに聞こえちゃうから!」
「なんなんだ私は?!欲求不満なのか?藤岡の体を求めているのか?!うわぁぁー!!!」

その後、約5分間転げ回ったカナは、恥ずかしさの余り隠れる場所を求め部屋を飛び出した。

最初にたどり着いたのは居間だった。

「ト・・・トウマ!タケル!助けてく……」

しかしそこでカナが見たのは、トウマとタケルがキスをしている現場だった。
カナは自分に、『これは幻覚だ!』と言い聞かせ、内田のいる千秋の部屋に向かった。

「千秋、内田!部屋で私をかくまってく……」

『…くちゅっ……ねぇ、マコト君…これ…気持ちいい?…ねぇ。』
『…き…気持ち良すぎる……かも…。』


ここでも聞こえてくるのは内田の声と、千秋では無くマコトの何やら喘ぎ声の様なもの…
しかも風呂場で自分が藤岡に口でした、あのイヤラシイ音まで聞こえる・・・
『これは幻聴だ……』カナはそう信じ、誰もいないトイレで一夜を過ごす決心をした。
…しかしトイレの扉は閉まっており、中から声が聞こえてくる……

『だめ……あっ!…出てくる液が…少しも止まらない…んんっ…それに体が熱い…』

トイレから聞こえてくるのはまぎれもなく千秋の声だった……
あまりの事にその場に座りこんだカナは、体を引きずり、残るハルカの部屋へ向かった。





650:この野郎
07/12/28 00:47:52 41+ijnpN

「は・・・ハルカ……助け…助けてくr……」

そう言いながら扉に手をかけたカナだったが、ふとあることを考えていた。

(待てよ…あのトウマがキスをしてて…千秋はトイレで……内田とマコトは……
 じゃあ中学通り越して高校のハルカはあんな事やこんな事…!!)

そんな事を考えてると頭がフラフラし、よろよろ歩き廊下でカナは倒れこんだ。

次の日目が覚めるとカナは藤岡に付き添われ、ベッドで寝ていた。
どうやら、あの後すぐ倒れる音に気づいた藤岡が見つけて運んでくれたらしい。

「わ…悪いな藤岡…。」
「そんな、もとはと言えば俺が悪いんだし、…でもビックリしたよ。 アハハッ…」
「…どうした?藤岡、お前少し変だぞ?」
「えぇ?!そ…そんな事…あっ、俺トウマと朝連しながら帰るから!じゃぁまた月曜学校で!」

そう言うと藤岡はトウマを連れ、いそいそ先に帰ってしまった。
カナは朝食を食べるため居間へ向かった。

「やぁ、みんなおはよう。」
「何がおはようだバカ野郎。お前藤岡と一緒にいたみたいだけど何かしたのか?ご飯も食べず急いで帰っちゃったぞ。」
「えぇー…別にこれと言って何も……」
「そうか。ところでバカ野郎、お前パジャマもろくに着れないのか?」
「え?」

カナがパジャマを見てみると、ボタンを一つずつかけ間違えていた。
それをみたカナが不思議そうな顔をした。

「ホントだ…でもおっかしいなぁ…私、パジャマはボタン外したりしないんだけど…??」

それを聞いて、カナ以外の皆はピンときた。
カナが言ったことが本当なら…ボタンが一度全部外され誰かが着せた…部屋には藤岡だけ……
すると内田、カナ、ハルカ、マコちゃんは不気味にほほ笑んだ。

「な…なんだお前らボタンくらいでニヤニヤして!!気持ち悪いぞ!!」

しかしそんな中、笑っていない男が一人そうタケル(自称南家の番犬)だ。

「カナちゃん!駄目だよ!!男女が一緒に寝るなんて!彼もしばらく出入り禁止にしなくちゃ!」

タケルは何やら誇らしげにやりきった顔をしている。
しかし、周りの視線は冷たくタケルに突き刺さった。

「おい、タケル。お前昨日トウマとキスしてたな。」
「あ、それなら私も見たぞ。おでこをひっつけてるだけかと思ってたけど…やっぱり。」
「あー!!じゃあ私が見た、トウマを布団に入れてモゾモゾさせてたのって…フェ……」

「ちょっと待って!ちがっ…それは…!」
「おじさん?……帰ってください。」
「ちょっと…ハルカちゃんまで!……ちょっ…イタタッ!!」


その後、ハルカにつまみ出されたタケルの出入り禁止が解けるのは、3ヵ月あとだった。



終。

651:名無しさん@ピンキー
07/12/28 01:01:35 4fABCPo2
ちょッッッΣ( ̄□ ̄)!!
フジオカ!!何やってん??
とりあえず、
GJ!!&お疲れ様でした!!

652:名無しさん@ピンキー
07/12/28 01:06:18 WteZk/Zu
お、おい、続きかけよ!!!!!

