嫉妬・三角関係・修羅場系総合SSスレ 43も古参もat EROPARO
嫉妬・三角関係・修羅場系総合SSスレ 43も古参も - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
07/11/20 20:48:07 Fm56AwME
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3:名無しさん@ピンキー
07/11/20 20:48:56 Fm56AwME
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4:名無しさん@ピンキー
07/11/20 20:49:40 Fm56AwME
SSスレのお約束
・指摘するなら誤字脱字
・展開に口出しするな
・嫌いな作品なら見るな。飛ばせ
・荒らしはスルー
・職人さんが投下しづらい空気はやめよう
・指摘してほしい職人さんは事前に書いてね
・過剰なクレクレは考え物
・作品に対する評価を書きたいなら、スレ上ではなくこちら(URLリンク(yuukiremix.s33.xrea.com))へどうぞ
スレは作品を評価する場ではありません

5:名無しさん@ピンキー
07/11/20 20:56:47 HIWqCBWN
ちと早漏気味だがどうせむこうは嵐に埋められるだろう
一応乙といっておく

6:名無しさん@ピンキー
07/11/20 21:20:16 GuHe7rUP
乙。このスレは平和であるように祈る。


7:名無しさん@ピンキー
07/11/20 22:14:30 Oo6sHmid
前スレ荒らされてる時に必死で雑談してる人はなんか痛々しかったな。
このスレの荒らし耐性の無さは異常。

8:名無しさん@ピンキー
07/11/20 23:22:52 i84UbTOL
乙カレー

9:名無しさん@ピンキー
07/11/20 23:49:35 I+Iap2Sz
お疲れ

10:名無しさん@ピンキー
07/11/21 00:02:22 HIWqCBWN
>>7
荒らしが見えてないから空気読まずに雑談しちまうんだYO

11:名無しさん@ピンキー
07/11/21 00:28:21 xBujq7Hs
1乙。スレタイのセンスには感動したぜ

12:名無しさん@ピンキー
07/11/21 01:52:10 RB8gAj6F
よし、wktkして待っているよ

13:名無しさん@ピンキー
07/11/21 11:05:12 1TftYUJ6
>>7>>10は荒らし
「荒らしをスルーして雑談しないで」って


14:名無しさん@ピンキー
07/11/21 11:05:49 1TftYUJ6
と思ったらここはSSスレか
すまん忘れれ

15:名無しさん@ピンキー
07/11/21 13:30:35 ylDlvc/o
乙。気長にwkwkして待ってるか

16:名無しさん@ピンキー
07/11/21 21:35:43 zdfrTQWA
待てば甘露の日和あり。

17:名無しさん@ピンキー
07/11/21 21:50:15 NYA+hUZ2
乙。気長に待つしかないのか・・・・・

18:名無しさん@ピンキー
07/11/21 22:59:59 p4rwJClK
気長に待ちましょう!

19:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:08:10 SSjM7F7B
景気づけになるかはわからんけど、投下していいですか

20:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:09:49 I78c5Yri
どんと来い

21:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:10:39 SSjM7F7B
ほんの少しでいいから、人が心の奥底で考えてること、想っていることが解ればどんなに生きるのが簡単だろう―
独りそんなことを思いながら喫茶店でコーヒーをちびちび飲んでいた。
高校生の分際で独り平日の放課後に制服で喫茶店に入り浸る奴が、一体周囲にどんな印象を与えるのだろうか?
まあ、今この喫茶店にいるのが自分と、カウンターの向こうで暇そうにしているウェイトレスしかいなければ
気にする必要もないだろうけど

「おい、店員さんお給料もらってるならもう少し働いたらどうだ」

「うっさいなー、暇人の道楽に付き合ってんだからこんくらいいいでしょ」

暇人と言うのは、俺のことでなくこの喫茶店の店長のことだろう。この店にはよく来ているが、ついぞ店長の顔を
みたことがない。
「ひまーーー」だるそうな声を出しながら、カウンターの向こうの回転椅子で回っている。よっぽどひまなんだろうな。

「そんなに、ひまならバイト変えればいいじゃないか」

「変えるったって、たとえば何よ」

俺は、しばらくわざとらしく考えるふりをしたあと。

「その平均より遥かに健康的な体を使って、ホームセンターで力仕事なんかどうだ?」

そう、無駄にニコニコしながら答えてやると
「お前は次来たときコーヒーに雑巾の絞り汁を入れてほしいみたいだな」

ドスの効いた声で、そう言うとどこから持ってきたのか、小さな包丁を手に持って器用に振り回している。
半分、褒めたつもりなんだけどな。

「ま、まあ落ち着け夏木、冷静に話せば分かり合える。 まずはその凶器を収めるところから―」

「うっさい冗談に決まってるだろ、いくらあたしがバカで野蛮でも刃物振り回したりしないわよ」

そう言って包丁をどこぞに収めると、不機嫌そうにそっぽを向いた。
怒っているのだろうか?  しばらく、嫌な沈黙が続いた。
窓から入った夕暮れの光が、店を包む漂白された無機的で真っ白な光を押し退け夏木の肌を照らす

22:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:13:04 SSjM7F7B
光を背にしている所為かその顔は、酷く憂鬱そうで。茜色に照らされたその細い腕は、自分の褐色の肌を
隠すようにしていた。

「ほめたつもりなんだけどな……」

こういう時、どうすればいいのか解らなくて。俺は、底にコーヒーが微かに残ったカップを傾けながら、消え入り
そうな声で釈明する。居心地が悪くて体のどこもが、常に何か居場所を探していた。

そう、何かもっと気の効いた釈明を混乱する頭で必死になって探していると。
不意に、こらえている様なかすれた笑い声が聞こえてきた。

「なにお前もしかして、本気で怒ってるか心配した?」

そう言うと何がそんなに面白いのかは知らんが、目の前のバカはこらえきれないという風に笑い始めやがった。
なにが面白いんだ?

「何って、お前あたしがちょっと黙っただけでそんな取り乱して―」

途中まで言いかけて、また笑い出した。 なんなんだ、これは。

「うるさい、お前みたいなチンチクリンに言われたく…な……い」

言い切った後、俺は目の前で機嫌良く、先ほど収めた筈の包丁をまた振り回す乱暴な少女を見た。

「誰が、チンチクリンだって?」

夏木は手にした安っぽく薄白いぎらつきを放つ包丁とは、かけ離れた夏の晴天を思わせる満面の笑みで質問をした。

「池澤くん、質問にこたえなさい」

この迫ってくる笑顔をどうしたものだろう、どうにも解らない。俺は万事休すといった感じでカウンターの机に突っ伏した。

「……つかれてんの?」

何故か真上から聞こえた声に一瞬、体が震えた。声はとても近く感じられ、そんな些細なことが、馬鹿馬鹿しい位露骨に
わかりやすく心臓の鼓動を速くし、頬を熱くした。見なくても自分で解るくらいに紅潮した頬を見られたくなくて、ゆっくりと
おそるおそる視線をもたげた。夏木は、カウンターの向こうからこちらを覗き込む様にしていて、一瞬その透き通った
幼さの残る瞳と目が合った。が、途端短い髪を揺らし、大げさな音を立てながら向こうの椅子に背筋良く座った。


23:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:14:42 SSjM7F7B
「本当に疲れてんなら早く帰って布団で寝な」

そういう訳じゃないんだけどな― 

「大体、池澤はそんなに賢くもないのに見栄はって伊田高校なんか行くから、寝る時間が無くなるんだ。 もっと近場の
公立にでもしとけばよかったのに」

「よけいなお世話だ」

伊田高校と言うのはここらではまあまあ名の通った私立で俺の通ってる学校。そして、どうにも最近その勉強のスピードに
ついていけない。塾でもいこうか

「これでも、結構悩んで―」

と、言いかけたところで目の前に何か小さな箱が置かれた。そう、ちょうどケーキ屋かなんかで見るのと同じ様な箱が。
俺は、しげしげとそれを眺めた後、微かな期待を抱きつつぎこちなく口を開いた。

「なに? これ」

「ケーキ」

スパンと解り易く明瞭な答えが返ってきた。

「俺に?」

「そう」

「なんで?」

「店長が、期限危ないから今日売れなかったら持って帰ってもいいって」

なんか、色々と問題があるような気がする。と言うか、ここのメニューにケーキが在ったのか。
けれどそんな事より変な期待をした自分が恥ずかしかった。

「あたし、別に甘いもの好きじゃないしお前にやる。 それに甘いものって頭の疲れを取るんだろ、ちょうどいいじゃん」

24:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:16:37 SSjM7F7B
まくし立てるように、目の前のケーキを譲渡する理由を教えてくれたが、淡い期待を打ち砕かれた所為かどうにも耳に
入らない。
窓の外はすっかり暗くなっていて、窓枠の端には小さな街灯の光も見えている。店内の空気もするどく冷え、冴えていた。
目の前にあるのは白く味気ないケーキの入った箱と、その上に置かれた夏木の健康的な褐色の手。
もし俺が、今ケーキ箱に手を伸ばさず。小さな手のひらを取ったら目の前の少女はどうするだろう。
はねのける? ゆっくり手を離して、適当な当り障りのないことを言って俺を帰らせる? それとも手を取ってくれる?
もし、起こりえることがこれだけなら三分の一の確立で報われることになる。しかし、俺はそれであっても手を取れ
ないだろうし、まして現実はもっと多い選択肢の中から一つを選ぶんだ。到底思い通りにはいかないだろう。
そうして、諦めに冷えた手でケーキ箱を受け取った。

「ありがとう。 これ食って家でがんばるよ」

ずいぶん長い時間座っていた気がする椅子から腰を上げ。ぼんやりと礼を言った。

「ああ、気をつけてな。 もう暗いぞ」

「おう、おまえもバイト帰りは気をつけろよ」

それだけ言って、入り口のドアを押した。そいつは何時も、入ってきたときより重く感じる扉だった。


25:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:19:35 SSjM7F7B
「おい、池澤ちょっといいか」

「ん、なんだ小林?」

放課後、人影もまばらになった教室で日直の仕事をしていると、おもむろに小林がずいと寄ってきた。

「お前、今つき合ってる奴とかいないよな」

「なんかむかつく質問だな」

「まあそう、がなるなそんな池澤君に吉報なんだからよ」

吉報?なんとも胡散臭い話に思わず聞き返しそうになったが、そこはこらえて適当に抑揚なげに返事をした。

「小林が俺の為にそんないい話を持ってきてくれるとは驚きだ。 感動で涙が止まらん」

「おいおい、こっちはそれなりに真剣な話なんだぞ。 襟を正せ、襟を」

そう言ってはいるが、小林からにじみ出る雰囲気はどう見たって、真剣とは程遠い。けれど、こいつが始めに聞いてきた
つき合ってる奴、についての話が妙に引っかかった。もしかして、そう言う意味での吉報なのか? けどそんな事は
ないはずだ。こいつとは昔からの付き合いで、夏木のことも、俺がどう思っているかだって知っている。
汚れた黒板消しを持ったまま、小林が次に言い出すことを当てもなく考えた。カバンをまさぐる小林を横目に、たいした意味も
なくチョークの粉で白く汚れた指先どうしをこすっていると、急に辺りの雑踏が気になった。しかし、教室のまばらな人影
のどれもこちらを気にかけているようではなく。茜色の放課後は、ただ静かでまぶしい。

「四組の島崎由香さんって知ってるよな。 お前が一年のとき同じクラスだった。 その島崎さんからのお手紙 
中身はいわずともがな」

「見たのか?」

「んなわけないだろ、バカ」

26:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:21:15 SSjM7F7B
小さく気づかれないように溜息をついて、小林がカバンから取り出した真っ白な味気ない封筒を受け取った。
たしかに全く赤の他人ではないのだが、そんな告白されるほど仲が良いわけじゃない。去年だってたまたま席が近かった
から喋ったようなもので、進級してクラスが別々になってから話したことなんてないんじゃないだろうか。
俺は何とか、記憶の棚の隅で埃をかぶり半分壊れかかったその印象を思い起こした。まあ、小林がどうこう言う位に
可愛い、いや奇麗のほうが近いかもしれない。けれどそいつは、肌が磁器で出来たような重苦しい奴だった。話していて
理解できない恐ろしさが、ふっと目の前を横切ったことも少なくない。何時も薄暗い微笑をして、こちらを見透かしたような風に
深淵をかすめる言葉を吐き出していた。そんな奴は不気味以外の何物でもない。

「ありがたいけど、遠慮する。 大体お前だって知ってんだから、断ってくれたっていいじゃないか」

手持ち無沙汰に今時古風だなと言い手紙をひっくり返したり、透かしてみたりしながらグチると、小林はしばらく怪訝そうな顔を
したあと、さも呆れたと言う風に大げさな口ぶりで言った。

「もしかして、池澤……お前まだ夏木由加のこと―」

慌てて小林の口を塞ぎ、嗜めるようにその眼を睨んだ。しかし、教室は既にがらんどうでこの話を耳をする人間は居ない。
自分でもバカらしいと思うくらいに幼い行為だった。こんなことくらいで恥かしがるなんて小学生でも最近はないんじゃない
だろうか。小林は口を覆っていた俺の手を退かし、こんどは逆に責めるような厳しい口調になった。

「池澤、お前が始めてあいつの事を俺に相談したのは何時だか覚えてるか? 中学一年だぞ。 そんで俺は、幼馴染の
お前の為にあれこれ手を打って、何回だって告白するチャンスを作ってやっただろうが。 それを全部ふいにして、まだ
あいつのことが好きだなんてな。 こんな事言いたくないが、ストーカーじみてる」

