07/09/29 23:11:29 OhVnGAGj
投下乙。いいよいいよ!
で、ラング6を心から待つ俺のためにラング小説キボン。
51:名無しさん@ピンキー
07/09/29 23:45:24 5l8Qsgjq
プリマベール2は難しいぜ。
はやくブラックルナにしたいんだがノルマがきつくて途中でゲームオーバーに・・・。
52:名無しさん@ピンキー
07/09/29 23:51:57 2HZI4uUy
>>49
乙GJ!
「そんな!……リアナちゃんがダークプリンセスになってしまうだなんて」
「うふふ…シェリー、あなたもボーゼル様に身も心をささげ、私達の仲間になるのよ」
53:名無しさん@ピンキー
07/09/29 23:53:03 QHOL4YYM
お、ラング2でネタあるの?
俺もそっちが良いかな
ラング2(デアラング)でこっち属性目覚めたようなもんだったし
54:名無しさん@ピンキー
07/09/30 00:16:41 O/0Ux16N
プリマのどこが良かったのかkwsk
55:名無しさん@ピンキー
07/09/30 01:07:32 Zbr0HPYe
>>51
ちゃんと隊長ズにありったけの戦闘員付けてあげてるかい?
ついでに作戦行動は隊長2匹の協力プレイが基本。
これをちゃんと守ってれば、ノルマなんて余裕どころか
3クール目くらいにはキルヴィールに大差付けて勝てるようになる。
>>54
ブラックルナのはっちゃけぶりが凄い。
ザザムシだの豆柴だの・・・っと、ここから先はゲームを買って確かめな、大将(´ω`)
どうでも良いけど隊長D(黄)が萌えキャラすぎて困る。
56:名無しさん@ピンキー
07/09/30 01:39:06 CXB5cx0q
|ω・)…SFC版だと黄金の爪が使い放題
たしかオフィシャル設定で、魔物にしか聞こえないゾーマの声が吹き込んであって、黄金の爪に魔物が群がってくるのはそのゾーマの声のせい
っちゅーのがありましてですな……
同じ本に載ってた、やまたのおろちが名もない少女の体を乗っとる話が悪堕ちの目覚めでございまった
神の連続降臨至福にございます
57:名無しさん@ピンキー
07/09/30 01:53:39 kRkK7Cj4
>>56
青い髪でロングヘアーのヒロイン張れるくらい可愛い女の子が、やまたのおろちに
体を乗っ取られて、ジパングをその美しさで支配するというお話でしたな。
瞳の色が赤色に変化するとか、表情が妖艶になるとか、かなりツボなお話だったと記憶しておりまする。
魅了に使えるくらいの良い素材だったから体を乗っ取られたという事なんだろうけど
あの話が収録されてる本を今だ本気で探している自分がいる。
買っておけばよかった・・・
58:名無しさん@ピンキー
07/09/30 02:19:46 CXB5cx0q
>>57
知られざる伝説知ってる人がいたか!
4のドラゴンライダーの話でハァハァしてたのも思い出した
…なんで捨てたんだろうorz
59:名無しさん@ピンキー
07/09/30 02:22:38 FVKvIGCq
ドラゴンライダーの話はモンスター物語の方だね
今、確認したから間違いない
60:名無しさん@ピンキー
07/09/30 02:45:48 xg1S+Se7
預言者サロメの話かな?乗っ取りの描写が詳細に描かれてたらもっとよかった
だが冒頭でオロチが「人間の心を操ることなど簡単」とか言ってたので
乗っ取りではなく洗脳を期待していたのは内緒だ
61:名無しさん@ピンキー
07/09/30 02:47:36 NoGA/gY2
おれは憑依も好きだからおkだった。
欲を言えば憑依後の挿絵が欲しかった。
62:名無しさん@ピンキー
07/09/30 06:20:20 QHDw3c5l
知られざる伝説では人を魔物に変えるって挿絵もあったね
対象はカップルの男のほうだったけどさ
この設定は使えるんじゃないかな
「今自分が倒そうとしている魔物は実は元は人間だったかもしれない」ってかんじで
63:名無しさん@ピンキー
07/09/30 06:23:32 +0QqnXf5
GJ
月最後に乙でした。
私的にはサーカディアを全部書いてから次に移って欲しいのが俺の本音。
でもまぁ最終的には書き手さん任せかな。やっぱり気分悪く書いて欲しくないからな。
って言うかここから先は小説まったく関係無いんだけど
洞窟物語のキーキャラが敵になるネタは誰も話しに出さないのな。会話とか無いけどあれはあれで悪堕ちだとおもうんだが。
64:名無しさん@ピンキー
07/09/30 17:24:52 qzDVQqsg
ヒロインがラスボスになる話って何気に多いよね
エストポリスとかゼノギアスとかさ
65:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:13:16 dJ5w8g8q
プリマヴェールはフレアのブラック化はなし?
66:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:16:55 u6yHKOgr
あるにはあるのかな、攻略スレで画像あった。
でもフル化してもエンディングとかシーンでは確認できなかった。
67:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:20:36 EaMQmbve
堕ちた後のシーンが無い作品って何気に多いんだよなぁ
68:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:42:51 F9+GtpLd
>>66
どこのサイトか教えてください
69:名無しさん@ピンキー
07/09/30 19:43:21 F9+GtpLd
>>66
どこのサイトか教えてください
70:名無しさん@ピンキー
07/09/30 20:28:26 Zbr0HPYe
プリマヴェール、ブラックルナ登場あたりまでは良かったけど、
フレアに関しては駄目駄目だったな・・・やってられん(´A`)
71:名無しさん@ピンキー
07/09/30 20:44:26 Es2OxYUr
>>64
ルフィアはラスボスではないだろう。
72:名無しさん@ピンキー
07/09/30 20:55:23 hJ9+U3Lh
>>70
4周回ってようやくコンプしたが漏れもまったく同じ感想
なんという二次元…としか
73:178 あくまのみずき
07/09/30 21:03:23 Bjip+aa1
お待たせしました。ドラクエSS三弾目です。
勇者『ユウ』 性格『がんばりや』
獣戦士『トウカ』性格『まもの』
魔神官『プリス』性格『まもの』
魔法使い『マホ』性格『あたまでっかち』
3『マホ:あくまのみずぎ』
ここは、リムルダールよりはるか南の海の上。
「これが…虹のしずく…」
ユウは、聖なるほこらで手に入れた『虹のしずく』を見て、そのあまりの美しさに息を呑んだ。
「これがあれば…、ようやっとあのゾーマの城にいけることが出来るのね」
「いいえ、そう考えるのはまだ早計だわ」
ぎゅっと拳を握り締めるユウに、パーティーの知恵袋であるマホが横槍を入れてきた。
「何言ってるアルか、マホ。これがあれば虹の橋がかかってゾーマの城に行ける。って言っていたじゃないアルか」
「そんな御伽噺みたいなことそう簡単に信用できるわけないわ。実際に確かめてみないと何ともいえない」
理論家で通るマホは徹底した現実主義者であった。まずは理論、そして実践を旨としており、伝聞や
憶測を全く信用しない、ある意味『つまらない』性格だった。
外見にも殆ど気を配らず、化粧っ気は全く無し、服はよれよれ、眼鏡をかけた表情はいつも険しく
決して悪い容姿ではないのだが、その雰囲気からか近寄ってくる男は皆無といってよかった。
「お前、相変わらずつまらない奴アルな」
「あんたみたいな修行バカの脳筋に言われたくはないわ」
「…………、おい、今なんて言ったアルか?!」
「あら?悪いのは頭だけではなく耳もかしら?」
畳み掛けるようにマホにバカにされ、トウカのこめかみにビキビキと血管が走った。言うまでもないが
この二人、相当に仲が悪い。
「てめえいい度胸しているアル!今ここで三枚に下ろしてやるからありがたく思うアル!!」
トウカは最近手に入れた見るからに強力そうな篭手を振りかざしてマホに向かい合った。マホのほうも
ただでさえ険しい顔を更に歪め、手に持った賢者の杖をトウカに向ける。
「ち、ちょっと二人とも………、やめて……」
相当に険悪な雰囲気におろおろするユウ。何とか止めようとするが二人とも最早聞く耳をもたない。
どうしていいかわからずまごまごするユウの横をするりと出てきたのは、パーティーのムードメーカー
のプリスだった。プリスは対峙する二人の前に割って出て、手を合わせて懇願してきた。
「ねえ、お願いですから二人ともやめてください。こんな所で二人がけんかしても何にもならないじゃないですかぁ~」
目をウルウルさせてお願いするプリスに、トウカもマホも何か毒気を抜かれたような感じになり、
どちらともなく攻撃の姿勢を解いた。
「適わないあるな、プリスには」
「まあ、ここはあなたに免じて辛抱するとしましょう」
「うふふ、ありがとうございます」
「………」
何とかパーティー崩壊の危機を脱出することが出来てユウは安堵したが、その反面何も出来なかった
自分にちょっとした自己嫌悪も感じていた。
(やっぱ私…、一人じゃ何も出来ないのかな…)
少し鬱な感じになっていたユウだが、それを吹き飛ばすようにエンカウント発生!
『キングマーマン×3が現れた!』
『コマンド▼』
「みんな、敵よ!!」
ユウの号令のもと、各自が戦闘態勢をとった!
そして、2ターン後
『キングマーマンを倒した!』
テロリロリ~ン
74:あくまのみずき
07/09/30 21:04:28 Bjip+aa1
まあ、流石にゾーマの城に乗り込もうとしているパーティーにとってキングマーマンは敵ではない。
甲板に横たわったキングマーマンの死体を海に放り投げようとトウカが持ち上げたとき、
「あれっ?こいつ宝箱持っているアルぞ!」
トウカがキングマーマンの懐から取り出したもの。それは海水に濡れた小さな宝箱だった。
「へえ。キングマーマンから宝箱を取るのは初めてだったよね。何が入ってる?」
ユウが興味ありげに覗き込んでくるなか、もちろん鍵の開け方など知らないトウカが宝箱をぶち壊して
取り出したものは、一着の薄手の水着だった。
「…………水着?」
あっけに取られたユウがそれを眺めていると、マホが横から口を挟んできた。
「これは、『魔法のビキニ』と呼ばれる防具ね。一見生地が薄くて防御力などなさそうに見えるけれど
実際はかなりの高位魔力により守護されていて、物理攻撃だけでなく魔法への耐性もかなり高いと聴くわ」
聞いてないこともぺらぺらと話すマホに、ユウはあっけにとられた。
「へぇ………。そんな凄い防具なんですか」
「フン、薀蓄と悪口に回る口は達者なようアルな」
トウカの悪口にマホはじろりと視線を向けるが、特にそれ以上は何もせず再び視線を外した。
「で、どうするの?これは女性なら誰でも装備できるけど、だれか使う?」
マホは、ユウにチラリと視線を移す。
「いえ。私もう光の鎧持っていますし…」
「そうよね。それ以上の防具なんてありえないわね」
次にプリスに
「わ、私そんな恥ずかしい水着着れません~」
「まあ、あなたには雰囲気があわなすぎるわよね」
最後にトウカ
「あなたみたいな貧弱な体じゃビキニを支えきれないわね」
「ちょっと待つアル!意見も何もさせないアルか!!」
なんと答えようかと思案していたトウカの斜め上を行くマホの言葉に、流石にトウカは怒った。
「じゃあ、着る?」
じろりとマホに睨まれ、トウカはグッとたじろいだ。
「………、無理、アル……」
現実を指摘されてしまい、トウカはガクッとうなだれてしまった。
「しょうがないわね。じゃあこれは袋の中へ……」
「マホさんは着ないんですか?」
袋の中へ水着を入れようとするマホの手がぴたりと止まった。ゆっくりと後ろを振り返るとプリスが
ニコニコしながらマホを見ている。
「………、プリス。あなた今なんて言ったの?」
「え、だってマホさんってかなりスタイルいいし、その水着似合うと思うんですけど~~」
プリスの言葉にマホの顔が引きつる。
「な、な、何言ってるのプリス!わ、わ、私がこんなもの、き、き、着るわけないじゃない!!」
顔を真っ赤にして否定するマホに、プリスは不思議そうな表情を向けた。
「??どうしてですか?
マホさんだって可愛い女の子じゃないですか。自分を綺麗に見せるのはいいことだと思いますが」
「い、いいのよ!私はそんな事気にしてもいないんだから!
