【絶望先生】久米田康治エロパロ総合 Part10【改蔵】 at EROPARO
【絶望先生】久米田康治エロパロ総合 Part10【改蔵】 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
07/10/08 17:21:39 A2BBtJkk
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            レ. l   ,     ヽ--'    ,ノ   }/
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3:名無しさん@ピンキー
07/10/08 17:24:04 g9AX2ME7
乙っこみなす

4:名無しさん@ピンキー
07/10/08 20:38:57 0aB9TR6h
乙、そして保守。

5:105
07/10/09 00:32:22 Ktw66fHj
素晴らしい速さ!!感嘆します。>>1乙です。430氏の埋め小ネタがもう見られるなんて!!・・・って私のせいですよね・・。
妄想加害者(前科2犯)の105です。妄想警察に捕まる前にツンデレラの続き投下します。
むこうでやった方が良いのか迷いましたが、前回430氏の邪魔になったことがトラウマなのでこっちで投下します。
やはりエロ無しです。遅い時間になってしまってすいませんでした。

6:ツンデレラ13
07/10/09 00:33:31 Ktw66fHj
扉をぶっ壊して入ってきたのは、なにやら車(車輪)のついた黄色い塊でした。後ろの方にギャリソンがしがみついています。
ギ「危ない、王子!!!!!!!!!!!!11」
ノ「へ?ってうわああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
王子は、その黄色いモノにぶつかられてしまいました。(車楽)
そこで、黄色いモノ、もといラインバックはおとなしくなり、止まります。ギャリソンと女性警備員が王子に駆け寄ります、が、
それより早く、ラインバック、もといランボルギーニの中から誰かが出てきます。
それは、大変美しく着飾っていて、なおかつ自身の髪は例えるならカラスの濡れ羽色、細くすらりとした体型は、
例えるならカワセミのような・・・、そう、小鳥。小鳥のような少女、ツンデレラでした。
警「・・・!?」
ギ「なんと・・・!?」
ツ「はあはあ・・・すごい速さだったわ・・・」
ラインバックは、彼女を落っことして、さっさと元来た道を帰っていきました。そのお陰で、ツンデレラにも王子の姿が見えます。
夢にまで見た、しかし写真でしか見たことの無かった王子様は、仰向けになって泡吹いて倒れていました。これは絵としてやばいです。
ツ「ええっ、お、王子様っ!?すいませんすいません、本当にすいませんすいません!!」
ホールには一人謝る声だけが響いていました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7:ツンデレラ14
07/10/09 00:39:15 Ktw66fHj
ここは、王子様の記憶の中。15年前の町並み。そこを、大きな馬車が通っています。周りの人間はそれを直立不動のまま見つめます。
馬車の中には王家の人間が入っているのです。みな、不審な動きをして、警備員に酷い仕打ちを受けないよう、恐れているのです。
そんな緊迫した雰囲気の中の馬車は、実に和やかでした。
もうすぐ7歳になろうかという王子様が、隣の国の王様から貰ったボールで遊んでいます。
すると、突如大きくガタンと馬車が揺れ、王子はそのボールを馬車から落としてしまいました。
飛び出したボールはテンテンと勢いよく人ゴミの方へ飛び出したのですが、人々はそれをあろう事か避けるのでした。
貰ったばかりの大事なボール、訳も分からず王子もまた馬車から飛び出しました。
王様たちがあわてて馬車を止めさせます。王子は馬車から落ちたとたん、すっ転んでしまいました。
しかしそんなことはなかったかのように、ボールを探そうとしています。
生まれて初めてたった一人で見た世界は、大人たちの謙譲とも嫌悪とも解らぬ、真っ黒な視線に囲まれていて、ボールの姿など
見えませんでした。王子は不安でたまらなくなり、泣き出してしまいます。そこで、女王様が現れます。
女「あらあら、大丈夫ですか?ノゾム?」
王子は、痛みで泣いているんではないのです。泣き出した視線は女王様も感じていますが、そんなのはないかのように振る舞います。
女「はいはい、痛かったですねえ。・・・それと、ボールは後でまた用意してあげますわ。だから泣きやんで下さいね」
ノ「うっうっ・・・でも、でもお母様、ボール、ボールはこのあちゃりにきっとまだありましゅ・・・」
女「・・・そうね、でも私たちは、探すことは出来ないのよ」
ノ「・・?なんで・・ですか・・?」
女「それはね、貴方が、王様の子だからよ。王子様は、ボールなんて探してはいけないの。ノゾムは偉いから、わかるわよね?」
女王様は王子の答えを待たずして、手を取り連れて行きます。
ノ「あっ、あっ、お母様。でも、でも、・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんなとき、人混みの方で大きなざわつきが起こります。女王様、王子様がそこを見ると、
2歳くらいでしょうか、一人の少女がこちらへ走ってきます。
いやそれよりも、特筆すべきはその出で立ち。
ひもで髪を後ろに短く結び、ボロボロの、おそらく元は雑巾だったのではないかというくらいの服を着た
少女が、その姿に合わぬ、高級そうなボールを持っています。どれほどの距離を走ったのか、
はあはあという息遣いがここまで聞こえてきます。
ノ「僕のボールぅ!!」
その声に少女がにっこりと微笑み、尚のこと近づいてきた時、二人の間に、白髪の男が割って入ります。
ギ「お止まり下さい!!」
その声に小さい2人はより小さく縮こまってしまいます。
ギ「ボールをとっていただいたのですね。有り難うございます。ですが、失礼ながら、
貴方のような者が、王家の人間に接触することは出来ないのです。ボールをおいて、そこを去っていただきますか?」
女「・・いいえギャリソン、そこをどくのは貴方の方です。」
ギ「!!?・・・・・・・・・わかりました、失礼しました」
そういうと黒服は女王様、王子様にそれぞれ一礼して、無言のまま馬車の方に歩き出しました。
女「御免なさいね。彼も悪気があった訳じゃないのよ。と言っても、まだ解らないわよね」
女王様は周りを気にしてか、ひっそりと小声で話す。包容力のあるその言葉遣いに安心してか、笑顔を取り戻しました。
少女は、無言で王子様にボールを渡します。王子は、そのボールを嬉しそうに眺めてから、一言
ノ「ありがとお!!」元気な声で礼を言いました。周りの人間は一層騒ぎ出します。
王家の人間が、ましてあんなみすぼらしい格好の少女に口をきくということは、それだけとんでもないことなのです。
女王様が、ノゾムの腕を少々強引に引っ張って帰る際に、少女とすれ違います。
女「本当に御免なさい。今日のお礼は、いつかきっとしますからね・・・」
女王様はボソッとこぼすように言いました。後頭部で縛った髪を揺らしながら歩いて、馬車へ乗り込みました
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

8:ツンデレラ15
07/10/09 00:39:52 Ktw66fHj
王子は、当たり所がよかったのか、ゆっくりとでしたが意識を取り戻していきました。目の前には泣いて謝る人物がいます。
ノ「夢・・・?貴方は・・・何をしているんですか?・・・あ・・・!!」
王子は一週間誰とも目を合わせない用に努めて来たのですが、ここに来て目を合わせてしまいました。
一週間ぶりの人間に瞳は、涙に濡れて温かい輝きを見せていました。
ノ「あ、ああ・・・!?」
王子様の瞳にその光が差し込んできます。
ツ「あ!王子様!!目を覚ましてくださいましたか!!・・・すいませんすいません!私のせいでこんな事になってしまって・・・」
ノ「あ、ああ・・・(何だろうこのヒトは・・?)」
ギ「待ちなさい!貴方は一体何者ですか!」
ツ「え、えと、私は・・・」
当然です。どこの誰とも解らぬ人間が、これほど派手な登場をしておいて、怪しまれないことはありません。
女性警備員も、その鋭い眼で睨みを効かせます。
ツンデレラはパニックにパニックが重なり、口をきくことが出来ません。すると王子が、
ノ「やめなさいギャリソン!怯えてしまってるじゃあないですか!彼女はただ、舞踏会にいらしただけです!私が認めます!!」
ツ「お、王子様・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ノ「お嬢様、私と踊っていただけますか?」
なんと言うことでしょう、王子自らお誘いなさるなんて。
本来、相手が王子ともなると、身分の低い者から誘うのが通例なので、ギャリソン始め会場の人たちはひと騒ぎです。
ツ「そ、そんな、私のような者と踊られては、王子様のお手が穢れてしまいます!」
これまたとんでもないこと、王子のお誘いを断る人間など、他にこの国にはいないのではないでしょうか。
王子は一瞬ためらった後、ツンデレラの手を強引に握りました。
ツ「あ・・・!」
ノ「そんなことありません・・・。それとも、私のような者では力不足でしょうか」
ツ「そんな・・とんでも、ない、です」
彼女の目から光るモノが溢れました。
ツンデレラは生まれて初めて、人間の温かさを、その手の平から感じた気がしました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

9:105
07/10/09 00:40:46 Ktw66fHj
はい105です。私みたいのが一番目ですいません・・・。
私がもたもたしているからこんな半端なことになるんですねえ。すいません。
明日も来ます。ちんたら投下してすいません。では失礼します。

10:名無しさん@ピンキー
07/10/09 01:19:44 hb1WFLho
>>9相変わらず予想出来ない展開にGJ

11:名無しさん@ピンキー
07/10/09 07:30:03 Jcbz6cL9
明日、発表か。
二期…を通り越して劇場版とかな。

12:名無しさん@ピンキー
07/10/09 07:44:22 XYOvHQNJ
腐女子じゃなくて嫌百合厨です。百合が撤退してるのに801を投下する人がいたら追い払いますよ。

13:名無しさん@ピンキー
07/10/09 09:03:50 4lWMqzzs
>>12
しつこいぞ。わざわざ新スレに来てまで蒸し返すな。死ね。

14:名無しさん@ピンキー
07/10/09 09:06:30 mot54KSH
※荒らしはスルーが一番です。
 荒らしに対するレスも荒らしとみなされます。

スルーライフ スルーライフ

15:名無しさん@ピンキー
07/10/09 09:14:17 m50azusq
>>9
GJ!
今夜も来てくれるのか楽しみにしてるよ!

16:名無しさん@ピンキー
07/10/09 09:23:53 Jcbz6cL9
しかし、神数もそれなり。
なおかつ、長編・短編共にクオリティ高杉。
たまにでる論争好きの厨供以外は極めて和やか。
久米田板はどれも見本みたいなスレよの…。


全ての起源、173氏は…。

17:名無しさん@ピンキー
07/10/09 09:31:22 Jcbz6cL9
そしてツンデレ神に心より、GJ!

18:前スレ 42
07/10/09 17:25:45 URBNYH5A
>>105
ツンデレラGJです。
毎回楽しみに読ませていただいてます。

ネタが3本程溜まっているのですかどれから投下したらいいですかね?
需要が多そうなものから投下したいなと思ってます。

内容としては
①あびる続き物
②霧×交 短編
③まとい×望 短編
です。


てか、私なんかが今更投下なんかしていいんですかね…?

19:名無しさん@ピンキー
07/10/09 17:28:10 tERTdycP
>>18
もし小ネタお持ちでしたら、一緒に前スレ埋めませんか?ww

20:名無しさん@ピンキー
07/10/09 17:46:20 oEdruSOr
>>18
もしかして猫の瞳の方?もしそうなら是非続きが見たいので①希望。
人違いなら③。でも、自分の書きたいモノ優先でも言いとオモ

21:名無しさん@ピンキー
07/10/09 17:53:11 cJ+H3Lgi
>>20
今すぐ前スレにダッシュしろ

22:名無しさん@ピンキー
07/10/09 18:07:26 oEdruSOr
>>22
ダッシュしてきた、ありがとう。

23:9-292
07/10/09 18:46:24 nWyJ8ORZ
>>22
あちこち移動させてしまい、却って申し訳なかったです。
ちなみに>>18さんとは別人であります。

『猫の瞳』の2章後半部分を投下します。
相変わらず非エロ長いです。
実は元々30レスぐらいあったのを削っていたり。

【注意点】
「望受けイラネ」「本番なしウザス」と言う方はスルー推奨です。

10レスほど消費予定

24:『猫の瞳』2章⑤/14
07/10/09 18:48:08 nWyJ8ORZ
************
「先生、結構熱心に頑張っていますね」
 放課後、図書室で地図を調べている望にあびるは声を掛けた。

 望は子どもっぽい目付きをして、あびるを見た
「先生こういう怪奇っぽいの実は好きなんですよ。
19歳の芸能人の妹が成人式を挙げたとか、80時間以上残業したのに給与明細
では残業時間が消えうせているとか。ドキドキしませんか?」

「ま……まぁ、それもある意味怪奇ではありますね」
 あびるは微妙に額に線を走らせつつも、同意した。

「それに、なんだか切ないですしね」
「え?」
「だって、風浦さんの話だと、この猫は50年以上交尾してなかったのでしょう?
そうまでして飼い主のお墓参りしたいなんて、何だか叶えてあげたいじゃないですか」

 そうなのだ、可符香や猫に色々聞いたところ、猫又は交尾してしまうと死んで
しまうとの事なのである。つまり、あらゆる猫又は童貞か処女という、極めて
禁欲的な妖怪なのだ。
 猫の性欲は極めて強く、発情期に交尾できないとストレスで死ぬ事もある。
 それを50年以上も続けてきたのだから、相当の執念だろう。

「そ……そうですね」
 2人の声が広い図書館に静かに響いている。今、この図書館には2人以外に
人影はない。
 男性と2人きりで「交尾」などと話しをしていることに急に恥ずかしさを感じて、
あびるは思わず顔を逸らしてしまう。

「意外ですね。先生がそんなことを言うなんて」
 横顔を蛍光灯の光に晒しながら、何気なくあびるは呟いた。
「そうですか?楽しければ笑い、悲しければ泣く。これは自然の摂理で、人も
 動物も変りませんよ。誰かを恋しがる気持ちは、猫も同じでしょう」

