調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart18at EROPARO
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart18 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
07/09/28 21:57:07 853kqQYg
◆過去スレ 
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart17
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調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart16 
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調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart15 
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洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart14 
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洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart13 
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洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart12 
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洗脳や調教などで悪の奴隷になるヒロインpart11 
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調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart10 
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調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart9 
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調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart8 
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調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart7 
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調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインPart6 
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調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインPart5 
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調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインPart4 
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調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインPart3 
URLリンク(idol.bbspink.com) 


3:名無しさん@ピンキー
07/09/28 21:57:51 853kqQYg
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインの同人誌 part2 
URLリンク(www2.bbspink.com) 
調教や洗脳で悪の奴隷になるヒロインの同人誌 
URLリンク(www2.bbspink.com)

4:名無しさん@ピンキー
07/09/28 22:09:36 853kqQYg
>>1の内容を1ヶ所訂正。


◆前スレ
調教や洗脳などで悪の奴隷になるヒロインpart17
スレリンク(eroparo板)


5:名無しさん@ピンキー
07/09/28 23:16:33 P/YcS7mJ
「ぁ…あぁ……っ!!」
 神経が自分のものではなくなってしまったかのように、身体が言うことを聞かない。空回りしていた思考が、やがてその機能自体を失おうとする。
 激しい目眩と吐き気の中に、男の声がやたらはっきりと聞こえてきた。
『今のお前にはもう、我々に逆らう事など赦されない。道はただ一つ』
 床に臥して苦痛にのたうつ私を見下し、冷たい声が問う。
『楽になりたいか?』
「…ぅぐうっ…ぁ……あぁっ!!」
 目眩は一層酷くなり、失神するかと思えば全身を貫くような痛みで意識を引き戻される。

―ドゴッ!!

「あ゛っ……ああぁっ!!」
『楽になりたいか?』
「ぁ゛あぁあ゛ぁぁあああーーっ!!」
 硬い靴底が、私を踏みつけた。内側からめった刺しにされているようだ。靴底は、そのまま私の身体をぐりぐりと踏みにじる。
 声が、繰り返し問う。

『楽に、なりたいか?』

 苦痛に苛まれて肯定も否定も出来ない私に、声が諭す。
『その為にどうすれば良いかは、解っているな?』
 私の上から靴底が退いた。少しだけ痛みが和らぎ、口を利く程度なら何とかなりそうだ。
 楽になりたい。
 私は、意識の手綱を手放した。
「……ぐ…っ……ぉ…つうぅっ」
『聞こえないぞ。もっと踏まれたいのか?』
 嘲り、挑発するような男の声。私はもう一度声を絞り出した。
「……ぉ、乙ぅ………っ…」
『それで良い。さて、それでは褒美をやろう』
 一際残忍な笑みを浮かべて、男は再び私の身体を踏みつけ、蹴り、翻弄した。
「ぁぁあああぁあぁぁああぁあーーーーっ!! …っは、あ……あぁ…ん…っ……あんっ…」
 全身を、電流が駆け巡った。しかしそれは、先ほどまでとは比べ物にならない強さの、快感。
『答えろ。貴様は何だ』
「ぁ…たしはぁ……んっ……はぁ…醜くぅ…いゃ、らし…っ……めすどれぇで…すぅ……んんっ」
 足蹴にされる度に、私は軽い絶頂を迎えてしまう。気が狂ってしまいそうだった。しかし男は赦してくれはしない。
 宴は、始まったばかりなのだから。

続かない

6:名無しさん@ピンキー
07/09/28 23:21:49 /1+cC1Ff


7:名無しさん@ピンキー
07/09/28 23:48:17 YSEzVu3d
スレリンク(feti板:55番)
スレリンク(feti板:100番)

8:178 あやかしのつめ
07/09/29 02:09:36 fOCg1Pdx
新スレ乙です。そして乙記念にDQSS二弾を投下します。

2『トウカ:あやかしのつめ』

※現在勇者一行はマイラまで辿り着いたという設定です。

「………、納得いかないアル」
アレフガルドに着てから、トウカは理不尽を感じていた。
「なんでユウやプリスやマホは新しい武器を手に入れられたのに、私にはないアルか?!」
そう、一行は地上世界よりはるかに強力なアイテムがあるアレフガルドで装備のかけ直しをしていた。
ユウはドラゴンキラーに魔法の鎧。マホは賢者の杖、プリスも武器ではないが水の羽衣という強力な
防具を購入していた。
しかし、武闘家であるトウカには装備できる武器防具は極端に少ない。
これは、元々武闘家が己の体一本で戦う職業ゆえ武器防具をそれほど必要としないということもあるが
武闘家そのものが世界においてなり手が極端に少ない…、アレフガルドに至っては殆ど皆無ということ
で武闘家用の武器防具を作る必要が殆どないといったことも要員であった。
それ故トウカの装備は未だにランシールで買ったパワーナックルとポルトガで買った黒装束だった。これは切ない。
他の三人がどんどんパワーアップしていくのに、自分だけが置いてけぼりを食らっている感じがする。
自分がどれほど修行して力をつけても、彼女達は強い武器、防具を買うだけで簡単に追いついてしまう。
気がついたら、個人用に渡されているトウカのゴールドは15000を数えていた。買う武器防具がないのと
それを補う修行のため金を使う機会が全然ないのだ。
だから、トウカは決意した。
「次に行く町で、絶対に私に合う武器を買ってやるアル!」
大散財も覚悟の上と、トウカはグッと拳を握り締めた。


9:あやかしのつめ
07/09/29 02:10:38 fOCg1Pdx
リムルダールの町。
海岸線をグルッと廻って辿り着いたここは、大魔王ゾーマの城に最も近く、それゆえ強力な武器防具も
あることが予想できた。
町についてから自由時間になったとき、トウカは脱兎の如く飛び出して町の武器屋に急行した。
自分に合った強力な武器を求めて。だが、
「あー、ぶとうか?なにそれ、食べられるの?」
やっぱり武闘家という職業自体を知らないのか、武器防具屋の親父は頓珍漢な返答をしてきた。
「ふざけるなアルーッ!!」
カウンターを手刀の一撃で木っ端微塵に粉砕し、怒り肩でずんずんとトウカは店を飛び出した。
「いいアル。こうなったら市場で何か掘り出し物を見つけてやるアル」
正規の武器屋になくても、玉石混交が交わる市場になら何かいいものがあるかもしれない。
トウカはそう思い、下町に広がる市場へと足を伸ばしてみた。
足を止めては親父に尋ね、足を止めては女将に尋ね、時たま切れて店主を投げ飛ばしたりしながら
トウカはコツコツと市場にある出店を歩き回った。しかし、
「………どこにも、ないアル…」
やはり、トウカに合う武器はここにも存在しなかった。
これだけ必死に探しても、自分に合う武器がない。
「このままじゃ私、このパワーナックル一本でゾーマと闘うことになる羽目になるアルか?!」
別にパワーナックルが嫌いなわけではない。長い間共に戦い続けたこの金属製の小さな武器に愛着を感じたりもする。
「でも、これでゾーマと戦うなんてどう考えても無茶アル!!」
豪華絢爛な武器防具を身に付け大魔王に対峙する一行の中、ただ一人パワーナックルを構えている自分。
その姿は滑稽を通り越して惨めですらある。
「どうして、どうして私に使える武器がないアルかーーっ!!」
自身のいたたまれない気持ちが怒りへと変わり、目の前にあるレンガ塀に鬱憤を晴らすべく
トウカはパワーナックルを身につけた拳で力いっぱいにレンガ塀に正拳を打ち込んだ。

ドォーン!!
「キャッ!!」

当然というか、レンガ塀は拳のところから粉々に粉砕され、辺りに砂塵を巻き起こした。がその時
トウカの耳に聞き覚えのある悲鳴が飛び込んできた。
「?」
砂煙が舞い落ち、トウカの視界の中に入ってきたもの。それは引きつった顔で自分を見ているプリスの顔だった。
「あ、あ、ああの………、トウカさん?」
「なんだ?プリスじゃないアルか。何しているアルか?」
「い、いえ………、トウカさんが何か複雑な顔をして歩いていますから、何があったのかと思って
後をついていったら………、いきなり爆発音がしまして………」
プリスのたどたどしい説明を聞いて、トウカは少し心が和んだ。
心根がやさしいプリスは、まわりに少しでも嫌な空気が流れると、それを解消するために自分から
何かしらの行動を起こす。今回も自分の表情から悩みがあることを察し、ついてきたのだろう。
「まぁ……、その、驚かせて済まないアル。ちょっと気が立ってたものアルから……」
「あぁ、やっぱり何悩んでいたのですね。
もし私が解決できることでしたら何なりと言ってください。出来る限りの協力はしますから」
プリスの心配そうな視線を感じ、トウカは果たしてこのことをプリスに打ち明けていいのか悩んだ。
いい武器防具を買い揃えられるプリス達に嫉妬し、負けまいと武器を買いに町中を廻り、見つからない
腹いせに壁をぶち破った。などとさらりと言える訳がない。
「ええ……、そのぅ……」
「お願いします。トウカさんのそんな顔、見たくありませんからぁ…」
涙目になったプリスの顔がぐいぐいと迫ってくる。このまま黙っていたらこの場で大泣きしそうな雰囲気だ。
まあ、これもプリスのいつもの手口だ。こうしているうちいつの間にか悩みを吐露し、解決に向けて走り出すのだ。


10:あやかしのつめ
07/09/29 02:11:38 fOCg1Pdx
(参ったな、アル………)
こうなっては仕方がない。トウカはプリスにこれまでの経緯を包み隠さず話し漏らした。
「そうですか………。強力な武器が欲しくて……」
「はっきり言って、今のままでは私は足手まといアル。ユウのサポートやマホやプリスが呪文を詠唱する
時間を作るためにも、より強力な武器が必要アル。
でも、この世界では私は強い武器を手に入れられない。アル………」
だからと言って地上に戻っても状況は変わらないだろう。バラモスと戦うため世界中を廻ったが、パワー
ナックル以上に自分の攻撃力を高める武器は無かったからだ。
「こうなったら、いっそ戦士にでも転職して………」
「でも私、この町で武闘家用の武器を見ましたよ」


……
………

「ちょっと待て。今、なんと言ったアル!!」
プリスがさらりと言った言葉。その言葉がトウカの脳天を貫いた。
「武闘家用の武器を見たと言ったなアル!言ったアルな!!」
トウカはプリスの両肩を掴み、興奮を抑え切れないのかがくがくとプリスを揺らして問い掛けてきた。
プリスは何かを言おうとするが、あまりのシェイクされる速さに言葉が出てこない。
「どうしたアル!どこにあったアルか!!早く言えアル!!!」
「ト、トウカ、さん………、ゆ、揺らさ、な、いで下、さい………」
プリスが何とか搾り出した言葉に、トウカは我に帰りパッとプリスの両肩を離した。
「あ、ああ済まなかったアル。つい興奮して………
で、どこでそれを見たアルか?」
「さっき私が行った骨董屋の店先に、それらしいものが飾ってあって………」
「骨董屋、アルか!」
迂闊だった。確かに普通の武器防具屋になくても、昔のものを扱う骨董屋ならなにかあるかもしれない。
「でかしたアルプリス!で、その骨董屋はどこアルか?!」
「わ、私が案内しますから………、トウカさんはついてきてくださいね」
「分かったアル!」
そういうなりトウカはプリスを置いて走り出してしまった。あっという間にトウカの姿はプリスの視界から消え去ってしまう。
「あ、あのトウカさん?!私の後、ついてきてって………」


11:あやかしのつめ
07/09/29 02:12:38 fOCg1Pdx
あの後、何とかトウカとプリスは合流し、プリスが見たという骨董屋に辿り着くことが出来た。
木製の古びたドアを突き破らんばかりの勢いで開き、トウカは店の主人を見るなり縮地の疾さで近づき
カウンターに身を乗り出し、いきなり主人の胸倉を掴んだ。
「わっ!な、なんですかお客さん!!」
「親父!ここに武闘家用の武器があると聞いたアル!早く、早く出せアル!!」
出さないと殺さしてやると言わんばかりの迫力に、骨董屋の主人はただ圧倒され指一本動かせないでいる。
「早く、早く、早く!早く!!早く!!!」
「ひええええええぇっ!!」
この全く膠着した状況を動かしたのは、横から聞こえてきたどこかおっとりした声だった。
「トウカさん………。それではさっきの私と同じじゃないですか。それでは店主さんは声を出そうと
思っても出せませんよ?」
「え…………あっ!!」
プリスの一言で気を取り戻したトウカは、慌ててその手を主人から引き離した。
「げ、ゲーッホゲホゲホッ!!」
「も、申し訳ないアル!私、頭に血が上るとつい………」
主人の呼吸が元に戻るまで、トウカはただただ平謝りをして主人に詫び続けた。


「で、お客様がご所望の品は………多分この篭手と思います」
主人が雑然と並べられた店の棚から取り出してきたもの………
それは、篭手と呼ぶにはあまりに優美なものだった。
「…………!」
まるで絹かと見まがうばかりの決め細やかな綿で誂えた手袋の先に、触れる物はすべて切り裂かんと
ばかりに巨大な鷹の爪が五爪指先に取り付けられている。
金銀細工を散りばめられた装飾に、一個の巨大な黒真珠がアクセントとして添えられている。
それは、武器というより芸術品に近い存在だった。
「すごい………、アル………」
トウカは篭手から発せられる気高さと、武器としての猛々しさに戦慄を覚えた。
これは絶対不世出の逸品だ。まさにあらゆる武闘家の垂涎の的ともいえる代物だ。
「元々この武器は、数十年前に地上から降りてきた武闘家という職業の方が使っていたらしいのです。
その方はこのアレフガルドで天寿を全うされましたが、そのあとこの武器を使える人間は存在せず、
こうして私の店の棚で静かな余生を送っていたというのですよ」
なるほど、自分以外にもギアガの大穴を通ってアレフガルドに来た人間がいるのは聞いている。
その武闘家もそのくちなのだろう。
「なんでもこの爪は怪鳥ガルーダの爪を実際に使っているらしいです。ですから軽いうえに強度もあり
その武闘家はこれをつけて戦っているときは無敵だったらしいですよ」
主人の説明を聞いて、トウカはますますこの篭手に惚れ込んでしまった。
「店主さん………、ちょっとコレ、身につけてみてもいいアル、か?」
「ええ、もちろんですよ」
主人から快諾を得て、トウカは震える手で篭手に指を通してみた。
「………」
「おおっ、よくお似合いですよ」
それはまるで誂えたようにトウカの手にピッタリとはまった。まるで吸い付くような付け心地はどんな
に激しく動かしても自分の手を離れることはないだろう。
五爪の爪は指先の動きと完全にシンクロし、まるで本当に自分の爪ではないかと錯覚させるほどだ。
それに、つけた瞬間体が驚くほど軽くなったのを感じた。恐らく何かしらの魔法効果もあるのだろう。
もしこれを使いこなすことが出来たら………
「て、店主さん!コレ、いくらあるか!!」
トウカはもういても立ってもいられなくなった。自分が求め、探しに探した究極の武器が今、手元にある。
これは、なんとしても手に入れたい代物であった。