ストーカーじみてる、ああその通りなのかもな。自分でも情けなく思ってはいるさ、本当に何回でも告白するチャンスは在った。
第一昨日だってそうだ。あの時に手を取って、好きだと言うだけじゃないか五秒もかからない。その答えだって夏木なら一瞬で
返すだろう。臆病なんだ、振られたら、笑われたら、そう考えただけで頭の中に死にたくなるような絶望がいくつも生まれて、
そいつらが情けない音をたてながら、玉突き事故を起こして思考をとめる。それだけのことで、夏木を直視することが出来ないくらいに
怖かった。一体自分は、夏木にどう思われているのだろう。中学時代のクラスメイト、暇なバイトの適当な話役、ただの顔見知りの客。
なんて女々しいんだ。けれど、こう自分を批難できるのも頭の中だけでとても、現実に改めることなんて出来やしない。

「まあ、でも今時そんなに一途なのも珍しいかもな。 でも高校のときの恋愛なんて長持ちしないんだって、
お前ももうちょっとおき楽に考えて広く浅く男女交際してみたらどうだ」

ずっと黙りこくっているのを心配したのか、フォローをいれてくれたが。自分でも小林の言っていることの方が、何となくだが
正しいのだろうなと思ってしまった。


27:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:26:24 SSjM7F7B
なんか全然病んでませんが今日はこれだけです。
読んでくれた人ありがとうございます

28:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:29:38 I78c5Yri
GJ
お前さんの勇気に敬礼、そして今後の修羅場に期待

29:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:31:13 NYA+hUZ2
GJ!!!
待ち続けたかいがあったぜ

30:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:34:50 MwraqQeg
遅寝は6文の得だな


31:名無しさん@ピンキー
07/11/22 00:27:33 rRwm24JD
期待。

32:名無しさん@ピンキー
07/11/22 01:04:48 +z7ZoH5w
だからトリ付けろって

33:名無しさん@ピンキー
07/11/22 13:33:01 E2Iui6eL
GJ&wktk

34:名無しさん@ピンキー
07/11/22 17:35:39 oIz7qT7S
今日はいい夫婦の日

35:名無しさん@ピンキー
07/11/22 18:25:19 Nxx1wlY3
>>27
GJ!
面白くなりそうだし、期待してるよ!
ただ、トリは付けといた方がいいかもね。

36:名無しさん@ピンキー
07/11/23 00:50:18 I/2FLeUq
( ´,_ゝ`)プッ 今ならヒーローになれると思って慌てて書いたから、先の展開なんか考えてないのに

37:名無しさん@ピンキー
07/11/23 01:12:27 F4OS4ey0
ウゼ('A`)

38:名無しさん@ピンキー
07/11/23 01:14:23 2KLIaDC+
>>36
だまりゃ!その方麻呂をなんと心得る!!
恐れ多くも中納言から三位の位を賜り・・・・なんだっけ?



いきあたり
ばったりだって
いいじゃない
だって人間じゃん
書けばいいのさ

みつを

39:名無しさん@ピンキー
07/11/23 02:47:24 mOnvdptO
星空wktk

40:名無しさん@ピンキー
07/11/23 03:43:14 KQA1hjri
余りプレッシャーを与えてはいけないよ
続き書けないのに書けって言われたって
これじゃ荒らしどころか拷問と同じだよ

41:名無しさん@ピンキー
07/11/23 03:53:31 SM0DgtEW
位を賜るのは帝からのはずだが
そもそも中納言自身が三位の官位なのに……
まあ星空のファンはこんなモンかw

42:名無しさん@ピンキー
07/11/23 04:34:56 2KLIaDC+
>>41
ごめんなさい

43:名無しさん@ピンキー
07/11/23 05:47:24 F5gxgM6O
ここの嫉妬ってほとんどヤンデレ気味なのばかりだけど、
らんま1/2のあかねのようなツンデレの嫉妬ってないのか?

44:名無しさん@ピンキー
07/11/23 06:18:31 Gb7iEdQp
諦めかけていた受験を、ここのSS見て再び頑張ろうと思った俺が通りますよ
受験は明日だからいまから札幌行ってくる

45:名無しさん@ピンキー
07/11/23 06:55:43 aXeNF1is
>>40そうだな。すまんかった

46:名無しさん@ピンキー
07/11/23 10:27:20 kj7Tgo9H
スレ立てんの早すぎだろ
もうちょっと考えろや

47:名無しさん@ピンキー
07/11/23 10:38:18 2gjf8es3
>>46
あんなスレに誰が投下したいと思うんだよ?

48:名無しさん@ピンキー
07/11/23 10:57:24 joa+em+o
>>43
ツンデレ気味のか・・・うーん、なかなか難しいなぁ。
そういうのだったらツンデレスレで事足りるからかもな。

49:名無しさん@ピンキー
07/11/23 11:19:21 2NGZf733
ツンデレの嫉妬・・・微妙に判定しづらい
怒っているのか、ツンツンしているのか、嫉妬しているのか
わからんw

50:名無しさん@ピンキー
07/11/23 12:22:46 /q2T6qAy
ツンデレの定義がいまいちわからんが、幼なじみ系ヒロインの初期は少しツンデレっぽくね?
本当は好きなんだけど今までの関係を崩したくなくて素直になれない……的な。
あとハート→ヘイトはツンデレ…じゃないや、ツンツンだね、主人公の前でデレないし。

51:名無しさん@ピンキー
07/11/23 12:46:14 aXeNF1is
さっき前スレに猛者が出現したけどこのスレでは頼むから反応しないでくれよ、お前等w

52:名無しさん@ピンキー
07/11/23 13:55:56 nPrhqExW
>>50
幼馴染ツンデレよりも幼馴染依存型の方が萌える罠w
例えば、5年間放置していただけで
タスケテタスケテタスケテなんていうものがあるw

53:名無しさん@ピンキー
07/11/23 14:10:31 gy1kUN6t
>>50 御意

54:名無しさん@ピンキー
07/11/23 14:56:32 nFuAaryK
ツンデレVSヤンデレの嫉妬が見て見たいぜ。
難しいと思うけど誰か神はいらっしゃいませんか?

55:名無しさん@ピンキー
07/11/23 15:08:49 joa+em+o
>>54
発想を転換させるんだ・・・。
神がいなければ、自分が神になればいいと・・・!

56:ACTER ◆irhNK99GCI
07/11/23 16:27:31 WVzx6LjV
懲りずにやってみる軽度の嫉妬。こういうネタはスレにあわないのかね?
-* すくーるでis *-

 みんなにはナイショのヒミツ。
私がいま付き合ってるのは英語の先生。
きっかけは夏休みの補習授業。
告白したのは先生からだけど、今ではきっと私の好きの方がいっぱいなはずだ。


「それでは授業スタート始めます、レディ?」
「きりーっれぃちゃっせっ」
やる気のない号令も、先生の顔を見ていたら気にならない。
高い鼻も、白い肌も、スカイブルーの瞳も私のもの。
ハーフだから、といじめられた事もあったらしく、
先生はあまり自分の容姿が好きではないらしいけど、私は大好き。
黒板に文字を書く時、振り返って少しだけ揺れる赤い髪も、
背を屈めないと下の方に書き込めないその仕草も、
全てを私の瞳に焼き付けるべく集中する。

「それでは、サクラサン。カミン来てください、ここを訳してプリーズ下さい」
「はぁ~い」
桜さんが呼ばれ黒板の前に立ち英文を翻訳していく。
何で先生は私の名前を呼んでくれないのだろうか。
呼んでくれたら世界中のどこまでだって会いに行くと言うのに。
あっ! こらっ! 先生にそんなに近づくなッ!!
ッッツツツ!! 今のわざとでしょ! 何、私の先生にチョーク拾ってもらってるのよ!
「イエスグゥーッ! よくできました」
あぁん、もぅ! 先生もそんなに優しく微笑まないでよぉ~。
「……取りゃしないわよ、私に好きな人居るの知ってるでしょ?
 ほら…あとでイチゴミルクおごったげるからさ」
席に戻る際、桜さんが私にだけ聞こえるように囁いた。
持つべきものは友達だ。桜さんがいい人でよかった。

「ふむ、ネクスト次は……モモサン。カミン来てください、ここをリーディン読んでください」
「はいは~い」
「イエスはい、は一回でオーケーです」
「はいイエ~ス!」
クラスからどっと笑いが巻き起こる。
ミシッ! 握っているシャーペンが少し変な音を立てた。
先生をネタにからかうとか許せるはずがない。
「先生、これわかんな~い」
そのうえ甘ったるい声まで出して誘惑しているつもりか!?
「きちんと予習しましたか? ディスこれはNice Boat!」
「ないすぼー?」「ノーノー違いますNice Boat!」「ナイスボー!」「Nice Boat!」
「ナイスボート」「Yes! Nice Boat!」「ナイスボート!」「Nice Boat!」「Nice Boat!」
「グゥーッ! 良いNice Boat!です」
「えへへ~」
いい気になるなよ、先生に褒められるのは私だけで十分なのに!
私を怒らせた事を後悔させてやる。

「ソォネクスト次は……ハルカサン。カミン来てください、これを英文にライティン直してください」
先生も先生だ、私というものがありながら桃さんを指名するなんて、
いつもからかわれてしまうというのに悔しくないのだろうか? 私は悔しい!
「ハルカサーン。カミ~ン来てくださ~い」
先生! なんで私だけを見てくれないの!?
次は誰? ハルカ!? また女の子!?
「ハルカサーン、スタンダップリーズ」
春香? よりにもよって私と同じ名前の子だなんて!!! あれ?

「ハルカサーン? いつまでシット嫉妬してるのですか?」

57:名無しさん@ピンキー
07/11/23 17:45:44 lpqT/p3i
ダジャレなのに……こんなくだらないオヤジギャグなのに……
なぜこんなにも腹筋が痙攣するのだ。

58:名無しさん@ピンキー
07/11/23 18:07:43 nO0wAaTZ
なんというshit

59:名無しさん@ピンキー
07/11/23 18:37:16 F5gxgM6O
うる星やつらとからんま1/2とか、高橋留美子の描く漫画は嫉妬率が非常に高い。
しかも、一般的な嫉妬のイメージと違ってそんな陰湿な雰囲気じゃないのが味噌。

60:名無しさん@ピンキー
07/11/23 18:44:39 eoJBa/x3
嫉妬がギャグで収まるから満足できないんだよなあ
大抵はヒロインが主人公を叩いて終わったりするし、
陰湿とは言わないけど、もっとこう執着心みたいのを見せて欲しい

61:名無しさん@ピンキー
07/11/23 18:49:36 seTU87fq
少年漫画にそこまで求めるのはキツイだろ

62:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:22:13 RBaaq0lS
978 :名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 18:56:39 ID:wH/Z2b+8
始めに謝ります。長文失礼

………ずっとROMって流してましたがもう本当に我慢の限界です。
なんだかんだで結局こんなレス付けてる自分自身も含め、現在このスレにいる人間は、少々おかしい。

どうして静かに作品投下を待てないんです?
ネタ雑談ならともかく、こんな愚にもつかない無意味な煽り合いばかり重ねて。

作品批評している人。貴方はどうしてこの場で批評を行っているんですか?
確かに貴方の意見は的を得ているところもあるかもしれない、
ですが大多数の人間にとって、貴方は目障りな存在以外の何者でもありません。
作品の批評を専門的に行いたいなら専用の場があるわけで、
例え貴方が親切心から批評を行っているとしてもこの場でするべきことではないように思われます。
それを理解していて、かつ少しでも良心があるのであれば、作品の専門的な批評等は即刻批評板なりにでも行き、そちらで行って下さい。
これ以上貴方がこの場に居座り続け、今の態度を貫くようであれば、それは荒らし行為以外の何物でもありません。

作者の方々、また、大多数の作品を待っている方々、
こんな長文レスでスレの容量を食ってしまって申し訳ありません。
以下、ROMする作業に戻りますので、お許し下さい。
それでは、失礼しました。

63:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:23:26 RBaaq0lS
>始めに謝ります。長文失礼
>………ずっとROMって流してましたがもう本当に我慢の限界です。
>なんだかんだで結局こんなレス付けてる自分自身も含め、現在このスレにいる人間は、少々おかしい。

誤る必要も我慢する必要もありませんよ、委員長。批判はいつでも受けて立ちましょう。
しかしこれだけは言わせて貰いますが、心の病に罹っているヒロインでハァハァしている俺たちは
少々ではなく、か~な~り、おかしいです。

>どうして静かに作品投下を待てないんです?
>ネタ雑談ならともかく、こんな愚にもつかない無意味な煽り合いばかり重ねて。

よく読めばお分かりでしょうが、俺様はしにがみ氏のSSに感想を付けた後は、ずっと降り掛かる火の粉を払っているだけ。
荒らしているのはむしろ、煽ってきている他の住民ではないでしょうか?

>作品批評している人。貴方はどうしてこの場で批評を行っているんですか?
ここだと、個人的な感想がダイレクトに伝えられるからです。

>確かに貴方の意見は的を得ているところもあるかもしれない、
はい書き手が的を外した部分にのみ、助言をさせて貰いました。

>ですが大多数の人間にとって、貴方は目障りな存在以外の何者でもありません。
それは民主主義の宿命だと思って諦めて下さい。
極左集団や圧力団体によるデモには俺様も迷惑を感じていますが、その権利まで奪おうとは思いませんから。

>作品の批評を専門的に行いたいなら専用の場があるわけで、
>例え貴方が親切心から批評を行っているとしてもこの場でするべきことではないように思われます。
>それを理解していて、かつ少しでも良心があるのであれば、作品の専門的な批評等は
>即刻批評板なりにでも行き、そちらで行って下さい。
書き手とSSのために良心から行っていることであり、この場でダイレクトに伝える権利を主張します。

>これ以上貴方がこの場に居座り続け、今の態度を貫くようであれば、それは荒らし行為以外の何物でもありません。
とっくに荒らしとして認定されているようですが、今さらなにか?

>作者の方々、また、大多数の作品を待っている方々、
あ、それ俺様もその1人です、委員長。仲間外れにしないで下さい。
ただ俺様にとっては沈黙は敗北を意味するのです。
煽られている限り黙っているわけにはいかないことをご承知下さい。
久し振りに丁寧な筆調でのご意見、ありがとうございました。

64:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:30:56 NbAFsWYm
はいはいウナギイヌ素晴らしい

65:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:36:09 /q2T6qAy
>>64
だからシースルー着て俺を誘惑しろ。

66:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:37:29 D1/kVW7P
新スレでもよろしくな
これでようやく違法性が阻却されたな
前スレを埋め尽くすのには苦労させられたぜ

67:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:38:59 OGXZr+Cj
はいはいウナギイヌ素晴らしい

68:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:43:12 F5gxgM6O
>>60
でも、そうするとスカッとした感じや明るさが消えるのが難点。
ここにはそういうタイプのSSないかね?

69:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:44:17 aXeNF1is
>>63
あなたのレスは逐一著しくスレッドを停滞させます。
不服でしょうが、スレッドのためにもどうぞ余所でやって下さい。それができないならば、あなたは荒らしでしかあり得ません。
重要度で言えば、あなたの個人的な感想と、スレッドの存続とでは、明らかに後者に天秤が傾きます。
自我を押し通してスレッドを潰されてはたまらない。ご自重下さい。

70:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:44:56 q3d1hUEY
スカッとしてるかどうかはわからんがミスターは誰が死ぬ話でもなかったような

71:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:46:12 aXeNF1is
ていうかさ、ここまで来たら荒らしにかまってスルーできない人(準荒らし)が悪い。
絶対に噛みついてくるって分かってるんだから
もう『避難所でやれ』とかそれ系の事言っても絶対きいてくれない奴なんだし…

だったら俺も含めて
コッチ側みんなが反応しないようにするしかねえだよ
せっかく新スレになって気分一新って感じになってきたんだしさw


72:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:46:44 Qfx6OrJL


73:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:48:28 aXeNF1is
ていうかなんだよ!!
またIDカブってんじゃねえか( ̄□ ̄;)!!

74:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:51:39 aXeNF1is
>>73
また、っていうかこれ、単純に回線会社が同じとかそういうアレですかねえ

75:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:52:37 TWbk2RO1
>>73>>74
二人とも一回フシアナしてみろ

76:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:54:58 aXeNF1is
前スレ>>914>>953は俺じゃない

俺が書き込みしたのは
>>39(携帯から)
>>40
>>51
>>71

しかし、なんだか必死すぎて俺が荒らしみたいだなorz


77:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:55:53 B8rytmRj
てか、少しは落ち着いたらどうだ?

78:lupo.jp
07/11/23 19:57:12 aXeNF1is
はい。

79:名無しさん@ピンキー
07/11/23 19:58:23 aXeNF1is
(´・ω・`)知らんがな

純粋に携帯からいくとレスが長いせいで省略されてみにくい。


んで、"ぐるっぽ"っていうpcサイトビュアーサイト使ってるここ見てるから
ひょっとしたらそれかもしれん…


80:名無しさん@ピンキー
07/11/23 20:00:15 aXeNF1is
ぐるっぽですね。なんてこったい。

81:名無しさん@ピンキー
07/11/23 20:01:34 TWbk2RO1
>>78
ちょw
そんなIP見たことねえW
……と思いきやなんだぐるっぽか、それが原因だな

82:lupo.jp
07/11/23 20:11:46 aXeNF1is
×>>40


>>45

しかしこういう場合もあるんだな…

83:名無しさん@ピンキー
07/11/23 20:41:05 cm09fS4M
俺様さん、防空壕の連中まだ懲りずにやってますぜ。上から目線とか自分たちに都合の悪い部分には全く触れずに好き勝手言ってるよ。

84:名無しさん@ピンキー
07/11/23 20:47:54 Z0eojK7H
このスレってオリジナルのSSはありなの?
既存のキャラ限定なのかな?

85:名無しさん@ピンキー
07/11/23 20:51:53 seTU87fq
むしろオリジナルだけじゃろ

86:名無しさん@ピンキー
07/11/23 20:59:47 Ig0kIghG
俺様は煽られない限り、SSの感想以外はつけないと言っているのに
確か感想は許されてるんだよな
おっと、また反応して煽らないでくれよ
レスの応酬になるのはゴメンだから
じゃあな

87:名無しさん@ピンキー
07/11/23 21:03:03 QjU+9UE7
いい加減にスルーしろ!!

88:名無しさん@ピンキー
07/11/23 21:12:03 nL9xADTb
>>84
既存のキャラのはその作品のスレで投下した方が良いな

89:名無しさん@ピンキー
07/11/23 21:34:42 OGXZr+Cj
はいはいウナギイヌ素晴らしい

90:名無しさん@ピンキー
07/11/23 21:37:55 joa+em+o
>>84
オリジナル限定だと思う。
少なくとも俺は二次創作SSはこのスレでは見たことないな。

91:名無しさん@ピンキー
07/11/23 22:46:37 o4sJ/tV+
ツンデレ少女の嫉妬のシチュを考えてみた

主人公がツンデレと一緒に遊びに行くというが、ツンデレは
どうしてアンタと遊びに行かなきゃならないのよ
って感じに怒る。
で、今度は大人しい女の子を遊びに誘おうとすると

ツンデレは・・・・・・・・・・・。


↑どのように嫉妬すればいいかわからん
難しいぜ

92:名無しさん@ピンキー
07/11/23 23:01:07 JIT2tRTU
私も前に投下してもいいか聞いたら「二次創作はそのスレに貼って、その上でこのスレに誘導URLを貼ってくれ」って言われた。

ただそのスレがヤンデレ系を受け入れてくれないと、そっちでキャラ改変の荒らし認定を受けかねないので注意。
個人的には二次創作も面白いと思うんだけどねぇ・・・

今なら二人目の子が居るから、そっちで要望出して二次用スレを立てさせてもらうって手もあるかも。

93:名無しさん@ピンキー
07/11/23 23:04:18 GOmeUP8z
いや、正直二次創作はこのスレでも勘弁してほしいから

94:名無しさん@ピンキー
07/11/23 23:41:19 Qfx6OrJL
まあ元ネタ知らんかったら楽しめんしな
その二次創作スレに投稿するにしても、「ヤンデレものです」って最初に断っておけば大抵受け入れられないことはない

95:名無しさん@ピンキー
07/11/23 23:44:23 XCCdb7/Q
〉91
遊びに行ければ誰でもいいっていうわけ!?
って反射的にキレてから、自分の言った言葉の意味に
気付いて取り乱すというのはいかがなものだろう。

96:名無しさん@ピンキー
07/11/23 23:44:36 ujW4l+/I
てか、二次創作なら作品のスレを立てればいいだけなのでは?
そっちの方が作品数も増えるからなぁ・・・・
誰でもいいからスクディのスレ立てて来てよ

ま(ryの殺害BADENDのプロット案とか
言葉様に振られる誠とか
皆からボコボコに虐められる世界とか

いろいろと書きたいネタはあるw

97:名無しさん@ピンキー
07/11/23 23:45:39 ujW4l+/I
>>95
頬を真っ赤に染まるツンデレ・・・・・・・
当事者以外だと初々しい恋人カップルな予感がw

98:名無しさん@ピンキー
07/11/24 00:06:06 HAgQ6NZf
>>95

そのネタもかなり萌えるw

99:名無しさん@ピンキー
07/11/24 00:38:35 SskJNVFn
ようするにらき☆すたのかがみが
これアンタのために作ったじゃあないんだからねって・・・・
その、勘違いしちゃだめよ。

↑って感じなツンデレキャラが嫉妬すると萌える。

しかし、ツンデレキャラの嫉妬という新たな開拓に
住民達は試行錯誤して夜も寝れない程に議論する

いい青春だよなw


後ろにいる、刃物を持ちながら睨んでいる妻がいなけりゃw

100:名無しさん@ピンキー
07/11/24 00:59:37 2Rg5+hCl
>>96
既にスクイズスレは立ってる

101:名無しさん@ピンキー
07/11/24 01:19:37 HAgQ6NZf
むしろそんな妻に萌えるwww

嫉妬こそが我らの萌え成分!

102:緋色の妹 ◆kG/1f7K3bk
07/11/24 01:27:23 X60d4aew
「お兄さま。早くおっきなさって……お兄さまったら……」
 宇都宮杏樹は兄、久典の体を揺すりながら耳元に囁きかけた。
「ん……んんっ?」
 ようやく目を開けた久典が、寝ぼけ眼で身を起こす。
 直ぐ目の前に、心配そうに眉をひそめる美少女の顔があった。

 真っ直ぐ切り揃えられた前髪、潤みを帯びた漆黒の瞳、そして控え目な鼻と口へと久典の視線が降りていく。
 相手が妹の杏樹であると分かり、久典はホッと溜息をついた。
 彼はたった今まで、怖ろしい女上司に責められる夢を見ていたのである。
 ホッとしたのも束の間、目覚まし時計に目をやった途端、久典は文字通り飛び上がって狼狽えた。

「遅刻っ、遅刻するっ……杏樹、なんで起こしてくれなかったんだよっ」
 久典はワイシャツの袖に手を通しながら妹を振り返った。
「ですけど……部屋に入るなっておっしゃったの、お兄さまですわ……それに何度も揺すって差し上げましたのにぃ……」
 杏樹は泣きべそをかいて口答えした。


 この春17歳になった杏樹は日増しに美しくなり、体の線も女らしく成長している。
 夏場、薄着になっている時など、目のやり場に困るほどである。
 妹属性などない久典だったが、無視するには妹は余りにも魅力的であり、彼としても女を意識せざるを得なかった。
 なのに、美しい妹はいつまでも子供の時のまま無邪気に接してくる。
 人目を憚ることなく抱きついてきたりはしょっちゅうである。
 そのたび、何とも言えないいい匂いが鼻腔をくすぐり、柔らかく巨大な乳房がムニュッと押し付けられるのである。

 せめて寝所だけでも聖域にしておかないと、いつ実の妹に手を出してしまうとも限らない。
 間違いを犯さないようにと考えた挙げ句の、寝室立ち入り禁止措置であった。
 当然の如く、杏樹はわんわん泣きじゃくって拒否した。
 そこで久典は、用事がある時に限り、断りを入れてからなら入出を認めるという譲歩案を出した。
 それで妹はようやく大人しくなったのだった。


 今更そんな約束をしたことを悔やんでも始まらない。
 それに二度寝してしまった自分が悪いのは明白なので、久典は八つ当たりを止める。
 そんなことより、今は一刻も早く身支度をするのが先だ。
 遅刻などすれば、また怖い女上司にぶっ飛ばされることになる。

103:緋色の妹 ◆kG/1f7K3bk
07/11/24 01:28:02 X60d4aew
 スラックスを履くと、杏樹がタイミングよく後ろからスーツを着せてくれた。
 阿吽の呼吸である。
「じゃあ、朝ご飯を……今朝のおみおつけは、新しいお出汁を使ってますのよ」
 杏樹は嬉しそうに兄の世話を焼こうとするが、残念なことに朝食を食べている時間はない。
「悪いけど、もう時間がないよ。コンビニでなんか買っていく」

 久典がつっけんどんに言った途端、杏樹が通勤カバンを取り落とした。
 たちまちつぶらな瞳に涙が溜まっていく。
 それとは逆に、兄に気を使わせまいと、なんとか笑顔を作ろうとして唇の端を小刻みに動かせている。
 そんな健気な泣き笑いを見せられては観念するしかなかった。
 たとえ上司に怒られるとしても、可愛い妹を振り切ることなど彼にはできなかったのだ。


「それじゃお兄さま、行ってらっしゃいまし」
 朝食後、妹に送り出され、久典は駅までのダッシュを開始した。
「うっわぁ~……こりゃ遅刻は決定的だな……」
 久典は顔をしかめると小さく舌打ちをした。

 宇都宮家は代々検非違使を任じられてきた家系の末裔であった。
 平安朝のころから続く旧家であったが、明治維新を境に見事に没落した。
 それでも元判官であった血筋は、代々の嫡男に警察官僚たることを義務付けてきた。
 久典もその例に漏れず、警察上級試験を経て官僚への第一歩を踏み出したところである。
 現在の久典は警視庁の某所轄署において、警部補として現場の研修に勤しんでいる。
 与えられた仕事は刑事課の見習い係長であったが、その上司たる課長が強烈な女警部なのだ。

 黒木菜々子、年齢36歳。
 氷の美貌と鬼の心を併せ持った女警部である。
 人生の全てを仕事に捧げ、いまだ未婚であるという。
 キャリアを目の敵にしているらしく、何かにつけて久典に辛く当たってくる。
 いずれ互いの立場は逆転すると分かっていても、彼に対する厳しさには容赦がない。
 頭ごなしに無能扱いされれば、無論久典とて腹は立つ。
 だが実務経験のない彼が、職場の足手まといになっていることは事実であった。
 そこで、何とか手柄を立てて課長に認めて貰おうと躍起になっているのだが、現実はそう甘くはない。

104:緋色の妹 ◆kG/1f7K3bk
07/11/24 01:28:41 X60d4aew
 今、彼が追っているのは連続婦女暴行事件の犯人である。
 被害に遭うのは深夜帰宅途上にある若い女性ばかりで、被害者は既に20人を数えている。
 犯人は夜一人歩きしている女性の後を付け、人気のないところで襲いかかってくる。
 そして動きを封じた上で相手に浣腸を施し、惨めな姿を晒させておいてそれをビデオに撮るというのだ。
 犯人からの金銭の要求は、これまでのところ一度も行われていない。

