【朝ドラ】ちりとてちんでエロパロ【貫地谷B子】at EROPARO
【朝ドラ】ちりとてちんでエロパロ【貫地谷B子】 - 暇つぶし2ch450:名無しさん@ピンキー
07/12/08 19:18:30 gXiikhyI
四草×喜代美(付き合って1年ぐらい)

小草若「おはようさ~ん。あれ今日喜代美ちゃんは?」
草々「おはよ。なんか体調悪いんやて。」
小草若「えっ!心配やな・・・どうしたんやろ。」
草々「さぁな・・・。今日若狭おらんからお前も掃除手伝え!」
箒と塵取りを突き出す。
小草若「なんでやねん!」
と言いながら受け取る。
しばらくしまして…
四草「おはようございます。あれ喜代美は?」
草々・小草若「おはよう。」
小草若「喜代美ちゃんな体調悪いんやて!」
草々「底抜けにしんどそうやったぞ。」
四草「ホンマですか!?」
喜代美の部屋に行く四草。
四草「喜代美大丈夫か?喜代美?」
ドアを叩く。
喜代美「四草兄さん…大丈夫です。ちょっと気分悪いだけで…」
四草「全然大丈夫に見えんぞ!」
額に手を当てる。
四草「熱はないみたいやな。食欲は?」
喜代美「あんまり…。しばらく休んだら治る思います。」
四草「ホンマに大丈夫なんか?」
喜代美「はい。心配かけてすいません。兄さん達にも手伝ってもろて…」
四草「そんなんええから。はよ休んどき。また後で様子見に来るから。」
四草は後ろ髪引かれる思いで母屋へ行った。
喜代美「ふぅ…どないしたんやろ。わたし。」
喜代美には心配なことがあった…ここしばらく生理が来ないのだ。まさか…
母屋の様子を見計らって何故かニット帽を被り眼鏡をかけ薬局へ行く喜代美。
喜代美「えっと~…あっ、これや。…なんか緊張するぅ。」
レジを済ませ部屋に帰る。
喜代美「よしっ!」
数分後…
喜代美「どないしょ…」
それは陽性だった。
数日後。喜代美は悩んでいた。どうしたらいいのか…四草に話したらどんな顔をするだろう。家族は…師匠は…兄弟子達は…
さらに数日後。縁側にて。
喜代美「あの…四草兄さん。」
四草「なんや?」
喜代美「わたし…わたし!~~~」
四草絶句。持っていたうまい棒を落とす。
四草「ほ、ほんまか?」
喜代美「たぶん…わたし、どうしたら…」
泣きそうな喜代美。
四草「喜代美!」
喜代美「はい…?」
四草「結婚しよう。」
喜代美「えーっ!?ここでプロポーズですか?」

続く?

451:名無しさん@ピンキー
07/12/08 19:22:45 aih0HWQn
>>450 ドーンと続き行ってみよう!

452:名無しさん@ピンキー
07/12/08 20:20:16 hxCXuZMY
>>450
是非続きを!!!!!

453:名無しさん@ピンキー
07/12/08 20:48:56 vK9+e82V
>>448
GJ~!!柳眉好きだから嬉しい。
また書いてください!

454:名無しさん@ピンキー
07/12/08 21:55:13 gXiikhyI
>>450の続きです。

四草「いやか?」
真剣な眼差し。
喜代美「あの…う、嬉しいです!でも、わたしでええんですか?…わたしなんかで。」
四草「何言うてんねん。」
笑いながらでこピンをする。
 「お前以外に誰がおんねん。俺の相手。それに…嬉しいんや。」
喜代美「四草兄さん。」
泣く喜代美。
四草「泣くな喜代美。」
そっと抱き寄せる。
次の日。二人は草若に休暇をもらい産婦人科に行った。
医者「おめでとうございます。妊娠3か月ですよ。」
喜ぶ二人。
医者「この小刻みに動いてるのが心臓です。」
喜代美「小さいですねぇ~。」
医者「まだ三か月ですからね。」
くすっと笑う医者。
考え深げに画面を見つめる四草。
看護師「お大事に~。」
公園のベンチ。
喜代美「びっくりした。ホンマにここにおるんやねぇ。」
お腹に手を当てる喜代美。
四草は考えていた。本当に自分が人の親になるのか。この自分が。喜代美とお腹の子をちゃんと守れるのか…
お腹の子に向かい話しかけている喜代美を見る。
でも…病院であんなに小さいのに確かに生きている我が子を見たとき本当は泣きたい程嬉しかったのだ。
喜代美「四草兄さん…?」
四草「ん?寒くないか?」
喜代美「はい。大丈夫です!」
またお腹に手を当て話しかける喜代美。
喜代美「男の子かなぁ?女の子かなぁ?四草兄さんはどっちがいいですか?」
四草「そやな。元気やったらどっちでもええかな。でも喜代美みたいに可愛い女の子もええなぁ。」
お腹を撫で肩に腕を回す。
喜代美「わたしも元気ならどっちでもいいです。でもぉ、四草兄さんみたいに可愛くてかっこいい男の子もいいなぁ。」
はしゃぐ喜代美。そんな喜代美を見て、あぁ、喜代美はまだやっぱり母親になる自覚がないんやなぁと思い、喜代美らしいなと微笑む四草。
俺がしっかりせな!
四草「帰ったら師匠に言おうな。それで明日小浜へ喜代美のご両親に挨拶しに行くで。」
喜代美「はい!みんなびっくりするやろなぁ…お父ちゃん怒るかな。」
四草「大丈夫や。俺が説得する。なぁ…」
喜代美「はい。」
四草「昨日はあんな所でいきなりあんなこと言ってもたけど…もう一回言わせてくれ。」
喜代美に向き直る四草。
 「俺と結婚してくれ。絶対に幸せにするから。」
喜代美「はい。わたしも四草兄さんを幸せにしますさけ!」

455:名無しさん@ピンキー
07/12/09 01:44:43 SMoNSaJa
GJ!面白かったよ~


456:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/09 01:47:49 UlqpEPZ5
草若×喜代美@木蘭の涙 序

初めて草若で書いてみました。草若師匠「半落ち」出演記念。
大人の男の色気と切なさを出せたらいいなと思ったんですがあまり描けて
ないような…やはり草若師匠は難しいorz
作中に出てくる地唄の意味はちょっと意訳してありますのでご了承下さい。

タイトルはもう私が誰のファンかはバレバレでしょうw
エロなしですみません。エロは一回書くと精根尽き果てますorz

457:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/09 01:48:51 UlqpEPZ5
草若×喜代美@木蘭の涙 1


♪ちーりーとーてーちーん
  ちーりーとーてーちーん

今夜も離れの喜代美の部屋から三味線の音色が聴こえてきた。最初は必ず
指慣らしの「ちりとてちん」から始まる。
「辻占茶屋」で草々の下座を務めることになってからからほぼ毎夜、
喜代美は三味線の稽古を欠かさない。

「不器用なもん程仰山稽古する。仰山稽古したもんは誰より上手なる。」
(ちゃんと俺の言葉を覚えとるんやな…)
喜代美が三味線の稽古を始めてから、草若は喜代美の決して上手だとは
言い難い三味線の音色を肴に酒を飲むようになっていた。
…あの頃と同じように。

指慣らしの「ちりとてちん」が終わると「数えうた」など初心者向けの
練習曲を何曲か弾き始めた。
「まーた同じところで躓いとる。酒が不味うなるがな。」
そう独り言ちながらもその口許には優しい笑みが浮かんでいた。
いつも同じところで躓いたかと思えば難しい部分をさらりと弾きこなして
少しずつではあるが成長を感じさせた。
「お前もそうやったな。」
まるですぐ隣に座っている誰かに話しかけるように草若は呟いた。

「失礼します。」
一時間程すると、喜代美が母屋へやって来た。
「どないした?若狭?」
「ちょっと休憩です。冷蔵庫におやつ入れさせてもろてたんです。勝手に
使てすみません。」
えへへと笑いながら喜代美は台所へ向かった。
「見慣れんもんがある思たら若狭か。構へん構へん。台所は若狭に任しとるん
やさかい、好きなもん入れといたらええ。それとついでに酒頼めるか。」
草若は徳利を振って見せた。
「はい、すぐ用意します。」
「すまんな。今日はもうええ言うて部屋に帰したのに。」
「いえ。何でも言いつけて下さい。弟子の仕事ですから。」
喜代美は酒のお代わりを用意し、喜代美は冷蔵庫から缶ジュースとプリンを
取り出した。
「若狭、ちょっと付き合え。」
草若は杯を目の高さに上げながら喜代美に言った。
「ええ!?私未成年ですから飲めません!」
「そんなんわかっとるがな。そのジュースでええから付き合え言うとるんや。
どうせ部屋で一人で食べるんやろ?せやったらここでもええやないか。」
「はあ…それはそうですけど…」
「ええがなええがな。ちょうど一人酒も飽きてきたとこやったしな。」
「それじゃ、お言葉に甘えて。」

458:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/09 01:50:21 UlqpEPZ5
草若×喜代美@木蘭の涙 2


草若と喜代美は居間で飲み始めた。
「んじゃ、乾杯。」
「かんぱい!」
喜代美はジュースをごくごくと飲み始めた。
「はー!美味しい!…なんやちょっと変わった味するけど。」
「ん?何か言うたか?」
「いえ、何でもないです。」
「若狭は毎晩三味線の稽古もよう頑張っとるな。感心感心。」
「なかなか上手ならんで嫌になりますよ。一人でやってるとどの程度
上達しとるんか、それとも下手になってるのかわかれへんのです。
なんか落ち込んでしまいます。」
しょげている筈なのにぱくぱくと口にプリンを運び込んでる喜代美を見て
草若はほんまに落ち込んでるんかいなと思っていた。
「若狭、一曲弾いてみい。」
「え!?そんな人に聴かせられるもんやないですよ!」
「毎晩聴こえとるがな。」
「なら聴かなくてええやないですか!」
「早よ三味線持って来い言うてんねん。」
「は、はい!」
喜代美は三味線を持って来た。

「それじゃあ、唄までは難しゅうてよう歌えんのですけど…」
「よっ、若狭!」
喜代美は「黒髪」を弾き始めた。
(『黒髪』…何で若狭がこの曲を…!)
草若の耳には懐かしい志保の歌声が甦っていた。喜代美の横顔に志保の横顔が
重なった。

黒髪のむすぼれたる思ひをば とけて寝た夜の枕こそ 
ひとり寝る夜は仇枕 袖はかたしく つまじゃというて
愚痴なをなごの心は知らず しんと更けたる鐘の声
昨夜の夢の今朝さめて ゆかしなつかしやるせなや
積もると知らで 積もる白雪

『師匠、私この唄大好きなんです。一人で寝るのは寂しい言う女の唄なんですよ。二人で白髪になるまで一緒にいましょねって…師匠、私達もずうっと一緒に
いましょね。約束ですよ…?』
そっと草若に寄りかかる志保のはにかんだ微笑みを思い出した。
(約束違えたんはお前の方やないか…)

459:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/09 01:51:54 UlqpEPZ5
草若×喜代美@木蘭の涙 3


お粗末様でした…師匠?どないかしましたか?そんな呆然とされる程下手
でしたか?」
草若の目にうっすらと涙が浮かんでいた。喜代美に気付かれまいと酒を呷った。
「…いや、ちょっと驚いてな。」
「師匠?」
「いやあ、意外と上手いやないか。驚いたわ。」
動揺したせいか珍しく率直な言葉で喜代美を褒めた。
「ほんまですか?」
「ほんまや。俺は三味線は弾かんが嫁が弾いとるのを毎日聴いとったからな。
耳だけは確かや。」
「おかみさんはお囃子さんやったんですよね。じゃあちょっとは自信持って
ええでしょうか。」
「そうやな。ちょっとは自信を持ってええ。」
「ちょっと…。」
喜代美はしょぼんとなってしまった。
「まあまあ。せや、三味線教わりたいんやったら草原におせてもらったら
どないや。あいつは三味線弾けるやないか。」
「草原兄さんですか?」
「あいつは人に物教えるのが上手いさかい。暇な時にでも頼んでみい。」
「そっか!そうですね!今度お願いしてみます。」
喜代美はニコニコしながらまたジュースを飲み始めた。くるくる変わる表情が
可愛らしい、と草若は末っ子の弟子を優しく眺めた。

「…それにしてもこのジュース、変わった味やなぁ。」
喜代美は缶を眺めながら呟いた。
「若狭は味もようわからんもん買うてきたんか。」
「私が買うてきたもんちゃうんです。」
喜代美がいたずらっぽく笑った。
「それやったら…」
「草々兄さんのなんです。内緒ですよ。」
「俺はジュースなんか飲めへんからのうなったら若狭やとすぐばれるで。」
草若は笑った。
「うっ…どないしょ。」
「まったくアホやなあ。ん?何や顔赤いな。」
「ほやけど、草々兄さんが悪いんですよ!私のジュースやアイスを勝手に
食べたんですよ!食べんといて下さい言うても『名前書いてない方が悪い』
とか言うし、書いといても食べてまうんですよ!文句言うたら『字が小そうて
見えへんかった』とか言うんですよ!」
「草々らしなあ。はははは!」
「笑い事ちゃいます!私がこれまで一生懸命アルバイトして貯めたお金で買うた
物やのに…草々さんのあほ!何でA子なんやの…私かて草々さんのこと…
うっ…ぐすっ…」
喜代美はいきなり泣き出した。

460:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/09 01:54:11 UlqpEPZ5
草若×喜代美@木蘭の涙 4


「なんや、どないしたんや。話が急に変な方向へ向かったで。」
「腹立つ~!」
喜代美は残っていたジュースを飲み干した。
「三味線は上手なれへんし、草々さんはA子、A子って…うわああん。」
喜代美はいきなり泣き出した。
「一体若狭は何を飲んだんや。」
喜代美が握りしめている缶を取り上げてわずかに残っていた缶の中身を飲んで
草若は驚いた。
「酒やないか。しかもこんなに甘うて…こら間違えるわ。」
草若は台所で水を汲んで持って来た。
「ほれ若狭、水飲め。」
草若は喜代美の隣に腰を降ろして水を飲ませた。
「ぐすん…変わりたい思て大阪来たのに…」
「泣き上戸かいな。草原よりたち悪いな…若狭?」
喜代美は草若の肩にもたれかかってそのまま眠り込んでしまった。
「若狭…」
身体にもたれかかる喜代美の重みと身体のぬくもりに、草若はどきりとした。
『師匠…ずうっと一緒にいましょね。約束ですよ…?』

