【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合23at EROPARO
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合23 - 暇つぶし2ch150:名無しさん@ピンキー
07/11/03 23:56:25 6NNg/+UE
>>142ってコピペネタじゃないのか?
俺がまだ本スレにいた頃に見た気がする

151:名無しさん@ピンキー
07/11/03 23:58:17 2K3au7eV
>>142なんて改変されて出回りまくってるぞ
Lv5以降がルイズが多い気がする
最後はオチだからなんでもありだが シルフィもギーシュもオスマンもコルベールもみた

152:名無しさん@ピンキー
07/11/04 01:05:03 rspPwz59
前スレがまだ埋まってないぞ?
雑談するならそっちに書き込むんだ!

153:虹山
07/11/04 01:15:36 tr8N5gxR
うぃーす。ども、虹山です。
やっぱ誤字とかありましたか……。
報告してくだされば保管庫のほうは修正しときますんで。

終わるのいつになるんだろう…自分のss。

154:ぜろ☆すた
07/11/04 01:16:46 tr8N5gxR
「なぁデルフ?」
「なんだい?相棒」
「浮いてるな」
「浮いてるね」
俺がいるのは宇宙。無重力なんて初めてだ。
体を反転させてみると、そこにあるのはとってもきれいな蒼い星。
大陸の形を見るとこの星は地球じゃない。きっとハルケギニアだろう。
だけどあの天然エルフ…なんで宇宙なんかに跳ばすんだ?
真のガンダールヴの力を発揮してなかったらどうなっていただろう。……想像するのはやめておこう。
本当にこの力は便利だ。飛べるし、疲れないし、怪我しても力を込めれば再生する。
不老不死だけど宇宙でも活動できるなんて思わなかった。
ただ、どんどん人間から遠ざかっていることに嫌気がさしてきた。
「星って丸いんだな。はじめて知ったぜ相棒、きれいだなー」
「ほんとだ。大きな星がついたり消えたりしている…大きい…彗星かな?
いや、違う。違うな。彗星はバアーッと動くもんな…暑っ苦しいな…」
「いやほんとあついぞからだがとけちゃうあついあついあついしぬのかおいらいやいやいやしぬのはいやー!!」
ありゃ、知らないうちに大気圏突入しようとしてるみたい。
俺は大丈夫だけどデルフは溶けちゃうだろうし、何より自分のデジカメと服が危ない。落ちた時にスッポンポン
「大丈夫だ、デルフ!!お前はは死なない!!お前はは俺が…俺が守るから!!うおおぉぉぉ!!」
大気圏突入のために光の翼で身体や荷物を覆い、摩擦熱から保護した。
後は落ちるだけだ。だけどトリステインに落ちる確立はごくわずか。
ロバ・アル・カリイエとか訳もわからないところに落ちたらどうしよう。
まぁ何とかなるだろうけどさ。とりあえず俺は眼を閉じて祈ることをしてみた。


155:ぜろ☆すた
07/11/04 01:17:23 tr8N5gxR
ラ・ヴァリエールの中庭……。
モンモランシーは傍らのマリコルヌとギーシュに尋ねた。
「……こんな夜中に、見せたいものってなに?」
寝ようとしたら、見せたいものがある、と、呼び出されたのでやってきた。
目の前には何もないが、このパターンはギーシュがモンモランシーに何かを見せる時である。
「やっと完成したんだ。一番最初に、君に見てもらいたくてね」
「また何か作ったのね……今度は何?この前作ったわけわかんないものじゃないでしょうね?」
「これだよ」
ギーシュは唇をニヤリとさせてばさっと、何もないように見えた空間を引っ張った。
そこに現れたのは……、高さ20メイルはあろうかという、巨大なサイトの像。
両手を腰にあて胸を張っている立派な像だった。
「何ヶ月かかったことやら。サイトがゲートをくぐってから一ヶ月経った頃ぐらいから作業しはじめてね。
ルイズたちに見つからないように、僕とギーシュで毎晩作業をしていたんだ。ずいぶんと苦労したよ」
マリコルヌは、やれやれといった感じで言った。
「これ、昔、造ったサイトの像をもとにして巨大化させたやつ?」
「そうだよ。懐かしいだろ?後はいつものように“錬金”をかけて青銅にするだけだ」
「明日の朝、ルイズやティファニアにも見せてあげましょうよ。ガリアにいるタバサとかゲルマニアにいるキュルケや先生も呼んで!」
「だったら姫さまやシエスタも呼ばなきゃならないな!みんなでパーティをしよう!大英雄ヒラガ・サイトを称える会だ!」
「じゃあ、あなたはそんな大英雄の像を作り上げた最高の男だわ!」
「あ、ありがとう……モンモランシー」
ギーシュは愛する人に褒められ照れくさくなった。モンモランシーはそんな彼に唇を近づけようとする。
二つの唇が重なり合おうとしたとき……モンモランシーとギーシュは、ギュッと音がしたので思わずそっちのほうに眼を向けてしまった。

156:ぜろ☆すた
07/11/04 01:19:04 tr8N5gxR
そっちを見てみると……マリコルヌが首をつっていた。木の枝からたれているロープがゆらゆらとゆっくりと動いている。
ギーシュはいそいで縄抜けの呪文をそのロープにかけた。
しかし急いでいて何かをミスをしてしまったのか、ロープは緩むどころか逆にきつくしまってしまった。
マリコルヌの顔はどんどん青くなり、手と足が訳のわからないようにじたばたと動いている。
今度はモンモランシーが縄抜けの呪文をかけた。
彼女もあせっていたので失敗しそうになったが、取りあえず成功しロープは解けた。
ロープから落ちたマリコルヌは、ぜぇぜぇと急いで空気を肺の中へと入れている。
そして叫んだ。
「死んだらどーする!」
夜の寒い空気が風となって駆け抜ける。
「……なぁマリコルヌ、死にたかったんだよな?」
「なのに、死んだらどーするって……」
二人はあきれながらも言った。その言葉にマリコルヌはキレた。
「うるさい!ああ、そうさ、死にたかったさ!
僕がいるのに、目の前でそんなラブゲームなんか繰り広げ、僕の存在さえも無視して!
彼女すら一人もいないこの僕が!この僕が!!死にたくなるのは当然だろがぁぁぁ!!!」
マリコルヌはこの世の全てを今にも破壊しそうな雰囲気、いや、オーラが出ていた。
「「ごめんなさい」」
二人は土下座して謝る。貴族とあろうものが土下座をするのだ。
彼の怒りを静めるにはただ謝るしか方法がなかった。
「じゃあさぁぁぁ!僕にも紹介してよぉぉぉ!!いちゃいちゃさせてくれるひとをさぁぁぁ!」

157:ぜろ☆すた
07/11/04 01:19:57 tr8N5gxR

モンモランシーがマリコルヌを説得しようと思って、顔を上げ空を見たら一言、
「あ、流れ星!」
「モンモランシー、そんなふうに話をはぐらかしたら逆効果だぞ」
ギーシュは小声で言った。
「だけど見てみなさいよ!ほら!」
モンモランシーは、星空に指を突きつける。
「……うん、確かに流れ星だね」
ギーシュはうなずいた。
「……またそうやって君たちは僕をのけ者にするんだねぇぇぇ!!!死んでやる!死んでやるぞぉぉぉ!!」
マリコルヌは椅子ににのぼり、もう一度ロープに輪を作って死のうとした。
「なぁモンモランシー……いくら流れ星でも長すぎないかい?」
「……そうね、確かに光り輝く時間が長すぎるわね……」
二人が話しているのを見ながらマリコルヌは死のうとしているのに止めてくれないバカップルを見て死ぬことを改めて決心した。
父上、母上、自分の死に場所がみつかりました…、などと思っていると、
「どんどんあの流れ星大きくなってないか?」
ギーシュのつぶやきにモンモランシーが叫んだ。
「こっちにくるわよ!!」
「マリコルヌ、逃げろーーーーー!!!」
ギーシュがマリコルヌに叫ぶ。
その言葉に椅子の上にいたマリコルヌが、へ?っと言って振り返った。


その一瞬だった。


その流れ星はものすごい威力で巨大な像を貫き、その直線上にいたマリコルヌにダイレクトに直撃。
まっすぐに約50メイルも吹っ飛んだ。
椅子は跡形もなく破壊され、その先にはさっきの流れ星によってできた大穴。
その大穴に二人が駆けつけて覗くと、マリコルヌと光の翼で包まれた『何か』がみえた。
マリコルヌは……もう言葉ではなんともいえない状況になっていた。ただ『ひどい』としか表現できない。
その『何か』は光の翼に包まれていたが二人には見覚えがあった。
ゆっくりと光の翼がひろがる。
「………ただいま」
サイトだった。

158:虹山
07/11/04 01:20:47 tr8N5gxR
もう夜遅いので寝ます……
それではノシ

159:名無しさん@ピンキー
07/11/04 01:30:59 Zrz1RdUN
GJ!

160:名無しさん@ピンキー
07/11/04 01:49:28 3NVDcKOC
過疎ってるのかと思ってたら、いつのまにやら次スレに移行してたのか…orz

161:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 03:13:53 b9xVjTy0
>>103の続き。
でもまだ終わらない不思議。
仕事終わってから書くもんじゃないなあ…。

162:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 03:14:58 b9xVjTy0
よ、よし。
私はタニアのくれた香水をつけて、廊下に出た。
授業はもう始まっている。今から教室に向かっても、意味はない。
私が今から向かう先…。
それは、サイトのところ。
べ、べつにサイト墜とそうとか、そんな事考えてるわけじゃなくって!
えと、うんと、もっと、サイトの事、知りたいから。
もっと、サイトと仲良くなりたいから。
お、お友達だもん。当然だよね!
私は廊下の左右を確認して、誰もいないことを確かめると、寮の外へ向かう。
…だって、サボってるの見られたりしたらまずいし。
外に出ると、空は晴れていて、気持ちのいい秋晴れだった。
中庭を見渡すけど、特に人影はない。
サイトは…ヒマなときには、中庭の隅っこにある倉庫にいるって言ってたっけ。
私は以前サイトが教えてくれたその場所に、向かっていく。
少し歩くと、すぐにその建物が視界に入った。
それと同時に、胸がとくん、と鳴る。
…ち、違うんだから!サイトは友達!大切なお友達なんだから!
でも。
一歩一歩近づくたびに、私の胸はどんどん高鳴っていく。
倉庫まであと少し、と言った所まで来ると。
私の心臓は、早鐘のように鳴り響いていた。
…お、おおおお落ち着かなきゃ!
私は大きく深呼吸をして、気を静める。
新しい空気が私の中に入るたび、少しずつ落ち着きが戻ってくるのが分かった。
私は近くにあった水場の低い石積に腰掛けて、一息つく。
そして、水場の水面に、自分の姿を映してみる。
…ヘンじゃ、ないよね?
そして少し落ち込む。
…やっぱり、ヘンだよね…。この胸。
私は白い制服を中から押し上げている胸を両手で隠してみる。
両手じゃ納まりきらなくて、少しはみ出てる。
…こんなヘンな胸、サイトは、どう思うのかな…。
…こんな胸でも、お友達って、言ってくれるのかな。
そこまで考えて、私は決めた。直接聞いてみよう。
…それで、もし、ヘンじゃないって、言ってくれたら。
そのときは、その時は。
え、えと、やっぱり『お友達からお願いします』かなっ?
『友達以上になりたいの』とかってダイタンに言ってみる?
香水の効果で、ひょっとしたらひょっとして、うまくいくかもだし…。

「言ってみる?ティファニア…?」

私は水面に映る自分に、そう尋ねてみる。
しかし、水面に映った虚像は、何も応えない。

163:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 03:16:07 b9xVjTy0
なーん。

でも。
いつの間にかすぐ近くに居た、ちょっと太った虎縞の猫が、そう応えるように鳴いた。
私はなんだかその猫に応援されているような気がして。

「ふふ。ありがと」

優しくその猫を撫ぜる。
猫はぐるるるる、と喉を鳴らして石積に腰掛ける私の太股に擦り寄ってきた。

「甘えんぼさんね」

言って私はその猫の背を撫ぜる。
猫は変わらず、ぐるるるる、と喉を鳴らしている。

ぞりっ。

「ひゃんっ!?」

いきなりの刺激に、私の喉から声が滑り出た。
猫が、いきなり太股を舌で舐めてきたから。

ごるるるるるる…。

慌てて後ずさった私を見つめて、今にも飛び掛ってきそうな体勢で、その猫は喉を鳴らす。
…これ、どっかで見たこと…。
あ…!
この猫、発情してる…!
で、でもなんで?近くに雌猫なんかいないし…!

すんっ。

どこかで嗅いだ匂いがする。
ちょっとつんとくる、奇妙な匂い。
…え?ちょっとまって?これって…。
私はある事を思い出し、香水をつけた手首に鼻を寄せる。
そして完全に思い出した。
どこかで嗅いだ匂い。それは。
発情期の、雌猫のおしっこのにおい…!
ま、まさか、この香水って…!
気づいた時には遅かった。
次の瞬間から、私は、十数匹の発情した牡猫に追い掛け回される羽目になったのだった。

164:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 03:17:37 b9xVjTy0
「助けて、サイトっ!」

俺が午前中のアンニュイなひとときをゼロ戦の格納庫で過ごしていると。
あばれももりんごがおそってきた!
コマンド?
にアたたかう
  ぼうぎょ
  にげる
  どうぐ
  さいごまでつっぱしる
じゃなくて。
テファが、そんな事を言いながら俺を見るなり駆け寄ってきた。

「どしたのテファ?」

テファは俺の呼びかけには応えず、俺の後ろに隠れると、格納庫の入り口を指差す。
そこには。

なーん、ごるるるる…。なー、なーん…。

あばれねこだまがおそってきた!
コマンド?
にアたたかう
  ぼうぎょ
  にげる
  どうぐ
  ぬっこぬこにしてやんよ
な、なんじゃありゃあああああ?
猫の塊が、この格納庫めがけて走ってきている。
そしてテファはどうやら、その猫の塊に追いかけられているらしい。
あの猫どもになんかしたのかテファは?
俺が尋ねる前に、テファは言った。

「ねえサイト、ここに隠れられる場所、ないっ?」

…って、そんな隠れる場所、って…。
見渡す俺の目に、ゼロ戦の風防ガラスが映った。

「テファ、こっち!」

俺はテファの手を引いて、ゼロ戦のコックピットに乗り込む。
そのまま前にテファを抱えたまま、風防ガラスを閉じる。
すると。

べちべちべち!

さっきの猫の塊が、風防にとびついてへばりつく。
…なんなんだ一体?