12:あやかしのつめ
07/09/29 02:13:38 fOCg1Pdx
「そうですな………、20000ゴールドと言った、ところでしょうか………」
「に、にまんごーるど、アルか!!」
あまりの高値にトウカの声が裏返った。たしかにこれだけの逸品、それなりの高値はあると踏んだが
それでもその価格はトウカの想像を超えていた。
「しかし………、お客さんのそれを身につけたあまりのはまりっぷりと、お客さん以外にこれを買う人間が
今後現れる保障がないということで………ここは………」
(まさか、ただにしてくれるのアルか?!)
「ここは、思い切って2割引の18000ゴールドという事に致しましょう!」
「そ、それでも高いアル!!」
トウカの持ち合わせは15000ゴールド。どう考えても3000足りない。
「そこはなんとか、15000ゴールドまで勉強してくれないアルか?!」
「お客さん…、こっちも商売ですからね。これ以上負けるわけには………」

「でしたら、私が差額をお支払いいたしますわ」
主人とトウカの間に割り込んできたのは横で話を聞いていたプリスだった。
「私が3000ゴールド払いますから、その篭手を売ってくださいませんか?」
「えっ………、プ、プリス?!いいのアルか?!」
「トウカさんがようやっと念願かなうというのに、それを諦めることはありませんよ。
私のことは構いませんから、どうぞその篭手を手に入れてくださいませ」
プリスの言葉に、トウカは胸が一杯になってきた。
「プ、プリス、ありがとうアル!!この恩、一生忘れないアルよ!!」
プリスの財布から3000ゴールドを譲り受けたトウカは、店主の前にドカン!と突きつけた。
「ホラ!18000ゴールド、耳を揃えて出したアル!これでいいアルね!!」
そのあまりの迫力に少し主人は身を竦めながらも、丁寧に包装して篭手を差し出した。
「はい、どうぞ。
ああそうそう、この篭手の名前をいい忘れていました。
『荒鷲の爪』というものだそうです。大事に使ってくださいね…」


顔に満面の笑みを浮かべ、トウカはプリスと共に店を後にした。
「プリス、今日の夕食は私が全部持つアル!みんなで腹いっぱい美味しいものを食べるアル!!」
「まあ、それは楽しみです。でも………」
プリスが困った顔をしているので、トウカは小首をかしげた。すると、
「トウカさん、その篭手を買うのにお金全部使ってませんでしたか?」
「あっ!」
そういえばそうだった。
「しまったアル………。じゃあプリス、今度沢山お金が入ったら、みんなに奢るアルよ」
「ハイ。楽しみに待っています」
他愛ない会話をしながら歩を進めるトウカとプリス。
それ故トウカは自分が出てきた骨董屋が、ただの廃屋になっていることに気づくことは無かった。


13:あやかしのつめ
07/09/29 02:14:38 fOCg1Pdx
「ハァ………、ハァ………」
もうベッドに入って一時間以上経つが、トウカは寝付くことが出来なかった。
じっとしていると、あの荒鷲の爪の装着感が生々しく呼び起こされてくる。まるで自分のために
誂えたようにぴったりと嵌った感触、惚れ惚れするほどの造形。
トウカはあの後部屋に戻ると、何度となく荒鷲の爪を身につけてみた。つければつけるほど篭手は
手に馴染み、まるで自分の手の一部のような感じがしてくる。不思議な昂揚感に全身が包まれ、いつまでも
手に嵌めておきたい感覚に付けるたびに襲われた。
が、流石に物騒なので仕方なく外すが、暫くするといても経ってもたまらずまた取り出して身につける。
先程からそれの繰り返しで、いい加減にしろうと床についたのだが、その感覚は未だに収まらない。
「ああ………、もう我慢できないアル!」
トウカはベッドから飛び起き、机の上に置いてある荒鷲の爪を握り締めると、矢も立ても溜まらず自分の
右手へと通した。
「あぁ………、これアル。この感じアル………」
荒鷲の爪を見るトウカの目は尋常ではない輝きを放っており、何かに憑かれたとしか思えない表情を浮かべていた。
「もう………、付けるだけじゃ満足できないアル………。早く、こいつを使ってみたいアル……」
骨董屋の主人から聞いたこの篭手の武勇伝を実際にこの手で確かめてみたい。
そんな衝動に駆られたトウカの目に飛び込んできたのは、今まで寝ていたベッドだった。ふかふかの
掛け布団が、まるで自分を誘惑するかのように広がっている。
「………」
目を見開いたトウカが掛け布団に軽く荒鷲の爪を這わすと…、掛け布団は何の抵抗もなくスゥッと裂け
中からボコボコと綿を吐き出した。
そのあまりの切れ味に、トウカはこれ以上ない興奮を覚えた。
「………、す、凄いアル………これだったら、これだったら………」
自分が相手の腹を一撫でしたら、あっさりとその皮は二つに裂け、中からピンク色のはらわたを
ぶちまけてしまうだろう。
早くしたい、早く使いたい、早く見たい!
幸い、周りにはたくさん獲物がいる。誰でもいい、グチャグチャにして………

コッ、コッ

その時、トウカの部屋をノックする音が聞こえた。その音に、トウカは嬉々として振り返った。
(やった!獲物が勝手にこちらへ飛び込んできたアル!)
トウカは右手を上に振り上げ、扉へ向って飛び掛った。
(わざわざ扉を開けることもないアル。扉ごと切り裂いてやるアル!!)
狂気の笑みを浮かべたトウカが扉を上から薙ぎ下ろし………、扉は実にあっさりと4枚にスライスされ
バラバラと崩れ落ちた。
その先に立っていたのは………、あまりに突然のことに呆然とするプリスだった。
「え………、トウカ、さん?」
「あ、あはは……プリス、プリスゥ………」
なんて柔らかそうな体をしているのだろう。あの細い足を細かく切り刻みたい。あのふくよかな胸を
ばっさりと切り落としたい。あの大きな瞳を思いっきり刺し貫きたい………


14:あやかしのつめ
07/09/29 02:15:42 fOCg1Pdx
「…………ぇ………」
トウカの頭が急速に冷却されてきた。一体自分は何をしているのだ。荒鷲の爪を振りかざし、なにを
しようとしているのだ。自分は一体、何をしたいと思っているのだ?!
「………ああっ!!わ、私は何をしているアルか………?!」
トウカは目の前が真っ暗になる感触を味わった。自分は今明らかに尋常ならざる意識に支配され、
あろうことか仲間であるプリスを切り裂きたい衝動に駆られてしまっていた。
「トウカさん………、いきなり大きな音を出して、心配したんですよ」
「!!」
プリスが心配そうな顔をして部屋に入ってくる。その姿を見て、トウカの心にまた先程の暗い衝動が
顔をもたげてきた。
「いけない!プリス!部屋に入ってくるなアル!一刻も早く、私の前から逃げるアルよ!!」
このままでは、間違いなく自分はプリスを殺してしまう。それを恐れたトウカは必死になってプリスを
ここから離そうとした。が、
「そうはいきませんよ。トウカさん、苦しそうじゃありませんか。だって…」
「だってもあさってもないアル!!」
「だって………」
そこまで言った後、プリスの顔つきが急に変わった。

「だってトウカさん、そろそろ我慢できない頃だと思いましたから………」

我慢、出来ない………?
「プ、プリス………、何を言っている、アルか………?」
目の前にいるプリスの気配が急速に変化している。それまでの優しげな雰囲気が消え去り、魔族が持つ
ような暗い、邪悪な気配に包まれていっている。
「トウカさん、その篭手『荒鷲の爪』って店主さん、言ってましたよね?
あれ、間違いです」
プリスの眼が魔族の輝きを放ちはじめ、背中からコウモリのような羽が伸びてきている。
「その篭手………。本当は『妖(あやかし)の爪』って、言うんですよ」
今やトウカの目の前には一匹の魔族が立っていた。
「あやかしの……爪……?!」
「ええ。その篭手は使っている人間にあやかしの……、魔物の力と素早さを与えるんです。
それにより普通の人間には引き出せないほどの強さを使うことが出来るんですけど………、それを
使い続けると、一つ困ったことが起きてしまうんです」
黒い衝動を必死に堪えるトウカを傍目に見つつ、プリスはくすっと微笑んで話を続けた。
「それを身につけていると、次第に心も体も魔物になってしまうんですよ。トウカさん、
それを買ってから暇さえあればつけているんですもの。もう殆ど魔族になっちゃっていますよ」
「なんだって………?!それじゃ、私にこれを買わせたのは………」
「ええ。トウカさんを魔族にするため。あの骨董屋だってインチキですよ。中にいた店主さんも
ゾーマ様の部下のバルログさんが化けたもの。トウカさんは罠にかかったんです」
可笑しそうにクスクス笑うプリスに、トウカは今日起こったことがすべて計られたことだと悟った。
すべてはこのプリス(?)が自分を陥れるために仕組んだことだと。
「迂闊だったアル……、魔族め、いつの間にプリスと入れ替わったアルか………」
トウカの言葉に、プリスは少し怒ったような表情を浮かべた。
「心外ですね。私は正真正銘のプリス。トウカさんと一緒に旅をしてきた僧侶のプリスですよ。
ただ、ゾーマ様の偉大さをこの身で感じる機会があって、人間をやめましたけれど、ね」
「そ、そんなアル……、あの優しいプリス、が………」
プリスに裏切られたショックと心の中の衝動にトウカは立っていることが億劫になり、がくりと肩肘を
ついて倒れた。顔色は真っ青に染まり、ゼエゼエと荒い息を吐き続けている。
「ああ、もう限界のようですね。でも安心してください。トウカさんの衝動を満足できるものをお持ちしましたから」
プリスがつい、と目配せをすると、ドアの影から何者かが現れ、部屋へと入ってきた。


15:あやかしのつめ
07/09/29 02:16:38 fOCg1Pdx
「あ、あ………?」
それは宿屋の下のパブで働いていた一人のバニーガールだった。ただ、その目は虚ろで何も映さず、
夢遊病者のように足元が定まらない。
「この人間は今、毒蛾の粉で夢うつつの状態です。何も抵抗されることはありません。
さあトウカさん、この人間でトウカさんのしたいことをなさってください。
ああ、この周りには結界を張っていますから声が外に漏れる事はありません。ご安心してどうぞ」
目の前に立つバニーガールを見て、投下はごくりと唾を飲み込んだ。
柔らかそうな皮膚、ぷくぷくに詰まった肉、張りのある胸。
どれをとっても今の自分衝動を満たすのには充分の逸品である。
だが、その衝動を満たすということは、このバニーガールを殺す、ということでもある。
「ああ………、いや、いやアルゥ……。そんなこと、したくないアルゥ………」
トウカは頭をぶんぶんと振り回し、必死で気持ちを抑えようとするがとても収まらない。
「我慢は毒ですよ。ほら、触ってみて………」
プリスの手がトウカの右手を導き、バニーに触れさせる。その柔らかい感触が神経に伝わったとき
「ア、ア、アアアアアアアァァァッ!!!」
トウカの両目が一瞬輝いたかと思ったら、装飾品であるはずの『妖の爪』の黒い爪が『ニュウッ』と『伸びた』。


16:あやかしのつめ
07/09/29 02:20:03 fOCg1Pdx
「ハァ………、ハァ………」
トウカの足元に、夥しい量の血液と、切り裂かれた肉の塊が転がっている。
「……………、ハハ」
トウカの体は不思議な昂揚感に包まれていた。肉を裂く、肉を切る、肉を啄ばむということがこれほど
面白いものだとは思わなかった。妖の爪にべっとりと浴びた返り血をペロリと舐め取ると口いっぱいに
心地よい鉄錆臭い人間の血の味が広がる。
いや、今トウカが舐めたのは『左手』だった。妖の爪をつけていたのは右手のはずなのに。
よく見ると、トウカの両手からは妖の爪と同じ真っ黒で鋭く長い爪が伸びていた。妖の爪は完全にトウカ
の中へと吸収され、トウカと一体になっていた。
「ウフフ、どうですかトウカさん。魔族になった気持ちは?」
プリスの問いかけに、トウカは満面の邪悪な笑みを浮かべた。
「…最高アル。この人間の肉を切り裂き愉しむ感触、人間のままではとても味わえなかったアルからな」
「じゃあ、トウカさんもゾーマ様に従って、このアレフガルドを魔族の世界にすることに協力していただけますね?」
「勿論アルよ。ああ…、今から楽しみアル………。沢山の人間をこの手で殺すのが………」
と、そこまで言ってからトウカの顔から笑みが消えた。
「でも……、今のままじゃ出来ないアルな。ユウとマホ、あの二人がいる限りは…」
「ええ。2対2とはいえユウさんは勇者の血を引く者。せめて、マホさんもこっちに取り込まないと…」
「じゃあそれまでは、仲間の振りをしてついて行くのが得策アル、か」
「ええ。その間は、なるべく大きな騒ぎも起こしたくはありません」
そこまで言ってからプリスは、下に散らばる肉塊に目を向けた。
「少なくとも、こんな惨殺現場が私たちの近くにあるのは好ましくありません」
「そうアルな、じゃあ、いっそのことこれを………」


「綺麗に食べてしまいましょう」
「何も残さず食べちまうアル」


一拍置いてから同時に放たれた言葉は、奇しくも同じものだった。

その夜、決して外には漏れない音が宿屋の一室に鳴り響いた。
肉を租借する音、血を啜る音、骨を噛み砕く音…。それらは夜がふけても鳴り止むことはなかった。

そして、夜が明けた。

チャ~ラチャ~ラチャッチャッチャン

トウカ
E あやかしのつめ

せいかく
『まけずぎらい』→『まもの』

以上です。
さて、当然残り二人も堕とすのですが、どんな呪いアイテムがいいですか?
前スレの『淫靡のビキニ』のようなのを出していただければ、参考にする。かも知れません。

17:名無しさん@ピンキー
07/09/29 02:32:33 Mm68YTrg
「しっこくのみずぎ」なんてどうだろう?
「あくまのつえ」なんてのも魔法使いにはいいかもね。

18:名無しさん@ピンキー
07/09/29 02:33:23 Mm68YTrg
しまった、GJを書き忘れてました。
面白かったです。
乙でした。

19:名無しさん@ピンキー
07/09/29 02:36:43 6HDlk8La
GJ!シリーズ化してくれるなんて嬉しいアル

20000Gの2割引きは16000Gってのも内緒アルね

20:名無しさん@ピンキー
07/09/29 02:37:54 QOl8/sdk
武道家がバカだってアピールじゃね?w

21:名無しさん@ピンキー
07/09/29 02:40:24 xpQb4gkd
なんかさびしいなぁ…

22:名無しさん@ピンキー
07/09/29 02:49:44 2HZI4uUy
仕事の速さに脱帽したw
GJ!

