擬人化した狂暴な♀動物が逆レイプする【九匹目】at EROPARO
擬人化した狂暴な♀動物が逆レイプする【九匹目】 - 暇つぶし2ch200:名無しさん@ピンキー
07/11/14 06:25:19 aIJwohsd
まぁ、山に行かなくても居るところには居るんだよ・・・
例えばコイツのように

201:1
07/11/14 06:26:24 aIJwohsd
同居蜘蛛 3?

知っている人は知っているが、知らない人は知らないと思うので言っておく
俺の家には人外が住んでいる
種族は虫で種類はクモで詳細を言うとハエトリグモだ
今の家に越してきた3年前から同居しているのだが、俺はただのクモと思って気にもしていなかった
(あっ、痛っ、痛いからその脚で突っつくんじゃないって・・・)
コホン、訂正
一匹のハエトリグモと平穏な共生関係を送っていたわけだ
しかし、その平穏な生活が崩れたのは今年の夏の事になる
そう、ただのハエトリグモと思っていたアイツが変身(変態?)したのだ
しかも可愛らしい女の子に
まぁ、クモ脚とクモお尻がちょっと余分だったのだが、自在に消せるらしいので問題ない
(わかった・・・余分なんてもう言わないから・・・噛み付くな・・・・)
しかし、最初の出会いは夜這という衝撃的なもので、その後も週2のペースで搾り取られている
さらに、クモ以外の人外にも襲われるという特典も付いてきた、正直やめてほしい
紹介が遅れたが、同居人の名前は“榮”、見た目少女だが、実年齢は・・・
(はっ、殺気!)
いや、やめておこう、彼等の種族では若い方とだけ言っておく
さて、そんな風に毎日を送りつつ、寒い季節がやってきた所から今回の話を始めよう


あれから数ヶ月、俺は絞られながらも平穏な生活を送っている
最近は夜の冷え込みが激しい事が平穏な理由だ
アイツの蜘蛛としての本能がそうさせるのかは分からないが、寒くなると活動が滞る
昼でもウトウトして眠ったかと思うと、基本的にそのまま暖かくなるまで目覚めない
まぁ、眼を覚まさないのをいいことに、一週間ほど部屋の隅で放置したこともあったが
その後、逆切れされて一晩中相手をさせられたため、朝には起こすようにしている
「うー寒いよぉー出たくないよぉー」
俺の布団を奪って丸まり、顔だけにょっきり出して震えるハエトリ娘
あいにく俺は寒さに強いため、部屋にはろくな暖房器具がない
そのため、日が昇ってあったかくなるまで布団から出てこない
布団から出てきても、部屋の外に出る事は一切ない
以前、冬眠したらどうかと提案したが
「君が誰かに取られると思うと、おちおち冬眠なんてできないよぉ」
と言って拒否されたため、仕方なく今の状態にあるわけだ
俺に惚れているのか、単なるエサと見ているのか俺にはわからないが
女性(少女だが)からそういわれるのは悪い気分ではない

202:2
07/11/14 06:26:55 aIJwohsd
そんなこんなで今日も夜がやってきた
夜遅くに仕事から帰ると、榮はいつもの通りに布団の中で丸まって眠っていた
「ったく、俺の毛布まで全部使ってやがる・・・」
どうやら、俺の寝るスペースは無いようだ
安らかに眠る榮の顔を眺めつつ、ゆっくり手を伸ばし・・・
‘プニッ’
「おぉ~やわらけぇ~」
プニプニと柔らかい肌を何度も突っつき、起きない事を確認する
半冬眠モードになったコイツは大抵何をやっても起きる事は無い
俺はそれをいいことに毎晩色々とイタズラをしてきたのだが
今夜は思い切っていつもの恨みを晴らす事にした
「おじゃましま~す」
榮が眠る布団に潜り込み、添い寝する
ちなみに、コイツは寝るときは常に素っ裸である
昼間に起きているときは服を着るように指導したのだが、寝るときはいつも裸だ
寒がるくらいならちゃんと服を着ればいいじゃないかと思うだろう?俺もそう思う。
だが、種族的な習慣のせいもあるのか、彼女は寝るときだけは頑として着衣を拒む
彼女の小さい体に抱きつくと、冷たさを感じる
人間であれば生きているとは思えないほど冷たくなっているが、それがまた心地よい
「さて、まずは胸をいじってやろう」
若干小さいが、形の良い胸に手を添えると、冷たさと同時にやわらかさが伝わってくる
マシュマロのような胸が加える力に応じて変形している
‘ちゅっ’
俺は、片手で胸をもみつつ、もうひとつの胸に吸い付いた
彼女に攻められる時は体が動かせなくなってしまうため、胸を触ることはできない
まぁ、普段でも“触らせて”とお願いすると恥ずかしがりながら触らせてくれるが
そうして、彼女の胸に満足すると、布団の中をもぞもぞ動きつつ目標を下半身へ移す
彼女の体に手を這わせつつ下半身に手を移動させると、股の間にある目標を捉えた
そこに指をあてがうと、驚くことにみっちりと彼女の密であふれていた
少しずつ指を挿入していくと、彼女のなめらかな蜜が指に絡みついてくる
「・・・これならいけるんじゃないか?」
俺が自分のムスコを彼女の割れ目へと導くと彼女はそれをすんなりと受け入れてしまった
自分が彼女を襲っているという、普段とは違う感覚が性感を高めているのか、普段より興奮する
俺のムスコを包み込む彼女の肉壁が動くことはないが、みっちりと締め付けてくる
そこは、冷たい彼女の体とは違って、生暖かい感触が俺を迎えてくれた
そのまま、俺は真っ暗な布団の中で腰を動かしながら彼女を犯し続ける
「うっ」
限界はすぐに訪れ、眠った彼女の中に精を奉げてしまった
俺は、射精の余韻に浸りつつ、これからどうしようかと考えていると、異変が起きた
‘ガシッ’
榮のクモ脚がニョッキリと現れ、俺の体を抱きこんだのである
もしや起きてしまったのかと思ったが、顔を見てもその気配は無い
「ン・・・セーエキー・・・ムニャムニャ」
などと寝言を言いつつ、俺のペニスが入っている肉穴をグニグニと動かしてくる
いつもやられている事とはいえ、その凄まじい快感に、俺は2度目の精を献上してしまう
「アフゥ、おいしいよぉ・・・クー・・・」
本当は起きているんじゃないかと疑ってしまうが、やはり眠っている
俺は、8本の手と足に体をガッチリと固定されているために身動きが取れない
「頼む!頼むから離してくれ!」
‘スー・・・スー・・・’
俺の懇願は聞き入れられることは無く、その後、俺は一晩中絞られ続けていた


203:3
07/11/14 06:27:38 aIJwohsd
「ンクッ~・・・はぁ、よく寝た」
久しぶりに目覚めの良い朝を迎える榮
くるまっていた布団から出ようとすると、不思議な違和感を感じる
その違和感の正体を確かめるために布団をめくると、そこには絞られた俺の姿があった
「ちょっと、こんな所でなにやってるの?なんでこんなに絞られてるの?」
俺は、「お前のせいだ」なんていう気力すらなかった・・・
まぁ、会社に遅れる事がなかったからヨシとしよう
後日、事の次第を正直に話した所、仕返しといって一晩中絞られたのはいうまでもない



そして、それから数日後
「今夜はどうやって楽しもうかな~」
そう言いつつ、彼女のくるまる布団にダイブする俺
こうして今夜も、なんだかんだで彼女に絞り取られるのである
・・・懲りろよ、俺


―続く?―

204:名無しさん@ピンキー
07/11/14 06:30:12 aIJwohsd
みんなも気をつけてくれ、俺から言えるのはそれだけだ。

205:名無しさん@ピンキー
07/11/14 08:43:26 aIfmGCCQ
>>204
朝っぱらからなんてGJしやがるか!
どうにかして息子を鎮めなきゃ、どこにも行けない!

206:名無しさん@ピンキー
07/11/14 08:57:13 8spn1iwt
>>204
逆レなのかこれ?

207:名無しさん@ピンキー
07/11/14 13:48:25 aIfmGCCQ
>>198
手直しが入ると聞いて慌てて原文確保してしまった俺

208:名無しさん@ピンキー
07/11/14 18:17:00 aIJwohsd
>>206
そう言われるとそうですね・・・失礼しました
続編は人間以外の女の子にお邪魔して投稿しまするとします

209:名無しさん@ピンキー
07/11/14 19:01:39 AZYljbwU
また逆レらしい展開になるのをいつまでも待ってる。
さて出張してくるか。

210:名無しさん@ピンキー
07/11/14 19:54:30 aYFQrd7j
カウンターレイプ

211:名無しさん@ピンキー
07/11/14 23:32:20 eiPn/3QK
くまさん・暁狐ってなに?

212:メサイア ◆wa5/w.bVtg
07/11/15 01:23:56 r8jdiOFc
>>148
お前の話に俺が泣いた!GJですよ!
やっぱり、歌はいいですねぇ・・・


>>201
良いものを見せていただきました、GJ!
こんな蜘蛛なら何匹でもうちに来てくれてもいいです。


さて、暁狐氏やくまさん氏などの職人の皆様のクオリティには死んでも追いつけないお話を投下します。
以下、注意点です。

・今回も分割投下です。

・いきなりエロシーンから始まりますが、逆レイプではありません。

・主人公はやっぱり変態です。


213:メサイア ◆wa5/w.bVtg
07/11/15 01:26:09 r8jdiOFc
「ほらっ、慎太郎、あんっ、もっと強く腰を振りなさいっ」
「いや、そんなこと言われても、今日はこよりんが上だし……」
「だからこよりんと言うのをやめなさいと、あれほど、あんっ!」
俺の部屋に、妖しい水音とこよりの喘ぎ声が響く。
状況は簡単だ。3行で説明すると、
「今日はこよりんの日」
「俺が部屋でPCをしていると、急にこよりが求めてきた」
「断る筋合いは無く、現在絶賛交尾中」
つまりはこういうわけだ。
何、「こよりんの日」ってのは何なのかって?
まああれだ、ありていに言うなら今日はこよりが俺を好きにしていい日って事。
こより達3人が始めて俺の家に来たとき、俺を巡って争ってな(もっとも、争っていたのはあげはとこよりの二人で、かりんは二人の間でおろおろするばかりだったが)
それを見かねた俺が、1日づつ順繰りに俺を好きにしていい日を定めたらどうかと提案してな。
三人も快諾し、現在に至るというわけだ。
おっと、そんなことを言ってる間にも快感が高まってきた。そろそろイってしまいそうだぜ……
「なあ、こより。そろそろ、イきそうなんだが……」
「あんっ、良いですわっ、たっぷり出しなさいっ、わたくしの中にっ」
こよりの腰の振りがますます激しくなる。うっ、もう限界……
「あっ……あっ……いくうっ!」
こよりの膣が強く締まると同時に、大量の精液が音を立てて子宮に流れ込んでいった



「ああ、肩がこってしまいましたわ。誰か揉んでくれる人は居ないかしら……」
俺の漫画を勝手に読みながらこよりんが呟く。む、またいつもの要求だな。
こよりがこういうことを言うときは、つまり俺にそれをやれと言うことだ。
やらないとすねてしまって口を利いてくれなくなってしまう。まったく、やって欲しいんだったら素直に言えばいいのに、意地っ張りめ……
「ああ、だったら俺がやってやろう。どうせヒマだし」
「まあ、いいんですの?それは助かりますわ。さ、やって頂戴……」
やれやれ、人使いの荒いこって……ま、俺も好きでやってるしいいか。
こよりの後ろに座り、優しく肩を揉んでやる。ん、確かに結構硬い……
「ん……いいですわ、そのまま続けて頂戴」
こよりが気持ち良さそうに体を揺らすたび、胸元の2つの西瓜がぷるんぷるんと揺れる。
……しかし、こよりんって本当におっぱいがでかいよなぁ……。
この乳で街中をうろついたら目立って仕方ないと思うんだが、視線とか大丈夫なんだろうか。
「ちょっと、どこをじろじろと見ているんですの?セクハラですわよ!」
「あ、いや……す、すいません」
「気をつけて頂戴。全く、何で男という生き物はこうも破廉恥なのかしら……」
くっ、俺としたことがついつい気を抜いてしまったぜ。ここでこよりんを不機嫌にしてしまったら、後でどんなことを命令されるか分かったものじゃない。
ここは機嫌を直してもらうためにも、一つ物で吊るか……
「あー、こよりお嬢様、俺なんだかハーブティーが飲みたくなってきたんですが、お嬢様もいかがです?」
「あら、今日はなんだか根回しがいいですわね。いつもの冴えない慎太郎とは大違い」
「けっ、どうせ冴えないですよーだ」
まったく、こっちが下手に出ればいけしゃあしゃあと……
まあいい。そもそも俺がこよりんに優しくしているのも、あの計画を実施するため。
そのためなら、命だって賭けて見せるぜ。
おっと、もたもたしてるとまたどやされてしまう。そうならない前に、ハーブティーハーブティーっと……