肩につく長さの髪も、顔立ちも、声も、何もかも志保とは似ていない筈の
喜代美に草若は志保を重ねて見ていた。
(若狭の三味線を聴いたせいか…?いや、違うな。)
どことなく志保と喜代美は似ていた。表面ではなく、内面が。不器用で
何をするにも人一倍時間のかかる、でも一生懸命頑張るところが。
(初めて会うた時からけったいな子ぉやったな…)
蒲公英を眺めながら「愛宕山」の一節を口ずさんでる時にふらふらと現れた
少女。膝を擦りむいて、今にも泣き出しそうな顔をして。何か辛いことでも
あったのだろう。どことなく心惹かれた彼女を家に上げて傷の手当をし、
うどんを食べさせた。
水をかぶって風邪を引き、そのまま一晩泊めた。「扇蝶」を歌い、
「くっしゃみ講釈」やら「あわれ対決」やら披露してみせた、本人はいたって
大真面目なのになぜかおかしくて、まるで落語の世界の住人のような少女。
帰るという彼女をなぜかずっと引き留めた。
(何で…帰さへんかったんやろな。)
草々が住まわせて下さいと頼んだから。少女の母親が置いてやって下さいと
頼んだから。
(…俺が、ここにおって欲しいと願ったから。)
志保を想っている時に現れた少女。
(志保が…お前がここに連れてきたんか?)
草若の目から涙がひとすじ流れ落ちた。


461:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/09 01:55:13 UlqpEPZ5
草若×喜代美@木蘭の涙 5


三年もの間、この家の時間は止まったままだった。高座に穴をあけ、志保を
亡くし、弟子も息子も自分の許から離れていった。帰るべき場所のない草々を
除いては。
喜代美がやって来てから一年弱。再びこの家の時間が流れ始めた。
自分の代わりを務めて失敗し、高座に上がれなくなった草々を高座に戻した。
その草々が散り散りになっていた弟子達を集めて落語会を開いた。
息子の涙に自分の中で再び落語への思いが頭を擡げ始めた。
(俺は…もう一度、高座に上がってええんか?まだ生きててええんか?)
ずっと押し殺して来た感情が溢れ出て止まらなかった。志保を失った日から
流すことのなかった涙が溢れて止まらなかった。草若は声を殺して泣いた。
喜代美のぬくもりが心まで温めてくれるような気がした。
(志保…許してくれるか…?もう一度だけ…ええか…?そっちに行ったら
好きなだけ恨み言言うてええから…)
自分の肩にもたれる喜代美の顔を眺めた。長い睫毛、金色のうぶ毛が透ける
白い肌、口許の小さなほくろ、桜桃のような唇。何一つ志保と似ていない。
(…せやのに不思議なほど志保と似とる。)
草若は喜代美の顎に手を添え、そっと引き寄せて唇を重ねた。

END

462:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/09 02:07:31 UlqpEPZ5
訂正
>>459最後の行
×喜代美はいきなり泣き出した。
○喜代美の目からみるみるうちに涙が溢れた。

>>460の6行目とかぶってしまいました。すみません。

463:名無しさん@ピンキー
07/12/09 02:12:47 0UhEa3dh
うわあああああああああああ!!!!!!
夜更かししてたおかげでええもんみしてもろたあああああ!!!!
底抜けに…底抜けに…GJ!!!
し…師匠…弟子入りしてもええですか???

464:名無しさん@ピンキー
07/12/09 02:36:22 /BnzUYQV
いやーん!そーこーぬーけーにぃGJ!
自分も弟子にしてくんなはれ!
乙!

465:名無しさん@ピンキー
07/12/09 07:05:21 /XzV0eOe
朝っぱらから開いた甲斐がありました!!!
こんなに素敵なものを読めるなんて…。
GJ!です!!!
底抜けに底抜けにGJ!です~!!!

師匠、やっぱり弟子にしてください!
私が一番弟子ですからね~!

466:名無しさん@ピンキー
07/12/09 08:03:43 u/UaXy+1
草若若狭キテタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
すっごくよかったです…切ない…!

467:名無しさん@ピンキー
07/12/09 08:26:39 W9vNZeYh
おぉ~流石は草月師匠!
草若×若狭GJ(゚∀゚)b

468:名無しさん@ピンキー
07/12/09 09:05:13 OjytRook
草月師匠GJ!

469:名無しさん@ピンキー
07/12/09 09:13:26 BgCppCHj
草月師匠…GJです

師匠のSSを継ぎたいです
弟子にして下さい

470:名無しさん@ピンキー
07/12/09 15:33:41 /BnzUYQV
草月師匠の後で大変投下し辛いのですが、お付き合いください
自分の役目は、明るく元気よくや!

8日放送分を小草若×喜代美で

471:名無しさん@ピンキー
07/12/09 15:53:32 8U+PnXgu
なんか萎えるな…独壇場かよ。コテトリ推奨か?
持ち上げられて、いい気になるなよ~。


472:小草若 最後の戦い1
07/12/09 15:54:05 /BnzUYQV
「おお、小草若よう来たな。実は明後日土佐屋の一門会があるんや。俺が行けたらええんやけど四草連れて東京や。
草々はデートや抜かしよる。若狭連れて行って挨拶して来てくれへんか。」
なんというチャンス!逃してなるものか!いつも邪魔する四草は居らん。草原兄さん1人やったら心配いらん。計画を練るんや!

当日、2人揃って楽屋に出向き、挨拶を済ませ、舞台袖で土佐屋一門の落語を勉強させて貰った。
喜代美を見詰める不気味な視線に気付く事もなく…

一門会が終わり、小草若は喜代美を連れて「たらちね」へと向かった。
「喜代美ちゃーん、ここのアンミツ美味いんやで、100個食べ。」
「はい、小草若兄さん、いただきます。」
「俺トイレな。」
小草若が席を立つのと入れ替わりにスッと喜代美の横へ座り込んだ男がいる。尊建だ。


続きます

473:小草若 最後の戦い2
07/12/09 16:22:43 /BnzUYQV
「おっ、若狭ちゃんやないか!今日俺の落語聴きに来てくれてんなあ。ありがとう!どや今から俺と飲まへんか?若狭ちゃんは可愛いなあー」
喜代美の手を握り締め、体を押し付け耳元で囁く。
「コラー鼻毛!何しとんじゃ!俺の喜代美ちゃんから離れんかい!」
「何じゃゴルァ!うげっ!」
振り向きざまの尊建に捨て身の体当たりを喰らわすと、喜代美の手を掴んで、小草若は一目散に逃げ出した。
しばらく走ると大きなクリスマスツリーが何本か立っている広場に出た。
「喜代美ちゃん、ちょっと辛抱してや。」
言うなり小草若は喜代美を自分のコートの中にスッポリと包み込んで喜代美の髪に顔をうずめた。
すぐ後ろを尊建が弟弟子たちを連れて走っていく。2人には気付かない。助かった…

煌めくツリー、頼もしい兄弟子、どちらのものかわからない高鳴る鼓動…19歳の女の子が恋に落ちるには充分すぎた。
喜代美は潤んだ瞳で小草若を見上げると、ついっと瞼を閉じた。
「喜代美ちゃん、底抜けに愛してるで。」
唇が重なる。2人はしっかりと抱き合った。ようやく離れた2人の唇からクスリと笑いがこぼれる。
「ほな、俺のマンションで仕切り直ししよか。ケーキもシャンパンもあるで。」「はい。」

474:小草若 最後の戦い 補足
07/12/09 16:26:02 /BnzUYQV
すいません。以上です。
携帯からなんで文字数制限に引っかかってしまいました。
変な終わり方になってしまい、申し訳ないっす

475:名無しさん@ピンキー
07/12/09 16:28:38 sItKjNie
小草若の戦い面白かったです。
GJ!

この2人萌えますね。

476:名無しさん@ピンキー
07/12/09 16:59:52 HJg2bc0g
底抜けにGJ!!!
頼もしくて格好良い小草若も良いですね!
コートの中で抱き上うシチュにめちゃくちゃ萌えました!
また書いて下さい~

477:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/09 17:19:13 q/C13sCe
これから大変でっせ。あんたも、私も。
>>465、おせたれっ!

…というのは冗談でして、一言お礼が言いたくて。本当にありがとうございます。GJいただけて本当に嬉しいです。
次の作品の励みになります(またアク禁食らってしまったのでいつになるかはわかりませんが)。皆さんの作品を楽しみに待ってます。

>>474さん
GJ!小草若ファンでもあるので嬉しいです。

>>471さん
厳しい意見をありがとうございます。ここでは自分の書きたい物を書いて皆さんにも楽しんでもらえたらいいなと思ってるだけでいい気になってるつもりはないのですが、そのように感じさせてしまったのだとしたら申し訳ありません。

478:名無しさん@ピンキー
07/12/09 18:14:20 sItKjNie
草月さんの作品好きなので楽しみにしてます~

479:名無しさん@ピンキー
07/12/09 18:24:20 VFCbch7t
テラGJでした!
小草若と喜代美らしい雰囲気で
冬の寒さに心温まるSSですね~
しかしここの職人さん方はクオリティ高いですな

480:名無しさん@ピンキー
07/12/09 22:46:33 tNAhIMJP
草月さん上手くてGJだと思うが、正直自分も最近>>471のように思う事がある。
弟子にして下さいだの、私が一番弟子だの、それに対して草月さんが
こまめにレスしてるのも何だかなあ。
生温かい気分になります。
まるで個人サイトのような過剰な馴れ合いは、他行ってやって欲しい。

本当に惚れる職人というのは、作品のクオリティだけではなく、あえて余り
自己主張せず語らない人だと自分は思うんですが…。

481:名無しさん@ピンキー
07/12/10 00:18:36 gTnFWjJT
自分はそんなに気にならなかったよ。やっぱり2ちゃんは厳しいね。
GJしてくれた人にお礼言いたい気持ちわかるよ。
これに懲りて書かないなんてのはイヤだよ。

482:名無しさん@ピンキー
07/12/10 01:02:35 OgI02l5o
もう立派にコテトリの名乗りを上げてるんだから、どーんとスレの真ん中を歩いたらええ>草月タソ

ご本人にはこれからも大いに期待。
でもこっち側が変に持ち上げ過ぎて誉め殺しになるのは気をつけたい。

483:名無しさん@ピンキー
07/12/10 07:49:57 uvHKIMGc
エロパロ板に他にもいくつか常駐スレがある身としては、
職人さんたちも読み手さんたちも、2ちゃんに慣れてない人が多い?とは思ってた。
でも職人さんたちあってのエロパロ板だと思うし、
草月さんはじめ職人さんたちのSS、どれも楽しく読ませてもらってます。

そんなわけでまた月曜日がやってきて新しいエピソードが始まるし、
職人さんたちカモーンщ(゚Д゚щ)





484:名無しさん@ピンキー
07/12/10 07:51:42 wl77DtUs
>>482
それが持ち上げじゃね?
改めて全部読んだけど重複で書いてる職人さん他にも居るよな。
>>275
で調子に乗った?
確かに文章は上手い、でもコバルト並。俺は別の職人さんの方が神だとオモタ。

485:名無しさん@ピンキー
07/12/10 07:55:28 9lv025Dp
草々兄さん、お腹ダルダルですやん!

486:名無しさん@ピンキー
07/12/10 10:26:08 jfRxXkq9
>>484
別に誰が誰を神と思うかなんてどうでもいいんだがw
いっそ職人さん全員コテつけちゃえよ

487:名無しさん@ピンキー
07/12/10 11:35:33 74FhuKdA
活気づいてる思ったらこれか。
半年ROMれな奴が多いけど、作品が読めれば良し

488:名無しさん@ピンキー
07/12/10 12:50:37 ucq9gAHb
弟子とか師匠とか言ってても
元の話がそうだから、くらいにしか思ってなかったな。
ここ、いい作品多いから作品で活気づいてほしいよ。
自分は読み手だから待つしかないけどさ。

489:名無しさん@ピンキー
07/12/10 13:33:12 wl77DtUs
もしかして、職人さん達アク禁中?
俺も読み手だけどさ、草月さん待ってるから。他の職人さんも。

490:名無しさん@ピンキー
07/12/10 14:00:45 9lv025Dp
どなたか友春かいてくんないかなぁ

491:名無しさん@ピンキー
07/12/10 16:25:48 gTnFWjJT
アク禁かどうかはわからないけどこんな書かれ方されちゃ投下しにくいわな。
>>484
エロパロ板ってタダで飯食わせてくれる飯屋だと思う。
だからどんなんでも美味しく頂く精神で読んでる。
タダ飯食らっといてコバルト並みだの他の職人さんのが神だとかって失礼じゃね?
嫌ならNGIDにしときゃいい。草月さんは自ら少女漫画みたいって言ってるんだから
わかって書いてると思う。

492:名無しさん@ピンキー
07/12/10 17:22:31 M+cmpPsS
あーぁ・・・
せっかくいい流れになってたのに。

493:名無しさん@ピンキー
07/12/10 20:51:59 PHL5hqwS
2ちゃんはコテつけるとアンチみないなのが沸くよな
職人が投下しにくい状況になるならコテ付けない方ががベターだと思う

ま、タダ飯食わせてもらってる身としては誰が作ってるかは関係なく
美味ければGJ、不味ければスルーなんだけどね

494:小若草×喜代美の1
07/12/10 20:53:45 Ug2Q0Niy
それでは、流れも読まずに投下させていただきます。
小若草×喜代美。エロくなし。
初めてなもんで色々ご堪忍を…


