擬人化した狂暴な♀動物が逆レイプする【九匹目】at EROPARO
擬人化した狂暴な♀動物が逆レイプする【九匹目】 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
07/10/22 07:36:49 sAAI8dIV
>>1
乙でせう。

3:名無しさん@ピンキー
07/10/22 07:37:57 XG8BBAoQ
>>1


4:名無しさん@ピンキー
07/10/22 13:25:49 O6Q7s0FM
wiki更新しないの?

5:生産性の低い人
07/10/22 15:33:48 Xwl4xCr9
どうもお久しぶりです。
え、お前なんて知らない? そういう方ははじめまして。
久々の投下です。


今回は犬です。
ちょっと長いです。
特殊な属性とかは特になし(のはず)です。
不平不満誤字脱字批判批評は遠慮なくどうぞ。

6:生産性の低い人
07/10/22 15:34:56 Xwl4xCr9




―よし、いまのうちだ!

―ねえ、やっぱり……

―なにいってるんだよ、クーちゃん!

―だって、イチくんがおこられちゃうよ……

―だいじょうぶだって、みつからなければいーんだから!

―でも……

―でももへちまもないよ、ほらっ!

―あっ……あかるい

―だろ? ちゃんとそとであそばないと、おおきくなれないんだから!

―うん……ありがとう、イチくん





―ありがとう―





「市郎様、市郎様」
「―ん」
「市郎様、こんなところでお休みになっては、風邪をひいてしまいます」
 恭しく名を呼ばれた青年は、机から体を起こした。物憂げに目をこすり、時計を確認する。
「あぁ、すまない。もうこんな時間か。すっかり居眠りしてしまった」
「何か飲むものを」
「いや、いいよ」
 彼を起こした女性が書斎を出ようとするのを引き止め、脇に置いてある、すっかり温くなってしまった緑茶を飲み干す。
「……あの、市郎様」
「なんだい?」
 女性は少し言いよどんだ後、
「顔色が、少し悪いように見受けられます。お辛かったら」
「辛かったら?」
 女性の言葉を遮ってそう言い、後悔する一郎。彼女に当たったところで、事態は好転するはずもない。
 すっかり萎縮してしまった彼専属の秘書―名は白華(はくか)という―に、なるべく優しく声をかける。
「大丈夫、少し、夢見が悪かっただけだから。心配してくれてありがとう」
「はい」
 ほっとした白華の気配。何をやってるんだ僕は、と心の中でため息をつく。
「あの、それで……」
 言いよどむ白華。懐から恐る恐る、上等な和紙の書状を取り出した。
「君の様子から、大体内容がわかるな」
 彼女から書状を受け取る。内容がわかっていても、それがどんなに気に食わない内容であっても、読まなければならない。
 彼は犬神を使役する武力集団『宮代』の当主であり、その書状は当主の輔弼機関である長老会議によって決済されたものであるからだ。


7:生産性の低い人
07/10/22 15:36:40 Xwl4xCr9

 事の発端は、25年前。
 ある犬神が黒い仔を出産したのだ。
 宮代の犬神は例外なく白い毛皮を持って生まれてくるはずだが、その仔はまるで鴉のような、漆黒の毛皮を持っていた。
 千年を越えんとする宮代の歴史でも、このようなことは例がなかった。不吉だ、呪われた仔だ―と、その仔は長老会議の手で母親ともども秘密裏に幽閉されてしまった。
 その仔を取り上げた産婆も始末され、母子共に薄暗い蔵の中で一生を終えて歴史の闇に葬られた―はずだった。
 18年前。当主の長男である市郎が蔵に忍び込み、1人さびしくうずくまっていた仔を外に連れ出したのだ(その頃、母親は既に死んでいた)。
 幼い市郎にはなぜ女の子が蔵に閉じ込められているのかわからなかった。ただ単純に、女の子の笑顔を見たくて外に連れ出しただけだった。
 お互いを“クーちゃん”、“イチくん”と呼び合うほどに仲良くなった2人だが、幸せな時間はあっという間に幕を下ろした。
 大人にばれたのだ。
 市郎はこっぴどく叱られ、座敷牢に軟禁された。彼はまだ良い。少女は―その頃から“黒”と呼ばれるようになった―次期当主を誑かしたとして、折檻が加えられた。
 市郎は泣き叫んで座敷牢で暴れたが、程なくして「“黒”は死んだ」とだけ伝えられた。
 彼の淡い恋心は、最悪のかたちで叩き潰された。

(―と、そこで終わらなかったのは誰にとって幸運で、誰にとって不幸だったんだろう)
 内心苦笑しながら、市郎は書状を開いた。
 筆書きで、修飾過多の長々とした文がつづられているが、要約すれば以下の文くらいの意味しかない。
 宮代を恨み、宮代への襲撃を繰り返す“黒”を、これ以上跋扈させておくわけにはいかない。“黒”が決闘を申し込んできたのは良い機会だ。当主自ら赴き、討伐せよ。
(言う方は、楽だろうよ)
 何度も敷地に侵入されながら、討伐隊を返り討ちにされながら、本家が出る必要なし、を繰り返してきた長老会議。ついに宝物庫に進入されて宮代の神器である御神鏡を盗まれて、宮代を賭けた決闘を申し込まれると、真っ青になって全てを市郎に押し付けてきた。
(何を今更、と、言えれば楽なんだろうけど)
 書状を無造作に机に置く。
 ここまで事態がこじれたのは、有体に言えば政治だ。長老会議であっちの派閥が『”黒”への徹底的な反撃』を唱えれば、こっちの派閥が『牛刀で鶏を云々』と言い出し、そっちの派閥も―といった具合。
結局最後は、本家が出る必要なし、分家を討伐に当たらせよ、に落ち着く。
 しかも、長老会議への当主の発言権は無きに等しい。つまりは操り人形なのである。
(それに加え、今回はトカゲの尻尾役もやるわけだ)
「市郎様」
 市郎が意識を現実世界に戻すと、白華の不安げな表情があった。
「大丈夫だ、白華」
 ひどく適当な物言いであることは彼にもわかっている。それでも、白華は主の言葉で少なからず安堵しているようだから、言わないよりかはましであろう。はっ、流石は宮代当主様の言葉、ということか。畜生。
 白華、しばらく1人にしてくれ。ああ、長老衆に伝えて欲しい。見送り不要。約束の前に、少し散策したいから。
 白華が退出する。何か思い詰めた表情が気になったが、市郎には1人で考えたいことがあった。
 なぜクーちゃんは、決闘を申し込んだ? 宮代が崩壊寸前なのは、きっとわかっているだろうに。
 願わくば、僕に会いたいから、であって欲しいな。




8:生産性の低い人
07/10/22 15:37:52 Xwl4xCr9



 雲ひとつない、満月の夜だった。


 さらさらと夜風に揺られるススキが、蒼白い月光に照らされ波を形作る。
 獣道を抜けた先にあるこの野原は、広さのわりに地元民でも知る者は少ない。
 春は桜花、夏は蛍、秋は満月、冬は雪。
 四季折々の素朴な、だからこそ贅沢な風情が、この野原には溢れている。


「―かわってないな」
 獣道を抜けた市郎は足を止めた。
 この場所を訪れたのは十年以上ぶりだが、何も変わっていない。幼い頃の、まるで宝石のようにきらきらした思い出の風景、そのままだ。
「かわってない」
 もう一度、味わうように呟く。その呟きは秋風に溶け、消えていった。
「うん、かわってない」
 市郎の呟きに、答える声。
「この場所は、何もかわらない。だって、わたしと君の秘密基地だよ?」
 野原の中央、人の背丈ほどある大岩の上に、膝を抱えた女性が座っている。
「でも、わたしたちは変わってしまった。イチくんは宮代の親玉、わたしはみすぼらしいコソ泥」
「変わった、のかな、クーちゃん」
「変わったよ、イチくん」
 2人は同時に、少し寂しげに笑った。
 “黒”は―記憶の中のクーちゃんは、すっかり大人の女性へと成長していた。
 おどおどしていた少女の頃の面影はほとんど無い。端正な顔に、すっとひかれた眉が印象的な、素敵な女性になっていた。
 無地の白いTシャツに、薄い灰色のジーンズ。追われる理由となった黒い髪は犬耳をよけて後頭部で纏められている。が、肌はびっくりするほど白い。
「確かに、変わった。綺麗になったよ」
「イチくんは、期待してたほど格好良くならなかったかな。なにより、服のセンスが最悪」
 “黒”の直球な物言いに苦笑する市郎。
 彼の服装は、黒のスラックスに、黒シャツ黒ジャケット、そして、革ベルトに吊った日本刀。お世辞にもお洒落とはいえない。
「でも、昔の面影が残ってる。やんちゃで、やさしかった、イチくんの面影」
「だったら」
 駆り立てられるように言葉が出たが、湧き上がる想いがそれを詰らせる。
「だったら、決闘なんてやめよう」
 やっとの思いで、それだけを絞り出す。
 誰にも言えなかった、心の底の本音。
 “黒”が生きていた。この報告を聞いたとき、市郎はどれだけ嬉しかったか。「クーちゃんを見殺しにした」という自責の念が、彼にとってどれだけ深く突き刺さり抜きがたいものであったか。
 しかし彼女は今、宮代を害するものとして、市郎の前に立っている。
 こんな形の再会なんて望んでいなかった。どうせなら宮代の因習を一掃し、健全な経営と開明的な理念を持った組織へと刷新した後で、胸を張って迎えに行きたかった。
 一方、今は伝統と格式にのっとった宮代家の当主である、という自覚もある。現時点では、他にどうすることもできないということも。
 わかっているだけに、歯がゆい。
 少しの沈黙ののち、彼女は変わらぬ調子で答えた。
「言ったはずだよ。変わった、って」
 やんわりとした拒絶。
「もうね、戻れないの。わたしは反逆者。宮代に弓を引き、御神鏡を掠め取った物の怪。
で、君は?」
「……当主。宮代の」
「じゃあ、どうすべきかわかるよね、宮代市郎」
 “黒”からの最後通牒。市郎は搾り出すように答えた。
「仇なす物の怪は、例外無く打ち滅ぼす」
 その言葉に満足した“黒”は、岩から降りて市郎に近づいてく。
「そう。さあ、決闘だよ。刀を抜いて―」



9:生産性の低い人
07/10/22 15:39:19 Xwl4xCr9

「―と、言いたいところだけど」
 不意に“黒”が歩みを止める。
「その前に、約束を守れない駄犬を叱りつけないと」
 市郎は一瞬疑問符を浮かべたが、直後に響き渡った咆哮に、すぐさま事態を悟る。
「駄目だ、白華!」
 焦って叫ぶが、犬の姿で野原を切り裂くように疾走する白華には届かない。
 渾身の力で跳躍し、“黒”の喉に牙を突きたてる。が―。
「っ―!!」
 声にならない悲鳴を上げたのは、白華の方だった。
 一瞬の閃き。
 反射的に顔を覆った市郎が指の間から見たものは、青白い炎に毛皮を焼かれ、身悶えする白華の姿。
「白華っ」
「―こんな簡単な術に引っかかるなんて、宮代の犬神も劣化したね」
 転げまわる白華に駆け寄ろうとした市郎だが、背後からの声に足を止める。
 炎の術で立体的な擬似映像を見せる。繊細な温度の調節が必要とされる高度な術だ。
 いつから擬似映像にすり替わっていたのか、そもそも最初からだったのか。市郎にはにわかに判別できない。
 “黒”は無表情で市郎の横を通り過ぎ、地面に体を転がしてなんとか火を消した白華の傍らに立った。
「狐火か。この恥知らずめ。犬神の風上にも置けない」
 毛皮のあちこちを焦がしながら、“黒”に向かって立ち上がる白華。
 火術といえば、狐。
 特に妖狐とは仲が悪い宮代の犬神にとって、火術の行使は妖狐に魂を売るも同然―と、今にも襲い掛からんという形相だが、“黒”は全く意に介していない。
「やだな、これくらいの火術、狐に習わなくても使えるよ。それより―」
 ゆっくりと体を曲げ、白華の瞳を覗き込む。
「何しに来たのかな、お嬢ちゃん」
 明らかに侮蔑が含まれた言葉に激昂し、反射的に飛び掛かる白華。が、身を翻した“黒”に頬をしたたかに痛打され、再び地に転がる。
「もう、手癖の悪いコだね。ちゃんと質問に答えてよ」
「貴様……きさまっ」
 起き上がりざま闇雲に爪を振るうが、既に“黒”は白華から距離をとっていた。
「貴様のような者に、市郎様を害されてたまるかッ」
 再度“黒”に飛び掛るが、今度は逆の頬を一撃され、悶えながら地に転がった。
「やっぱり、そんなことだろうと思ったけどね。これだから忠義ぶった莫迦は始末に困るんだよ」
 微苦笑を浮かべながら言葉のナイフを突き立てる“黒”。必死に呼吸を整える白華を一瞥してから、続ける。


10:生産性の低い人
07/10/22 15:40:16 Xwl4xCr9

「これは正当な―まあ、決闘なんてのに正当性があるかどうかは別にするけど、少なくとも、当人同士が同意の上での決闘だよ?」
 “黒”はすっと右手を上げ、人差し指を白華に突きつける。
「お嬢ちゃんは、自分のマスターが信用できなかったの? 負けると思ったの? なんでもっと確実にわたしを仕留めなかったの? 場所も時間もわかっていたのに、どうしてこんなお粗末な攻め方だったの?」
 白華は何も言えない。
「自分のマスターを信じられなくて、プライドをかけた決闘に水を差して、あげく不意打ちに失敗して。わたしだったら、恥ずかしくて死んじゃうよ」
 顔を背ける白華に歩み寄り、胸ぐらを掴んで吊り上げる。
「わかってるのっ、あなたは三重の意味でイチくんを侮辱したんだよ?!」
「そこらへんで勘弁してあげてくれ、クーちゃん」
 見るに耐えられなくなった市郎が仲裁に入る。“黒”は一瞬顔を強張らせたが、すぐにつまらなさそうな表情になり、白華をぽいと捨てて大岩の方へと歩いていった。
「白華、白華、大丈夫か」
「い……いち、ろ……さま……」
「しゃべらなくていい。立てるか?」
 白華を抱き上げ、立たせてやる市郎。こういう時は足が4本ある方が良い。
「市郎、さま……、本当に、申し訳……」
「気にしなくて良い。それより、自分の身体のことを考えろ。もう君1人の身体ではないんだから」
 驚いた表情の白華。何か言おうとするが、市郎が手で制する。
「さ、早く戻りなさい。頬、ちゃんと冷やすんだぞ?」
 市郎に促され、白華はとぼとぼと野原を後にした。


