【総合】新ジャンルでエロパロpart3【混沌】at EROPARO
【総合】新ジャンルでエロパロpart3【混沌】 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
07/09/23 09:29:01 fz46XlaU
>>1
乙!
さて何ヶ月もつかな(w

余談だがwikiのほう、ちゃんと2「スレ」になってたな(w

3:名無しさん@ピンキー
07/09/23 09:58:06 afaizNtD
>>1
乙!
そんな貴方に捧げます、乙女二人の恋模様。
生まれと育ちは特殊だけれど、ちいさな想いはありふれて。
彼の隣を譲れはしない、殺してでも奪い取る。
姫と魔王の、ア魔王と姫の恋・愛・二・乗ゥゥウ………ッ!!

………チャンチャンチャンチャンチャン……チャチャン!

4:魔王と姫の恋愛二乗(1/10)
07/09/23 09:59:19 afaizNtD

「――何を、いきなり」
「いきなり?いきなりではありませんわ。ずっとずっと前、ヒロト様と共に剣を振るっていたあの時から、
 私は自分の素直な気持ちを口にしていましたが?」
「―――あ、ぅ……」
「思えばそう、貴方をどうやって王族に見合うだけの地位まで
 引き上げるのかが最大の問題でしたが………流石は私の見込んだ方。
 自らその領域まで来てくださったのですね」
「………………………………………」
「さあヒロト様。もう障害はありませんわ。
 大臣たちも流石に凱旋した勇者相手につける文句もないでしょう。
――いいえ、今度こそ、私が何も言わせない」
「………………………………………………」
「でもきっと、貴方は地位や名誉など目もくれないでしょうね――ですから、今一度申しますわ。
 ヒロト様、ローラは貴方をお慕いしております。
どうか共にヴェラシーラに帰り、私の良人になってくださいませんか」
「………………ロ、ら………俺は……」
「返事はすぐでなくても構いませんわ。
 ですが、私は貴方が色よい返事をくれるまで――もう、二度と貴方の傍を離れない所存です」



「………………………………」

リューは、無言だった。

その瞳にはすでに怒りや嫉妬すら浮いていない。
ただカッと大きく朱の眼を開いたまま、まったくの無表情で一行の最後尾を歩いている。

「………なんか、スッゴイ気まずいんだけど」

リオルが隣のジョンにぼそぼそと話しかけた。

「なにこの展開。予想だにしなかったよ、あたし」
「どんな腕のいい占術師でも、これは予測できなかったでしょう」

ジョンも小さく、本当に小さくため息をつく。
そうでないと、すぐにみんなに悟られてしまうから。

リューだけではなかった。
旅のマントを翻し、先頭を行くヒロト。
その少し後ろを優雅な、しかし旅慣れた足取りで進むローラ。
一歩下がって付き人の老人、ユキノフ。
少し離れてジョンとリオル。
さらに離れてリュー。
谷を進む新生パーティはしかし、結成以来一言も誰も喋らない。

ローラや老人なんかは喋る必要がないから、といった感じだが
ヒロトはなんだか困惑して何を喋ればいいのかわからないようだし、
リューはもう自失呆然というか目の前で手を振っても気付かれないような、
でも振った手が消滅して手首から煙が立ち上る羽目になるような、なんだかとっても危険な沈黙である。
流石のリオルもこれには気押されて会話も小声になるというもの。


5:魔王と姫の恋愛二乗(2/10)
07/09/23 10:00:01 afaizNtD
「ねぇ、まずいんじゃない?これ」
「ええ、余りに自然に彼らが一緒にいたのでボクもうっかりしていましたが、そうですね。
 考えてみればヒロトさんはもう国から与えられた使命を果たしているんでした。
 となれば結婚云々はともかくとしても、
確かに勇者として彼は凱旋しなくてはならない義務がある」
「なんで?」

「勇者とはヒトが為にあるべきものだからですよ。
 ボクら勇者は『はじまりの勇者』と違って神にも選ばれていない勇者と名のつく唯の旅人です。
 ですが、使命を果たした勇者は本物の英雄となる。
 英雄とは人々にとっての平和の守護者であり、また心の支え。憧れの存在。
『彼のようになりたい』と思わせるもの………活力の源です。
 そんな存在がその辺をいつまでもウロウロしていていいわけがないでしょう。
 勇者選定とは、本来『始まりの勇者』を亡くし嘆き悲しむ世界に
 今一度英雄を出現させようとしたことに端を発しているのですから」

「よくわかんないけど、使命を果たした勇者は帰んなきゃダメってこと?」
「それだけ理解してくれればリオルにしては上等です」
「………なんかナチュラルに馬鹿にされた気がする」

「帰還は義務。今までのヒロトさんは魔王を倒したことを誰にも知られていなかったからいい。
ですが、今は違う。
 ローラさんに、よりにもよって王族に知られてしまった。
 ローラさんがその気になれば、ヒロトさんを迎えに騎士団を動かせることさえ可能でしょう。
………歯向かったら、ヒロトさんといえどただではすまない」
「なんでさ?アイツ、ムカつくけど強さだけはズバ抜けてるよ?
 人間の軍隊なんか何人いようが関係ないと思うけど」
「………リオル、キミに権力の話はちょっと難しいようですね」
「ムカ!さっきから馬鹿にしてるでしょ!!」

「………静かにしてくれ。まだ谷は抜けていないんだ。些細な物音で岩が崩れるかも知れないから」

こめかみにバッテンをつけて大声をあげたリオルを、
肩越しに振り返ったヒロトが静かな、何かを押し殺したような声で諌める。
この人も相当参ってるみたいだなぁ……まあ無理もないか、と心の中で頭を下げるジョンだったが、
彼の相棒はなんというかこめかみにバッテンをつけたままだったらしく。

「あはァん?何よ、女に言い寄られてうろたえてるヘタレのくせにリーダー気取り?」
「リオル!」
「………………………………」

慌てて彼女の口を塞ぐ。
彼が何かを言う前にヒロトはプイと前を向いてしまった。
押さえ込んでいたリオルがなんだか勝ち誇っているのに気付いて一応ぺしんと叩いておいた。
………本当に、参ってるみたいだなぁ。


「………………………………」

―――――リューは、無言だった。



6:魔王と姫の恋愛二乗(3/10)
07/09/23 10:01:08 afaizNtD

湖畔の町に着いたのは結局、夜になってからだった。
いつもよりペースが遅かったのと、谷に棲む大蜘蛛の魔獣キラーネットの群に襲われたためである。
………チームの連携もなにもない、個人個人はオニのように強いがただそれだけの戦闘が始まった。
しかも、その最中ヒロトが放った剣撃がキラーネット数体を巻き込んで
谷の側面を抉り、結果道が岩で塞がれてしまったのだ。
ヒロトには大変に珍しいミスをここぞとばかりにリオルは囃したて、
ジョンにハリセンでどつかれたりした一場面もあった。
………普段から物静かであまり喋らないヒロトだったが、
沈黙の種類が違うとここまで空気が変わるものなのか。
はっきり拒絶できればそれでよかったのかも知れない。
勇者になる以前の、ある意味何も知らない彼ならこんなことがあってもすぐに答えが出せていただろう。
あの頃のヒロトには剣しかなかったためだ。
しかし世界を回って成長した彼は『王族』がどれほどの力を持っているのか知っている。
その王族がなんの姦計もなく素直に気持ちを伝えてくれていることが
どれほど重いことなのか、それを察することができてしまう。
そうでなくてもローラはヒロトの幼馴染みで、数少ないヒロトを受け入れるだけの器を持った女性である。
不器用なヒロトのことだ、悩みに足取りが鈍っても無理からぬことだろう。