寝る前に喉を潤そうと母屋にいた喜代美の所に、ひょっこり小草若が現れた。
「小草若兄さんですか?今日はお仕事で一日来られんって」
「おん、終わったんや」
小草若は足元をふらつかせながら柱に寄りかかった。
喜代美は水を飲んでいたグラスを流しに一旦置くと、焦点の合っていない小草若に近づいて顔を覗き込んだ。
「もしかして、酔おとんなります?」
「おぉ、新しい番組のプロデューサーと飲んどった。これも仕事の内なんやで?売れっ子は大変やがなー」
いつになく不貞腐れた風に言うのが可笑しくて労うようにはにかむと、
「そうですか。お勤めご苦労さまです、小草若兄さん」
喜代美はちょこんとお辞儀をした。
「師匠も兄さん達も寝床に行っとんなりますよ。私は飲めないもんでぇ先に休め言われたんです。小草若兄さんも行かれたら…」
「喜代美ちゃん」
「はい?」
「そーこーぬーけーにー!可愛らしいがな!!」
と叫んで小草若は喜代美の頬にキスをすると抱きついた。
「っ!?何しなるんですか、小草若兄さ…きゃあ!」
細身とはいえ、成人男性を受け止める力のない喜代美は、小草若と一緒になって後ろにひっくり返った。
受け止めたことのない体重が喜代美の上に圧し掛かってくる。反射的に逃げようとしたのだったが、小草若はがっちり喜代美を抱きしめて放さなかった。
思わず身を硬くした喜代美に向かって、小草若は再び頬に唇を寄せると楽しそうに笑った。
「底抜けに大好きやがなぁ喜代美ちゃん~!」
「って!ちょ!どこに頭やるんですか!?顔擦り付けんといてください!」
なんと、小草若は喜代美の胸に顔を置いてきた。
喜代美は真っ赤になって小草若を引き剥がそうとしてみるが、小草若はぎゅうぎゅうと抱きついたままだ。
防寒のために半纏を上から羽織っていたが、パジャマの下は寝る前だと何も着けていなかった。半纏の前ははだけてしまい、パジャマの上には小草若の顔が乗っている。小草若の呼気が胸の膨らみ、丁度その先端にダイレクトに触れて、肌が粟立った。
「や…」
不快とは別の場所から沸いてくるそれに、喜代美は思わずぶるりと震えた。
どうしよう…と狼狽えるのだが、小草若は嬉しそうに「喜代美ちゃ~ん」と抱きついたままだ。
「あの!…ホンマに放してください、小草若兄さん」
恥ずかしいやら、くすぐったいやら、涙目になって小草若の頭を剥がそうと腐心していた喜代美だったが、ふと小草若が静かになっているのに気がついた。
「兄さん?寝とんなるんですか?」
「…寝てへんよぉ。喜代美ちゃんが底抜けに好きやで~。喜代美ちゃんが居れば俺は底抜けに幸せや~」
そんなことをまた喚きだしたが、また静かになり、今度は小さな声で独り言のように呟いた。
「……何が天狗芸能や。俺はタレントちゃうぞ、落語家やぞ…」
「…小草若兄さん」
再びの静寂に、見ると既に小草若は寝息を立てている。
一門が散り散りになっていた三年。なおそれからも。落語家ではない別の道で、天狗芸能を生きようとした小草若の葛藤や苦悩はどれほどだろう。
…この人は落語が好きやのに。
喜代美は小草若の頭を撫でてみた。
前髪の間から穏やかな寝顔が見えて、喜代美は知らず微笑んでいた。

495:小若草×喜代美の2
07/12/10 20:55:45 Ug2Q0Niy
「…それにしても。重いですー小草若兄さん起きてくださいー」
「何しとんねん。お前らは」
「は!草々兄さん…」
喜代美が顔を持ち上げると、草々始め草若師匠と兄弟子が、喜代美と抱きついて寝こける小草若を見ていた。
「これはっあの!小草若兄さんが酔っ払って帰ってきなってぇ、ほっぺにチュウしてひっくり返ってぇ天狗座芸能が落語家なんです!」
「全然わからん。けど…おい小草若!!」
草々は小草若の襟首を掴むと、思いっきり引っ張りあげた。
ぐえっと蛙の潰れたような声と共に小草若が引き剥がされて、喜代美は起き上がると急いで半纏の前を合わせた。
「起きろ、小草若!」
草々が思い切り頭をはたくと、小草若は頭を揺らしながら周りを見回した。未だ寝ぼけの酔っ払いのようで、草々にはたかれたというのに文句も言わない。
「今、底抜けに~気持ちのええ、お花畑みたいなとこで寝とる夢見たわ」
と能天気そうな顔でウヒョヒョヒョと笑った。喜代美は真っ赤になって絶句し、残りの兄弟子らは冷え冷えとした視線を小草若に送った。
「へぇ…お花畑。どんだけええ布団で寝てたんでしょうね」
と四草。
「いっぺん三途の川渡って、ほんまもんの花畑でも見てきたらええのにな」
と草原。いずれの目つきも殺伐としている。草々は無言で小草若の頭をどついた。

一方草若師匠は、喜代美を弟子部屋へ帰すと
(セクハラも大概にせんと本気で弟子にシメられる日がくるな)
「くわばら、くわばら…」と呟いて早々に自室に退散したのだった。



※余談
「で、どないでした感触は。若狭、けっこう胸ありますでしょ」
「そや!そこんとこ、じっくり話聞こか小草若」
「言わんでええ、言わさんでええですから草原兄さん!」
「…(何の話?)」



496:名無しさん@ピンキー
07/12/10 21:03:07 fpnkjvQl
底抜けにGJ!
小草若可愛いよ小草若。

497:名無しさん@ピンキー
07/12/10 21:18:34 NBL6lhVD
>>494
初めて!?よかったです!
小草若はエロカワイイ系で十分楽しめるし似合ってる!

>小若草←www

498:名無しさん@ピンキー
07/12/10 21:30:43 CEZZF17j
子若草噴いたwww
だが底抜けにーGJ!!
喜代美の身体って柔らかそうだもんな
枕にすると気持ちよさそうだ

499:四草×喜代美
07/12/10 21:35:33 uI6k3jg9
今更だけど喜代美を慰めるシーンでのパロ(?)



「キヨミ、ガンバレ。キヨミ、ガンバレ」
「四草兄さん・・・・。」感動している喜代美をよそに
「あいつあんな事仕込んだったんか・・・・」
「きつぬうどんぐらいあそこまでするか?」
とヤイヤイ四草以外の兄弟子が言っている時に久兵衛の言ってる言葉に変化があらわれた。

「アッ、イヤ・・・・シーソーニーサン。」
「えっ!?」
「イッチャウ・イッ!・・・アッ、アァァー!!」
「これって・・・・もしかして・・・・」
かぁーっと赤くなる喜代美。
兄弟子達はというと
草原は
「うわー喜代美ちゃん顔真っ赤やで」
といい。
草々は顔を喜代美と同じぐらい赤くしながらキョロキョロと辺りを見ていて
小若草は妄想でもしているのか
「ウヒョヒョヒョヒョ。」
と不気味な笑い声をあげている。
四草は一瞬呆気にとられた顔をしたがすぐニヤリと悪どい笑みを浮かべて喜代美の耳元で「可愛い声でないてるやろ?」と呟き出て行った。

その後喜代美は顔をタコのように赤くして買い物袋を持ったまま自分の部屋に駆け込んでいった。
出て行った四草は久兵衛に指でちょっかいを出しながら楽しそうな足取りで歩いていった。

500:名無しさん@ピンキー
07/12/10 21:38:30 9lv025Dp
そーこーぬーけーにぃGJ!

501:名無しさん@ピンキー
07/12/10 21:42:29 sFwatx3R
>>494
GJ!初めてとは思えんよ~
もう、こういうの大好きなんでw
投下してありがとう!!

502:名無しさん@ピンキー
07/12/10 21:44:30 s4kAuu12
GJ!底抜けにGJ!

小草若ちゃん、底抜けに可愛らしいなぁ~。


503:名無しさん@ピンキー
07/12/10 22:42:35 9lv025Dp
じゃあ、調子にのって小ネタ投下します
エロないです。すまん

504:ピーピング草々
07/12/10 22:57:13 9lv025Dp
なんや、また来とるんか。ここんとこ毎晩やんけ。意外とマメやな、四草て
若狭、ええ声出してるなあ。結局俺とA子ちゃんは大人の階段昇れんかったんや。それやのに…
だいたい若狭て俺の事好きやったんと違うんか?俺とA子ちゃんがモタモタしとる間に
傷心の若狭に手ぇだしやがって、四草のボケ!
小草若はともかく、あの冷血男まで若狭に惚れるとはなぁ。ほんで最近の若狭が滅茶苦茶可愛いやん、よけい腹立つ。
師匠と俺とキーコの3人だけの時は楽しかったな。あの頃の俺にキーコを離すなって教えてやりたいわ
おお、そろそろエエとこやな。邪魔したろ。スイッチオンや!
「寿限無、寿限無、五こうの擦り切れ…」


お粗末様

505:名無しさん@ピンキー
07/12/10 23:32:00 zK6i6lDR
>>499
超GJ!大興奮したw

>「可愛い声でないてるやろ?」と呟き出て行った。
何と言うエロ、さすが四草

506:小×喜 その1
07/12/10 23:42:17 evi9rHkQ
数スレ、場所借ります。エロくないです。





「お願いですから、兄さんはゆっくりして下さい。
私は明日のこともあるし、帰りますけぇ。」

「あかん!1人なんて、危ないやろ!
喜代美ちゃんが帰るなら、俺も帰るつもりやったんや。
さっ、行こいこ…はっくしゅん!」

11月の思いがけない雪の中、長時間のロケに耐えていた小若草。
それでなくでも、売れっ子のハードな毎日なのだ。
今から大阪まで、何時間も移動するより、今日は早く体を温め、休んだ方が絶対いいはず。

「私は大丈夫ですから。
兄さん、ゆっくりしていって下さい。」

「大阪帰ったら日付変わってるのに、1人は危ないやろ!
あかん、あかん!」

頑なに小若草は諦めてくれず、喜代美は困ってしまう。

「そんなら、師匠に伺って、お許し出たら泊まります。」

まだ内弟子の自分は毎日の家事が大切な仕事。
すぐに帰って来いと言われるのを期待して、師匠に電話を掛ける。

「そうか。
なら、泊まっておいで。」

「師匠!?
でも、その、朝ご飯とか…。」

草若から予想外の言葉に慌てると
「ええよ、どうせ今夜は草々も出かけて儂1人やし。
…まあ、小草若にうまいもん、食べさせてもらい。
あ、電話変わってくれるか?」



507:小×喜 その2
07/12/10 23:49:17 evi9rHkQ
「すいません。
急な雪でこんな時間になってしもて。
はい、大丈夫です。

ねろっ、って違います!俺は…。

え、はあ…。分かってます。
はい、おやすみなさい。」
受話器を置いた時は、ひどく困った顔をしていた。

不思議そうにしている喜代美を見ると、
にかっと無理やり爽やかに笑いかけた。

「お許しでたで。さあさ、宿いこ!」



「きれいやぁ…。」

夜景を見ながら、貴代美は呟く。

「私までこないなホテル、ええんでしょうか?
なんや、えらい高そうなんですけど?」

「ええねん。番組で取ってくれたんやし、気にしんとき。

それより、好きなもん、どんどん頼み!100個頼み!」

とりあえず2人は、小草若の部屋で、
ルームサービスの食事をしていた。

「私、初めてなんです、こんなホテルで泊まるの。
えらい贅沢でドキドキします。」

「はあ、ほんまに喜代美ちゃんは、底抜けにかわらしいね。

雪でタクシーも捕まりにくいし、
時間も遅いからこんな夕食で悪かったなあ。」

「いえ、ご飯もケーキも美味しいです。ほんまにありがとうございます。」

ぱくぱくと3個目のケーキを頬張る貴代美を小草若は、幸せそうに眺めている。


508:小×喜 その2
07/12/10 23:52:25 evi9rHkQ
「すいません。
急な雪でこんな時間になってしもて。
はい、大丈夫です。

ねろっ、って違います!俺は…。

え、はあ…。分かってます。
はい、おやすみなさい。」

受話器を置いた時は、ひどく困った顔をしていた。

不思議そうにしている喜代美を見ると、
にかっと無理やり爽やかに笑いかけた。

「お許しでたで。
さあさ、宿いこ!」



「きれいやぁ…。」

夜景を見ながら、貴代美は呟く。

「私までこないなホテル、ええんでしょうか?
なんや、えらい高そうなんですけど?」

「ええねん。番組で取ってくれたんやし、気にしんとき。

それより、好きなもん、どんどん頼み!100個頼み!」

とりあえず2人は、小草若の部屋で、
ルームサービスの食事をしていた。

「私、初めてなんです、こんなホテルで泊まるの。
えらい贅沢でドキドキします。」

「はあ、ほんまに喜代美ちゃんは、底抜けにかわらしいね。

雪でタクシーも捕まりにくいし、
時間も遅いからこんな夕食で悪かったなあ。」

「いえ、ご飯もケーキも美味しいです。ほんまにありがとうございます。」

ぱくぱくと3個目のケーキを頬張る貴代美を小草若は、幸せそうに眺めている。


509:小×喜 その3
07/12/10 23:53:57 evi9rHkQ
草々の名を聞くだけで涙が溢れてくる。
それを我慢するだけで精一杯なのだ。

小草若のストレートすぎる慰めも、
喜代美には辛いだけで、つい語気が荒くなってしまう。

「無理なんてしとらんけぇ!
兄さんには関係ないです!」

勢いでドアへ駆け出しそうになる喜代美の腕を掴むと、
小草若は優しく抱きしめる。

「関係ある。
好きな子が辛い思いしてて、ほっとける訳ないやろ。」


顔も上げられず、
小草若の腕の中で、抱きしめられたままで、
固まって棒立ちなっている喜代美。

「好き、て…。」

「底抜けに愛してるんや。」




一瞬の静寂。

「兄さん…。」

「俺が今すぐに全部忘れさせたる。
だから、俺だけ見とき。」

「…、はい。」

そっと頷き、上目使いに見上げてくる顔があまりにも可愛らしく、
思わず強く抱きしめると弱々しくしがみついてくる。


嬉しさに耐えられずに軽く唇を重ね、
そのまま、ベッドへ優しく横たえてる。

「小草若兄さん。」
「違う。ちゃんと名前で呼び。」

「仁志さん。
何もかも忘れさせて下さい。」

震える声で甘く囁いてくる貴代美に、
もう一度口づけると、小草若は部屋の明かりを落とした。


510:小×喜 その4
07/12/10 23:55:28 evi9rHkQ
(そして朝まで2人は、うひょひょ~。)

小草若の妄想をここで中断させたのは、
兄弟弟子の厳しいツッコミではなく、
可愛い妹弟子の少々色気のない声だった。


「え゛っ!!嘘!
冗談やないんですか、あれ!?」

小草若は急に現実に戻された。

彼の2年近い真摯で情熱的な告白は、
なぜか全く伝わっていなかったらしい。

がっくり肩を落とす。

「喜代美ちゃん、底抜けに鈍感すぎやで…。
なんや、俺ちょっと悲しなってきたわ。」

本当に涙が目に浮かんでまっている。

「す、すみません!
小草若兄さんのあの言葉は、
皆に言う冗談だとや、兄さん達から聞いてて、
私ずっと、そのぉ。

ごめんなさい。
あの、そんな泣かんといて下さい。」

喜代美は驚きで涙が乾いてしまったらしく、
あたふたとしながらも、
逆に小草若を慰めてくれている。

「俺、ほんま、底抜けにショックや…。
言うたの、四草か?」

「いえ。
うちの兄さんら3人とも言ってはるし、
他に柳眉兄さんや尊健兄さんとか。
あ、師匠もです。」

「なんやねん、ほんまにフルメンバーなんか!」

(くそっ、あいつらなんやねん。
全員、暴れ馬に蹴られろ!)