 しかし、犯人の残酷さは想像を遥かに超えていた。
 あろうことか犯人は、撮影した動画をネットの匿名掲示板にアップし始めたのだ。
 惨めな画像をインターネット上に流されることで、被害女性は金銭以上のものを失うことになる。
 いつしか犯人はDr.エネマンと称され、一部マニアからは「ネ申」と崇められ、若い女性にとっては恐怖の象徴となった。
 非難はエネマンの跳梁を許す警察署にも向けられ、担当係長の久典は針のムシロに座らされ続けている。
 今朝寝坊してしまったのも、毎夜遅くまで続けている張り込みのせいであった。


「お兄さま、大丈夫かなぁ……」
 登校した後も、杏樹は兄のことが気掛かりで授業に全く集中できないでいた。
 兄のことが大好きな杏樹だったが、彼の能力はシビアに見極めていた。
 人はいいのだが要領が悪く、一言でいえばどんくさい。
 どう考えてもDr.エネマンに勝てそうにないのだ。
 宇都宮一族は文武両道の誉れも高く、杏樹も茶道と薙刀の世界において名の知れた存在である。
 そんな一族にあって、久典は突然変異ともいうべき存在なのであった。

「今度失敗なさったら、きっと警察をクビになっちゃいますわ……」
 そうなると、厳格な親族会議は兄を一族から放逐するに違いない。
 大好きな兄と会えなくなるばかりか、生活力のない彼が路頭に迷うことになるのは火を見るより明らかである。
「そんなの困りますわっ」
 思わず立ち上がった杏樹は、教師やクラスメートたちの怪訝そうな目に気づき、すごすごと着席した。
「お兄さまをネットカフェ難民にはさせられませんわ。杏樹が助けて差し上げないと……」
 悶々とする杏樹だったが、なかなか兄を助ける名案は浮かんでこない。

105:緋色の妹 ◆kG/1f7K3bk
07/11/24 01:29:15 X60d4aew

 6時限目、家庭科の実習中も杏樹は上の空であった。
 杏樹が縫っているのは、学園祭で出し物の歌劇に使うレオタードである。
 和裁はともかく、洋裁は杏樹にとって苦手分野である。
 ただでさえ苦手なミシンを使っている時に、考え事は禁物のはずであった。
「いたぁっ」
 案の定、杏樹はミシンの操作を誤って指先を傷つけてしまった。
 白魚のような人差し指の先端に、ポツッと小さな赤い点が盛り上がってくる。

 その途端、稲妻が走るように杏樹の頭に名案が閃いた。
「これっ、これですわっ」
 杏樹は叫び声を上げると、縫い上がったばかりの真紅のレオタードを手に取った。
 何事が起こったのかとクラスメートが目を見張る。
「これでお兄さまを助けて差し上げますわ」
 杏樹の両目には、決意の炎がメラメラと燃えさかっていた。

                                 *

「こらぁ、宇都宮クン。君はいつから昼寝できる身分になったのぉっ」
 黒木課長に怒鳴られて、久典は反射的に立ち上がっていた。
 いつ眠り込んでしまったのか覚えていない。
 杏樹の作ってくれた弁当を食べたあと、デスクに向かって─以降の記憶は途切れていた。
 このところの激務により、疲労はピークに達していた。

「ボヤッとしないっ」
 スパァ~ンと小気味よい音を立てて平手打ちが炸裂する。
 黒木課長のビンタは強烈であった。
 週に3度、欠かさずフィットネスクラブに通っているだけのことはある。
「ご、ごめんなさいっ」
 叱られた子供のような返事が、刑事部屋に失笑の渦を巻き起こす。
 ようやく目の覚めた久典は、慌てて女上司の顔を見た。

 若い頃は広報媒体に引っ張りだこだったと言うだけあって、女優にでもなれそうな美人である。
 三十路の半ばを越えた今も、その美貌は衰えるどころか逆に凄味が加わってきている。
 ボディの方も弛んだ部分などまるでなく、女豹を思わせる危険な雰囲気を纏っている。
 引き締まった下半身に黒のタイトスカートがよく似合っていた。
 職場の上司と部下という関係さえなかったら、久典も彼女に夢中になっていたことであろう。
 しかし現実には、彼女は久典にとって鬼のような上司であって、恋愛対象には程遠かった。
 なにより、彼女は畏れおおい存在であったのだ。

106:緋色の妹 ◆kG/1f7K3bk
07/11/24 01:30:47 X60d4aew
 黒木菜々子の飛び抜けた美貌は、彼女の魅力を構成するほんの一成分に過ぎない。
 明晰な頭脳と行動力、そして上層部のお偉方をも恐れない度胸は、部下たちを心酔させるのに充分であった。
 黒木課長こそ同署の女王として、全署員を統べる存在であるといっても過言ではないのだ。

 キャリアの久典は、来年初夏の頃に所轄署での研修を終えて本庁へ帰る。
 その時、彼の階級は課長と同じ警部になっており、所轄を監督する立場になっているはずである。
 しかし、例えその時が来たとしても、久典と黒木課長との関係は逆転しないであろう。
 久典は彼女に対しては、一生「宇都宮クン」としてひれ伏すことになると確信していた。

「で、例の事件の進捗状況はどうなってるの?」
 黒木課長が棒立ちを続ける久典に詰め寄る。
 しかし、担当事件の捜査には何の進展もなく、久典はしどろもどろになる。
「何やってんのっ」
 再びスパァ~ンという音が走る。
「市民の不安を取り除くことが私たちの仕事でしょうが」
 黒木課長の眉間に縦皺がよる。
 課長の怒った顔はセクシーで、久典は脳震盪とは別にボゥッとなってしまう。
「もうすぐ所轄を監督する立場になろうってのに。そんなことも分からないようじゃ、辞めてしまいなさいっ」
 課長は冷酷な台詞を残して、自分のデスクに戻っていった。

 左右に揺れるヒップを見詰めながら、久典は事件の早期解決を心に誓う。
 部下たちに笑われないために。
 そして、何より課長に一人前と認めて貰うために。

                                 *

 その日の夕刻、杏樹は帰宅すると真っ直ぐ久典の部屋へと向かった。
 兄は妹のことを信じているので、当然のように鍵は掛かっていなかった。
 杏樹は胸の痛みを覚えたが、心中で兄に詫びながらドアを開ける。
 案の定、兄はまだ帰宅していなかった。
 最近、兄は午後8時にならないと帰ってこない。
 そして遅い夕食をとってから少しだけ休み、再びパトロールのため夜の町へと出ていく。
 帰宅するのはいつも深夜であり、就寝するのは2時3時になる。
 このままでは、決して丈夫とはいえない兄が過労で倒れるのは目に見えていた。

107:緋色の妹 ◆kG/1f7K3bk
07/11/24 01:31:28 X60d4aew
「そんなこと、この杏樹がさせませんわ」
 杏樹は言いつけを破って兄の部屋に入り込むと、散らかった机をゴソゴソと掻き回す。
「もう、お兄さまたら……こんなに散らかして」
 つい掃除しかけてしまうが、それでは無断で部屋に入ったことがばれてしまうので断念する。

 兄妹は広い屋敷に2人きりで暮らしていた。
 昨年、不慮の事故で両親を失ってからは、大勢いた使用人も全員解雇してしまった。
 今では杏樹が家事の一切を切り盛りしている。
 広大な屋敷を管理するのは大変だが、大好きな兄のために尽くすのだと思えば苦にはならない。

 杏樹は小さく溜息をつくと、今度は引き出しを掻き回し始める。
 兄を助ける活動に先立ち、是非とも見ておきたい物があったのだ。
「あった……Dr.エネマンに関する捜査資料……」
 杏樹は大きな封筒を手に取り、中の書類を改めてみた。
 それにはエネマンに関するプロファイリングと共に、事件の発生場所、時間帯などのデータが細かく書かれていた。
 だが、現時点をもってエネマンの正体は不明であり、中年の男であることくらいしか掴めていないらしい。
 疾風ように浣腸を施してビデオに収め、疾風のように去っていく手口のため、彼についての情報は極めて少ないのだ。

 別の資料に目を通すと、久典が担当するパトロールの地域や時間割りが定められていた。
 長い勤務時間と広大な地域のほとんどが久典の分担となっていた。
「こんなの酷すぎますわ。お兄さまが過労死しちゃいます」
 杏樹はこんな勤務割りを考えた上役に、心の中で何発ものネコパンチをぶち込む。
 そして、唇を尖らせながらも資料の内容を頭に叩き込んでいく。
 Dr.エネマンの手口と、今夜の兄のスケジュールは完璧に記憶した。

「……これでよしっと。これでお兄さまに手柄を立てさせてあげられますわ」
 杏樹は資料を封筒に収めると、机の引き出しに戻そうとした。
 その時、引き出しの奥に何か引っ掛かっているのに気付き、杏樹は手を差し込んで確認してみた。
「……な、な、な、なんですの、これはっ?」
 それは1冊の本であった。
 しかし、ただの本であったのなら、杏樹がこうも狼狽えることはなかったであろう。
 表紙を飾っているのは、なんと全裸に剥かれた若い女の写真だったのだ。

108:緋色の妹 ◆kG/1f7K3bk
07/11/24 01:32:02 X60d4aew
「お、お、お、お兄さま? ど、ど、ど、どうして……こんな?」
 耳朶まで真っ赤になった杏樹は、恐る恐る表紙を捲ってみる。
「ひっ?」
 いきなり卑猥な写真が目に飛び込んできた。
 若い女性が荒縄で緊縛され、天井から吊されているのだ。
 巨大なバストが縄で締め付けられ、歪に変形している。
 杏樹は思わず自分の胸に手を当てていた。
 ドクンドクンという激しい動悸が伝わってくる。

 小刻みに震える指でページを捲る。
「ひぃっ?」
 今度は後ろ手に縛られて四つん這いになった女が、杏樹に向かって肩越しに微笑みかけていた。
 真っ白なお尻の割れ目に、ギッチリと荒縄が食い込んでいる。
「こ、この方たち……きっと悪漢に捕まって……」
 SMという概念すら持ち合わせていない杏樹にとって、これがどういう状況なのかよく分からない。
「お、お兄さま……どうして……こんなものを……?」

 更に杏樹にとって理解できかねる疑念が湧いてきた。
「け、けど……この方たち……どうして、こんな幸せそうな目をなさっているの?」
 息も出来ないくらいきつく縛られているというのに、女たちの目は例外なくうっとりとしているのだ。
 悲しげに眉をひそめながらも、潤みを帯びた目の奥には陶酔しきった色が見てとれた。
 杏樹は自分の鼻息が荒くなっているのに気付いて狼狽えた。
 この後、彼女たちにどんな運命が待っているのか。
 もし自分がこんな目にあわされたら……。
 そんなことに考えを巡らせているうちに、杏樹は興奮を抑えきれなくなってくる。

 思わず股間に手をやると、熱くなった部分はしっとりと湿っていた。
 中指を立てると、パンティ越しに縦溝の部分をなぞってみる。
「あぁ~ん、お兄さま……いけませんわ……お兄さまぁ……」
 兄の名を呼んでいるうちに杏樹はたまらなくなってきた。
 敷きっぱなしの布団に仰向けになると、兄の体臭がほのかに匂ってくる。
 杏樹はたまらずパンティの中に手を突っ込み、直接刺激を与え始めた。

「あぁっ、ダメです……お兄さま、ダメですぅ……」
 誰に教わるでもなく自然と覚えたオナニーだが、自分の体だけあってツボは心得ている。
 杏樹はたちまち登り詰め、軽くイッてしまう。
 それでも杏樹の興奮は収まらなかった。
 たった今目の当たりにしたエロ本が、余りにも衝撃的すぎたのである。

109:緋色の妹 ◆kG/1f7K3bk
07/11/24 01:32:37 X60d4aew
 杏樹はパンティを脱ぎ捨てると、今度は兄の枕を股間に挟み込んで俯せに寝ころぶ。
 ほどよい固さの枕が、股間のツボを的確に捉えていた。
 その姿勢で腰を前後に動かしながら、杏樹はエロ本のページを捲り続ける。
「あっ……あんっ……お兄さまったら……あぁ~ん」
 杏樹はエロ本のモデルを自分に重ね合わせながら甘い呻き声を上げる。

 時折両手を後ろに回してクロスし、あたかも兄に縛られているような姿勢をとってみる。
 すると自分でも驚くほど興奮するのが分かった。
 夢想の中の兄は、抵抗できない彼女の股間に指を使って悪戯してくる。
 腰の動きが速くなり、何度も熱いものが迸る。
 枕は使い物にならなくなっていたが、今の杏樹にはどうでもいいことであった。

 しかし、次にページを捲った時、杏樹の腰がピタリと停止した。
 そのページには、更に衝撃的な写真が見開きで載っていた。
 身動きできぬよう縛られた女が、高々と上げた尻に浣腸を施されていたのだ。
「な……これ……太い……」
 一升瓶ほどもあろうかという薬液の満ちたシリンダーの太さに、杏樹は息を飲んでしまう。
 猿轡を噛まされた女は、苦しそうに顔を歪めながらも、やはりその目の奥には甘美な色を湛えていた。

 そこから先はスカトロもののオンパレードで、ありとあらゆる浣腸器が総出演していた。
 ご丁寧なことに、一つ一つについて詳しい解説が併記されていた。
 排泄シーンの写真が一枚もなかったことが、杏樹にとって救いと言えば救いであった。
 否、彼女にとって、それは不幸なことだったのかもしれない。
 排泄物が映っていたなら、彼女は拒否反応を示して本を閉じていたかもしれないのだ。
 最後のページを読み終えて本を閉じた時、杏樹は浣腸についてエキスパート並の知識を吸収してしまっていた。

 この本はスカトロマニアであるDr.エネマンの心理を知ろうと、久典が身銭を切って購入した資料であった。
 敵を知り、己を知らば─という孫子の兵法を実践しようとしたのである。
「お兄さまがこんな事に興味があるなんて……女の人にこんな残酷なことなさりたいのかしら」
 杏樹は複雑な思いで溜息をついた。
 こんな本なんか自分が取り込んで隠してしまおうかとも考える。
 しかし、黙って部屋に入ったことを知られてしまうことになるので、名残惜しそうに引き出しの奥に仕舞い直した。

 気が付けば、兄の帰宅時間が迫っていた。

110:名無しさん@ピンキー
07/11/24 01:51:49 G2AK0KQ5
>>109GJ!!
ただ今後の展開によっては投下前の注意を頼みます

111:名無しさん@ピンキー
07/11/24 02:01:03 h9ADlNqI
>>109
なんかどっかで見たような・・・

112:名無しさん@ピンキー
07/11/24 02:12:23 HAgQ6NZf
>>109

何だろう・・・この言い得ないモヤモヤ感は・・・


113:名無しさん@ピンキー
07/11/24 02:17:59 th0qUOSw
北米版?