………恋愛のもつれはパーティを解散させる不治の病だというが、この一団もその例に漏れないのだろうか。

「………………………」

ジョンは宿屋のベッドに横になってぼんやりと天井を見つめていた。
彼の目的は、なにより優先すべきは魔王城の書庫に到達することだ。
ここでパーティが解散しても彼のやることは変わらない。
ヒロトが凱旋しようが何をしようが、彼はこのまま――リオルを連れて――魔王城を目指すだろう。

「………………………」

でも、でも。
ここでバラバラになるのは納得できない。
ラルティーグの勇者的に言っても、研究の集中を妨げそうな心のしこりは極力残すべきではないのだ。

「………………………」

ジョンはギシ、と音を立てて身を起こした。
ヒロトは見るからに裡に溜め込みそうな性格をしているし、他人にモノを相談するのも苦手だろうが、
それでも勇者同士、話せば晴れる悩みもあるに違いない。

「ジョ~ン~~」

……なのに、なんでこの娘は圧し掛かってくるんですかね。


7:魔王と姫の恋愛二乗(4/10)
07/09/23 10:02:17 afaizNtD
「………なんですかリオル」
「今日飛んだり戦ったり岩除けたり忙しかったじゃない?だからさー、もう身体ギシギシ言ってるんだよね。
 ちょっと早いけど、身体が動く内にちょいちょいっとチャージしてくれませんかねェ?」
「………………リオル。 
空 気 を 読 ん で く だ さ い 」



谷にほど近い町外れの廃墟街。
盗賊にでも襲われたのか、街の中心に引っ越していったのか。
誰もいない石造りの家が建ち並ぶ中で、ローラは屋根の上に立つ少女を見上げていた。
灰色の雲に覆われた空。星も月も見えない空の下、明かりひとつない廃墟の中だが、雲が薄いのだろう。
空はそれでも、仄かな光を放っている。
その中で少女の朱い髪は風になびき、その光を吸い込んでいくような妖しい美しさを見せていた。

「………話はわかっているのだろうな」

魔王リュリルライア。

ヒロトと共に旅をしていた少女。
ヒロトに必要とされた、たった一人の存在―――。

「………あら、こんな場所に呼び出されてまで貴方と話すことなどありませんが?」

ローラはこみ上げるものを押し隠し、見上げたリューを逆に見下ろしてやるように不敵に微笑む。

「とぼけるな。ヒロトから手を引け」
「ふん?しかし使命を果たした勇者が凱旋するのは、」
「関係ない。ヒロトの困惑を見ただろう。ヒロトは貴様が邪魔なんだ。ヒロトを置いて国へ帰るがいい」
「………それは仲間としての言葉かしら?それとも――」

金糸の髪がくつくつと揺れる。
優雅に、余裕たっぷりに、神経を逆撫でするように目を細めて。

「女、として?」
「―――――!!!!」

これ以上ない図星だった。
きゅっと唇を噛み、拳を握り締める―――だが、それだけだ。動けずにいる。


8:魔王と姫の恋愛二乗(5/10)
07/09/23 10:02:55 afaizNtD
ローラはそんなリューの様子を見て、さらに挑発を続けた。

「やはりそうですか。ふふ、貴方、嫉妬丸出しでしたものね?
 大方ヒロト様に気を使って想いを告げないと自分に言い聞かせていたのでしょうけど、それは虚構。
 本当は関係が崩れるのが怖くて、好きだと言えなかった。
 そこへ、あっさりと求婚した女が現れた――それが気に入らない。そんなところ?」

かし、と足元で音がした。
なにかと思い視線を降ろすと、煉瓦を踏みしめていた足が一歩、下がっている。
後ずさりしたのだった。
リューの柔らかい場所が、露呈していく。

「――本当にかつての私と一緒でですのね。同情してしまうくらい。
 ええ、ええ。私もそうでしたわ。
 本気で気持ちを伝えたいけれど、師弟という関係が崩れるのが怖くてつい、茶化してしまう。
 気が付いたら彼はそんな挨拶のような告白に慣れてしまっていて、
 そして、私の元から去っていってしまった。
 でもね、魔王さん?だからこそ、私は貴方より強いと断言できる。
 ヒロト様に近しいところに、ヒロト様に追いつきたくて、ここまできた。
 ―――何もしないでヒロト様のお傍にいられる貴方とは違いますわ」

「――――――――ッッ!!」

リューは知らずにがくがくと震えていきそうな身体を、必死に押さえ込んでいた。

怖い。
怖い。
この女が怖い。
なんだ、この見透かしたような碧眼は。
嫌だ。
取られてしまう。
ヒロトを、取られてしまう。
我にはあやつしか居らぬというのに。
我の心を満たしてくれた、無限の勇気を与えてくれたあのぬくもりを知りながら、
また凍てついた孤独の魔王に戻るのか?
そんなことは、耐えられない。
寂寥感は正気を保てなくなるほどに辛い痛みとなるだろう。
ソうだ、もしそうなったら、我は世界を滅ぼす悪の魔王になろう。
我を斃せる者はヒロトだけ。
きっと、我に逢いに来てクれるに違いない。
いイヤ、駄目だ。
そんなこと、悪いことだ。
悪いコトヲしたら、ヒロトに嫌わレてしまう。
嫌だ。嫌ダ。やだ、ヤダ、ヤダ――どうスレバいい?


9:魔王と姫の恋愛二乗(6/10)
07/09/23 10:04:07 afaizNtD

「………………………………………………」

アノ女。
アノ女サエいなクなれば、また旅ヲ続ケらレルンジャないノカ?
ソウダ、ひろとダッテ、ソレヲ望ンデイるニ違イナイ。
証拠ナド残スモノカ。骨ノ欠片サエ残サズニ―――。

―――紗蘭、と。

ローラの剣が、抜き放たれる。
思わずビクンと身体が震えた。
ああ、押さえ込んでいたものが決壊してしまった。がくがくがく、とそのまま身体が震え続ける。

「その光の輪が、貴方の魔法というわけですか?」

はっと気が付いて見ると、いつの間にかリューの周りの空間が波紋を広げるように歪み、光を孕み、固定され、
虚空に描かれた魔法陣を形成しようとしていた。
絶対方陣“天輪”。
その圧倒的魔力の前に逃れる術なし、地獄への門黄泉比良坂(ヨモツヒラサカ)。
ローラが剣を抜いたのはこのためだったのか。
無意識のうちに魔力を練り上げていたらしい。
ああ、でも。
この光の、なんと儚いことだろう。
三つの山脈を一撃で串刺しにする魔力波を放つ『砲門』が、今は藁束よりも頼りない。
反面、大した名剣でもなさそうなローラのレイピアは、すでに喉元に突きつけられているようではないか。

「く、ううぅ……」

冷や汗が流れ落ち、ぽた、と煉瓦に染み込んでいく。
ここで引くわけにはいかないのだ。
もう――始まってしまっている。
これが、これが。

コレガひろとトイッショニイラレルタッタヒトツノサエタホウホウ。

「―――うぁぁぁああああああああああああああああああああああッッッ!!!!」

叫び、そして放つ。
収束した魔力は炎にも氷にも風にも変換せず、純粋なるエネルギーとなって大地を粉砕した。
廃墟街の端から端まで一瞬光の線がなぞっていったかと思うと、
次の瞬間家々を吹き飛ばす大爆発が巻き起こる。
廃墟でよかった。比較的小さな街とは言え、
今の一撃でほとんどの家屋が消し飛ばされ――余波を受けた谷山ががらがらと崩れていく。


10:魔王と姫の恋愛二乗(7/10)
07/09/23 10:05:06 afaizNtD
恐るべき破壊力だが、狙いをつける余裕が無かった所為だろう、
土煙に紛れて風を斬り裂く音が耳に届いた

「勢ァァアアアッッ!!」

ヒロトと同じ、踏み込みを重視した剣。同じ呼気。
ヒロトを相手に修行をしてきた、捌き穿つ神速の稲妻。
“雷刃”――王家の秘法と勇者の剣技、双方を組み合わせたローラの必殺剣である。
その突剣の切っ先は怯えに竦んだリューの首に吸い込まれるように届――

「――――え?」

だがその稲妻が、止まっていた。
空中でピタリと静止し、そこから先に進めない。
まるで、見えない壁に遮られているように。………見えない、壁?