はいはい、これはもうしまうの!どうせ誰も使わないんだから!!」
自分でも笑ってしまうほどむきになって、マホは袋の中に魔法のビキニを放り込むと力いっぱい
袋の紐を引っ張って口を閉じてしまった。
普段冷静沈着な彼女からは想像も出来ないような態度に、他の三人はあんぐりと口を開けるしかなかった。
75:あくまのみずき
07/09/30 21:05:28 Bjip+aa1
聖なるほこらへの遠征で疲れた一行は、最近拠点にしているリムルダールに戻り休みを取ることにした。
いよいよ明日はゾーマの住む魔城へ乗り込むことになる。十分な休息を取らなければならない。
だが、個室のベッドに腰を落ち着けたマホは、先程のプリスの言葉が耳に残って離れず悶々としていた。
「マホさんだって可愛い女の子じゃないですか。自分を綺麗に見せるのはいいことだと思いますが」
常に自分の趣味、研究のみに没頭し周りを顧みることがなかったマホに、『他人に見られる』という
ことを意識したことはなかった。周りはまわり、自分は自分。そう考えてきた。
「………」
徐(おもむろ)に立ち上がったマホは、部屋の壁に下げられている鏡に歩を進めた。鏡に映しこまれた
自分の顔をジッと見つめてみる。
「………、可愛いか?私」
野暮ったい眼鏡をかけ、人を威圧するような切れ長の釣り目。常に固く結ばれた唇。手入れもせず
荒れ放題の髪。全く化粧というものをした気配がない肌。
確かに顔そのものの素材は、美人といえる風体をなしているのかもしれない。
しかし自分には、ひたむきさが滲み出ているユウや優しい雰囲気に満ち溢れるプリスのような人に好か
れる土台というか素養が全くない。
それ故、自身が人に好かれる、などということは考えたこともなかった。
だからこそ、プリスに可愛いといわれたことはマホの心に新鮮な風を送り込んだ。
「……………」
パーティーの金銭、所有物の管理を任されている(一番しっかりしているから)マホの部屋には財布と
アイテム袋が置かれている。
マホはその袋をしばらくジッと見た後…、意を決したかのような表情で袋の紐を開いた。
マホの手元に置かれているもの。それは先程無造作に突っ込んだ魔法のビキニだった。
薄黄色をした生地に細かい糸束が添えられている。胸と胸の間には赤い宝石珊瑚がアクセントとして
添えられており、水着全体の雰囲気を引き締めている。
深く深く深呼吸をしたマホは、するすると服を脱ぎ始めた。厚手のローブから現れた裸身はプリスの
言うように思いのほか引き締まっている。
完全に服を脱いだマホは、おずおずと水着に手を伸ばし、自身へとつけ始めた。胸や腰に当たる生地が、
ひやりと冷えていてぴたりと肌に密着し、なかなか付け心地がいい。
(あ、これ……、結構いいかもしれない…)
最後に首に当てる紐をきゅっと締め、マホは魔法のビキニを着た自分を鏡へと映しこんだ。
「……………」
そこに見えた姿は、顔形こそ変わらないものの先程までのマホとは別人だった。
服で隠されていた胸と腰は、出るところは出て締まるところは締まっており非常に扇情的な印象を与える。
必要以上に開かれた露出は、見る人間の歩みを止めずに入られないだろう。
もちろん、それ全体を引き締める魔法のビキニの視覚的効果もあるのだろうが、主体となるのは間違いなく
マホ自身の持つ体の魅力の力である。
「これが…、私……」
当人のマホですら息を飲んだ。自分がこれほど魅惑的な体をしているとは意識したこともなかった。
鏡に映った自分をしげしげと眺めると、自分でも惚れ惚れしてくる。
ついつい、その場で腰を捻ったり回転したり両脇を上げてみたりと、まるでモデルのようなポーズを
その場で取ってみた。こんなことをするなんて今まで思っても見なかったこともあるのか、マホの心は
どんどんと高揚していった。
「♪~~~~~、……………」
が、ふと冷静になって鏡を見ると、果たして自分がどれほどバカバカしい行為に及んでいるかという
ことを再認識してしまった。
別に誰かが見るわけでもない。誰かに見られているわけでもない。誰かに見せるわけでもない。
「………バカバカしい」
なんか急に心が萎えてしまったマホは、水着を外そうと肩紐に手をかけた。
が、
76:あくまのみずき
07/09/30 21:06:28 Bjip+aa1
デンデロデンデロデンデロデンデロデン デン
『のろいがかかっていてはずせない!』
どこかで聞いたようなおなじみの音楽が流れた気がした。
「うそっ!はずれない?!」
肩紐はがっちりと硬く食い込み、外そうとしてもびくとも動かない。いや、むしろグイグイとマホの
肌に食い込んでくるようにも感じる。
そして、異様なのは紐だけではなかった。
それまで淡い薄黄色をしていた生地は、じわじわと染み出すように紫色に変色し、紅珊瑚の玉は毒々
しい赤紫色に変化している。
「クッ、このぉっ……!」
吸い付くように肌に密着していた生地は、もはや吸い付くという次元を超え完全に癒着していた。
いや、それどころではなく癒着した生地の紫色が、じわじわとマホの肌に広がり始めている。
「まさかこれ………、呪いのアイテム?!」
マホは自分の迂闊さを呪った。自分の知識を過信して呪いのアイテムを識別しそこない、あろうことか
装備してしまったことに。
「こ、こんなことじゃ…、トウカをバカって笑えない、わね……」
顔に苦笑を浮かべたマホは、すぐさま破邪呪文のシャナクを唱えようとした。この呪文さえあれば
たとえ呪いアイテムを装備したとしてもたちどころに粉々に消し去ることが出来る。
しかし、その時マホの体に紫色の霧が立ち込めた。
『マホはじゅもんをふうじられてしまった!』
「 …!」
マホが唱えようとしたシャナクの呪文が喉元で急にかき消された。
「クスクス、マホさん、何をしようとしていたんですか?」
突然響いた声に驚いたマホが後ろを振り返ると、そこには手に魔封じの杖を持ったプリスがニコニコ
しながら立っていた。
「プ、プリス?!何をしているの…!私の魔法を封じるなんて…!」
「あ、マホさん。あの水着つけたんですね。ほら、やっぱり凄く似合っているじゃないですか」
状況をわかっているのか分かっていないのか、プリスは魔封じの杖をぷらぷらとマホの前にちらつかせている。
「冗談言わないで!私、呪いのアイテムをつけちゃったのよ!はやく外さないと、どんなことになるか…」
軽口を叩くプリスに、マホは苛立ちを隠せず大声で怒鳴った。が、プリスは意にも返さないといった
表情をマホに向ける。
「だって……、いまマホさんに魔法を唱えられたら困るんですもの」
その表情は、マホが今まで見たこともないような酷薄で…残忍な表情だった。
「な、何言ってるの………。プリス、冗談も程ほどに…」
「今呪文を唱えられたら……、マホさんを魔物にすることが出来ないじゃないですか」
マホの前に立つプリスの雰囲気が一変する。全身から魔族が持つ邪悪な瘴気が立ちこめ、姿形まで変わっていく。
マホの前に立っているのは、身も心も大魔王に捧げた一匹の魔神官だった。
「プ、プリス!その姿は………?!」
「どうですかマホさん。この姿……、素晴らしいでしょう?
私、大魔王ゾーマ様に身も心も捧げて生まれ変わったんです。そして、大魔王様から偉大な使命を授かったんですよ。
他のみんなも、大魔王様の下僕にするという、ね………」
さも愉しそうにプリスはマホに語りかけてくる。
「……………!!」
マホには信じられなかった。あの心優しいプリスが大魔王に魂を売り魔族と化してしまったことに。
「その水着……、本当は『悪魔の水着』って言うんですよ」
77:あくまのみずき
07/09/30 21:07:28 Bjip+aa1
「あくまの、みずぎ…?!」
聞いたこともない物騒な名前に、マホは背筋が寒くなった。
「その水着…、昔人間に殺された悪魔の皮をなめして作っているんです。そして、死んだ悪魔の恨みが
今でも水着に残っていて…、身に付けた人間を悪魔に変えてしまうんですよ…」
プリスの言葉にギョッとしたマホは自分の体を改めて見てみた。
「ヒッ!!」
水着に侵食された部分はどんどん広がり、もう体の半分以上を覆っている。不意に手に触れた部分か
らは、まるで自分の肌に触れたような感触が帰って来る…、いや、それはもはやマホの皮膚であった。
「まあ、私たちとしてはユウさんとマホさん、どちらが着てくれても良かったんですけど…、マホさん
のほうがより水着に興味持っていてくれていたみたいでしたし…」
「あ、あのときから私たちを嵌めようと………。?!」
待て、今プリスはなんと言った?
ユウさんと、マホさん?一人足りなくないか?
「あ、まだ気が付いていなかったんですか?マホさん、最初にその水着を手にした人、誰でしたっけ?」
意地悪そうにプリスがマホに問い掛けてくる。悪魔の水着を最初に手にした者。それは………
「そんな……、まさか、トウカも?!」
「はい。トウカさんはもうすでに魔族になっていただきました。ユウさんとマホさんは前から魔族と
一緒に旅をしていたんですよ」
「そ、そんなことが………、ひあああぁっ!!」
突如腰に異様な感触を覚え、マホが裏返った悲鳴をあげた。べったりと腰一面に広がった悪魔の皮膚
の尾てい骨の辺りがむずむずとしたかと思うと、ズルズルッと粘液を滴らせ爬虫類を連想させる悪魔の
尻尾が伸びてきた。
「や、やあぁ…、し、しっぽがぁ……」
「尻尾だけじゃないですよ。ほぉら」
背中まで達した皮膚から、みちみちと音を立ててせり出してくるものは、薄い皮膜を纏った鋭角な翼。
四肢の爪はどす黒く変色し、鋸の歯のように硬く鋭く変化していく。
「や、やあぁ…、魔族になんて、なりたく、ないぃ…」
「そんなこと言っていられるのも今のうちです。すぐにそんな気持ち飛んでっちゃいますから」
時間がたつにつれマホの体は人間から離れていく。
が、変化すればするほどマホの心に湧き上がってくるものがあった。
「いひっ!ひぃっ、いひいぃっ!!」
最初は恐怖に怯えていたマホの表情が、いつの間にか歓喜に潤んでいる。身に起こっている変化を受け入れ
むしろ促進を促している。
「こ、これ!凄い!しゅごいのぉぉっ!!
変わる!変わるぅ!わらし、変わっちゃうのおぉっ!!」
悦びに打ち震え開きっぱなしの口から犬歯がギリギリと牙のように鋭く伸びてくる。口元からだらしなく
零れている舌はピンク色から冷たい蒼に…、いや皮膚粘膜そのものが蒼色に変わっていっている。
メリメリィッ!
「あ、あぁ……、ぁ…………」
最後に脳天を震わせるような快感と共に耳元から角が伸び始め……、ついにこらえきれなくなった
マホの意識はぷつり、と途絶えた。
気絶する前のマホが最後に見たのは、冷酷に自分を見下す…、プリスの暗い笑みだった。
78:あくまのみずき
07/09/30 21:08:28 Bjip+aa1
「うふふ、マホさん。もうそろそろ起きてもいいんじゃないですか?」
どれほど突っ伏していたのだろうか、プリスの声にマホはぴくりと反応し、よろよろと起き上がった。
「……………」
壁に立てかけられてある鏡に、マホは起き抜けからなのかまだはっきりとしない視線を向けた。
そこに映ったもの。それはまさに悪魔と形容するしかないものだった。
赤紫と群青に彩られた皮膚。蛇を連想させる切れ長の瞳。頭から伸びる一対の角。何者をも切り裂く鋭い爪。
背中から生える巨大な翼。そして腰から伸びる醜悪な尻尾。
だが、それらを構成する大本は…間違いなくマホだった。元々の容姿がよかっただけに、その姿は恐ろしい
もあるが、それすら凌駕する妖艶さを漂わせていた。
「………、フフ…」
自らの姿にマホは惚れ惚れしていた。先程悪魔の水着をつけたときもドキッとしたが、そのときとは
桁違いだった。
自分を構成する全てのパーツ、その全てがまるで誂えたようにピッタリとはまっている。内から湧き
上がる黒い衝動も、この外見を彩るのに欠かせないものだろう。
「あぁ………、素敵ぃ………。これ、最高……」
「どうですかマホさん、魔族になってよかったでしょう?」
自らに酔い続けるマホに、プリスがニヤニヤしながら話し掛けてきた。
「………えぇ。これは、凄いわ………。魔力が体中に漲ってるのがわかるくらいだもの…。こんな凄い
体になるのを嫌がっていたなんて……、バカみたいだわ」
「では、マホさんも……」
「ええ。私を魔族という素晴らしい種族に生まれ変わらせてくれたゾーマ様、私もゾーマ様に永遠の
忠誠を誓い、このアレフガルドから人間どもを一掃するお役に立つことにしましょう…」
プリスと同じ邪悪な笑みを浮かべるマホ。その表情に人間味はほんの少しも残ってはいなかった。
と、その時
「な、なんアルかお前は!!」
扉の前に驚いた表情を浮かべたトウカが立っていた。
「何でこんなところに魔族がいるアルか!!
そこを動くなアル!今すぐに斬って捨ててやるアルからな!」
低く腰をおろしたトウカは、そのまま目にもとまらぬ速さで跳躍し、マホ目掛けて鋭く手刀を打ち込んできた。
が、マホはかわすそぶりも見せず笑みを浮かべて立ち尽くしていた。
そして、手刀が命中する刹那
「……………っ!!」
トウカの手刀はマホと皮一枚の隙間を残してぴたりと止まった。
「トウカ、ふざけるのも大概にしなさい。貴方も『仲間』だっていうのはもう知っているんだから」
マホから発せられた言葉に、トウカはそれまでの緊迫した表情の仮面を脱ぎ、二人と同じ邪悪な笑みを浮かべた。
「なぁんだ……。つまんないアルなぁ。プリス、少しは黙っているアル。
それにしてもマホ……、また素晴らしく邪悪な姿になったアルな。ゾーマ様の下僕に相応しいアルよ」
「褒め言葉と受け取っておくわよ。で、ユウはどうするの?彼女も私たちの『仲間』に?」
マホの言葉に、プリスは少し困ったような表情を浮かべた。
「それが…、まだアークマージ様の命令が………」
「どうやら二人を魔族にしたようだな、プリスよ」
79:あくまのみずき
07/09/30 21:10:58 Bjip+aa1
その時、部屋の影がニュウッと伸び、アークマージが姿を現した。
「「「こ、これはアークマージ様…」」」
三人は恭しく腰をおろし、アークマージの前に跪いた。
「これほど短い間に三人のうち二人を魔族化させるとは、さすがゾーマ様のお眼鏡に適った者よ」
「あはい、勿体無いお言葉でございます」
プリスはアークマージからの祝福に心からの笑みを浮かべ、トウカとマホは嫉妬からか多少顔を歪ませた。
「さて、残るはいよいよ勇者であるが……、あの者を堕すため面白い物を持ってきた」
アークマージは三人の前に持ってきたものを並べた。
「これを………、ユウさんに、ですか?」
「そうだ、そして、そのための手はずは………」
アークマージは訥々と三人の前で計画を吐露する。その話が進むにつれ、三人の顔に残忍な笑みが浮かんできた。
「そ、そんなことを………私たちだけでしてよろしいのですか?」
「凄いアル………、この上ない栄誉アルよ………」
「お任せください。必ずやご期待に答えてみせます……」
そして、夜はまだ明けない…
マホ
E:あくまのみずぎ
せいかく
『あたまでっかち』→『まもの』
以上です。マホの呪いアイテムは『水着』にしてみました。>>17さんの「しっこくのみずぎ」
には結構惚れたのですが、FCドラクエの名前7文字縛りでやっているので「あくまのつえ」
と名前をあわせました。
さて、三人はアークマージからどんな命令を受けたのか、それはこの次までこうご期待。
80:名無しさん@ピンキー
07/09/30 21:16:22 Zbr0HPYe
>>72
もうおいらは終盤イベントとエンディングとケンイチは無かったことにして、
ルナを堕としたとこがEDで、その後ルナ使ってフレアを調教するのが後日談
なゲームだと思うことにした。
ブラックルナ登場後しばらくはテンション上がりまくりんぐだったんだがなぁ・・・
81:名無しさん@ピンキー
07/09/30 21:17:58 gqhshlwm
>>79
GJです、次回がすごく気になる…。
82:17
07/09/30 21:22:39 IK+hl2hx
あ~、7文字という制限があったんですか、それは失礼しました。
でも、アイディアを使っていただきすごく嬉しいです。
SSはとても楽しく拝見させていただきました。
まさにGJ。
最後の勇者の命運をワクテカで期待してお待ちしてまーす。
ありがとうございました。
83:名無しさん@ピンキー
07/09/30 21:28:55 1/GZUNj3
>>79
GJ。
ただ、性格はSFC版だから、7文字制限気にしなくても良かったたと思う。
SFC版は、はかいのてっきゅう(9文字)があるはずだし。
84:名無しさん@ピンキー
07/09/30 22:25:03 MqKa11qi
>>79
GJ! まもの
全身コーディネートクルー!?