653:名無しさん@ピンキー
07/12/28 01:27:13 +jemW0HW
黒マコトのSSが見たいオレは…

654:名無しさん@ピンキー
07/12/28 01:47:22 s2dpVLsj
続き続き!GJ続き

655:この野郎
07/12/28 02:51:08 41+ijnpN
× すると内田、カナ、ハルカ、マコちゃんは不気味にほほ笑んだ。
○ すると内田、千秋、ハルカ、マコちゃんは不気味にほほ笑んだ。

最後まで失敗してましたね。orz 
最後までコメントくれた方々ありがとうございました(゚Д゚)ノ

明日からは、以前ニコニコで歌を聴いて、ついカッとなって書いたメルトの続きを書くので、
暇つぶしにでも見てください。orz

メルト
>>390-391 >>423-425 >>440-441

656:名無しさん@ピンキー
07/12/28 05:37:33 1PXlPTzc
>>653
黒マコちゃんならこんな感じだな
Stage1.トウマ ラッキースケベからお互いの倒錯的な性を意識しちゃって、ちゅっちゅな展開→黒覚醒
Stage2.内田 性に目覚めたマコトはまず手始めに内田を標的にする。
        夢見がちな内田はマコトに見つめられて告白されると、そのまま流されて…。
Stage2.5  初めての3P
Stage3.カナ マコトの豹変ぶりに興味を持ってからかってみるも、アホの子策に溺れる
Stage4.ハルカ スケコマシを極めたマコトは、マコちゃんのままハルカにじゃれつきイチャイチャ。
        年下の女の子に甘えられて悪い気のしないハルカ。ふと気づくとあれマコちゃんの股間に違和感が。
Stage5.千秋 最近様子のおかしい二人の姉を問い詰めるも…。


ここまで妄想できるのに筆を起こせる文才がないじぶーん。職人さんの降臨を待つお(´・ω・`)

657:名無しさん@ピンキー
07/12/28 05:49:42 LA1epWbZ
この野郎氏GJ!
なんとなく最後は駆け足のような気もするけど、まずは完結に乾杯。


黒マコちゃんか・・・ハルカ姉様の油断に乗じて毒牙を・・・は無理ありすぎだろうな。
「お姉さんが教えてあげる」的に状況に引きずられてズルズル深入り・・・しかイメージできないな。

658:名無しさん@ピンキー
07/12/28 12:49:28 X7DYg+WB
そろそろトウマがでてもいいじゃないか!

659:名無しさん@ピンキー
07/12/28 19:34:44 vTkhFDLO
リコだろ………………………………………

660:名無しさん@ピンキー
07/12/28 21:44:44 INng3XPJ
>>650
終了ですか、お疲れ様でした。ニヤニヤじゃなくていやいやいいもの読ませていただきました。藤カナもさることながらマコ内の行方も気になりますな
しかし藤岡、寝ているカナになにをした?

661:名無しさん@ピンキー
07/12/28 22:09:34 GnVbNsPc
>>659
そういや、過去にリコものってあったっけ?
なかったはずだが、記憶違いであってほしいぜ。

662:名無しさん@ピンキー
07/12/28 22:41:08 vTkhFDLO
リコみたことない……あんなに可愛いのに……
いいよ誰も手出さないなら俺が愛でるよ

663:名無しさん@ピンキー
07/12/28 22:59:45 sSNKy1Pg
吉野×内田書いてるんだけど、投稿してよろしいですかね?

664:名無しさん@ピンキー
07/12/28 23:06:11 DJe5QlxQ
>>663
さあ頼むよ!

665:名無しさん@ピンキー
07/12/28 23:09:26 GnVbNsPc
>>662
それは文章で愛を表現すると解釈してもいいのかな? だったら、wktkして待ってよう。

666:名無しさん@ピンキー
07/12/28 23:27:01 hdv1UvMX
てかリコってどんなんだっけ

667:名無しさん@ピンキー
07/12/28 23:37:01 IEfDrfYa
ほくろのある子

668:この野郎
07/12/29 01:47:05 W3NsfFpD
メルト
>>390-391 >>423-425 >>440-441

千秋の日記。

南家クリスマスパーティーは大賑わいで開催されていた。
トウマの奴は、今日もずうずうしく藤岡の……私の特等席に座っている。
トウマが座る前に座ろうと思えば座れた……でも遊園地のデート以来、藤岡を以前より意識している私は、
今までの様に座るのが恥ずかしく、指を咥えて見ていることしか出来なかった。

(いいんだ今は……このパーティーをきっかけに、藤岡と前みたいに戻るんだ…。)

…しかし夜の8時が近づき、昼から始まったパーティーも終わろうとしていた。
一人帰り…二人帰り……気がつけば残りの客はトウマと藤岡だけになっていた。
結局トウマはずっと私の特等席に…おそらく二人は、サッカーの話でもしながら一緒に帰るのだろう。
そう思うと、今日一日藤岡を独占していたトウマに怒りすら覚えた。