「………………魔法障壁!?」

そう。それでも、魔王リュリルライアは決して誰にも傷付けられない。
たとえ火山の噴火の中心にいたとしても、汗ひとつかかずに山をおりることが可能なのだ。
彼女をあらゆる危険から護る、この天地最強の『盾』がある限り。
それに比べれば、ローラの魔法剣などやぶ蚊の嘴にも劣るもの。
手折ることなど造作もない。

瞬間、ローラの剣がバラバラになって砕け散った。

「な……!」

慌てて身を引こうとした――その意識が、宙を舞う。
攻撃ですらない、ただ魔力波で少し突き飛ばされただけだ。
いや、実際リューにしてみれば小突いた程度だろうが、
ローラは嵐の中の木の葉のように翻弄され瓦礫の山に突き刺さった。

「が、は………ッ!!?」

「………………なんだ、貴様」

ぼんやりとした口調で呟きながら、リューは背を強打し、くの字に折れるローラに近づいていく。

「そんな実力で、我に喧嘩を売ったというのか」

ローラは、確かに強い。
そこいらのごろつきが相手なら、束になったって敵いはすまい。
ただ、それはあくまで人間の常識範囲内でのこと。
魔王という存在は遥かに高く、高く。
その脅威たるや、まさしく天災に等しい存在なのである。
荒れ狂う大波を人の手で鎮めようなどと、どんな愚者でも不可能だと悟れよう。

「そんな矮小な力で、吹けば飛ぶような力で―――我から、ヒロトを奪おうというのか」


11:魔王と姫の恋愛二乗(8/10)
07/09/23 10:06:04 afaizNtD
それでも。
剣は折れ、身体は傷ついても、ローラの闘志は揺るがない。
相手がヒトには届かぬ高みにいようとも、ここだけは譲れない。
忘れるな。これは決して魔王を相手にする人類の平和を賭けた戦いなどではなく。
唯の、恋する少女たちの鞘当てなのだということを。

ならば、たとえ死んでもここだけは――退くわけには、いかない……!!

「ごほっ……あら、剣を折った程度でもう勝った気でいるんですの?
 生憎こちらはまだピンシャンしていますわ。
 ヴェラシーラ王家の“稲妻”、魅せてごらんにいれましょう……!!」

がら、と瓦礫を押しのけて立ち上がる。
衝撃の瞬間、磁気で結界を張ったためか。幸い、見た目よりは軽傷のようだ。
………身体で無事なところなど、おおよそないほどボロボロだけれど。

「……………“稲妻”?」

リューは首を傾け、は、と呼気を吐いた。
それはやがて、はは、という嘲笑となり、

「ふはははははははははははははははははははは!!!!!“稲妻”!!?あの静電気がか!!
 ははははは、ははははは!!!は!!
 あははははははははははははははははははははははははははははは!!!!!」

天をも揺るがさんという哄笑に変わっていく。

「―――舐めるな!あのようなもので、我らをどうにかしようというのか!!」
「そちらこそ。か弱い姫君さえ仕留められない、魔王とは随分甘ったるいのですわね?
 あら、それとも甘いのは貴方の恋心の方ですか?『近くにいるのにこんなにも遠い』なんて、
 ふふ、まるで蜂蜜のかかった砂糖菓子のよう」
「―――――ッッッ!!!!」

ばちん、と頭の奥で火花が瞬いた。
怒りも過ぎれば冷たく感じるのか、リューは一瞬だけ目を閉じ、あの暗い書庫を幻視する。

「――貴様に何がわかる」

退屈を退屈とも知らず孤独を孤独とも識らないまま、
くる日もくる日も魔道書のページを捲っていた、あの機械仕掛けのような日々。
誰も触れることのできない一線、この身を包む障壁を打ち砕き、手を差し伸べてくれた奇跡のようなひと。
そして、いつか彼を支えられる強さを持ちたいと震える背中を抱きしめた、あの夜明け。
何も知らぬくせに。この女は、何故奪っていこうとする………?


12:魔王と姫の恋愛二乗(9/10)
07/09/23 10:06:53 afaizNtD
「どうせヴェラシーラでは華やかな生活を送っていたのだろう!?何故それで満足しない!
 何故それ以上を求める!我には、我にはヒロトしかいないというのに……!!」

震える喉から搾り出すようにしてやっと出せた言葉は、嘆願だった。

「頼む……ヒロトを、連れて行かないでくれ……!!」

不恰好に頭を下げるように、俯いた少女をローラはじっと見つめていた。
その瞳に浮かぶものはあまりに多く、とても一言では言い切れない。
しかしあえてそれらをひとまとめにするのなら、多くの者はそこに『哀しみ』を見出すだろう。

「――その言葉、そっくりそのままお返しいたしますわ」
「え?」
「貴方こそ、ヒロト様を連れて行かないでくださいまし」

――多くの物に囲まれ、しかしそれは自らが望んだものではなかった。
身体に流れる血の名は『王家』、それは幼い少女にとって決して幸福を呼ぶものではなかったに違いない。
もう少し出会うのが遅かったら、少女がもう少し『身分』を理解できる歳になっていたなら、
あるいはこの暖かな想いは芽生えなかったかもしれない。
だが、起こらなかったIfを語るなど愚かしいことだ。少女の想いは今や彼女の心を覆い尽くすように根を張り、
青々とした葉と今にも開かんとする蕾を膨らませているのだから。

「貴方が、邪魔ですわ」

それ以上、ローラは何も語らない。しかし、澄み切った碧眼ははっきりと事実を伝えていた。
この姫君もまた、リューと同じなのだと。
生まれついたときから孤独の淵に座り込み、ヒロトというまっすぐな光に魅入られて立ち上がることができたのだと。

「―――我は、お前が邪魔だ」


13:魔王と姫の恋愛二乗(10/10)
07/09/23 10:10:28 afaizNtD
それを理解したうえで、泣き出しそうな少女は“天輪”を恋敵に向ける。
今度は外さない。自分と同じなら、きっとこの金糸の姫君は四肢を失おうとも諦めはすまい。
ならば手は一つしかなかった。

「帰れ、とはもう言わぬ」

マナが収束する。
超・超高密度のそれは最早生物を相手にするレベルのものではなかった。
例えばそれを天に向かって放ったとしたら、その波動は星の縛りを振り切って月に疵跡を残すだろう。
過ぎた攻撃は同じ男を愛した少女へのせめてものはなむけか。
魔王の閃光はこの廃墟街ごとローラを完全に蒸発させる。
――せめて、魂すら残さぬように。