「なにあれ?何があったのテファ?」

俺の質問に、俺の上で真っ赤になりながら。
テファは事情を説明してくれた。

165:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 03:18:15 b9xVjTy0
じゃーねゆー。
つづきとエロパートは日が昇ってからー。
ねゆー。

166:名無しさん@ピンキー
07/11/04 05:05:41 0U1EypbF
まじ?
「ゼロの使い魔 (13)」 12/25発売予定

167:名無しさん@ピンキー
07/11/04 05:27:01 pddc26uI
>>166
URLリンク(shinkan.main.jp)

キタ━━━\(T▽T)/━━━ !!!!! ノボルネ申、ハッスルしすぎw
ゼロ魔ユーザーにはクリスマスなんて「そんなの関係ねぇ!」ってかw

168:名無しさん@ピンキー
07/11/04 07:49:44 O3LX4z2Q
>>164
ちょwww自ら密室へwww

169:トマト祭り1/4
07/11/04 09:04:06 O3LX4z2Q
 今日は虚無の曜日。日頃の疲れをテファの部屋で癒すことにしたんだ。よし!とことん楽しんでやるぞ!

「テファ!トマト祭りしようぜ!」

「トマト祭り?サイト、それは何なの?」

「トマト祭りってのは俺がいた世界のある地域に伝わる儀式なんだ。トマトを相手に投げて悪いものを追い払うのさ!」

「うん、わかった!お友達のサイトのために頑張って投げるからね!えぃ!えぃ!」

ビチャッ!ビチャッ!
ブルン!ブルン!

「えぃ!えぃ!」

ビチャッ!ビチャッ!
ボヨン!ボヨン!

 な、なんだ!俺は夢を見ているのか?
 俺はトマト祭りと言ったはずだ!トマト祭りとはトマトを投げ合う祭りだ!トマト以外が宙を舞うはずがない!
 ならば今、目の前で舞っているのはなんだ?

 も も り ん ご だ!

 こ、こんな破廉恥ききき極まりないお祭り聞いた事ないぞぉぉぉお!

 うおぉぉぉおおお!

ブボボボッ!

 あ、鼻血が…

「さ、サイト!鼻からトマトを出すなんて!変な病気ね!サイトから悪いもの出てけ!えぃ!えぃ!」

ビチャッ!ビチャッ!
ブルルン!ボロロン!ポロリ…

 ぬうわぁぁぁぁああ!て、ててテファの片乳が!腕を振りすぎてテファの形の良い片乳が!


170:トマト祭り2/4
07/11/04 09:05:06 O3LX4z2Q
 びっくり箱からバネ付きの何かが飛び出すように!ポロン、と弾け飛んだ!

「ああああああああ!」

「さ、サイト?」

 さすがのティファニアも異常な才人を訝しんでいる様である。その証拠に先ほどまで無我夢中になって投げていたトマトと右腕が止まっている。
 そりゃあいきなり奇声を発したんだ。

(わたしの投げたトマトが変なトコロに当たったのかな?あ、大変!サイトの頭がカワイソウな事になっちゃったかも!)

 ティファニアの心配は杞憂であり『カワイソウな事になっちゃった』のではなく『元々カワイソウだった』のだ。

「こちらヒラガサイト三等兵デアリマス!テキハッケン!迎撃ニウツリマス!」

「え?さ、サイト!ど、どどどうしたの!サイトのおめめ、けものさんみたいだよ?」

「ワタクシノ目標ハ飛ビ出シテイル右乳デゴザイマス。全軍突撃デアリマスデス」

きしゃー!

 クワッ!と見開いた目。グフゥ!荒々しい鼻息、と流れ出る鼻血(彼女はトマトと認識している)。ダラァ!と垂れた涎。

 こんな男が目の前にいて、自分に襲いかかってるんだ。次の彼女のセリフは決まってる。

「き、キャァァァァァアアア!!」



171:トマト祭り3/4
07/11/04 09:06:05 O3LX4z2Q
 しかし悲しいかな、虚無の曜日の為、閑散とした魔法学院という状況は彼女にとっては不幸な事に、彼としたらこれ幸いにと周囲を気にしない戦場を作り出したのだった。
 戦場で尻餅をついてへたり込み、自らの体を抱き締め怯えている彼女の様子はソルジャーの彼に酷く扇情的に映っただろう。

「テファ!テファ!」

モミモミ

「んん…あぅぅ…さ、サイト!落ち着いて!手を離して!」

 才人に胸を揉まれながらも彼女は考える。

(そ、そうよ!サイトは自分の中の悪いものをトマトで追い払って欲しかったんだわ!だからトマト祭りなんていう奇怪な事をしようなんて言い出したの。うん、絶対そう!)

「テファぁぁ!テファぁぁ!」

フンガー!フンガー!

「あぅあぅあぅ」

 才人が顔を胸に押し付けてきても彼女は思考する。

(サイトの悪いものはトマトなんかじゃダメなのよね。トマト以上のものは…)

 と、自分の胸を見やる。彼女の右乳を才人が美味しそうに貪っていた。

「ん…あふぅ…もう…サイトぉお!」



172:トマト祭り4/4
07/11/04 09:07:05 O3LX4z2Q
(あ…そう言えば…サイトがわたしの胸をももりんごって呼んでた!村の子たちも、わたしの胸はトマトよりも大きいって言ってたし、これならいけるかな?ううん、やらなきゃダメ!お友達で大好きなサイトのためだもん!)

「テファぁぁぁぁああ!」

「待っててサイト!わたしが戻してあげるからね!」

 うにゃぁぁあ!っと右乳を貪る才人を引き離し、むにゃぁぁあ!っと彼を突き飛ばし距離を取る。
 そしてティファニアは自分の右のお乳を両手でがっしりと掴むと、餌が突然無くなり未だ呆然としたままの才人に突撃した。

「サイトぉぉお!目を覚ましてぇぇえ!」


 その後、才人は気絶した。

(デカかったなぁ…)

 彼が最後に目にしたのは自分に向かって飛んで来るももりんごだった。

END


173:名無しさん@ピンキー
07/11/04 09:08:11 O3LX4z2Q
誤爆しました…orz

174:名無しさん@ピンキー
07/11/04 09:15:40 rspPwz59
うん、わかるよ。
中途半端に残ってる前スレを前スレのネタで埋めてくれようとしたんだよね。
うん。
いいからももりんごよこせ。俺のもんだ。

175:ツェルプストーの熱き血
07/11/04 10:38:46 UOrNevyT

「お久しぶりね、みんな!」
 馬車から降りてきた友人達を、両手を広げて出迎える。
 タバサ、ティファニア、モンモランシーらと代わる代わる抱擁を交わしたルイズだったが、キュルケが下りてくると両腕を下げた。
「あら、わたしとは再会の抱擁を交わしたくないってことかしら」
 冗談めかして言うキュルケに、苦笑気味に首を振る。
「違うわよ。そんな格好じゃ、まともに抱擁できやしないでしょ」
「そうね。ジャン、ちょっとこの子をお願い」
 今まで両手に抱いていたものをコルベールに預けると、キュルケは改めてルイズと抱擁をかわした。
 体を離し、ルイズはおもむろに問いかける。
「今年でおいくつになるんだったかしら」
「2つよ」
 夫であるコルベールに抱かれて眠っている自分の娘を、キュルケは柔らかい眼差しで眺めた。
「これがもう、本当に元気な子でね。元気すぎて困るぐらいなのよ。この間も、領地の兵100人を」
「まあまあ、積もる話は中で、ね? さ、皆さんこちらにどうぞ」
 ルイズは手でヴァリエール邸を指し示した。

「しかしまあ、本当に早かったね!」
「何が」
「皆が結婚するのが、さ」
 前髪を指で弄びながら、ギーシュが苦笑気味に仲間達を見回す。
「東方まで冒険して帰ってきて、一年経つよりも早くくっついていたじゃないか、僕らは」
「未だに誰とも予定のない人がここにいるんだけどね」
 マリコルヌがため息混じりに言うと、ヴァリエール邸のダイニングルームにどっと笑いが起きる。
「ルイズとサイトが結婚、ギーシュとモンモランシーが結婚、キュルケとミスタ・コルベールが結婚……と」
「落ち着くところに落ち着いた感じですよねえ」
 紅茶を啜りながら、ティファニアが穏やかに微笑む。タバサが周囲を見回した。
「そう言えば、サイトはどこ?」
「この時間帯なら、お父様と訓練してるんじゃないかしら。
 もしかしたらヴァリエール公爵家を継ぐことになるかもしれない婿様だから、徹底的に仕込まれてるのよ」
 ルイズが澄まして言うと、先程から何やらブツブツ呟いていたマリコルヌが首を傾げた。
「あれ、でもサイトの奴、今は一階の南東角のところで黒髪のメイドと話し込んでるみたいだけど。
 ああ、遠見の魔法で見てるんだけどね」
「ごめんなさいね、ちょっと失礼するわ」
 少し抑えた口調で言って、ルイズが足早に部屋を出る。
 それを見送った一同が、揃って肩をすくめた。
「相変わらずよね、あの子も」
「あんな調子じゃ、二人の子供を見るのはまだまだ先になりそうだね」
「あら、分かんないわよ」
 キュルケが悪戯っぽく片目を瞑る。
「わたしだって一年もせずに産んだんだもの。
 ジャンったら、結婚前はあんなに固かったのに、結婚後はそれはもう情熱的に」
「こ、これキュルケ」
 コルベールが慌ててキュルケを止めに入る。ギーシュが苦笑した。
「やれやれ。当学院最高の頭脳を誇るミスタ・コルベールも、結局は一人の男だったってことですか」
「い、いやあ、面目ない」
 赤い顔で頭をかくコルベールに、一同からまたも温かみのある笑いが起きる。


176:ツェルプストーの熱き血
07/11/04 10:40:03 UOrNevyT

 それから少し経って、マリコルヌは小用に行くためにダイニングルームを出た。
(はぁ。皆が結婚ねえ。僕はいつになるんだろうなあ)
 学院を卒業してからもからきし恋愛と縁のない自分を顧みて、マリコルヌは歩きながらため息を吐く。
 角を曲がったとき、彼は廊下の中央に何か小さな影が座っているのを発見した。
(あれ。あれって、キュルケの子供じゃないのかな)
 別室に寝かせてあったはずの赤子が何故こんなところにいるのかと、首を傾げながら近づく。
 癖のある赤毛が印象的なその子供は、近づいてきたマリコルヌを見上げて「あー」とか「うー」とか言いながら小さな腕
を伸ばしてくる。
「ははあ、扉が開いていたためにここまで一人で歩いてきてしまったんだな。そういえば、キュルケが元気すぎて困るとか
言ってたっけ」
 とりあえず自分が元のところに戻してあげようか、と思って赤子に向かって手を伸ばすと、赤子はその手をすり抜けて、
マリコルヌの足に向かって這い寄ってきた。
「うー」
「あははは、本当に元気な子だなあ……って、ちょ」
 マリコルヌが止める間もなく、赤ん坊は彼の足を上り始めた。
「これは本当に元気な……って、え?」
 気付くと、ズボンをずり下ろされている。他人の家で下着丸出しである。マリコルヌは焦った。
「え、ちょ、何が」
 だが、ズボンをずり上げる暇もなく、今度はパンツを下ろされた。
 一体いつの間に下ろされたのか。目にも止まらぬ早業である。
「い、一体この子は……!?」
「あー」
「い、いや、今はいい。それよりも早く大事な部分を隠さないと……!」
 慌てて屈み込もうとしたら、赤ん坊が足にしがみついていたせいもあってバランスを崩して転んでしまう。
 尻餅をついて「いたたたた」と呻いていると、大事な部分に柔らかい何かが絡み付いている感覚があった。
 ぎょっとして見ると、倒れたマリコルヌのむき出しの陰茎を、赤ん坊が「いー」とご満悦な笑みを浮かべながら弄んでいる。
「こ、こらこら、それは玩具じゃ……あふぅ」
 赤ん坊は楽しそうに、両手で陰茎を弄り始めた。
 無論マリコルヌとて赤子に欲情するほど救いようのない変態ではないが、その手の柔らかさと巧みな技に、陰茎が首をも
たげてくるのを抑えられない。
(お、恐ろしい子……!)
 たまらず、マリコルヌは嬌声を上げた。


177:ツェルプストーの熱き血
07/11/04 10:41:29 UOrNevyT

 ダイニングルームで談笑を続けていたキュルケたちは、部屋の外から聞こえてきた長い長い絶叫に、顔を見合わせた。
「なんだろう」
「ルイズの声だったみたい」
「ま、まさか……!」
 一瞬コルベールと顔を見合わせたキュルケが、凄い勢いで部屋を出て行く。他の面々もすぐに後を追った。
 屋敷の中は、まさに死屍累々と言うべき惨状を呈していた。
 そこかしこに下半身を露出させた男たちが倒れており、皆陰茎の先からドロドロした白い液体を垂れ流しにしている。
「あちゃあ、遅かったか」
 走りながら、キュルケが頭を抱えている。紅潮した顔で周囲の惨状を見回しながら、モンモランシーが怒鳴った。
「なに、なによ、一体どういうことよ!」
「来てみれば分かるわ」
 短く言い置くキュルケについて、一同は屋敷の中を走りぬける。
 そして一階の南東の廊下に辿りついたとき、そこに立ち尽くす三人の人影を見つけた。
「ルイズ、サイト、シエスタ!」
 キュルケが駆け寄って、呼びかけた。
「大丈夫? 特に、サイト」
「キュ、キュ、キュ、キュルケェェェェェッッ!」
 ルイズが物凄い勢いでキュルケにつかみかかる。
「なに、なんなのよあの赤ん坊! わたしたちの目の前で、我が家の召使を昇天させて物凄い速さでハイハイ……!」
「あー、ごめんねぇ、ホント」
 キュルケが苦笑気味に頬を掻く。
「なんか、ああいう悪戯が大好きみたいで。ホント、元気すぎて困っちゃうわよねー。この間も我が家の兵を百人ほど……」
「のん気に話してる場合か! と、止めるぞ、すぐに!」
 才人が慌てて走り出し、他の皆も後を追う。
 一人放心状態でその場に残ったルイズは、
「侵攻よ……ツェルプストー家の侵攻が始まったんだわ……!」
 と、虚ろな瞳で呟き続けた。

 以上が、ヴァリエール家がツェルプストー家との交流を完全に閉ざすに至った顛末であると歴史学者ノーヴォル・ヤマグッ
ティー氏は語っているが、真相は定かではない。
 なお、住人からこの話を聞きだしたとき、同氏は
「一度でいいから赤ん坊とにゃんにゃんしてみてえ」
 というコメントを残している。まことに業が深い話である。 

178:名無しさん@ピンキー
07/11/04 11:34:57 Bq3J1U5Q
ノーヴォル・ヤマグッティー
自重w

179:名無しさん@ピンキー
07/11/04 14:03:28 K37WBiNN
うむ・・・うむ・・・ついに赤ん坊まで性欲の対象にwww
ここは本当に変態性のさまざまな発露の形にことかかないスレでつねw GJ!

