【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合23at EROPARO
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合23 - 暇つぶし2ch300:名無しさん@ピンキー
07/11/07 22:40:45 bdvBPR+u
>>299
残念
それは私の
お い な り さ ん だ

先生、そろそろエロいシエスタが読みたいです
(´・ω・`)

301:名無しさん@ピンキー
07/11/07 22:47:27 48qIskxz
分かってない! お前は全然分かってない!
エロいシエスタが読みたいだと?
アホかお前は! シエスタのエロさが1種類だけだとでも思ってんのかボケ!
才人にお仕置きされるマゾ的なエロさもあれば
嫉妬に狂ってルイズをぶち殺した後にその死体のそばで才人を逆レイプ的な病的エロさもあり、
はたまたディルドーつけて才人の肛門を頂いてしまうサド的なエロさもあり、
実は目当ては才人じゃなくてルイズの方でしたってレズ的なエロさもある!
貴族に逆らって強姦されたりメイジに捕まって改造されたりするインモラル的なエロさだってありだ!

そういうわけで、もうちょっと具体的に希望を書いた方がいいと思うな俺は!
死姦がいいとかスカトロキボンとか眼窩ファック最高とか、そういうのなんだろ?

302:名無しさん@ピンキー
07/11/07 22:52:59 D6tHM1T6
スカロンキボンって読めたオレは、きっともうダメだ orz

303:名無しさん@ピンキー
07/11/07 23:08:25 48qIskxz
つまりシエスタとスカロンの絡みが読みたいってことだな!
分かった、考えてみよう!

才人を喜ばせてあげたいがどうしたらいいかと魅惑の妖精亭に相談に行くシエスタ。
実はこの店娼館も兼ねていたので、「折角だからここで修行したらどうかしら」とスカロンが誘う。
処女は才人に捧げたいと考えているシエスタはこの申し出を一度は断るが、
それならせめて予行練習だけでも、と張り型を装着したジェシカと本番さながらの練習をすることに。
ところが話の流れで「やっぱ張り型じゃダメね、本物じゃないと」とジェシカが提案したことにより、
シエスタは急遽スカロンに教えを乞うことに。
普段プルプルしていても実際は男のスカロン相手に、そんなことをするのは気が引ける。
逃げ出そうとするシエスタだったが、「そんなことじゃ男の子を喜ばせるなんて夢のまた夢よ!」
と一喝され、才人さんのためならと覚悟を決めてスカロンから性の手ほどきを受けることに。
スカロンの方は久しぶりに男のモノを使うということでノリノリになってしまい、終いには
「あんたの膣に出さなきゃ収まらないわ!」
「そ、それだけは許してください!」
「じゃあお尻でいいから貸しなさい!」
「アッー!」
ってな展開に。
これが怪我の功名となり、シエスタは処女のくせにアナルの快感とその性技に目覚める。
だが、実際に才人に披露してみたら、初めての性交なのに何故か尻に挿入してくださいと迫ってくるシエスタに、
さすがのエロ使い魔もドン引きしてしまった。
こうして、それ以降才人がシエスタに迫ることはなくなったのでありました。ちゃんちゃん。

こんな感じでどうかな!

304:名無しさん@ピンキー
07/11/07 23:08:30 W0LI/Ox2
そうか。俺にはリボンシトロンって読めたぞ

305:名無しさん@ピンキー
07/11/07 23:30:22 I+uRjLmU
ここいらでアニエスきぼん

306:名無しさん@ピンキー
07/11/07 23:31:51 uckfU5dX
もうエロスタって事でいいよ

307:名無しさん@ピンキー
07/11/08 00:01:47 6A3bK9Pv
エロの使い魔 双槍の騎士

308:名無しさん@ピンキー
07/11/08 00:16:37 ESRkZa2Z
>>307
サイトは男もいけるのか。

309:名無しさん@ピンキー
07/11/08 02:20:46 a3RjwMzF
サイト「竜でも逝けるぜ」

310:名無しさん@ピンキー
07/11/08 02:33:39 AGkUvc/E
サイト「土竜だって逝けるぜ」

311:名無しさん@ピンキー
07/11/08 02:46:21 xEz6kBQ1
サイト「ワルキューレでも逝けるぜ」

312:名無しさん@ピンキー
07/11/08 02:48:23 OGQC9p0g
サイト「アルヴィーでも逝けるぜ」

313:名無しさん@ピンキー
07/11/08 02:56:35 mW49nzUN
「でもエレオノールだけは勘弁な!」

314:名無しさん@ピンキー
07/11/08 03:52:55 Uz/1fvKD
サイト「つまり虚乳は論g(ry」

315:名無しさん@ピンキー
07/11/08 05:23:28 kYpGcGKV
なんか Mr.T だか どこぞのコングが混じってるぞ?!

316:名無しさん@ピンキー
07/11/08 08:46:31 tKobGm3r
どうでもいいがモグラには処女膜があるんだぜ

317:名無しさん@ピンキー
07/11/08 09:09:26 pmW9BuJ4
もぐもぐはメスなの?

318:名無しさん@ピンキー
07/11/08 09:50:08 6geU7Poo
アニエス分が足りぬ!

319:名無しさん@ピンキー
07/11/08 10:02:32 26n/BvDk
土竜には処女膜があるとして、韻竜にはあるのかね

320:名無しさん@ピンキー
07/11/08 10:45:12 Dlc4uTUG
まぶたも気になる、そういえば。
ヘビにはまぶたなくて、トカゲにはあったりするし。


321:名無しさん@ピンキー
07/11/08 14:03:53 NYLPEri+
アンリエッタがラ・ヴァリエール家に巨額のお金を払い、サイトの権利を買おうとするヤンデレ気味のアンリエッタ。

という訳のわからん電波を受信したんだけど…

322:名無しさん@ピンキー
07/11/08 14:09:01 feu410Up
回避。アンリエッタ一行にふたつあるよアンリエッタ w >>321

アンリエッタは王様なので、ラ・ヴァリエール家に金など払わなくてもいい

323:名無しさん@ピンキー
07/11/08 14:17:00 Dlc4uTUG
権利売買はわりとある。臣下に借金したりとか。
というか戦争の兵力構成とか見る限り、トリステイン封建制国家だし、王家でも大貴族に無理強いはできんだろ。


324:名無しさん@ピンキー
07/11/08 15:05:49 NYLPEri+
>>322 本当だww気付かなかったw

325:名無しさん@ピンキー
07/11/08 17:48:52 6A3bK9Pv
おまいら違う話題で盛り上がり過ぎだろw

ところでミミズて食べれるっけ?今腹減ってて、手元にミミズ持っているんだけど…

326:名無しさん@ピンキー
07/11/08 17:53:59 qnZJzbtJ
食える
カリカリに焼けばさらによい

327:名無しさん@ピンキー
07/11/08 17:58:42 6A3bK9Pv
>>3226
食えるんだ。サンスコ

328:名無しさん@ピンキー
07/11/08 18:36:20 NYLPEri+
>>327 数字おかしくねw

329:名無しさん@ピンキー
07/11/08 18:36:23 mVx53BF+
アンリエッタ「国民の物は私の物。私の物も私の物」

330:名無しさん@ピンキー
07/11/08 18:37:17 orTrSp/x
なんというジャイアンw

331:名無しさん@ピンキー
07/11/08 18:42:03 NYLPEri+
>>329 つまりサイトはアンリエッタの物ってことですか?

332:名無しさん@ピンキー
07/11/08 18:52:04 BXLSo8ys
まとめサイトの14-27が変な物に変更されているだけど荒らしかね?

333:名無しさん@ピンキー
07/11/08 19:27:15 qbWFQ4ob
モット伯あたりに薬飲まされて立てなくなってやられそうになったところをサイトが救出して
おんぶして外に逃げて実はさっきの薬には媚薬入っててにゃんにゃん

っていう妄想を文にしてみようと思ったけど単独でモット伯襲う理由が無い シエスタ絡むと3pになるし

334:名無しさん@ピンキー
07/11/08 19:33:56 Dlc4uTUG
>>332
見てみた。ひどいな、ありゃ・・・

335:名無しさん@ピンキー
07/11/08 20:39:54 LTpB6zWf
シエスタ「私はサイト様のものです」
シルフィ「私はお姉さまのものなのね」
タバサ「……私は彼のもの」
テファ「わ、私とサイトはお友達……」
サイト「俺はルイズのものなんだろうなぁ」
ルイズ「私は姫さまのものよ」
アン「すべては始祖ブリミルの御許に……」








ノーヴォル・ヤマグッティー「つまりみーんな僕のものということです」

336:名無しさん@ピンキー
07/11/08 21:27:09 orTrSp/x
創造主wwwwwwww

337:名無しさん@ピンキー
07/11/08 21:32:55 4VSFatod
>>332
今見たら直ってた。

けど、鬱SSだった。読まなきゃ良かった……orz

338:名無しさん@ピンキー
07/11/08 21:44:39 udXd6VVg
>>335
いかに創造主といえど好き勝手なことやってるとチェーンソーでバラバラにされるぞ!!

339:かくてる
07/11/08 21:49:10 ECwZ4aJF
新作「夏の竪琴」投下します。微エロ、微鬱。日本文学の某有名作品のパロディにもなっています。

340:夏の竪琴(上)
07/11/08 21:53:31 ECwZ4aJF
 乳首に軽い痛みが与えられる。股間の茂みは完全に濡れ尽くし、滴れた露はシーツに染みて背中にまで
回り始めている。
「桃色だね」
 下の毛を撫でながら耳元でサイトが囁く。
「キス、して」
 唇が触れる。頬、額を撫で回してあげると、興奮で強張った表情をしているのがわかる。
 ふと、のしかかっていた体重が軽くなる。私は慌てて抱き締める。はずみなのか狙われていたのか、体
内にサイトが体を埋めてくる。私は必死でしがみつく。サイトの体を撫で回す。サイトを知りたいから。
たとえ不自由な体でもサイトの全てが欲しいから。
 サイトの動きが瞬間、止まった。離れようとするサイトを全身で、そう、膣まではしたなく収縮させて
逃がさなかった。
 遂にサイトの種が中に注がれる。思わず泣いてしまう。サイトの雫を胎内に受け入れられて。
「ルイズ」
 サイトは離れると私を抱き上げ、体を温かいタオルで拭いてくれた。興奮が収まると靴下、パンツを履
かせてくれる。脇の下を覗いてムダ毛を確認し、丁寧に剃刀をあててくれる。
「これ、何色?」
 着せられたドレスについて聞くと、薄い水色だと答えが返ってきた。今日は大切なハープの発表会だ。
見苦しい服装はできない。でもサイトに任せたから大丈夫。私のことはサイトが一番知ってる。とくに見
た目なら誰よりも、私自身よりも。
 盲目の、私よりも。

 虚無に蝕まれていることに気付いたのは手遅れになってからだった。気付いたとき、私の眼球は既に何
の像をも結ばなかった。
 私は虚無のルイズからゼロのルイズに戻った。戦うことはもちろん、政治の書類すら読めずに貴族の禄
を受けて生きるのはあまりにつらかった。だから私はハープの腕を磨いた。私と使い魔の食い扶持は自分
で稼ぐ。今は貴族の子弟の教師と音楽家として生きているのだ。
「サイト、杖」
 サイトは私の手に長い杖を握らせる。地面を探りやすい杖だ。そっと彼の頬にキスをしようとして、既
に馬車の気配が近づいていることに気付く。私は照れ隠しに、彼が肩に回そうとした手を杖で打った。

「誰の子です」
 母の詰問に私は答えず、自分の大きくなったお腹を手でかばった。
「シュバリエ・サイトだろう?身分はあれだが悪い男ではないと思うぞ?何せ盲目のお前に尽くして」
「使い魔が尽くすのは当たり前。私は犬の子なんて生むはずがないわ」
 二人の戸惑いを感じる。サイトの緊張を背中で感じる。ごめんね、と心の中でサイトに謝りながら両親
には乱暴な言葉を浴びせかける。
 結婚なんてできない。異世界から来たサイトを縛り付けるわけにはいかない。盲目だからって同情なん
ていらない。
 でも、愛は欲しいなんて私はわがままかな。

「ルイズ!」
 サイトがシエスタを突き飛ばす音が聞こえる。顔が熱い。魔法薬で顔が焼ける。皮膚が爛れていく。
「見ないで!」
 私は顔を隠してサイトを突き飛ばした。崩れた顔を見られたくない。
「見ないよ。一生見ないよ。俺の知ってるのは、かわいいルイズだけだ」
「相棒!」
 私の手に何か液体が掛かった。恐々舐めてみる。鉄の臭いがする。
「サイ……ト?」
「俺もこれで、ルイズと同じだ」
 サイトの顔を撫でた。目の周りを撫でると、手が血で濡れていた。
「サイトーッ!!」


341:夏の竪琴(下)
07/11/08 21:56:05 ECwZ4aJF
 目を開ける。見慣れた部屋が目に入る。今の私は……魔法学院の生徒。
 体がぐっしょりと汗で濡れていた。下半身にはかすかに違う湿りを感じる。昨夜、陛下からいただいた
サイトの国の本が枕元に転がっていた。サイトに渡すまで手放せないと必死になりすぎたみたい。もしか
してこの本のせいで変な夢を見たのかしら。
「ただいまー」
 野盗が物騒だとシエスタを実家に送っていたサイトが帰ってきた。
「おしぼりちょうだい」
「なんだそれ。ってか俺も休みたいんだけど」
「変な夢を見たせいで汗びっしょりなの!陛下からあんたの国の本貰ってんだからつべこべ言わない!」
 サイトは慌てて飛び出しすぐにタオルを持ってきた。私は全身を拭くように指示する。
 拭き取るタオルが足の付け根に到達したとき、私は尋ねた。
「もし私の目が見えなくなったら、言わなくてもこうやってきれいにしてくれる?」
 サイトは怪訝な表情を浮かべ、でも、当然だろ、と言ってくれる。私は再び言った。
「拭いて。優しくね」
 足をそっと開き、手を伸ばしたサイトの首に口づける。タオルを離したサイトの手が、まだ拭いてもら
っていない二つの窪みを優しく撫でた。

342:名無しさん@ピンキー
07/11/08 22:10:02 Dlc4uTUG
投下終了・・・だよな?
>>341、GJ.あんたの作品にときどきほのかに漂う、静謐な鬱の空気が好き。
個人的にこういう切ない話は大好きなんで、夢オチじゃなければもっとよかったかな。まあ個人の趣味だが。
面白かったよ。ところでその有名作品、読みたくなったw なんて作品?