214:メサイア ◆wa5/w.bVtg
07/11/15 01:28:21 r8jdiOFc


「ふぅ……やっぱりお茶は落ち着きますわね。お茶請けが無いのが、少し残念ですけど」
「仕方ないでしょ、無いものは無いんだから。ズズ……」
で、結局こよりんは俺の入れたハーブティーで一息ついている。
茶を優雅に飲む様は実にお嬢様といった感じだが、片手間で優雅に漫画を読みながらという所が、一つ残念なところだ。
さあ、土台は揃えた。後は彼女の口から「何でも言う事を聞いてやる」と言う言葉が出るのみだ。さあどうか……
「慎太郎……」
「ん、なんだ?」
「今日はなんだか、あなたがいつもより立派に見えるんですの……わたくしの為に色々としてくださって、ありがとうございますわね」
「ははっ、いやー、それほどでもないって」
よしっ!これはフラグが立ったか?もう少し、もう少しだ……
「こんなにしてもらったんですから、わたくしの方でも何かお返しをしようかと思って。ただ、何をしたらいいものなのかわたくしにはわからなくて……ですから慎太郎」
漫画を閉じ、お茶を一口飲んでから、こよりんは口を開いた。
「何か一つ、わたくしに言ってくださいな。わたくしにできることなら、なんでもしますから」
…………
………
……イィィヤッホォォォウ!!これだ、この台詞を待っていたんだ。ついに我が世の春が来たぁ!
さあ今こそ計画を実行に移すとき!さあ行け真中慎太郎!
「そうだな。なら、その……」
「ふふ、何でも言ってくださいな」
「その美しい髪の縦ロールの部分で、俺のモノを扱いてはくれないか?」
「……えっ?」
そう、モニターの前の諸君。さっきから俺が口にしていた「計画」というのは、こよりにこれをしてもらうことだったのだ!
こよりんの髪はとても美しい(むろん、他にもチャームポイントはあるが。主に胸とか胸とか耳とか尻尾とか胸とか)。
前々から俺は、その髪を何かのプレイに使えないかと思っていたんだ。
ただ、なかなかいいアイデアが思いつかず、悶々としていたある日。
何気なく読んだとあるエロ漫画に、「縦ロールでモノを扱くと、とても感じがいい」というシーンがあった。
正直それを見たとき、ティン!ときたね。これを是非ともこよりにやってもらおう、とても気持ち良いに違いない、と心に誓った。
だが正直、これはアブノーマルなプレイだ。こよりんの性格だ、普通に頼んでも一蹴されるのがオチだろう。
そこで今回の作戦だ。こよりは機嫌が良いと、たまにああいった事を言い出す。
今までは「じゃあ今日は俺が上」とか「パイズリ濃い目で」だとかそういったことを言ってきたが、今回は違う。
それに、「何でも言う事を聞く」と言った以上、それをやらなければ彼女のプライドが収まらないだろう(事実、今までは俺の指定したとおりにやってくれた)。と、こういった作戦な訳だ。
さあこよりん。しっかりやってくれ……
「…………」
ん、どうした?なんだか顔がどんどん赤くなってるぞ?
「慎太郎の……」
「へ?」
「馬鹿――――!!!(バキッ)」
「ドグゴルァッ!」
な、殴ったねっ、かりんにもぶたれたこと無いのに!
「な、ななな何ですの、その破廉恥な要求は!そんなこと、私にできるとでも!?」
「え……いや、だって何でもするって……」
「それにだって限度はありますわ!まったく、どんな思考をしたらそんな答えが……ブツブツ……」
ああっ、ま、まずい。どうやら俺はパンドラの箱の蓋を開けたばかりか、ひっくり返してしまったらしい。
嗚呼、やっぱりこんなアブノーマルな要求は無理だったか?
「慎太郎、まさかあなたがこんなに破廉恥な男だったとは知りませんでしたわ……一遍、その根性を鍛えなおす必要がありますわね……」
「い、一体何を……」
「今後一切わたくしがいいというまでは!わたくしに話しかけないで!あなたが心から反省しない限り、わたくしの体には指一本触れさせませんわ!」
「え、それって、つまり……」
「ええ、そうですわ。平たく言えば、今後あなたとは、」
こよりは乱暴に俺に背中を向け立ち上がる。
「絶交よ!」
そういって部屋から出て行った。
あぁぁ……俺が変なことを言ってしまったばかりに、こんなことになるなんて……
どうする、どうするよ俺!

215:メサイア ◆wa5/w.bVtg
07/11/15 01:31:24 r8jdiOFc
今回は以上です。
この後の展開がバレバレなのはやっぱり仕様です。ご了承ください。
次回はこよりんの逆レイプに加え、おまけにかりんと和姦の2本立てになる予定です。ご期待ください。
では、今回はこれで。

216:名無しさん@ピンキー
07/11/15 11:56:07 ZQZkUhrK
>>215
GJ!
次回作も期待してます

217:名無しさん@ピンキー
07/11/15 12:18:50 6AySaunB
GJ
期待のこよりんktkr

218:名無しさん@ピンキー
07/11/17 18:33:14 MkRCwutR
>>211
くまさん:泣ける話、切ない話が上手。ミリタリー好き。良くも悪くもスレを活発化させる職人。

暁狐さん:多分このスレでは投下数が最多。名前通り狐さんが大好き。BIGBOSS。
こんな感じ。

219:暁狐
07/11/17 23:08:10 QVYpjQHD
小ネタ エロ無し注意


 季節は冬に変わりました。
 周りが田んぼだらけの道を、一人の人間と一匹の狐少女が並んで歩いてました。

「うぅ……さみぃ」
「そ?」
「お前はいいよな、刹那。暖かそうな尻尾付いてて……」
「妖狐のハーフだもん……じゃあ、はいっ」

 人間、双馬の羨ましそうな視線を感じ、お尻から生えている長くフサフサした二本の尻尾のうち一本が双馬の手に触れました。
 そして少し巻きつくように動き、それに合わせて双馬も尻尾を握りました。
 その感触に狐耳をピクッと刹那は動かします。

「敏感な部分なんだから、あんまり強くしないでねぇ」
「おう、あったかいぃ~」
「でしょー」

 暖かそうな双馬を横目で見て、刹那も嬉しそうです。

「だけど、あたしであったまったんだから、今日もしていいよね?」
「…………野外は勘弁な、寒いから」
「わかってるよぉ……今日もいっぱいするからね~」
「頑張りますよ」

 もうすぐ刹那の家に到着する。
 あぁ、今夜も刹那に一滴残らず搾り出されるんだろうな……
 そう思いながら、双馬はグッと自分に気合を入れていました。


〈終〉



どう見てもただのバカップルです、本当にありg(ry

220:名無しさん@ピンキー
07/11/18 18:33:10 n/ENtOAe
Gj!!
モフモフな尻尾…ハァハァ

221:名無しさん@ピンキー
07/11/18 22:00:48 KRbaJmKS
やはり尻尾は敏感なんですね

222:名無しさん@ピンキー
07/11/19 08:48:48 l2wSDT5P
うちの犬、尻尾を握るとビクッてなってこっち見てくるぜ

223:名無しさん@ピンキー
07/11/19 09:31:22 1Yb0+mCd
>>222
家の犬もそうだ。

けどもう1頭は、暫く触ってないと反応してくれない……。

224:名無しさん@ピンキー
07/11/19 09:45:18 x3l1UyCA
>>222
うちのは触れる前から気づいた途端に舐めだすから困る

225:名無しさん@ピンキー
07/11/19 11:08:03 o+yoVBvL
尻尾に触ると、こっちの足にしなだれてくるから困る。

シベリアンハスキーだから重いんだよ………

226:名無しさん@ピンキー
07/11/19 15:36:51 jp1jYLtg
職場の近くの野良猫、去勢手術済みなんだけど
尻尾の付け根近くを撫でてやると
やっぱり発情する仕草をするな。

227:名無しさん@ピンキー
07/11/19 17:28:53 aK0FxcDC
>>222
俺が昔に飼ってた犬の場合、腰の辺りを撫でただけで悶えてた。

その後、何かを期待する目で此方をじっと見ながら尻を向けてきた。
あの時、犬は俺に何を期待していたのだろうか………まあ、分かりきった事だろうけど。

228:名無しさん@ピンキー
07/11/19 21:16:36 e3UcpHfl
だがエキノコックス

229:名無しさん@ピンキー
07/11/19 22:34:26 ShI69nDv
>>222-227
実は全てオスであった

(終)

230:223
07/11/19 23:04:44 1Yb0+mCd
>>229
ウチの犬は両方とも♂だけど?
って言うか、全部♂なんは当たり前やろ。

231:名無しさん@ピンキー
07/11/19 23:06:53 x3l1UyCA
うちは♂♀だわ
ついでに♀の方は尻尾触ろうとするとビクッっつって逃げてくwwww

232:名無しさん@ピンキー
07/11/19 23:11:42 jp1jYLtg
職場近くの野良猫は♀だ。
ちなみに甥っ子にあたる♂と年中ベタベタしているわ

233:名無しさん@ピンキー
07/11/19 23:29:14 aK0FxcDC
>>229
俺のは牝だ、腰を撫でると何時も後ろ足で妙なダンスを踊るから面白かったw

でも、今、その犬はもう虹の橋に行っちゃったんだ………(´・ω・`)

234:名無しさん@ピンキー
07/11/20 00:07:21 EVtUTnrG
。・゚・(ノД`)・゚・。

235:名無しさん@ピンキー
07/11/20 01:06:15 +JWq0vsm
うちも雌だ。まえに飼ってた犬のことを忘れられなくて親がまた同じ犬種を飼ってきたんだよ。
最近墓参り行ってないな、犬の。

236:名無しさん@ピンキー
07/11/20 07:54:29 DYbhSWDw
>>235
そのうち枕元に立って逆レイプされる、まで受信した

237:名無しさん@ピンキー
07/11/20 15:36:40 EkbUC7Hn
お前さん達は一方的な恩返しが大好きだな

238:229
07/11/20 17:48:27 wK2sZh0Y
ペットは金魚しか考えられない我が家庭orz
虹の橋は既に渡ってるけど

239:名無しさん@ピンキー
07/11/20 19:46:04 +6JVSR0B
「なんやねんうちの人……いっつもウチの感じるトコ触ってきてからー……。
 うちかて花も恥らう乙女やっちゅーの。いきなりそんなトコ触られたらびっくりするやん。
 もうちょっとこう、喉ごろごろさせてから、とか……段階踏んでやるもんやないの、そういうのって?
 ……ウチが知らんだけで、他所はああいうので一気にガーッとするんかなぁ?
 いやいや、んなわけないわ。北本さんちのミケかて、そんな事あらへんよ、言うとったし。
 ……せやけど……ウチの身体の方が問題よなぁ……段々触られるのに慣れて……。
 今度触られたら……ああ、発情してもうたらどうしよ? そん時は、うちの人襲ってまうかもなー。
 ……まあえっか、うちの人やったら。結構ウチごのみの顔と匂いしとるし……て……
 何言うてんかなぁ、ウチは。犬と人間やないの。あはは、はは……ふぅ……もう寝よ」


電波がァー(ゆんゆんゆん

240:名無しさん@ピンキー
07/11/20 20:13:23 gswx377l
ミヤビかと思ったw

241:名無しさん@ピンキー
07/11/20 20:24:18 pOKfIU2d
>>239
関西弁イイ!!

242:名無しさん@ピンキー
07/11/20 20:36:41 MgrlquJS
>>237
ほのぼの逆レイプってよくいうじゃないか

243:名無しさん@ピンキー
07/11/20 22:29:54 tmWUyHP9
>>239
コイイヌ・・・・・・

今思ったけどコイネコも一歩間違えば逆レイプな展開になりかねない

244:名無しさん@ピンキー
07/11/20 22:59:13 qynsMZsw
>>239
こう言う時に吉川教授の擬人化薬を浴びせたら、さぞ面白い事になるだろーなーと思う俺。

245:名無しさん@ピンキー
07/11/20 23:38:06 c0GkwTbn
鳶娘っていたっけ?
なんとなく巨乳でのんびりしたイメージがある

246:名無しさん@ピンキー
07/11/21 01:26:03 QPcNC6PX
>>245
俺は梟がそのイメージだな。

247:名無しさん@ピンキー
07/11/21 08:38:14 lHczS696
>>245
鳥類だとどうしても鳩胸→マッチョとなってしまって、固っっったい胸を想像してしまう。

248:名無しさん@ピンキー
07/11/21 09:01:00 fVHlmlNk
吉川教授の擬人化薬、どっかで売ってないかな……
通勤途中にホルスタイン飼っているとこあるんだけど、思いっきり散布してー。

249:名無しさん@ピンキー
07/11/21 09:59:31 lHczS696
>>248
ホルスタインならば搾乳の為に妊娠してるか出産直後だったりするから、挿入は厳しそうだな。

まぁ母乳プレイは基本として、妊婦プレイもしくは種付けプレイだな。


…電波受信しすぎだろ常考

250:名無しさん@ピンキー
07/11/21 11:45:19 Rn90eK01
>>247
ペンギンにしとけ。

251:名無しさん@ピンキー
07/11/21 18:44:42 VtFDXjDy
そういやエロリッチの逆襲にある「ドラゴンと僕」ってこのスレ的にはどうなの?

252:名無しさん@ピンキー
07/11/21 18:53:00 rHcgs5OM
>>248
吉川教授、あの後どうなったんだろう?

253:名無しさん@ピンキー
07/11/21 19:33:06 VtFDXjDy
田代島に夢を求めて旅立ったんじゃね?

254:名無しさん@ピンキー
07/11/21 20:21:26 cXNZuvPa
>>252
むしろシルキーや蟻娘(名前失念)のその後が気になる。

255:名無しさん@ピンキー
07/11/21 20:34:05 lHczS696
>>254
シルキーて亀の続編?