「もっとましなのはいなかったの?」
 白華の姿が見えなくなってから、“黒”は背中を大岩に預け、冷め切った声で市郎に問いかけた。
「彼女は良くやってくれる」
「それは公私混同ってやつだよ」
 冷めた口調に軽蔑の粒か混じっていることに気付いた市郎は、苦笑いしながら弁明する。
「彼女の恋人は、他にちゃんと居るよ。君が最初の襲撃で左腕をへし折った犬神、彼だ。子どもができたことは隠してたみたいだけど、傍から見てれば」
「どうでもいいよ。そんなこと」
 明らかに怒りを湛えた無表情で市郎の言葉をさえぎり、大岩から体を起こす。
「仕切りなおしだよ、宮代市郎」
 “黒”の両手には大振りのナイフが握られている。
 観念した市郎も、佩いていた刀を抜いた。


11:生産性の低い人
07/10/22 15:41:49 Xwl4xCr9

 静寂は、長くは続かなかった。
「せいっ」
 先手は“黒”。鋭く踏み込み、ふた振りのナイフを市郎にねじ込みにかかる。
 対する市郎も、刀のリーチの長さを生かし、最小限の動きでナイフを捌く。
 呼気と、刃物が打ち、すべる音と、草の擦れる音。
 千変万化の動きで攻め続ける“黒”と重厚な構えで防御に徹する市郎のそれは、演武というよりは演舞のような、絶妙な均衡を保っている。
 十数合ほど刃を合わせたところで、均衡などまったく望んでいない“黒”が大きく跳んで間を取った。
「……まったくもって宮代的だね。動かざることなんとやら、って」
 呼吸を整えた“黒”がさっぱりとした口調で呟く。
 彼女のナイフは幾度も市郎をかすめたが、実のところは衣服に触れてもいない。
 宮代の人間にとって本当の意味での刃は犬神であり、鉄でできた刃物はむしろ防具として使うように訓練される。防御こそ、宮代の剣の本質だ。
「その刀、確か君津豊根のだね? 物の怪を滅ぼすために刀を作り続けた君津一族の、一番の名工の。よくそんなの持ち出せたね。わたしの火なんて簡単に」
「楽しそうだね、クーちゃん」
 妙に饒舌な“黒”をさえぎって市郎が尋ねる。
「? そうかな?」
「復讐、って、楽しい?」
 不思議そうな様子の彼女に構わず、無表情で質問を重ねる。
「―復讐は何も生まない、って言うけど、これほど心躍ることなんて滅多にないんじゃないかな」
 少し考えてから、“黒”は笑顔でそう答えた。
 市郎は表情を変えることなく「そう」と呟き―大きく踏み込んだ。
 鋭い突きが“黒”の喉仏に突き刺さる。かに見えたが、僅かに体をひねってやり過ごす“黒”。市郎はそのまま刀を横に振るうが、頚動脈の上を滑ろうとする刀を2本のナイフでしっかと受け止められる。
 先程とは打って変わり、市郎の攻めだ。“黒”のように手数は多くないが、重い一撃を的確な場所へ振るっていく。“黒”はナイフ2本がかりで市郎の刀を受け止めることに専念する。
 しかし、市郎の刃も“黒”に届かない。
 先程と攻守を交代しただけの、危うい舞踏。
 悲鳴にも聞こえる金属の音を打ち鳴らしながら、十数合が過ぎる。
 今度は市郎のほうから間合いを取った。
「……おかしいな。もうちょっと追い込めると思ったけど」
 呼吸を整えて問いかける市郎。打ち込まれていたはずの“黒”は、呼吸も乱さず平然としている。
「気が乗らないみたいだね。稽古のときのほうが、もっと刃が走ってたよ」
 市郎の胸に氷塊が滑る。確かに技が冴えないのは認めるが、まるで普段の鍛錬を見てきたかのような物言いだ。
「見てたんだよ、ずっと」
 目ざとく動揺を感じとった“黒”は揺さぶりをかける。


12:生産性の低い人
07/10/22 15:42:21 Xwl4xCr9

「宮代の山はとても生きやすかったよ? 適度にしか人の手もはいってないし」
「……山の警備は、代々犬神の若手が」
「そんな慣習、とっくに廃れてるよ。特に当主の命令があったわけでもないみたいだし」
 伝統的に、宮代所有の山は若い犬神が夜の見回りをすることになっている。が、なっていると思い込んでいた、というのが正確なところだったらしい。確かに、犬神の自発的な警備、という扱いで、歴代の当主が任務として与えたという事実はない。
「他の山まで行って山狩りしたときなんて、もう大笑いだったよ。台所からいっぱい美味しいものもらっちゃったし」
 食料が紛失したという報告も聞いたことがない。天を仰ぐ市郎。
「末期だな。宮代も」
「そのお陰でわたしは生き残れたんだけどね。イチくんの涙ぐましい努力も見れたし」
「そっか。見られてたか」
 大きくため息をつく。市郎の切り札は、最初っから相手に筒抜けだったようだ。
「他流派の剣術を取り入れる、ね。わざわざ長老連中の反対押し切って一刀流の師範呼んだのは、無駄になっちゃった? どっちにしろ、さっきのみたいな剣じゃ、師範のおじいちゃんカンカンに怒るよ。『市郎殿、それは当主の振るう剣ではありません』」
 成功した手品の種明かしのように、嬉々として語る“黒”。丁寧に剣術師範の物真似まで披露した。
「さっきの幻影、炎じゃなくて、光を直接屈折させてるな」
 流石に屋敷内まで入って覗いていたとは考えにくい。そう推理し、市郎は鎌をかける。
「半分正解。正確には、併用、だよ」
 “黒”の両脇に二つの幻影が出現する。片方はやや透明がかっており、もう片方はかすかに揺らめいている。
「正直、あんまり良い出来のものじゃないんだけど―」
 幻影が重なる。そうすると、月明かりの下では真贋がにわかには判別できない。
「―こう薄暗いところだと、効果は抜群。莫迦と鋏は使いよう、だよ」
 重なった幻影が音もなく駆け出し、市郎に踊りかかる。市郎が刀を振るうと青白い炎が爆発するかのように広がるが、君津屈指の名工が鍛えた妖刀が持ち主を焼くのを許さない。
「さすが」
 “黒”の素直な賞賛の声が届く。市郎が声の方に振り向くと、“黒”が3人立っていた。
 本物に似せた幻影ではない。どれもが本物に見えなくも無い、という、ある意味狡猾な出来だ。
 3人の“黒”が同時に飛び掛る。市郎は全てを同時に相手取る愚は避け、大きく下がって1人ずつ片付けにかかる。
 1人を刺し貫き、もう1人を薙ぎ払い―どれも動作が精彩に欠く。全て幻影だ―最後の1人に切りかかろうとした瞬間、それが大きく膨らみ、破裂した。
 市郎の網膜を青白い光が焼く。かろうじて君津の刀を盾にして炎を防ぐが―
「駄目だよ、イチくん」
 すぐ脇から“黒”の声。同時に、脇腹に焼きごてが当てられるかのような熱い感覚。
 市郎が無理矢理身体をねじって刀を振るったとき、既に“黒”は距離を取っていた。彼女のナイフは血に濡れ、月光を鈍く映している。
「ぼおっとしてるから、そんなことになるんだよ」
 シャツが血を吸っていく感覚に眉をひそめる市郎。
 彼女の言うとおり、多少の火傷に構わず回避行動を取らなければならなかったのだ。半ば心理戦になりつつあるこの決闘で、この傷は決定的だ。
「まあ、大して刺さらなかったから、まだまだいけるよね」
 “黒”は半ば勝負がついた状況でも、決闘の継続を熱望した。頬に朱を散らせたように上気し、心の底から愉しそうな、無邪気にも見える笑顔を浮かべている。
「クーちゃんが望むなら」
 痛覚を無視し、笑顔を作って刀を構える市郎。
「うん、それでこそ本家、それでこそ天下にあまねくその武勇を轟かす、宮代の当主」
 熱に浮かされたようにそれだけ言い、2本のナイフを構える“黒”。


 既に満月は中天に差し掛かっていた。


13:生産性の低い人
07/10/22 15:42:58 Xwl4xCr9

 勝負は一瞬でついた。
 市郎が振るった刀が“黒”のナイフを弾き飛ばす。しかしそれは弾き飛ばしたのではなく、彼女自ら手放した結果だ。
 慣性に引きずられて上体が泳いだ市郎の懐に飛び込む“黒”。体のばねを総動員し、市郎の胸元に渾身の肘打ちを叩き込む。
 市郎はなすすべも無く打ち倒された。


「ちゃんと、鳩尾を狙ってほしかったな」
 かすれた声で、やっとそれだけを吐き出す市郎。
 “黒”の肘は、市郎の肋骨を数本へし折っていた。しかし僅かに鳩尾を逸れていたためにかろうじて意識は手放さなかった。
 意を決して大きく息を吸うと、肋骨から嫌な音が伝わった。いっそのこと気絶していた方が楽だったろう。
「どういうこと」
 少し震えた“黒”の声。先ほどまでとはうって変わり、醒めた無表情で市郎を見やっている。
「どういうこと、かな」
 今度ははっきりと、怒りの感情を混ぜて問いかける。形の良い眉を吊り上げ、仰向けに転がる市郎へと歩み寄る。
「あの表情、どういうこと!!」
 ついに声を荒らげ、市郎の胸ぐらを掴んで馬乗りになる。折れた肋骨に圧力がかかり、市郎は思わず顔をしかめる。
「負ける気だったの!?」
 “黒”に懐に入られた瞬間、いや、“黒”があっけなく得物を手放した瞬間、市郎は体の力を抜いたのだ。
 しかも、どこか晴れ晴れとした笑みを浮かべて。
 まるでこの結果を望んでいたかのような、曇りの無い穏やかな笑顔。
 胸倉を掴み上げ、詰め寄る“黒”。
「苦しいよ、クーちゃん」
 市郎は脂汗さえ浮かべているが、“黒”はこの程度で追及を緩める気はない。そのために咄嗟に鳩尾を外したのだから。
「答えて、イチくん。わたしは、今日のために生き延びてきたの。あまり失望させないで」
 抑揚を抑え、努めてゆっくりと問いかける。
「―宮代はもう、駄目だ」
 苦痛の合間を縫って、ようやく搾り出す。“黒”が締め上げる手を緩める。
「宮代は、宮代だけじゃない、分家も含めて、もうボロボロだ。そろそろ幕を引くべきなんだよ。けど犬神たちは」
 酸素を確保するためにそこで一息つき、続ける。
「犬神たちは、彼らは巻き込んではいけない。滅ぶべきは宮代であって、犬神じゃあない」
「わたしがあいつらを取り逃がすと思ってるの?」
「避難命令を出しておいた。書き置きで、即時発令永続命令の」
 突き飛ばすように市郎を離す“黒”。大きく息を吐いて、表情を緩める。
「……まあ、いいや。あんな連中逃がすくらい」
「それに、どうあがいてもクーちゃんには勝てなかった。完敗だ。まあ」
 無理やり笑顔を作り、おどけて続ける。
「クーちゃんに負けるのは、なかなか爽快だったよ、実際。強くなったね」
「しらないよ、そんなの。もう、宮代をどうこうするなんて話は、そんなのは本当の目的を果たしてから。あとまわし」
 眉間をこねながら、どこか苛立たしげな、焦れた様子の“黒”。その様子の変化に、市郎はいぶかしむ。
 言葉通りに雑事を棚に上げてしまったのなら、何に焦れているのか。
 それに、本当の目的とは?
「どうしたの、イチくん。不思議そうな顔して。まさか、こんなのがわたしの望みだった、と思ってるの?」
 無造作にナイフを捨てる。満月を背にしているため、表情をうかがうことはできない。
「復讐? それもあるけど、もののついで。御神鏡? あんなの、ボロ布に包んで縁の下に放り込んでおいたよ。決闘? ただの手段」
 すっ、と自らの腰に手を伸ばし、ベルトに手をかける。
「クーちゃっ」
 驚く市郎を尻目に、“黒”はベルトを抜いてボタンを外し、ジッパーを下げる。
 スニーカーを脱いでジーンズを片方ずつ足から抜くと、しなやかな曲線を描く脚が晒された。
「わたしは、あなたがほしかったの」
 下着を留めている紐を、ゆっくりと引く。
「誰に非難されることもない、堂々と、問答無用の方法でイチくんを手に入れたかった。イチくん自身でさえ拒否できないほどに」
 下着もその役割を終えた。
「イチくんは決闘に宮代を賭け、わたしに負けた。宮代を、つまりイチくんをどうこうできる権利は、わたしのものになった」
 ゆっくりと、ゆっくりと市郎に覆いかぶさる。その頬に両手を添え―
「やっと、手に入った。イチくんはもう、わたしのもの」
 ―自分の唇を、彼のそれに重ねた。


14:生産性の低い人
07/10/22 15:48:05 Xwl4xCr9

 それからの“黒”の行動は素早かった。
 丸めた下着を市郎の口に詰め、ベルトで両手首を固定し、自由を奪い取る。そのまま襟首を掴んで引きずり、大岩の上へ引っ張り上げた。
 市郎はなすすべもない。緩やかになったものの脇腹の出血は続いているし、胸の打撲傷は鈍痛をひっきりなしに発し続けている。
 仰向けに転がされた市郎に、“黒”がのしかかる。
「あはは、イチくん、いいにおい」
 “黒”は市郎の胸に顔を埋め、けれど傷には触れないようにして、彼の体臭で肺を満たす。同時に、“黒”から発せられる甘い香りも市郎の鼻をくすぐる。
「ずっと見てるだけだったイチくんが、こんな近くにいる。ながかったなあ……」
 首筋に口を寄せ、舌を這わせ、頚動脈に吸い付く。ちろちろと喉仏をくすぐってから、シャツを裂いて上半身を露出させる。
「よく鍛えてあるね。素敵だよ、イチくん」
 つつ、と引き締まった胸板を指でなぞる。その愛撫ともいえない行為の、えもいわれぬ感覚につい反応してしまう市郎。
 その反応に満足した“黒”は、爪で器用にシャツを切り刻んで即席の包帯を作り、脇腹の切り傷にあてる。
(―クーちゃんが、こんな表情するなんて)
 彼女は薄く微笑を浮かべ、いそいそと作業している。その笑顔は間違いなく欲情からくるもので、男に対し雄になることを強要するような表情だ。
 しかし、不思議と退廃的な雰囲気がない。どこか清廉な、まるで酸いも甘いも知り尽くした娼婦と神に祈りを捧げる乙女が共存しているような、アンバランスな魅力を醸し出している。
「これでよし。―ん、よかった、ちゃんとわたしで感じてくれてる」
 “黒”の色香にあてられ、市郎も反応してしまう。その変化に気付き、今度ははっきりと笑みを浮かべる“黒”。
「せっかくの初めてが前立腺を責めながら、なんて、さすがに嫌だからね」
 さらりと怖いことを言い、今度は乳首に口を寄せる。
「んっ……」
「んふ、そんなに反応してくれると、うれしいな」
 切なそうな表情の市郎に満足した“黒”は、いっそう熱心に先端を転がしながら下半身にも手を伸ばす。
 しっかりと張り出でてしまった膨らみを指でなぞられ、市郎は痛みにも構わず腰を浮かせてしまう。
「もう、そんなにがっつかないでよ。童貞じゃないんだからさ」
 あきれたような声色で、苦笑しながら、でも嬉しさを隠しきれない表情に、ついと視線が泳ぐ市郎。“黒”はふくらみに気を取られ気付かなかったようだが。