 望の声の調子がとても穏やかなのに驚いて、あびるは顔を上げた。
 2人の目線がピッタリと合った。望はすぐに目を逸らしたが、一瞬の輝きに
あびるはハッとした。

 眼鏡の奥の灰色の小さな瞳は、世の中を斜めに見るかのように物憂げそうに
霞んでいたが、その奥には乳白色の光が漂うように輝いていた。

(なんて優しい目なのかしら……)
あびるの胸がきゅんきゅんと高鳴った。頬が桜色に上気し、目の奥がじんじんする。
急に息が苦しくなって、吐息をついた。
(なんだろう・・胸が苦しいのに・・なぜかとっても心地よい・・)

 戸惑うあびるを余所に、望は精緻に地図を調査し、中国地方のある村に飼い主
らしい人物が住んでいたという事まで突き止めたのだった。

************

25:『猫の瞳』2章⑥/14
07/10/09 18:49:11 nWyJ8ORZ
***********
 週末―
 土曜日の朝。
 望とあびるは、いよいよ飼い主が住んでいたと言われる村に向けて出発した。
 遠出になるので、あびるは1泊することを父親に納得させていた。

 新幹線の中で、2人は今後の予定について協議していた。
「先生。とりあえず、岡山で降りてからローカル線で北上するというので良いですか?」
「そうですね。○×村の温泉宿を予約してあるので、そこを拠点としましょう」

 その時お腹が「ぐ~」となって、望は一瞬で真っ赤になった。
「そろそろお昼にしましょうか」
 あびるは特に表情を変えずにそう言うと、バックから2つの包みを取り出した。
「実はお弁当を作ってきました」

「え、小節さんがですか!?」
 意外そうな望の様子に、少しムッとした顔をする。
「私だって、料理ぐらいしますよ。父と2人暮らしですからね」
「そうでしたね」
 思わぬ僥倖に頬を緩める望。現金なもので、取り憑いた猫に感謝の念すら感じている。
 受け取った弁当を開くと、それは中々豪華なものだった。

 綺麗な三角形に整えられた小さなおにぎりが3つ。肉詰めのピーマンとロールキャベツ
が並べられており、なにやら尻尾をモチーフにしたウインナーにプチトマトとこれまた
尻尾を型取ったリンゴが添えられている。

「おお。これは美味しそうですねぇ」
 おしぼりで手を拭くと、大喜びで望はおにぎりを取った。
 人差し指でおにぎりの真ん中をグリグリすると、種を抜いた梅干しが出てくる。
「梅ですか。いいですね。私、大好きなんですよ」

 嬉しそうに梅を食べる望に、あびるは目をパチパチさせて言った。
「中身だけ食べるんですか?」
「ええ、外側から食べ始めて中身を食べる寸前に列車事故にあったら大変ですよ。
無念で化けて出なくてはならなくなりますからね」
「そ……そうですか……」

(まあ、食べ方は人それぞれだよね)
 気を取り直して、自分の食事に集中しようとするが、ふと見ると望はなにやら肉詰め
ピーマンの肉だけ取り出して食べている。
「…………」
 あびるの冷たい視線を感じたのか、望は慌てて言った。
「い、いや、その私、赤ピーマンじゃなければダメなんですよ。ほら専用だから専用。
大佐が緑に乗っていたら変でしょう?」


26:『猫の瞳』2章⑦/14
07/10/09 18:51:19 nWyJ8ORZ
 良く分からない言い訳をする望に、あびるは情けない気分で<どよんど>した。
 肉をうまく詰め込むのに1時間も掛けて悪戦苦闘していたのだ。

「美味しいですよ、このお肉は。とても柔らかいです。小節さんは、料理が上手
ですねえ」
「そ、それはどうも」
 望の箸の動きは軽快で、あびるの料理に満足しているようだった。あびるが
ホッとしながらお茶を飲もうとした時、また望が奇妙な行動をしているのが目に入った。

「あぁ、なんでロールキャベツをバラして食べるの?」
「なんでもかんでも、一緒にしたら大変な事になりますよ!
ツインファミコンとか黒歴史ですし、多機能コピー機は故障率50%増しです。
複数の機能を一緒にした商品は大抵が残念な結果になるんですよ!」
 そう言うと、キャベツを巻いているカンピョウを箸で外し、分解作業を開始した。

 あびるは一瞬泣きそうになったが、なんとかこらえる。
 ピクピクとこめかみを震わせて、望の弁当箱を取り上げた。

「小節さん、食事中にお預けなんて酷いじゃないですか!」
「問答無用ですよ、先生。こういう時の躾け方についてよく知っていますからね」
「し、躾け……?」
「そう、躾け。先生は今、半分猫ちゃんですから。愛玩動物はしっかり躾けしないと」
―あ、愛玩動物!なんて絶望的なことを言うのですかこの子は!
 望の脳裏に、首輪と尻尾を付けられ訓練を受ける自分の姿が浮かんだ。
 何故か胸の動悸が強くなる。なんだか、余り絶望的でもないような気がしてきた。
 期待と不安に駆られて、あびるのほうに目を向けると、彼女はロールキャベツを箸で
つまんで、望の口に近づけた。

「あ~ん」
「ぶっ」
 望は、危うく尻尾型ウインナーを噴き出しそうになった。
「な、なんですか、失礼な!皇帝ペンギンはこうやったら何でも食べてくれました」
「あの野郎!……ではなくて……私はペンギンと同等ですかっ」
「ロールキャベツは一緒に食べるからおいしいんですよ」
「……ま、まあ、バラバラにしたらロールしてないただのキャベツですしね」
 眼鏡を人差し指でずり上げつつ、節操なく意見を変える望。

「そうでしょう?だから、その、ほら、あ~ん」
 周りを気にしつつ口を開けると、口の中にロールキャベツを優しく置いてくれた。
 あびるも恥ずかしいらしく、しきりに言葉をつないで誤魔化している。
「ピーマンも食べなければいけませんよ。ツノがあればいいのでしょう、ツノが」
 緑ピーマンに楊枝を突き刺して、ツノっぽくすると、望の口元に運んだ。
「何だか尻尾のようになりましたが、コレはコレで可愛いわ」
「ええ?だ、ダメですよ。ズゴッ●にツノないです……ムググ……モグモグ……
ああ、結構美味のようですね、コレ。」
 ただの食わず嫌いだったようだ。
…………

 岡山に到着すると、新幹線から降りてローカル線に乗り換える。

「こっちですよ、先生」
 望がどっちに行けば分からずキョロキョロしていると、あびるがしなやかな身体を
彼の横にすべらせて、手をつないできた。
 手のひらの柔らかくてしっとりした感触が心地よい。
 望がビックリして彼女の顔を見ると、表情をくずさずに言った。
「手をつなぐことは躾けの基本ですよ。エルベスラッコは、手をつないで上げると
安心して言う事を聞いてくれるの」

27:『猫の瞳』2章⑧/14
07/10/09 18:52:52 nWyJ8ORZ
*********
かぽーーーん

「これは優雅ですねえ。露天風呂ですか」
 旅館に着き荷物を置くと、望はさっそく入浴タイムと洒落込んでいた。
 大きな風呂場には、彼以外誰もおらず、完全な貸切である。
 天を仰ぐと、太陽はすでになく、満天の星空に煌々と輝く月が輝いていた。

「この星空は、東京ではお目にかかれませんねえ」
 軽快に鼻歌などを歌いながら体を流し、眼鏡を外して頭を洗う。

 扉がカラカラと開く音がして、誰かが入ってきた。
 望の隣に椅子を置き、体を洗い始める。

(こんな広い風呂場なのに、わざわざ隣に座るなんて。まさか、そっち系のお方
ではないでしょうね)
 曇ったレンズを指で拭いて、眼鏡を掛ける。
 チラリと横目で見ると、白い肌、やわらかそうな肉付き、なだらかな曲線・・・

「わ!こ、小節さん!なんてお約束な!」
「どうしたのです、そんなに慌てて」
「ど、どうして男子風呂に?」
「男子風呂?ここ、混浴ですよ」
「な、なんですって? そういえば、よく確認して来ませんでした!」

 あびるはいつもの三つ編みを下ろし、髪を洗っている。
 あちこちに包帯を巻いている所為で、裸体の何割かは隠されていたが、
それ以外の部分は全く隠そうともしない。
 魅力的な胸のふくらみも、股間にある黒い繁みも気にせず男の目に晒している。

「小節さん、恥ずかしくないんですかっ!?」
「私、昔から父とお風呂入っていたせいか、混浴に抵抗ないんですよ」
 あびるは少し微笑して、頭にシャンプーを掛けている。

 あびるが頭を洗うのに夢中になっている隙に、チラリとその肉体を盗み見ると、
少女のあまりの素晴らしい肉体に息を呑んだ。
 透き通るような白い肌、ふくよかで形の美しい乳房、腰はきゅっと括れ、
引き締まったおしりへとなだらかに流れており、多くの男女達が追い求めている理想的な
曲線美を描いていた。
 これだけの見事なボディを持っていれば、他人に見せても劣等感は感じないだろう。

 望の股間はたちまち反応し、痛いくらいに膨れ上がった。
 しかし、彼を責めるのは酷というものである。これだけの芸術を見せられておっきおっき
しない男がいるとしたら、最早男の末期を迎えた者だけだ。

28:『猫の瞳』2章⑨/14
07/10/09 18:53:31 nWyJ8ORZ

(う……ま、まずいですよ)
 通常の3割増しほどに、高々とそびえ立った絶棒を見て、望は慌てて前かがみに
なりタオルでそこを隠した。熱い露天風呂だというのに、冷や汗がポタポタと
望の額から床に落ちる。

 頭を洗い終わったあびるは、伸びをするように立ち上がると、望の背後に移動した。
ふくよかな胸がぷるんぷるんと揺れて、望の視覚を惑わす。

「お背中流してあげます」
「えええ!?先生、お約束な人気取りは感心しません!」
「まあまあ、遠慮しなくていいですよ。私、お父さんの背中も良く洗うから」
 あびるは笑ってそう言うと、タオルに備え付けのボディシャンプーをたっぷりつけ、
望の背中をごしごしと洗い始めた。
―ああ、いけない。こんな事は。過ちの始まりになる予感がします。

 それなら拒絶すればいいのに、為すがままになっている望。
 もちろん、お約束に期待してドキドキしているのである。

 望のそのような葛藤を知ってか知らずか、あびるは背中から臀部にかけて、
慣れた手つきで洗っていく。
 尻尾の部分に到達すると、手を休めて観察し始めた。どうやらこれが目的だった
ようだ。

「ふーん。やっぱり、お尻から生えているように見えますね」
 白い毛に覆われた尻尾は、湯煙の中でピクピクして動いていた。
 ふさふさとして毛並みをそっと撫でた後、タオルは使わず、手にソープを塗りつけて
尻尾も洗い始める。
「尻尾はとても敏感だから、丁寧に洗わないとダメですよ」
―あぁ……手の感触が柔らかい……
『にゃにゃにゃあ………』
 普段は無口な猫も、尻尾を触られると反応してしまうようだ。

「素晴らしいですよ、先生。やっぱり、お墓参りした後も尻尾は付けたままにして
おきましょうよ」
「い、嫌……ですよ」
「どうしてですか?他人に見つかる心配はないでしょう?」
 あびるは背中を洗い終えると、望の前に移動した。
 起伏のある魅力的な裸身が視界に飛び込んできて、望の心拍数は一気に上昇した。
 湯にあたったのか、少女の発散する甘い香りにやられたのか、望のあたまはボンヤリ
と霧がかかったようになり、あびるの行動を制することができなくなっていた。

「ま……前は……自分で……」
「いいから、いいから」
 あびるは、望を制すると膝をついて、彼の首筋からタオルで洗い始める。
 首、鎖骨、肩と洗った後、腕を持って挙げると脇の下も丁寧にボディソープを
まぶしていく。

29:『猫の瞳』2章⑩/14
07/10/09 18:54:03 nWyJ8ORZ
 広い露天風呂に男と女の深い息遣いが立ちこめ、2人の間だけ湯気が集まった
ような錯覚を覚える。
 タオルで男にしては華奢な胸を洗うと、くすぐったいような刺激が望の全身を包み、
絶棒がぴょこんと跳ねた。

「?」
 あびるは不思議そうな顔で、さっきからぴょこぴょこと動いている部分を
見詰めた。望の腰にはタオルが掛けられており不自然に盛り上がっている。

 好奇心に駆られて、あびるはサッとタオルを取った。
「あ……だ……ダメ……ですよ」
 最終防衛ラインを呆気なく突破され、望は弱々しく抗議の声を挙げる。
 大きく反り返り、真っ赤に膨れ上がった絶棒があびるの目に映った瞬間―
「しっぽーーー!!」
 あびるは奇声を上げると、望の絶棒を<ぎゅむむ>と握り締めた。

「あうう!ま……間違えですよ!!」
 慌てて望が指摘すると、あびるはギョッとして急いで手を離した。
 
「お、お父さんのと、ずいぶん違ってたから」
 さすがに顔を赤らめて言い訳をする。しかし、その視線は絶棒から離れようとしない。
 よく見ようと少し顔を近づけると、ものすごい異臭が漂ってきた。
 あびるはその整った顔をしかめて、なじる様に呟く。
「先生……ちゃんと洗ってますか?」
「ぅ……」
 望のアソコは仮性包茎のため、垢がたまりやすいのである。
 その上、宿直室暮らしのせいで風呂に入る回数が減っていた。
 望はすっかりションボリして俯いてしまった。