114:名無しさん@ピンキー
07/11/24 02:54:52 3HgtZDpa
盗作はやめとけよ

115:名無しさん@ピンキー
07/11/24 03:10:20 eU/1b4D1
u-nn.....


116:名無しさん@ピンキー
07/11/24 03:25:04 eJLtEPhK
どう見ても↓のスレの「赤い旋風 シスター・スカーレット」のコピペです
【許嫁】和風美少女でエロパロその3【家元】
スレリンク(eroparo板)

皆さん速やかに「緋色の妹 ◆kG/1f7K3bk 」をNG登録しましょう

117:名無しさん@ピンキー
07/11/24 03:38:21 cxwUTVi3
もう末期だなこのスレも…

118:名無しさん@ピンキー
07/11/24 03:40:03 HAgQ6NZf
>>116
だからモヤモヤしたのか・・・


119:名無しさん@ピンキー
07/11/24 03:54:30 PvmP9Gri
つーか、この感じからするとゴッキーとしか思えなくなってきた
まだ、生きてたのかあいつ

120:名無しさん@ピンキー
07/11/24 04:07:03 eJLtEPhK
追伸
◆kG/1f7K3bkでググったところ、以前から幾つか違うスレでSS投下してたみたい

とりあえず存在が確認できたスレ↓
URLリンク(w3.abcoroti.com)
URLリンク(scuffle.value-net.net)

121:名無しさん@ピンキー
07/11/24 04:12:03 GFBp4Pd/
注意・これは誤爆です。

せれなー!まきしむっ!せれなー!まきしむっ!せれなーっ!

To be continued ESTPOLIS 1

エンディングで涙がぼろぼろ零れました。
戦術的な鬼は後回しにして1やります。


122:
07/11/24 05:08:22 lQEWwalQ
>>120
なんか見事につまらない話だな。技術もなければ工夫もない。

123:名無しさん@ピンキー
07/11/24 08:21:27 m+Jk/0gO
歴史は繰り返されるか…

124:名無しさん@ピンキー
07/11/24 09:42:36 HAgQ6NZf
ネ甲の皆様、お待ちしております

125:名無しさん@ピンキー
07/11/24 12:06:47 IMpwRS3O
デレデレな女の子、もしくは素直クールな女の子が、
「私以外の女を見ちゃいや」って抱きついてくるのも萌える。

126:名無しさん@ピンキー
07/11/24 15:56:27 7lGExi01
素直クール「私は君が好きだ、だから私以外の女を見るのはやめてもらいたい・・・こんな我侭な女は嫌いか?」
ツンデレ「べ、別にあんたが誰を見ようと知った事じゃないけどその子に迷惑になるからやめなさいよ!
     あんたはわたしだけ見てくれれば良いのよ馬鹿・・・」
ヤンデレ「私を見て私を見て私を見て・・・」

各属性の特徴を考えて書いてみたんだがこんな感じか?
セリフ考えるのはツンデレが一番難しいかったわw

127:名無しさん@ピンキー
07/11/24 15:58:58 9QsxsKFZ
>>125
忘れ物ですよ

⊃ツンデレ

128:名無しさん@ピンキー
07/11/24 16:08:49 eJLtEPhK
>>126
なんていうか素直クールって普段は話しづらい感じがあるけど、
主人公の事になると必死になったりする所が嫉妬・三角関係・修羅場に繋がったりするよな

129:名無しさん@ピンキー
07/11/24 17:50:03 IMpwRS3O
>>127
ツンデレは前に出ましたよ。

130:名無しさん@ピンキー
07/11/24 20:38:57 KS9/mzXJ
クー、ツン、ヤン……あとはヒートか。

131:名無しさん@ピンキー
07/11/24 21:03:54 X0Qodg65
普段は優すぎる娘や不幸な娘、天然系の嫉妬もいいと思う

132:名無しさん@ピンキー
07/11/24 21:24:27 eDz4mr6Z
一回天然系は見てみたい。
どう考えても俺の個人的な趣味ですほんとうにありが(ry

133:名無しさん@ピンキー
07/11/24 21:35:28 QMY1ga9Y
ラムネの七海のような嫉妬は大歓迎なんだがな
他の女の子を見ているだけでヤキモチを妬くし
アニメの2話もいい感じで嫉妬していたw

134:名無しさん@ピンキー
07/11/24 21:46:23 T0JiFfZ9
趣味:女の子を嫉妬させて楽しむ

こんな主人公がいてもいいと思うんだ

135:名無しさん@ピンキー
07/11/24 21:49:44 xsZg50Wg
俺の中ではなぜかこう言う系の主人公の特徴として
・鈍感 ・女気なし 恋愛興味なし
が挙げられるんだよな。

136:名無しさん@ピンキー
07/11/24 21:56:26 QXivwSYF
>>134
後半ふっきれて楽しんでる節のあった主人公は結構いたが

137:名無しさん@ピンキー
07/11/24 22:04:31 f3aQRY0e
>>136
あったか?

138:名無しさん@ピンキー
07/11/24 22:28:00 gz0mALP6
伝説のゆうくんか?

139:名無しさん@ピンキー
07/11/24 22:34:12 GFBp4Pd/
>>138
あの子は肉便器と親友が欲しかっただけ。

草は確定。沃野はラストだけ嫉妬を肯定してたと思う。

140:名無しさん@ピンキー
07/11/24 22:41:16 0AbnWPHF
「あのー……加奈さん?」
「何、ゆー君?」
「夕飯ってのは、こういう形で採るものじゃないと思うんだ、俺は。っていう
か、子供じゃないんだから膝の上に乗るのは正直どうなんだ?」
「誰も見てないから、いいの! で、ゆー君、そろそろ食べさせてくれない?
 私、お腹すいてるの」
「……気持ちは分からないでもないけど、娘に嫉妬してどーする」
「むぅっ、私も一緒に学校休むって言ったのに、ゆー君許してくれなかったじ
ゃない。禁断症状で死にそうだったんだよ?」
「……二人同時に休んだら、クラスのみんなに怪しまれるだろ。そういうのは
避けたいってので、加奈も納得したじゃないか」
「納得はしたけど、本能が餓えてるの」
「はいはい。夕奈が起きてくるまでだからね。はい、あーん」
「うん、ゆー君、お粥の塩加減ぜつみょーだね♪」


※こっちと甘えん坊、どっちにしようか迷ったけど、
 冬の星空投下を期待してこっちに投下。
 このスレ、前から興味はあったんだけど、私が嫉妬書いても暗くならない……。orz
 ちなみに設定的には、二人は高校生ですが子持ちです。

141:名無しさん@ピンキー
07/11/24 22:48:14 l1cPV5Oa
あれ?この設定に見覚えあり…

142:名無しさん@ピンキー
07/11/24 23:24:31 8w8WdgKn
>>141
おれには判断つかない
でも設定がかぶるくらいなら良いんじゃないか?

143:名無しさん@ピンキー
07/11/24 23:34:46 GFBp4Pd/
>>134
他スレの話で申し訳ないが、ヤンデレスレの保管庫にある『姉弟』の弟君のラストのセリフは最高だよ。

「背中に感じるこのゾクリとした感覚。危険を感じ、こわばる体、明確な判断をしようと高回転する自分の思考。その興奮がたまらなく好きになってきている」

「それは、あの姉でしか味わえない。自分をそこまで興奮させてくれる女性は、姉しか居ない」

他の女と会っている後ろを姉がストーキングしている時にこんなセリフを吐ける豪胆さには負けます。


144:名無しさん@ピンキー
07/11/24 23:37:18 l1cPV5Oa
142
そうではなくて、140さんが書いた小説を昔読んだ気がする。

145:名無しさん@ピンキー
07/11/24 23:44:58 0AbnWPHF
>>141
YES、元の作品ありです。
パクリではなく、その作者本人です。
読んでいただき、ありがとうございます。
ではROMに戻ります。

146:名無しさん@ピンキー
07/11/25 00:08:06 C9zW5Zrd
>>145
・・・俺の記憶が正しかったらその元になったSSって、隠しサイトに18禁バージョンがあったりする?
んでもって主人公夫婦は試験のためにセックスを我慢してたり・・・
これが当たってたらメッチャ嬉しい
俺あのSS好きだったんだ・・・

147:気まぐれ屋 ◆0aHsq3Lky6
07/11/25 00:33:00 URTQKlHZ
阿修羅さんのまとめサイトで、ツバメの巣が完結?となっていましたが、まだ続く予定です。
私の書き方に問題だったので、勘違いさせてすみませんでした。
しかも、かなり行き詰っているので続きは結構先になると思います。
楽しみにしている方には、本当に申し訳がありません。
別にどうでもいいよ、という方もいると思いますがそれでも読んでもらえれば嬉しいです。
その場繋ぎとして、短編を書いたので投下させてもらいます。

148:勝ち組?負け組? ◆0aHsq3Lky6
07/11/25 00:34:39 URTQKlHZ
俺の人生って他の人から見れば勝ち組なんだろうけど、俺にしてみたらあきらかに負け組だ。

今日も一日の授業が平凡に終わり、あとは家へと帰るだけになった。
明日は古典の宿題の提出日だったから、さっさと帰って終わらせたいな。
見たい番組もあることだし、寄り道せずに帰るとするか。
そう思って、俺は下駄箱で靴を履き替えて校門の外へと向かって行く。
「和馬くーん!!待ってーーーー!!!」
だがしかし、そうは問屋がおろしてくれないらしい。ここでいつものようにあいつがやって来た。
今日も今日とて、でかい声で俺の名前を呼ぶなよな。生徒が一斉に見てくるから恥ずかしいんだよ!
「待って!待ってったらー!無視しないでよ~。」
「でかい声で呼ぶなって、前にも言ったろ?恥ずかしいからやめてくれ。」
「だって、和馬くんが先に帰っちゃいそうだったから・・・」

ここで彼女について紹介をしよう。
彼女の名前は、小野寺 千草(おのでら ちぐさ)。同じ高校に通う一個上の2年生だ。
一見、鈍そうにに見えるのだが以外に運動はそこそこできる。勉強も学年で上位に入るほどの頭の良さを持っている。
髪は肩より少し下くらいあり、日本人形を思わせるような綺麗な髪だ。身長も平均女子高校生の上はある。(女子高生の平均身長は知らないが)
スタイルも良く、胸は前に”私の胸はDカップだよ!”と聞いてもいないのに教えてくれたのでDカップだそうだ。
人付き合いも良いので男女ともに人気がある。
今までに告白された人数は両手両足の指を入れても数えきれない。
「ねぇ。何をさっきからブツブツ言ってるの?」
「いや、何でもないから気にしないでくれ。」
そんなクラスのアイドル的存在が俺に好意をよせていると聞けばとても羨ましいのだろうが、2つ問題があるのだ。
それは・・・
「ねぇねぇ。これからどこか行かない?私この前いい雰囲気の喫茶店見つけたんだ!
絶対に和馬くんも気に入ると思うから行こうよ!ね?」
「古典の宿題があるから駄目。」
「えぇ~。宿題なんて後でいいから一緒に行こう。」
「絶対に駄目!!あと、そんなにくっつかないでくれ!!」
「そんなに恥ずかしがらなくてもいいよ。本当は嬉しいくせに~♪」
「あぁー!!嬉しくないから離れてくれ!!姉さん!!」
そう。彼女は俺の、小野寺 和馬(おのでら かずま)の血の繋がった実の姉なのだ。


149:勝ち組?負け組? ◆0aHsq3Lky6
07/11/25 00:37:43 URTQKlHZ
そして、もう一つの問題がそろそろやって来ると思うのだが。
「かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁずぅぅぅぅぅぅぅまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ほら、来たよ。
「私というものが居ながら、他の女とイチャイチャしているとわ!!!!!!!!!!!!
しかも!!!!!!!よりによって、その女なんかとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」
「うるさいからもう少し声を抑えてくれ。」
「そうよ!静かにしなさいよ!!」
「黙れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!
私の和馬にひっついてるんじゃないぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」
「あなたの和馬じゃないわよ!私の和馬よ!!」
「どっちも違うよ!!」

いきなり出てきて大声で叫んでいる女は、俺と同級生で同じクラスの直素 熱美(なおもと あつみ)である。
俺が何故こいつに付きまとわれるようになったかというと、昼飯を一緒に食べたのがきっかけだった。
入学から半年くらいは経っていたのだが、直素はいつも一人で昼飯を食べていた。
そこに、俺は何を思ったのか一緒に飯を食べないか?と誘ってしまったのだ。
直素と一緒に飯を食べて話しをしている内に、俺はこいつがいつも一人で飯を食べていた理由が分かった。
こいつは友達がいるのはいるのだが、うるさいせいか必要以上に友達が寄って来なかっただけなのだ。
そして、直素は俺に突然告白してきたのだ。
実際、姉さんのことを考えると面倒なことになりそうなので断ろうと思った。
だが運の悪いことに、そこに姉さんが乱入してきたことにより状況が一気に悪化。
その後も色々とあり、今や2人は犬猿の仲。
いつになったら、俺はちゃんとした彼女ができるようになるのだろうか。