23:178
07/09/29 02:51:52 fOCg1Pdx
>20000Gの2割引きは16000Gってのも内緒アルね

しまったアルーッ!算数は昔から苦手だったアル!
ご指摘有難うございました。

24:サーカディアの人
07/09/29 03:09:51 MMI9g62v
GJアル!
敢えて魔法使いが装備できない剣を装備させて魔賢者とか
勇者にはヴィルガストのルシーズみたく魔装備一式で堕ちるとかどうだろう

サーカディアは一応完成を見そうだが
神作品の後に1日2作も出すのもったいないので(´・ω・`)
明日の夜には必ず準備する

25:i2
07/09/29 03:37:16 qLuGBxJH
178さん、すごくGJです!
しかも昨夜に続いて今夜もSS投下という仕事の速さw

勝手に描いちゃたラフ絵の翼も作中で描写して頂いて嬉しいです
ありがとうございますー

26:名無しさん@ピンキー
07/09/29 06:30:06 +9onMfho
やっぱり勇者は鎧だったり兜(あるいははんにゃの面)がいいかなー
逆に魔法使いは思い浮かばない…
単なる装備品やアイテムじゃなくて禁呪を使って堕ちるのはどうだろう

27:名無しさん@ピンキー
07/09/29 09:10:13 Mm68YTrg
「じゃしんのかぶと」「さまようよろい」「まじんのけん」「あくまのたて」
なんてのはどうかなぁ。
ところで確認なんだが、このパーティは全員♀?

28:名無しさん@ピンキー
07/09/29 09:22:53 vMP2vsWy
>勇者にはヴィルガストのルシーズみたく魔装備一式で堕ちるとかどうだろう
イイヨイイヨー

29:名無しさん@ピンキー
07/09/29 10:37:43 wVIXCijm
プリヴェがこのスレ的に神すぎる

30:名無しさん@ピンキー
07/09/29 11:32:21 ZXPdaUz+
プリマヴェールルナの悪堕ちっぷりが凄いな。
エリクシルナイツは前作の悪堕ちヒロインがちょい役で出てくる。
んで、二人のヒロインも悪堕ちするけど、現段階では悪コスにはならない。
それが残念。

31:名無しさん@ピンキー
07/09/29 11:48:40 5v56PB+O
>>29
kwsk

32:名無しさん@ピンキー
07/09/29 12:08:14 lN50xkyF
なに、またパッチで作ってくれるさ。

33:名無しさん@ピンキー
07/09/29 12:27:14 ZXPdaUz+
>>32
いやね…今回もあるんだよ。
前作悪堕ちヒロインのレディリリーは茶髪のはずなのに、
何故か黒髪に…これじゃ前作に登場した偽リリーじゃないかw

34:名無しさん@ピンキー
07/09/29 13:16:53 OepfOLJO
詩篇69に特攻した奴はいないんだろうか…主人公の姉が悪堕ちっぽいし

35:名無しさん@ピンキー
07/09/29 13:41:15 gT/Z9pmi
>>26
強力な魔法を使えるけど破壊欲・殺人欲が湧き上がる上
=性欲にもなるとか


勇者はゾーマ直々に心を凍てつかせてほしいなぁ

36:名無しさん@ピンキー
07/09/29 14:34:11 T9Sm6Hrz
>>16
帽子あたりはどうでしょうか?
DQ3だと魔法使いが装備できる帽子はかなりの貴重品ですし。

37:名無しさん@ピンキー
07/09/29 16:42:11 P4SeWKQ0
死の首飾りに独自の呪い効果は?

38:名無しさん@ピンキー
07/09/29 16:55:51 QTmpR//d
>>34
一応買って姉は行方不明っぽい感じだからもうちょい先にならないと事実は分からないと思われる

39:名無しさん@ピンキー
07/09/29 18:06:04 BzcHUEVk
プリマヴェール詳細キボヌ

40:名無しさん@ピンキー
07/09/29 19:53:23 UfzXkgkT
>>1 乙

41:名無しさん@ピンキー
07/09/29 20:04:01 5hWki38d
>>16
魔法使いのコンプレックスは、MPがなくなると役立たずになる事ではないだろうか。

「ふしぎなボレロ」「ふしぎなぼうし」・・・消費MP減
「めがみのゆびわ」・・・歩くごとにMP回復
「いのりのゆびわ」・・・MP回復

このあたりをモデルにして、魔法がいくらでも使えるようになるアイテムが有れば・・・

42:名無しさん@ピンキー
07/09/29 20:58:45 nbAamiOj
>>41
なかなか良い着眼点だな

43:サーカディア:ナイトメア深雪・後編1
07/09/29 22:17:37 MMI9g62v
遅くなりました。前編は保管庫にうpされてます
とくめーさんに感謝(`・ω・´)


多くの大樹と養分豊かな地、柔らかい光に満ちていた優美の内面世界=イデア。
しかしナイトメアの手に堕ちたとき、彼女のイデアは人格もろとも変容した。
木々や草花は鋼に、土は鉄粉に、水は毒性になり、鋭い葉やトゲが他者へ牙をむく刺々しい世界。
攻撃的に歪んだ性格を隠すかのように、鈍い電気の光が金属の世界を照らし偽りの彩を与えている。
そして金属の植物はワイヤー状のツタを伸ばし続け、今なお優美を侵食し続けている。
「ナイトメアがここまで優美さんの精神を汚染し尽くしているなんて…これではもう…。
…いいえ、本当の優美さんの精神がまだ残っているはずですわ」
自分自身にワイヤーを挿入し、自ら深雪の操り人形と化している優美(の分身)を見て、深雪はつぶやいた。
「さあ、ナイトメアの優美さん。深雪をあなたの本体のもとへ案内してくださいませ」
「…うん…深雪ちゃんの言う通りにするわ…」
だが、優美の精神内において深雪は外部からの侵入者でしかない。
うつろな目をした優美に導かれる中、植物や水が次々と深雪を阻むべく襲い掛かった。
人間が自分の精神を侵食されまいとする無意識の行動なのだが、ナイトメア化した優美の攻撃性は人間の比ではない。
深雪の巫女装束に切り裂かれた跡が無数に走り、肩や足がはだけ始めた。
よろめきつつもなんとか奥へと進み、ある鋼鉄の大樹の下に来たその時、不意にすうっと優美が消えた。
驚いた深雪だが…操っていた分身が消えたということは、存在する必要がなくなったということだ。
「まさか、ここが優美さんのイデアの最深層ですの?」
よく見ると鋼鉄の砂の上に、枯れ果てた草きれが落ちている。深雪は目線を上げた。
「…優美さん!」
深雪は能力を使ってふわりと飛んだ。金属の幹に細く、しかし不壊の鋼糸で優美が縛り付けられていたのだ。
いや、胴体は縛られているというより、幹と同化していると言った方が正しい。
体のラインはくっきり浮き出ているものの、完全に金属化しているのだ。
手足や頭は鋼糸に縛られ、少しずつ包まれ始めているものの、白い肌の部分がまだ多い。
意識はあるようだが、開いた口や耳に挿し込まれたプラグ状の糸の影響であろうか。開いた瞳には意思が感じられない。
「優美さん…桐生院深雪ですわ。どうか目を覚まして…」
「…攻撃…」
「きゃあっ!」
自由でない優美の片手から、衝撃波が深雪を襲った。
「優美さん…自分の精神に合わない攻撃技を使ってはいけませんわ!ナイトメアの思う壺ですのよ」
「…攻撃したいの…」


44:サーカディア:ナイトメア深雪・後編2
07/09/29 22:19:13 MMI9g62v
衝撃波を次々と放ちながら、優美はぶつぶつとつぶやく。
「私は攻撃技がない…だから弘樹くんの足手まとい。…ナイトメアになれば…攻撃できる…。
攻撃を、強くするには…タナトス様のお役に立つ…それには、ナイトメアの、分身、を…増やす…そうすれば強く…」
「優美さん…弘樹さんへの想いを忘れてはいけませんわ!!」
攻撃に耐えながら、深雪は両の手で優美の頬に触れ、その瞳をじっと見つめた。
「弘樹さんは、優美さんにしかない癒しの力をお褒めになっておられましたわ。攻撃などできなくても大切な仲間だと」
こう言いながら、やはり弘樹に好意を持つ深雪の胸はきりきりと痛んだ。
「その稀有な力を明け渡し、しかも弘樹さんに嫌われては、いわゆる…
ええと、何でしたかしら、『安物買いの銭失い』という言葉でよろしいのでしょうか?
深雪にはお金の価値など分かりませんが…とにかく大きな損失ですのよ」
わずかに残った力を発揮し、優美に人間の心を取り戻させようとする深雪。
全力を「暗示」に注ぐことで、宙に浮かぶことができなくなる。よろめくと、彼女は鉄の大地へと落下した。
だが頭を打ち付けるより一瞬早く、絡まったワイヤーが彼女を受け止めた。
そして失神しそうな深雪の体に、わずかながら活力が戻る。
「深雪ちゃん…大丈夫!?」
優美が、目の前にいた。金属質の服を着ているが、その瞳は人間のものだ。
「まあ、優美さん…!正気を…人間の心を取り戻したのですか?」
苦しそうに肩で息をしながらも、優美は気丈にうなずいた。
「力はほとんど戻ってないけど…深雪ちゃんのおかげね」
静かに、しかし嬉しそうに言ったところで、優美はかあっと顔を赤らめた。
「や、やだ…私、こんな大胆な服…自分のイデアを制御できないから、これしか着れなくて」
「まあ、それはそれでお似合いだと思いますわ。深雪の巫女服などこんなに破れてしまって…はしたないですね」
弱っているにも関わらず微笑む二人の顔には、希望が浮かんでいた。
「深雪ちゃん、力を貸してくれる?イデアからナイトメアを追い出…っ!?」
びくっと優美は体を震わせた。


45:サーカディア:ナイトメア深雪・後編3
07/09/29 22:21:27 MMI9g62v
いつの間にか、彼女の背後に誰かが立っていた。
「ダメじゃん。人間なんかに意識を奪われちゃったらさ」
「い、泉さん!あなた様までナイトメアに…」
驚愕する深雪の視線には、長身でショートカットの杉浦泉の姿があった。
額に宝石飾りをつけ、胸元の白布とスリットスカートで隠れた片足を除いて
スタイル抜群の体を露出している彼女は、古代の巫女のように見える。
だが…青白い艶やかな肌、頭に生えた角、尻から伸びる尾、そして細い瞳孔は、彼女が悪魔に身も心も売ったことを意味する。
瞳だけは人間のときのように反発心あふれるつり目をしているが、
その実、今の泉には命令に従うこと、媚びること、破壊すること、しか頭にない。
「泉さん…ナイトメアになって日は浅いでしょう?正気に戻って、お願い」
訴える優美の言葉に、泉は動じる風もない。
「忘れたの?あんたがあたしをナイトメアにしたんだよ、優美様。
あんたさえナイトメアに隙を見せなければ、ね。あんたのせいでこうなったんじゃない」
責めるような口調で泉は言った。それが優美の心にダメージを与えることを計算して。
案の定、優美の表情に動揺が走る。その瞬間に泉は優美の背後を取り、彼女に密着した。
腕が、尾が、優美の体に絡まる。
「優美さん!」
「動かないでね、深雪」
泉は鋭く深雪を制すると、今度は吐息を優美のうなじにふきかけた。
甘い香りが優美の鼻腔をくすぐり、体から力が抜ける。
「はう…ん」
泉の尻尾が巧みに優美の体をくすぐる。
「優美様、あたし達は何のために存在するの?」
「あ…弘樹くん…と、戦っ…うん…世界を…はああっ」
泉の指が、形のいい優美の胸に触れ、優しく彼女に刺激を送る。
「違うでしょ。あたし達はナイトメア。タナトス様の分身にして下僕…だよね」
「あ、ああ…そうっ。私たちはぁ…タナトス様、はぅん、の」
「そう…だから、優美様。能力を使って、自分を正気に戻してね」
その言葉と同時に、恍惚とする優美の髪と爪の一部が鋼糸と化してその身に侵入した。

「ゆ、優美さん…そんな!」
「う…うぅう…ん。ふふ、うふふふふ…」
深雪の目の前で、優美はたちまち己自身を弄び、再びナイトメアへと戻った。
いや、戻っただけではない。体型が一層色っぽくなり、金属質の服も変形した。
模様の浮かび上がった腹部を大胆に露出し、胸元もさらに主張を増した。
切れ目が深々と入ったミニスカートは明らかにインナーを見せるため。
そして恐ろしいことに、同性である深雪までもが誘惑されそうな吸引力。
優美に魅了されそうな自分を察知した深雪は、急いで自分のイデアへと戻った。
「優美さん、お許しくださいませ…でも2人同時には」
だが、2人ではなかった。

