【絶望先生】久米田康治エロパロ総合 Part9【改蔵】 at EROPARO
【絶望先生】久米田康治エロパロ総合 Part9【改蔵】 - 暇つぶし2ch550:奈美:恩着せのススメ   2/4
07/10/06 22:59:41 Qej4s3IG
「・・・・・まあ、中に針とか硫酸とか入ってたりしないですからね。」
ぽつりと呟いた言葉に、奈美の顔が引きつる。
「そんな危ない事しませんよぉ・・・・・・!」
「もちろん分かってますよ。あなた普通ですから。」
「だから、言うなぁ!!」
奈美は叫んでから大きく溜め息を付き、側にあったイスに腰を下ろす。
「・・・・あー・・・なんか立ちくらみした・・・」
先生は残りのシューを飲み下して口を開いた。
「いやぁ、普通がいいです。普通に夜更かししたり、普通に寝坊したり、普通に遅刻したり、
普通に宿題忘れたり・・・・・」
先生の並べる言葉に、奈美は肩をピクピクさせている。
「・・・・あと、普通に甘いもの食べ過ぎたり、普通にダイエットしなきゃと思ったり・・・・・」
奈美の顔がギクッと引きつり、赤くなる。
「なんで知ってるんですかぁ!?」
「・・・それは、緊急連絡網に――」
「ええ!? やめてよぉ!?」
立ち上がって絶叫する奈美に、先生はニヤリとして見せた。
「先生が流しました。」
「流すなあ!! って、全然緊急じゃないだろ!?」
奈美は一気に叫ぶと、少し涙目になって恨めしそうに先生を睨む。
「何でいつも私ばっかりイジるんですかぁ・・・・・  この前だって、食べてみてくれるだけで済んだのに、わざ
わざ引っ掻き回さなくても―― まあ・・・そりゃ、私も恩着せがましかったかもですけど!」
先生は少し真剣な顔をして腕を組んだ。
あごのあたりを指で掻きながら、短く唸るのが聞こえた。
「・・・先生?」
「ちゃんと、受け取って・・・・・美味しく頂いていたら―― その後どうなりましたかね?」
思ってもみなかった問いに奈美は眉を寄せた。
「それはぁ・・・・・・・えーーと、ほら! 『美味しい』って言われると嬉しいじゃないですか! 今度も張り切って、
もっと凝ったものを作ってみたくなりますよ?」
先生は一つうなずいた。
「・・・その後はどうでしょう?」
「そ・・・そのあと? それは、また先生に食べてもらいますよ・・・・・・・」
奈美は少し赤くなりながら答える。
そして、ハッと気がついたように口を尖らせた。
「何でそんな事聞くんですかぁ・・・・・・・」
先生は短く息を吐き、自嘲気味に笑みを浮かべた。
「・・・そして、スコップやら、包丁やらが、どこからともなく飛んでくる訳ですよ。」
奈美は小さく呻いて、瞬間的に顔を雲らせた。
先生を取り合っているクラスメイト達の顔が次々と浮かび、引きつった表情のまま、苦笑を浮かべる。
「あ―  そっか・・・。先生が命狙われちゃいますねぇ・・・・・・・」
「それだけなら・・・まだ、いいんですがね・・・」
先生はぽつりとつぶやいた。
奈美は小首をかしげる。
「それだけ・・・・・って。先生、命の危険があっても平気なんですか?」
先生は即座に首を振った。
「平気な訳が無いでしょう! まだ私だけの方が・・・・・・・・・いえ、まあ、いいです。」
ぽかんとした顔をしている奈美を見て、先生は苦笑した。
「おっと・・・・・・・そろそろ帰って・・・・・戸締りをしないといけませんね。」
「・・・・へ? 戸締り? ・・・まだ昼過ぎですけど。」
奈美の言葉に、先生はいつもの悪戯っぽい笑みを浮かべる。
「ええ。しっかり戸締りをしますよ。・・・感謝強盗が来る予感がしてますから。」
「・・・・・・・・・・!」
奈美は頭痛でもしているように、片手で自分の額を押さえてうつむいた。
大きく溜め息をついて顔を上げると、すでに窓からは先生の姿は消えていた。

551:奈美:恩着せのススメ   3/4
07/10/06 23:02:58 Qej4s3IG

「何しに来たんだぁ! ああ、もう、ムカツク!!」
ドンドンと床板を踏み鳴らしながら、洗い物をシンクに持って行き、スポンジを握り締めると、力を込めて
洗い始めた。
食器や調理器具の硬い音が騒がしく鳴り出す。
ガチャガチャと洗い物をしながら、涙がにじんできた目をこすり・・・・・・・水が少し目にしみてしまい、余計
に涙が出てきてしまった。
「・・・どーせ、私は、恩着せがましいよ!  感謝だってされたいんだぁ! ・・・いいよ! 先生にはどうせ
分かってもらえないんだからさ!!」
片手で目を押さえながら、大声で悪態をつく。
水を止めて、洗い物を水切りカゴに移すと奈美はまた溜め息をついた。
「・・・・・すね方も普通ですね。」
奈美はハッと窓を振り向き、窓からのぞいている先生の顔を見付ける。
「普通っていうなぁ!!  って、まだいたんですかぁ!?」
真っ赤になって窓に駆け寄ると、先生はすばやく身を翻し、逃げてしまった。
先生の走る足音が離れていく。
奈美は窓をピシャリと閉め、力が抜けたのか椅子に座り込み、テーブルに突っ伏してしまった。
「・・・・・先生のバカ・・・・・」
顔を伏せたまま、くぐもった声でそれだけつぶやいた。


しばらくの後、奈美はゆっくり顔を上げた。
頬のテーブルに付いていた部分が赤くなっている。
(・・・・・・ホントは用意してあるけどさぁ。まあ、作っちゃったし。)
少し乱れた髪を押さえつけて、奈美は立ちあがりエプロンを外した。
エプロンを適当に畳み、椅子の背もたれに掛けると、奈美は傍らのキッチンラックにまとめてある紙袋を
探り始めた。
(しっかし先生もモテすぎて大変だよねぇ・・・・・・、みんなで争いまくってるもんな・・・・・・。 ―まあ、私
はとても入っていけないけどさ。)
ちょうどいいサイズの紙袋を取り出したところで、奈美の頭に、ふと、浮かんだものがあった。
(・・・まさか・・・・ね。・・・・・考えすぎだよね? ・・・いやでも・・・・・)
一度、頭に浮かんだ考えはなかなか消えず、奈美はのろのろと、一番、形のいいシューを紙袋に入れる。
(―それだけならまだいいって、先生が・・・・。・・・じゃ、先生は私に・・・・・・・? そ・・・それじゃあ、いつも
の悪態は、そのため・・・・・・・・?)
じわじわと胸の内に広がる考えをまとめながら、奈美は紙袋の口を閉じた。
自然と鼓動が早くなってくるのが自分でも分かった。
(・・・・・憶測・・・・・でしかないけど。・・・なんか、いいな、この気分・・・・)
奈美は両手で持った紙袋を見つめ、微笑を浮かべた。
「よしっ! ・・・泣かされに行ってやるかな。」
奈美は笑いながら目を閉じ、紙袋に軽く唇を触れさせた。
唇が触れたところで、
「・・・ばっ・・・・! 何やってんの私は!? 中学生男子か!?」
少し赤くなって、今触れた場所を手で払った。




552:奈美:恩着せのススメ   4/4
07/10/06 23:09:20 Qej4s3IG


「お邪魔しますよー」
「あああっ!! 感謝強盗がお見えになった!」
「なぜ丁寧語っ!? なんか余計に腹立つ!!」
奈美は宿直室の入り口に立つと、先生に紙袋を差し出した。
先生は無表情で受け取ると紙袋を開いた。
「自信作なんですよ? さ、どうぞ。」
奈美にうながされ、先生はシューを頬張る。
「・・・・もちろん北海動産の生クリーム使って、バニラビーンズは本場フランス産なんですよ!
卵黄だって、平飼いの自然卵で・・・・・・」
延々と説明する奈美を見ながら、先生はゆっくりとシューを咀嚼し、飲み込んだ。
奈美は笑顔で先生に尋ねる。
「どうですか? おいしかった?」
「・・・・・・・・・良いと思いますよ。」
奈美の表情が固まる。
「え・・・ええ? 感想、それだけ!?」
「いや・・・・そう言われても・・・」
「・・・ほかに、あるでしょう? なにかもっとこう、しっくりとくるのが――」
奈美の言葉に、先生は「ああ!」と、何かに気が付いたように手を打った。

「普通でした。」
「・・・普通って言うなぁ!!」

奈美は先生に向かって叫んで、部屋を飛び出してしまった。
「・・・・・・・もう、ぜーっっったいに、先生には何も作ってあげないからね!」
廊下の先から奈美の叫び声が聞こえてきて、先生は苦笑した。
「・・・やっぱり、普通ですね。」
誰にとも無くそうつぶやいて、先生は一瞬嬉しそうな表情を浮かべた。
先生は苦笑を浮かべたまま、聞こえなくなるまで、奈美の足音を見送っていた。

553:305
07/10/06 23:13:31 Qej4s3IG
お粗末でした。

原作で、奈美といる時の先生が、一番、素の状態に見える私ですww
見てると癒される・・・

554:名無しさん@ピンキー
07/10/06 23:21:54 u9udLP1p
ドSだな。
絶望放送を思い出したよ。

555:名無しさん@ピンキー
07/10/06 23:26:18 zKatFj+c
あぁー良いなこういう微笑ましいの。超GJです。
ぷりぷり怒る奈美に萌えつつ、判りにくいツンデレな先生にも萌えてもうた。

556:名無しさん@ピンキー
07/10/06 23:38:55 0Vifx3Vd
GJ!!
原作をうまく絡めてるな~。
やっぱり先生はツンデレ受けだなw

557:名無しさん@ピンキー
07/10/06 23:44:55 lFL1bBiV
あびるが怖い

558:名無しさん@ピンキー
07/10/06 23:46:36 u9udLP1p
>>557
それはつまりアレか?
今週の落語ネタのつもりか??

559:名無しさん@ピンキー
07/10/07 00:31:53 pXdAGVwD
百合向けの「ハル×チリ」を考えてたら「バル(ボラ)×チリ」という
妄想が浮かんで来てしまった私は病んでるかもしれん。

560:名無しさん@ピンキー
07/10/07 00:32:31 Omxf4OFf
それ以前にココで百合は鬼門だ。

561:名無しさん@ピンキー
07/10/07 00:54:23 pXdAGVwD
>>560
あぁ、スマン表現の仕方がマズかった。
「バル×チリ」の方はノーマル(広義的な近親相姦?)だからw

562:名無しさん@ピンキー
07/10/07 02:03:36 glnR7Nq0
別に鬼門ではないと思う。あっちは保管庫とかないし、こっちに比べると何時消えても
おかしくないような不安定なスレ。
投下する者の好みでしょ。

563:名無しさん@ピンキー
07/10/07 02:46:23 Omxf4OFf
保管庫がないなら作ればいいだけの話じゃないのか?
このスレの初めのほうでも百合に対しては余りいい評価ないぞ。
むしろ批判の方が多かった。

564:名無しさん@ピンキー
07/10/07 03:00:47 hF+w9rdd
>>526
>こういうのが読みたい。
最後の奴は元はなんだっけ?

絶望メンバーによる夜のピクニックは何かすごそう。

565:名無しさん@ピンキー
07/10/07 03:02:13 hF+w9rdd
>>563
別にマジパロだってなんだってあるんだから百合も許容していい気がするけど。
あまりいい評価ないって具体的なレスあったっけ?

566:名無しさん@ピンキー
07/10/07 03:10:37 8dgTjMhe
批判というか、百合専用のところがあるから
こっちじゃなくて、そっちでやったほうが向こうもうれしいだろう
って感じじゃないの?要約すると

567:名無しさん@ピンキー
07/10/07 03:11:47 RuuWWbJS
エロでもない鬱系は許されても百合はダメとか意味わからんけどな。
苦手な場合はスルーして下さい何てよくある言葉ですが百合は無条件でNGなわけ?