256:名無しさん@ピンキー
07/11/21 21:06:02 SRVj8ety
なんかこう、いろいろと妄想してしまうのはこのスレの影響。


【インド】インドの男性が雌イヌと結婚、15年前の「呪い」解くため?[11/14]
スレリンク(news4plus板)

257:名無しさん@ピンキー
07/11/21 21:50:53 bHUNLAzj
URLリンク(akm.cx)
これだけ見た

258:名無しさん@ピンキー
07/11/21 22:19:28 K0lTyoRU
>>255
いや、「Q-Ant」(>>254の言う蟻娘)の続編

259:名無しさん@ピンキー
07/11/21 22:27:16 eyPrPHAo
>>246
北海道ではフクロウは「森の狩人」と呼ばれております

260:名無しさん@ピンキー
07/11/21 23:09:18 gaV7mJwS
>>259
つまり巨乳でのんびりした狩人か

261:名無しさん@ピンキー
07/11/22 00:07:47 UWbnPbAR
「火よう日のごちそうはひきがえる」という本を思い出した。

簡単にストーリーを書くと

ひきがえるが梟に捕まって木の“うろ”の中にある巣まで連れて行かれる。

巣の中にあるカレンダーの火曜日に○がしてあり、「誕生日(ひきがえるを食べる日)」になっている。

ひきがえる、なんとか逃げようと試みるがことごとく失敗。しかし生活を共にするうちに少しずつ打ち解ける。

ある日、ねずみの大群が木を削り進んで助けに来る。

逃げる途中で狐に襲われる梟を見付け、「あんな奴ほっとけばいい」と言うねずみ達の制止を振り切って梟を助けに行く。

ねずみ達の協力もあって狐を追い払う。
梟はひきがえるが自分を助けに来てくれた事に驚く。
そして、今まで断固として「友達なんていらない」と言ってきた梟は
「もし、友達になるなら…お前たちのような奴がいいな」と笑顔を見せる。

ちなみに主人公のひきがえるは元気っ子。
梟は超が付くほどのツンデレ。

低学年向けだがとても面白いので読んでみてくれ&SSを書いてくれ。

262:名無しさん@ピンキー
07/11/22 00:52:49 dtgPaUMm
なぜ俺は題名を知っているのだ?粗筋みたが読んだことないぞ?
文字の世界で既視感覚えるとは思わなかった。

263:名無しさん@ピンキー
07/11/22 01:02:01 E3s2kzNy
>>261
なんとなくタイトルを見て注文の多い料理店を思い出した。
そして書きながら思ったんだが、
やって来た客を食べてしまう(性的な意味で)
山猫姉さんを思い浮かべた俺の脳は良い感じにこのスレに毒されてるw

264:名無しさん@ピンキー
07/11/22 10:12:33 YdYyn5eT
でその後やってきた山犬も混じると

265:名無しさん@ピンキー
07/11/22 11:51:40 xID6UXWu
>>260
京都弁だなっ!(くわっ

だが京都弁がわからないっ!(あべし

266:名無しさん@ピンキー
07/11/22 16:12:01 kV+jJnfp
ショタが梟に捕まって木の“うろ”の中にある巣まで連れて行かれる。

巣の中にあるカレンダーの火曜日に○がしてあり、「誕生日(ショタを食べる日)」になっている。

ショタ、なんとか逃げようと試みるがことごとく失敗。しかし生活を共にするうちに少しずつ欲情する。

ある日、ねずみの大群が木を削り進んで助けに来る。

逃げる途中でレズ女狐に襲われる梟を見付け、「あんな奴ほっとけばいい」と言うねずみ達の制止を振り切って梟を助けに行く。

レズ女狐も加わった3Pになる。


こうですか?わかりません><

267:261
07/11/22 21:09:39 UWbnPbAR
よろしい、直ちに執筆だ。

268:名無しさん@ピンキー
07/11/23 10:52:25 StlO2OK1
>>263
おまいのレスでビーストマスターを思い出した俺は…
(゚Д゚)ウボァー

269:229
07/11/23 22:47:46 htrP++JW
>>260
そして天然姉さん

270:名無しさん@ピンキー
07/11/24 00:48:18 w58NSfSE
分割投下だが投下してもいいですか?

271:名無しさん@ピンキー
07/11/24 00:49:16 /71zY6x/
>>265
京都弁が分からないならっ!
URLリンク(web.kyoto-inet.or.jp)

うん、京都弁の分かり辛さを再認識したよ!(ひでぶっ

272:名無しさん@ピンキー
07/11/24 01:23:09 5ROtNRTb
>>270
もちろん

273:暁狐
07/11/24 08:57:53 w58NSfSE
よし、投下します。

以下注意点(言い訳)
※分割投下、今回エロ無し
※擬人化描写一切無し。このスレでの必然性も怪しいところ
※動物さんは狐(九尾の狐)。これもまた狐である必然性はあるのか怪しい。書いた人が狐スキーだからとでも言っておく。
※主人公の男は一応最強設定なので苦手な人はよろ。
※ついでに、まとめにある某話と世界観が繋がってるので、苦手な人はよろ。

注意点多いけどまぁ、苦手な人はNG登録してください

274:暁狐
07/11/24 08:59:06 w58NSfSE
 魔王は暇であった……
 大きな玉座に座りながら大きな欠伸をする。
 最強と呼ばれた力を得て魔王となり数百年の月日が流れたが、どうにもつまらない。
 やる事がない……暇つぶしに人間族全てを消滅させるか……
 魔王になりたての頃、力の制御があまりできず誤って”魔女の力”を与えてしまい、逃げてしまった飼い猫を捜すか……
 それとも世界の一つでも創世し、自分の理想とする世界でも創るか……
 しかし、人間を滅ぼしたら唯一無謀にも自分に立ち向かってくる種族がひとつなくなってしまう。人間は程よく残しておこう。
 猫は……魔女の力が少し厄介だし、二匹いたし、もうくたばっているかも知れない。
 世界を創るのも面倒だ。出来なくもないが何だか面倒くさい。

「はあ~ぁ……召喚でもすっかなぁ」

 一人で考えても、この退屈を解消する良い案が浮かばない。
 と言うより数百年間ずっと考えても浮かばなかった……ならば、考えてくれる奴を増やそう。
 魔王はそう考え、ゆっくりと立ち上がった。
 人差し指を数メートル先の床に向け、呪文を唱えると指の先が眩く光り出した。

「えっと、セルシウスあたりでいいか……」

 魔王が今から行うのは召喚魔法。
 この世界とは全くの別世界から、様々な生物を呼び出す超高等魔法だ。
 本来なら何十年と修行した熟練の魔術師でも出来るか分からない魔法なのだが、魔王にとっては召喚魔法など容易いものだ。
 魔王が床に描かれていく光の魔法陣を見つめながら召喚獣を呼びさそうとしている。
 呼び出そうとしているのはシヴァと呼ばれる、全てを凍てつかせる氷の召喚獣。
 そして、魔法陣が描かれると眩く光り、暗い室内を白で染めた。
 眩い光で目を瞑る魔王。自分の前に出していた手も下げ、光が治まると魔法陣が消えていることに気づいた。

「召喚成功っと、さすがオレ」

 無論、魔王の目の前にはセルシウスが立っており、冷たい目でこちらを見ているはずだ。
 しかし光が完全に治まると、期待の眼差しで前方を見つめていた魔王の表情が一変して落胆の表情となった。


275:暁狐
07/11/24 08:59:45 w58NSfSE

「お前か? 私を呼んだのは?」
「チェンジ」
「できるかぁ!!」

 広い室内に少女の声が響き渡った。
 セルシウスはお姉さま系の美しい女のはず……しかし目の前に立っているのは見るからに幼い小さな少女。
 セミロングの赤紫の髪に瞳。口からは小さな八重歯も見られる。
 そして、そんなロリ少女の頭からは髪と同系色の狐を思わせる耳が見え、また九本の少女とほぼ同じ大きさだろうフサフサした狐の尻尾も見えた。
 しかも狐耳と尻尾の先端は白い毛になっており、怒鳴る少女の感情にあわせてビンと天井を向いて立っている。
 セルシウスとは似ても似つかないその容姿に、魔王は大きなため息を吐いた。

「なにお前?」
「なにって……呼び出したのはお前だろ!」
「いや別に呼んでないぞお前みたいなお子ちゃま。だから別にもう帰ってもいいぞ? 古代語で言うクーリングオフだ」
「出来るわけないだろ! 一度呼んだらもう戻れないだよ、お前が使った召喚術は!」
「…………ぁ~、確かにそうだったかもなぁ……」

 少女に言われ、魔王は自分が使った召喚魔法にも種類があることについて思い出した。
 魔王が使おうとしたのは、強力な力をもっているがこの世界に長くは留まれない、人間達が言う”召喚獣”と呼ばれるもの。
 しかし魔王が誤って使用したのは、召喚獣に比べ多少力は劣るものの、召喚した者が死ぬまでこの世界に留まり続ける事ができる、人間達が言う”使い魔”と呼ばれるもの。
 前者も後者も召喚魔法には変わりないのだが、使い魔は熟練した魔術師なら呼び出すことが可能で、生活のパートナーとして人間に呼び出される場合もよくあったりする。
 そんな事を思い出しながら魔王は露骨に嫌な表情を浮かべた。
 彼が召喚したのは”使い魔”
 本来なら冷たいながら返事は返ってくるセルシウスに、暇な現状をどうすればいいか訊くだけのはずだった。
 すぐに元の世界に帰るし。
 だが、使い魔は召喚した者が死なない限りこの世界に居続ける。
 つまりは、目の前の狐ロリはこの先何百年と死ぬ事のない魔王と共に生きる事になる……


276:暁狐
07/11/24 09:01:15 w58NSfSE
「……お前、名前は?」

 魔王は簡単に諦めた。
 間違った召喚魔法を使ってしまったのは自分なのだから仕方がない。
 それに、いざとなったら魔法でどうにでもできるし、美少女なので成長するならこの先有望だし。
 魔王の問いに不機嫌そうにムスッとしていた狐少女は、ゆっくりと口を開く。

「リンシャオ……」
「種族は?」
「九尾……」
「何で不機嫌なんだよ? オレご主人様なんだからニコヤカに」
「そのご主人様が不機嫌にさせたんだろ?」

 確かに狐娘、リンシャオの言うとおりだ。
 いきなり呼び出しといて数秒で帰れと言われれば誰でも不機嫌になる。
 魔王はぐうの音も出ない。しかし立場は上だから、別に反省する様子も無く、その態度が更にリンシャオを苛立たせた。

「ちょっと、一言くらい謝るとかできないのかよ?」
「……オレ、魔王だし。全世界、どんな生き物も恐れをなすおっそろしい魔王様だし」
「魔王っておま……こんなんが魔王なんて世も末ってやつかね」

 ”魔王”という言葉を聞き、リンシャオは改めて目の前の男を見直す。
 人間にしてはとてつもなく大きな力を秘めているようだ、それに耳も尖っているし。
 確かに人間じゃないようだけど……魔王というのがかなり怪しい……
 ジト目でリンシャオは魔王を見つめ続け、魔王はその視線を感じ優しげに微笑んだ。

「なんだ? そんなにオレ見て、惚れたか?」
「そんなわけ、ないだろ」

 いきなり、魔王とは思えない彼の微笑みにリンシャオは少し頬を赤くして視線を逸らす。
 その仕草が可愛いと魔王も思ってしまい、何だか少し、数百年と感じることがなかった感情、照れも入って頬を人差し指で軽くかく仕草をしていた。
 妙な沈黙が流れる。
 とりあえずこのままにしておくわけにはいかない、魔王は何かブツブツ言っているリンシャオを見下ろしながら口を開いた。


277:暁狐
07/11/24 09:02:00 w58NSfSE
「とにかくリンシャオ、お前はオレの使い魔になったんだ。今後はオレに絶対服従な?」
「は、はあ!?」
「なんだその返事は? 使い魔なんだから当たり前だろ。そうだなぁ……せっかくだから、オレの事はご主人様と呼べ」
「なにぃぃ!!?」

 然も当然のように出た魔王の要望に、リンシャオは困惑の表情を浮かべた。
 その直後、彼女の表情は恥ずかしさと怒りが混じったような表情になり、当然魔王に抗議する。
 しかし魔王は聞く耳持たず。
 力もリンシャオよりは上だと言うことは彼女が出てきた時にもう分かっていたし、何より自分はリンシャオを召喚した張本人。
 いわばご主人様だから、別にリンシャオが怒ろうが怖くもなく、むしろ可愛かったりする。
 やがてリンシャオの抗議の言葉は終わりを迎える。
 もう何を言っても無駄だと思ったのだろう、彼女の表情からは諦めの言葉が浮かんでいるようだった。
 
「今日は召喚されたばかりだから、もう休め。部屋は腐るほどあるから好きなの使っていいぞ」
「え、おま……ご、ごしゅ、ご主人様は、一人で住んでいるのか?」
「あぁ、今日から二人だけどな」
「そう、なのか……」

 という事は今までずっと一人だったのか、何だか悪い事訊いたかな……
 そう思うとリンシャオの尻尾と狐耳は少し垂れ下がる。
 その様子を見て魔王はケラケラ面白いものを見たかのように笑うものだから、リンシャオの同情の念は微塵と消え、その代わり妙に腹が立ったので尻尾と耳は再び逆立った。
 実際のところ、魔王はずっと一人だったわけではない。昔は飼い猫もいたとリンシャオに言う。
 だが、その猫も自分のちょっとしたミスで何処かへ行ってしまった事も言うと、リンシャオは思いっきり高らかに大笑い。
 そして二人は口喧嘩になった。

 魔王と九尾の狐の共同生活は、こうして始まったのだった……



〈続〉

278:暁狐
07/11/24 09:02:53 w58NSfSE
続くけど、正直すまんかった

279:名無しさん@ピンキー
07/11/24 09:24:27 f5GnW0yI
スパロボユーザー疑惑につづき、さらにテイルズユーザー疑惑まで立ったか、BIGBOSS

ともあれGJ

280:名無しさん@ピンキー
07/11/24 10:32:30 PHT1m+xA
テイルズ知らない俺に説明を

>>278
なにともGJ

281:名無しさん@ピンキー
07/11/24 13:33:01 R7t60Vcb
>>279
サモンナイトも入ってないか?

282:名無しさん@ピンキー
07/11/24 18:26:48 S/T8W7Gy
よく分からんがRPGの詰め合わせでFA?

283:名無しさん@ピンキー
07/11/24 18:28:48 6JDjIUkR
魔王っていうとドラキュラ伯爵しか思い浮かばないw

滅びよ!ここは貴様の住むべき世界ではない!

284:名無しさん@ピンキー
07/11/24 19:55:43 0k1ippeN
>>282
携帯式対戦車榴弾発射器?

285:名無しさん@ピンキー
07/11/24 20:29:06 ZkoLsEf+
>283
盾を押し付けられてるだけで倒れちゃうひ弱な若本ボイスのオジサマなんて知りません!

286:名無しさん@ピンキー
07/11/24 21:26:56 e6/o8EBX
今日「いぬみみずかん」というエロマンガを買った。
やっぱり発情期を迎えた犬娘はいいと思った。

287:名無しさん@ピンキー
07/11/24 21:38:05 5ROtNRTb
>>286
もふもふ

288:名無しさん@ピンキー
07/11/24 23:44:55 S/T8W7Gy
>>286
その図鑑kwsk

289:暁狐
07/11/24 23:49:14 w58NSfSE
あ、見直したら誤字があったorz

なんか本当にごめんなさい

290:名無しさん@ピンキー
07/11/25 01:09:29 5reBjGTo
>>285
彼はもうひ弱じゃないんだよ、Xクロニクルの彼は。

>>289
誤字なんてスルー対象です

291:名無しさん@ピンキー
07/11/25 01:35:39 jozjjs38
いぬみみはロリ多目なのがなぁ…

梟のお話、書いてみます。

292:名無しさん@ピンキー
07/11/25 07:14:17 AnQqE9n4
いぬみみは主人公カワイソスでなんか普通に見てしまっていたな

293:名無しさん@ピンキー
07/11/25 07:32:01 K+HffDAp
>>284
ロケット・プペルド・グレネードじゃねぇw
っつーか、RPG-2や7、16・18・29がみっちり詰ったタンクローリー想像して噴いた。

294:名無しさん@ピンキー
07/11/25 07:53:53 w7/0V2y4
>>291
ロリだっていいじゃない
犬っ娘だもの

295:名無しさん@ピンキー
07/11/25 09:39:41 1TOhyPaO
以前、ウチにSSの神様が降臨したんですが、中途半端に降臨したんです。

おどおど娘なリスっ娘とか、パンクなヤマアラシ娘とか、関西弁な虎娘とか……
キャラばっか置いて行ってストリーは置いていきませんでした。


リスっ娘なんてどー考えても逆レにならねーよ(T.T)

296:名無しさん@ピンキー
07/11/25 10:06:47 N8uwi922
>おどおど娘なリスっ娘

普段檻に入れて可愛がっていたペットのリスがふとしたはずみに逃げ出してしまった。
天井裏に行ってしまったらしくどうしても見つからない。
仕方ないまた明日捜そう、檻の中に餌を入れて帰って来ることを祈りつつ就寝。
夜中異変を感じて目を覚ますとなぜかベッドにくくりつけられている俺、その側には

「あああの、スミマセンご主人様! でもでもこういう事一度やってみたくて、今までは考えるだけだったけど……まさかこんなチャンスが来るなんて」

まで妄想した

297:名無しさん@ピンキー
07/11/25 10:19:48 4/dj62aa
俺も妄想を考えたんだけど書いてるうちに先客が来ちゃったか。
でも、そんなの関係ねぇぜ。
---------------
季節はもうすぐ冬。冬支度をろくにできなかった雄リス。
このままじゃ冬を越せないので他人の家から食料を盗もうとする。
とそこにリスっ娘帰宅「なっ…なにやってるんですか~ 私の食料返してください~」
一瞬ヤバイと思った雄リスだがリスっ娘のおどおどした態度を見て「こいつはイケル」と思った。

どうしても返して欲しいか? はい。 じゃ何でもするか? えっ…はっはい。 じゃあ一発ヤらせろ

というわけで季節外れの交尾開始
このとき二匹は知らなかった。冬支度中のリスは一年でもっとも体力があることを…
発情期でない時期に交尾をすると発情が止まらなくなることを…

298:名無しさん@ピンキー
07/11/25 10:23:07 +NnWgS/F
支援支援

299:名無しさん@ピンキー
07/11/25 12:39:27 gVdSUF5x
>>発情期でない時期に交尾をすると発情が止まらなくなることを
まじ?

300:名無しさん@ピンキー
07/11/25 13:39:21 aAri7pxN
>>297両者ともリスじゃねぇかwww

301:名無しさん@ピンキー
07/11/25 14:12:53 Za1fHjAL
そろそろ職人の数減らそうぜ

302:名無しさん@ピンキー
07/11/25 16:26:20 5DuU6B5R
>>301
何こいつ?

303:名無しさん@ピンキー
07/11/25 16:51:20 mw2KNm+Q
駄目だ…
因幡の白兎が、水着姿の鮫姉さんの大群に蹂躙されるショタ兎君の話にしか見えない…


ちょっと電波をプリントアウトしてくる。

304:名無しさん@ピンキー
07/11/25 17:53:27 aAri7pxN
>>303
早くそれをうp

305:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/11/25 20:07:45 LANGyb/a
<ナイルなティティス>

「―おっしゃ、勝ち!」
33対31。
ぎりぎりもいいとこだけど、まあ勝ちは勝ち、だ。
「ま、負けたにゃー」
がっくりと肩を落としたのは、山猫の獣人娘、山本麻耶(やまもと・まや)。
通称、海苔屋。
キャット空中三回転の天才だ。
学園長だって引っかいてみせらあ。
でもマタタビだけは勘弁な。
「何をブツブツ言ってるニャ」
麻耶が睨みつけてくる。
「いや、何も」
慌てて返事をする。
この子のネコパンチと引っかきは尋常ではないスピードだ。
「しかし、あんなところから逆転されるとは思わなかったニャ」
麻耶は恨めしげに盤の角を睨んだ。
「ふっ、奥が深いのさ、オセ─」
ぱこーん!!
見事なネコパンチがヒットして俺はひっくり返った。
「な、何しやがる?!」
「それ、言っちゃ駄目ニャ。商標登録されてるニャ。リバーシゲームと呼ぶニャ」
「そ、そうか」
この倶楽部に入ってから知ったんだが、「8×8」の盤に白と黒との駒を使って
「自分の色の駒で相手を挟んだらひっくり返して自分の色にできる」ゲームは、
リバーシゲームと言うそうで、俺の知っているオセ─
がしっ!
顔面引っかき炸裂。
「だから言っちゃ駄目ニャ!!」

306:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/11/25 20:08:16 LANGyb/a
「痛えよ、加減しろ、バカ」
顔を抑えて抗議する。
まあ、オセなんたらは、商品名(実際にはちょっと違うらしいけど)なんだそうだ。
まあ、そのオ……。
すっ。
麻耶が構える。
したーん、したーん。
「ね、ネコパンチの癖にフリッカージャブの準備をするな……」
……その、リバーシゲームの愛好家は多く、<学園>にもいくつも同好会がある。
そのひとつが、我が<64モーグリ倶楽部>だ。
64とは、8×8のマス目のこと。
その盤にダイブして死闘を繰り広げるからモーグリ倶楽部。
しかし、なぜかレトロなテレビゲームマニアが集まってくる。
名前の問題だろうか。
まあ、俺らのライバルの<白黒将会>は、
なぜかストリップ大好きエロ人間が集まってくるというから、まだましか。
とにかく、俺はそういう倶楽部に所属していて、
「……オセロッ…」
「わー、馬鹿バカばか!!」
がりっ!がりっ!
見事にX字に顔面を引っかかれ、悶絶する。
「……お、オセロット(山猫)娘に勝利した、と言おうと思っただけなのに……」
「紛らわしいニャっ!」
顔がチクチク痛むけど、それはまあ我慢して、俺はのんびりとした放課後を楽しんでいた。
秋の爽やかな風が開け放たれた窓から入ってくる。
遠くに聞こえる部活の声。
授業が終わった後の教室、知的な遊戯で時間を潰す。
理想的な午後。
……それは、唐突に破られた。

307:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/11/25 20:09:00 LANGyb/a
すぱーん!
不意に、教室のドアが、ものすごい勢いで開け放たれる。
「やはり、ここにおったかぁ!!」
「げっ!」
教室の空気が一変する。
大体にしてテーブルゲームとかを好む人間/獣人は大人しい。
俺や麻耶は体力とか運動神経とかにも結構自信があるけど、
どちらかというと、間違いなくインドア志向だ。
他のメンバーもご多聞に漏れず、倶楽部会員はみな
静かに趣味を楽しむことを至上の喜びとしている。
だけど、こいつは─。
「このような不健康なところで不健全な遊びをするものではない、と何度言ったらわかるのじゃ!
日光浴をしにプールに行くぞえ!!」
こちらの意思をまるで確認する気もなく、突撃してきた人影は怒鳴った。
「……ふざけんな、こんな寒い日に日光浴なんて正気の沙汰じゃねえ」
俺は、立ち上がってそいつに歩み寄り、視線を30センチほど下ろしながら、そう答えた。
ドアをぶち破らんばかりの勢いで入ってきたそいつは、つまり俺よりそれだけ背が低い。
尻尾だけはいっちょまえの堂々としたものを引きずっているが、
それは足りない身長の代わりにはならない。
目の前に立つと、そいつの強く睨みつける瞳が視界から失せ、
おかっぱのように切りそろえた黒の直ぐい髪だけしか見えなくなる。
「むむむ」
そいつは、顔をぐっと上に向けて、ほとんど天井を見るような角度で俺を見上げた。
「悪いな、お前と遊んでるヒマはないんだ、おチビちゃん」
「おチビと言うなあ! 張り飛ばしてでも連れて行くぞえ!」
ティティスは、大いに憤慨したようだった。
小麦色の滑らかな頬に朱が差している。
「おお、やってみろ、チビっ子星人」

308:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/11/25 20:09:31 LANGyb/a
「わらわは星人ではないわ、誇り高きナイルワニ獣人の女王じゃっ!」
「ああ、そうか。うん、じゃあ、な」
ティティスの肩をつかんで、くるりと回す。
身体と一緒に半回転した尻尾は、軽くジャンプしてかわす。
「じゃあ、帰った帰った」
「ちょ、やめっ、待たんかっ!!」
ティティスがぐるりと振り返ったときは、もう俺は二、三歩下がっていた。
相変わらず、トロいジャリだ。
「ちょっとぉ! 痴話喧嘩なら他でやってよねえっ!」
麻耶が、ずずっと教室の隅っこにダッシュしてから叫ぶ。
山猫獣人はこのちびっ子が苦手らしい。
なんでも「めちゃくちゃ怖い」んだそうだ。
あの運動神経の固まりがこんなトロチビ娘相手に不思議なことだけど、
まあ、ネコは水に弱いし、案外水棲生物は苦手なのかも。
だが、俺は別にこいつのことを怖いとかは感じない。
なんといっても、チビだし。
同じワニ獣人でも、これが三年の鰐淵先輩とかだったらすごい恐いけど。
<学園>屈指の美女は、ライオン獣人だろうがトラ獣人だろうが、水辺ではお話しにならない。
同級の獅子尾との喧嘩しているところを偶然目撃したことあるけど、ありゃあ、逆らわないほうが無難だ。
プールの中に引きずり込んでワンサイドゲーム。ライオン相手に、だぜ?
もっとも、猛獣の獣人もその多くはこちらから刺激しない限り、手を出してくることはない。
ましてや、獣人と純血種との揉め事はご法度だ。
純血種が、身体能力的に圧倒的に劣って勝負にならない、とか、そういう理由だけじゃない。
「男の子と女の子は仲良くすること。そうしないとつがいが見つかりません」
それは、<学園>のもっとも強力な不文律。
だから、獣人娘は、クラスメイトの純血種男子と本気で争うことはない。
誰が、自分とつがいになれる<因子>を持つ男の子なのか、分からないから。
ひょっとしたら、隣の男の子が自分に卵や子どもを産ませられる貴重な能力を持っているかもしれないから、親切にする。
男の子のほうも、美人ぞろいで、ほとんどが体力的に自分を圧倒している女の子に意地悪なんかしない。
だいたい、男というのは、自分に目の敵にさえされてなければ、たいていの女の子に好意的なのだ。

309:名無しさん@ピンキー
07/11/25 20:10:27 Zrbgq4BF
>>303
もう今から
+    *
     ∧_∧    *
     (0゚・∀・) +  ワクワクテカテカ
   oノ∧∪ ∪
   (0゚(0゚・∀・)+   ワクワクテカテカ
   ∪(0゚∪ ∪
  /ヽ_と__)__)/ヽ   +
 (0゚   ・   ∀ ・ ) ワクワクテカテカ
 (0゚     ∪   ∪     +
 と______)______)  +
+   +


出来れば、百合の方が良いね。

310:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/11/25 20:13:14 LANGyb/a
だから、<学園>の生徒は、つがいが見つかるまでの間、
放課後こうして和気藹々とクラブ活動に興じる。

ここは、<学園>、<獣人特区>。
僕の通う学校─獣人と人間の若者が<共学>する市立学園を中心にして、
人と獣人が共生するモデルタウンとして作られた街。
獣人を嫌う人間も多いけど、宇宙に飛び出して「進化の壁」にぶち当たった人間にとっては、
はるか昔に捨て去ったはずの「獣の因子」を持つ自分たちの亜種は、大きな可能性を持つ存在らしい。
宇宙開発が頓挫した世界政府は、世界中に隠れていた獣人を保護し、集結させ、
次世代の<超人類>が外宇宙への壁を打ち破ることを目指している。
<特区>と<学園>は、そのための大切なゆりかごだ。

……だが、何事にも例外と言うのはある。
俺とこのジャリ、テティティスがそのいいサンプルだ。

「―わらわの名はティティス! <ナイルの女王>じゃ!」
開口一番、そう言ったチビは、会ったその日から四六時中俺をストーキングしている。
理由は……。
「そなたは、ナイルワニの獣人と卵を作れる因子を持っておるのじゃ!」
自己紹介が終わり、クラスをぐるりと睥睨した自称<ナイルの女王>は、
俺を見つめると、たっぷり三秒間、停止した。
それからものすごい勢いで突進して、俺に飛び掛って、
「見つけたぞ、わらわの夫!! 卵を作ろう!!」とのたまった。
以来、こいつは俺の行く先行く先に現れて、楽しい高校生活の邪魔をする。
遺伝子だの<因子>だの、小難しい話は知らないが、はっきり言って迷惑だ。

311:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/11/25 20:13:44 LANGyb/a
「うむ。俺はこれからジュースを買いに行く。お前はどっか行け」
「な、な、な、無礼な!」
けんもほろろに言い放つと、ティティスは真っ赤になって怒った。
「うるさい。人の顔を見れば、交尾交尾とうざいんだよ」
「何を言うか、ひょうろく玉! 交尾以上に大切なものがあると思うか!?」
「とりあえず、俺は今、交尾よりジュース一本のほうに興味あるぜ」
「ぬう……、こ、この変態が!」
「なんだよ、それ」
「若いオスとメスで、交尾に興味がないなど、ド変態もいいところじゃ!
わらわが正しく性教育してつかわす!!」
「まっぴらゴメンだ!!」
俺たちはののしりあい、にらみ合った。
「むむむ、大体じゃな。そなたはもう精子が出る大人なのに、なぜわらわと交尾をせぬ?!」
むちゃくちゃな理屈だ。
だけど、発情した獣人というのは、こういうものなのかも知れない。
「素直な生殖要求」というのは、「外宇宙への挑戦」にものすごく重要な種族としての能力だそうだけど、
俺にとってはあんまり関係ない。
俺は、俺の好きな女とそういうことをしたいだけだ。
……まあ、まだそんな相手はいないが。
とりあえず、目の前で真っ赤になって恥語を連発するワニ獣人が
俺の恋の相手じゃないことは確実だ。
「……これ、聞いているか、我が背(せ)?」
「誰がお前の背中だ」
「むむ、背とは、そなたの国の古語で、夫や愛しい男を意味するのじゃ」
「……物知りだな」
「王族として、他国の伝統にも詳しくなければのう。
ましてや国際結婚をする相手の国ともなれば、精通せねばならぬ」
「国どころか、種族もちがうじゃねえか」
「ちなみに妻や愛しい女の子とは妹(いも)と呼ぶ。わらわのこともそう呼びや」
「妹萌えの趣味はねえ」

312:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/11/25 20:14:15 LANGyb/a
言い捨てて横を素通りしようとしたが、ティティスは両手をばっと広げて通せんぼした。
普段よりずいぶんとしつこい。
「なんだって言うんだ、いいかげんに─」
「イリエワニの鰐淵が、つがいを見つけたそうじゃ」
「へ? 鰐淵って、鰐淵先輩?」
「ええい、あの女に先輩付けなどせんでよい!」
ああ、なるほど。
合点が言った。
イリエワニと、ナイルワニは最強のワニの座を争うライバル種で、
<学園>最強のイリエワニ獣人は、ナイルワニの王女様にとっては目の上のタンコブらしい。
もっとも、鰐淵先輩のほうは、何とも思っていなさそうだが。
その一方的ライバルが、つがいを見つけたとくれば、ティティスが慌てるのも無理はない。
だが、そんなの関係ねえ。
「いいや、関係大ありじゃ! 鰐淵のつがいは一年生じゃぞ?」
「……それがどうかしたのか?」
「おぬし、一年生が先に童貞捨てたのに、何とも思わぬのか?」
「別に……?」
「なんと! わらわは一つ年上が先にまぐわいはじめたと聞いて居ても立ってもいられぬのに、
そなたと来たら、一つ年下に先を越されて二年生として平気なのかえ!?」
「わけ、わかんねーよ」
全体的に、初体験とか、つがいを見つけることに熱心なのは獣人の女生徒のほうで、
どちらかというと、純血種の男子生徒のほうはのんびりとしたものだ。
色々な本能が弱い純血種が「その気」になる前に、獣人のほうが発情してカップル発生、というのが
学園の伝統的な恋愛事情なのだが、
─俺はこいつとつがいになる気はねえ。なぜなら、
「俺んちは、もう兄貴が異種族結婚しちまったから、無理だっつーの。
俺は純血種同士でふつーに結婚するの。だから、いーかげん、諦めれ」

313:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/11/25 20:14:51 LANGyb/a
俺の兄貴もこの<学園>に通っていたが、
ある日、麻雀部で知り合った龍族の娘にハコテンにされ、
「負けた分、あの娘の実家の神社でバイトしてくる」と京都に行ったきり、帰ってこねえ。
そのまま相手が長女だから婿入り、という強引な展開で、今じゃ一年に一度帰ってくる程度だ。
向こうは三十人姉妹で、跡取りの弟も生まれたつーのに、
兄貴はもうこっちには帰らないつもりらしく、
おかげで親父とお袋は、俺に純血種とのごく普通の結婚を期待するようになった。
「というわけで、俺のことは諦めて、……そろそろ、あっち行け、チビワニ娘」
そっくり返った姿勢の肩をちょん、と突く。
バランスの悪いジャリはひっくり返りそうになった。
「わわっ、何をする。馬鹿者ぉ!!」
ティティスは尻尾を使い、慌てて姿勢を保とうとする。
その横を俺はさっさと通り抜けた。
「ちょっ! こら、待て、そなた! そなたに話が─」
「俺はお前に話はねえ」
「ま、待てっ 待ちゃれっ!」
大きな声だけが追いかけてくる。
うるせえ。
端から聞いたらまるで夫婦喧嘩のようだ。
恥ずかしいったらありゃしねえ。
こちらは何とも思っていないのに、まわりに「そう」思われるのは迷惑千万だ。
ティティスの慌てた声はしつこく聞こえたが、
俺は早足になってそれを振り切り、無視を決め込んだ。
どうにもあのチビはうざったい。
はっきり言って、兄貴のことがなくたって、俺はあいつと付き合うことはない。
そりゃ、顔はけっこうな美人だし、驚いたことに本当にナイルワニ獣人の<王家>の血筋だし、
黙ってさえいりゃあ、たしかに<お姫さま>だ。
追っかけまわされる俺を「据え膳を食わない」と言ってうらやましがる奴は多いようだが、
あいにく俺は、こんなチビに欲情する変態じゃねえ。

314:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/11/25 20:15:21 LANGyb/a
そう。
<ナイルの女王>ティティス=なんたらかんたら133世は、
「身長140センチ、体重軽い、バストぺったん、ヒップつるん」の発育不良のガキ体型だ。
入学のときに中等部どころか、小等部に案内されたという逸話もむべなるかな。
体の中で唯一立派なのは鰐獣人の証である巨大な尻尾だけ、という具合では、
グラマー好きの俺の眼中にない、っていうのも理解してくれることだろう。
実際、抱きつかれて求婚された瞬間に、俺は丁重にお断りの返事をした。
だが、あいつはあきらめない。
もともと爬虫類系の獣人と言うのは情が濃くって執念深いって噂だけど、こいつはその中でも特別製だ。
さっきみたいに、ちょっと押しただけでふらふらよろめいてしまうくらい
運動神経のないジャリの追跡を振り切るのは簡単なことだが、
血の巡りの悪いせいか、こいつは恐ろしくタフだ。
逃げても逃げても追っかけてきやがる。
ガキで、大声で、鈍い。
─俺の苦手の三大要素をすべて持ち合わせていやがる女。
それがティティスという女だった。
あんな奴の<夫>なんか、まっぴら御免だ。
俺はひとしきり小走りでティティスを引き離し、自販機の前で足を止めた。
硬貨を取り出し、ジュースを買う。
「熱血飲料か、鉄骨飲料か……?」
しばし逡巡。
「あっ……」
反射的にころころと転がる百円玉を追っかける。
銀色のコインは、小さなスニーカーに当たって止まった。
小さな白い指が、それをつまんで拾い上げる。
「はい。落し物よ」

315:ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6
07/11/25 20:16:03 LANGyb/a
「……へ?」
自分に百円玉を差し出す娘を、ティティスと見間違えたのは、
その少女が、あのジャリと同じくらいの背丈だからだ。
だが、俺が呆けたようにその姿を見つめたのは、あいつとは全然違う雰囲気に呑まれたから。
ティティスと同じ黒い直(す)ぐい髪は、あいつとは違う白い肌に映え、
ゴシックロリータの服装は、幼さよりも、妖しさを印象付ける。
なによりもその美貌。
顔の下半分が見えなくても、瞳だけで確信することが出来る。
下半分が見えなくても?
そう。彼女は、白い大きなマスクをつけていた。
それでも、その美貌をかくしきれない。
切れ長の、潤んだような黒い瞳に視線を合わせると、吸い込まれそうになった。
どきん、とした。
精神的にも肉体的にも成熟した女性にしか興味がないはずの俺が。
俺は、そのことに激しく動揺した。
「ふふふ、どうしたの?」
「……あ、ああ」
ようやく百円のほうに意識が行き、それを受け取る。
「じゃあ、ね」
ゴスロリ少女がくるりときびすを返したとき、雷が落ちた。
「なっなっなっ、何をしておるのじゃ!!」
金切り声に振り向くと、ティティスが顔を真っ赤にして突き進んでくるところだった。
「こ、このっ、泥棒トカゲめっ!!」
「……」
「と、トカゲ……?」
140センチ級の美少女二人に挟まれて出現した突発的修羅場空間の中、俺はただただ呆然とするしかなかった。

前編 ここまで


316:名無しさん@ピンキー
07/11/25 20:31:45 URLPbq38
<学園>新作キター(AAry


・・・炉?炉っすか??

317:名無しさん@ピンキー
07/11/25 21:17:26 o9sKfk9e
「ナイルは何でも知っている」ですか?

318:名無しさん@ピンキー
07/11/25 22:19:31 AnQqE9n4
学園シリーズktkr

319:名無しさん@ピンキー
07/11/25 22:21:09 LdGKXoKX
ふと、蛇ニガテな人に惚れた擬人化蛇さんが、逆レイプして苦手を克服させるなんてデムパを受信した。

と言うか、受信したと気付いた時には半分ほど書き上げている俺が居る。

320:名無しさん@ピンキー
07/11/25 22:24:00 u+d1QXRh
>>319
すばらしい行動力です

321:名無しさん@ピンキー
07/11/25 22:42:40 PpzHi9Gu
時代は再び爬虫類か

322:名無しさん@ピンキー
07/11/25 23:42:51 XXGR9LC3
<学園>シリーズキタ――――(゚∀゚)―――!!!!!
てーか日不見先輩ん所に男児誕生バンザーーーイ!!!!

323:暁狐
07/11/26 00:34:01 z/8dKZ5W
ゲーパロGJ

それと『魔王と狐と娘たち』の話はまとめに載った時点で、まとめに続き投下するんでよろしく
まとめのいじり方わからないから人任せorz
ついでにサモンナイトなんて俺知りません

324:名無しさん@ピンキー
07/11/26 00:57:11 uZqhhBFT
<学園>シリーズって保管庫にある?

325:名無しさん@ピンキー
07/11/26 02:33:48 otUdltZk
>>323
サモンナイトはいいですぜBIGBOSS。
特に2はロリ、ショタと両方の獣人が揃っていてなかなかw

326:名無しさん@ピンキー
07/11/26 02:47:29 o6L1gg2H
>>324
作者別メニューのゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 を選択すればみられる。
またはゲーパロ氏自身の保管庫
URLリンク(green.ribbon.to)
でも保管されている。


327:洋上のくまさん
07/11/26 11:49:39 K6dfBKLo
>>315
これは期待せずにはおられんですな。同じ学園(学校)なのに海保校ときたら…orz
主人公の血筋が羨ましすぎる。



『風呂神さま』の続き?を投下致しまする。

328:洋上のくまさん
07/11/26 11:53:00 K6dfBKLo
龍と人の昔話


その日は月が青く澄み渡り、縁台に座って茶をすすれば遠く虫の鳴き声が心地良い夏の夜だった。
「神は天に在り、世は全て事も無し…そろそろ寝るか。」
どんどんどん!――たのもーっ!
できれば無視して眠りたいが、放ってほいたら戸を打ち破る勢いだ。
やむなく重たい腰と尻尾を上げて入り口に向かって戸を開けながら文句を投げる。
「なんだなんだ騒々しい。戸を破るつもりか!…ん?」
来客の顔があるべき位置からずっと下、余の腰より下に顔があった。

齢は五つばかり、ぼろを纏った背中には不釣り合いな拵えを担っている。
「お前が龍か!」
「いかにも余は龍だが…小僧が何用ぞ?」
「小僧じゃないやい!僕は刀刃斎って名前があるんだ!お前をやっつけてやる!ていてい!」
言うなり手を振り上げて殴りかかってきた。なんだこの騒々しい小僧は…。
尻尾を小僧の体に巻きつけて持ち上げると、今度は卑怯卑怯と声を騒ぎ立てる。
「う…うわーん!ずるいよ!」
泣いたり怒ったり忙しい小僧だ。
「全く、すっかり眠気が失せたではないか。まあ入れ。」


329:洋上のくまさん
07/11/26 11:55:01 K6dfBKLo
「余の淹れた茶だ。ありがたく飲むがよい。」
「熱い。ふーふーして。」
「…」
黙って受け取り、息を吹きかけながら訪ねてみる。
「ふーふー…そなた、余に何用か…というのは聞いたな。親はどうした?ここまで歩いてきたのか?」
「うん、ずーっと西の方から歩いてきた。お父とお母は戦で死んじゃった。」
西の地…あの戦か。
「みんな、みんな死んじゃった…でも、龍の血があればみんな生き返るんだ!」

「それで余に斬りかかった訳か。ふん、甘い考えだ。」
自分の湯のみに茶を注ぎ、仄かな湯気を眺めながら言葉を続ける。
「確かに、余の血は人を黄泉返らせる事も、不老不死にすることもできよう。だがそれで何を得る?
森羅万象の理を覆して得た偽りの命?それは…死者と変わらぬ。」
そこまで告げ、私は声を押し殺して泣く少年の言葉を待たずに腰を上げ、茶道具を片付けて寝支度にかかる。
「もう夜も遅い、寝ろ。」
「でも、ひっく…僕…」
「まどろっこしい奴め、こっちに来て寝んか。」
首ねっこを掴んで布団に引きずり込む。もともと一人分の布団だから狭いのは否めないがこの際やむを得ない。
それに、このような幼子を捨て置いては龍の名折れだ。

330:洋上のくまさん
07/11/26 12:00:07 K6dfBKLo
それにしても成り行きとはいえ、龍が人の子と枕を共にするとはな…。
天井を見ながら自分の行動の奇妙さに思わず笑ってしまう。
ぐすん…ひっく…。
「まだ泣いておるのか。そなたも男子であろう?ならば泣くでない。」
「お父…お母…」
「…やれやれ。」
それは無意識の行動だった。私は体を向けて胸に幼子を抱きしめ、震える背中を、その小さな頭を撫でた。

――ねんねんころりよ おころりよ…坊やはよいこだ ねんねしな…
誰かから伝え聞いた子守歌を口ずさみ、人の子を龍が添い寝をして寝かしつける…まったく、今宵はなんともおかしな夜だ――などと思いながら私は懐の温もりを抱きしめ、目を閉じた。

翌朝
「あ、あのっ!」
「なんだ?今あさげを作ってるんだ。手短かに言え。」
「僕を弟子にして下さい!僕、強くなって世の中を平和にしたいんだ!」
「いいぞ。…くっくっく、今朝の味噌汁もまた格別よ。ちゃぶ台を出してお椀を並べてくれ。」
今、余は何か重大な事を言った気がするが…。

「では、両手を合わせて。いただきます。」
「い~た~だ~き~ます!」
うむ、うまい。
昨日の騒ぎで腹が減ってたのか、2人してあさげをがっついていた。
「――しかしあれだな。もぐもぐ、ほなたはまふ、ずるずる、表の物をなんとかへねばなるまいよ。」
かんらから。

燦々と陽光が降り注ぐ夏の朝。騒ぎ立てる蝉の声。
龍と人の子が居を共にする小さな家の表には、地図入りの布団が誇らしげに干されていた。

今日も神は天に在り、世は全て事も…無し?