「散れ!!!!」

“天輪”が眩い光を放ち、そして。





「―――応ォォォォォォオオオオオッッッッッ!!!!」




一陣の旋風が巻き起こる。




空を覆う雲に風穴が開き、そして弾け飛ぶように一瞬にして晴れた。
………放たれた魔力波が突然軌道を変え、地上から天空に昇る逆さまの雷槌となって雲を貫いたのだった。

しかし、誰が軌道を変えた?
……決まっている。
魔王リュリルライアの攻撃を弾くことができる存在などこの世にたった一人しかいないのだから。


「ヒ………ロ、」
「ヒロト様…………」


一文字に結ばれた口元、見るもの全てを穿つような漆黒の瞳、風になびく闇色の髪。
爆煙が晴れたそこには。



勇者が、魔王から姫君を護るように立っていた。


             魔王と姫の恋愛二乗~新ジャンル「好敵手」英雄伝~[前編] 完
 


14:魔王と姫の恋愛二乗(11/18)
07/09/23 10:30:33 afaizNtD

「………く」

少女たちに割ってはいる様な形で乱入してきたヒロトが、がくりと膝をつく。
その左腕は焼け爛れ、じゅぐじゅぐと煙をあげていた。
指は溶解して原型を無くし、手の甲からひじにかけては半分炭化し肉がそぎ落とされて骨が覗いている。
見るからに痛ましい姿にもかかわらず、ヒロトは特に気にかける様子もなくギロリとリューを睨み付けた。

「―――何の真似だ。リュー」

「………あ、う……?」

「答えろ。何の真似だ、――リュリルライア」

破壊された腕がメギメギと音をたて、信じられない速度で治っていく。
彼の“豪剣”は何も攻撃力の底上げだけをもたらすものではない。
マナを放出せずに血肉に通わせ、身体能力――『肉体』そのものを強化する魔法ならぬ絶技なのだ。
だからこうして怪我を負ってもあっという間に回復――いや再生するし、
“天輪”の魔力波による大爆発が起きた直後に場所を正確に感知し、
夜間、見慣れない街々にもかかわらず一直線に駆け抜けて少女たちの元へ駆けつけることもできる。

この男が“豪剣”を振るいリューを本名で呼ぶということは、つまり。
本気、なのか。
ローラに手を掛けたら、ヒロトは勇者として使命を果たさなければならない。
それは皮肉にもリューが最も嫌がったことだった。

「今のは本気だったな。本気でローラを殺そうとした攻撃だった。
 リュリルライア、いかなる理由があろうとも――、
――お前がその力を殺戮に使おうというのなら、俺は黙ってみているわけにはいかない」

頭が真っ白になる。
そうだ。
何故、それを忘れていた?
あの一撃目。ローラを撃ち、外したあの一撃目――。
あんな攻撃をしたら、ヒロトがここに向かってきて当然ではないか。
何故。
何故?

「――――――」

それは、完全に冷静さを失っていたから。
全身に細い針の生えた拘束服を着せられたような焦燥感に駆られ、完全に周りを見失っていたから。
あの挑発がなければ―――。


15:魔王と姫の恋愛二乗(12/18)
07/09/23 10:31:16 afaizNtD
「ローラ、無事か」
「ええ、命拾いしましたわ。ヒロト様」
「遅れてすまん。――しかし、どうしてこんなところに?どうしてリューに襲われていた?」
「ここへは、あの方に呼び出されてきたのですわ。それで――」

待て。
まさか、この女。

「ヒロト様――使命を果たした勇者にはそも、凱旋の義務があると告げたら、
 突然様子がおかしくなりまして……」

何を言っている。
そんな言い回しでは、ヒロトが誤解してしまうだろう。
それに事実は事実だが――話の中心がズレている。
リューが動揺したのは、そんなことではない。
誰より、ローラ自信がわかっているだろうに。

「私も仕方が無く、“雷刃”を以って応戦しようとしたのですけれど、力及ばず……」

どの口でそれを言うのか。
ヒロトを巻き込むな。ヒロトには関係の無い話だろう。
これはリューとローラ、二人の問題ではないのか?

「リュリルライア。今の話に違いはないか」

……二人の問題?
違う。
そう、忘れるな。これはあくまでも一人の男を巡る争いなのだということを。
初めから舞台に上げられるべきは少女二人ではなく、男を含めた三人なのだということを――。

「あ、そ、それは………」

謀られた………!!
そう気が付いた時にはもう遅い。
ヒロトは剣を固く握り締め、リューを睨みつけている。


………嫌だ。ヒロト。
そんな目で、見ないで………。


16:魔王と姫の恋愛二乗(13/18)
07/09/23 10:31:53 afaizNtD

彼だけには、こんな目で見られたくはなかった。見られたことがなかった。
魔王城での決闘の時だって、彼は憎しみを一切持たない澄み切った剣で挑んできたというのに。
考えてみればヒロトは世界の旅の果てに与えられた使命ではなく自らすべきことを悟っていたのであって、
その目的のためには魔王の協力は必要不可欠、つまり殺意は最初からなくて当然だったのだろうが。

だから、リューは知らない。

こんな、怒りに燃えるヒロトの殺気を今まで一度たりとも感じたことがない。
竜殺しの異名を持ち、世界各地の魔獣をその剣の下に殲滅してきた勇者の殺気は凄まじい。
大気が鳴動しているような、気迫だけで転がっている瓦礫がかたかたと音を立てるような、
全身に焼き鏝を当てられたような明確なる『殺意』であった。
しかしそんなことよりも、それを自分に向けられているという事実が、リューには心の底から痛かった。


ヒロト………。


視界が歪む。
あ、と思ったときには涙が一滴、つうっと頬をなぞっていった。
涙――別に何も特別なことはない、涙腺が緩んだことによって流れ落ちる水滴。
結晶化して宝石になったりもしない、触れるもの全てを石化させる呪いもこめられていない、ただ一人の少女の涙。

「………………リュー」

しかしそれは、怒りに駆られた青年の心を醒ます。
殺気が消え、おかしな行動をしようものならリューの身体を障壁ごと両断せんと構えていた剣を下ろした。
そしてがつっ、と地面に突き刺し、ヒロトは改めてぽろぽろと涙を流す少女を見つめる。

「答えてくれ、リュー。俺は、お前がなんの理由もなくこんなことをするヤツじゃないことを知っている。
 ローラとの間になにかあったんだろ?
 大丈夫だから、話してくれないか」

………そんなこと言われても、今は、胸が、一杯で。


17:魔王と姫の恋愛二乗(14/18)
07/09/23 10:32:47 afaizNtD
しゃくりあげるリューと、泣いてしまった少女の返事を真摯に待つヒロトとを交互に見やり、ローラは溜息をついた。

「………潮時ですわね。思ったより結束は強かった、というところですか」
「何?」

ローラはよっこいせ、と王女に似合わない掛け声かけて瓦礫の上に腰掛けると、ひらひらと手を振った。

「私が魔王さんに殺されかけたのはね、ヒロト様。ひとえに私があの子の嫉妬心を煽ったからですわ」
「嫉妬心?」
「ええ。まあ先ほどの説明も嘘は吐いておりませんけど、
 私たちが街一帯を平らにする程の大喧嘩をした理由の中心がそこにあります。
 ほら、私ヒロト様にプロポーズをしたでしょう?」
「う……」

うふっ、と微笑みかけられ、ヒロトの顔が赤く染まる。
決してロマンティックな愛の告白ではなかったが、
お堅いヒロトには今日一日調子を崩すほどの衝撃だったのである。

「この方はそれが気に入らなかったのですわ。
私がヒロト様をヴェラシーラに連れて帰ってしまうことが、我慢ならなかった。
そうでしょう?リュリルライアさん」
「………………」

リューはぐしぐしと目を擦ると、うー、と唸った。
それが肯定だということはきっと誰もが認めるところだろう。

「………どういう意味だよ?」

怪訝な顔をするヒロト。
まあここでピンシャンと察することができる男なら別に苦労はしてないし、
傍で支えてやりたいとも思っていないか、なんてことを考えながら、
ローラはぐずぐずと鼻を鳴らしているリューに肩をすくめてみせた。

「知ってのとおり、ヒロト様は超弩級の鈍さを誇っていますわ。
 通用する球はど真ん中のストレートのみ。
 なんなら、私がハッキリさせてもよろしくて?」
「………バカいうな」

恨めしそうな涙声ですん、とすすりあげ、ヒロトを睨みつける。

「………………ええと」

こりこりと頬を掻くヒロト。
………その顔を見ていると、どうにも赤くなってしまう。
だが、ここで言わなければヒロトの誤解は解けないだろう。
ローラを蒸発させかけたのは事実なのだから、せめて理由を言わなければならない………。

「リュー……ええと」


18:魔王と姫の恋愛二乗(15/18)
07/09/23 10:33:30 afaizNtD
「我は!!」

そういえばなんでここでこんなことになっているのだろう?
まあ、大体わかってはいるのだが。
ようは謀られたのだろう。
……クソ王女め、やってくれる。
リューを挑発して自分を攻撃させ、ヒロトの怒りを誘って仲違いさせる腹だと思っていたが、
まさかここまでお膳立てさせてくれるとは。
勿論仲違いの線も計画の内だったのだろう。
しかしそれだけではない。
ヒロトとリューがそんなことでは断ち切れない絆で結ばれていたら、
こうしてリューに恩を売ることで後々優位に立とうともする。
偶然か、計算のうちか。
そういえばヒロトはこんなことを言っていた。
ローラは手のつけられない破天荒の代名詞だけれど、本当に手のつけられないのは、
その破天荒のあとでは必ず物事が良い方に転がっているのだ、と。
なんにしてもリューにとっては明確な敗北であった。

「我は……」

そう、この戦いは恋の鞘当て。
その神聖な愛の告白をお膳立てされたというこの事実が、この上ない大敗北なのだということは間違いない。

畜生。

ギリ、と奥歯をかみ締めて、

「我は、」
「リュリルライア様ぁ~~~~~~!!!!」

ヒロトのことが……と続けようとして、しかしそれは完璧なまでにブチ壊された。

飛び込んできたのは我らが元・灼炎龍リオレイア。
ジョンとの営みを終えてまったりしていたところにリューの放った“天輪”の轟音が聞こえてきたので、
これは一大事と慌てて駆けつけてきたのである。
……一応彼女のために弁護しておくが、決して今まで物陰に隠れていて、
ここぞというタイミングで飛び出してきたのではない。
天性の域にまで達したエアリード能力の欠如がもたらした奇跡のような偶然である。
いや弁護になっていないか。


「………………………」

「………………………」

「………………………………………………………………」


19:魔王と姫の恋愛二乗(16/18)
07/09/23 10:34:10 afaizNtD

海底に沈んだシャコガイよりも無口になるローラ、ヒロト、リューの前で、
本人はいたって大真面目なリオルは獣のように低く構えるとカッと両の爪を広げてみせた。

「加勢します、リュリルライア様。ええい、ヴェラシーラの王女め!
バカ勇者をケンリョクで操りリュリルライア様を亡き者にしようとは卑怯千万!
魔王が忠臣、リオレイアが相手に」


「リオル。

空  気  を  読  ん  で  く  だ  さ  い  」


特大のハリセンでリオルを黙らせ、首根っこを掴んで引き摺っていくジョンの小さな背中を見送りながら、
一同はただただ呆然としていた。
どうしてくれよう、あのエアブレイカー。
先程までの緊張には今や大きな穴が開いていた。取り繕うにも修復不可能なほどに。

「あ、あー……その、なんだ」
「………む」
「とにかく、なにか理由があるのは確かで。一方的にリューが悪いってことでもないから、
 ローラも別にリューを許せないとか、そういうんじゃない……んだな?」

振り返った先で、ローラが少し肩を落としながらため息をひとつ。

「ええ……私も少し程度が過ぎましたわ」
「リュー、今度やったら……………わかってるよな?」
「う、うむ」
「なら………俺から言うことは、もう、何も」

………いや、一人だけリオルに感謝していた者がいた。
そう、リューである。
ローラの姦計から偶然にも逃れることができた彼女は内心胸を撫で下ろし―――。

………ちょっとだけ、残念にも思っていた。



20:名無しさん@ピンキー
07/09/23 10:34:10 yBvxkgGc
>>1
支援

……まとめサイトにテンプレあったのに使われなかったな
流用かぁ

21:魔王と姫の恋愛二乗(17/18)
07/09/23 10:35:16 afaizNtD

「………ローラ。俺は、まだヴェラシーラに帰るわけにはいかない」
「え?」
「俺は、まだ勇者としてやらなければならないことがあるから」
「――でも、使命は」
「そうじゃないんだ。……そうじゃない。
与えられた使命(もの)じゃなくて、自分の目で見て、耳で聞いて、心で感じて。
 剣に誓った使命が、まだ残っている」
「―――そう、ですか」
「お前の気持ちは嬉しい。ありがとう。でも、」
「待って。その先は、言わないで」
「………………………」
「………解っていますわ。そう、約束しましたものね」
「……………ああ」
「「『世界を救ったら、また』」」
「貴方なりのやり方で世界を救う方法を見出した。そうなのでしょう?」
「………………ああ」
「なら、私に貴方を咎めることなんて、できませんわ」
「………………すまない。それともう一度――ありがとう」


せめて、湖に映える朝日の美しさ所為だと思いたい。
嬉しいとき以外の涙なんて、
だって、

―――もったいないじゃありませんか。



「――で?何故貴様はまだここにいるのだ?腹黒王女」

湖で船を待つ一行だったが、リューの機嫌はまだ直っていない。
まあ昨日の不機嫌が陰のものなら今日の不機嫌は陽のもの。
ストレートに感情を出してくれている分だけまだとっつきやすいというものだが。

「あら、私言いましたわよ?ヒロト様が色よい返事をくれるまで、もう二度とお傍を離れない所存です、と。
 もうお忘れかしら泣き虫魔王」

バチバチバチと比喩でも誇張でもなく火花が散る。


そう。朝食を取っている最中、ローラはヒロトの凱旋をあきらめず、
このまま一行と共に旅をすると宣言したのだった。
某魔王は露骨に嫌な顔をし、某竜っ娘は厚切りベーコンに夢中で聞いておらず、
某錬金術師はぱちぱちと目を瞬かせ。
そして某剣士が溜め息をひとつ。

「よろしくな」

と言ったのだった。


22:魔王と姫の恋愛二乗(18/18)
07/09/23 10:37:02 afaizNtD

「知るか!だいたい貴様はフラレたのだろうが!大人しく城に泣き帰れフラレ王女!!」
「フラレてませんわー!ヒロト様は今はダメとおっしゃっただけで、
 別に求婚を断られたのではありませんわヘタレ魔王!!」
「ならば永遠に来るまいな凱旋の時は!いつまでたっても『今はダメ』だ!!
 ざまぁみろ筒状ツインテ!髪の毛の中に卒業証書でも入れるつもりか!?」
「ほざいてやがりませアホ毛ダブルス!アホさ加減も二倍のようですわね!!
 ヒロト様の勇者特権に私の王者の権力が加わり倍率ドン!目的達成まで数えんばかりですわー!!」

「……………なんというか、喧嘩するほど仲がいい、というヤツでしょうかね」
「似たもの同士だからな。そうだ、似たもの同士でひとつ気付いたんだ。
 なんで、昨日リューがあんなに焦っていたのか」
「え………………それって………まさか、ヒロトさん」
「ああ」