とは言いつつノーマルな方が好きなんだがね。

568:名無しさん@ピンキー
07/10/07 03:14:25 5ZW57kOi
百合専用スレがあるなら、ここでやらなくても
そっちでやった方がいいんじゃね?ってことでしょ
別に「批判」も「無条件でNG」もしていないような

>>564
ぐぐったところ、スティーヴン・キングの「暗黒の塔」シリーズ1巻だそうな>最後の奴

569:名無しさん@ピンキー
07/10/07 03:37:33 hF+w9rdd
ならそっちがあるよ、ぐらいの情報提供でいいじゃない?
こっちに投下したい人がいるならそれでOKじゃないかと。向うに保管庫がないのが嫌だというの
だって立派な理由じゃないかな。なければ作れ、とまでいうのはどうかと。

>>564
サンクス。そうかスコップ・スリンガーってわけですね。
書いてみたいが、難しそうだ・・・。

570:名無しさん@ピンキー
07/10/07 03:38:22 hF+w9rdd
↑失礼。アンカー付け間違えました。
>>568さんへでした。

571:名無しさん@ピンキー
07/10/07 04:20:42 uInE6G4B
>>567
「私藤吉ですけど百合なんて見たくないんで他でやってくだしあ」
の意だろ。

572:名無しさん@ピンキー
07/10/07 04:35:56 YP1OTjeH
百合でも最初に注意書きすりゃここに投下しても良いって事でFA?

ところで女体化で百合ってのはどうすりゃ…いやごめん何でもない。

573:名無しさん@ピンキー
07/10/07 04:41:01 KOzW4vso
それはこっちな気がするなぁ
あっちの人たちの趣向とはずれてるような・・・よく知らんけど

574:名無しさん@ピンキー
07/10/07 07:29:33 /5cMqXgy
男同士が投下されたら数字板池というだろ?
女同士でも同じ事。それがわからない百合厨は死ねと。

575:名無しさん@ピンキー
07/10/07 08:42:36 Omxf4OFf
>>569
過去に二回も行って両方とも無視されたがな。
それどころか2度目には非難されてる。

576:名無しさん@ピンキー
07/10/07 08:47:36 TWeRSp1t
なんか最近周期的に荒れてんな。
2期も決まったことだし皆でまったり職人さんのSSを読みながら感想を言い合おうぜ!

577:名無しさん@ピンキー
07/10/07 10:22:46 pTEg2Hcv
別に百合でもBLでも明確にスレ違いってわけじゃないだろ。
俺様が気に入らないから、って理由だけでしょ。
そりゃ無視されるだろ。

578:名無しさん@ピンキー
07/10/07 10:59:27 mj256DTK
>>577
いやスレ違いだと思うよ…常考

579:名無しさん@ピンキー
07/10/07 11:15:48 Omxf4OFf
BLは普通に自重されてる。
じゃなきゃ今頃ここはそんなんばっかりだっての。
基本読者は腐女子の方が多いから。

580:名無しさん@ピンキー
07/10/07 12:17:59 BLeHapAA
>>544「奥様は魔女」だから大草さんだったのか(笑)
マリアが妖精とか予想外な面白さがありますね

581:名無しさん@ピンキー
07/10/07 12:24:47 g/OCx67Y
ここはBLに過剰に反応する住人が多いからな
BLはほんのネタ程度でも叩かれてるぞ


582:名無しさん@ピンキー
07/10/07 14:20:28 7xV6kOTQ
少しぐらいなら百合はあってもいいような気がするがな…


例えるならエロ漫画雑誌やエロDVD雑誌のように
メインは男と女の絡みだけどごく一部の作品は百合、みたいな

583:名無しさん@ピンキー
07/10/07 14:24:53 Omxf4OFf
百合スレが無かったらここまで文句は出なかったろうけどな。
既にあるからこそ問題なんだよ。

584:105
07/10/07 14:41:35 5bIXtunv
百合会議でスレが良い感じに乱れてきましたかね。これくらいが私には心地良いです。105です。
お昼時からお見苦しいSSが投下されます。今晩予定が入ってここにこれなくなるかも知れないので、
(多分大丈夫とは思いますが)心配性な、いやハートまで虫な私は今投下します。
エロ無しです。キャラ崩壊はあります。では・・・。

>>580さん、マリアには「ツンデレだネ」って言わせたかっただけです。あと、後で出ますがハッキリ物を言う点も
採用の理由です。変な配役してんじゃねえよって思われましたらすいません。

585:ツンデレラ10
07/10/07 14:42:43 5bIXtunv
階段を一歩一歩下りてくるのは、将来この国の王となる、ノゾム王子。
色白いすっとした顔立ちをまっすぐ持ち上げて、フロアを見る。
もちろん、王子らしく行き交う人とのあいさつも欠かしません。
そうこうして王子が大部屋の中央に来るまでに、周りには王子を一目見たいと言うよりむしろ見て貰いたいという
‘自称将来のお后様’であふれかえりました。
ゼ「あ、あの、みなさん、落ち着いてください・・・?」
王子の声など聞こえてないといったように、会場はもう大混乱です。
そこに一人、老紳士風の男が、この混乱を解せぬかのようにスルリと割って入りました。
老「みなさん、ご静聴下さい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あれだけざわついていた会場をこの男は一言で静まりかえしました。
老「失礼しました。私こちらにおわします王子の召使い、ギャリソンと申します。本日はお集まりいただき誠に光栄でございます」
時t・・・、もといギャリソンは形通りのあいさつを淡々と述べました。
ギ「さて、本日はただの舞踏会ではないことを、その様子では皆様ご存知のことかと思われます」
その言葉に、静かだった会場がザワ・・・っとなる。
ギ「いかにも、今日王子は嫁を探しに参った次第でございます。十二時になりましたら、イトシキ族見合いの儀を始めます!」
‘イトシキ族見合いの儀’というのは面白いことが好きなこの国の王様が考えたモノで、
目があったら即結婚という、まあ見合いでも何でもないモノなのですが、
歴代のお后様の何人かがこの方法で決まっていたものですから、国中の人が知っていました。
ギ「ですから、十二時までは普通のダンスパーテイとさせていただきます!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

586:ツンデレラ11
07/10/07 14:43:29 5bIXtunv
ギャリソンが仕切ってから、普通のダンスパーティが行われました。
といったものの、ノゾム王子のお相手にと、順番待ちをする女の子たちが後を絶ちません。
ダンス中も、ノゾム王子に積極的に話しかける女性ばかり。王子は会場の女性たちをのべつ幕なく相手をするのでした。
その一人一人に丁寧に返すものの、心から楽しんでいるのかはわかりません。
ギャリソンもその一人一人にチェックを入れます。
ノ「(私は、消極的な子の方がいいんですがねえ・・・いや、そんな人、いるわけがない・・・)」
王子の周りにはいつも積極的な人間ばかりでした。そのくせ、みな王子に対して遠慮がちな態度です。
あるいは、口下手な人は、無理にでも話しかけようとしました。
王子は、そんな人たちに、うんざりだったのです。
ノ「はあ・・・。」
女「あら王子様、私程度では、お楽しみ頂けませんか?」
自分を卑下したコトバでしたが、その態度には自信で満ちていました。
ノ「いいえ。・・ただ貴方の魅力の前に、力が抜けてしまったのですよ」
女「勿体ないお言葉、カエレッタは嬉しゅうございます」
さりげないアピールも忘れない。別に、この女性が悪いというわけではないのですが、
言うなれば王子は、運命というモノを求めていました。
ノ「(今夜の見合いの儀・・、けして目を合わせずに、時間制限の朝を迎えてみせる・・・。なあに、私はこの日のために、
特訓として一週間誰とも目を合わせずに生活してきたんです。やってやるよL・・・もとい父上!)」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
パーティもそろそろ後半になってきた頃、王子の周りにまた人が訪れていまし7た。みんな十二時の鐘の音と共に、
王子と目を合わせようという魂胆です。王子のダンスも、小さく踊るしかないようです。
・・・そんなとき、この部屋の一番小さな扉、といっても縦横3mくらいのものから、背の低い女性警備員が走って現れました。
鋭い目つきを持ったその女性が、息を切らしながらあたりをギロリト見渡しました。
ギャリソンが対応します。彼はこの宮殿の中でも古株なのでしょうか。
ギ「何ですはしたない・・・。ここはダンスパーテイ会場なのですよ・・!」
その警備員にギャリソンが詰め寄って、彼女の耳打ちをかがんで受け取る。
ギ「・・・・・・・・!!なんと・・・あいわかった・・・。」
ギャリソンはそのまま警備員が来た扉から出て行ってしまいました。代わりに、目つきの悪い警備員が残りました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

587:ツンデレラ12
07/10/07 14:44:15 5bIXtunv
パーティが終盤となってきた頃、王子の周りはいよいよ女性だらけになりました。
人がいっぱいでホールはまるで芋を洗うよう、中国的に言えば餃子を茹でるよう、ム○カ的に言えば人がゴミのようだあ!です。
そんなにぎゅうぎゅうでモミクチャですから、あちこちで怒号が聞こえたりする始末。
女1「何でお母様までここにいるのよう!!」
女2「何でって、この見合いの儀はねえ、老若男女はおろか、人間じゃなくたってその対象になるのよ。
なら、歳は離れていても、私にだってチャンスはあるの!!今度こそ私は、王子と結婚してやるんだからあ!!」
女2「うううお母様あ!!!」

この混乱の中、王子はもう踊ってなんかいられません。
ノ「うう・・・ギャリソン!いないのかギャリソンん!!」
返事はありませんでしたが、そのとき、爆発音のような激しい轟音が、どこからともなく聞こえてきました。
一体何事でしょうか。地震の様でもありますが、揺れは一切ありません。音は鳴りやまず、むしろこちらに迫ってくる感じです。
ノ「その扉だ!離れろお!!」
王子が指さした扉は先ほどギャリソンが出て行ったものです。そこからどんどんと音の発生源が近づいてくるのが解ります。
しかし何でしょうか、この今までに聞いたことのない爆音は!?人々は恐ろしくなったようで、
とたんに、そこから出来るだけ離れようと、もう押せや退けやの大パニック!王子も何もあったモンじゃあないようで、
ノ「お、押さないでください!わわ、!引っ張らないで!!あぶ!!」
王子は転んでしまいました。その後何人に踏まれてしまったか解りません。
ノ「(・・・・・・・・・・だから貴族は嫌いなんだ。とても付き合いきれない・・・。
ああ、結婚・・・。結婚するなら、昔、まだ5歳か6歳だった頃に街であったあの女の子がいい・・・。
きっと百姓の娘なのだろう、服とも布とも分からぬものを着ていた・・・、可哀想に・・・もう死んだのかもしれぬ。
私は、たまにそんな彼女のことを思い出して、たまらない気持ちになる。
けれども、君たち貴族は、そんな彼女の心を絶対理解できないばかりか、軽蔑しているんだろう?
人から尊敬されようと思わない人と結婚したい。けれども、そんないい人たちは、僕と結婚できやしない。
僕は、王子だ。貴族だ。だからいやなんだ。・・・決めた、この見合いの儀、誰かと結婚することになったら死のう。)」
うずくまる王子を見ていたのは一つの鋭い目だけでした。
その目の持ち主が王子に駆け寄ろうとした瞬間、爆音の正体はいよいよ扉を破りました。
警「おっ・・王子ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

588:105
07/10/07 14:44:47 5bIXtunv
はい話が盛りあがってきてから105です。真夜ラー的には谷井あすかさんの声で「王子ー!」なんて叫ばれたら死ねます。
好き勝手やらせて貰ってますが、ツンデレラ、もう少し続きます。お付き合い下さっているこのスレの皆様に謝罪と感謝。
今晩また来るかも知れません。これなくてもまた明日来ます。お付き合い下さいまし。

589:名無しさん@ピンキー
07/10/07 14:56:42 HRxWmYMR
もう百合でもBLでも何でもいいよ
最初に言っておいてくれれば俺はスルーするだけだから



>>588
ところどころにコネタがきいててGJ!
続きを楽しみにしてるぜ!

590:名無しさん@ピンキー
07/10/07 15:28:19 /5cMqXgy
っていうか801板のスレはSSの投下ができないが、
百合板のスレは投下ができる。故にどちらかというとBLの投下に正当性がある。

だけど両方とも投下するべきじゃないね。巣があるんだから。

591:名無しさん@ピンキー
07/10/07 15:28:57 /5cMqXgy
>>588
台本形式はちょっと読みにくいけど盛り上がってきました!GJ!

592:名無しさん@ピンキー
07/10/07 16:25:20 i8Skv+O+
>>588
毎回良い所で切るから続きが気になるw
GJ!!