続く

331:名無しさん@ピンキー
07/11/26 16:16:24 uZqhhBFT
>>326
㌧クス

332:名無しさん@ピンキー
07/11/26 16:48:38 z/rMFJ17
>>330
不覚にも刀斎に萌えてしまった。続きwktk


333:名無しさん@ピンキー
07/11/26 16:49:33 z/rMFJ17
あ、ミスった
刀斎→刀刃斎

334:名無しさん@ピンキー
07/11/26 21:09:36 EoL0Pp3l
あれ?20年後の時点でも日不見先輩の子供に男はいなかったような

335:名無しさん@ピンキー
07/11/26 22:09:54 AaK8wpjH
>>334
読みなおしてみたが、二人の子どもは、20年後の段階で21人姉妹。
女の子が30人まで増える過程で、ようやく男が生まれたことになる。

エピローグで長女「市花」が<学園>で彼氏を見つけたというから、
それが「ナイルなティティス」の主人公の兄にあたる人物なのだろう。
(「お盆は実家に帰ってる」=「今じゃ一年に一度帰ってくる程度」)

336:名無しさん@ピンキー
07/11/26 22:56:39 EoL0Pp3l
>>335
なるほど…。日不見先輩と、鰐淵先輩やティティスの話が
同時間軸であると思い込んでいたことがそもそもの間違いか

「麻雀部」、「龍族の娘」、主人公の名前が出てないこと、
これらに引っかかってしまった


…まさか狙ってやったんじゃないよね、ゲーパロ氏?

337:名無しさん@ピンキー
07/11/26 23:13:08 z/8dKZ5W
保管所に話載せるにはどうしたらいいんですか?

338:名無しさん@ピンキー
07/11/27 00:15:34 3DcmNZEt
>>337
@wikiメニューで新規ページ作成すればいいけど、最初は難しいかも。
また新規ページ作成する場合、ページ名の変更は難しいから慎重につけた方がいい。


339:名無しさん@ピンキー
07/11/27 04:21:01 4OmY0/Nf
>>335
>女の子が30人まで増える過程で、ようやく男が生まれたことになる。

ぜ・・・絶倫夫妻

>>336
>同時間軸であると思い込んでいたことがそもそもの間違いか

時間軸は同一。
時点が違う。

>> ゲーパロ専用氏

京都にあるのですね。
めちゃくちゃ由緒正しいじゃないですか。
国の半分云々など、おおげさじゃないなぁ。

獣人特区があるのは、やはり歴史ある港町でしょうか。

340:名無しさん@ピンキー
07/11/27 07:52:01 Z6dQbWhK
たしかヘルプかなんかでwikiの弄り方って無かったかな?
ってか弄っておくからどっかのロダに置いておけとwww

341:名無しさん@ピンキー
07/11/27 18:21:52 +5CUUCbC
>>330
刀刃斎のていてい吹いたwww

342:名無しさん@ピンキー
07/11/27 18:57:58 bp9jlQ9A
よくわからないが、毎晩オセロと叫んでいればぬこ娘が襲いに来てくれるのは理解した

343:名無しさん@ピンキー
07/11/27 21:08:20 HmfncZdu
キャット空中三回転だぞ・・・

娘の父親が「おまっとさんでした。」ってバラバラ増えたら困るだろ?

344:名無しさん@ピンキー
07/11/27 22:53:22 q6nXHqL+
いなかっぺ?

345:名無しさん@ピンキー
07/11/27 23:55:55 HmfncZdu
んだ。

346:名無しさん@ピンキー
07/11/27 23:58:48 RlXyf1g5
>>330
ていていに和んだw今は亡きねこねこを思い出した。

347:343
07/11/28 01:02:35 wK9GFkl8
スーパースリーのマイトもね。

ラリホー!!

348:名無しさん@ピンキー
07/11/28 09:18:11 VV4NqNH9
最近保管所更新されないな

349:くまさん
07/11/28 20:23:40 jIOX/fWm
長女が生まれました。
SSの完成まで時間がかかると思いますがどうかご了承くだされ。

350:名無しさん@ピンキー
07/11/28 20:33:06 /1Nd5e28
>>349
【審議中】

    ∧,,∧  ∧,,∧
 ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧ 
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U (  ´・) (・`  ) と ノ
 u-u (l    ) (   ノu-u
     `u-u'. `u-u'






パッ   パッ   パッ    パッ   パッ    パッ
  [お]    [め]    [で]   [と]     [う]     [!] 
  ∥∧∧  ∥∧∧ ∥∧,,∧ ∥∧,,∧ ∥∧∧  ∥,∧∧
  ∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)
   (    ). (    ). (    ) (    ) (    ) (    )
   `u-u´  `u-u´   `u-u´  `u-u´  `u-u´  `u-u

351:名無しさん@ピンキー
07/11/28 20:41:22 VV4NqNH9
>>349
まぁ事情が事情だからな

おめ

352:343
07/11/28 21:09:47 u1QO3Spe


353:名無しさん@ピンキー
07/11/28 22:29:20 cmBMNvYD
>>349
おめでとう!

354:名無しさん@ピンキー
07/11/28 22:36:21 irbsf9bD
この暖かな流れに感動した
おめ!

355:名無しさん@ピンキー
07/11/28 23:21:05 T71cANyH
くまの仔誕生おめでとう


356:ポン
07/11/29 07:33:35 kfqNvBDi
おめでとうございます。


357:名無しさん@ピンキー
07/11/29 14:04:36 +7w2YzpT
>>349
おめでとう!

358:名無しさん@ピンキー
07/11/29 19:49:01 +QHZLLuI
>>349
おめでとうございます

359:名無しさん@ピンキー
07/11/29 20:01:54 Up/gzIpJ
>>349
 おめでとう

360:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/11/29 20:11:34 J05Pa5we
おめでたう!



361:名無しさん@ピンキー
07/11/29 21:03:29 c85bWbJU
おめでとうございます

362:名無しの略
07/11/29 21:39:41 bKYnKlrb
くまさんおめでとう!

363:名無しさん@ピンキー
07/11/29 21:49:30 GsNNygSF
くま氏おめでとう!


・・・確か、くま氏の細君は河馬沢先輩・・・?

364:名無しさん@ピンキー
07/11/29 22:05:28 DPSoAIJq
「なんか産まれたらしいわよ」
「なんかって……何が?」
「くまさんちのお子さん。女の子ですって」
「ふーん」
 僕の気の無い返答が、どうやら彼女の癇に障ったようだった。
「……ふーんって、それだけ?」
「え、あ、いや……めでたいよね?」
「……めでたいって、それだけ?」
「ほ、他に、何か?」
「……ふーん、それだけ? 本当に?」
 彼女が、僕にしなだれかかってくる。
 わかってるんだ、彼女が……そういうつもりだって事は。
「……貴方はそう思ってはいないのかもしれないけど……ウチもそろそろよね?」
「………………」
「何で黙るの」
 確かに、彼女は器量良しの上に、料理もできる、これ以上無いくらい理想な奥さんで、
僕としても彼女との間には……そろそろ、欲しいかな、と思わないでもない。
 とはいえ、彼女とそういう事をするのには、少々覚悟が必要になる。
 何せ彼女は普通の人間ではないのだ。
「……だって、一昨日やったばかりだし、ね?」
「もう二日もやってないって事よね?」
「……そ、そうとも言うかな?」
「そうとしか言わないわ……んっ」
 彼女の二股にわかれた舌が、僕の首筋を這う。いつの間にか、彼女の手足は
僕の身体を包み込むように、がっちりと抱きしめていた。
「その気がないなら……その気にさせちゃうわよ?」
「……ごめん、今日は許してもらえない?」
 明日は仕事だ。大事な会議の予定があるし、遅刻はもちろん、欠勤するわけにはいかない。
「だーめ」
 語尾にハートマークが見えそうな可愛らしい口調での、残酷な宣告。
「君も、僕が明日仕事だってんむっ!?」
「ん……あ……んっ……」」
 彼女の二股に分かれた舌が、僕の口中を蹂躙し始める。二股に分かれているだけあって、
普通の舌では決して為しえない、二つの場所への刺激が行えるわけで、あっという間に
僕の背筋に寒気にも似た快感が走り始める。
「……私がその気になっちゃったんだから……明日はあなたはお・や・す・み・よ?」
 彼女は、普通の人間じゃない。二股に分かれた舌―そう、彼女は蛇の化身だ。
 そして、蛇は性欲の象徴。まあ……彼女もその例に漏れず、底なしだったりするわけで。
 覚悟が必要だというのは、つまり、そういう事だ。彼女が満足するまですると、僕の方は
丸一日は再起不能な状態になってしまう。だから、今日は勘弁して欲しかったんだけど……。
 そんな僕の内心はお構い無しに、彼女は僕の身体を、まるで蛇が獲物に身体で巻きつくかのように
両手で強く抱きしめたまま、ベッドへ組み敷いた。
「……やっとその気になったみたいね」
 僕のあそこは、もうすっかり固くなっていて、準備は万端だ。心の準備はともかくとして。
「勘弁してくれよぉ……」

365:名無しさん@ピンキー
07/11/29 22:05:40 DPSoAIJq
「だーめ」
 最後のあがきが、一刀両断される。
 彼女の手が、僕のあそこをまさぐり……そして下着の隙間からまろび出る物。
「……わたしの方は大丈夫だし、入れるわね?」
「入れないでって言っても入れる癖に……」
「そりゃね……んっ!」
 彼女の前の穴が、僕の物を飲み込んでいく。
「今日は……そっちなん……だ……はぁ」
「特別、よっ……んっ……あっ、はぁっ!」
 彼女は蛇の化身だ。だから、蛇のそれと同じく、生殖用の穴が二つ存在する。
 つまり、人間の身となった彼女には、三つの穴があるわけだ。
 前の穴、中の穴、そして後ろの穴であるお尻。
「……はぁっ、くっ……やっぱり、ちょっと……いた……っ!」
「無理、するなよ」
 前の穴は、まるで処女のそれかのようにきつい。初めて僕らが結ばれた時から
変わらずに、今でも僕のそれを痛いくらいに締め付けてくる。
 彼女の方も、僅かではあるが痛みを感じるらしい。
「だいじょう、ぶ……んぁっ……無理言って、してもらってるん……だからっ」
 だからだろうか。彼女はそういう事をする時、自分から前の穴を使いたがる事は無い。
今日は、自分でも我侭を言っているという自覚があったからという事か。
「……まったく、仕方無いな、君は」
 不意に愛しさが湧き上がってくる。眉根にしわを刻みながら、懸命に僕の上で
腰を振る彼女の姿に、僕の顔には自然と笑みが浮かんでいた。
「いひぁ!?」
 下からの不意の突き上げに、彼女の表情が変わる。
 狭いそこを傷つけないように、ゆっくりと。だが彼女の快感のツボをつけるように、大胆に。
「……っ、ぁっ」
「んっ……あっあ……ふぁっ!」
 狭いが故に、お互いの限界はすぐに訪れる。
「わたし……きちゃ……ああっ!」
「僕も……出そう、だ……」
 彼女の背が、快感に反りあがっていく。
 だが、僕は少しでも彼女の身体を逃さまいと、その背に手を回し、抱きしめる。
 彼女もまた、同じように改めて僕の背に手を回し、僕らは抱きしめあった。
「いくっ……いくぅ……いっ、ひゃああぅぅぅう!」
「……くっ」
 湧き上がってきた愛しさを、そのまま彼女の最奥へと注ぎ込む。
「いっ……ひぁっ、ふっ……んっ……あくっ」
 腕の中でビクビクと震える彼女の身体を感じながら、僕は自分の幸せを噛み締めていた。
 ……まあ、一先ず明日以降の幸せの事は置いておいて、今日はこの幸せを味わい尽くすとしよう。
「……はぁ……ふぅ……すごかったぁ……」
 腕の中で、もう彼女は回復しようとしている。
 僕はその精力にいつものように呆れながら言った。
「くまさんに謝っとけよ」
「へ? なんで?」
「僕とこういう事するダシに使っておいてそりゃ無いだろ」
「ん……そうよね。ごめんなさい、くまさん」
「それから、おめでとうもだ」
「おめでとう、くまさん」
「……僕らの子供ができたら、見せてあげないとな」
「そうね……きっと可愛い子よ。わたしと貴方の子供だもの」
「君に似て美人だろうな」
「貴方に似て優しいでしょうね」
「……ははは」
「……ふふふ」
 僕らは笑いあい、そして口付けを交わし―
「じゃあ、第二ラウンド、いきましょ?」
「……ちょ、ちょっと休まない?」
「だーめ」
 ―そのまま第二ラウンドへとなだれ込んだというか込まされたとさ。ちゃんちゃん。

366:名無しさん@ピンキー
07/11/29 22:07:56 DPSoAIJq
ここまで投下です。

お子様のご誕生、おめでとうございます。

367:メサイア ◆wa5/w.bVtg
07/11/29 22:43:46 2sa3U4Ke
お子さんご誕生おめでとうございます!

368:名無しさん@ピンキー
07/11/29 22:52:17 W8XI35Fn
>>366
GJっす!!
某スレのラミアネタで悶えた後だったんで余計に萌えましたw

369:名無しさん@ピンキー
07/11/29 23:25:03 BTEzXFj/
あれ?なんだか涙が…
結構古株なくまさんについて過去スレ見返してみた。

くまさん=陸上自衛隊、士長
陸自ネタで逆レイプという珍しいジャンル

事故で入院

復活

自衛隊辞める

学生になる?

結婚

海上保安官になる

長女が生まれる


なんというか、すごいな!

370:名無しさん@ピンキー
07/11/29 23:29:00 4LFTytTA
えと、こういう言い方も難だが……

くまさん自体は興味ないし…そんなこと書かれても困る

371:名無しさん@ピンキー
07/11/29 23:48:38 lTZYZnlk
チクショー!オメデトウだ!チクショー!

372:名無しさん@ピンキー
07/11/30 01:23:57 k8WUnNcv
>>370
幅が広がって、今度は海ネタで書けるかもという事じゃないか
前向きに行こう

ところでやっぱり、蛇な奥さんだと……卵生か卵胎生か?