180:名無しさん@ピンキー
07/11/04 14:09:28 cReFYCF8
待望の新刊がクリスマスとな!
発売前までにクリスマスネタを考えるとしようw

181:名無しさん@ピンキー
07/11/04 15:23:43 woGRc+aS
作者の事後報告がない(「これ、書いたの俺じゃないよ」と言われればそれまで、のはずw)のに
>>175-177がカキコ11分後に、有るべき場所にwiki保管されていたのには吹いたwww

205氏&名もなき編集人、乙です!!w

182:名無しさん@ピンキー
07/11/04 17:22:59 kJqtvnZG
本人でしょ>編集

え? マジレスは無し?

183:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 17:56:30 b9xVjTy0
さて待たせましたね皆さん。
「ウチの妹のばあい」の残り&エロシーンでございます

小便は(ry

184:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 17:57:10 b9xVjTy0
ティファニアの説明によれば、タニアからもらった香水のせいで、猫に追いかけられる羽目になったという。

「…なんでまた、猫のおしっこなんか…」

才人はそう言うが、香水の中にはそういったものもある。
香水は本来、汗や垢などの匂い消しに用いられたものが起源である。
まず最初に、匂い消しに花や果物の香りが使われるようになった。
更に時代が進むと、様々な効果を求めて、様々な『匂い』が用いられるようになる。
『誘蛾香』も、そうした思惑から、発情期の雌猫の尿を使って、男の本能を刺激しようとしたのだろう。
才人は知らないが、女性の気を引く香水の中には、動物の雄の睾丸から搾り取ったエキスを使ったものすらもあるのだ。

「そ、そんなの知らない…」

言って、ティファニアは怯えたように才人にすがりつく。
猫たちはいまだ風防に張り付いており、ごるごると発情期特有の喉を鳴らす鳴き声を上げている。
風防越しにも、『誘蛾香』の香りが届いているらしい。
すがりつくティファニアの首筋から、つんとした奇妙な匂いが才人の鼻に届く。
…香水が、原因なんだよな…。
才人はちょっと考えてみる。
香水って、ふき取っても意味ないよな。
それに、肌に直接かけてたとしたら、全部は拭き取れない。
肌に、直接…。
才人の煩悩が、そこで発動する。

「あ、あのさ、テファ」

そして才人は提案した。
香水を、舐めて取ったらいいんじゃないか、と。

185:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 17:57:44 b9xVjTy0
ティファニアは、才人の膝の上で真っ赤になってワイシャツをはだけ、首筋を晒していた。
まずはここから、ということらしい。
才人はどきどきしながら、ティファニアの真っ白な首筋に顔を寄せる。
薄桃色に染まったその肌からは、たしかにつんとした奇妙な匂いが立ち上っていた。
才人はその肌にそっと舌を這わせる。

「ひぅ!」

その瞬間、ティファニアの喉から声が上がる。
ティファニアは真っ赤になった顔を更に赤くして、声に見上げた才人の視線から顔を逸らす。

「つ、続けて大丈夫かな」

才人の疑問に、ティファニアは応える。

「う、うん、大丈夫、だから…。
 こ、声邪魔なら、出さないようにするからっ…」

言ってティファニアは、右の人差し指を噛んで、猿轡にした。
真っ赤な顔を逸らし、羞恥に堪えるその姿は、才人の煩悩をこれでもかと刺激する。
才人はもう一度、ティファニアの首筋に顔を埋める。

「ふンっ…!」

才人の荒い鼻息だけで、ティファニアの敏感になった官能が反応する。
喉が意思に反して踊り、腰の奥の器官がきゅうきゅうと啼きはじめる。

ぴちゃ…。

「ふぅぐぅ…っ!」

才人の舌が這った瞬間、ティファニアの背筋が反り、鼻から声が漏れる。
声が漏れないように、必死に人差し指を噛んでいたが、しかし鼻腔から牝の鳴き声が漏れてしまう。

ぺろぺろぺろぺろ…。

才人の舌がピッチを上げ、舐める範囲を広げる。
それは鎖骨周囲だけに留まらず、広げられたシャツのぎりぎりまで、そのたわわに実った乳房の半分にまで及んだ。

「ふぅっ!ンふぐぅ!んふぅ!」

イヤイヤをするようにティファニアは首を振り、背筋を駆け上ってくる悪寒にも似た快感の電流に堪えようとする。
しかし意思に反し身体は震え、すでに堰の破れた股間は、牝の体液が溢れ出していた。
そして、無意識に、才人の膝を跨いだ腰が、前後にグラインドしてしまう。

ぬちゅ…。

「んふぅぅぅぅ───っ!」

才人の膝とティファニアの股間の間で、薄い布が擦れる。
その電流が一気に身体を駆け抜け、一瞬、ティファニアの視界は真っ白になった。
指が口から離れ、くたん、と才人にもたれかかる。

「は、は、はぁ、はぁ…」

荒い息をつきながら、ティファニアは才人に全体重を預け、朦朧とする。

186:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 17:59:05 b9xVjTy0
そんなティファニアを才人は抱え上げ、そして。

がばっ!

はだけたワイシャツを一気にまくりあげ、ティファニアの胸を完全に露出させる。
『凶器』と湛えられるその胸が一瞬踊り、外気に晒される。

「え、サイト、何っ…」

ティファニアの顔が再び真っ赤に染まる。
才人はそんなティファニアの耳元で囁く。

「こっからも匂いがするんだよ、テファ」

言って、両手でティファニアの先端をつまんだ。

「…っひ!」

ぞくん!とティファニアの背筋に先ほどに倍する快感が走り抜ける。
きゅう、と両足で才人の膝を抱え込み、背筋を反らせる。
しかしなんとかティファニアは踏みとどまり、才人に反論する。

「で、でも、塗ったの首筋だけ…」
「広がっちゃったのかもよ?ほら、こんなに匂うし」

言って才人は、ぷっくり膨らんだ桜色の先端を集めるように、規格外に大きなティファニアの乳房を両手で挟み込んだ。
そして、くんくんとその乳首の匂いを嗅ぐ。その先端は、甘いティファニアの牝の香りがした。
そんな行為すら、焚き上げられたティファニアの獣欲は反応してしまう。

「ひぃ!や、だめぇ、嗅いじゃだめぇ…!」
「それじゃあ、舐めちゃうよ」

ティファニアの返事も待たず。
才人は、集められたその双つのピンクの真珠を、執拗に嘗め回した。

「ひぁ!やぁ!ら、らめぇ!ちくびぃ!」

才人の舌が往復するたび、びくんびくんと仰け反り、歓喜の声を上げるティファニア。
閉じられた脚がぎゅうぎゅうと才人の太股を締め付け、股間から溢れた蜜でティファニアの下着と才人のズボンはべとべとになっていた。

「ひ、ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

一際大きな声を上げ、ティファニアはもう一度、くったりと才人にもたれかかる。
今度は声も上げられず、もたれかかった才人の上でびくん、びくんと痙攣する。
胸虐だけで、ティファニアの意識は飛びかけていた。

187:ウチの妹のばあい ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 17:59:53 b9xVjTy0
「すっごい感じやすいんだね、テファ」

言って才人は、返事をする気力もないティファニアの金髪を、優しく撫でる。
ティファニアはその言葉に、半ば反射で応える。

「も…らめ…らめなんらからぁ…」

しかし、才人は聞かなかった。
彼の股間はこれ以上ないほどにいきり立っており、そして、彼の上には、牡の来訪を今か今かと待ち受ける、涎を垂らした牝がいるのだ。
今度は才人は、身体を入れ替え、ティファニアをゼロ戦の操縦席に座らせる。
脱力したティファニアの身体はくったりと、操縦席にもたれかかる。
だらしなく開いた上半身では、そのオーバーサイズな胸が、桜色に染まって上下している。
脱力しきった脚はO字に開き、まるでお漏らしをしたように濡れそぼった下着を晒していた。
ごくり、と才人の喉が鳴る。
そして、もどかしく狭いコクピットでズボンを脱ぎ去り、己を晒すと。

「じゃ、いくよ、テファ…!」

いつの間にか開いていた風防の隙間から白い手が伸びて、その頭蓋をがっしりと掴んだのだった。

「さて犬?辞世の句は決まったかしら?」

そこには、にっこり笑顔の、戦闘態勢の牝猫を連想させる、桃色の髪の彼の主人が居た。
そしていつもどおりに。
トリステイン魔法学院に、ある牡犬の絶叫が響き渡ったのだった。


後日。
仲直りの印、と言ってタニアはベアトリスにある香水を贈る。
オトコノコにもてるわよ、と言われて渡されたその香水を、ベアトリスは受け取って。
二人の仲がより険悪になったのは、また別の話である。~fin

188:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/11/04 18:01:18 b9xVjTy0
はいいつもどおりのオチでしたまる。
で、ベア様編はありませんまる。
仕事で忙しいしいじるキャラはテファだからだめなんですまる。

それじゃあまったねーノシ

189:名無しさん@ピンキー
07/11/04 18:03:45 cReFYCF8
リアルタイムGJ!!
ベア編ないんですか・・・残念っ

190:名無しさん@ピンキー
07/11/04 19:05:06 aKxHj5J7
せんたいさんは最近細切れ投下が多いな
話は面白いんだが

191:名無しさん@ピンキー
07/11/04 19:26:27 0BZNjB5Z
>>190
忙しい合間の中でも良作SSを投下してくれる
神と評価したい
というわけで>>188 GJ!!

192:名無しさん@ピンキー
07/11/04 19:30:27 OYl0C3rg
そう言われるとボルボ氏とかは暇人なのかと突っ込みたk

ちょっと外が騒がしいから注意してくる

193:名無しさん@ピンキー
07/11/04 20:17:36 GMTs34zm
細切れでもなんでも、書く人は自分のテンポで書いてくれればいいと思う。
自分も、自分の都合いいスケジュールで書いたほうが、ノリもいいしデキも(多分)いい。

ただ、「いじるキャラはテファだからだめなんです」と決めてるなら、
そもそもアンケートを取る必要がなかったのではないか。

194:名無しさん@ピンキー
07/11/04 20:49:35 itsEo9Xk
スレリンク(eroparo板:841番)

195:名無しさん@ピンキー
07/11/04 20:51:31 A3IXIi6a
うわwwwwwこのへんたいどもwwwwwwwwwwgj

196:名無しさん@ピンキー
07/11/04 22:15:04 CMf5O6d9
いじる為のネタを誰関連にするか、ってことなんじゃね?
期待させといてぇ~っ!というのは確かに同意するけど。

197:名無しさん@ピンキー
07/11/04 23:06:36 nnnBlYLE
このド変体めが!(ほめ言葉

へんたいさんGJ!ベア様ないのはちょっと残念だけど仕方ない。
仕事ガンがれ~

198:名無しさん@ピンキー
07/11/05 00:10:26 JEhEjIQJ
前スレ>>836
URLリンク(usokosystem.com)

199:チキュウの物語
07/11/05 00:40:00 iI7eOeCx
「怖い恋愛物?」
 こくり、とタバサがうなずく。慣れないとわかりにくいが、視線には期待の色が濃い。ルイズも女集団
がサイトを囲んでいるのに上機嫌だ。
 王都で上演された芝居の影響で、平民から貴族まで、女達の間では今、「少し怖い恋愛物」が流行なの
だという。タバサは例によって今世に出ている作品を読み尽くし、その大方はクラス中の女子で回し読み
された。そこで新作に飢えた女たちが思いついたのは東方からの異邦人、とい
うわけだ。ルイズも今回は女たちに邪心が見えなかった上に「私の使い魔」を自慢したくなったというわ
けだ。
 特等席である正面にはルイズが笑顔で座り、隣りにはタバサが筆記の準備。その後ろにはサイトも名前
すら覚えていない女子達が座り、最後部にはシエスタが控えという名目で座って小さく手を振っている。
 サイトは記憶を辿り、幾つかおぼろげな筋を思い出し、少しずつ脚色しながら語り始めた。

「『ダンスのお礼は何が欲しい?』『愛する彼の首を』」
 一斉に女たちが身震いする。サイトも興が乗って話続ける。
「そこでサロメは、真紅に染まった2つの月を背に生首にキスをすると、首を抱えながら踊るんだ」
 ふとルイズと視線が絡む。妙に浮かされたような目をしていると思う。
 一つ終わったが、さらにとせがまれたので別な話を始める。
「オシチは思った。『もう一度大火事があれば逢える』。オシチは王都に火を放ち、火事を知らせる鐘を
必死で打ち鳴らした」
 キュルケがぼんやりと手の中で火の玉を弄ぶ。口元が「炎蛇…」と動く。気付いたモンモランシーは慌
ててキュルケの脇をつついた。
 キュルケとルイズの動きにさすがのサイトも不安を感じて話を終えることにした。だがまだ大勢はアン
コールをする。やむなくサイトはもう一つ語った。
「モリドオにケサは、夜に寝静まったら寝室を教えるから夫を殺せ、と言った」 さすがに不倫だと身近に思えないのか、女子達が緩くなる。サイトは話を続けた。
「誤って夫の代わりにケサを殺してしまったモリドオは、ケサの首を持って山へ山へと落ち延びた」
 ルイズは少し呼吸が荒くなっている。シエスタが今までにない視線でルイズを睨んでいた。

 学院全体が寝静まった頃、ルイズはサイトを挟んだ向こうで寝るシエスタすら気付かない静かさで起き
上がった。彼女はためらわずデルフを掴んだ。
「やめときな嬢ちゃん」
 ルイズは慌てて手をひいた。デルフは続ける。
「あんた、普通に幸せだってあり得るだろ」
 ルイズは呟く。
「でも、敵多いし」
 言いつつもルイズは頭を抱えながら剣をひく。シエスタもサイトも眠るばかりだ。
 月を見上げてルイズは呟く。
「サイトが首だけなら」
 2つの満月はルイズのやるせない拳に光を振らせていた。


200:名無しさん@ピンキー
07/11/05 00:49:25 pIecBzsx
nice SS.
短いけど雰囲気あるなー。
才人がこれだけいろんな話を知ってるのがちょっと面白いw

201:名無しさん@ピンキー
07/11/05 00:55:42 eDFvYTPN
>>199
ガチなら笑えねぇな…ルイズオソロシイコ!

202:名無しさん@ピンキー
07/11/05 00:58:24 Y+26EkI8
>>199
なんというヤンデレww GJ!!