343:名無しさん@ピンキー
07/11/08 22:10:14 7x/FgAIC
支援

344:かくてる
07/11/08 22:22:55 ECwZ4aJF
>>342
ども。投下終了です。ありがとうございます。(上)の部分は谷崎潤一郎の「春琴抄」を使いました。

345:名無しさん@ピンキー
07/11/08 22:26:53 Dlc4uTUG
>>344
どうも、読んでみるよ。それと老婆心ながら、投下終わったらすぐ投下終了宣言したほうがいいよ。
リアルタイム投下ktkrと言いたい奴もいるから。俺だがw

346:名無しさん@ピンキー
07/11/08 22:44:10 o+Qkz+95
>>337
1巻の最初のほうの性格のままだとああなるのかもな

>>344

つ ミ ◎

347:ニエンテ
07/11/09 00:02:57 Ms/jQNwd
 きっかけは、エルフの守る地を抜けて、門を前にしたときのこと。彼は、帰る前にみんなに挨拶をすると言っていた。だから、帰らなかった。
 私は、虚無がわかった。
 始祖の虚無。その効果を知ったとき、私は戦慄した。怖くて、恐ろしくて、逃げ出したくなった。
 魔法は全て、世界に存在する小さな粒に干渉する。サイトはそれを『原子じゃね?』とか言ってた。
 もちろん、それはどの系統も例外じゃなくて、四系統だけじゃなく、私の虚無もその小さい粒―さらに小さいものだけど―に干渉して、現象を引き起こす。
 その干渉には、詠唱が必要。詠唱をしないで魔法を使うのは、無理。何故ならば、魔法を使うには、詠唱をして粒の動きを制御しなければならないから。
 今までは、そう思ってた。
 私が知るのは、虚無が干渉する粒は、世界を構成しているものだということ。その小さな粒から、系統魔法が干渉する粒が出来ている。
 世界を構成する粒に干渉する魔法が虚無。そして、人間も世界を構成する粒から出来ている。
 自分に干渉するのに、詠唱する必要は無い。自分の粒に干渉して、その結果、世界に干渉する。
 虚無魔法にしか出来ない芸当だった。自らの体の粒の動きを一定にして、その結果を世界に反映させる。
 詠唱は、必要なくなった。
「すげーな! ルイズ!」
 そう言って喜んでくれたのは、サイトと一部の友人だけだった。
 エルフも人間もその他の生物も、ルイズを私を怖れた。私も、自分みたいな力を持った人間がいると知ったら、怖れると思う。
 それは当然の反応で、怖れから来る行動も、また当然だった。
 エルフも人間も、関係ない。怖れるものを排除するために、世界の全てが行動した。
 当然といえば当然の行動。私の気まぐれ一つで、世界は壊滅する。そんな爆弾のような私を、エルフも人間も放っておくはずがない。
 排除しに来るエルフや人間から、私は逃げた。私といるとみんなに迷惑がかかるから、一人で逃げた。でも、一人だけ、そんなことを許さない人がいた。

348:ニエンテ
07/11/09 00:03:34 uOl57tLm
 私を好きだといってくれた人。私の使い魔をしてくれている人。
 一緒に来てくれた。嬉しかったけど、怖かった。いつ、彼が巻き込まれるかわからなかったから。
 それを話したら彼は、もう巻き込まれてるじゃん、そう言って笑ってた。彼の足が震えてたのは、見逃さなかった。
 どのくらい逃亡したかわからなかった。逃げても逃げても、世界は私たちを逃さない。人と会うたびに戦って逃げて、エルフと会うたびに戦って逃げて、追っ手と会うたびに戦って逃げて……。
 彼は伝説の使い魔でも、無敵ではない。化け物でもなければ、最強でもない。
 二人対全世界。傷つけたくなかった私は、虚無を使わなかった。傷つけたくなかった彼は、剣を振るわなかった。
 待っていたのは、数の暴力だった。
 逃げるたびに、私たちのキズは増えていく。逃げるたびに、私たちの疲れは溜まっていく。
 虚無といっても、魔法。世界を操作する魔法でも、精神力を消費する。度重なる逃亡で、私の精神力は尽きていた。彼の体力も、限界だった。
 弓矢が、貫いた。炎の弾が当たって、雷が当たって、氷が貫いた。
 それでも彼は、私を心配して、逃げろと言ってくれた。死ぬ間際でも、彼は私を思ってくれていた。
 ああ、駄目。こんなにも彼が、私の中で大きい。彼が存在しない世界なんて、私にとっては価値が無い。
 彼さえいれば、私は世界なんていらない。
 
 最後の爆発が起きた。
 
 その後に残ったのは、無。
 何も無い世界で、私は彼が起きるのを待ち続ける。
 傷は完治した。内臓の機能にも影響は無い。心臓も動いてる。
 彼は、寝息を立てている。
 彼の寝顔を見ていると、どうしても気持ちが抑えられない。寝ている彼の唇に、私は自分の唇を合わせる。
 そろそろ起きるかな? 起きたら、彼はなんて言うだろう?
 世界の構想は出来てる。私たちを拒絶しない世界を創る準備も、万端だ。
 後は彼が起きるのを待つばかり。
 ねえ、サイト。私、待ってるからね。

349:29Q
07/11/09 00:09:08 XfOef4en
難易度が異常。クリアなんて出来ない。
まったく関係ないけどな!
思いついたのをだらだらと書き綴っただけです。粒とか魔法とか結構適当。
次は何にしようと考えながら、イメージを膨らませている今日この頃。
たぶん次はEl Dorado。クリップから連想で。題名が変わる可能性は大。変わらない可能性も大。

350:名無しさん@ピンキー
07/11/09 00:13:53 23HiHCs0
>>348
宇宙人、未来人、超能力者はなにをやってるんだ!!

351:名無しさん@ピンキー
07/11/09 00:23:25 lcnsCYlp
>>349
さりげなくハ○ヒとクロスオーバーな展開
GJ

352:名無しさん@ピンキー
07/11/09 00:38:29 5Fli42Kx
なるたるENDか・・・・

ルイズ「私のあふれる創作意欲をちっぽけな紙に収めようだなんて!」
サイト「じゃあどのくらい大きいのがいいんだ?」
ルイズ「ん~・・・世界・・・」

353:名無しさん@ピンキー
07/11/09 02:00:59 8NMfZZOe
テファの使い魔はカトレアか

354:名無しさん@ピンキー
07/11/09 05:18:40 fHZ4fSFr
この時間なら誰もいないはずッ
投下ッ!!!!!

355:名無しさん@ピンキー
07/11/09 05:19:49 fHZ4fSFr
ごめん誤爆った

356:名無しさん@ピンキー
07/11/09 05:23:31 L3dPQuMy
|  | ジト~~
|_|∧_∧
|零|´・∀・`)  俺ガ見守ッテイルゾ
|魔| o ヽっ
| ̄|―u'

357:名無しさん@ピンキー
07/11/09 05:24:03 L3dPQuMy
て誤爆かよw

358:名無しさん@ピンキー
07/11/09 19:20:32 dmYk5I8u
何処に何を投下するつもりだったのか……この時間帯に投下された作品……
ゼロ魔関連ならあそこしかないが……ゼロ魔関連じゃない確率の方が高そうだな。

359:名無しさん@ピンキー
07/11/09 19:48:16 d05qBzwz
>>349
まさかその曲が出るとは思わなかったぜ…

360:名無しさん@ピンキー
07/11/10 00:18:55 IWsUV+o9
ボルボX氏のご解任アン様 大変興味深く読ませていただきました。
しかしながらトリステイン国内に渦巻く夫君殿下への不平不満、
大変気がかりな材料に思えます。
まあ、ここからは仮定の話。
もしも自分がガリア王ならば、この樹に乗じて当然策謀を
巡らせるでしょうね。
時期的にはアン様出産後、ルイズがまだ身重の状態。
国内の貴族をたきつけて、アルビオンでの貴族派VS王党派の
ような状態にします。
そして部隊を二手に分けて、アンリエッタとルイズをそれぞれ襲う。
二人ともまず動けないでしょうから、確保は容易。
サイトが動くにしても、どちらか一方しか守れません。
よしんば一方のみでも作戦が成功すればかまないわけです。
アンリエッタを確保できれば、赤ん坊を盾にヴァリエール家を討つ
命令を出させる。これで貴族派に大義名分が立つ。
ルイズ側のみ確保できた場合、ルイズを殺し王家とヴァリエール家
の間に楔を打ち込むか、虚無の使い手として人質に取れるわけです。
はたしてこうなった状態で、サイトがアンとルイズどちらをとるか、
興味は有りますね。
それともボルボX氏ならば、両方とも救える方法が考え付くでしょうか?

361:名無しさん@ピンキー
07/11/10 00:20:15 IWsUV+o9
間違い

ご解任→ご懐妊

どうも失礼しました。

362:名無しさん@ピンキー
07/11/10 00:21:41 MSdmEyle
エロパロにそんな真面目な突っ込みいれても(´・ω・`)

363:名無しさん@ピンキー
07/11/10 00:27:02 s8fP78Dt
真面目なツッコミを入れたくなるぐらい、ボルボ氏の作品が素晴らしいってことさ!
……と言いたいところだが、>>360はなんかアレだな。

364:名無しさん@ピンキー
07/11/10 00:28:52 IWsUV+o9
いや、すまない。
要はボルボX氏のお話のネタになればと書いた次第で、
突っ込みのつもりはなかったのだが、不満ならば謝る。

すまん。この通りだ。

365:名無しさん@ピンキー
07/11/10 00:36:03 o7a0S8hx
鬼畜編が、そういったガチ路線の紆余曲折あった末路、ってことで良いんでない?

いや、こちとらアン様編と同じ位の濃さでルイズ編が読みたくて夜しか眠れない最近なんだが。

366:名無しさん@ピンキー
07/11/10 01:00:44 xvbtUfWs
ご懐妊といえばせんたいさんのサイトはアニエスも孕ませてそうな気がする

367:名無しさん@ピンキー
07/11/10 01:01:59 +xqR4RFv
タバサ分が不足してきたよ

368:名無しさん@ピンキー
07/11/10 01:02:53 jxgq5Cad
ルイズ分がほしい

369:名無しさん@ピンキー
07/11/10 01:08:27 BIaJGSQH
久しぶりにあのネタをツカウベ
>>364
さぁ、俺と一緒に全裸で七万の大軍に突っ込もうじゃないか
なに、大丈夫だ、死にはしない……多分だが

370:名無しさん@ピンキー
07/11/10 03:45:04 MSdmEyle
同盟結んでいたのかwwwwwww
URLリンク(www.nicovideo.jp)

371:名無しさん@ピンキー
07/11/10 13:55:02 fpHeZW24
konozamaから新刊届いた!………と思ったら…アレ?二冊……?


注文間違えた。死にたいorz

372:名無しさん@ピンキー
07/11/10 15:18:13 Kp2fBLpX
>>370
これはwwwww同盟成立吹いたwww

373: ◆LoUisePksU
07/11/10 18:46:10 rMLpYEKy
どうもです。
URLリンク(wikiwiki.jp)

「桃色Sisters」のつづきを投下です。

374:桃色Sisters(1/2)
07/11/10 18:47:02 rMLpYEKy
才人は馬乗りになっているルイズにちらりと目をやって再びカトレアに視線を向けた。
「カトレアさん。やっぱりルイズはルイズなんですよね?」
「そうですよ。」
首を小さく傾けてカトレアは微笑んだ。
彼はさらに言葉を続ける。
「でも向こうにいるときと性格が変わってない?」
彼女は人差し指を形のよい唇にそっと添えて答えた。
「そう。でもね『なぜ』って今は聞いちゃダメですよ。それはこれからこちらでお話します。」
カトレアは才人から妹へ優しい眼差しを向けて言葉をかけた。
「さぁさぁ、ルイズ。お兄さんをお姉さんに貸して頂戴ね。」

ルイズは桃色に染まったほほを少しふくらかしていたが、可愛らしい返事を返し才人からゆっくりと離れるのだった。
そして彼女は姉の横をすり抜け際、片目を閉じてちょびっと舌の先を出し『ごゆっくり~』と言い放ってから部屋からトタトタと出て行った。

胸から腹にかけて彼女のぬくもりが残っているのが少しこそばゆい感じがした。才人もベッドから起き上がった。
カトレアが才人の勉強机の椅子に座って、彼と向い合わせになった。
「サイト殿・・・いえ、才人さん。あの子には向こうの記憶を閉じ込めてもらっているの。
私たちはいつまでもこの世界に留まっていることもたぶんできないわ。
もし貴方がこの世界に戻ったままで、あの子の記憶をそのままに残していたら、本当に悲しい思いをさせてしまうーーー」

「そんなの変だ。」
才人は彼女の言葉をさえぎった。
「あいつはーーールイズは、俺のこと思ってくれてここまで来たんだと思う。そうじゃないのか」
「---そうね」
伏し目がちにカトレアは言葉を挟む。
「それなのに記憶を奪っちまうなんて、あんまりだろ。そっちのほうが酷いよ!!」

再び彼女は才人に目線を合わせた。そしてゆっくりと宥めるように問いかけた。
「才人さん、貴方はどうしたい?私は貴方にこの世界に戻るべきだと言ったわ。
そして貴方は戻ってきた。・・・でもね、その次にどうするのかは、貴方が決めないといけないのよ。」

妹よりも深い鳶色の双眸は才人を真っ直ぐに見つめていた。彼女はさらに言葉を続けた。
「この世界に残るか、私たちの世界にまた行くのか・・・どっちを選ぶにしろ、
貴方たちには辛い選択になる。でも選ばなくてはならないの。
その答えを私に聴かせて。そうしたら妹の記憶を戻しましょう。」

数秒の沈黙の後、才人は口を開いた。
「インターネットもしたい、こっちの仲間とも遊びたい。そして母ちゃんの味噌汁やカレーも食いたいよーーー」
そこで言葉を切った。彼は両膝の上に拳を握り締める。
「けどさ・・・あっちの世界でどうしようもなく『大事なもん』を見つけちまったんだ。
正直言うと迷った。まじで迷った。でも、それでも、あいつの傍にいてやりたいんだ。」

最後に才人ははっきりと言い切ったのだった。
「俺はハルケギニアに戻る」
∽ ∽ ∽ ∽ ∽

375:桃色Sisters(2/3)
07/11/10 18:48:56 rMLpYEKy
才人の決心を聞き届けたカトレアは少し目じりを下げ、柔らかい笑みをこぼした。
才人はその笑みに心を洗われるような感覚を覚えた。そして同時に浮かび上がってきた疑問を彼女にぶつける。
「ところで、カトレアさん。あなたはなぜこの世界に来たんですか?」

小首をかしげながら彼女は答えた。
「ひとつは、妹のことが心配だったからなの。あとひとつはね、私の身体のこと」
カトレアさんの身体?そうか、彼女は元から身体が弱くて実家のラヴァリエールから一歩も外へと足を伸ばせなかったんだっけ。
「才人さん、貴方、幼少の頃身体が弱かったんですってね」

突然自分に話を振られて驚いたが、肯定の返事を返す。
「貴方の話は、妹からよく聞いていたの。あの子に何でも話せているのね。お姉さんとしては嬉しいわ。」
あはは。才人は照れ隠しにぽりぽり頭をかいた。
「貴方の症状と私の今の症状がよく似ていたの。そして今の貴方は元気そのものだわ。
だから、もしかしらたわたしもこちらに来れば治るかもしれないーーーそう思ったのよ」
「てことは、病院に行ったんですか?」
彼が言葉を挟んだ。
「ええ。お医者さんのお話だと、半年くらいここの薬を飲めば治るだろうということだっだわ」
でもここにはそんなに長くは居れないんですよね。まさか半年分の薬もらっちゃったんですか。
「そのまさかなの」
ころころと彼女は笑った。

「才人、カトレアさん。晩御飯よ降りてらっしゃい」
「おにーちゃん。おねーちゃん、いつまでふたりでいるのールイズが全部たべちゃうぞー」
一階から母とルイズの呼び声が響く。

ふたりは視線をあわせるとくすりと笑った。
いきますか。彼の言葉に彼女は首肯で返した。そして家族の待つ食卓へと向かうのだった。
∽ ∽ ∽ ∽ ∽
「おっそーーーい。」
ルイズがふくれっ面でお出迎えである。
食卓には彼の好物カレーライスとサラダ。そして少しアンマッチではあるが味噌汁が並ぶ。
久々の懐かしい料理に彼の目頭が熱くなった。

「いだだきます」
才人は手を合わせて、真っ先に味噌汁へと手を伸ばした。味噌の香りが口から鼻へと通り抜ける。
「母ちゃんうめー。さいこー」
この晩餐がもしかしたら最後になってしまうかもしれない。そう考えるととても大切に味わわないとと思うのだった。

母はにこりと笑う。そしてその笑みが彼に決意の口を開かせた。
「母ちゃん・・・俺さ・・・またしばらくしたらここ出ることにしたんだ。
色々心配ばっかかけてるけど、大丈夫だから、俺向こうでもがんばってやってくよ」
そう。分かったわ。母は笑みをたたえながら一言返すだけだった。

カトレアは彼を優しく見つめている。一方、ルイズは目を見開いて固まっていた。
「わ、わたしはどーなるの?またひとりになっちゃうの?」
ルイズは身を乗り出して彼に詰め寄った。

ルイズ。カトレアは妹に呼びかけると小声で何かを呟いた。彼女の右手にはスプーンではなく、杖が握られていた。
ルイズは再び固まった。そして10秒ちょっとたって我に返った。
「・・・・あ、あれ?わたし・・・ここ・・・え・・・サイト?ちぃねえさま!?」

あたふたする彼女にちいねえさまは彼女のイスをぽんぽんと叩いて言った。
「あらあらルイズったら。お座んなさい」
彼女はちょこんと座りなおすと顔を赤くして俯いた。そしてごめんなさい。と小さく呟いたのだった。

∽ ∽ ∽ ∽ ∽

376:桃色Sisters(3/3)
07/11/10 18:49:34 rMLpYEKy
「お母さま。申し訳ありませんでした。こっちが本当のルイズです」
姉は母に頭を下げた。
「分かってたわよ。カトレアさん。おなかを痛めた子が誰だったかなんて忘れやしませんよ。
でも二人も娘ができてお母さんは嬉しいばかりよ」
さすがというか母は何も動じる様子はなく、笑っているのであった。
「さあ、冷めないうちに召し上がれ」
母は三人の子どもたちに食事をすすめた。
しばらく黙っていたルイズも才人の国のミススープやカレーライスをおいしく食べ始めた。
そして母と姉と3人で色々話をして楽しく過ごしたのだった。

∽ ∽ ∽ ∽ ∽
食事の後、才人は自分の部屋へ荷物の整理に戻っていった。
食卓には母とカトレア、そしてルイズが残っていた。
「サイトのお母様。ごめんなさい。」
ルイズは謝った。
「どうしたの。ルイズちゃん」
母は彼女の頭をなでて問いかけた。
「だって、サイト・・・さんを向こうへ連れて行っちゃうから・・・もしかしたらもう二度と会えなくなっちゃうかもしれないから」
彼女は頭をたれもじもじしして言った。
そんな彼女に母は微笑とともに言葉をかけた。
「ルイズちゃん。男の子ってのはね。いつかは家を飛び出していくもんなの。
そして自分で新しい家を作るのよ。新しい家族と一緒にね。わたしはそれを見守るだけ。」
そして言葉を続けた。
「あの子はあなたの事がとっても大切なのね。聞かなくても分かるもの。
---そしてあなたも。好きになってくれたのね。あの子のこと。」
ルイズの心の奥底に母の言葉が響き渡った。彼女のほほに熱いものが伝っていった。
「あの子のこと、お願いね」
母はそういってルイズをぎゅっと抱きしめたのだった。

∽ ∽ ∽ ∽ ∽
旅立ちの日。
才人の部屋でゲートが開いた。三人は母に向かい合う。
「いってらっしゃい。」
母はただ一言そういって手をふった。
その言葉に背中を押され、三人はゲートをくぐって行くのだった。

「才人、元気でね。」
息子の消えゆく背中に母は声をかけていた。

~Fin~

377: ◆LoUisePksU
07/11/10 18:51:16 rMLpYEKy
またカウントが・・・orz

というわけでこのお話はおしまいです。
 ノシ

378:名無しさん@ピンキー
07/11/10 20:52:58 jxgq5Cad
GJ

379: ◆LoUisePksU
07/11/10 23:19:39 rMLpYEKy
連投になるけど、誰も投下する気配ないしいいかな。
某シリーズを最新刊まで読み終えのでゼロ魔風味にパロってみた。
では投下。↓

380:平賀サイトの溜息
07/11/10 23:20:36 rMLpYEKy
ここはトリスティン学院の文芸部部室。
俺は放課後、いつものようにこの部室の扉を開く。

部室にはすでに3名の部員が来ていた。

一人は隅の椅子に座って厚めの本を音もなく読んでいる。
もう一人は最近転校して来たいつも爽やかなにやけ面をしている同学年のキザ男。
そして最後の一人は輝くスマイルで俺をいつも癒してくれるメイド服を来た後輩だ。

俺は真っ先にこの麗しい後輩に声をかける事にした。
おはようございます。今日も似合ってますよ。
「おはようございます。サイトさん。」
彼女は両手をお腹あたりで重ねてぺこりと可愛らしい仕草でお辞儀をしてくれた。
ああ、そんあ深く頭を下げられたらチャームポイントが強調されて、
男である俺の眼が強制的にロックオンしてしまいますよ。ティファニア。
毎日この瞬間のためにここに来ていると言っても過言ではない。

この幸せの余韻にひたりつつ、今後は本に夢中な眼鏡っ子に声をかけるとする。
・・・おっす。調子はどうだい。こいつは本好きなうえ、無口なもんだから正直言うと話しづらいことこの上ない。
ところが、最近になってある出来事がきっかけかどうかは不明だが、
その出来事があってからこいつが何かと俺に世話を焼いてくれるようになっているのだ。

青髪の眼鏡っ子は本から一瞬目を離して、俺と視線を合わせた。
そして俺にしか分からない程度に首をこくりと下げるとそのまま本に視線を戻したのだった。
タバサ、今お前一瞬ニコッとしなかったか?

最後に社交儀礼としてキザ男に声をかけておくとするか。
よう。ロマリオ学院から転校してきてしばらく経つが、こっちにゃ慣れてきたか。
「おかげさまで、慣れてきましたよ。この部活動もこの学院に溶け込む一助になっているようです」
やれやれ。いつもながら爽やかなもんだ。並みのオンナじゃイチコロだろうね。ジュリオ。

俺はいつものパイプ椅子に腰を下ろすと、待っていたかのようにテファがお茶を運んできてくれた。
「はい。淹れたてのお茶ですよ。ヤケドしないでくださいね。」
天使のような声色にうっとりまったりしちまうぜ。
俺はテファのいてくれたお茶をヤケドしないように一口啜った。

このまま至極の一時を満喫したかったのであるが、そうは世間様は甘くはなかった。

バンッ。部室の扉を勢い良く開けてこの部室の主がお越しになった。

「サイト~あんたよくも掃除さぼってくれたわね。
怒らないからこれからじっくり理由を聞かせてもらうんだからね」

主の名前はルイズ・フランソワーズという。
桃髪を振り乱しよく俺につっかかってくるんだこれが。
しかも同じクラスで席は俺の真後ろときたもんだ。
こいつのおかげで俺はいろいろなトラブルに巻き込まれていくわけだが、詳しいことはまた今度話すとしよう。

381:桃色Sisters
07/11/10 23:21:07 rMLpYEKy
以上です。
そいでは寝ます。ノシ

382: ◆LoUisePksU
07/11/10 23:21:51 rMLpYEKy
ごふっ。間違えたよ名前・・・orz

383:名無しさん@ピンキー
07/11/11 00:54:56 6kODiBAN
ハルヒ乙

384:名無しさん@ピンキー
07/11/11 02:20:33 Xq3iSRdN
桃色Sistersだけど、ずいぶんあっさりと完結しちゃったな。
もうちょっとダダ甘な展開かドタバタが続くと期待してたんだけど。
ともあれ乙。

385:かくてる
07/11/11 10:15:01 f0k1H7h5
無駄にクロスオーバーなネタ、投下します。
「禁呪~属性召喚~」

386:禁呪~属性召喚~(上)
07/11/11 10:21:25 f0k1H7h5
「これで虚無の使い手が一堂に集められるのね!」
 ルイズの説明にアンリエッタが歓声をあげた。
 新しく始祖の書に見つけた魔法「属性召喚」。魔法の媒体と同じ属性のものを召喚するのだという。
ということは、ルイズ自身を媒体とすれば虚無の系統を召喚できるはずだ。幸い、この魔法では媒体と
する者を傷つけないらしい。
 アンリエッタは学院周辺に周辺に軍を配置した上で庭の中心にルイズを立たせた。万が一の護衛役と
魔法の集中力を高めるためにサイトはルイズの隣に立っている。
「大丈夫かしら」
「練習したんだろ、大丈夫だろ」
「ああああんた、魔法のことなんかわかんないくせに!」
 珍しく優しい声をかけるサイトに、ルイズはいつものように悪口で返す。だがそれでもサイトの手を
握ると、ルイズは呪文の詠唱を始めた。
 端で友人兼緊急対応係として立ちながら、コルベールがどこかから入手してサイトが翻訳してくれた
地球の本「キャラ辞典」を読んでいたタバサが怪訝な顔でルイズを見つめた。再び本に目を落とす。タ
バサは再びルイズを睨んで叫んだ。
「駄目!この呪文では、違う者が!」
「え?」
 だが、タバサの声が届くより先に呪文は完成していた。草原の上に複数の光の柱が立ち、そして召喚
された者たちが姿を現した。
「ここはどこ?紅世の徒はどこに行ったの?」「キョン!ついにSOS団は異世界を発見したのよ!」
「まあた変な武器使ったの?ソースケいいかげんにしなさい!」
「久城、この様式の建築は欧州ではないね」「ヤクモ、鬼眼王はどこじゃ?何かの陰謀か?」
 ルイズは集まった五組の男女をぼんやりと見つめる。何か……何か間違ったらしい。タバサが二人の
間に割り込んで本を広げて言った。
「召喚は成功。ただ……召喚したのはツンデレ属性」

387:禁呪~属性召喚~(中)
07/11/11 10:22:41 f0k1H7h5
「で、とりあえず私が仕切るわ。ルイズ、状況説明しなさい」
 せーらー服を着た、ハルヒと名乗った女がやたらと偉そうにルイズを指差した。「団長」と書かれて
いるのは何なのかよくわからないが一応は偉いらしい。さすがのルイズも引け目はある上、三つ目だの
火を纏った長刀を振り回す女だの老婆の声を発するお子様だの得体のしれないのが多いので、下手なこ
とは言わずに魔法の説明をした。
 一連の話が終わると、豪奢なドレスを纏ったヴィクトリカが立ち上がり、全員を眺めながら言う。
「だがルイズ、そっちの三つ目女や刀女なら魔法の関係はあるが、私には超常を操る力はないぞ?」
 白いパイプから紫煙をくゆらせながら少女がさらさらと金髪を揺らせて冷静に訊く。ルイズはごもご
もと呟いてタバサに目を向けた。タバサは冷静に「ツンデレ」属性を説明する。
 説明を聞き終わった女集団は口々に叫び始めた。
「无は儂ら三只眼吽迦羅の奴隷じゃ!」「あいつはトーチ!私が悠二を守ってるのはただ宝具を守って
るだけ!」「あんな戦争バカのこと、好きなわけないじゃない!」「下っ端団員を何で団長の私が!」
「時折、言語化しようかと気が向いたときに久城がそばにいるだけなのだが」
 男ども欠点をあげつらう集団に、いつのまにかルイズも加わって叫ぶ。
「そうよ!何でラ・ヴァリエール家の私が平民出で下品な犬!それに使い魔!犬が好きで好きでなんて
あるわけないじゃない!タバサやっぱり実験が失敗だったのよ!もう一回魔法を使えば」
 うかされた目で叫ぶルイズに、タバサは冷めた目でパラパラと本をめくって言った。
「次はヤンデレがくるだけ」

388:禁呪~属性召喚~(下)
07/11/11 10:24:29 f0k1H7h5
 ハリセンを背負ったせーらー服のかなめが怪訝な顔で男集団を指差して言った。
「ねえあの軽薄そうな子、何話してるの?」
 サイトとギーシュが武器を山ほど背負った男を何やら説得しているようだ。隣には久城少年が正座し
て不安げにこの武器男―ソースケ―を見上げ、サイトに対して「日本男児として」などと言っている。
次いでキュルケが久城少年の手を胸に当てさせ頬を赤らめさせている。
「悠二?お洒落とかしないはずなのに?」
 髪を梳く悠二の姿を前に、炎髪灼眼の少女がいて体を炎が取り巻き始める。武器男の説得組に、やた
らと平凡過ぎな一高校生の男も加わってきて、額に文字を書いた少年も一緒になってシエスタやキティ
を指差している。
「仙術で声を聞いてみようか」
 三つ目娘が印を結び、次いでツンデレ娘の耳に会話が入り始めた。
『学院の少女たちは素敵な女性ばかりだよサガラくん。君のような戦闘のプロは騎士としてモテる』
『俺は重量のある武器も携行出来るよう鍛えている。杖のみ持てればよいお前らとは違う』
『だから相良、せっかくだから羽を伸ばすのも重要だぞ?女たちだって異世界に浮かれてるって』
『キョン、俺はこの世界の軍事的脅威を把握しているわけではない。情報収集がより重要だと思う』
『大事な娘を守るのは仕事で重要かもしれないけどさ、俺みたいに不死身でも休むもんだよ』
『休みなら戦死のあとでいくらでも取れる』
『とりあえず付き合いも重要だと思う。相良君もここは穏便にさ。久城君も大人の世界は勉強だよ』
『悠二先輩、誤魔化しがある気もしますが……大人になるための勉強なら』
『だ・か・ら、ハルケギニアの娘と色々話せばこの世界のこと、お前らもわかるって。俺はこの世界
に来てすぐ貧乳にこき使われててわけわかんなかったんだし!だから硬いの抜きで合コン合コン!』
『なるほど、では君の計画したハルケギニア大巨乳合コンとやら、参戦しよう』
 仙術に聞き耳を立てていた女たちがすっくと立ち上がる。
「犬っ!この駄目犬ーっ!」
 ルイズが叫んでエクスプローションの準備に入る。
「ソースケ!」「悠二のバカーッ!」「キョンのくせに」「久城がここまで愚かとは思わなかった」
 かなめがハリセンを握って草原を駆け抜けシャナが長刀を抜き払いハルヒが巨人を呼び寄せ三只眼
の三つ目が輝きヴィクトリカが殲滅作戦の指示をツンデレ集団に飛ばす。
 ほんの一日でトリステインは生物一つない焦土と化した。

 数年後、ルイズがサイトの子を連れて再興された新王室に謁見した日、虚無最大の禁呪「ツンデレ」
の脅威がなくなったとハルケキギニア全土で祝賀会が行われたという。

389:かくてる
07/11/11 10:26:43 f0k1H7h5
投下終了。

390:名無しさん@ピンキー
07/11/11 10:53:30 zSOIuQd4
あの作品のキャラがルイズに召喚されましたでやった方が良かったかも、とりあえずGJ!

391:名無しさん@ピンキー
07/11/11 10:56:29 fbaHxiuy
GJ!!面白かったWW
ヤンデレ好きな俺としてはヤンデレバージョンも読んでみたい!!

392:名無しさん@ピンキー
07/11/11 11:19:51 NbLz/00a
子供ができたぐらいじゃ「ツンデレ」は消えないと思いつつ、乙。


393:かくてる
07/11/11 11:25:06 f0k1H7h5
>>390-391
ありがとうございます。
ヤンデレは……女同士で潰しあいそうで怖いかも。
こうやって書くと、男キャラは特徴が難しいですね。とくにキョンと悠二。
実はBASTARD!!やハヤテも入れて書いてましたが、ルイズの影が薄くなりすぎ
る他諸事情で切りました。。。

394:かくてる
07/11/11 11:27:48 f0k1H7h5
>>392
子供ができりゃー安心するんじゃないかなー、みたいな……娘と争奪!?

395:名無しさん@ピンキー
07/11/11 11:42:19 NbLz/00a
「お前んちの母さんってガンダールヴ相手に容赦ねぇなぁ…」
「ああ、あれ?どうせ本気じゃないから」
「でもちょっとあれは、うはぁ金的!」
「まったく母さんったら。夜はあんなに大切にしてるくせに…」

396:名無しさん@ピンキー
07/11/11 11:53:11 92Kyu0YX
むしろ夜は逆に苛められてたり。

397:名無しさん@ピンキー
07/11/11 12:31:16 wa+we5nc
            , '´  ̄ ̄ ` 、
          i r-ー-┬-‐、i
           | |,,_   _,{|
          N| "゚'` {"゚`lリ  召還されてきました
             ト.i   ,__''_  !
          /i/ l\ ー .イ|、
    ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
    /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
  /    ∨     l   |!  |   `> |  i
  /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |
_|      |.|-<    \ i / ,イ____!/ \
  .|     {.|  ` - 、 ,.---ァ^! |    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
__{   ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|
  }/ -= ヽ__ - 'ヽ   -‐ ,r'゙   l                  |
__f゙// ̄ ̄     _ -'     |_____ ,. -  ̄ \____|
  | |  -  ̄   /   |     _ | ̄ ̄ ̄ ̄ /       \  ̄|
___`\ __ /    _l - ̄  l___ /   , /     ヽi___.|
 ̄ ̄ ̄    |    _ 二 =〒  ̄  } ̄ /     l |      ! ̄ ̄|
_______l       -ヾ ̄  l/         l|       |___|



398:名無しさん@ピンキー
07/11/11 13:13:53 0kkPfItG
ゼロ使テクニック

399:名無しさん@ピンキー
07/11/11 14:35:13 OA35Ml2x
最近まで、多田野が実在の人物とは知らなかった。
阿部高和と同様に、ネタ元のコミックでもあるんだろうと思ってたよ。

400:かくてる
07/11/11 15:20:25 f0k1H7h5
も一つ投稿。ちょい欝。サイト帰り後の話
「メイドのお仕事」

401:メイドのお仕事(1)
07/11/11 15:21:36 f0k1H7h5
「本当に……行くのか?」
 マルトーはシエスタの肩を揺する。シエスタは硬い表情ながらも決然とうなずいた。
彼女の手にはラ・ヴァリエール公爵からの要請状が握られている。メイドとしてシエスタを雇い
たいという内容だ。給金は名家であることを割り引いてもかなり高い。そもそも、メイドを名指
しで雇用したいという話自体、かなり特殊な話だ。有力貴族からのこの手の申し出の多くは、そ
のほとんどが妾を求めるものだ。
「ラ・ヴァリエール公と言えばちょうどシエスタの両親と同じ年頃の人だぞ?そんな男の……」
 マルトーの言葉にシエスタは悲しげに、だが小さく噴き出した。
「私、サイトさんに仕えていたときにはミス・ヴァリエールのお世話も少ししているんですよ?
お屋敷を訪問したときにも、むしろ子供扱いしかされませんでしたし」
 言いつつもシエスタ自身も不安を感じてはいる。ただ、それはマルトーが予測しているような
類のものではない。実は王宮から「ルイズを救ってくれ」という内々の伝言が来ているのだ。妾
になるよりたちの悪い話かもしれない。
 それでもシエスタは小指を見つめて思った。
(サイトさんに、お願いされたし)
 ルイズと友達でいてくれ。サイトが地球に帰ったときに言っていた言葉。最後はルイズの勝ち
で、でも意味のない勝ちで。それでもサイトとの約束は守ろうと思う。サイトが帰って、ルイズ
が呆けた様子で公爵に連れられて学院を卒業してもう7年になる。
 シエスタは使い慣れたメイド仕事道具一式を背中に背負うと馴染んだ学院をあとにした。


402:メイドのお仕事(2)
07/11/11 15:23:27 f0k1H7h5
 ラ・ヴァリエール邸に着くと、メイド長とともにシエスタを迎えたのはルイズそっくりの姉、
カトレアだった。以前に会ったときには穏やかな感じだけだったが、今は憂いを帯びている。
「本当に待っていたわ、シエスタさん」
 学院の生徒たちとは違う、しっかりした貴族の女性に声を掛けられるのはやはり慣れない。そ
れにわざわざ「さん」をつけられる時点で恐縮してしまう。カトレアは小さく笑って言った。
「そんなの当然よ。あなたにはとても大変なお仕事をしてもらう予定だから……私やお父様、お
母様、エレ姉様に出来なかった仕事を」
 シエスタは唾を飲んでカトレアを見つめる。カトレアは言った。
「私はたまに覗くけど、もうお父様、お母様もルイズのこと……ルイズに会うのは7年ぶりよね
……覚悟して、ついて来て」
 カトレアはシエスタを案内する。数人のメイドと執事に哀れむような視線を浴びせられたのを
敏感に感じ取る。シエスタは気後れしながらも、やはり逃げ出さないぞと腹に力を入れる。

403:メイドのお仕事(3)
07/11/11 15:24:01 f0k1H7h5
「ルイズ、新しいメイドさん」
 カトレアが部屋の前で声を掛けると、ドアがぎしり、と鳴る。木製に見えるが金属のような軋
む音が聞こえた。カトレアはもう一度声を掛ける。
「たぶん、ルイズがそんなに、嫌いにならない人だと思うの」
 少しの沈黙を挟んで、暗い声が聞こえる。
「死ぬわよそいつ。いや、一緒に死んでもらおうかしら」
 再び爆音が鳴って、そして静まる。シエスタはうなずいて小さく「お任せください」とカトレア
にささやくとドアノブに手を掛けた。それだけで室内に鬱屈した虚無の気配を感じる。だがそれで
もシエスタは扉を開けた。室内はカーテンが締め切られて真っ暗だ。
「今日からお世話させていただきます」
「また生贄が来たの?」
「生贄じゃありません。馬鹿で根性なしで貧乳のお嬢様のお世話係です」
 部屋の奥、ベッドの上で息を飲む気配を感じる。シエスタはベッド脇に進んだ。
「ミス・ヴァリエール。お久しぶりです」
「……シエスタ?」
 闇に目が慣れてくる。目の前のルイズは少し大人になり、体は動いていないせいかむしろ小さく
なったような印象を受けた。蝋燭に火を灯すと顔がよく見える。桃色の髪は以前より長く伸び、頬
は若さの赤みを失っている。
「私に仕えたら、人生終わるわよ。引きこもりだし、苛立ち紛れでエクスプローション使うから今
じゃ家の中ですら見捨てられてるし」
 シエスタは頬を膨らませて言った。
「それでも家に引き篭もってられるだけいいご身分です!私なら食べてくために」
 ルイズは手を振ってカーテンを指差した。シエスタはカーテンを開けようとして手が止まる。窓
には太い鉄格子がはまっているのだ。ふと思って扉を振り返る。扉にも金属が打ち付けられ、魔法
なのか怪しげな光を帯びている。
「これ、高級なのよ。外からは普通の窓にしか見えないの。扉だって木だと思ったでしょ。魔法で
気づかれないように出来ているの。貴族の家系に都合の悪い人間が出て、でも死刑に出来ない場合
に使うわけ。普通の貴族に仕えた程度じゃ見ることないわよ……座敷牢なんて」
 シエスタは息を呑む。ルイズが顔を上げた。
「暴れたんだ。サイトに会いたいって異世界に行く道探すって騒いで……家のお金にちょっと手を
つけて……それだけじゃなく、サイトを悪く言う執事を、虚無でやっちゃって」
「ミス・ヴァリエール……」
「反省しろとか言われて、そのときにまたサイトの悪口。暴れた。虚無で両親吹き飛ばして鎮静剤
打たれて……気づいたらこの部屋。来るメイド来るメイド私を哀れむこと言って、でも外に言って
言ってるの、壊れ姫って。窓際仕事、看守って!」
 シエスタはルイズの肩に手をかける。ルイズは手を振って叫ぶ。
「あんたも早く逃げて!私また、馬鹿やるから!それに私についてたってぜっっったいメイド長な
んて夢の夢なんだから!せめて」
 再びシエスタはルイズの肩を抱き寄せる。ルイズは再び振り払おうとして、だが途中で力を抜い
て泣きながら言った。
「サイトが、大事にしてた、メイドを傷つけるのだけは、やなの!」
 ぱちん。ルイズの頬が鳴った。ルイズは呆然とする。シエスタの目に涙が溜まっていた。
「情けないです」
 ルイズはぼんやりとシエスタを見上げる。シエスタは言葉を続けた。
「情けないです!私も、アンリエッタ陛下もティファニアさんにも勝ったあなたがこのていたらく
なんて、私たちが情けないです!」
「……え」
「サイトさんが地球にお帰りになった際、私たち各々サイトさんに抱きつきましたよね。でも全員
途中で押し戻されて、握手したんです……ギーシュ様やマリコルヌ様と同じように」
 ルイズの目が大きく見開かれる。シエスタは無視するように言い募る。
「なのにあなたは、サイトさんに抱きしめてもらって。キスしてもらって。陛下ですら殿方と同じ
扱いなのに!そんなあなたが自棄になってるだけなんて私たち、惨めすぎます!」
 ルイズは目を目を落とす。シエスタは言った。
「今日すぐ、なんて言いません。でもこのまま座敷牢にいるなんて、私やアンリエッタ陛下への最
大の侮辱、許しません」
 やっとルイズは7年ぶりにかすかな笑みを浮かべた。

404:メイドのお仕事(4)
07/11/11 15:24:46 f0k1H7h5
「すごいわよね、あの子」
「もしかして実は没落貴族で水魔法が使えるとか?」
「モンモランシ家の当主にまでお願いして治せなかった病なのよ?」
 一年後。ラ・ヴァリエール家の魔法と関わらない事務の多くを処理するルイズと、それを支える
メイドは奇跡としてラ・ヴァリエール家の賞賛となっていた。
 だが同時に二人、とくにシエスタには悪い噂がつきまとっていた。
「でもあの子、妾でしょ」
 メイドたちがうなずく。一人は吐く真似をして言う。
「公爵様とか、他の貴族で老人とかぶ男なら我慢できるけど私は幾らお金あっても無理だわ。友達
みたいな付き合いした、同性の妾なんて」
「プライドとかないの?それとも変態同士だからいいわけ?」
 くすくすと笑う。変態メイド、と陰で笑われているのはシエスタ自身わかっている。だが、それ
を無理に否定はしない。なぜなら。
「シエスタ、今夜」
 ルイズが上目遣いでシエスタの胸元を見て囁く。シエスタは暦を確認してうなずく。
 月の日が近づくと狂いそうなほどうずくらしい。これだけは心が持ち直した今でも無理だ。コル
ベールが作った写真機で残したサイトの写真を抱きしめながら狂ったように自慰するルイズを思わ
ず慰めてしまった。たった1回の過ちはそのまま定例になり、過激になっていった。
「シエスタ……」
 荒い息でルイズが体を寄せる。その趣味はないシエスタは身震いするが、押し隠してルイズの体
を抱きしめ、服をめくりあげる。唯一の救いはキスを求めないことだろう。キスは……サイトとし
かしないそうだ。
 下着を脱がせて手を股間の茂みに潜らせる。既に湿りを帯び、指先が滑り込みそうになる。ルイ
ズの舌がシエスタの首筋を這い回る。シエスタもルイズの足の指先を一本一本、丹念に舐めてやる。
「シエスタ……サイトぉ」
 ルイズの頭の中ではシエスタの舌はサイトの舌になっているのかもしれない。だがむしろその方
がましかもしれない。本気でルイズに異性のように愛されるのはご免だ。シエスタは舌を次第にふ
くらはぎ、太股へと上らせていく。
 牝の匂いが鼻をつく。シエスタはルイズの太股に歯を立てた。
「いっ!シエスタぁ……くふん」
 中から蜜が流れる。口で受け止め、そっとベッドに吐き出す。ルイズも自分の白々しい行為はわ
かっている。ルイズもシエスタに愛されたいと思っているわけではない。友達であり、夜は……サ
イトの代わりでしかない。
「あふ、もっと、奥、舐めて」
 シエスタは中心に舌を這わせる。マルトーの心配を思い出し苦笑したくなる。やってることは同
じかもしれない。
「食べて、私のこと、食べて」
 ルイズの言葉に、アヌスと尻を嬲る。ルイズの声が室内に響く。もう鉄格子も金属扉もないこの
部屋では、聞き耳を立てられれば何の声を発しているか誰でもわかるに決まっている。シエスタは
顔が濡れるのも構わずルイズの秘所を舐め続ける。
 窓から二つの月が見えた。ふと、座敷牢に閉じ込められたのは自分かもしれないとシエスタは苦
笑して、さらにルイズの秘所を嬲り続けた。