「ふう」と溜息を吐いて、あびるは下ろした髪を掻きあげる。
「こっちも躾けをしないと駄目みたいですね。私が洗ってあげます」

―そ、それだけは、ダメですよ。小節さん!
 望は制止しようとしたが、何故か体が動かない。
 緊張と興奮で舌が張り付いたようになり、うまく喋れない。
 なんとか首をぶんぶんと横に振ったが、その動きは緩慢で説得力がなかった。

 あびるは尻尾を洗うとき同様、手の平にボディソープを塗りつけた。
 何やら危険な雰囲気が優美な露天風呂の空気を変えていた。
 2人の胸はこれまでにないほど高まり、心臓の音がお互いに聞こえるのではないか
と思うほどであった。

白く細い指がそっと絶棒に触れると、まるで喜んでいるかのように絶棒がピクピク
反応した。


30:『猫の瞳』2章⑪/14
07/10/09 18:54:43 nWyJ8ORZ
 その動きに、あびるの胸がきゅんと高鳴る。
「なんだか、こっちもピョコピョコしていて可愛いですね」
 どこかうっとりした調子で言い、尻尾を掴んでいた手を離して両手で絶棒を握った。

 10本の指を絶棒に絡めて、ゆっくりと皮を剥き、竿から亀頭にかけてゆっくりと
ソープを塗りつけた。
 壊れ物を扱うように優しく竿を摩りながら、まんべんなく塗り付けていく。
 亀頭のくびれた部分に溜まっている白い恥垢を、嫌がりもせず細い指先で掻き出し
てやりシャワーの水を掬って洗い流して綺麗にしてやった。
 漂っていた腐臭が消え、シャンプーの匂いが取って代わっていく。

「いい子ね……」
 まるで子どもを抱いた母親のように優しげに囁くと、手のひらを亀頭に乗せて
撫で撫でした。
 暖かくしっとりとした柔らかな肌が亀頭を包み、望はほんわかとした幸福な気分に
蕩けそうになった。
 その一方で、発情した女のフェロモンが温泉の湯気に交じって漂い、望の嗅覚を刺激した。
「あぁ……、あぅ……」
 きわどい官能がじわじわとせり上ってきて、望は切なく喘いだ。
 いけないと思いつつ、欲望に負けて望は自らの股間に手を伸ばそうとする。

「悪い子!」
 ピシャリと、その手をあびるは厳しく打った。
 望の白い手がみるみる内に赤くなる。
―え……?
 望は痛みよりも打たれたことにショックを受けて呆然とした。
 それまで、優しく扱われていただけにそのショックは極めて強いものだった。
「こ……小節……さん?」
「少しくらい我慢しなさい。みっともないですよ」
 褐色の瞳と深緑の瞳をキラリと光らせて、望を睨む。
 そのなんとも言えない威圧感に、望は身動きできなくなってしまった。
『躾け』という言葉が耳奥で何度も響き渡った。

「先っぽもこんなに濡らして。これって興奮すると出てくるのでしょう?」
 確かに亀頭は先走り汁でテラテラと光っていた。
 望は、羞恥心で真っ赤になった。
「他の子ともこんなことしているのですか?」
「そ……そんなことしてません……。」
「ふーん………」
 突然あびるは黙ってしまった。
 眼鏡が曇ってよくは見えないが、唇は悔しそうに強く噛まれている。
 どことなくその瞳には涙を湛えているようだった。

31:『猫の瞳』2章⑫/14
07/10/09 18:55:20 nWyJ8ORZ
―小節さん、もしかして私のことを……?
 そうであって欲しいという期待とまさかという不安で、頭の中がゴチャゴチャ
になる。呆然とあびるの顔を見詰めていると、あびるは溜めていた涙を見られた
事を恥じるかのようにそっと目を伏せた。

 再びその瞳が開けられたとき、涙は消えうせ、代わりに悪戯っぽい光が浮かん
でいた。あびるは少し上目遣いになると、甘く囁いた。
「先生……続けて欲しい?」
「は……はい……」

「そう……どうしようかな……」
 あびるは、前立線を指の背でそっとなぞり、親指の腹で竿を軽く扱いた。
 そして、片手で尻尾を再び握り、くいくいと引っ張る。
「くぅ……。うぅう……」
軽い刺激の連続に身体が焦れ、望はもどかしい気分に悶えた。

―だ、ダメです。もうPTAも世間も知った事じゃありません。

 男としてのプライドも教師としての意地も全て捨て、顔を歪ませながら
懇願をする。
「お……お願い……します……。続けて下さい……」
 しかし、あびるは知らん顔をして絶棒を指で弾いたり、小指でカリカリ掻いたりして
遊んでいる。
「こ……小節……さん……」
すると、あびるはチラと望の顔を見た。
2人の瞳が交錯する。

―ああ……こ、これは……!
 ゾクッと来るその瞳―
 少女のオッドアイは、男を惑わすような色っぽい艶を帯び桃色にけぶっていた。
 しかし、その奥には強い意志の光が月の光に反射して煌々と輝いているのだ。
 夕日の中で輝いていた神秘的な瞳を思い出し、望は震え屈服してしまった。

「あ……あびる……様!あびる様……お……お願いいたします」
泣きそうな気分で―いや、望はすでに目に涙を浮かべていた―年下の少女に
とりすがんばかりに哀願し始めた。
 望は、更なる快楽が欲しいのか、それともそれを言い訳に、目の前の少女に
従属したいだけなのか、良く分からなくなってしまっていた。

あびるは何が起こったのか分からず、ぽかーんとした表情をして目をパチパチさせた。
しかしすぐに、男を射るように蔑むような眼差しを向けた。

「情けないですね、先生。教え子に『様』付けですか?」
「す……すいません……。」
完全に馬鹿にしきった口調で言われ、望はシュンとしてしまう。
しかし、望の絶棒はビクビクと震え、さらにガチガチに硬くなっていくのだ。
―あぁ……な……なんですか、この感覚は……


32:『猫の瞳』2章⑬/14
07/10/09 18:56:08 nWyJ8ORZ
 嬲られるほどに、奇妙な感覚が全身に広がり、目の前にいる少女が崇拝すべき
存在に思えてしまうのだ。もしかすると夕暮れに直立していた少女を見た時から、
この上下関係は決まっていたのかもしれない。

「お墓参りが終わっても、猫ちゃんに取り憑かれたままでいいですよね?」
 あびるは自分の優位を感じて、ちゃっかり外交交渉に打って出た。
 今の望には何の外交カードもない。
「う…うぅ……はい…」
「やった!」
 望がしぶしぶ同意すると、あびるは可愛く喝采の声を上げた。

「先生……どうして欲しいの?」
 実のところ、あびるも初めての経験で良く分かっていないのだ。
 小首を傾げて、望に聞いてしまう。
 上目遣いに男を見上げて、素朴に聞いてくる少女に、望は欲望を抑えることが
まったくできなくなっていた。
 あびるの白く端整な顔に彩を添えている、ピンクの唇が目に映る。
濃いピンク色をした肉付きのよい唇―
望の頭の中がグルグルと回転し、意識せずに声に出していた
「く……口で……」
 モラルも聖職者としての誇りも忘れて、望は淫らなお願いを教え子にしていた。
 脳みそがふやけたようになり、最早まともな判断ができそうにない。

 あびるは少しためらったが、意を決したように小さく頷くと、顔を緊張で
引きつらせながら、望の股間に近づけた。

望が息を詰めて、少女の動きを見守る。
ピンクの可憐な唇が震えを帯びながら、排泄器官に寄せられる。

「……先生の尻尾………に、私のファーストキス上げるね……」
微かに呟くその囁きは、望の耳には届かない。
あびるは目を伏せ、先走り汁をトロトロと流している鈴口に、そっとキスをした。

ふっくらとした唇を絶棒に押し付けつつ、舌を這わし、先走り汁を舐めとっていく。
絶棒から伝わってくる望の鼓動と、あびるの高鳴る胸の鼓動がシンクロして
お互いの存在を伝え合っていた。

まだまだ稚拙な動きだが、じわじわとした快感が望の全身に上ってきた。
チラチラと上目遣いで男の様子を気にする表情も可愛らしい。
「う……ぅ……う……。」
刺激自体は軽いものだが、いつもは品行方正なあびるが自分の性器に口を寄せている
という事実に望は興奮していた。

33:『猫の瞳』2章⑭/14
07/10/09 18:56:45 nWyJ8ORZ
 片手を望の睾丸に添え、やわやわと愛撫しながら、竿の部分にちゅっちゅっ
とキスをすると、絶棒がぴょこんと跳ねる。
「ぴょこぴょこして……可愛い……先生の……」
 あびるはうっとりとした表情で、絶棒に愛おしそうに頬ずりをし、裏筋に残って
いる恥垢を見つけると、舌でそっと舐め取ってあげた。
 さらなる快感を欲して、望はうわ言のように指示を出した。
「うぅ………く、くわえてください……」

 あびるはおずおずと口を開くと、亀頭をゆっくりと口の中に収めていく。
ずぷぷぷ
 唾液が泡になって口から零れ、音を立てる。
 口の中に完全に絶棒を咥え込むと、あびるは情熱的にしゃぶり始めた。
 テクニックの欠片もない動きだが、一心不乱に奉仕をしていく。
「ん……ちゅっ……じゅ……ぷ…」
 あびるの動きに合わせて下ろした髪がふるふると揺れて、男の内股をくすぐっていた。
「あぁああ……いぃ………です」
 渇望していた快楽を与えられ、悦びに震える望。
 口内の暖かな粘膜に包まれて頭の中がピンク色に染まり、たちまち望は限界を
迎えた。
「うぁ……で……出ます!」
 身体がぶるっと震え、絶棒がぴくぴく蠢動する。
 引き抜こうという理性も働かずに、そのまま教え子の口の中に欲望を放出した。
 あびるは一瞬むせ返ったが、懸命に喉を鳴らして樹液を飲み干していった。
……

 顔や手にべっとりとついた精液をシャワーで洗い流した後、少女美しい裸体を
湯船に沈めて休めていた。
 すでにその顔はいつものキリリとした表情に戻っている。

「せっかくの露天風呂ですよ。一緒に温泉に入りましょうよ」
 望は虚脱したようにぐったりとした様子で座り込んでいたが、あびるに誘われると
魅入られたようにふらふらと立ち上がった。
「そうですね……あびる様……」

あびるは少しキョトンとした顔をしたが、すぐにクスクスと笑った。
「先生、私に『様』付けなんて可笑しいですよ。呼び捨てで、ね?」
(2章終わり)

34:9-292
07/10/09 19:02:48 nWyJ8ORZ
投下終了

最初は1歩1歩距離をつめるあびるを書こうとシリアス路線狙ってたんですが・・
自分には無理でした(´・ω・`)。フラグ立ち前提で書けばよかった・・。
3章はまだまだ先になると思われます。

げ、誤字見つけた・・。⑭の>少女美しい裸体を 「は」抜けだ・・ごめんよ。

35:名無しさん@ピンキー
07/10/09 19:26:31 IE5u+QBO
すげー・・・脳みそと下半身が同時にとろけたぜ
前スレでも聞かれていたがこの濃厚なエロはもしや146氏?

36:前スレ42
07/10/09 20:16:24 URBNYH5A
>>19さんに前スレに誘われましたけどこちらで予告したのでこちらに投下します。

本日はまとい短編いきます。

37:露天風呂の情事
07/10/09 20:29:18 URBNYH5A
2年へ組担任糸色望は温泉旅行に来ていた。
しかし生徒達と鉢合わせになりの毎度の騒ぎ。
騒ぎも落ち着き、時計の針が日付を変える時間帯、望は露天風呂にいた。
「ふう、先程はゆっくりとできませんでしたからね」望が安堵の息をつく。
「そうですね。先生」
望がちらと目線を向けるとまといの姿があった。
「いたんですか」
「はい…ずっと」
「ふぅ」
溜息をつくと湯から上がる。
「もう上がられるんですか?」
「生徒と二人きりで温泉に入っていたなんて知られたら問題になりますからね」
「えーじゃあせめて背中だけでも流させて下さい」
「むぅ、まあ、背中だけなら…」
望は渋々了承した。
しゅしゅ
まといがやさしく望の背中を擦る。
「これも誰かに知れたら大問題ですがね…」
望が呟くと同時に背中に柔らかい感触が当たる。
さわ…
「先生の…背中…」
まといのやわらかな指先が望の背中をなぞる。
「つ、常月さん…?」
「先生…」
興奮がまといの言葉から伝わってくる。
むにゅう
『はぁっ…』
まといの胸が押しつけられる。
「つ、常月さん落ち着いて…」
『ふぅ…ん』
ぎゅっ
「はへ?」
まといの手が望の絶棒を握る。
「ちょ…」
『気持ち良く…して…あげます』
しゅっ…しゅ
「うぁ」
まといの指使いに望の意識は徐々に高まっていく。
「うぁっ…」
望の絶棒から精が放たれる。
放心する望。
まといは指についた精をぺろっと真赤な舌で舐める。
『んふ…おいし…』
「…はっ」
放心状態から覚めた望は目に涙を浮かべ浴場から駆け出していった。
「絶望した!生徒に流されて淫らな行為をしてしまった自分に絶望したーーー!」
駆けていく望を見ながらまといは妖艶に微笑んだ。


「ふふっこれで一歩リードかしら?」



38:名無しさん@ピンキー
07/10/09 23:14:18 /sPIie4L
すげーなビューアなしで4スレ前のスレが読めるって
どれだけスレ立ての速度が速いんだって話だよな

39:名無しさん@ピンキー
07/10/09 23:17:36 Ktw66fHj
もう投下しておk?

40:名無しさん@ピンキー
07/10/09 23:18:09 Zgyc8K76
投下! 投下!