373:三陸
07/11/30 10:37:34 Y9WyHs7h
軍司「戦いの場を陸から海へと移したくま氏」
みのり「そのくま氏を支えているくま夫人」
みどり「そして未来の日本の担い手であるくまっ娘ちゃん」
三人「「「くまファミリーに永遠に幸あらんことを」」」<(_ _)><(_ _)><(_ _)>

374:名無しさん@ピンキー
07/11/30 12:14:13 uoLXgjTj
もうここくまさんスレでいいじゃんw

375:名無しさん@ピンキー
07/11/30 12:52:30 5taRYs5x
なんだかんだ言って愛されてるなくまさん

376:名無しさん@ピンキー
07/11/30 16:53:55 8XeB7CIb
色々な人がいるんだからいろんな人のSSを俺は読みたいが

377:名無しさん@ピンキー
07/11/30 20:27:30 QwupoKDg
熊とか需要ないの?

378:名無しさん@ピンキー
07/11/30 21:15:34 X6KkIqBb
“需要”はあるよノシ

379:アトピック ◆Xz18YlHQYY
07/11/30 21:21:41 NqWRMQ5N
男「わぁっ熊だぁ!!」
熊娘「お~と~こ~」(ガシッ)
男「ひぃ、く、食わないでくれ!!」
熊娘「それ無理、だって冬ごもりの間すっごい暇だし。大丈夫、ご飯は余分に
   とってきたから」
男「あ~れ~」

翌年の春には野山でひなたぼっこに興じるヒトと熊娘とその子供が確認されたとかされないとか

こんな感じ?

380:名無しさん@ピンキー
07/11/30 21:31:55 t3TG8vNr
>>379
何そのどっかの宇宙人委員長みたいな熊っ娘はw

381:名無しさん@ピンキー
07/11/30 23:02:52 JBNng/0i
>>380
てめえ何て事を……








書いて下さい頼むいや頼みます

382:名無しさん@ピンキー
07/11/30 23:57:11 t3TG8vNr
>>381
ちょww俺に頼んでどうするw

383:名無しさん@ピンキー
07/11/30 23:59:56 kPswy1CE
まあなんだ、馴れ合い禁止とか、他の職人が投下し辛いとかあるかもしれないからほどほどにな。

とにかくおめでとう!
まったく、話題に事欠かないなw

384:名無しさん@ピンキー
07/12/01 01:59:20 /GIz0dSM
思いがけず蛇のSSが長くなってしまって困っている俺が通りますよ………

気が付いたら60KBを軽く超えているんだが………
この場合、投下するときは一括でやった方が良いか分割でやった方が良いか悩んでしまう。



おまけに………気が付いたら熊のSSまで書いている始末、どんだけ~

385:名無しさん@ピンキー
07/12/01 07:09:15 J+dfOf3U
別にどっちでもいい

386:名無しさん@ピンキー
07/12/01 07:41:41 uZEciyex
読みやすくするなら2回ぐらいに分けた方がいいかな

387:名無しさん@ピンキー
07/12/01 22:50:23 PVxgCyHD
俺は長いの一遍の方がいいな

388:名無しさん@ピンキー
07/12/01 23:00:33 i+59rMss
てか、投下まだ?

389:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:42:02 4G7MUHxH
お待たせして申し訳ない気分で一杯な俺が通りますよ………。

蛇のSSを次のレスから投下します。


390:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:42:50 4G7MUHxH
とある学校の屋上にて。

「あー、くそ、羨ましいなこんちくしょうめ………」

屋上にある昇降口の屋根の上で、俺は寝っ転がりながらある方向を見下ろし。
悪態を付きつつ購買部人気メニューNo1のやきそばパン(カレー風味)をカブリとかじった。
そんな俺が見下ろすのその視線の先には………

「だからなぁ、虎姐。何時も言うけど勝手に俺の弁当から唐揚げとかお握りとか取るんじゃない!
諺にもあるだろ、親しき仲にも礼儀ありってさっ!」
「あたし、頭悪りぃから諺なんてわかんねーし………っと、お握りいただきっ!
うん、何時もながら光喜の作ったお握りはおいしっ!」
「理解しろっ、つか言ってる傍から取るんじゃねぇっ!!」
「良いじゃねえか、別に。代わりに、あたしの作った弁当も食わせてるんだからお互い様だよ」
「……だからと言って俺の弁当をバクバク食わないでくれよ? 作るのに結構苦労してるんだから、それは」

俺の親友である、狭山 光喜と、俺達の間では虎の姐御、または虎姐の名で親しまれる虎山 妙が、
掛け合い漫才をしながら仲良く弁当を食べる姿があった。

ちくしょう、何時の間に光喜の奴は虎姐さんとくっ付いちまったんだ?
この前はまでは、あいつ、しょっちゅう付いて回る虎姐さんの事をかなり鬱陶しがっていた筈なのに、
気が付いてみたら、何処か満更でも無さそうな態度になってやがる。
しかもあのレヴェルのラブラブ固有結界から見て、確実に光喜の奴は虎姐さんとデキてやがるな?!
光喜の奴、俺の預かり知らぬ間にいったい何の心変わりがあったんだ!?

あーくそう、俺と光喜の間には童貞不棄協定(なんだそれは?)が結ばれている筈なのに。
その協定を光喜はあっさりと破りやがって! 羨まし過ぎるぞ! アパートの家賃上げるぞ、コンニャロウ!!
………まあ、流石にアパートの家賃を上げるのはヒドいか………?

何? お前さんは誰だって?………ああ、そういや紹介が遅れていたな。
俺の名は東条 秀樹(とうじょう ひでき)、某有名芸能人の一字違いの名前で覚えやすい名のナイス・ガイ☆だ。
彼女いない歴は幼稚園の時に三丁目のアイちゃんにフラれた時から数えて11年になる!

何だって?、それだけじゃあ分からんだと?
俺は、今、あそこでラブラブムードたっぷりの固有結界を作っている狭山 光喜の友人だよ。
しかもその光喜の住んでいるアパートの大家の息子、と言えば分かるだろ?

以前、光喜が逃げる様に親元から出てきた時。
路頭に迷ったあいつに住む場所を紹介してやった友人、というのは俺の事だ。
これで分かったか? 分からんかったらこのSSを書いている暇な作者(をいこら)の作品を全部見るんだ!
それでも分からんかったら、今すぐPCの回線引っこ抜いて寝てろ!

――と、ちとくだらん事で熱くなっちまったな。
俺とした事が、友人に先を越された事に熱くなり過ぎていた様だ。Be cool、Be Coolだぞ、俺!

……とはいえ、このままあのラブラブ固有結界を眺めるのは癪だし、さっさと何処かへ移動しちまうか………
丁度、やきそばパン(カレー風味)を食い終わった事だしな。

やきそばパンの入っていた紙袋を丸めて後ろポケットに入れ。
『よっと』の掛け声と共に昇降口の上から屋上の床へ降り立つと、
未だラブラブムード続行中の裏切り者の友人を尻目に、屋上を後にしたのだった………。


391:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:43:42 4G7MUHxH

「はぁ~あ、何であの偏屈な光喜の奴には恋人ができて、このナイス・ガイ☆の俺に恋人はできないのかねぇ……?」

なんて愚痴を呟きつつ、学校の廊下をややがに股で歩く俺。
なんで態々がに股で歩いているかと言うと、俺が不機嫌だと言う事を周囲にそれとなくアピールする為だ。
まあ、これは俺なりのポリシーって奴だな。………ん? 何か違う?

『SATUGAIせよ!SATUGAIせよ!SATUGAIせよ!SATUGAIせよ!SATUGAIせよ!』

と、歩いている所で唐突に俺のズボンの後ろポケットに入れている携帯が鳴り出す。
その独特な着信メロディに、たまたま近くを歩いていた結井の先公が何とも言えない表情で此方を見ていたが、
俺は敢えてそれを無視し、携帯を取り出して応答する。

「――もしもし?東条ですが、どなた様で?」
『よぉぅ! 元気にしているか馬鹿息子ー! こっちは元気だぞー!』

このノー天気かつ無神経極まりない軽薄な声、電話してきたのは親父か………!
電話の向こうの相手、東条 平八郎(とうじょう へいはちろう)は俺の親父であり、
俺の友人の光喜が住んでいるボロアパートの大家であり。そして、俺にとっての不倶戴天の天敵である。

とにかく、この親父は俺の嫌がる事をやっては、
それで俺が困っている様を見て腹を抱えて大笑いする性根の捻じくれた性格で、
たとえば、夕飯時、いきなり俺の嫌いなピーマン(しかも生)を皿に山盛りで出した挙句、
笑顔で『これを全部食わなかったら小遣い抜きね?』なぞと言い出す様な奴なのだ。

………ああ、その時は全部食ったさ。
ピーマンを食うのも嫌だったけど、それよりも小遣い抜きはもっと嫌だったからな!
もうあの時は吐き気を堪えながら必死に食ったよ! 半分食ったころには視界が歪んで見えたよ!
食い終わったと同時に気を失って、その後、大量のピーマンに埋もれる悪夢まで見たよ!
口に広がる苦味とえぐ味を必死に我慢して食っている最中、
親父がニヤニヤと嫌な笑みを浮かべて見ていたのが…… 今思い出しても腹が立つ!

んで、一番腹が立つのは!あの親父、去年、俺を放っぽって母さんと一緒にアメリカへ移住しやがったんだよ!
朝目覚めた時、『アパートの管理はお前に任せた、後はよろしく(はぁと)』なんて書き置きをのこしてなっ!
アパートの管理に必要ないろいろな手続きとかその他諸々の管理とかを、
学生の息子に全部押し付けるんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!

もう最初の数ヶ月は滅茶苦茶大変だったぞ!何度不動産業者とか役所とか行き来した事か!!
それを学業と併用してやってたんだぞ!もうストレスの所為で十円ハゲが何個もできたんだぞ!
………まあ、今はもう慣れて落ち着いた物だけど………。


392:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:44:45 4G7MUHxH

んでだ、今回はいったいあの親父は何の用で電話掛けてきたんだ?
またなんか下らない事でも頼むつもりだったら即行で電話切ってやる!

「………何の用だ、親父。俺は今、学校で忙しいんだけど?」
『あれ?今そっち学校やってたんだっけ?おっかしーなー?
ここは真夜中だから、てっきりお前も家で休んでいるかなー? と思ってた AHAHA』
「あのな……時差ってもんがあるだろ……?」
『あーっ!そうだったそうだった、時差を忘れてたや、こりゃうっかりAHAHA!』

相変わらずムカツク喋り方だ。
話す俺の声が、徐々に険しい物に変わっていくのが自分でも良く分かる。
あ、通りすがりの同級生が俺の様子を見てビビってら………落ち着け、俺!

「で、時差の話はもう良いとしてだ。俺は何の用かと聞いているんだけど?」
『おっと、つい忘れそうになったや、いかんいかん。
んで、話と言うのはだな、秀樹、お前が住んでいる家、あるだろ?』
「ああ、それが如何したんだ?」

………取り壊すとか言うのか?………クソ親父なら言い出しそうな話だが………。

『其処にな、人を住まわせる事にしたわ』
「 は ? 」

クソ親父の唐突な言葉に、俺は目を点にして間抜けな声を漏らす。

『だからだな、今、お前の住んでいる家って広いし部屋数も多いだろ? それも無駄に。
でだ、それだったらその無駄なスペースを有効活用しなきゃ勿体無いだろう?』
「あ、ああ……」

続けるクソ親父に、俺は気の抜けた返事を返す。
確かにそりゃあ、俺が今住む家は俺一人が住むには広い家だとは思うが………
だからと言って、なあ?

『で、俺の知り合いの娘さん、まあ、その人は数年前から日本に住んでいる24歳の若い女の人なんだが。
ある事情があって、彼女はこの辺りに引っ越す事になったんだ。
で、その知り合いから聞く所によると、彼女の合った良い場所が中々見つからなかったんだわ。
まあ、日本の住宅事情ってのは色々あるからなぁ、その所為で合わない事も多い訳なんだなと俺は同情してな。
それなら、俺の息子が住む家に行けば良いって言う様に、その人へ言っちゃったんだ(はぁと)』

は、はぁと、じゃねぇ………何勝手に話を進めてるんだこの親父はっ!?
その場で携帯を床に叩き付けたい衝動を堪えつつ、俺は親父へ問い掛ける。

393:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:45:33 4G7MUHxH

「………そ、その人が来るのって何時だよっ!?」
『あー、多分、今日くらい?………もう彼女に合鍵渡しちゃったし』
「………………………」

親父の答えに、俺はしばし絶句するしかなかった。
こ、このクソ親父はぁぁぁぁっ!!!

「…………い、幾らなんでも言うのが遅過ぎるだろっ!!」
『いやスマンスマン、本当はもっと前に言うべきだったんだけどな、
先週、べガスのカジノで大当てしてなぁ!それでドンちゃん騒ぎしている内にうっかり忘れちったんだよ、
で、今日、何気にTV見てて、ふと思い出したから慌てて電話した訳よ。分かったか?馬鹿息子』
「そ、そうか………」

俺の顔がヒクヒクと引きつってゆくのが手に取るように分かる。
この親父、忘れてたとか言ってるが………絶対わざとだろ? そうに違いないっ!

『ま、とにかく、その人はお前が驚くよーな美人だからきっと仲良くなれる筈だ!
ひょっとしたらお前の彼女にできるかも知れんぞ?………と言う訳で、言う事は終えたし、それじゃーなー♪(プツン』
「って、ちょ、ちょっと待て、親父! まだ話は終わってな――………切りやがった………」

この後、俺は直ぐに親父の方へ電話を掛け直したのだが。
何度やっても、繋がらない旨を伝える機械的なアナウンスが流れるだけで、結局繋がる事は無く。
その上、そろそろ授業が始まる事もあって、諦めた俺は仕方無しに教室へと向かったのだった。


394:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:46:39 4G7MUHxH

――ややあって

「………ったく、あのクソ親父………人に黙って勝手に話し進めやがって、俺の迷惑を考えろ………」

授業が終わった後、ぶちぶちと愚痴りながら不機嫌極まりない様子で家路につく俺の姿があった。
さっきから通りかかる人が一様に、俺の姿を見るや道をさっと空けたり、目線を合わせないようにしているあたり、
俺のまとっている不機嫌オーラはさぞや凄まじい事になっているのだろう。

しかし、だからと言って不機嫌な様子を隠すつもりは無い。
もうとにかくクソ親父の所為で心の内が怒りで煮え滾っているのは確かなのだから。

恐らく、クソ親父の言っている事が正しければ、俺が帰る頃には既にその人が家に来ている事だろう。
親父が最後に言っていた事にはその人は美人とか言っていたが、それが普通の美人であると言う保証は何処にも無い。
多分、親父が送ってくる人間の事だ、性格か何処かに問題を抱えているような人間の筈だ(断言)

おそらく親父は、その女に俺が振り回されて困る事を見越して、俺の住んでいる家を紹介したに違いない。
じゃなきゃ普通は広くて無駄なスペースがあるというだけの理由で、人の住んでいる家を薦める事なんてせず、
俺が管理しているボロアパートを紹介する筈だ!