自己のイデアに戻った瞬間、くらくらしそうな香りが彼女を襲った。
深雪のイデアである社。その外にも内にも、真っ赤な彼岸花がびっしりと咲いていたのだ。
「私のバラが、ここでは彼岸花になるのね」
「あ、ああ…」
深雪は絶望してその場に崩れ落ちた。
2年上で、かつての仲間である篠原智美が、ナイトメアの瞳を輝かせていた。
そのまま彼女は動けなくなった。彼岸花に含まれるという毒のせいだろうか。
「相変わらずね、智美お姉さま。花を咲かせて間接的にイデアから力を奪うなんて」
「追って来たのね、泉さん。箱入りのお嬢様に世間の毒を教えてやるにはちょうどいいでしょう?」
意識が遠のいていく。深雪は柔らかい花の上にどさりと倒れた。
「ダメだよ、深雪。そのまま死んだらいい分身になれないじゃん」
泉の声が耳元で響く。続いて深雪は背に、泉の豊かな胸の感触を感じた。
巫女服の破れた部分から泉の手足が入り込む。冷たく、それでいて熱い異様な肌の感触が深雪の感覚を狂わせる。
「さ、深雪。…首筋、出して」
耳元をくすぐる泉の声に、深雪はうっとりしながら服に手をかけ、肩まで引き下げる。
あらわになったうなじに、泉が口を開く。尖った牙がキラリと光る。
巫女の直感で、深雪は危機を察知した。だが、首筋にかかる泉の熱い吐息が、あまりに心地よい。
息から、唇が、歯が、深雪の肌に吸い付き、そして魔性の牙が―――

46:サーカディア:ナイトメア深雪・後編4
07/09/29 22:23:41 MMI9g62v
「あ……」
一瞬の痛み。そして自分の中にある「何か」が吸い出される。
だがそれと引き換えに、失った「何か」を忘れさせるような熱いモノが注ぎ込まれる。
深雪の中にあった抵抗の気持ちは、そこで完全に失われた。
「はぁうん…」
艶かしい声を出す深雪を確認すると、泉はそっと口を離した。
深雪はぞっとした。穢された自分に…ではなく、泉の牙を失った肌寒さに。
「い…泉さん…」
「なあに?」
ぺろりと舌で唇をなめ、血の味を楽しむ泉に、深雪は懇願した。
「もっと…もっとくださいませ…
深雪は泉さん…いいえ、泉様のようになりとうございます…どうか、泉様の牙を」
泉は何の感情も浮かべず、ちらりと智美の方を見る。智美はにやりと笑う。
「杉浦さん、彼女も私達の分身にふさわしいわ。
あなたに眠る悪魔の力で…最大限のおもてなしをしてあげなさい」
「わかったわ、智美お姉さま」
命令を受けた泉の瞳に、一転して妖艶な炎が宿った。

彼女は激しく深雪を抱きしめると、その尻尾をしゅるしゅると深雪の足に絡みつかせる。
尻尾は足から次第に這い上がり、彼女の半身に魔性の炎をともした。
「う…はあっ!こ、これはあ…っ!?」
「フフフ。これはあんたの崇拝する…『竜神』だよ」
「りゅ、竜神様…我が家の守り神である竜神様が…ああ、深雪の身体にっ!?」
「そう。ほおら、竜神様が深雪の体を清めていってる…深雪の身体に巻きついていって…」
泉の魔性の言葉は、深雪の意識を完全に捕らえ、意のままにしてしまった。
下半身から腹部までを刺激するこの感触は深雪にとって、もはや泉の尻尾ではなく「竜神」であった。
深雪の肉体に触れ、上気させる指と肌の持ち主も、もちろん「竜神」。
そう思い込むことで深雪自身の意識が、自らを縛る「竜神」を形作っていく。
「竜神様がもう、肩まで巻きついたね。その手は深雪の胸にかかってる」
「あ、ああ、竜神様ぁ…!」
いつの間にか泉が触れなくとも、その言葉に反応し金色の竜が伸びている。
新しい部位の感触を楽しむ泉に代わって、すでにことの済んだ部分を弄んでいるのだ。
今や「竜神」は深雪の爪先から、服の中をくぐり、肩先まで巻きついている。
「さ、次でラストよ。竜神様は牙をむいて、深雪の首筋に噛み付こうとしている」
実際に牙をむき出しにして噛み付こうとしているのは泉なのだが、深雪には区別がつかない。
「その牙を身に受ければ、あんたは竜神様とひとつになれる。…ただし、あたし達ナイトメアともひとつになる」
「まあ…泉様とも…竜神様ともひとつになれるなんて…!どうか…すぐにでもお噛み下さいませ!
深雪の血一滴、髪一本に至るまで、竜神様の…泉様の…ナイトメアのものにございますぅ!」



47:サーカディア:ナイトメア深雪・後編5
07/09/29 22:24:34 MMI9g62v
数時間後、現実世界。深雪の母親が扉を開いた。
「…遅うございましたね、母上」
その声に彼女はどきりとした。
彼女の実の娘の声だ。だが、数時間前の彼女とは似ても似つかぬ空気をまとった深雪である。
ストレートの長い黒髪。巫女服をはだけ、肩から胸元まで露出し、首輪を巻いた妖艶な姿。
唇と目尻に朱が塗られ、人ならざる輝きを放つ瞳、あでやかな色気をまとった顔。
いつ手に入れたのか、首輪から細い鎖が伸び、際どい着こなしを保つようになっている。
高校1年とは思えないほどの妖しい魅力と威圧感を、今の深雪は放っていた。
「み、深雪さん…竜神様は降臨なさったの?」
「このわたくしの姿を見て想像がつきませんの?人間の限界ですわね」
想像はつく。だが、これほどの変化を見せるとは。
もし深雪の母親に超能力があれば、娘に絡みつき、首筋に歯を立てる竜…
すなわち深雪自身が創り出し、自身に寄生するナイトメアの姿を見ることができたかもしれない。
しかし力を持たない母親にできるのは、力を得た深雪の命ずるままに動くことだけ。
「母上、車を用意なさい。わたくしは科学庁に用がありますの」
「わ、わかりました」
「早々になさいませ。竜神を宿したわたくしはこの家の当主。そうでしょう?」
母親としては従うしかない。竜神の宿った者の言うとおりにすれば、桐生院家は安泰なのだから。


科学庁の研究室に深雪が入ったのは、目覚めてから数十分も経っていない頃だった。
「桐生院家の新当主、深雪にございます。タナトス様にはご機嫌麗しゅう。…まあ、皆いらっしゃるのね」
優美、智美、泉。3人の少女は代わらずタナトスの左右にはべっている。
だが先ほどまでと違い、彼女らがまとっているのは制服や私服ではない。
メタリックなミニスカとボディコンスーツを着て、金属色のネイルやメイクを輝かす優美。
黒と紫のナイトドレス、黒バラの髪飾り、そしてそこから伸びるツタで身体を締め付ける智美。
青い肌にコウモリの翼、尻尾と角を生やし、魔性の巫女服を着て、鎖で己が身を拘束する泉。
そして、うなじに噛み付く竜神を手で愛でる深雪。
「さすが僕の分身たちだ。現実世界においてもナイトメアの姿を発露できるようになったとはね」
満足そうにうなずくタナトスに、優美が答えた。
「深雪ちゃんのおかげです、タナトス様。
人間だったこの子の洗脳に一度負け、それに打ち勝ったおかげで私は進化できたの。
でも泉さんの協力で正気に戻れなければ、今頃忌まわしい人間に変えられていたかもしれません」
智美がいつもどおり不機嫌そうに続ける。
「朝倉さんを助けるのは手間でしたが…彼女の新たな能力によって私達も改造進化を遂げたのは怪我の功名ですね。
これでより一層、現実世界で力を振るうことができますもの」
「人間を装っているより、ナイトメアの本当の姿をする方が精神力の消耗も少ないから楽だね」
「タナトス様を受け入れたことにより、わたくしの暗示の力も強力になりましてございます。
桐生院家の財力と合わせれば、人間を手玉に取るのも簡単なことですわ…ああ」
竜神の感触を楽しみながら深雪が言った。
冷たく熱い快感。とてつもない力を得られる興奮。常に分身達とつながっている同一感。
人間の体にナイトメアの精神を宿した彼女らは、いつしかその肉体までナイトメアと同化し、新たな存在へと進化しつつある。
想像を絶する力に、人としての心など忘れかけて。



48:178
07/09/29 22:25:13 fOCg1Pdx
>>24
ルシーズは良かったですね~。サーカディア、頑張ってください。
>>25
いや、自分としても拙作に絵を書いていただいてとても嬉しかったです。
>>27
Exactry(その通りでございます)
>>35
その発想はありませんでした!是非とも参考にしたいと思います。

他の皆さんも、色々な意見有難うございました。

49:サーカディアの人
07/09/29 22:29:25 MMI9g62v
深雪編終了です。
前編だけで無駄に長くなってしまってスマン(´・ω・`)

この後書くものを大きく分けてふたつ考えてるんだが、よければ意見でも聞かせてほしい。
サーカディアで童顔巨乳のスポーツ少女を堕として〆にするべきか、
ラングリッサー2の女キャラ小説に着手するか

どっち見たいか言ってくれれば参考にするかも

50:名無しさん@ピンキー
07/09/29 23:11:29 OhVnGAGj
投下乙。いいよいいよ!

で、ラング6を心から待つ俺のためにラング小説キボン。

51:名無しさん@ピンキー
07/09/29 23:45:24 5l8Qsgjq
プリマベール2は難しいぜ。
はやくブラックルナにしたいんだがノルマがきつくて途中でゲームオーバーに・・・。

52:名無しさん@ピンキー
07/09/29 23:51:57 2HZI4uUy
>>49
乙GJ!

「そんな!……リアナちゃんがダークプリンセスになってしまうだなんて」
「うふふ…シェリー、あなたもボーゼル様に身も心をささげ、私達の仲間になるのよ」

53:名無しさん@ピンキー
07/09/29 23:53:03 QHOL4YYM
お、ラング2でネタあるの?
俺もそっちが良いかな
ラング2(デアラング)でこっち属性目覚めたようなもんだったし

54:名無しさん@ピンキー
07/09/30 00:16:41 O/0Ux16N
プリマのどこが良かったのかkwsk

55:名無しさん@ピンキー
07/09/30 01:07:32 Zbr0HPYe
>>51
ちゃんと隊長ズにありったけの戦闘員付けてあげてるかい?
ついでに作戦行動は隊長2匹の協力プレイが基本。
これをちゃんと守ってれば、ノルマなんて余裕どころか
3クール目くらいにはキルヴィールに大差付けて勝てるようになる。

>>54
ブラックルナのはっちゃけぶりが凄い。
ザザムシだの豆柴だの・・・っと、ここから先はゲームを買って確かめな、大将(´ω`)


どうでも良いけど隊長D(黄)が萌えキャラすぎて困る。

56:名無しさん@ピンキー
07/09/30 01:39:06 CXB5cx0q
|ω・)…SFC版だと黄金の爪が使い放題

たしかオフィシャル設定で、魔物にしか聞こえないゾーマの声が吹き込んであって、黄金の爪に魔物が群がってくるのはそのゾーマの声のせい
っちゅーのがありましてですな……
同じ本に載ってた、やまたのおろちが名もない少女の体を乗っとる話が悪堕ちの目覚めでございまった

神の連続降臨至福にございます

57:名無しさん@ピンキー
07/09/30 01:53:39 kRkK7Cj4
>>56
 青い髪でロングヘアーのヒロイン張れるくらい可愛い女の子が、やまたのおろちに
 体を乗っ取られて、ジパングをその美しさで支配するというお話でしたな。
 瞳の色が赤色に変化するとか、表情が妖艶になるとか、かなりツボなお話だったと記憶しておりまする。

 魅了に使えるくらいの良い素材だったから体を乗っ取られたという事なんだろうけど
 あの話が収録されてる本を今だ本気で探している自分がいる。
 買っておけばよかった・・・

58:名無しさん@ピンキー
07/09/30 02:19:46 CXB5cx0q
>>57
知られざる伝説知ってる人がいたか!
4のドラゴンライダーの話でハァハァしてたのも思い出した

…なんで捨てたんだろうorz

59:名無しさん@ピンキー
07/09/30 02:22:38 FVKvIGCq
ドラゴンライダーの話はモンスター物語の方だね
今、確認したから間違いない

60:名無しさん@ピンキー
07/09/30 02:45:48 xg1S+Se7
預言者サロメの話かな?乗っ取りの描写が詳細に描かれてたらもっとよかった
だが冒頭でオロチが「人間の心を操ることなど簡単」とか言ってたので
乗っ取りではなく洗脳を期待していたのは内緒だ


61:名無しさん@ピンキー
07/09/30 02:47:36 NoGA/gY2
おれは憑依も好きだからおkだった。
欲を言えば憑依後の挿絵が欲しかった。

62:名無しさん@ピンキー
07/09/30 06:20:20 QHDw3c5l
知られざる伝説では人を魔物に変えるって挿絵もあったね
対象はカップルの男のほうだったけどさ
この設定は使えるんじゃないかな
「今自分が倒そうとしている魔物は実は元は人間だったかもしれない」ってかんじで

63:名無しさん@ピンキー
07/09/30 06:23:32 +0QqnXf5
GJ
月最後に乙でした。
私的にはサーカディアを全部書いてから次に移って欲しいのが俺の本音。
でもまぁ最終的には書き手さん任せかな。やっぱり気分悪く書いて欲しくないからな。


って言うかここから先は小説まったく関係無いんだけど
洞窟物語のキーキャラが敵になるネタは誰も話しに出さないのな。会話とか無いけどあれはあれで悪堕ちだとおもうんだが。

64:名無しさん@ピンキー
07/09/30 17:24:52 qzDVQqsg
ヒロインがラスボスになる話って何気に多いよね
エストポリスとかゼノギアスとかさ

65:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:13:16 dJ5w8g8q
プリマヴェールはフレアのブラック化はなし?

66:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:16:55 u6yHKOgr
あるにはあるのかな、攻略スレで画像あった。
でもフル化してもエンディングとかシーンでは確認できなかった。

67:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:20:36 EaMQmbve
堕ちた後のシーンが無い作品って何気に多いんだよなぁ

68:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:42:51 F9+GtpLd
>>66
どこのサイトか教えてください


69:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:43:21 F9+GtpLd
>>66
どこのサイトか教えてください


70:名無しさん@ピンキー
07/09/30 20:28:26 Zbr0HPYe
プリマヴェール、ブラックルナ登場あたりまでは良かったけど、
フレアに関しては駄目駄目だったな・・・やってられん(´A`)


71:名無しさん@ピンキー
07/09/30 20:44:26 Es2OxYUr
>>64
ルフィアはラスボスではないだろう。

72:名無しさん@ピンキー
07/09/30 20:55:23 hJ9+U3Lh
>>70
4周回ってようやくコンプしたが漏れもまったく同じ感想
なんという二次元…としか

73:178 あくまのみずき
07/09/30 21:03:23 Bjip+aa1
お待たせしました。ドラクエSS三弾目です。

勇者『ユウ』  性格『がんばりや』
獣戦士『トウカ』性格『まもの』
魔神官『プリス』性格『まもの』
魔法使い『マホ』性格『あたまでっかち』

3『マホ:あくまのみずぎ』

ここは、リムルダールよりはるか南の海の上。
「これが…虹のしずく…」
ユウは、聖なるほこらで手に入れた『虹のしずく』を見て、そのあまりの美しさに息を呑んだ。
「これがあれば…、ようやっとあのゾーマの城にいけることが出来るのね」
「いいえ、そう考えるのはまだ早計だわ」
ぎゅっと拳を握り締めるユウに、パーティーの知恵袋であるマホが横槍を入れてきた。
「何言ってるアルか、マホ。これがあれば虹の橋がかかってゾーマの城に行ける。って言っていたじゃないアルか」
「そんな御伽噺みたいなことそう簡単に信用できるわけないわ。実際に確かめてみないと何ともいえない」
理論家で通るマホは徹底した現実主義者であった。まずは理論、そして実践を旨としており、伝聞や
憶測を全く信用しない、ある意味『つまらない』性格だった。
外見にも殆ど気を配らず、化粧っ気は全く無し、服はよれよれ、眼鏡をかけた表情はいつも険しく
決して悪い容姿ではないのだが、その雰囲気からか近寄ってくる男は皆無といってよかった。
「お前、相変わらずつまらない奴アルな」
「あんたみたいな修行バカの脳筋に言われたくはないわ」
「…………、おい、今なんて言ったアルか?!」
「あら?悪いのは頭だけではなく耳もかしら?」
畳み掛けるようにマホにバカにされ、トウカのこめかみにビキビキと血管が走った。言うまでもないが
この二人、相当に仲が悪い。
「てめえいい度胸しているアル!今ここで三枚に下ろしてやるからありがたく思うアル!!」
トウカは最近手に入れた見るからに強力そうな篭手を振りかざしてマホに向かい合った。マホのほうも
ただでさえ険しい顔を更に歪め、手に持った賢者の杖をトウカに向ける。
「ち、ちょっと二人とも………、やめて……」
相当に険悪な雰囲気におろおろするユウ。何とか止めようとするが二人とも最早聞く耳をもたない。
どうしていいかわからずまごまごするユウの横をするりと出てきたのは、パーティーのムードメーカー
のプリスだった。プリスは対峙する二人の前に割って出て、手を合わせて懇願してきた。
「ねえ、お願いですから二人ともやめてください。こんな所で二人がけんかしても何にもならないじゃないですかぁ~」
目をウルウルさせてお願いするプリスに、トウカもマホも何か毒気を抜かれたような感じになり、
どちらともなく攻撃の姿勢を解いた。
「適わないあるな、プリスには」
「まあ、ここはあなたに免じて辛抱するとしましょう」
「うふふ、ありがとうございます」
「………」
何とかパーティー崩壊の危機を脱出することが出来てユウは安堵したが、その反面何も出来なかった
自分にちょっとした自己嫌悪も感じていた。
(やっぱ私…、一人じゃ何も出来ないのかな…)
少し鬱な感じになっていたユウだが、それを吹き飛ばすようにエンカウント発生!


『キングマーマン×3が現れた!』
『コマンド▼』

「みんな、敵よ!!」
ユウの号令のもと、各自が戦闘態勢をとった!
そして、2ターン後

『キングマーマンを倒した!』
テロリロリ~ン

74:あくまのみずき
07/09/30 21:04:28 Bjip+aa1
まあ、流石にゾーマの城に乗り込もうとしているパーティーにとってキングマーマンは敵ではない。
甲板に横たわったキングマーマンの死体を海に放り投げようとトウカが持ち上げたとき、
「あれっ?こいつ宝箱持っているアルぞ!」
トウカがキングマーマンの懐から取り出したもの。それは海水に濡れた小さな宝箱だった。
「へえ。キングマーマンから宝箱を取るのは初めてだったよね。何が入ってる?」
ユウが興味ありげに覗き込んでくるなか、もちろん鍵の開け方など知らないトウカが宝箱をぶち壊して
取り出したものは、一着の薄手の水着だった。
「…………水着?」
あっけに取られたユウがそれを眺めていると、マホが横から口を挟んできた。
「これは、『魔法のビキニ』と呼ばれる防具ね。一見生地が薄くて防御力などなさそうに見えるけれど
実際はかなりの高位魔力により守護されていて、物理攻撃だけでなく魔法への耐性もかなり高いと聴くわ」
聞いてないこともぺらぺらと話すマホに、ユウはあっけにとられた。
「へぇ………。そんな凄い防具なんですか」
「フン、薀蓄と悪口に回る口は達者なようアルな」
トウカの悪口にマホはじろりと視線を向けるが、特にそれ以上は何もせず再び視線を外した。
「で、どうするの?これは女性なら誰でも装備できるけど、だれか使う?」
マホは、ユウにチラリと視線を移す。
「いえ。私もう光の鎧持っていますし…」
「そうよね。それ以上の防具なんてありえないわね」
次にプリスに
「わ、私そんな恥ずかしい水着着れません~」
「まあ、あなたには雰囲気があわなすぎるわよね」
最後にトウカ
「あなたみたいな貧弱な体じゃビキニを支えきれないわね」
「ちょっと待つアル!意見も何もさせないアルか!!」
なんと答えようかと思案していたトウカの斜め上を行くマホの言葉に、流石にトウカは怒った。
「じゃあ、着る?」
じろりとマホに睨まれ、トウカはグッとたじろいだ。
「………、無理、アル……」
現実を指摘されてしまい、トウカはガクッとうなだれてしまった。
「しょうがないわね。じゃあこれは袋の中へ……」
「マホさんは着ないんですか?」


袋の中へ水着を入れようとするマホの手がぴたりと止まった。ゆっくりと後ろを振り返るとプリスが
ニコニコしながらマホを見ている。
「………、プリス。あなた今なんて言ったの?」
「え、だってマホさんってかなりスタイルいいし、その水着似合うと思うんですけど~~」
プリスの言葉にマホの顔が引きつる。
「な、な、何言ってるのプリス!わ、わ、私がこんなもの、き、き、着るわけないじゃない!!」
顔を真っ赤にして否定するマホに、プリスは不思議そうな表情を向けた。
「??どうしてですか?
マホさんだって可愛い女の子じゃないですか。自分を綺麗に見せるのはいいことだと思いますが」
「い、いいのよ!私はそんな事気にしてもいないんだから!
はいはい、これはもうしまうの!どうせ誰も使わないんだから!!」
自分でも笑ってしまうほどむきになって、マホは袋の中に魔法のビキニを放り込むと力いっぱい
袋の紐を引っ張って口を閉じてしまった。
普段冷静沈着な彼女からは想像も出来ないような態度に、他の三人はあんぐりと口を開けるしかなかった。

75:あくまのみずき
07/09/30 21:05:28 Bjip+aa1
聖なるほこらへの遠征で疲れた一行は、最近拠点にしているリムルダールに戻り休みを取ることにした。
いよいよ明日はゾーマの住む魔城へ乗り込むことになる。十分な休息を取らなければならない。
だが、個室のベッドに腰を落ち着けたマホは、先程のプリスの言葉が耳に残って離れず悶々としていた。

「マホさんだって可愛い女の子じゃないですか。自分を綺麗に見せるのはいいことだと思いますが」

常に自分の趣味、研究のみに没頭し周りを顧みることがなかったマホに、『他人に見られる』という
ことを意識したことはなかった。周りはまわり、自分は自分。そう考えてきた。
「………」
徐(おもむろ)に立ち上がったマホは、部屋の壁に下げられている鏡に歩を進めた。鏡に映しこまれた
自分の顔をジッと見つめてみる。
「………、可愛いか?私」
野暮ったい眼鏡をかけ、人を威圧するような切れ長の釣り目。常に固く結ばれた唇。手入れもせず
荒れ放題の髪。全く化粧というものをした気配がない肌。
確かに顔そのものの素材は、美人といえる風体をなしているのかもしれない。
しかし自分には、ひたむきさが滲み出ているユウや優しい雰囲気に満ち溢れるプリスのような人に好か
れる土台というか素養が全くない。
それ故、自身が人に好かれる、などということは考えたこともなかった。
だからこそ、プリスに可愛いといわれたことはマホの心に新鮮な風を送り込んだ。
「……………」
パーティーの金銭、所有物の管理を任されている(一番しっかりしているから)マホの部屋には財布と
アイテム袋が置かれている。
マホはその袋をしばらくジッと見た後…、意を決したかのような表情で袋の紐を開いた。

マホの手元に置かれているもの。それは先程無造作に突っ込んだ魔法のビキニだった。
薄黄色をした生地に細かい糸束が添えられている。胸と胸の間には赤い宝石珊瑚がアクセントとして
添えられており、水着全体の雰囲気を引き締めている。
深く深く深呼吸をしたマホは、するすると服を脱ぎ始めた。厚手のローブから現れた裸身はプリスの
言うように思いのほか引き締まっている。
完全に服を脱いだマホは、おずおずと水着に手を伸ばし、自身へとつけ始めた。胸や腰に当たる生地が、
ひやりと冷えていてぴたりと肌に密着し、なかなか付け心地がいい。
(あ、これ……、結構いいかもしれない…)
最後に首に当てる紐をきゅっと締め、マホは魔法のビキニを着た自分を鏡へと映しこんだ。
「……………」
そこに見えた姿は、顔形こそ変わらないものの先程までのマホとは別人だった。
服で隠されていた胸と腰は、出るところは出て締まるところは締まっており非常に扇情的な印象を与える。
必要以上に開かれた露出は、見る人間の歩みを止めずに入られないだろう。
もちろん、それ全体を引き締める魔法のビキニの視覚的効果もあるのだろうが、主体となるのは間違いなく
マホ自身の持つ体の魅力の力である。
「これが…、私……」
当人のマホですら息を飲んだ。自分がこれほど魅惑的な体をしているとは意識したこともなかった。
鏡に映った自分をしげしげと眺めると、自分でも惚れ惚れしてくる。
ついつい、その場で腰を捻ったり回転したり両脇を上げてみたりと、まるでモデルのようなポーズを
その場で取ってみた。こんなことをするなんて今まで思っても見なかったこともあるのか、マホの心は
どんどんと高揚していった。
「♪~~~~~、……………」
が、ふと冷静になって鏡を見ると、果たして自分がどれほどバカバカしい行為に及んでいるかという
ことを再認識してしまった。
別に誰かが見るわけでもない。誰かに見られているわけでもない。誰かに見せるわけでもない。
「………バカバカしい」
なんか急に心が萎えてしまったマホは、水着を外そうと肩紐に手をかけた。
が、


76:あくまのみずき
07/09/30 21:06:28 Bjip+aa1
デンデロデンデロデンデロデンデロデン デン
『のろいがかかっていてはずせない!』

どこかで聞いたようなおなじみの音楽が流れた気がした。
「うそっ!はずれない?!」
肩紐はがっちりと硬く食い込み、外そうとしてもびくとも動かない。いや、むしろグイグイとマホの
肌に食い込んでくるようにも感じる。
そして、異様なのは紐だけではなかった。
それまで淡い薄黄色をしていた生地は、じわじわと染み出すように紫色に変色し、紅珊瑚の玉は毒々
しい赤紫色に変化している。
「クッ、このぉっ……!」
吸い付くように肌に密着していた生地は、もはや吸い付くという次元を超え完全に癒着していた。
いや、それどころではなく癒着した生地の紫色が、じわじわとマホの肌に広がり始めている。
「まさかこれ………、呪いのアイテム?!」
マホは自分の迂闊さを呪った。自分の知識を過信して呪いのアイテムを識別しそこない、あろうことか
装備してしまったことに。
「こ、こんなことじゃ…、トウカをバカって笑えない、わね……」
顔に苦笑を浮かべたマホは、すぐさま破邪呪文のシャナクを唱えようとした。この呪文さえあれば
たとえ呪いアイテムを装備したとしてもたちどころに粉々に消し去ることが出来る。

しかし、その時マホの体に紫色の霧が立ち込めた。

『マホはじゅもんをふうじられてしまった!』

「     …!」
マホが唱えようとしたシャナクの呪文が喉元で急にかき消された。
「クスクス、マホさん、何をしようとしていたんですか?」
突然響いた声に驚いたマホが後ろを振り返ると、そこには手に魔封じの杖を持ったプリスがニコニコ
しながら立っていた。
「プ、プリス?!何をしているの…!私の魔法を封じるなんて…!」
「あ、マホさん。あの水着つけたんですね。ほら、やっぱり凄く似合っているじゃないですか」
状況をわかっているのか分かっていないのか、プリスは魔封じの杖をぷらぷらとマホの前にちらつかせている。
「冗談言わないで!私、呪いのアイテムをつけちゃったのよ!はやく外さないと、どんなことになるか…」
軽口を叩くプリスに、マホは苛立ちを隠せず大声で怒鳴った。が、プリスは意にも返さないといった
表情をマホに向ける。
「だって……、いまマホさんに魔法を唱えられたら困るんですもの」
その表情は、マホが今まで見たこともないような酷薄で…残忍な表情だった。
「な、何言ってるの………。プリス、冗談も程ほどに…」
「今呪文を唱えられたら……、マホさんを魔物にすることが出来ないじゃないですか」
マホの前に立つプリスの雰囲気が一変する。全身から魔族が持つ邪悪な瘴気が立ちこめ、姿形まで変わっていく。
マホの前に立っているのは、身も心も大魔王に捧げた一匹の魔神官だった。
「プ、プリス!その姿は………?!」
「どうですかマホさん。この姿……、素晴らしいでしょう?
私、大魔王ゾーマ様に身も心も捧げて生まれ変わったんです。そして、大魔王様から偉大な使命を授かったんですよ。
他のみんなも、大魔王様の下僕にするという、ね………」
さも愉しそうにプリスはマホに語りかけてくる。
「……………!!」
マホには信じられなかった。あの心優しいプリスが大魔王に魂を売り魔族と化してしまったことに。
「その水着……、本当は『悪魔の水着』って言うんですよ」