405:メイドのお仕事(5)
07/11/11 15:25:18 f0k1H7h5
 いつもの行為が終わり、ルイズは気だるげに窓の外を眺めて言った。
「ごめん」
 シエスタは身支度を整えて頭を振り、そして言う。
「それほど嫌なら、お断りしていますよ」
「嘘。あなた終わった後……吐いてる日もある……ごめん。本当にごめんなさい」
 シエスタはルイズの頭を叩き、そして背中から抱きしめて言った。
「今は……リハビリですよ。ただ、ちょっとこの部屋の壁は薄いのが気がかりですけど。虚無の魔
法で叩いたらすぐ壊れそう」
 ルイズはうん、と小さくうなずいた。と、ルイズは急に立ち上がった。
「まさか、あれって!」
 ルイズは「始祖の書」に飛びつき、狂ったように読み始めた。シエスタは再び壊れたかと唇を噛
んで背中を見つめる。だがルイズは上気した顔で言った。
「この呪文の意味、わかった!」
 シエスタはルイズの顔を見つめる。ルイズはきゃっきゃとはしゃいで服を着ると自分でベッドの
乱れを直し、慌てて化粧をして杖を握った。
「何を、するんですか」
「壁、壊すの!」
 シエスタが怒鳴ろうとするとルイズは笑って言った。
「『世界破壊呪』。恐ろしい魔法だと思ってた。実際怖い魔法よ。でももう一度よく読んでみた。
これは、世界の壁を壊せるの……サイトと、私を隔てる世界の壁だって!」
 ルイズは狂ったように呪文を唱え始める。慎重に、と叫ぶシエスタを笑い飛ばし、恐ろしいほど
の長い詠唱が淀みなく流れる。
(凄いわ。これは本当、いけるかもしれない)
 部屋が発光を始める。周囲に魔法学者がいたら王室にトリステイン全軍の派遣を要請するに違い
ないほどの狂気的な魔力が邸内に満ちる。両親を始め邸内の人間が集まるが、あまりの魔力の奔流
に誰も手を出せない。
 最後の呪文を唱える。禍々しい闇の裂け目が空中に現れる。ルイズはまばたきもせずにその裂け
目に手を突っ込む。
「サイト……サイト、会いたい、会いたいの。会いたかった、早く、早くサイト……」
 部屋が暴発し、ヴァリエール邸の3分の1が消滅した。

「呼ばれて飛び出てなんとやら、じゃねえーか、なあ相棒!」
 ふざけた声が土煙の中に聞こえる。シエスタは埃を払って土煙の向こうを見つめる。見慣れない
服装の―地球で言うネクタイスーツ姿―の男がルイズを抱えて現れた。
「サイト、様?」
 ルイズが独占欲の塊の目でシエスタを睨む。ああ、戻ったんだとシエスタは確信する。
「やっと営業ノルマいけるって思ってたら……ハルケギニア?」
「サイトぉ……」
 ルイズはいきなりサイトの唇を奪った。周りの視線も構わずサイトの顔中にキスを浴びせる。サ
イトもルイズを抱きしめて、傍らのシエスタに声を掛けた。
「俺、こっちで仕事あるかな。向こうじゃ一人暮らしだから仕事辞めても迷惑にはならんけど」
「ルイズ様の騎士・助手が欲しいところです。あと」
 シエスタがルイズに目を向ける。ルイズは一瞬口を尖らせて、だが目を輝かせて言った。
「トリステイン貴族としては私そろそろ行き遅れが目の前で……お婿さんも欲しい」
 シエスタはルイズの頬をつねって言った。
「今までの埋め合わせ、ちゃんとして下さいね」
 ルイズは笑って答えた。
「サイト以外の褒美なら、何でも」

406:かくてる
07/11/11 15:26:47 f0k1H7h5
投稿終了。4だけエロだったり。サイト苦労するぞーとか。

407:名無しさん@ピンキー
07/11/11 16:16:53 uIETNhfM
GJ

408:名無しさん@ピンキー
07/11/11 17:36:51 SoE/zPtm
「ねえサイト」
「なんだルイズ」
「わたしね、あんたが使い魔で本当に良かったと思ってるのよ」
「な、なんだよいきなり、改まって……」
「ほら、使い魔って、本人の魔法のレベルに応じて召喚されるわけじゃない?」
「らしいな。だからタバサやキュルケの使い魔は竜やらサラマンダーやらで、ギーシュはモグラでモンモンはカエルなんだろ」
「そう。で、わたしってゼロのルイズなんて呼ばれてるぐらい、魔力が低かったじゃない?」
「そうだな。まあ誤解だったけど」
「だから、かなり不安だったのよね、召喚の儀式のとき。こんなことになるんじゃないかと思って」



「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大な蛆虫がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なナメクジがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なフナムシがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大な蛾がぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なナマコがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なアメフラシがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なゴキブリがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なサナダムシがぁぁぁぁぁぁぁっ!」



「……みたいな?」
「……」
「だからホント、せめて人間のあんたで本当に良かったなぁって……あ、あれ、どうしたのサイト、どこ行くの!?」

「で、なんで君は僕の部屋で飲んだくれているんだね?」
「だってよギーシュ……俺、せいぜいサナダムシと比べてマシなレベルの人間だって思われてたんだぜ? 凹むよこれは……」
「……事情はよく分からないが、何かとんでもない誤解をしている気がしているのは僕の気のせいなんだろうか……」
「やっぱり俺ってボルボックスだったんだよ……」
「ボルボックスってなんだね」

409:205
07/11/11 17:38:50 SoE/zPtm
ゴキブリを使い魔として召喚してしまった女の子が、サイトに恋しちゃってさあ大変!
……みたいなSSを構想してたんですが、さすがにオリキャラメインになっちゃマズイだろうという理由で没。
書いたら絶対大受けだと確信してただけに非常に残念です。ついでに嫌展大好きです、ハイ。

410:名無しさん@ピンキー
07/11/11 21:53:11 BsIn/oQO
>>405
205氏が書く物には毎回笑わせられる
GJ!!


411:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/11/11 23:06:52 f1EK/b0V
aliveのアンソロをまとめて三冊買ってきた。
いいですねえ。アンソロにしちゃ珍しくハズレがない。
帯はアニメ寄りだけど中身が原作よりなせいかな!(ぁ

まあヨタ話はともかく投下いきます。

412:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM
07/11/11 23:07:49 f1EK/b0V
「ぶぃーっくし!」

学院の中庭をうろついていた才人から、豪快にくしゃみが出る。
無理もない事だ。
雪こそ降っていないものの、少し北の村では霜が降りたという。
今年一番の冷え込みだと、皸防止の軟膏を塗りこみながら、シエスタは今朝、そう言っていた。

「うぃ~、さぶさぶ」

両肩を抱いて、才人は震えながら、暖を取るため、水精霊騎士団のたまり場になっているゼロ戦の格納庫に向かう。
そして。

『おぉぉまぁぁぁえぇぇぇぇわぁぁぁぁぁぁ!
 また浮気か!浮気なのかァァァァァァァァ!』
『ま、待ってモンモランシー、氷は、氷漬けだけはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』

かっきぃぃぃぃぃぃぃん!

「…なんか更に寒くなりそうだなぁ…」

少ない冬の空気中の水分が凍りつく音を聞いて、才人は格納庫で暖を取ることを諦めた。

そういえば、食堂に暖炉があったっけな。
才人は食堂の奥に暖炉があった事を思い出し、食堂に向かってみた。
しかし。

「なんだよ、食堂の暖炉壊れたんだって?」
「ああ。どっかの使い魔が秋の間ねぐらにしてたらしくてさ。
 今そいつの作った巣をどかしてるらしい」

食堂の方からやってきた生徒たちのそんな会話が、耳に入った。

「…冗談だろおい…」

呟く才人を尻目に、その生徒たちは、しょうがない火の魔法で暖でもとるか、とか言いながら寮の方へ向かっていった。

「あーくそ、コタツが恋しいぜ…」

容赦なく冷え込む冬の夜空を眺めながら、そんな事を呟く。
呟いて。
そして思いつく。
ぽん、と手を打って、才人は言ったのだった。

「そうだ、コタツ作ろう」

寒いのなら、自前で暖房器具を作ればよいのだ。
俺ってあったまいー。
そんなことを考えながら、才人は早速コタツの材料を探し始めた。

そして二時間後、ルイズの部屋。

古くなったテーブル、少し厚手の布団、木炭を少し!ぜんぶ混ぜるとムッチャあったかいコタツができる!
…はずだった。

413:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM
07/11/11 23:08:34 f1EK/b0V
「…あちちち!」

才人は即席のコタツの中から、真っ赤に燃える木炭を載せた古ぼけた黒い鉄鍋を引っ張り出す。
厨房で、いらなくなった小型の鍋をもらってきたのである。
才人の発想はよかったが、彼は火力の調整にまで考えが及ばなかったのだ。
たしかに暖を取る事はできたが、このままでは長時間の使用には耐えられない。

「どうしたもんかねー」

それでも布団の中はあったまっている。
才人はそんな事を言いながら即席コタツの中に潜り込み天板に顎をのせ、目を閉じて考え込む。
そうしている間にも、床から熱が逃げ、コタツが冷たくなっていく。

「…なにやってんの?」

そこへ。
この部屋の主人が帰ってきた。
ルイズは足元で背の低いテーブルに布団をかけ、その中に潜り込んでいる使い魔を見下ろして、奇妙な生き物を見る目でそう尋ねた。
才人はなんつー顔してんだよ、と思ったが、ハルケギニアにゃコタツはねえよな、などと思いながらルイズに説明する。

「これ、『コタツ』って言って、俺の世界の暖房器具なんだよ」
「へーえ」

ルイズはそう言いながら、コタツの周りをひとしきり眺めると。

「なんか貧乏くさ」
「しょ、しょうがないだろ!ありあわせの材料で作ったんだから!
 結構これであったかいんだぞ!」

ただし、それは木炭を抜くまでの間だけだったが。
そして、ルイズは言った。

「ふーん。じゃ、私も使ってみよ」

言ってコタツに入ろうとしたルイズを、才人が止めた。

「あ、靴は脱いでからな」
「…めんどくさいのね」
「じゃないと暖まらないだろ?」

確かに、暖を取るのに革でできた靴は邪魔だった。
ルイズは才人の言うままに靴を脱いだ。
そして、先ほどの才人に倣い、才人の対面に腰を下ろして、コタツの中に下半身を埋める。
ルイズはジト目で言う。

「…ぜんぜんあったかくないじゃない」

木炭を抜いてから結構経つ。コタツの中の空気は、外気と大して変わらない程度まで冷え切っていた。

「ちょっと待ってろ、すぐあったかくなるから」

言って才人は、まだ火の燻る木炭の入った鍋を、もう一度コタツの中に入れるべく、手に取る。
そして布団を捲り上げ、コタツの中に頭を突っ込んだ。

「何してんのよ、犬ぅーーーーーーーーーーっ!」

げしっ!

反対側から伸びてきた脚が、才人の顔面を蹴っ飛ばした。
ルイズの蹴りは綺麗に決まり、コタツ布団の中から才人が転がり出る。

414:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM
07/11/11 23:09:40 f1EK/b0V
当然、才人は抗議した。

「なにすんだよ!」
「何どさくさに紛れて人のスカートん中覗こうとしてんのよ!
 このエロ犬!スケベ犬!」

何をいまさら、と才人は思ったが、ルイズにしてみれば、何の予告もなしにスカートの中を覗かれてはたまったものではない。
…だって今子供っぽいぱんつなんだもん。
そんなルイズに、才人は木炭の入った鍋を掲げて言った。

「あのなあ、今そのコタツが冷えてんのは、熱のもとになるこの木炭を外に出しちゃったせいなの!
 入れないとあったかくなんないの!」

才人の言葉に、ルイズはコタツ布団を口許に寄せながら言った。

「…だったら、顔突っ込まずに入れなさいよね」
「…わかったよ」

ルイズの言う事にも一理ある。
才人は納得し、布団を軽く捲り上げて、片手で鍋を突っ込む。
ルイズの脚に当たらないよう、なるべく自分の近くに鍋を置く。
しばらくすると、コタツは元の暖かさを取り戻し始めた。

「ふわー…。いいわね、コレ…」

現金なもので、ルイズはコタツが暖まり始めると、猫のように丸くなって、天板の上で緩んだ表情になる。
才人はコタツが暖まってきたので、鍋を再び外に出し、自分も中に入る。

「いいだろ?俺の故郷じゃ、こうやって冬はみんなであったまるんだ」
「うん、確かにいいわ、コレ。今度学院の皆にも教えてあげましょ」

言いながら、ルイズは今まで組んでいた脚を伸ばす。

こつん。

「「あ」」

伸ばした足が、才人の足に当たった。
コタツはそこまで大きくない。せいぜい、一辺が才人の腕より少し長いくらいだ。
二人が足を伸ばせば、お互いの足が接触するのは仕方のない事と言えた。
二人はなんとなく気まずくなって、赤くなって顔を逸らす。
何を今更。
そして、赤くなったルイズを見て、才人は思いつく。

「うりゃ」

むに。

「やぁんっ!」

才人は布団の中に手を突っ込んで、ルイズの足をつまんだ。

「ちょっ、何してんのよ犬ぅ!」

真っ赤になってルイズは足を引っ込める。

415:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM
07/11/11 23:10:55 f1EK/b0V
才人はそんなルイズに、ニヤニヤ笑顔を返す。

「コタツで足を当てたら、いたずらされてもしょうがないんだよ」
「な、なんなのよそれ」
「コタツの、基本的なルールだよ♪」

もちろん大嘘である。
ルイズは真っ赤になって、反論した。

「嘘でしょそれ」
「…ゑ?」

一発で嘘を見抜かれ、才人はしどろもどろになる。

「え、え?なんでそう思うわけ?」
「…目がウソついてる」

赤い顔で天板の上で才人をジト目で見つめながら、ルイズはそう言う。
図星を突かれ、必死に言い訳を探す才人を見て。
ルイズは、もっといじめたくなった。

「…だったら、こういう時どうすんのよ」
「え?」

ルイズは、あっという間にコタツに潜り込むと。

ばふ。

そして、才人の股間から、顔を出してきた。
ルイズはそのままずりずりと才人を這い上がり、胸元にちょこん、と納まる。

「え、ちょ、ルイズっ?」
「ほらほら、何とか言ってごらんなさいよ」

半眼で慌てる才人を見上げ、にやにやと笑うルイズ。
困った顔のサイトを見るのは、なんだか楽しい。
そして。

ぴくん!