「さぁーて、藤岡。そろそろ俺達も帰るか。」
「んー…悪いトウマ、今日は先に帰っててくれないか?」
「え?うん、まぁいいけど。じゃあな!」

そう言うとトウマは一人で家に帰った。
予想外だ…どうして藤岡は残ったんだ?やっぱりカナと一緒にいたいのか?
そんな事を考えてると、いつの間にか藤岡が居間から消えていた。

「おい、カナ。藤岡はどこへ行った?帰っちゃったのか?」
「あー、なんか珍しくハルカが部屋に連れていったぞ。」
「ハルカ姉様が…?」

確かに珍しい…いったい何を話してるんだろう……
しかし気になって居間から覗いて見ても、見えるのはハルカ姉様と藤岡の後姿だけだ。
しばらくすると、ニコニコしたハルカ姉様と、緊張したような顔の藤岡が戻ってきた。
そして、良く分からないが藤岡が私の方をずっと見ている…

「千秋ちゃん、ちょっとこっちに来てくれるかな?」
「ん…なんだ藤岡?」

そう言われ私が藤岡に近づくと、藤岡は簡単に私を持ち上げ特等席に座らせた。

「な…なにするんだいきなり!!」
「えっと、千秋ちゃんが座ってなかったら寒いって言うか…ここが千秋ちゃん席だし……」
「そ、そんな事言っても…さっきまではトウマが座ってたじゃないか!」
「その…ごめんね、千秋ちゃん。」

(何故藤岡が謝ったんだろう…勝手にやきもち妬いて怒ったりしたのは私なのに……)

そう考えると、私は藤岡に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

「いや…いいんだ。悪いのは私だし……えっと…ごめんなさい。」

なんだか心の中がすっきりした気分だ。清々しいって言うのはこう言う事か。
私は藤岡にもたれ掛りながら、久々の特等席で話をしたりテレビを見たりしていた。
遊園地での話に夢中になっていると、あっという間に10時を過ぎていた。




669:この野郎
07/12/29 01:47:58 W3NsfFpD


藤岡の日記

南にクリスマスパーティーに呼ばれ、イブの夜を南家で過ごすことになった。
このパーティーでオレがしなくてはいけない事は2つ!
まず一つは、サンタクロースに扮し作戦を成功させること!
そしてもう一つ、千秋ちゃんとのギクシャクした関係を修復することだ。

…とは言っても、あの日以来千秋ちゃんを「妹の様な存在」ではなく「女の子」と意識してしまって、
なかなか上手く話せないと言うか…どう接したらいいのか……
顔を見るだけで緊張して、まるで少し前までの、南と話したりする様な感じだ。

今日もオレの前には、千秋ちゃんではなくトウマが座っていた。
トウマはサッカーもやっていて、話も合うし楽しいんだけど…やっぱり気になるのは千秋ちゃんだ。
いつもトウマと話していると機嫌が悪くなり…今日もご機嫌斜めのようだ。

夜も8時になり、パーティーも終りが近づいていた。
気がつけば、残っている客はオレとトウマの二人だけだった。

「さぁーて、藤岡。そろそろ俺達も帰るか。」
「んー…悪いトウマ、今日は先に帰っててくれないか?」
「え?うん、まぁいいけど。じゃあな!」

この後サンタ役をするオレは、そう言ってオレはトウマの誘いを断った。
千秋ちゃんが寝るのは10時頃らしいので、皆でテレビを見ることにした。
テレビを見ているとオレはハルカさんに肩を叩かれ、話があるらしく他の部屋に連れていかれた。

「ねぇ、藤岡君。最近千秋の様子がおかしい事気づいてた?」
「はぃ。…えっと、遊園地に行ってから、なんかオレ避けられてるみたいで…」
「…フフッ。それは違うと思うよ…。私はね、千秋は照れてるんだと思うの。」
「え?でも、前までは普通に一緒に座ってテレビ見たりしてたのに最近は…やっぱり嫌われて……」

話している途中に、ハルカさんは何かに気づいたのか、少し居間の方に目をやった。

「でも千秋…さっき居間から心配そうにこっち見てたよ?」
「…え?」
「千秋はね、藤岡君と遊園地に行って、きっと今まで以上に藤岡君の事が好きになっちゃったのよ。」
「………」
「だから恥ずかしくて…藤岡君と話とかしたいけど、どうしたら良いのか分らないんじゃないかな…」

さすが高校生と言った感じか…説得力と言うか…確かにそんな気がしてきた。

「ハルカさんはそんな事まで分るなんて凄いです…。さすがは年上と言うか……」
「藤岡君だって千秋からすれば年上のお兄さんなんだから、しっかりリードしてあげなくちゃ…ねっ!」