85:名無しさん@ピンキー
07/09/30 23:11:57 EaMQmbve
やはり堕ち後に姿が変わるのは素晴らしい
いいもの見せてもらったお礼に、拾い物でスマンが
URLリンク(s-io.mydns.jp)
86:名無しさん@ピンキー
07/10/01 00:00:31 qm9YY2r8
プリマヴェール買おうかと思ったのだけどイマイチっぽそうだな…
3が出る前にと買ったアイサイガー2が悪コス有の堕ちエンドがあって予想以上に楽しめた
エロのシチュも敵にメガネかけられて淫乱になるとか洗脳アイテムぽくて
ますます3が楽しみに!!
87:名無しさん@ピンキー
07/10/01 00:24:33 poqKl7Yl
>>79
GJ!すごく面白かった。
勇者がどうなるのか気になるぜ
88:名無しさん@ピンキー
07/10/01 00:42:15 H0EpAIfp
GJ!!
>>85
スマソ、今開けないんだが中身何?
89:名無しさん@ピンキー
07/10/01 01:16:02 QBMJvsS+
>>86
プリヴェ余分な要素は多いけどかなりいいと思う
とりあえず自力で攻略は無理だったから
フル化したけどそれで満足はできた
ただゲーム部分楽しみたいならお勧めはできない
90:名無しさん@ピンキー
07/10/01 01:30:08 +u246mKL
>>85
kwsk
91:名無しさん@ピンキー
07/10/01 01:39:04 nHvhwPTm
>>79
GJ!勇者の安否が心配で眠れないぜ
>>85
ありが㌧
贅沢を言うと悪コスになる絵も見たかった
っていうか最近スレの流れが神がかっている
92:名無しさん@ピンキー
07/10/01 02:14:42 or3dk2vj
プリヴェ自力コンプ完了
URLリンク(vista.jeez.jp)
URLリンク(vista.jeez.jp)
ブラックフレアが良すぎるのに絡みが無いのは残念すぎるね
てかゲームの作りからして前作と同じく完全版を出すか、FD出すかしそうだな
ブラックフレア&ルナ分が補給されるなら間違いなく買ってしまいそうだわ
93:名無しさん@ピンキー
07/10/01 05:42:38 kH1vdseF
板違いって事で散々無視されてたエロゲーオタが荒らしになって必死過ぎ
94:名無しさん@ピンキー
07/10/01 05:44:34 kH1vdseF
>>92
しかも画像出すとか板違いの荒らしで犯罪者かよ
単発で自演までして
95:名無しさん@ピンキー
07/10/01 06:02:15 JT7WrMNc
ふむ、いいもんなら買ってこようかしらー
96:サーカディアの人
07/10/01 06:31:08 H0EpAIfp
( ´・ω・`)⊃旦~ 朝早いが、茶でも飲んで落ち着こうか
>>63に触発され、サーカディアをあと一人書いてからラングに移ることにしました
さてラングリッサー2で2回も洗脳される光のヒロイン・リアナなんだが
最初から洗脳されてる姉と違ってルックスは変わらないんだよな(´・ω・`)
参照 URLリンク(www.youtube.com)
で、お前らどれが好みだか聞かせてほしい
1.見た目は白いままだが、内面とか攻撃方法とかダーク化
2.光の巫女の服装の面影を残して衣装ダーク化
3.黒レオタードなど、姉同様もしくはそれに近いダーク化
4.その他
97:名無しさん@ピンキー
07/10/01 07:30:19 AxM9NNm9
>>93
無視されてるのはむしろ・・・・
98:名無しさん@ピンキー
07/10/01 07:31:19 piLeV58i
>>96
2か3かな
服装も変えないよりは変えたほうが良いし
姉とセットと言うのも悪くない
99:名無しさん@ピンキー
07/10/01 08:22:27 mCwP5tLM
>>96
どう見ても2か3
100:名無しさん@ピンキー
07/10/01 08:25:44 Ghorqpi7
3だな!
101:名無しさん@ピンキー
07/10/01 09:00:16 +6YtgTnJ
2かなぁ
あの衣装が黒くなったと想像するだけでも大満足です
102:名無しさん@ピンキー
07/10/01 09:01:36 +6YtgTnJ
2かなぁ
あの衣装が黒くなるだけでも大満足です
103:名無しさん@ピンキー
07/10/01 09:04:26 +6YtgTnJ
↑間違えました申し訳ないです
>>96
ラング&リアナ大好きなので楽しみにしております
104:名無しさん@ピンキー
07/10/01 12:49:19 OaQA52Gz
作者が妙にフレンドリーでウザったいハズなのに
もっと作品が見たくてしょうがないなんて・・・・・・も、もっと読ませて下さい!
(ああ、とうとう屈しちゃった・・・・・・くやしい!でも・・・・・・)
105:名無しさん@ピンキー
07/10/01 13:01:00 7libLycx
>>92
絵的にはいいんだが、
悪堕ち後のヒロイン同士の絡みがないのか・・・。
ちと残念だな。
何はともあれ、GJ!
106:名無しさん@ピンキー
07/10/01 13:04:39 7libLycx
>>85
変化の過程を見ているだけでハァハァできますた。
やっぱこういった変化があると嬉しいよな。
107:名無しさん@ピンキー
07/10/01 14:38:53 299cu+2F
>>85
怒られるのを承知で質問ですが、ダウンロードパスが分からんとです。
よかったら教えてもらえると嬉しいのですが・・・
108:名無しさん@ピンキー
07/10/01 14:48:57 Sz6YaSIa
>>107
ヒント:メール欄を見てみよう
基本っすよ
109:名無しさん@ピンキー
07/10/01 14:55:02 299cu+2F
>>108
なるほど~、勉強になりました。ありがとうございます!
>>85
いい物をありがとうございます。大切にしますぜ!
110:名無しさん@ピンキー
07/10/01 15:24:27 MyQoEr6U
洗脳前。
URLリンク(www.nicovideo.jp)
↓
洗脳後の悪落ち。
URLリンク(www.nicovideo.jp)
URLリンク(www.nicovideo.jp)
URLリンク(www.nicovideo.jp)
URLリンク(www.nicovideo.jp)
111:名無しさん@ピンキー
07/10/01 15:32:42 639bNRpH
著作権が問題視されてる時世に
そう言った犯罪行為を法も規約も無視で褒めるって人としてどうかしてるよ
そんな事を平然とやるから規制強化、法整備の方向へ向かうのに
荒らしに言っても無駄だろうし、餌にしかならないんだろうけど
【この板の趣旨】
一般向け作品(漫画/アニメ/ゲーム/小説/ドラマ等)のエロ妄想・萌え談義、
およびオリジナル・パロディを問わないエロ小説創作等を行う板です。
以下は禁止、より相応しい他の板でどうぞ。
* キャラ単位、キャラ主体のスレッド →ピンクのキャラサロン
* 年齢制限付きの作品に関するスレッド →エロゲネタ&業界/エロ漫画小説アニメ/エロ同人等
* 画像の貼り付け →半角二次元/お絵描き・創作等
* 実在する人物(アイドル等)を元にした創作 →えっちねたロビー等
>>96
SS投下してる人はありがたいし楽しませて貰ってるから、言うのも引けるけど
犯罪の恩恵受けるのと実質的な犯罪放置の動画サイトの紹介はどうかと思うよ。
個人で見る分には何も言えないし
特定サイトや動画専用板でこそこそとやってる
面倒でも板に誘導をかけて紹介してる間は問題にも成り難かったけど
無差別に動画を宣伝するニコ厨のせいで動画サイトは色々問題増えたし。
散々、自治っておいて言うのも何だけど
2、3はイラストにしてもSSにしても良くあるパターンだから差が出にくいし別の方が良いと思う
1は言い方は悪いけどイラストだと表現が困難な分、面白いけど乞食の受けが悪い
この辺は趣味で描くからどうでも良いけど
SSだとしても外見の変化で文を稼げないし精神的な内面だけ書くから以外と手間
4が一番作る側の個性が出て良いんだけど難しいんだよな
イラストでやりすぎてキャラとして別物になった事が何度が有るし
書き手の都合、感情や思いが最優先だから
結局は自分の好きな物を書くのが一番良いと言う、長文の割りにつまらない答えになったか
大人しく自治だけやってれば良かった
112:名無しさん@ピンキー
07/10/01 15:37:13 mCwP5tLM
くさかんむりまで読んだ
113:名無しさん@ピンキー
07/10/01 17:25:22 poqKl7Yl
>>111
大人しく自治だけやってれば良かった
まで読んだ。
114:名無しさん@ピンキー
07/10/01 17:44:36 lBPC9Fba
>>111
大人しく自治だけやってれば良かった
だけ読んだ
115:名無しさん@ピンキー
07/10/01 17:50:38 /XIjo4hd
・荒らし、煽り、広告は無視の方向で。
116:名無しさん@ピンキー
07/10/01 17:50:43 auf5Ppja
自治にならない自治は荒らしと同義
117:名無しさん@ピンキー
07/10/01 18:11:05 qJv+Zys7
>>79
遅レスですが、GJです
勇者堕ち、最後はオルテガに止めを刺す役割を与えると
人道を外したような感じがしていいかもとちょっと思った
父親殺しなんて最高に悪じゃないか
118:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:14:56 DpgiBRO5
0.
「魔獣族に…でございますか?」
魔界の暗闇にそびえ建つ漆黒の王宮。その最も奥まった部分にある王の間。
少女は、背中から生えた黒い翼をバサ…と軽く動かして聞いた。
最近、背中にようやく生えたばかりの黒い翼。均整の取れた美しい身体に付加された
新しい機能は、自分がこの魔族の牝になりきっていく証だ。
そう思うと、少女の心は真っ赤な悦びに満ちる。
少女は、暗闇の玉座に座る魔族の王の前に、全裸で傅いていた。
「やつら魔獣族も…我ら魔神族と同じ様に人間の女を、エンジェルズの力を求めているか
らな。だが…我らに比べれば、野蛮で下等な種族よ」
王は言った。
「…ご主人様ともあろうお方が…そんな魔獣族に獲物を攫われるなんて…うふふ、油断
なされました?」
足を大きく開いた魔神族の王。狼のようにその身体は長い毛に覆われている。
その股間には、同じく、毛むくじゃらの逞しいペニスが屹立していた。
少女は、その性器にゆっくり細い指を絡ませると、愛しそうに、しごき始めた。
その瞳はうっとりと潤み、少女が魔神族の王に心から服従していることを窺わせる。
「まあ、一人くらいヤツらの手に堕ちたところで、大勢は変わらぬ」
王はそう嘯いた。
「思えば長い、我ら魔神族と、下等の魔獣族、そして人間族…3つ巴の争いよ」
「…でも、最後に勝つのは、我ら魔族…そうでございましょう?」
女はそう言うと、屹立した王のペニスに、口を寄せた。
先端にチュッ…と、口づけると、唾液をたっぷり乗せた舌でペニスを愛しそうに
舐め始める。静かな王の間に、女の舌の音が、ぴちゃ、ぴちゃ…と淫らに響く。
「…魔獣族に攫われたのが誰か、気にならんのか?ふふ…もとはお前の仲間だろうに」
ピュアエンジェル。鹿島雪菜は、ちらり、と詰るような目でダークスカルを見上げる。
今更、もう忘れた人間の時代のことを…と言うように。
そして、抗議するように背中の黒い翼を、バサッ…と一度、羽ばたかせた。
「…パールエンジェル。あの程度の戦士なら、魔獣族にくれてやろうぞ」
ダークスカルは笑い、魔族の牝に堕ちたピュアエンジェルの頭を撫でた。
(…パールエンジェル。)
雪菜は思う。そういえば、そんな名前の可愛い子がいたっけ。
私のことを良く慕ってくれて…本名は…高濱…
そこでピュアエンジェルは考えるのをやめる。考えない方がいいのだ。
「…ご主人様に囚われれば、幸せだったのに」
小さく鹿島雪菜は呟いてから、慎ましい唇を開き、熱心に主の性器を舐め始めた。
119:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:16:05 DpgiBRO5
1.
「あなたは・・誰? くっ・・・」
四肢に力を込めるが、動こうとしても動かない。
自分を捕らえた敵を見つめ、ホーリー・エンジェルズの一員である
少女戦士・パールエンジェルは悔しそうに言った。
戦いの中で、この豚にそっくりの醜い顔と、ぶよぶよに肥満した身体を持った魔獣族に
不覚にも捕らえられてしまったのだ。
捕らえられてしまった自分を、仲間たちが心配しているとだろうと気が気でない。
どうやらここは石牢のような部屋らしい。石で出来た大きな舞台に、
両手と両足を広げた大の字で、パールは完全に拘束されていた。
魔獣族の牡は、その醜い顔を歪めて笑う。
「うふふふ…ようやくパールちゃんを捕らえる事が出来たよ。ボクの名前は
ペルギス…ご存知のとおり、魔獣族だよ。」
「ペルギス・・・ ようやく、って・・どういうこと?!」
「うふふう…ボクはさぁ~、君くらいの“幼い女の子”が大好きなんだ。人間の
世界では、ロリ趣味って言うのかなぁ~?小さな女の子を凌辱してボクのモノに
したくなるんだよ…うふふふぅ…」
まだ12歳の少女であるパールには、ペルギスの言葉の意味がすぐには分からない。
(…りょうじょく?…りょうじょく、って何?)
「でもね…逃がしてあげてもいいんだよ?」
ニヤニヤと厭らしい笑み浮かべたペルギスは、さらに続ける。
「…君の仲間たちの正体を教えてくれればね。エンジェルたちのフルネームと…
住んでいるところをね。苦労してるんだよ。君たちエンジェルズの正体がなかなか
分からなくてさぁ…ねえ、教えてくれるかな?」
魔獣の意図を悟り、パールの表情が険しくなった。
「・・そんな事出来るわけ無い。みんなを裏切るなんて。エンジェルズを
バカにしないことね! 教えるわけにはいかないわ」
力強く言い放つ。
「…あ~あ…せっかく最後のチャンスをあげたっていうのに…これで、和姦に
なっちゃうよ?…パールちゃんが選んだんだからね…くふふふぅ…」
「仲間を裏切るようなチャンスなんていらないっ」
愛する仲間たちの顔を思い浮かべながら、パールはきっぱりと拒絶する。
すると、ペルギスはその歪んだ口の端から、悪臭のする涎を垂らしながら
パールの短いスカートを無造作にめくりあげ、真っ白なパンティを露出させた。
「え・・あ・・きゃあああっ・・・」
「可愛いのを穿いてるんだねぇ…パールちゃん…くふふふふ……」
120:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:16:45 DpgiBRO5
2.
