07/12/30 18:45:23 e2IUWCIv
どうして、こうなってしまったのだろう。
その後似蔵は気絶するまでまた子を犯し、身支度を整えてやると彼女の部屋まで送り届けた。
結局最後の最後まで、また子はまた子として、「紅い弾丸」として抵抗を続けた。
どれ程犯しても精液を注ぎ込んでも、逆にこちらが虚しくなるばかりだった。
そして、あの人も。
自分と桂を同志などと呼ぶな、と言って本物の殺気を込めて斬り付けてきた、彼が従う男。
高杉は去り際に一言吐き捨てた。
「アレは俺の物だ―……次に触ったら、」
殺す。
本気の声音だった。
あの銃使いは確かに高杉の道具で玩具で所有物だ。
では自分は。この人斬りは、高杉にとって何なのだろうか。
暗闇の中でやっと見つけた光にとって、自分は所有物ですらないのだろうか。
ねェ、高杉さん。
貴方が望むなら、俺は何だって斬りますよ。
白夜叉も天人もえいりあんも幕僚も真撰組も将軍も斬りましょう。
戦艦だろうと星海坊主だろうと、この星だって斬ってみせます。
だから、俺を認めてはくれませんか。
こんなことならいっそ、誰かこの身に火を点けて燃やし尽くしてくれればいい。
この江戸ごと、この地球ごと、何もかも総て自分ごと、この中途半端な自分ごと消し炭になってしまえばいい。
盲目の人斬りの声を聞く者は誰もいない。
一筋の光もない暗闇の中で人斬りに与えられたのは、ただ黒々とした孤独だけだった。
了