15:生産性の低い人
07/10/22 15:48:39 Xwl4xCr9

 さんざ嬲られた乳首は解放されたが、こんどはやわやわと陰茎を揉みあげられる。
「あーあ、こんなしみまで作っちゃって」
 先端付近を重点的に撫でられる。市郎の視界では様子をうかがうことができないが、きっと塗り広げているのだろう。
「しょうがないから、出してあげる」
 ジッパーが下げられる感覚と、布が弾ける音。シャツに続き、スラックスも破壊されてしまったようだ。トランクスの窓から手が差し込まれ、否応なく引き出される。
「……かわいい」
 その形容はあんまりだが、どうやら彼女はそれが気に入ったようだ。二、三度手のひらでさすり、ためらいなく口に含む。
「んふ」
 不意に、にゅるり、と、粘膜に包まれる。
 その刺激はあっけなく市郎の限度を超えた。
「―っ」
「んぅっ!」
 “黒”の口内で脈動するものを、市郎にはどうすることもできない。ただひたすら吐き出し、終わるのを待つだけ。それを“黒”は、ただ受け入れる。
 お世辞にも美味といえない粘液を口に溜めるが、流石に飲み込めない。市郎が全て出したことを確認して口を離すが、処理に困って結局、手のひらに出す。
「飲むのは要訓練、だね。それより―」
 精液と唾液の混合液をいまだ硬さを失っていない市郎のものにまぶし、続ける。
「イチくん、童貞?」
 あまりにも直球な質問に、反論する気力もなくうなずく市郎。反論しようにも猿轡を噛まされているが。
 “黒”は粘液の滴る指を伸ばし、唾液を吸って固まりになった布を取り出してやった。
「当主なら、言い寄ってくる女も多いんでしょ?」
「……むやみに抱くと、政争になる」
「犬神は?」
「彼らをそう扱いたくない」
 ふーん、と気のなさそうな返事をするが、顔にはそれの対極にある表情が浮かんでいる。
「そう。それは、残念だったね」
 再び市郎の口に詰め込み、愛撫も再開する。
「わたし以外の女を抱く機会は、一生なくなっちゃったんだ」
 “黒”の静かな宣言。
「宮代の当主といえば、ダース単位で愛人を作るのが作法なのに。かわいそうなイチくん」
 市郎の性器を撫でつつ、自らのも慰め始める。
「でも、自業自得。勝ったのはわたしで、負けたのはイチくんなんだから」
 粘液だらけのお互いの性器を、あてがう。
「せいぜい、わたしで我慢するんだね」
 “黒”が市郎へ、市郎が“黒”へ、ゆっくりと、最後まで沈んでいった。


16:生産性の低い人
07/10/22 15:49:44 Xwl4xCr9

 暫くの間、双方共に声を発することさえできなかった。
 先に呼吸を整えたのは“黒”の方だ。
「あは、は、おかしいな。バイブで十分練習したのに」
 市郎はいまだ荒い息をついているが、“黒”の発言に頭を上げる。
 その視線に答える“黒”。
「毎日、イチくんを想いながらバイブ使ってたんだよ。人間に混じってアルバイトして買ったんだよ? でも」
 両手をつき、ゆっくりと腰を引き上げていく。当然、粘膜を通して途方もない快楽が両者に伝わる。
「んんっ、やっぱり、本物は違うね。いや、イチくんのだからかな?」
 腰を下ろす。最初よりも速度がついていたため、“黒”の襞を掻き分けた市郎の杭は行き止まりまで打ち込まれた。
「……まずいなあ、これ」
 お互いの襞が、雁がわかるくらいゆっくりと動いたのに、しゃれにならない程に快感が伝わってくる。本格的に動かしたら、いったいどうなってしまうのだろう。
「ごめんね、イチくん。怪我にひびくかもしれないけど、我慢できるよね?」
 きっと、この快楽に身を沈めたら市郎の体を気にかけることもできないだろう。そうわかっていても、“黒”は目の前の快楽に手を伸ばさざるを得ない。
「ふぁっ」
 最初はゆっくりと、確かめるように。要領を掴んでくると、得られる快感を最大限にするように。
 “黒”の中は潤みきり、石みたいに硬くなった市郎のものが混ぜると、卑猥な水音が響く。普段はバイブレーターの耳障りなモーター音が聞こえるところだが、今は市郎の喉から漏れるうめき声が彼女の耳をくすぐる。
 これがまぐわうということ。これが知能を持つ生命の行ってきた、崇高な使命を帯びた恋愛の確認。
「いとしい、いとしい、わたしのイチくん」
 これが、イチくんとのセックス。そう考えるだけで、“黒”は痺れるほどに胸が熱くなってくる。
 全ての感覚器官から入る情報が、二人の快感を押し上げるためだけに働いているようだ。“黒”の膝は岩に削られて出血しているが、それさえも今は性交の一部に感じられる。
「いちくん、またっ、おおきくなった。でるの?」
 傷が開くにもかかわらず、市郎の腰が浮いてくる。“黒”は市郎の頭を抱きかかえ、耳元にささやいた。
「いいよ、イチくん。おいで」
 浮いた腰を無理矢理押さえつけ、自らの最も奥に導く。目の焦点がぶれかけている市郎に、もう抵抗するすべはない。
「んっ―」
 力の限り、まさに生命まで発射しているかのような感覚に、思わず意識が遠のきかける市郎。
「あはっ、すごい、びくってなったの、わかったよ?」
 跳ね上がろうとする市郎の腰を押さえ込み、大量の種子を受け止めていく。一生懸命注ぎ込んでくる市郎が、“黒”には愛しくてたまらない。
 ようやく吐精が終わる。絶頂後の虚脱感もあるだろうが、いい加減血が足りなくなってきたようだ。市郎の視界は段々歪み、一定にできなくなってくる。
 “黒”はそんな彼の髪に指を絡ませ、ゆっくりと頭を撫でてやった。
「いいよ、イチくん。お疲れ様」
 今にも意識が違う世界に飛びそうな市郎に、優しく語りかける。
「あとは、わたし一人でしてるから」
 きっと今、自分は苦笑してるんだろうな、と思いながら、市郎は意識を手放した。




17:生産性の低い人
07/10/22 15:50:29 Xwl4xCr9




―ねークーちゃん。もうあしたにしようよぉ。

―……あとちょっと、あとちょっとだもん。

―ほら、もうさむくなってきたしさぁ。

―でも、あとちょっとだもん。もうすぐできるんだもん。

―な、なかないでよぉ。

―ほんとにできるんだもん。おかあさんにおそわったんだもん。

―おはなのわっかつくてくれるのはうれしいけど、かぜひいちゃうよ。

―ほんとだもん。できるんだもん。

―ね、かえろ? またあした、ゆっくりつくろ?

―……できたんだもん。おそわったんだもん。

―……クーちゃん。

―……あしたは、ちゃんとつくるもん。





(そういえば、昔のクーちゃんも結構頑固だったな)
 思えば、これが2人で遊んだ最後の日だった。



18:生産性の低い人
07/10/22 15:51:14 Xwl4xCr9



 頬に鈍痛を感じ、市郎は目を覚ました。
「……クーちゃん、痛い」
 自分の頬をつねっている“黒”を半眼で見やる。
「変な夢見てたみたいだから、起こしてあげたんだよ」
 もちろん“黒”はそんなことでは堪えない。ぐにぐにと市郎の頬をこね回す。
「やめてってば」
「……ふん」
 酷く機嫌が悪そうに鼻を鳴らし、最後にひとつつねって頬から手を離す。
 淡い照明に照らされたそこは、市郎の寝室だった。彼の体は治療され、清められ、清潔な寝間着に着替えさせられている。
「ありがとう、クーちゃん」
 “黒”は市郎の鼻をつまんで答えた。
「……機嫌、悪そうだね」
「悪いんだよ」
 仏頂面の“黒”は、市郎を宮代の屋敷に連れてきたときの様子を簡潔に伝えた。
 屋敷は、もぬけの殻だったそうだ。
 分家頭から下働きまでそろって宮代を見限った。それどころか、金目のものもくすねて行ったらしい。
 強大な武力で名を馳せた宮代の、これが最期だったそうだ。
「ほんと、尻切れトンボ。復讐譚には、ちゃんとした敵役が必要だね」
 復讐が本懐ではない、といってはいたが、やはり自分を追放した張本人たちに何らかの意趣返しをしたかったようだ。
「因果応報。宮代の最期に、似つかわしいさ」
 そうはいっても、市郎の顔は寂しさで翳っている。
「―そうそう、あのワンコたち」
「犬神?」
「ちゃんとイチくんの命令守ってるよ。正門の前に並んで、耳を垂らしてお座りしてる」
 市郎は彼女の言っていることがとっさに理解できない。避難命令を遵守して、待ってる?
「イチくんの命令は『屋敷からの退避』だから、外で待ってたんだって。見上げた忠犬ぶりだよ」
「そう、犬神たちが―」
 声が震え、喉が詰まる。使い潰されてきたといっても過言ではない彼らが、最後の最後まで宮代に奉公してくれるとは。
「わたしもさすがに呆れたよ。なんていうか、勝手にして、って感じ。いまだに外で待ってるのがあれの限界だけどね。もうどうで―」
 何かに気付き、そこで言葉を切る“黒”。
「1匹だけ、勇ましいのがいるね。ハクなんとかっていうのが、わたしたちを盗み聞きしてる。さっき散々泣かしたのに」
 ドアの向こうに、動揺する気配。白華だ。
「あんまりいじめないでやってくれ。彼女は生真面目だから」
「いじめ甲斐があるから、これからもイチくんにつけておこうかな」
 意地悪く笑って、“黒”は立ち上がる。慌てて遠ざかっていく白華の気配。
「お風呂、入ってくる。これ以上イチくんの匂いをぷんぷんさせてると、またきゃんきゃん吠えてくるのがいるから」
「待って、クーちゃん」
 部屋を出ようとする“黒”を呼び止める。彼女は足を止めるが、振り返らない。
「犬神たちに、避難命令を解除すると伝えてほしい」
「そんなの自分でしてよ」
 にべもない。
「わかったよ。あと、もうひとつ……」
 傷が疼いたのか、段々声が細くなっていく。ため息をついた“黒”が、市郎の口元に耳を寄せる。
「ほら、聞いてあげ」
 言葉を紡ぎ切る前に、市郎の唇が塞いだ。目を見開いたまま、動けない“黒”。
「―やっと、一本取れた」
 してやったりの表情の市郎。“黒”ははたと我に返り、市郎の頬を張った。
「ばか」
 ぷいとそっぽをむき、振り返らずに部屋を出て行く。ドアが壊れるかと思うほど強く締める。
 まるで睦言だな。痛む頬をさすり、市郎はぼんやりとそんなことを思った。



19:生産性の低い人
07/10/22 15:59:49 Xwl4xCr9
以上です。


最近あれです。自分の書く文章がしっくりこないというか、なんか不自然に感じてしまいます。
小説って難しい。

ちまちま書いてはいるんで、またそのうち投下しにきます。では。

20:名無しさん@ピンキー
07/10/22 16:01:04 Xwl4xCr9
そうそう、>>1乙です。

21:名無しさん@ピンキー
07/10/22 16:05:53 qfvu4cuV
>>20
一番槍で乙だぜーーー!!!
久し振りです。実に良い逆レでした。

22:名無しさん@ピンキー
07/10/22 17:28:39 d/+H+H9N
>>1
>>20
GJ!逆レらしい逆レでした。

23:名無しさん@ピンキー
07/10/22 20:07:21 RURQK9D8
>>19
グッジョブ!
終わり方が秀逸だったww
あと外で待ってるワンコ達カワユス(*´ω`*)

今更何だが1スレ目の初めの流れワロタ

24:名無しさん@ピンキー
07/10/22 22:15:38 hyiaBDfu
>19
和モノktkr! 白い方も好みで濡れ場も欲しいところだけど、
描写少ないけどキャラが立ってる白いのにも靡かないからこそイチローの想いの深さが際立つ訳か。

25:名無しさん@ピンキー
07/10/23 03:26:58 WFVPNhGD
犬神乙です


つーか組織糞過ぎで吹いた
是非とも黒とイチローで復興して欲しい
ほら、犬は沢山子供産むしさ

26:名無しさん@ピンキー
07/10/23 04:03:41 L6faaL+V
てかイチローって書くなw
某全盛期の伝説を思い出して吹きそうになるw


27:名無しさん@ピンキー
07/10/23 20:31:55 l4PQRdrZ
・3決闘5逆レイプは当たり前、3決闘8逆レイプも
・イチローにとっての黒との決闘は主導権の握りそこない
・先頭打者サイクルヒットも日常茶飯
・一発でも余裕でヒット
・一回のスイングでバットが三本に見える
・決闘で逆レイプが特技

>>26を見て衝動的に書いた、反省はしている

28:名無しさん@ピンキー
07/10/24 06:40:32 900FMaHg
もやしもんの所為で、A・オリゼーが逆レイプ→かもす(繁殖・増殖)→逆レイプ→かもry
とか考えた俺は駄目かもわからん。菌までおkなのか知らんけど

あと、完璧初心者なのに携帯で文にしてみようと張り切ってたら、間違って電源ボタン押した俺は死んでくる

29:名無しさん@ピンキー
07/10/24 12:50:50 9kp0RiRz
菌SS投下自体はありだと思うが擬人化したときに菌らしさ(ってなんだ?)を出すのは難易度高そうだ。

30:名無しさん@ピンキー
07/10/24 14:36:14 cGEL5Amy
>>28
菌やウィルスの類は動物じゃあないと思うが。

31:名無しさん@ピンキー
07/10/24 14:57:58 /tA1XKcA
ええと、菌類は動物とも植物とも異なる独自の生物群らしい。
ということはスレ違い? でも植物よりは動物に近いともある。

ウィルスにいたってはそもそも生物なのかという問題が……。

32:名無しさん@ピンキー
07/10/24 16:46:59 LKY+QQQH
あなたが生物だと思うものが生物です
ただし他人の同意を得られるとは限りません

33:名無しさん@ピンキー
07/10/24 18:11:27 DjNmnDyF
増殖という単語に反応した俺は、間違いなくアブノーマルな性癖の持ち主

34:名無しさん@ピンキー
07/10/24 21:28:07 9kp0RiRz
架空の動物もありなんだから拡大解釈して菌みたいな生態の架空の動物ということににしてしまえ

35:名無しさん@ピンキー
07/10/24 22:39:14 bLOYAB3J
細菌の擬人化…

…パリダちゃん?
いや、何となく男性器を執拗に弄びながらじわじわと身も心も犯してくれそうなイメージが…

36:名無しさん@ピンキー
07/10/25 01:02:46 BMJZT+FV
ストーンオーシャンのフー・ファイターズのような
人型をとった集合体もありなんじゃね?

37:名無しさん@ピンキー
07/10/25 02:16:34 zNEVidUi
ミトコンドリア娘の「パラサイトイヴ」が、商業ベースで成功してるんだからいまさらという気が(w


38:名無しさん@ピンキー
07/10/25 02:28:49 Cv+mpXPp
>37
そういやソレ有ったな
ゲームの2やってから文庫版読んでたはずなんだがすっかり忘れてた

39:名無しさん@ピンキー
07/10/25 12:12:57 S7zXYbPn
ストロマトライトやサンゴとかは顕微鏡で見えるサイズの娘さんが
無数に集まって一人の娘さんに見えるとか?

40:名無しさん@ピンキー
07/10/25 16:15:16 9kE6quww
体内の細菌が意思を持って主の体を奪って繁殖の為に逆レイプ

でもこれじゃ擬人化になんしなぁ

41:名無しさん@ピンキー
07/10/25 18:43:17 mk07L1GK
擬人化酵母に、二日酔いになるほど醸されたい。


って、「もやしもん」かよ?

42:名無しさん@ピンキー
07/10/25 21:45:10 mZGb5/vC
獅子舞を擬人化してほしい

43:名無しさん@ピンキー
07/10/25 22:18:24 8Q8JXqba
狛犬のロリ双子に無邪気に犯されたい

44:名無しさん@ピンキー
07/10/25 23:12:06 Wn4roeig
陸種族生徒の生徒会長の灰色熊娘と
海種族生徒の生徒会長の鮫娘と
空種族生徒の生徒会長の鷲娘
3種族がひしめき合う獣人学園内に何かの間違いで編入されたショタっ気のある主人公
降着した種族間抗争の多数決の一票の為に三人の会長に襲われる話はまだですか

45:名無しさん@ピンキー
07/10/26 00:18:56 huktkLXt
で、最終的にハーレムと。

46:名無しさん@ピンキー
07/10/26 03:11:13 Nx9JlNj0
生物の定義の話だが、昔「未確認少年ゲドー」で簡単にまとめられてたような。
「遺伝子」と「酵素」と「細胞」を持ち、「繁殖する」だったかな?

47:名無しさん@ピンキー
07/10/26 08:04:12 347QIs8k
>>44
だから人に頼む前に書けよ、と







お願いします書いてください

48:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:15:27 ONjxOvGN
今更ですみませんが
URLリンク(www21.atwiki.jp)
風呂神様の続きの投下です。

海保に行く前に投下したかったんですが…
口調、文体等いろいろ変わっているかもしれませんが多目にみてやって下さい。

49:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:17:08 ONjxOvGN
どれだけの時間が経ったのか、体を起こすとそこに龍の姿は無かった。
心中、あれは夢幻の彼方での出来事だと疑いたかった。
俺の手にはかすかに刃を残した刀、地には龍の角…そして胸の刀傷が俺を否が応でも現実に引きずり込み、ようやく自分が生きていることを認識できた。

「大義であった。しかしそなた、巽の刃をその身に受け、なおも角を折るとは…行く末が楽しみだな。」
巽の母であり、女の身でありながら“父皇”として君臨する彼女は笑みを見せる。
生粋の龍である彼女の齢は人のそれを遥かに上回るのだが、見た目は27・8歳ぐらいに見える。
どこか寂しげに笑う彼女は娘と同じ黒髪で…片方の角は古い太刀傷を残して折れていた。

帰り際、俺は刀一族が眠る墓を参り、無事に生き帰った事を報告して父と母の墓の脇に折れた刀を供えた。
『刀と共に生まれ、刀と共に生き、刀と共に眠る』
始祖である刀刃斎様の墓碑に刻まれた言葉は今もこうして受け継がれている。
俺もいつかは…。

いつもの駅で電車を降り、いつもの道を歩き、いつもの角で曲がるといつものアパート。
軋む階段を上がった先、古い金属製のドアを開けるといつもの部屋が目に映るはずだった。


50:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:18:07 ONjxOvGN
月光に満たされた部屋と、“五爪の龍”はいつもと変わらない様相で俺を迎えてくれた。
「不思議な識者だな。臆せず足を踏み入れるか。刀はどうした?」
「弔った。いい刀だったよ。隣、いいか?」
返事を待たず彼女の横に座ると、無言で酒の入った杯をつきだされた。
「龍鱗を浮かべた杯…」
「違う、我の逆鱗だ。」
逆鱗を杯に浮かべる意味を俺は知っている。龍にとって最大の敬愛、つまりそれは…。
「返答はまだよい。だが少なくとも…あの…わ…我は…」
言葉につまり、背けた顔は真っ赤だ。
「なんだ、五爪の龍でも照れるんだな。」
「う、うるさいっ!我だって…女…だ…う~っ!ついてこいっ!」
龍の娘はむんずと俺の手を掴むと、窓から空に飛び出した。というより正確には“飛び立った”といった方が正しい。
そして、彼女の背中に生えた翼はまるで西洋の竜そのものだった。


51:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:25:06 ONjxOvGN
風を裂き、空を裂いて飛翔する龍神と人間。
「竜の翼?なぜ龍に竜の翼が生えてるんだ?」
「龍にもいろいろいるということだ。」
五爪の龍はあっけらかんと答えてみせた。

「って、ここは銭湯じゃないか。」
「ふ、風呂は命の洗濯と言うであろう?それに我は…あ、いや、なんでもない。」
なんだか妙~な意図が見え隠れしてるんだが…まあ俺も一息つきたかったし、ここは俺の思い出の場所だし、疲れたし、ひとっ風呂浴びるか。

52:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:26:09 ONjxOvGN
「で、なんでお前は男湯にいるんだ?」
「はう!あのそのほら、あれだ、背中を流そうと思って。ちゃんと術で幼くなったしな。」
偉そうにふんぞり返ってみせるが、中学生くらいの身体で入って来るのはどうかと思う。
「怪しい…」
「な、なにを言うかっ!我がわざわざ背中を流してやろうと言ってるんだ。やましいことなど何もないぞ!」
訝しげな視線を送る俺とは対照的に、先客の爺様方は孫でも見るかのように喜色満面だ。
「…まあいい、とりあえず湯をかぶってそこに座れ。洗ってやるから。」
「う…我を、か?そ、それはいろいろと…あの…」

目の前には長い黒髪と二本の角が生えた後ろ頭、鏡には恥ずかしそうにうつむいている龍。
「お湯かけるから目ぇつぶれ~」
「わぷっ!言うのが遅いではないか!我は銭湯の神ぞ!もっと丁重に扱わんか!」
「あ~銭湯の神な~。シャンプーないから牛乳石鹸で頭洗うぞ~。」
「う…うむ。」
それにしても銭湯の神様とは。八百万の神にもいろいろいるってことか。



53:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:27:02 ONjxOvGN
熱湯しか出ない赤い蛇口と冷水しか出ない青い蛇口、様々な広告が貼り付けられた鏡。
壁に描かれた青く、広い海。
まだ俺が幼い頃、両親に連れられて初めて来た時と何一つ変わってない。

「神は…人の思いによって世に現れている。」
滔々としたその言葉に、彼女の髪を流しながら耳を傾ける。
「人々の思いが消え、記憶から消えた時、神は阿頼耶識へと還る…」
――それが『神』から解放される時。
彼女は静かに言葉を閉じ、笑顔で振り返った。
「他愛もない話だった。どれ、代わって我が背中を流そう。」

つま先、足、太もも、股、ぐお…相変わらず熱い…。
「さっさと入らんか。いい湯加減だぞ?」
そういって尻尾を振って急かす風呂神様。
こいつといい周りの爺様方といい、なんでこんなに涼しそうな顔してんだよ。
「う゛あ~あぢ~よ~。」
少しでも涼しそうな湯船の端であぐらをかいて心頭滅却すれば…すれば…やっぱり熱い。
「やれやれな奴だな。」
朦朧とした意識の中、ざばざばと近付いてくるとあぐらの間に体操座りで座り込む神様。
いつの間にか爺様方は姿を消し、浴槽には俺と彼女だけが残された。

54:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:29:10 ONjxOvGN
姿形は小さいがこいつも一応神様なんだよなあ…って!
「なんでそこに手が出るんだ。」
「我はお前の事を好いておるからな。」
こっちに向きなおり、あっさりと答えて俺の大事な部分に手を伸ばす神様。
「くくく…動けないだろう?お前はここに来た時点で我の術数に嵌っている。」
耳元で囁き、心底邪悪な笑みを浮かべたまま肉棒に指を這わす。

「痛…」
引っかかる爪の感触に声が漏れる。
「あ、ご、ごめんなさいっ…その…我…こんなの初めてだから…」
さっきとはうって代わってしおらしくなった神様は真っ赤な顔を背けながらも、手の動きは止めない。
「うわっ、なんだか大きくなってきた…」
男性として至極当然の反応なんだ、まじまじと眺めないでくれ。
お湯の温度と、つたないながらも蛇のように絡みつく手。

「…よしっ」
「なん…だ…くっ」
しゅるり根元に巻き付いた尾と亀頭を攻める手を同時に動かしだす。
と、同時にものすごい激痛が俺を襲った。
「いだだだ!ウロコが!ウロコが!」
俺の悲鳴に彼女は慌てて尻尾と手を放し、申し訳なさそうな顔をしてうつむいている。
「我じゃ…だめなの…?」
無言で俺の手を取り自分の秘所にあてがうと、湯船の中でも分か

55:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:30:00 ONjxOvGN
「我は、我はこんなにもお前の事が好いておるのに…」
彼女は俺の手に、足に自分の一番大切な所を息を荒げながら必死に擦り付ける。

そして、五爪の龍は俺の耳に口を近づけて囁いた。
「我の、全てをお前にやろう…だから…お前の全てを、我に…」
俺の肉棒は湯船の温度よりもっと熱い彼女の秘所に包み込まれた。
「つ…っ…!」
強い締め付けと共に苦悶の声が漏れる。
「お前…」
「ん…龍でも…っ!痛いのだな…」
必死に痛みをこらえ、ゆっくりと腰を動かしながら笑顔を見せる龍。

「なぜ、なぜそこまで…く…」
「知れたこと…ふ…くぅ…我はお前が…好きだから…な。」
彼女はしがみついたまま腰を振り、湯船の中でも体温が分かるほど体を密着させる。
俺も彼女も言葉はなく、ただ互いの吐息だけが漏れる。
神と人、龍と人、女と男、雌と雄の交わり。
蠢くような膣壁は俺の肉棒をくわえ込んで離さず、慣れてきたのか腰の動きも早まる。
まるで動物の交尾のように湯中で打ち付ける彼女の顔は苦悶ではなく求愛の快楽、愛しき人と交われる喜び…そして愛しい人を犯す喜びに満ちていた。


56:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:30:38 ONjxOvGN
「はぁ…くぅ…ん…もっと…もっと…」
涙を流し、犬のように舌を出してねだり、腰を振り、体を擦り付け、快楽に酔いしれる彼女。
やがて俺にしがみついて声もなく絶頂を迎えると、きゅうきゅうと波打つような締め付けが俺を襲った。
「あ…く…出る…」
びゅくり、と吐き出された精液は止まることなく彼女に搾り取られていく。
「ん…だい…好き…」
最後の一滴まで吐き出すと、俺はどっと襲いくる疲れと共にぶくぶくと湯船に沈んでいった…。

んく、んく、んく…ぷはー。
「うむ、美味だ!やはり風呂上がりの銭湯といえば珈琲牛乳に限るな!そうは思わんか?」
「いや、俺はラムネが好きだし。というかなんで“巽”はそんなに元気なんだ。と、栓抜き栓抜き~っと。」
あー!と叫ぶ声の主はもちろんタオル一枚の龍神様。
「今、呼んだ。」
「なにをだよ…いきなり叫んで。えーと、ラムネ用のタオルは…これか。」
スポンとラムネのビー玉を落とし、泡がこぼれ落ちないようにタオルを…。
「我の“名前”、呼んだぞ!」
え?俺が巽の名前を?何言ってんだ。…あ。
「ふっふっふ、気付いたようだな。なに、お前の気持ちはよく分かった。」
「ま、待て!何を勝手に」

57:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:31:37 ONjxOvGN
「それに、だ。あれだけ我の中に出してるのだしな♪私は貴様のように強い者(強いモノ)は大好きだ♪」
「あ、あれはお前が…」
「ほう、天下の刀一族も落ちぶれたものだな?我の操を奪ったのは貴様の刀だろう?」
は、謀られた…。
「さあ、お前の家に戻って杯を交わそうではないか。そして朝まで…な♪」
がっくりとうなだれる俺の手には溢れたラムネの泡が流れ落ちていた。

「なあ、また来ような。我はここが気に入ったからな。」
「そうだな、いつかまたな。」
「まことか!きっと、きっとだな!」
ぎゅっと腕にしがみついたまま神様ははしゃいでいる。
「――いつか、いつかみんなが我を忘れても…お前だけは我を忘れないでくれ。」
「え?」
振り向くと、きょとんとした表情で龍神は無邪気な笑顔を見せた。

月はまんまる、カランコロンと響く下駄の音、少しばかり肌寒い夜。
後ろには、ぴったりと寄り添って歩く影。
ふいに足が止まると男は龍に口づけを交わす。
そして笑顔で何事かを龍に告げると、龍は大層喜んで子供のように空を駆け回った。

その晩、男が飲んだ龍鱗の杯がこの世のどんな酒よりも美味だったのは言うまでもない。


58:ブシドーブレード弐なくまさん
07/10/26 21:32:20 ONjxOvGN
以上、難産でした。銭湯の描写がもう少し描ければ良かったです。相変わらずえちぃシーンが淡白ですみません。
自衛隊辞めて久しぶりに地元に帰ったら小さい頃から通ってた銭湯が無くなってたのがショックでした。

次はお母さんの方の話を書いてみたいです。

59:名無しさん@ピンキー
07/10/26 22:50:35 fNoO2sS9
>>58
温泉の銭湯に通う俺がGJしに来ましたよ。
たとえどんな逆レでもそこに通じ会う愛があったら、心と息子が満たされますね。
公衆浴場で風呂浴びた後は牛乳が俺ジャスティス。よって巽様マンセー!

60:名無しさん@ピンキー
07/10/27 19:41:34 pG0NrQgI
>>58
保管庫の冒頭のシーンは数百年前の侍の時代が舞台と思ってたw
だから本編読んだ時は『ノリ軽っ!』とか思ってしまったwww


妖しげなお姉さんとの絡みと思いきや微妙にロリだったかwww
これはこれでGJだがなwww

61:アトピック ◆ZvoB.P3HDA
07/10/28 01:28:27 GNRGt59c
にゃあ、にゃあと鳴きながら擦り寄ってくる飼い猫を抱きしめる、こいつの「抱いて」という合図だ。
「あはは、くすぐったいよニーソ」
こういう時のニーソは甘えモードだ、ゴロゴロ喉を鳴らしながらしきりに俺の頬に擦りついてくる。
ちなみにニーソというのはこいつの足が靴下みたいにになっているから、白い体に黒い足のコントラクト
は素晴らしい。
「んー、しかし……お前もそろそろ年頃なんだよなぁ」
人語を理解しているのかニーソは俺が呟くと首を傾げた。
「そろそろ避妊手術も考えるか。」
俺が続けざまそう呟くとニーソは急に俺の鼻を引っかいてぴゅっと逃げてしまった。
「痛て、ちきしょう。怒らせちまったよ」
俺の言葉の意味を理解しているのか、二-ソは怒ってしまった。まぁこうなったら、しばらく時間をおいて
機嫌の回復を待つしかない。俺は眠くなってきたのでそろそろ寝ることにした。

ヌチョ……ップ、ヌチャ……
暗い静かな部屋になにかいやらしい水音と、なにかにのっかられて感覚により俺は眠りから目を覚ました。
「……ゃあ、にゃぁ……」
何かが、俺の上に乗っている。いや、それだけではない。下腹部の息子が何か暖かいものに包まれかつ締めら
れている気持ちの良い感覚が伝わってくる。そして、目の前でゆらゆらと動く人影。
「お前は誰だ!」
俺は叫んだ。しかし、声は思うようにでなかった。
「にゃぁ、おはよう。御主人様」
ピクンと猫耳をひくつかせ、口から涎を一筋たらし妖しい目をしている少女が答える。
「な、き、君はひゃう!」
少女が急にグインと腰を動かすと、急に快感に襲われ俺はだらしない声をあげる。
「んふ、やだ御主人様。いつもニーソの事いやらしい手つきで撫で回してるくせに」
柔らかく肌さわりの良い尻尾がつーと太ももを撫でた。
「あん、ニ、ニ-ソ……」
この、目の前で俺に跨っている少女はの足元を見やると確かに黒いニーソックスを履いていた。
「あ、はぁ、君は……ニーソ…?」
「やっとわかった?御主人さま」
ニーソと名乗った少女はざらついた舌で俺の唇を舐め、チュッと可愛らしいキスをした。
「ん、もう、限界だから一杯…動くよ!」
今まで静かに動いていた動きをいきなり激しくする。
「いいっ!!」
いきなり激しくされた事で一気に射精感が高まってくるのをこらえる。
「にゃぁん!だめだよ、御主人さま我慢しちゃ。いつもテレビみてるみたいにすぐ出しなよ」
グチグチと粘液と肉棒が擦れあう音を出しながら少女が囁く。
(ちょ、それは俺しか…………はっ)
彼女のいない俺の性欲発散方法、AVによる自慰。そういえばたまにふけっていたらニーソ(猫)がじーっと
見ていた事があったなぁ。ということはそれを知っているという事はこの少女は……
「あん、にゃう、出してよ、御主人さま、出してよ!」
少女が少し半狂乱になりながら射精を強要する。
「ぐ、ぐぐぐ、だめだ、中出しなんてできるか…」
顔つきも大人の女性というにはまだ遠く、胸も並より少し小さい、そんな少女に中出しなんて決めてられるか!
「ん、んんん……!出してぇ……、出してよぉ……手術受けるの嫌だよぉ……」
(ん?手術?)
必死になる彼女が呟いたフレーズにちょっと頭に引っかかった。
「にゃあぁぁ……、出してよ、御主人さまの子種、ニーソに出して……孕ませてよ」
『孕む』そのフレーズを聞いて俺の本能が反応する。
(ダメだ、出しちゃダメだ…!)
体が出したがっているのをなんとか頭で引きとどめる、しかしそのブレーキも最早限界だ。
「赤ちゃん……御主人さまの赤ちゃん産ませてよ…!」
「で、出る!」
ゴプリっと塞き止められていたモノが崩壊し、俺はあっけなくこの少女の胎内を汚していった。

62:アトピック ◆ZvoB.P3HDA
07/10/28 01:29:10 GNRGt59c
「お前、あのニーソなのか?」
ハァハァと荒げている呼吸を整えてこの少女に質問する。
「やだ、この部屋にいるのニーソと御主人さましかいないよ?」
猫耳をピクピク揺らせてニーソが答える、猫耳生えてるしやっぱこの娘ニーソなんだろうなぁ。
「それにしても、なんで?」
「……御主人さま、ニーソに避妊手術させようとしたもん。」
なんでも、寝る前になにげなく言ったあのセリフがニーソをこんな凶行に走らせたらしい。
「それなら、御主人さまをレイプしちゃって。ニーソを妊娠させてもらおうって思ったの」
「そうか、お前の気持ちもしらないでそんな軽はずみな事を俺はしようと…ってちょっとまて。
 妊娠ってなんだ妊娠って」
「御主人さま知ってるでしょ?この時期いっつも綿棒もって慰めてくれてたでしょ。」
俺はさっと背筋が寒くなっていった。
「まだ、満足してないよ。折角、御主人さまとえっちできるんだもん。次はどんなのがいい?
 『お兄ちゃん』?『パパ』?御主人さまはニーソと同じ体型の子に中出ししてるのが見るの好きだもんね。
 今日から、ニーソが御主人さまを満足させてあげるからしっかり孕ませてね」
ニーソはさも楽しそうに笑うと再び腰を動かし始めた……。

63:アトピック ◆ZvoB.P3HDA
07/10/28 01:33:37 GNRGt59c
猫娘ものです、靴下猫はきっと擬人化したら裸にニーソか靴下だとおもうんだぜ・・・

64:名無しさん@ピンキー
07/10/28 01:54:47 C2pCQU6X
なんかところどころ語順とか書き間違えらしき部分があるので、カキコする前に一度読んだほうがいいと思う
内容的にはツボだったので、次回の投下に期待してますね

65:名無しさん@ピンキー
07/10/28 19:08:40 zgOlXUNK
作者、川終読んだことあるだろ

66:ENIAC
07/10/28 19:42:48 X0Q/gLUL
>>スレリンク(eroparo板:736番)
逆レイプ自体を去る原因にしてみた。通常はよひょうとおつうか?


ひとたび“つがい”が出来れば相手を貪り尽くす程に強く性欲を発揮してしまう、お鶴。
だが、罠から助けられた恩を返そうと、そこを抑えて「普通の」夫婦生活を送る事を決意し
恩人の男の許へ嫁ぎ行く。もちろん男も美しいお鶴を喜んで迎えた。

結ばれてしばらくは、幸せに日も夜も暮らすものの
否応なく溜まる欲求を抑え散らそうと、日々くりかえされる部屋に篭っての激しい慰み。
そんなある日、決して近づかず覗かないで欲しいと念を押したはずの夫が
襖の陰から自分の淫らな姿態を覗き、あまつさえ自涜しているのを目の端に獲らえたとき、
とうとうお鶴は、オスを限りなく求める強い本性に負けた。

「わたくしは我慢しようとしたのに。あなたが悪いのですよ」

飢え昂った淫心の前に現れたオス、飢餓の狼に鼠をぶらさげたも同然だ。
本能のままに、体の疼きを解き放って目の前のオスへと襲い掛かる。
あっという間に仰向けにすると騎馬に跨る格好で組み敷き
剛根を喰らうように自らの秘部へと捕らえようとする。
普段とはまるで違う、凄絶なほどに妖艶な妻の貌、体を押さえる強い力に
驚き、突然のことに抗うように身悶えさせる男。
しかし押し潰すように寄せられた豊かな胸が男の乳首を弄い、
まろやかな尻が腰周りを磨り潰し撫であげると、全身にぞくりと粟立つような快感が走り
途端にあっさり腑抜けた男の体中から、ゆるりと力が抜けて行った。
おとなしくなった隙に顔目掛けて熱いくちびるをあびせる、お鶴。
そしてお鶴のくちびるが、男の緩んだ口元から舌を吸い出し
咥えしゃぶる頃には、ぱっくりとぬれた下の唇にも男は咥え込まれていた。

そこはいつもとまるで違っていた。
常の交わりでさえ、それまで味わった事も無い途方もない心地よさであったはずなのに、
いま男自身を愛でる動きは、殆どこの世のものとは思えない
もはや責め苦となるほどの快楽を生んでくる。
亀頭に密着し包み込み、癒着したかとさえ感じられる柔らかな媚肉が、
女が腰を揺する度に、攣るような気持ちよさを思い知らせて、引きズリ剥がされて行く。
膣壁のすぼまりが、胴を滑らかに撫でたかと思えば
強く締まり、細やかな襞々がかり首をやすり削るように、ぬめっと通り過ぎる。
この淫らに重なり蠢き、快感を擦り付けるように送り込んでくる肉襞達に誘われれば、
男根は膣壷の奥の奥へと、まるで小水を漏らす如くに堪え性なく、絶え間なく
びくんびくんと白い精を吐き出し続けるしかなかった。

男の身体は既に快楽に従順にたゆみ、動こうとしない。
意識は、眩く脳裏に揺れる危険なまでの快美感を遠ざけようと、
身体との繋がりを断ち薄れ行こうとする。
だが今まで睦み合う中でも感じたことのない、ありえない程に
濃厚にただよう女薫が、艶やかにあえぐ嬌声が、熱くうるんだ肉の感触が、
何よりその極まった快美感自体がそれを許さなかった。
男の頭の中に染み入り、ささやき、侵し尽くし、甘く残酷に脳を励起させ続ける。
ますます勃起は強く滾り、命を垂れ流すように射精は止まらない……
気を失することさえ許されない哀れな男。
優しく与えられる暴力的なまでの厖大な快楽を、正面から受け止める破目に陥り、
かくして女肉の悦楽に比して、あまりに無力であった男の自我は、果て圧し潰された。
痴呆のようにうめき、延々と淫らな痙攣を続け、
緩みきった全身と、張り詰めきった剛直から
涎、汗、涙、精―あらゆる体液汁を放ちながら。

やがて女は落ち着きを取り戻したが、
すでに精気を吸い尽くされ廃人の如くピクリとも動かない男を下に
ただ呆然とするばかり。そしてお鶴はしばし泣き泣きはらしたのち、
静かに家戸より飛び去るのであった。めでたし。

67:名無しさん@ピンキー
07/10/28 20:51:43 hqCN69fN
超GJ!

68:名無しさん@ピンキー
07/10/29 01:53:19 mXWNffs8
めでたい…のか?

69:とりあえず書いてみた
07/10/29 03:44:22 9T0OGxdn
「と言うわけで、恩返しに参りましたぁ」
「はえーよ」

俺の前で座る少女が深く頭を下げたのに対し、真っ先にそんな言葉が出た。
傍目から見れば、仁王立ちの男の前で少女が土下座してる訳だから、
ちょっと普通じゃない光景だ。ただ、この少女は普通じゃない。

金髪で少し小柄なこの少女、
しかしよく見ると、頭の横から長く、フワフワした毛に覆われた耳が飛び出している。
そしてもう一つ、お尻の辺りには7つの尻尾。モコモコとした毛に覆われたそれはまさしく狐の尻尾だ。
コスプレではない事は確かである。
さっき俺が自身で確かめ、頬に残る三条の傷と引き換えに、血の通った本物であることを証明した。

なぜ、我が家に狐少女がいるのか。恩返しがどうのと言い出しているのか。
それを説明する為には、6時間前に遡らねばならない。

折りしも、趣味のハイキング中、山の中で奇妙な鳴き声を聞いた俺は、
わざわざ確認しに行くような物好きであった為、一匹の狐と遭遇した。
あの辺りは、確かに田舎だったが、それでも、狐が出るのは珍しい。
そこで敵意むき出しに吼える狐を、まじまじと観察していた俺は、
そいつが罠に引っ掛かっている事に気付いた。
しかし、これが笑える話で、その罠と言うのがクマバサミとかそんな大仰なものでなく、なんとネズミ捕りだった。
多分、卑しくチーズかなんかに手を伸ばして嵌ったんだろう、

でだ、俺はその怪我をしてるアホ狐に、軽く菓子を放ってやり、
油断した所でとっ捕まえて、その罠を外してやったわけだ。
いや、暴れるは噛むわで偉い目にあったが、散策用に、厚い長袖の服と皮手袋を持参したのが功を奏したな。
で、自己満足に浸りつつ家に帰ってみるとあれですよ、奥さん。
見知らぬ少女が家の中で待ってるじゃありませんか。

うん、すぐに警察に電話しようとしましたよ。
そしたら、見事にサブミッションを極められましてね。
狐の癖に、総合格闘でもやってんのかって勢いでしたね。あれは。
そのまま事情説明ですよ。もうアホかと、馬鹿かと。
助けた狐が助けた人より先に家に帰ってるなんてねーよと。
そんな訳で、落ち着いた俺の前に、助けた狐……、

「そういや、お前、名前なんていうんだ」
「えー、好きに呼んでくださいな」
「じゃあ、キツ子さんで」
「呪いますよ」
「じゃあ、フォックスで」
「横文字は嫌いなんですよぉ」

注文が多いやつだなぁ。

70:とりあえず書いてみた
07/10/29 03:45:14 9T0OGxdn
「じゃあ、7つ尻尾があるから七尾だ」
「ちょっと安直過ぎませんか」
「しばくぞ、この野郎」
「はい、それでいいと思いマス」

ともかくだ、七尾と言う名前はついた、
これで一歩前進したかもしれない。何がと言われても困るが。
えーッと何処まで話したっけ。

「あ、そうだ! で、結局恩返しってのはなんなんだ?」
「あぁ、はいはい。私たち一族はですねぇ、
 傷つけられたら七代仕返し、恩を受けたら七年仕えよと、そういう掟があるわけなんです。
 それで、貴方様に助けられた以上、私も七年貴方に恩返ししないといけないんですよねぇ」
「執念深いというか、義理堅いというか。ともかく、別に困ってないから帰っていいぞ」

玄関を指差し、手を振る俺。勿論左右ではなく、上下だ。
しかし、七尾は引き下がらない。

「そんなぁ、困りますよぉ。何もしないで帰ったら、私が今度は怒られちゃいます。
 長老様怖いんですよぉ。知ってますか、鬼狐と呼ばれてるんですよ。
 100年前は、隣の山の大猿大将とそれはそれは苛烈な一騎打ちを……」
「知らんわ。そんなローカルな武勇伝」
「う~、頼みますよぉ、お願いですよぉ」

足元にすがり付いて、懇願してくる七尾。
さすがに、これを振り払うのは気が引ける。

「分かった分かった、そこまで言うなら何ができるか言ってみろ。それ次第だ」
「へっへ~、私こう見えても、炊事洗濯掃除、何でも出来ますよ」
「ほぉ。家政婦代わりにはなりそうだな。よし、じゃあやってみせてくれ」

こうして、七尾の恩返し試験が始まった。
自分で言うのもなんだが、こんな試験やるのなんかウチが世界初だろう。
うん、全く嬉しくないが。

71:とりあえず書いてみた
07/10/29 03:46:19 9T0OGxdn
「帰れ、お前」
「そ、そんなぁ~~」

試験は1時間で全て終わった。
というか、コイツ使えない。全然使えない。小学生の方がまだ使える。
最初に料理やらせた時は、

「……あの~」
「なんだよ」
「これどうやって使うんですか」
「お前コンロも知らんのか。ここをこうやって捻るとだな…」
「わぁ! 火が出た!」
「………」
「あの~」
「なんだ」
「これなんですか?」
「何って、ピーマンだよ」
「ピーマンってなんですか」
「………」

キッチンどころか食材の半分以上が分からないという体たらく。
幾らなんでも味噌醤油も分からないんじゃ話にならねえ。
かと言って洗濯をやらせれば、

「これは…一体…」
「洗濯機だ」
「……せんたくき?」
「お前今までどうやって洗濯してたの?」
「そりゃ、洗濯板でごしごしと」
「………」
「洗濯板、ありません?」
「ねーよ」

そして掃除、これが一番酷かった。
これまでの例を見て、箒とかだろうと思っていたが。
アイツは、いきなり自分の尻尾を振り回し、
埃といっしょに、部屋の中の小物までいっぺんに外に放り出しやがった。
狐流の掃除だとよ、なめとんのか。

72:とりあえず書いてみた
07/10/29 03:47:14 9T0OGxdn
「お願いです! 最後の! 最後の機会を!」
「えぇい。知らん知らん。とっとと帰って長老とやらにしばかれてこい」
「そ、そんな! 殺す気ですか! 何卒、何卒最後の機会を~」

七尾は涙目で縋り付く…というより、俺にしがみついて来る。
ええぃ、うっとうしい。

「あぁ。もう分かった。いいか、次が最後だぞ」
「へへ~、ありがとうございます」
「全く…。あー、動き回ったら腹が減ったわ。
 飯にするから、お前は大人しくしてろ」
「はぁい」

…ハイキング帰りで面倒くさいな、簡単にできるものにするか。
そういや、レトルトのカレーがあったな。
コイツにも食わさなきゃいかんのか?

「おい、お前、人間の飯は食えるのか?」
「この姿なら、大抵のものは大丈夫ですよぉ」
「便利なもんだな」

カレーが狐の舌に合うかとも思ったが、
コイツは意外にもすんなり受け入れ、ペロリと平らげた後にお代わりまでしてくれやがった。
そんなこんなで飯も食い終わり、一息ついた俺達は、
ゴロゴロと横になり、閑談しながら時を過ごす事にした。

「あー、今日は色々疲れたな」
「体力が足りてないですねー。そんなことだとこれから困りますよぉ」
「半分はお前のせいだけどな」
「そうですねぇ…」

気楽に言ってくれるな、本当にコイツは。
しかし、横になって無駄話を続けていたせいか、腹もこなれてきた。
今日は歩き回ったせいか、どうにも体がベタベタとすると感じた俺は、
ヨッと腹に力を込めて起き上がり、浴室へと向かった。

今思えば、この直前の会話の時気付くべきだったかもしれない。
奴が既に、「恩返し」を始めようとしている事と。
横になりながらも、奴の尻尾がまるで狐が獲物を狙う時のように、怪しくユラユラと揺れていた事に。

73:とりあえず書いてみた
07/10/29 03:49:58 9T0OGxdn

後編(エロス)は省略されました、読みたい方はワッフルワッフ(ry



それは冗談として、とりあえず書いてみました、眠いので続きは後日。
エロあんまり書いたことないので期待は程々でお願いします。
狐少女っていいですよね。

74:名無しさん@ピンキー
07/10/29 08:11:24 WkFeIslj
ワッフルワッフル
お前、これ続き書かなかったらここの住人に呪われるぞ

ってぐらい続きが読みたい


75:名無しさん@ピンキー
07/10/29 11:07:21 Q1KbDa6f
わふっわふっ!

恩返しが流行っているのかw
なのに、何度木の上から救出してやってもうちの猫ときたら・・・。

76:名無しさん@ピンキー
07/10/29 12:08:53 /5ACcoGQ
狐や鶴に恩返しされるためにちょっと山に罠仕掛けてくる

77:名無しさん@ピンキー
07/10/29 12:27:46 MtwJDYWx
>>75
朝、起きると体がだるい時ないか?
つまり、そういう事だ。

78:名無しさん@ピンキー
07/10/29 12:42:14 cTKm+3Zl
わっふるわっふる
投下しなかったら十年の呪うぜ

79:名無しさん@ピンキー
07/10/29 13:12:00 E2lsVfv+
ワッフルワッフル
これって元ネタ何なのかね。
大猿と一騎討ちで某犬漫画思い出した。

80:名無しさん@ピンキー
07/10/29 18:44:52 qjwBZitz
>>73
おい職人!呪われたくなければ・・・




書いてください


>>79
ベルギーのワッフルじゃない事は確か

81:80
07/10/29 18:45:29 qjwBZitz
畜生・・・sage忘れた

82:名無しさん@ピンキー
07/10/29 21:21:24 RVP5L/Xu
和んだw

83:名無しさん@ピンキー
07/10/29 22:43:51 qSZox+RG
2ちゃんで流行ってるけど実は元ネタ知らないもの
URLリンク(nullpo.2log.net)

84:名無しさん@ピンキー
07/10/29 23:29:05 qjwBZitz
>>83
ワッフル打開

85:名無しさん@ピンキー
07/11/01 00:51:34 A1jzgxUW
ほしゅ

86:名無しさん@ピンキー
07/11/01 17:30:13 rpG7+r9r
過疎ってるな

87:名無しさん@ピンキー
07/11/01 20:18:14 yxUnQAOS
あの人が投下した後はいつも過疎だな

88:名無しさん@ピンキー
07/11/02 02:07:25 77jqOzoC
プラナリア擬人化マダー?

89:名無しさん@ピンキー
07/11/02 04:12:12 CQUKbBmG
浦島太郎の魚介ハーレムマダー?

90:名無しさん@ピンキー
07/11/02 04:25:12 B0t5BXs0
くまさん・ポン氏まだー?

91:一発頼み
07/11/02 07:35:18 ZFT12iCk
このスレの繁栄を願いつつ、過疎に終止符を打つため投下。以下注意文、これ見てNG設定お願いします。

まともに書くのは初。エロパロ板で二回目の投下だから素人。
微妙に言葉責め有りかもしれない。
パロネタ有り。
設定がファンタジー過ぎる。

と、こんな感じ。生暖かい目で見守ってくれると助かる。

92:名無しさん@ピンキー
07/11/02 09:47:44 kxcm7Fmu
そろそろ裸が辛い季節になってきたので早めに投下願います

93:名無しさん@ピンキー
07/11/02 16:03:06 tGIH8Qof
>>92
みんなで寄り添って温めあえばいいじゃない。

94:名無しさん@ピンキー
07/11/02 16:57:25 CQUKbBmG
スレリンク(eroparo板)
桃太郎単体だが既出でワロタ

95:名無しさん@ピンキー
07/11/02 17:03:24 a2tEqXvk
>>91
wktk

96:有角少女
07/11/02 17:15:33 ZFT12iCk
すいません、長文でひっかかったりしてゴタゴタしてるうちに、投下しそこないました。やたら改行が多いのはそのせいです。
ご迷惑かけて本当に申し訳ない。


「慌てんぼ~のサンタクロース♪クリスマス前~にやってきた♪」
 …虚しい。少年は心の中で、心よりそう思った。

 今は11月前半、部屋に響くのは調子っぱずれなクリスマスソング。
歌声の主は、小さなクリスマスツリーの前に座る少年。バックコーラスはストーブの駆動音と、時計が時を刻む音――
 「うつだ…死のう」
哀愁漂う18歳、宮部俊彦の呟きが、停滞した部屋の空気に溶け込んだ。

 俊彦は一人暮らしだ。なればこそ、この状況を作ったのも俊彦本人である。
 事の発端はこうだ、使用されなくなって二ヶ月、いい加減扇風機を片付けようと思い立った俊彦は、
物置部屋に扇風機を運び込んだのだが、その際にこのクリスマスツリーを蹴飛ばしてしまい、なんとなく持ち出して飾ってみたのである。
んで、そのついでにと先程「慌てんぼうのサンタクロース」なんか歌ってみたのだが、それが良くなかった。
去来するのは一年前のクリスマス、一人で安売りシャンパンを開けたときの事だ。
よくよく考えれば、俊彦が最後に誰かと過ごしたクリスマスは5年前。
父、母、そして両親が友達から任されていたという少女と過ごしたものだった。これは酷い。
 「切実に彼女が欲しくなってきた……」
 そう呟いては見るものの、生れ落ちたその日から、今この瞬間も
彼女いない歴を更新していることを思い出して、更にうつになる……
本気で死にたくなる前に、俊彦は寝る事にした。

さて、どれほどの時間が経っただろうか?自分を呼ぶ声で少年は目覚めた。 
「俊彦さん、起きて下さい」
最初に浮かんだのは、誰だろうと言う疑問。前述の通り、この家は俊彦しか住んでいない。
泥棒だとしたらわざわざ起こしたりしないだろう。夢だろうか?
「俊彦さんってば」
揺り起こされている、夢ではないらしい。
上体を起こしながら目をこする、寝起き状態の目蓋がまだ重たかった。
夢としてはリアルな感覚で、現実より少し浮世離れした浮遊感。寝起きか夢か判別できない。
 視界が少しづつ鮮明になって来る。最初に見えたのは顔、ベッドの脇で膝立ちして、俊彦の顔を覗き込んでいるらしい。
なかなか整った顔立ちを不安気に曇らせている。その顔に、俊彦は見覚えがあった。
 「沙良…ちゃん?」


97:有角少女
07/11/02 17:16:06 ZFT12iCk
そう呼ばれた瞬間、少女は小さく顔をほころばせた。
 「はい、お久しぶりです、俊彦さん」
 幼い頃、この家に引き取られていた存在。
俊彦にとって、5年前から家族の一員で、自分のよき遊び相手だった妹分、神谷明のモノマネが得意だった、初恋の対象が、そこに居た。
 「久しぶりって…なんで家に?」
 俊彦は正直言って理解が追い着かない。
こんな時間に勝手に部屋にあがり込んで来ていることもそうだが、
「何故今になって沙良が?」と言った事など、予想外のことが多すぎた。
 沙良は一瞬、キョトンと言った感じの表情を浮かべると、得心したかの様に聞いてきた。
 「参太雄さんから、連絡もらってないんですね?」
 「親父から?特に何もねえけど」
 〝さんだゆう〟だなんて時代錯誤な気もする名前を持つ俊彦の父は、フィンランドではそこそこ有名な事業家らしい。
ただ、俊彦がズボラなのはその親父に似たからだと母親に言われたことがあるので、
連絡を入れるのを面倒くさがっているうちにタイミングを逃した可能性は十分あった。
 俊彦はそんな事を考えていたが、沙良の声で現実に復帰する。
 「今日は頼みが有って来たんです、その…こんな風に押しかけてきて、いきなりこんな事を頼むのは気がひけるんですが……」
 沙良はそこで言葉を止め、指をモジモジと絡ませていた。が、やがて顔を真っ赤にさせながらも
意を決したように、小さいながらもはっきり通る声で言った。
 「私を…抱いてもらえないでしょうか……」
 ……………………。
……………………。
 「俺って…こんなに飢えてたのか……」
 どれぐらい沈黙していただろうか、俊彦が口を開くまで、部屋の空気は完全に止まっていた。
 恥ずかしさの余り、頬を真っ赤に染めてうつむいていた沙良が顔を上げる。
俊彦は何故か布団を被りなおしていた。
 「あの~…俊彦さん?」
 「こんな夢を見るなんて…俺も末期だ」
 「って、え!?ちょ、ちょっと待って下さいよ俊彦さん!?」
 物凄くうろたえる沙良、たいして俊彦はこれでもかと言うほどにローギアだった。
 「もう消えてくれ、俺の望んだ幻…これ以上、俺に人の醜さを教えないで欲しい」
 「違うんですっ!これ現実なんです!!気持ちはわかりますけど夢じゃないんです!!」


98:有角少女
07/11/02 17:16:50 ZFT12iCk
 沙良が必死になってわめきたてるが俊彦は聞く耳を持たない。その内寝てしまいそうだった。
 「うう~、仕方ありません。ちょっと荒っぽいですが……!」
 沙良がそう言った瞬間、沙良の頭から二本の立派な角が飛び出してきた。さすが夢……
何でも有りだなと俊彦が思っていると…
 「パラァイザァァァァァ!!!!」
二本の角から電流がほとばしった。
「ギャース!!」
物凄い衝撃、おそらく第三者視点でみると、なぜか骨格が浮き彫りになるのではといった威力の電流だった。
「ゆ~め~じゃない…あれもこれも~……」
「やっとわかっていただけましたか」
シビシビと体が自由に動かない状態でそういった俊彦に、沙良が雄々しい角を生やしたまま、ホッと息を吐いた。

「え~と、だ。つまりその角はトナカイの角で、お前は人の体に変身できるサンタさんのマジカルトナカイだ、と」
「はい、生物学的には〝変身〟ではなく〝変態〟と定義されますけど、その通りです」
「で、だ。ウチの両親はサンタクロースで、マジカルトナカイはサンタの関係者か、トナカイの関係者とくっつくのがならわしだ、と」
「はい、その通りです」
まだ体に軽い痺れが残る俊彦だが、あの後すぐに沙良に事情を聞いていた。
いわく、数年間自分を放っておいた沙良の両親は、娘をなんかの政略結婚の駒にしようとしたらしく、
沙良はそれがいやで逃亡中らしい。この事を俊彦の両親に相談したところ、
「結婚させられるより先に結婚しちまえ」と参太雄に言われたらしく、その際二人が冗談のつもりで俊彦を進めた所、沙良が予想以上に喰い付き、
俊彦の親公認で俊彦に会いに来たらしい。軽く親に売られた気分だ。
「つーか、もう少し考えたほうが良いんじゃねえ?俺なんてなんの取り柄もないダメ人間だぜ」
「俊彦さんは、私のことが嫌いなんですか…?」
なぜそうなる、と俊彦は内心で頭を抱えた。正直に言えば願ったり叶ったりで、棚からぼた餅である。嫌いなわけが無い。
というかその表情はやめて欲しい。脳内審判がレッドカードで即退場だ何だと叫びまくっているし。
「嫌いなわけないけどさ…ホラ、順序とかそう言うのってあるじゃん」


99:有角少女
07/11/02 17:20:42 ZFT12iCk
沙良はため息を吐くと痺れた状態で、ベッドに転がっている俊彦の服を強引に剥ぎ取った。
なんかマズったかと俊彦はヒヤリとする。