203:名無しさん@ピンキー
07/11/05 01:44:51 dCHmoyze
>>199
なんかかなり頻繁に蓬莱へ行ける麒麟が存在しそうな世界だな。
情報早すぎ。

204:199
07/11/05 08:06:58 iI7eOeCx
ルイズは愛情で傷つけるタイプな感じがするんですね。本当の平時にふと狂気の淵に魅入られる性質の。
で、背中を押してみました。

205:名無しさん@ピンキー
07/11/05 10:33:42 5D+Z1GhN
最近は基本的に投下が多いスレなので
一作出来上がってから投下する方が親切だと思うけどね。
何度か割り込み事故とかあったし

206:名無しさん@ピンキー
07/11/05 16:20:58 pbYvEbXf
アニキャラ総合板にある「あの作品のキャラがルイズに召喚されました」や「ゼロの奇妙な使い魔」みたいに、
「何時何分から投下」「投下完了」を書き込むようにした方が事故が減っていいのでは。

207:名無しさん@ピンキー
07/11/05 16:34:04 NOT00vGf
そこまで混雑してないからする必要はないと思うけど
投下するときはまとめたほうがいいかもねー。


208:名無しさん@ピンキー
07/11/05 16:51:41 zMy28vSo
投下する前に、一度更新するだけでいいんだよ(´・ω・`)

209:名無しさん@ピンキー
07/11/05 17:47:35 BVZa4Okx
アライブで竜態シルフィが出てたな、205氏がんば
マンガ版タバサの冒険でタバサが北花壇騎士と名乗っていたけど
小説版タバサの冒険203Pで「北をつけて名乗る北花壇騎士はいない。」って書いてあるんだけどな

210:名無しさん@ピンキー
07/11/05 17:54:11 301ZHjO/
>209
もう一度「タバサの冒険(1)」を読み直すことを推奨する。

211:名無しさん@ピンキー
07/11/05 21:53:28 BVZa4Okx
>>210
推奨されたのでさっそく読み返した
イザベラ他・侍女・花壇騎士以外の普通の平民・貴族はタバサ=北花壇騎士とは知らないみたいだし、
タバサ自身名乗ってもいないよう
ちなみにマンガ版で名乗った場面は翼人のとこの村人に対して、だ
読み逃しがあったらスマソ

212:名無しさん@ピンキー
07/11/05 22:26:56 3TqW9ron
タバサの冒険2を読んだ時に、人買いにとらわれたタバサが・・・
というSS出ないかな?と望んだのはないしょだ。

213:名無しさん@ピンキー
07/11/05 22:41:39 suKo3MBT
>>211
俺も今日見て驚いたわ。公には存在しないことになっているはずだもんな>>北花壇騎士
これは作者の読み込みが足りなかったんだと諦めるしかないのか……

214:名無しさん@ピンキー
07/11/05 22:51:23 FNbuXV6J
まあ、投下前&投下完了宣言するのは良いんじゃないんじゃない?

215:ボルボX
07/11/06 13:39:09 X2pUolBx
何人かのご要望がありましたので、才人にアン様孕ませてみました。母乳プレイと新妻要素も混ぜてみた。なんだコレww
陵辱はまたいつか書くかもだけど、いまはちょい難しくて。すみません。
でもリクエストは、着想を呼び覚まされることがあるのでありがたいです。謝謝。


216:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:39:59 X2pUolBx
○リクエストを受け、孕みっ娘な姫さまでお送りします。

 王家と強力な大貴族ラ・ヴァリエール家の連帯という剣を、焼き入れをして強固に鍛えなおし、国内の封建諸侯に対しにらみをきかせ、政権の安定をもはかる。
 アンリエッタとルイズの考えたその政略自体はしごくもっともなものだったが、ただその方法が非常にとっぴなものだった。
 それが形をとって顕現し、夕闇のなかマントをまとって王宮の庭を歩いている。トリステインの王配、サイト・ド・ヒラガという生きた人間の形で。

「いや……政権の安定もなにも、すげー反発されてると思うんだけどね……あのタコ貴族ども、連日ねちねちと嫌味くれやがって……」

 春風そよぐ王宮の庭。噴水は残照にきらめき、花壇にはとりどりの花咲きほこる。
 そんな心地よい宵の口というのに、げっそりと頬がこけた感じの才人であった。
 今彼が王宮で一から叩き込まれているのは、書類決済やら要人との面会やら講演内容の清書やらの仕事。要は、身重のアンリエッタの代理である。
 その仕事のほとんどは、数少ない好意的な大臣や高級官吏が付き人のようにして指導してくれ、才人の手に余ったら自分の仕事のついでに片付けてくれるのだが。
 そのうえ基本的な教養まで何時間も教育される毎日だった。

 が、それらの苦労など、宮廷や在野の貴族たちからの嫉妬と蔑視にくらべればなにほどのものでもなかった。あれこそ針のむしろである。

 平民あがりの自分がアンリエッタと結婚して『夫君殿下』になり、ルイズを愛妾に迎えるという無茶苦茶な成りあがりっぷりである。貴族たちの嫉視は、それはもうすごいものだった。
 こんにちはの代わりに侮蔑の視線をなげられ、そのくせ口ではあからさまな追従、しかし嫌味をそこに混ぜられる。その後で、卑しき身分のくせにこちらをへりくだらせるとは礼儀知らずと陰口を叩かれる。
 陰険すぎるコンボに、何度も切れかけたが、今となってはおいそれと怒気を発することさえ慎まねばならないのだった。

 平民からは意外な喝采をあびているのと対照的である。巷に流れる与太話では、才人はじつは東方から来た異国の王子だが、あえて平民身分でアンリエッタに求婚した流れになっている。
 荒唐無稽かつ無責任なうわさ話だが、平民寄りとされていたアンリエッタの評価を裏付けた形であり、才人もすっかり平民の英雄とまつりあげられているのだった。

 しかしながら。
 最近では貴族と平民双方から〈幸運な〉という称号を名前の前につけられつつある少年は、実のところそこまで自分が幸福とは思えないのだった。

(むしろ、今は三人ともそれぞれ、微妙に不幸な気がするんだけどね。お、アニエスさんだ)

 庭で銃士隊員数名をひきつれて待っていたアニエスが、さっと敬礼した。

「陛下のおわす離宮まで、殿下の警護を勤めさせていただきます。
 それと昨晩、ラ・ヴァリエール殿の部屋に置き忘れていたという手巾を、ことづかってお持ちしました。これにございます」

 一夜ごとに交代で二人の部屋をおとなう才人だった。ただ、かならずしもそこで眠るわけではなく、寝室は王宮内に用意されているので、少女たちと会った後たいていはそっちに帰る。
 それはともかく、才人は落ちつかなげにアニエスに言う。

「や、やめてくださいよその言葉遣い……」

「了解しました。いようサイト、風雅な夜だな。
 死ね」



217:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:40:36 X2pUolBx

 剣の弟子に対し、完全な無表情で口だけ動かすアニエス。才人は頭をかかえた。
 アンリエッタの妊娠が発覚して以来、アニエスは才人に話しかけるとき語尾に「死ね」をつけるようになったのであった。

 今から向かおうとしていた離宮の部屋で、大きなお腹を抱えているはずのアンリエッタを才人は恨みたくなった。
 ちなみに、お腹が目立ちはじめた時期のルイズも別の部屋にいる。

(だって姫さまとルイズが示しあわせて、俺に内緒で避妊薬[水魔法の産物]を飲むのやめてたんだよ……)

 結果、まずアンリエッタが一発引き当ててしまったわけである。数ヵ月後にルイズ。
 まさか一国の女王と大貴族の娘ができちゃった婚(上品に言えば授かり婚)に持ちこむとは、周囲のだれも思わなかったろう。才人自身が寝耳に水だった。

(姫さまの勅命で、怪しげな儀式に人間をささげてた教団を片付けて帰ってきたら、あの人子供できてたもんな……)

 もういろいろと勲功が蓄積されていたので、今回の功で貴族としての位が昇格、爵位授与される→どうにかこうにか結婚の資格がぎりぎりなくもないかも、という話→信じがたいことにラ・ヴァリエール家の後押し、という流れ。
 宮廷内外の轟々の反対を、連合を強めた王家とラ・ヴァリエール家が力技で押し切った感じになった。
 才人が呆然としているうちに、いっそ感嘆するほどの強引さでありえなく思われた状況が成立したわけである。

 意外に律儀な性格なので、責任を取ること自体は文句なかったのだが。
 しかし何かがおかしいと気づき、ルイズに問いただしてみたところ、しどろもどろな逆ギレの言葉の中から、内緒で避妊薬を抜かれていたことが発覚したしだいである。

(まあそりゃ、フラフラしてた俺が悪いと言われりゃそれまでだけどさ。これでも双方の了解を得たうえで、配慮を忘れず双方に真剣だったつもりだぜ)

 ルイズにしろ姫さまにしろナチュラルに俺の意思は抜きで話を進めてくれちゃってさ、ほんと高貴な女性ってやつは……とこぼす。
 この内心の独白を世の男どもが知ったら、間違いなく才人の命はあるまい。

 要は真剣に二股だった。二人が配偶者と愛妾となった今、それも公的に認められたものになってしまった。現代日本では考えられないことである。
 しかし才人にとって、ことはそう簡単に「ハルケギニア万歳」と言えるものではない。
 彼だって現代人の常識的感覚をいまだ強く持っている。

(ルイズが愛妾って、ようするに二号さんには違いないんだよなぁ……)

 どこかもやもやした気分で、宵闇濃くなりまさるイチイとヒイラギの並木道を歩き、離宮に向かう。
 ともに歩く警護のアニエスが、その表情をみとがめて横から声をかけてきた。

「どうした? たそがれた顔をして。なにか悩みでもあるのか?
 とりあえず死ね」

「いえ、……まことに勝手ながら、なんだかルイズが可哀想かなと」



218:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:42:12 X2pUolBx

 首をかしげて眉をひそめたアニエスだったが、すぐ「ああ」と納得した表情をみせた。

「いや、私も平民あがりでよくは知らんが、国王の愛妾というのは宮廷内でも相当に序列が高いはずだぞ。大貴族にとっても、自家の娘が王の愛妾になるのは悲願の一つというではないか。
 ハルケギニアの歴史でも、王の寵をほしいままにして権勢をほこった愛妾の話など珍しくもないと聞き及ぶことだし。
 いいから死ね」

「いや、俺、国王陛下じゃなくてただの『夫君殿下』だし」

「さあね、とおからず王配から国王に正式に昇格させられるかもしれん。どのみち王家とラ・ヴァリエール家は、貴様をかすがいとしていっそう強く結びついたわけだ。
 王家と国内最強の大貴族の強固な連合、それに利用された身とでも思っておけ。ラ・ヴァリエール殿の内心は知らないが、彼女とてこの状況を受けいれたのであろう。
 さっくり死ね」

 全部あまりに淡々と言われすぎて、アニエスに気遣われたのか一貫して死を願われているのか判断がむずかしい。
 才人は遠い目をして宵の空をながめた。アニエスが平然ときびすを返す。

「さて着いたぞ。私はこれで」

…………………………
………………
……

 才人は白い柱廊を歩いて部屋に向かう。
 トリステイン王家で代々、王族が子を産むために使われてきた離宮の一室。シルクとモスリンとビロードの部屋。色は白に薄ピンクにベージュやエクリュ。
 クリームのような柔らかさに満ちた部屋に才人は踏みこんだ。

 アンリエッタは妊婦服をまとい、マホガニー材の机についていた。手持ち無沙汰にか仕事をしていたらしい。
 書類の中には女王のサインや国璽が必要なものもあって、それは才人がえり分けて運んでいくのだった。この夜も少年は書類をたずさえている。
 揺れる燭台の火の下で、紙に目を通している彼女のお腹は大きい。

 才人が入っていくと、少女は少年を見て、どういう表情を作ったものかわからないという表情をした。
 喜び、恥じらい、拗ね、愁いなどが交じり合った複雑な顔である。

「あなた」

 もう半年近いけど、その呼び方は微妙に慣れねえな、と才人は苦笑気味に思う。
 自分はまだ、結婚相手を「姫さま」と呼ぶ癖が抜けていない。

「こんばんは。今日も仕事、どうにか終わりましたよ。
 女官たちに聞いた話だと、昼間にルイズと喧嘩したとか」



219:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:42:49 X2pUolBx

 バスローブのように袷を紐でとめるつくりの、ピンクの薄い妊婦服を着た女王陛下が、そっぽを向いて拗ねた声を出した。

「あなたには関係ありませぬ」

「……明日には仲直りしてくださいよ」

 才人は苦笑いする。妊娠して離宮にこもってから、主君と腹心の少女二人は、完全に昔のような関係をとりもどしているようだった。しょっちゅう一緒にいて、ごくまれに争いもする。
 というより、最近のアンリエッタが、お産も近いからかいろいろと精神が不安定になっているのだった。
 気弱になったり、癇癪を起こしたり。必然的に、そばにいるルイズとはよくぶつかるということらしい。まあ、基本的に仲はいいが。

「また、そんなものを……」

 才人の手にあるものを見て、アンリエッタが眉をひそめた。憤懣を混ぜた愁いの表情になる。
 一筋の煙をくゆらせる香炉だった。才人の知っていた範囲でたとえれば、アラビアあたりの魔神が出てきそうなやつである。
 竜涎香や麝香、それにさまざまな秘薬を混ぜて調合した閨の香である。

「すぐそこでいつもの侍女さんが持たせてくれました」

「またあの人! 一度、よく言い聞かせなければ」

「怒ったらだめだって。俺も頼んでるんだから」

 泣きそうな顔でアンリエッタが黙りこんだ。やたら楽しそうな才人がたたみかけるように香炉を持ち上げて示す。

「アンだってこれ好きじゃんか」

「嫌いです! その香も、あなたも大嫌いだわ」

 うーん。今日は特に心が弱ってるらしい、と才人は見当をつけた。
 椅子のそばに歩み寄って、卓の上に書類と香炉を置く。顔をそむけようとする少女の頬に手をそえて自分のほうをむかせ、唇を奪う。
 不満そうに固く引き結ばれていた花弁のような唇が、ややあってほどけるように開いた。
 少し長めのキスの後、才人は口を離して、うつむいて震えている若妻に問いかける。

「ごはんとかちゃんと食べました? 今夜も、いつでも始められるよな」

「こんな……いつもすぐ、こんなことばかり」

「すぐしたがるのは、姫さまじゃないかよ」



220:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:43:25 X2pUolBx

 才人は手を伸ばして、妊娠服の裾から手を入れた。
 グチュ、と濡れて柔らかく熱い感触。素裸に薄絹の妊娠服をはおっているらしかった。

「ひゃんんっ」

「ほら、もう最初からとろっとろ。お風呂のあと、下着もはかずに期待して待ってたんだろ。
 じゃ、ベッドに行こうよ」

…………………………
………………
……

 天蓋つきの大きなベッドは、四隅にベージュ色のビロードの分厚いカーテンが垂れている。
 その中で、弱められた枕頭のランプが、淡いパールピンクの明かりをもたらす。
 部屋の離れた場所は陰影に占拠されるていどの、たよりない光。