スカートを捲られ可愛いデザインの白いパンティを見られると、さすがに
パールは慌てて叫んだ。まだ12歳の少女なのだ。
「こ、こんなの私のパワ-で・・ええええいっ・・・・」
だが、力を込めようとしてもエンジェルとしてのパワーは発動しない。
「この石舞台には呪文がかけてあるからね…パールちゃんの力は使えないよ。」
ペルギスの嘲るような声が響いた。
「じゅ・呪文・・ひ・・卑怯よっ」
「戦いに卑怯もクソもないんだよ、パールちゃん…うふふぅ、恥ずかしくても、
ほら、お股を閉じることもできないねぇ?
「うあああっ んんっ」
エンジェルのパワーを封じられては、普通の女の子よりも少し弱い自分の力だけで
戦うしかない。必死にその身をよじらせるが、石舞台に拘束された身体はびくとも
動かなかった。
「…パールちゃんは、見たところ、まだ12~3歳だよねぇ…」
「くっ…そ、それが何っ・・」
「もう性教育は受けてるのかな?…」
「…っ?」
「だからさぁ…オスとメスの“セックス”のやり方については習ったかなぁ~?…」
ニヤニヤ笑いながら、ペルギスはパールのふとももを、いやらしい手で
撫で回しはじめた。
「・え?・・な・・なっ・・・・」
セックスという言葉に、女の子だけで受けた性教育の授業を思い出し、
パールの頬が赤く染まった。
「し、しらないっ・・・ん・ああっ・」
太ももを撫でられるパールの可愛い唇から、思わずくすぐったそうな声が漏れた。
「くふふふ…ねえ、パールちゃんも、もう生理はあるよねえ…つまり、ここから…
…毎月、血を流してるんだよねぇ」
ペルギスは、毛の生えたいやらしい指で、パールの恥ずかしい部分を
ショーツの上からなぞりはじめていた。
その両目が、ギラギラとした劣情の光を帯び始める。
「な、なに?そ、そんなところ・・触らない・・でっ・・ひゃううっ」
あまりの恥ずかしさに、パールは顔から首筋まで真っ赤に染めながら目を背ける。
ペルギスは豚のような醜い顔を、パールの顔の間近にまで、息がかかるほど
近づけていった。
「やぁっ・・近づかないで・気持ち悪いっ・んんっ」
121:名無しさん@ピンキー
07/10/01 18:17:23 DpgiBRO5
3.
「ボクたち魔獣族でもね…人間の女の子を妊娠させることが出来るんだよ…くふふ…
ボクの長くて大きなオチンチンを…パールちゃんのここに…ずぶりと突き刺してねぇ…ど
ばっとボクのドロドロの精液を注入したら…パールはボクの赤ちゃんの
お母さんになっちゃうんだよぉ…」
ニタニタとした笑いを浮かべ、言い放つペルギス。
顔を近づけられその息使いを感じるとパールは、嫌悪感に顔を振りながら
逃れようとしていたが、「妊娠」という言葉を聞き、目を大きく見開いた。
その顔に、怯えの色が走る。
「あ、あなた・・が私を・・妊娠・させる?・・・いやああああっ・・そんなの
いやあっ・・離して離してぇぇ そんなの・・そんなの・・なりたくない・・
よぉ・・ああっ ・・」
正義の戦士とは言え、やはり中身はまだ、少女だった。
まだ子供の身体の自分が、敵の子供を生まされると聞けば大きな恐怖が広がる。
「いやなの?くふふ…じゃあねえ…パールちゃんのフルネームを教えてくれたら…
考えてあげてもいいよ?…せっかくだから名前で呼んであげたいからさ。
……パールちゃんのお名前は、なんて言うのかなぁ?…」
ペルギスは卑劣な言葉で、幼い少女の精神をじょじょに追い詰めていく。
「え・・・っ・・・・・」
名前を教えれば止めてくれる、とパールの心に僅かな思いが走った。
しかし、そうすると双子の妹の双葉が、そしてそこから他の仲間たちのことが
バレてしまうかも知れない。
恥ずかしい行為をされている恐怖から逃れたい気持ちとの間で、パールは悩み、
口ごもる。だが、なおもペルギスを睨みつけながら、恐怖に挫けそうになる心を
パールは奮い立たせた。
「わ・・私は・・・・言わない・・教えるわけ無いっ。何をされたって私の名前も・・
仲間のことも教えないっ」
「おやおや…強情だねえ…くふふふ…でも、そういうところが魅力なんだよなぁ…」
ペルギスは冷たい笑みを浮かべた。
そして、パールの開かれた股間に顔を近づけていく。
口をあけて、舌を出すと、獣族特有のざらりとした、異様に長い舌が伸びた。
しかも舌先が、蛇のようにふたつに割れていた。
その舌先で、ペルギスは、パールのショーツの上から、その恥ずかしい少女の部分を
チロチロチロチロ…と小刻みに舐め、刺激しはじめた。
「あっ・・ひゃうんんっ・・・」
パールの腰が、びくん、と石舞台の上で跳ね上がった。
122:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:18:06 DpgiBRO5
4.
暗い洞穴の中に、魔獣の荒い息遣いと、少女の秘めやかな息遣いが響いていた。
もう10分以上、ペルギスの淫らな舌が、ジャスパーの股間を舐め続けている。
パールのパンティは唾液にぐっしょりと濡れ、幼い膣の形がくっきりと
浮かび上がって来ていた。
「…くふふふ…もうすぐ、自分から言いたくなるようにしてあげるからね~」
「あっ・・くぅんんっ・・な、何をされても・・ああんっ・・言わない・・・・
きゃううっ・・・はあはああっ・・」
パンティの上から、誰にも見せたことのない場所を舐められて、腰を引くことも
脚で隠すことも出来ずに見られている。
そう思うと、少女の羞恥心は燃え盛り、身体はじんわりと熱くなってきている。
「わ、悪い人には何も・・教え・・ひゃうううんっ・・んあああっ・・・」
舌で敏感な所を刺激されるたびに、その小さな身体を揺らしながら悶える少女戦士。
レロレロレロレロ、と舌の動きはいやらしく小刻みに、パールの秘裂を
刺激し続ける。
「パールちゃん…“オナニー”って知ってるかな?…自分の指でココを弄って
気持ちよくなることだよぉ…女の子は年頃になると、みんなこれをやるんだよ…。
パールちゃんの仲間のお姉さんたちも、こっそり自分のベッドでこういうことを
しているんだよ?…」
レロレロレロ…つんつんっ…レロレロレロ……
「う・・うそよ・・こんないやらしいことみんながするわけないっ・・ひゃああっ・・
あああっ・・」
“オナニー“に関する知識はあった。だが、自分はしたことがないし、
憧れて尊敬している他のエンジェル戦士たちが、こんな事をするはずはない。
いちばん慕っていたピュアエンジェル…鹿島雪菜の顔が頭に浮かんだ。
ダークスカルに囚われて、今頃、どうしているのか。
憧れのお姉さん戦士を、パールは心ひそかに、自分が救うのだ、と思っていたのに。
「はああっ・・あああっ・・だ・ダメ・・・負けない・・負けない・・」
哀しいかな、12歳とはいえ、女の最も敏感な部分を舌で舐められているうちに
性感は高められ、パールの息は、じょじょに荒くなってきていた。
「はあはあっ・・はあっ・・」
「くふふふぅ…パンツの上からは我慢できても…これはどうかなぁ?…
パールちゃん…刺激が強すぎるかなぁ…」
ぬるりとした舌がパンティの裾から、中に潜り込んだ。
「はう?!」
とうとう、パールの誰も触れたことのない清らかな膣口を、汚れた唾液に
まみれたペルギスの舌が蹂躙した。れろおっ…れろおっ…と音を立て、舐め始める。
「あ~~美味しい~~これが、パールちゃんのオマンコの味かぁ~~」
123:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:18:39 DpgiBRO5
5.
「・・ひゃうううっ・・ああああっ・・くうううっ・・・んっ・」
自慰の経験のない身体を、直接舌で愛撫されると強い刺激に意識が飛びそうになった。
未知の強い感覚がパールの身体を貫き、思わず少女は仰け反る。
「な・・舐めないでぇ・・き・・・汚いぃぃっ・・ああああああああっ・・・」
直接、愛撫を受ける場所から強い疼きが走る。
(ああ・・・・な、なに、これぇ・・・・)
パールの膣口は、ペルギスの舌の愛撫に負け、処女蜜を滲ませてしまっていた。
「おやおやぁ…?やっぱり、もう濡れるんだ…」
牝の匂いのする膣汁が滲み出てくるのをペルギスは舌先で感じる。
「パールちゃんも、所詮は、女、メスなんだねぇ~可愛い顔をして…くふふぅ…
ようし、そうと分かれば……もっと、こうしてやるぞぉ…」
割れた舌先が、まだ皮に包まれてひっそりとしていたクリトリスを刺激した。
もう片方の舌先は、にゅるっ…と膣内に侵入して、小刻みにクチュクチュクチュ
ッ…と膣壁を削り始める。
「ぬ・・濡れて・・?・・んんっ・くうう・・ふああああああっ・・」
意味もわからないものの、蜜はとめどなく溢れ、その度に掬い取るように蠢く舌の
刺激にパールは身体を震わせる。その仕草は、もう女のそれであった。
「わ、私が・・女の子・・だから・・って・・なに・・よ・・・ひいいいっ・・
・・そんなっ・・そんな所舐めないでえええっ・・あああっ・・」
やがて、強引に引きずり出される快感に、頭の中が靄のかかったようにぼうっと
してくるのを感じる。
「ほれ、ほれ、ほれ…パールちゃん…身体が熱いだろ?…オマンコが熱いだろ?…
初めての経験かな?…くふふふ、怖がらなくていいんだよ、頭の中が真っ白になって
きただろう?」
クチュクチュクチュクチュ……淫靡な音が響く。
やがて、ずるううううっ…と長い舌が膣の奥深く侵入し、処女の膣肉を掻き混ぜ始めた。
……ぐちょ、ぐちょ、ぐちょ、ぐちょ……
「ああ~~パールちゃんの、男を知らない膣肉の味は、最高だよぉ~~」
「ひゃううっ・・はああっ・・あああっ・・・どうして・・こうなっちゃうの・・
私・・のカラダ、おかしくなっちゃった・・・あああああっ・・・」
124:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:19:10 DpgiBRO5
6.
未知の感覚に弄ばれる自分の身体と心が怖くなってきて、涙を潤ませるパール。
それでも、刺激を受ける度に吐息を漏らしながら腰をうねらせて悶える。
「ひいぐうっ・・ふうううっ・・ひいいいっ・・」
掻き混ぜられ、蜜をとめどなく溢れさせる場所が、自分の身体だとは思えないほど
熱く疼き始める。
「はあはああっ・・・」
「何かがはじけそうだろう?…いいんだよ、身を任せてごらん…そらそらそら…」
頭の靄がさらに濃くなり、ペルギスの「身を任せろ」という言葉が呪文のように
頭の中で大きく響きはじめる。
「いいんだよ、パールちゃん、恥ずかしいことじゃないんだ…女の子は、
みんな男にこうされて、女になっていくんだよ…パールちゃんも、そうなるんだ…
さあ、身を任せて!心も任せて!キモチいい、と素直に言ってごらん…くふふふ!」
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ…
「こ・・こうやって・・?大人に・・?」
思考を失った頭脳は、抗う言葉を思いつかない。
逆にその言葉に、こうすれば仲間のように、凛々しいお姉さん戦士たちに近づけると
いうような錯覚に犯されて行く。
「はああっ・・あああああっ・・んんっ・・おかしいの身体、私の身体っ・・熱い・・
熱いのぉぉぉ・・そこ触られると体が変になっちゃうのぉぉ・・」
膣内のと膣口を自在に弄ぶ愛撫に、少女戦士は昂ぶり、絶頂へと追い詰められていく。
「変になって頭が真っ白になる瞬間、「イク」って女の子は言って男に教えるんだよ。
さあ、パールちゃん、言うんだ、「イク」と!さあっ!」
敏感なクリトリスを、つんつんつんっ…と突いて。びくびく痙攣するパールの
絶頂を感じて。潜り込んだ舌はトドメを刺すように、ずるっ、ずるっ、ずるっ!と
ピストン運動を繰り返す。
「う・・うんっ・・くううっ・・・ああああああっ・・・・」
クリトリスと膣内を同時に責められては、耐え切れずに仰け反りながらもがいて。
「い・・・い・・イクウウウウウ・・・・ひゃああああああっ・・・・」
125:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:19:48 DpgiBRO5
7.
遂に、憎むべき敵に教え込まれて女としての絶頂を告げ、ビクンビクンと
全身を痙攣させながら、果てたパールエンジェル。
意志の強さに輝いていた瞳は、いまやとろんと潤み、慎ましやかだった口は
だらしなく開き、唇の端から、涎が流れ落ちている。
「くふふ!!…それでいいんだよ~よく言えたねぇ~パールちゃん…」
魔獣は、少女に「イク」という言葉を教え込んだことに満足して、冷たく笑う。
「くふふふぅ…ねえ、キモチよかったんだろ?…獣族のボクに身体をいたずらされて、
キモチよかったんだ?ね?…認めるよね?」
「はあはああっ・・・う・・うんっ・・・」
快感に曇った思考の中、もはや抗うことも忘れ、パールはコクっと頷くと、
力なく頭を項垂れ視線だけペルギスに向けて、言った。
「キモチいい・・キモチちよかったのぉ・・・はあはあっ・・・」
「ようやく可愛くなったねぇ…うふふふぅ……素直なイイ子になれば、もっとも~っと
キモチよくしてあげるよぉ~~、さあ、もう言えるよね。パールちゃんのお名前は?…仲
間たちのことは言わなくていいんだよ、自分のことだから、言えるよね~。
ほら、教えてごらん…パールちゃん……」
「素直に・・なればもっと気持ちよくなれる・の?」
パールは首をやや傾げ、救いを求めるような頼りない瞳を、憎むべき敵に向けた。
ペルギスは自信に満ちた表情を作り、少女に向って一度だけ、頷いた。
信じろ、と命じるように。
ペルギスの自信に満ちた態度に、ついに、パールエンジェルは屈服した。
「わ・・私は高濱一葉。12歳・・みんなからは・・“いちは”って呼ばれてるの・・・」
力なく項垂れ、遂に、パールは途切れがちに自分の正体を告白した。
自分の名を、敵である魔獣族に告白して心を預けた瞬間、パールを守護していた
正義のエネルギーは喪われ、彼女を守る戦闘スーツも消失した。
パールエンジェルは、身を守るもの何ひとつない全裸の哀れな少女に還った。
126:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:20:49 DpgiBRO5
8.
「くふふふふ!言っちゃった~、言っちゃった~、これで、パールエンジェルは
死んじゃったも同然。くふふふふっ!!」
「え・・あ・・・」
スーツが消え、頼るものなき全裸になった自分の姿を驚愕して見おろす一葉。
「わ・・わたし・・もう・・変身・・できない・・の?」
少女の瞳から、絶望と哀しみの涙がポタポタと零れ落ちた。
「そうだよ~、もう二度と、一葉はパールエンジェルちゃんには、なれないんだ
よ~ぉ!」
打ちひしがれた少女を目の前に、ペルギスはこれほど愉快なことはないと言うように
嬉しそうに笑うと、そのまま肥満した身体で一葉に覆い被さっていった。
すでに股間では、豚の性器そっくりの醜く赤黒く、毛の生えたペニスが勃起していた。
快楽に負けて素直に従ってしまったことを後悔し、その大きな身体に覆いかぶさられ、
怯えたようにイヤイヤと首を振る一葉。
「ああ・・いや・・・いやああっ・・・助けて助けて・・・双葉ちゃんっ」
哀れな少女に戻った一葉は、恐怖に負けて双子の妹の名を呼び、救いを求めた。
「へぇえ~、そうか! もう一人は双葉ちゃん、って言うんだぁ~くふふふ!
聞いちゃった聞いちゃった。」
一葉に救いは来ない。凶悪な豚のペニスが、愛撫に負けてぱっくり口を開いてしまった
一葉の処女膣に、ズブウッ…と突き刺さった。
「は~い!高濱一葉12歳、処女喪失の瞬間です~ぐふふふふ!!」
ペルギスが容赦なく腰を送り込む。
「やああ!・・痛、痛い、・・痛いいいいいあっ・・・!」
とうとう処女膜を破られた激しい痛みに、一葉が頭を振って泣き叫ぶ。
「ほらほら、もっと助けを求めてもいいんだよぉ? パールちゃん…くふふふぅ!」ずん
っ、ずんっ、ずんっ、ずんっ!と容赦ない魔獣のピストンが一葉を壊していく。
「ああっ・・あああっ・・双葉ちゃん・・双葉ちゃん・・助けてっ・・ひゃああっ」
泣き叫びぶ一葉の小振りな乳房が、ペルギスの逞しい腰の律動に合わせて上下左右に、
ぷるぷると揺れた。
「一葉・・も・・もう・・ダメぇ・・・あああああっ! いやあああっ!」
最愛の双子の妹の顔を思い浮かべながら、一葉はもう二度と彼女と一緒に戦うことが
出来なくなったことを絶望的に悟り、ぼろぼろと涙を零して絶叫する。
「あぁ~~最高!やっぱ、12歳の処女膣は、よく締まるわぁ~~!くふふ!!
一葉ちゃん、悲しまなくてもいいよ、すぐに双葉ちゃんも同じ目に遭わせて、
姉妹の再会をさせてあげるからねぇ!」
127:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:21:32 DpgiBRO5
9.
「あぁ~~、出そう、出そう!! 一葉ちゃん、出そうだよぉ~~最高!!」
「はあはあっ・・んくうっ・・・お・・お願い・・私はどう・・どうなってもいいから
・・双葉ちゃん・・双葉ちゃんだけは・・」
一葉は必死に双葉の安全を願い、今や自分を支配している魔獣に哀願した。
「お願い・・お願い・・しますっ・・ううううっ・・・ああああっ・・・」
「うふふふ!はぁはぁ…はぁはぁ…双葉ちゃんを助けたいの?…じゃあさ、はぁはぁ、
はぁはぁ…『パールエンジェルはぺルギス様に服従を誓います』って言ってごらん!
言えたら、考えてあげるよ!はぁはぁ!はぁはぁ!」
数分前まで処女だった一葉の膣は、今や無惨に破瓜の血にまみれ、真っ赤に
腫れ上がりはじめていた。
しかし、ペルギスは容赦などせずに腰を動かし、少女の柔肉を抉り、突きまくる。
この正義の少女戦士を悪の道に堕とし、自分と言う絶対的な存在を刻み付ける為に、
これは必要な儀式だ。容赦などしてはならなかった。
もちろん、一葉が忠誠を誓っても、双葉を助けてやるつもりなどは、さらさらない。
「パ・・パールエンジェルは・・んっ・・ペルギス様に忠誠を誓い・・ますっ・・
あああああっ」
錯乱の中で、正義の少女戦士・パールエンジェル一葉は、魔獣族に忠誠を誓った。
ペルギスの興奮はいや増し、少女の身体がバラバラになるほど激しい腰の突き上げを
何度も何度も繰り返す。
破瓜の痛みに泣き叫んでいた一葉だが、ペルギスの先走り汁に含まれている麻薬成分
は、じょじょに一葉の身体を冒し始めていた。
やがて、突き上げられるたびに一葉の身体に深い愉悦が生まれてきた。
追い詰められる。一葉は、僅かに残った理性の中で屈服が近いことを悟った。
自分より遥かに強く逞しい存在。
それによって、もうすぐ自分は、屈辱の絶頂に追い上げられる。
教え込まれた言葉が口を衝いた。
「・・あああっ・・!だ・・ダメ!・・また・・イキそうなのぉぉ・・・」
「はぁはぁ…うふふふぅ!一葉ちゃんはセックスも優等生だねぇ!もうオマンコで
イクことを覚えたんだ! 忠誠も誓ってくれたし、これで契約は成立だ!はぁはぁ…
イク時は大声で「イク」と言うんだよ?ほら、ほら、ほら、ほら!!」
ペルギスの腰が淫猥にうねる。円を描くような動きで、女になったばかりの膣肉を
掻き回す。一葉の腰も、それに応えてうねり始める。
「た、・・助けて・・ぇ・・あああああっ・・・」
一葉の頭が無様なほどにガクガクと揺れ動き、屈服の瞬間が訪れた。
「い・・イク・・イクウウ!!・・・ひゃああああああああっ・・・・・」
128:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:22:27 DpgiBRO5
10.
膣の奥、子宮を抉るペニスの先端の刺激に、ブルブル身体を震わせながら
絶頂を迎える一葉。その全身の筋肉が激しく突っ張り、ビクビク痙攣する。
「おおおおおおおっ!!!ボクもイクよぉ~!一葉!」
ペルギスが、今や己の奴隷とした少女戦士を呼び捨てにする。そして。
「…ううぅおおおおお!!」
ペルギスは膣内射精をせず、ペニスを引き抜いた。
魔獣族の一度の射精量は、人間などとは比べ物にならないほど膨大である。
ペルギスの趣味で、まずは新しい獲物をドロドロの精液人形にしたかった。
……どぴゅうううううううううううううっ!!
激しい射精が始まり、黄白色の魔獣族特有の悪臭を放つドロドロの精液が、
一葉の上半身にたっぷり降りかかった。
白目を剥いてビクビク痙攣する一葉には自分に何が起こったか分からない。
しかし、一葉の上半身は、あっという間に悪臭漂う黄色い精液に塗れていった。
「…おおおお!顔にもかけるよぉぉおお!!!」
どぴゅううう……!
止まらない精液が、一葉の顔に髪に、たっぷりと掛かり顔を汚していく。
「…おおおおお!!最高!!」
「げほ・・はあっ・・はああっ・・んんっ・・・」
処女のまま絶頂を教え込まれ、破瓜と共に2度目の絶頂を教え込まれた少女の
精神はすでに、壊れていた。
全身を満たすほど浴びせられた精液の感触を心地よいものに感じる。
一葉は気持ちよさそうに、うっとりと表情を弛緩させている。
「・・・はあはあっ・・く、臭い・・・でも・・暖かい・・臭いけど・・・暖かいのぉ・
・・」
「まだまだ出るよぉぉぉ!一葉!…嬉しいでしょぉ?ボクのザーメン、
こんなにたっぷりぶっ掛けてもらえてぇ!!」
ペルギスの射精はまだまだ止め処なく続き、一葉の身体は文字通り、ザーメン人形と
化していった。顔、髪、腹、臍、陰毛、足…
その全てにたっぷりとザーメン化粧が施される。
もちろん、呆けたように開いた一葉の口の中にも、精液はたっぷり入り込んでいた。
「お口の中のは、まだ飲んじゃダメだよ!あとで、ボクに見せながら
飲むんだからねぇえ!嬉しいでしょっぉぉ?」
「うへ・・うへひい・・・うへひい・のぉぉ・・もっろぉ・・・ん~っ・・」
精液をなみなみと湛えた口を開き、頷きながら、一葉は、新しい主に悦びを伝える。
頬っぺたを膨らませ、口に入った精液を零さないようにいじらしく訴えてみせる。
129:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:23:16 DpgiBRO5
11.
ペルギスの長い長い射精がようやく終わった。
完全に一葉を征服したことを確信し、ペルギスは、一葉の手と足の枷を外してやった。
「…すごいねぇ~ザーメンまみれで。臭いなぉ、一葉ぁ~うふふふ、ほら、正座正座。」
身体を開放されても、快感の前に膝を屈した今、逆らう事もなく一葉は主の命令に従う。
精液まみれの身体で正座し、大人しくペルギスを見上げた。
「いい子だねぇ。じゃ、はい、あ~んして、可愛いお口にいっぱい溜まった、ボクの
臭いザーメンを見せてごらん。奴隷一葉。うふふふふぅ~」
「ん・・んむん~・・・・んっ・・」
一葉は、精液でテカテカに光る唇を開けると、毀れないように口の中に満たされた
精液を主へと見せていく。
「ごぶっ、あばぁ、ああああっ・・・・」
「うんうん。臭いザーメンがいっぱい溜まってるねえ~。じゃあ、ほら、一気に全部
ゴックンしてごらん。喉に粘つくけど、頑張って飲むんだよぉ~牝犬一葉。それが
ボクへの忠誠の証なんだからね。さあ、1,2の3!」
「ごぶっ・・むんん・・んんんっ・・ううっ・んんむうっ・・」
一葉は、喉を大きく鳴らしながら、苦しそうに、しかし従順に汚辱の精液を
飲み下していく。
「んっ・・ぐんぅ・・・んぐぅ・・んぐっ・・」
喉に引っ掛かる粘液を、顔を振り、涙を流しながら一葉は一滴残さず、嚥下した。
「うふふふふぅ、飲んだ飲んだ。これで、パールエンジェル奴隷化、完了~。」
卑しい魔獣族から、奴隷と呼ばれても、もはや一葉の心に嫌悪感はない。
むしろ、自分を圧倒的な力でねじ伏せ、屈服させた牡への崇拝に似た気持ちが
湧きあがってくるのだ。
「はあはあっ・・ペルギス様の・・ザーメンすっごく臭いけど暖かいのぉ・・・頭の中
ほわぁっと・・なっちゃう・・・」
一葉は、精液にまみれた身体で正座したまま、ぼんやりとした表情で告げた。
「さあ、一葉、おいで。この部屋を出してあげるよ。ボクの奴隷小屋に移して、
これからもっとすごいセックスを教え込んで、何人もボクの子供を孕ませてあげる
からねぇ。これからはボクが一葉の主。ペルギス様、と呼ぶんだよ~。いいね?」
「はい・・・ペルギス様」
130:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:24:26 DpgiBRO5
12.
「うんうん。じゃあね、これが、奴隷一葉に用意していた首輪だよ~。」
ペルギスはそう言うと、自分の奴隷に必ず付ける真っ赤な呪文首輪を取り出した。
「この呪文首輪はね、一度嵌めてしまえば、皮膚と同化する魔族の種子が首に
吸い付くんだよ~。」
ペルギスの言葉を、やはり、ぼんやりと受け容れている一葉。
「一葉に入り込んだ種子がね、一葉の身体を、魔獣族の仔を妊娠できる強い身体に
作り変えてくれるんだ…。死ぬまで外れることはない奴隷首輪だよ、嬉しいだろぉ?」
ニコニコと豚の顔を笑み崩れさせ、ペルギスは言った。
二度と外れることのない首輪。嵌めてしまえば、自分が人間ではなくなる首輪。
考える暇もなく、ペルギスの手が、一葉の細い首に首輪を巻きつけていった。
…カチリ。
人間だった緑川一葉が最後に聞いた音は、首輪の金具がしっかり掛かる音だった。
次の瞬間、チクリ、チクリッ…と首の数箇所に痛みが走った。
魔獣族の種子を埋め込まれたのだ。
(・・・これで、終わりなんだ。)
一葉は、ぼおっと考えた。
「…おお~!ジャスパーエンジェルの戦闘スーツより、一葉には奴隷首輪のほうが
良く似合うよぉ~~嬉しいでしょぉ?」
首輪を付けられた一葉は、僅かに悲しげな表情を浮かべた。
もう自分は正義の少女戦士ではないのだ。魔獣族の仔を繁殖するための牝奴隷なのだ。
哀しい諦めと、絶対の主に服従するくすぐったい悦びが同時に一葉の心を覆っていった。
それから、新しい主となったペルギスを見上げ、一葉は口を開いた。
「嬉しいです・・ペルギス様・・・」
もうこの魔獣しか自分が頼る者はいない。
一葉は、ペルギスの豚のように肥満した身体に、自分から抱きついていった。
その目にみるみる涙が溜まり、あっという間に頬へと流れ落ちた。
ペルギスは、その涙を指で掬って、笑いながら言う。
「ちょっと哀しいかなぁ~?まあ、人間じゃなくなっちゃったんだもんねぇ。大丈夫、
すぐに人間だったことなんて忘れて、ボクの仔を何十人でも産みたくなるよ。うふふぅ、
心配いらないからねぇ~。ボクの奴隷妻・一葉」
「・・・はい」
一葉は、従順に答えた。
…この人の子供をたくさん産みたくなることなんてあるのかしらん?
ううん、きっと、あるんだ。幸せなのかな。きっと幸せなんだろうな。
パールエンジェルは、死んだ。
生まれ変わった牝奴隷妻・一葉を伴い、魔獣族ペルギスは満足気に石牢部屋を後にした。
(おわり)
131:名無しさん@ピンキー
07/10/01 18:25:14 wkL/B0R4
キガツクトワタシハバイドニナツテイタソレデモワタシワチキユウニカエリタカツタダケ
ドチキウノヒトビトハコチラニジユヲムケル
って所まで読めた。
後、パール爆撃の方GJです。
このサイトでは珍しいエロ堕ちですな。
132:パールの屈服 ◆Ig0Gvpre9w
07/10/01 18:26:16 DpgiBRO5
お疲れ様でした。
予定外の展開で、実は結構むりやりでしたw 楽しんでいただけましたでしょうか。
それでは、またいずれお会いいたしましょう。
133:名無しさん@ピンキー
07/10/01 20:23:33 Ghorqpi7
GJと言うぜ
134:名無しさん@ピンキー
07/10/01 20:23:58 piLeV58i
>>131
R-TYPE FINAL Bエンド?
135:名無しさん@ピンキー
07/10/01 22:20:44 FyG1qZdZ
136:名無しさん@ピンキー
07/10/02 00:40:36 8yTTJsZD
プリマヴェール、悪堕ちだけでなく善堕ちまであって盛大に吹いた
137:名無しさん@ピンキー
07/10/02 00:46:34 c4+u8CXy
て言うかそっちがメインな希ガス
悪堕ちエンドなんてルナエンドだけだし。
138:名無しさん@ピンキー
07/10/02 01:15:03 YtkRPhzq
きっとファンディスクで補完されるに違いない
139:名無しさん@ピンキー
07/10/02 01:35:07 lPsIMGKh
ルナはルナでふたなりがすさまじくてなぁ
そっちの衝撃がデカすぎた
ふたなり嫌いじゃないんだけど立派すぎるだろあれw
140:名無しさん@ピンキー
07/10/02 06:29:41 cY5EGCLF
>>134
先月発売されたR-TYPEタクティクスのバイド側のさいのネタ。
バイド側で進めてパイロットの名前を繋げるとこんな文章になるとさ。
R-TYPEシリーズのバイドは肉塊だし、バイド侵食は破壊本能強化だから悪堕ちはさせにくいかもな。
むしろ寄生スレ向きな気がする。
141:名無しさん@ピンキー
07/10/02 10:24:42 oewOsfJO
それだと悪って何?と言う事になるからな
悪をやった側が世界に受け入れられたなら悪とは呼ばれないし
人で有ろうが無かろうが破壊本能に忠実になってもそれを否定する奴が多ければ悪だろ
142:名無しさん@ピンキー
07/10/02 10:47:52 PBez3l9y
>>141
悪というか話の流れとして敵の組織的な存在じゃないから
悪堕ちとしての扱い方が難しいって意味じゃないかな?
単純に食うか食われるかって話の流れになりやすいから
>>140は寄生向きって言ってるんでねーかしら
143:名無しさん@ピンキー
07/10/02 19:39:00 cY5EGCLF
>>141
大体>>142が言っている通りなんだよ。
バイドの話は面倒になるから省くとして、簡単な話はゾンビ化に似たようなものなんだ。
バイドと戦っていた地球軍がバイドに寄生されてバイド化する。
そこに自己意識も何もなく、ただの肉塊として戦うだけの存在と化す。
悪コスも無ければ何も無い。
だから仮に快楽だけ得られるなら寄生スレのほうが向いているといったんだ。
混乱させてすまんかった。吊ってくる。
144:名無しさん@ピンキー
07/10/02 20:06:38 3XEMESBX
死ね
145:名無しさん@ピンキー
07/10/02 20:26:43 7MNMsJhV
そして我が組織の尖兵として生き返れ
146:名無しさん@ピンキー
07/10/02 20:33:54 sBObXucW
「フッフッフ……目覚めよ……目覚めよジャスティスピンク……」
「う…ここは……?確か…私はあの時……はっ!貴様は暗黒大帝!」
「クックック、いかにも……貴様は一度心臓を貫かれ死んだ!そして我々の黒魔術によってよみがえったのだ……」
「なっ!?ふ、ふざけた事を……ぐうっ!」
「どうだ?貴様の胸には心臓の変わりに余の肉芽が埋め込まれている。今後余に逆らう事はまかりならんぞ……」
「は…はい……大帝様……」
こんな感じか
147:名無しさん@ピンキー
07/10/02 20:43:13 6a+vLGMG
クラウディへヴン
148:名無しさん@ピンキー
07/10/02 20:51:18 3XEMESBX
死ね!
149:名無しさん@ピンキー
07/10/02 21:00:05 WGi/AAzD
なにやら洗脳されたやつがいるなwww
150:名無しさん@ピンキー
07/10/02 21:12:52 ANgyDk7u
>>136
kwsk
151:名無しさん@ピンキー
07/10/02 21:16:57 cr266mAv
調教や洗脳などで悪の奴隷にしようとしたヒロインに支配される悪の組織
「すばらしい……これが闇の力……」
「ハハハ、貴様はこれより我らに永遠の隷属を誓うのだ……」
「まさか、この世を闇で満たすのはこのわたしだ、死ね!」
「何! ぐっ、ぐはぁ!」
「頂点に立つのはわたし独りでいいのだ、ハハハハハ……」
こんな感じか
152:名無しさん@ピンキー
07/10/02 21:20:14 j52c5dk4
保管庫にいいものが投下されてるな。
153:名無しさん@ピンキー
07/10/02 21:21:04 3XEMESBX
死ね!!
154:名無しさん@ピンキー
07/10/02 21:21:19 a/UkoT/Y
二次元でそのパターンのノベルがあったな。白の巨塔だか烙印だか、そんな感じの。
155:名無しさん@ピンキー
07/10/02 21:43:13 a/UkoT/Y
レスのタイミング被っちゃったんで紛らわしくなっちゃったけど>>151ね。
156:名無しさん@ピンキー
07/10/02 23:00:22 7MNMsJhV
この流れでどういう訳かライフエラーズなんちゅうもんを思い出した俺は一体
157:名無しさん@ピンキー
07/10/02 23:31:52 cfr+2o/z
正直アレは投げっぱなしジャーマンとしか思えなかった
158:178 エビルヘルム
07/10/02 23:35:30 dj4eQsDe
お待たせいたしました。DQSSの最後を飾る勇者編です。
○現パーティー構成
勇者『ユウ』 性格『がんばりや』
獣戦士『トウカ』 性格『まもの』
魔神官『プリス』 性格『まもの』
悪魔『マホ』 性格『まもの』
4『ユウ:エビルヘルム』
「………」
ユウは横たわっているベッドの中で、じっと虹のしずくを握り締めていた。
これがあれば、あの荒れ狂う海峡を越えてゾーマの魔城へと行くことが出来る。この世界を闇に包み
人を滅ぼそうとするゾーマはなんとしても止めなければならない。
「でも……、相手は大魔王……」
そう。自分たちが相手にするものは神を封じ込めることが出来、あのバラモスすら配下に置くほどの
強大な相手だ。勝てる保障などどこにもなく、命を落とす可能性も非常に高い。
正直、ユウは怖かった。自分たちはもしかしたら、神と等しき存在と闘わなくてならないのかもしれない。
人の身で神と闘って勝てるのか?正直難しいといわざるを得ない。
「でも……、私たちが勝たないとこの世界は永久に闇に閉ざされたままになる…。そして……」
そして、この世界を掌中に治めたゾーマは、必ず再び地上にその魔の手を伸ばそうとするだろう。今
度はバラモスよりも強力な…、あるいはゾーマ自らがやってくるかもしれない。その時、自分たちが
いない地上はアレフガルドと同じ運命、すなわち決して日の昇らぬ永久の闇に封じ込まれ、魔物により
人は蹂躙され、滅ぼし尽くされてしまうだろう。
「そんなことは……、絶対にさせない!」
自分は勇者の血を引いている。それだけの理由でバラモスを倒す旅に出ることになった。最初の頃こそ
自分の運命を呪ったりしたが、ならただじっとしていて滅びの時を待ったほうが良かったのか?
そう考えたとき、ユウは自分の運命を受け入れた。自分が何もしないと全てが滅びるのがこの世の定め。
自分にその定めを変える運命があるなら、それを甘んじて受け入れよう。と。
この旅で、かけがえのない仲間も手に入れることが出来た。彼女達の助勢あってこそ、魔王と言われた
バラモスも倒すことが出来た。自分たちの力をあわせれば、例え滅びの運命が立ちはだかったとしていても
必ずそれを跳ね除けることが出来る。
「全ては明日……。トウカさん、プリスさん、マホさん、私に勇気を貸してください………」
やるべきことは全てやったという達成感と共に、ユウは深い眠りに付いた。
彼女が頼みとする仲間……、それがすでに『仲間』ではなくなっていることを知らずに。
159:178 エビルヘルム
07/10/02 23:36:31 dj4eQsDe
………て
…………きて…
…なんだろう、凄く頭が痛い…
「起きて、ユウ!!大変よ!」
耳元で響く大声に、ユウはぱちりと目を開けた。振り向くと、マホが血相を変えた顔で立っている。
「あ、マホさん………、どうしたの?」
「どうしたじゃないわよ!魔物が、魔物が町になだれ込んできたのよ!」
「ええっ?!」
マホの言葉に、ユウの眠気は一瞬で覚めた。
慌てて窓から外を見ると、すでに所々で火が上がり煌々と夜空を照らしている。
「もうトウカとプリスは外に出たわ!貴方も早く!!」
「う、うん。わかった!」
慌ててユウは手元においてあった王者の剣、光の鎧、勇者の盾に手をかけた。
「じゃあ私は先に行くから、貴方も用意でき次第急いでね!!」
「分かりました。マホさんも気をつけて!!」
ローブを引きずってユウの部屋から飛び出すマホは、廊下を走っている最中ボソッと呟いた。
「どうやら、呪文は効いているみたいね………。クク」
どうにか重い装備一式を身に付け階段を駆け下りると、宿屋の入り口にいきなり三匹のグールがたむろしていた。
「なんで町の中に………、ここはお前達がいていいところじゃ、ない!!」
ユウが横薙ぎに王者の剣を一撫ですると、三匹のグールの胴は綺麗に両断され、派手に血飛沫を上げ
どう、と倒れた。嫌な臭いの返り血が降りかかってきたが、気にせずユウは宿屋の玄関から外に出た。
「……………っ!」
表ではそこかしこに魔物が徘徊し、逃げ惑う人々に襲い掛かり、ありとあらゆるものを破壊する惨状が展開されていた。
「なんで…、こんなことに………」
ユウはあまりのことに呆然としていた。明日、明日だったのだ。明日ゾーマを倒せばこの世界に光が戻り
人々は安心して日々を暮らすことが出来ようになったのだ。
ユウの手が怒りでわなわなと震えた。
どうして一日待ってくれなかったのだ。そうすればリムルダールの人たちはこんな目にあわなくてもすんだのに。
さっきから続く頭痛が、じくじくと頭に響く。
「…………、まえたち………」
気が付くとユウは泣いていた。怒りで真っ赤にした顔に、涙がスッと流れていた。
町の人を救えなかった悔し涙が、火灯に照らされていた。
「お前達………、絶対に許さない!!」
普段の朗らかな彼女からは想像も出来ない、怒りで羅刹と化したユウは剣を大上段に構えて魔物の中に突進していった。
目の前に、大熊ダースリカントが太い腕を振り上げている。
ユウはその腕を薙ぎ切った後、その頭部を刺し貫いた。
続けて後ろから迫るキメラの胴を袈裟懸けに叩き切り、キメラは甲高い悲鳴を上げて絶命した。
「お前達が、お前達が、お前達がぁ!!」
夥しい返り血も、相変わらず続く頭痛もものともせず、ユウは斬って斬って斬りまくった。
不思議なことに、どれほど魔物を切っても王者の剣は血糊で切れ味が落ちる事はなく、むしろますます
その鋭さを増していっていた。
光の鎧も勇者の盾も、大量の返り血を浴びたにも拘わらずその蒼い輝きを失うことなく、むしろ前より
強く光り輝いている。
(なんでだろう………、魔物を斬るたびに体から力が涌いてくるみたい………)
身につけている剣、鎧、盾の加護なのか、魔物を殺せば殺すほど剣の切れ味は冴え、鎧は重さを感じな
くなり、盾は硬さを増していく。
いつしかユウは、魔物を斬ることに快感を覚え始めていた。
(あはは!!どんどん力が涌いてくる!楽しい!どんなに斬っても疲れない!)
その目は、歓喜…いや、狂気に満ち満ちていた。
それからもユウは、目に入った魔物を手当たり次第に斬って捨てていった。ユウが通った後には夥しい
数の魔物の死骸が横たわり、血飛沫と肉片を散乱させていた。
が、それにもかかわらず王者の剣、光の鎧、勇者の盾には返り血が一滴もついていなかった。
まるで、装備が血を吸い取っているかのように………
160:エビルヘルム
07/10/02 23:37:30 dj4eQsDe
「どこ………、どこにいるの………」
ユウは血走った目で辺りを見回している。その手にはギラリと光る剣を持ち、幽鬼のように脚をふらつかせている。
「もっと……、もっと斬りたい……。もっとぉ………」
その時、家の影を小走りに駆け抜けるグールの姿が見えた。
「あは♪」
口元に歪んだ笑みを浮かべたユウは、すぐさまグールに飛び掛かり頭部から真っ二つに切り裂いた。
「あは。あは。あはは。あはあは♪」
それでも満足できないユウは、剣を逆手に構え地面に転がるグールの死骸にザクザクと剣を突き刺しまくった。
一突きするごとに発せられる肉を貫く感触に、ユウの心は悦びで打ち震えていた。
「あはは♪あはは♪あはは………、はぁ、はぁ……くっ…」
下に転がるグールの肉塊がミンチより酷い状態になったころ、今まで自分を苛んでいた頭痛が次第に
引いていくのを感じた。
それと同時に、疲れ知らずで魔物を切り裂いていた体が少し悲鳴を上げはじめてきた。
「……喉が、かわいたな………」
昂ぶった心と燃え盛る火に炙られていたからか、なんだか酷く喉が渇く。どこかに飲み物はないか。
まだ少し頭痛が響く頭を抱え、ユウはよろよろと歩き出した。
少し歩くと、水路の町リムルダールらしく煉瓦で整備された用水路があった。
「み、みず………」
が、その時同時に目に飛び込んできたもの。それは一匹のミニデーモンらしきものだった。
「…………?」
そう、なぜかユウの目に目の前のミニデーモンは酷くあやふやなものに見えた。輪郭がはっきりせず
ぼやけて見える。頭の痛みが次第に引いていっている。
そして、頭痛が完全に治まったとき、その姿が次第にはっきりと見えるようになり………、
ミニデーモンと思っていた目の前のものは、酷く怯えた表情をしている少女に変わった。
「…………?!」
最初、ユウは目の前で起こったことがよくわからなかった。何で魔物が人間に変わったんだろう。
が、次の瞬間、ユウの心に涌き上がったものは全く意外なものだった。
(………、水よりもっと美味しいものがあるじゃない!)