ルイズの背筋が急にぴん!と伸びる。
目がまん丸に見開かれ、頬に朱が注す。

「…ちょっと」
「…あはは」

照れたように笑う才人。
赤くなったルイズのお腹の辺りに、硬いものが当たっていた。
好いた相手とおこたで密着。
この状況でおっきしなきゃ日本男児じゃねええええええええ!

「…ほんと、見境のない犬ね」
「しょうがないだろ、この状況でどうにもなんなかったら俺種無しじゃねえか」

怒ったように言うルイズに、才人はそんな間抜けな言い訳をする。
ルイズは、お腹に当たっている硬いものを、ズボンの上からなぞる。

「…ばかいぬ…」

熱に浮かされたようにそう呟いて、一気にズボンのジッパーを下ろした。

416:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM
07/11/11 23:12:02 f1EK/b0V
開いた隙間から、硬くそそり立つ才人がこぼれ出る。
さすがに躊躇い、才人はルイズに言う。

「お、おい」
「おしおき、してあげる」

ルイズは才人の言う事など無視して才人の先端を咥える。
そして口に含んだまま、舌でぺろぺろと先端を舐めまわす。

「る…ルイズ…」

才人はルイズの舌遣いに必死に堪える。
ルイズは、そんな才人のズボンの中に指を差し込むと、柔らかい陰嚢を指でふにふにと刺激する。
その間も口を休めず、才人の茎にキスを降らせ、小さな舌で裏筋に唾液を塗りこむ。

「だ、だめだっ、出るっ…」

才人の声と同時に、彼の茎が震える。
ルイズは才人の異変を察知すると、すぐに根元まで才人をくわえ込んだ。

どくどくっ

ルイズの喉の奥で才人がはじけた。
口の中にあふれ出す才人の牡を、ルイズはこくこくと喉を鳴らして飲み込む。
そして、全て飲み干すと、下から才人を見上げた。
その手の中には、まだ硬さを失わない才人が、柔らかく握られている。

「さいと…」

その表情は獣欲に曇り、その瞳は牝の淫靡な輝きで才人を誘っていた。
才人はそのまま、ルイズを抱き締めて唇を奪う。
ルイズの唇は、己の体液と、ルイズの唾液で、滑っていた。

「ルイズ…」

才人は唇を離して主人の名を呼び、そして。
小さな白い布に覆われた、ルイズの臀部に手を伸ばす。

「はんッ…」

丸くカーブを描くその白い丘に才人の指が触れた瞬間、ルイズの喉から艶やかな声が漏れる。
才人はその丸みを楽しむように撫でまわし、そして、最も敏感な入り口へ指を掛ける。

「はぁ…」

才人を咥えていたルイズは、声も、身体も、濡れていた。
蕩けたような視線を、己を抱き上げる牡に向ける。
才人はルイズを覆う布をずらすと、ぬかるんだルイズに、己自身を押し当てる。

くちゅ…。

小さく響く水音が、ルイズの身体が既に準備を整えている事を告げた。
才人は、腰をずらして完全にコタツから出ると、ルイズを抱き上げる。
抱え上げられたルイズは、潤んだ目で才人を見つめる。

「じゃ、いくよ、ルイズ…」
「うん…」

合意が済んだ瞬間。
才人は奥まで、ルイズを貫いた。

417:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM
07/11/11 23:13:04 f1EK/b0V
真っ直ぐに勃った肉棒が、容赦なくルイズを削る。
その刺激に収縮したルイズの襞が才人に絡みつき、才人から二度目の精を搾り取ろうと蠢く。

「さいと…奥まで…きてるよ…」

足と膣奥を才人に絡みつけながら、ルイズは蕩けたような笑顔で才人を見つめる。

「ルイズの中…最高だっ…」

才人は絡みつくルイズを引き抜き、もう一度ルイズに差し込む。
ぐちゅぐちゅとルイズの中が卑猥な水音を立て、潤滑油を溢れさせる。
その度にルイズの喉から雌の啼き声が漏れ、才人を高める。
その高まりはほどなく限界を迎える。

「ルイズ、俺、俺もうっ!」
「きてぇ、サイトをいっぱい…ちょうだい…」

互いに限界を告げると、お互いを抱き合う。
ルイズの中が蠢きながら収縮し、才人を締め上げる。
才人はその動きに限界を迎え、ルイズの中で爆発する。

きゅぅぅっ…どくどくどくっ!

「ルイズ、ルイズ、ルイズぅっ…!」
「あ、は、あったかい…いっぱい…!」

二人はそのまま抱き合い、くったりと床に伏せたのだった。


「うん、いいわねこれ。暖かい」
「いやでもさルイズ、狭くないかこれ」

才人は膝の上に陣取るルイズに文句を言う。
二人は、コタツの一辺に陣取り、才人の膝の上にルイズが乗っていた。
木炭の入った鍋は、外に出たままだ。
二人でコタツに入っていれば、暖まったコタツが冷える事はなかった。
ルイズは文句を言う才人に返した。

「狭くてもいいじゃない。何よ、私と一緒じゃ嫌な訳?」
「い、いや、そういうわけじゃ」
「じゃー文句禁止ー。今日は、ずっとこのまま…ね?」
「はいはい分かりましたよご主人サマ」

言ってじゃれつく二人。
しかしそんな平和は長く続かないわけで。

ばたん。

「ただいま帰りましたー!」

元気よく、シエスタが部屋に帰って来た。
コタツの中でじゃれる二人と、シエスタの視線がかみ合う。

「あー!何してんですか二人ともっ!ずるいです私も混ぜて欲しいですっ!」
「ちょ、ちょっとシエスタ、無理無理三人は無理!」
「し、シエスタそんなしたらつ、つぶれ……ぶべらっ」

メイドの闖入で二人の甘いひとときは崩れ去り。
結局コタツを使うときは、ちゃんと一辺に一人ずつ座るようにしよう、と誓った二人だった。~fin

418:冬の風物詩 ◆mQKcT9WQPM
07/11/11 23:13:55 f1EK/b0V
*おまけ*

画期的な暖房器具『コタツ』はトリステイン魔法学院にとどまらず、トリスタニアにまで広がったという。
特に王侯貴族の使うそれは魔法によって温められており、抜群の保温効果を持ったという。

「アニエスぅー。そこの本とってぇー」
「…陛下、ご自分で行かれたらどうなんですか」
「えぇ~。おこたから出たくないもん~。アニエスこそ、王命ですわよ~?」
「…王命ならば致し方ありませんねぇ…うぅ、さぶっ!」

「ジョゼフ様…それ、ロンです」
「な、またかミューズよ!」
「…背中が煤けていましてよ…ジョゼフ様。ふふふ…」」

そして、『コタツ』は各王家のご家庭で、円満な年末をコーディネイトするのに一役買ったという。

419:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/11/11 23:16:31 f1EK/b0V
以上!
ハルケギニアにはあの器具はないという前提で書いてみました。
もし原作で出てきたら終了なストーリーw

でもそんなの関係ねえ!SSだし!(ぁ

んじゃーこのへんでノシ

420:名無しさん@ピンキー
07/11/11 23:20:32 od7DBD/y
フレイム拉致⇒コタツの中に突っ込んでおく⇒ミカン(゚д゚)ウマー

421:名無しさん@ピンキー
07/11/11 23:21:56 lk9VwBnB
乙!
ご無礼!、ってガリア王家ヒマそうだなw

422:名無しさん@ピンキー
07/11/11 23:42:11 dHUWQbT6
ざわ… ざわ…

ゼロの使い魔的、脱麻を脳内妄想した俺って…orz

423:名無しさん@ピンキー
07/11/11 23:54:31 ztOXzGAV
そうか!
シェフィールドの頭がジョゼフ以上に良ければ、ハルケギニアは平和で済むんじゃないか?
ジョゼフは一生シェフィールドのカモになってろ!

424:名無しさん@ピンキー
07/11/11 23:59:05 2CRSSUZd
ミカンが無いコタツなんてコーヒーの入ってないミルクみたいなもんだ

425:名無しさん@ピンキー
07/11/12 00:03:14 zLQt0jfc
せんたいさんはいつもながらGJ!だけど

「いまコタツで麻雀って、できないんだよ」(´・ω・`)

家具調コタツ全盛なので、
雀パットというオプション品をつかわなくてはいけないんだ

426:名無しさん@ピンキー
07/11/12 00:14:55 cFb0wiXT
せんたいさんのはいつもほのぼのエッチでいいね。
みなぎりました!GJ!!


427: ◆LoUisePksU
07/11/12 00:35:56 jweUSZhQ
>>419
せんたいさんGJ!!!
でも、木炭だから部屋の換気はまめにしましょう。笑
じゃないと本当に昇天しちゃうよっ。

>>384
確かにあっさりしすぎたかも。
反省もこめて、ご期待どおり?の番外編の甘々展開を保管庫にUpしました。ノシ

桃色Sisters in the bath

URLリンク(wikiwiki.jp)

428:名無しさん@ピンキー
07/11/12 01:05:24 yU+1shuO
>>427
おおGJ。
(´-`).。oO(カトレアさんの中でもはじけてほしいなあ

429:ツンデレ王子
07/11/12 01:39:28 1m0cMdoY
 こちらには初めて投稿します
 保管庫(?)と雑談掲示板には何度か書かせていただいた者です。
 過去スレを見たところ、保管庫だけではなくこちらにも投稿した方がいいと
書いてあった様な気がするのですが、今からあちらに書いた文をこっちにコピペ
して持ってくるべきでしょうか?
 このような質問、もしかしたらスレ違いかもしれませんが、ご容赦頂きたく
ご指示頂ける事をお待ちしてます

430:名無しさん@ピンキー
07/11/12 01:44:15 pj3PQsKs
別に持ってくる必要は無いと思う。
保管庫に作品がある旨だけを伝えて、次からこっちに投稿したらいいんでないかい?

431:名無しさん@ピンキー
07/11/12 01:48:55 ykWoaL2s
wktk

432:ツンデレ王子
07/11/12 01:59:59 1m0cMdoY
了解しました
ご親切にご指摘有難う御座いました


433:名無しさん@ピンキー
07/11/12 02:10:34 64swx8Sd
そもそもこっちにも投稿した方がいい、ってこともないよな。
別に保管庫だけの投下に留めたって悪いことはない。

ただ、感想レスなんかはこっちの方がよくついてる感じがする。
読み手側も気楽に書けるしね。

まあ、Soft-M氏の米欄見る限り、クオリティさえ高けりゃどこに投下したって変わりないみたいだけど。

434:名無しさん@ピンキー
07/11/12 02:24:36 uOmtl58Z
>432
ナニを書いたひと?

435:名無しさん@ピンキー
07/11/12 02:30:39 64swx8Sd
URLリンク(wikiwiki.jp)

↑ここの人。

436:ツンデレ王子
07/11/12 02:31:29 1m0cMdoY
何をと言われましても、タイトル付けてないので^^;
今書いてるのはサイトとアンリエッタの純愛物?まだまだ途中ですけど…
考えながら書いて、一区切り付いたら投下してるので、欲求不満かも知れませぬが…
ちなみに非エロです

437:名無しさん@ピンキー
07/11/12 02:34:19 ZPT65c9k
保管庫にしかない作品ってあったんだ。

438:名無しさん@ピンキー
07/11/12 19:43:06 wubr/hpL
ラピュタは本当にあったんだ!!

439:名無しさん@ピンキー
07/11/12 19:48:57 zGV6qZBK
見ろ、人がまるでゴミのようだw

440:名無しさん@ピンキー
07/11/12 20:48:12 z9ceZutM
バルス!

441:名無しさん@ピンキー
07/11/12 21:09:11 fcZlirp3
目が、目がぁぁぁぁぁああああ!!