593:名無しさん@ピンキー
07/10/07 16:57:17 J0zbU9+x
ちょっと見てない間にまた良作が溜まっちゃってて、これが嬉しい悲鳴って奴ですねえ
>>462
規制食らってるときに藤吉姫なんて極上のSS来ちゃってて
感想言えないのの辛かったですよ、もう最高、かわいすぎます
次スレの半分が藤吉さんネタになってしまえばいいのに

594:名無しさん@ピンキー
07/10/07 17:16:30 Omxf4OFf
昨日誰かさんが>>292さんの小説に割り込んだせいで
保管庫の作品が変な事になってる。

595:名無しさん@ピンキー
07/10/07 17:22:15 DdS9w7US
>>594
フイタww

596:名無しさん@ピンキー
07/10/07 19:14:40 BLeHapAA
>>588やだなあ変なキャスティングなわけないじゃないですか
絶妙なんですよ
望とギャリソンは予想通りでしたがまさか真夜が警備員だなんて!
そしてここで見合いの義ネタをやるなんて本当に予測出来ませんね

597:名無しさん@ピンキー
07/10/07 19:52:36 aKZKgNAx
>>553
遅レスだが、GJ!
思い切り新谷ボイスで再生されました

598:名無しさん@ピンキー
07/10/08 01:58:17 AKTGlWl4
百合がダメなんだから、エロ無しなマジパロも別スレ作ってやるべき。

599:名無しさん@ピンキー
07/10/08 03:31:33 NqH3k4Nq
反対派多そうだけど個人的には賛成。
スルーしてたけど、ぶっちゃけただの鬱系とか見たくないんだよね。
内容が良いか悪いか別としてもう原型とどめてませんから。

600:名無しさん@ピンキー
07/10/08 05:20:49 WC9LsS9s
百合やら鬱やら凌辱やらエロ無しやらの場合は投下前にその旨申告して、
タイトルなり作者名なり付けてあぼんできるようにするのが書き手の義務。
書き手側を追い出して棲み分けさせるんじゃなく、
気に入らない作品があったら黙って自分でスルーするのが読み手の義務。

こんなもんはエロパロ板の鉄則中の鉄則。
守らないスレは100パー廃れる。きっちりしなさい。

601:名無しさん@ピンキー
07/10/08 05:42:38 gd63nsP/
>>292
雰囲気まで綺麗な作品だなあ
期待してるよ、自分のペースで頑張ってな!

602:名無しさん@ピンキー
07/10/08 06:36:55 tMakh3s0
百合の場合はあくまで好み以前の問題なんだけどな。

603:名無しさん@ピンキー
07/10/08 08:45:02 zcFqQX1/
>>599
そもそもエロパロで原型てお前 だったら原作でも読んでろよ

604:名無しさん@ピンキー
07/10/08 09:21:25 aiPU0w07
百合だって好みの問題だろ。
エロパロの方がくくりが大きいんだから。
自分の好みの問題なのに、さも原理原則みたいに語るアホが多くて困るな。

605:名無しさん@ピンキー
07/10/08 09:29:24 MP0MGRcj
もうやめようよ
この雰囲気で職人さんが来にくくなっちゃうのが一番怖い
そっちの方がスレが廃れるよ
嫌ならスルー、これでいいじゃない
全員が全員納得するスレのルールなんか作れないよ
真昼さんのSSには「エロなし希望」が読み手側から上がったくらいなんだし

606:名無しさん@ピンキー
07/10/08 09:47:50 tMakh3s0
>>604
だからさ、ここでBLが投下されたら801板に行けというだろ?
百合だって同じ事。BLが投下されたらスルーできるか?
最初にBLですと注意書きすれば投下を許容出来るか?
それがわからないから百合厨はウザいんだよ。すぐ虫のように湧きだす。

607:名無しさん@ピンキー
07/10/08 09:54:09 XiR00q3R
>>606
おめーのほうがウザイよ。
死ね。

608:名無しさん@ピンキー
07/10/08 09:59:46 e4PUpNj7
だから801と百合は板の分類が違うんだって
801はここと同じだが百合は違うの
つかこの板にも百合を題材にしたスレあるしな

609:名無しさん@ピンキー
07/10/08 10:00:37 fTjBIUZe
喧嘩すんな。
こんな雰囲気だと職人さん来なくなっちまうぞ?

610:名無しさん@ピンキー
07/10/08 10:06:20 DkzWX9YI
過去にアニメ化された作品のSSスレも皆同じような感じで崩壊してったなあ
結局各々が外部にSSサイトを置いて2ch内ではやらなくなることが多かった

611:名無しさん@ピンキー
07/10/08 10:14:41 COohf8qs
いい加減にスルーしろよ。
BLとか百合とかの議論を持ちかける奴は住人を煽ってスレを荒らしたいだけだろ。
エロパロ板によくいる荒らしの手口じゃないか。

612:名無しさん@ピンキー
07/10/08 10:33:53 tMakh3s0
>>608
801板→SS投下不可
百合板→SS投下可

成程、確かに違うわな。ん?801板はここと何がどう同じなの?

613:名無しさん@ピンキー
07/10/08 10:58:48 CWKE97r9
面倒くさいな…読みたくなかったら読まない。以上
ってことでいいだろ

614:名無しさん@ピンキー
07/10/08 11:09:08 tMakh3s0
読みたくない読みたいの問題じゃなくて、
別に投下できる場所があるならここじゃなくてもそっち行けばいいだろって事だよ。
無駄な投下でスレを不必要に加速させるなよ。他に場所があるのに。
スルーするスルーしないって全然そういう問題じゃないんだよ。TPO考えろ。


まったくアホらし。

615:名無しさん@ピンキー
07/10/08 11:15:02 2srU6WE1
こんな流れ無視して投下してくれる神マダー?

616:保管庫には入れないでね①
07/10/08 11:32:46 FCt29ERM
「音無さん、あなたは”あの言葉”が口に出来ないようですね!」
<めるめる>
『ウッセー。オレはオレの道を行く!』
 毒メールを送りつけてぷいんと、横を向いて反抗する芽留。
「絶望した!”あの言葉”を言えない音無さんに絶望した!!今から訓練しますからね!」

 そういうと、望は芽留の服をあっという間に剥ぎ取り、床に突き転ばした。
<めるめる>
『スケベ!何するんだ、キモイぞ!!』
 メールを打ちつつも、起き上がろうとする芽留を、望は押さえつけて4つんばい
にさせる。

「さあ、お尻を高くあげて、”あの言葉”を言うのです!!」
「………!」
 今の自分の格好に気付き、羞恥心で真っ赤になる芽留。
 ぶんばぶんばと、ツインテールを左右に振る。
ピシャッ。
 望の平手が芽留の綺麗で小ぶりなお尻を叩いた。
 磁器のように真っ白なお尻は、みるみる赤くなる。
「ひ!」
 びっくりして、涙ぐむ芽留。
「”あの言葉”は!?」
 強烈な威圧感を感じ、少女はブルブルと震えて何も言えなくなってしまう。
ピシャリ
「ぅん!!」
 望がお尻を再び叩いた。叩いた部分が更に赤くなる。
「言えないんですか?」
「……」
ピシャ ビシッ バシッ
 叩かれる度に、芽留の体が硬直し、あどけない唇から呻き声が漏れる。
 いい加減手が痛くなってきた望が、芽留を見ると、黒く大きな瞳が潤み頬を
紅潮させて、何だか恍惚とした表情を浮かべている。
 晒された無毛の縦筋をみると、ほんのり濡れていた。

「叩かれて感じていたのですか!!マゾの変態ですね!」
「!!」
 酷い言葉に芽留の心は一瞬で凍りついた。
「ひぅ………ぐす……ひぃ……」
 とうとう、泣き出してしまう。

「先生が、音無さんの嫌がる事をするわけないじゃないですか」
 芽留は涙に濡れた瞳を上げた。
 そこには、いつものように優しい望の笑顔があった。
 芽留は自分が恥ずかしかった。
 大好きな人になら、コンプレックスを持っている声を聞かせても恥じる事は
ないはずだ。
「さあ、先生を信じて、”あの言葉”を言ってみてください」

617:保管庫には入れないでね②
07/10/08 11:33:35 FCt29ERM
 コクリと頷くと、芽留は口をパクパクさせて発声してみた。
「……ぅ……ん」
 しかし、うまく声が出ず、何だかHな声になってしまった。
 ガッカリする芽留に、望は慈愛の微笑みを浮かべて声を掛けた。
「発声練習すれば、すぐによくなりますよ。」

 望は、芽留の尻をつかみ、後背位の体勢になった。袴をするすると解いて絶棒を
取り出す。
「私が突いたら、発声するのですよ!」
 望は、高く晒された縦筋に、自分の絶棒をあてがうと、一気に腰を沈めた。
「ぐ……んん!」
 あまりに幼い器官に、凶悪な肉棒が突き刺さり、芽留の全身を苦痛が引き裂く。
 赤い純潔の証が、つるつるの縦筋からタラリと幾本も流れ落ちた。
 強烈な苦痛に、歯をギリギリと食いしばって耐える。
 しかし、望は容赦せずにガンガン突いていくのだ。

「ほら、どうしたのですか。発声練習ですよ!声を出してください!」
 何度も幼い割れ目に絶棒が突きこまれると、鋭い痛みによる被虐の心が呼び覚まされ、
背徳の快楽が少女を襲った。
「あっ…はあっ…ふぅうんっ…あっはっ…」
 芽留の艶めいた喘ぎ声が、響く。
「ほらほら、絶望しちゃいますよ!”あの言葉”を言えないなんて!発声!発声!」
 罵声とともに、望が腰を入れてはずぶずぶと絶棒を中に入れる。
 一方的に痛みを与えられて、陵辱されているという事実が、芽留の心を麻薬のように
蝕んでいく。
「ひっ!…あ…あぁあ…あぁああああ…ぁ…」
 芽留は、無意識に小さな白いお尻をいやらしく蠢めかていた。
「いやらしいメス犬ですね。発情期ですか。」
 望は手を伸ばして、芽留の綺麗なツインテールを両手に片方づつ掴んだ。
「……っ!」
 頭に痛みを感じる芽留。かまわず、ツインテールを思いっきり引っ張る。
「ーーーーっ!!!」
 強烈な痛みとともに綺麗な髪が数本抜け落ちた。同時に、芽留の体が禁断の快感に震える。
「さあ、”あの言葉を”!!」
 痛みを与えながら、望は腰を入れて少女の割れ目を強く貫いていく。
 ツインテールを引っ張った事で喉が反り返り、気道が大きく開いたおかげで、
芽留は遂に”あの言葉”を口にした。
「すっ…うっ…ぅ…んっ………スルー!…………スルー!!」
 甘ったるい、舌足らずな声で懸命に言葉を発する芽留。
 その瞬間、望は強い達成感に包まれ、未成熟な膣奥に欲望の証をたっぷりと放出した。

 望は髪を離し、芽留の体をしっかりと抱き締めた。
「偉いですよ!音無さん。あなたは本当に頑張り屋です。素敵ですよ!」
 愛する人に息詰まるほどの抱擁を受け、芽留の顔は恍惚となった。
 少女漫画の教え子よろしく、感動にむせび泣いていた。
「さあ、もう少し練習しますよ。」
「スルー♪スルー♪ヽ(´▽`)/」
(終わり)

 ムシャクシャしてやった。今は反省している。

618:名無しさん@ピンキー
07/10/08 12:00:24 e4PUpNj7
>>612
カテゴリーが違うのが分からない?
あと801は誘導すれば可だが

619:名無しさん@ピンキー
07/10/08 12:12:10 XEd8vvig
百合とか無くていいけどID:tMakh3s0を見てると腐女子って必死だなと思います

620:名無しさん@ピンキー
07/10/08 12:12:12 tMakh3s0
ああ、sakura02とsakura03の違いってことですか。
まあ既に場所があるのに百合SSを投下する理由にはなっていませんね。

あとスルーという人の中に、ドサクサに紛れて百合を投下させようとする人がいますが。


いくら言ってもこちらの言いたいことが伝わらないので終わりにしましょ。本当アホらし。

621:名無しさん@ピンキー
07/10/08 12:13:18 tMakh3s0
>>619
失礼な、腐女子じゃなくて嫌百合厨です。逆恨みはお止めくださいな。
無論百合が撤退してるのに801を投下する人がいたら追い払いますよ。

622:名無しさん@ピンキー
07/10/08 12:20:57 Ug8ZGq5E
もうわかったから、次スレじゃ関連に百合スレ入れといてくれよ

623:名無しさん@ピンキー
07/10/08 12:32:16 Qy8wrk1o
エロパロという大ジャンルがあって、その下にノーマル?なり百合なりがあると
思うんだけど、そうじゃない考えの人もいるんだね。
そもそも今まで百合のが投下されても問題は起きてなかったと思うんだけど、
こういう「追い払う」みたいなことを言い出す正義感の強い人が居座るように
なったらもうだめでしょ。議論しようとすれば荒れるだけだから。
まあ、従うしかないんじゃない? 保管庫が欲しいならあちらでも作るように
して。
従っていればこれ以上荒らさないくらいの知能はありそうだし。

624:名無しさん@ピンキー
07/10/08 12:36:43 2srU6WE1
エロパロスレの末期→作品投下していないのにIDが真っ赤な奴がいる

625:名無しさん@ピンキー
07/10/08 12:50:43 w/nmW//p
>>616
まさにエロパロって感じで良いな、GJ。

626:名無しさん@ピンキー
07/10/08 13:03:43 nzG5C4WJ
空気を読まずに投下しようと思います。

昔、『糸色先生の絶望個人授業』というのを書いていた者です。
第3話、音無さんの話です。

誰も期待してはいないと思いますが。

627:『糸色先生の絶望個人授業第3話・1』
07/10/08 13:06:15 nzG5C4WJ

望が霧と体を重ねた翌日、朝の教室が普段と様子が違っていることに気付いたのは、望が教室に入ってすぐだった。

「常月さん、そんな所でどうしたんですか?」

普段は望の背後にいるかどこかに隠れるかして望を見つめ続けているまといが、
今日は教卓の横に立っているのだ。

「おはようございます、先生」

挨拶を返すまといだが、その表情は冴えない。
質問には答えないまといにそれ以上食い下がれない望。

「これはいったい…?」

偶然目が合った可符香に助け船を求める。

「定員が一人だからですよ」

「…意味がわかりませんが…?」

仕方がないので望はそのまま教卓につく。

―人影?