まあ、とにかく、先ずは家に帰って、その女に会ってから親父の意図を探るとしようか………

――とか何とか一人で考えている内に、俺は自宅の前に辿り着いた。
閑静な住宅街にある、築7年程の6LDKの3階建て。本来、この家は二世帯住宅だったのだが、
数年前に祖父と祖母が立て続けに天寿を全うし。そして昨年、親父と母さんがアメリカへ移住した為。
今では、俺が一人だけが住む、空き部屋が目立つ無駄に広いだけの家と化している。

にしても、気の所為だろうか………?
何時も見ている自分の家にも関わらず、何処と無く不気味な雰囲気を感じさせる。
何だか家の上空に暗雲が黒々と渦巻いている様に思えるし。
おまけに烏が数羽、屋根の上に止まって此方を凝視している様にも感じる。
………本当に只の、気の所為だろうと思うのだが。

ま、まあ、俺がそう感じてしまうのは無理もないか、
その自分の家の中に、親父の送り込んだ得体の知れない誰かが居るかも知れないのだ。

今の俺の気分を例えて言うなれば、
エイリアンの居ると思われる宇宙船へ侵入する海兵隊員の気分、と言えば分かるかもしれない。
いや、俺の場合、ひょっとするとエイリアンの方がマシだと思えるのが居るかもしれないのだ。
それを思えば、自分の家が不気味に見えても仕方ない事だろう。

…………何だか、今になって、急に家に入りたく無くなって来た。
さっき、エイリアンの方がマシだと思えるのが居るかもしれないとか考えた所為か?

いや、違う、これは俺の中の何かが警告しているんだ。
家の中に、俺の恐れる何かが潜んでいる、と。

………何を馬鹿な事を、
在りもしない物で恐れて如何するんだ俺は!ビビってんじゃねえよ、俺!

と、しばらく自問自答した末、
意を決した俺は玄関のドアの鍵を開けようと鍵を差込み―――

「………開いてる」

既に、ドアの鍵が開いている事に気が付いた。
無論、家を出た後できちんと鍵を掛けたのを確認してから学校に向かっているにも関わらず、だ。
どうやら、俺の思っていた通り、その女は既に家に入っているのだろう。

395:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:48:08 4G7MUHxH
と、とにかく、中に入ってみよう………

恐る恐る、ドアノブを捻り、ドアをゆっくりと開ける。

キ……ィィ………

不安と警戒心によって五感が過敏になっている所為か、ドアを開ける時の蝶番がきしむ音がやたらと耳に障る。
気の所為 気の所為………気にするな、俺。

そして、ゆっくり開いたドアの向こう側は何時もと変わらぬ玄関の光景が広がっている、のだが、
如何言う訳かその玄関の空気が重く湿っているような気がする。

――其処で、俺は妙な事に気が付いた

「…………靴が、無い?」

そう、誰かがこの家に来ている筈にも関わらず、その誰かの履いていた靴が見当たらないのだ。
一瞬、海外から来た人間だから何時もの感覚で土足で家の中に入ったのかと思ったが、
上り框から先の玄関ホールの床に土足で踏み込んだ形跡が無い事から、そうとは考えられない。

………いや、良く見ると、土間と床の段差の角にごく少量の土が付いていたのに気付いた。
それも、まるで何かにくっ付いた土を落とすために擦り付けたような感じで。

靴でやったにしては妙だ、何処か違和感を感じる。
何だ? 何がおかしい? この微妙な違和感は一体?
……………考えていたって仕方が無い、さっさと中に入るか。

――そして、俺は靴を脱いで玄関ホールから廊下へと進み始めた………。

………ギシ………ギシ………

1歩、足を踏み出す度に普段は気にならない筈の床材のきしむ音がなって、妙に耳に障る。
それはまるで、恐怖映画のお化けが居ると言う家の中を一人で進むワンシーンの様に、
ええぃっ!だから気にするなって俺っ! Be Cool、Be Coolだ!

怖気づいた気を紛らわせる様にかぶりを振って、再び歩み出そうと前を向いた時。


396:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:49:24 4G7MUHxH
――――?

俺の前方の、廊下の角から妙な物が見えているのに気が付いた。

それは、最初、妙に黒光りする太い棒の様な物に思えた。
だが、良く見るとそれはオレンジがかった緑色で、更に不規則な黒い斑点がある事も分かった。
そして同時に、廊下から覗くのは何かの長い物の先端である事も分かった。

しかし、離れている場所で見ている上、廊下が薄暗い所為で、
幾ら見てもそれが何なのかが俺にはさっぱりだった。
仕方ない、明かりを点けて確認するか………

――と、壁のスイッチに手を伸ばし、明かりを点けた矢先、

それはスイっと滑る様にして、廊下の角の向こうへ消えた。

「…………………………………………………………」

絶句、俺絶句、もう絶句するしか他が無い。
アレナニ?ナニアレ?アレは一体何だっ!?
一瞬、俺の脳内がナンノコッチャナンノコッチャで一杯になりそうになる。
落ち着け俺! そうだ、こんな時こそ深呼吸だ。
一回吸って、はいて、そして吸って、はいて………よし、落ち着いたな?

……………明かりをつけたその一瞬だけ見えたけど、
アレ、明らかに滑らかな鱗みたいなのに覆われていたよな?
………と言う事はだ、アレは蛇のような生き物のしっぽの一部?
しかもあのサイズから見て、結構な大きさがあるぞ?

仮に、もし、俺が見たものが蛇だった場合………はっきり言って冗談では無い!

情けない話だが、俺は蛇が大の苦手だ。
まあ、普通のシマヘビとかアオダイショウ程度なら問題は無い。
俺が苦手としているのはニシキヘビの様な大きな蛇なのだ。

こうなったのも、俺が中房の頃、
家族で行った動物園の何かのショーで、俺の首にニシキヘビか何かの蛇を巻かれた時、
クソ親父が何を思ったか、俺の首に巻かれている蛇を棒で突付いて刺激しやがったのだ。
そんなクソ親父の行動に蛇は驚いたのかそれとも怒ったのか、そのまま俺の首を絞め付けて…………

次に気が付いた時、俺は病院のベットの上だった。
医者の話だと、俺は蛇に首を絞め付けられた事で窒息して気を失っていたらしく。
飼育係の人がなんとか蛇を引き離していなければ俺は窒息か首の骨が折れるかで死ぬ所だったらしい。

尚、クソ親父はというと、息子が蛇に絞め付けられて苦しむ様を見て腹を抱えて爆笑した後、
殺意の波動に目覚めた母さんによって、その場で瞬獄殺を食らった事で、
親父はめでたく包帯だらけの姿となり、俺の隣のベットで寝こむ羽目になった。
…………当然の結果だ。

で、その事件以降、俺はでかい蛇が駄目になってしまったのだ。

397:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:50:27 4G7MUHxH
そんな俺にとって、家にでかい蛇がいる、と言うのはかなり恐ろし過ぎる話だ。
考えてみろ!例えば自分の家にでっかいゴキブリが潜んでいると想像すれば、その恐ろしさは充分分かる筈だっ!

どうしよう、もう先に進むどころかこの場に居たく無くなって来た、つか逃げ出したい!
い、いや、ちょっと待て………ひょっとするとアレは俺の恐れが見せた幻なのかも知れないし。
蛇以外の動物の物の可能性だって有り得る、何を恐れている、ここは自分の家だぞ?

数分の間、俺はその場で行くべきか逃げるべきかと躊躇した後、
なんとか勇気を振り絞って先に行く事に決めて廊下を進み、
角に立つと、思いきって何かが消えていった方を見た。

「………何も、居ねぇ………」

――だが、其処にはでかい蛇どころか何もおらず、
視界にあるのは、何時もと変わらぬ廊下の光景だけでしかなかった。

「やれやれ………なんだ、俺が一人でビビってただけじゃねぇか………馬っ鹿みてぇ………」

何も無い事が分かり、一気に緊張の糸が切れた俺は大きく溜息を付いて自嘲の言葉を漏らした。

さっきのアレは多分、俺の強迫観念が見せた幻なのだろう。
多分、鍵が開いていたのも俺が鍵を掛け忘れただけで、
段差の角に土が付いていたのも何かの拍子で靴の裏の土が付いただけだったかもしれない。
それに、誰かが来ていたのなら必ずその誰かの履いていた靴がある筈だ、
無論、泥棒が入った、と言う割に泥棒が入った痕跡すら見当たらないし(俺が見付けていないだけかもしれないが)

良く考えてみれば、たかが人が一人来るだけの事じゃないか、
何でこんな事でビビって居たのか、俺自身が馬鹿らしく思えてくる。

はあ………なんか安心したら急にどっと疲れが出てきた………
さっさと俺の部屋に行ってカバン置いて学生服着替えて風呂入るか………

安堵と同時に何とも言えない気分を感じながら、俺は自室へと向かったのだった。


398:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:51:21 4G7MUHxH
「ふーんふんふんふんふんふんふんふーん♪ ふーんふんふんふんふんふんふーん♪」

自室にカバンを置き、学生服から私服に着替えた後、
俺はタオル片手に何かのOVAで聞いたオリジナルのテーマ曲の鼻唄を気分良く口ずさみながら、
風呂場の脱衣所の扉の前にたち、何気に扉を開け――

「――――!?」

――その向こうにある物を見て。
俺は一瞬固まった後、慌てて脱衣所の扉を閉め、
そして踵を返すと、何も言わずそのままダッシュで自室へ戻って自室のドアを閉め、扉を背に荒い息を漏らす。

どきどきどきどきどき

未だに心臓の動悸が鳴り止まない、おまけに何だか鳥肌まで立って来た。
脱衣所にあったものは幻でも見間違えでもない、アレは紛れもなく現実に存在している物だ。

俺が見た物、それは――
狭いながらも、それなりのスペースのある脱衣所の床全体を埋め尽くす様にのたくっているでっかい蛇の身体だった。

オリーブグリーンと言うのだろうか、ベージュ系の何だか良く分からない色。
その独特の色に大きな楕円形の斑点の模様の付いた小さく滑らかな鱗に覆われた胴体は異様に太く、
大よそでも俺の胴の太さほどはあったかとおもう。
そしてその長さもパッと見た目だけではあるが、軽く8m、いや、それ以上あるかもしれない。
とにかく、そんなアマゾンの奥地とかでしか見られないようなクソでかい蛇が俺の家の風呂の脱衣所にいたのだ。

無論、んなもん見たらダッシュで逃げるに決まっているだろ!
普通の人間でもビビるぞアレは!

――って、ちょっと待て、と言う事はだ、先ほど廊下で見たアレは………幻ではなかった訳、か?

ど………

どひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっ!!!
こ、こうなる事が分かってたんだったら、最初にアレを見たあの時点で逃げ出しておくべきだったぁぁぁっっ!!!
そうしてりゃ警察を呼ぶなり何なりして家の中のアレを追い払う事が出来た筈なのにっ!!
俺の馬鹿、大馬鹿、大間抜けっ!! あぁぁぁぁぁぁ、後悔先立たずぅぅぅっ!!

どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようしようどうしようどうしようどうしよう
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようしようどうしようどうしようどうしよう

頭を抱えてベットに突っ伏す俺の脳内は、その一言で埋め尽くされていた。
それも当然だ、家の中に俺の苦手なでっけえ蛇が居ると分かったのだ、パニくらない方がおかしい。
このまま思考停止して、「パニパニ パニパニ パニパニパニック」などと言いながら
意味不明の踊りを披露してしまいたい気分だ。

399:通りすがり ◆/zsiCmwdl.
07/12/02 01:52:02 4G7MUHxH
…………どうしよう、もう部屋からも出たくねぇYO!
何処にあのでかい蛇が居るのか分かった物じゃない家の中をあるきたくねぇYO!
これじゃあ出かける所かトイレにすらいけねぇYO!
このままじゃあ引きこもり決定だYO!

――いや、だったら、いっそのこと窓から出入りするか?

………はっきり言って、それは無理無茶無謀な話だ。
俺の部屋は家の三階にあるのだ。おまけにその部屋の窓の周りの壁には取っ掛かりすらないのだ。
そして、俺の部屋にはロープなんて物はないし(あったらあったで何に使うんだ? と言う話だが)
んな状態で三階の窓から、ウォールクライミングで出入りしようなんて考えた日には、
三日もしない内に、ご近所さんへロープ無しバンジーを披露する事間違い無しだ。

じゃあ、どうするんだといわれたら…………どうしよう、もう部屋から…………。

そうやって、俺の思考が半ばループしかけたその時――

………コンッ………コンッ………

誰かが、ドアをノックする音が俺の耳に届いた。

俺は何も言わず、とっさにベットから降りて身構えた。
まさか………さっきの蛇か?

――って、ちょっと待て、この世の何処にドアをノックする蛇が存在すると言うのだ?
つーか、そもそも蛇にノックする腕なんて無いだろ? 何を馬鹿な事を考えているんだ俺は?

………じゃあ、ドアをノックする奴は一体、誰なんだ?
泥棒がわざわざドアをノックするなんて話は聞いた事無いし。
俺は零能力者だから幽霊なんぞとは無縁だし………。

………あ、ひとつだけ、心当たりがあった。
クソ親父が寄越した誰ともつかぬ女、で、話では24歳の美人、と言われている人。
ひょっとすると、その人なのかもしれない。

だったら、早く家にデカイ蛇が居る事を教えなくちゃ!
下手すると何処かのパニック映画の犠牲者よろしく、な事態になりかねないぞっ!?


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