511:小×喜 その5
07/12/10 23:58:10 evi9rHkQ
「軽い挨拶代わりで、あんまり皆で言うさかいに、
うちも信じ込んでしもてて。」

「喜代美ちゃん、底抜けに素直すぎやわ…。」

小草若はふらふら喜代美から離れると、
ベッドにちょこんと座る。

喜代美が申し訳なさそうに近づき、
横から顔を覗き込むと、泣きそうな顔を見られるのを嫌がってか
ぷいと横を向く。


「そのぉ。
すると、小若草兄さんは、
ほんまに私のこと、好きいうことなんでしょう、か。」


「当たり前や!

本気で好きな相手にしか、俺は好きとかよう言わんへん。」

唇を尖らして答える。

「それをなんや、
皆で俺を軟派キャラにしやがって!」


(可哀想やけど、
なんやえらい可愛らしなってはるなあ…。

って、あかん、和むとこ違う!)


「ほんまにごめんなさい。
私、ずっとひどいことしてましたね。」

「ええねん。
喜代美ちゃんは悪ない。」

(そうや、悪いのはあいつらや!)


ひどく沈黙が気まずくて、喜代美はあれこれ話かける。

「まさか私なんかを好きになるなんて思わんでぇ。
周りにきれいな人、たくさんいてはるし。
初対面で殴りつけてしもたし。」


512:小×喜 その6
07/12/10 23:59:41 evi9rHkQ
「なあ。」

「はい。」

「俺は、本気で喜代美ちゃんが好きなんや。」

「…でもなんで、私なんか(こつん!)痛っ!」

「アホなこと言うからや!
貴代美ちゃんは底抜けに、かわいいで?
なんせ、この色男が惚れてるんやからな。」

「でもぉ~。」

でこぴんされたおでこを撫でながら、
喜代美はまだ訝しげな顔を見せる。

「あかんか?
なら信じるまで、何度でも言うたる。
好きや。
貴代美ちゃんの不器用なとこも、落ち込みやすいとこも、甘えたなとこも。全部好きや。」

「う、なんや欠点ばっかり…。」

「そうか?
でもほんまに好きになるって、
そういうもんやないか?


「…。」

「好きや。」
また小草若に抱きしめられて、
喜代美の顔がかっーと火照ってくる。

(うわあ、急に恥ずかしくなってきた!
私、こんなん言われたの、初めてやし。)

小草若の腕にすっぽり包まれているせいか、
余計に頭が上手く働かない。
こんなに近くに異性を感じるのは初めてだ。
ドキドキして、
なのに、なぜか落ち着く。

「貴代美ちゃんは、そのまんま、なんも焦らんでええ。

たくさん悩んで、いっぱい新しいこと知って
ゆっくり大人になり。」



513:小×喜 その7
07/12/11 00:03:35 evi9rHkQ
「俺は、いつも応援してるから。
喜代美ちゃん、頑張ってるのそばで見てるから。」

小草若の言葉は、その体温と同じように、
ほんわかと暖かかった。

思わずこのまま寄りかかってしまいたくなるが、
必死で貴代美は被りを振る。


「ありがとうございます。
そんなん言うてもらえて、すごく嬉しいです。」

小草若の瞳が輝く。

「でも、今はきっと誰かに甘えたらダメなんです。
私、自分で頑張りたいんです。
だから、兄さん、」

むぎゅうっと、
強く抱きしめられた。


「ごめんな、喜代美ちゃん。
もう少しだけこうしてて?」

とくんとくんと、お互いの心音が聞こえる。


「優しくしてくれて、ほんまにありがとうございます。

私、小草若兄さんも、他の兄さんも、
師匠も底抜けに大好きなんです。」

小草若は何も答えない。
「だから、皆さんと一緒に、
ずっと落語がしたいんです。


ぴったりとくっついているせいか、
小草若の細い体には喜代美の声が
音だけでなく振動としても伝わってくる。
そして、その言葉の意味も。

「…、そうか。
分かったわ。
…、頑張ろうな。」
喜代美は、何も言わず、静かにこくんと頷いた。



514:小×喜 その8
07/12/11 00:04:46 WXa7+TSz
どれ位、時間が経っただろう。

「あ~あかん、おしまい!
俺、我慢の限界や~!

やっぱりちょっと修業はおいといて、今夜は俺と底抜けに熱い夜を!」


急に小草若がそう言って、もう一度強く抱きしめられた。
だが、一瞬ですぐにふっと腕の力を緩める。


解放された喜代美は、慌ててドアへ急いだ。

「お休みなさい!」

「ん、寒いから風邪引かんようにな。
ゆっくりお休み。若狭。」

口座名で呼ばれた喜代美は、振り返ることが出来なかった。


(兄さん、若狭て呼んでくれてはる。
私の言葉、ちゃんと受け止めてくれてるんや。

こんな風にいつもでも優しくしてもろてるのに、
なんで私は、ちゃんと見てなかったんやろ…。

ずっとどんだけ兄さん、傷つけてたんやろう。)

「ありがとうございます。」

小さな胸の中では、自己嫌悪や後悔、
色々な感情が溢れていた。
一言だけを口にするのが精一杯で、
喜代美は顔を見せずに部屋を出た。




515:小×喜 その9
07/12/11 00:06:02 WXa7+TSz
部屋に1人になると、急に気温が下がったような気がする。
小草若はそのままベッドへ、倒れ込んだ。

(あかん、ほんま限界やったわ。
あんな小さくて、どこもふわふわと柔らかいんやなあ、
喜代美ちゃん。)


「弱った女、狙う気か。悪い奴やなあ。」


頭に、本心の読めない草若の、笑いを含んだ電話の声が浮かぶ。

(仕方ないやろ、そりゃ、男なら狙うに決まってる!

って、結局、何も出来んだけど。
わざわざ自費で部屋まで取って何しとるんや、俺。
あ~あ。底抜けにヘタレやなあ。)


ばたんと大の字のまま、寝返りをうつと、
優しく柔らかい香りが鼻をかすめる。

(わっ!!
これ、喜代美ちゃんの香りか。あかん~。

あのまま、なんで妄想通りに…、
うひょひょ~なことをせんかったんや、俺のアホ!

大体、なんで周り中が俺の邪魔してんねん!
悪四草やボケ草々はともかく
草原兄さんや師匠まで、何してくれてるんや!


はあ。…まあ、ええわ。
今夜はちゃんと気持ち伝えたんやし。
それに本気で惚れた女の願いは
叶えてやりたいしな。
ええ兄弟子でいるのも、悪くない。

あ~ん、でもなあ。)

結局眠れない夜を過ごす小草若だった。

516:小×喜 その10 ラスト
07/12/11 00:12:36 WXa7+TSz
「そや、小草若。
あの夜は、若狭とはどうやったんや?」

稽古が終わり、部屋を出ようとすると
さらりと草若は聞いてきた。

「どうって…。何も。」思い切り、ふてくされている。

「なんや、せっかくの夜に、なにもなしか?」

「部屋も別やし、何もしてません!!
大体、電話で若狭はまだ内弟子や、って脅してたやないですか!」


「はあ、素直な奴やなあ。
まあ、よう我慢したな。いい子やった。」

草若は心底、呆れた顔をしたが、小草若の肩にぽんと手をおいてやった。
ため息をついて、それでもきちんと礼をして小草若は帰って行く。

(ふうん。
若狭の視線を見てたら、なんかあったと思うたが…。
まあ、手出せんのもあの子ららしい。

しかし脈が無いわけではないみたいや、
ちゃんと頑張ってみいや、仁志。)


にやりと笑うと、障子に向かって声をかける。

「とりあえず可愛い若狭は無事やったみたいやで、
良かったなあ、あんたらも。」

かさかさと衣擦れの音がして、3人分の気配がする。

「全く、ヤキモチ焼きの兄弟子ばっかりで、
一番大変なのは若狭やなあ。
あんまり恋路を邪魔してると、
馬に蹴られるで?3人とも。」


「「「若狭が内弟子修業の邪魔されんように、
守ってるだけです!!」」」


(…まあ、障害多いことで。)

517:名無しさん@ピンキー
07/12/11 00:14:22 WXa7+TSz
以上です。

すみません、その2は、二重に書き込みしてしまいました。
失礼しました!

518:名無しさん@ピンキー
07/12/11 00:24:06 HL6bYbuC
>>517
乙鰈。
その2とその3の間、つながり悪い気がするけどコピペ忘れしてない?
あとは、行あけないほうが読みやすいかも。
誤字が多すぎるのと方言が使いこなせてないのがちょっとなえる。
でも内容はよかった。
またよろしくです。

519:名無しさん@ピンキー
07/12/11 00:48:13 SnuMr/m5
同じく乙鰈
携帯から読んだ方がやや読みやすいかな。
ストーリーは面白かったよ。次はしっかり推敲してから書いてね。

520:名無しさん@ピンキー
07/12/11 00:50:20 sFaBPewF
>>517 GJ!
小草若可愛いなあ!

521:名無しさん@ピンキー
07/12/11 01:18:07 J5PA0sSE
子草若は甘え上手で母性本能刺激するタイプだよね

522:名無しさん@ピンキー
07/12/11 08:05:33 aBdBIDS1
>>506
「全員、暴れ馬に蹴られろ」ワロスw
小草若×喜代美はかわいいな。

小草若はヘタレっぽいけど、
草々とは違ってDT臭はしないのは何故だろう。

師匠→百戦錬磨
草原→基本的に緑さんラブだが、修行と称して遊んでたかも
草々→素人道程
小草若→そこそこ遊び、そこそこ付き合ってそう
四草→百戦錬磨その2

こんな感じか?

523:名無しさん@ピンキー
07/12/11 08:54:57 sFaBPewF
30前の素人DTて…泣けてくるわ

524:小草若×喜代美
07/12/11 14:40:03 YahPtmzn
小草若×喜代美を書かせていただきます。

申し訳ないんですけどエロが無いです。


携帯からなので読みにくい所があるかもしれません。
あと書いてる人の頭が可哀想な頭なので誤字脱字があると思いますがよろしくお願いいたします。





小草若×喜代美


小草若は悩んでいた。

悩みの種は妹弟子の喜代美の事だ。

小草若は喜代美のことが好きで猛烈なアタックをしているが全然相手にされていない。

ある日番組の収録が終わった後スタッフと一緒に飲みに行った時にボロっと「俺な、今好きな子がおんねん」と言ってしまった。
ほろ酔いで気分が良かったので、妹弟子ということ以外が全部話してしまった。
それの話しを聞いたスタッフの女の子が
「好き好き言いすぎて落ちないやないんですか、その子」と言った。

「えっ!?なんで?」

「なんでって、そんな挨拶みたいに言っとったら気にしなくなるやないですか。あ、また言ってるわーみたいな感じになって」

「そんなもんなんか?じゃあ俺どないすればいいねん?」

「好きやって言わなければいいんとちゃいます?ほらよく言うやないですか押してだめなら引いてみなって」

「押してだめなら引いてみな・・・・・・・。それ底抜けにいいかもしれんのー!」
そう言うと小草若はバッと立って俺帰るわと言ってウヒャヒャと笑いながら店を出た。


スーパーカーで家に向かっているときに小草若はブツブツと「押してだめなら引いてみな」と繰り返し言っていた。

525:素志
07/12/11 17:29:00 YahPtmzn
次の日小草若は草若の家に向かった。

家について中に入ると喜代美が庭で洗濯物を干していた。
将来俺の嫁に来た時に・・・・・・と妄想にしそうになったが頭を振って妄想をなんとか止めた。

今日はいつもの俺じゃアカン。
今日はある作戦があるのだ。
それは『底抜けに押してダメなら底抜けに引いてみな作戦』だ。

喜代美ちゃんに好かれるためやと意気込み喜代美にドスドスと近づいていく、足音に気付いて喜代美が小草若の方に向けて顔を上げた。

喜代美はニコッと笑って「おはようございます。小草若兄さん」
と言った。

「お、おはよう…」
なるべく素っ気なく言って小草若は足早に家の中に入っていた。

小草若が玄関をガラッと開けるとちょうど草若がいた。

「おはようさん。急やけど稽古しようか?」

「おはようございます。よろしくお願いいたします。」

「稽古場で待ってるから着替えといで」と言って草若は稽古場に入っていた。
すぐに着替えて稽古を始めた。



稽古が終わって私服に着替え居間に行くと喜代美がいた。

「あっ、小草若兄さん。お稽古終わりはったんですか?」

「あぁ・・・・」

目を合わせたら抑えが効かなくなって元も子もなくなってしまうので、そっぽを向いて話す。


「若狭、お茶」
喜代美の事を若狭と呼ぶこれも作戦だ。
若狭と急に喜代美は一瞬豆鉄砲をくらったような顔をしたがすぐもどって「はい、お茶ですね。ちょっと待っとってください。いま用意しますけ」と言って台所にかけていってお茶の用意をし始めた。


喜代美がお茶の用意をしているのを見ながら溜め息をついた。
(喜代美ちゃんには好かれたいんやけど、この作戦以外とキツいな…。それに喜代美ちゃんの若狭って呼ぶと変なん感じがするから嫌やわ。あぁー喜代美ちゃんが俺の事好きやったらよかったんになー)と思っていてまた溜め息をついた所に喜代美がお茶を持ってきた。

526:小草若×喜代美
07/12/11 17:32:27 YahPtmzn
小草若のそばにちょこんと座り
「どうぞ・・・・・・」とお茶を差し出した。
「ありがとう」といって飲み始める小草若の顔をチラチラと喜代美が見ている。

「なに?」と言うと

「私なんか兄さんに悪い事しましたか?」と訊いてきた。
「なんで?」

「いや、だってなんや機嫌悪いし…それに…」
黙り込む喜代美にワザとイライラした声音で
「それになんやねん。」と言うと
「やって…今まで喜代美って呼んどったんに急に若狭呼ぶから……」最後の方になると声が小さくなる喜代美が底抜けに可愛くてしょうがなかったがなんとかこらえて