間違いなく、教卓の下に誰かがいる。

「せんせ…」

覗き込んだ望を霧の笑顔が出迎える。
どうやら霧がここに引き籠もっていたため、まといが入れなかったようだ。

「先生が勇気をくれたから来れたんだよ」

屈託のない笑顔を浮かべる霧。

「そうですか…いつかは自分の机で授業を受けられるようにしてくださいね」

頷く霧を見て望が立ち上がる。

「授業を始めます!」

わざといつもより大きな声で宣言する。
あまり引っ張るとまといが何を言いだすかわからないからだ。




628:名無しさん@ピンキー
07/10/08 13:06:48 clim9qSk
kita!!
こういう職人さんが現れることを待っていた!!

629:『糸色先生の絶望個人授業第3話・2』
07/10/08 13:07:46 nzG5C4WJ
参加メンバーが一人増えた以外はいつもと変わらない様子で授業が進む。

ピロリパロピリロラ

不意に望の携帯が鳴る。
着信画面は芽留からとなっている。

『仕事中だろ マナーモードにしろよカス』

「す、すいません。
ですがなるべく言葉遣いを…」

メール画面を閉じてマナーモードにしながらぶつぶつ呟く望。
直後、望の手の中に振動。
また芽留からの着信だった。

『何で生徒に手を出す犯罪者に気を使わないといけないんだハゲ』

「人聞きの悪い事を言わないでください!」

望が額に汗を浮かべて反論する。
しかしその声に力はなく、図星を突かれていると解釈されても仕方のないものだった。

「先生、脱線しないできちんと授業を進めてください!」

その様子を見ていた千里ががたりと机を鳴らして立ち上がる。
その眉間にはしわが刻まれ、視線は望をまっすぐ射ぬいている。

「す、すいません…わかりました。授業を続けます」

その後、この日は滞りなく授業は進んでいった。

しかし、千里は終始不機嫌なままだった。


630:『糸色先生の絶望個人授業第3話・3』
07/10/08 13:09:10 nzG5C4WJ

~~~~

「では、連絡事項は以上です」

帰りのHRで望が一日の終わりを告げる。
だが、望にはもう一つ言うべきことがあった。

「今日の昼過ぎ、先生の携帯が湯呑みの中で水没しているのが発見されました…」

望はそこまで言うとだんっと教卓を叩く。
その音に驚いた霧が身を縮こまらせるが、構わず望は続ける。

「これは紛れもないいじめです!
絶望した!教師すら標的とされるいじめ社会に絶望したっ!」

冷静さを欠いた望を生徒達が止めに入る。
そんな中、芽留が一人表情を固くしていたが、それに気付くものはいなかった…。



631:『糸色先生の絶望個人授業第3話・4』
07/10/08 13:10:26 nzG5C4WJ
~~~~

放課後。
珍しく芽留に誘われて、望は新しい携帯を買い替えに行った。
芽留の奨めた店は対応が早く、望はすぐに新しい携帯を手にすることができた。

「助かりましたよ、音無さん。
やはりこのご時世、携帯が無いと不便ですからね」

『別に 先生のためじゃない』

芽留は携帯の画面から目を離さないため、望は一人で喋っている気分になる。
しかし他に生徒がいない以上、芽留が口を開かなければどうしようもなかった。

「音無さん、たまには喋ったほうが…」

『なあ先生 他に誰とヤッたんだ?』

望の言葉を遮るように携帯の画面が鼻先に突き出される。

「…してませんよ」

目を逸らして答える。
次の芽留の言葉はメールによって発せられた。

『じゃあ オレが三人目かW』

「お、音無さん!何を…」

望は芽留の真意に気付いて驚愕の表情を浮かべ、メール画面と芽留の顔を交互に見比べる。
芽留はもじもじと体を揺らし、俯いて頬を染めていた。
それはいつもの癖なのかも知れないが、望の目には普段よりも顔が赤いように見えた。



632:『糸色先生の絶望個人授業第3話・5』
07/10/08 13:11:58 nzG5C4WJ
―まさか、音無さんは本気…?いや、彼女に限ってそんなことは…

「ははは、冗談はやめてください。」

『なんだ 怖いのか?』

『もしかして包茎か?なんならオレが剥いてやろうか?』

立て続けに芽留から挑発メールが送られる。
望の手が震える、昼間に携帯を壊された時の怒りが再燃する。

「ひっ…!」

芽留が小さく悲鳴を上げる。
望の手が、芽留の携帯を持つ手を強く掴んでいた…。


望が芽留の手を強く引き、路地裏へと連れ込む。
芽留の両手首を掴み、バンザイをさせる格好で壁に押しつける。

芽留は目を伏せてその体を細かく震わせているが、抵抗する素振りはなかった。

「これから特別授業をしますから」

望は短くそう告げると芽留の手を頭上の中央に寄せ、右手でひとまとめに押さえる。
左手で携帯を奪い取ると芽留が目を見開いて望の方を見上げた。

「ちゃんと自分の口で返せと言えたらお返ししますよ」

芽留は答えない。
ここまでは望の予想通り。


633:『糸色先生の絶望個人授業第3話・6』
07/10/08 13:13:01 nzG5C4WJ
―携帯…そうだ!

望の頭のなかに一つの趣向が浮かぶ。

「言えるようになるまでは、こうしておきましょうか」

望は取り上げた携帯をいじってマナーモードにすると、芽留のスカートの中へと潜り込ませる。

「…!」

それでも喋らない芽留を無視して手探りで股間へと押しつけた。

「携帯は、もともと口にあてて使うものですから」

下の口…という望なりの悪ふざけだったが、もちろん突っ込む者はいない。

携帯から手を離すと同時に膝を割り込ませ、太ももで携帯を押さえる。
別に、冗談を言うためにこんなことをしたわけではない。
趣向は、これからである。
望は自分の携帯を取り出すと芽留へと電話をかける。
ヴィィィィ…と、くぐもった振動音が路地裏に響く。望の太ももに袴の布ごしの振動…携帯を隔てて反対側にいる芽留もまた、同じ振動を感じていた。

「っひ!……ぁ……ぅ!」
突然下腹部を襲う振動に、芽留は堪えるように声を上げる。

そのまま何度も、何度も。

奇しくも望が今している行為は、芽留が昼間に望の携帯を拝借して行い携帯を壊す要因になった悪戯と同じものだったが、
望にはそれを知る由もない。



634:『糸色先生の絶望個人授業第3話・7』
07/10/08 13:13:58 nzG5C4WJ
「ふ…ぁ……んっ」

刺激を送られるたびにこぼれていた芽留の声が少しづつ熱を帯び、その小さな体がびくん…と震える。
芽留の手はいつの間にか解放され、スカートの端を強く握り締めていた。

―た、楽しい…!

一方…望は、携帯で少女の体を責め立てることに夢中になってしまっていた。
手を触れず(芽留の下半身に太ももを押しつけているが、それは別にして)に、
幼い体に快楽の波を打ち付ける…まるで少女の操縦桿を握ってしまったかのような感覚。

―常月さんの時といい、私はサディストなのかもしれない…

そんな不安を感じつつも攻め手を止めることはできなかった。

不意に、望の着物の胸元が掴まれる。芽留が望にすがりつくようにしながら首を激しく横に振っているのが見えた。

「イキそう…なんですか?」

望の言葉にツインテールの頭が縦に振られる。
芽留の限界が近い、しかし、もう一つの限界が先に来てしまっていた。



635:『糸色先生の絶望個人授業第3話・8』
07/10/08 13:17:28 nzG5C4WJ
「あ…」

望の携帯のディスプレイが電池切れを知らせ、すぐに画面がブラックアウトする。
あまりに中途半端、だがここでやめては白けてしまう。

「お、音無さん。続きをしたいならちゃんと自分の口で言ってください」

とっさに機転を利かせた望を芽留がはっとした表情で見上げる。その目には涙を溜め、顔は耳まで赤くなっていた。

「さいご…まで」

しばらく間を置いての芽留の返事。おそらく町中の喧騒の中では聞き取れないほど小さく、弱々しい声。

「よく、言えましたね」


先の行為で湿った下着を脱がせて片足だけ引っ掛けておく、さすがに外に置くわけにはいかないからだ。

続いて自分の準備も済ませた望が、芽留の太ももを抱え上げて自らの肉棒の照準を合わせる。

「行きます」と一声かけて芽留の腰をゆっくりと下げていく。
先端が触れた瞬間、少女が小さく声を上げるが、肉棒が秘所へ埋まり始めるとすぐにその声は悲鳴へと変わった。



636:『糸色先生の絶望個人授業第3話・9』
07/10/08 13:18:36 nzG5C4WJ
「ひぎっ…うー!あぁっ!」

固く閉じた芽留の目から大粒の涙がこぼれ、抱えられた足がばたばたと暴れる。
望が体を支えているものの、芽留の体重で自然と肉棒は沈んでいき、処女を奪って膣奥まで蹂躙する。
望の肉棒はそれほど大きい方ではない、だがそれ以上に芽留の秘所は狭すぎた。

「すぐ…終わらせますから…」

芽留の様子に彼女の危険を感じた望はなるべく早く終わらせようと抽送を始める。
とはいえ体位の都合上、ひたすら芽留の未発達な体を揺すって肉棒を膣内に擦り付けるくらいしかできなかった。

「ぁ…ぅ……」

体内に熱く堅い杭を打ち込まれたような感覚に、芽留が目を見開き声にならない悲鳴を上げる。
しかし、幸か不幸かその状況は長くは続かなかった。
「もう…出ます…!」

今までに経験したことの無い締め付けに望が限界を告げると、
意識的にか無意識なのか芽留の首が縦に一度だけ揺れた。

「く…!」

望は中で達したいという本能的な欲求に歯を食い縛って逆らう。
芽留の体を壁に押しつけ、腰を下げて爆発寸前の昂ぶりを引き抜く。
支えを失い崩れるように倒れこむ芽留、
望はその体を抱き締めながら、白濁を解き放つ。
自身の先端に触れるセーラー服の布地を感じながら…。

637:『糸色先生の絶望個人授業第3話・10』
07/10/08 13:20:35 nzG5C4WJ


行為が終わっても芽留は目を覚まさず、結局望が背負ってあげることになった。
彼女の制服の胸元は望の精液で汚れているため、無理に起こして歩かせるよりも好都合だったからだ。