 高貴な者の閨のために調合された香が、くゆる煙となって香炉からたちのぼり、人の秘奥までわけいる濃香をほの暗い部屋に満たしている。

 少年はベルトをはずして服とブーツを脱ぐ。裸になって驚くほどに柔らかいベッドに腰かけると、才人の尻がシーツに沈んだ。
 そのまま少年は、ベッドの傍らの床にひざまずいたアンリエッタの奉仕を受けていた。開いた脚の間で上下する栗色の頭をなで、その髪をさらさらと手の指ですく。
 アンリエッタの奉仕は、最初から憑かれたような激しさだった。
 はしたなく音をたてて肉棒をねぶっている。

「ぢゅぷ、はふ、ん、ちゅる」

 始まったばかりなのに、もう何度も犯されぬいた直後のような表情。紅潮した顔を完全にとろかせながら、口唇で熱烈に男のものに尽くしている。
 薄い妊婦服を透かして、おぼろに華奢な肩のラインが見えていた。その下でつややかに盛り上がる乳房が、大きくピンクの服を押し上げている。
 少女はうすもも色の小さな舌をぬめらかに肉棒にからめ、亀頭をすすりあげていく。

「そんなにしたかったんですか?」

 からかいを含んだ才人の問いかけに、奉仕の口を離し、溶け崩れそうな危うさを感じさせる声で少女があえいだ。

「知っているくせに……!」

 ふたたび顔を伏せ、羞恥を忘れたいかのように奉仕を激しくしてくる。
 念入りに躾られてきたとおり、手でしごきながらちろちろと舌で裏筋を掃き、もう一方の手をそえて袋を揉みほぐす。
 奉仕しているだけなのに、アンリエッタはそうしながら息をはずませている。
 少女のこみあげる渇望と焦慮が、肉欲にかすみがかった瞳の奥に見えた。



221:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:43:57 X2pUolBx

 桜色の唇が、肉の実のようにふくらんだ亀頭にかぶせられ、やんわりと締めつけてきた。
 肉棒にそって、口内で舌を艶かしくおどらせながらそのまま唇を上下させる。
 喉奥までみずから肉の猿ぐつわを受け入れ、吸いあげる。

 男の肉に口内を満たされ、部屋の香に混じるくらくらするような男臭をいっぱいに吸い込む。
 アンリエッタの瞳がじわんとうるんで揺らめき、ほころびるように目元が弛緩していく。

「あ、すごいえっちな顔してる」

 才人の手が、顔の前に落ちかかっていた少女の前髪をさらりとかき分けて、淫らな奉仕に没頭するアンリエッタの顔がよく見えるようにしてきた。
 熱い頬に少年の手をそえられて、その視線にさらされ、彼の仔を宿した少女は羞恥に眉をさげ、長いまつ毛を震わせる。
 見ないでと言うように哀しげにまぶたを伏せ、真っ赤な顔を上下させていっそう男肉に媚びていく。

「ちゅる、ん、む、ぢゅ」

 愛戯のためあがなわれた奴隷のように、夫の前にはべり、ひざまずいて口だけで懸命に奉仕していく。
 男の肉を吸うことで自分もまた肉情に頬を染めながら、アンリエッタはもどかしげにみずからの妊婦服の紐に手をかけ、わななく指でそれをほどいた。
 ピンクの薄衣がはらりとまくれ、前がはだける。ランプの光が孕んだ裸身に照りそえられ、妖美な光景をかもしだした。

 ほっそりした上体で、そこだけ豊麗に円やかな二つの乳房は、もともと大きかったのが妊娠してさらにサイズ増量している。
 アンリエッタは両乳房を下から持ち上げるようにして、肉棒をその谷間に包みこんだ。腰かけている才人の下腹で、乳房の先が押しつぶされる。

「っと……」

 才人は乳房の谷間に自身をはさまれて、思わず腰が浮くほどに射精欲を刺激された。
 アンリエッタの体が火照っているからか、胸脂肪も蒸れて温かかい。かすかに汗がにじんだ乳肌から伝わる、絹をぬらしたようななめらかな感触。
 男のものに直に心臓の鼓動が伝わる。すべやかな温かい肉に包まれ、才人の興奮がいやがおうにも高まっていく。

「おっぱいすげーぷりぷりに張ってる。それだいぶ母乳たまってますね、後で出すの手伝いますよ。
 ……のど鳴らしたのが聞こえましたけど。やーらしーなぁ、ほんと。先のほうでもうコリコリしてるのが、俺の腹に当たってるし」

 言葉でなぶられ、屈辱と羞恥を伏せた目にきらめかせて、アンリエッタの呼吸が浅く速くなる。すっかり欲情しているのは確かなのだった。
 というより、もうずっと淫火を消してもらえていない。
 内ももに、先刻せっかくふきとった愛液がとろっと垂れるのを感じた。

「はやく終わって、わたくしにもして……」

 体の暗く熱いうずきに耐えきれず、ほんのかすかに声をもらした。
 「え、なんです?」とききかえす才人に答えず、唾液でぬめり光る桜色の唇を、またも亀頭にかぶせる。
 彼に好まれるやり方のひとつ、先のほうにやわらかな舌をからめて亀頭を重点的に責める愛撫をほどこしていく。



222:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:44:32 X2pUolBx

 ミルクをふくんでたぷんと重い乳房で肉棒をつつみ、両手を乳房の横にそえて揺すりたてていく。
 じんじんする敏感な乳首を男の下腹にこすりつける形にもなり、いっそうアンリエッタの表情が淫蕩なものになっていく。
 愛液を幾筋もながしている内股を、もじもじとすりあわせる。
 そうしながら、男の先端のみを執拗にぢゅるぢゅるとねぶり尽くす。

「う、うわ、すげー……っくそ、やべ……」

 すぐ出しちまうかも、と才人のうめきが頭上からふってきた。
 息つぎも忘れて激しい口唇愛撫を彼にほどこしながら、アンリエッタは朦朧とそれを聞く。

 腫れた乳首が少年の下腹でこすれ、たまらないむず痒さをともなう快感があり、ついでそこでじわっと温かいものが漏れた感覚があった。
 母乳が出るになってから、そこは痛痒いほど感覚が鋭敏になっている。
 手で乳肉を揺すぶるようにうごかし、肉棒を谷間にはさんだまま、ほうけたように乳首を男に自分からくにくに押しつけていると、才人の手がアンリエッタの髪を撫でた。

「きょ、今日は飲んでほしいんですが。もうすぐ出ますんで。
 その後すぐご褒美に、お豆かみかみしてあげますから。最近好きでしょ」

 それを聞いてぶるりと、腰がわなないた。
 唇を離し、「あ、あふ……」と悩ましく目を伏せ、紅潮した顔であえぐ。
 奉仕を止めて、呼吸に肩を上下させているアンリエッタを見て、何で止めるの? という顔を才人がした。が、すぐ納得した表情になる。

「あー……もしかして、想像して興奮しちゃいました?」

 頭上から聞こえるからかうような少年の声に、茹だった頭でぼんやり反論する。

「だって、あなたが、いやらしいことを言いますから……」

「いや、それ何かちがうでしょ?
 しかも姫さま、こっそりおっぱいこすりつけて自慰してたでしょうが。わかるんですってば、俺の下腹にミルクちょっとこぼしちゃってるし。
 責任転嫁せずちゃんと言ってもらおうじゃねえの。ほらアン、なにを想像して興奮したのか言ってみなよ」

「―んひいぃっ!」

 いきなりきゅっと、にじんだ乳汁にぬめり光る膨れた両乳首をつままれ、アンリエッタの喉から甘い悲鳴がもれた。
 プチュと白い母乳が、才人の指に柔らかくつぶされてわななく乳首から噴いた。
 才人はそのまま、つまんだ乳首を上下させて、温かいたわわな乳肉で自分のものをこすらせる。
 濡れ乱れた鳴き声をあげ続け、少年の前にひざまずいたまま、今夜最初の懇願を口にさせられた。

「ひぃ、や、やめて、お乳止まらなくなりますっ、あふぅっ……!」



223:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:45:07 X2pUolBx

「あ、ほんとだ。ぴゅぴゅって出た。
 えっちの時の母乳ってさ、なんかおっぱいから搾るイメージがあったけど、乳首だけでも案外出るんだよなあ。考えてみれば牛乳だって乳首を搾るんだし。
 アンがちゃんと言うまでずっと、こうしておっぱい使わせてもらうから。言えなかったら、前みたいにここだけ使ってから俺は帰るよ?」

「そんなぁ、あ、くぅ、やめて、気をやってしまいます、ううう……っ」

 二つの白い牝肉を、淫らな玩具のように使われて肉棒をしごかされる。
 アンリエッタが苛められる乳首からさらに母乳をにじませて力なく肩をふるわせた。
 肉情に染まった顔を少年に向けて、いやいやするように首を振る。

「くう……ふ、あっ……、前に言ったではないですかぁ、あんん、切ないの、お乳だけで気をやらされるのは……」

 この前のときはひどかった。

 両手を後ろで、柔らかい白絹のスカーフをつかって縛られ、ひざまずかされて、今のように両乳首をつままれて乳肉を『使用』された。
 二回彼が出すまで、母乳をぽたぽたこぼし涙をにじませながら、亀頭を懸命にねぶって奉仕した。
 才人が終わるまでにアンリエッタも何度か達してしまった。

 まさか拘束された手をほどかれた後、そのまま「じゃーねー」と帰られるとは思わなかった。
 ほがらかに手を振って帰っていく才人を呆然と見送った後、けっきょくドロドロになった女肉の疼きにどうしても耐えかねて、自分で股間をなぐさめることになった。
 涙を枕にこぼしながら延々と一晩中、朝に侍女が入ってきてシーツを取り替えようとするまでずっと。

 潮や愛液でぐっしょり濡れたシーツを見ても、その中年の女官はなにも言わなかった。
 ただお湯とタオルを持ってこさせて、羞恥に顔をおおい幼児のように泣いているアンリエッタの体を拭いてくれたのだった。
 あんな悲惨な夜は二度とごめんである。

「じゃ、どうすればいいのかわかるだろ?
 ほら、言ってよ」

 乳房をなおさら激しく上下させられる。さらに才人が腰を突きあげ、ぷりぷりした肉で本格的に自身のものをこすりはじめた。
 つままれた乳首から搾りだされた母乳が、少年の指を白く濡らしてぽたぽたとこぼれる。
 部屋のねっとり肢体にからんでくるような濃香に、孕んだ若妻からしたたる乳汁の匂いも混じっていく。
 少女の悲鳴が止まらなくなる。

 疼痛さえある敏感な乳首を、手綱でも引くようにつままれたときから、心はとうに折れかけていた。
 そのうえ乳汁をたたえて張った乳肉の谷間を激しく犯され、アンリエッタは舌をこぼしてひっきりなしに鳴く。
 才人の腿に腕をおいて、夫の腰にすがるように手をまわしながら、白いのどをそらして哀願の目で見上げる。

「い、言います、言いますう、
 興奮しておりました、ひふっ、ん、いやらしいことを考えて興奮しましたぁっ」



224:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:45:37 X2pUolBx

「どんなことを考えたって?」

「お乳もうやめてえ、ん、ん、あなたの精を飲ませていただいてっ、そ、それからご褒美に、お口でしてもらうことをぉ……
 あああ、言ったでしょう? なんれっ、もうおちち引っ張らないでぇ」

「んー、もっと具体的に言えるだろ、ほら」

「とめてくださいましっ、あ、い、イきそ、う……
 …………とめてよぉ……お豆を咬んでもらうことです、いつものようにわたくしの牝おちんちんを、ひっ、う、ばかぁ、いっぱいしゃぶっていただくことですっ!
 ひくっ、いや、イくぅ、んんんんんんっ……」

 いつものように卑語を言わされ、直後には、望まなかったやり方での絶頂を申告する声が響く。
 前をはだけられて薄く体にまといつく妊婦服が、アンリエッタが腹をゆするように身をよじるたび、さやさやと衣ずれの音をたてる。
 ようやくのことで乳首を解放され、上体をあずけるように才人の股ぐらにへたりこむ。

 と、才人が左手でアンリエッタの肩を押さえ、右手で自身のものをしごきながらベッドから腰を浮かせた。
 先端を、少女の頭の上に押しあてる。

「く、こっちも出すから……!」

 直後に、ぶぴゅりと精液が噴き、びちゃびちゃとアンリエッタの栗色の髪を白く汚していく。
 どろりと粘る精液が、頭皮にまで滲みこんで顔に落ちてくる。「ああ……」とあえぎ、その熱さに目を閉じて身を震わせる。
 夫、というより主人にマーキングされながら、若妻の乱れた吐息につやめくすすり泣きが混じる。

「いや……なんで、飲ませてくれると言いましたのにぃ……」

 かそけくうめく少女は、そろそろ自分がなにを言っているのか分からなくなりつつあるようだった。
 つままれていた乳首がじんじんと呪わしく痺れ、頭からかけられた精の臭いが淫熱を高めて思考力を奪う。
 ふらふらと首がすわらず揺れていた。

 酔い痴れたように完全にぺたんと床に座りこんだアンリエッタの肩から、するりと薄衣がすべりおちた。
 「先にたまったおっぱいを搾ってあげるからベッドに上がって」と才人の声が聞こえた。

…………………………
………………
……



225:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:46:12 X2pUolBx

 ともに全裸でベッドの上に向かい合ってすわる。
 重い腹をかかえたアンリエッタは、しどけなく脚をくずして柔らかいシーツに座りこみ、淫熱をもてあますように胸を上下させて息をついていた。
 才人はその胸に顔を寄せる。

 ミルクに濡れそぼつ右の乳頭を口にふくみ、勃起してもやはり本質は柔らかいその赤肉を舌でころがして吸いあげる。顔の前にある張った乳肌を、爪で軽くそっと掻いた。
 牛や山羊にくらべると薄味のミルク。
 肌に噴いている快楽の汗の味も混じるそれを吸いあげながら、手をそえて乳腺炎防止もかねて丹念にマッサージする。
 たわわな乳房を手で下からゆすりあげて、奥のほうに残る乳汁まで出していく。

 ……まず右乳房、それから左乳房を搾る予定だったが、才人に右の乳を搾られて我慢できなくなったのか、気がつくとアンリエッタが自分で左の乳をさわっていた。
 こぶしを口にあてて嬌声をこらえながら、反対の手で左乳房を自分でもちあげ、くにゅくにゅと乳首を指先でつまんでいじっている。

「……っ、……ふ……」

 ぴゅっぴゅと白い乳汁を絞り出すたびに、押し当てたこぶしの隙間からふっ、ふっと息が漏れている。
 アンリエッタの、艶情に光なくとろけた目がどこか眠たげに細められ、精液がたらりと髪から一筋こぼれていく。