77:あくまのみずき
07/09/30 21:07:28 Bjip+aa1
「あくまの、みずぎ…?!」
聞いたこともない物騒な名前に、マホは背筋が寒くなった。
「その水着…、昔人間に殺された悪魔の皮をなめして作っているんです。そして、死んだ悪魔の恨みが
今でも水着に残っていて…、身に付けた人間を悪魔に変えてしまうんですよ…」
プリスの言葉にギョッとしたマホは自分の体を改めて見てみた。
「ヒッ!!」
水着に侵食された部分はどんどん広がり、もう体の半分以上を覆っている。不意に手に触れた部分か
らは、まるで自分の肌に触れたような感触が帰って来る…、いや、それはもはやマホの皮膚であった。
「まあ、私たちとしてはユウさんとマホさん、どちらが着てくれても良かったんですけど…、マホさん
のほうがより水着に興味持っていてくれていたみたいでしたし…」
「あ、あのときから私たちを嵌めようと………。?!」
待て、今プリスはなんと言った?
ユウさんと、マホさん?一人足りなくないか?
「あ、まだ気が付いていなかったんですか?マホさん、最初にその水着を手にした人、誰でしたっけ?」
意地悪そうにプリスがマホに問い掛けてくる。悪魔の水着を最初に手にした者。それは………
「そんな……、まさか、トウカも?!」
「はい。トウカさんはもうすでに魔族になっていただきました。ユウさんとマホさんは前から魔族と
一緒に旅をしていたんですよ」
「そ、そんなことが………、ひあああぁっ!!」
突如腰に異様な感触を覚え、マホが裏返った悲鳴をあげた。べったりと腰一面に広がった悪魔の皮膚
の尾てい骨の辺りがむずむずとしたかと思うと、ズルズルッと粘液を滴らせ爬虫類を連想させる悪魔の
尻尾が伸びてきた。
「や、やあぁ…、し、しっぽがぁ……」
「尻尾だけじゃないですよ。ほぉら」
背中まで達した皮膚から、みちみちと音を立ててせり出してくるものは、薄い皮膜を纏った鋭角な翼。
四肢の爪はどす黒く変色し、鋸の歯のように硬く鋭く変化していく。
「や、やあぁ…、魔族になんて、なりたく、ないぃ…」
「そんなこと言っていられるのも今のうちです。すぐにそんな気持ち飛んでっちゃいますから」
時間がたつにつれマホの体は人間から離れていく。
が、変化すればするほどマホの心に湧き上がってくるものがあった。
「いひっ!ひぃっ、いひいぃっ!!」
最初は恐怖に怯えていたマホの表情が、いつの間にか歓喜に潤んでいる。身に起こっている変化を受け入れ
むしろ促進を促している。
「こ、これ!凄い!しゅごいのぉぉっ!!
変わる!変わるぅ!わらし、変わっちゃうのおぉっ!!」
悦びに打ち震え開きっぱなしの口から犬歯がギリギリと牙のように鋭く伸びてくる。口元からだらしなく
零れている舌はピンク色から冷たい蒼に…、いや皮膚粘膜そのものが蒼色に変わっていっている。

メリメリィッ!

「あ、あぁ……、ぁ…………」
最後に脳天を震わせるような快感と共に耳元から角が伸び始め……、ついにこらえきれなくなった
マホの意識はぷつり、と途絶えた。
気絶する前のマホが最後に見たのは、冷酷に自分を見下す…、プリスの暗い笑みだった。


78:あくまのみずき
07/09/30 21:08:28 Bjip+aa1
「うふふ、マホさん。もうそろそろ起きてもいいんじゃないですか?」
どれほど突っ伏していたのだろうか、プリスの声にマホはぴくりと反応し、よろよろと起き上がった。
「……………」
壁に立てかけられてある鏡に、マホは起き抜けからなのかまだはっきりとしない視線を向けた。
そこに映ったもの。それはまさに悪魔と形容するしかないものだった。
赤紫と群青に彩られた皮膚。蛇を連想させる切れ長の瞳。頭から伸びる一対の角。何者をも切り裂く鋭い爪。
背中から生える巨大な翼。そして腰から伸びる醜悪な尻尾。
だが、それらを構成する大本は…間違いなくマホだった。元々の容姿がよかっただけに、その姿は恐ろしい
もあるが、それすら凌駕する妖艶さを漂わせていた。
「………、フフ…」
自らの姿にマホは惚れ惚れしていた。先程悪魔の水着をつけたときもドキッとしたが、そのときとは
桁違いだった。
自分を構成する全てのパーツ、その全てがまるで誂えたようにピッタリとはまっている。内から湧き
上がる黒い衝動も、この外見を彩るのに欠かせないものだろう。
「あぁ………、素敵ぃ………。これ、最高……」
「どうですかマホさん、魔族になってよかったでしょう?」
自らに酔い続けるマホに、プリスがニヤニヤしながら話し掛けてきた。
「………えぇ。これは、凄いわ………。魔力が体中に漲ってるのがわかるくらいだもの…。こんな凄い
体になるのを嫌がっていたなんて……、バカみたいだわ」
「では、マホさんも……」
「ええ。私を魔族という素晴らしい種族に生まれ変わらせてくれたゾーマ様、私もゾーマ様に永遠の
忠誠を誓い、このアレフガルドから人間どもを一掃するお役に立つことにしましょう…」
プリスと同じ邪悪な笑みを浮かべるマホ。その表情に人間味はほんの少しも残ってはいなかった。
と、その時
「な、なんアルかお前は!!」
扉の前に驚いた表情を浮かべたトウカが立っていた。
「何でこんなところに魔族がいるアルか!!
そこを動くなアル!今すぐに斬って捨ててやるアルからな!」
低く腰をおろしたトウカは、そのまま目にもとまらぬ速さで跳躍し、マホ目掛けて鋭く手刀を打ち込んできた。
が、マホはかわすそぶりも見せず笑みを浮かべて立ち尽くしていた。
そして、手刀が命中する刹那
「……………っ!!」
トウカの手刀はマホと皮一枚の隙間を残してぴたりと止まった。
「トウカ、ふざけるのも大概にしなさい。貴方も『仲間』だっていうのはもう知っているんだから」
マホから発せられた言葉に、トウカはそれまでの緊迫した表情の仮面を脱ぎ、二人と同じ邪悪な笑みを浮かべた。
「なぁんだ……。つまんないアルなぁ。プリス、少しは黙っているアル。
それにしてもマホ……、また素晴らしく邪悪な姿になったアルな。ゾーマ様の下僕に相応しいアルよ」
「褒め言葉と受け取っておくわよ。で、ユウはどうするの?彼女も私たちの『仲間』に?」
マホの言葉に、プリスは少し困ったような表情を浮かべた。
「それが…、まだアークマージ様の命令が………」

「どうやら二人を魔族にしたようだな、プリスよ」



79:あくまのみずき
07/09/30 21:10:58 Bjip+aa1
その時、部屋の影がニュウッと伸び、アークマージが姿を現した。
「「「こ、これはアークマージ様…」」」
三人は恭しく腰をおろし、アークマージの前に跪いた。
「これほど短い間に三人のうち二人を魔族化させるとは、さすがゾーマ様のお眼鏡に適った者よ」
「あはい、勿体無いお言葉でございます」
プリスはアークマージからの祝福に心からの笑みを浮かべ、トウカとマホは嫉妬からか多少顔を歪ませた。
「さて、残るはいよいよ勇者であるが……、あの者を堕すため面白い物を持ってきた」
アークマージは三人の前に持ってきたものを並べた。
「これを………、ユウさんに、ですか?」
「そうだ、そして、そのための手はずは………」
アークマージは訥々と三人の前で計画を吐露する。その話が進むにつれ、三人の顔に残忍な笑みが浮かんできた。
「そ、そんなことを………私たちだけでしてよろしいのですか?」
「凄いアル………、この上ない栄誉アルよ………」
「お任せください。必ずやご期待に答えてみせます……」

そして、夜はまだ明けない…

マホ
E:あくまのみずぎ

せいかく
『あたまでっかち』→『まもの』

以上です。マホの呪いアイテムは『水着』にしてみました。>>17さんの「しっこくのみずぎ」
には結構惚れたのですが、FCドラクエの名前7文字縛りでやっているので「あくまのつえ」
と名前をあわせました。
さて、三人はアークマージからどんな命令を受けたのか、それはこの次までこうご期待。

80:名無しさん@ピンキー
07/09/30 21:16:22 Zbr0HPYe
>>72
もうおいらは終盤イベントとエンディングとケンイチは無かったことにして、
ルナを堕としたとこがEDで、その後ルナ使ってフレアを調教するのが後日談
なゲームだと思うことにした。

ブラックルナ登場後しばらくはテンション上がりまくりんぐだったんだがなぁ・・・

81:名無しさん@ピンキー
07/09/30 21:17:58 gqhshlwm
>>79
GJです、次回がすごく気になる…。

82:17
07/09/30 21:22:39 IK+hl2hx
あ~、7文字という制限があったんですか、それは失礼しました。
でも、アイディアを使っていただきすごく嬉しいです。
SSはとても楽しく拝見させていただきました。
まさにGJ。
最後の勇者の命運をワクテカで期待してお待ちしてまーす。
ありがとうございました。

83:名無しさん@ピンキー
07/09/30 21:28:55 1/GZUNj3
>>79

GJ。
ただ、性格はSFC版だから、7文字制限気にしなくても良かったたと思う。
SFC版は、はかいのてっきゅう(9文字)があるはずだし。

84:名無しさん@ピンキー
07/09/30 22:25:03 MqKa11qi
>>79
GJ! まもの

全身コーディネートクルー!?

85:名無しさん@ピンキー
07/09/30 23:11:57 EaMQmbve
やはり堕ち後に姿が変わるのは素晴らしい
いいもの見せてもらったお礼に、拾い物でスマンが
URLリンク(s-io.mydns.jp)

86:名無しさん@ピンキー
07/10/01 00:00:31 qm9YY2r8
プリマヴェール買おうかと思ったのだけどイマイチっぽそうだな…
3が出る前にと買ったアイサイガー2が悪コス有の堕ちエンドがあって予想以上に楽しめた 
エロのシチュも敵にメガネかけられて淫乱になるとか洗脳アイテムぽくて
ますます3が楽しみに!!

87:名無しさん@ピンキー
07/10/01 00:24:33 poqKl7Yl
>>79
GJ!すごく面白かった。
勇者がどうなるのか気になるぜ

88:名無しさん@ピンキー
07/10/01 00:42:15 H0EpAIfp
GJ!!

>>85
スマソ、今開けないんだが中身何?

89:名無しさん@ピンキー
07/10/01 01:16:02 QBMJvsS+
>>86
プリヴェ余分な要素は多いけどかなりいいと思う
とりあえず自力で攻略は無理だったから
フル化したけどそれで満足はできた
ただゲーム部分楽しみたいならお勧めはできない

90:名無しさん@ピンキー
07/10/01 01:30:08 +u246mKL
>>85
kwsk

91:名無しさん@ピンキー
07/10/01 01:39:04 nHvhwPTm
>>79
GJ!勇者の安否が心配で眠れないぜ
>>85
ありが㌧
贅沢を言うと悪コスになる絵も見たかった
っていうか最近スレの流れが神がかっている

92:名無しさん@ピンキー
07/10/01 02:14:42 or3dk2vj
プリヴェ自力コンプ完了

URLリンク(vista.jeez.jp)
URLリンク(vista.jeez.jp)

ブラックフレアが良すぎるのに絡みが無いのは残念すぎるね
てかゲームの作りからして前作と同じく完全版を出すか、FD出すかしそうだな
ブラックフレア&ルナ分が補給されるなら間違いなく買ってしまいそうだわ

93:名無しさん@ピンキー
07/10/01 05:42:38 kH1vdseF
板違いって事で散々無視されてたエロゲーオタが荒らしになって必死過ぎ

94:名無しさん@ピンキー
07/10/01 05:44:34 kH1vdseF
>>92
しかも画像出すとか板違いの荒らしで犯罪者かよ
単発で自演までして

95:名無しさん@ピンキー
07/10/01 06:02:15 JT7WrMNc
ふむ、いいもんなら買ってこようかしらー

96:サーカディアの人
07/10/01 06:31:08 H0EpAIfp
( ´・ω・`)⊃旦~ 朝早いが、茶でも飲んで落ち着こうか

>>63に触発され、サーカディアをあと一人書いてからラングに移ることにしました
さてラングリッサー2で2回も洗脳される光のヒロイン・リアナなんだが
最初から洗脳されてる姉と違ってルックスは変わらないんだよな(´・ω・`)
参照 URLリンク(www.youtube.com)

で、お前らどれが好みだか聞かせてほしい
1.見た目は白いままだが、内面とか攻撃方法とかダーク化
2.光の巫女の服装の面影を残して衣装ダーク化
3.黒レオタードなど、姉同様もしくはそれに近いダーク化
4.その他

97:名無しさん@ピンキー
07/10/01 07:30:19 AxM9NNm9
>>93
無視されてるのはむしろ・・・・

98:名無しさん@ピンキー
07/10/01 07:31:19 piLeV58i
>>96
2か3かな
服装も変えないよりは変えたほうが良いし
姉とセットと言うのも悪くない

99:名無しさん@ピンキー
07/10/01 08:22:27 mCwP5tLM
>>96
どう見ても2か3

100:名無しさん@ピンキー
07/10/01 08:25:44 Ghorqpi7
3だな!