「…目を覚ましましたか…?」

背中の少女が身じろぎしたことに気付いて声をかける。視界を塞ぐように現われる携帯の画面。
芽留の携帯は愛液で湿りはしたが壊れはしなかった。

―おそらく下着越しだったからでしょうけど

『痛かったぞヘタクソ』

「第一声がそれですか…」

『ヘタクソヘタクソヘタクソ』

「すいません…」

画面を埋め尽くす非難と俯いた望の謝罪。
処女を奪ったことと、痛くしてしまったこと。
今更したことの重大さを思い知らされる。



638:『糸色先生の絶望個人授業第3話・11』
07/10/08 13:22:10 nzG5C4WJ
『オレの中は良かったか?』

望の目の前で芽留の指が高速で動く。

「ええ、良かったですよ。音無さんも可愛かったで」

途中まで喋ったところで後頭部に鈍痛、芽留の肘だった。

「痛っ!ま、待ってください!」

『忘れろ』

「…無理ですよ」

『氏ね ロリコン教師』

返事とは裏腹に背中にぎゅっとしがみつく芽留、やがて彼女の呼吸が安らかな寝息に変わる。
そんな重さとぬくもりを感じながら、望は夕闇の中を歩いていった。


~~~~~

翌日。
朝、職員室に向かう望の袖が誰かに引っ張られる。
振り向いた先には、ツインテールの少女…芽留だった。

「おはようございます」

望の挨拶にただもじもじする芽留、しかし…

「…………!」

芽留の唇が微かに動く。

―おはよう…?

そう言っているかのようだった。
勘違いかもしれない、それでも少し満足そうな笑みを浮かべて芽留を眺める。



639:『糸色先生の絶望個人授業第3話・12』
07/10/08 13:22:59 nzG5C4WJ
「ところで体の調子は…って、ジャージ…ですか?」

芽留の体を気遣おうと視線を下げたが、彼女は制服ではなくジャージを着ていた。
そして下は制服のスカート、何ともアンバランスな格好だ。

『 大量に精液を出 すから制服が きられなくなった』

…と、芽留からのメール。

「す、すいません…」

望が芽留から視線を外して携帯をみている隙に芽留は走り去る。

「音無さ…」

後を追おうとした望の手から携帯が抜き取られる。
手の主は背後…振り向いた望は絶句してしまう。

「ち…智恵先生」

望が見たのは自身の携帯を凝視する智恵の姿だった。



640:『糸色先生の絶望個人授業第3話・13』
07/10/08 13:23:55 nzG5C4WJ
「あの、これはですね…」

必死に言い訳を考える望。しかしこの状況を打破できる言い訳などあるわけが無い。

「このメール、スペース前の文字を拾うと『大すき』になりますね」

携帯を見たまま智恵が言う、そのまま閉じてポケットへ。

「後でSC室まで来てください、そこで携帯をお返しします」

「待ってくださ…」

智恵は望に背を向け、遠ざかっていった。

望の顔が青ざめる、息が苦しい。

―私は取り返しのつかないことを…

罪の意識が胸を締め付ける。
しかし、絶対にこの件で警察の世話になりたくはなかった。

「とにかく行かないと…いざとなったら…」

続く言葉を飲み込み、奥歯を噛み締めて歩きだした。
智恵の待つ、SC室へ…。



641:『糸色先生の絶望個人授業第3話・あとがき』
07/10/08 13:27:41 nzG5C4WJ
読んでいただきありがとうございます。
神職人の皆様にはかないませんが、楽しんでいただけたら幸いです。
たぶん、続きますが、また時間がかかると思います。

642:名無しさん@ピンキー
07/10/08 13:29:24 FCt29ERM
>>641
>「このメール、スペース前の文字を拾うと『大すき』になりますね」
萌え死ぬかと思った。
素晴らしい。GJ!!


643:名無しさん@ピンキー
07/10/08 13:30:39 nzG5C4WJ
すみません!書き間違いが…
13の智恵の台詞「スペース前の」ではなく「スペースの後の」でした…
すみませんすみません!

644:名無しさん@ピンキー
07/10/08 13:33:31 +dqKirkt
>>641
GJ! 芽留かわいいよ芽留。
俺も『大すき』には悶死しそうになったw

ところで、次は番外編「智恵先生の加虐個人授業」ですかっ!(ふんふん)
……すいません、調子に乗りました。言ってみたかっただけなんです。

645:名無しさん@ピンキー
07/10/08 13:42:13 IEZBMd30
うわあああ芽留可愛いよ芽留
先生の携帯を壊したのもそういうことをしてたからなのか

646:名無しさん@ピンキー
07/10/08 13:55:01 yz7qN/PG
GJ!!素直じゃないのがまたいい!!


>>616-617
面白かったw
是非とも保管庫に入れてほしいwww

647:名無しさん@ピンキー
07/10/08 15:33:21 izwLHl7B
>>641さんのおかげで場が和んだところでそろそろ次スレの準備か・・・?

648:名無しさん@ピンキー
07/10/08 15:47:24 Q9F0n6xR
>>641 GJ!!特に教卓の下にいる霧可愛いよ霧
次の作品も(0゜・∀・)ワクワクテカテカしながら待っています。

649:名無しさん@ピンキー
07/10/08 16:03:08 COohf8qs
>>641
GJ!メールのスペースを使う発想が凄い!
続きも期待してます。

650:名無しさん@ピンキー
07/10/08 16:28:35 jV83ZNZd
うはw すごw 芽留かわええ!!
まだ、埋め小ネタには早いかなー 思ってスレ見たら、芽留神ss連続とは!
・・・で、私が作ってた小ネタが、芽留だったりしてw
このシンクロに感動すら覚えましたよ!! 

・・・ただ、私のはたいしたネタじゃないです。

良かったら見てやって下さい。微妙にエロいと・・・いいなw

651:埋め小ネタ芽留
07/10/08 16:34:45 jV83ZNZd
ぴろりぱらぴりろら♪
「おや、メールですね。―音無さんですか。どれ。」
画面を開く。

 『別に いいだろ 携帯持ったままでもよ』

「・・・・・・・・・・え?」
困惑した表情を浮かべた。
ぴろりぱら―

 『なんだよ あせんなよコラ いまさら嫌なわけねーだろが』
 『別に怖くねーよ! コドモ扱いすんな!』
 『乱暴にすんなよ エロ教師! 優しくしろよ』

先生の表情が青ざめてゆく。
「これは―なんだか、アレを始める所にみえますが・・・・・・まさかね。」
ぴろりぱ―

 『なななんだよ! イキナリ名前で呼ぶな! 恥ずいだろ!!』
 『・・・しょうがねー じゃ 望って呼んでやるよ』

「うわああああああ!!」
先生は頭を抱えて絶叫する。
「お相手は私ですかぁ!! そんなバカな!! 私はここにいますよー!!」
必死に叫ぶが、もちろん携帯の向こうまで聞こえるはずもなく。
ぴろり―

 『なんだよ! じっくり見んな! どうせ幼児体型とか言うんだろ!』
 『ほめてるように聞こえねーよ! あ あんまり触んな!』
 『よく わかんねーよ・・・  すこし くすぐったいくらいだぜ』

「ま さ か・・・・・ 影― あああ! 音無さんー!!」
必死に返信を打とうとするが、芽留のメールの方が早く、次々と送られてくるメールに阻まれてしまう。
ぴろ―

 『ああ  ん・・・いいぜ 』
 『は? そ そうか? 別に 責任とるとか考えんなよ いいって言ってんだからよ』
 『何だよ 調子狂うじゃねーか いつも通りにしてろ タコ』
 『あれ ちょっとまて おいハゲ おまえ何か』

先生の目が画面に釘付けになる。
「音無さん! 気が付いてください! それは私ではないのです!」
ぴ―

 『携帯見せてみろ!』
 『おま これ なんだ!? メール無』
 『だれだ! オマエ! ダレ』
 『やめ イヤダ! やめろ yめrお』
 『せんs』

そこで芽留からのメールは途切れた。
「――!! そんな・・・・・」
先生は青い顔で飛び出そうとして――  どこに行けばいいのか分からず、愕然と立ち尽くしていた。




652:名無しさん@ピンキー
07/10/08 16:44:45 izwLHl7B
n?これでおしまい?

653:生め小ネタ 芽留
07/10/08 16:46:52 jV83ZNZd
小一時間もたっただろうか。
あれから何度も打った返信に返答はなかったが、
ぴろりぱ―
メールの着信音に、先生は噛み付くように携帯を操作した。
「・・・音無さん!!」

 『ゴメン ハゲ ・・・オレ ゴメン』
 「音無さん! いま、どこに!? すぐいきます!」
 『オレ 駄目だ オマエの事で頭一杯で ノーミソ働かねー』

先生の胸がズキンと痛んだ。

 「とにかく そこに行きます!」
 『会って どうすんだよ  ドーセ なぐさめるだけだろーが ボケ』
 『どうせ 責任取ってとか どーのこーの言うだけだろ』
 「・・・確かに御仕着せな言葉ですがね・・・本気ですよ。」

 『何が本気だよ』
 「私と一緒になりましょう。・・・あなたを放すべきで無いと痛感しましたよ。」
 『・・・あまり 嬉しくねーよ ハゲ』
 「心底本気ですよ。慰めなんかじゃありません!」

次の芽留の返信がくるまで、少し間が空いていた。
ぴろり―

 『オレ 何にも 喋らねーぞ?』
 「知ってますよ。今更、構うわけ無いでしょう?」
 『・・・結構、性悪だぜ?』

先生は少し笑う。

 「それが何か?」
 『・・・オマエ ロリコンって言われるぞ。』
 「いいですよ。何と言われようが。」

言葉に詰まったように、芽留のメールが止まる。

 「あなたが私を嫌でなければ。」
 『そんなわけねーだろ!! 考えて 物言え! バカ!』
 
 『じゃあ――オレの事 アイシテル―のか?』

先生はボタンを間違えないようにゆっくりと打ち込み、返信した。

 「愛してます。芽留さんを」

返信は無かった。



654:生め小ネタ 芽留
07/10/08 16:47:42 jV83ZNZd
代わりに、突然、背後から小さな足音が聞こえ、背中に誰かが飛びついてきた。
「な!? なんです?」
飛びついてきた小さな影は、先生の耳元に口を寄せた。

(オレも だ)

吐息が耳元で擦れた音でなければ、確かにそう聞こえた。微かな音だった。
「音無さん!? いつ―」
先生は言いかけたが、芽留がやけにニヤニヤしている事に気が付く。

 『悪いな』
「え? ・・・・・え?」

芽留の携帯の画面が差し出される。

 『いや 影武者の話は聞いてたからよ ・・・チョッとな』
「ああああああ!! 狂言ですかぁ!?」
 『引っかかってくれて嬉しいぜ  ・・・ああ イヤミじゃねーよ』
「・・・・・・・あなたねぇ・・・・」

何か言いかけた先生に、芽留はズイと顔を近づける。

 『何だよ こんな美少女が 自分の物になったてのに 嬉しくねーのかよ』
「・・・もう、何が何だか・・・・ やられましたねぇ。・・・あなた、中々の悪女ですね?」

投げやり気味な笑みを浮かべた先生に、芽留はニヤリとする。

 『どうしても欲しいものなんだからよ どんな手でも使うぜ? 言ったろ? 性悪だって』

先生は肩をすくめて、芽留の髪を撫でた。

「・・・まあ、無事で何よりです。」
 『悪かったな  ―まあ センセイの立場もあるし  卒業するまで待ってろよ』

芽留はそう言って、先生の唇に自分の唇を重ねた。
先生は、ぎこちないキスをくれた少女の、赤く染まった頬を優しくなでた。

655:名無しさん@ピンキー
07/10/08 16:51:00 jV83ZNZd
ゴメンなさい! ちょっとトラブルで固まったorz
焦ったー 



656:名無しさん@ピンキー
07/10/08 17:13:46 cdWmQIDr
ちょwまw GJだが次スレ立てる前から埋めんなww
とりあえず立てられるかやってみるが規制かかってたら誰か頼む


657:名無しさん@ピンキー
07/10/08 17:20:30 cdWmQIDr
つ ほい
【絶望先生】久米田康治エロパロ総合 Part10【改蔵】
スレリンク(eroparo板)

658:名無しさん@ピンキー
07/10/08 17:21:05 A2BBtJkk
>>657

659:名無しさん@ピンキー
07/10/08 17:26:59 uqRYZzA3
>>657
別に嬉しくなんかないんだからね!!

660:名無しさん@ピンキー
07/10/08 17:27:24 jV83ZNZd
>>657
乙です! 

661:名無しさん@ピンキー
07/10/08 18:17:34 LsCgKD08