41:名無しさん@ピンキー
07/10/09 23:23:45 /sPIie4L
>>37
自分のSS投下し終わったらその旨報告した方がいいと思うよ
他の職人さんが投下していいものかどうか迷うから

42:名無しさん@ピンキー
07/10/09 23:31:48 MOAQev+d
作品の終わりにENDつけるのはやめた方がいいと言われたからだろうけど
一応もう1レスあとがきくらいはしておいてほしいものだね

43:105
07/10/09 23:33:00 Ktw66fHj
どうやら大丈夫そうですね。皆さんさようなら。いや、こんばんわ。
292様!!あびるいいですねえ。エロ可愛いですよお。105です。
ツンデレラ続き投下しますが、今日の注意はしっかり読んでおいてください。
というのも、ツンデレラはエロ無しなのですが、おそらく19番では百合的表現があります。
(私は百合とは思わないのですが・・・。)なので名前欄に【百合注意】と書かれていたら、苦手な方はご注意ください。
別にスルーしていただいても話に支障はまったくございません。と言うか大体、これが百合なのかよくわかりません。
その程度の絡みです。最近ピリピリしている方がいらっしゃるのでしっかり注意書きさせていただきました。
長々すいません。では投下。

前スレで真夜SSをお書きになられた方にGJです!!真夜補給完了しました。(私は真夜ラーです)
弱々しい彼女もイイですねえ

44:ツンデレラ16
07/10/09 23:34:18 Ktw66fHj
ラインバックの汚して行った、森の泥だらけの絨毯には、誰も近寄ろうとしません。汚れるのがいやなのでしょうか。
しかしそんな土を全く気にする様子もなく、ツンデレラは王子に連れられて踊り出しました。
そこはまるで、二人だけのステージ。嫉妬と怒りの視線をいっこうに浴びながら、ツンデレラは幸せでした。
ツンデレラの目の前の王子は、想像していたよりも、写真で見たその人よりも、ずっとかっこいい人でした。
それに、とても優しい。声も、振る舞いも、握っている手も、すべてが温かった。すべてが有り難かった。
こんな素晴らしい人が、自分と踊っていると思うと、ツンデレラでなくても、なんだか申し訳なくなってしまいます。
ツ「あ、あの、私、迷惑じゃありませんか?踊り、へたくそじゃありませんか?」
ノ「ええ、とってもお上手ですよ」
また、王子様も彼女の事を気に入ってしまいました。二人だけの世界が、目に見えるようです。
誰も口にしませんでしたが、そんな二人は‘お似合い’でした。
ノ「(これほど美しく、かつ謙虚な女性を見たことはないですね。いや・・・昔に一度、・・・!!?)」
ツンデレラの自然な美しさをさっきまではただ眺めていただけでしたが、
改めて顔を、唇を、鼻を、瞳を、目を見開いて凝視しました。
ノ「まさか、あなたは・・・」
ツ「?・・もしかして、なにかご迷惑でしたか!?」
いやそうじゃなくて・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ノ「(・・・決めました・・今夜の十二時の鐘と共に、彼女の瞳を奪います。)あの、貴方のお名前を聞いてもよろしいでしょうか?」
ツ「はい!?・・・あの、私は、、」
ツンデレラがどもっていると、急に耳元から声がしました。
ま「ツンデレ!」
ツ「わひゃあ!!」
ツンデレラが驚いて情けない声を出してしまいます。
ノ「どうしたんですか?」
ツ「い、いいえ・・・何でもないです・・・」〔どうしたのですか、まりあさん?〕
声の主は妖精のまりあでした。ツンデレラから子声で話しかけます
ま「‘オタノシミ’だね、つんでれら。でももう行かないと、約束の十二時の五分前だよ。」
ツンデレラはその事実をすっかり忘れていました。
ツ〔!!・・・そんな、・・・・・・あと、もう少しだけ・・・〕
ま「ダメだよ、このお城大きい、それにラインバック外でずっと待ってる」
ツンデレラの必死の懇願も、まりあにさっと断られました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

45:名無しさん@ピンキー
07/10/09 23:34:46 Ki4dpIla
大草さん怖い

46:ツンデレラ17
07/10/09 23:35:21 Ktw66fHj
まりあは冷たく言い放ちます。
ま「さあ、行かなきゃツンデレ!」
ツ「う・・・・・・あ、あの、王子様?」
ノ「?何でしょうか。」
ツンデレラは、ダンスを止めて、王子の手をふりほどきます。
ツ「ごめんなさい!!私、帰らないと行けないんです!!今夜は有り難うございました!!すいません!!」
ツンデレラはそれだけ言い残すと、扉に一直線に走り出しました!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ノ「ああっ!どこへ!!せめて、せめてあと五分待ってください!!」
ツ「御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい御免なさい!!」
ツンデレラは謝りながら走り去ります。その姿はあっという間にホールから去ります。王子がそれに続いて行こうとしましたが、
さっきまでいなかった気さえする周りの女性たちに囲まれ、押さえられ、動けなくなってしまいました。
王子と結婚したい女たちにとって、最大の敵はツンデレラだと悟ったのでしょう。
それに、十二時まであと3分ほど。王子をみすみす逃がすわけにはいきません。
ノ「放してください・・・くっ・・・ギャリソン!!!」
ギャリソンが、わかりました、と、狙撃銃を持った男と共に現れました。
ノ「・・・?、待ちなさいギャリソン!何をするつもりですか!!?」
ギ「大丈夫ですよ、これで彼女のハイヒールのかかと部分を、射止めるだけです」
ノ「おまっ、ちょっ、それは待てって、時代設定どうなってんだよ、、ワタリ!・・・もとい、ギャリソン!!!
・・・でもなくて、ジム・ロック!!」
銃を持った男の名はジム・ロックと言うそうです。
ジ「大丈夫ですよお、狙撃銃の発明は1452年生まれのかの天才レオナルド・ダ・ヴィンチ。
そしてグリム童話のグリム兄弟は共に1780年代生まれ。時代設定的に問題はあ・・・ないです!!」
ジム・ロックは、王子の言うことに耳を貸さず、喋りながら十秒ほどで狙いをつけ、弾丸を撃ち放ちました。バァン!!
ツ「きゃあああああ!!」
ノ「!!?彼女は?どうなったんだ!?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

47:ツンデレラ18
07/10/09 23:36:59 Ktw66fHj
ギャリソンは王子にゆっくり歩み寄り、首を左右に振ります。
ギ「彼の銃弾は、彼女のハイヒールにきっちりあたったものの、止めることは出来ませんでした。
そして、来たときの黄色い乗り物が、彼女を拾うようにして乗せて帰ってしまいました」
ノ「な・・・、よけいなことを時田ーーーーーーっ!!じゃなくて、ギャリソンーーーーーーーーーーーーっ!!!!」
十二時になり、鐘が激しく鳴ります。二人の始まりを告げる鐘が、別れの音を響かせる。
女2「さあ、きっちり目を合わせてください!!」
ノ「いやだーーーーーーーー!!」

ギ「王子・・・この試練を乗り越えてこその、愛ですぞ・・・」
ジ「逃がしてしまうとは・・・私ももう引退かな・・・んん?あれは・・・」
ジム・ロックの覗くスコープの先には、きらきらと輝く物がありました・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
なんとかお城から脱出したツンデレラでしたが、それとほぼ同時に魔法は解けてしまいました。
ツンデレラの服は元のボロ絹に、ランボルギーニはラインバックに、すべてが元に戻りました。ただ・・・。
ツ「まりあちゃんは消えないのね・・。よかったあ」
ま「ウン。まりあは、魔法だけで出来たソンザイだから。ツンデレの服にかかってる魔法は、形を変える魔法。
あ!ちょうど・・、足を見て。靴は消えてないデショ。それはまた別の魔法、魔法だけで出来てるの」
マリアの言う通り、足の先には硝子のように輝くハイヒールがありました。・・・片足だけ。
ツ「ああ・・・、せっかくの靴なのに、片方落としてきてしまった・・。絶望しました・・・。でも・・・、」
ツンデレラは、お城を見上げました。
ツ「王子様のおかげで、これからも頑張れそうです。今日は、本当に楽しかった・・・、あああすいません!!」
ツンデレラは、満足げな表情を浮かべた後、ラインバック、まりあ、マナミへの感謝を忘れたかのような発言に対して、
鐘のまだまだ響く中謝罪し続けるのでした・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

48:ツンデレラ19【百合注意】
07/10/09 23:38:43 Ktw66fHj
お城の中の、ダンスパーティの行われているホールからずいぶん離れた大浴場には、鐘の音と共にクシャミがよく響きました。
大きなお風呂でしたが、入浴していたのは女性が一人だけ。腰にタオルを一枚巻いただけで、あとは女性的な肌を惜しげもなく
露出しています。二人のメイド服を着た人たちに、丁寧に体を洗ってもらっている様子は、彼女がただ者ではないことを示しています。
メ1「え・・まだ冷えちゃあないですよねえ、・・・風邪ですか?」
メ2「・・ダメですよぉそんな普通なこと言ってちゃあ。私たち名もなきメイドなんですから、もっとキャラのわかる発言しないと!
私なら“やだなあ、風邪なんかじゃないですよぉ。女王様がいい意味で噂されてるだけですよお”とかかなあ。」
メ1「・・・噂でクシャミって・・・それも普通じゃない?」
メ2「普通って言うなー!・・・あり?」
メ1「あれ?」
女「・・・もうコントは終わったかしら・・?」
メ1「ああ、すいません。お体冷えてませんか?」
女「うーん、湯冷めって訳じゃあないんだけど、森に長いこといたからかなあ。ちょっと冷えちゃったかも」
メ2「あー、だから言ったじゃないですかあ。この時期森は冷えるから、行かない方がいいですよって」
メ1「また例の山菜ですか?もう、いい加減場所を教えてくれたら、私たちが取りに行くのにー」
女「だーめ。あの場所はねえ、私のお気に入りなの。おいしいやつが季節ごとに変わってたくさん採れるんだけどね、
採りすぎちゃあダメなの。それにねえ、あそこは“心のきれいな人”しか入れないようになってるしね」
メ1「何ですかそれ・・・ってああ~、それってひどくないですか?」
メ2「ひどくないですよ。そう思うなら、女王様にその場所を聞いて、行ってみればいいんですよ」
女「だーかーらぁ、絶対教えないんだかr、ひゃああ!!」
メイドが背中に滑らせた手に、思わず色っぽい声が出てしまった。メイドたちに振り向いた彼女だったが、二の次を告げない。
メイドたちの様子がおかしい。いや、目だ・・・。目が、違う・・・。
メ2「私たち、長年女王様のお体を洗わせてもらってるんですよ。
“ヨワイ”ところの一つや二つ、知ってるに決まってるじゃあないですかぁ」
メ1「そっかあ。・・・今日という今日は、吐いてもらいますからねえ・・・ウフフ・・・」
鐘の音はまだ余韻を含んでいたが、こちらでもまた、息子ほどでないにしろ、戦いが実に激しく、セクシーに幕を開けたのでした・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
女「はあっ、はあぁん!駄目っそこダメぇ!!」プシャアァァー

メ2「きゃは!ずぶ濡れですう」

メ1「あたしももう、びしょびしょ~。はぁっ、もう我慢できないっ・・・。脱いじゃおっと!」
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

49:105
07/10/09 23:40:05 Ktw66fHj
はい、105です。↑のやつはただマナミ=女王と言うことをくどいようですが暗示しただけです。なので読まなくても支障はありません。
間違ってもエロいわけでもないです。その件についてのネタバレはまた明日と言うことで・・・。(というかわかる人にはわかると思います)
明日はいよいよ最後になりそうです。クライマックスです。でもエロくないですw
明日はマガジンのセンターカラーで大発表だそうです。そっちへ持って行かれるでしょうが読んでやってくだしあ><

50:名無しさん@ピンキー
07/10/09 23:47:59 TRMPXmYP
>>49
今気がついたジム・ロックって甚六先生か!
相変わらず小ネタがきいてるなGJ!!

>明日はマガジンのセンターカラーで大発表だそうです。
これは今すでにアニメスレも週漫スレも祭りになってるから明日はもう大丈夫だと思うぜ!

51:名無しさん@ピンキー
07/10/10 00:02:25 z1CYtnji
>>49
ジム・ロックって甚六先生だったのか……!
話の展開もネタの仕込みもすげえよ! GJ!

