【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合23at EROPARO
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合23 - 暇つぶし2ch405:メイドのお仕事(5)
07/11/11 15:25:18 f0k1H7h5
 いつもの行為が終わり、ルイズは気だるげに窓の外を眺めて言った。
「ごめん」
 シエスタは身支度を整えて頭を振り、そして言う。
「それほど嫌なら、お断りしていますよ」
「嘘。あなた終わった後……吐いてる日もある……ごめん。本当にごめんなさい」
 シエスタはルイズの頭を叩き、そして背中から抱きしめて言った。
「今は……リハビリですよ。ただ、ちょっとこの部屋の壁は薄いのが気がかりですけど。虚無の魔
法で叩いたらすぐ壊れそう」
 ルイズはうん、と小さくうなずいた。と、ルイズは急に立ち上がった。
「まさか、あれって!」
 ルイズは「始祖の書」に飛びつき、狂ったように読み始めた。シエスタは再び壊れたかと唇を噛
んで背中を見つめる。だがルイズは上気した顔で言った。
「この呪文の意味、わかった!」
 シエスタはルイズの顔を見つめる。ルイズはきゃっきゃとはしゃいで服を着ると自分でベッドの
乱れを直し、慌てて化粧をして杖を握った。
「何を、するんですか」
「壁、壊すの!」
 シエスタが怒鳴ろうとするとルイズは笑って言った。
「『世界破壊呪』。恐ろしい魔法だと思ってた。実際怖い魔法よ。でももう一度よく読んでみた。
これは、世界の壁を壊せるの……サイトと、私を隔てる世界の壁だって!」
 ルイズは狂ったように呪文を唱え始める。慎重に、と叫ぶシエスタを笑い飛ばし、恐ろしいほど
の長い詠唱が淀みなく流れる。
(凄いわ。これは本当、いけるかもしれない)
 部屋が発光を始める。周囲に魔法学者がいたら王室にトリステイン全軍の派遣を要請するに違い
ないほどの狂気的な魔力が邸内に満ちる。両親を始め邸内の人間が集まるが、あまりの魔力の奔流
に誰も手を出せない。
 最後の呪文を唱える。禍々しい闇の裂け目が空中に現れる。ルイズはまばたきもせずにその裂け
目に手を突っ込む。
「サイト……サイト、会いたい、会いたいの。会いたかった、早く、早くサイト……」
 部屋が暴発し、ヴァリエール邸の3分の1が消滅した。

「呼ばれて飛び出てなんとやら、じゃねえーか、なあ相棒!」
 ふざけた声が土煙の中に聞こえる。シエスタは埃を払って土煙の向こうを見つめる。見慣れない
服装の―地球で言うネクタイスーツ姿―の男がルイズを抱えて現れた。
「サイト、様?」
 ルイズが独占欲の塊の目でシエスタを睨む。ああ、戻ったんだとシエスタは確信する。
「やっと営業ノルマいけるって思ってたら……ハルケギニア?」
「サイトぉ……」
 ルイズはいきなりサイトの唇を奪った。周りの視線も構わずサイトの顔中にキスを浴びせる。サ
イトもルイズを抱きしめて、傍らのシエスタに声を掛けた。
「俺、こっちで仕事あるかな。向こうじゃ一人暮らしだから仕事辞めても迷惑にはならんけど」
「ルイズ様の騎士・助手が欲しいところです。あと」
 シエスタがルイズに目を向ける。ルイズは一瞬口を尖らせて、だが目を輝かせて言った。
「トリステイン貴族としては私そろそろ行き遅れが目の前で……お婿さんも欲しい」
 シエスタはルイズの頬をつねって言った。
「今までの埋め合わせ、ちゃんとして下さいね」
 ルイズは笑って答えた。
「サイト以外の褒美なら、何でも」


次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch