07/12/25 06:21:53 aHHSJ/SO
そのために、秀雄の父と恵里沙の母が結婚して恵里沙と一緒に住んでいるということになっているようだ。
「そんな…馬鹿な」
だが、考えを変えれば自分もまた恵里沙と一緒に住めるではないか。
そう考えると悪くは無い、どころか素晴らしいではないか。
秀雄は衝撃から立ち直るとそんな風に前向きに捉えることが出来るようになった。
「キス…しよう」
そんなことを秀雄は思い恵里沙に言った。
さっそく、そのご利益に預かろう。
彼女はためらった後に目をつむる。
そして、先日のように秀雄は自分の顔を恵里沙の顔に近づけていき―
バン、と何かに弾かれた。
しりもちをつく秀雄。
「な、な…」
思わず、しりもちをついたままそんな言葉を繰り返す秀雄。
「秀雄、今の私は誠司君の恋人なの…だから、私たち…キスはできないのよ」
その言葉に衝撃を受ける秀雄。
そんな馬鹿な。
それでは一緒に住みながら自分たちは何もできないのか。
しかも、彼女は『今は弟の恋人だ』と言った。
なんと言うことだ。
自分は弟と恋人がいちゃいちゃするのを指をくわえて見ていなければならないのか。
「それ、いつ終わるんだ?」
「わからないわ。でもね秀雄、私の心はあなたのものだから…信じて」
恵里沙の真摯な言葉に力なく頷く秀雄。
その言葉は大いに彼の慰めとなった。
それに、なんと言っても弟は8歳で恵里沙は自分と同じ14歳。
恋人といっても大したことはできないだろう。
その予想はあっさりと覆された。
その夜。
「恵里沙お姉ちゃん、お風呂に入ろ!」
誠司が恵里沙に抱きつきながら元気よく言った。
弟が恵里沙に抱きついたのも気に食わないが、何よりもその言葉。
お風呂。
一緒に風呂に入るというのだろうか、誠司と恵里沙が。
思わず誠司に詰め寄ろうとする秀雄を恵里沙が引き止める。
そのことにカッとなって恵里沙を睨みつける。
(誠司君はまだ子供よ)
(だけど…)
501:弟の願い事
07/12/25 06:23:48 aHHSJ/SO
「早く入ろうよ!」
弟の声が割り込み、恵里沙を連れて行ってしまう。
父と恵里沙の母に救いを求めるように目を見やる。
しかし、2人とも「仲が良い」などと言って微笑ましく見つめている。
秀雄はリビングをでた。
そして、誠司と恵里沙が風呂に入った後、聞き耳を立てた。
秀雄は気にしすぎている。
服を脱ぎながら恵里沙はそう思った。
もちろん、彼が心配しているのは自分をへの愛情から来るものであり、それを考えれば嬉しい。
相手は8歳でしかも彼の弟である。
恵里沙も誠司のことは弟のように可愛がっている。
その弟のような少年が「恵里沙お姉ちゃんと恋人になりたい」だなんて可愛いではないか。
今も誠司は恵里沙をいやらしい目つきで舐めるように見ることも無く、さっさと服を脱いで風呂に入っていった。
そして「お姉ちゃん、早く早く」などと可愛い声で恵里沙に呼びかけている。
邪心があるなら秀雄の方だろうとすら思う。
恵里沙とキスできないと知った時の落胆を見るとまるで、彼女にはキスすることにしか価値がないと考えているのではないかとすら勘ぐってしまう。
勿論、そんなことはないだろうが。
「待っててね、今入るから」
そう言って風呂に入る。
誠司はもう体を洗っていた。
「誠司君、ちゃんと体を洗わないと駄目よ」
「うん!」
誠司は素直に頷く。
素直さという点では秀雄より誠司の方に好感が持てる。
幼さからくる率直さなのかもしれないが、誠司は変な勘繰りをしない。
無論、秀雄にも良いところがあるが。
恵里沙はおざなりに洗っている誠司の体をきちんと洗いなおしてやり、自分の体も洗って浴槽に入る。
浴槽の大きさは十分にあり、2人一緒でも問題は無かった。
「あのさ、恵里沙お姉ちゃん…」
誠司が話しかけてくる。
「なあに、誠司君?」
恵里沙は優しく微笑んで実の姉が弟にするように聞く。
「おっぱい、触ってもいい?」
その言葉に恵里沙は一瞬凍りつく。
相手が秀雄なら下心ありと即座に判断して殴っていたかもしれない。
しかし、年下の誠司を殴るわけにもいかないので、どうしたものかと考える。
「おっぱい…?」
502:弟の願い事
07/12/25 06:25:25 aHHSJ/SO
「うん、触ってみたいんだ!」
誠司は元気に言う。
別にいやらしいことを考えて言っているわけではないようだ。
女の子の胸に興味があるのだろう。
恵里沙は自分の胸を見る。
自分の胸はいわゆる貧乳というやつだ。
胸がないことは、恵里沙のコンプレックスとなっていた。
秀雄にはそのことを言っていないが彼はどう思っているのだろうか。
「私は…おっぱい、大きくないよ」
笑って恵里沙は言う。
言っていて悲しくなってくる。
「そんなことないよ」
誠司は笑顔で言う。
曇りの無い心からの言葉。
「僕よりも大きいし、兄ちゃんや父さんよりも大きいよ!」
比較対象があれだが、素直な言葉だったので恵里沙は怒る気にもなれない。
恵里沙は苦笑する。
「男の人と比べても意味がないでしょ」
「そうなの?」
首を傾げる誠司。
「ねっ、触ってもいい?」
相手は小さな子供。
少しくらいはいいか。
そんなことを恵里沙は思った。
「誰にも言っちゃだめだよ?」
そう、念押しする。
もしも誠司が「恵里沙お姉ちゃんのおっぱい触った!」などと触れて回ったら恥ずかしくて死んでしまいそうになるだろうから。
「うん、分かった!恋人同士の秘密だね!」
むしろ口止めされたことを嬉しそうに言う誠司。
その態度を微笑ましいと恵里沙が思った。
そう思っていたら浴槽の中で誠司が胸をペタペタ触り始めた。
くすぐったいなと恵里沙は思った。
誠司の感想は違った。
「柔らかいや…」
感嘆したような声を出す誠司。
そのまま触り続ける。
だが、そのうち誠司の肩が震えてくる。
「誠司君…?」
不思議に思い恵里沙が声をかける。
「うっ……うっ……お母さん…」
503:弟の願い事
07/12/25 06:27:23 aHHSJ/SO
その言葉で恵里沙は彼が母親を亡くしていることを思い出す。
自分の胸を触りたいと言い出したのも亡くした母親の面影を求めたのかもしれない。
恵里沙自身、父親を失った時のことを思い出すと今でも胸が締め付けられる。
そして、誠司はまだ8歳なのだ。
誠司は涙をポロポロと流している。
恵里沙はそんな誠司を見つめているうちに、哀れみが増していき、彼を抱きしめた。
「うっ……恵里沙お姉ちゃん…?」
「大丈夫、私がいるし、新しいお母さんもいるでしょう?」
泣きじゃくる誠司を抱きしめる恵里沙。
そして、彼の頭を優しく撫でていく。
やがて、誠司の泣き声も収まっていく。
「ありがとう…恵里沙お姉ちゃん…お姉ちゃんってとっても柔らかいね」
その言葉に微笑む恵里沙。
「あっ…お姉ちゃん!」
急に声が誠司の大きくなる。
そのことに恵里沙は驚く。
「どうしたの?」
「僕が泣いてたこと、内緒だよ!」
子供らしい意地に恵里沙は笑みを深める。
「2人だけの秘密ね」
恵里沙は悪戯っぽく笑って言った。
そうして2人して笑った。
一部始終を盗み聞きしていた秀雄ははらわたの煮えくり返る思いだった。
弟の誠司が自分の恋人である恵里沙と風呂に入ったのも気に食わなかった。
しかも恵里沙は「胸をさわらせろ」という誠司のふざけた要求に従っていたのだ。
自分も恵里沙の胸など触らせてもらったことはないのに…
おまけに2人して楽しそうに笑っていた。
そう、まるで本当の恋人同士のように!
風呂から上がってきた恵里沙を捕まえて秀雄は問い詰めた。
「何で、あいつに胸なんか触らせたんだよ?」
「誠司君はまだ子供じゃない…」
恵里沙は気にしすぎだと言わんばかりの表情だった。
しかし、急に何かに気づいたような表情になる。
「どうして、あなたが知ってるの?」
その言葉に秀雄は少し、気まずい思いをする。
だが、すぐに開き直る。
「恋人の素行を監視してたんだ。何が悪いんだよ」
504:弟の願い事
07/12/25 06:29:48 aHHSJ/SO
何の反省も見えない態度に恵里沙は怒りを覚える。
そして秀雄を睨みつける。
「人がお風呂に入ってるのを覗いてたの?」
「何だよ、お前が誠司とべたべたしてたのが悪いんだろ!」
秀雄の態度がだんだんとけんか腰になる。
「あの子はまだ子供よ…秀雄。気にしすぎよ」
恵里沙は呆れたような口調で言う。
「うるさい、この裏切り者!」
思わず手が出る。
秀雄は恵里沙のことを平手で叩いた。
叩いた後、即座に後悔する。
しかし、時間は戻らない。
恵里沙は一瞬、ポカンと口を開けた。
やがて、信じられないという表情を浮かべてその紅茶色の瞳にみるみる涙が溜まっていく。
そこに、誠司がやって来た。
彼は事情を知らないが恵里沙が泣いているのだけは分かった。
「恵里沙お姉ちゃんをいじめるな!」
誠司は兄に食ってかかる。
弟の言い草にカッとなるが、叩いたのはやりすぎたと思っていたので恵里沙に謝る。
「その…ごめん」
頭を下げて謝る。
「いいのよ…私が悪かったもの」
恵里沙が目を赤くしながら力なく言う。
涙を流す恵里沙を見ているうちに後悔が強くなる。
しかし、そんな彼女を慰めたのは弟だった。
「大丈夫、恵里沙お姉ちゃん?」
心配そうに聞く誠司。
恵里沙は泣き腫らした顔でにこりと笑顔をつくって答える。
「ええ、ありがとう。誠司君」
「いこ、お姉ちゃん」
誠司は秀雄を睨みながらそう言う。
恵里沙は一瞬躊躇ったが誠司の手をとった。
こうして、吉岡秀雄の最悪のクリスマスは終わりを告げた。
しかし、彼の最悪な日々は続く。
おしまい
505:名無しさん@ピンキー
07/12/25 14:35:11 zIAoS6PY
むしろ5年後くらいの話を読みたいぞw
506:名無しさん@ピンキー
07/12/25 14:52:09 8L4AtiI4
サンタの束縛が不可抗力なのだとしたら、珍しく、ヒロインに非が少ない話でした。
兄の自滅っぽい。
507:名無しさん@ピンキー
07/12/25 15:36:04 cSmia/8R
確かに今回は兄の自滅分が大きい。
が、しかし、気持ちはよくわかる。
あれで納得しろってのも酷い話だし彼女も仕事だからってあっさり受け入れすぎ。
結局どっちもどっちってことですな。
508:名無しさん@ピンキー
07/12/25 15:55:46 soXXsZdT
うわああこれはきつい。ドキドキした。
続いていく最悪な日々が読みたいですが季節ネタだから難しいかな…
509:名無しさん@ピンキー
07/12/25 16:38:01 vHvA3IeE
弟の「新しいお母さんがほしい!」とのお願いに縛られ、やむなく親父に
ズコズコヤラれてしまう彼女を勝手に妄想…
510:名無しさん@ピンキー
07/12/25 19:41:27 flKyeM0e
おしまい はキツイな…
十年後の「お年玉」に期待。
511:名無しさん@ピンキー
07/12/25 19:50:51 eQxUO8w2
弟がどんな人間に育っても別れられないんだろうか……。
512:名無しさん@ピンキー
07/12/25 21:09:41 36WP65tW
作者死亡でサイト閉鎖と聞いたがたんば氏の小説はNTR要素が強いものが多かったな
ロリで欝だけど
513:名無しさん@ピンキー
07/12/26 00:07:10 8M7OuAss
>>504
GJ!いい感じに胸糞悪くなりました。
彼女も仕事ならちゃんと、兄の記憶まで弄っといてくれないと。
514:名無しさん@ピンキー
07/12/26 12:39:17 WF1iL/gn
「いい感じに胸糞悪くなりました」ってのも、よく考えたらすごい褒め言葉だな・・・w
515:名無しさん@ピンキー
07/12/26 14:59:10 kSMI/FTJ
悪役のいう
「それは最高の褒め言葉だな!」
と同じか。
516:名無しさん@ピンキー
07/12/26 15:58:51 VHNiqMiU
寝取りられ阻止
517:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:08:44 PL/SjhzH
過ぎちゃいましたが自分もクリスマスネタで投下いたします。
518:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:09:17 PL/SjhzH
「乾杯!メリ───クリスマス!」
クラスのまとめ役である池口の一声で始まったクリスマスパーティー、
メンバーは希望者のみで十人ちょいくらいと少数だが、いやまぁ良いくらいか。
どっかの店を貸切にしてるわけじゃないしな。
「はい、雄介君」
「おっ、サンキュー」
ジュースの入ったコップをもらうと、その配ってた女子は俺の横に座る、
当然に俺達は未成年だからアルコールは無しだぞ。
すると俺はその横に座った女子を眺めたのだが…へへ、やっぱり可愛いな。
「ん?何か言った?」
「え?いや…はは別に独り言だよ」
笑って誤魔化す俺が見惚れたこの女子は…このパーティーの会場として貸してもらった家の子だ、
今夜は両親が留守だからというのと学校からも近いのでと都合よく、
パーティーの企画実行員が彼女に頼み込み場を貸してもらったわけだ。
で同時にだ…俺の恋人でもあるんだなこれが。
あれは一目惚れだったかな…何となく一年の時に友人らと馬鹿な話をして廊下を歩いてると、
この別クラスの女子、佐倉和美と出くわせたのだ。
ただ廊下でたまたま横切るだけ…それだけだったのに、俺の視線はその子から目を離せず追ってた。
この時俺の直感は色々と正しい働きをしたらしい、それから彼女の事を色々と調べたのだが、
俺好みの可愛らしい容姿だけじゃなくて、性格もバッチリだったからな!
それは同じクラスになってから確信に至った、席が偶然にも真横になったのも、
運命の神様に感謝しないといけないかもしれない…
お陰で会話する事も増えてきて、より色々とわかりあえるようになってきた…だから、
俺は告白したんだ彼女に!そして…
「お疲れ、だけど場所をここにして本当に良かったのか?」
「う、うん…色々と都合が良かったんだし私は構わないよ」
「そっか」
俺達は付き合うようになって、今は恋人という関係だった…ただクラスのみんなには内緒にしてる、
バレたら連中の事だ、色々とからかわれたりと幼稚な事されたりで面倒あるしな。
実のところそういう関係になってからの付き合いは、かなりいい感じだと俺は思ってる、
ただな…付き合って一年になろうとして、まだそういう事はしてなかったりするのだ。
お互いにウブだからか、興味はあっても中々にできずにいた。
「それでさ後で…」
「うん、大丈夫…」
でも今日こそは、そんなヘタレな関係に終止符をうつつもりだ!
さっきも言った通りに今日は彼女の両親が留守で彼女一人、だから…チャンスなんだ。
今日のクラスのパーティーの後に、俺達は二人だけのクリスマスを祝おうと計画してた、
しかも…一夜一つ屋根の下で過ごすというシチェ付きでだ!
519:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:09:48 PL/SjhzH
おかげで今から緊張してくる…平静を保ってるつもりだが、正直ドキドキが止まらないくらいだ…
それこそ意識するなというのも無理だよな、さっきから実は同じ側からコタツに足を入れてるからか、
肩が互いに当たっていて…和美と触れ合って座ってるようになってる。
こうしてるだけで彼女の体温を感じ意識してしまう、
これでは前でしてるクラスメイトの馬鹿な芸に集中して見入る事もできないくらいだ。
「んっ…」
えっ?ふと色っぽい響きの声が聞こえ、和美の方を見ると、
その顔は赤くなってた…もしかして和美も俺と同じか?
そうだよな緊張するさ、こんなシチュエーションなら誰だって…
このまま彼女の顔を見てて、見つめてるのがバレたら余計に恥ずかしい思いをさせるだろうから、
俺はすっかり出し物の舞台と化した前の方を見てた、見てたが…正直見てないといっていい、
頭の中はこれからの事でいっぱいだったからな。
だけどこのまま声をかけないままというのも変だよな…うん、
しばらくしてからそんな風に考え出し、タイミングを見計らう…まだ和美は赤くなってるのかな?
ビクッ…ん?何か震えたような気がし、また後ろを振り向くと、
和美はさっきよりも顔を真っ赤にさせて荒々しい息使いをしてたんだ。
「ん?どうした?何だかその…顔が赤いけど」
何かあったのだろうかと心配になり声をかける、
すると…彼女は困ったようにそれでいて恥ずかしそうにうつむくと…
「え、えっとね…そのちょっとトイレに…」
へ?呆気にとられる俺、あ…そういう事か、こんな状態で、気軽に出られないか…
「あっゴメン、みんな向こうに気がいってるし、今がチャンスだと思うよ」
「うん…」
和美は急ぎ足で座ってる連中の間を通してもらい、廊下に出て行く。
う~ん…なんか恥ずかしい事を言わせちゃったかな?
「ふぅ、寒い…」
冬の寒さが身に染みるぜ、あれからパーティーは無事に終わり、
それぞれが帰宅しようとしている、俺はそんな帰宅する連中に紛れてた…
そのまま和美の家に滞在するのにこうするのは、
単に他の連中に関係を知られないようにする為の偽装だ。
帰るフリをしてまた戻ってくるわけだが、う~ん冬の寒さはやはり堪えるな。
しばらく外を歩き続け、そろそろいいかと思いはじめる、もしかしたら少し早いかもしれないが…
だけどもこのままじゃ凍えそうだ!まぁ、他の連中もとっくに立ち去ってるだろうよ。
そう勝手ながらに判断し、俺は和美の家にと再び戻る事にした。
「寒かった?」
呼び鈴を鳴らし、しばらく待つと玄関が開き和美が出迎えてくれる、
やはりというかもう周りには誰も居ない、ちょうど良かったみたいだな。
「はは、大丈夫だよ…和美こそ平気か?顔が赤いけども」
「え、うん…大丈夫だよ」
ふと見れば和美の顔もどこか火照ってるように見えた、ん~緊張してるのかな?
俺も同じだと思うし…そのまま片付けられた部屋へと招かれ、
そこで俺は彼女の手作りケーキを食べる事になったのだ!
「うん!美味しいよ」
「本当!?良かった…!」
520:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:10:19 PL/SjhzH
それは本当に美味しかった…やはり想いが込められてるのは味が違う!
和美は俺がそんな褒めた感想を言っても、信じられないのかちょっと自分で食べるのに躊躇してた感じだったが、
やはり甘くて美味い…本職を超えてると思うのは流石に言いすぎか?
そんな風にケーキを中心に、他にも軽いつまみなのを食べつつ、和美と二人っきりの時間を過ごしていく…
クリスマスをこんな風に恋人と過ごせるなんて…数年前では考えられなかったよな、
へへ…彼女のいない連中には悪い事してるみたいだぜ。
だがそんな楽しい時間も、楽しいからこそすぐに時間が経過してしまう…
気付けばもうかなり遅い時間になってたのだ。
「なぁ、もう…夜遅くなったな」
「うん…パーティー自体も終わるの遅かったもんね」
「そろそろさ…その何というか」
「…そろそろ沸いたと思うの」
「え?」
「お風呂…先に入って、その…私は後で入るから」
「あ、あぁ!」
ドックンと胸が高鳴る、これはつまり…いよいよ本番という事だ!
心臓をドキドキと騒ぐかのように鳴らせつつ、この家の浴場を使わせてもらう。
ザァァァァァァ…
「ふぅ…」
熱めのシャワーを浴びつつ、ゴシゴシと身体を擦り洗っていく、
よ~く洗っておかないとな、体臭が臭いとか思われたくないし…
「へへへ…」
これからの事を考えると、無意識に口がにやけてしまう、
すると浴場の隣から和美の声が響いてくるのだ!
「ねぇ、ここにバスタオルを置いておくから」
「あぁ!サンキュー!」
そして湯の中に入ると、俺はまた無意識に鼻歌を歌ってしまってた、
う~んどうしても上機嫌になってしまうよな、まぁ不安もあるけど。
そんな不安を消したいかのように、浴場には俺の鼻歌が響き続けてた…
俺が風呂を終えると、続いて和美が浴場に向かう…
なんかまた頬を赤く染めてたな…まったく俺ら暖かな家の中だというのに、
ずっと顔を赤くさせたままみたいだな、本番はこれからだというのに。
そうこれからだ…彼女を待つ時間が長い、先に和美の部屋で待ってたのだが、
コチコチと鳴る時計の音がいやに耳に響かせてた…やがて和美は風呂を終え、
この部屋に入ってくる、そのパジャマに着替えた湯上りの彼女の姿はその…妙に色っぽかった。
「あ…それじゃあさ…」
「うん、寝ようか…」
まるで本当にそのまま寝付くかのように、同じベッドにの上に寝る俺達、
だけど互いにすでにその気にはなっている…
「手を握っても…いい?」
「うん、いいよ」
まずはと…何度も握った事あるくせに、妙に緊張しつつもギュッて手を握りしめる、
あぁ…体温を感じる!和美の暖かさが手から伝わってきてるようだ。
そのまま俺は彼女の手を何度も色々な形で握りしめた、そこから先をどうしても躊躇してたから。
だけどそのまま手だけを握ってるわけにはいかない、
何より彼女から先に動いてもらうのは何か男として情けない!
だからこそ俺は度胸を出し、和美の上に被さったのだ!!
521:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:10:58 PL/SjhzH
「あっ…」
「いいよな?」
「…うん」
覚悟はしてたのだろうが、それでも驚く彼女…だけどもう後には引けない!
そのまま勇気を出して、和美の着ている可愛らしいパジャマを脱がせていく。
和美は恥ずかしがってる、だけど…拒む事はしない、
ボタンを外していき、まずは胸を晒させた…
「!?」
「あっ…」
俺の目の前に飛び出すかのように、その物体が開放された!
男には無い胸の膨らみ…これが和美のおっぱいか?
「さ、触っていいか?」
「うん…あんっ!」
俺の手はその膨らみに伸び…そして揉んだ!
こ、これは!?女の子の胸…こんなに柔らかいんだ、凄い…
「あんっ…」
「あ、痛かった?」
「ううん、全然…気持ちいいよ」
「そう?」
思わず力強く揉んでしまったのかと思ったが、どうやら平気らしい…
しかし気を抜くとすぐに欲望のままに揉みまくってしまいそうだ!
それ程に、ここの感触は良かったのだった。
だけどここはまだ前座みたいなもんなんだよな、ここからだ…
「見ていい?あの…和美の大事なとこを…」
「ん…雄介君にならいいよ」
恥ずかしそうにコックリと頷く和美、俺はそんな彼女の好意を受け入れ…
いよいよと彼女の股を広げ、そして可愛い純白の下着を脱がせていくのだった!
そして俺は見る…女の子の大事な箇所を!!
「こういう時ってさ…濡らさなきゃいけないんだっけ?」
「え?あ…でもお風呂上りで、もう濡れてると思うけど…」
「あ、そっか…あはは」
確かに…もう濡れてきてる感じする、本当はどんな感じがベストか知らないから断言はできないが、
初めての俺がいきなりにエロ本の真似ができる筈なく、その言葉を信じて…
自分の股間のすでに盛り上がっているのを晒し出すのだった!
「いくよ…いい?」
「うん…きて」
唾を飲み込み、その入れる姿勢に体勢を変えていくと…ふとある事に気付く、
そうだ初めてだからと忘れちゃいけないじゃないか!
この時の為にと勇気を出して買った物があったんだ…それは避妊具のコンドームだ、
やっぱこういうのはちゃんとしとかないとな、彼女を真剣に考えるなら特に。
付け方に少し戸惑いつつも、何とか付けることができ、
俺は再び体勢を整える、そして…
ズブッ…
「痛っ!あ…」
「だ、大丈夫か…ゆっくりするからさ」
「う、うん…大丈夫、平気だから…」
「心配しなくても優しくするよ」
「うん…」
522:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:11:29 PL/SjhzH
やはり初めては痛いみたいだ、入れた瞬間に彼女の表情は歪んだし…
しかし…うぅ!こ、これが女の子の中…まるで絡んできて締めて来るみたいだ!
俺はその生まれて初めての感覚に翻弄されていた!
温かいのに包まれて…絞ってきてるようで!!
「雄介君…んっ!」
「和美…うぉぉ!!!!」
初めてだから、これで本当にいいのかわからない…
だけど俺なりの全力で彼女を抱いていく!
優しくと頭で念じ快楽に流れそうになるのを抑えつつ…腰を動かしていく、
何度も何度もやがて果てるまで…俺は初めてのセックスという行為の快楽を堪能していくのだった。
「うわぁぁぁぁぁぁ───!!!!」
ビュクゥゥゥ…
こうして…俺達は結ばれた、身も心も…
何度も愛し合い続け、そして力尽きると…いつしかそのままベッドの中で眠っていた、
達成感を抱いてたのかその夜はとても幸せな気分で夢を見てたと思う、
きっと俺達二人の幸せな未来を見た気がしたんだ。
夜が明け朝食を一緒に食べると、俺は早々と帰ることにした、
実は午後からは男友達との約束もあってな、仕方なく戻らないといけないというわけだ。
「じゃあまた学校でね」
「おう!」
互いに朝から顔を見合わせるのが恥ずかしい感じだった、
それも仕方ない事なんだけども、でもそれでも心の距離はより近づいた気がしてた。
微笑みつつ見送る彼女に、俺は手を振り駅へと歩いていく…すると数分後。
「あれ?そういえば…」
駅直前で今の時間を確認しようと携帯を取り出そうとすると、
ポケットにそれが無い事に気付いた。
どうやら和美の家に置き忘れてきたようだな…まいったな。
結構歩くのだけども無いと困るし、仕方ないから来た道を戻る事にした。
「しかし和美のやつ、いきなり俺が戻ってきたらビックリするだろうな」
呑気にそんな事を思いつつ、和美の家の近くまで歩いてくると…ふと何か騒がしい音が聞こえた、
何だと思ってるとそれが和美の家の玄関口から聞こえてきたのがわかる!
確か和美の家には、和美一人しか居ない筈!
胸騒ぎがする…俺は不安を感じ、走って向かっていく!
そして玄関のドアを呼び鈴も押さずに一気に開いた!
幸いに鍵はかけてなかったみたいだが…
すると俺はその光景を見て絶句する、何故ならそこにで見たのは…
「雄介君!?」
「なっ!!?」
「沢渡!てめぇ…何をしてやがる!!」
バキィィッ!!!
そこで俺が見たのは、玄関口で嫌がる和美の手を握り締めてた沢渡の姿だった、
沢渡正二…俺のクラスメイトで目立たない存在の男子だ、
友達も居ないらしく、よく一人で本を読みニヤニヤしてるとこを見かける、
以前はイジめられていた事もあるという噂を聞いたな…確かに不気味な感じでそうなりやすい男だが、
そういえば昨日のパーティーに出席してたのを何人か怪しんでいたけ。
俺は咄嗟にその沢渡を殴りかかってた…
523:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:12:14 PL/SjhzH
「ぐはぁ…うぅ…」
呻く沢渡…こいつ何でここに居るんだ?
殴っておいて今更にそれを疑問に思う、もしも何も無かったら勢いに乗って悪い事をしたなとも思うが、
だが和美の様子を見る限り、そうは思えない…ん?
ふと何か落ちているのに気付いた、これは写真か?
「えっ!?」
その写真らしきのを拾い見て絶句する…写ってるのは和美だ、
しかしその撮られた姿が問題だ、それは俺も見たことの無い…
和美がトイレで用を足している、そんな痴態を写されてたのだ!
何だよ、これ…どうやって撮ったんだ!?いや…そんな事はどうでもいい、
何の目的でこれを持ってたかだ!
「沢渡…てめぇ、何だこれは!和美に何を!!」
「ひぃぃ!!」
「ま、待ちやがれ!!」
沢渡は萎縮し後ろに下がると、そのまま逃げ出したのだ!
俺は逃げる沢渡を追おうとしたが、その刹那…
「待って!もういいよ…」
「和美!だけど…こんなのを」
「だ、大丈夫だから…もう」
くっ…こうしてる間に沢渡はどっかへ行ってしまったようだ。
和美は震えた手で、俺の肘を握っている…
よっぽど怖かったのだろうか、なら尚のことあいつを放っておくなんて、
だが和美は手を離さない強い力で握っている。
「本当にいいから…」
「わ、わかったから…もう離せよ」
「うん」
もう今からだと追えないだろう、それにこんな和美を放っておけないし。
まだ怒りが収まらないが…仕方なく今は彼女のそばに居る事にした。
「脅迫…されてたのか?」
「う、うん…その…写真を渡してほしければ付き合ってほしいって」
「そっか…」
あの野郎…よくもそんな卑怯な手段を使いやがって!
とにかくここに写真がある以上は、もう脅迫は…いや画像データとかあったら別か。
「なぁ和美、もう新学期からさ…公に付き合おうぜ!」
「え?」
「こそこそせずにさ、クラスの連中の前でもイチャイチャと見せ付けてやろう!」
「でも…恥ずかしくない?」
「平気だよ、考えてみればコソコソしてる方が後ろめたい事をしてるみたいじゃないか」
もちろんクラスの連中にからかわれる可能性が大だし、心配事は色々とある…だけど、
こうやって公言して付き合ってると…和美は俺の女だと言っておけば、
あんな沢渡みたいな奴が和美にちょっかいしてくる確立が低くなると思ったんだ。
これは誰も手を出すな…和美は俺が守るという意思表示だ!
「うん…わかった、いいよ…雄介君」
「あぁ、じゃあ今日は…このままデートしに行こうぜ!」
「え…用があるんじゃ」
「そっちよりも、和美と一緒に居たいんだよ!」
さて連中にはお詫びのメールをしとかないといけないな…ふぅ。
あれから一年…あっという間だった、付き合ってから二度目のクリスマスが近づいてくる、
この一年…幸いに和美にちょっかいを出す男は居なかった、沢渡にはあれから深く言及してないが、
会う度にキツイ眼で睨んでやっている…奴は毎回視線に気付くとビクッと震え怖気させてるが、それ以上の事はしていない。
本心はクラスの連中にも声をかけて虐めてやろうかとも思ったが、そんな事をすれば和美に嫌われそうだしな。
まぁ、卒業も控えてあいつとももう少しで会うこと無くなるし…もう考えるのはやめとこう。
幸いにもあの和美の恥ずかしい写真をバラ撒くような事もしてなさそうだしな。
524:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:12:46 PL/SjhzH
とりあえず今は全てが上手くいってると思う、そして今年もまた俺達はクリスマス前の休日にデートをしてたんだ。
「そっか残念だな」
ただ今年は残念な事に彼女の家には泊れないらしい、だからデートするだけで我慢する事になった。
すると和美は自分の鞄からある物を取り出すのだ。
「うん…あのこれ…」
それは可愛らしいリボンを付けた袋だった、俺に手渡してくるけど、これってもしかして…
「クリスマスのプレゼントだから」
やっぱり!俺は嬉しい反面、かなりショックを受けてた…何故なら。
「あっ、ごめん…俺のはもってきてないよ、また今度渡すよ」
「う、うん」
そうだ…せっかくのプレゼントを持ってきてないのだ!
せっかく三年生の忙しい間に色々とバイトして金を貯めてきて、豪華なの買ったのに…
一応は今度の時に渡そうと思ってたのだが…渡すタイミングが合わなかったか。
うぅ…何だか和美の表情が暗くなってる気がする、まだお泊まりできない事に後ろめたい気持ちがあるのか、
それとも俺からのプレゼントを楽しみにしてたのか…とにかく和美は暗い表情のままだった、
これは早々と話を変える必要があるな、それでさっそくとこの袋を開けて見る事にした。
「えっ!今…見ちゃうの?」
驚く和美、もしかしてここで見ちゃいけなかったのか?
だけどももう袋は開けてしまい、中のを取り出そうとしてた…ん?
「これは…DVDか?」
それは一枚のDVDだった…だけども白いパッケージだし、何のDVDだろうか?
「あの…お金が無くてその…自作の何だけども」
そっか…自作のDVDか、パソコンが得意とは聞いてないが、きっと友人かに協力してもらい、
何か俺に見せたい映像を撮ってDVDに焼いたのかな?まぁ内容は教えてくれないんだろうな。
でも楽しみだ、とりあえず家に帰ってから早速見るか。
「あの…ゴメンね…」
「あぁ、いいよ!こういう手作りなプレゼントって想いがこもってるしさ!」
「本当に…ゴメンね」
何度も謝る和美、う~ん…本当にいいんだけどな、やっぱりプレゼントは愛情があるのが一番だし、
と…大金を投入してプレゼントを買った俺が言っても説得力ないかもしれないが、
それでも満足だった…そして今日は早めに互いに家に帰る事にした。
ホワイトクリスマスになるのは嬉しいが、天気予報によればどうやらかなり夕方から吹雪くという話らしい、
電車が止まっては困るからな、早々に退散する事にしたのだ。
「じゃあ、また今度な!」
「……」
手を振って和美は俺を見送る、何か哀しそうな表情に見えるのは、
やっぱりせっかくのクリスマスにこれだけってのは不満だからかな?
まぁ俺は、この和美から貰ったDVDが気になり、ウキウキと楽しみになってたけども。
ふと乗った電車の窓から天を見上げると、天候は急に曇ってきて、今にも降りそうな感じになっていた。
いや…もうチラチラと雪が降ってきてるようだな、風も吹き始めてる…
まるで空が悲しんで泣いてるようだ…ふとそんなセンチメタルな事を自然に思った。
あれは何に悲しんでいるのだろうか…?
【おしまい】
525:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:13:24 PL/SjhzH
今日はテストも終わって冬休み直前と、クリスマス直前の休日前ということで、
クラスのみんなを集めてパーティーを開いて楽しむ事になったの。
で、その騒ぐ場として、ちょうどタイミング良く両親が留守で家も大きく、
広い部屋もあるからという理由で、学校からも近い私の家でしようって事になったのでした。
「乾杯!メリ───クリスマス!」
時間になり準備もできたから、クラスメイトの男の子の池口くんが乾杯の挨拶をすると、
一斉にみんな騒ぎ出したの、まぁ希望者のみという事で数は少なめだけどね、
クラスメイト全員が来たら流石に部屋に入りきらないから、丁度いい人数だったけども。
暖房はちゃんとつけてるから部屋も暖かく、ソファーに座って騒ぐ子や、その辺にだらしなく座ってる子ら、
そしてやっぱり冬はコレだとばかりに置かれた大きめのコタツに足を入れてる子らと、落ち着く席は色々だったわ。
私はそんなみんなにジュースを配り終えるなり、最後に配った大き目のコタツに座っていたとある男子の横に座るの。
その男子の名前は富田雄介君といってね、付き合って一年くらいになる私の彼氏だったりします
「お疲れ、だけど場所をここにして本当に良かったのか?」
「う、うん…色々と都合が良かったんだし私は構わないよ」
「そっか」
クラスのみんなの分を含めるかのように、申し訳無さそうな顔をする雄介君、
優しくて成績だって良い方で頼りになる事でも有名だった彼に告白された時、
本当に驚いて心臓が止まっちゃうかもと思ったっけ。
「それでさ後で…」
「うん、大丈夫…」
こっそりと彼は私の耳に小声で囁く、それは私達だけの秘密の約束だったの。
実はこのパーティーの後に、今度は私達だけでのクリスマスパーティーをしようって決めてたの。
だからパーティーにと用意した料理やお菓子とかを、私達はあんまり食べてなかったのでした。
「おっ!佐藤の奴、何か歌うつもりだぞ」
「あはは、だけど音量はあんまり大きくしてほしくないかも…近所に響くと迷惑だし」
一応はみんなにも騒ぐのはいいけどと、その事は前もって言っておいたけど、
さてさて騒ぎ出したらちゃんと守ってくれるのか心配だよね。
そんな風に集まった部屋の前で、場を盛り上げるのが大好きなクラスメイト達が次々と、
歌ったり一芸とかしていく中で、私は横に熱い感触を感じたの!
それは真横に座る雄介君の体温でした、いつの間にか肩辺りが接触してたみたい。
感じる…大好きな男の子の感触を、なんか幸せかも…
「雄介君…んっ!?」
クチュッ…
「!あっ…んんっ!!?」
その時でした、突然に激しい感覚に襲われ、私は衝撃をうけてしまうの!
ビクッと震える身体、な…何?これって…まさか!
ひゃ…あっ!やだ…あ…弄られてる…うそぉ!!
その激しい感覚に、思わず吐息が漏れそうになってた…でもダメ!我慢しなきゃ…
みんないるのに…こんなの酷いよ、私は咄嗟に手で自分の口を塞ぎ、
この口の奥から漏れそうになる恥ずかしい声がを我慢する、
そうしなきゃいけないのは理由があるの…だって。
グニュッ…グジュッ…
「んんん~~~っ!!」
何とか踏ん張り必死に我慢しつつ、私は自分の非難する目を、その相手に向けてた…
その私の視線の先には向かいに座る人が一人、
周囲が楽しそうに騒ぐ中で一人独特な静かな空気に包まれてる影の薄いというか、
見た目は大人しい男子が居ました、彼はこっちを見ない…
でもクスッと微笑んでた、きっと私が恥辱をうけてるのを知ってるんだ!
そして何も関係ないフリをして楽しんでるのよ。
「んんんっ!!」
526:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:14:01 PL/SjhzH
ひゃぁぁ!!あ…またより力強く弄ってくる、指先が食い込んでるみたい!
このコタツの中で、彼が伸ばしてきた足の先が…私のスカートの内に忍び込み、
パンツの生地越しに股間部を弄ってきてたの!
や…あっ、敏感なとこをそんなに!!うぅっ!!
今…女の子二人がデュエットして歌ってる、だからみんなの目はそっちに集中してた、
おかげで幸いにも、私の異常にはバレてないみたいだけど…んっ!
声を我慢するのも辛いけど、平静を保つのも辛い…
すぐ横に雄介君だっているのに!気付かれちゃうよぉ!!
心臓のドキドキが止まらない、ますます加速していくみたい…
緊張と恥辱が私の鼓動を大きくさせていくの!
ジュブッ!
「~~~~~~~っ!!!!」
その瞬間!私はより力強く自分の手でおもいっきり口を塞ぎました、
だってそうしないと…絶対に声が出てたから。
心臓が一段とドキドキと高鳴った…顔も熱い、きっと真っ赤になってるかも…
だけども頭の中は白くなってた…一瞬で何もかも吹っ飛んでしまったようだったから。
危なかったか…私イっちゃった。
「今度は俺が歌うよ~イエェェイ!!!」
荒々しくなった息を整えてる時、まだみんなはカラオケに夢中になってたけど、
こんな所でイっちゃったんだ…すると雄介君が振り向き、私を見つめたの。
おかげでドキッとまた胸を鳴らしちゃってた。
「ん?どうした?何だかその…顔が赤いけど」
「え?えっとね…そのちょっとトイレに…」
「あっゴメン、みんな向こうに気がいってるし、今がチャンスだと思うよ」
「うん…」
雄介君、私がただトイレを我慢してただけだと思ってくれたみた。
そうだよね、まさかコタツの下であんな事をされてたなんて思わないだろうし…
私は静かにコタツから出ると、そのまま廊下に出てトイレに向かうの、
幸いに誰も入ってなくて、バタンとトイレのドアを閉め、座席に座る…
そして見ちゃったの、その穿いてた下着を脱いで…濡れてる、こんなにも…
あの時…沢渡君に弄られて濡らしちゃったんだ。
その事実に呆然となる…そして感じたの、その弄られた所がウズウズさせてるのを。
それから時間は経過し、パーティーは終わる…楽しんだみんなは、
もう終わりかと時間が経つのが早いと感じてたみたい、だけど私は…
ひたすらに緊張を続けてて、時間を長く感じてたのでした。
パーティーが終わると皆で協力し、後片付けを始める、
私も自分の家での事だし、食器を他の女子と一緒に洗ってた。
そして…洗いながらに思い出してたの、こうなってしまった始まりを。
一ヶ月前の放課後、私は帰ろうと自分の上履き入れの中を覗くと、
その靴の上に一通の手紙が入っていた、
それを見た瞬間にラブレターかと驚いちゃってたっけ、
でもまさか…あんな内容が書かれてたなんて!
それは私が用を足してる恥ずかしい写真と、倉庫への誘いだった。
そして僅か一時間も満たない時間が過ぎた頃、
その書かれていた待ち合わせの倉庫の中で私は…
乱れた制服を抱きかかえ、半裸でうずくまってたの…
527:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:14:32 PL/SjhzH
晒された股間のアソコからは赤い雫が垂れてて…
いつか大好きな雄介君に捧げたかった大切なのを…奪われちゃった。
そしてその日から、私にとっての学園生活は一変した、
いつもと変わらず表向きは友達と楽しい会話、
そして雄介君の前では胸が痛みつつも平然に接する事できてたし、
大して変わらないけども裏では…恥辱をほぼ毎日のように身に受け続けてたのでした。
もちろん嫌だった、でも…逆らえない。
もし逆らえば、雄介君に恥ずかしい写真だけじゃなくて、
私を辱めてた時に撮っていた映像まで見せるって言うのだから。
だから私は我慢し続けたの、どんな事を要求されても…
んっ…雄介君、きっと綺麗な身体だと思ってくれてると思う、
だけどもゴメンなさい…汚れちゃった。
「どうしたんだボーっとして?」
「え?あ…もうパーティーも終わりだなと思ってね」
あれから沢渡君が私に悪戯をする事は無かったけど、
でも内心ドキドキしてたからパーティーに集中できなかった。
「だけど俺達のはこれからだもんな」
「うん…」
そう…これから私達だけのクリスマスパーティーが始まる、
みんなが帰っていった後に、間をおいて雄介君は戻ってきて、
そして一夜を過ごすの…この家で二人っきりになって…
多分…ついに結ばれる事になると思う、今度こそ雄介君と…
大好きな人とセックスを…
心苦しいのはそんな嬉しい望んだ事を演技でしないといけない事でした、
だって私は初めてじゃないから…初めてだと思われないと!
「じゃあね和美」
「今日は場所を貸してくれてサンキューな佐倉!」
「またね~」
クラスメイトのみんなを玄関口で見送って、そして玄関を閉めます。
十数分後に雄介君が戻ってくるまで一人になったわけ、
今のうちに用意しとこうかな…そう思った時!
ガシッ
「はぁ…ひゃっ!」
「へへ…二人っきりだね佐倉さん」
「沢渡君…んぐっ!」
いや…あ!こんないきなりにキスしてくるなんて!
どっかに隠れていたのか実は帰っていなかった沢渡君は、
唐突に私の背後から抱きついてくると、そのまま唇を奪ったの!
んん~~っ!あ…沢渡君の大きな舌が強引に入り込んできてる!
やぁ…あっ…こんなに激しく口の中を掻き回されたら…
528:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:15:32 PL/SjhzH
「ん~えへ、キスだけでとろけた表情になっちゃってるね」
「!…あっ!いや…」
口が離れると、私と沢渡君の間には唾でできた橋ができてた、
唐突の出来事だったから頭の中が呆けちゃってたし…
だから直ぐには何で彼がここに居るのかを問えなかったのでした。
「えへへ…これから二人で楽しむ予定なんだろ?僕も混ぜてよ…その楽しみにさ」
「!?な…なんで…」
「へへ、男連中のその手の情報網を舐めないでよ、他の連中も気付いてたよ」
そ、そんな…んっ!!
沢渡君は唇をもう一回押し付けてくる、そして手を私の身体に絡めてくるの!
あっ!胸…触られてる、それにもう片方の手はスカートの中に入り込んでくる!
そしてそして…んっ!パ…パンツ越しに触れてくるの、さっき足で弄られてた所を…
「んんっ!あ…だ、ダメ…あっ!」
「へへ、こんなに濡らしておいて何を言ってるんだか、ほら」
「え…あっ!」
その股下から取り出してきた手は、べっとりと濡れてた…
恥ずかしい液まみれになった指を目の前に見せ付けてくるし!
「熱かったよ、佐倉ちゃんのおまんこさ」
「や、やだ…あぁ!!」
そしてまた、触れてくるの…ここを弄ってくる!
またグリグリって…んっ!しかも胸も…あぁ、揉んでるし!!
「富田の奴、佐倉さんがこんなにエッチな女の子とは思ってないだろうな」
「!?あ…お願い…今日は…んんっ!!」
「大丈夫、ちゃんと隠れておいてあげるよ」
「そうじゃなくて…んんっ!!」
やだ…あ!ダメ…私、翻弄されちゃってる!!
止めて欲しい筈なのに…こんなの嫌なのに…
快感が…そんな私の本心を麻痺させてしまってる!
「この一ヶ月ですっかりやらしく仕上がったな…んんっ!」
「あぁぁぁぁんっ!!!」
もう…駄目、またイっちゃう!
沢渡君にイカされちゃう…頭の中が霞んできて…あぁ!!
ピンポ──ン!
「!?」
突然に家の中に響く呼び鈴の音…
それは快楽に心酔してた私の意識を覚ますのに十分な音色でした。
近くの置き時計を見ると、もう約束の時間になってる事に気付かされたの!
つまり雄介君が帰ってきたわけです。
「じゃあ、僕はあっちに隠れてるよ、へへ…」
沢渡君は手を振って奥へと向かう、不安はあった…
だけども今は直ぐに出迎えないと、雄介君に変だと思われちゃうもん!
だから玄関に急ぐ…股間のとこに少し寂しさを感じながらに。
「寒かった?」
「はは、大丈夫だよ…和美こそ平気か?顔が赤いけども」
「え、うん…大丈夫だよ」
さっきのでまだ顔は赤かったみたい、でも雄介君は気にしてないみたい…
ホッとする私は、平然を装って台所に向かいました。
実はパーティーの準備をしつつ隠れてあるものを作ってたの。
だからそれを取りにいったのだけど、そこでまた彼は居たのでした。
「これが手作りのケーキか」
「う…うん…上手く出来てると思うんだけど」
「じゃあいただくよ」
雄介君は私が持ってきたケーキに、手にしたフォークの先を近づけさせてた。
529:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:16:03 PL/SjhzH
そのフォークでケーキを刺していく一つ一つの動きがゆっくりに感じる…
そしてそれが口に運び、口の中で味わう時には、緊張でとっても心臓が高鳴ったの。
「うん!美味しいよ」
「本当!?良かった…!」
私って料理が決して得意というわけじゃないから、
この日の為に勉強して練習も何回もしてたけれども、本当に美味しいのが出来上がったのか不安だった。
でも美味しいと、お世辞でも言ってくれてホッとして安堵するの、
胸が温かくなる…でも直ぐに冷める事になる、だって…
私の視線はもう一つのケーキに向けられてた、これを食べなきゃ…
私もフォークを持つなり、その自分で作ったケーキを口へ運ぼうとする、
ただ私のこのケーキは雄介君のとはちょっと違う、見た目は同じぽく見えるけども…
「どうしたんだ?俺の味覚を信じろよ」
「う、うん…」
それを口の中に入れる事を躊躇ってた、だけどもそのまま硬直するわけにいかず、
覚悟を決めてそれを口に運び、口を開けてパクッと…
「んっ…」
入れたと同時に口の中に広がるクリームの味と甘い香り…
そして続いて独特の生臭くて酸っぱい苦い粘々した感触のが広がっていく!
「んんっ!」
「!おいどうした?急にむせて…」
覚悟してたけど…でもやっぱりキツイかも、思わず顔が妙に歪んだみたい。
だから無理してでも彼の前で微笑むの。
「大丈夫…ちょっと気管に入っちゃったのかも」
「おいおい…落ち着いて食べないと、今日は時間あるんだからさ」
「うん…そうだよね」
まだケーキは一口だけしか食べてない、食べなきゃだめだよね…全部。
しかも味わってゆっくり食べなきゃ、大丈夫…上側にだけかけられてるだけだし。
でもやっぱり…キツイ、だってだってこの…ケーキは。
さっき台所に行った時に、沢渡君はこんなのを用意してたの、
私が作ったケーキの前で何かしてると思ったけども…
「こっちが和美ちゃんのケーキだよ、間違わないようにね」
「な…何で?」
「間違えて、そっちを彼氏に食べさせたらえらい事になるよ…だってさ」
「えっ!?」
意地悪そうな顔つきに嫌な予感はしてた、でも小声で耳打ちした内容に、
更にと絶句するの、だって…クリームに精液を混ぜたケーキって!
「和美ちゃんにはもう慣れた味だろ?この口でも何度味わったか」
「うぅ…」
今までのを走馬灯のように思い出す…確かにそう慣れてる、
もうこのドロドロした感触も、最初は吐きそうに何度もなったけども、
今はこうしてゴックンと、喉の奥へ飲み込めれるし。
でもこんな、ケーキと混ぜて…しかも雄介君の前で味わう事になるなんて。
私、今…目の前で彼氏じゃない人のを口にする彼女になってる…ごめんね。
そのまま食べながらに…外見は楽しく会話しながらに、
心の中で謝罪するの…口の中はケーキの甘さと濃い目の精子の味が充満してた。
ケーキを全て食べると、最後に紅茶で軽くうがいして飲み込むの、
これで大丈夫かな…臭いとかでバレないよね?
それが気になってか、私は雄介君と顔が接近しないように気をつけるようになってた。
そして…時間は流れる、特に何も無いままに…
530:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:16:38 PL/SjhzH
「なぁ、もう…夜遅くなったな」
「うん…パーティー自体も終わるの遅かったもんね」
「そろそろさ…その何というか」
「…そろそろ沸いたと思うの」
「え?」
「お風呂…先に入って、その…私は後で入るから」
「あ、あぁ!」
一緒に入るというのは、恥ずかしくて切り出せなかったけども…
これで意味は通じたと思うの、お風呂に入って体を綺麗にして、
そしてその後は…
「ねぇ、ここにバスタオルを置いておくから」
「あぁ!サンキュー!」
夢みたい…今更だけど、私の家に雄介君がいる、
しかも浴場で身体を洗ってるなんて…
ドキドキっと高鳴る胸の内、この後直ぐに私達は…さっき雄介君も一緒に寝ることになる
自分のベッドの上を整頓してからとっても緊張していたのでした。
するとそんな時…そんな夢心地な気分を台無しにする衝撃が起きたのでした!
「へへ…佐倉さん」
「えっ?」
ガシッ
「きゃっ!あ…沢渡君…」
浴場から出てくると突然に背中から沢渡君抱きかかえられてしまった、
そうだった…沢渡君がいるのに、何でそんな都合のいい事を考えてたんだろう、
一気に現実に引き戻されてしまった…この大きな手によって!
「ひゃぁっ!あ…」
「ほら、そんなに大きな声を出したらいけないだろう?」
「だ、だけど…んんっ!」
そんな事を言われても声を我慢するなんて難しいってば!
あ…敏感なお尻…揉んでる、あっ!こんな…パンツの中に手が入ってきて!
「ほら、またこんなに濡れてるじゃないか…我慢できるのかな?」
「そ、それは…あっ…だめ…」
この壁一枚向こうには雄介君が居るのに…そんなの関係ないように、
沢渡君は私を辱めだしていく!下着の中の手が…んっ!また一段と激しく動いてるよ!
「我慢って…あんっ!」
「これだけ弄られてできあがってるのに、我慢できるのかなって事さ」
「そんなの…んんっ!」
できるわけないじゃない!あぁ…雄介君居るのに、
直ぐそこに…居る、ほら…声だって聞こえちゃう程に!
「!そんなの…あっ!こんな所で…無理ぃ!!」
「こんな場所だからいいんだよ、ほら…ここも疼いてるだろう?」
「うぅ…!!!」
やだ…疼いてる、アソコ…何度も弄られて、イっちゃって…敏感になって!
欲しがってる…また心と裏切ってこの身体は、男の人のを求めてる!!
好きじゃない人のを…あ!またぁ…
「さぁ、素直に自分から言いなよ、欲しいんだろ?スッキリさせたいだろう?」
「うぅ…」
531:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:17:10 PL/SjhzH
必死に身体の欲求に抵抗する私…だけども、あっ!
疼きが止まらない、沢渡君は続けてグリグリ弄ってきてるし…
理性が薄れていく嫌なのに…やっちゃだめなのに…
「お、お願いもう…我慢が…」
「やっちゃっていいんだね?」
私は口で答える事ができませんでした、だけど頭はコックリと縦に頷いてたの、
それで沢渡君はニヤッと微笑み、私の穿いてる下着を掴み下ろしたのでした!
ズブゥゥゥゥ…
「あっ!入ってきてる…私の中に」
「へへ、いい絞まりだな」
後ろから突き上げてきて、そのまま晒した股間へと沢渡君はアレを迫らせてきて、
固く大きく不気味なのを挿入してきたの!
また入れられてる…今度は私の家の中で!
しかも…あぁ!居るのに…近くに大好きな人がいるのに、
こんな人のを、私は…大事なところで咥えこんでる…
罪悪感で胸がいっぱいだった…だけども、腰を動かして沢渡君がその固いのを、
奥へと突き入れていくと、私の頭の中からそんな切ない気持ちを払拭させてしまった!
下から溢れてくるのは快感…すっかり性行為に慣らされたこの身体は、
セックスの快楽にすっかり順応してたのよ!
「あぁ!!あ…あぁ…奥に…んんっ!」
「はは、びっちょりだな~いいよ、気持ちいい~!」
あんなに嫌だったのに…死ぬほどに辛かった筈なのに、
私もう…こんなに直ぐに心酔しちゃうなんて!悔しいよ…
だけどそんな悔しささえ掻き消されていくようでした、頭の中が霞んでいく…
「はぁ…あっ!あぁ!!」
口から漏れるのは、やらしい吐息と喘ぎ…
すると沢渡君は小声で耳打ちしてくるの。
「聞こえるか?彼氏の鼻歌がさ」
「あ…え?」
その囁きに再び我を取り戻し、耳に集中すると…本当だ聞こえる!
楽しそうに、お風呂場の中で歌ってる…
「楽しみにしてるんだろうな~彼女と初体験できるのを」
「あ…あぁ!!」
ごめんね、雄介君…わ、わたし…!
また罪悪感に胸が締め付けられていく、心苦しい…だけど!
深く力強い挿入感に、私はまた淫らな快楽に囚われていく!
「ごめん…なさい…あぁぁ!!!」
その相反する思いに苦しむ…でも変かも、
心は苦しい筈なのに、私…感じてる、普通にするよりも大きく感じる!
セックスの快楽がこんなに激しく感じちゃってるよぉ!!
「へへ…うぅ!!そろそろ出すよぉ…」
「え…あぁ!!!」
「いいだろう?早くしないとさ、出てくるよ…彼氏がさ」
その言葉にドキッとなる!そうだ…早く終わらせないと、お風呂から出てきちゃう、
見られちゃう…こんなやらしい私を!だけど…
「ダメ、中は…あぁ!!今日は…その…」
「何を今更…一昨日だってたっぷりと注いであげたのに」
「うぅ…だけど…」
532:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:17:42 PL/SjhzH
もう時期的にかなり危ないのに、沢渡君は私の中にかまわず射精した…
たっぷりと精子をかけるの!拭いても拭いても全然に出てくるのを収まらないくらいに!
また今日も出されちゃうの?本当に出来ちゃう…赤ちゃん…
それにそれに…今日はこれから雄介君と…
「どうせ風呂で洗い流すんだろ、じゃあ…さ」
「いやぁぁぁぁ!!!!」
ドクゥゥゥゥ!!!ビュクゥゥゥゥ!!!!
「うぅ!!おぉぉお…」
「あぁぁ!!あ…熱い…出てる、中に…いっぱい…」
今日もまた膣内に射精されちゃた、熱いの奥に入ってきてるのわかる…
こんなに出されちゃって、全部洗い流さなきゃ…うぅ!
雄介君にこんな汚いのを見せられないよぉ!!
バシャァァ───ン!!!
お風呂に漬かる私…先に上がった雄介君は私の部屋に行ってる、
だから今は自分ひとりで汚れた身体を洗ってた。
「またこんなに…」
拡がったままのアソコから溢れ出てきてるよ、白くて臭いのが…こんなに粘々してるし。
自分のその大事な所から溢れる精液という粘液を、必死に洗い流してた。
でも奥に…ずっと奥にはまだ残ってるみたい。
何とか溢れてくるのは収まったけども…綺麗にしとかないと。
だから必死に身体をゴシゴシと肌が赤くなるまでタオルで擦りつけてる、
臭くないように汚れを拭う為に…そしてそうする事である事を頭から払拭させようとしたの!
「私…何で満足しちゃったの?」
膣に出された時、私は…とっても心地良い満足感を感じてたみたいだった…
「雄介君…」
「和美…んっ」
そしてお風呂から上がり、私の部屋で雄介君と二人っきりになってから、
一つのベッドの上に寝転ぶと…始まったの、私達最初のエッチが…
「痛っ!あ…」
「だ、大丈夫か…ゆっくりするからさ」
「う、うん…大丈夫、平気だから…」
「心配しなくても優しくするよ」
「うん…」
挿入された時、私は表情を歪ませて痛がった…フリをした、
全然痛くないのに、初めての演技をしていく!
雄介君は真面目に真剣に、私と結ばれていくのに…私は演技していくの!
幸いにも、それとも不幸なのか余裕があったし、
あんなに望んだ時間なのに…楽しみだったのに、まるで心を酔わす快楽を感じないの。
私の身体で雄介君は気持ちよくなってるのは凄く嬉しいのに、私はどこか物足りなかった…
「だ、出すよ!うぅ!!!」
「あぁぁぁぁ!!!」
わざとらしい叫び、イケない…イケなかった…
雄介君は絶頂して荒々しい息してるのに、私は…静かに息をしてる。
「雄介君…寝ちゃった?」
その後しばらくして随分と静かだなと思ってら、寝息をたて先に雄介君は眠っちゃった…
何だか寝顔が凄く幸せそうだけども…
「ゴメンね…」
どうやら騙せ通す事ができたみたい…そう騙したのよ!
だから謝罪するの、この眠った雄介君に…するとその時、私の部屋のドアが静かに開いたの!
533:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:18:25 PL/SjhzH
「へへ、お楽しみだったよな」
「あ…」
「いい演技だったよ、きっと騙せれてるよ」
沢渡君…覗いてたの!?どうやら見てたかは分からないけれど、
隣の部屋からかで私達の様子を伺ってたみたいだったの!
雄介君がすっかり眠ってるのを見計らって部屋の中に入り込んでくる…
「だけど和美ちゃんは不満足みたいだね」
「そ、そんな事…」
「本当はもっと激しくしてほしかったんだろ?」
!?あ…心の内を見破られてるみたい、沢渡君は私が普段どんなエッチな事して乱れてるか知ってるから、
雄介君との初々しいセックスで満足できてないかが分かってるのよ。
だからといって認める事はできない、それで恥らった困った表情で黙り込んでしまうと、
沢渡君は私を抱きしめてきたの!ま…まさか…
「こ、ここで!?」
「いいだろう?それにあの程度じゃ満足できてないって…ここも疼いてるみたいだしさ」
「!?そんな事…あ!あ…」
やだ、また弄ってる…私のアソコに手を伸ばし、指先で内側に入れて掻き回してくる!
そんな事されたら…また私、翻弄されちゃう!エッチな気分になっちゃうよぉ!!
居るのに…今度は壁じゃない、この下に雄介君が居るのに!!
眠ってるけど居る…いつ目を覚ますかわからない、なのに!!
「ほら、喜んで咥えこんでるじゃないか、僕のちんぽをさ!」
「んあ!あぁ…そんなぁ!!」
私はそのまま沢渡君のを、また咥えこんでたの…さっき雄介君のを咥えてたアソコで!
やだぁ…あ…何故だろう、この身体は喜んで受け入れてるみたいでした、
雄介君のよりもこっちがいいと言ってるみたいに…
グチュッ…ジュブゥゥ…
「あっ!あぁ…んんっ!!!」
またキスされる…あの舌をたっぷり絡ませてくる激しいのをまた!
飲まされちゃうよ…沢渡君の汚い唾液を流し込まれて、
仕方なく飲むの…んっ…あぁ…
「何だかさ彼氏としてた時よりも悶えてるように見えるよ、うぅ!」
私…そんな事ない、嘘だぁ!と心の中で叫ぶの、
だけど身体は確かに激しく悶えてたの!あぁ…こ、こんなに勝手に腰も動いちゃってる!
「へへ…凄い乱れようはいいんだけどさ、あんまり騒ぐと…起きちゃうよ」
「え?あぁ!!」
「ほら、彼氏に見られちゃうよ…自分の彼女が喜んで股拡げて他の男とセックスしてるのをさ!」
「!!?」
雄介君は自分の上でこんな淫行が行われてるって知らずに、ただ静かに眠り続けてる…
その天井を見上げてる閉ざした目が、いつ開くか分からない…
このまま朝まで閉じたままとも限らないし…騒いでると目を開けちゃうかも!
そうなると見られちゃう…私が沢渡君に犯されてる光景を!
「うぅ!!また一段と締め付けて…すっげぇ…」
「あぁ!!ダメ…ダメなのに…あぁぁ!!」
なのに腰は止まらない、声も出ちゃう…もう我慢できない!!
私は現実を再認識しつつも、更に激しく乱れていくの、
快楽が激しく唸ってるように身体の中を流れていく…うぅ!!
飛び散る汗と、股の繋がった所から溢れるエッチな蜜…
それは雄介君の顔にもかかってた…あ…もう私!
「そろそろイキそう?じゃあ僕もまた出すよ」
「やぁ…あ、中は…あ…できちゃう、赤ちゃん…」
また沢渡君は私の中に射精しようとしてる!
さっきのは一応は洗い流せた…だけどあんな濃いのをまた注がれたら…
そう考えると私はドキドキって胸を高鳴らせてきてた…
534:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:20:05 PL/SjhzH
「いいじゃん、できても…避妊に失敗したっていって責任をとれるかもしれないし」
「そんな…あぁ!!」
「それにこっちは…うっ!へへ絞ってきて、催促してるよ…膣出しを!」
「嘘ぉ!!あぁぁ!!!も…もぅ!」
ドクゥゥゥゥゥゥ────!!!
また頭の中が真っ白になって…お腹の中で熱いのが注がれていく、
精液が…注がれてる、またこんなにたっぷり出されて入り込んでるの。
胎内を…子宮を白く染めさせるみたいに…
「はぁはぁ…うぅ、絞ってる…ほらよく見せてあげなよ彼氏に」
「え…あぁ…見ちゃだめぇ…雄介君…」
雄介君は眠ってる…だけどその目は少し開いてるように見えた、
あぁ見られてる!沢渡君の精液を飲み込む私のアソコを!
「うぉぉ!!また一段と…じゃあこのまま二回戦しようか?」
「えぇ…!そ、そんな…あぁぁ!!!」
出したばかりだと言うのに、沢渡君のは萎えない…それどころか大きくなってるような!
そして動くの…その挿入されるところを雄介君に見せ付けるようにして!
「もっともっとたっぷり出して、サンタがプレゼントしやすいようにしてあげるからね」
「あぁぁん!!あ…えっ…?」
「赤ちゃんをさ…へへ、彼氏とのじゃない僕との子さ!」
笑えないよ…それ、だけど私は…すっかり快楽に心まで酔わされてたようでした。
雄介君の顔がエッチな蜜と、溢れ零れた沢渡君の精液の雫まみれになっても、
ひたすらに狂ったように乱れ悶え続けてたし…壊れちゃってたかもね。
そして…また出され続けるの、この胎内に白いのを…
雄介君の白いのは入ってない…そこにゴムに包まれゴミ箱の中にあるから。
雄介君はちゃんとゴムして避妊してくれてたんだ、沢渡君と違って…なのに、
私はそんな心優しいエッチよりも、こっちの恥辱にまみれた方を楽しんでました。
「ねぇ、こういうの気に入ったんじゃないか?」
「え…」
「好きな彼氏の前で犯されるのを楽しんでたようにしか見えなかったよ」
「そんな…わけ、んっ!!」
これで何回目のキスだろう…最後の〆にと唇を奪われた私だけど、
その身体はすっかり沢渡君の匂いに染まってた。
ふと思うの、沢渡君を心で選んでくれなくても、この身体は…
沢渡君のモノになってしまってるのじゃないかって。
いやそれどころか今は…エッチしてた間は心もすでに…
そんな事ないよね…雄介君、私…脅迫されてるから仕方なくだよ、
あなた以外の人に、こんな事するの…仕方なくなんだから!
キスでまた頭を酔わされつつ、私はそう自分の心の中で囁いてた…それは願いでした。
「じゃあまた学校でね」
「おう!」
次の日の朝…雄介君は午後から用もあるらしくて、早めに帰ることになったの。
玄関で見送った私はホッと溜息をつく、すると玄関を閉ざした時に沢渡君が奥から出てきたの。
「彼氏は帰ったんだな」
「うん…」
「そうか、じゃあさ…」
「きゃっ!んくっ!!」
沢渡君は咄嗟にまた唇を重ねてくる、んっ…私すんなり唇を奪われ易くなってるみたい、
そしてまた何か企んでるのがまる分かりの表情をすると、また驚くことを言うの!
「そ、外で?!」
「いい天気だしさ、外で夜の続きをしようよ」
「ダメ…あ…外でなんて!」
外だなんて…学校でも屋上とかでしたけども、人が来ないあの場所でも、
あんなに恥ずかしかったのに…今度はいつ人が来るかどうかも分からない場所でするなんて!
535:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:20:47 PL/SjhzH
「近くに公園あっただろ?大丈夫だよ…木々の陰ですればバレないよ」
「そ、そんな事を言っても…」
夜じゃない、今は朝…余計に見つかり易いのに!
彼はまるでそのスリルを楽しみたいかのようでした、幾らなんでも問題ありすぎよ!
でも…そんな場所でしたら、私…
胸がドキドキっと高鳴っていく、ダメ…またエッチな気持ちが高まっていく!
「もしも僕の願いを聞いてくれたらさ…これを渡すよ」
「え?」
沢渡君がポケットから取り出したのは、写真でした…あれは用を足してる所、
最初に脅迫された時の写真!?
「どう?せめてこれは佐倉さんに渡してあげるからさ…ふふ」
もうこれはいらないかのような扱い、確かにそれはもう今更かもしれない…だけど、
このほとんど折れかけてた理性をぽっきりと折るのに十分な材料だったの!
「わ…わかった、外でエッチを…沢渡君とセックスす…」
バタンッ!!!
「雄介君!?」
「なっ!!?」
「沢渡!てめぇ…何をしてやがる!!」
バキィィッ!!!
それはほんの数秒の出来事だったように感じました、
まさか…彼が戻ってくるんなんて…
雄介君は置き忘れた携帯を取りに戻ってきて、そして見たの…
嫌がる私を強引に誘う沢渡君という光景を!
そして脅迫の材料の写真も見てしまい、私が襲われそうになってると思い込んだのでした。
…そういう事にしたの、本当の事は誤魔化した…言えるわけないし。
でもその後、もう沢渡君に辱められる事はなくなったわ、あれから彼が私に接触してくる事が無くなったのだもん。
雄介君にバレたから距離を置くことにしたみたいで、だからこれでとりあえず解決した事になったわけ、
そう思った…実際にそうだし、だけどね…あたしの中で何かポックリと穴が開いてたの。
クリスマスが過ぎても、あんな事があっても雄介君とは楽しく幸せに付き合ってるのに、
それなのに空しい…物足りない…
そんな日が続いてた…続いた、だからね…決心しちゃったのでした。
あれから一年…またクリスマスが近づいてる、そしてもう雄介君とはデートの約束をしてたの。
そんなクリスマス前の日、私はある男の子の部屋に来てた。
「さぁ、カメラの準備はできたよ、へへ…始めようか」
「うん…あっ…」
536:ROCO ◆VpKHzOu04Y
07/12/26 17:21:24 PL/SjhzH
ズブッと大きなおちんちんが挿入されていく、私のおまんこを拡げて奥に入っちゃう!
この感覚…好き、繋がっちゃったよぉ!
「ほら、カメラが回ってるよ台詞台詞!」
「あ…うん、あの…見えてますか?雄介君…」
愛する男性の名前をカメラに向けて呼びかける私…
向こうにはモニターも置かれてて、そのカメラに映る私の姿も見えてる、
やらしい…あんなに下の口が涎を垂らし咥えこんでるよ~!
「雄介君ごめんなさい、私ね…好きな人の前で犯されるのが好きなの」
そして私は自分の趣向を正直に告白するの、今もイメージしてるし…
このカメラの向こうで自分の姿を見てる、あの人の事を…
「だから…あっ、あなたと付き合ってる時…こっそりと他の人とも関係を持てってたの!」
こんな事を聞かされて、彼はどう思うだろう…絶望する?悪い冗談だと思う?
そう…普通は冗談だと思うよね、だからあえて犯されながら告白するの!
これが本当の私なんだって…知ってもらう為に。
「私は変態です…あなたの彼女なのに、私…違う人の奴隷になっちゃってたの!あぁ…違うかな?だって…」
いつのまにか私の頬に涙が垂れてた…泣いてるの、哀しいから…だって本当に好きだったから!
「私…せっかく解放してもらえたのに、今度は…あっ、自分から望んだの…彼との関係を!」
それなのに私は…また彼に恥辱を与えてもらう日々を選んで求めてしまった、
愛してないのに…その筈なのに肉体関係を続ける事を選んだの!
自分の心が…本当の心を満足させる為にね。
「ゴメンね…そしてサヨウナラ…もうこんな関係を続けるのを止める為に、今日…告白しました」
でもそんな生活も終わらせる、終わらせないとダメ…だって
「私…彼を、沢渡君を…選びます、もうあの人だけの彼女になります…えへへ、今も雄介君の事が好きなのにね」
後ろから彼がある物を手渡してくる、それを持つと…カメラがズームしてきて、
手に持ったそれを大きくモニターに映したの!
それは…妊娠検査薬でした。
「見て…わかる?これ…この間に使ったのだけど、陽性なの…判定が…」
陽性…つまりそれは妊娠したという証拠だったの、
ちなみにこれ一回じゃなく、何回かしたよ…でも結果は一緒。
あれから何回もヤリ続けたし…当然だよね。
「私の中に、沢渡君の赤ちゃんがいるの…だからゴメンね」
「心配しなくても、僕がちゃんと和美ちゃんを幸せにしてあげるからね!」
ここでようやく沢渡君が声を出す、そして…腰の動きを加速させるの!
あぁ、気持ちいい…子宮を突きまくってるよ!赤ちゃん…驚いちゃう!
「僕にはお前には満足させられなかった彼女を、こんなに喜ばせれるんだからな」
「ひゃぁ!!あ…気持ちいい…いいの!雄介君…私…気持ちいいよ~!!」
私…きっと彼に、今まで見せた事の無い、やらしい表情を見せてる、
うん見せてあげる…本当の私を全て!!
「よ、予告しとこうか…はぁはぁ…今度は野外でボテ腹の和美ちゃんを徹底的に犯してる映像を送るよ!」
「あぁぁ!!あ…いい…雄介君、もう私との関係は終わりになると思うけど…ん…私はずっと愛してるよ」
「あぁ、愛してもらってもらえ!その方が…和美は余計に興奮して楽しめるんだからさ!」
「あぁぁぁぁ─────!!!!」
そして…私の中に熱いのが弾け、ドロドロに白い精液を溢れさせてる痴態を映像に収めたの。
後はDVDに映像を納めてもらって、それを手渡すの今度の最後のクリスマスのデートで…
雄介君…さ・よ・う・な・ら…
【おしまい】
537:名無しさん@ピンキー
07/12/26 18:38:48 4tLfmTqw
ROCOさんGJ!
そしてage
538:名無しさん@ピンキー
07/12/27 06:09:20 wnjI+2mU
うおっ、久しぶり
ROCO氏GJ!!
あいかわらず殺意涌くほどビッチなヒロインだぜ
539:名無しさん@ピンキー
07/12/28 06:25:20 fDckCFSA
ROCOサンタさん少し遅れたクリスマスプレゼントありがとう。
GJ!
540:名無しさん@ピンキー
07/12/29 01:10:26 FYP/N4Ai
GJ!
相変わらず、むかつくビッチ書くのが最高にうまいな
お年玉もよろしく~!
541:弟の願い事2
07/12/29 21:24:49 GtS8rGyp
「あっ……いいっ…いいっ…いいよっ…誠司君」
吉岡秀雄は弟の誠司の部屋の前で立ち尽くしていた。
弟に話があると呼ばれて秀雄がやってきたところ二人は交わっていたのだ。
彼の恋人の安岡恵里沙(いや今は彼女の母が父と結婚しているということになっているから吉岡恵理沙というべきか)がそこにいた。
四つんばいになり獣のような格好でこちらを向いて。
そして、誠司は背後から恵理沙を貫いている。
恵里沙は全く抵抗せずに誠司の行為を受け入れている。
むしろ、彼が腰を動かせば動かすほどに喘ぎ声をあげる。
誠司がこちらに顔を向ける。
「ほら、『元』恋人の兄ちゃんが見てるよ、気持ちいいよね?」
『元』という言葉に力を入れて、誠司は言う。
誠司が腰の動きを激しくする。
「ああん…やっ…違っ……言わないでっ…ああん…ああっ……あん……あん」
2人とも秀雄の目の前で行為を続ける。
淫らな交わりを。
しかし、恵理沙を貫いた状態で唐突に誠司が動きを止める。
彼女が不審を込めて誠司を振り返る。
「嘘ついたらだめだよ、恵理沙お姉ちゃん…こんなにキツク締め付けてさ、兄ちゃんに見られて興奮してるの?」
笑みを浮かべながら誠司が問う。
「ち、違…そうじゃないの…誠司君」
恵理沙が泣き出しそうな表情で誠司になる。
なおも笑みを浮かべつつ、誠司が続ける。
「じゃあ、兄ちゃんの前だし、もうやめた方がいいか…」
そういって、己の肉棒を引き抜こうとする誠司。
「だ、だめ、誠司君…抜かないで」
恵理沙が必死に懇願する。
その懇願に意地の悪い笑みを誠司は浮かべる。
「だって、興奮してないんでしょ…お姉ちゃんはさ…」
「し、してる…してるの…私」
「兄ちゃんに見られながらしてるのに?」
「そう、そうなの…私…私は…」
二人は秀雄を前にしながら、まるで彼がいないかのようにやり取りする。
秀雄はどうしても体を動かすことができない。
(何なんだよ!どうして動かないんだ!)
秀雄は怒りと屈辱に黙って耐えるしかなかった。
「言ってごらん」
優しく笑みを浮かべながら誠司は言う。
「えっ…?」
不思議そうな表情になる恵理沙。
「兄ちゃんに見られながらするのが興奮するって。欲情してるって」
その台詞にためらいを見せる恵理沙。
542:弟の願い事2
07/12/29 21:27:19 GtS8rGyp
再び肉棒を引き抜こうとする誠司。
「じゃあ、やめよっか」
「言う、言うの、だからやめないで!」
誠司を止めようとそんな台詞を口走る恵理沙。
沈黙が降りる。
やがて。
「わ、私…秀雄に、秀雄に見られながら…Hすると…興奮するの…私…よ、欲情してる…」
たどたどしく羞恥に顔を染めながら恵理沙は言う。
恋人として屈辱的な台詞を目の前で言われても秀雄は何もできない。
それでも、誠司は動かない。
「誠司君…?」
四つんばいのまま後ろを見やる恵理沙。
「兄ちゃんと向かい合ってるんだからさ、ちゃんと兄ちゃんのこと見て言わなきゃ駄目だよ」
「そ、そんな…」
誠司の言葉に恵理沙はショックを受ける。
それでも恵理沙は再び口を開く。
その瞳をしっかりと秀雄に見据えながら。
「私ね、秀雄に見られながら誠司君とHするとすごく興奮するの…だから、誠司君お願い…」
まるで秀雄に語りかけるように言葉を続ける恵理沙。
秀雄は体をブルブルと震わせることしか出来ない。
「よく言えたね、お姉ちゃん!」
そう言って誠司は腰で恵理沙を突き始める
「あっ……ああっ……ああっ……いいのっ…ああん…私……ああっ」…ああっ…はぁん」
両手で体を支えられなくなった恵理沙は手をついて、上半身で体を支える姿勢になる。
自然と尻を誠司に突き出す格好となる。
(こいつら…!)
秀雄は殺意が湧いてくるがどうしても体が動かない。
(くそっ)
自らは体を動かせずにいるのに、2人は交わり続けている。
「これだけさ、見せ付ければ、兄ちゃんも諦めるよねっ」
激しい突きを入れながら誠司が笑う。
ククッと嘲りを込めて。
貫かれている恵里沙と目が合う。
そこにあるのは欲情。
秀雄を裏切ったことに対する罪悪感の欠片もない。
「ああん……秀雄ぉ……許してぇ…ああっ…はぁん……ああん…ああっ」
恵里沙は口先だけの謝罪の言葉を快楽の中で発する。
もちろん、秀雄は許す気になどなれない。
彼女は快楽に身をゆだねる雌となっているのだから。
543:弟の願い事2
07/12/29 21:29:11 GtS8rGyp
(ち、ちくしょう…)
「くっ…お姉ちゃん、出すよ!」
「ああっ……あぁん…はぁん……誠司君の…誠司君の頂戴!」
2人は絶頂を迎える。
誠司は肉棒を引き抜き恵理沙の横に寝そべる。
愛おしそうに互いを見詰め合う。
もはや、秀雄など2人にとっていないも同然の人間だった。
「とっても良かったよ…恵里沙お姉ちゃん」
うっとりと誠司が恵里沙を見つめる。
「私も…」
恵里沙は恥ずかしそうにしながら頷く。
誠司はそんな恵里沙の頭を優しく撫でる。
「お姉ちゃん、お願い…」
誠司は恵里沙を見つめながらそんなことを言い始める。
秀雄には何のことだか見当もつかない。
「うん、分かったよ。誠司君」
そう言って恵里沙は誠司の様々なものが付着した肉棒を丁寧に舐め始める。
丁寧に、丁寧に。
大切なものを扱うように。
「うう…ありがとう、お姉ちゃん」
恵里沙の与える刺激に声をあげながら、誠司は感謝の言葉を言う。
誠司は目をつむり時折うめき声をあげて、恵里沙の奉仕を受ける。
と、誠司は初めて秀雄に気づいたような顔をしてにっこり笑った。
「ありがとう、兄ちゃん」
誠司がお礼を言い出した。
一体、何を考えているのだ。
怒りと不審に駆られる秀雄。
「兄ちゃんに見られてる時にするとね、恵里沙お姉ちゃんの中がギュッてなってすごく良かったんだ」
あまりの言い草に自分の耳がおかしくなったのかとすら秀雄は思った。
これではまるで自分は誠司の快楽を高めるための道具だ。
屈辱と怒りで体が震える。
「恵里沙お姉ちゃんも良かったよね?」
未だに誠司の肉棒を丁寧に舐めている恵里沙に目を向けて言う。
恵里沙は誠司の肉棒から舌を離し、ためらいながらも頷く。
「ほら、兄ちゃんにお礼言わなきゃ」
「…ありがとう秀雄…あのね、あなたのおかげでとっても…気持ち良かったわ」
544:弟の願い事2
07/12/29 21:31:24 GtS8rGyp
恥ずかしそうに笑みを浮かべて恵理沙は言う。
体は動かせないが、秀雄の心は悲鳴をあげていた。
(何なんだよ…!こいつら俺に恨みでもあるのかよ!)
「でもさ、これで兄ちゃんがどんな馬鹿でも分かってくれたよね」
笑顔で語りかけてくる誠司。
今度は何を言うつもりなのだ。
「恵里沙お姉ちゃんは僕のものだから。兄ちゃんは諦めてね」
「ごめんなさい…秀雄。私、もうあなたとはだめなの…誠司君はとっても可愛いし、こんなに気持ちよくしてくれるから…」
ごめんなさい、ともう一度笑顔を浮かべながら繰り返す恵里沙。
秀雄の体がわなわなと震える。
「兄ちゃん、邪魔だからあっち行ってよ。今度は二人きりでしたいんだ。
あっ、でもまた後で呼ぶかもしれないから、それまでどっか行ってていいよ」
「そうね…秀雄。私たち二人きりになりたいの…だからお願い」
2人は冷酷な台詞を秀雄に叩きつける。
自分はここまでの仕打ちをされなければいけないことをしたのだろうか?
秀雄はそう自問して即座に否と自答する。
この2人のクズどもが悪い。
憎しみに心を焼かれながらそう結論を出す秀雄。
「今度は2人だけで誰にも邪魔されずにしようね…」
胸を触りながら誠司が恵里沙に囁く。
「あん…もう、誠司君ったら…」
2人で顔を寄せ合いクスクスと楽しそうに笑う。
その笑顔すら秀雄を馬鹿にしたものと感じる。
「ふざけるな!」
そこで目が覚めた。
「はぁ、はぁ」
何と言う夢を見たのだろう。
もちろん夢だ。
まだ8歳の弟があんなことをするはずが無い。
しかし、誠司のことを考えると胸がムカつく。
時計を見るとまだ午前3時。
夢の内容が心に焼きついている。
誠司も恵里沙も寝ているはずだ。
そのはずなのだ。
こんな時間に起きているなどあり得ない。
それに、恵理沙にも平手で叩いたことを何度も謝った。
彼女も許してくれたはずなのだ。
545:弟の願い事2
07/12/29 21:33:38 GtS8rGyp
しかし、一度疑惑が生じるとどうしても打ち消せない。
あり得ないことでも、疑いが消えない。
思えば恵里沙がサンタクロースなどということもあり得ないことだった。
そして、弟の願いを叶えるために、秀雄の家に居る事も。
そう思うといても立ってもいられなくなる。
いつの間にか秀雄は恵理沙の部屋の前に立っていた。
寒さに震えながら、聞き耳を立てる。
何の音も聞こえない。
…思い違いかもしれない。
いや、自分の目で確かめなければならない。
秀雄は自分の中に次々と浮かび続ける妄想を断ち切るためにドアを開ける。
キィと微かな音を立てて部屋に入る。
ランプの淡い明かりが部屋を浮かび上がらせている。
そこにいるのは恵理沙。
安らかな表情で眠りについている。
彼女は一人だ。
そんな当たり前のことなのに、秀雄は安堵のあまり涙を流しそうになる。
その安らかな寝顔に愛おしさがこみ上げてくる。
彼女は今、眠っている。
今ならば、キスできるのではないか。
本当の恋人である自分がキスするのだ、何の問題がある。
秀雄はそう思い、彼女の顔にそっと自分の顔を近づける。
だが、あと少しというところで、バンッと恵理沙から弾き飛ばされる。
「うぐあっ」
ドタンと音を立てて倒れる秀雄。
その物音に恵理沙が「ん」と目を開ける。
そして、目を開けた恵理沙の前には不審な人影。
「き、きゃああああああああ!」
恵理沙が叫ぶ。
秀雄は彼女の悲鳴に焦りと同時に憤りも覚える。
確かに、こんな時間に恵理沙の部屋に入ったのは悪かった。
だが、なぜ悲鳴をあげられなければならないのか。
「どうしたの?恵理沙お姉ちゃん…」
誠司が声に気づいてやってきたのだ。
まだ、意識がはっきりしていないようで、目をこすりながら眠そうにしている。
「勝手に人の部屋に入って来ないでよ、馬鹿!」
時計を見て時刻を知った恵理沙が怒鳴った。
その声に誠司がビクッと体を震わせる。
546:弟の願い事2
07/12/29 21:36:16 GtS8rGyp
秀雄も驚いたが、同時に誠司の様子にざまを見ろと思った。
「ご、ごめんなさい…僕…僕…」
涙声になる誠司。
恵理沙はそんな誠司に慌てて駆け寄る。
「違うのよ誠司君。あなたに言ったんじゃないの。だから泣かなくていいのよ」
「うう…僕ね、恵理沙お姉ちゃんが心配で、だからね」
しゃくりあげながら誠司が言う。
恵理沙は誠司を抱きしめて優しい声をかける。
「ありがとうね、誠司君。私のために来てくれたんだよね?」
自分に怒鳴ったのか。
恵理沙の台詞の意味を理解する秀雄。
二人を止められない。
今割り込んだら、恵理沙の怒りに油を注ぐことになる。
だから、秀雄は二人を見ることしか出来なかった。
「うん…うん…」
恵理沙は誠司のことを優しくなでながらあやす。
やがて誠司が落ち着きを取り戻す。
「誠司君、ありがとうね…これはお礼よ」
そう言って淡いオレンジの光の下。
恵理沙は誠司の頬にキスをした。
「あ…あ…」
呆然とする誠司。
恵理沙はにっこりと誠司に笑う。
「私はもう大丈夫よ…お休みなさい誠司君」
「う…うん…お休みなさい…お姉ちゃん」
ぼんやりとした声で誠司は挨拶を返して部屋から出て行った。
秀雄は気の狂いそうな思いだった。
夢で見た淫らな交わりよりも先ほどのキスは彼の心を乱した。
性的なものは微塵も感じさせなかったが、恵理沙は優しい表情を誠司に向けていた。
自分にではなく。
それに二人の親密さは嫌になるほど伝わってくる。
まるで秀雄に見せ付けているようだった。
「何でこんな時間にいたの、秀雄」
いつの間にか恵理沙がこちらを向いていた。
その冷たい声には押さえきれない苛立ちと不審があった。
「し、心配だったんだ」
何と言えばいいかわからない。
それでも、夜中にやって来た理由を話そうと彼の中の焦りを言葉にしようとした。
「心配?」
訳がわからないと言った風に恵理沙が言う。
どうして恵理沙は分かってくれないのだろう。
547:弟の願い事2
07/12/29 21:38:15 GtS8rGyp
秀雄は切実だが身勝手な想いを抱く。
なぜ、自分の苦しみを理解してくれないのだ。
「お前と、誠司が…二人でいないか」
「こんな時間に?」
恵理沙の声に含まれる不審が強まる。
当然だろう。
8歳の少年がこんな時間に起きているなどありはしない。
焦りからだろうか、秀雄は自分の不安を言語にできない。
ふと、恵理沙の声が優しくなる。
「ねえ…秀雄、正直に言って。あなたも男の子だから、その、そういうことをしたいって気持ちもあるのは分かるの…だからね」
恵理沙は分かってくれない。
秀雄は絶望した。
彼女はは秀雄が夜這いしにきたと思っているのだ。
「違う、そんなんじゃない。俺はお前が誠司と二人きりになるのが不安で…だから」
「どうして正直にいってくれないの?」
何とか理解してもらおうと言葉を探す秀雄を恵理沙は悲しそうな声で遮る。
「もう、出てって」
その言葉は彼女の拒絶の言葉。
今は何を行っても無駄だ。
秀雄はそう思った。
「お休み」
「…お休みなさい、秀雄」
返事があったことだけが秀雄にとっての救いだった。
恵理沙は朝から機嫌が悪かった。
秀雄が夜中の三時に自分の部屋に夜這いに来たのだ。
彼は「心配なんだ」「不安だ」などと訳の分からないことを繰り返すばかりで話にならなかった。
それに、まだ小さな誠司をも起こしてしまったことに秀雄は特に気にした様子もなかった。
自分は誠司を傷つけてしまった。
そのことを思うと恵理沙の胸は痛む。
思わず秀雄を怒鳴りつけた時に、たまたま誠司が部屋に来てしまったのだ。
彼はその幼い表情に涙を溜めていた。
恵理沙を心配してきてくれたというのに。
そうだというのに秀雄はふざけた言葉しか言わない。
結局、恵理沙の母と秀雄の父は起きて来なかった。
そのためこのことは話していない。
秀雄の記憶を操作しなかったのは間違いかもしれない。
恵理沙はそんなことを思う。
だが、彼女にはできなかったのだ。
548:弟の願い事2
07/12/29 21:40:23 GtS8rGyp
秀雄の記憶を操作したら、秀雄は恵理沙と恋人同士であることも忘れてしまう。
そうしたら、秀雄は他の女の子と付き合いだしてしまうかもしれない。
そう思って、恵理沙は秀雄の記憶をそのままにした。
それに、恵理沙がサンタクロースだと告白した時に秀雄は変わらずに「大好きだよ!」と言ってくれた。
だからこそ秀雄を信じたのに。
自分は間違っていたのだろうか。
恵理沙はそう自問する。
間違っていないはずだ。
彼女は自分に言い聞かせる。
今までも秀雄とは喧嘩したが全て仲直りした。
だから今回も大丈夫なはずだ。
「おはよう、恵理沙お姉ちゃん」
誠司の挨拶が恵理沙の思考を中断する。
「おはよう誠司君」
笑顔で挨拶する。
どうやら、誠司は大丈夫なようだ。
彼を見ていると心が安らぐ。
無邪気に自分を慕う少年。
どうして、秀雄は自分の弟の素晴らしさに気づかないのだろう?
「ねえ、お姉ちゃん」
「何、誠司君?」
誠司は恥ずかしがって「ええっと」「ううん」と言葉を探している。
そんな誠司を恵理沙は可愛らしいと思う。
弟とはこのような感じなのだろうか。
「キス…して」
真っ赤になって小声で言う誠司。
その言葉に恵理沙は一瞬驚く。
すぐ笑顔になる。
「いいわよ」
そう言って彼女は誠司の頬にキスをする。
誠司はキスすると「えへへー」と嬉しそうに笑った。
自分は誠司を傷つけてしまった。
だから、このくらいの願いは叶えよう。
それに一応は「恋人」なのだ。
「お姉ちゃん、大好き!」
549:弟の願い事2
07/12/29 21:42:26 GtS8rGyp
(私もあなたのことは大好きよ)
おそらく、誠司の「大好き」とは異なるが。
誠司は恵理沙に抱きつく。
彼女もまた誠司を優しく抱きしめ返す。
仲の良い姉弟といった微笑ましい光景だった。
恵理沙の母と秀雄の父もニコニコと見守っている。
暖かい家族の団欒といった光景だった。
ただ一人、秀雄を除き。
彼は暖かい笑顔に包まれた家族の中で独り、孤独に震えていた。
(何なんだよ、どうしてあいつらだけ…)
秀雄は苛立ちや怒り、不安など様々なものを抱えながら、一年を終えようとしていた。
おしまい
550:名無しさん@ピンキー
07/12/29 22:59:09 qXACku+E
素晴らしくGJ!!
続きがすげえ気になる
551:名無しさん@ピンキー
07/12/29 23:36:12 tdkSoeQG
神キター!
完結まで超期待してます!
552:名無しさん@ピンキー
07/12/29 23:49:25 ebrC85/4
うわあああまさに神キター。
前半読んでるときには手が震えておりました。
1年後は9歳と15歳か…あああドキドキする。
553:名無しさん@ピンキー
07/12/30 12:47:13 Ds5ypSNv
恋人?の方も、かなり身勝手というか、頭の中がお花畑だねw
554:名無しさん@ピンキー
07/12/30 17:04:12 SposH4Bv
だが、それがいい!
555:名無しさん@ピンキー
07/12/30 23:53:55 1EdcEQ1a
他の女と付き合うんじゃ、と考えてる時点で信じてないよなww
しかし彼女の方もいつまで続けるんだか、続きが気になります。
556:名無しさん@ピンキー
07/12/31 09:04:31 N1TkVs0m
今日は夢の日(;´Д`)
URLリンク(www.jumbo-takarakuji.jp)
557:名無しさん@ピンキー
07/12/31 13:18:28 OPXoswPt
それは、宝くじ当たった冴えない男に寝取られる話が見たいということか。
俺も見たい。
558:名無しさん@ピンキー
07/12/31 17:16:36 LNXB7ulR
働かなくなった男に魅力がなくなり別れるのは
一般のストーリー。
むしろ宝くじのあたった働かない男に
汗水流し働く真面目だが恋人にあう時間のとれない男が
恋人を寝とられるのが、寝とられ界ストーリーかと。
反論は許可する。
559:名無しさん@ピンキー
07/12/31 23:59:40 ceLkqtfe
来年も良作に恵まれますように。
560:名無しさん@ピンキー
08/01/01 00:21:58 r+3UhdEs
バン、パン!
>>561の彼女が別の男に姫はじめされてますように。
パン、パン!
…イイッ!
561:名無しさん@ピンキー
08/01/01 02:41:52 /q95Hz4d
ちょっ!!今さっき別れて帰ってきたところなのに!
562:名無しさん@ピンキー
08/01/01 06:28:01 Q7ZiWeKM
彼女いない・・・orz
いいもん、寝取ってやるもん!
563:名無しさん@ピンキー
08/01/01 15:06:03 0rEJL3a9
>弟の願い事
私は弟の恋人だから、キスもセックスもさせないけど、あなたは他の娘を見ないでね。
って、とことん自己中な女だな。さらに、弟を苛めるあなたなんて見損なったわ!とかw
だがそれがいい!続きを期待しております。
564:弟の願い事3
08/01/01 15:48:22 3eJ0E1kB
吉岡秀雄にとって、昨年を思い出すと期間をクリスマスイブまでに区切るのならば、良いものであったといえる。
だが、クリスマス以降の1週間を考えるとそれまでの358日のプラスをひっくり返してしまうほどに悪いものだった。
始まりは何だったのか。
恵理沙がサンタクロースだと告白したことだろうか。
弟の誠司がサンタクロースへのお願いに「恵理沙と恋人になりたい」と願ったことだろうか。
それとも自分が恵理沙を好きになったことだろうか。
自問しても分からない。
ただ、弟の願いが叶い秀雄と恵理沙が引き離され、彼女が弟の恋人になってしまったということだけは確かなようだ。
誠司はまだ8歳なので恋人といっても何をするのか具体的なイメージなどない。
ただ、恵理沙と少しでも長く一緒にいたいと思っていたのは確かなようではあった。
そのために恵理沙は秀雄たちと一緒に住んでいる。
恵理沙と同居できるのだから秀雄としても最初は喜んだが、そんなものは秀雄の思い過ごしだった。
誠司の恋人として一緒にいるために恵理沙とキスができなくなってしまったのだ。
恵理沙とのキス。
最初で最後のそれはクリスマスイブだった。
どんなものだったろう。
ほんの1週間ほど前のことなのに思い出せない。
同じ家に住みながら恵理沙との距離がかえって離れてしまったように秀雄には思える。
今の秀雄は誠司と恵理沙が親密になっていくのを同じ家に住みながら見ていることしかできない。
(畜生、どうして俺がこんな目に遭わないといけないんだ)
そして、最近は恵理沙との諍いが増えている。
誠司のせいによる諍いだというのに恵理沙はことごとく誠司をかばうのも秀雄にとっては不満であった。
秀雄は最も最近に起きた諍いを思い出す。
12月31日。
秀雄たち一家は家で正月を迎える準備をしていた。
本来は恵理沙と共に正月を迎えるのだから秀雄は喜ぶべきところであった。
しかし。
「恵理沙お姉ちゃん、お早う」
「お早う、誠司君」
仲の良い姉弟の朝の挨拶に見えるだろう。
キスさえなければ。
誠司は挨拶とともに恵理沙に抱きつき彼女のの頬にキスをすると、恵理沙も誠司の頬にキスを返す。
唇に触れるものではない。
そして、いやらしさなど感じさせないあっさりとしたものだった。
その点では秀雄の方が唇へのキスをしているので優越感に浸っていた。
だが、朝から二人の親密な様子を見ているとイライラしてくる。
今の自分にはできないことを目の前でされているのだ。
二人とも笑顔でキスを交わす表情を見るたびに怒りが湧いてくる。
565:弟の願い事3
08/01/01 15:50:23 3eJ0E1kB
おまけに自分が8歳のときには恵理沙とキスするなど夢にも思っていなかったのだ。
誠司は8歳だというのに恵理沙とキスをしている。
(このクソガキ…!)
「早く食事をしろよ」
どうしても言い方がつっけんどんになってしまう。
(こんなんじゃいけないんだ…こんなんじゃ)
恵理沙から反感を買うのは分かりきっていても声に出てしまう。
そのことに自己嫌悪を覚え、イライラが募る。
「そうカリカリするな、秀雄」
穏やかにそう言うのは秀雄たちの父。
父までも誠司たちの肩を持つのか。
そう思うと世界中で自分ひとりだけになってしまったようにすら思える。
一年の最後となる日の朝から胸が悪くなる思いをした。
そう思っていた秀雄だったが、甘かった。
夜、誠司と恵理沙が風呂に入っていく。
風呂場でまた、誠司は恵理沙の胸を触っているのだろうか。
秀雄には触らせてくれたことなどないというのに。
それとも唇にキスをしているのだろうか。
以前、風呂場で盗み聞きしたのがばれて以来、「もう、風呂を覗かない」と約束させられた。
そのために秀雄は2人が風呂場で何をしているか分からない。
分からないために妄想ばかりが広がる。
そんなことが2人が一緒に風呂に入るたびに繰り返されるのだ。
思春期で性的なことに興味が大いにある秀雄にとって妄想などいくらでも出てくる。
恵理沙のの乳房は柔かいのか?
どんな表情で恵理沙は胸を揉ませているのか?
誠司はどんな表情で彼女の胸を揉んでいるのか?
(くそっ!)
自身の妄想により苛立ちが募った頃に2人が出てくる。
今日は恵理沙が誠司の頭を撫でながら、
「ちゃんと30まで数えられるようになったね」
などと言って褒めている。
そんなささやかな事柄も秀雄を苛つかせる。
(風呂に入っただけで何で褒められるんだ?)
皆が風呂に入り終わり、秀雄以外の家族は年越しをのんびりと待っている。
秀雄は神経がささくれている。
「すぅすぅ」
誠司は深夜まで起きることができずに早々に寝てしまっているのだ。
秀雄としては毎年のことなので別段気に留めることではなかった。
恵理沙が誠司に膝枕をしてさえいなければ。
566:弟の願い事3
08/01/01 15:52:56 3eJ0E1kB
柔かそうできめ細かな恵理沙の白い膝。
風呂上りの彼女のそこに頭を乗せて誠司は安らかな表情で眠っていた。
誠司を優しそうな表情で見下ろす恵理沙。
彼女の膝はどんな感触なのだろう?
極上の枕をしている誠司の安らかな表情を見るほどに秀雄の感情は泡立つ。
「おい、誠司。起きろよ」
秀雄は誠司を揺さぶって起こす。
「ん…んん…兄ちゃん…?」
誠司が目を開ける。
まだ眠そうに目を擦っている。
「今年はちゃんと12時まで起きてるんだろ」
膝枕を止めさせるためにしたことだが、あくまで弟のためだということを言っておく。
ぼんやりとした表情で誠司は頷く。
そして、また目を閉じようとする。
「こら、起きろよ誠司」
頬を軽く叩いて誠司を起こす。
これ以上、誠司が恵理沙の膝枕で寝させる訳には行かない。
「眠いなら寝させてあげればいいでしょ」
恵理沙がやんわりとたしなめる。
「こいつは毎年起こしてくれって言ってるんだぞ」
そのことは本当だった。
毎年、誠司は「ちゃんと起こして」と言っていたが、秀雄はさほど熱心に起こそうとしなかった。
だが、今年は眠らせるわけには行かない。
恵理沙の膝枕という最高の枕を使って眠っているのだから。
「もう……誠司君、今年は最後まで起きるんでしょう?」
優しく、優しく誠司を起こそうとする恵理沙。
すると今回は誠司は目を開けた。
その現金な反応に秀雄は怒りを覚える。
「うん…僕、起きる」
未だに眠そうな表情だが、誠司は膝枕から顔を起こしていった。
父は「偉いぞ、誠司」などと褒めているが、ふざけた話だ。
自分が起こそうとした時は起きなかったのに恵理沙が起こしたら起きるのだから。
冷静に「何度も起こされたのだから目を覚ましたのだ」とは今の秀雄には思えない。
それでも、ここで文句を言っても誰も相手にしてくれないのは分かっているので秀雄は黙っていることにする。
そのことが一層秀雄のストレスになる。
そして新年を迎える。
「ア・ハッピーニューイヤー!」
(どこがハッピーなんだよ)
そんなことを秀雄は思う。
結局、今年は誠司も起きていた。
父も恵理沙も恵理沙の母も秀雄のことを褒めている。
「大人になったんじゃないか、誠司」
567:弟の願い事3
08/01/01 15:54:16 3eJ0E1kB
「偉いわね、誠司君」
などとたかが12時に起きていただけで皆で誠司をちやほやするのだ。
「えへへ」
などと得意そうに笑っている誠司もまた秀雄にとっては不快なものだった。
何と理不尽なのだろう。
そうして、その日はお開きとなった。
そして今は午前3時。
思い出しだけでムカムカする。
だが、今日は何もしないで寝るわけには行かない。
そう思ってこの時刻まで起きていた。
家族は皆寝静まっている。
(よし)
秀雄は自分の部屋のドアを開ける。
(寒いな…)
音を立てないように静かに廊下を歩く。
目指すは恵理沙の部屋。
そろり、そろりと歩いていく。
恵理沙の部屋の前まで来る。
そして、ドアを開ける。
キィと音がした。
恵理沙の部屋に入る。
部屋の中は女の子の部屋特有の甘い匂いがした。
恵理沙は安らかな表情で眠っている。
そして、デジタルカメラを取り出す。
彼女の寝顔を写していく誠司。
(お前が…お前が悪いんだからな)
最近、自分に冷たくなってきた恵理沙が悪いのだ。
そう自分に言い聞かせながら何枚か撮影する。
カメラをゆっくりと降ろして、恵理沙を見下ろす。
閉じられた紅茶色の瞳。
まだ、起きる気配はない。
(よし)
恵理沙の毛布を引き剥がす。
「んん…」
彼女が眉を寄せ微かに声を上げたので秀雄はビクッとする。
だが、それだけだ。
568:弟の願い事3
08/01/01 15:55:32 3eJ0E1kB
ほっとした秀雄はそのままパジャマを見る。
白いシンプルなパジャマだ。
そんなものでも恵理沙の美しさを引き立てているように思えた。
しかし、今の秀雄にとっては邪魔だ。
恵理沙のパジャマにゆっくりと手を伸ばす。
彼女に触れなければ服は脱がせるのではないか?
秀雄は妄想を繰り返す中でそんなことを考えたのだ。
そして、今それを実行しようとしている。
手が振るえ、喉がカラカラになる。
恵理沙の純白のパジャマに手が掛かる。
何ともないようだ。
(やった!)
心の中で喝采を叫ぶ秀雄。
そして、なおも震える指で恵理沙のパジャマのボタンを一つだけ外す。
彼女の肌が微かに露わになる。
ごくりと秀雄の喉がなる。
やはり何ともない。
そのまま、全てのボタンを外していく。
(ふ、ふふふっ)
心の中で笑いながらボタンを外し終える秀雄。
そして、彼女の肌が露わになる。
ほっそりとした体で腹部は引き締まっており、なだらかな膨らみをブラジャーが包む。
(綺麗だ…)
ブラジャーで乳首は見えないのが残念だが、彼女の肌が見れたのだ。
秀雄の中で何かが満たされていく。
しかし、これを誠司もまた見ているのだ。
しかも何の障害もなく、下着に邪魔されることもなく。
そう思うとあまりの理不尽さに笑い出してしまいそうになる。
だが、今見ているのは秀雄だ。
ブラジャーを彼女が寝たまま外すのは断念した。
それでも
(俺にはこいつがある)
569:弟の願い事3
08/01/01 15:57:24 3eJ0E1kB
デジタルカメラの中に彼女を写していく。
恵理沙の美しさをこの中に収めるのだ。
結局、彼女は目を覚まさなかった。
誠司は自分の部屋に戻って、パソコンに取り込んでオカズにした。
その結果、いつもより気持ち良く抜くことができた。
自慰の余韻に浸りながら、それでも秀雄の中にある形のとれないもやもやは解消されなかった。
むしろ、快楽の去った後には惨めな気持ちばかりが残った。
ここ最近見ることの無い恵理沙の笑顔。
いや、違う。
自分に向けられることの無い恵理沙の笑顔だ。
そして、彼女の笑顔は誠司ばかりに向けられる。
それを思い出すと、秀雄の中に悲しみがこみ上げる。
自分にはもう向けらることのないものだろうか。
(畜生、畜生…)
やり場のない怒りから逃れるためにさらにモニタを眺めながら自慰を繰り返す。
その度に訪れる快楽と怒り。
こうして、秀雄の一年は始まった。
おしまい
570:弟の願い事3訂正
08/01/01 16:00:37 3eJ0E1kB
訂正です
最後に投稿した分の6行目(空白含む)の
×誠司は自分の部屋に戻って、パソコンに取り込んでオカズにした。
を
○秀雄は自分の部屋に戻って、画像をパソコンに取り込んでオカズにした。
にしてください。
失礼しました。
571:名無しさん@ピンキー
08/01/01 17:41:28 WR2GQglp
>>563
マジでいらつくな。
ある意味歴代の寝取られ女で一番性格悪いかも知れんw
572:名無しさん@ピンキー
08/01/01 18:17:26 dXzDxh2s
もう続きが楽しみで楽しみで仕方ない。
全裸で正座にも慣れたよ。
573:名無しさん@ピンキー
08/01/01 18:50:09 r+3UhdEs
これが破滅へのフラグですか?
はたしてどうなるんだ~?
574:名無しさん@ピンキー
08/01/01 20:27:51 oXmIZgvi
NTRにありがちな頭の緩さという補正がないからな。
しかも自分が正しいと信じているのが始末に終えない。
ていうか親同士の寝室がどうなってるのか気になる。
575:名無しさん@ピンキー
08/01/01 20:59:47 WR2GQglp
>>574
一番被害をこうむってるのが両親だったりしてなw
好きあってる者同士でもなかった(のかどうかは解らないが)のが
夫婦にされてんだから。しかも願いの間接的な影響で・・・w
576:名無しさん@ピンキー
08/01/01 22:08:16 KExr1A67
フォローがまったくないというのは悲惨だよなぁ
577:名無しさん@ピンキー
08/01/01 23:15:40 GpeKlLos
>>574
セックスしてないのに寝取られ感が高すぎてもう…
補正がないってすばらしいね。
578:名無しさん@ピンキー
08/01/01 23:26:14 r+3UhdEs
不幸な神も見習ってほしいものだ。
579:名無しさん@ピンキー
08/01/02 03:33:23 b8/IvXmd
>不幸な神
あれは寝取られ感が薄かったな
580:名無しさん@ピンキー
08/01/02 06:05:40 DwW57fLA
なあ見てるか?
お前の生活は生まれたときから24時間撮影されてて、人生がそのま
まテレビ番組として世界の160ヶ国に放送されてるんだ
これだけは言っておきたくてなたくさんの人の助力でやっとお前に知らせる事
が出来る
それと俺はもう消されるから
じゃあな
抜け出せ健闘を祈る
581:名無しさん@ピンキー
08/01/02 17:00:04 oBaFeVwm
>>580
お前、全然網羅できてないよw
582:名無しさん@ピンキー
08/01/02 20:59:33 GiXyKxMX
な
お
ま
こ
が
そ
じ
抜
583:名無しさん@ピンキー
08/01/03 22:05:24 cjNg1Zy8
やべえ、全裸でwktkしてたら風邪引いた。
鼻水が止まりませんよ
584:名無しさん@ピンキー
08/01/04 04:33:59 pan2uZ4d
風邪の菌に身体を寝取られたな
585:名無しさん@ピンキー
08/01/04 04:37:06 V4U7uf1y
だれがうまいこと言えとw
586:弟の願い事4
08/01/04 21:16:14 a9TFHy0Z
吉岡家は正月三が日は込むということで初詣はずらしていくことになった。
三が日は何をやっていたかというと。
「ここはこう解くのよ」
「ふ~ん、そうなんだ」
絵里沙と誠司がこたつの中で顔を寄せ合っている。
誠司の宿題を絵里沙が手伝っているのだ。
「これで合ってるかな?」
「そうね誠司君、良くできました」
絵里沙が微笑みながら頭をなでる。
「へへ」
嬉しそうにそして、どこか得意そうに笑う誠司。
何の他意も無いはずの無邪気な笑みも今の秀雄にとっては自身に向けられた嘲笑に映る。
秀雄の心は荒んでいた。
(あいつら…くそっ)
「正月くらいゆっくりしたらどうだ」
勉強でなく寄り添う二人に苛立ちを覚えてそう言った。
「毎日こつこつやらなきゃだめだよ、兄ちゃん」
毎日こつこつ。
それはつまり、この光景を冬休み中見せられてきたということだった。
そして、冬休みの間見せられ続けるのだ。
そう思うだけで秀雄は惨めになる。
「絵里沙も嫌がってるんじゃないか?」
「あら、私は大丈夫よ。毎日ほんの少しずつだもの。それよりもまじめに宿題をして偉いわね、誠司君」
「うん、僕がんばるよ!」
せっかく絵里沙のために言ったつもりがあっさりと流され、おまけに絵里沙は誠司を褒め始める。
(ふざけやがって…せっかく絵里沙のためを思って言ってやったのに)
さらに。
「ん……お姉ちゃん…」
こたつで寄り添って眠る二人。
誠司は絵里沙の薄いが柔らかそうな胸に頬を寄せて心安らかな表情を浮かべている。
きっとその胸に絵里沙の匂いを胸一杯に吸い込んでいるのだろう。
そして絵里沙。
そんな誠司を包むようにして、眠っている。
偶然だろう。
偶々、手の形がそういう風になっただけなのだ。
そう思っても秀雄には絵里沙が誠司を抱きしめて眠っているように見えた。
(何で…正月からこんな思いをしなきゃいけないんだよ…)
587:弟の願い事4
08/01/04 21:17:45 a9TFHy0Z
このような具合だった。
そのため、新年だというのに秀雄は酷く不快な気分だった。
そして、三が日が過ぎ、ある程度空いただろうということになり家族で初詣にいくことになっていた。
男性陣は寒さを防げれば良い、という考えだったので見た目より防寒をもっぱら考えている。
そのため、参拝のため歩いていると目が行くのは恵理沙の方だった。
安岡(今は吉岡)恵理沙の格好を吉岡秀雄はじっと見る。
オレンジを基調として花の模様が描かれている着物を着て、白い帯を身に着けている。
その上にコートを羽織って防寒している。
よく、似合っていた。
秀雄は心からそう思った。
「恵理沙お姉ちゃん、綺麗だね。お姫様みたい」
感動したような口調で誠司が言う。
何がお姫様、だ。
(ガキのくせにお世辞なんか言いやがって)
だが、恵理沙は嬉しそうに笑う。
「ふふ」
ふざけた女だ、と秀雄は思う。
こんな子供のお世辞に喜ぶなんて。
「ねぇ、秀雄はどう思う?」
突然、恵理沙が話を秀雄に振ってくる。
何がどう思うのだろう。
「何が?」
「私の着物よ」
似合っている、と言うべきなのだろう。
事実、着物は恵理沙を美しく引き立てていた。
しかし、秀雄には先ほどの誠司に向けられた笑顔が心に残る。
ここで褒めたら、恵理沙のご機嫌取りをしているように思いそんなことを言う気になれない。
ここで、媚びるの訳にはいかない。
秀雄はそう思った。
「お前には似合わないんじゃねえか」
気のない声で答える秀雄。
その返事に微かに顔を曇らせる恵理沙。
「そう…」
「そんなことないよ、恵理沙お姉ちゃんにとっても良く似合ってるよ!」
横から元気な声が割り込む。
588:弟の願い事4
08/01/04 21:19:34 a9TFHy0Z
「兄ちゃんには見る目が無いんだよ!」
「ありがとうね、誠司君」
誠司の頭を撫でる恵理沙。
そういった2人のちょっとした触れ合いにも秀雄は苛立ちを覚える。
(ふざけやがって…)
そのために、秀雄は恵理沙にそっぽを向いていた。
だから、秀雄に悲しげな表情を向ける恵理沙に気付くことは無かった。
せっかく着物を着てみたのに秀雄は褒めてくれなかった。
クリスマス以降、秀雄とは喧嘩ばかりしているような気がする。
だから、着物を着て秀雄に褒めてもらいたいというのは贅沢なのかもしれない。
それでも恵理沙は淋しい、という想いが湧いてくる。
着物姿を見せた時は上手くいったと思ったのだ。
秀雄は自分に見とれているように見えたのだ。
だが、恵理沙の着物については秀雄は何も言ってくれない。
誠司は真っ先に褒めてくれたし、秀雄の父の清介も「似合っている」と言ってくれた。
なのに、秀雄は何も言わない。
何も言ってくれない。
とうとう我慢できず、恵理沙から聞いてみれば気のない声で「似合わない」と言っただけ。
どうしてこうも上手くいかないのだろう。
恵理沙は心の中で溜息を吐いた。
「恵理沙お姉ちゃん、元気ないね」
心配そうな声で誠司が聞いてくる。
秀雄も気付かないのに自分を心配してくれたのか。
嬉しいと同時に、こんな子供にまで心配をかけているのだと思うと恵理沙は自分が情けなくなった。
「何でもないわ、誠司君」
彼女は気付かない。
自分が誠司に笑顔を向ける度に秀雄の不快感が増していくことに。
何も知らない恵理沙は、誠司を心配させないためにまたも笑顔を浮かべる。
「やっぱり神社に来たらおみくじを引かなきゃいけないと思うのよ」
恵理沙のその言葉で子供達はおみくじを引くことになった。
去年は散々な最後だった。
今年こそいいことがあればいいが、凶など引いたら目も当たられない。
そう思い、秀雄は最初反対したが、結局恵理沙と誠司に押されて秀雄はおみくじを引いた。
去年は散々だったし今年もどうなるか分からない。
それでも、さすがに凶を引くことはないだろうと思って引いてみたのだ。
(というより、凶なんて引く奴はさすがにいないだろ)
589:弟の願い事4
08/01/04 21:21:33 a9TFHy0Z
大吉だった。
(ふん、こんなのあてになるかよ)
そう思ったものの悪い気持ちはしなかった。
今年は良いことがあるのではないか、そんなことを思ってしまう。
「私は大吉ね」
次に引いたのは恵理沙だった。
下らないことだが秀雄は(恵理沙と一緒か)などと思ってしまう。
「あら、秀雄も一緒ね」
恵理沙が笑みを浮かべる。
久方ぶりに秀雄に向けられた笑み。
それだけのことに秀雄は喜びを覚えた。
「ああ、そうだな」
秀雄も恵理沙に笑みを返す。
ひょっとしたら今年は本当にいいことがあるかもしれない。
秀雄の中にそんな期待が生まれてくる。
最後に誠司がおみくじを引く。
「僕…」
誠司の表情が暗い。
秀雄と恵理沙は誠司の引いたおみくじを見る。
「まぁ…」
恵理沙が声をあげる。
凶だった。
本当に凶を引く奴がいたのか、とまず秀雄は思った。
そしてすぐにいい気味だ、と思った。
自分から恵理沙を奪ったのだ、弟ながら憎らしいと思っていたが、多少は溜飲が下がる。
自分と絵里沙は仲良く大吉。
そう思うと誠司を仲間はずれにできたという思いも生まれる。
(今年は本当に良い年かも知れない)
暗い喜びに浸る秀雄。
調子に乗った秀雄は誠司を脅す。
「俺の友達が凶を引いた知り合いが交通事故に遭ったって言ってたなぁ」
そんなことをこれ見よがしに言ってみる。
するとたちまち怯えた表情を誠司は浮かべる。
「僕…交通事故に遭っちゃうの?」
その様子に秀雄は心の中で喝采をあげる。
(そうさ、お前なんか交通事故に遭えば良いんだ!)
「さあな、日頃の行いの結果なんじゃないか」
秀雄にしてみれば自分から恵理沙をうばったのだから、誠司など万死に値する。
590:弟の願い事4
08/01/04 21:23:34 a9TFHy0Z
今のうちに、ネチネチといびってうっぷんを少しでも晴らしたい。
大人気ないと思いつつもやらずにはおれない。
しかし、邪魔が入る。
「大丈夫よ、誠司君。あなたは良い子だって神様も分かってくれてるわ」
「本当に?」
「ええ、本当よ」
絵里沙は暖かい笑顔を浮かべる。
それにつられて笑みを浮かべる誠司。
「ほら、おみくじをこうやって木に結ぶのよ」
そう言って絵里沙は自分のおみくじを結びつけた。
「うん、僕も知ってる!」
そう言って誠司もまた木に結び付けていく。
笑顔で見守る絵里沙。
不快な思いを抱く秀雄。
(絵里沙と一緒に大吉を引いたと思ってたのに…何で誠司を庇うんだよ)
絵里沙にしてみれば、凶を引いた誠司をこれ以上落ち込ませないために言っているだけである。
しかし、秀雄には分からない。
「そうね、誠司君。お賽銭箱にお金を入れに行きましょう」
「お賽銭箱?」
首を傾げる誠司。
絵里沙は笑顔で頷く。
「そうよ。誠司君が今年一年間幸せになれますようにって神様にお願いするの」
「じゃあ、僕は絵里沙お姉ちゃんが幸せになれますようにってお願いするね!」
にこやかに続く絵里沙と誠司のやり取り。
秀雄は自身がないがしろにされているように感じた。
「ありがとう、誠司君は優しいのね。秀雄も来る?」
絵里沙が思い出したかのように誘う。
秀雄にはそう思えた。
秀雄は自分がおまけ扱いされたように感じた。
「俺は…」
「誠司君のためにお願いするくらい良いでしょ」
そう言って絵里沙は秀雄を引っ張っていく。
賽銭箱に五円玉を入れる。
「御縁がありますようにっていう意味なのよ」
絵里沙は誠司に五円玉を投げ入れた意味を説明する。
彼女はそのまま手を合わせて願いを声に出す。
「誠司君が今年一年幸せになれますように」
誠司も真似をして、五円玉を賽銭箱に投げ入れる。
「絵里沙お姉ちゃんが今年一年幸せになれますように!」
そして、絵里沙と誠司は互いを見つめあいくすりと笑う。
暖かい二人の空間。