「おい沙良!?」
「私はもう5年間も待ったんです、もうこれ以上は待てません」
「だからって――むぐ!?」
なおも言い募ろうとした俊彦だが、唇を唇でふさがれ、舌を舌で絡め取られた。
前述のとおり、俊彦は彼女いない歴を常に更新中の少年だった。必然、これがファーストキスになる。
酸素の補給すらぎこちないのはいたしかたないだろう。肉厚の舌で舌を押さえ込まれ、酸欠を訴えようにも、手や足はまだ痺れていて抵抗もできない。
意識が遠のき、酸素の足りなくなった脳は、理性を総動員させるといった命令も下せない。
俊彦自身が反応を始めたのも仕方なかった。
沙良が俊彦の口内から舌を引く。銀色のアーチがかかったが、途中で切れて、露出された俊彦の胸板に落ちる。
くるりと沙良が顔を反対方向へ向け、俊彦のパジャマの隆起した場所に触れる。
「沙良、もう――」
「おかしな事言わないで下さい俊彦さん。あなただって、こんなに悦んでるじゃないですか」
そういって、生地越しに肉棒を撫でる沙良。そのむず痒いような感覚に、俊彦の愚息はバカ正直に反応した。
「う…」
何も言い返せなくなる俊彦、不甲斐無いと感じつつも、最初程止めようと言う気持ちが起こらない事を、自分でも実感している。
俊彦が逡巡する間に、するすると服を脱ぎ捨てる沙良。全裸になると、俊彦の腹の上に跨って自分で自分の秘所を弄ぶ。
5年越しの思い人の前、というか上で自慰にふけるという行為が、沙良に倒錯的なまでの喜悦をもたらし、沙良自身が驚くほどの蜜を分泌する。
「これだけ濡れてれば、多分大丈夫ですよね」
「ちょい待て沙良!さすがにそれはマズいだろ!?」
「でも俊彦さんの体は涙を流して悦んでますよ?」
「自分の上で自慰されて反応しなかったら俺は不能だわ!!」
「嫌だったら体で抵抗してくださいよ、こんなに悦んでるこの体で」
そう言いながらパジャマを脱がす沙良、先程沙良が言ったとおり、
俊彦のナニは涙を流して、物欲しそうに鎌首をもたげていた。うわーい説得力ゼロだ、あはははは。


100:有角少女
07/11/02 17:25:18 ZFT12iCk
二度、三度となで上げ、自分の秘所にあてがう沙良。すう、と一呼吸おいて、一気に腰を落とし、根元まで飲み込む。
衝撃、今の俊彦の心境を表すのはその言葉だろう。衝撃の内容はいろいろ、「まさかこんな突然に脱童貞っすか」だとか、「つか逆レイプで脱童貞かよ」とか、「へぇ~、ナカってこんなんなんだ」とか色々。
「~~~~っぅ!!」
対する沙良の方は口を両手で押さえ込み、苦悶の声を漏らすまいとしている様だった。
ぽろぽろと涙がこぼれている。痛みに耐えるためか、かなりの力が入っており、締め付けも厳しいものになって来ている。
「大丈夫か、沙良?」
 話し掛けようとして自分も息を荒げていることに気づく俊彦。正直、「人の心配より自分の心配をしたらどうだ?」状態で、根元には熱いカタマリを感じる。
 「だいじょう…ぶ、です」
 口元から手を離し、まったく大丈夫ではなさそうながらも応える沙良。
マジカルトナカイ的な、挿入されても痛くなくなるマジックは無いようである。
 「でも、この状況で…私を気遣えるなんて凄いですね、俊彦さんは……」
 「イヤ、正直ギリギリなんだけどね…」
 「…へぇ」
 小さく呟いて、ゆるゆると腰を動かし始める沙良。本当にゆっくりだったのに、お互い驚くほどの快感に襲われてしまう。
二回、三回と上下運動を繰り返すうちに、臨界点へと確実に近づいていく俊彦。それを伝えようと思うが、快感の波に耐えるため、それもできない。
「くっ…」
「出そうなんですか?俊彦さん」
こくりと肯いた。今の俊彦の体では、それが限界だった。
沙良はにこりと笑うと、全力で腰を振り始めた。
当然耐えられるわけもない。俊彦はあっけなく射精に至る。沙良の胎を白く染め上げるかのような激しい脈動に、俊彦は驚いた。
「ん…俊彦さんの精子…暖かいです……」
恍惚と表現しても差し支えない表情で、沙良が呟く。
「なあ、ホントによかったのか?」
知らず、俊彦はそう言っていた。沙良が怪訝そうに俊彦に顔を向ける。
「俺なんかに抱かれて、ほんとによかったのか?」
沙良はぽかんという表情を浮かべたが、次の瞬間には盛大なため息を吐いた。
「あのですね、俊彦さん。ここまでしておいて実は乗り気じゃなかったとかだったら、私ただのバカなんですけど」
「…ということは?」
おそるおそる、と言った風に、俊彦は問い掛ける。
「後悔なんて、してるわけないじゃないですか」
あきれたような笑顔で、沙良はそう言った。ほう、と俊彦は息を吐く。
「そっか…」
「それに…中に出しちゃった以上、俊彦さんは私の事貰ってくれますでしょう?」
沙良の問いに俊彦は顔をしかめる、しばしの逡巡の後、小さく呟いた。
「決まってるだろ……」
そう言って首を縦に振る。今の俊彦の精神では、それが限界だった。


101:一発頼み
07/11/02 17:29:19 ZFT12iCk
これにて投下終了。こんな駄文だが、このスレの繁栄の役に立てば嬉しい。
さて、三年ほどロム・ストールしてくる。さようなら。

102:名無しさん@ピンキー
07/11/02 17:38:45 l199JAwL
>>101
GJ!!
でもクリスマスの事考えたら…orz

103:名無しさん@ピンキー
07/11/02 18:35:36 CQUKbBmG
逆レイプで共生中出し、その後なし崩し的に結婚・・・・うむ、GJ

104:名無しさん@ピンキー
07/11/02 20:45:59 X9yrvEfL
>>101
GJ!

そして、パライザーでワロタwwww
ガイキングかよ。(笑)

105:名無しさん@ピンキー
07/11/02 21:04:49 Ozn++SwQ
>>101
素直にGJできない俺がきましたよ。いや気持ち的にはGJなんですがね?
ただ単にリアルに妹が沙良な訳で…それが逆レイプしたり角生やしてパライザーとか…
俺はどうすれば良いのディスカ!?;y=-( ゚д゚)・∵.ターン

106:名無しさん@ピンキー
07/11/02 21:50:58 UlpY+OBf
今日は野良猫を見たんだ、無視しようとしたけど、このスレを思いだして助けようとした。


でもね、あまりにも汚れててとても近寄る事ができなかったんだ…
俺は猫好きだけど奴はちょっと…
復讐されるかな?

107:名無しさん@ピンキー
07/11/02 22:22:27 q3/U45aB
されるよ!(AAry

さあ、家に帰ったらボロボロの猫耳おにゃのこが不機嫌そうに待ち構えていた
妄想で一本SSを書く作業に移るんだ!早く!

108:名無しさん@ピンキー
07/11/03 00:51:33 fzceLHZW
俺羽根が折れたトンビがいたから助けようとしたんだ
…全力で逃げられたorz

109:名無しさん@ピンキー
07/11/03 00:59:33 1rOCKLnf
メス猫のの三毛があぐら描いてる俺の股の上でスヤスヤ寝てる。
撫でてやったら嬉しそうに鳴くんだわこれが。

猫耳メイドとかいいな。

110:ハエトリスキー
07/11/03 07:52:57 skXQmE8o
突然失礼。こんとこアクセス禁止で・・・俺悪い事したのかな・・・
擬人化度:★☆☆☆☆  凶暴度:★☆☆☆☆  逆レイプ度:★☆☆☆☆
ですがよろしく。

111:ハエトリスキー
07/11/03 07:54:23 skXQmE8o
「はっ、はっ、はっ、はっ」
まだ朝霧の残る小高い山に響く荒い呼吸
ランニングスーツに身み、朝霧を切り裂いて長い石段を駆け上がっていく
ここは俺お気に入りのトレーニングコース、通称、「地獄の石段昇り(俺命名)」だ
そもそもここを見つけたのは偶然で、ある休みの日に散歩に出かけたのがきっかけだった
小高い山があるのは知っていたので、散歩ついでに登ってみようときてみると
目の前にあったのはゴールの見えない長い長い石積の階段である
さすがに最初は躊躇したが、せっかくここまで来たのだから・・・と登ってみた
そして、登り終えるとそこで待っていたのは鎮座する2匹の狛犬と寂れた神社の姿だった
雑草は伸び放題、コケは生し放題、狛犬もコケまみれで可哀想に見えた
だが、俺はその人気の無さと静けさが気に入り
出勤前や休日にはここでトレーニングをするようになった
ここの階段は1往復するだけで体力の限界を感じてしまうが、朝の訓練にはちょうど良い
最近では、使わせてもらっている感謝の気持ちも込めて清掃を行っている
今では、草の生え放題だったのも綺麗になり、
コケまみれで緑色になっていた狛犬たちも、凛々しい姿を見せている
(しかし、ここでトレーニングを始めて数ヶ月になるけど、未だに誰とも遭遇していないなぁ・・・)
そんなことを考えているうちに頂上に到着し、狛犬達の間を通って境内に入る
乱れた息を整え、少し休息した後に石段を駆け下り、家へと戻る
その途中・・・
「じゃあ、また明日っ」
そう言って、狛犬達の頭をなでてやってから石段を駆け下りるのが俺の習慣になっていた
そして、ある休日の朝、俺はいつものように石段を駆け上がっていた
だが、前日に雨が降った影響で足元が濡れている為にスピードは出せない
ゆっくりしっかり慎重に一段一段昇っていたのだが、足を踏み込んだ瞬間・・・
‘ツルッ’
その瞬間、“やっちまった”という考えが頭の中をよぎる
足を滑らせた瞬間に体の重心が後方に引っ張られてしまい、咄嗟に滑らせなかった方の足を後ろに出した
しかし、そこが平地ならばもう片方の足を付けば良いのだが、あいにくそこは急勾配の石段
出した足は空を切り、少し落下して下の石段に接触する
そして、雨で濡れて摩擦の減少した石段は落下した俺の足をさらに滑らせて・・・
‘ゴッ’
視界が上下さかさまになり、鈍い音を聴いた次の瞬間、俺の視界は真っ暗になった

112:狛犬姉妹(2/5)
07/11/03 07:55:20 skXQmE8o
「はむっ、ちゅっ」
「あ、マコばっかりずるいっ、私も舐めるのっ」
「もうっ、私まだ少ししか舐めてないっ」
気が付くと俺はどこかに寝かされていたが、病院のベットの上ではない
ごつごつした床に見覚えのある天井、間違いなく山頂の社の中だ
しかし何だ、今の声は?
そして、声のする方を向いた瞬間、俺はまだ夢を見ていると認識した
なぜならば、そこにいたのは全裸のかわいらしい2人の少女
なぜか頭の上にはふさふさの毛で覆われた三角形の耳
おしりからは尻尾が生えており、うれしそうにパタパタと動いている
しかも、俺は何故か全裸で、少女の一人が俺のイチモツを嬉しそうに加えていた
(いやぁ、地獄の石段とか言っていたけど、実は天国への階段だったんだな)
あいにく体はうまく動かず、少女たちにされるがままだ
「あ、見て」
美少女の一人が俺の意識が戻ったことに気付き、よろこびの声を上げる
「ここは夢?天国?俺はもう死んだのか?」
俺の発言に、顔を見あわせ、キョトンとする二人
「今はもう昼ですよぉー夢じゃないですよぉー」
「あなた死んでないですよぉーあの世でもないですよぉー」
“死んでない”という言葉に安堵感と脱力感を覚える
「あなたの心の警報が聞こえたからお助けしたんですよぉー」
「とっても重かったですよぉー」
確かに、頭には包帯が巻かれ、治療した形跡がある。
だが、今までこの神社で人に会ったことは一度もないし
よりによって全裸のコスプレ少女2人にイイコトしてもらえる覚えは無いのだが・・・
「そういえば、君たちはいったい誰なんだ?」
すると、そのセリフを待っていましたとばかりに声を上げ
「私の名前はマコ」
「私はコマ」
『私たちは、この神社の狛犬です』
耳と尻尾をピーンと立て、声をハモらせながら言う2人
狛犬?なんとか首を動かして社の外を見てみると
開け放たれた格子の間から、狛犬がいるべき場所に台座しかないのが見て取れた
「・・・マジか?」
「あなたは、私達やこの神社をきれいにして下さいました」
「だから、コレは恩返しなんです、おとなしく受け取ってください」

113:狛犬姉妹(3/5)
07/11/03 07:56:00 skXQmE8o
すると、イチモツをくわえ込んでいた少女の動きが激しくなる
‘ピチュッ クチュッ’
と、音を立てて唾液を絡めながら丹念に舐めしゃぶる
彼女の小さい口ではその先端部分を舐るのが精一杯だが
小さな舌が亀頭や尿道口をクリクリと刺激してくる
また、手で睾丸をコロコロ転がし、さらなる快感に襲われる
「あ、コマちゃん上手、じゃぁ私はお兄さんのお口を気持ちよくしてあげるね」
すると、もう一人が顔に近づいてきたかと思うと俺の口に舌を入れて愛撫してくる
「んっ、チュッ、ねぇ、お兄さんも舌を絡めてくれなきゃいやぁ」
俺は、求められるままに彼女の舌を絡めとる
どちらかというと、俺が彼女の口に舌を入れる形になっているが
彼女の舌がシュルシュルと俺の舌を動き回る
ペニスに与えられる刺激とあいまって、俺のモノは限界一杯まで勃起していた
「んふっ、そろそろ、入れても良いよね・・・」
そういうと、俺のペニスを舐めていた少女が立ち上がり
自分の小さなアソコを指で開いて俺に見せ付けてくる
そして、ゆっくり腰を下ろすと、俺の亀頭と彼女の入り口が密着した
「はぁ、はぁ、・・・うぅ、入るかなぁ・・・」
少女がゆっくりと腰を下ろすと、俺のイチモツにもズッシリと力が加わっていき
‘ズンッ’
「あああぁあぁぁっ!」
挿入された痛みか快感かはわからないが、雄たけびを上げる
しかし、臆すことなく体を上下させ、ピストンを開始する
「んっ、いっぱいいっぱい、気持ちよくさせてあげるんだからぁー」
その中の締め付けはきつく、俺のペニスの半分近くしか入らない
「あっ、奥にズンズンくるよぉ~」
実際、俺のペニスの先が彼女の中の行き止まりを小突いている
小さな中はぎゅうぎゅうと俺のものを締め付け、絞り上げていく
「はぁ、はぁ、はぁ」
体が上下すると、それにあわせて尻尾が上下しているのが見える
「ひんっ、はんっ、ああっん」
「ぴちゅっ、くちゅっ」
小さな社の中は、2人の狛犬少女が作り出す淫らな音で溢れていた