そう言うと、ハルカさんはいつも通りニコニコしながら居間へ戻った。
今思えば、この時すでにハルカさんは、千秋ちゃんだけでなくオレの気持ちまで気づいていたのかもしれない。

居間に戻ったオレは、緊張しながらも千秋ちゃんを呼んで前に座らせた。
トウマを座らせていた事を怒られたが、謝るとすぐに許してもらえた。

その後は千秋ちゃんも上機嫌で、一緒にテレビを見たり話をしたりしていた。
遊園地の事などを話していると、あっと言う間に時間は10時をまわっていた。



670:名無しさん@ピンキー
07/12/29 05:13:42 0xs9I80K
さて、気まずい状態から立ち直った後どうなるのかwktk。
また寝るつもりなのに変にテンションが上がっちまったから困るw

671:名無しさん@ピンキー
07/12/29 17:59:10 ELMMu4wW
いいぞもっとやれ。いや、やってください。

672:名無しさん@ピンキー
07/12/29 23:35:27 UNiq1mEf
うん、すごくたのしみっす

673:この野郎
07/12/29 23:39:27 W3NsfFpD
千秋の日記


夜10時…いつもならそろそろ眠くなる時間だが、今日は藤岡がいるせいか眠くならなかった。
ハルカ姉さまは「パーティーの後片付けがあるから」と言って台所へ行き、
いつもなら私が手伝うのだが、今日は何故かハルカ姉さまはカナを連れて行った。
居間で藤岡と二人になり、さらに遊園地の話は盛り上がりをみせた。

「藤岡はジェットコースターが怖かったんじゃないか?」
「え?そんな事無いよ?」
「だって私が先に乗り場の階段を上がって、藤岡を呼んだのにお前なかなか来なかったじゃないか!」
「そ…そうだっけ?」
「そうだよ!ずーっとうつむいたまま上がって来ないから、私が降りて引っ張って行ったじゃないか。」
「あー、そう言えばそうだったね!…アハハ。」

藤岡は恥ずかしかったのか、顔を少し赤くしながら笑っていた。
そしてその後、藤岡が私に反撃を仕掛けてきた。

「そう言う千秋ちゃんだって、最後に入ったお化け屋敷が怖かったんでしょ?」
「ば…ばかっ!私はお化けなんて怖くないよ!」
「でも中では珍しく悲鳴あげて、ずっとひっついてたのは誰だったかな?」
「それは…うぅっ……」
「それにお化け屋敷から出たら、凄く涙目で泣きそうになってたよ?」
「う……うるさーい!!」

藤岡は少し意地悪そうに笑いながら話してきた……よかった、気付かれていなかったらしい。
本当は怖くなんてなかったんだ。ただもっとひっつきたかったから、驚いたふりをしただけ…
それに、最後泣きそうになったのは…もう帰らなくちゃと思ったからだ。
でも藤岡には少しもばれてなかったらしい…。



674:この野郎
07/12/29 23:40:29 W3NsfFpD
「…それじゃあ一番楽しかったアトラクションは何だ?」
「う~ん…そうだなぁ、やっぱりメリーゴーランドかな。」
「ぇっ?メリーゴーランドって、藤岡は乗ってなかったじゃないか。」

そう、確かにあの時藤岡は「少し疲れたからベンチに座って待ってる」と言って、
メリーゴーランドには乗っていなかった。

「うん、でも千秋ちゃんがメリーゴーランドから降りた時、オレのこと探してたでしょ?」
「えーっと…確か乗った場所と違うところで止まったから、藤岡がどこにいるか分からなくなったんだ。」
「その時にオレを見つけて、手を振りながら笑顔で走ってきた千秋ちゃんはすごく可愛かったよ。」
「……なっ…そ、そんなの乗り物なんて関係ないじゃないか!バカ野郎!!」
「あははっ、ごめんごめん。でも本当にそれが一番思い出に残ってるから。」

そう言って、藤岡の奴は謝りながら笑っていた。
確かにあの時は雨も上がって元気だったとは言え…私はそんなに楽しそうにしていただろうか…。
私は恥ずかしくなって、藤岡から少し目をそらした。

「えっと…あの、千秋ちゃん?…怒ってる?」
「…いや、別に怒ってないよ。」
「あっ!そうだ、これオレからクリスマスプレゼント!」

藤岡はそう言うと、ポケットの中を探り紙切れを取り出した。

「これ…新聞の集金の時にもらったやつなんだけどさ……」
「……水族館の招待状?」
「そう!もしよかったら来週の日曜日でも一緒に行かな…」
「行くっ!絶対いくよ!……あっ…」