442:名無しさん@ピンキー
07/11/12 21:15:36 dTTOLZCr
せんたいさんの『きっとこんな未来』とかは保管庫オンリーだったと思われ
遅れレスだが

443:名無しさん@ピンキー
07/11/12 21:16:56 zLQt0jfc
>>438-441
AAなしがギリギリの理性か w

444:名無しさん@ピンキー
07/11/12 21:50:11 qmnso23S
>>438-441
なんだこの流れwww

445:名無しさん@ピンキー
07/11/12 22:57:27 UD4QqRFv
連想回路がパターン化してる。
可哀想なロボット…

446:サイトの後悔~因果応報編~
07/11/12 23:04:49 pj3PQsKs
 気持ちのいい朝。小鳥の鳴く声をBGMに、サイトはベッドに腰掛けている。
 物憂げな様子で何度も窓の外を見ては、ため息を何度もついている。
 実際、サイトは憂鬱であった。朝食も、食欲が無いと言って抜いてしまった。ルイズの心配そうだった表情を、はっきりと覚えている。
 無理しないでね? サイト。
 そう言って覗き込んできたルイズはとても可愛くて、普段なら抱きしめそうだったけれど、そのときのサイトは、そんな気分にならなかった。
「お兄ちゃん……か……」
 ぼんやりと、雪風と呼ばれる少女が言ってきた言葉を呟く。
 あの時、サイトはタバサを抱いてしまった。本人が望んでいたとはいえ、理性があれば抱くことは無かっただろう。しかし、抱いてしまった。
 セーラー服姿のタバサ。
 反則だった。
 お兄ちゃん、と呼んでくるタバサ。
 魅力的だった。
「俺ってロリコンなのか?」
 サイトが憂鬱の理由。それは、タバサを抱いてしまったという罪悪感と、自身がロリコンなのではないかという不安だった。
 俺はロリコンじゃない! と声高に宣言したかったが、タバサを抱いてしまったという事実がある以上、完璧に否定することが出来ない。
 とりあえず洗濯でもして忘れようと思い、ルイズが散らかしたネグリジェや制服を、愛用している洗濯籠に放り込む。しかし、、気持ちを切り替えても、どうにも振りほどくことが出来ない。
 タバサの柔らかさ、感触、声、香り。その全てがサイトの脳に甘い毒を振りまいて、サイトの思考を鈍らせる。
 駄目だな、俺。
 ロリコンなのかもしれない、という思いがサイトに嫌な汗を噴出させる。その汗の感触が嫌で、ふと手が触れた柔らかい布のようなもので、汗を拭く。
 しかし、サイトの思いも汗も、甘い毒の誘惑を振りほどけるわけも無く、サイトはタバサの様子を思い出してしまう。
 タバサの声は、天国へと誘う天使の調べ。
 タバサの姿は、理性を狂わす狂気の花。
 タバサの感触は……ええい! やめろサイト! 勃ってしまう!
 やっとの思いで思考を中断するが、時既に遅し。サイトの愚息は、立派に自己主張していた。
 ああ、やばいなぁ。
 思わず、手に持っている布で顔を隠してしまう。なんとなく匂いを嗅ぐと、それはそれはよく知った匂いであった。
 そして開かれる扉。朝食を食べ終えたルイズが、戻ってきたのである。
「サ……サイト?」
 ああ、死んだな、俺。
 直感がそう告げる。サイトが手に持っているのは、いつも洗濯しているルイズのパンツ。ご主人様のパンツで顔を隠して、愚息をそそり勃てているサイトは、何処からどう見ても変態であろう。
 このあとに待ち受けているのは、容易に想像できる。折檻折檻、また折檻である。
 鞭で叩かれ、虚無で吹き飛ばされ、蹴り飛ばされる。いつものこととはいえ、少々辛い。
 今回は、少々どころではなさそうだ。いつもの三倍の折檻で、三倍の赤さに腫れ上がるのは間違いない。次に出来上がるのは、アンパンマンと化したサイトだ。
 覚悟を決めたサイト。しかし、そんなサイトの予想とは正反対な言葉が、ルイズから飛び出してきた。

447:サイトの後悔~因果応報編~
07/11/12 23:05:28 pj3PQsKs
「も、もう……しょうがないわね……」
 はい? 今何と?
 予想外のルイズの言葉に、目を丸くするサイト。そんなサイトに気づいたのか、慌ててルイズが言い訳する。
「か、勘違いしないことね! 使い魔の管理は主人の義務! 別にあんたが好きだからとかそういうのはまったくないんだからね!」 はて、いったいどうしてこうなっているのだろう。サイトは考える。
 今の状況は、ルイズのパンツを片手に、愚息を勃てている使い魔が一人。そして、その主人が目の前にいる。
 吹き飛ばされてもおかしくない状況なのに、それが来ない。
「そ、それに……あんたが他の女の子を襲ったりしたら私の名誉に関わるからよ!」
 ごめんなさい、ご主人様。それもう手遅れです。でも、タバサが言わない限り、大丈夫なのか。
 そんなことを考えながら、サイトはボンヤリとルイズを見つめる。いつものきつい表情をしながらも、何処か恥ずかしげに頬を赤らめている。内に秘めた恥ずかしさを見せているその表情が、サイトの理性を崩壊させていく。
 待て、サイト。待つんだ。これ以上の暴走は許されない。
 しかし、鋼の自制心がその暴走に歯止めをかける。鋼鉄の意志が、サイトのヤル気を萎えさせ……ることは出来なかったが、欲望を強く押しとどめる。
 よし、いいぞ俺!
 サイトは心の中でガッツポーズだ。
「サ、サイトが他の子を襲わないように……」
 なんというか、この状況はひどくまずい。こっちは既にやる気が無いというのに、あっちは既にやる気満々だ。こんな勢い任せでヤルのは、少々ごめんだった。
「ごめん! ルイズ!」
 パンツを放り出すと、勃っている愚息を気にせずにサイトが駆け出す。その勢い、脱兎のごとくである。
「あ、待ちなさい!」
 しかし、ルイズもさすがである。素早い動きで折檻から逃れるサイトを確実にしとめるルイズの鞭。その秘密は、ルイズの反応速度にあったのだ。
 サイトが部屋の扉を開けて廊下に出ようとする頃には、ルイズがサイトに己の体をぶつけていた。うつ伏せに倒れたサイトに馬乗りになり、問いかける。
「ねえ、そんなに嫌なの? 逃げ出したくなるくらい、私が嫌なの?」
 そうじゃない。そうじゃないです! ただ! 今ここであなたを抱いてしまうと、色々と駄目になりそうだったんです!
 とは言えず、お茶を濁すサイト。その様子に、ルイズが寂しそうに微笑む。
「そうよね、こんな幼児体型の私だもん。こんな私に迫られても、嫌だよね?」
 そうじゃない、と必死に否定するが、ルイズの気持ちは固く、わかってくれない。
 ああ、どうしようかと悩んでいるところに聞こえてくる足音。それは救いの女神は破滅の悪魔か。
 結果的には、まずかったです。
「……」
 無言で見下ろしてくる雪風のタバサ嬢の視線が痛い。どんな感情がこもってるかはわからないけど、その視線が痛い。
 サイトとルイズはその視線に背筋が凍るような思いをする。そして、タバサが放った一言は、サイトを地獄へと招待した。
「……また、してね。お兄ちゃん」
 それだけ告げると、タバサはさっさと歩き去ってしまった。
 そこに残されたのは、二人だけ。哀れな使い魔とその主人である。
「あああああああんたタバサに何したのよおおおおおお!!!!」
 その答えは言えるはずもなく……。
 その場にサイトの悲鳴が響き渡った。

448:29Q
07/11/12 23:11:01 pj3PQsKs
編とか書いてるけど続くかどうかは知りません。
どうやったらエロなんて書けるんでしょうね。そこまでの文章力は俺には無いです。
ただ己の妄想をキーボードに打ち込むのみですよ。
次、誰で書こうかな……。

449:名無しさん@ピンキー
07/11/12 23:11:25 qmnso23S
>>448
GJ!!

450:名無しさん@ピンキー
07/11/12 23:31:04 zGV6qZBK
>>448
小さいは正義w

451:名無しさん@ピンキー
07/11/12 23:58:02 z9ceZutM
いいか、>>448
        (゚д゚ )
        (| y |)

エッチとエロはただのスケベ野郎だが
       H  .( ゚д゚)  ero
       \/| y |\/

二つが合わさるとヒーローになるんだ
        ( ゚д゚) Hero
        (\/\/



お前はもうヒーローだ!

452:名無しさん@ピンキー
07/11/13 01:43:21 3OODfiVe
>>451
また懐かしいもんを引っ張り出してきたなw

453:名無しさん@ピンキー
07/11/13 02:13:10 yLH3A7t2
>448
GJです!
サイトがルイズに責められてるのをタバサは見てしまったんですから
この後更に攻めに転じてくるのではないでしょうかね?
タバサ好きとしてはずっとタバサのターンでいてほしいとこですがw

454:ツンデレ王子
07/11/13 04:56:07 NSxs4S/D
ふと思ったのですが…
スレタイ文(?)の
>あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててね。

あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立てるのよ!
のが良いのでは?

>>451
目から鱗な気分です
(まぁ私にゃエロは書けんのですが…)

455:名無しさん@ピンキー
07/11/13 05:02:51 8eq7z62H
>>409
「いやぁぁぁぁぁぁぁっ! 巨大なハルキゲニアがぁぁぁぁぁぁぁっ!」

456:名無しさん@ピンキー
07/11/13 06:39:29 Mwx3Nj4V
>>455
それはカンブリア紀のトゲナマコだ

457:名無しさん@ピンキー
07/11/13 08:15:18 yzlTQie4
空が…、空が堕ちる…!

458:名無しさん@ピンキー
07/11/13 11:42:15 p0HvslXz
「エロ書くことにあまり熱意が持てない」「自分の作品の本分はエロにはない」
と思うSS書きは、エロを無理に書く必要ないかと。
ただ、「エロ書きたいけど自分には書けない」と決め付けて書かないのなら、それはちょっと惜しいかも。


459:名無しさん@ピンキー
07/11/13 17:52:47 OEBXCCnF
>>93

の続きです。
暇潰しだと思って読んで見て下さいましぃ~。
では開始であります。

460:サイトの不幸?幸福?02-01
07/11/13 17:53:18 OEBXCCnF
私は今、朝食を食べ終わり自分の部屋に向かって歩いてる。
しばらく歩くと自室前に着いてドアを開けた。

カチャ

ギィ~

「あ、おねいさま、おかえりなのですぅ~。」

バタン

そこには人間の姿をしたシルフィードがベットに
腰掛足をばたつかせていた。

「ロック」
「あれ?、なんでロックの魔法を使うんですかぁ~。」
「これから調べ物がある。誰にも邪魔されたくないから。」
「そうなんですかぁ~。」
「シルフィードも邪魔しないで。邪魔したら杖で叩く。」
「あうあう~叩かれるの嫌なので分かったのです。ベットの上でおとなしくしてます。」

早速、魔法関連がある本棚を調べるがちゃんと
整理整頓がされてなくてなかなか見つからず
本棚以外にも机の上にも乱雑つまれた沢山の本がある。
この中から一冊だけを探すの一苦労というものだ。
探し始めてしばらく経つとベットの方からシルフィードが寝息を立てていた。
お昼休みが始まるまで残り二時間を切ってしまい、
タバサは焦りはじめていた時、
机の上からランダムに取った本の表紙を見た時。

「あ、アッタ」

やっと目的の本が見つかって安堵した。



461:サイトの不幸?幸福?02-02
07/11/13 17:54:16 OEBXCCnF
さてその頃サイトはというとルイズの部屋を掃除をしていた。
ホウキでゴミを集めちりとりを使いゴミ箱の中に捨てる。
その次は濡れた布で床を拭き今度は乾いた布で
綺麗に拭き終わると今度は家具類を軽く拭く、
最後にベットメイキングをして終わりである。
全ての掃除が終わりサイトは近場にある椅子に腰を降ろして一息ついた。

「あっ~やっと終わった。これで一休み出来るぜーうっ~疲れた。」
「お疲れ、相棒。それにしても毎日よくやるよな。」
「だってよ、ちゃんとやらねいとルイズの奴すげぇ~怒るんだぜ。」
「それにしても、青髪の嬢ちゃんは何をしようとしているだ?」
「何だろうなーまぁ~タバサのやる事だ危険はないんじゃないか。」
「そうだと良いけど、何か悪い予感がするけどな。
でも、俺っちは何があっても相棒の味方だからな。」
「不気味な事言うなよな~。
さてそれじゃ~デルフ今日の剣の訓練に行くか。」
「おうよ。待ってたぜ相棒。」

本当にタバサの奴何をするつもりだ?
目がすごく真剣な感じだったから大事な事だと思うけどな。
昼休みになれば分かる事か。
サイトはデルフリンガーを掴むといつもの訓練場、
ゼロ戦が置いてある格納庫前の広場に向かって歩きだした。



462:サイトの不幸?幸福?02-03
07/11/13 17:57:02 OEBXCCnF
サイトが訓練をしている時、ルイズは魔法学科の授業を受けていた。
周りから見れば教師の話をちゃんと聴き真面目に受けていると
思われるが実は違う事を考えていた。
それは朝の食堂でのタバサとのやり取りである。

もお~なんなの、今朝のタバサは?
考えがあるとなんとか言ってたけど何の事だかさっぱり分からないわよ。
たぶんサイトの事だと思うけど、タバサはサイトの事を気に入っている感じだから。
まさか!あんな事やそんな事をして既成事実を作って自分の物にするつもりじゃ!
でも、そんな事ある訳がないか。
でもでも、あの2人最近なんだか仲が良く一緒に居る事多いわよね。

「ふぅ~」

変な想像を頭の中から追い出し一息ついた時。

「ミス ヴァリエール、この問題の答えは何ですか?」
「・・・・・・・・・」
「ミス ヴァリエール聞こえてますか?」
「えっ! はい!少し待って下さい。えっとその答えは・・・・」

いきなり教師に指され慌てるルイズだった。


次回に続く??

463:名無しさん@ピンキー
07/11/13 18:41:13 1oHDI0Hk
なんか微妙……
特にシルフィードが

464:名無しさん@ピンキー
07/11/13 19:54:37 qWW5voCv
そだね…
シルフィの口調はもちょっと原作を気にしてもらった方がいいかも

465:名無しさん@ピンキー
07/11/13 20:03:45 z54psTWs
なんかこう、原作読んでない人が他の人のSSだけ読んで書いたSSって感じがするな。

466:名無しさん@ピンキー
07/11/13 20:15:39 BcYHLhfu
他の人のSS読んでたらシルフィをこんな口調にするわけないだろ

467:名無しさん@ピンキー
07/11/13 20:20:58 OsaFRrCS
シルフィはおばかだけど、これはただの白痴だな。

468:名無しさん@ピンキー
07/11/13 20:34:13 p0HvslXz
最近、住人が厳しくなってきてないw?

469:名無しさん@ピンキー
07/11/13 20:35:25 +EGi0zXq
「あうあう~」は、ひぐらしの羽入(はにゅう)の専売特許と思われる。

470:名無しさん@ピンキー
07/11/13 20:36:35 eJKQAKgK
口調や名称の間違いには昔から厳しかったと思う
まあこのスレがというよりエロパロ板そのものの雰囲気がそうなのかも試練が

471:名無しさん@ピンキー
07/11/13 20:38:59 VXK1a5b/
そして「あぅあぅあぅあぅあぅ」はテファの(ry


別に専売特許まで言わんでもいいかな。
シルフィにちょっとあわない気はする。

472:名無しさん@ピンキー
07/11/13 20:49:09 sy/Nkh9A
と言うかこれは別物、断じてシルフィではない
原作読み直せ

473:名無しさん@ピンキー
07/11/13 21:00:04 AI6iLgsH
微妙にずれるが、タバ冒の最初の方のシルフィは割りとまともに喋ってるよね。
「~のね」の語尾もないし一人称も「わたし」だし。
あとタバサの呼び方が外伝1巻&本編10巻では「お姉さま」だけど
外伝2巻では「おねえさま」に変わってる。

……退化?

474:名無しさん@ピンキー
07/11/13 21:09:08 1IWqxHvA
使い魔のルーンの洗脳効果の副作用じゃね?