114:狛犬姉妹(4/5)
07/11/03 07:56:34 skXQmE8o
「ねぇ、そろそろ私と交代・・・」
俺の口を愛撫していた方の狛犬が交代を要請した
だが、あいにく俺のペニスを絞りとるのに夢中で、声は届いていないようだ
プクーっと頬を膨らまして講義するが・・・
「むぅ、いいもん、じゃあ私はお兄さんのお口でしてもらうもんっ」
俺の頭の上に自分のアソコを持ってくる
目の前には少女の綺麗なお尻が広がり
「舐めてぇ~、ねぇねぇ~」
お尻を振って幼いアソコが俺の上で左右に揺れる
そして、何もしない俺に痺れを切らしたのか・・
「えい」
‘ムギュ’
無理やり俺の口に押し付けられた
「むぅ~、むぐぅ~」
しかたなく、舌を出して毛の生えていないアソコをチロチロと舐める
ピチャピチャとなでると、愛液がじわじわ染み出てくる
「舌・・もっと舌を中に入れてぇ~」
俺がリクエストに答えると、彼女の中は俺の舌をギュウギュウと締め付けた
「はぁ、はぁ、お兄さんのおちんちん、気持ちいいよぉー」
「はぁ、お兄さんのお口も、とっても良いよぉー」
「私っもうイクよぉー」
「あっ私もっ・・・もおっ・・・」
『あぁぁぁぁーーー』
幼いアソコに精液を捧げ、また、俺の口の上であえいでいた少女は俺の口内に愛液噴出させる 
その瞬間、俺のペニスから何かが吸い取られるような感覚を覚える
「はぁ、お兄さん、もう一回・・・・あれ?」
そこには、力なくうなだれる俺の姿があった
「マコ、あなたお兄さんの“力”吸い取ったでしょう!」
「あっ、ゴメーン、つい夢中になって・・・」
2人で同時に悩みこんでしまった

115:狛犬姉妹(5/5)
07/11/03 07:58:26 skXQmE8o
「でも・・・気持ちよかったよね・・・」
「うん、とっても気持ちよかった」
力なくうなだれる俺をよそに、喜びの声を上げる二人
「ねぇねぇ、どうせこの神社は誰も来ないんだし、ず~っとここでエッチするってどう?」
「賛成!これで、お兄ちゃんとずっと一緒にいられるね!」
体力が限界になり、動きの取れない俺に対して最終宣告をする二人
そして、再び俺を襲おうと顔を見合わせていたその時
「やめんかぁー!」
‘ズガッ’
『ふぎゃ』
突然、双子の脳天に強烈なチョップが振り下ろされる
『何するんだぁー』
声をハモらせながら攻撃者のほうを向いた瞬間、2人の顔が凍りついた
『アワワワワワワワ・・・』
双子は登場した謎の人物を見ると完全にビビリモードになり
『ごめんなさぁーい』
・・・と突然やってきたこの人物に平伏してしまった
「まったく、よりにもよってこの神社の恩人になんて事を」
「うぅぅ、ごめんなさい・・・もうしません」
「お願いですぅ、許してくださいぃ・・・」
怒り心頭の人物に対して、目に涙を浮かべて許しを請う双子
そこにいるのは誰何のか、後光が激しすぎて何も見えない
これ以上何もしないことを確約させると、その人物はため息を突きつつ光の中に消えていった
『ごめんなさぁーい』
犬耳と尻尾を垂らしてうつむきながら謝る双子
よく見ると、うつむきながら目には涙を浮かべてこちらの様子を伺っている
可愛い子供にそんな顔をされたら、許さないわけには行かない
俺が怒っていない事を伝えると、嬉しさで抱きついてきた
「ねぇ、また来てくれるよね?」
「ね?」
着替えを済ませ、石段を降りようと歩みを進める俺に尻尾を振りながら訴えかけてくる
「あぁ、もちろん」
そういうと、嬉しそうな顔をして俺を送ってくれた
結局、それからも俺はここでトレーニングを続けており、何度か双子の相手をしている
双子ばかりか、この前は上司と名乗る謎の女性にも襲われた
また、最近では、帰り際にお供え物と称して色々とおねだりしてくる、
「今度のお供え物はおだんごがいいかなぁ~」
「え~、私はお兄さんの体があれば何もいらないよぉ~」
無邪気な所が可愛いけれども、怖いところでもある
そして、俺は今日も石段を昇る
『おかえりぃ~』
「あぁ、ただいま」
まるで我が家のように明るく出迎えてくる二人に会うために・・・

―終―

116:ハエトリスキー
07/11/03 08:01:57 skXQmE8o
どこかで狛犬の双子という天の声を聞いたので書いてみた。
なぜかずっとアクセス禁止で投下できずにスマン
・・・DIONのバカヤロウ!

117:名無しさん@ピンキー
07/11/03 08:09:08 YCSWZ78I
オモロイぞ。上司は祭神様か……

その辺の続きは「人間以外の女の子とのお話」スレで読みたいな

118:名無しさん@ピンキー
07/11/03 13:50:43 1rOCKLnf
>>116
GJ











上司、双子との4Pマダー?

119:名無しさん@ピンキー
07/11/04 02:14:49 ZUelbxq1
アナルはいいけどふたなりとかやめてほしい

120:名無しさん@ピンキー
07/11/04 05:41:48 nGA5Qiio
>>116
ベネ(良し)。
ただ、
>嬉しそうに「加えて」
この手の誤変換をする人が多すぎる。


色々言いたいこともあるが、ここでは言わない。無論それはハエトリスキー氏個人に対してではないことを明記しておく。

121:名無しさん@ピンキー
07/11/04 21:31:30 rjlmAxYc
>>117
そこって人外なら動物でも植物でもアリですか?
>>120
見直しはしているつもりなんですが・・・
誤字脱字を気にするとまったく書けないのでスイマセン

122:とりあえず書いてみた
07/11/05 01:47:43 xr3YpdS5
前編>>69-72

「うー、いい気持ちだ」

シャワーを浴びながら、思わずそんな声が出る。
熱いシャワーのしずくで汚れといっしょに疲れた体が癒されていく。そんな気さえする。
やっぱ、風呂と睡眠はこの世で最高の贅沢だよな。そんな親父くさいと言うか、爺くさい事を考えていて時、
突然、後ろからひんやりとした風が吹いてきた。

「んん?なん……」

思わず振り向いた俺の前には、素っ裸の七尾。
突然の展開について来れず、言葉が詰まる。
え。と言うか、ナニコレ。普通、物語的と言うか展開的に逆じゃん?

「というか、展開とかそういう問題じゃねーッ!」
「わわ、びっくりしたぁ」

カルタ名人も真っ青の速度で洗面器を手に取り。
すかさず下半身を隠す。よし。取りあえず丸腰は免れた。
落ち着きを取り戻した俺は、目の前のアンポンタンを問い詰めることにした。

「なに勝手に入ってきとるんだお前は!」
「いやー、恩返しの機会かなぁと思っちゃいましてぇ」
「背中でも流そうってか?」
「アハハハハ、違いますよぉ」

ニヤソとでも言いたげな、悪そうな笑みを七尾は浮かべる。
……なんかヤバイ。よく分からんがヤバイ感じがする。

「いいから、とっとと出てけ! それから服着ろ!」
「えー、何言ってるんですか? 恩返しはこれからですよぉ」

ユラリと奴の後ろで尻尾が動いた。と思った途端、
その尻尾が物凄いスピードで俺に向かってきた。
反応する間もなく、それは俺の両手両足に巻きつき、俺を床に組み伏せる。

123:とりあえず書いてみた
07/11/05 01:48:51 xr3YpdS5
「のあっ!」
「どうですかぁ?痛くありませんかぁ?」

のんびりとした声で七尾が俺を見下ろしてくる。
こ、このボケ狐。なにさらしてくれる!

「というか、晒してるのは貴方ですけどねぇ」
「ほっとけ!」

4つの尻尾に押えられ、俺のか細い装備である洗面器はあっという間に取り上げられてしまった。
つまり、俗に言う丸出し状態。しかも、目の前には全裸の少女。
幼く見える面持ちの割には、それなりにボリュームのある胸。
元が野生の狐の為か、無駄な肉は無く、臍からアソコの辺りまで均整の取れた身体。
元々なのかそういうニーズなのか、両手足だけは半端に擬人化しており、
指先や足先の肌の白さと柔らかな黄色い毛が相まって。美しさを際立たせているように見える。
血が一部に溜まっていくのも必然というわけだ。

「いい加減にしろ、この野郎! 恩人さらし者にするのがお前の恩返しか!」
「違いますよぉ。恩返しはむしろこれからです」
「何が恩が…ウグ!」

最後まで言う前に七尾がのしかかり、俺の唇を奪った。それだけじゃない。
七尾の舌が俺の口の中をゆっくり撫ぜ回して行く。
頬の辺りをなぞり、舌を絡ませゆっくりと丁寧に口内を愛撫していく。
その感触に加え、七尾のそれなりに大きい乳房の感触をダイレクトに胸板で感じ、
こんな状況でありながら、嫌が応にも気分が高まっていく。
そのまま抵抗できない俺をタップリと舐り倒した後、ようやく七尾は離れた。

「ぷはっ、どうですかぁ。気持ちよかったですか?」
「恩返しって…、こういう事か…」
「はい!」
「人を拘束したままやる事かッ!!」

ニッコリと笑う。不覚にもその可愛らしい微笑みに、一瞬心を奪われた。
が、すぐに我に返り、体を捻って拘束から抜け出そうと暴れまわる。

「だって、これが最後だって言ったじゃないですか。
 だから、絶対に失敗しないようにしないとって思ったんですよぉ」
「やかましい! 早く離せ! 離せ! HA・NA・SE!」
「あー、あんまうるさくしないで下さい」

スルルともう一本の尻尾が伸びてきて、俺の口を覆う。
ヤバイ。これで助けを呼ぶ事も出来なくなった。

「それじゃ、始めますねー」
「ムムグ……ムゥ!?」
「んあ……ふっ…」

何を始める気だ、と緊張走らせる俺の前で、七尾は思いもよらない行動に出た。
自分の胸を手で包み、それをヤワヤワと揉み始める。
さらに、尻尾の一本を自分の秘部に当てゆっくりと上下になぞり始める。
これは…、いわゆる一人エッチと言う奴でわ。

「ムググ! ムグゥ!!」
「あん! 暴れないで下さいよぉ…」

俺が、尻尾で押さえつけられている間も、七尾は腹の上に跨ったまま、自慰を続けている。
まるで、俺に見せ付けるかのように、自分の乳房を持ち上げて乳首を舐めたり、
尻尾や指を秘部に出し入れしたり、艶やかな喘ぎ声を上げながら、濡れた眼で俺を見つめて昂らせる。

124:とりあえず書いてみた
07/11/05 01:49:25 xr3YpdS5
俺とて健全な若者な訳で、こんな痴態を見せ続けられれば、そりゃ勃起の一つもします。
というか、むしろそれをじっと見ながら体を動かせないのは拷問だ。
さっきから、起ちっぱなしのアレが痛いほど張っている。

「フフフ…、そろそろいいですよねぇ」
「…? むぐぅ!」

七尾が愛液に濡れた指で、俺のそり立った息子を撫であげた。
トロリとしたその感触に、思わず腰を上げてしまう。
その様を楽しむように、ニチャニチャと音を立てながら愚息を弄ぶ。

「フムゥ! ムグゥ!」
「アハハ、気持ちいいですかぁ。もっと良くしてあげますねぇ」

七尾はひとしきり前戯を愉しんだ後、腰を上げ、
いよいよ本番ですとばかりに、不敵な笑みを浮かべて見せた。
あぁ、こいつは分かってやってると思ったね。
限界に来ている俺が、早く入れてくれとばかりに目で懇願しているってことに。
そして、それを確認してから、奴は目標に向かって一気に腰を下ろした。

「~~~!!!」
「アハァァ!!!」

声にならない悲鳴と、嬌声。
あいつの中に入った肉棒が、肉の壁によって揉みしだかれ、あまりの快楽で声にならない声が出る。
それだけでなく、七尾自身も腰を激しく振り、ぬめぬめの膣内で淫靡な水音を立てながら嬲られる。
俺は力いっぱいに床を叩き、善がり狂うが、その度に七尾は体の位置を巧みに変え、
まるで荒馬を乗りこなすように腰を振り、俺に快楽を与え続ける。

「どぅ…ですかぁ…、聞くまでもないですけどねぇ…」
「~~グッ!! グムゥ!!!」
「アハァ。いい顔ですねぇ…そろそろイっちゃいますかぁ…」
「~~~ッ!!」

ペロリと舌を出し、七尾は内股をギュッと締め付けた。
肉壁によって高められていたモノに、更なる刺激が加わる。
既に限界まで来ていた俺は、耐えようと考える間もなく噴出していた。

125:とりあえず書いてみた
07/11/05 01:50:05 xr3YpdS5
びゅるるるうう!!!

「……ハァ!ハァ!」
「出ちゃいましたねー」

荒い息をしながら、俺は快感の余韻に浸る。いつの間にか口に巻きついた尻尾は外されていた。
よく考えてみればこんな物口につけてヤってたんだ。もうちょっとで呼吸困難になるところだった。
こいつ、まさかそこまで見越して…。
俺の視線に気付いたのか、やや不敵に笑いながら七尾が耳元に囁いてきた。

「どうですかぁ。恩返し…満足しました?」
「……これで、満足したって言ったらどうする?」
「主従関係成立ですねぇ」
「つまり、お前が居座るってことか」
「ま~、そうとも言いますねぇ」
「この女狐め……」

どうしたもんか…、正直、可愛い女子が傍に、と言うのは魅力だ。
だが、こんな風にいいようにされて頷くというのもむかつく。
それに、人一人抱えるというのはそんな楽な話じゃないだろう(狐だけど)。
食費も生活費も一人分増えるわけだし。まさか、必要な時以外は外で過ごせというわけにもいかんだろうし。
何より、俺はまだ学生だし…。

「ヌグァ!」

考え事は唐突に股間に走った感触で途切れた。というか途切らされた
七尾が体を動かしたらしい。

「何考えてるんですかぁ。一言ハイって言ってくれればいいのに」
「人間には色々と事情があるんだ!」
「やだなー、そう言う面倒な事は全部あとで考えればいいんですって」
「……駄目だ、こいつ」
「じゃあ、力づくで言って貰いますねぇ」

七尾が腰を浮かし、ズルズルとアソコに入った愚息を引き抜いた。
ドロッとした白濁液が滴り落ちる。結構な量出したもんだ。
だが、完全に引き抜いた後、今度は尻尾が蛇の如く、逸物に絡まってきた。

「んなっ! 何を!」
「決まってるじゃないですか。素直にしてあげるんですよぉ」
「ぁ…ぐぁ!」
「あぁ…いい顔ですねぇ……」

七尾はクスクスと笑いながら、モコモコとした尻尾が動かし始める。
長く柔らかい毛が、擽るように雁首を這いずり、萎えていたアレを再度いきり立たせる。
更に七尾は亀頭に顔を近づけると、愛しそうに一舐めした。
人とは違う、獣特有のザラっとした感触を急所に感じ、俺は初心な少女のように喘いでしまう。
それを楽しむかのような七尾に、柔らかな尻尾で棹を摩され、刺激的な舌で噴出孔を舐られ、
二度目の射精に達しようとした、その時、
今まで、下腹部で愛撫するように動いていた尻尾が、逆に拘束するようにグルリと締め上げた。

「ぐぁ…!」
「出す前にですね、お返事を聞いておきたいなぁと思いまして」
「へ…返事?」
「私をここに置いてくれますよね?」

言いながらも、七尾は舌の動きをやめず、更に刺激を与え続ける。
既に、限界に来ていた俺に抗う術は残っていなかった。


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