「若狭いう名前を貰ったんやからいつまでも喜代美ちゃんなんて呼んでたらアカンやろ」と言うと喜代美は黙り込んでしまった。

底抜けに喜代美を慰めたかったがまたなんとかこらえて
「俺、仕事あるから行くわ」といって足早に出て行った。


喜代美の目がつかないとこまでいくと今日一番の溜め息をつきながらしゃがみ込んだ。

作戦を開始して間もないのにもう俺挫けそうになったわ。
喜代美ちゃん可愛すぎるはもう。
でもこれも喜代美ちゃんに好かれるためやと自分に言い聞かせて明日も頑張らなな…と思い仕事に向かった。

527:小草若×喜代美
07/12/11 19:00:03 YahPtmzn
次の日も草若の家に行った。

しかしかなり気が重かった。
作戦とはいえ喜代美にあんな風に接するのは辛かった。
仕事中も家にかえってもずっと喜代美の事が気になっていた。
(喜代美ちゃんに俺の事好きになって欲しいけど喜代美ちゃんにはいつも笑っといてほしいし…)そんな事考えながら玄関をあけると草原、草々、四草の三人が険しい表情で立っていた。

「みんななにしてんねん底抜けに怖いぞ」
と小草若が茶化すように言うと草々が小草若の胸ぐら掴んで
「お前!若狭になにしたんや!?」と言った。
草々に続くように草原が「若狭な昨日からずっと泣いてるんやぞ」と言い四草は
「喜代美になんかあったらただじゃおかないですよ」と人殺しのような目をしながらいった。


俺は草原兄さんに腕を掴まれて草々と四草が後ろから頭を叩かれたり、罵倒されながら居間に連れて行かれた。


居間につくと師匠と喜代美がいた。
喜代美は師匠に頭を撫でられながら泣いていて見事なまでに目を赤く腫らしていた。


師匠が小草若の存在に気付くと厳しい声で
「そこに座り」といった。

528:名無しさん@ピンキー
07/12/11 19:58:38 wkbAEH9u
wktk

529:小草若×喜代美
07/12/11 21:49:53 YahPtmzn
小草若が座ると喜代美の頭を撫でるのを止めて喜代美に小草若と話すように言った。

二人が向き合って座っている横に二人以外の徒然亭が並んだ。
みんな小草若を睨んでいる。

気まずい。そう思っていると喜代美が話し出した。

「小草若兄さんは……私の事、嫌いなんですか…」
黙って聞いていると喜代美はボロボロと泣きながら
「兄さんは…いつも優しくて、私の事励ましてくんなって…私は兄さんの事好きでした……」
そう言うと喜代美は頭を下げて
「兄さんが私の事嫌いって気づかんで、兄さんに嫌な思いさせてしなって、すいませんでした。」

小草若はごめんなといって喜代美の頭を撫でた。
「喜代美ちゃん。ホンマにごめんな、喜代美ちゃんに辛い思いさせてしまってごめんな…」と言うと小草若も泣き出してしまった。
「俺な、喜代美ちゃんの事好きやねん。喜代美ちゃんに俺の気持ち気づいてほしかったんや」

「私も兄さんの事好きです。」と言って抱き合った。
二人はオンオン泣いて、泣き疲れたのか抱き合いながら寝てしまった。



そんな二人を見て
草原は
「何やかんやで上手くいったやないか」と嬉しそうに言ってタオルケット取ってくるはと言って居間から出て行った。
草々は
「ったく、心配かけやがって」と言って離れに帰って行った。
四草は
「結局仲の良さを見せ付けられただけや」と言ってどこかに行ってしまった。
草原がタオルケットを持ってきたのでそれを草若が掛けて
「みてみぃ、二人とも幸せそうな顔しとるで」と嬉しそうに言い、草原と寝床屋に出掛けた。


家には二人だけが残った。
その二人が幸せそうに抱き合ってすやすやと寝息をたてていた。

530:名無しさん@ピンキー
07/12/11 21:58:22 YahPtmzn
525の526間が抜けてました。

小草若が「若狭、お茶」って言って喜代美がショックうけつもお茶くみに行ってで喜代美が帰ってきた時にため息ついちゃって~ていうのです。


初めての長い物なので、グダグダになってしまいました。
お目目汚ししてすみませんでした。

531:名無しさん@ピンキー
07/12/11 22:01:34 1SFWI1Ss
なかなかよかったよ。
GJです!

532:名無しさん@ピンキー
07/12/11 22:17:33 iTQpF7rq
誤字脱字とか時間かかり過ぎとか色々あるけど
話はとても良かった
今度は推敲してから一気にまとめて投下すれば良いよ
慣れもあるだろうし、また出来たら投下してね

533:名無しさん@ピンキー
07/12/11 22:37:30 Ype2XvN8
乙!
大体 >>532 と同意見だw
話良かったので次も期待!というかお願いしますw

534:名無しさん@ピンキー
07/12/11 22:41:51 tzyImvqe
GJです!
>>532-533と同意見だけどw
携帯からだと大変なのかな、とも思うけども。

でもおもしろかった~。
やっぱり小草若はかわいいなあ~。
次も楽しみにしてます。

535:名無しさん@ピンキー
07/12/12 00:21:33 qxFye/hn
みんな優しすぎ。

この人誤字脱字ってレベルじゃない。
頭弱い、誤字脱字あるかもって前置きしてたことでまず気分害したのに、
本当に1レス目から誤字脱字、頭弱い文さらしてる。
さらに1レスずつ文章考えながら送信してるのか、間があきすぎ。
その間みんなレス控えてることもわからないの?
ストーリーも最初はよかったが後半gdgd。
gdgdは若狭の初高座でお腹いっぱい。

536:名無しさん@ピンキー
07/12/12 00:25:04 yTnCAgJm
アク禁で書けませんでした!

作品が増えていますね。皆さんGJ!
携帯で書けない自分は苦労します。

草月師匠、気にしない、気にしないです。
職人同士も刺激し合って良い作品が出来るってもんです。

個人攻撃もあるから、コテトリしない職人さんも居る訳で。
気にしないでド~ンと書いちゃいますよ、私は。お気に召さなくても。
ゴーマンですけど。(未来編はコケタしな・・その直後にアク禁だし)

>>453さん、ありがとう。

続き?を書きます。設定はいい加減です。実際の柳眉がどんなか知りません。
万葉亭&土佐屋の師匠二人もです。妄想だけで突っ走ります。

>>484さん・・それじゃ私は三文ピンク小説ってことで。

コケテも書く、それが職人魂・・では自分語りすみません。投下します。


537:名無しさん@ピンキー
07/12/12 01:05:33 cljCOEuo
男前でんな
待っとりますよ

538:名無しさん@ピンキー
07/12/12 01:46:48 dPrX83L2
>>512
「貴代美ちゃんの不器用なとこも、落ち込みやすいとこも、甘えたなとこも。全部好きや。」

これはやっばいわー鼻血でる!

539:名無しさん@ピンキー
07/12/12 09:37:09 40SHWeVw
>>537
まるっと同意。

本編のこと書いていいのかわかんないけど、
小草若…気付いてなかったんだね…。
そんなにぶくもかいらしい小草若ちゃんで、
どなたか書いてくださいませんか?

540:名無しさん@ピンキー
07/12/12 09:54:59 FJPcvEfY
>>535
あんた、ID変わらないうちに自分もSS書いて投下してみ?
その腕も度胸もないうちは職人を叩く資格はないな。
全作品はタダ飯なんだから、口に合わなきゃ黙ってスルー汁。

541:名無しさん@ピンキー
07/12/12 10:27:34 gpFe0P/y
師匠が 後で稽古しようか なんて言った時に何故か
エロい方向に考えてしまった…
修業が足りんな、とかもさ…

542:名無しさん@ピンキー
07/12/12 12:35:07 E1gMeYvI
>>540
確かに>>535の言ってることはきついけど、誤字・脱字に注意する、
ある程度まとまってからの作品投下は、職人側のマナーだと思うよ。
最後一行は何から何まで同意。
タダ飯が美味けりゃ心からのGJ、好みじゃなきゃ黙ってスルー、これ基本。

543:名無しさん@ピンキー
07/12/12 14:09:27 cljCOEuo
四草×喜代美です
エロないです
モノローグ形式なんで嫌いな方はスルーしてください

四草が喜代美と呼ぶのは個人的趣味です

544:四草×喜代美1
07/12/12 14:19:33 cljCOEuo
「お前の年季が明ける前に、兄さん結婚してるかもな。」

師匠に算段の平兵衛はまだ早いと言われて、ちょっとムシャクシャしてたんや。
喜代美からかって憂さ晴らしでもしよかと思ただけやのに…
雑巾を放り出して喜代美は走って行った。下向いてたけど、あれ泣いてたなあ。
兄さんらにエラいこと怒られたし、後味わるいから謝っとこか、一応。

「喜代美、入るで。」
返事ないな。


続きます

545:四草×喜代美2
07/12/12 14:31:17 cljCOEuo
そろっとドアを開けたら、部屋の真ん中で座り込んで泣いとった。
涙でグショグショになった目は、開いてはいるけどナンも見えてなさそうや。
「さっきは悪かったな。」
俺の声を聞いても反応なしや。
と、その時表から楽しそうな声がした。あのニブチン2人や。最悪やな。なんや俺までハラ立ってきたわ。
「あの2人はな、自分らの事しか見えてへんねん!泣くだけ損や、忘れてまえ!」
言い捨てて部屋を出ようとしたら喜代美が絞り出すような声で言いよるねん。
「四草兄さんに何がわかりますのん!」


続きます

546:四草×喜代美3
07/12/12 14:41:59 cljCOEuo
途端にまくらやらバッグやらその辺の物を、俺に向かって投げつけてきよった。
あかん。逆上してる女をなだめるには、これしかない。
集中砲火をかいくぐり喜代美に近づくと思い切り抱きしめた。
「喜代美はこんなに可愛いのに何でわからんのやろな。」
喜代美は声も立てずに泣いている。暴れたから首筋や肩口がピンク色や。
ポニーテールを解くと、エエ匂いがする。そのまま押し倒して唇をふさぐ。舌をねじ込んで口腔を弄る。
服を脱がせても喜代美はされるがままやった。


続きます

547:四草×喜代美4
07/12/12 14:54:19 cljCOEuo
弱ってるとこにつけ込んでるみたいてイヤやけど、今更やめられへんから
このまま頂いとこかと思た所へ「忘れさせて下さい…」て言いよるねん。
あんな声で言われたら仏様でもやめられへんわ。
でも結局最後まで泣いとったな。

そのまま寝てしもて夕方目が開いた時、喜代美は居らんかった。母屋で稽古つけてもろてた。
下手くそやな。下手やけど惹きつけられる。その内エエ噺家になるやろな。
稽古が終わって喜代美が走ってきたわ。
「兄さん、さっきはありがとうございました。」
なんや、吹っ切れてるやん。俺も負けてられへんな。

「師匠、お稽古お願いします。」


お粗末でした

548:名無しさん@ピンキー
07/12/12 20:08:30 Dv595DFy
GJ!
今日の駄々っ子四草、テラ可愛かったな~w
これからどう喜代美の面倒を見ていくのか楽しみだ


549:名無しさん@ピンキー
07/12/12 20:27:12 wniPPS82
>>543
GJです!ちょい悪四草は萌えるねえ

>>542
これから初めて投下してくれる職人さんもいるかもしれないし、ルールというか
心得として次スレからテンプレにしたほうがいいかもね。
(このままのペースで行けばスレも続くという想定)

・SSを投下する時はテキストドキュメント等で完成させた文章をコピペする。
 携帯からの場合はメール作成画面等を利用する。

後は、投下前の予告レスとかカップルの明記、エロ具合(?)の説明なんかは
皆さん行き届いてるから必要ないと思うけど。


550:名無しさん@ピンキー
07/12/12 21:45:24 Z6IkAZzt
>>549
ルールでも心得でもなく、マナーだって>>542も書いてるだろ。
(自分はロムを思いやる常識だと思ってるけどね)
それが無い人はどれだけテンプレを増やしてもKYで好き放題するし、
初心者で知らなかった人なら、そういう当たり前の気遣いがあれば
たとえテンプレに無くても次回からは気をつけるよ。
なんでもかんでもすぐにテンプレ、ローカルルールにして
安直に>1以降の注意書きを増やすのって
馬鹿っぽいだけでなく、安易に初心者入門を促すから止めないか?
ナマモノを扱ってるのに初心者が容易に参加しやすいなんて場所は
にちゃんじゃなくても廃れやすいと思うけどね。

551:草原×喜代美?
07/12/13 00:50:05 4X1IZcqn
喜代美「わたし草原兄さんのこと好きになってしもた・・・」
順子「その人って奥さんも子供もおるんやろ?諦め!」
喜代美「じゅ~んちゅぁ~んっ!」
順子「諦めっ!もし不倫なんかに発展したらどねすんの?」
喜代美「わたしずっと2番目でいい!・・・」
順子「はぁ~・・・もう勝手にし!」
ガチャッ!
喜代美「順ちゃん?・・・だって好きになってしもたんやもん。」

ー翌日ー
喜代美「草原兄さんシャツのボタン取れそうですよ。」
草原「あ、ほんまやな。気付かんかった。」
喜代美「奥さんつけてくれならんのですか?」
草原「ちょっと今いろいろあってな・・・」
喜代美「いろいろて?」
草原「師匠にしか言ってないんやけど子供と実家帰ってんねや・・・」
喜代美「えっ!?そそそれって・・・?」
草原「子供はそんなん気にせんでええ。さぁ天災の稽古するで!」
喜代美「はい・・・」

ー稽古終了後ー
喜代美「あの!・・・わたしでよかったらぁボタンつけますさけ。」
草原「ん~。じゃあ頼んでいいか?」
喜代美「はい!」ボタンをつける喜代美。
喜代美「あ、あれ?なんでこねなんの~。アイタ!」
草原「大丈夫か!?血出てるやんか。ほんま若狭は不器用な子やなぁ。」
笑いながら喜代美の指を舐める草原。
喜代美「あっ・・・」
ドキリとし頬を少し赤らめる喜代美。
草原「これでバンドエイドでも貼っとったら大丈夫やろ。ん?どうした?」
喜代美「わたし何もできん・・・ボタン1つもまともにつけれん。草原兄さんにも嫌われてもた・・・」
草原「若狭。確かに若狭は不器用やしドジや。でもな一生懸命や。その心はちゃんと伝わっとるで?それにこんなに可愛い妹嫌いになる兄ちゃんおらんで。」
喜代美の頭を撫でる草原。
喜代美「草原兄さん・・・」
泣き出す喜代美。
嬉しいけど悔しい。結局自分は妹で子供扱いなん?
草原「よう泣く子やなぁ。」
喜代美を引き寄せ背中をポンポンする。

ー夜中ー
喜代美は草原のことを考えると眠れず今日も自分を慰めていた。
草原の温もりを思い出しながら。

552:名無しさん@ピンキー
07/12/13 01:34:29 csYnX18c
草原兄さん、かっこいい!