641、650お二人ともGJ
どちらもアイディアがよかった。

662:名無しさん@ピンキー
07/10/08 18:21:51 CuvqqKyL
>>655GJ! >>657乙!
このスレもほぼ2週間で消費かw

663:名無しさん@ピンキー
07/10/08 18:30:58 G6m+eEcP
>>657
乙でし。
あとは埋めるだけですかな?
提案があるんですけど、ただ埋めるだけじゃなくてこのpart9の最優秀絶望賞、
絶棒賞(エロさ№1)、糸色望賞(パロさ、面白さ№1)、特別賞を決めてみませんか?
ツマンネ(;´Д`)と思われたらスルーでお願いします
素晴らしい神作品ばかりで、難しいですが、私は「真昼が雪」を最優秀賞に、
あとタイトル出ませんが、仕事の早さとそのクオリティから藤吉姫を推したいと思います
もちろん、埋めSSは大歓迎です

664:名無しさん@ピンキー
07/10/08 18:36:32 PaeQjhhn
>>663
そういうのやめれ 他の職人が書きにくくなるだろ 皆それぞれ素晴らしいSSなんだよ

665:名無しさん@ピンキー
07/10/08 18:45:29 g9AX2ME7
いるよな、なんでも順位を決めたがるやつw
あほかとw

666:名無しさん@ピンキー
07/10/08 18:50:11 0aB9TR6h
どれもそれぞれ良かったよ
埋め小説に待機

667:430
07/10/08 19:20:26 Yw7IHac9
>>641 >>655
芽留2連発、GJです!
お2人とも、携帯の使い方がうまいな~。

で、次スレ立ったのですね!ホント、早っ。
ということで、埋め小ネタです。
小ネタが好きなもので、毎度毎度ですいません。

エロ無しですけど…埋め草だから、ということで…。
小ネタのくせに、微妙に>>214>>218の続きになっています。


668:糸 色命の誤算 1/3
07/10/08 19:21:42 Yw7IHac9
「命さん、私たちが付き合い始めて今日でちょうど1ヶ月よ。」
女が、ある宝石店の前で立ち止まり、期待に満ちた目で命を見た。

命は、無言で女を見下ろした。
この女と「付き合った」覚えは毛頭ない。
しかし、女は命の腕を引っ張ると、ショウケースの前まで連れて行った。

「ほら、この新作がね…。」
女が高価そうな指輪を指差しながら話しているのを適当に聞き流しながら、
命は、ふと、ショウケースに飾られているペンダントに目を奪われた。

このブランドの定番らしい、四つ葉のクローバーをモチーフにした、
周りをゴールドに囲まれた白蝶貝のペンダントヘッド。
可愛らしさの中にも清楚できりりとしたイメージがあり、何故か、
医院を切り盛りしている、しっかりものの看護師を思い起こさせた。

その日、女を言いくるめて何とか追い払った後、命はその店に舞い戻った。



翌日。
帰り支度をしている看護師に、命は小箱を差し出した。

「…なんですか、これは。」

しかし、看護師の反応は命が想像していたものとは全く違っていた。
彼女は、有名宝石店の包装紙に包まれた小箱を見ると、
この上なく不機嫌な顔で、命に問い返してきたのである。

命はとまどった。
今まで、女性に宝石をプレゼントして機嫌を悪くされたことなどない。

「なんですかって…プレゼント。」
「どうして、私がプレゼントをもらわなきゃいけないんですか。」
「どうしてって…。」

その質問に、命は、はたと考えた。
確かに、何故だろう。
これを見た瞬間に、なんとなく彼女が思い浮かんで、
ほとんど反射的に買ってしまったのが正解なのだが、そうも言えまい。


669:糸 色命の誤算 2/3
07/10/08 19:22:18 Yw7IHac9
「いや、ほら、いつも君は一生懸命働いてくれているし。」
「それに対しては十分すぎるほどのお給料をいただいてます。
 それ以上に、こんな高価なプレゼントをいただくいわれはありません。」

――それもそうだな…。
命は、再び考えこんだ。
そして、ようやく思い当たることをみつけて、顔を輝かせた。

「君、いつもミルクティー入れてくれるじゃないか。そのお礼だよ。」

とたんに、看護師は泣きそうな顔をした。
そして、うつむくと、消え入りそうな声で言った。
「ミルクティーは、私が勝手にやってることですから…。
そんなプレゼントなんか、いりません。」

看護師の半泣き顔に、命はうろたえた。
自分は、何か間違えたことを言ってしまったのだろうか。
女扱いには自信があったのだが、この娘だけはどうも勝手が違うようだ。

黙り込んだ命に、看護師は顔を上げた。
そして、小さいがはっきりとした声で、命に告げた。
「プレゼントなんて、いらないんです。
 もし、先生が私のミルクティーを美味しいって思ってくださるんなら…
 一言、ありがとうって、言っていただけるだけで、うれしいんです。」

命はきょとんとした目で看護師を見た。
「そんなもので…いいのかい?」
看護師は、きっぱりうなずいた。
「それが、いいんです。」

「そうか…いつも、ありがとう。」
命が、にっこり微笑んで見せると、看護師は、真っ赤になった。


670:糸 色命の誤算 3/3
07/10/08 19:23:36 Yw7IHac9
それを見て、命は看護師に笑いかけた。
「君は、本当に欲のない子だね。」

すると、看護師は泣き笑いのような顔をした。
「そんなことないですよ…。
 私、もしかして、誰よりも、欲が深いのかもしれません。」
「…?」

不思議そうな顔をする命に、看護師は小さく笑うと、
「それじゃ、お先に失礼します。」
と頭を下げ、扉を押して帰っていった。

「欲が深い…?」
一人、医院に残された命は、しばらく首を傾げていたが、
やがて、あきらめたように首を振った。

そして、ふと手の中の小箱を見ると
「そうは言っても、買っちまったもんはなぁ…。」
とぼやいた。

――彼女に買ったんだから、他の女にあげる気はしないし…。

また、別の機会にでもチャレンジしてみるか…と、
命は、頭をかきながら診察室に入っていった。





671:430
07/10/08 19:25:19 Yw7IHac9
命兄さんは、肝心なところで鈍いといいと思います。

えーと、もう一コ、小ネタを作ってしまったので、連続投下しちゃいます。
こちらは、先生とブラコンな倫ちゃんのお話です。
これもエロ無しですが、埋め小ネタ(ry
そして、なんか前スレでも似たような小ネタを書いた気がしますが…まあいいか。


672:ノクターン 1/3
07/10/08 19:26:34 Yw7IHac9
ポロロロン

下校時刻の後、校内を見回っていた望は、
音楽室から響くピアノの音色に、そちらに足を向けた。

――まだ、校内に残っている生徒がいたんですか…。

秋の夕陽はつるべ落としだ。
望が歩く学校の廊下は、沈み行く太陽に赤く染まっていた。

音楽室のドアは開いていた。
そっと中を覗くと、そこには、ピアノに寄りかかるようにして立ち、
鍵盤に指を走らせている女生徒がいた。

ポロン…ポロロン

優しいピアノの音色が、夕陽と相俟って何故か郷愁を誘う。
女生徒の顔は、どこか憂いを含んで見えた。

「…倫。こんなところで、何をやっているのですか。」
望は、そっと女生徒―最近この高校に編入してきたばかりの妹に声をかけた。

倫が、はっとしたように顔を上げる。
「お兄様…。」

歩み寄る望を一瞬見つめた後、倫はふい、と顔をそらせた。
「…今日も、お兄様、いろいろと大変そうでしたわね。」
「え?ああ…いつものことですよ。」
望は苦笑した。

まといに張り付かれ、千里や真夜に襲われ、ロッカーを開ければ霧がいる。
それは、この高校での望の日常だった。

「お兄様は…人気がおありなのですね。」
「人気…というんですかね、あれは。」
望は首を傾げた

倫は、鍵盤を軽く叩いた。ポロンポロンと優しい音が漏れる。
「ピアノを見て…思い出していたんです、子供の頃を…。」
倫は、鍵盤を見つめながら言った。


673:ノクターン 2/3
07/10/08 19:27:13 Yw7IHac9
「あの頃は、上のお兄様たちも家を出てしまって、周りは大人ばかりで…。
 私は、いつも、お兄様の後を付いて回っていましたっけ。」
「そうでしたね。ずいぶん難儀しましたよ。」
望はくすくすと笑った。

倫が、顔を上げて望を見た。
「私…この世界に、子供は、私とお兄様しかいないんだと
 思い込んでいた時期もあります。」
「…。」
「…でも、それでも、全然構わなかった…。」
「……倫。」

倫が、望から目線を外すと窓の方を向いた。
「どうして、あの頃のままではいられないんでしょう…。」

夕陽はすでに街の向こうに沈みかけており、空は藍を増していた。
残光に照らされた倫の顔は、先ほどと同じ憂いに満ちていた。

「……。」
望は、黙ったまま倫を見つめていたが、
ポロロロロロン
いきなり、手を伸ばすと鍵盤に指を走らせた。

倫が、驚いたように望を見る。

「せっかくですから…久しぶりに何か弾きましょうかね。」
そう言いながら、望はピアノの前に座った。

「お兄様…ピアノ、今でも弾いてらっしゃるの?」
「いえ…実家を出てからは、ほとんど触ってません。…けど。」
望は、倫を見上げた。
「ノクターンくらいなら、弾けるかと思って。」
倫は、その言葉に、一瞬、瞳を揺らした。

「ノクターン…2番ですか?」
「ええ。…実家で、いつもあなたが私にリクエストしていた。」
倫は、黙り込んだ。


674:ノクターン 3/3
07/10/08 19:27:54 Yw7IHac9
しばらくして、倫は、小さな声で呟くように言った。
「そうですね…本当に、お兄様には、よくこの曲を弾いていただきましたっけ。」
「私が弾ける曲のレパートリーなんて、そう多くはないですからね。」
おかげで、すっかり暗譜させていただきましたよ、と望は笑った。

「……では…久しぶりに、お願いします…お兄様。」
倫の言葉に、望は嬉しそうに微笑んだ。

ポロ…ポロロロポロンポロン

アルペジオを効かせたゆったりとした伴奏に、美しい主旋律が絡まる。
すでに、陽も沈み、薄暗くなった音楽室に響き渡る夜想曲。

倫は、ピアノに寄りかかり目を閉じて聴き入っていた。

煌く星のようなコーダの後の、最後の音の余韻が消えても
倫は目を開かなかった。

望は、指を鍵盤から離すと、ふぅ、と息をついた。
「あちこち間違えましたが…けっこう指が覚えているものですね。」

倫は、そこでようやく目を開けると、望を見た。
望も、倫を見つめ返す。
2人は、柔らかな笑みを交し合った。

「ありがとう……お兄様。」
「………どういたしまして…。」

望は、ピアノの蓋を閉めると立ち上がった。
「さて、と。」
ドアに向かいながら倫を振り向く。
「すっかり外も暗くなってしまいましたし…送りますよ、倫。」

倫は窓の外を見た。
すでに空には星がまたたいていた。

「夜想曲の、夜…か…。」
倫は小さく呟いて、ふっと笑うと、望の後を追った。



675:430
07/10/08 19:29:15 Yw7IHac9
いや、先生お坊ちゃまだからピアノが弾けてもいいかな、と思い。
でも、何年も弾いてないのに、いきなりノクターン…弾けないよね…。

本スレの埋め小ネタ投下はこれでおしまいでございます。
後は他の職人さんたちの作品に期待です!!


676:名無しさん@ピンキー
07/10/08 21:01:29 5tj8VrOT
>>672-674 この作品、Yesだね。続きがあれば、さらにYesだよ。

677:名無しさん@ピンキー
07/10/08 21:40:26 G6m+eEcP
430氏…さすがとしかいいようのないGJ
命先生が好きになりました!!鈍くても憎めないですねえ

678:名無しさん@ピンキー
07/10/08 21:52:00 67/082Nb
やはり倫はブラコンに限る

679:名無しさん@ピンキー
07/10/08 22:00:41 1xpG3/iD
絶倫先生ェ!!

680:名無しさん@ピンキー
07/10/08 22:04:00 Lx4EVhZk
430氏GJ!!
命先生はちょっと女性に鈍感なところがいいっす。
看護師さんに、少しずつ解されていくような関係がとても!

681:名無しさん@ピンキー
07/10/08 22:08:38 wH+jjbHf
>>676
>続きがあれば、
それは前スレの>>575-だな

682:名無しさん@ピンキー
07/10/08 22:20:10 JOVH7Xr6
倫はヤンデレ?