私は嬉しすぎて、藤岡が話し終わる前に答えてしまった。
それによく考えてみれば、カナはともかくハルカ姉さまは用事があるかも知れない。

「えっと、私は大丈夫なんだが…ハルカ姉さまは用事がないのか聞いてみるよ。」

そう言って私は台所へ向かおうとした。

「あっ、千秋ちゃん!」
「ん?なんだ?」
「その…水族館のチケットって二枚しかないんだよね…」
「えーっと…それって……つまり…」
「うん。遊園地の時みたいに、オレと千秋ちゃんの二人で行かない?って意味なんだけど…。」

私の思考回路は完全にストップしてしまった。
二人っきりのお出かけなんて、遊園地が最初で最後と思っていたのに…
こんな最高のクリスマスプレゼントが……

「……ち…・ゃん?……千秋ちゃん?」
「…あっ!…えっと、悪い…ボーっとしてた。」
「その…無理にとは言わないけど…」
「え?!行く!行くよ!行くに決まってるだろ!」
「…? 良かった。じゃあ前と同じ時間に同じ場所で。」

藤岡がそう言ったとほぼ同時に、カナが台所からやってきた。
そして、藤岡の耳元で何か言ったと思うと、藤岡は時計を見て「そろそろ帰る」と言いだした。
確かに時計を見ると、すでに11時前だった。
カナは何故か藤岡を連れて一緒に外へ出て行った。

その直後ハルカ姉さまがやってきて、そろそろ寝なさいと言った。
…そして私は思い出した。今日がクリスマスと言う事を。
11時…毎年サンタに扮したタケルがやってくる時間だ。
私はハルカ姉さまを困らさないためにもベッドに入ることにした。

675:名無しさん@ピンキー
07/12/29 23:56:11 1AxFFxtb
wktk

676:名無しさん@ピンキー
07/12/30 00:04:23 60HFyx+k
チアキかわいい

677:この野郎
07/12/30 00:19:33 wyg5BC5c

藤岡の日記


夜10時…南の話では、そろそろ千秋ちゃんは寝る頃なのだが…そんな様子は無かった。
ハルカさんは気を使ったのか、今日は珍しく千秋ちゃんではなく南を手伝いに連れて行った。
千秋ちゃんはそれを見て、少し不思議そうな顔をしながらも、遊園地の話を続けた。

「藤岡はジェットコースターが怖かったんじゃないか?」
「え?そんな事無いよ?」
「だって私が先に乗り場の階段を上がって、藤岡を呼んだのにお前なかなか来なかったじゃないか!」
「そ…そうだっけ?」
「そうだよ!ずーっとうつむいたまま上がって来ないから、私が降りて引っ張って行ったじゃないか。」
「あー、そう言えばそうだったね!…アハハ。」

オレはとりあえず笑ってごまかした。…助かった。
本当はジェットコースターが怖かったわけじゃなく、あの時千秋ちゃんは先に上にあがった訳なんだけど、
…その……短いスカートだったので、呼ばれて上を向いたら…下着が見えてしまったのだ。
それで上が向けなかったんだけど…どうやら千秋ちゃんは気づいてないらしい。
オレはとりあえず話を変える事にした。

「そ、そう言う千秋ちゃんだって、最後に入ったお化け屋敷が怖かったんでしょ?」
「ば…ばかっ!私はお化けなんて怖くないよ!」
「でも中では珍しく悲鳴あげて、ずっとひっついてたのは誰だったかな?」
「それは…うぅっ……」
「それにお化け屋敷から出たら、凄く涙目で泣きそうになってたよ?」
「う……うるさーい!!」

千秋ちゃんは顔を真っ赤にして必死に反論してきた。
よっぽどお化け屋敷が怖かったんだろう…普段はクールなのに、お化けが弱点なんて…本当に可愛い。
でも、これ以上は本当に怒られそうなので、これ以上お化けの話はやめることにした。

「それじゃあ…千秋ちゃんが一番楽しかったアトラクションは?」
「うーん…そうだなぁ…観覧車かな。」
「観覧車?…結構意外だなぁ…」

オレはてっきりジェットコースターやメリーゴーランドと答えると思っていた。

「どうして観覧者なの?」
「だって15分くらいの間、藤岡と二人でいっぱい話ができただろ?」
「……あははっ…そ、そうだね!」

千秋ちゃんはサラッと言ったが、オレはそれを聞いて内心ドキドキした。
なんて言うか…嬉しいって言うか…顔が熱い。
とにかく話を終わらせよう…そう思い、オレは話を続けた。

「そう言えば観覧者と言えば、千秋ちゃんが膝の上に乗るもんだからゴンドラが傾いてたよね。」
「仕方ないだろ?ここが私の席なんだから!」
「そうそう、それと同じ事を降り場のおじさんにも言ったんだよね。」
「『片方に寄ると危ないよ』って言ってきたから、膝の上が私の特等席なんだ!って言ってやったんだ。」
「それで、おじさん苦笑いしながらオレと千秋ちゃんの方見て……」