ぎゃあぎゃあと喚く魔王と姫君を流し見て、ヒロトは目を細めた。

「あいつ、ずっと城から出たことがなかっただろ。
 だから、俺が帰ってしまったら―――


 旅がもうできなくなる。


 広い世界を見れなくなるのが嫌だったんだな」

……どこからか舞ってきた木の葉が一枚、くるりと回って去っていった。

「……………………なんていうか、その」
「ん?大丈夫、リューはもうあんなことはしないさ」
「いえ、そうではなく」
「ダメっダメだねダメ勇者」

ジョンはこめかみを押さえた。
ジョンにひっついていたリオルも呆れかえったようにため息をつく。

「む、なんだよ」
「「別に」」

リューの魔力波が雲を吹き飛ばしたせいか、それともこの爽やかな風のおかげか。
見上げた先は快晴。
雲ひとつ無い、吸い込まれていくような青空だった。


             魔王と姫の恋愛二乗~新ジャンル「好敵手」英雄伝~ 完


23:名無しさん@ピンキー
07/09/23 10:40:46 afaizNtD
善後半に分ける予定でしたが、
別に引っ張る内容でも展開でもないなと思い一気に投下。
3スレ目も、どうか活気と混沌に溢れた良スレになりますよう。
センキュッ!!

24:名無しさん@ピンキー
07/09/23 10:42:04 fz46XlaU
GGOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOD
JOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOB
だこコノヤロー!朝から乙、もっと乙、さらに乙!

いやぁ…
よかった
よかったよー



25:名無しさん@ピンキー
07/09/23 10:54:58 VPRIP7mw
>>1

>>23
GJ!GJ!GJ!
流石魔王様だぜ…そこに痺れる、憧れるぅ!


26:名無しさん@ピンキー
07/09/23 11:00:42 yBvxkgGc
GJ!!!
支援遅すぎたっつーか、いらなかったな

27:名無しさん@ピンキー
07/09/23 16:08:20 XB6kX8k1
>>1

>>23
両手に花フラグキター!!
…3Pのシチュにてリューをいじめて泣かせるローラの図が浮かんだのは内緒w

28:名無しさん@ピンキー
07/09/23 16:10:09 JTcioPhU
>>1
乙!!

つーか、こんな展開されては、どっちか一方選んで
どっちか一方泣かせたら、俺はヒロトを殴らなきゃいけない件

29:名無しさん@ピンキー
07/09/23 16:45:03 5jvd1FlM
GJ過ぎて、何を言えば言いか分からない

30:名無しさん@ピンキー
07/09/23 17:15:19 XbpLkOEe
「神魔二槍っーー!!」
異形の物と化したジャルシアの勇者ブレイズがその圧倒的な力で
魔物を粉砕する様を遠方の崖から二つの人影が見ていた。
「アレ、どう思うレイジュ兄さん。」
金髪蒼眼の少女が隣にいる人物、レイジュ・ランディスに問いかける。
「いや、アレはどう見ても異教徒じゃ無いと思うけどナ、                                                    
そうじゃ無いと解放すんのにパスワードみたいなの言わないと駄目ダシ。」
そう言い終るとレイジュは後ろを向き、少女に言う。
「ほんでコッチはどースンダ、シュナ。」
シュナと呼ばれた少女が後ろを向くと、先程ブレイズが倒した、
ケルベロスの子分と思われる狼が五十頭程が今にも襲い掛かろうと
する目で此方を見ている。
「如何するって、倒すしかないでしょ兄さん。」
そう言うと腰に着けている二丁の銃を取り出した
「頼んだよ、殉教者[マーター]」
そう呟きながら、銃に口付けをする。
「ワカッタ。それじゃあ逝くぜ、裁定者[アービトレイター]」
腰に着けた二本の銃剣を取り出した。そして戦いが始まった。

31:名無しさん@ピンキー
07/09/23 17:21:56 XbpLkOEe
新スレ誕生記念に一発ネタを前スレ680から拝借そして投下。
ブレイズの作者様、勝手にスイマセン。そして駄文でスイマセン。

32:名無しさん@ピンキー
07/09/23 17:58:45 5jvd1FlM
なんか、長編書いちゃおうかなー…
でもエロは入りそうにないし…
どうしようかな

33:名無しさん@ピンキー
07/09/23 19:10:31 JTcioPhU
迷うなら書くな
迷いが晴れたら書け

34:名無しさん@ピンキー
07/09/23 20:01:56 K91iL2wM
このスレのルール(まとめ)

書こうかな、書くつもり、お詫びに書く
はイラネ
書く奴は他にも居るんだ、誰もオマエの前置きなんてイラン
まず書いてみろ、話しはそれからだ!

、素人です、初めてです、
それがどうした、そんなのお前のSSに関係有るのか
能書きもイラン

駄作です、駄文です、サーセン
だったら落とすな!お前のそのダブンにWKTKした俺の時間を返せコノヤロー!

以上、素人だろーとなんだろーと、このスレに投下してGJ!を貰った瞬間にお前はここの職人だ。
そして俺達はGJ!を惜しまない。

ようこそ混沌へ!



35:名無しさん@ピンキー
07/09/23 21:49:13 tvuqlNsQ
門戸の広さがここの売りなんだ
頑張れ、職人さん


男「ようやく退院か」
ヤ「ご主人様がいじめなければ、もっと早く出来たと思うんですけどね」
男「いや、逆だろう。適度な運動は心身を丈夫にするからな」
ヤ「あれのどこが適度! 死にかけてたっつーの!」
男「ああ、天国見えたろ。イキまくってたもんな、お前」
ヤ「っ! そっちじゃねーよ!」
男「たまには病気になってくれ」
ヤ「誰がなるか、ちきしょーっ! 大体、ご主人様は」
男「あ、鳥が飛んだ」
ヤ「それがどーしたっつーんだっ! こんな堂々と無視すんな!」
男「あ、こんにちは。すみません、国境までの道はどう行けば」
ヤ「っ! っ! っ!」

男「……うん。お前はやっぱり元気が一番だな」
ヤ「は?」
男「やっぱ病気にならんでくれ。お前の茶も飲めないしな」
ヤ「……ちっ、そーかよ」
男「お前の熱っぽい汗や愛液も悪くなかったが」
ヤ「公道で堂々と変態くせーこと言ってんじゃねーよ、ご主人様ぁッ!!」
ちゅ
男「やかましい」
ヤ「……」へたっ
男「ん?」
ヤ「ふ、不意打ちはねーだろ……」
男「?」
ヤ「……腰砕けた」
男「プッ」
ヤ「笑うな、ちきしょー!」
男「お前、本当に可愛いな」
ヤ「馬鹿にすんなぁ!!!」

新ジャンル「意外と純情」
あんまりいいジャンル名じゃないな。2人がのろけすぎて思いつかんかった

36:名無しさん@ピンキー
07/09/23 23:00:30 ke1Me6UT
女「もーすぐこのスレも終わりだねー」
男「早かったなー」
女「あっという間だったねー」
男「全くだー」
女「これも住人や職人さんのおかげー」
男「毎回のまとめウィキ更新ありがとうございますー」
女「頼りっぱなしだもんねー」
男「なー」
女「短かったけど、色々あったー」
男「そーだねー」
女「前スレに比べると長編やシリーズものが多くなったー」
男「小ネタや短編だって負けずに活気付いてますよー」
女「この勢いのまま、そろそろ次スレ行こうかー」
男「さんせー」

新ジャンル「締めてるはずなのに締まらない2人」

女「これ、本当は前スレの・最後の最後に投下する予定だったんだよー」
男「そうだよねー」
女「でも書き込めなかったんだってー」
男「あららー」
女「本当に締まらないねー」
男「だなー」

新ジャンル「へこむ書き手orz」

37:名無しさん@ピンキー
07/09/23 23:55:07 U7NIzeBV
>>36
かわいいな、お前www

>>1乙!
そして最初から飛ばしてる作家様方にはGJ!

38:リューマ
07/09/24 01:13:04 bPi/EqIl
長編書くよ。その前に、二人の服装について補足
リューマは頭にバンダナを付けてます。服装は金魂の金さんの服を黒くしたような感じです
クルミはマフラーを巻いてます。口元が隠れてます。服装はナルトの香燐みたいな感じ

ちなみに、これを書いたのは何となくだ
でもなぁ…クルミみたいなつるぺたがセクシーな服来ても、性的な魅力って物が…
あ、いや、何でもない。冗談だ。冗談です。冗談なんです。許してください
い、いたたたたたたたた!!耳はやめろ耳はやめっいだだだだだだだだ!!

39:リューマ
07/09/24 04:01:16 bPi/EqIl
詰まった…何故だ………書きながら話を作るのがいけないのかな
とりあえず寝て、明日頑張るよ…

40:名無しさん@ピンキー
07/09/24 08:28:02 oUqfQp5z
>>35
ヤン可愛いよヤン
しかし俺はヤンメイドと聞くと緑の人を思い出すぜW
>>36
そんなお前に燃えたWW
なんか「2レス」といい、このネタて…WW

41:名無しさん@ピンキー
07/09/24 09:38:14 KoESdyDh
>36
>37
>40

新ジャンル「三角関係」

42:名無しさん@ピンキー
07/09/24 09:47:15 jC7C33IC
>>40
ちょWWお前が入るのかWW
>>36
>>37
>>39

>>40


さぁ、盛 り 上 が っ て ま い り ま し た W


43:名無しさん@ピンキー
07/09/24 10:36:42 jC7C33IC
36「うー…」
36「なに机と抱擁してんだよ」
36「…うっせー」
37「どーせまたつまらん失敗でもしたんだろ?今度は何だ」
36「…」
37「おはよー!て肩叩いたら全然しらない人だったとか、先生に思わず『お父さん!』って
言ちゃったとか」
36「そんなんじゃねー…」
37「寝ぼけて歯磨きとビオレ間違えたとか、それでも慌てて着替えて飛び出して、あれぇ電車来ないよ
なんでぇ、と駅員に聞く迄日曜日だと気が付かなかったり…」
36「…」(///)
37「そんでたまたま通りかかった俺に『お前何してんだ』って言われて、思わず『あ、朝練だよ朝練』
とか部活にも入ってないのに訳わからん言い訳して、ちょうど来た電車に逃げるように飛び乗ったのは
いいが、それが急行で気が付いたら隣の県の山ん中だったとか。」
36「……」(///)
37「ところが定期しかなくて、財布は小銭だわ、携帯忘れたわで、なけなしの小銭で公衆電話から
家に電話したら誰も出なくて、どうしよーどうしよーこんなの誰に言えば…ええいしょうがない、
ってわんわん泣きながら最期の100円で俺の携帯に電話してきたとか」
36「…えええええイ!ナニ人の失敗談暴露してんだよおおおおお!」(///)
39「ちょっと待てぇ!」
36/37「え」「あ?」
39「さっきから聞いてたが、お前らその話しは事実なのか?」
37「ああ信じられないだろうが、事実だ」
36(ハバネロの様に赤面しながら)「だ..だったら何よ!」
39「何という…」
37「まったくしょうが無ぇだろW?まぁそこがコイツの可愛いとこなんだけどな」
(と言いながら>>36の髪をクシャクシャ)
36「もぉ!やめろよ!」
39「イイ…」
36/37「へ?」「あん?」
39「…すごく…イイです…」
36「え…ねぇ>>37、こいつ…」
37「39お前…」
39「うおおおおおおおおおおお!36ぅ!惚れたぁあああああああ!」
ガバァア
36「え?え?あ?ああ?いやーーーーーーっ!」
37「え?あ?てめぇっ39!何しやがる!このやろう!36から離れろ!」
39「36ぅううううう!好きだぁああああああ!」
36「いやぁ!ヤダ!いやぁああ!やめてぇ!」
37「この野郎!クソ!離せ!離れろ、手前ぇ!俺の36にグラァア!触るんじゃねぇ!」
36「イヤぁあ(え?いま>>37何って?俺の…(///)ポ)あ、でもいやぁああ!」
39「生まれる前から好きでしたぁあああああ!」

一方その頃、教室の一隅

40「…36……イイ」キラーン

こうですか!わかりません!

新ジャンル
「ドジっ子>>36と愉快な仲間達」


44:名無しさん@ピンキー
07/09/24 11:21:27 cHCeI/Fu
>43
めっちゃワロタwww、テラGJですよ!
>>39横島化してるしw

そんなオレも「>>36・・・・・・イイッ(ビクビクッ)」
ドジッ子かわいいよドジッ子


45:名無しさん@ピンキー
07/09/24 11:29:44 bvck9s6v
狼女「じゃあこのスレって基本的に来る物拒まずなんだ?」
523「まあある意味一番叩かれそうな俺を容認している時点でスレ住人が寛容である事が解るだろう」
狼女「それもそうだね~」
523「ま、あんまり調子に乗り過ぎないようにな。下手したら二次小説になっちまう」
狼女「もう殆ど手遅れだと思うけど・・」
523「参ったぜ…まあ、まだ本名出してないし大丈夫だろ?」
狼女「う~んじゃ趣味は?」
523「ミニ四駆」
狼女「好きなミニ四駆は?」
523「マグナムセイバー」
狼女「よ~し!これできっと誤魔化せたよ!」
523「なんてこった…お前やっぱり、すこぶる賢いな!!」

新ジャンル「多分バレてない」

46:GOGO!ドジっ子作戦【1/2】
07/09/24 12:45:42 jC7C33IC
36「う、う、う、グスン…」
37「ああ、もう大丈夫、泣くな…」(胸の36の頭を優しく撫でながら)
36「だってだって、恐かった…恐かったよぉ…」
37「…ああ、よしよし、…さて、39」
39「はい…すまん」(ガバッと土下座、顔のみならず全身ボコボコ)
36「うー(`"´)」
37「まったく、お前がそんな奴だとは思わなかったぜ」
39「すまん…そんなつもりはなかったんだ、俺…なんで…急に…」
43「すまぁあああん!39ぅううう!」
36「ええ?」
37「わぁなんだ今度は!」
43「スマン、すまない、39、それに36、37、」
37「ちょ、お前何言ってんだ」
36「まって37、何、言いたい事有るんなら言いなよ」
43「実は俺がドジっ子なんだぁああ!」
36/37/39「ええ?」「はぁ?」「何だとぉ」
43「実は、実はそいつ、そいつの役は39じゃなくて40なんだぁ!
アンカー間違えてたぁあああ!レス番見間違えてたぁああぁあああ」

36/37/39「「(´・∀・`)…」」

43「そしてお前わぁあ!」ビシッ
?「え?え?わたし?」
43「40じゃなくって41だぁああ!」
40改め41「えええ!そうだったのぉおおおおお!つか、よく読んだら無関係じゃーん!」
43「分かってるとおもうが42も俺だぁああ!」