「もう許さん!!今日こそは決着をつけるぞ!!!」
「望むところよ!!!」
「危ないからやめてくれよ、2人とも。」
「和馬くん。話し合いで解決できるのなら、とっくにもうこんな争いは終わっているの。
だけど、今もこうやって私たちはぶつかってばかりいる。何でか分かる?
私も熱美ちゃんもこれだけは譲れないからなの。和馬くんだけは駄目なのよ。
もし、和馬くんを取られちゃうと私たちには何も残らない。
和馬くんが他の女に取られるくらいなら、いっそのこと和馬くんを殺して私も死のうとか考えていたりしてる。
それぐらい、和馬くんのことが好きなのよ。」
「争うことでしか物事を解決できないの人間の本能!!
今も尚、世界のどこかに小さいが戦争があるのか!それは、それしか方法がないからだ!
話して終わるならそれに越したことはないだろう。だが!それでも解決しないことがある!
ならば武力で、己の力で相手に分からせるしか方法があるまい!!
恋愛も同じだ!!言葉で分からせる事が出来ないから、こうして拳で相手を倒すしかない!そう!!恋愛は戦争なのだ!!」
「「だから邪魔者は排除する!!!」」
何でこういう時だけ意見が合うんだよ・・・

俺がどうしようか考えている間に、2人はもう戦いを始めていた。
現在、俺の目の前でドラゴン○ール並の戦闘が行われております。
2人の壮絶な戦いの周りでは、生徒が大勢集まってどちらが勝つか賭けまでしている様だ。
とりあえず、2人ともスカートなのでパンチラを撮影しようとカメラを持っているやつらだけは殴って没収しておこう。
その後は、家に帰るとするか。古典の宿題をやらないといけないからな。
2人は知らん。腹が減ったら終わるだろう。
そんなことを考えながら、俺はギャラリーの中へと消えていった。

150:気まぐれ屋 ◆0aHsq3Lky6
07/11/25 00:43:05 URTQKlHZ
投下終了です。
今回は素直ヒートを思い出したので、書いてみました。
全然違うじゃん、と思ったのならすみませんでした。
とりあえす、ツバメの巣は絶対に完結させたいので頑張ります。

151:名無しさん@ピンキー
07/11/25 00:49:38 ZjAgsg7K
>>150
GJ!
いいね、素直ヒート!
ツバメの巣も楽しみにしてるぜ!

152:名無しさん@ピンキー
07/11/25 00:49:38 AvwUgA9T
>>150

一番乗りGJ!
何と言う多ジャンル嫉妬

ツバメの巣もwktkしてお待ちしております


153:名無しさん@ピンキー
07/11/25 01:27:44 ZjAgsg7K
>>152
すまん・・・。

154:名無しさん@ピンキー
07/11/25 01:38:57 oW4dsCc5


155:名無しさん@ピンキー
07/11/25 01:44:38 WqTMPsx2
一番槍GJ(´・ω・`)カワイソス

156:名無しさん@ピンキー
07/11/25 03:08:43 AvwUgA9T
>>151

いや、こちらこそすまなんだ

157:名無しさん@ピンキー
07/11/25 03:10:09 AvwUgA9T
>>156>>152だった

安価ミスったww
ホントにすまん

158:名無しさん@ピンキー
07/11/25 05:05:20 gBJ5ooT1
すまん誰か前スレのdatくれ
すこし目を離してたら落ちてた

159:名無しさん@ピンキー
07/11/25 09:28:29 mgWV4B3N
URLリンク(www.23ch.info)

160:名無しさん@ピンキー
07/11/25 16:37:53 ohe2G/M0
ツンデレ少女の嫉妬SSは書くのが難しいというか
ツンデレのお約束事とかたくさんあるので難しい現状だな
でも、ツンデレ少女は嫉妬しやすい傾向にあるので
ツンデレと嫉妬SSは共存できるはずだw

161:名無しさん@ピンキー
07/11/25 19:36:52 FL5FevB4
ツンデレから修羅場を経てヤンデレになるというSSなら結構あるんだが・・・
ツンデレのままとなると難しいな。

162: ◆SVNDcoHudE
07/11/25 20:52:29 abHD3xLj
投下します。

163:冬の星空 ◆SVNDcoHudE
07/11/25 20:54:07 abHD3xLj
この時期のロングホームルームは、私達受験生にとって貴重な自習時間だ。
どの生徒も友達と共に、あるいは一人で、自身が用意したテキストに向かう。
中にはおしゃべりをしたり、カードゲームをしたりして時間をつぶしている者もいるが、
担任はそのことも承知の上で、あえてこの時間は席を外している。
―要と秋穂は今、バラバラだ。
秋穂は多くのクラスメイト達に囲まれ、それぞれに笑顔で対応している。
一方の要は、飯田君達と机を並べ、互いに教えあいながら、勉強を進めている。

クラスメイトが一箇所に集まり、さらに担任はいない。
しかも秋穂と要はバラバラ。
二人の席は教室の端と端だから、今互いが干渉することもまずないだろう。
私個人にとっても、この時間はまさに絶好のチャンスだ。



「……ねえ、皆に聞いて欲しいことがあるんだけど」
開いていた参考書を閉じ、机を合わせているクラスメイト達に声をかける。
「ん……なに? 美希」
私の言葉を聞き、参考書に目を落としていた涼子が、一番最初に顔を上げた。
その目は腫れぼったく、昨日の夜何かあったであろう事は容易に想像がついた。
こんな状態で遅刻してまで涼子が学校に来たのは、彼女自身のプライドと、
木村君に対する当てつけの両方の意味があるのだろう。
「なんか美希、昼から変だったのよ。なにかあったの?」
「どしたん? 悩み事かなんか?」
麻希や山田君達もおしゃべりを中断し、私に注意を向けた。
だけど、高田君だけは顔を上げず、ただ黙って窓の外を見つめていた。
もしかしたら彼は私が何を言おうとしているのか分かっているのかもしれない。
だったら何故止めようとしないのか、何故、何も言わないのか。
窓の外には、綺麗な青空と見慣れた街並みが広がっている。
そんな景色を見ながら、彼が何を考えているのか、私にはわからなかった。
―でも言うしかない。もう、これ以上要と秋穂をあんな風にしておきたくない!
意を決して、私はゆっくりと言葉を紡ぐ。
「……私と高田君の事なんだけどさ。はっきり皆に言っておきたいんだけど、
私達なんでもないの。付き合ってないし、変な関係でもないのよ」

164:冬の星空 ◆SVNDcoHudE
07/11/25 20:54:49 abHD3xLj
皆の顔に、困惑の表情が浮かぶ。
私の言いたいことがいまいちよく分かってないようだ。
「え? 何言ってんの? だってあんた……」
涼子が何かを言いかけ、しかし躊躇したのか、言葉を切った。
多分、美穂の事を言おうとしてたんだろう。
涼子がどこまで美穂から事情を聞いたのか、それは分からない。
でも要と私の関係は知らないはずだ。
でなければ私とこんな風に話すことはないだろうし、秋穂に対する態度も変わっていたはず。
―だからこそ、彼女には特に聞いていてもらわないといけない。
彼女と美穂の繋がりの強さは、私もよく知っているから。
……美穂はなんて言うだろうか。どうするだろうか。
嫌な結果にしかならない事は分かってる。でも……!
「本当だよ。……私、他に付き合ってる人いるもの」
「……え? 誰よ?」
「あの人……」
私が指差した先を、皆の視線が追う。
40人近い生徒がひしめくこの教室の中で、私の指差した空間にだけ、
不自然なほど綺麗に生徒がいなかった。
そうなると必然的に、そこには要と飯田君達だけが残されることになった。
「は……? 山下?」
麻希が素っ頓狂な声を出し、目を丸くした。
「え? なんで山下?」
「ど、どゆこと?」
山田君達も、皆驚きの声を上げている。
「マジで……? マジで山下と?」
鳩山君の表情が徐々に険しくなる。
同時に、涼子や麻希の目も鋭くなっていく。
高田君は私の話を聞いているのかいないのか、ずっと窓の外を眺めている。
……もう言うしかない。言わなきゃ駄目だ。

「……そうだよ。付き合ってるの。私と要は」

165:冬の星空 ◆SVNDcoHudE
07/11/25 20:55:40 abHD3xLj
―言った。とうとう言ってしまった。
指差したまま、要の方へと視線を移す。
要は私達の様子になどまるで気づいていない様で、飯田君達と笑い合いながら、
楽しそうに勉強を進めている。

もうすぐだ。もうすぐ私もあの場所へいける。
そして終わりにする。今のこの状況も、なにもかも。
この一年半、ずっと隠し続けていた私達の関係。
とてつもない苦しみに縛られ続けていたこの一年半。
ようやく、その苦しみから解放される―


けど、そんな私の思いは見事に打ち砕かれることになってしまった。


「ぷ……ぷくくくく」
「ふ、ふふふふふふ」
麻希と涼子が、突然口元に手を当て、笑い始める。
「はっ……はははは」
「み、三浦さん。急に真顔で何言い出すのかと思えば……ぷぷぷ」
山田君と鳩山君も、笑いを堪えきれなくなったかのように吹き出し始める。
「……え? 皆、どうしたの?」
理解できなかった。なにがそんなにおかしいのか。
私は事実を言っただけだ。ちゃんと、真面目に。
だけど―


「「あははははは!!」」

「!?」

166:冬の星空 ◆SVNDcoHudE
07/11/25 20:57:04 abHD3xLj
教室中に、彼女達の大きな笑い声が響き始める。
その声に、散らばっていた他のクラスメイト達も反応し、私達に視線を向けた。
「え? え? なにがそんなにおかしいの?」
困惑する私の肩を、涼子が軽く叩く。
「あはは! だ、だって、いきなりすごい真顔で何言い出すのかとおもってさ」
「ふふふ。あんたが山下と? なんでそうなるのよ。ほ、ほんと笑わせないでよ」
麻希も腹を抱えながら笑い続けている。
「ち、ちがうよ! 冗談じゃないってば! ほんとに付き合ってるの!」
「ははは……はぁ。分かってる、分かってるよ。美希」
私の肩に手を乗せたまま、涼子がうなずく。
「美穂の事でしょ? ……いいのよ。気にしないで。あの子にもわかってるはずだから」
「……え?」
「人の想いってさ、やっぱり届かないこともあるのよね。こっちがどんなに想っててもさ。
私、それが昨日よくわかったの……。きっとそれは美穂にもわかってると思う」
そう言いながら、涼子の目がどこか遠くでも見ているかのように細くなった。
―って違う!何勝手に勘違いしているんだ!
「だから違うってば! ……そんなに言うなら、証拠、見せてあげるよ!」
「へ? ちょ、ちょっと、美希!」
涼子の声を無視し、要の席に足を向ける。
乱雑に並ぶ机を無理やりどかしながら、一歩一歩、要に近づく。
―さっきから教室中の視線が私に釘付けになっているような気がする。
それならそれで好都合だ。
これからクラス中、いや学校中に私たちの事を知らしめてやる!
「要っ!」
「ん? ……あっ!」
近づいてきた私にようやく気づいたかのように、要が声を上げた。
要と机を合わせていた飯田君と氷川さんも私に気づき、驚きの声を上げる。
「み、三浦さん!?」
「え! な、なに? お、俺らになんか用?」
まるで珍獣を見るかのような目で、二人は私を見つめてきた。
丁度いい。この二人には特等席でしっかりと認識してもらわないといけない。
要は私のモノなんだってことを、しっかりと。

167:冬の星空 ◆SVNDcoHudE
07/11/25 20:58:03 abHD3xLj
「あ、あの……三浦さん? 僕に何か用?」
要が怯えたような目で私の顔を見つめながら、やけに小さな声で話しかけてきた。
……なんでそんな顔するのよ。秋穂の時は嬉しそうに笑うくせに。
内心の苛立ちを隠しきれないまま、要の手を取る。
「ちょ、ちょっと! なにするの、三浦さん!」
「三浦さん、なんて呼び方やめてよ! いつもみたいに呼んで! 美希って!」
私の叫び声に、要の体が一瞬ひるむ。
だけど、それでも決して私の手を取ろうとはせず、椅子から動こうともしない。
「み、三浦さん。とにかく離して。皆見てるよ」
周りの視線を気にするように、キョロキョロと教室を見渡す、要。
確かに、今や教室中のクラスメイトがおしゃべりや勉強をやめて、私達に注目している。
氷川さんと飯田君にいたっては、なにが起きているのかまるで理解できていないようで、
完全に固まってしまっている。
「三浦さん。離してくれ。お願い、だから……」
しどろもどろになりながら、要は視線を泳がせる。
そんな要の態度が、私を余計に苛立たせた。
「なんで? なんでよ! もう我慢の限界なの! もう言っちゃおうよ! 私達付き合ってるって!」
「……っ!」
「要っ!」
俯く要の手を、さらに強く握ろうとしたその時、突然私の手首を誰かが掴んだ。
「……やめてくれるかな? 三浦さん。要君、困ってるじゃない」
「……秋穂!」
いつの間に自分を囲む輪の中から抜け出してきたのか、秋穂が私達のすぐ側に立っていた。
私の手首をしっかりと握り、冷たい目つきで私を睨みつけてくる。
一瞬、その冷たさに気圧されそうになったが、こちらも負けずに睨み返す。
「離してよ! あんたに関係ないでしょ! 邪魔しないで!」
「離して欲しいのはこっちよ。要君の顔、よく見てみなさいよ。すごく嫌がってるじゃない」
私の威嚇するような声にもまるで動じず、決して手首を離そうとはしない。
要は要で、私達の顔を交互に見つめながら、どうしていいかわからないような顔をしている。
「……ねえ、要! なんとか言ってよ! 」
「…………」
「要ってば!」
「…………」