 枕頭の桃色の明かり。

 それに照らされて淫麗にぼうと輝く、妊娠した若い牝の体。

 シーツにこぼれる乳汁の薄い白さ。

 香炉からたちのぼる閨の香煙が、熟れた官能香を部屋に満たす。

 それとは別に、孕んだ若妻の体から立ちのぼるマーキングされた雄の精の臭い、そして牝の発情の匂い。

 情夜、というべき妖しい宵。

 才人は乳首を前歯でちょっと噛み、さざめくように弱々しく体を揺らす少女の反応を楽しんだあとで、ちゅーっとひときわ強く吸いあげた。
 薔薇色に染まる腹の大きな裸身がなまめかしくおののき、アンリエッタがふるんと吸われる乳房をゆすった。
 そのまま才人が口を放すと、奥から吸いだされた右乳房の最後の母乳がぴゅぅ……と幾筋か噴きこぼれる。

 あふ、と息をもらし、濡れた瞳をぼんやりとうるめかせるアンリエッタが、催促するように左乳房をもちあげた。
 そこに顔を寄せながら、才人はからかう。



226:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:46:42 X2pUolBx

「待ちきれなかったのかよ? 自分で搾るなんてさ」

 アンリエッタのとろけた顔が恥じらいを浮かばせた。
 けれどもそれとは別にたおやかな腕が伸べられ、才人の首にまわされてその頭を引きよせる。
 はやく吸って、とばかりに震える乳首を男の唇にふくませようとしながら、切れ切れに甘い媚声でアンリエッタは言い訳した。

「だって、お乳が、もよおして……」

 ……わ、わかっちゃいたけどこの人やらしー体だな、と思いつつ才人は左乳首も口に含んでやる。
 乳首を前歯でかすかにはさんでやや強く吸うと、弱いシャワーのように口の中にミルクがひろがった。切なげな悦びの鳴き声が、とぎれとぎれに才人の頭上で聞こえる。
 アンリエッタが自分である程度出していたため、左乳房はそう時間がかからないと思われた。

 左乳房を吸いながら、才人は手で右乳房を愛撫する。
 それは練り絹のような感触になっており、握りしめると指が埋まりそうである。乳汁を完全に出し切ってしまうと、張りつめていた乳房がふんわりと柔らかくなるのだった。
 そのある意味でもっとも女の柔らかさを体現する肉を、楽しむようにタプタプ揉みたてていく。

「ぅ……くぅん……ふっ……」

 また達しそうになっているのか、きゅっとアンリエッタが才人の頭を抱きしめる。
 幸いにも左も終わるころだった。息ができなくなる前に、才人はジュルジュルと激しく吸いあげる。じゅわぁと最後のミルクが搾り出された。
 少女の声が吸われるのと同様に一気に、あわせて溶け崩れている。

「うぁんん、ひんんんっ……おちち、きもちいい、ぁああ、いくぅ…………んんむっ!?」

 才人が顔をあげ、アンリエッタの肩をつかんで唇を急に重ねた。
 少年が口にふくんでいた、少女自身のミルクを口うつしされる。
 一瞬驚きに見開かれたアンリエッタの瞳がすぐに揺らめき、夫の腕に身をまかせながらのどを鳴らして自身のそれを飲む。

 ミルクと共に口内にすべりこんできた才人の舌を、胸での切ない絶頂の余韻とともに味わわされる。
 香炉からくゆる香りが、ますます深く体にどろどろした淫情を植えつけていく。
 唇をようやく離され、紅艶に染まった顔をうつむかせてあえいだのも束の間、息つぎのあとでまた強引に唇を奪われ、今度は自分が舌を吸われる。

 頭の中にかかる温かい蒸気は、クリームがかった肉色。

(におい、においがだめ)

 室内に充満する香。秘めやかな息づかいと桃色の明かりの中で、何よりもその濃厚な香りがアンリエッタの情火をあぶるのだった。
 この呪わしい香が、最近はいつも情交に使われてづんと脳裏を痺れさせる。



227:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:50:39 X2pUolBx

 結婚する前に、蒸し風呂で肌を重ねたときも、媚薬めいた甘い花々の香のなかだった。
 けれど宮廷で調合されたこれは、自分で使ったあのときの植物エッセンス主体のあれとは違う。

(こんな、淫らがましい)

 竜涎香、麝香、黄熟香そしてほかの様々な香を混ぜ、特別な霊薬だか何かを入れてあるこれは、結婚した王族のため調合される秘伝の香だということだった。
 世継ぎをもうける子作りに、効果を発してきたという。

 動物の分泌物が主体の香。
 植物の香より、はるかに直截的で、獰猛で、さまざまな匂いが複雑にからみあっている。

 花実が熟れ腐れていくような濃く甘いにおい。

 発酵が進んだヨーグルトのようなにおい。

 精液のような。
 腋臭のような。
 汗のようなにおい。

 それらが渾然と混じり、溶け、淫らなやるせなさを体奥から呼び覚まそうとする。

 官能を強引に引き出して、男と女を雄と牝に戻すための、高貴なくせにこの上なく淫猥な香。

 ぷは、と才人がようやく唇をはなし、つかんでいたアンリエッタの肩をそっとベッドの上に倒す。
 妊娠した彼女のために用意された、深雪のように白く柔らかいシーツの中に横たえられながら、アンリエッタは執拗にまつわりつく匂いから逃れようとするかのように首をふった。

 お腹の大きくなった少女は肌をほんわり上気させながら、乳房の下で自分の体を抱きしめ、惑溺したように艶かしく身をよじって哀しげな声を出す。
 甘ったるいほど、その声はとろけている。

「ああ……このお香はやっぱりいやぁ……
 もうみんな嫌いです、侍女たちも、侍従長も、あなたも、なんでみんなしてわたくしをこんな……こんなみだらな女にさせるのぉ……
 やや子をつくる務めは、ちゃんと果たしたではありませぬかぁ……」

 アンリエッタはとうに腹に子を宿しているのだが、二日に一度か三日に一度の情交では、かならずこの香の中で抱かれ、執拗に体に覚えさせられていた。
 いまではもう、この香をかがされるだけで肉欲に身がただれ、じわっと脳裏がうるんでしまう。

(出産間際で精神が弱くなってるのもあるんだろうけど、姫さまさすがにそれは被害妄想……かな?)

 才人は首をかしげた。
 いつも香を渡してくれる女官は、あまり感情を表にださないながらわりとお茶目な性格の気がする。別の女官たちも、すれ違うたびにときどき笑いをもらしてるし。



228:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:52:35 X2pUolBx

「いやほら、姫さまが産まなきゃ王家直系は断絶だし。みんな王家のために頑張ってくれてるわけです」

「ですから、やや子ができた後なのにこの香を使う必要はないではありませんかっ」

 アンリエッタの抗議に、才人は真剣な顔になって親指をぐっと立てた。

「いや、産まれるまでが勝負ですから」

「そ、それ何の答えにもなっておりませ―ひゃううううっ」

 とうにべとべとの股間に、才人の手が差し入れられ、少女の秘部を浅くかきまわした。たったそれだけで口を封じられる。
 ヌチャヌチャと水音をたてられ、腰をよじりながら脚を閉じてそれをどうにかとどめようとする。
 もちろんそんなことで指が止められるわけもなく、蜜をこぼして腰がびくびく震えだしたころ、責めが中断された。アンリエッタの朦朧とした脳裏に才人の声がとどく。

「ほら、約束どおり口でしてあげますって。脚開いて」

…………………………
………………
……

 このあえかなる春の夜。薄くたゆたう香の煙。

 艶情が溶けだして満ちたような室内の空気。

 豪奢な寝台の上であお向けに横たわり、開いた脚の間に顔を埋められてすすり泣く少女の声。

「ぅ、ふぅ、イク、またイくぅぅ……」

 嫌味なほどに柔らかいシーツの海で溺れるように、アンリエッタは才人ににがっちり押さえつけられた腰以外をくねらせて泣き悶える。
 孕んだ腹の向こうで自分の股間に埋められている少年の頭を手でおさえ、黒髪に指をつっこむようにしてかき回し、紅潮した内股をビクビクと震わせて愛液を大量に噴きこぼす。

 才人に両太ももの内側をおさえつけられて脚を押しひらかれ、もうずっと勃起しているクリトリスを執拗に口唇で愛撫されていた。
 最初に口だけで包皮を丹念に剥かれたときからもう駄目で、首をふって絶頂に鳴かされた。
 それから延々と歯と舌、または歯と唇の組みあわせで、肉悦のためにある器官を甘やかに咬みしだかれ続けた。

 強烈すぎる刺激に、最初は何度も勝手に腰がはねて反抗しようとしていたが、今ではすっかり屈服して快楽を受けいれ、弱々しくわななくのみだった。
 舌でころがされる小さな肉の粒の下では、蜜壺が鮮紅色の粘膜をクチャクチャとさみしげにうごめかせ、壊れたように噴く蜜が尻の谷間をとおって垂れ、その下のシーツまで濡らしている。



229:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:53:26 X2pUolBx

「ぁ、あぅ、あんんん、イクぅぅ……イっておりますう……」

 鋭い絶頂を間断なく叩きこまれ、焦点が合わなくなった瞳を宙にさまよわせながら、アンリエッタは呆けたようにそれしか言えなくなっている。
 重ねられる絶頂にゆるく痙攣する体は、官能の汗にしっとり濡れ、薔薇色に染まって香気をただよわせる。

 肉豆を責められると、最初こそ泣きわめくように暴れようとする肉体も、長く続くとあきらめて麻痺し、くったり快楽にひたるのが常だった。
 このまま続けられると、最後にはたぶん気を失うだろう。もう意識は半分とんでいる。
 ……それでもやはり今のアンリエッタの体は、完全には満足できないのだけれど。

 と、才人が唇から糸をひいて顔をはなした。
 完全に絶頂の反応が鈍くなったので中断したのである。

「気持ちよかった?」

「……ぁぁぁ…………はいぃ……」

 よだれを桜色の唇に光らせ、けだるげにぴくぴく身を震わせながらアンリエッタは陶然とつぶやいた。
 解放された腰がシーツに皺をつけるように、なよやかにうねる。
 その淫麗な痴態に、才人が当てられたようにう、と固唾をのみ、ややあって提案した。

「刺激変えてみます?」

…………………………
………………
……

「いやあ、そんなところはいやぁ!」

 アンリエッタはうつぶせになってお尻を上げ、上体は大きなクッションに腕をまわして抱きつく格好。
 そのままアヌスに舌をはわされていた。汚辱感と羞恥、それに相乗するぞわぞわとした妖しい感覚。
 少年の思惑どおりに、必死にクッションを抱きしめながら乱れた声をあげて、鮮烈な反応を示してしまう。

 肉豆咬みにつづき、玉なす肌の真裸を、異質の快楽で上気させられる。
 牝尻の双丘を手でむにりと割りひらいて女肛を愛撫していた才人が、舌をはなして言った。

「ほら、ベッドにひざついてお尻ちゃんと上げて。そうそう、お腹に負担かけないよーに。
 こっちだって気持ちいいってことを、以前にさんざん体に覚えさせてあげただろ。ほら、足の指きゅっと握りこんでるし」

「ちがう、ううぅ、ちがいます……」



230:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:54:07 X2pUolBx

 その否定が嘘だと、自分でもよく知っている。
 お尻への責めはなるべくしないで欲しかった。子宮責めとは少し違う形で、アンリエッタは自分というものを見失わされてしまう。

 以前にそこを執拗に調教された期間があった。

 それから、そこに触れられるたびに拒否感を示しながらも、責められながら体が勝手にぞわぞわと変質して屈服しはじめ、罪深い快楽を得てしまうようになった。
 ことに、そこを犯されながら前をいじられる責めを受けると、黒い悪魔的な感覚の絶頂が止まらなくなり、最後のほうではくりかえし潮を噴いて、ときには失禁さえしてしまう。

 このときは、表面を舐められているだけだったけれど、そこがもうひくひく蠢いているのは自分でもよくわかるのだった。

「じゃ、前も一緒にしとこうか。
 あ、ここ腫れてる。お潮だいぶ溜まってる?」

「ひぃんっ」

 ぬぷんと蜜壺に指を入れられ、恥骨裏に指をひっかけられた。
 とたんに腰から走る電流に舌をつきだし、艶めく唄をうたわされる。
 指で膣内の敏感な一点をこすられながら、また男の舌でアヌスを愛撫されだす。

 悪寒に似た性感が、剥いたゆで卵をふたつ並べたような美しい尻肉をわななかせる。
 アンリエッタはこの呪わしい肉悦で鳴かされるのは耐えられないとばかりに、ぎゅっと抱きしめたクッションに顔をうずめた。
 白鳥の羽毛をつめたモスリンカバーのクッションは、少女の体を優しく受けとめてくれる―が、あの淫香はやっぱり布を通して頭のなかに入ってくるのだった。

 涙に目をうるませてくらくらする香を吸いこみ、下半身をいいようにされて恥悦を味わわされる。
 匂いに脳髄まで犯され、お尻の穴を舐められながら恥骨裏を指でこすられる責めに、たやすくアンリエッタの肉が蕩け崩れる。

「ィ……くぅ……」

 クッションから離した可憐な唇をふるわせ、悦楽と恥ずかしさに煮えた声をつむぐ。
 蜜をよだれのように噴きこぼしながら、才人の指を引きこむようにクチュクチュ咀嚼していた蜜壺が、絶頂に痙攣してきゅうきゅうと締まった。

 ……が、少年の責めはまったく変わらなかった。
 その締めつけをほぐすようにさらに指を突きこみ、震える膣内のざらざらした一点を執拗に掻いていく。
 膣での絶頂にあわせて固く締まっている女肛もぬるぬる舐めしゃぶられて、アンリエッタがとうとう惑乱した声をあげた。

「あひ、やああぁ、今き、気をやっておりますのにぃ、おしりだめぇ、
 やだ、くる、噴いてしまうぅ……ん、んんんんんんんんっ!」



231:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:54:46 X2pUolBx

 無意識にぐぐっと腰を背後に突きだし、才人がこすりやすいように体が協力してしまう。
 尿道をジュッと潮がかけあがって、少女は白くくるめくような絶頂にのみこまれた。

「ぉ、ぉあ、ああああああああ、
 ま、またこんなぁ、ひ、ああああ、んーーっ……!!」

「っと、ほんとに一杯出るな……あーあ、俺ぐしょぐしょ。
 お尻をびくびくさせて、後ろに飛ばしちゃって。それ恥ずかしくないのかよ?」

「は、はずかひいぃ、くぅぅぅんっ、とめひぇ、とめてぇ……」

 言葉責めに被虐感を刺激され、アンリエッタの瞳がいっそうとろんと濡れる。
 クッションに抱きついたまま、背をそらして流麗な曲線をえがき、猫のようにしなやかに尻を高く上げ、プシャプシャと潮を後方に噴いてしまう。
 止まない絶頂に、子をやどした腹までをブルブルと胴ぶるいさせていた。