553:名無しさん@ピンキー
07/12/13 02:11:24 aHNJRx68
何気に順子は萌える。
というわけで、先生…友春×順子が読みたいです!

554:名無しさん@ピンキー
07/12/13 02:17:07 v9Os65uz
年上なのに順ちゃんに主導権握られてる気がする>友春×順子

小次郎×奈津子もお待ちしています先生…

555:名無しさん@ピンキー
07/12/13 03:22:20 4X1IZcqn
>>551の続き?
KYですみませんが。

ー翌朝ー
草若「若狭、今日な尊徳達と忘年会あるから夕飯いらんわ。」
草々「あ、俺もいらんから。」
喜代美「はい。わかりました。」

草原「そうかぁ。今日は若狭一人ぼっちか。」
四草「草々兄さんは彼女とうまくいってるみたいですね。ここんとこ毎晩でしょ。」
小草若「今日仕事なかったら俺が一緒におれるのにな~。ウヒョヒョ!」
草若「お~い。若狭稽古すっぞ~。」
若狭「は~い!」

ー夕方ー
草若と草々は出かけ、四草はバイトへ、小草若は仕事に行った。
草原「おっ。夕飯の買い物か?」
喜代美「今日は一人ですからなんか買って食べます。芋付きハンバーガーに炭酸とか。」
草原「それやったら家で一緒に食べるか?」
喜代美「えっ?あ、あの、でも・・・」
草原「どうせ俺も今一人やし、若狭が一人で芋かじっとうとかなんか可哀相やしな。まぁ、これも筆頭弟子の勤めや。」
喜代美「じゃあお言葉に甘えさせてもらいます。」
二人はスーパーへ買い物に行った。
草原「何が食べたい?一応何でも作れるで。」
喜代美「草原兄さんの作ってくれるのなら何でもいいです!」
草原「じゃあもつ鍋にしよか?」
喜代美「はい!」
買い物を済ませ外に出ると雨が降っていた。
草原「天気予報では言うてなかったのにな・・・よし!走るで若狭!」
若狭の手を取り走りだす。
草原の家に着く頃には豪雨と化していた。二人はまるで濡れ鼠。
草原「今タオル持ってくるわ!」
喜代美「すいません!」
居間に入るときちんと整理整頓し清潔だが草原の匂いでいっぱいだった。
草原「すまんな。なかなか見つからんかったわ。はい。」
タオルを渡すが喜代美は無反応だ。
草原「若狭?」
喜代美の服は雨で体にぴったり張り付き下着が透けており髪も濡れ滴がポタポタと落ちている。
草原「ど、どうした?風邪引くで?」
さすがの草原も目のやり場に困ったのかオドオドしながら喜代美の頭にタオルを被せくしゃくしゃっと拭いてやる。
喜代美「兄さん・・・わたし・・・わたし」
草原に抱き付く。
草原「わ、若狭?」
喜代美「わたし草原兄さんが好きです。」
抱き付いたまま潤んだ瞳で草原を見上げる。
草原「喜代美ちゃん・・・」
喜代美「大好きです。」
そう言い草原の首に腕を回しキスをする。
草原もたまらず抱き締めキスをする。そのまま床に押し倒す。
喜代美「初めてなんです・・・」

556:名無しさん@ピンキー
07/12/13 09:35:47 vCr6UEl7
>>522
亀だが、やっぱり草々は素人DTっぽいね…


557:名無しさん@ピンキー
07/12/13 09:58:22 csYnX18c
草若師匠には体で若狭を引き留めて欲しい

558:名無しさん@ピンキー
07/12/13 11:42:38 eXqJ+/pO
アクセス規制で書けません。

559:名無しさん@ピンキー
07/12/13 11:47:25 eXqJ+/pO
>>536です。直後にアク規制ひっかかり。
尊健&柳眉より、先にこちら投下します。

『内弟子時代』 作・和田喜代美(徒然亭若狭)

ふたりはいつも 穴で話していた
それがあなたの 愛のかたちだと信じた

できることならあなた襲って
A子から奪おうとした
それが愛することだと信じ
妄想で抑えた
涙のくらし 内弟子時代

寒い部屋で 妄想してくらした
それがわたしの
愛のかたちだと信じた
泣いて作った私の料理
あなたは黙って食べていた
それが愛することだと信じ
妄想で耐えた
涙のくらし 内弟子時代

それが愛することだと信じ
妄想で耐えた
涙のくらし 内弟子時代


= 『同棲時代』 歌手・大信田礼子 より=

お粗末さまでした…
あかん、泣けてきました。
また友春&順子もアク規制解除したら、投下します。

560:名無しさん@ピンキー
07/12/13 11:53:53 OJUhWfo1
じょっじょぶ。俺も泣けてきた。

561:名無しさん@ピンキー
07/12/13 12:11:31 3oKvl/tC
ここエロパロというより恋愛絡みの二次創作のしたいだけって人が九割だよね。
読む側もそうだし。
それが嫌というのでは全くなくて、どっか他に適切な板がないのかなと思った。
「初めて書く」っていうのに上手くて読ませる書き手が多いので、
エロ無し、恋愛絡み無しの二次創作(人情話とか)がしたいって人のも
読みたくなってきたのと、そういう書き手もいるような気がして。
それとも自分が知らないだけで、すでにそういうスレが立ってるんでしょうか?

562:名無しさん@ピンキー
07/12/13 13:07:24 BVq5NVpm
>>561
ちょうどSS書き手スレでも、そんな話題になってるね。
エロ有りとエロ無しのSS用のスレを、それぞれ分けると
どっちも閑散とするんじゃないかと個人的には思う。

563:名無しさん@ピンキー
07/12/13 13:33:45 qs2i/Jdo
>>562
同意。別に分けなくともいいと思う。
人情話とかは…どうだろうね…


564:58
07/12/13 14:15:46 rL7Ne0t9
友春×順子
甘話
エロ


「はっ…ん…あっあ…」
「ん…ちゅ……あんまり声出さんでええって」
「あ…う、うん…ごめん。でも…あはっ…ここ最近ずっとご無沙汰だったしぃ。
だから…はぁ…か、感じすぎちゃって、ん」
魚屋食堂の中で男女が情事に興じている。
女のジーンズを下げ、その股に顔をうずめる男は舌で女の秘唇をなぞっていた。
男は軽く湿っている女のショーツを太股辺りまで下げた。
女のショーツと股の間にツツーと女の体液と男の唾液が混じった混合液が糸を引いている。
「はぁ…そ、そこ…いい…あっ」
柱に背を預け、女は天井を仰ぎながら男の頭部を抑え、喉を仰け反らした。
男は立ち上がると女が毎日掛けているピンク色のエプロンを外し、
シャツの胸部を開くとブラに覆われたたわわな胸が現れた。
「順子…また胸大きぃなった?」
「し、失礼な事言わんといて。き…喜代美くらいはないけど…
私もそこそこはあるし、育ってるんやで」
ブラをずらして露出させた『そこそこ』な胸が順子の喘ぎと共にぷるんと震えた。

『若狭塗り箸で焼き鯖はいかが?』

今日は魚屋食堂の定休日。父の幸助と母の松江は2泊3日の旅行に出かけている。
店の掃除や食堂内に物品整理をしている所に若狭塗り箸製作所のボンボンこと
和田 友春が押しかけてきたのは日も傾き、店内にあるテレビを見ていた頃だった。
「お客さん、あいにくやけど今日は店休みやからお引き取り願える?」
「そんなん言わんと、聞いてくれよ順子ォ~」
最近の友春の相談事は決まっている『親父が工場のことでうるさい』という事だ。
 愚痴を聞いて、相づちを打つのは面倒なので、順子は右から左に聞き流しながら
テレビに目を向けている。時折、『聞とる?』と友春が尋ねてくるのでうんうん、続けて
といいながら再びテレビに目を向けている。
「はぁ…俺は俺で覚悟決めてんのになんでわかってくれへんのやろ…」
 この台詞が出てくるとそろそろ話は終盤だ。
「親父さん、アンタの事、頼りない思てるんやって。」
「……順子、もっとオブラートに包んだ言い方せぇよ。ダイレクトすぎるでお前」
「しゃーないやん…まぁ、それだけ親父さんはアンタに気に掛け取るいうことよ。」

565:58
07/12/13 14:17:15 rL7Ne0t9
「『縁結びの順子』いうんはウソけ。妹から聞いてるで」
 グスッと鼻をすすりながら友春は言った。
「縁もなんも…始めからないもんどうやって結べちゅうの?しかも恋愛は
関係ないやん。親父さんとの仲は自分で何とかせな」
「鯖…焼き鯖くれ」
 友春は唐突に言った。
「はぁ?」
 意味がわからないと言った順子の顔。
「焼き鯖をくれ。」
 友春はもう一度力強く言った。
「あ……う…こ、ここで?」
 順子は意味を理解したらしく、頬を赤く染めながら言った。
 『焼き鯖をくれ』……それは二人の共通の合い言葉だった。喜代美のことで毎回、順子に
 相談していた友春。しだいにそんな友春の話を聞いている内に放っておけなくなり、
 順子なりにアプローチを掛けてみた。喜代美の事に関して絶望していた友春も何となく
 その意味に気付き、今、現在に至る。何回か一緒に過ごした夜もあった。
 が、友春は大学生。順子は魚屋食堂の手伝いで二人が一緒にいる時間はあまりない。
 二人で仲良く話をしている所など見られたら噂好きな母、松江のことだ、あちこちに
 根も葉もないことを言いふらすに違いない。そこで順子と友春は二人で合い言葉を考えたのだ。
意味はその会話の前後を通して「何時にどこで会いたい」とか「どこで待ってる」など。
脈略が無いときは……時と場合によりけりだが『抱きたい』という事だった。

一応、続きます。
>>559氏の話も読んでみたい


566:名無しさん@ピンキー
07/12/13 15:19:43 OGLcC89w
おぉ!友×順のエロ待ってましたGJ!

別にエロの有無だけでスレを二分しなくてもいいと思う。
いろんなテイストのSSが読めるのも楽しい。
エロのみに固執する空気になると、登場人物の名前を書き直しただけのコピペなんかが現れる悪寒がする。ある程度のキャラは守られてほしい。

567:名無しさん@ピンキー
07/12/13 15:34:00 csYnX18c
それこそエロの程度ぐらい明記すれば済むことじゃん
書き手、読み手双方ともエロパロにもマナーを!

568:名無しさん@ピンキー
07/12/13 16:22:25 Ie0LxxSg
>>565
エロい!GJ!

>>561
分けなくていいと思う。ここは偏りがあるけどどっちもありだからこそ
賑わってるんじゃない?何もかも厳密に分けなきゃいけないの?

569:友春×順子 1
07/12/13 17:04:54 eXqJ+/pO
>>565さん、ありがとう。投下します。

友春が何かと魚屋食堂へ足を運ぶようになったのは、あの夜からだった。
なりゆきとはいえ、順子と一緒に大阪の妹の所へ行った。
ガス欠になり、せっかくの徒然亭若狭の高座にも間に合わず、とりあえず泊まれる場所として、清海の部屋へ行ったのだった。

妹は大人の階段を登ろうとしていた。ま、それは置いておいて…

一方、友春はというと若狭に対して未練たらたらであった。
行きも帰りも涙を流し、運転が危うくなる。順子はヒヤヒヤしながら(コレヤったら電車で行けば良かった)と何度思っただろうか。

ところが、である。その日を境に『相談役』となってしまった順子であった。
「前はB子、今度はアンタか。」と冷たい態度に友春もシツコイ。
「なぁ、どうしたらええ?俺やっぱり忘れられへん。」いつになったらこの女々しさがなくなるのか。
他を見れば、まあ大学も一応地元でも有名大学だ。(アホではあるが、学業は出来た)
ルックスも特に悪くもない。背もまあまあある。車だって普通なら乗れない車種だ。
にもかかわらず、このテイタラク。年上なのに「アンタ」と言ってしまうのも無理はない。

570:友春×順子 2
07/12/13 17:13:41 eXqJ+/pO
「私に言えるんは、アンタが人間として魅力的になれば、B子も見直すかもしらん。でもな、それは一般論で…アンタと結婚を思い直すかは分からん。あの子も修行中やねんから、同じ期間だけ人間磨いたら?
まずは卒業して、家業を勉強してやね、立派な二代目に恥じへんように体裁だけでも整えたらどうなん?」
「ででも…そんなんしてても、B子の顔がチラつくねん。」まあ本人も努力はしているようだった。


571:友春×順子 3
07/12/13 17:15:07 eXqJ+/pO
魚屋食堂には地元の労働者もよく来る。「最近、二代目は工場でアルバイトから始めよったで~」とか「時給で小遣いもろとるらしい」とか「塗箸の勉強とかで正典さんとこ、通うとるらしい」などと耳には入るから。

「まあ…てっとり早いんは、別の人と付き合ってやね、女はB子だけ違うと…思うようにすれば…」
「そうか!やっぱりそうか!」と立ち上がって走り去った。

その日から友春は合コンで彼女を作ってはフラレ続けているらしい。

572:友春×順子 4
07/12/13 17:16:12 eXqJ+/pO
食堂に現れる時は決まってフラレて泣いて来る。
(アホとは思うとったけど、ここまでアホとは)話を聞いてやるのだが、益々呆れるのだった。
そんな夜は泣き終わるまで、居酒屋で話を聞きながら好物を注文しタラフク食べてやる。
そんな関係をずっとつづけていた。



573:友春×順子 5
07/12/13 17:18:39 eXqJ+/pO
そんなある日、「今夜空いてるか?」
「ええけど…今日は寿司食べたいなぁ。」
「くっ…また高いモンを。まあええ、迎えに来るから待っとけ。」
地元でも有名な料亭で、いつも高いネタばかり食べてお腹いっぱいになり悦に入る順子。
「で、今日は何があったん?」お茶をすすりながら、いつものように聞いてやるだけの態度に出た。

「俺な、今まで遠い星を追い掛けてたみたいや。青い鳥は近くにおるって気がついてん。」
「へぇーそうなん。」
「でな、お願いやねんけど。」


574:友春×順子 6
07/12/13 17:20:11 eXqJ+/pO
「お金やったらあれへんよ。」 「違う。」
「お前…俺の恋人になってくれ!」と座敷で正座して頭を下げる友春。
お茶を噴く順子。「な…なんて?」
「ずっとB子忘れられんと、いろんな女の子と付き合ったけど、そばで笑ってくれる娘より、俺の尻叩いてやる気出してくれるお前が…必要やと気がついてん。お前と居ったらB子わすれられる…と。」
「あのね…私の気持ちは?」 「あかんこ?」