101:名無しさん@ピンキー
07/10/01 09:00:16 +6YtgTnJ
2かなぁ
あの衣装が黒くなったと想像するだけでも大満足です

102:名無しさん@ピンキー
07/10/01 09:01:36 +6YtgTnJ
2かなぁ
あの衣装が黒くなるだけでも大満足です

103:名無しさん@ピンキー
07/10/01 09:04:26 +6YtgTnJ
↑間違えました申し訳ないです

>>96
ラング&リアナ大好きなので楽しみにしております

104:名無しさん@ピンキー
07/10/01 12:49:19 OaQA52Gz
作者が妙にフレンドリーでウザったいハズなのに
もっと作品が見たくてしょうがないなんて・・・・・・も、もっと読ませて下さい!
(ああ、とうとう屈しちゃった・・・・・・くやしい!でも・・・・・・)

105:名無しさん@ピンキー
07/10/01 13:01:00 7libLycx
>>92
絵的にはいいんだが、
悪堕ち後のヒロイン同士の絡みがないのか・・・。
ちと残念だな。
何はともあれ、GJ!

106:名無しさん@ピンキー
07/10/01 13:04:39 7libLycx
>>85
変化の過程を見ているだけでハァハァできますた。
やっぱこういった変化があると嬉しいよな。

107:名無しさん@ピンキー
07/10/01 14:38:53 299cu+2F
>>85
 怒られるのを承知で質問ですが、ダウンロードパスが分からんとです。
 よかったら教えてもらえると嬉しいのですが・・・

108:名無しさん@ピンキー
07/10/01 14:48:57 Sz6YaSIa
>>107
ヒント:メール欄を見てみよう
基本っすよ

109:名無しさん@ピンキー
07/10/01 14:55:02 299cu+2F
>>108
なるほど~、勉強になりました。ありがとうございます!

>>85
 いい物をありがとうございます。大切にしますぜ!

110:名無しさん@ピンキー
07/10/01 15:24:27 MyQoEr6U
洗脳前。
URLリンク(www.nicovideo.jp)
       ↓
洗脳後の悪落ち。
URLリンク(www.nicovideo.jp)
URLリンク(www.nicovideo.jp)
URLリンク(www.nicovideo.jp)
URLリンク(www.nicovideo.jp)



111:名無しさん@ピンキー
07/10/01 15:32:42 639bNRpH
著作権が問題視されてる時世に
そう言った犯罪行為を法も規約も無視で褒めるって人としてどうかしてるよ
そんな事を平然とやるから規制強化、法整備の方向へ向かうのに

荒らしに言っても無駄だろうし、餌にしかならないんだろうけど

【この板の趣旨】
一般向け作品(漫画/アニメ/ゲーム/小説/ドラマ等)のエロ妄想・萌え談義、
およびオリジナル・パロディを問わないエロ小説創作等を行う板です。

以下は禁止、より相応しい他の板でどうぞ。

* キャラ単位、キャラ主体のスレッド →ピンクのキャラサロン
* 年齢制限付きの作品に関するスレッド →エロゲネタ&業界/エロ漫画小説アニメ/エロ同人等
* 画像の貼り付け →半角二次元/お絵描き・創作等
* 実在する人物(アイドル等)を元にした創作 →えっちねたロビー等

>>96
SS投下してる人はありがたいし楽しませて貰ってるから、言うのも引けるけど
犯罪の恩恵受けるのと実質的な犯罪放置の動画サイトの紹介はどうかと思うよ。
個人で見る分には何も言えないし
特定サイトや動画専用板でこそこそとやってる
面倒でも板に誘導をかけて紹介してる間は問題にも成り難かったけど
無差別に動画を宣伝するニコ厨のせいで動画サイトは色々問題増えたし。

散々、自治っておいて言うのも何だけど
2、3はイラストにしてもSSにしても良くあるパターンだから差が出にくいし別の方が良いと思う
1は言い方は悪いけどイラストだと表現が困難な分、面白いけど乞食の受けが悪い
この辺は趣味で描くからどうでも良いけど
SSだとしても外見の変化で文を稼げないし精神的な内面だけ書くから以外と手間
4が一番作る側の個性が出て良いんだけど難しいんだよな
イラストでやりすぎてキャラとして別物になった事が何度が有るし
書き手の都合、感情や思いが最優先だから
結局は自分の好きな物を書くのが一番良いと言う、長文の割りにつまらない答えになったか
大人しく自治だけやってれば良かった

112:名無しさん@ピンキー
07/10/01 15:37:13 mCwP5tLM
くさかんむりまで読んだ

113:名無しさん@ピンキー
07/10/01 17:25:22 poqKl7Yl
>>111
大人しく自治だけやってれば良かった
まで読んだ。

114:名無しさん@ピンキー
07/10/01 17:44:36 lBPC9Fba
>>111
大人しく自治だけやってれば良かった
だけ読んだ

115:名無しさん@ピンキー
07/10/01 17:50:38 /XIjo4hd
・荒らし、煽り、広告は無視の方向で。

116:名無しさん@ピンキー
07/10/01 17:50:43 auf5Ppja
自治にならない自治は荒らしと同義

117:名無しさん@ピンキー
07/10/01 18:11:05 qJv+Zys7
>>79
遅レスですが、GJです
勇者堕ち、最後はオルテガに止めを刺す役割を与えると
人道を外したような感じがしていいかもとちょっと思った
父親殺しなんて最高に悪じゃないか

118:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:14:56 DpgiBRO5
0.
「魔獣族に…でございますか?」
魔界の暗闇にそびえ建つ漆黒の王宮。その最も奥まった部分にある王の間。
少女は、背中から生えた黒い翼をバサ…と軽く動かして聞いた。
最近、背中にようやく生えたばかりの黒い翼。均整の取れた美しい身体に付加された
新しい機能は、自分がこの魔族の牝になりきっていく証だ。
そう思うと、少女の心は真っ赤な悦びに満ちる。
少女は、暗闇の玉座に座る魔族の王の前に、全裸で傅いていた。
「やつら魔獣族も…我ら魔神族と同じ様に人間の女を、エンジェルズの力を求めているか

らな。だが…我らに比べれば、野蛮で下等な種族よ」
王は言った。
「…ご主人様ともあろうお方が…そんな魔獣族に獲物を攫われるなんて…うふふ、油断
なされました?」
足を大きく開いた魔神族の王。狼のようにその身体は長い毛に覆われている。
その股間には、同じく、毛むくじゃらの逞しいペニスが屹立していた。
少女は、その性器にゆっくり細い指を絡ませると、愛しそうに、しごき始めた。
その瞳はうっとりと潤み、少女が魔神族の王に心から服従していることを窺わせる。
「まあ、一人くらいヤツらの手に堕ちたところで、大勢は変わらぬ」
王はそう嘯いた。
「思えば長い、我ら魔神族と、下等の魔獣族、そして人間族…3つ巴の争いよ」
「…でも、最後に勝つのは、我ら魔族…そうでございましょう?」
女はそう言うと、屹立した王のペニスに、口を寄せた。
先端にチュッ…と、口づけると、唾液をたっぷり乗せた舌でペニスを愛しそうに
舐め始める。静かな王の間に、女の舌の音が、ぴちゃ、ぴちゃ…と淫らに響く。
「…魔獣族に攫われたのが誰か、気にならんのか?ふふ…もとはお前の仲間だろうに」

ピュアエンジェル。鹿島雪菜は、ちらり、と詰るような目でダークスカルを見上げる。
今更、もう忘れた人間の時代のことを…と言うように。
そして、抗議するように背中の黒い翼を、バサッ…と一度、羽ばたかせた。
「…パールエンジェル。あの程度の戦士なら、魔獣族にくれてやろうぞ」
ダークスカルは笑い、魔族の牝に堕ちたピュアエンジェルの頭を撫でた。
(…パールエンジェル。)
雪菜は思う。そういえば、そんな名前の可愛い子がいたっけ。
私のことを良く慕ってくれて…本名は…高濱…
そこでピュアエンジェルは考えるのをやめる。考えない方がいいのだ。
「…ご主人様に囚われれば、幸せだったのに」
小さく鹿島雪菜は呟いてから、慎ましい唇を開き、熱心に主の性器を舐め始めた。

119:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:16:05 DpgiBRO5
1.
「あなたは・・誰? くっ・・・」
四肢に力を込めるが、動こうとしても動かない。
自分を捕らえた敵を見つめ、ホーリー・エンジェルズの一員である
少女戦士・パールエンジェルは悔しそうに言った。
戦いの中で、この豚にそっくりの醜い顔と、ぶよぶよに肥満した身体を持った魔獣族に
不覚にも捕らえられてしまったのだ。
捕らえられてしまった自分を、仲間たちが心配しているとだろうと気が気でない。
どうやらここは石牢のような部屋らしい。石で出来た大きな舞台に、
両手と両足を広げた大の字で、パールは完全に拘束されていた。
魔獣族の牡は、その醜い顔を歪めて笑う。
「うふふふ…ようやくパールちゃんを捕らえる事が出来たよ。ボクの名前は
ペルギス…ご存知のとおり、魔獣族だよ。」
「ペルギス・・・ ようやく、って・・どういうこと?!」
「うふふう…ボクはさぁ~、君くらいの“幼い女の子”が大好きなんだ。人間の
世界では、ロリ趣味って言うのかなぁ~?小さな女の子を凌辱してボクのモノに
したくなるんだよ…うふふふぅ…」
まだ12歳の少女であるパールには、ペルギスの言葉の意味がすぐには分からない。
(…りょうじょく?…りょうじょく、って何?)
「でもね…逃がしてあげてもいいんだよ?」
ニヤニヤと厭らしい笑み浮かべたペルギスは、さらに続ける。
「…君の仲間たちの正体を教えてくれればね。エンジェルたちのフルネームと…
住んでいるところをね。苦労してるんだよ。君たちエンジェルズの正体がなかなか
分からなくてさぁ…ねえ、教えてくれるかな?」
魔獣の意図を悟り、パールの表情が険しくなった。
「・・そんな事出来るわけ無い。みんなを裏切るなんて。エンジェルズを
バカにしないことね! 教えるわけにはいかないわ」
力強く言い放つ。
「…あ~あ…せっかく最後のチャンスをあげたっていうのに…これで、和姦に
なっちゃうよ?…パールちゃんが選んだんだからね…くふふふぅ…」
「仲間を裏切るようなチャンスなんていらないっ」
愛する仲間たちの顔を思い浮かべながら、パールはきっぱりと拒絶する。
すると、ペルギスはその歪んだ口の端から、悪臭のする涎を垂らしながら
パールの短いスカートを無造作にめくりあげ、真っ白なパンティを露出させた。
「え・・あ・・きゃあああっ・・・」
「可愛いのを穿いてるんだねぇ…パールちゃん…くふふふふ……」


120:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:16:45 DpgiBRO5
2.
スカートを捲られ可愛いデザインの白いパンティを見られると、さすがに
パールは慌てて叫んだ。まだ12歳の少女なのだ。
「こ、こんなの私のパワ-で・・ええええいっ・・・・」
だが、力を込めようとしてもエンジェルとしてのパワーは発動しない。
「この石舞台には呪文がかけてあるからね…パールちゃんの力は使えないよ。」
ペルギスの嘲るような声が響いた。
「じゅ・呪文・・ひ・・卑怯よっ」
「戦いに卑怯もクソもないんだよ、パールちゃん…うふふぅ、恥ずかしくても、
ほら、お股を閉じることもできないねぇ?
「うあああっ んんっ」
エンジェルのパワーを封じられては、普通の女の子よりも少し弱い自分の力だけで
戦うしかない。必死にその身をよじらせるが、石舞台に拘束された身体はびくとも
動かなかった。
「…パールちゃんは、見たところ、まだ12~3歳だよねぇ…」
「くっ…そ、それが何っ・・」
「もう性教育は受けてるのかな?…」
「…っ?」
「だからさぁ…オスとメスの“セックス”のやり方については習ったかなぁ~?…」
ニヤニヤ笑いながら、ペルギスはパールのふとももを、いやらしい手で
撫で回しはじめた。
「・え?・・な・・なっ・・・・」
セックスという言葉に、女の子だけで受けた性教育の授業を思い出し、
パールの頬が赤く染まった。
「し、しらないっ・・・ん・ああっ・」
太ももを撫でられるパールの可愛い唇から、思わずくすぐったそうな声が漏れた。
「くふふふ…ねえ、パールちゃんも、もう生理はあるよねえ…つまり、ここから…
…毎月、血を流してるんだよねぇ」
ペルギスは、毛の生えたいやらしい指で、パールの恥ずかしい部分を
ショーツの上からなぞりはじめていた。
その両目が、ギラギラとした劣情の光を帯び始める。
「な、なに?そ、そんなところ・・触らない・・でっ・・ひゃううっ」
あまりの恥ずかしさに、パールは顔から首筋まで真っ赤に染めながら目を背ける。
ペルギスは豚のような醜い顔を、パールの顔の間近にまで、息がかかるほど
近づけていった。
「やぁっ・・近づかないで・気持ち悪いっ・んんっ」

121:名無しさん@ピンキー
07/10/01 18:17:23 DpgiBRO5
3.
「ボクたち魔獣族でもね…人間の女の子を妊娠させることが出来るんだよ…くふふ…
ボクの長くて大きなオチンチンを…パールちゃんのここに…ずぶりと突き刺してねぇ…ど