…………………………
………………
……

 陶器の香炉からくゆる煙は、濃い乳色の濃霧のよう。
 かすみと出でては、もやと溶け、甘く、また重く苦しく、少女を責めさいなんでいる。

 アンリエッタは柔らかすぎるベッドの上に膝立ちになり、重なる絶頂での消耗と腹の重さによろめきながら、カーテンにしがみついて鳴き続けていた。
 目覚めてはいたはずなのに、潮を噴かされたあとの記憶が少し飛んでいた。

 いまは後ろから才人に抱きしめられている。彼の両手が腰の前に回されて、アンリエッタの股間でぐちゅぐちゅ動き続けていた。
 栗色の髪を鼻先でかきわけるようにして、才人がたおやかなうなじに唇をおしあて、きつく吸い上げてくる。
 同時に赤く剥けたクリトリスをつままれて膣口を指先でかき回され、重い腹をゆすってカーテンをぎゅうと握りしめる。

「ああ駄目、いき、イきますう、あああっ、ああ……」

 白いのどを反らし、アンリエッタは乱れきった声をほとばしらせた。
 こてんと首が前にうなだれ、すがりつくベージュ色のビロードのカーテンに頭をおしあてる。
 ベッドのシーツ、力なく震える少女のひざの間にはぼたぼたと蜜がねばり落ちていた。

「準備、ちょっとできすぎかな、コレ。じゃ、そろそろ入れますんで、お尻ちょっと突き出して。
 今日も優しくするからさ」

 待ちかねたというふうな才人の声に、のろのろと頭を上げて、どこか諦めた者の悲哀をただよわせてつぶやく。



232:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:55:51 X2pUolBx

「あ……また、『やさしく』……」

 抱きしめられたまま、ぬる……と膝立ちで背後から侵入される。
 あふっ、と押し出されるように息がもれた。
 ここ最近いつものように、才人のものが蜜壺をいたわるように慎重に入ってくる。膣道の七分目ほどまで入って、それは止まった。

「んっ、ん」

 アンリエッタはまぶたを伏せ、静かな侵入者を受けいれる。
 ぬちゅ、ぬちゅ、と、本当にそぉっと抽送される。以前のように乱暴なことは決してされない。子宮口に触れることさえなく、すぐ肉棒は引き戻される。
 枕頭の明かりのように、淡い桃色の情交。

 抱かれる若妻は、熱く火照った肌をぽうと薔薇色にそめたまま、絶望と艶情のこもった吐息をついた。

 少女がもろい雪の結晶でもあるかのように、少年がゆっくり繊細に腰を動かしてくる。
 そのくせ上のほうでは、アンリエッタのきゃしゃな首筋や肩を、きつく吸ったり咬んだりして、痕をつけようとしているのだった。
 なめらかな肌が、男の乱暴な口づけによって痛々しいほどにところどころ変色している。

 数日前の夜のキスマークも、まだかすかに残っているはずだった。
 それなのに、すぐまた新たなしるしを付けられ、少女は伸びあがるようにして切れ切れに乱れた声をあげる。
 切なげに鼻を鳴らして首まわりに口づけを受けていくアンリエッタに、才人が背後から満足そうにささやいた。

「いやー実は、ずっとこうして痕をつけたくってさ。
 だって前まではえっちしても、姫さますぐ次の日とか公務があったから、見えるとこは強くキスできなかったし。
 でも今はほら、こうして子供うむために離宮にいるから人目につかないもんね」

 アンリエッタの苦悩も知らず能天気な言い草に、しぜんと押し殺した怒りのこもった声がもれる。

「……わたくしは世話役の侍女たちに、いつも見られて恥ずかしいのですが」

「え? あ、ああいや、そういえばそうだよな。って、もしかして朝のお風呂とかも一人じゃ入らせてもらえないとか?」

 まさかと思ったのだが、アンリエッタに背を向けられたままこっくり首肯され、才人は顔を赤らめた。

「……つーことは、髪や体にこびりついた俺のせーえきとか全部見られてるのか……そうだよな、考えてみればアンの世話からシーツ交換とか全部あの人たちの役目だし。
 ……きゅ、急に恥ずかしくなってきたぞ……」



233:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:56:28 X2pUolBx

「わたくしのほうがずっと恥ずかしいですわ!
 わたくしだって嫌なのですっ、でも侍従長にまで『わがままを言ってはいけません、お世継ぎまで宿した玉体に何かあればどうします』と怒られて……!
 だからほとんど一人では行動できないし、あなたは少ししかそばにいてくれないし、たまに来てくれたと思ったらいつも意地悪ばかり!」

 なんだか妊娠してから、逆に王宮内の立場が弱くなった気がする。自由のほうは、これはもう完全に奪われているのだった。
 金の籠で大切に飼われる小鳥のように。
 涙声でのアンリエッタの訴えに、才人はあわてた。

「ご、ごめん。でも、本当に仕事覚えるのが忙しいんだよ。
 だいたい、元はといえば姫さまが、ルイズと示しあわせて、二人してこっそり避妊薬飲まなかったのが原因だろ」

 と、才人は腕の中のアンリエッタが細かく震えだしたのに気づいた。様子がおかしい。
 怯えたようなかぼそい声が才人の耳にとどいた。

「……こうなったことを、やはり怒っているのですね?
 無理もないのはわかっているのですが、でも、あなたはルイズが一番だし……わたくし、いつ捨てられるか怖かったので、だから」

 本当に出産前後は精神が不安定な時期であるらしい。個人差もあるだろうが、少なくともアンリエッタはかなり振幅が大きいようだった。
 思いもかけない話が飛び出してきて、才人は先ほどにもましてうろたえた。

「ち、違うって。どちらが一番とかじゃ……」

 たしかに、才人はルイズに対し深い情愛がある。が、アンリエッタに対しても、それとはまた微妙に違う種類の情を抱いているのだった。
 才人にはうまく言えないが、ルイズは『そばにいたい人』。アンリエッタは『そばにいてやりたい人』という感覚である。
 どうにかしてなだめにかかる。

「え、えっと、そんなことないってば。ほんとに」

 けっきょく才人の頭では、ろくな言葉がとっさに思い浮かばない。口のうまい男がまったくうらやましいものである。
 うまく話すことはあきらめ、後にすることにして、才人はもっと直截的な方法でなぐさめる。
 またキスを首筋にほどこしながら、結合部をぬちゃぬちゃと揺すりたてていく。 

「あ、や、またそんな……!」

 アンリエッタはたちまち元通りに情火を燃え上がらされ、眉を切なく下げて恨み言をこぼす。
 簡単に黙らされてしまう自分の体がいちばん恨めしい。
 後ろから抱きしめてくる才人の腕に、恨めしさと安心感を同時に抱きつつ、アンリエッタは桃色のもやがかかった脳裏で哀しげに思う。



234:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:57:03 X2pUolBx

(また……あのように抱かれるのね)

…………………………
………………
……

 長い夜。
 波のようなしわがよったシーツの上で、一枚の羽を扱うようにそっと抱かれていく。
 時間をかけられて、高まりきっている性感を、さらに薄皮を一枚一枚剥くように丁寧に。

 少女が懸命にしがみつく滑らかなビロードのカーテンが、夜のなかで白くおぼろに揺れる。

 物憂い快楽に、かすかなあえぎが弱々しくもれる。彼女の浸されきった官能の毒がしたたるような声。
 ランプの弱光とその影に妖艶な夜気が満ちている。

「……ぁっ……ぁ、ぃ……」

 才人のものを浅く埋められた蜜壺から、肉棒のカリが引き出されるたびにどろりと蜜がねばり落ちる。
 女の媚肉が、出て行こうとする男肉ににゅにゅるとからみつき、引きとめようとする。
 アンリエッタの栗色の髪にべっとりこびりついていた精液が、とろーりと一筋、生え際から額に垂れてきていた。

「ぃく……」

 何度も訪れるようになった穏やかな法悦の境地に、またじんわり上らされ、媚毒に溺れきった表情で報告する。
 その間にもぬちゅりぬちゅりと抽送され、熱い息を吐いて次のおとなしい絶頂にとろとろと上らされだす。
 ときおり桃色に茹だった全身が痙攣する。

「く……また、いく……」

 乳房を背後からまわされた夫の手にこねられて、柔媚な肉がむんにゅりとゆがみ、ぷくんと膨れた乳首が白い乳汁をにじませた。
 胸での淫感に膣内が連動し、なおさら多くの蜜が分泌されて肉棒に吐きかけられる。
 あまりにも正直な反応を示して、ぶるぶるとカーテンにすがりつくアンリエッタに、才人は訊いた。

「気持ちいい?」

「あ……あ……きもちいい……つらいぃ……」

 アンリエッタのぽうっと血の色を透かしてしとどの汗で濡れた肌は、湯気さえほかほかと立ちのぼりそうなほどだった。
 そろそろすっかり出来上がってきたなあ、と才人はその凄艶なさまを見て思う。
 忘れずに腰をゆったり送り、アンリエッタに蓄積する快感を与えていく。



235:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:57:53 X2pUolBx

「あ、自分で腰使ったらだめだってば。いいから任せといてよ」

 ふらふらと後ろに突きだされて揺れてきた少女の腰を、言葉でとどめる。
 アンリエッタが淫熱に朦朧とした声を発した。

「……もういいでしょう、もう……」

 深く挿入されて子宮口を小突かれ、重い絶頂を味わわされて体を満足させてもらっていたのは、もう半年近くも前のことだった。
 あの苛烈な責め、男の手にがっちりとらえられ、女体の芯を小突きまわされて強引に味わわされる、重く深い法悦の境地。

 それを、「大事な体だから」という理由で、もうずっと与えられていない(似たような理由で、子宮を揺らすようなアナルセックスも禁止)。
 女の肉にさんざん刷りこまされて、男に激しく責められなければ完全には満足できない体にされているのに。

 そのくせ閨の情交だけは三日とおかず続けられ、体をずっと火照ったままにされている。
 肉豆を転がされることで、乳房を搾られることで、指や舌で恥辱的にアヌスを愛撫されることで何度も達しながらも、最後のとどめだけは刺してもらえないのだった。
 そして挿入されているときが一番つらい。天国がそこに見えているのに、煉獄にとどめおかれるようなものだった。

「ん、そうだな、そろそろやめようぜ。二人ともいっぱい楽しんだしね」

「そうじゃないの、ぁぁ、わかっているくせに!
 ねえ、ほんの少しだけ、奥まで……激しくして」

「それはだめですってば。あ、そろそろ出ますよ」

「ゆるして、ゆるしてくださいまし、そんな浅いところいや、ちゃんと動いてええ……
 あ、びくびくして、ん、熱い、イクぅ、んん、いくぅ」

 膣口のあたりだけでくちゅくちゅと肉棒をしごかされ、必死に精液をもらおうと吸い付く粘膜。
 男のものが脈動し、亀頭しか入っていない状態で、とぷとぷと精液を蜜壺に注ぎいれた。
 あさましくすするように膣道がうねって精液をこきゅこきゅ飲む。アンリエッタが身をわななかせて、熱い精を秘肉にしみこまされるだけで起こされたもどかしい絶頂を受け止める。

「俺も気持ちよかったー。ありがと」

 才人にちゅ、ちゅと優艶なうなじに口付けられ、そこからさざ波のような快美感が走る。
 淫らに少年の亀頭を咀嚼する蜜壺のなかで、精液と蜜が混じったものがクチャクチャと鳴る。
 思考がふつりと煮え、アンリエッタは首をふって腰を後ろに押しつけるようにしゃくった。

「いやぁ……終わらせないでっ、まだわたくし」

 本当のところ、続けたところで救いがあるわけではなかった。それでも、いつも求めてしまう。
 才人も一定の興奮をたもっている証に、彼のものは萎えていなかった。
 じゃ続けるよ、とささやかれ、ず、ずとまた弱い動きを再開される。



236:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 13:58:34 X2pUolBx

 すぐにアンリエッタの脳裏に薔薇色のもやがたちこめる。
 だらしなくよだれを口の端からこぼして、少しでも多く快楽を受け取ろうと尻を後ろに突きだそうとする。
 だが、今度はがっちりと腰骨のあたりを手でつかまれた。

「だめだって。激しいのは禁止です」

「そんなぁ、う、う、ひん、奥、もっと奥にきてくださいまし、
 や、ああん、あ……ああ……」

 アンリエッタの腰を固定したまま、膣口の肉の輪状の粘膜で、亀頭だけを少年がしごいてくる。
 浅く執拗に、延々と。熾火をちろちろとあおりたてるように。
 濃霧のようにアンリエッタの体から淫気がくゆり、香炉の煙とからみあって室内にふりそそぐ。

「ぅぅぅ……イくぅ……」

 涙を紅潮した頬に流して歯をくいしばり、臨界点の向こう側へゆっくりと越えさせられる。絶頂の一線をいつのまにか、ふらりとまたぎ、また一歩さがってこちら側に戻ってくる感覚。
 あまりに簡単に来るそれは、腹が重くなりだしてからのこの数ヶ月、香をかがされながらまったく激しい責めをしてもらえず、限界まで煮つめられた体がじれったい責めに順応した結果である。
 だがそれは、本当に気休め程度のごくうすい絶頂で、かえって肉をただれさせるのだった。

「んん……イきます……ひっく、くるしいのぉ……」

 無惨なほどの官能香のなかで時間の感覚がぼやけていく。どのくらいつながっているのかよくわからず、ただ薄明かりの中でじっとりと、気だるい絶頂にひたらされる。
 肌を紅艶に染めて、重い腹を震わせ、はひ、はひとあえぐ。
 気がつくと前に手をまわされてクリトリスに触れられている。

「そ、それ、強くしていいですから……あ、やだ、なんでそんな……!」

 もう、肉豆さえいじめてもらえない。包皮を戻されてその上からゆるゆると、ほとんど力を入れないかすかな触り方で揉まれているだけ。
 けれども、理性を飛ばすにはじゅうぶんだった。

「―もう嫌ぁぁっ! なんで、なんでもっと動いてくれないの、思いきりして、奥まで乱暴にしてええっ」

 あ、来た。そう才人はつぶやいた。途中で癇癪を起こされるのも慣れっこである。
 「駄目ですって」と拒否しながら、相も変わらず浅く、またはゆっくり動いて少女を鳴き悶えさせる。