さて、日付も変わったことだし、二期発表の真偽が早く知りたい人は
マガメガ公式を見てみると幸せになれるかも。

52:名無しさん@ピンキー
07/10/10 00:13:58 kH2O8f8K
まさか甚六が出るだなんて!
本当に予想出来ない展開が良いですね

53:前スレ42
07/10/10 00:20:19 6feusw5x
>>41
>>42
ご指摘ありがとうございます。
マナー知らずで申し訳ないです。

>>105
固有名詞無しでも誰のことかわかる書き方には憧れます。
私もそろそろワンパターンな文体、書き方を脱却しないといけないと思ってます。

レスついでに霧×交短編投下します。

54:糸色交のどうでもいい話
07/10/10 00:33:15 6feusw5x
小森姉ちゃんはとてもキレイだ。
口に出したことはないけどそう思ってる。
姉ちゃんと二人きりになるといつもドキドキしてた。
そんな事を考えていたある日、姉ちゃんに宅配便が届いたんだ。
「届いたっ」
「小森の姉ちゃん何買ったの?」
「じゃーん水着だよ」
「外出ないからプールも海も行かないじゃん」
「行かなくても着たいの。着替えるから見ないでよ」
「見るか」
姉ちゃんの水着姿…自然と目線が動いちまう。
色、白いなあ…本当にキレイだ…
「交くん」
どきっ!
「な、なんだよ」
「今、見たでしょ?」
「み、見るかよ、そんな…」
さっ
「見たでしょー」
うわ、ま、前が見えねえ。「姉ちゃん手放せよー」
『むにゅ』
え…あれ?背中に当たっているのって姉ちゃんのおっぱい…?
「正直に言えー」
うわ、わ、体揺するなよぉ。
「見たんだろー?」
あ、あ、姉ちゃん髪の匂いが…いい匂いだなぁ
『ふにん』
わ、あ、姉ちゃん当たってる。当たってるよー
『むにょん』
あ、わ、あ。
ぷしゅっ
「きゃあ!交くん?」
…目覚めた時は姉ちゃんの膝の上だった。
「あ、気がついた?」
「ね、姉ちゃん」
「びっくりしたよー急に鼻血吹いて倒れちゃうんだもん」
「え、え?」
「顔赤くして、可愛かったな」
ぼっ
「か、可愛いなんていうなよー」
さらっ姉ちゃんが髪を撫でてくれた。
柔らかな手の平の感覚が気持ちいい。
ちら。
姉ちゃんの顔を見る。
ああ、やっぱり姉ちゃんが…一番…キレイだ…


「寝ちゃったか」
交くんは私の膝の上で眠ってる。
ふと部屋の窓に目線をうつす。
そこには綺麗な月が姿を見せていた。
「先生、今頃何してるんだろ」


「いやあ今回のパロディの出来は秀逸でしたね」
「サイコーでしたよ先生」


55:あとがき
07/10/10 00:37:12 6feusw5x
文体、内容ともに自分なりに変化をつけてみました。

ワンパターンから脱却できてたらいいなぁ

1レスながら読んでくださった方ありがとうございます。

56:名無しさん@ピンキー
07/10/10 01:04:20 90G/pvJF
>>55
乙です!
交君も、いろいろ絡ませると面白くなりそうなキャラですね。
めるめるとフラグ立ったし。でも本番はさすがに・・ムリか?

57:名無しさん@ピンキー
07/10/10 01:45:51 0Eh98Qa4
>>34
描写が細やかで上手い…艶のある文章書けるって凄いなぁ。
ただ不覚にもおっきおっきで吹いてしまったw

58:名無しさん@ピンキー
07/10/10 04:50:55 JGLINeSe
>>34
文章が美しすぎる、エロが艶っぽ過ぎる、そしてあびるが可愛すぎる…。

59:名無しさん@ピンキー
07/10/10 11:05:34 DhsPbNT6
>>34
GJなんだが、なんか先生がばっちいw

60:名無しさん@ピンキー
07/10/10 15:27:57 96dKPRVG
普通の恋愛まだー?

61:名無しさん@ピンキー
07/10/10 17:39:49 3kGmtNeB
保管庫行ってこい

62:名無しさん@ピンキー
07/10/10 17:54:52 ZBD3J5RX
今週のは木津が可哀想すぎだよな。
先生からははっきり嫌われた上に、アリアリというのが完全に脳内じゃ、ほんとうに
単におかしい人じゃん。
木津救済SS誰か書いてよ。

63:名無しさん@ピンキー
07/10/10 17:59:51 VzwdjVyD
あれが持ち味なんだから仕方ない。
大体あれアリにされたらオチが無くなってしまう。
今回は結構良いオチだったんだからアレで良いと思う。
あれでこそ「絶望先生」なんだし。

64:名無しさん@ピンキー
07/10/10 18:20:41 hxV3O5La
某スレでほとんど同じ内容のレスを見たような気がしないでもない

65:名無しさん@ピンキー
07/10/10 19:40:30 4dIYsOtZ
>>62
千里は昔からあんな感じだぞ

66:名無しさん@ピンキー
07/10/10 20:04:47 rAsmov/p
>>62
そんな事言ったっていつも嫌われるような事しかしてないんだからしょうがない

羽美なんて常日頃厄介な事件を巻き起こしては完全にハブにされている
それに比べると羽美より厄介な千里のあの展開なんて全然恵まれている方だ

67:名無しさん@ピンキー
07/10/10 20:54:10 aEeOizN5
そういや忘れてたけど、ここって久米田漫画のエロパロだから改蔵でも全然いいんだな
最近の流れで絶望オンリー脳になってた

68:名無しさん@ピンキー
07/10/10 20:56:10 j1FN45kn
うーみん×糸色

69:名無しさん@ピンキー
07/10/10 21:13:19 26ZXK8zU
ポカポカのこと、たまにでいいんで思い出してあげてくださいw

70:名無しさん@ピンキー
07/10/10 21:30:34 yX0uMKyg
ダーリンのことも思い出してください

71:名無しさん@ピンキー
07/10/10 21:31:36 8G4qcIDa
南国(ry

72:名無しさん@ピンキー
07/10/10 21:38:21 26ZXK8zU
いいがか(ry

73:名無しさん@ピンキー
07/10/10 21:52:09 Wms1mlCV
>>62
文脈から考えて、今週〝アリ〟と言われた人たちが
逆に〝ナイ〟と受け取れるような。

でもきっちりさんは本当に〝ナイ〟とは思うが。
……あれこんな時間に郵便?

74:名無しさん@ピンキー
07/10/10 21:57:21 cTuxMLjt
特に負けても(ry

今週のアリはフラグなのか今週だけのギャグなのか良くわからんなw

75:名無しさん@ピンキー
07/10/10 22:03:34 wIlN3PAg
>>34
先生がイイ…これは本番よりツボですよ

ねんがんのマたろうフラグをてにいれたぞ!
と、俺は大喜び、でもたぶん流されるんだよね

76:105
07/10/10 23:16:14 p3WwALOw
二期来たああああ!!!・・・ッて信じませんよ。信じられますか。嬉しいんですよ。でも無理です。天の邪鬼なんです。
テレビ画面で可符香が飛び跳ねたりくるくる回ったり首吊ってる先生見つけててもまだ疑っていた105です。
シャフト様には二期に真夜の救済手当てお願いしたいです。ホントお願いします。
一方、ツンデレラは本日完結です。今まで長々と不快に感じた方もいらっしゃったでしょうが、本当に有り難うございました。
やはりエロ無しです。では投下します。

77:ツンデレラ20
07/10/10 23:17:18 p3WwALOw
結局その夜は、王子様が最後まで逃げ切り、見合いが成立することはありませんでした。
(ちなみに、昨晩の女王様は、一時ピンチに陥ったものの、シャワーの蛇口をひねるという機転を利かせて、
メイド二人の服を濡らしてしまうという反撃に成功し、その後も水かけ攻撃で逃げ切ったそうです。・・・・・・なんかすいません)
しかし舞踏会から三日たったある日、突然王子様が国中の家々を一軒一軒周り始めました。
それに伴ってか、ツンデレラのお屋敷は何やらあわただしい雰囲気。
継「ほらツンデレラ!もたもたしない!!次は玄関とお庭のお掃除、きっっっっちりね!」
ツ「はい、お母様!」
そう言う継母も、今日は自ら掃除をしているのでした。
ア「一体どうしちゃったの今日は?」
カ「え・・お姉様知らないの!?今日王子様がこの家に来るのよ!!」
アビィは少しも驚いた様子を見せずただ、“何しに?”とだけ言いました。
カ「!・・・はぁ、お姉様って本当にこの手のにうといわよねえ。なんでも噂によると、こないだの舞踏会に突然現れた
あの女を捜して、国中の女の子たちに会っているんですって」
ア「ああ、パーティをメチャクチャにして帰ったあの子ね・・・、つまり慰謝料請求?」
カ「・・・冗談でしょ?あの王子様の様子見なかったの?あれは、絶対惚れてるのよ、これは、恋人探しなの!!」
ア「冗談よ・・・そんなに声を荒げないでちょうだい・・・」
カ「・・・お姉様の冗談は冗談に聞こえないのよ・・・。とにかく、これはチャンスだわ!!」
ア「チャンス?」
カ「!・・もお、お姉様、いい加減にしてよ、チャンスって言うのはねえ・・・」
継「そう!!チャンスなのよ!!」
いきなり継母が首をつっこみます。
継「今日この時間だけ、あのパーティの乱入者のフリをすれば、王子と結婚出来るって事よ!!」
ア「ああ・・・」
継「さあ二人とも、もっと良い服に着替えて、お化粧もきっちりしてきなさい!!」
ア&カ「はい、お母様」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
時刻にして夕方、王子様はまだこの家に現れません。
継「遅いわねえ・・・大体、“今日この家に伺います”とだけしか言わないだなんて・・・、
きっちり、何時何分に来るって言いなさいよ!!」
ア「仕方ありませんわ、お母様。この家は街から一番離れたお屋敷なんですもの」
継母は、文句を言いながら、淹れた最高級のお茶をすすります。
継「!?お茶もすっかり冷めちゃったじゃない・・、ツンデレラ!!」
ツ「はい、お母様!」
継「お茶を入れ直してちょうだい。温度はきっちり48度よ!」
ツンデレラは返事をして、さっさとキッチンの方へ急ぎます。
ア「・・・そういえば、国中の女の子って言ってたけど、あの子は会わなくて良いのかしら?」
それを聞いたカエレッタが、とたんに笑い転げます。
カ「!!?ふはっ、AHAHHAHAHAHA・・・もう、お姉様ったら、たいがいにしてよ。王子様があの子に会う?」
ア「“国中の女の子”でしょ?」
カ「ふははっ、あんなの“女の子”の内に入らないわよ。さあ、もう時間よ、下に降りてお出迎えしなきゃ」
ア「そうね、それに・・・」
カ「?」
ア「ツンデレラとこの間の女の子、全然違うものね」
カエレッタはたまらず、吹き出してしまいました。
カ「アハ、HAHAHAHAHAHA・・・そうね、本っ当にそう、ハハ、あいつが、あの女なわけ、ないわよねっクハッ、
だって、あの子はあの晩ずっとこの家にいたんだから、ハハ、AHAHAHAHA・・・・・・」
ア「(私、そんなに面白いこと言ったかしら・・・)何でも良いけど、上品にね」
カ「ム、ムリムリッ、面白くって、とまんないわあ、ハハ、」
とそこらで、下の階から呼ぶ声がします。
継「王子様がいらしたわよー!!」
ア「ハイ、お母様!!」
カ「ハ、ハヒ、おかあさま・・・ククク・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


78:ツンデレラ21
07/10/10 23:20:13 p3WwALOw
屋敷にやってきたのは、王子様と、その召使いが五人ほど。継母が丁寧にあいさつしますが、
王子様たちの方は、すぐにでも本題に行きたいご様子。
ギ「・・・では、本日の用件なんですが・・・」
継「ああ、お待ちください!まだお紅茶の準備が・・・。」
ギ「いいえお気遣いなく。私どもおとといから国中の家々を歩き回っているものでして、この家が最後なのです。」
継母の喉がゴクリと鳴りました。
ギ「というのも我々は、昨日の舞踏会でのある人物を捜しているのです。つまり、この家に私たちの探し人がいると思うと・・・」
ギャリソンはかなり感極まっていました。
ノ「・・まあ、そうとは限らないのですが・・・」
ギ「こちらの家には二人のお嬢様がいらっしゃると聞きましたが・・・どちらに?」
継「はい、ただいま。二人ともいらっしゃい。」
継母からみて右の扉が開かれて、中から年頃の娘が二人現れました。二人とも、よそ行きの格好で、しっかりしたメイクをしています。
王子は顔を乗り出して、じいっと凝視しましたが、もうがっかりしすぎてそれさえ出来なくなってしまったのか、黙って座り直します。
アビィとカエレッタがきっちりした挨拶をして、ギャリソンが本題に入ります。
ギ「では、教えていただきたいのですが、舞踏会の日・・」
カ「それは私です!!」
ギャリソンの話している途中で、カエレッタが、が割って入ります。彼女は王子の方に顔を向けて言います。
カ「王子様、あの晩は大変失礼しました。ですが、あの日はああするしかなかったのです!」
王子は、“またか”といった風に、憂鬱そうにして目を合わせませんでした。
ギ「では、あなたは・・・?」
アビィは一度継母に目配せしてから答えます。
ア「はい、あの晩の乱入者は私です」
ギャリソンは困ったように、ですが初めから分かっていたかのように機械的に王子の方を向きます。王子は無言で指示します。
ギ「・・どちらにせよ、この年の女性たちには全員アルコトをしていただいているのです。ジム、アレを・・・」
その台詞に、継母とカエレッタのがピクリと反応します。二人の目線の先には、きれいで小さな、
ガラスのように透き通った、光輝くハイヒールがありました。
ギ「我々は、この靴を頼りに、例の女性を捜しているのです。というのも実は、彼女がこのハイヒールを履いていたのですが、
落として行かれたのです。・・というか、私どもが銃撃して無理に脱がせたのですが、この通り傷一つないことには驚きました。
・・・まあ、そのご本人ならお分かりのことでしょうが・・・」
カ「・・!もちろんですわ!!どこに落としたものかと思っていたんですのよ!!・・・!!!!!!」
カエレッタがあわてて対応するのと対照的に、アビィはただただ黙っていました。
ギ「・・続けてよろしいですかな?、今日あなた方には、このハイヒールを履いていただきたいのです。
足がぴったり入ったとしたら、あなたがあの女性だと言うことです。・・・あと、無理はなさらないでください・・。」