168:冬の星空 ◆SVNDcoHudE
07/11/25 21:00:37 abHD3xLj
要は何も言わない。
ただ、助けを求めるかのように、秋穂の方へ視線を移す。
「……ほらね? 嫌がってるじゃない。離してあげてよ、三浦さん」
要の視線を受け、勝ち誇ったような表情で、私に薄く笑いかける秋穂。
そのまま私の手を振り払い、自分の手を要の手の甲へ重ねる。
そんな秋穂の様子を、ほっとしたような表情で見つめる要。
秋穂も小さく微笑みながら、要に応えている。
その光景は、まるで仲睦ましい恋人達の逢瀬の様だった。
―なによ、これ。
これじゃまるで私の方が……
「美希! いったいどうしたってのよ?」
「あんたホント変だよ? なんで急に山下なんかに……」
慌てふためいた様子で、涼子と麻希が私の側に近寄ってきた。
だけどその二人も、ここに秋穂がいると分かった途端、足を止めてしまう。
「しょ、庄田……」
「うっ……」
「あら、村田さんに戸田さん。私の顔になにかついてる? そんな怖い顔しないでよ」
二人の様子を見て、クスクス笑う秋穂。
そんな秋穂を見ながら、涼子と麻希はばつが悪そうな表情をし、立ちすくむ。
「……くっ!」
ぐるっと、教室中を見渡してみる。
気づけば教室中のクラスメイト達が、私達に注目していた。
皆、呆けたような表情をしながら、黙って私達の様子を伺っている。
そんな中で高田君だけは一人、ずっと窓の外を眺め続けていた。
まるで私達の事になどまるで興味がないかのような、そんな振る舞いだった。


秋穂に助けを求めた要。
そんな要を見て、勝ち誇る秋穂。
その秋穂を見て、まるで動けなくなった涼子と麻希。
そしてすべての事情を知っているはずの高田君は、私達の様子にまるで興味を示さない。



―このクラスに味方は誰もいない。
そのことに、今になってようやく私は気がついた。

169: ◆SVNDcoHudE
07/11/25 21:01:39 abHD3xLj
終わりです。

170:名無しさん@ピンキー
07/11/25 21:03:40 hshfdzhU
GJ!
これからどうなる事やら、続きに期待してます。

171:名無しさん@ピンキー
07/11/25 21:19:58 hr2dCvzt
GJ
…ついにこの時が来ちゃったー

172:名無しさん@ピンキー
07/11/25 21:23:22 FcmrFKB+
GJ、そろそろ怪我人が出そうな予感

173:名無しさん@ピンキー
07/11/25 21:40:53 FL5FevB4
>>169
GJ!
秋穂黒すぎ要ヘタレすぎw


174:名無しさん@ピンキー
07/11/25 21:50:27 l5dNLjDp
GJだぜ!!
1週間ぶりなので嬉しいですぜ!!

で、これは秋穂一人勝利EDに直行ですかw
続きが気になる!!

175:名無しさん@ピンキー
07/11/25 22:08:17 C9zW5Zrd
>>169
久々の投下乙です
ばらすにしても根回ししてなかったのは美希のミスですな
追い詰められた美希がどういう行動に出るか次回に期待してます


176:名無しさん@ピンキー
07/11/25 22:10:23 OeQHhn7e
>>169
乙ー。待ってたぜ!!

>―このクラスに味方は誰もいない。

これ、要を含めてなんだよなー。
すれ違ったままとは言え、何か切ない (つд`)

177:名無しさん@ピンキー
07/11/25 22:19:27 4Aj/1Dfc
高田が何も言わずに黙っているのは・・・・・・・・・
美希を手に入れるためか。


てか、何で要は普通に他人の振りをしているのか
さっぱりとわからん。

そうだよ。
と一言を言うだけで、全て丸く収まるじゃんw

178:名無しさん@ピンキー
07/11/25 22:26:18 G0LDmkGF
>>176
まずsageれ。
>>169
久々の星空、マジ嬉しい。
美希ざまぁwww

179:名無しさん@ピンキー
07/11/25 22:55:36 wRhhateL
それにしても、要はヘタレすぎ
てか、ついに美希を見放したのかw

180: ◆SVNDcoHudE
07/11/25 23:04:26 abHD3xLj
すいません>>168ですが
>気づけば教室中のクラスメイト達が、私達に注目していた。
は 教室中のクラスメイト達が、私達に注目している。

>まるで私達の事になどまるで興味がないかのような、そんな振る舞いだった。
は 私達の事になどまるで興味がないかのような、そんな振る舞いだった。

>そしてすべての事情を知っているはずの高田君は、私達の様子にまるで興味を示さない。
は そしてすべての事情を知っているはずの高田君は、私達に興味を示さない。
です。すいません。




181:名無しさん@ピンキー
07/11/25 23:05:47 LIEiMn/E
そのまま、YOU次回分も投下しちゃなよ

182:名無しさん@ピンキー
07/11/25 23:33:16 HccnVy6/
>>180
修正お疲れ~

>>181
気持ちは分かるがまあ待てw
待つまで妄想するのもこのスレの醍醐味だぜ!

183:土と麻薬◇SSjM7F7B
07/11/25 23:42:52 P6cScg7D
スレの初めの方で投下した者で、続き投下します。

184:土と麻薬◇SSjM7F7B
07/11/25 23:43:47 P6cScg7D
誰もいない店内。コーヒーカップを見つめるたんびに浮かんでくるあやしい妄想を振り払って溜息をつく。
 いけない、いけない、そんなことしたらただのヘンタイだ。 
あたしはもう今日一日で何回洗い終わったかもわからないカップをまた磨いて、なんとか気を紛らわせた。
洗剤の白い泡を落として、残った水滴を拭く。
年季の入ったカップの底は、もう取れなくなったコーヒーの色で薄く染まっている。
 これで池澤はいつもコーヒー飲んでるんだよな…… そう思うだけで、カップ触れている指先がポッと熱くなりそのねつが
すっと全身を駆け巡りほてらせる。
けれど、奇麗に磨かれた白いカップに映りこんだ自分の浅黒い肌の色を見ると、そんな気分も重苦しさにかすんだ。
どんなに洗ったって落ちないこの色は、いつもあたしを抑え付けてきた。
生まれた時から、ずっとこんなだったから両親や親戚に活発な子と言われて、いつも外で近所の子と走り回っていた。
もちろん、悪いことじゃなかった。けれど今でもふと、通りかかった幼稚園のお庭でおままごとなんかしているのを見て、
言いようのない羨望をおぼえる事がある。ちいさな男の子と女の子の、ちいさな夫婦。そんな物が羨ましかった。
それは幼い頃にも感じたことだった。もし、その輪に勇気を出して入っていたら、このがさつな性分も少しはマシだったのかも
知れない。でも、小学生になったときあたしは既に、運動好きの男勝りなおてんばになっしまっていた。周りの友達もそうだと
決め付けていたんだろう。あたしがすこし少女漫画や恋愛物のドラマについて話しただけで、熱でもあるんじゃないかと驚いた。
それ以来、あたしはずっとこうだ。
やけみたいになって、気に入らないことがあったら男子だろうとケンかをして勝った。勉強もしないで、ずっとバカみたいに
走り回ってた。
悪いことじゃない悪いことじゃない―だけど、今になって後悔ばかりしている。
もうちょっと女の子らしければ、池澤の好みになるんじゃないか。そんなことだけ考えている。

185:土と麻薬◇SSjM7F7B
07/11/25 23:46:19 P6cScg7D
学のとき友達に相談したことがあっただけど、池澤のことを話すとその友達は怪訝な顔つきでこう言った。

「池澤ねぇ、なんか由加とはそりが合わないと思うなあ、インドアとアウトドアって感じで正反対じゃん」

何だかその言葉は、あたしの今までとこれからの全てがこの浅黒い肌と小さく未熟な体躯で決まっていくと言っているみたいで
その後もしばらく否定的な意見が続いたけれど、あたしはもう初めのそれだけで、ダメになって残りは生返事ばっかりだった。
鉛みたいな言葉が手枷、足枷になって池澤を見ているとき話しているとき絡み付いて、そいつらが身動き一つ取れないない位に
あたしの小さな体を抑え込んで組み伏した。小さな囁きが何時も耳から離れなかった。


ゆっくりと大きな溜息をついて、あたしは頭の中で動いていたネガティブな考えを吐き出した。
 こんなときは、思いっきり体を動かしでもしたらいいんだけどな。 このバイトじゃ無理か……
先ほどとは矛盾した思いが自然と浮かんで、やっぱりあたしはこういう性質なんだと半ば清清しささえ伴った諦めが
ポンッとでて来た。
 池澤は昨日来たからどうせ今日はこないだろうし……ヒマだ。
あいつは週一でしか来ない。客はめったに来ないじゃ、お金貰ってるとはいってもなかなか辛いものがある。
 まあ、おかげであいつにケーキを作ったりもできるんだけど……  まったく一体何が期限ギリギリなんだか
あたしは空のカップを持って、何時も池澤がするみたいにちょっとゆううつそうな表情で傾けた。
こうしてると、なんだか自分が池澤に成っていく様で不思議だった。いつもなら途中で止めてしまうことが出来そうな気がする。
人差し指に掛ったカップは変な角度に落ち着いて、真正面に向けないとくちびるをふれさせられない。不安定に揺れる
カップと心を抑えるあたしは早鐘のような心臓に微かな罪悪感を抱いて、眼前のそれをゆっくりとじぶんのくちびるに―


けれどその行為は不意に聞こえたベルの音と扉から現れた人影に中断させられた。

「何してんだ。 お前」

「べっ別に何もしてないけど」

 なっ、何で池澤が? 二日連続で来るなんてはじめてじゃないのか
あたしは、あんまりに予想外な来客にうろたえてカップを隠すように流し台に置き何とか体裁を繕った。
けれど当の池澤は別段どうと言う風でもなく、何時ものように目の前のカウンターに座りコーヒーを頼んだ。

186:土と麻薬◇SSjM7F7B
07/11/25 23:50:05 P6cScg7D
これだけです。少ないですが、初回からあまり日が経つと
冷やかしみたいなので投下しました。


187:名無しさん@ピンキー
07/11/25 23:54:23 C9zW5Zrd
>>186
一応トリップについてアドバイス
◇SSjM7F7Bを名前欄に打ち込むんじゃなくて、#******って感じで英数字を打ち込むんだ
そうしないと◆が◇になっちゃうぞ

188:名無しさん@ピンキー
07/11/25 23:54:36 FcmrFKB+
トリップは#の後に好きな言葉を入れて作ります
偽者を防ぐために直接◆を入れると◇になります
例えば#abcdと入れると◆wYUuBm6d7Qになります
これでよく分からないならググって下さい、くれぐれもこのスレでトリップテストをしないようにして下さい

189:名無しさん@ピンキー
07/11/25 23:54:48 vy576RQN
GJ!続きに期待。

190:名無しさん@ピンキー
07/11/25 23:56:26 t3K4M9dL
GJ。投下お疲れさん。
まあ自分のペースで投下してよ、時間があいたって全裸でいつまででも待つさ

191:土と麻薬 ◆4lhfg6uukk
07/11/25 23:58:37 P6cScg7D
>>187
>>188
すみませんでした
親切な説明ありがとうございます

192:名無しさん@ピンキー
07/11/26 00:02:37 K32VdxWT
頑張るよろし。こちら側としても全裸で待たせて頂きますww

193:名無しさん@ピンキー
07/11/26 00:37:29 NaKUrv3k
阿修羅氏お疲れ様です!!

194: ◆tVzTTTyvm.
07/11/26 00:46:51 xzTLXBWb
投下します

195:白き牙 ◆tVzTTTyvm.
07/11/26 00:48:02 xzTLXBWb

 アンナにとって父ハルトの口から告げられた告白は、それはあまりに衝撃的だった。
 だがそれは決して悪い印象ではなくむしろ……。
 何故なら―。
(まさかセツナさまが本当にアタシのお姉さまだったなんて……)
 そう、セツナに強く惹かれていたアンナにとってむしろ喜ばしい事だったと言えた。
 あの日、初めてセツナと出会った日―。
 自分の窮地を救ってくれた其の姿はアンナの目には凛々しく美しく、神々しくすら映った。
 そして強大なモンスター相手に死の恐怖に竦んでた自分に向けてくれた微笑。
 其の微笑に恐怖に凍りついた心を癒される思いだった。

 物心つく前に母親を亡くしていたアンナ。
 だが父親や近隣の人々がそんな彼女になるべく寂しい思いをさせまいと心を尽くしてくれた為、
アンナの幼少時代は母親がいない割りに愛情に包まれた恵まれてたものだった。
 だがそれでも全く寂しさを感じてないわけではなかった。
 そんな彼女は年上の女性に対し母親や或いは姉のような存在を求める気持があった。
 だがセツナに惹かれたのは……、それはそれだけではなく感じたからなのかもしれない―。
 それは予感。 或いは本能として、自分との血のつながりを―。
 そして父から其の事を直接聞かされ確信へと変わった。

 しかし手放しで喜んでばかりもいられない状況でもあった。
 アンナと姉妹であると言う事の判明、それは彼女の父と父娘である事が判明したから。
 だが父ハルトとセツナとの出会いは、あまり思わしくなかった。
 其の事に対するセツナの態度ははっきりとした拒絶に他ならなかったから。
 それは、父の事が大好きでセツナに好意と親愛の念を抱くアンナにとっては心苦しいもの。
 しかし其の事に対してもアンナはそれほど悲観的でもなかった。
 何故なら―。
(だったらアタシが二人の仲を取り持ってみせるわ……!)
 そうアンナは心に強く思っていたから。
 例え出会った時の状況が思わしくないものだったとしても、でも仲良くなれないわけが無い。
 何故なら血の繋がった肉親同士なのだから。
 そして自分ならば必ずそれが出来る。 そうする事こそが自分に課せられた使命なのだ。
 そう心に誓いながらアンナは真っ直ぐ向かっていた。 セツナの部屋へと。