「奥にはもう赤ちゃんいるだろ? 大切な体に何かあったらこまるしさ」

「少しくらいならかまいませぬっ、ん、んんん、くぅ、
 ふぁ、いま気をやっているのかそうでないのかわからなくなっておりますぅ、ひっく、たすけて、こんなのはいやあっ!」



237:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 14:00:02 X2pUolBx

「と言われても、御典医や侍従長さんからきつく言われてるしさ。激しい性行為厳禁って」

「ラ・ポルトなんか悪魔のおやつになればいいんだわ!」

「そ、それはちょっとひどい言い方のような……」

 じっさい婚姻の儀の後、才人がラ・ポルトに会ったとき侍従長は、大切に育ててきた姫君を孕ませた悪虫の首をこの手で締めてやりたいという目をしながら、こまごました注意を与えたのである。
 いわく、少しでも腹部に負担がかかるような性行為は厳禁。深い挿入一般は禁止。女性上位も念のため避けろ。
 また才人にとっても、なにせ女性を孕ませたなど初めての経験である。アンリエッタとの行為で、それまでさんざん無茶をやってきたことを忘れたように、慎重に抱くことにしていた。

 「あまりわがまま言うなよな」と才人はつぶやき、右手でアンリエッタの腰をつかみながら、左手で肉豆を包皮の上からつまみ、軽く圧迫する。
 美少女のますます濡れ乱れていく声を聞きながら、むらむら湧きおこる嗜虐心のままささやく。

「ふつうの女の子は、丁寧に抱かれて満足するんだってば。アンだって結婚して最初のころは、優しく抱いてもらえるようになったって喜んでたじゃないか。
 たった数ヶ月で、また乱暴にされたくなったのかよ?
 さっき、周りにみだらな女にさせられたみたいなこと言ってたけど、違うだろ? ほら、もともとえっちな女の子だって認めてみろよ」

「認めました、何度も何度も認めたではありませんかぁ!
 認めるからはやくしてっ、後生だからぁ!」

「んー。どこをどうされたいのか、具体的に言ってくれたら気がむくかも」

「……おま○、こ……おま○こぐちゃぐちゃにして、やや子の部屋まで突いてっ、あなたのおち○ぽを奥のほうでしゃぶらせてぇっ!
 ひっ、えっく、次は何を言えばよろしいのぉ? もうなんでも言います、なんでもしますから、今夜こそお情けをくださいましぃぃ……」

 花からこぼれる露のような涙をぽたぽたこぼす。
 カーテンを引っ張って揺らし、羞恥もなにもかも忘れて血を吐くような叫びで、教えられた知るかぎりの卑語を使って懇願する。
 ここ最近いつもと変わらない流れだった。

 生殺しに耐えかね、途中からは乱れた痴態をさらしながら、苛烈な責めを乞う。
 いつも今のようにアンリエッタの理性が切れると、才人が調子に乗ってさまざまなことを言わせるのであった。
 「生まれつきの淫らな体」だと認めさせられ、「寝室では夫にすべてをささげて隷従する」ことを言葉と行為で永久に誓わされている。

 そこまでしても、才人が以前のように激しくしてくれることはなかった。泣いて懇願を繰りかえし、それでも延々と浅く優しく犯される夜。
 そんな悲惨な淫夜でも、いつのまにか快楽に中毒させられていた体を、香と何ヶ月もの焦らしで完全に開花させられたアンリエッタは、絶えず求めざるをえないのだった。

 今も両手で腰をがっちり固定されて、興奮の限界に達してわななく蜜壺をゆったりと犯され続けている。たまに奥まで入っても、けっして子宮まで行くことなく肉棒が引き戻される。
 体をはとうに沸点まで達しているのに、決して煮立ててもらえない。とろりとろりと穏やかに上りつめて、アンリエッタは甘鳴きして乞いつづける。

「奴隷にでもなんにでもなりますからして、これ以上わたくしを嬲らないでぇ、あ、あああん、……いくぅ……、
 ひふっ、……なぶって、嬲ってよぉ、後生だから以前のように嬲ってえぇ……」



238:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 14:00:53 X2pUolBx

「どっちですか? いじめられたいのかそうじゃないのかわからないんですが」

「え、ひぁ、ぁ……あれ? ひっ、くぅん、また、いくぅ……
 ……あああ、わからない、もうぜんぶ訳がわからないぃぃ……」

 もちろん才人には、支離滅裂なアンリエッタの言葉の意味はわかっている。
 でもまあ、うん、可哀想だけどほんとに乱暴にしたら危ないかもしれないし、このまま見とくかなと才人は思っているのだった。
 建前だけど、建前でも大事である。ちなみに本音は、単に見ときたいだけ。

(慎重な行為をしてたのは最初は本当に、おっかなびっくりだったからだけどさ……
 でもそのおかげで姫さまがここまでエロいお嫁さんになったのは、嬉しい誤算だなあ)

 正直、トリステイン有数の麗人が自分の腕の中でここまでくねり悶えるさまは、見ているだけで楽しい。
 玲瓏たる美貌。
 女らしい曲線をえがく優美な体。
 少女と成熟した女性のはざまの年頃で、双方の魅力を併せもって色香をただよわせる、上品で優しく、しとやかで、凛然として、楚々たるレディの代表みたいな人。

 親しい者しか知らない別の一面では、わりとおてんばで、我が強くて、時々まわりが見えず、感情的で激しくて、そのくせ寂しがりやでひどく弱い人。

(そばにいてやりたい、なんて思う一方でなんだけどさ。
 いじめたくもなるんだよなぁ、つい)

「っく……く、いく……堪忍してぇ、
 なんれもいいからとにかくどうにかひてぇ、あたまのなかがとけておりまふぅ……」

 少女はぬちゅぬちゅと抽送を受ける腰をぶるりと振るわせる。つながったところから、発情の証である蜜を休みなくこぼし、惨めにシーツを濡らしている。
 完全に惑乱してカーテンを引っ張り、アンリエッタはもつれてきた舌を懸命にうごかして慈悲を乞う。

「すこしだけでいいのれす、ほんのすこし、ほんのちょっとらけお情けをくださひぃ……」

「少しね。それでいいんなら」

 才人がそう言うと、腰を進めておずおずと肉棒を進めてきた。
 戸惑うようにひさかたぶりの男の肉をむかえた奥付近の膣肉を押しのけ、亀頭が子宮口をねっちりと押す。
 あまりにも強烈に焦がれて求めずにはいられず、それでももらえるとはほとんど期待していなかった刺激。
 それがいきなり与えられて、アンリエッタの舌がこぼれ、瞳の焦点がぶれた。

「~~~あっ、」

 じゅわぁと白く脳裏がうるみかけたところで、すぐに肉棒がひっこんでいく。
 子を宿した女の芯がいまのノックで一段と強烈に疼きだしたのに、である。
 ビロードのカーテンに顔を埋めて、ついに本格的に泣き出したアンリエッタの体を、才人があらためて抱きしめ、また腰をゆるやかに使い出す。



239:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 14:01:34 X2pUolBx

 爛熟しきった肉体をさらに追いこまれ、少女がとうとう獣のように乱れた叫びをあげて体をゆすった。
 重い腹を動かさせないよう、少年が後ろからその熱い肌をしっかり抱きとめている。
 汗と精液で湿った栗色の髪が横にふりたくられた。子供に戻ったような狂乱した懇願が涙とともに宙にふりまかれる。

「いやぁ、ゆるひて、どこまでっ、どこまですればゆるひてくださるのぉ、
 またいく、うごかひたらいや、あ、なんで、とめないれ、うごいてぇ、んく、んんん、イく、ひっく、あぁ、たすけてぇ、
 もぉあなたに全部ささげたれはありませぬかぁ、わたくひなにものこってないぃ、いじめたってなにもでてきませんん……」

…………………………
………………
……

 淡いランプは枕元。

 若いつがいが体位を変え、正常位で結合している。
 悲惨なほど熟れとろけきってクチャクチャ開閉していた秘肉を一回シーツでぬぐわれ、それからまた少女は浅く優しく犯されている。
 ベッドの上に横たわり、大きな腹を上にむけて脚を開かれ、くぷくぷと物ほしそうに亀頭に噛みつく膣口を堪能されていた。
 きゅっと指が丸まりっぱなしの足が、宙でときどき生々しく痙攣する。

 香炉の香に負けないほど、淫艶な香気を桃色の汗肌からくゆらせた少女。
 いっそ眠たげに頭を横だおしにして、瞳を肉のまどろみに潤ませ、もう絶頂の報告も懇願もアンリエッタは口にしていない。

 そのかわり、ひとさし指と中指を口に入れてペチュペチュとねぶる音が室内にひびいている。先ほど、のろのろと自分の髪にこびりついていた精液をすくいとった指だった。
 まるで、どれだけこいねがっても与えられない強烈な絶頂の、せめてもの埋め合わせにしようとするかのように。

 魂を飛ばしたように、意思の光の消えかけた瞳の焦点はどこか遠くをさまよっている。
 ほつれて汗で額にはりついた髪。
 にじんだ母乳をたらりと流し、ふるんと柔らかく揺れる白い乳房。
 淫猥な波を形づくるシーツの上で、ときおり孕んだ裸身がもぞもぞ動く。

「ん、三回目きそう……今日はこれで最後にするから」

 才人がアンリエッタに声をかける。
 返事がないため、彼は身をのりだして、腹部に体重をかけないよう注意しながら、覆いかぶさるように若妻の顔をのぞきこんだ。
 姫さま? と至近でよびかけてみるが、いとけない子供のように指をしゃぶる音しか返ってこない。

 それでも、横を向いていた顔がのろのろと上を向いて、細められていた目が開かれ、焦点が合っていないながらも才人を見る。
 少年は愛憐の情をそそられ、幾筋もの涙で汚れている紅潮した頬に右手をのばし、涙をぬぐおうとした。



240:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 14:02:15 X2pUolBx

 がぶ。

「いでででででででで!?」

 才人は手におもいきり噛みつかれて悲鳴をあげた。
 激烈な心情をこめて、アンリエッタがぎりぎりと歯を少年の手にくいこませている。

「ででででで! ま、待ってくれ! 悪かった、意地悪したのは悪かった!」

 ふーっ、ふーっ……と息をつきながら、アンリエッタがようやく男の手から口を離す。
 完全に目の色が変わっている。
 身をおこし、少女の歯型がくっきりとついた手をおさえて、才人はため息をついた。

「わかったよ……ちょっとだけだからな」

 細心の注意をはらって、腰をじりじりと進める。
 子宮口を再度こじったとき、アンリエッタののどから喜悦の声がほとばしった。
 鮮やかに淫艶な花が開いたように反応が変わる。

「ゃあああああっ、あ、ふ、やっと、きてくれた、のですね」

 柔熱い膣奥の肉が、にゅるにゅると巻きつき、なかなか訪ってくれなかった男に拗ね甘えるように引きしぼる。
 う、と才人は奥歯をかみしめた。予想以上の心地よさにそうやって耐える。
 
(そりゃ俺だって、奥までしっかり入れるほうが好みだよ)

 子宮口に亀頭をぐりぐり押しつけるように、腰を押しまわす。
 嬉しそうに瞳をとろかせ、「きもちいい、きもちいい」とあまりにも素直に鳴く少女の声が、どんどん甘やかに透き通っていく。
 アンリエッタが才人の腰に自分の脚をからみつけた。

「あふ、ふ、イく、きもちいいの、イクう、小さいのいっぱいくる、んん、んく」

 奥をこじられるだけで何ヶ月分もの溜まっていたものが次々来ているのか、手で乳房の下を抱くようにして、少女は肉の歓楽に細かく震え続けている。
 先ほどまでの静かに煮立てられる絶頂とは別の種類のもの。強引なほど次々と与えられる、男に責められる味に完全に酔い痴れている。

 望まれるとおりぐりぐり圧迫してあげながらも、おなか大丈夫かな、と才人は心配になって、赤子を宿したアンリエッタの丸い腹をそっと撫でる。
 なにが引き金になったものか、その瞬間に濡れた媚肉がにゅるにゅる、きゅきゅと肉棒を巻きこんで奥に引きこもうと締まった。



241:ご懐妊九月目です。(女~録ラブエロ版5)
07/11/06 14:03:23 X2pUolBx

「わ、うわ、出る……!」

 才人はやけくそのように、どくどくと脈動しはじめた肉を子宮口に押しつけ、亀頭がそこの輪をくぐってしまいそうなほどぐりぐりと押しこんでいく。
 押し付けられる先端からびゅ、びゅ、と打ち出された精液が、そのままじんわりと子宮にしみていく。
 肉をぐぐっと収縮させて艶かしい悦びを全身で告げ、アンリエッタが大きく達する。

「あ、くる、きておりますぅ、くぅん、イきますぅ、っ、んんんんんんんーーっ!!!」

「わっ、こ、こら、いきむんじゃない!」

 アンリエッタが何ヶ月ぶりかで味わう深い快楽。強烈に白く五感がくるめき、子宮が緊縮する。
 丸くなったお腹が張り、痛みが走る。それさえも心地よい。
 気がつくと潮まで断続的に噴いて、才人の下腹を濡らしていた。

「はっ……かひゅ……はひっ……はーっ、はひっ……」

 激しい絶頂に、過呼吸気味になって新しい涙をこぼす。
 羞恥心さえ溶けて、濡れそぼった色の違う恥毛どうしをからめるように、自分から腰をわずかに揺すった。
 くちゅ、という音と共に、クリトリスがこすれて腰がしびれ、夫の腰に脚を巻きつけたままうっとりとシーツに弛緩した身をあずける。

 温かいミルクの海に沈むような余韻。
 自分の中で、脈打ちながらしぼんでいく少年のものの感触が愛おしい。
 才人が腹をおそるおそる撫でてきた。

「は、破水するかと思った……」

「あなたぁ……」

 艶麗に崩れてトロトロになった体と思考。
 子宮までささげた相手に、何もかもゆだねて甘えきった声で、アンリエッタはゆらめく瞳を夫に向けた。
 甘ったるく麻痺しかけた腰を自分から揺すり、結合部をすりつけてニチュニチュかすかに粘った水音をたて、余韻を堪能しながらおねだりする。

「今のがもうすこし、欲しいの……」

「さ、さすがに危険っぽいから……あのさ、俺だって意地悪ばかりで焦らしてたわけじゃないって。
 いろいろな意味で怖いんだって……いま姫さまの体、反応が良くなりすぎてるから。さっき子宮、ぎゅっと締まったろ。
 そっちの体心配だし、万が一のことがあったら俺も間違いなく首飛ぶし」

 そう言ってアンリエッタの腹を撫でたまま、才人がちゅぷ、と萎んだ自身のものを抜いていく。
 孕み腹をさすっている才人の手の上に、そっと少女が手のひらを重ねる。
 余韻で赤い顔に、芽生えつつある母性のにじむ微笑をうかべる。




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