575:友春×順子 7
07/12/13 17:25:07 eXqJ+/pO
「付き合うって、まあ今も彼女みたいなもんやけど」 「ほな、OKか?」
「但し。」 「え?」
「期限付きや。」 「えええ!」
「まあ、後1年でB子も内弟子修行終わりや。」 「ああ。」
「その時、私を取るんやったら、将来約束したってもええわ。」「よし!そしたら、俺頑張る!!」
(やっぱりアホ?)と思いつつ、しばらくは美味しい思い出来ると思う順子。

しかし、そんなアホにも情が湧いてきていた。酔ったハズミ、と言えばそうかも知れないが…。

576:友春×順子 8
07/12/13 17:26:25 eXqJ+/pO
気が付いたら朝、隣に寝ている友春を見て愕然とする。「え~っと…え~っと」と思い出す。

珍しく、その夜は二人とも酔っていた。自分逹にも酔っていた。街に繰り出し、車も置いて来た。聖夜の街は恋人逹で溢れていた。
友春にしては気の利いたレストラン、その後のカフェバーで思い出話を肴にしこたま飲んだ…までは鮮明に覚えているのだが、このホテルにどうして二人で居るのかがらない。

しかし、よく見ると自分も友春も服は着たままだった。

577:友春×順子 9
07/12/13 17:27:33 eXqJ+/pO
「ん…あ!順子!!俺ら…」 「心配せんでもええよ。未遂やから。」
「ででも…一泊したんやな。」 「ああそうやね、早よ帰ろ。お母ちゃんになんて言い訳しょうか…。」
「それやったら、清海に会いに行った言うたらええねん。」
「そやけどなぁ~噂になってるし。」
「ほしたら、そうなればええねん。」と友春が突然キスしてきた。驚く順子。

「何すんのよ!!」と突き飛ばした。ベッドから落ちた友春だったが、すぐ起き上がり真面目な顔で迫ってくる。


578:友春×順子 10
07/12/13 17:28:41 eXqJ+/pO
「ちょ…ちょっと!」と抵抗する順子だったが…二度目のキスには抵抗出来なかった。
そのまま、二人は服を脱ぎあった。友春は伊達に女の子と付き合っていた訳ではなかった。

何か言うとこの雰囲気が壊れそうで終始無言で、あえぎ声だけが響く。
(何…?この感じ…) (気持ちイイ…コイツの中…)
理性も理屈も二人には無かった。今までのこだわりも体裁も無かった。
本能で抱き合い…そして果てた。




579:友春×順子 11
07/12/13 17:29:53 eXqJ+/pO
「珈琲しか無いね。」「ああ、俺 砂糖2杯な。」
「甘党やったっけ?」
「珈琲はあんまり…な。」バスローブ姿のまま、二人でソファーに座って飲む。

「なあ…。」 「何?」
「結婚…考えてくれるか?」
「…うん。」
苦いはずの珈琲が甘くなった。

お粗末さまでした~
携帯からは辛いです。

580:名無しさん@ピンキー
07/12/13 18:34:18 csYnX18c
お疲れ様!GJです
友春さん、よかったなぁ~

581:名無しさん@ピンキー
07/12/13 19:33:18 qNOMuiOS
>>565さん、GJ!! エロさが良い!続き待ってます。

男と女の話だと、具体的でなくてもエロは入るので
区分は無くても良いかと。
人情話・・・微妙、でも何でもど~んと出すとそこから
エロに繋いでくれる職人さんが居るかも。

ただエロパロだから、この板を知る人は限定されてる気はします。

582:名無しさん@ピンキー
07/12/13 19:34:54 gsbkb74a
GJ!面白かった!

583:尊健→若狭←柳眉 その1
07/12/13 19:34:55 qNOMuiOS
アク禁に負けず、投下します。>>447 の続きです。

「ありがとうございました。」
まさか、尊健にお礼を言う日が来ようとは・・。若狭の態度に顔が弛む尊健。
「あんた、隙だらけやからな。今までも俺や草々らがおっぱらてったん知らんかったやろ?」
付きまとう危ないファンから身を守っていてくれていた事を初めて知る若狭。

「そうやったんですか。すみません、何も知らんと・・。」謝る態度に尊健は言う。
「じゃ・・お礼してもらわんとな。」   「ええ!私お金持ってません。」
「おい!それやったら恐喝やないか!お前、俺のこと勘違いしてへんか?」
「すすすみません~」半泣きな顔も可愛いと思い、ふと考えて言う。

「そうやな、チューでもしてもらおうか。」  「ええええ!」
「ほっぺにでもええから、してくれ。」と笑う尊健の目は優しかった。
「え・・でも・・」  「ええやろ?それぐらい。」 
「は・・い」 屈んだ尊健の頬に口を近づけた瞬間、向きを変え若狭の唇は奪われた。

「!!!!!!」 最初はもがいていたのだが・・・。そのとろける舌使いに、力が抜けていく。
壁にもたれかけて、両手首を掴まれ半分万歳状態で、尚も続ける尊健。
やっと離れた時・・・若狭の目に人影が見えた。次に目に飛び込んだのは、転がる尊健と、
肩で息をして仁王立ちの柳眉の後姿だった。

「若狭!大丈夫か?」草原兄さんと四草が近寄った。後ろでは「尊健!おまえ・・!!」と土佐屋尊徳師匠。
丁度高座を終えた師匠の楽屋を訪ねた3人が、連れ立って食事に行こうとした時に裏口へ向かう廊下での
出来事だった。

「尊徳師匠、すみません。せっかく誘っていただきましたが・・・」草原が謝る。
「ああ、ええええ。その子頼む。尊健、お前は俺と来い。」師匠も了承する。  
言葉も出ないでぼんやりしている若狭を抱きかかえる、二人。
「柳眉兄さん、失礼します。」四草だけが冷静だった。

「草原、四草、柳眉、この事はわしらだけの胸にしまっといてくれ。頼むで。」と尊健を連れて帰って行った。
残った柳眉は・・・一人拳に痛みを覚えながら、この行為に震えて立っていた。

後日、このことは草若の耳に入る事になった。
「・・・・と、いう訳です。若狭には俺から話しました。当分、天狗座には出入りさせません。」
「そうやな。ようやってくれた草原。その場に草々と小草若が居らんで良かったで。」
「はい。」(お陰で四草は俺と柳眉に昼飯タカルようになりよったけど)
「今晩な、万葉亭柳宝師匠と会う約束してる。任せてくれるか。」  「はい。」


584:尊健→若狭←柳眉 その2
07/12/13 19:36:53 qNOMuiOS
久しぶりの料亭で万葉亭柳宝師匠は待っていた。
「よう来てくれたな。ささ、座んなはれ。」
「こんな席を設けてもろうて、光栄ですが・・話があれでは。本当に申し訳ない。」
「いいや、今回の件では驚かされましたけどな・・あんたには、まだまだ驚かされますわ。」
ハハハハハと笑ってくれた。

「それと・・聞きましたか?尊健はともかく、うちの柳眉。あれは本気でした。」
「そうですか。うちの一門も男の世界やからね・・色々ありますねん。」
「なんですか、当の本人は気がつかんねんなぁ。鈍いのも若い証拠かね。
一途に一人しか見えてない、我々としては羨ましい時代ですな。」

「知ってますか?尊徳はん『惚れた女やったら、その行こうとする道を照らしてやれる男になれ』
と尊健に言いよったようで。」
「それでか、謹慎中やけど最近の尊健が人が変わったみたいに練習しとるのは。
勉強もいやに熱心で悪い仲間とも縁切ったらしいと、草々が言うとった。」

「私らもあんたら一門が完全復活出来るよう、働きかけてます。
若いもんが切磋琢磨出来たら・・落語界も安泰ですがな。」
「切欠や動悸が不純でもな。」ハハハハハと二人で笑い合った。

「で・・・本題やけど。」真面目な顔で柳宝師匠が言う。「なんですか?」  
「あの子な内弟子修業終ってから、一度柳眉とのこと考えとって欲しいんですわ。」
「なんでですか?柳眉やったら、他になんぼでも居るでしょう。」

「あの子は草々が好きやと聞きましたが、本人同士は約束してる訳やないし。うちの柳眉じゃあきませんか?」
「そうやないです。あの子はまだ子供ですよ。」
「先見の目、ですか・・私もそう思います。どこか・・そう、志保さんに似てますなぁ。」

ドキリとする草若。「まさかとは思いますが、草若はん・・あんたもですか?」
「そんなことはありませんが。息子は気にいっとるみたいです。」
「老いらくの恋にはまだ若いですからなぁ・・なんや、あの子に振り回されますな。」 
「そういうことになりますか。」
「ま、傍観してなしゃあないですが、柳眉にはしばらく近づかんように言うてますから、安心しとって下さい。」
「尊徳師匠もそない言うてましたわ。女の弟子は厄介ですな。」

「あんたらに期待してまっせ。」 「ありがとうございます。」
そう言いつつ酒を酌み交わす、師匠達。(仁志も、そうならんかな。)と思う草若であった。


一方、若狭は草原から天狗座での出来事を聞き、戸惑っていた。賢明な草原は柳眉の事は伏せて話した。
「ええか、若狭お前は弟子でもあるが、その前に女やいうの忘れてたらあかん。気をつけるようにしなさい。」
と珍しくキツく叱られた。しばらくは出入り禁止だったのも堪えるが、あのキスだけは忘れられない。

「初めてやったのに・・。」と涙が出るが、快感も忘れられないのだった。
(尊健兄さんの目優しかった。あんな顔見たことない。柳眉兄さんともしばらく会えんのも辛いなぁ。)
と思うのであった。

数週間後、柳眉と尊健は一緒に酒を飲んでいた。
「悪かった、尊健。」  「謝らんでええ。」  「悔しかったのと、自分が抑えれんかった。」
「俺も考えなしやったから、アイツに悪いと思ってる。師匠にも大目玉くらったわ。」
「で、しばらく出られへんのか。」   
「そうや。でもな、俺は決めた。アイツに尊敬してもらえる兄さんになろうってな。」
「俺も言われた。尊敬されてる兄さんで居りたかったら、変な気起こすなってな。」
「お互い、辛い片思いか・・・信じられんな、あんな子供にな。」
ククククと笑う二人。今夜の酒の味はほろ苦かった。

ライバルはもっと増える小草若だったが、数年後身内に最大の敵が現れるのも近かった。

お粗末様でした~。
急にアク規制が解除になったので、連続投下すみません。

585:名無しさん@ピンキー
07/12/13 19:39:06 w7veJKxY
>>472さん
すごく面白かったので続きを書かせてもらってもよろしいでしょうか?


586:小草若←A子 その後 解説
07/12/13 19:41:27 qNOMuiOS
いつまた規制ひっかるか・・・
連続ですが、投下しておきます。

>>184 の続きになります。

簡単に解説。 草々→若狭を確認し、草々に見切りをつけたA子。
東京へ行き、小草若を相談役にしていた。
ある日仕事で庇ってもらい、段々二人は惹かれあい・・・
数年後、運命の夜を迎える。

エロが書けなかったのですが清海に大人の階段登らせてあげたいと。
本編とは全く関係ありません。ネタバレでもないです。


587:名無しさん@ピンキー
07/12/13 19:41:39 w7veJKxY
>>583
GJ!面白かったです。

588:小草若←A子 その後 1
07/12/13 19:42:16 qNOMuiOS
では投下します。

仕事を終え、ホテルへ戻る。シャワーを浴び、一息ついていた小草若。
最近気まぐれな企画で、有名歌手プロデュースで出したCDが予想外に売れてしまい、
ついには主演のドラマまで出来てしまった。今、本業の落語家より俳優と歌手業が忙しい。
東京で現在仕事が多いので、月に何回かしか大阪へは戻れない。
今日の撮影は歌番組だった。ビールを飲み・・(これで良いんだろうか)と思いに耽っていた。

「ピンポーン」インターホンが鳴った。
ガチャ・・と開けると、そこには茶髪のボブ、黒スーツ姿にファッショングラスをかけた女性が立っていた。
「来たんか・・」と部屋に入ると同時に、女は彼にしがみついてキスをする。
それに応えるように、貪り合うように抱き合う二人。慌ただしく、立ったまま壁に背を凭れかけ・・女は抱かれた。
しばらくして、恍惚とした女の髪を撫でつけるとウイッグが床に落ち、ロングヘアーが現れた。

「しばらくやったな・・清海。」はぁはぁと息を弾ませて、答える「会いたかったの・・。」
「5時間前に逢うたやないか。」  「あんなの!」と睨みつける・・2年前とは別人かと思う。
「番組や公の顔は別人か。俺がそうさせてしもうたんか・・。」とつい口にする。
「違うわ。これが本当の私なのよ。一人の男に愛されたくて・・自分をむき出しにしてしまう。そんな女なのよ。」

番組を数本こなし、来月からはメインキャスターとして、ニュース番組のアンカーに決まっている。
美人だが人を寄せ付けない雰囲気を出して、仕事が恋人のような隙の無い女性として評判であった。
スキャンダルなど縁の無い、キャリア女性の代表のようになっている、和田清海。それが今の彼女だった。

小草若はと言うと、浮名を流している遊び人と世間では思われていた。実際は違うのだが・・そう思わせておくほうが
楽だった。二人の接点は「元同番組で共演していた」というだけで、先ほども清海が司会をしていた番組に出たが、
話もろくにせず、台本通りの会話だった。

二人の関係は、あの一夜からずっと秘密にしていた。マネージャーと清海の事務所にだけは打ち明けていた。
仕事で会っても他人のフリ。「底抜けに~」の前に足で床を鳴らし(今夜)鼻を触る(一人で)ポーズを決めて、
尻を叩く(部屋に居る)が合図だった。携帯もあるが・・会った時だけはそうしていた。
とにかく、清海の仕事の負担やお互いにマイナスになることは避けている。
これが変装までしてホテルへ来る女にさせている。

誰にも言えないのではないのだが、誰も賛成しかねる二人の付き合いは、認められにくかった。
特に清海にとっては、今が旬であり、仕事もノッテいる。自分でもやっとやりたい事をしているのだから、
簡単には引退出来ない。しかし彼女にとって、その原動力が彼の存在なのだから・・どうしようもないのであった。

