嫉妬・三角関係・修羅場系総合SSスレ 43も古参もat EROPARO
嫉妬・三角関係・修羅場系総合SSスレ 43も古参も - 暇つぶし2ch401:I wish I could... ◆tVzTTTyvm.
07/11/27 00:23:54 ETHyXOGB
「ねぇトキちゃん。 あの時の言葉、信じていいんだよね?」
 ―あの時の言葉。 それは二人が再会した時に遡る。

「トキちゃん……?」
「え? も、若しかしてキミ、レンちゃん?」
 それは幼い頃親の転勤で別れて以来10年ぶりの再会。 だが二人共一目でわかった。
 期せずして再会した幼馴染同士。 そして初恋の相手。
 それは凍祈緒にとってそうだったのは先に述べたが、それだけではなく―。

「でも本当に嬉しい。 ちっちゃい頃お別れしたっきりだったんだもの」
「うん。 俺もまた逢えて物凄く嬉しいよ」
「お別れしたとき物凄く寂しかったわ……。 あのね、あの時言えなかった言葉があるの。
それでね、また会う事が出来たら絶対言おうって決めてたの」
 そう言うと憐花は目を瞑り一つ深呼吸をし、そして目を開けると意を決し言葉を紡ぎだす。
「トキちゃんの事ちっちゃい時からずっとずっと大好きでした。 だから私と付き合ってください」
 そう。 憐花にとってもまた凍祈緒は初恋の相手だったのだ。

「レンちゃん……。 俺も……大好きだよ」
 そして返ってきた凍祈緒の答え。 それは憐花にとって望んでた答え。
 其の答えに憐花の胸のうちは喜びで満たされていく。
 だが次の瞬間気付く。 凍祈緒の表情が重たい事に。
 それが何を意味するのか、憐花は一つの推論が浮かぶ。
 まさかと思いつつも恐る恐る憐花は口を開く。
「若しかして……トキちゃん、付き合ってるコがいるの?」
 答えは無い。 だがより重さを増した表情、更に俯いた顔が物語る。
 其の問いに対する答えを。

「そっか……、そうだよね。 トキちゃんだって年頃の男の子だもんね。
それにおっきくなって昔よりもカッコ良くなって……、彼女がいたっておかしくないよね……」
 そして「ごめんね……」と呟き瞳から涙を溢れさせ背を向け走り去ろうとする。
「待ってレンちゃん!」
 凍祈緒はそんな憐花の手を掴み呼び止める。
「別……れるから。 今付き合ってるコとは別れるから! だから俺付き合うよ!
恋人同士になろうよ!」

 其の言葉に憐花は驚き目を見開く。
「え……そ、そんなの……そんなの駄目だよ……。 その彼女さんに悪いよ……」
「でも……、でも! 折角レンちゃんと再会できたんだもん! だから……だから……」
 言いながら凍祈緒の瞳からも涙が溢れ始めていた。

「信じて……いいの?」
 其の表情に凍祈緒の本気を感じ取ったのか恐る恐る憐花は問い返す。
「うん! 勿論だよ! だから……だから別かれたら付き合ってくれる?!
その……直ぐには無理だけど、でも……!」
「わかったわ。 トキちゃんがそこまで言うのなら、私信じるわ」
 憐花は凍祈緒の言葉を遮るように口を開き微笑んだ。

「あ、ありがとう! ただ、さっきも言ったけど別れるまで其の、少し待って欲しいんだ。
いや、待って欲しいというかその、なるべく傷つけずに別れたいんだ。
コッチの都合で別れを切り出すわけだから。 こんなの責任逃れや偽善かもしれないけど……」
「うん、別った。 トキちゃんの其の言葉。 私信じて待つから」

To be continued....


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