79:ツンデレラ22
07/10/10 23:20:57 p3WwALOw
そういうと、ギャリソンはアビィの手をとり、前へ引きます。他の召使いが、彼女の左足の靴をそっと取り、
爪先だけ硝子のようなハイヒールに導きます。
継母たちがじっと見る中、アビィは何とか入れよう入れようとします。
ア「んっ・・・んんっ・・はぁっ、ふっ・・・、はぁ。駄目です、狭くって、入りません・・・。」
ギ「あなたは、あの女性ではありませんね・・?」
ア「・・すいません・・・。」
不機嫌そうな継母の元へ、彼女は帰りました。次はカエレッタの番ですが、不安そうに継母に耳打ちします。
カ「・・・どうしましょうお母様?・・・私、お姉様より足のサイズ大きいのです・・あんな小さい靴、到底・・・」
それを聞いた継母は、顔をしかめて考えました。考えて考えて、計算して計算して、ボンッという音とともに、継母の“何か”が壊れました。
継「・・・カエレッタさん・・、あるわ、足が入る方法・・・。」
カ「ど、どうすればいいの!?」
継「・・・切ればいいのよ、指の三本も落としたら、キッチリ入るわ。」
カ「・・はぁ?、お母様、こんな時に冗談言わないでよ。そんなこと出来る訳ないでしょう?」
継「・・でも・・・だ・・。」
カ「・・?」
継「でも、原作通りだから!!!!」
継母はいつの間にか魚の目になっていました。乱れそめにし前髪が、何か尋常ならざる精神状態をアピールしています。
カエレッタは思わず退いて、王子たちは何事かと行ったように目を向けます。
継「原作のシンデレラ【灰かぶり姫】は、継母に次女が踵を切り落とされるから!!原作通りだから!!」
継母は、どこからともなく包丁を取り出し、次女に襲いかかります。
継「うなあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
カ「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアア、NO、NOOOOOOOOOOOOOO・・・!!!!!!!!!!!!!!」
走り回って必死で逃げるカエレッタを、継母が包丁を持って追いかけるという狂気な雰囲気。
ギ「・・・これは、もうお暇させていただきますね・・・。」
ア「はい、本日はご足労いただき有り難うございました」
アビィが勝手に挨拶をすまし、残念そうに王子様たちが立ち去ろうとしたそのとき、

80:ツンデレラ23
07/10/10 23:21:42 p3WwALOw
ツ「遅くなってすいません!お紅茶お持ちしました!!」
その場にいた全員がハッと振り返ります。年の頃17ほどの、若い少女がそこにいました。
ツ「・・あの、お紅茶・・・もしかして、ご迷惑・・・でした、か?」
継母が我に返り、憤慨して言います。
継「遅いのよ!!何でもっと早くできなかったの!!?」
ただただ謝る少女を、王子様だけがじっと見つめます。その視線に気がつき、継母が取り繕います。
継「あはは、すみません・・・。お見苦しいものをお見せしました・・。あははは・・・。」
ギ「・・・では王子、帰りましょうか」
ノ「いいえギャリソン、この少女にも履いてみてもらいます」
やはりその場にいた全員に、妙な空気が流れます。
継「・・何をおっしゃられるかと思えば・・、お言葉ですが王子様、この子はあの日の夜、ずっとこの家にいましたんですの。
ありえませんわ、ねえツンデレラ?」
今までずっとあの日の夜のことを誰にも話しはしなかった。ツンデレラはどもったまま言い返さない。
継「ツンデレラ!!」
しびれを切らした継母が、きつく返事を求める。
ツ「は、はいぃ!!お母様!!」
それを聞いた継母が、笑顔を作って王子に振り向く。王子は、そんなやりとりに関心のない様に、ツンデレラを見つめていました。
ノ「そうですか、ツンデレラ・・・ツンデレラ・・、ツンデレラ・・・」
呪文のように彼女の名前をつぶやきながら、召使いから例の靴を奪い取りました。
その靴を片手で持ちながら、王子様が一歩一歩ツンデレラに歩み寄ります。
それを察した彼女は、王子様を歩かせてはならないと、王子の元へ小走りで近づきます・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
二人の距離がさっと短くなり、ツンデレラが王子様を見上げる形になります。
王子様の瞳に吸い込まれそうになりましたが、はっとして王子にお辞儀をしました。
細い指に摘まれたボロ絹のスカートからは、汚れた裸足の足が伸びています。王子様が片膝を付き、手に取った足は冷たかったです。
逆に、足を持たれた方は、王子の暖かみをその足に感じ、気恥ずかしながら、申し訳ないながらも、とても心地よく、
ツンデレラは顔を赤くしてはにかみます。
二人を見届ける視線の主たちは、その状況を理解できず固まったままの者、無駄だと知っていると言うように冷たく腕組みする者、
本来王子のしていることは自分の仕事なのに惚けている者と言ったように様々でしたが、そこには力が、
まるで二人しかいないかのような錯覚を覚えさせる力がありました。そして・・・、

細く儚いその足と、白く輝くその足と、細く儚いその靴が、白く輝くその靴が、恋人同士が抱き合うように、一つになったのでした。
そして、二人もまた・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


81:ツンデレラ24
07/10/10 23:22:35 p3WwALOw
今日は国中がお祝いムード一色といった感じです。町中の人が国で一番大きい教会の元に集います。
教会の中では、出席を許された数十人が、将来この国を担う新郎新婦をお祝いしました。
二人の結婚式は通例通りの流れで行われ、お祝いの言葉や誓いの儀など、全てが問題なく終了しました。
後は男女の晴れ姿を大衆に見せるだけとなりました。広い教会には二人以外もう誰もいません。
観音開きの大きな大きな扉の前で、
高級そうな真っ白な衣装に身を包んだ王子様が、同じく純白のウエディングドレスを着飾った王女様に言います。
「あの・・、一つだけ聞いてもよろしいでしょうか・・?」
「はい、私のような者で良ければ何なりと」
「いや・・、それは私のセリフなのです・・・」
「へえ?」
「・・・私が、王子であるからと言って、無理に結婚する必要はないのですよ・・・。
思えば、この結婚は私の一方的な一目惚れ・・・。貴方が私のことを、結婚するほどには好きにではないというのなら、
まだここで終わりにも出来ます・・・。・・・本当に、私のような者でよろしいのでしょうか?」
少々暗がりになった教会の中が静まりかえる。扉が閉まっていても外からの大歓声がハッキリ聞こえる。
シルクの手袋でブーケを持った女が何か言いにくそうに、顔をうつむけてモジモジするのを見て、
同じ絹のタキシードを着ていた男に緊張が走ります。
「あ・・、あ・・・。」
「、はい、何ですか。ハッキリと言ってください!!」





「 あ な た の た め に 結 婚 す る わ け じ ゃ な い ん だ か ら ね ! ! ! ! ! ! 」





別れの音を響かせた鐘が、今日は二人の始まりを告げる。扉の取っ手をそれぞれが片方ずつ握る。徐々に光が差し込んでくる。
そして二人は今、共に明るい未来に走り出した。一つになった白い影が、白い光に溶け込んでゆく。



ツンデレラは、王子様と一緒に、いつまでも末永くしあわせにくらしましたとさ。おしまい。

82:ツンデレラ25
07/10/10 23:23:48 p3WwALOw
久藤准「・・・と言う話はどうかな?」
風浦可符香「さっすが久藤くん!いろんな昔話知ってるんですねえ。今度の文化祭はこれで行きましょう!」
久藤准「いやあ、この話の本は図書室で見つけたんだ。
ほこりだらけの汚らしい見た目と、あまりにつまらない内容で、逆に覚えちゃったよ」
糸色望「久藤くん・・・意外と毒舌ですねえ・・・。確かに、最低限文化的なシナリオでしたが、私や時田、まして甚六先生を使う
なんてことはできませんからね!・・なんですかスナイパーって、甚六先生に失礼でしょ!!」
加賀愛「・・と言うか、私なんかが主役じゃあ、このクラスの人気が下がって、きっと誰も見に来なくなります!!」
木村カエレ「そうよ!なんで私が脇役なのよ!!私、主役じゃないなら出ないから!!」
小節あびる「・・そう?ハマリ役だと思ったけど・・・」
木村「・・訴えるわよ・・・」
木津千里「と言うかあなた、“まだ・・・・・・、フラグたってない”ってどういうこと!?きっちり説明して!!」
小「どうって・・・どうもこうも・・・」
関内・マリア・太郎「センセイが甚六のこと知らないのとイッショだヨ」
日塔奈美「別にいいけど、何で私メイドなの?」
関「ふつうのメイドたんってやつカラか?」
日「普通って言うなあ!!」
大草麻菜実「・・・絶望した・・・、普段ではありえないキャラクターを演じなくてはならないことに絶望した・・。
しかも入浴シーンって・・・。ユミカヲルか私は!!」
糸「大草さん、それ私のセリフ・・・。でもまあ、大草さんは無駄に喋らされてますよね」
風「三珠ちゃんも絶望したいの?」
三珠真夜「・・・(コクン)」
風「“絶望した!普段絶対に出さない大声のセリフ一つだけという事実に絶望した!”・・ですって・・。
てゆうか、私も絶望しました。本編で一度メイド服着ただけでこんなことになるなんて・・・。
その上当初“アンデレラ”になるはずだったのに、互換の良さだけでツンデレラになるだなんて・・・絶望しt」
糸「絶望した!!生徒に絶望を奪われたことに絶望した!!てうわっ!!三珠さんっ、じゃなくてどこからともなく火がああ!!」
三「!!?(オロオロ)」
風「やだなぁ、三珠ちゃんが犯人なんかじゃあありませんよぉ・・・(本当にね・・・)」
今度こそ本当の、おしまい。

83:105
07/10/10 23:24:47 p3WwALOw
はい、105です。長い間お付き合いいただいて本当に有り難うございました。
この2週間ほどずっとツンデレラの最後のセリフを言わせたいという一念で頑張ることが出来ました。
私はまたROM専に戻るわけですが、何かまたひらめく様なことがあれば、迎えてもらえれば光栄です。
そーこに、妄想が、あーる限ーーりーーーー♪(空に太陽がアルカイック♪)

最後まで意味不明なやつですいません。何か言おうとするからいけないんですよね。
・・・さようなら!皆さんさようなら!!私は来世を見に行きます・・・来期を見ずにして!!!
だからさようなら!!!!さよなら絶望先生ーーッ!!!!!(アオーーーーン!!)

84:名無しさん@ピンキー
07/10/10 23:27:51 Ht8L8Zzh
>>83
God Jobといわざるを得ない……!
展開も小ネタも糸色妙だったぜ! 投下乙!

>ア「んっ・・・んんっ・・はぁっ、ふっ・・・、はぁ。駄目です、狭くって、入りません・・・。」
ところで↑この台詞に反応した人は正直に挙手

85:430
07/10/11 02:59:56 blcTwatu
105さん、ツンデレラ完成おめでとうございます!
加賀ちゃんの最後のセリフに、惚れっときました…。
オールキャラで、しかも全部小ネタばっちりの抱腹絶倒ラブSS、
本当に楽しかったです!ありがとうございました。
実は、最後まであびるがクールだったのが実はツボだったり…。

えー、今週の千里が余りにカワイソすぎたので衝動的に救済してみました。

急ごしらえなので、短い上にエロがありません…ごめんなさい…。
埋めでもないのに小ネタなので、お暇な方意外はスルーでお願いします。

以前に書いた「さぼてんの花」と微妙につながっているような。
設定はそのまま使ってます。
お姉ちゃんが病弱なため、千里がしっかりきっちりの性格になった、ての。


86:ありかなしか 1/5
07/10/11 03:01:06 blcTwatu
千里は、ひたすら夜の砂浜を走っていた。
涙で濡れた頬に当たる潮風が冷たい。

――では先生と私の、きっちりとした恋愛はありですか。

期待に満ちて口にした質問。

――それは無い。

それに対して、望の口から出たのは容赦ない言葉だった。

あびるや奈美、カエレ、マリア、智恵先生はともかく、
人妻の麻菜美や一旧まで「ありあり」と受け入れてきた男が、
彼女に対してだけは、迷いもなく拒絶したのだ。

非道な男は、たった今自分の手で埋めてきた。
しかし、心に深く抉られた傷は、埋まることなく血を流していた。

千里は、だいぶ走ったところで息を切らして立ち止まった。
ぼんやりと、海を見つめる。

――…どうして私は、いつも、こうなんだろう…。

精一杯、一生懸命やっているのに報われることはない。
おいしいところを持っていくのは、いつも、役にも立たないドジっ子だった。

――木津はしっかりしてるからな。

子供の頃からよく言われる言葉。
本当は、しっかりなんか、したくなかった。

――千里ちゃん、几帳面だよね。

もとからきっちりした性格だったわけではない。
でも、きっちりと型に嵌まっていなければ、余りにも不安定な自分がいた。


87:ありかなしか 2/5
07/10/11 03:01:44 blcTwatu
幼い頃の、両親との会話が胸に蘇る。

――ごめんね、千里ちゃん。
   お姉ちゃんがまた具合悪くなっちゃったの。
   千里ちゃん、1人でお留守番できる?

――うん、大丈夫だよ、お父さん、お母さん!
   千里は、1人でなんだってできるんだから!