683:名無しさん@ピンキー
07/10/08 22:33:14 A2BBtJkk
ヤンデレはむしろ千r

684:名無しさん@ピンキー
07/10/08 22:35:52 0aB9TR6h
ヤンデレはうーm

685:名無しさん@ピンキー
07/10/09 00:30:45 yZlK6R/J
うーみんかわいいようーみん

686:名無しさん@ピンキー
07/10/09 00:45:54 SPwuR7LM
一途なまといは、先生にいじめられて半泣きで
不器用な千里は、先生に愛されて
普通の奈美は、適当にあしらわれながら
なんてのが映える

687:105
07/10/09 00:46:29 Ktw66fHj
105です。ツンデレラの続きを迷いましたが次スレに投下しました。
良かったら見てやってください。当然スルーしていただいて構いません。
っていうかこんなとこまできて言うことじゃないですかねすいません。
皆さん埋め頑張りましょう。(?)
430様・・・、こんな素晴らしいSSとは知らずに邪魔してすいませんでした。
命兄さんと看護師さんは心に染みるいいカップリングだと思いました。

688:名無しさん@ピンキー
07/10/09 00:58:35 XZxmXqs6
>>105
リアル加賀さんだなw 新スレGJだったよ!
あと22KBか・・・小ネタどころか中編SSでもいけるぜ
なので職人さんよろしく頼む いやお願いします

689:名無しさん@ピンキー
07/10/09 08:58:14 hb1WFLho
絶命や絶倫もよかっただSS読んで芽留で初めて抜いたぜ
俺もめるめるの処女奪いてぇ~

690:名無しさん@ピンキー
07/10/09 09:12:58 m50azusq
少し新スレ立てるの早い気もするけど、最近のスレの流れからするとこんなものなのかな
いずれにせよ、あとは埋めるだけだな
新スレにまた変な奴が沸いてきてるけど、皆釣られずにスルーしような

691:名無しさん@ピンキー
07/10/09 14:17:44 rJPPjqG4
おいwww
真昼氏のMADでこのスレの宣伝してる奴、出て来いwww

692:名無しさん@ピンキー
07/10/09 15:36:21 oEdruSOr
オレオレ、オレだよオレ。

とまぁ冗談は置いといて、どうも。真昼書いた奴です。
あんげなモノでも、読んで楽しいと思ってくれた人が居て感謝の極み。
しかもわざわざMADの方までコメントをくれて凄く嬉しい…の、ですが。
作品はエロなしでも、如何せんこのスレ自体はお子様お断り板に立ってるもの。
うp主コメに私信なんて書いといて、そもそもここで連載しといて何を言う、と思われるかもですが、
このスレに直接誘導するようなコメントだけは自重していただきたく。
今んトコ誘導コメなどは見受けられませんが、一応某動画サイトは全年齢対象。
万が一お子様がココに迷い込んでしまったら、色々とちょっと…な感じなので。

もちろんここの住人と思わしきコメントは凄く嬉しかったのですよ、飛び上がりたいほどに。
ですが一応予防線という事で、こげな長文を打たせてもらいました。
スレ容量も残り少ないというのに、私信でまで容量食いまくって申し訳ない。

今現在ちょろちょろと真昼後日談なんぞ書いとります。いい加減うっといかもわかりませんが。
今度はエロエロのグチョグチョにしてやんぞグヘヘ…とか思ってるんですが口だけかもしれないです。
あんな純愛系書いといて何ですが、本当は下品な奴なんですよ…えぇ、おっぱいとか大好きですよ…。

693:名無しさん@ピンキー
07/10/09 16:45:02 tERTdycP
お疲れ様です。
早すぎる埋め小ネタを出した上、芽留でエロいもの書けないか挑戦してあんな有様で、
しかも名乗る事すら忘れていた305ですorz

懲りずに、また、埋めネタ作って来ましたw
真夜が主人公で、なんちゃってバイオレンス? なネタでw
ちょっと、暴力的な表現がありますので、スルー推奨で。
では。

694:埋め小ネタ  オフレコバトル?
07/10/09 16:50:15 tERTdycP
時刻はもう真夜中になっただろうか。
人気のない暗闇の廊下を忍び足で歩いてゆく影があった。
右手にバットを持ち、油断無くまわりの気配を伺いながら、真夜は宿直室のドアを開ける。

ヒュッ!!

風を切る音がして、真夜の鼻先を何かがかすめて行く。
背後で硬い音―恐らくは鋭い刃物が壁に跳ね返る音がした。

「来ると思ってたわ。」
凛とした声で告げ、まといは、もう一本包丁を取り出して構えた。
真夜はまといから目を離さないように、部屋の様子を伺う。
部屋の中央で立つまといの他には誰もいない――いや、部屋の隅に丸められたように見える布団から
は、白い腕と、長い黒髪が床に広がっていた。

「・・・邪魔しようとした奴は、先に片付けたわ。先生には逃げられたけど―」

その言葉が終わるのを待たずに、真夜は身を翻し廊下を駆け出した。
意表を突かれ、まといの動きが一瞬遅れた。
ほとんど体当たりでドアを開けて、まといは包丁を構えたまま真夜を追う。

廊下を走り、階段を駆け上がって行く真夜の背に、まといが無言で迫ってゆく。
真夜まであと一足で届く距離まで追いつくと、まといは包丁の切っ先を真夜の背中に向け、両手で構えた。
真夜は―突然階段に倒れこんだ。
「なっ!?」
勢いのついていたまといはすぐには止まれず、転んだ真夜につまずき大きく態勢を崩した。
なんとか、片方の手で階段の手すりを掴み、踏みとどまったが、

カキン!!

起き上がり様に振るった真夜のバットが、まといの片手から包丁を弾き飛ばし、この場には不釣合いともい
えるくらい澄んだ音が響く。
「クッ!」
まといは床を蹴り、階段から落ちるように、踊り場に転がった包丁に飛びつく。
バットを大上段に構えた真夜が背後に迫った。
瞬間、バットと包丁が交差する。
まといの包丁は真夜の頬を浅くかすめ、真夜のバットはまといの耳もとを撫でた。
「甘い!」
まといは包丁で切りかかった勢いのまま真夜に体当たりをかけ、階段を突き上がった。
屋上へのドアにそのままぶつかり、鍵がかかっていなかったのかドアはあっさりと開き、二人は屋上に転が
り出た。

両者ともすぐに相手と距離を取って起き上がる。
真夜は、頬の赤い筋を指で撫で、無言のままバットを構える。
まといは風を巻いて切りかかって来た。真夜はバットで包丁を受け止める。
屋上に金属音が鳴り響く。
二人で力比べをする形になるが、単純な腕力ではまといに分があるのか、真夜はジリジリと屋上の端へと
追い詰められてゆく。
真夜の額に汗が浮かんできた。
まといは構わず、一気に力を乗せ、

ビキッ!!

「あっ!?」
包丁にヒビが入り、根元近くからへし折れた。
力の支点を失い、まといはよろめき、その脇をくぐりぬけ、真夜は背後を取った。
バットを大きく振りかぶる。

695:埋め小ネタ  オフレコバトル?
07/10/09 16:51:05 tERTdycP

「し・・・しま・・・・・ぐうっ!!!」
唸りを上げてフルスイングされたバットはまといの背中を打ちつけ、まといの体が宙に浮いた。
真夜はそのまま全力を込めてバットを振り抜く。
まといの体はフェンスを越え、夜空に浮かび上がる。

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁ―――・・・・・・・」

――悲鳴、そして、一拍おいて鈍い音が聞こえ、
それきり、辺りは静まりかえった。



―数分後。
真夜は、ほとんど休憩も取らずに、急ぎ足で階段を降りていた。

カツーン・・・・・・・・・・カツーン・・・・・・・・・

下の階から響いてくる音に真夜は足を止めた。
ゆらり・・・・と階段を上ってくる姿が見える。
時々、松葉杖が小さく見える長身の少女の姿が現われた。
その体のあちこちに巻いた包帯と、片手を固めたギプス。
空いた方の手に持つ松葉杖の動きが止まった。
ゆっくりと、眼帯をしていない方の目で真夜を見上げた。

躊躇なく――真夜は跳んだ。
頭上の利を生かし、数メートル上から全体重を乗せ、バットを唐竹割りに振り下ろす。
あびるの手が動き、頭上を庇うように松葉杖でバットを受け止めようとする。

メキッ!!

松葉杖は一度はバットの衝撃を防いだように見えたが、次の瞬間、耳障りな音と共に砕け散り、あびるの
頭を直撃した。
あびるの長身がグラリと揺れ、

しゅるしゅるしゅるっ!

唐突に両袖から伸びた包帯が真夜を捕獲した。
そのまま、抱き寄せるように真夜を抱えこむ。
真夜は暴れるが、万力を思わせる力で締め上げられて身動きが取れないようだった。
額から鼻筋を通って血を伝わせたまま、あびるは真夜に笑いかけた。

「捕まえた・・・・・・」

真夜には、ゆらりと迫ってくるギプスで固められた腕が目に入ったが、どうする事もできず、

ドボッッ!!!

鈍い音を立てて、真夜のがら空きの胴に、ギプスが刺さる。
激しい衝撃と共に呼吸が止まり、真夜の意識は暗転していった。


一瞬か、数時間か。
どのくらいの時間が過ぎたか、分からないが、真夜は意識を取り戻した。
痛む腹部を押さえ、ふらふらと立ち上がる。
あびるはまだ倒れたまま、ピクリとも動かない。
真夜は、落ちていたバットを拾うと、体を引きずるように、のろのろとその場を後にした。

696:埋め小ネタ  オフレコバトル?
07/10/09 16:52:28 tERTdycP



まだ、おぼつかない足取りのまま、真夜は校内を彷徨っていた。
先生はまだ見つからない。
――と、

チャリチャリチャリ・・・・・・・

その耳障りな音は、前方の暗闇の中から聞こえてきた。
何か、金属製の物で床を引っ掻くような――音。

真夜は本能的に戦慄を覚え、身構える。

暗闇の先から・・・・・美しいロングヘアーを垂らした少女が姿を現した。
片手で引きずるスコップには、赤黒い液体が、生乾きのままこびり付いている。
普段、ぴっちりと真ん中で分けている前髪は乱れるままで――

真夜は、それが彼女の危険信号だと知っている。

バットを構えた、次の瞬間――
千里の姿が掻き消えた。
「!?」
いや、そう見える程の速度で間合いを詰めて来たのだった。

「うなっ!!」
奇声と共に振るわれた、すくい上げるようなスコップの一撃を真夜はほとんど、紙一重で体をかわす。
制服のリボンが千切れ飛んだ。
慌てて、間合いを取ろうとするが、燕返しに千里の二撃目が襲ってきた。
何とかバットでスコップを受け止める。
――が
「うううなあぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
雄叫びと共に、千里のスコップは金属製のバットを真っ二つに切り飛ばした。

真夜は連続して後方にステップを踏み、何とか間合いを広げる。
その目がチラリと動き、すぐ横の教室が何かを確かめる。
「うなぁっ!!」
一足飛びに襲い掛かって来た千里を、辛くも横に跳んでかわしながら教室のドアを突き破って進入した。

一瞬、真夜を見失ったのか、千里の目が泳ぐように周囲を探る。
「うなっ!」
すぐに壊れたドアに気がつき、教室に飛び込んだ。

千里がもう少し冷静であったなら――あるいは、夜でなかったなら、部屋の異変に気がついたかも知れ
ない。

空気の漏れるような音と異臭。

それに気がつく前に、千里を目がけて半分になったバットが飛んできた。
軽くスコップで払い落とし、部屋の窓際に立つ真夜を見つける。
駆け寄りながら、その手に持つ着火マンを見つけ、千里の顔が引きつった。

真夜は迷わずトリガーを引く。

――轟音と熱風が二人を包み、科学実験室は炎に包まれた。



697:埋め小ネタ  オフレコバトル?
07/10/09 16:53:28 tERTdycP

ガラスの割れる音――
爆風に乗って窓から飛び出した真夜は、芝の上を転がりながら服に燃え移った火を消した。
科学実験室は紅蓮の炎が舐めるように燃え広がり、黒煙を噴出している。

真夜は荒い息をつきながら、力が抜けたのか、へたり込んでしまう。


次の瞬間――

ぴしゅるっ!!

炎の中から伸びた紐がムチのように真夜の首に絡みついた。
そのまま恐ろしい力で引き寄せられる。
部屋の中で、炎に包まれて立ち尽くす千里の姿が見えた――気がした。

悲鳴を上げる間もなく、さらに引き寄せられ、真夜は吸い込まれるように炎の中に消えた。

――三珠さん

誰かの呼ぶ声

――三珠さん!!





強く自分を呼ばれ、真夜は我に返った。
目の前には担任教師。そして、ここはいつもの教室の自分の席。