なぜそう思ったのかは分からない。しかしユウの目には、目の前の少女がひどく美味しいものに感じられた。
ニヤリと笑ったユウはゆっくりと剣を振り上げ、恐怖に震える少女の首をあっさりと跳ね飛ばした。
その感触は、先程から散々味わってる肉を切り裂く感触と全く同じ物だった。
頭が消失した少女の体から、真っ赤な血が轟々と噴き出る。ユウはその切断面に顔を伸ばし、溢れる血潮を
ゴクゴクと口に含んだ。
零れる血を一滴も残すまいと首元に口を密着し、貪欲に血を啜る。それでも溢れ出る血が辺りに飛び散り
光の鎧にも降りかかってきた。
その瞬間、光の鎧が付着した血をズズッと吸い取ったように見えた。
噴き出す血を散々味わい尽くした後…ユウは少女の死体をぽい、と用水路の中へ投げ捨てた。
「うふふ、ごちそうさま」
口に付いた血をぺろりと舐め採ると、ユウはあたりをふい、と見回した。
そこは、惨劇だった。
至る所で人が切り殺され、焼き殺され、突き殺されていた。水路は夥しい血で赤く染まり、地面すら
赤くなっている。
家は崩れ、木は焼け落ち、犬猫すら物言わぬ死体と化している。
驚くべきことに、さっきまであれほど殺しまわっていた魔物の死体は一匹もない。ただの、一匹も。
が、今のユウにはそんなことは関係なかった。
目の前に広がる光景。それがとても心地よいものに見えていたからだ。
「………、凄い……。なんて、綺麗なの………」
燃え盛る火が心を揺さぶる。瓦礫と化した家屋が心に響く。横たわる人間の死体が心を潤す。
その時、火炎荒れ狂う道を逃げる一人の男がユウの目に入ってきた。
「……、まだ生きている人間がいたんだ…」
161:エビルヘルム
07/10/02 23:38:31 dj4eQsDe
その姿を見て、ユウは酷く胸がむかついた。
(あんなに殺したのに、何でまだ生きているの?鬱陶しい人間め!!)
この手に構える剣が人間の血を求めている。この身に纏う鎧が人間の肉を欲している。この手に持つ
盾が人間の悲鳴を聞きたがっている。
この私が、それら全てを味わいたがっている!!
「ーーーーーーーーっ!!」
声にならない声をあげ、ユウは男に飛び掛った。その瞳は魔に彩られ、口元から鋭い牙が零れる。
「ひゃ」
一瞬の悲鳴をあげ、男は二枚に斬り下ろされた。
「ふふふ、血、血ぃぃ……」
ユウはどさりと倒れる死骸を掴み上げると、頭の上に高々と持ち上げた。
上からポタポタと降り落ちてくる血に、ユウの顔が恍惚に染まる。
「あぁ……、素敵ぃ……」
炎の灯に照らされるユウの姿。それはつい先程までと全く異なっていた。
青い輝きに煌いていた王者の剣は、歪な意匠が施された片刃の剣になっている。
聖なる光を放っていた光の鎧は、赤黒く所々に鋭い突起が飛び出した鎧になっている。
優美な形をしていた勇者の盾は、おどろおどろしい彫刻が浮かび上がった無気味な盾になっている。
それらはまるで時折生きているかのようにビクッ、ビクッと蠢き、降りかかった血を吸い込んでいた。
そして、それらを身につけたユウは…
目は魔族特有の切れ長の瞳孔を持ち、虹彩は真っ赤に染まっている。耳はエルフを凶悪にしたかの
ように先が鋭く尖り、口元からは収まりきらない牙が覗いている。
傍目から見たその姿は、女魔族の剣士にしか見えないものだった。
「うふふ、ユウさん。すっかり魔に染まりましたね」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえる。振り返ったユウの先にいたもの。それはすでに人間の擬態を
解き魔神官の姿になったプリスだった。
「これで、ユウも私たちの仲間アル」
続いて現れたのは、豹の様な耳と尻尾を生やし四肢に黒く鋭い爪を生やしたトウカだった。
「貴方にそのアイテムを装備させるのには、知恵を使ったわよ」
最後に現れたのは、人を惑わす悪魔そのものの風体をしたマホだった。
「みんな…」
ユウにとっては始めてみるプリス達の魔族の姿。が、ユウはその姿が至極当たり前のものに見えた。
「ユウさんが身につけているのは、私たちがアークマージ様から頂いた魔界に伝わる武器と防具である
デモンズソード、イビルアーマー、デビルシールド。
これらは普通に身につけてもただの呪いアイテムなんですけれど……、面白い効果があるんです」
「これらは人間の血を吸収することで、魔素に還元して装着しているものに送り続け…、最後には
『魔』そのものにしてしまうアルよ」
「だから、まずこれらにモシャスをかけてユウの装備とすり替え…、貴方にはメダパニをかけて人間と
魔物の認識を混乱させてあげたわ」
そうか、だからマホに起こされたとき酷く頭痛がしていたのね。
そして、メダパニが解けると同時に頭痛も切れ…、認識ももとに戻ったのね……
162:エビルヘルム
07/10/02 23:39:31 dj4eQsDe
「じゃあ………、さっきから私が殺していた魔物は、全部人間………」
「そうアル。アークマージ様は、私たちでこのリムルダールの人間を皆殺しにしろと仰ったアル。
そして、それを利用してユウを魔族に変える使命を仰せつかったアル」
なるほど、私が起きたときに町で起こっていた火災…、あれはプリスとトウカが起こしていたのか…
「ユウさん…、騙していたみたいでごめんなさいね。でも………」
そこまで言ってから、プリスはニヤリと笑った。
「なってしまったらいいものですよね………。魔族って」
プリスの言葉に、ユウは満面の…邪悪な笑みで答えた。
「………うん。
この体……、いいよ。例えメダパニで混乱していたからって、あの肉を切る感触は間違えることはないよ。
あの人間を切り刻む感触………、最高だよぉ………。魔族、最高ぉ………」
思い出したのか、ユウはうっとりと虚空を眺める。手が震え、デモンズソードがカチャカチャと音を立てている。
「マホさん……、マホさんは確かに私を騙したけれど……、そうしてくれたからこそ、私は魔族に
なることができた………。マホさん、ありがとう……」
ユウがマホに微笑みかけると、マホもニコリと微笑返した。
「そう言ってくれると私も嬉しいわ。
さ、生き残りの人間を探しに行きましょ。町の外に出る橋はもう壊してあるから、人間はこの町から
逃れることは出来ないわ。さて、燃やしてやろうかしら、凍りつかせてやろうかしら…」
マホが尻尾をゆらゆらと蠢かせる。
「じっくり、たっぷりと追い込んで………、ザクザクと切り刻んでやるアル」
トウカが爪をせわしなく鳴らしている。
「もっともっと人間を叩き斬って、鎧に、盾に血を吸わせてやる…」
ユウがデモンズソードをギラリと煌かせる。
「人間の苦しむ様、悶える様、まだまだ見足りないですからね」
プリスが艶かしく舌を唇に這わせる。
四人の魔族は獲物を求め、燃え盛る町を彷徨い始めた。
163:エビルヘルム
07/10/02 23:40:31 dj4eQsDe
ユウの目の前で男がズタズタに切り裂かれて息絶えている。
「………、こいつで最後アルか?」
両手についた血を舐めとりながらトウカがマホに尋ねる。
「そうね。町の中は倉庫の隅から水路の中まで探し尽くしたわ。もうこのリムルダールに、人間は一
匹も残っていないわ」
四人の背後には全てのものが火炎に呑まれ、包まれ、嘗め尽くされて滅び行くリムルダールの町並みが見える。
「これは、人間の滅びの行く先を指し示す篝火ですね」
プリスが目の前に広がる荘厳な風景に素直な感想を漏らした。
「その通りだ」
その時、火炎に炙られつつある大木から伸びる色濃い影から声が響き、例によってアークマージがそ
の姿を現した。
「この灰に還り行くリムルダールこそ、大魔王ゾーマ様が求める人間の未来。お前達はその先鞭を担う
という使命を、見事に果たしてくれた。私としても、非常に心嬉しく思う」
アークマージの言葉に、四人の顔がパッと綻んだ。
「ありがとうございます。非常に勿体無いお言葉です」
プリスが恭しく頭を垂れる。
「この身がゾーマ様のお役に立てて、とっても光栄に思いますアル」
トウカが両掌を重ねて最敬礼する。
「この偉大な任務を我らに任せてくれたこと、一生の誇りに致したくあります」
マホが優雅に会釈をする。
「この素晴らしい宴に私も加えていただき、誠に有難うございます」
ユウが剣を収め、深々と頭を下げる。
「うむ。此度のお前達の働き、偉大なる大魔王ゾーマ様も魔城にて拝見なさっておられた。そして、
その目覚しい活躍に非常に満足しておられた」
アークマージから発せられた『満足』という言葉に、四人が驚きの顔を上げた。
「だ、大魔王様が、私たちを……」
「な、なんという栄誉アルか!」
「もう言葉ではこの感動を表せられないわ!」
「嬉しい…、すごく嬉しい!」
感動に顔を潤ませる四人の前でアークマージは言葉を続ける。
「よって、特別に今より大魔王様がそのお姿をここに顕現させられることと相成った。
一同、神妙に面を上げるがいい」
「「「「えっ?!」」」」
その時、リムルダールを燃やす火炎が一段と高く舞い上がり、自然の燃え方ではありえぬ形を形成していく。
やがて纏まったその形は…、大魔王の姿など見たこともない四人ですら一目で分かる存在感を持つ…
闇を統べる大魔王、ゾーマの上半身を形成していた。
-我はゾーマ。人の滅びこそ我が悦び。人の絶望こそ我が糧。我は全てを統べる者-
四人の前にゾーマの声が響き渡る。自分達が崇拝し、隷属し、服従する大魔王の降臨に圧倒され、誰も
が顔を上げるどころか指一本動かせないでいた。
「こ、この方が……、大魔王、ゾーマ様………」
ユウの体がかくかくと震える。実体ではないのにその威圧的な波動が体にビリビリと響いてくる。
(人の身の時の浅知恵とはいえ…これほどのお方を倒そうとしていた打なんて………)
ユウは自分の間抜けさに腹が立ってきた。この方は、人の身で倒せる存在ではない。
この方は、神だ。人は神には勝てない。
自分はなんと幸せ者なのだろうか。神に逆らうという愚を退けることが出来、神に従う栄誉をこの身に
担うことが出来たのだから。
自然と、ユウはその場に畏まっていた。いや、ユウだけではない。他の三人も顔に至福の笑みを浮かべ服従の礼を取っていた。
-ユウ、トウカ、プリス、マホ。我を倒すべくこの地まできた者達よ。
汝らが志を違え、我が配下となったのみならず、我が尖兵として人間の町を一つ滅ぼし尽くしたこと
非常に嬉しく思う-
164:エビルヘルム
07/10/02 23:41:30 dj4eQsDe
「あ、あぁ………」
「なんて、畏れ多いお言葉でしょう………」
ゾーマの言葉に、四人は嬉しさのあまり感動の涙を流した。
自分を殺しにきた不届き者を許すばかりか、祝福までしてくれるとは夢にも思わなかったからだ。
-勇者の血を引く者、ユウよ-
「は、はいっ!」
名指しで呼ばれたユウは、驚きのあまりその場でぴょこんと立ち上がってしまった。
「な、なんでございましょうか………」
-汝、我が授けし三つの武具にて魔に転生す。然れども、その身、まだ完全な魔になり難し…-
「えっ?!」
ゾーマの言葉にユウは愕然とした。自分がまだ、完全な魔族になっていないとゾーマは言っているのだ。
「そ、そんなことはありません!私は魔族。人の世に禍をもたらし、滅びをもたらす存在です!」
-ならば汝、この者を我に捧げ、忠誠の証とせよ-
むきになって反論するユウの前に一陣の炎が上がり、その中から一人の男が現れた。
両手両足を縛られ、全身を麻痺させられているのか微動だにしないその男。その顔に、ユウは微かながら覚えがあった。
「ま、まさか………、父、さん………?」
少しながら自分に似た面差し。母に繰り返し語られた特徴…。間違いなく今ユウの前にいる者は、彼女の
父であった勇者、オルテガだった。
-さあ、その者の命を我に捧げよ-
大魔王の言葉に、ユウはカタカタと剣を抜き、オルテガに向けて構える。
(何を躊躇っているの!この男はもう父親でもなんでもない!私は魔族。人間の敵!)
ユウは必死に自分に言い聞かせ、剣を振り下ろそうとする。が、どうしても後一歩が踏み出せない。
「く、くうぅ………」
苦悩で脂汗が噴き出てくる。斬りたい、斬りたくない。自分の意志が制御できず、進むことも引くことも出来ない。
-それが汝が持つ魔となり難し部分。汝が魔となるためには、それを取り除かねばならぬ-
微動だにできないユウの前に闇が競りあがり、一個の形をなしていく。
それは、ユウが身につけるイビルアーマー、デビルシールドと同じ意匠がなされている、醜悪な兜だった。
「これは………?」
ユウの疑問に、アークマージが答えた。
「その名はエビルヘルム。人の身で身につければたちまち悶死するほどの強烈な呪いを持つ武具だ。
それゆえ、最初の段階でお前にこれを渡すことが出来なかった。
本来、デモンズソード、イビルアーマー、デビルシールド、エビルヘルムは4つで対をなすもの。
これを身につけて初めて、お前は完全な魔族となることができる」
「これを……、身につければ………、完全な、魔族に………」
ユウは、ごくりと喉を鳴らした。
165:エビルヘルム
07/10/02 23:42:30 dj4eQsDe
自分は完全な魔族だと思っていた。が、目の前に現れた者が自分の心を揺さぶってくる。
このざわめきを消すのは簡単だ。目の前の男を殺してしまえばいい。が、その一歩が踏み出せない。
これが自分の力でどうしても消せないならば、この兜を被ってしまえばいい。
(私は……、完全な魔族に、なる!)
一瞬の躊躇もなく、ユウはエビルヘルムに手を伸ばし、頭へと被った。
「……………っ!」
その瞬間、ユウの目に僅かに残っていた人間の光が、完全に消え失せた。
ユウの目の前に男がいる。
(この男のせいで………、私は運命に縛られることになった)
勝手に魔王を滅ぼす存在として育てられ、16歳の誕生日のときに無理やり故郷を追い出された。
長く苦しい旅路の果て、ようやっとの思いで魔王バラモスを倒したら、更に上の大魔王が出てきて
それも倒せと旅を続けさせられる羽目になった。
自分の人生は、この男のせいでメチャクチャになった!!