――千里がしっかりしてくれてるから、お父さん達、助かるよ。

いつも笑顔で、病院に急ぐ両親を見送った。
でも、その後、必ず1人で泣いた。
本当は、寂しくて、不安でたまらなかった。

寂しいのに、不安なのに、しっかりきっちりしなければならない。
その重圧は、彼女の精神を次第に追い詰めていた。

そうして、いつしか少女は、自分の精神のバランスを、
猟奇に走ることで保つようになったのだ。

――でも、結局、そうやって先生にも嫌われちゃった…。

足の力が抜けて、千里は砂浜に座り込んだ。

潮風のせいなのか涙のせいなのか、口の中がしょっぱい。
千里は膝を抱えて顔を埋めると、思い切り泣いた。










88:ありかなしか 3/5
07/10/11 03:02:19 blcTwatu
どれくらい、そうやって泣いていたか分からない。
遠くから、自分を呼ぶ声が聞こえてきた。

「…さーん、木津さーん。」

千里は顔を上げた。

月明かりの中、波打ち際をきょろきょろと見回しながら歩いているのは
先ほど、千里がこの手で埋めたはずの担任教師。

「先生…。」
千里は呟くとゆるゆると立ち上がった。

望が、千里の姿を認め走り寄ってきた。
「ああ、良かった、ここにいたんですね。」
「どうして…埋めたのに。」
千里の呟きに、望はふふん、と笑った。
「先生をなめちゃいけません。
 あれだけしょっちゅう埋められていれば、這い出るコツもつかみます。」

しばしば望を埋めていることを指摘され、千里はうつむいた。
そのまま、小さな声で望をなじる。
「…何か用ですか。先生にとって、私は『ない』んでしょ。」

望は腕を組んで頷いた。
「そのことなんですけどね。あの後、ずっと考えていたんですよ。」
千里は顔を上げた。
「どうして、あのとき、あなたに対してだけ『ない』と言ってしまったのか。」
千里の顔が悲しげに歪む。

なんて残酷な人だろう。
わざわざ追いかけてきてまで、そんな理由を聞かせるなんて。

千里は、思わず望に背を向けて走り出そうとした。
と、その千里の手を、望がつかんだ。


89:ありかなしか 4/5
07/10/11 03:03:07 blcTwatu
千里は驚いて望を振り返った。
望は、真剣な顔で千里を見ていた。
「あのとき、本当は、流れで『あり』と答えそうになったんですよ。
 でも、瞬間的に、それではいけないと思ったんです。」
千里は、目を瞬いた。

望は、千里の目を見ながら続ける。
「あなたは、いつも、いつも、真剣です。あいまいなところなど、1つもない。」

――私は、きっちりさん、だものね。
だから、皆に煙たがられる。
千里は心の中で自嘲した。

「だから、私も、思ったんです。
 皆の『ありあり』なんていう言葉に踊らされた、適当な返事はあなたに対して失礼だと。
 あなたに対しては、きちんと、考えて答えを出さなければ、と。」

千里は、呆然と望を見ていたが、再びうつむいた。
「でも、先生は、あのとき『それは無い』って…。」
望はため息をついた。
「あれはですね…流れのまま、あり、と答えそうになった自分に、
 反射的に、ストップをかけてしまったもので…。」

千里は目を見張った。
――あれは、先生自身にいった言葉だったんだ…。

千里は、顔を上げると、望をじっと見つめた。
望の言っていることが段々と胸の奥に沈んでくるにつれて、
胸がどきどきしてきた。

かさかさに乾いた唇を一度湿すと、千里は聞いた。
「…それで、きちんと考えた結論は、どうなったんですか?」

望は、背をかがめて、目線を千里の高さに合わせた。
――そして、ゆっくりと微笑んだ。

「『あり』です。私は、あなたと本気の恋愛をしたい。」


90:ありかなしか 5/5
07/10/11 03:03:52 blcTwatu
「――!!」

千里の肩が震えた。

「…きっちり、しっかり、考えて出てきた結論です。
 あなたは、私との恋愛は、ありですか?」
望は笑顔で千里を覗き込んだ。

「…ぁ。」
‘ありです’と返事をしようとしたが、声がでなかった。

ぼとり、と千里の目から、再び涙がこぼれた。
しかし、今度の涙は、さっきとは違って温かかった。

千里は、望にしがみつくと、声を上げて泣き始めた。
望が、優しく千里の背に腕を回す。

――いつだって、不安だった。
    心細かった。

――こんな風に、誰かに抱きしめて、支えて欲しかったんだ…。

「木津さん、これからは、私がいつもあなたを抱きとめますから。
 だから……泣きたいときには、思い切り泣いてくださいね。」
 
暖かい抱擁につつまれて、千里はいつまでも泣き続けていた。





91:430
07/10/11 03:05:21 blcTwatu
以上です、お粗末さまでした…。
こんな時間までなにやってるんだか。

次は、きちんとエロ(当社比)落とします。


92:名無しさん@ピンキー
07/10/11 03:59:58 bMyA52Eh
何と仕事の早い!GJ!
最近はすっかり猟奇オチ担当ですが、たまにはこんな風に報われるのもアリですよね。
切ない惚れをありがとう。

93:名無しさん@ピンキー
07/10/11 07:10:38 p2rsqhSJ
>>91俺の夢に最後の泣いてる千里が出ただけに
GJです
俺も泣けてきた

94:名無しさん@ピンキー
07/10/11 07:23:52 p2rsqhSJ
>>83おおお!ツンデレラのツンデレキター!!
そして文化祭落ちとは本当に予測出来ないけど期待を裏切らない展開に
GJ

95:名無しさん@ピンキー
07/10/11 08:33:06 so5nOIuO
今週で大草さんフラグが立ったと喜んでいるのは俺だけで良い

96:名無しさん@ピンキー
07/10/11 08:50:35 26NMnNa5
早く徒花の続きが見たいです

97:名無しさん@ピンキー
07/10/11 11:09:04 sgp66aLt
千里に甘すぎ><

98:名無しさん@ピンキー
07/10/11 12:55:55 4NPLM4tI
GJだけどやはり
 
ネタはネタで終らせて欲しいかな
とゆうか今週ネタ使ってハーレムネタキボン

99:名無しさん@ピンキー
07/10/11 13:10:32 RdPgVLla
>>91
超GJ、求めていました
千里が報われてるの願ってるから、むしろ拒絶はネタに済まさず次回に引きずって欲しいなあ

ハーレムネタってなると、そういうの得意なあの人が…書いてくれるかもね

100:名無しさん@ピンキー
07/10/11 13:47:32 6a8vzva0
>>83
GJ!面白かったー!そしてお疲れ様でした!!
個人的には「アンデレラ」も読んでみたい気も。

101:名無しさん@ピンキー
07/10/11 13:47:32 vx8Y2inM
>>99
千里の日頃の行いに対する報いが来るのを願ってるのかw

102:名無しさん@ピンキー
07/10/11 16:06:21 ElX3owgD
>>91 
千里かわいいよ千里。 
猟奇的な彼女にだって、普通の幸せがあってもいいはずだよな。 

>>99 
そろそろ期待しすぎはやめようぜ。 
もうあれから1ヶ月は過ぎてるんだし。 

103:名無しさん@ピンキー
07/10/11 16:31:15 ohyjmncx
>>99 >>102
誰のことかと思ったら173氏のことか
もう1ヶ月というよりも、まだ1ヶ月しか経ってないのか
なんだかあの裸待機の日々が随分昔のことのような気がするぜ

104:名無しさん@ピンキー
07/10/11 19:10:28 9p/tQAQX
絶世美人て日本語しか使ってないよね。そこがいいんだけど。



105:名無しさん@ピンキー
07/10/11 19:37:30 i5T+pLI+
>>91
いいっすね。
過去にも千里せつな系SSあったけど、もっと読みたい。

106:名無しさん@ピンキー
07/10/11 20:26:12 N4Bv/fSK
ヤンデレラとかwww

107:名無しさん@ピンキー
07/10/11 21:06:26 kQ6rVNOi
保管庫にまとめて下さっている方へ。
8-66と8-146の作品が重複していますので、
どちらか削除をお願いします。

108:名無しさん@ピンキー
07/10/11 21:14:41 gbge/yTr
今週ネタを使うとは仕事はやすぎGJw
今回千里ちょっとかわいそうだったけどこれで報われたな

109:名無しさん@ピンキー
07/10/12 01:01:25 LsWhyB0Q
>>91
GJ
原作でも最終的には報われてほしいなぁ。こんなにきれいなのは無理だろうけどw
っていうか、
>「どうして…埋めたのに。」
>千里の呟きに、望はふふん、と笑った。
>「先生をなめちゃいけません。
> あれだけしょっちゅう埋められていれば、這い出るコツもつかみます。」
こんな会話が自然に感じるのが素敵だw

110:名無しさん@ピンキー
07/10/12 01:16:44 F8uEH5xg
今日は職人さんのSS投下はないのかな
なんか毎週木夜~金朝はスレが閑散としているのは気のせいか?

111:名無しさん@ピンキー
07/10/12 01:21:04 dJRy8vjQ
ほんの1ヶ月前までは毎日閑散としていたわけですよ

112:名無しさん@ピンキー
07/10/12 11:22:20 4t2zD0Dj
またアニメが始まるまで閑散に逆戻りなのかな?


113:名無しさん@ピンキー
07/10/12 11:36:40 Y/YoQP0o
だいじょうぶだ!
まだ大草さんSS神や猫の瞳SS神や真昼神のエロエログチョグチョの後日談が残っている!


114:名無しさん@ピンキー
07/10/12 12:38:23 /NcwxqVE
>>110
あ、いわれて見れば。

職人さんたちのレス読み返してみると、皆さん仕事で忙しい人多いみたいな。
173氏はそれをネタにしててワラたww

115:名無しさん@ピンキー
07/10/12 17:19:56 7i7tSCeH
ニコから来ました!
こんなスレがあったんですね!
さっそく保管庫読ませてもらいました!
感動しました!
では、いきなりのコメ失礼しました!

116:名無しさん@ピンキー
07/10/12 17:42:43 3ZTPKHRr
>>115
住人が増えるのはありがたいことだけど、sageてね。



117:名無しさん@ピンキー
07/10/12 20:25:52 5T/uyEQg
静かな夜もまた良し・・・。特に秋の夜はね。
でも期待してますよ、職人さん

118:名無しさん@ピンキー
07/10/12 23:32:38 jttR6u+6
ほんとに静かだな・・・
もう秋なんだね・・・

119:430
07/10/12 23:58:16 MsSUnfxf
あ、あれ…?なんか、閑散としてる…??
何か大規模規制とかあったんでしょうか。
それとも、金曜日だから、皆まだ飲んでるんですかね。
自分はタク代をケチって電車で帰ったクチですが。

>>86>>90の千里救済SSで、ついエロをはしょってしまったため、
自意識過剰義務に苛まれ、時間差ながらエロパートを書いたので投下。
今度は、先生視点で。


120:ありかなしかの後 1/5
07/10/12 23:59:14 MsSUnfxf
千里は随分と長い間泣いていたが、ようやく涙も止まってきたようだった。
望は、その間ずっと千里を抱きしめていた。

「ひっく、…うぇっく……けほっ…。」
「大丈夫ですか、木津さん?」

自分の腕の中で震える、少女の細い肩を見下ろしているうちに、
望の中で、だんだんと、先ほどまでの優しい気持ちとは全く別の、
猛々しい感情が湧き上がってきた。

望は、自分でも気がつかないうちに、千里の頬に手を伸ばしていた。
千里の顔を上向かせると、その目尻には、まだ涙が溜まっている。
望は、そっと唇を寄せ、その涙を吸い取った。

「…!!」
千里が驚いたように身を引き、次の瞬間、真っ赤になった。

その様子が余りにも可愛らしく、望は堪らずに腕に力を込めると、
その紅い唇をむさぼるようにして、激しく口付けた。

「んん…!!」
千里は目を見開き、両手で望の胸を押すようなしぐさをしたが、
望はがっちりと千里を抱きしめて離さない。
そのまま、執拗に舌で千里の口内を探った。

舌を吸い、絡めたかと思うと、舌先で歯列をさぐり、口蓋をくすぐる。
望は、少女の甘い香りのする口の中を隅から隅まで味わい尽くした。
ようやく唇を離したときには、千里はすっかり上気した顔で
ぐったりと望の胸に頭をもたせかけていた。

望は、再び千里の顎に手をかけてこちらを向かせた。
千里の、赤く泣き腫らした目が、今や別の色に染まっている。
望は、これ以上我慢できなかった。

辺りを見回し、人影がないことを確認すると、千里を優しく砂浜に押し倒した。
千里は、まだ夢見心地といった表情で望のなすがままになっていた。

千里の豊かな長い黒髪が、白い砂浜の上に広がった。
望は、黒髪の中に浮かび上がる、少女の小さな顔をそっとなでた。


121:ありかなしかの後 2/5
07/10/13 00:00:35 LuNUGZRk
望の指先が、頬から顎をたどり、首筋に移動する。
千里が、びくっと体を震わせた。
目をつぶり、必死に何かに耐えている表情をする。

望は、それを見て、手を伸ばして腿をすっとなでてみた。
「…ぁっ!!」
千里が、さっきよりも激しく反応する。

――木津さんは、ずいぶん敏感なんですね…。

望は嬉しくなって、千里の首筋に顔を埋めた。
そして、右手で制服のブラウスから手を滑り込ませると、
なだらかな、そのわき腹をなでた。
「…っ!!せ、せん…!!」
千里が体を震わせ、涙目で望を見上げてくる。

「大丈夫…怖くないですよ。」
望は、右手の動きはそのままに、左手でセーラーのスカーフをほどいた。
「木津さん…両手を上げてください。」
千里が顔を真っ赤にして首を振る。
望は、眉根を寄せて、千里を見た。
「…いや、ですか…?」

千里は慌てたように首を振った。
「い、いや、とかじゃなくて…。」
「じゃなくて?」
「…は、恥ずかしくて……。」
千里は消え入りそうな声で答えた。
その顔は、熟れたトマトのように赤くなっていた。

望は、千里への愛しさで胸がいっぱいになった。
「ほんとに…まったく、あなたって人は…。」

そういうと、今度は有無を言わさずブラウスを剥ぎ取った。
千里が小さく叫んで抵抗するようなしぐさをしたが、
構わず、スカートも、下着も一気に取り去る。

望の目の前に一糸纏わぬ千里の姿が現れた。
月の光に照らされたその白い肢体の美しさに、望は息を飲んだ。


122:ありかなしかの後 3/5
07/10/13 00:02:10 MsSUnfxf
千里が恥ずかしそうに腕で体を隠そうとする。
「…せんせ…そんな、見ないで、ください…私、胸、小さいし…。」
望は千里の手を取って開かせた。
「何を言うんですか…素敵ですよ…。」
実際、千里の胸は小ぶりではあったが形がよく、
その先端のピンク色は、どうしようもなく望を誘った。