「そう、藤岡と私を見て、『仲のいいカップルだね』…って言ったんだよね。」

話が終わるどころか、ますますおかしな方へ話は進んでしまった。



678:この野郎
07/12/30 00:20:17 wyg5BC5c

オレは、慌てて

「あはは、本当にまいっちゃうよね!」

などと言ってしまった。

すると、千秋ちゃんは機嫌をそこねたのか目を逸らしてしまった。
慌てたオレはポケットから水族館の招待券を取り出した。

「えっと…あの、千秋ちゃん?…怒ってる?」
「…いや、別に怒ってないよ。」
「あの、これオレからクリスマスプレゼント!」

いきなりだったので千秋ちゃんは少しキョトンとしてしまった。

「これ…新聞の集金の時にもらったやつなんだけどさ……」
「……水族館の招待状?」
「そう!もしよかったら来週の日曜日でも一緒に行かな…」
「行くっ!絶対いくよ!」

どうやら喜んでくれたらしい…オレはとりあえずホッとしていた。
すると、千秋ちゃんは立ち上がり、ハルカさんのスケジュールを聞きに行こうとした。
オレは慌てて千秋ちゃんを呼びとめた。

「あっ、千秋ちゃん!」
「ん?なんだ?」
「その…水族館のチケットって二枚しかないんだよね…」
「えーっと…それって……つまり…」
「うん。遊園地の時みたいに、オレと千秋ちゃんの二人で行かない?って事なんだけど…。」

千秋ちゃんの動きが止まった…と言うか時間が止まった感じだ。
1分程返答がなかったので、オレは勇気を出して返事を聞いてみることにした。


「千秋ちゃん?……千秋ちゃん?」
「…あっ!…えっと、悪い…ボーっとしてた。」
「その…無理にとは言わないけど…」
「え?!行く!行くよ!行くに決まってるだろ!」
「…? 良かった。じゃあ前と同じ時間に同じ場所で。」

オレがそう言ったとほぼ同時に南が来て、オレは外に連れ出された。

「藤岡、お前がいちゃ千秋の奴がなかなか寝ないんだ。」
「あっ…そっか、もう11時前だったのか。」
「いまハルカが千秋をベッドに誘導してるから、お前はこのサンタの衣装を着ておくんだ。」
「うん、わかった!」

そう言って、オレはサンタの衣装を身にまとい、千秋ちゃんが寝るのを待った。



679:この野郎
07/12/30 00:24:50 wyg5BC5c
コメントやwktksていただきありがとうございます。orz


二人の日記と言う事なので、内容が微妙に違うのは仕様なので、
よろしくお願いします。(゚Д゚)

680:名無しさん@ピンキー
07/12/30 00:36:34 p/tKZr+B
>>679
( ;∀;)イイハナシダナーこの野郎。乙だこの野郎。
続きwktkしてますこの野郎。

681:この野郎
07/12/30 01:12:02 wyg5BC5c

千秋の日記

「それじゃあ千秋、オヤスミなさい。」
「はぃ。おやすみなさい。ハルカ姉さま。」

ハルカ姉さまに寝るように言われ、私は自分の部屋へ向かった。
そして扉を閉めて、しばらく藤岡にもらった水族館の招待状をながめていた。
私は、扉をちゃんと閉めた事を確認すると、ベッドに飛び込み転げ回った。

「……嬉しい…嬉しい!!藤岡が私にだけくれた!藤岡は3姉妹の中で私を選んでくれたんだ!
水族館なんて言った事無いけど…藤岡となら楽しいに決まってる!」

私はベッドの上で転げ回りながら、時よりチケットを見てはニヤケ…また転がったりしていた。

しかしいつタケルサンタが入ってくるか分からない…
いったん落ち着いて、チケットを手帳などを置いている鍵付きの引出しに直し、電気を消しベッドに戻った。

しかしまだ胸がドキドキして眠ることが出来ない…私はしばらく布団の中で眠れずにいた。
すると、ハルカ姉さまが部屋の様子を見にきた…タケルが来るみたいだ。
とりあえず私は寝たふりをする事にした。

『ガチャ……ゴソゴソ…』

扉を開けてプレゼントらしき袋を置いていく音がする…毎年のことながら、タケルにはサンタの才能がない。
もしこんなのがサンタだったら、子供は物音に気づき、凄い確率でサンタは見つかってしまうだろう。
そんな事を考えながら私はタケルが部屋を出るのを待っていた。

…しかし一向に出ていく気配がない……と言うかずっと横に立っている?
私は少し気味が悪くなり、寝返りをうつふりをしてパンチをおみまいしてやった。

『……ドスッ!!』

我ながらなかなか良いパンチが入った。

「わっ…イテテッ……!!」

その声を聞いて私は驚いた……タケルの声じゃない。
私が少しだけ目を開けて横を見てみると、そこにはタケルより小さい…うずくまるサンタがいた。



682:この野郎
07/12/30 01:13:13 wyg5BC5c


「びっくりした……千秋ちゃん…起きてないよね……」
「うっ…うーん……スヤスヤ……」
「ふぅ…良かった。」

私は、とっさに寝たふりをしたが、その声…身体的特徴はまさに藤岡だった。
…しかし100%決まったわけじゃない。もしかしたら本物のサンタかも知れない……

「…あれ?さっきので髭がずれちゃった…付け直すか……(ぺりぺり)」

藤岡だ。交じりっ気なし、100%藤岡だ。

なんだ?!今日はタケルが来れなくて代わりに来たのか??訳が分からない。
その後、藤岡は髭も付けずにこっちをじっと見ている…ってか近づいている……?
えーっと…近づいてると言うか……藤岡の顔が目の前まで……

「千秋ちゃん…メリークリスマス…。」

そう言うと藤岡は私のほっぺに軽くキスをした。

落ち着け…落ち着け私!!…そう自分に言い聞かせながら、私は平静を装った。
しばらくすると藤岡サンタは髭を付け、部屋から出て行った。
部屋の外からはカナと藤岡の声が聞こえる…

「南、千秋ちゃんグッスリ寝てるみたいだけど・・・起こさなきゃだめなの?」
「当たり前だろ!千秋の夢を取り戻すため、お前を呼んだんだ!」
「…でも気持ちよさそうに寝てるし……」
「いいからもう一回行って千秋に顔を見られてから出てくるんだ!」

……そう言う事か…。つまり私が藤岡サンタを本当のサンタと間違えればいいんだな…。
すると藤岡サンタがもう一度部屋に入ってきた。
今度は咳ばらいをしながら足音も大きめだ…仕方なく私は演技をした。

「んんっ…あれ?……プレゼントが…・ん?」
「あ、メ…メリークリスマス!」

そう言って藤岡サンタは部屋を出て行った。
私は藤岡が家から脱出できるように、10秒数えてから深呼吸し部屋を飛び出した。

「ハ…ハルカ姉さま!今私の部屋にタケルではないサンタが!!」

その後、カナにも馬鹿にされたが、とりあえず藤岡の面目は保たれただろう。
私はそう思いながら、その夜キスをされた方のほっぺを触りながら考えていた。

「あのキスは…どういう意味なんだろう……」

プレゼントの中身はクマの人形だった。
私はそのクマにふじおかと名付けた。

683:この野郎
07/12/30 01:38:52 wyg5BC5c
藤岡の日記


玄関の外でオレはサンタの衣装を身にまとい、千秋ちゃんが寝るのを待っていた。
しばらくすると、南が出てきてOKサインを出し、オレは千秋ちゃんの部屋の前に連れて来られた。
南とハルカさんは、怪しまれないために居間でテレビを見ながら待機しているらしい。

それにしても、少しだけ顔を見られて逃げるなんて…そんな器用なこと出来るだろうか…
ともあれ千秋ちゃんの夢を取り戻すためにやるしかない!

『ガチャッ!……ガサガサ!!』

オレは、ドアのあける音を大きくしたり、プレゼントを置くときに音を鳴らしたりしてみた。
…しかし起きる気配はまったく無い。
千秋ちゃんが起きないので、しばらくそばで立ってみる…机の上には遊園地での写真が飾られていた。
そう言えば観覧者に乗る前に写真撮られて、それを千秋ちゃんにねだられたんだっけ…
一枚1000円と言うぼったくり価格だったけど…こうしてもらえるなら買って良かった…と言うか嬉しいな。

そんな事を考えながら突っ立っていると、寝返りをうった千秋ちゃんの手が、偶然にもオレの足を直撃した。

「わっ…イテテッ……!!」

しまった…思わず声を出してしまった……。
慌てて千秋ちゃんが寝ているか様子を見ると、寝息を立てて眠っていた。
オレは付けていた髭がずれてしまったので、一度外して付け直すことにした。

…それにしても可愛い寝顔だ。天使のような寝顔とはよく言ったものだ。
気がつくとオレは千秋ちゃんの唇に吸い込まれる様に顔を近づけていた。

しかし、寝ている千秋ちゃんの唇を奪うなんて…それはしてはいけない……
ぎりぎりで理性を失わずに我慢したオレは、
千秋ちゃんの耳元で『メリークリスマス』と言って、ほっぺにキスをした。

あまりにも幸せそうに寝ているので、起こすのが可哀そうになり、オレは一度部屋を出た。

「南、千秋ちゃんグッスリ寝てるみたいだけど・・・起こさなきゃだめなの?」
「当たり前だろ!千秋の夢を取り戻すため、お前を呼んだんだ!」
「…でも気持ちよさそうに寝てるし……」
「いいからもう一回行って千秋に顔を見られてから出てくるんだ!」