「テレビでもラジオでも・・電波の流れる時は、あなたに向かって話しかけてるのよ。」といつか清海は言った。
時には携帯の録音に入ってる小草若の声を聞きながら、枕を濡らす夜もある・・とも。
それは小草若も同じであった。お互い近くに居ても他人。目で会話するしかない。
今の歌も、自分のどうしようもない気持ちを表して居るようなラブソングだったから、清海の為に歌っていた。



589:小草若←A子 その後 2
07/12/13 19:43:08 qNOMuiOS
「明日、ロケ言うてたんと違うのか?」  「そんなんええのよ。軽く寝たから。朝まで居るわ。」方言もそのまま。
ニュースなどは完璧なイントネーションも彼と二人きりの時は素になる。
「その格好でか?」  「前田さんに頼んでます。一緒に居ても良いでしょ?」 「しょうがないヤツやな。」
そう言いつつも、嬉しいのだった。少し落ち着いたので、飲み物をと用意する小草若の手を止めて言う。
「もっと抱いて・・」それほどまでに清海は確かな愛が欲しかった。

3時間後、身支度を整えて出かける用意をする清海。
「今度は何所や?」  「4日間、アメリカ。」 海外レポートもある身では今度いつまた会えるのか分らない。
「俺は当分、こっちやから・・また会いたなったら連絡しろや。」  「うん。」
「ちょっと痩せたぞ、ちゃんと食べてんのか?」  「大丈夫よ。じゃ・・」そう言ってキスする。
「あ・・そうや。」その手を掴んで、「これ」と指輪をはめる。
「え・・・?」  「こんな形でしか約束出来へん、すまん。」  
「謝らんといて・・嬉しい。私の誕生石よう分ったね。」  「宝石屋に聞いた、それとこれも渡しとく。」
包みに入っていたのは鎖だけのネックレスだった。「これ・・。」  
「これで首から下げとけば、見つからんやろ?ケースも渡すから。失くすなよ。」 
「うん」涙を浮かべて、急ぎ出て行った。

フ~とため息を吐く、彼も今のままで良いのか悩んでいた。
(俺自身は清海と一緒になりたいと思ってるけど。現実がそうさせてくれん。結婚しても仕事はさせてやりたい。
でも・・俺は落語家やから、あいつは女将にならんとあかん身や。今の仕事諦めさせるのは酷やし。)

本業がどうしても疎かになりがちだが、今では持ちネタは増えて一門会には必ず出ている。
いつかは親父を超える人間になりたいとも思っているのだが、一人前にならないといけない。

発表することになったら、「清海の夫」と呼ばれかねない立場は男としてはどうなんだろうと思う。
もっと自分の地位が確立されていれば・・と悔しくも思うのだが、愛してる気持は会うたびに強くなる。


590:小草若←A子 その後 3
07/12/13 19:44:59 qNOMuiOS
ままならない関係はもう2年続いていた。最初はスリルもドキドキも楽しいものだったが、
段々清海の負担が重くなる。そうなるのが気の毒でたまらない。
俺がもっと有名で稼げば・・と思っていたが、予想外の人気が出ている今の自分の立場では余計に具合が悪い。
心と現実の挟間で、あがいてもどうにもならなかった。仮に公表しても、彼女の人気が無くなる。
徒然亭一門は東京まで名が知られていたので、こちらで収録もある。それも辛い。

そんな二人に転機が起きたのが、一年後・・・週刊誌に写真に撮られた事だった。
「前からあやしいと思ってました。」とどこぞのコメンテーターだとか、レポーターなどが知ったかぶりで言ってる。
「彼女、遊ばれてますよね。」 「何も知らない時から騙してたんじゃないですか。」とかなりバッシングが大きかった。

ついには記者会見を行う事を事務所は決めた。この頃には師匠である父親から呼び出された小草若だった。
「お前、本気なんか?彼女どう思ってんねんや。将来決めてるなら、ちゃんとしろ。」と言われた。
「本気に決まってる。浮ついた付き合いやったら、3年間も人目を欺いて会うたりせんわ。」と啖呵を切る。
「そうか・・ほなら、やってみ。自分で彼女守れるところまで世間にみせたれ。」と後押ししてくれた。

清海は落ち着いたものだった。
「私、良かったと思ってるんよ。これで数年前の初めてのデートの時みたいに堂々と腕も組めるもの。」と涼しい顔だった。
「お前は心配違うんか?」  「何が?」  「俺と一緒になってええのか?今までの仕事も諦めることになるんやで。」
フフフと笑う清海。「何がおかしいねん?」そう尋ねる彼の耳元で彼女は囁く。

「なんやって!ホンマか?」  「私、覚悟決めました。父も母も反対させません。一緒に記者会見してくれますよね?」
「当たり前や、本当にええんやな、清海。」  
「あなたと一緒に居る事が私の原動力なんやもん。それに、今までもあなたが居ったから、
頑張れたんやもの。どこへ行っても同じやわ。これからもっとやりがいのある仕事が待ってるんやもん。」

後世、伝えられる事になった記者会見は「結婚・引退・妊娠発表」となったのであった。
「私からプロポーズしました。本当の幸せを教えてくれた人です。一生ついて行きます。」
そう答えた彼女は伝説になるぐらい美しかった。

世間の後押しと希望があったので、関西の「ママさんキャスター」として、彼女の人気は続いた。
小草若も、彼女と一緒にCM出演や子育ての番組に出演し、「お父さんにしたいタレントNO.1」に君臨したのである。


お粗末様でした~。

以上です。しばらく読み手に戻ります。失礼しました。

591:名無しさん@ピンキー
07/12/13 20:11:33 csYnX18c
>>585さん、>>472です。自分の引き出しは既に空っぽなんで
続きは望むところです。4649!
>>586 GJです!

592:名無しさん@ピンキー
07/12/13 23:10:59 4X1IZcqn
A子「できちゃった☆」
草々「なにが?」
A子「赤ちゃん☆」
草々「俺はちゃうぞ!」
A子「訴えてやる!」

593:名無しさん@ピンキー
07/12/14 09:38:01 Kn3v5QB5
亀レスですが。>>504さん、噴きましたGJ!
小ネタええですね。妄想します。



594:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/14 12:48:56 uLVsLjX/
小草若 最後の戦い @Sweet Snow Magic 序

アク禁やっと解除されました。私の作品を読みたくないという方はIDなり
コテトリ等をNG指定してスルーしちゃって下さい。
コテトリつけて叩かれるのはある程度覚悟した上でやってるので、このまま
名乗っていきます。コバルト路線全開の草月でよろしくお願いします。

>>472さん、快諾していただいて本当にありがとうございました。
472さんの作風を損なわないように描いたつもりですが気に入らなかったら
すみません。

初めて書く小草若×喜代美です。
内弟子修行中なのにどうして小草若のマンションにお泊まりできたかとか
細かいことは、エロパロということで突っ込まないで下さいw
格好良くて優しい小草若を書いてみたかったので、キャラが損なわれるのを
承知の上で、小草若には敢えて「底抜け」フレーズを極力使わないように
してみました。
>>259以来のエロです。前回よりは軽めに書きました。「初えっち」を2回も
書くのはしんどかったorz

595:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/14 12:50:02 uLVsLjX/
小草若 最後の戦い 3@Sweet Snow Magic

喜代美は小草若のマンションにいた。さすがに売れっ子タレントらしい豪華な
マンションに住んでいる。
「すてきなお部屋ですねぇ。こんなお部屋テレビでしか見たことありません。」
喜代美は室内をきょろきょろと見回していた。
小草若はエアコンを点けたり、冷蔵庫から何かを出したりと室内をあちこち
動き回っている。
「あ、兄さん、どこに何があるか教えてくれたら私がやりますさけ。」
喜代美がキッチンへ近づいた。
「ええんや。座っとき。今日の喜代美ちゃんはお客さんやし。ここは俺ん家
やから俺がやった方が早いやろ。」
「はい…」
小草若に勧められるままソファに腰を下ろしたものの落ちつかず、結局また
小草若の許へ向かった。
「運ぶくらいはやらして下さい。」
「んじゃ、頼もかな。」
喜代美はホールのケーキとシャンパングラスを運んだ。

「小草若兄さん、私お酒飲めませんよ。」
「今日は特別やからちょびっとだけ飲も。」
「じゃ、ちょっとだけ。」
特別、という言葉に喜代美はさっきのキスを思い出してちょっと頬を赤らめた。
二人はゆったりした二人掛けのソファに腰を下ろした。
「じゃ、乾杯。」
「乾杯!」
「わぁ…あまーい…いくらでも飲めてまいそうです。」
「底抜けに飲み。百杯飲み…と言うたらアカンわな。ははは。」
「酔っぱらったら小草若兄さん、介抱してくんなりますか?」
「あ、当たり前やないか。」
少し酔ってしまったのか、喜代美の目許はほんのり桜色に色づいて潤んでいた。
その大人びた表情に小草若の胸が高鳴った。
「き、今日はえらい目ぇに遭うたな。怖かったやろ。ほら、ケーキも食べ。
ホールのままつつくのも美味いんやで。」
「一度やってみたかったんですよ~。おいしい~~!」
先ほどと打って変わってまだ十代の女の子らしい笑顔に、大人と子供の狭間を
行き来する喜代美の危うい魅力に小草若の胸は更に高鳴った。
「…さっきの小草若兄さん、とっても格好良かったです。なんて言うか…
どきどきしてしまいました。あんな風に男の人から庇てもろたん、初めて
です。」
「喜代美ちゃん…」
「小草若兄さん…」
二人の視線が合い、どちらからともなく唇を重ねた。

596:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/14 12:51:03 uLVsLjX/
小草若 最後の戦い 4@Sweet Snow Magic

「…ぷはぁっ!」
喜代美は唇を離すと苦しそうに喘いだ。
「喜代美ちゃん、もしかして息止めとった?」
喜代美はこっくりと頷いた。
「ほやかて…初めてですさけ、どないしてええかようわかりません…」
視線を逸らせながら、最後は消え入りそうな声で呟いた。
「もー、底抜けに可愛らしいなぁ!」
小草若は喜代美を強く抱きしめた。急に抱きしめられてバランスを崩した
喜代美はソファに倒れ込んでしまった。
「うわっ!」
気付けば喜代美は小草若に組み敷かれるような格好になってしまった。

「喜代美ちゃん、ほんまに好きやで…」
「私もです…」
「息は止めんでええからな。」
再び小草若は喜代美にキスをした。ついばむような優しいキスから段々と
濃厚なキスへ。舌をそっと滑り込ませると、最初は戸惑ったようだが小草若は
優しく歯列をなぞり、舌をからみつかせた。喜代美もぎこちなく応じた。
(気持ちいい…)
喜代美は頭の片隅でそんなことを考えてしまった。
首筋に唇を這わせながら右手で柔らかな胸に触れると喜代美の身体がびくりと
跳ねた。
「ちょっ…待って…下さい…!」
喜代美は小草若の意外に広い肩を押し返した。
「…嫌やったか?」
「ちゃうんです。さっき…走って汗ようけかいたさけ、汚いです…」
喜代美は恥ずかしいのか顔を手で覆った。
「なんや、そんなことかいな。」
小草若は自分が拒否されたのではないとわかって心底安心した。
「そんなことちゃいますよ!昼間は家事もお稽古もしましたし…兄さんに
汗臭い子やって思われたないです…」
またもや消え入りそうな声で答える喜代美に小草若は愛しさを募らせた。
「わかったわかった。じゃ、一緒に風呂入ろ。」
「ええ!?」

597:草月 ◆ACiteNl50A
07/12/14 12:52:43 uLVsLjX/
小草若 最後の戦い 5@Sweet Snow Magic

喜代美はバスルームにいた。棚には高級そうなシャンプー類が並び、バスタブは
バブルバスにしてあった。
(こんなん、外国の映画でしか見たことあらへん…!)
急いで髪と身体を洗い、お湯につかっていると小草若が外から声をかけた。
「着替えは俺のシャツしかないねんけど、構へんか?」
「はい!十分です!!」
「…入ってええか?」
「はい!」
喜代美の裏返った声に思わず小草若は吹き出してしまった。
(俺かて十分緊張してるんやで。喜代美ちゃん。)
小草若が扉を開けると喜代美はバスタブに肩どころか顎あたりまで浸かって
いた。
「あの…電気消して下さい。恥ずかしいです。」
「ええよ。」
小草若は浴室の明かりを落とした。しかし窓からは夜なお明るい大阪の街が
バスルームを照らしていた。
「あんまり変わらんですね…」
「せやな。」
喜代美はバスタブに浸かりながら体を洗っている小草若の身体を横目で見た。
(細いけどやっぱりがっしりしとんなる…)
「どないした?」
喜代美の視線を感じた小草若が声をかけた。
「何でもないです。」
「そう?」
シャワーで身体を流した小草若はバスタブに入った。
(どないしよう…緊張してきた…)
「喜代美ちゃん、こっちおいで。」
小草若が後ろから喜代美を抱きしめ、膝に乗せるような形で座った。
(ななな、何か背中に当たっとる!)
「喜代美ちゃん、こっち向きぃ。」
「ん…」
二人は再び唇を重ねあった。
ようやく唇を離した二人の間を銀色の糸が繋いだ。喜代美にはもう、
自分の体が熱いのはお湯のせいなのかキスのせいなのかわからなくなっていた。
「兄さん…」
小草若の舌が首筋を這いながらその手はゆっくりと柔らかな乳房に触れた。
「あっ…そこは…」
「やらかいなあ…喜代美ちゃんの体はどこもふわふわやな。」
小草若の指先と唇が、まるで喜代美のすべてを確かめるように動き回る。
小草若の触れる所すべての体温が上がっていくような感覚に喜代美は陥った。
「はぁっ…ん…こそう…じゃく…兄さん…っ…」
喜代美の甘い声と吐息が小草若をより一層昂らせた。
「喜代美ちゃん…ほんまに…可愛いらしいで。好きやで…」
好きだと耳許で囁く声に喜代美もまた、自分が昂っていくのを感じた。
「あんっ…!」
小草若は自分の手には余る程の喜代美の柔らかい乳房の先端に触れ、もう
一方を舌で愛撫した。突然訪れた甘く切ない快感に喜代美は戸惑った。
(自分の身体やないみたい…さっき飲んだお酒のせいや…)
「いや…あっ…!」
最も敏感な部分に指を這わせるとそこにはお湯とは明らかに違う、粘度の
ある熱い液体が溢れ出てくるのを感じて小草若は嬉しくなった。
少し指をずらし、茂みの奥にある柔らかな草の芽のような部分を探り当て、
ゆっくりと弄んだ


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