望は、誘われるままに千里の胸に唇を寄せると、その先を軽く咥えた。
「…あぁあっ!!」
それだけで、千里は激しく体をのけぞらせた。

千里が辛くならないよう気をつけながら、望はゆっくりと舌を動かした。
「あ、んん、やぁ…っ!」
そのたびに、千里の白い体が跳ねる。

平らな腹をなでながら、望の手は、千里の下肢に伸びていった。
しかし、その足はしっかりと閉じられていた。

「木津さん…足、開いてください…。」
千里は、潤んだ目で望を見上げたが、足を開こうとはしない。
望は声を低めて、耳元で囁いた。
「あなたの…を、見せてください…千里。」
千里の体がびく、と震えた。
小さく体が震えている。

望は、千里を見つめながら、そのなめらかな大腿を撫で上げた。
「ぁ…。」
千里の足が、望の指の動きに反応するかのように、ゆるゆると開いていく。

望は、すかさずそこに体を割り込ませた。
「やっ!」
千里が足を閉じようとするが、望は体に阻まれて、動けない。
そして、そこに顔を近づける。
千里のそこも、胸の先端と同じ、きれいなピンク色をしていた。

「……!!や…、先生、そ、そんな、だめぇ!」
千里の抗議にかまわず、望は舌を伸ばした。
「やぁぁぁあああ!!」
千里が、電流に打たれたかのように海老反りになった。
望はかまわず、丹念に舌先を使って、攻略を開始した。


123:ありかなしかの後 4/5
07/10/13 00:03:20 LuNUGZRk
「ん…っ、はぁ……、んんんっ、ぁあっ!」
望の舌の動きに合わせて千里が体をしならせ、首を振る。
そのたびに、艶やかな黒髪が妖しく乱れていった。

「あ、ぁあ…ぁぁぁぁああああああ!!」
やがて、千里が一際高い声を上げて、硬直した。

望は、息を切らして顔を上げた。
千里は、上気した顔で瞳を潤ませ、白い胸を波打たせていた。
まだ早いかとも思ったが、望自身が我慢の限界だった。
「すいません、千里…もう、入りますよ…。」
望は、千里の両足を抱え上げた。

「いっ…ぁぁあ!」
「…っ。」
ほぐされた後とは言え、千里のそこはまだかなりきつく、
望はゆっくりと腰を進めるしかなかった。

全てが収まったとき、望は、その柔らかな感触に必死に耐えていた。
全身が、千里に温かく包まれているかのような錯覚に陥る。
「千里…動きます、大丈夫ですか…?」
千里は、目に涙を溜めながらも、気丈に頷いた。

おそるおそる腰を引く。
千里の中が、それを引き止めるかのように絡みついてきて、
「くぅ…。」
望は思わず歯を食いしばった。

望は、最初こそ注意深く千里の様子を見ながら腰を動かしていたが、
余りの気持ちよさに、だんだん何も分からなくなってきていた。

千里の呼吸も切迫してきている。
望は、千里の両手を取ると、指を絡めて押さえつけた。
千里が、潤んだ目で望を見上げる。

「――!!!」

最後の瞬間、2人は、お互いの指を強く、強く握り締めた――。



124:ありかなしかの後 5/5
07/10/13 00:04:17 LuNUGZRk
その後、2人で砂浜に横たわり月を眺めていると、千里がぽつんと呟いた。
「ねえ、先生…あんなにフラグ立てちゃって…これからどうするんですか…。」
望は面倒くさそうに手を振った。
「そのまま放置してれば、適当に消えていくんじゃないでしょうかね。」
千里ががばりと起き上がった。
「ダメです!そんなの!きっちり誤解を解かなきゃ!!」

望は笑った。
「こんなときにまで、きっちりなんですね、あなたは。」
千里の声が小さくなった。
「そうじゃなくて…勘違いしたまま突き進んで行って、
 後で誤解だって分かったときの辛さ……私はよく分かるから…。」
千里の言葉に、望は千里を見上げた。

月光に照らされた、うつむき加減の千里の姿はいかにも儚げで、
望は思わず手を伸ばして千里を抱きしめた。
「あなたの場合は、誤解じゃありませんよ、千里…。」
千里は小さく頷いた。
「分かってます、分かってますけど…。」

望は千里を抱きしめたまま、ため息をついた。
「…分かりました、他の皆さんにはきっちり説明しますよ。」
千里は望から体を離すと、今度は、心配そうに望を見上げた。
「先生、大丈夫…?」

望は苦笑した。
「包帯での首絞めや包丁くらいは覚悟ですかね。あと、訴えられたりとか。」
でも、と悪戯っぽく千里を覗き込む。
「今回は、あなたからの攻撃はありませんからね、だいぶ楽ですよ。」
「…!ひどい、先生!!」

千里は頬を紅潮させると、両手を振り上げた。
望は笑いながらその手をつかむと、再び千里を抱きしめた。

「こういう攻撃だったら、いつでも大歓迎です、可愛いですよ、千里。」
「…先生の馬鹿。」

真っ赤になった千里に、望は笑って軽いキスを落とした。


125:430
07/10/13 00:05:41 LuNUGZRk
以上です、どーもエロがワンパターンになっちゃうんですよね…orz

そして、こういう小ネタをちまちま書いているから、
落としたい長編がいつまで経っても落とせない…。

それでは、皆さん良い週末をお過ごし下さい。
お休みなさい!


126:名無しさん@ピンキー
07/10/13 00:14:28 QceSpS8H
Good job!
千里エロは見れる頻度が少ないので重要な脳内資源になりますな。
きっちりエロスふぉーえばー!

>>119
ついさっきまで社の同僚に"出張お疲れ様の会"を開いてもらっていた俺はタクシーで堂々帰宅ですよ。

127:名無しさん@ピンキー
07/10/13 00:19:21 pIxikc43
>>125
430氏乙です! 
「さぼてんの花」以来、氏の千里に対する愛を感じられるっす。
しかし、ホント仕事、早っ!

・・・私も今書いてます。上手く行けば、明日には投下・・・・できるといいな。
・・・でも休日出勤ww

では、お休みナサイ  ノシ

128:名無しさん@ピンキー
07/10/13 01:37:55 DJcqsomV
>>125
これは・・とてもGJ・・です。
恥らう千里ちゃんもいいねえ。

129:名無しさん@ピンキー
07/10/13 05:34:59 FrUVgk2S
嗚呼、報われたね千里ちゃん。

130:名無しさん@ピンキー
07/10/13 09:29:40 XydcjPPc
まさに凶作リッチ

131:名無しさん@ピンキー
07/10/13 10:58:34 LQ6n7pcs
凶作リッチとはつまり凶作であるがゆえにつまらない作品も素晴らしいものと錯覚(ry



あれチャイムが…宅急便かな

132:名無しさん@ピンキー
07/10/13 11:16:47 NA2qmNxb
千里の魔女の宅急ry
千里のフラグが消えたので供養してあげてるんですね
GJ!

133:名無しさん@ピンキー
07/10/13 13:24:04 LAr1UU4v
あの程度でフラグ消えるくらいなら
とっくの昔に消えているよ

134:名無しさん@ピンキー
07/10/13 15:42:43 wFWBWGEm
消えたら2度と付きまとわれないから先生大喜び

135:名無しさん@ピンキー
07/10/13 15:44:36 HeTSc7Ce
千里アンチは自重すべき

136:名無しさん@ピンキー
07/10/13 16:17:32 fIni4Lbd
争いのもとになる千里は俺がもらっていく

137:名無しさん@ピンキー
07/10/13 16:19:12 wFWBWGEm
>>135
いや、アンチとかそういうんじゃなくて実際そうだと思うぞ
やっかいさんって思われてるし

138:名無しさん@ピンキー
07/10/13 16:30:39 MVRpU3zf
それを言ったら、霧やまとい、三珠やあびるだって
「フラグ消えたら2度と付きまとわれないから先生大喜び」になっちまうだろうに

てか、わざわざここで、しかもせっかくの千里SSの後に言うべきことじゃねえだろ……

139:名無しさん@ピンキー
07/10/13 17:56:05 crxm5w2O
こういう雰囲気を変えるにはやはり職人さんのSS投下しかない!
というわけで、大草さんSSの続きを全力待機

140:名無しさん@ピンキー
07/10/13 18:04:44 GnkM3FeX
最近はレベル高いSS多くて豊作貧乏ですよ困りますもっとやれ、いややって下さい。
大草さんが望まれる中、空気読まず可符香SSを投下させていただきたく候。

一応『真昼が雪』後日談になりますが、別にあんなエロ無しSS興味ねーよって人でも
そこそこ読める感じにしたいと思っとります。途中で前作臭わせる描写入ってもスルーして下され。
今回はエロありの予定ですが、今日の投下ではエロなしです。

141:名無しさん@ピンキー
07/10/13 18:05:27 LAr1UU4v
了解っす。

142:午後の紅茶 1
07/10/13 18:06:47 GnkM3FeX

「それでは、糸色望先生の退院を祝して!」
千里の声高な声と共に、その場に集まる皆の腕が上がる。
各々その手に、何かしらの飲み物を持って。

『かんぱーいッ!』

キィンッ。
一斉に上がる掛け声と、涼しげなガラスの音が響きわたる。
皆近くに居る者同士で、手にしたグラスを弾き合わせた。
「ありがとうございます…」
テーブルの上座に座った今日の主役は、照れたように頭を掻いて微笑んだ。

望は数週間前まで、胃炎で入院していた身である。
退院した今では胃に優しいものならば、食事も取れるほどまで回復している。
何だかんだ望を慕っている2のへ生徒達の計らいで、今日は主催者である
千里の自宅―両親は仕事で留守との事だ―で、糸色望退院祝賀パーティと相成った。
千里の音頭が終わると、生徒達は各々料理に口を付け始める。

パーティと言えば大皿に盛られたオードブルなどを、各種好きなように取り皿に取って食べるのが主流かと思う。
だがそうすると、何でも均等にしたがる千里の機嫌を損ねてしまいかねない。
それに今回の主役は、胃炎で入院していた望である。
結果、料理は胃に優しく栄養満点「おじや」となった。
これなら千里も当分しやすいし、望も問題なく食べられる。
その点では非常に良い選択だっただろう。

だが、大勢でテーブルを囲んで食べている料理が流動食というのは、絵づら的に非常に残念である。

ズルズル…ズルズルズル…。

――テンションの下がる咀嚼音だ。

「……すみませんね、何だか気を使わせたようで……」
無言でおじやを啜る生徒達の何ともいえない表情に、申し訳ない気分になる望。
思わず頭を下げると、望から少し離れた場所にチンマリと座っていた愛が、悲鳴じみた声を上げた。
「す、すみませんッ!私が調理に加わったばかりに、せっかくの料理を台無しにしてしまって……!
 その上先生を申し訳ない気持ちにさせて…ッ、あぁ、すみませんすみません!」」
ちなみに調理を担当したのは、麻菜実、愛、奈美、可符香、まといである。配膳のみ千里が担当した。
「やだなぁ、愛ちゃん達の作ったご飯が美味しくないわけないじゃない。ね、先生?」
望の隣に座った可符香は、青ざめる愛とは対照的に、柔らかく微笑みながら望に同意を求める。
「ええ。とても美味しいですよ」
頷いて、それを示すかのように望もお椀の中身を啜る。身体の芯から温まるような、ホッとする味だ。
他の生徒からも宥められ、愛の加害妄想はとりあえずは治まったようだ。

143:午後の紅茶 2
07/10/13 18:08:04 GnkM3FeX
調理に参加した面々も、褒められて満更ではないようである。
奈美は少し照れたように頬を染めている。至って普通のリアクションである。
麻菜実は少しだけ満足気に笑みを深め、愛は恐縮しているのか、ひたすらオドオドしている。
まといはパーティそのものはどうでもいいらしく、いつの間にかテーブルの下に潜り込み、
正座した望の足を凝視して微笑んでいる。もはや誰もつっこまない。
可符香は相変わらず、望の隣でニコニコと微笑んでいる。
ずるずる、ずる…。
―美味しいのは間違いないのだが、テンションの下がるSEだけはどうしようもない。
せめてレンゲか何かで食べればいいのだが、配られたのは何故か箸のみ。
どうお行儀良く食べても僅かな音は防げない。
(ぜ、絶望した―祝賀パーティとは思えない微妙な空気に絶望した…ッ!)
口にすると愛がまた半狂乱になりそうなので、胸中でこっそり絶望する望。
「ちょっと熱いですね」
可符香は相変わらずマイペースに、おじやをフゥフゥと吹き冷ましている。

―まぁ、酒も無ければ料理はおじや、というこの状況でも、
皆何だかんだと自分の事を心配していてくれたのは、薄々望もわかってはいた。
それに何より、こうして愛しい少女が楽しげな笑みで隣に居てくれるなら。
(絶望、する事もない……か)
そう思い直して、もう一口おじやを啜る。
優しい味が心の芯まで温めてくれるかのようで、望は思わず頬が緩むのを感じていた。

始まりこそ妙な雰囲気が漂ったものの、基本的にキャラの濃い面々の集まる2のへ生徒たちである。
どういう方向であれ、何かしらの盛り上がりを見せないはずがなかった。
ズルズルというSEは終始流れていたものの、後半はいつものごとく騒がしい空気が場を満たした。

―そんなこんなで、時刻は夕刻。

解散の時刻となり、皆で片付けを手伝った後、各々家路につく事となった。
「今日は本当に、皆さんありがとうございました」
解散の際、望が生徒達全員に向けた一言は、彼の心からの感謝の言葉だった。
まぁ途中で少々悪乗り気味に盛り上がってしまったものの、パーティは成功と言っていいだろう。
集まった生徒たちは、概ね皆満足気な顔で―一部乱痴気騒ぎの被害者は辟易した顔で―帰路につく。


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