196:白き牙 ◆tVzTTTyvm.
07/11/26 00:49:11 xzTLXBWb
「……何の用です?」
 だが部屋の扉の前に来たアンナの目前にそれを阻むように立つ人影があった。
 ―クリスだった。
「あ、あの……」
 アンナにとってクリスは正直苦手であった。
 セツナとリオとともに命を救ってくれた恩人であるが、だが前者二人の其の戦いぶりが
優美でしなやかな印象すら受けたのに対しクリスの戦いぶりはあまりに荒々しく―。
 そう、人知を越えた驚異であるモンスターを、それを更に上回る圧倒的な力で屠った其の力は、
それは見るものに恐怖すら与えるもの。
 だがそれ以上に―。

「姉さんは今お休み中です。 お取引願えますか」
 クリスは厳しい口調でアンナに口を開いた。
 その声にアンナは怯みつつも口を開く。
「あ、あの……でしたら目が覚めるまでお姉さまの側で……」
 だが其の声を遮るようにクリスは声を発する。 それは先程までと比べ更に厳しい口調。
「おい! 以前にも言いましたよね。 姉さんのことを馴れ馴れしく呼ぶなって……!」
 口調だけではない。 其の視線もまた、まるで猛獣や猛禽を思わせるほど鋭かった。
「いえ……呼ばせて頂きます」
 アンナは其の視線に呑まれそうになりながらも怯む心を奮い立たせ声を振り絞った。

「何度も言わせないでくれますか! 出会って間もない癖して図々しい口利くなって―」
「貴方の方こそ……そんな資格あるんですか?」
「何だと?」
 クリスの声に敵意の色が滲み出す。
「血も……繋がってないくせに"姉さん"なんて。 貴方にこそそんな資格あるんですか……?!」
 其の声にアンナは押されながらも声を発した。 其の声は震えつつもどこか強気ですらある。
「貴様……!」
「少なくともアタシにはあります……! だって……アタシとお姉さまとは……」
「黙れ!」
「―実の姉妹なんですから」
 厳密には腹違いではあるが、だが確実に血の繋がった姉妹。

197:白き牙 ◆tVzTTTyvm.
07/11/26 00:52:27 xzTLXBWb
「黙れといってるだろうが! それはあんたの父親が姉さんと父娘だから、と言いたいのか?!
だが! 姉さんは其の事を否定してたんだぞ?!」
「それは、あの時あまりに急すぎたからです。 でも、紛れも無い事実で……」
「やかましい! 姉さんはな! 今其のせいで苦しんでるんだぞ! 分かってるのか?!」
 クリスは尚も声を荒げる。 しかし―
「でも……分かってもらえるはずです。 だってお姉さまと私とお父様とは
血の繋がりで結ばれてるんですから」
「そ、そんなもの……」
 ―其の声は先ほどに比べどこか余裕に欠けてるかのよう。
 それに対しアンナの声は未だ震えながらも、しかしその芯はしっかりしていた。

「分かりますわよ。 血の繋がりと言うのは何よりも強いものなんです。
貴方には分からないでしょうけどね。
いくらお姉さまと親しくったって所詮赤の他人の貴方には……」
 アンナのその言葉を遮るようにクリスは其の胸倉を掴み壁にたたきつけた。
「人が大人しくし訊いてりゃいい気になりやがって! そんなに血の繋がりが重要か! えぇ?!
だったら! 其の自慢の血を一滴残らず搾り出してやろうか! あぁ?!」
 其の言葉に、睨みつける視線に、ほとばしる殺気に、アンナの貌が恐怖に染まる。
 アンナの脳裏に浮かんだのはそれは、かって目の当たりにしたクリスの豪力。
 屈強なデーモンをまるで紙切れを引き千切るかのように蹴散らしてた圧倒的な力。
 そして今其の力が向けられてるのは自分自身。
 其の事にアンナは震え上がり凍りつく。
 それは今までのどんなモンスターと対峙したときとも比べ物にならないほど。
 アンナは恐ろしさのあまり悲鳴すら発する事も出来ず身を震わせ目を瞑る。


「何をしてるんです!」
 その時二人の間に割って入るように声が響いた。
 リオだった。


To be continued....

198:名無しさん@ピンキー
07/11/26 00:55:37 xzTLXBWb
投下終了
自分以外のファンタジー、大御所二人の作品もそろそろ待ち遠しいです

阿修羅様更新お疲れ様です

199:名無しさん@ピンキー
07/11/26 01:29:21 bi7ww6P2
>>198
GJ!
クリスは一番繊細な子だから心配だぜ。

大御所が誰かはわかんないけど、俺は蒼天の夢が待ち遠しいです。

200:名無しさん@ピンキー
07/11/26 03:02:30 9EkZE2eU
阿修羅さんどうも!!!!!!

201:名無しさん@ピンキー
07/11/26 03:20:17 cDrmgVSs
GJ

あと>>159の人ありがとう

202:名無しさん@ピンキー
07/11/26 11:37:44 1Y8zWN5t
職人様、阿修羅氏GJです

203:名無しさん@ピンキー
07/11/26 16:28:24 9p1WIZV6
ちょっと留守にしている間に結構たまったな
さて、約束通り感想を上げるよ
まずは勝ち組とやらからだな

204:名無しさん@ピンキー
07/11/26 16:29:17 9p1WIZV6
>俺の人生って他の人から見れば勝ち組なんだろうけど、俺にしてみたらあきらかに負け組だ。
さっそく意味不明な出だしだね。負け組の方はネタバレになるからやむを得ないとしても
少なくとも何をもって勝ち組と思われているのかくらいは、軽く説明しておくべきでは?
さもないと読者が置いてけぼりにされてしまう。
ましてや、この後に明らかになる事実を知って、彼が果たして周囲から勝ち組などと思われることがあるだろうか?
題材を変更できないのなら、題名からまず一考すべきでは?

>明日は古典の宿題の提出日だったから、さっさと帰って終わらせたいな。
どうして「明日は─提出日だったから」と過去形で思考するの?
忘れていた事実を急に思い出したわけじゃないんだから、「明日は─提出日だから」でいいんじゃない?
「明日が提出日である」という記憶は思考として継続していたんでしょ?

>そう思って、俺は下駄箱で靴を履き替えて校門の外へと向かって行く。
なんか微妙な立ち位置にいるんだな。校外へ出るために校門へと向かわず、敢えて校門の外へ向かってるとは。
何か訳ありで、校門自体はシカトされているの?

>一見、鈍そうにに見えるのだが以外に運動はそこそこできる。勉強も学年で上位に入るほどの頭の良さを持っている。
鈍そうにに→鈍そうに。 以外に→意外に。 上位にはいるのは勉強じゃなく成績。
ダメじゃないか、ヒロインのプロフィールを紹介している大事な場面でミスを続発させちゃ。

>身長も平均女子高校生の上はある。(女子高生の平均身長は知らないが)
ググれ。手を抜くな。絶対に必要な情報とは言えないんだから、知らないのなら書くな。

>今までに告白された人数は両手両足の指を入れても数えきれない。
20人以上の男が彼女に告白されたのか、やるじゃん。積極的な女の子は嫌いじゃない。

>「いや、何でもないから気にしないでくれ。」
閉じ括弧の前の句点はよそうよ。小学校の作文じゃないんだから、格好悪いよ。

>そんなクラスのアイドル的存在が俺に好意をよせていると聞けばとても羨ましいのだろうが
急にスケールが落ちたな。如何にも彼女が全校のアイドルであるような表現があった筈だが。
羨ましいと思ってるのは、主人公より一学年上の一クラスの男たちだけか。全然嬉しくないな。

205:名無しさん@ピンキー
07/11/26 16:29:49 9p1WIZV6
>入学から半年くらいは経っていたのだが、直素はいつも一人で昼飯を食べていた。
同じクラスで半年も過ごしたのなら、直素がうるさいことくらいは分かっているのでは?
余り目立たない、控え目なうるささなのかな。
そうか、主人公はこれまで怠学気味だったんだ。

>こいつは友達がいるのはいるのだが、うるさいせいか必要以上に友達が寄って来なかっただけなのだ。
高校生の感覚では、そんなの友達とは言わないだろ。

>そして、直素は俺に突然告白してきたのだ。
ここなんだ、この作品を読んでみて一番ダメだって思ったところは。
どうしてこの全く魅力の感じられない主人公がモテて、2人の女が殴り合いしてまで奪い合ってるのか?
主人公から伝わってくるものが何もないのでは、感情移入などできようはずがない。
前編に漂う、薄っぺらで中身のない作品という印象は、まさにここに原因があるように思える。

>「争うことでしか物事を解決できないの人間の本能!!
できないの“は”人間の─。しかも、そんなの本能じゃないだろ。習性くらいにしとけ。

>今も尚、世界のどこかに小さいが戦争があるのか!それは、それしか方法がないからだ!
“~からだ!”と決め付けたいのなら、先に“何故か”と問いかけなくっちゃ。
せっかくのクライマックスなのに……。


悪いけど、この後の独りよがりの恋愛=戦争論は読むに耐えなかった。
書いてる本人はもっともらしいことをキャラに言わせて悦に入ってるんだろうけど、
陳腐すぎて感想も付けられない。

戦争を恋愛の比喩的表現として用いるのなら、戦う相手は恋愛対象であるはずだろう。
この戦いは単にバカ女同士の醜いいがみ合いにすぎず、主人公への切なる思いが伝わってこないな。
せっかく力入れて格好良く書いたのに残念だったね。

それにしても一人称SS、それも頭の悪そうな主人公の告白形式で書かれたSSは、
文法的な間違いについての感想をつけるのが難しいな。
文脈的におかしな箇所があっても、主人公がバカだからなのか、
それとも作者の文学センスの欠如によるものなのか判別しにくいからな。
今回の場合は、あきらかに後者であると思われるが……。

206:名無しさん@ピンキー
07/11/26 16:30:59 9p1WIZV6
語彙や表現力が乏しいのも絶望的だが、構成力のなさは致命的とさえ言える。
可愛いがキモイ実姉と皆に敬遠されているクラスメートにしつこくつきまとわれて、
主人公が周囲から「勝ち組」などと思われることが有り得ようか?
君同様に負け組とハッキリ言わせてもらうよ。

あと、♪とか!!!の嵐とか、本当に止めてくれたまえ。
知的障害でもあるように見えて仕方がないから。

今回は見るべきものが何もなかったが、俺様も自信作「ツバメの巣」とやらを待っている。
この程度の腕じゃ、内容も知れてるだろうけど、取り敢えずは奥底まで掘り下げて読ませて貰うよ。
なんなら暇つぶしにこれまでの投下分にも感想付けてあげようか?

207:名無しさん@ピンキー
07/11/26 16:32:14 9p1WIZV6
お次は土と麻薬とか言う意味不明の作品の番だな

208:名無しさん@ピンキー
07/11/26 16:33:15 9p1WIZV6
>あたしはもう今日一日で何回洗い終わったかもわからない─
「終わった」と完了形が連続するのは違和感があるな。普通に「何回洗ったかも」でいいんじゃないの?

>年季の入ったカップの底は、もう取れなくなったコーヒーの色で薄く染まっている。
多分、漂白剤で落ちるよ。こういう衛生観念が疑われる表現は控えた方がいいね。

>もし、その輪に勇気を出して入っていたら、このがさつな性分も少しはマシだったのかも知れない。
過去の事象を仮定しているのだから、導かれた結果は「マシになっていたのかもしれない」と表現するのが自然だね。

>気に入らないことがあったら男子だろうとケンかをして勝った。
ケンか→ケンカ。ストⅡのSSでも書いたことあるのかな?

>学のとき友達に相談したことがあっただけど
学クンって誰? 前の彼氏である学と付き合ってたときってこと?
名字は「中」であってるよねw 読み返していないでしょ?

>あたしの今までとこれからの全てがこの浅黒い肌と小さく未熟な体躯で決まっていくと言っているみたいで
少なくとも、「あたしの今まで」は決まっていかないよ。
もう終わった過去の話だから。

>鉛みたいな言葉が手枷、足枷になって池澤を見ているとき話しているとき絡み付いて、そいつらが身動き一つ取れないない位に
>あたしの小さな体を抑え込んで組み伏した。
ここ、ちょっと情報を詰め込みすぎていて一文が長すぎる。
2つに分ければ、もっと自然な表現ができるよ。

>あたしは頭の中で動いていたネガティブな考えを吐き出した。
ネガティブな思考なのに、頭の中での動きはポジティブなんだな。表現法に一工夫した方がいい。

>なんだか自分が池澤に成っていく様で不思議だった。いつもなら途中で止めてしまうことが出来そうな気がする。
なんだかよく理解できなくて、意味不明。ぜひ解説して欲しい。

209:名無しさん@ピンキー
07/11/26 16:35:26 9p1WIZV6
君は本を読む時、もう少し時間を掛けて読んでみるといい。
借りてきたような表現を理解できないまま無理に使っているから、構文全体が破綻している。

それと、書き上げたら即投下ではなく、何回も読み返して耳に引っ掛かる部分はないか、
不自然な表現はないかを確認すること。
読点のミス、誤字脱字も目を覆わんばかりで一切読み返しをしていないことが明白だ。
漢字で書くべきところと平仮名にし、平仮名にすべきところを漢字にしているのも目立つ。

それと色黒短躯を救いようがないほど否定的に書きすぎているのはどうだろうか。
読者の中にも同じような人がいることを考えて、周囲からは好意的に取られているような表現があってもよかったのでは?
とにかく内容がまるでなく、スカスカのスポンジケーキを食べた後のような食感だけが残った。

初心者らしいので感想はこれぐらいにしておくが、続編があるのならもっとデリケートな推敲を求む。

もっとも、続編があるのならの話だが。


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