475:名無しさん@ピンキー
07/11/13 22:52:51 nKZHXJVb
「あうあう」は古手神社におりますだ>>460


476:名無しさん@ピンキー
07/11/13 22:56:43 McKok5uO
声はシエスタ

477:名無しさん@ピンキー
07/11/13 23:47:00 Mifb5dif
せんたいさんのシルフィも初期の頃しゃべり方おかしいぞ
そのへんどうなのよ

478:名無しさん@ピンキー
07/11/13 23:53:07 1oHDI0Hk
せんたいさんご指名ですよ

479:名無しさん@ピンキー
07/11/13 23:53:52 q9BQQ9I1
後々に改善されれば文句ないという好例

480:名無しさん@ピンキー
07/11/14 00:03:57 wOQbqQSp
全体の出来が良けりゃ、多少おかしいところは目を瞑ってもらえるさ。
もしくは、今回のが目を瞑れないぐらいにひどすぎたか。

せんたいさんは、初期のタバサも口調おかしいとか言われてなかったっけ?
でもちゃんと改善したからかえって評価が高まったという。
いや、せんたいさんじゃなかったような気もするが。記憶が曖昧だ。

まあ少なくとも、「せんたいさんだけ特別扱い」という理由だけではないと思う。
多少そういう傾向があるのは否定しないが。

481:名無しさん@ピンキー
07/11/14 00:12:23 VGHVBrUk
>>459
つか頑張れ!
俺は読むだけだから職人さんが増えてくれると嬉しい。

482:名無しさん@ピンキー
07/11/14 02:15:01 p2+Cs/qS
コッパゲ×隊長が読みたい。

483:ツンデレ王子
07/11/14 02:34:38 gR8zPeqi
保管庫(URLリンク(wikiwiki.jp)
にも下ろしましたが、一応こちらにも下ろします
感想欲しいから^^;


484:ツンデレ王子-1
07/11/14 02:37:43 gR8zPeqi
 ここチクトンネ街の表通りでは、今日はいつにも増して人が溢れていた。
 それもそのはず、今日は半年に一度の大安売りの日。各地の人々が普段は高くて手を出せない品を求めてやってき
ているのだ。はるかアルビオンから来た者やゲルマニアから来た者も見受けられる。
 そんな中、サイトとアンリエッタはおろおろと周りを見渡し、今にも泣き出してしまいそうな少年を見つけた。
「あら?ぼく、どうしたの?」
 アンリエッタはしゃがんで少年に目線をあわせ、問いかける。
「パパとママが…」
「はぐれちゃったの?」
 目尻に涙をためて頷く少年。
「サイトさん、どうしましょう…」
 サイトは少年を背中側から抱き上げ、そのまま自分の肩に座らせた。
「そこから父ちゃんと母ちゃん、見えるか?」
 肩車をしてもらい目線の高くなった少年は辺りを見渡すが、探している人物は見つからないのかしゃくりあげるのみだ。
「ちょっと歩いてみようか。噴水の辺りまで行けば見つかるかもしれないし」
「そうですね」
 同意したアンリエッタに左手を差し出す。
「……?」
「はぐれるといけないから、手を」
「は、はい」
 赤くなりながらもその手をサイトに預けるアンリエッタ。そんな様子を見て、肩の上の少年が笑みを見せる。
「わー、お姉ちゃん、まっかっかだー」 
 ソレを聞いてますます赤くなるアンリエッタ。
「も、もう…ところで、僕のお名前は?」
「カイ」
 『いい名前でしょー』と誇らしげに少年は答えると、サイトの頭を小さな手でぺしぺしと叩く。
「こ、こら、暴れるんじゃない」
「ねーねーお兄ちゃん、あっち、あっち行って」
 少年の指差す方向には、何軒もの露店が並んでいた。その中から良い匂いが漂ってくる。
 『しゃーねーなー』と呟きながらも3人が向かうと、そこではフードを目深に被った人物が座っており、その足元では
小さな人形たちがさまざまなダンスを披露していた。
「ほー、アルヴィーじゃねぇか」
「アルヴィー?」
 デルフの声に、辺りを見渡しながら興味津々に聞き返すカイ。
「ここだよ、ぼうず」
「わっ!剣が喋った!」
「おりゃあ、インテリジェンスソードのデルフってんだ。よろしくな、ぼうず」
「うん、よろしくね、デルフのおじちゃん!」
 その言葉に噴出す2人。
「おじちゃんだとよ、デルフ」
「…笑うない!どうせおりゃあ年寄りさぁね」
「そんなにいじけるなって、デルフ」
「ねぇねぇ、デルフのおじちゃん。そのアルなんとかって何ー?」
「アルヴィーってのはな、簡単に言やー魔法が掛かってて自分で動く人形の事だ」
「へーかっこいいね」
 カイが目を輝かせて眼前のアルヴィーのダンスを見つめていると、デルフは声を潜めて言い出した。
「相棒、そこの隣の露店で何か買いな」
 その声はサイトにしか聞こえていないようで、カイは先ほどと同じくアルヴィーを見てはしゃいでいる。
 隣のアンリエッタも同様にダンスを見て微笑んでいた。
「…何かってなんだよ」
「何でもいいから、取り合えず適当に買ってみな」
 的を得ぬ説明であったが、仕方無しに言われるがままに隣の露店を覗く。
 地面に広げられた布の上に、以前ルイズに買ったペンダントと同じような貝殻で出来たイヤリングを見つけ、ソレを
買おうと手に取ったその時、店主が意外そうにサイトに声を掛けた。


485:ツンデレ王子-2
07/11/14 02:38:34 gR8zPeqi
「おや、兄さん使い手かい?」
(使い手?そういえば前にもそんな事言われたよな。あれは確か…)
 ―そうだ、デルフと初めて出会ったときだ
 サイトが思い出したとき、背中からデルフが喋りだした。
「おう、久しいな」
「やっぱデルフだったか。久しぶりだな、おい」
 剣と店主が顔を綻ばせて懐かしがっているのは、どう贔屓目に見ても異様な光景であったが、サイトからすれば
些細な問題だった。それよりこの店主と自分の剣が知り合いだったという事の方に驚いていた。
「デルフ、知り合いか?」
「ああ。だがまあ話すと長くなるんでな、後で教えてやるよ。それよりも、俺達と一緒に来ないか?」
 デルフの言葉に店主は『いいねー、退屈してたとこだったんだよ』と頷くと、一本のナイフを差し出した。
「…は?」
「受け取んな、相棒」
 訳が分からないまま、差し出されたナイフを受け取る。
 と、突然目の前の店主が慌てふためいて涙目になる。
「ひっ、き、騎士さま、何を…」
 彼からしてみれば、目が覚めたらいきなりナイフを突きつけられてるのだ。混乱して当然だ。
 しかしサイトも事情はまだ知らされていないのだ。いきなり態度が変わってしまった店主を見て、彼も混乱してしまう。
「店主、驚かせてすまねぇな。別にあんたをどうこうする気は無いから安心しな。
 ところで、このナイフに合う鞘は有るかい?」
 サイトに代わって言葉を発するデルフ。
 しかしそれらしき物は見つからず、結局手近にあった布で刃の部分を覆う事になった。


486:名無しさん@ピンキー
07/11/14 02:38:53 89Z4IiOe
隊長=コルベールとも解釈できるんだぜ?

487:ツンデレ王子-3
07/11/14 02:39:19 gR8zPeqi
 暫く楽しそうにダンスを見ていたカイだったが、ふと鳴り響く鐘の音に耳を済ませサイトに訴えた。
「お兄ちゃーん、お腹空いたー」
 サン・レミの鐘は12時を示していた。
「そういえば、もうそんな時間なんですね」
 アンリエッタの声に同意するかの様に、彼女の腹の虫が小さく鳴く。
「お、アンの腹も鳴いてるね」
「も、もう…サイトさんの意地悪」
 赤くなってそっぽを向く彼女の目に、カイを探す一組の男女の姿が映った。
「あれ、カイ君のご両親じゃない?」
 言われた方向を見ると、確かに彼の名前を呼びながら慌てた様子で歩いて来ている。
「パパーママー」
「カイ!」
 サイトは彼を下ろすと、少年は母親に抱きついた。
「カイ…カイ…心配したのよ、もう…」
「あのね、このお兄ちゃんとお姉ちゃんが連れて来てくれたの」
 少年の言葉に彼の両親は頭を下げようとし、サイトの羽織っているマントに気付く。
「こ、これは騎士さま。息子のご無礼、ど、どうぞお許し下さい」
 慌てふためく2人。
「あ、いや…別に大した事してませんから」
 頭を掻きながら照れくさそうに言った後、少年の髪をクシャクシャと撫でる。
「よかったな、父ちゃんと母ちゃん見つかって」
「うん!サイトお兄ちゃん、ありがとー」
「貴方さまが…あの、シュヴァリエ・サイトさま?」
「ええ、まあ」
「お噂は聞いております。この度は息子が大変お世話になりまして…なんと御礼申し上げて宜しいやら…」
 シュヴァリエ・サイトの噂は平民達の間でも広まっているらしかった。
 その噂とは―
 東の地“ロバ・アル・カリイエ”の更に東方、人類の未踏の地から数々の武器を自在に操る一人の平民が王立魔
法研究所―通称:アカデミー―の新兵器開発部門“ゼロ機関”に研究者兼協力者としてトリステインに招かれた。
こちらで生活をするうちに出来た仲間を助ける為、また護る為に戦士として戦に参加する。アルビオンが侵攻してきた
際には、竜の羽衣を纏い、自身がアカデミーで開発した新兵器“フェニックス”をも使い撃退。さらにはアルビオンへの
遠征の際、敵軍の卑怯な手段により窮地に陥ったトリスタニア・ゲルマニア連合軍を無事に撤退させる為、単身で敵
軍に乗り込み、数万とも数百万ともいえる敵兵を滅した後、捕虜になるも無事生還を果たす。また他には、仲間を救
う為に先住魔法を操るエルフに対し、単身で挑み勝利を収め無事に救出に成功した。
 ―という内容らしい。
 かなり曲解されて伝わっているようだが、噂とは得てしてそういう物である。 
「奥様にも、大変ご迷惑をお掛けしました」
(お、奥様だなんて…)
「大丈夫ですよ。そんな事気にするような人じゃありませんから、この人」
 奥様と言われた事に気を良くしたのか、アンリエッタはサイトの腕に自身のそれを絡ませながら言い放つ。
 その言葉に益々頭を垂れる2人を見て何を思い付いたのか、そのままサイトから少し離れ、カイの母親と小声で二言
三言交わし戻ってくる。そしてサイトの手を取ると『こっちです』と引っ張って行った。


488:ツンデレ王子
07/11/14 02:41:11 gR8zPeqi
以上です

まだ続きますが、次の投下日の予定が立ってません。
これから製作するので…

489:名無しさん@ピンキー
07/11/14 03:29:20 u9lNpI+k

だがしかし、スレに投下する場合はある程度まとめてからの方がいいと思う。
中途半端なところで間隔が開くと、続編を読む時までに粗筋を忘れちゃうかもだし。

あと、それより、なにより、作品の題名をプリーズ…

490:名無しさん@ピンキー
07/11/14 04:14:19 fLY41ER+
すでにツンデレ王子の新作がwikiにあがっている件w
転載職人はやすぎだろw

491:名無しさん@ピンキー
07/11/14 07:06:39 pDy9Qd73
乙。
ただ感想がほしいなら初めからこっちに投下したほうがいい。
>>490
直接投稿の甜菜かと。
あとIDが飛翔魔法だね。

492:名無しさん@ピンキー
07/11/14 09:13:02 d8EdQSDg
短編であげてももらってもいいだろ?

忘れちゃうとか読者の我侭だし、保管庫で見れるんだから
忘れたら読み直せばいいだけだろうが・・・

493:名無しさん@ピンキー
07/11/14 11:03:11 gSKyKlCx
まず乙。
「細切れでも気にしない」って人もいれば、「もう少しつなげてほしい」って人もいるね。
ちなみに俺も率直に自分の希望を言えば、もうちょっとまとまってから投下したほうがいいかな・・・と思う。
展開が『デート序盤で子供見つけてナイフ買って親登場~続く』で、
伏線張ってきりのいいとこで次につなげたのはわかるんだけど、これだけでは物足りない気分。

保管庫の一連を含め、ツンデレさんの作品自体は好き。
派手ではないが会話とか軽妙で読みやすいし、展開に矛盾のないように
キャラの行動や心情を、けっこう細部まできちんと書いてくれている。
ただ、丁寧なやり方だから、投下となると数レス分だけでは展開はそれほど進まないよね。

偉そうな意見スマソ。繰り返すが内容は悪くないよ。一度にもうちょっと読ませてくれええってだけでw

494:名無しさん@ピンキー
07/11/14 11:16:32 dDT0FkP2
短編なら完結してるから問題なし。
しかし長編の導入部だけで「伏線張れどもドラマは進まず、しかも無題」ってのは弱いかと。
名前を付けるだけでも与える印象は大違いなので、もったいないなあと思った次第。

もちろん強制するつもりはないです。スレ汚し申し訳ない。



495:かくてる
07/11/14 21:07:23 hcRtFWb+
新作投下開始。
「姉様」タバサ主役。

496:姉様(上)
07/11/14 21:08:41 hcRtFWb+
「気がつきました?」
 タバサはぼんやりと天井を見上げ、声を掛けたメイドを見つめた。黒髪とそばかすが印象的な、サイト
専属のメイド。たしか名前はシエスタ。
 慌てて起き上がろうとすると、タバサはそっとシエスタに押さえられた。
「疲労が原因で倒れられたんですよ?先生の話ですと、今日一日は安静にした方が良いそうです」
 やっとタバサは思い出した。数日の徹夜明けのまま学院の廊下を歩いていて急に意識が遠退いたのだ。
偶然居合わせたシエスタが医務室に運んでくれたらしい。ありがとう、と頭を下げるとシエスタは明るい
笑顔で首を振った。
「敵討ちなさって、ご病気のお母さまの看病もなさって……ミス・シャルロットは凄いですわ」
「サイトやキュルケが、助けてくれたから」
 タバサは言って窓の外を眺める。彼らには感謝している。だがこれからの仕事は助けてもらえない内容
だ。ガリア王家の承継と政権掌握、軍事外交とあまりに慣れないことばかりで、さすがのタバサも頭が回
りきらないのだ。学院と女王の義妹であるルイズの口添えのおかげでアンリエッタの支援を受けられるの
は不幸中の幸いだろうか。タバサは溜息をついてシエスタに目を向ける。と、タバサはシエスタが一冊の
本を膝に乗せていることに気付いた。全くタバサの見たことのない表紙だ。
 シエスタはタバサの視線に気付いて慌てて本を隠そうとする。
「その本、読みたい」
「いえ、これはお姫様が読まれるようなものでは」
「構わない。私自身、姫として育っていない」
 タバサの淋しそうな視線にシエスタは、サイトとルイズには内緒、と言って本をタバサの膝に置いた。
タバサは読み進むにつれ奇妙な笑みを浮かべ始めた。


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