南にそう言われ、オレは千秋ちゃんの部屋にもう一度入ることになった。
今度は咳ばらいをしながら足音も大きめにしてみた。
ハッキリ言って、こんなサンタじゃすぐに子供に見つかるだろう…
そんな事を考えていると、いきなり千秋ちゃんが動き出した。

「んんっ…あれ?……プレゼントが…・ん?」

突然のことに、オレは慌てて作戦を実行した。

「あっ…メ…メリークリスマス!」

そしてオレは部屋を出た。
外に出ると、南が「でかした!」と言ってオレを外に連れ出した。
とりあえず千秋ちゃんは夢を取り戻せるらしい…
オレは満足しながら家に帰った。

684:この野郎
07/12/30 01:41:40 wyg5BC5c

今日はこの辺で!(゚Д゚)ノ

リアルタイムにコメくれた方々ありがとうございます!orz



685:名無しさん@ピンキー
07/12/30 02:04:17 X8ciElBY
この乙野郎が!!

686:名無しさん@ピンキー
07/12/30 04:20:35 EXXFMyUC
この野郎、眠れねぇじゃねぇかw

687:名無しさん@ピンキー
07/12/30 04:42:38 EXXFMyUC
細かい突っ込みウゼーって奴はスルーなりNGなりを推奨。





トウマと藤岡が出会って意気投合した後に、ふじおか登場じゃ時間系列乱れてないかい?
そんなことが頭によぎっても十分萌えられたけど。

688:名無しさん@ピンキー
07/12/30 11:48:00 i7rNibbt
乙かれ~何時も楽しみにしてるっす

689:この野郎
07/12/30 18:01:05 wyg5BC5c
コメントありがとうございます(゚Д゚)
その一言が描く意欲を湧かせてくれています。orz


>>687

アニメではトウマが先でふじおかは先週登場したばかりなので、
うっかりしていました。orz
そんな所に気づくほど見ていただいてありがとうございます(゚Д゚)ノ

690:この野郎
07/12/30 23:18:38 wyg5BC5c
千秋の日記


「…ちょ…ふじ……そんな……嫌じゃなぃけど…こころ……準備っ……」

『ハッ!!』

朝から良い……変な夢を見て私は飛び起きた。
カレンダーの今日の日付には、赤い丸が記されている…今日は約束の日曜日だ!
目覚ましは一応8時にセットしたけど、時計を見るとまだ7時……約束の時間は9時だ。

少し早いが私は支度をはじめた。
この日の為に用意した新しい服に、一番のお気に入りのスカート。
いつもはバッグなんて持ち歩かないけど、今日は肩から掛けるバッグも用意した。
中には髪をとかすクシと、お財布…それに昨日用意した手作りクッキーだ。

すべての準備を整えて、私は一度カガミの前に立ってみた。……うん、大丈夫!
朝食は食べようか迷ったが、お腹が出たりしたら嫌なのでヨーグルトだけ少し食べた。
時計を見ると時間は8時30分…少し早いが私は家を出ることにした。

「今日は、吉野の家で勉強会をしてきます。……っと。」

机の上にそう置手紙をして、私は家をでた。
別に嘘をつく事も無かったのだが、藤岡とデートと書くのは少し照れくさかった。

家を出ると外は恐ろしいほどに寒かった。
震えながら階段を降り、私はとりあえず体を温めるために駅まで走ることにした。

「あっ、千秋ちゃんおはよう。」
「えっ?」

待ち合わせの場所は駅なのに、何故かマンションを出た所で藤岡が待っていた。

「驚かそうとしてココで待ってたんだ。」
「待ってたって…何時からだよ!」
「うーん…8時前くらいかな…?」
「じゃあお前は30分以上もここに立ってたのか?!」
「うん、驚いた?」

全く驚いた。今日の朝の気温は1℃と天気予報で言っていたのに、
わざわざ私を驚かすために30分もこの寒い中待っていたなんて…
顔は笑ってはいるけど、藤岡は体中震えていた。

「驚いたって言うか…お前バカだろ!風邪ひいたらどうするんだよ!」
「ごめん…そうだね、今日は寒いから千秋ちゃんも風邪に気をつけないと。」
「…いゃ、私はいいんだけど…そのお前の体の事が心配…って言うか、その…」
「あっ!そうだコレ!」

そう言うと藤岡は私に手袋を取り出した。

「手袋…?」
「うん。すぐ使えるように袋とか取っちゃったけど…少し遅れのクリスマスプレゼント!」
「え?…でも私はもう水族館のチケットも貰ってるし……」
「あれは貰いものだったから…こっちが本当のクリスマスプレゼントって事で!」
「そ、そうか…その、あ…ありがとう。」

そう言って私は藤岡から手袋を受け取ろうとした。
しかしその時触れた藤岡の手は、凍っているのではないかと思うほど冷たかった。
私は慌ててその手袋を藤岡に突き返した。



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