「お前が、お前のせいで私はっ!!」
ユウはデモンズソードを振り上げ、かつて父だったものを真っ二つに切り裂いた。溢れる鮮血がエビル
ヘルムに降りかかり、エビルヘルムは美味そうにその血を飲み込んでいった。
「大魔王ゾーマ様、この者の血と命、確かに貴方様に捧げました!」
-見事であった。これで汝も完全な魔族。汝らその力、今後とも我の役に立てよ-
その言葉を残し、ゾーマの炎は形を失せ、ただの炎となった。
「さあ、我らの魔城に来るがよい。これからは魔城がお前達の、終の住処となるのだからな」
アークマージが目の前に暗黒の回廊を作り出す。これを通れば、何の苦もなく魔城へと向うことができる。
回廊へと向おうとしたユウの足元に何かが落ちた。チラリと目にしたそれに映ったのは、先ほどまで
大切に持っていた虹のしずくだった。
「……………」
バカバカしい。苦労して手に入れたそんなものを使わなくても、もう私たちは自由自在に魔城へと行くことが出来る。
ユウは足元にある虹のしずくをぐしゃりと踏み潰した。虹のしずくは僅かなきらめきを放った後、地面へと吸い込まれていった。
そして、夜は明けなかった。
永劫の暗闇がアレフガルドを支配し、人間は恐怖と絶望の元、滅びへの道を歩むだろう。
魔剣士、ユウ
獣戦士、トウカ
魔神官、プリス
悪魔、マホ
かつて勇者と呼ばれた四人の魔族がアレフガルド全土を戦慄に慄かせるのは、また別の話である。
ユウ
E:デモンズソード
E:イビルアーマー
E:デビルシールド
E:エビルヘルム
せいかく
『がんばりや』→『まもの』
終
166:名無しさん@ピンキー
07/10/02 23:49:05 9IelVyaC
うまい。無理なくまとまってますね。
167:178
07/10/02 23:49:20 dj4eQsDe
以上です。やはりルシーズの魅力には逆らえず、ユウの呪いアイテムは全身コーディ
ネイトにしました。
>>117さん、親父殺しました。やはり父殺しは総帥であっても罪を免れることの出来ない
大罪ですからね。悪に堕ちる者に相応しいです。
この作品はこの場に募る様々の人の協力により完成を向かえることが出来ました。
このような素晴らしいネタを振ってくださった前スレ>>938さんに感謝いたします。
そしてこれの作品に協力してくださった方、読んでくださった全ての方へ謝意を表します。
………、あ、そう言えば『その後は頼んだ』ってあったんだけ。さて、どうするか…
168:名無しさん@ピンキー
07/10/03 00:00:19 YXeh2VeF
GJです。
素晴らしい作品をありがとうございました。
169:名無しさん@ピンキー
07/10/03 00:07:06 T/dclGaX
GJ
もう残りはルビスしかいないっしょ。なんて言ってみたり
170:名無しさん@ピンキー
07/10/03 00:09:28 uM1+nNdV
つまんね
171:名無しさん@ピンキー
07/10/03 00:11:45 BUcROpj1
Ⅲがこうなると自動的に子孫の話であるシリーズ全部が消滅するのか
何はともあれGJ
172:名無しさん@ピンキー
07/10/03 00:21:24 n67qJYqP
GJでした。
楽しませていただきました。
173:名無しさん@ピンキー
07/10/03 00:40:42 oFrFuOvM
某MC小説サイトに堕ちヒロインイラスト×3来てるね
174:名無しさん@ピンキー
07/10/03 00:49:31 2oLPISD4
>>167
GJ!すごく面白かった。
寝る前に良いもの読めたよ。
175:名無しさん@ピンキー
07/10/03 01:15:35 0Jav5jvz
>>173
kwsk
寝ようと思った瞬間にそんな気になるレスを残さないでおくれ・・
176:名無しさん@ピンキー
07/10/03 02:19:04 EPCccU5X
>>167
俺が前スレの938だけど、数行のネタをこんな素敵な文章にしてくれて、
最高のGJと謝意を送ります。
今までも178さんの物を沢山楽しませていただきました。
これからもwktkしながら応援します。
「その後」なんだが、
あの時一応思いついたのは、やはりここの住民達も言ってくれたとおりで
ルイーズ姉さんを洗脳して酒場に集まる冒険者達を操ったり
イシズを妖艶な女王奴隷に仕立てたり
海賊の女頭を絶望させて堕とせたり
エルフ達をいじめたり
勇者のお母さんになんかしたり。
終焉としてルビス様が堕落し、ゾーマの手先になって世界支配みたいな。
177:名無しさん@ピンキー
07/10/03 03:04:41 TGvNKuvo
>>167
117です
寝る前に素晴らしいモノを読ませていただきました、GJです
自分などの意見を取り入れて頂いて恐縮です
最後にもう一度GJ!
178:名無しさん@ピンキー
07/10/03 03:07:28 BRvi4ibV
>>173
ルピアの事かな?
どちらかというと3パターンって言った方が正しいような・・・
179:名無しさん@ピンキー
07/10/03 04:04:13 KYpVH929
乙&GJ&面白かった
>>176
>勇者のお母さんになんか
オルテガ旅に出る→母洗脳→勇者魔物式英才教育受ける
とか楽しそう、でも勇者母子は人里はなれた場所に住んでる
わけじゃないからそんな変な育て方できないよなあw
180:名無しさん@ピンキー
07/10/03 12:09:37 7ow80ui/
>>167
お疲れ様でした
昔々「ロトの紋章」で似た様な妄想していたんだけど
理想的な形となってSS読めて幸せでごんす
アレンとアルス両方♀で両方魔人王になってれば良かったとか
妄想してたのは自分だけで良い(ノ∀`)
181:名無しさん@ピンキー
07/10/03 15:41:32 fr3n9qJH
>180
男のままでも楽しめる俺が通りますよ…
182:名無しさん@ピンキー
07/10/03 23:43:52 hc0u8Mv6
妖怪のお医者さんに期待。
ヒロインじゃないが。
183:名無しさん@ピンキー
07/10/04 00:52:03 4qCC+sOx
>>173
某MC小説サイトとはどこでしょうか?
ここのリンクから行けるとこかな?
よろしければヒントだけでも頂けるとありがたいのですが。
184:名無しさん@ピンキー
07/10/04 00:53:42 CM/++Duf
178の情報だけでたどり着ける
185:名無しさん@ピンキー
07/10/04 00:58:07 Uu4TMMcA
>>183
>>178の『ルピア』が最大のヒントですね。後はこのスレを代表する言葉を併せて
検索すれば…
186:名無しさん@ピンキー
07/10/04 01:13:44 HUIvLmkb
>>185
それだと、抹茶の方に行くだろ?
>>183
そこから、リンクでその作者のHpに飛べ
187:名無しさん@ピンキー
07/10/04 01:17:52 4qCC+sOx
>>184
こんなに早く答えていただけるとは!
>>185
丁寧な誘導ありがとうございます。
お二人のおかげで無事拝見することが出来ました
ありがとうございます。
素晴らしいSSに興奮してしまって少し文章見逃してました
今度からもっと注意深くせねば・・・反省。
188:サーカディア:培養体麻衣
07/10/04 02:56:48 6n+KDrut
神SSの後で恐縮だが、サーカディア最後です↓
アカデミア学院体育科1年、水泳部所属の矢沢麻衣は悩んでいた。
ここのところスランプ続きで、本業ともいえる水泳の成績が思わしくないのだ。
「麻衣ちゃんはやればもっとできるよ。…でも、さぼっちゃダメなんだから」
マネージャーも努める親友・里香は静かに、しかし手厳しく言う。
片山弘樹ら超能力を使う学生と知り合ってから、麻衣が練習以外にも時間を割くようになったのが不満らしい。
しかし今の麻衣にとっては、超能力を使ってナイトメアから人々を守ることも大事だ。
そして数少ない超能力仲間と一緒に過ごすことも。
責任感が強く、人付き合いを好み、オカルトにも興味のある彼女としてはどれも削りたくない。
そのことを伝えると、里香はいつも機嫌を悪くする。
「麻衣ちゃん、ダメだよ。友達よりも水泳の方が…ううん、何よりも水泳が大事だよ」
影があって表情をあまり表に出さない里香だが、麻衣には彼女の気持ちが読める。
可愛らしくても暗いところのある里香にとって、友達といえるのは麻衣くらい。
水泳部ではマネージャーとして麻衣とずっと一緒。それを他人に取られるのが嫌なのだ。
他の仲間が里香を敬遠しても、麻衣は変わらず里香と親しく付き合っていた。
だがこの日、ついに麻衣は里香と口論になってしまったのだ。
普通の友人間であれば誰でもやるようなちょっとしたものだったが、麻衣にとっては初めてのこと。
プールを飛び出して、どこに行くともなく歩き回る。
「麻衣お姉ちゃん、どうしたの?」
一人悩む麻衣に、誰かが声をかけた。
顔を上げると、そこには初等部6年で超能力仲間の如月美海(きさらぎみみ)がいた。
「あ、美海ちゃん。…大丈夫、なんでもないよ」
「本当?なんだかお姉ちゃん、元気なさそうなの」
面倒見のいい麻衣は幼くして戦う美海を心配し、よく声をかけている。そのため美海も彼女を慕っている。
この子には心配させたくない。
「ごめん!私、ちょっと用事があるからもう行かないといけないの」
つとめて笑顔を作ると、麻衣は美海から離れ、また一人歩き出した。
「私、ひどいことしちゃったなあ…」
人気のない校舎の裏で、麻衣はヒザを抱えて落ち込んでいた。
普段明るく責任感が人一倍強いだけに、ショックを受けるともろい。
それがスランプを長引かせる要因でもあるのだが、本人にその自覚はなく、さらに焦ってしまう。
悪循環に悩む麻衣。ずっと自分を責めていたために、近づく影にも気付かない。
突如彼女を襲う、ぞっとする寒気。はっと顔を上げると…複数のナイトメアがいた。
「きゃぁっ!」
慌てながらも、優れた反射神経で後ろに飛びのき能力を放つ。清らかな水が弾丸となり、一体を撃ち抜いた。
続いて大波が襲い来るナイトメアを二匹、三匹と打ち倒す。だが目の前に注意しすぎるあまり、後ろががら空きになる。
背後に気付いたのは、ナイトメアに射程範囲内まで入られたときだった。
「ああっ…!」
間に合わない。やられる。
思わず目をつぶる麻衣。衝撃波の放たれる音。だが、攻撃は来なかった。
恐る恐る目を開けると、ナイトメアは何者かの攻撃を受け、今にも消滅しようとしていた。
189:サーカディア:培養体麻衣
07/10/04 02:58:46 6n+KDrut
「よかった。麻衣ちゃん、大丈夫?」
目の前には、仲間であり先輩でもある朝倉優美が微笑んでいた。
「優美先輩!先輩が助けてくれたんですね!ありがとうございますっ」
麻衣はいささか大げさに、丁寧なお辞儀をした。
「自分が油断してたせいで先輩に迷惑かけちゃって…すみません!
もう、いっつも私、ドジだからみんなに苦労ばかりさせてしまって…」
「麻衣ちゃん、そんな大げさなことじゃないわ。私たち仲間じゃない、助けるのは当然よ。
ナイトメアは私が確実に仕留めたから、安心してね」
「はいっ!…って、あれ、優美先輩、失礼ですけど攻撃技を使えなかったはずじゃ…」
不思議そうな顔をする麻衣に、優美は微笑んでうなずいた。
「失礼じゃないわ、本当のことだったもの。でもね、頑張ったら使えるようになったの」
人を信じやすい麻衣は、優美の言葉をあっさり受け入れてしまった。
「そうなんですか…ああ私、もっと努力しないと…」
「新しい技を覚えたい?」
「はい!もっとみんなの役に立てるようになりたいんです」
「それなら、私のやった方法を試してみる?他の皆もそれで新しい技を覚えたのよ。
しかも、精神力を鍛えた影響で、運動や勉強でも新しい力を発揮できるようになったの」
麻衣は目を見張った。
普通の人間ならこんな通販グッズのような話は全く信用しないところだが、彼女は違った。
「あのっ…優美先輩!自分、能力でも水泳でも、人間関係でも未熟さに悩んでるんです。
最近は体重まで増えてきてる感じだし…節制が足りなくて」
麻衣は悔しそうに、自分の胸と尻に目をやった。
実のところ、愛らしい童顔に似合わぬスタイル抜群の体には男子生徒の注目が集まっているのだが、
そういった方面に疎い彼女にはトレーニングの邪魔としか映らない。
「大丈夫よ、麻衣ちゃん。全部上手くいくかは分からないけど、間違いなく成長できるから。私についてきて」
一方、科学庁の秘密研究室。
液状のリバースエナジーの満たされた巨大な培養槽が、無数に設置されている。
異形のナイトメアたちが数多く浮かぶ中…人間の女性が数体。
目を閉じ、安らいでいるように見える彼女たち。だが脳内では会話が弾んでいる。
「まあ、優美さんが新たな『仲間』を連れてきますのね」
「朝倉さん…どうやら新しい手段を用いたいらしいわ。自分の魅力の価値も分からない子に、ね」
「でも、智美お姉さま。新しい手段を使えば、あの子も自分の価値に気づくんでしょ?」
「そうだけれど、桐生院さんの能力を使えばすぐに洗脳できるのでしょう?それをいちいち…時間の無駄じゃないかしら」
「まあまあ、落ち着いてくださいませ。タナトス様も、見込みがあるから彼女を選んだのでしょう?」
「そうだよ。あたし達はタナトス様の操り人形なんだから、タナトス様の命じるまま動こきましょ」
「…そうね。さあ、そろそろ目覚めましょう」
3つの培養槽から液体が排出され、3人の少女がゆっくりと中から出てきた。
波打った金髪で、西洋の魔女あるいは女王のような大人っぽく険しい表情をした娘。
青いショートカットで、悪魔の姿をして鎖で己が身を拘束した、長身でスタイルのいい娘。
絹のような長い黒髪をし、和風の巫女服を妖艶に着崩した娘。
「さ、人間の姿をとらないとバレちゃうよね」
優美と麻衣を乗せた車は、科学庁研究所の前に止まった。
「優美先輩、科学庁とつながりがあるんですね!すごいです」
麻衣は目をキラキラさせ、尊敬のまなざしでひとつ上の先輩を見つめている。
「さあ、麻衣ちゃんこっちよ。他の皆もたぶん待ってると思うわ」
長い廊下を歩き、いくつもの扉をくぐり、二人はある部屋の中に入った。
全面が磨かれた金属でできたその部屋は、まるで鏡張りのようにすべてが映って見える。
「こんにちは、矢沢さん」
上品な物腰の3年生、篠原智美が美しい金髪を揺らして微笑む。
「ハアイ、麻衣♪よく来たね、元気?」
長身でスタイルのいい2年生、杉浦泉が気持ちよく笑う。
「麻衣さん、ごきげんよう。本日はお日柄もよろしゅうございまして」
世間ずれした挨拶をするのは、黒髪が美しい名家の箱入り娘、桐生院深雪。