ばっとボクのドロドロの精液を注入したら…パールはボクの赤ちゃんの
お母さんになっちゃうんだよぉ…」
ニタニタとした笑いを浮かべ、言い放つペルギス。
顔を近づけられその息使いを感じるとパールは、嫌悪感に顔を振りながら
逃れようとしていたが、「妊娠」という言葉を聞き、目を大きく見開いた。
その顔に、怯えの色が走る。
「あ、あなた・・が私を・・妊娠・させる?・・・いやああああっ・・そんなの
いやあっ・・離して離してぇぇ そんなの・・そんなの・・なりたくない・・
よぉ・・ああっ ・・」
正義の戦士とは言え、やはり中身はまだ、少女だった。
まだ子供の身体の自分が、敵の子供を生まされると聞けば大きな恐怖が広がる。
「いやなの?くふふ…じゃあねえ…パールちゃんのフルネームを教えてくれたら…
考えてあげてもいいよ?…せっかくだから名前で呼んであげたいからさ。
……パールちゃんのお名前は、なんて言うのかなぁ?…」
ペルギスは卑劣な言葉で、幼い少女の精神をじょじょに追い詰めていく。
「え・・・っ・・・・・」
名前を教えれば止めてくれる、とパールの心に僅かな思いが走った。
しかし、そうすると双子の妹の双葉が、そしてそこから他の仲間たちのことが
バレてしまうかも知れない。
恥ずかしい行為をされている恐怖から逃れたい気持ちとの間で、パールは悩み、
口ごもる。だが、なおもペルギスを睨みつけながら、恐怖に挫けそうになる心を
パールは奮い立たせた。
「わ・・私は・・・・言わない・・教えるわけ無いっ。何をされたって私の名前も・・
仲間のことも教えないっ」
「おやおや…強情だねえ…くふふふ…でも、そういうところが魅力なんだよなぁ…」
ペルギスは冷たい笑みを浮かべた。
そして、パールの開かれた股間に顔を近づけていく。
口をあけて、舌を出すと、獣族特有のざらりとした、異様に長い舌が伸びた。
しかも舌先が、蛇のようにふたつに割れていた。
その舌先で、ペルギスは、パールのショーツの上から、その恥ずかしい少女の部分を
チロチロチロチロ…と小刻みに舐め、刺激しはじめた。
「あっ・・ひゃうんんっ・・・」
パールの腰が、びくん、と石舞台の上で跳ね上がった。

122:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:18:06 DpgiBRO5
4.
暗い洞穴の中に、魔獣の荒い息遣いと、少女の秘めやかな息遣いが響いていた。
もう10分以上、ペルギスの淫らな舌が、ジャスパーの股間を舐め続けている。
パールのパンティは唾液にぐっしょりと濡れ、幼い膣の形がくっきりと
浮かび上がって来ていた。
「…くふふふ…もうすぐ、自分から言いたくなるようにしてあげるからね~」
「あっ・・くぅんんっ・・な、何をされても・・ああんっ・・言わない・・・・
きゃううっ・・・はあはああっ・・」
パンティの上から、誰にも見せたことのない場所を舐められて、腰を引くことも
脚で隠すことも出来ずに見られている。
そう思うと、少女の羞恥心は燃え盛り、身体はじんわりと熱くなってきている。
「わ、悪い人には何も・・教え・・ひゃうううんっ・・んあああっ・・・」
舌で敏感な所を刺激されるたびに、その小さな身体を揺らしながら悶える少女戦士。
レロレロレロレロ、と舌の動きはいやらしく小刻みに、パールの秘裂を
刺激し続ける。
「パールちゃん…“オナニー”って知ってるかな?…自分の指でココを弄って
気持ちよくなることだよぉ…女の子は年頃になると、みんなこれをやるんだよ…。
パールちゃんの仲間のお姉さんたちも、こっそり自分のベッドでこういうことを
しているんだよ?…」
レロレロレロ…つんつんっ…レロレロレロ……
「う・・うそよ・・こんないやらしいことみんながするわけないっ・・ひゃああっ・・
あああっ・・」
“オナニー“に関する知識はあった。だが、自分はしたことがないし、
憧れて尊敬している他のエンジェル戦士たちが、こんな事をするはずはない。
いちばん慕っていたピュアエンジェル…鹿島雪菜の顔が頭に浮かんだ。
ダークスカルに囚われて、今頃、どうしているのか。
憧れのお姉さん戦士を、パールは心ひそかに、自分が救うのだ、と思っていたのに。
「はああっ・・あああっ・・だ・ダメ・・・負けない・・負けない・・」
哀しいかな、12歳とはいえ、女の最も敏感な部分を舌で舐められているうちに
性感は高められ、パールの息は、じょじょに荒くなってきていた。
「はあはあっ・・はあっ・・」
「くふふふぅ…パンツの上からは我慢できても…これはどうかなぁ?…
パールちゃん…刺激が強すぎるかなぁ…」
ぬるりとした舌がパンティの裾から、中に潜り込んだ。
「はう?!」
とうとう、パールの誰も触れたことのない清らかな膣口を、汚れた唾液に
まみれたペルギスの舌が蹂躙した。れろおっ…れろおっ…と音を立て、舐め始める。
「あ~~美味しい~~これが、パールちゃんのオマンコの味かぁ~~」

123:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:18:39 DpgiBRO5
5.
「・・ひゃうううっ・・ああああっ・・くうううっ・・・んっ・」
自慰の経験のない身体を、直接舌で愛撫されると強い刺激に意識が飛びそうになった。
未知の強い感覚がパールの身体を貫き、思わず少女は仰け反る。
「な・・舐めないでぇ・・き・・・汚いぃぃっ・・ああああああああっ・・・」
直接、愛撫を受ける場所から強い疼きが走る。
(ああ・・・・な、なに、これぇ・・・・)
パールの膣口は、ペルギスの舌の愛撫に負け、処女蜜を滲ませてしまっていた。
「おやおやぁ…?やっぱり、もう濡れるんだ…」
牝の匂いのする膣汁が滲み出てくるのをペルギスは舌先で感じる。
「パールちゃんも、所詮は、女、メスなんだねぇ~可愛い顔をして…くふふぅ…
ようし、そうと分かれば……もっと、こうしてやるぞぉ…」
割れた舌先が、まだ皮に包まれてひっそりとしていたクリトリスを刺激した。
もう片方の舌先は、にゅるっ…と膣内に侵入して、小刻みにクチュクチュクチュ
ッ…と膣壁を削り始める。
「ぬ・・濡れて・・?・・んんっ・くうう・・ふああああああっ・・」
意味もわからないものの、蜜はとめどなく溢れ、その度に掬い取るように蠢く舌の
刺激にパールは身体を震わせる。その仕草は、もう女のそれであった。
「わ、私が・・女の子・・だから・・って・・なに・・よ・・・ひいいいっ・・
・・そんなっ・・そんな所舐めないでえええっ・・あああっ・・」
やがて、強引に引きずり出される快感に、頭の中が靄のかかったようにぼうっと
してくるのを感じる。
「ほれ、ほれ、ほれ…パールちゃん…身体が熱いだろ?…オマンコが熱いだろ?…
初めての経験かな?…くふふふ、怖がらなくていいんだよ、頭の中が真っ白になって
きただろう?」
クチュクチュクチュクチュ……淫靡な音が響く。
やがて、ずるううううっ…と長い舌が膣の奥深く侵入し、処女の膣肉を掻き混ぜ始めた。
……ぐちょ、ぐちょ、ぐちょ、ぐちょ……
「ああ~~パールちゃんの、男を知らない膣肉の味は、最高だよぉ~~」
「ひゃううっ・・はああっ・・あああっ・・・どうして・・こうなっちゃうの・・
私・・のカラダ、おかしくなっちゃった・・・あああああっ・・・」

124:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:19:10 DpgiBRO5
6.
未知の感覚に弄ばれる自分の身体と心が怖くなってきて、涙を潤ませるパール。
それでも、刺激を受ける度に吐息を漏らしながら腰をうねらせて悶える。
「ひいぐうっ・・ふうううっ・・ひいいいっ・・」
掻き混ぜられ、蜜をとめどなく溢れさせる場所が、自分の身体だとは思えないほど
熱く疼き始める。
「はあはああっ・・・」
「何かがはじけそうだろう?…いいんだよ、身を任せてごらん…そらそらそら…」
頭の靄がさらに濃くなり、ペルギスの「身を任せろ」という言葉が呪文のように
頭の中で大きく響きはじめる。
「いいんだよ、パールちゃん、恥ずかしいことじゃないんだ…女の子は、
みんな男にこうされて、女になっていくんだよ…パールちゃんも、そうなるんだ…
さあ、身を任せて!心も任せて!キモチいい、と素直に言ってごらん…くふふふ!」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ…
「こ・・こうやって・・?大人に・・?」
思考を失った頭脳は、抗う言葉を思いつかない。
逆にその言葉に、こうすれば仲間のように、凛々しいお姉さん戦士たちに近づけると
いうような錯覚に犯されて行く。
「はああっ・・あああああっ・・んんっ・・おかしいの身体、私の身体っ・・熱い・・
熱いのぉぉぉ・・そこ触られると体が変になっちゃうのぉぉ・・」
膣内のと膣口を自在に弄ぶ愛撫に、少女戦士は昂ぶり、絶頂へと追い詰められていく。
「変になって頭が真っ白になる瞬間、「イク」って女の子は言って男に教えるんだよ。
さあ、パールちゃん、言うんだ、「イク」と!さあっ!」
敏感なクリトリスを、つんつんつんっ…と突いて。びくびく痙攣するパールの
絶頂を感じて。潜り込んだ舌はトドメを刺すように、ずるっ、ずるっ、ずるっ!と
ピストン運動を繰り返す。
「う・・うんっ・・くううっ・・・ああああああっ・・・・」
クリトリスと膣内を同時に責められては、耐え切れずに仰け反りながらもがいて。
「い・・・い・・イクウウウウウ・・・・ひゃああああああっ・・・・」

125:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:19:48 DpgiBRO5
7.
遂に、憎むべき敵に教え込まれて女としての絶頂を告げ、ビクンビクンと
全身を痙攣させながら、果てたパールエンジェル。
意志の強さに輝いていた瞳は、いまやとろんと潤み、慎ましやかだった口は
だらしなく開き、唇の端から、涎が流れ落ちている。
「くふふ!!…それでいいんだよ~よく言えたねぇ~パールちゃん…」
魔獣は、少女に「イク」という言葉を教え込んだことに満足して、冷たく笑う。
「くふふふぅ…ねえ、キモチよかったんだろ?…獣族のボクに身体をいたずらされて、
キモチよかったんだ?ね?…認めるよね?」
「はあはああっ・・・う・・うんっ・・・」
快感に曇った思考の中、もはや抗うことも忘れ、パールはコクっと頷くと、
力なく頭を項垂れ視線だけペルギスに向けて、言った。
「キモチいい・・キモチちよかったのぉ・・・はあはあっ・・・」
「ようやく可愛くなったねぇ…うふふふぅ……素直なイイ子になれば、もっとも~っと
キモチよくしてあげるよぉ~~、さあ、もう言えるよね。パールちゃんのお名前は?…仲

間たちのことは言わなくていいんだよ、自分のことだから、言えるよね~。
ほら、教えてごらん…パールちゃん……」
「素直に・・なればもっと気持ちよくなれる・の?」
パールは首をやや傾げ、救いを求めるような頼りない瞳を、憎むべき敵に向けた。
ペルギスは自信に満ちた表情を作り、少女に向って一度だけ、頷いた。
信じろ、と命じるように。
ペルギスの自信に満ちた態度に、ついに、パールエンジェルは屈服した。
「わ・・私は高濱一葉。12歳・・みんなからは・・“いちは”って呼ばれてるの・・・」
力なく項垂れ、遂に、パールは途切れがちに自分の正体を告白した。
自分の名を、敵である魔獣族に告白して心を預けた瞬間、パールを守護していた
正義のエネルギーは喪われ、彼女を守る戦闘スーツも消失した。
パールエンジェルは、身を守るもの何ひとつない全裸の哀れな少女に還った。


126:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:20:49 DpgiBRO5
8.
「くふふふふ!言っちゃった~、言っちゃった~、これで、パールエンジェルは
死んじゃったも同然。くふふふふっ!!」
「え・・あ・・・」
スーツが消え、頼るものなき全裸になった自分の姿を驚愕して見おろす一葉。
「わ・・わたし・・もう・・変身・・できない・・の?」
少女の瞳から、絶望と哀しみの涙がポタポタと零れ落ちた。
「そうだよ~、もう二度と、一葉はパールエンジェルちゃんには、なれないんだ
よ~ぉ!」
打ちひしがれた少女を目の前に、ペルギスはこれほど愉快なことはないと言うように
嬉しそうに笑うと、そのまま肥満した身体で一葉に覆い被さっていった。
すでに股間では、豚の性器そっくりの醜く赤黒く、毛の生えたペニスが勃起していた。
快楽に負けて素直に従ってしまったことを後悔し、その大きな身体に覆いかぶさられ、
怯えたようにイヤイヤと首を振る一葉。
「ああ・・いや・・・いやああっ・・・助けて助けて・・・双葉ちゃんっ」
哀れな少女に戻った一葉は、恐怖に負けて双子の妹の名を呼び、救いを求めた。
「へぇえ~、そうか! もう一人は双葉ちゃん、って言うんだぁ~くふふふ!
 聞いちゃった聞いちゃった。」
一葉に救いは来ない。凶悪な豚のペニスが、愛撫に負けてぱっくり口を開いてしまった
一葉の処女膣に、ズブウッ…と突き刺さった。
「は~い!高濱一葉12歳、処女喪失の瞬間です~ぐふふふふ!!」
ペルギスが容赦なく腰を送り込む。
「やああ!・・痛、痛い、・・痛いいいいいあっ・・・!」
とうとう処女膜を破られた激しい痛みに、一葉が頭を振って泣き叫ぶ。
「ほらほら、もっと助けを求めてもいいんだよぉ? パールちゃん…くふふふぅ!」ずん

っ、ずんっ、ずんっ、ずんっ!と容赦ない魔獣のピストンが一葉を壊していく。
「ああっ・・あああっ・・双葉ちゃん・・双葉ちゃん・・助けてっ・・ひゃああっ」
泣き叫びぶ一葉の小振りな乳房が、ペルギスの逞しい腰の律動に合わせて上下左右に、
ぷるぷると揺れた。
「一葉・・も・・もう・・ダメぇ・・・あああああっ! いやあああっ!」
最愛の双子の妹の顔を思い浮かべながら、一葉はもう二度と彼女と一緒に戦うことが
出来なくなったことを絶望的に悟り、ぼろぼろと涙を零して絶叫する。
「あぁ~~最高!やっぱ、12歳の処女膣は、よく締まるわぁ~~!くふふ!!
一葉ちゃん、悲しまなくてもいいよ、すぐに双葉ちゃんも同じ目に遭わせて、
姉妹の再会をさせてあげるからねぇ!」


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