片手で頬杖を付き、黒板の方を眺めている自分。

「どうしました? ボーっとして? もう授業は終わりですよ?」

――白 昼 夢 ?

真夜は立ち上がり確認するようにまわりを見る。
いつもと変わらない風景。
首をかしげる先生を真夜は見上げた。
「・・・・何か?」
じわり・・・と涙が浮かぶ

「み・・・三珠さん!?」

困惑する先生に構わず、真夜は ひし! と、その腰に抱きついた。

教室は水を打ったように静まり返り――

次の瞬間、大騒ぎとなった。

次々と女生徒達に責められ、慌てている先生と、自分を鋭く見ている数人の女性との姿に、真夜は頭に浮
かんだ言葉があった。

――予 知 夢 ・・・・・・かな?

698:名無しさん@ピンキー
07/10/09 16:54:30 tERTdycP
お粗末でした。

699:292
07/10/09 17:49:09 nWyJ8ORZ
『猫の瞳』の2章非エロ部分(前半)を投下します。
「なんだかんだで仲良くなる」の部分になります。
非エロが長すぎたので埋めSS代わりに・・風景描写とかできるだけカットしたんだけど・・涙目・・。
後半はすでに完成しているので、新スレ使わせて下さい(一応エロっぽいのあり)
ユニオンジャック、素で知らなかったしさ(´・ω・`)。指摘感謝。

【注意点】
非エロ、前座にちょっとだけ欝あり。

700:『猫の瞳』2章前座
07/10/09 17:50:21 nWyJ8ORZ
☆★☆★☆★☆★☆★☆★

でもねえ、戦後の混乱期だろう。悲しい事が起こっちまったんだよ。

わしも良くは知らないのだがね。
神社の裏山でね、その女の子が死体で発見されたんだよ。
乱暴されたんだな。遠目で死体を見たけど、酷い有様だった。

犯人? 村でも色々な噂があったが、結局捕まらなかったよ。
戦後すぐってのは、そういう世の中だったんだ。

取り残された猫達は、しばらくご主人様の帰りを待っていたんだけど、
ある日突然、白い方の猫がフラッと外に行ったきり帰ってこなくなったらしい。

黒い方の猫は、他所の飼い主に貰われたって話だったけど……
直ぐに逃げ出したんだったかな?栄養失調で死んだのかな?
昔の事だから、よく覚えていないなあ。

そんな事も悲しい一事件として、すっかり忘れていたんだ。
ところが、あれは5年ほど前だったかな、ふと小耳に挟んだんだよ。
アメリカでね、ある将校さんが死んだって言うんだよ。
それも、白い猫に喉をやられたらしい。

その将校さんはうちの村に駐在していた人なんだ。
柄の悪い人でね、良く揉め事を起こしていたんだよ。
米兵って言ったって、ほとんどが規律を守る人だったし、中には村の復興を
手伝ってくれた人だっていた。
でも、あの男は例外だったね。
女の子の事件の時も随分取り沙汰されたんだけど、やっぱりあのご時勢だから
うやもやになってたんだ。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

701:『猫の瞳』2章①/14
07/10/09 17:52:30 nWyJ8ORZ
2章

 週末―
 日曜日である。

 高校教師糸色望は、町外れの公園で頭を抱えていた。
 公園には彼以外誰もおらず、時折秋の風が枯葉を舞い散らすのみであった。

 月日が経てば経つほど、あびるへの恋情がつのり最近は授業も手に付かなく
なっていた。教壇に立っていても、ついつい彼女を目で追ってしまう。彼女に
新しい包帯が巻かれているのに気付くたびに心が痛む。

(ああ……どうすれば良いのでしょうか。教師が生徒に恋をするなんて、
絶対のタブーですよ。こんな邪恋が世間に知れたら、とんでもないことになります。)
 溜息をついて、太陽を見上げる。秋空の太陽は、雲に覆われてにぶく光っている
のみで解答を与えてくれるはずもない。

『にゃーおー』
 不意に、一匹の猫が公園の中に飛び込んできた。
「おや。この猫は……」
 望の目に、Y字に分かれた2又の白い尻尾が映る。
 望は、奈美からの情報であびるがこの猫を追っていることを知っていた。
(この猫を捕まえて、小節さんの好感度アップといきますか)
 迷いを振り切るかのようにベンチから立ち上がると、ゆっくりと猫に近づいていった。

***********

「おかしいな。この辺に逃げ込んだはずなんだけど」
 数十秒後、息を切らせて小節あびるが公園に入ってきた。

 2又の尻尾を持った白猫を発見し、近くまで追跡してきたのだが、もう少しの
ところで見失ってしまったのだった。
 胸に手を当てて息を整えながら、公園をぐるりと見渡す。
 褐色の瞳が、ベンチの近くにうずくまっている和服姿の男を捉えた。

「あれ、先生じゃない」
 何か知っているかもしれないと思い近づくと、何やらめそめそと泣いている。
 あびるは、手を腰に当てて彼の前に立ち、腰をかがめて覗き込んだ。

「先生、どうしたんですか。こんな所で」
「ああ、小節さん。助けてください!」
 取り縋らんばかりに、あびるの足元に体を投げ出す望。
 「何を?」と言おうとして、あびるはギョッと固まった。
 袴の裾から、白く長い尻尾がはみ出していたのだ。


702:『猫の瞳』2章②/14
07/10/09 17:53:14 nWyJ8ORZ
あびるの瞳が強い光を帯び始め、白い喉がゴクリと鳴った。
「ど……どうしたのですか……その素晴らしいお姿は……」
緊張と喜びで声が震えている。
胸がきゅんきゅんして早鐘のように鼓動を繰り返していたが、彼女にとっては
それすらも心地よい。

「化け猫に取り憑かれたのです!!」
「はぁ?」
怪訝そうな表情をしながらも、あびるの視線は彼の尻尾から離れる事はできなかった。
風に揺られて、白色の尻尾が揺られている。
望が呼吸するたびに、ぴょこんぴょこんと小さく跳ねていた。

「しっぽーーー!!」
<ギュム>
とうとう、あびるは我慢できずに揺れるY字の尻尾を思いっきり握った。
(やったーーー!!ああぁ……素晴らしい感触!)
尻尾の毛並み…硬度は申し分なく、最高の握り具合である。
あびるをほんわかとした幸福感が包み込み、その顔は恍惚とした表情になる。

『にゃ!にゃにゃ~ん!!』
あびるが尻尾を掴んだ瞬間、突如として猫の鳴き声が望の喉の奥から発せられた。
包帯少女はビックリして望の顔を見た。

「先生、今何か言いました?」
「く……口が勝手に……」
望は、手で喉を押さえて口をパクパクして見せた。
「ん?」と、あびるはその口許を見詰める。

『にゃにゃにゃにゃにゃ~ん』
望の口が動き、猫の鳴き声を発した。
同時に<ぶんぶん>と望の首が振られ、その声が彼の意思によるものではないこと
を示す。

あびるの脳裏に、可符香との会話が響いた。
【―猫が20年間交尾をしないと、猫又といって強い妖力を持った妖怪になるの】

まさかと思いつつ、あびるは聞いてみる。
「ちょっと。あなた何者?」
『にゃんにゃん』
「残念ながら、私は猫語を解しませんね。先生、翻訳してください」
「せ、先生だって知りませんよ。大学で猫語は選択しなかったのです」
困り果てて、う~んと唸ってしまう2人。
その時、あびるは可符香に貰ったコンニャクを思い出した。

703:『猫の瞳』2章③/14
07/10/09 17:53:54 nWyJ8ORZ
「これを使ってみましょう」
 まさか使う事はあるまいと思っていたコンニャクを、バックから取り出す。
(後で、可符香ちゃんには謝らなくては)
 心の中で呟きつつ、コンニャクを口に咥える。口内になんともいえない味が
広がった。

『ににゃん、な~お、にゃんにゃん。なごなご、にゃん』
「にゃんにゃあ、にゃにゃにゃん、にゃん」

 真っ昼間の公園で、いい年した男と女子高生がしきりに『にゃごにゃご』
言い合っているのだから、傍から見たらさぞ滑稽だろう。いや、もしかしたら
何かのプレイだと思ってくれるかもしれない。
 しかし、当の本人達は大真面目である。

「分かりました」
 しばらく、猫と会話していたあびるが、コンニャクを口から離して望に告げた。
「何ですって?」
「先生に取り付いた猫は、50年以上前から生きている化け猫だそうです。
自分の願いを聞いてくれなければ、このままずっと先生に取り憑くと言っています」

 一瞬固まる望。
 公園を秋の爽やかな風が吹きぬけ、枯葉が舞う。
 枯葉が囁くカサカサという音に、望は不意に我に返った。

「な、なんですかその非現実的なオカルト話は!
私は1999年7月以降、そういう話は信じない事にしてるんですよ!」
「しかし、これが現実です」
「うう。ね、願い事は何ですか?!」

 どよんどしながら尋ねる望に、あびるは肩にかかった三つ編みを掻き揚げて
微笑した。
「願い事の内容なんて聞いてませんよ。だって、先生の尻尾とても可愛いんだもの。
ずーーっと取り憑いていてね、と言っておきました!」
 それを聞いた望の顔に縦線がいくつも走る。
「なんてこと言うのですか! この姿を生徒達に見られたらどうなるか!
世間に知られたら、捕獲されてスーパーテクノロジーで実験台にされてしまいます!」
 「ああああ」と頭を抱え込み、うずくまってしまった。

「まあ、いいじゃないですか。そのお姿とても似合ってますよ」
 あびるは嫌味なくらいに素敵な笑顔を見せて、望の肩をぽんぽんと叩いた。
 もちろん、もう片方の手はしっかり尻尾を握ったままである。
「う」
 思わずその笑顔に負けそうになったが、精神力を振り絞ってぷいんとそっぽを向いた。
「そ、そんな事言われたって全く嬉しくないですよっ。願い事が何か位は聞いて
くださいよ!」
『な~~おぉ……』
 涙を浮かべつつ全力で抗議する望に同情したのか、それとも予想外の展開に慌てたのか、
猫も哀れっぽい声で鳴く。

704:『猫の瞳』2章④/14
07/10/09 17:55:25 nWyJ8ORZ
「そのままの方が可愛いのに」
 さすがに気が引けたらしく、ぶつぶつ言いながらもあびるは再びコンニャクを
口に咥えた。
「にゃにゃん。にゃんこにゃお」
『にゃーにゃー。にゃんにゃん』

 あびるは何やらしきりに頷いた後、コンニャクを口から離した。
「分かりましたよ。飼い主のお墓参りがしたいそうです。」
「なんだ、そんなことですか。私はてっきり魂を喰うとかカツオブシ10年分
 強奪とかそういうものだと思いましたよ」
 望は心底ほっとした表情で溜息を付くと、服についた枯葉を落とし公園の
ベンチに座りなおした。尻尾のせいで、どうにも座りにくい。
 あびるは、立ったままの姿勢で言葉を続ける。
「しかしこの猫、飼い主のお墓の場所を知らないらしいです」
「ほう」

 望は、顎に手を当てて少し考えてみたが、結論は決まっているようなものだ。
「じゃあ、お墓を探してあげるしかないですねぇ」
「そうですね」
 あびるも同意して頷いた。

「小節さんも……手伝ってくださいよ」
 あびると仲良くなるチャンスかも知れないと、望は少し下心を出して聞いてみた。
 もちろん、先生と生徒の恋は禁断であると先ほどまで悩んでいたことは、
すっかり忘れている。

 あびるは、すんなり頷く。
「いいですよ。その代わり、願い事がかなってもずっと猫ちゃんが取り憑いたまま
でお願いしますね?」
「それじゃあ、意味ないじゃないですか!」
 考えてみれば、謎のコンニャクを持っているあびるの手助けは必須なのだ。
 今後の展開に悲観して、思わず絶望してしまう望なのだった。


705:名無しさん@ピンキー
07/10/09 18:06:24 oEdruSOr
うおぉ続きだ、GJ。今後の展開が気になるずぇ。
新スレでもwktkしてお待ちしております。

706:名無しさん@ピンキー
07/10/09 18:49:36 KOjUc16o
>>292さん
GJGJです!
もしかしてアナザーエンディングのカフカSSの146氏ですか?
違ってたらスマソ

707:名無しさん@ピンキー
07/10/09 19:15:20 Oj+6B7qC
       '´ ⌒ヽ
     ノ  λ
      | / ー゚ノ|   せーんせ♪そろそろ500kだね。次スレはここだよ。↓  
      /|/ Уヽ   スレリンク(eroparo板)
     ノ っ   ヽ
     (__,、_ )


 

708:名無しさん@ピンキー
07/10/09 21:14:30 GG5q79mQ
まだ書き込めるかな
305氏、すっげー面白かった!!
アクションかっけぇ! また真夜SSよろしく頼むぜ!!



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