07/12/20 16:55:18 Zxuuiirf
一方部屋を飛び出したマコちゃんは、一番安全と思われるトウマとタケルのいる居間に向かった。
しかしそこで見た光景…それはタケルと布団の中で何やらうごめくトウマらしき物体…。
普段なら何とも思わないのだが、この時のマコちゃんの頭の中はもう風呂場の事でいっぱいだった。
(ま…まさか、あの二人も…ってか犯罪?!み…見ちゃダメだ!)
そう思って振り返ったマコトの目の前には千秋が立っていた。
「こんな所で何してんだ?マコちゃん?」
「わ…わぁぁー!ち…千秋こそこんな所で何してんだよ!」
「わ…私はトイレに行くんだよ…。」
「トイレに枕を持って行くのか?」
「うっ……うるさいよ!!」
そう言って少し慌てた感じでトイレとは逆の方向へ歩いて行く千秋。
そもそもトイレに枕なんて持って行くわけがない。ハルカの部屋に向かったのはマコちゃんにでも分かった。
…こうなると残ったのは内田のいる千秋の部屋だけ…。
マコちゃんは少し緊張しながら部屋のドアをノックした。…トントンッ……返事がない。
「う…内田、入るぞ?」
「スー…スー……」
「あれ?もう寝てるのか?」
部屋には寝息を立てる内田がベッドにいた。
その頃廊下を歩いていた千秋は、マコちゃんの予想通りハルカの部屋の前に枕を抱いて立っていた。
普段、ハルカが一番疲れを取る睡眠時間を、千秋が邪魔する事は絶対になかった。
しかし今日、お風呂であった事が千秋の背中を押した。
「ハ…ハルカ姉様。」
「あら、千秋がこんな時間に来るなんて珍しいわね。どうかしたの?」
「いゃ…あの…その……今日は寒いので一緒に…」
「? なんだかよく分からないけど、そんな所に立ってたら風邪ひくよ?こっちおいで。」
「は、はぃ!」
そう言って、ハルカは千秋を布団に招き入れ、千秋はいそいそとベッドにもぐりこんだ。
南家お泊り会、最後の大イベントが始まろうとしていた。