07/10/12 18:35:34 i2TnILM6
お忍びで城下の様子を見て回っていたアンリエッタは、体の不自由な者に対する配慮があまり上等でないことに気がついた。
「すぐに改善するよう各所に通達しなさい」
「はっ、了解しました」
こうしてトリスタニアの各ギルドは、あれこれと工夫して、体の不自由な者に対する配慮を強化することとなった。
トリスタニアの街路を走る乗り合い馬車のギルドも、体の不自由な者がいつでも座れるように優先席を設けることとなった。
そして迎えたサービス初日。
まずやってきたのはワルドである。
「お客様、こちらのお席へどうぞ」
御者はワルドの義手を見ながら愛想よく言った。
次にやってきたのはメンヌヴィルである。
「お客様、こちらのお席へどうぞ」
御者はメンヌヴィルの目を見ながら愛想よく言った。
次にやってきたのはルイズである。
「お客様、こちらのお席へどうぞ」
御者はルイズの胸を見ながら愛想よく言った。
馬車は木っ端微塵になった。