47:GOGO!ドジっ子作戦【2/2】
07/09/24 12:46:32 jC7C33IC
36「え、じゃちょとまって…」
39「じゃぁ本当の40は…」

37「ふははははははっあたしが本当の40だぁ!(変装をむしり取りながら)諸君!とゆ訳で
萌えの至宝、ドジっ子36君はあたしが頂いて行くぞぉ!」
36「え?な?えええ!いやぁ離してぇええ!いやぁあ!37ぁああ!」
40「無駄さ!今頃37は掃除用具入れの中でお休さ!」
41「ああ、ホントだ37が居た!しっかり、37!」
42「だいぶ薬を飲まされたな」

40「さぁ行こう36君、我が城へ!じっくりと愛でてあげる…ふふふふふふはははは!」
36「いやぁ!百合は叩かれるからいやぁ!」
40「ふふ、板を移ればみんな歓迎してくれるさ、さ、百合板に行こうね…」
36「いやだあ!離して!はなしてぇえ」
41「誰か!そいつを取り押さえろ!みすみすの貴重な人材を取られてたまるか!」
40「無駄無駄無駄ぁ!」
43「おお!いつのまにか気球がぁ!」
40「ふははは!諸君さらばだぁ!」
36「いやぁあああぁぁぁぁ」

44「くそ!遅かったか!」
43「おお君は?」
44「申し送れました僕は44と申すものです」
43「おお、あなたが有名な少年探偵44さん!」
44「はい、最近帝都を荒らす女盗40を追っていたのですが…奴めまさか少女にまで手を出すとは…」
37「3くく…うう、…36、…さんじゅうろくぅうう!ううう…」
43「すまん、俺はもう少し早く気が付いていたら…44さんこの通りだ!かならず36を取り戻してくれ!」
44「はい、今回は遅れを取りました、次ぎは必ず!」

果たして美処女36の運命は如何に、少年探偵44の活躍は!
待て次回!

(続かない)

新ジャンル
「連続活劇的渾沌で誤魔化せ大作戦!」

すまん、またやっちまった…しかも2レス消費…
_| ̄|○…吊ってもいいよね?
いや答えは聞いて無い!

48:名無しさん@ピンキー
07/09/24 14:17:59 KoESdyDh
>47
お前も結構、かわいいな

49:名無しさん@ピンキー
07/09/24 14:25:14 yr2EobP9
>>47
何だろう…… 39-44までに名前つけたくなるな……

50:名無しさん@ピンキー
07/09/24 14:28:53 zLzFRUGs
ひらめいてみたんですが…

「あ、あの…先生…」
「なにどうしたの、みんなで」
「ぼ、僕たち先生の事が…好きなんです!(男子生徒一同)」
「な、なにちょっと!アッ、やめなさ…ンッ…ングッ」
 桃板第一小にその人有りと謳われる美人爆乳女教師、神谷麗子も、小学生とは言え同時に
15人もの男子に襲い掛かられてはなすすべも無く、アッというまにそのグレーのスーツと
黒いレースの下着を剥ぎ取られ、口、秘部、アナルを大小さまざまなペニスで貫かれてしまう。
「ムグッ…ダメ…あなたたち…こんな…ンッ…アアッ!」
 その完璧さゆえに却って近寄りがたいのか、ここ数年男と縁が無かった彼女の成熟した肉体
は、未熟ながら溢れんばかりの情熱をぶつけてくる彼らに飲み込まれるかのように、たちまち
高みに追い上げられてしまう。彼女のポニーテールも、眼鏡も、周りの生徒が自らの手で放っ
た白濁ですでに隙間無く穢され、汗まみれの豊かなバストも、複数の手で揉みしだかれている。
「ダ、ダメ、このままじゃ…ようし…トカレフ、マカロフ、ケレンコフ、メルヘンタッチでぇ、
メイルシュトローム!!」
 たちまち教室内には黒雲が立ち込め、風が激しく渦を巻き始める。どこから紛れ込んだのか、
牛やトラクターが強風に巻かれて教室内を転げまわる。
「うわヤベ、先生に魔法使わせちまった!安藤ホラお前の出番だって!」
「でも、僕…」
 モジモジしているのは、きゃしゃな体つきと、女の子のような優しい顔立ちで、実は内心
麗子も『うーん、カワイイ…』と時々見とれてしまう安藤修司その人だった。だが…
「アッ!ス、スゴイ、何それ!」
 麗子の視線を釘付けにしたのは、彼の股間にそそり立つ、大人並み、いや、普通の大人を
遥かに凌ぐ強大な逸物であった。
「ダ、ダメ!そんなの君に入れられたら…あたし…」
「で、でも、先生…ボク先生が本当に好きなんです!ごめんなさい!」
 麗子のしなやかな体にしがみついた彼は、濡れきった彼女の秘裂に一気にその剛直をねじ
込んだ。
「アヒィーッ!!」
 悲鳴のような声を上げ、麗子は一瞬で達してしまった。堪え切れず、あっという間に大量に
放たれた安藤の熱い精を胎内に感じながら、彼女はグッタリとくず折れた。

 彼女の心中を反映してか、いつの間にか教室内は晴れ渡り、小さな太陽までが輝いていた。
だが、この距離での恒星は、極小とはいえかなり危険なものであり、全員があっという間に
シャレにならないほど日焼けを始める。クラス一の物知り、通称「ハカセ」のアドバイスで、
彼らはアポロ宇宙船のごとくその場でグルグル回っていたが、やがて、
「ちょ、ちょっと先生、近すぎうら太陽」
と発言したクラス一のお茶目さんが炭化するまで焼き尽くされ、やっとこの騒動は収まった。

「ごめん先生。でも、先生のおかげで、僕たちみんな大人になれたんだ。ようし、胴上げだぁ!」
「ちょっと止めなさい!」
との彼女の制止も空しく、その白い体が何度も宙を舞う。彼女は、ドサクサ紛れに乳首をつまん
だり、アソコに指を入れようとする手をペシペシたたくのに必死だったとさ。

めでたしめでたし

これは、新ジャンルというより、既存ジャンルの融合を図ったものです。一応、ジャンル的には
「眼鏡ポニーテール巨乳女教師集団レイプ魔女っ娘ショタ巨根グロ胴上げ」となります。


51:名無しさん@ピンキー
07/09/24 15:30:03 yr2EobP9
>>50
……どうなんだろ?
その手のは人によりけりだろうけどね……

52:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:30:05 6+A9fGkh
>>50
「「「「…………?」」」」

※蓮華達には理解できなかったようです

53:40
07/09/24 19:33:04 oUqfQp5z
…(・ω・`)
ええっと …
ええい!36、言うことを聞け!(棒読み)

こ、これでいいかな?

54:名無しさん@ピンキー
07/09/24 21:24:16 bPi/EqIl
普通に小説書こうとしたら挫折した


ひゅううぅぅぅぅ……
忍者「…こりゃ一雨来るな………」
…ザッ
忍者「あんたもそう思うだろ?」
??「…………」
忍者「人を呼び出しておいて遅刻とぁ、良い度胸じゃねぇか」
??「…………」
忍者「…素顔を隠すたぁ……どういう魂胆だ?」
??「…………」
忍者「だんまりか…もっとも、てめぇの返事なんか期待しちゃいねぇがな」
??「…………」
忍者「せいぜい楽しませてくれよ…!!」
??「……昔から……変わっていないな……」
忍者「あ?何だお前?」
??「分からないか……だが…素顔を見せれば…分かる筈だ」
スッ…
忍者「!?」
??「ふふ…゙驚いて声も出ない゙という顔だな?」
忍者「馬鹿な……!何故……何故、あんたがここに!?」
??「そんな事より……お前は私と殺り合う為にここまで来たんだろ?剣を抜かなくて良いのか?」
忍者「くっ……!…あんたとだけは…会いたくなかったぜ…!」




55:43
07/09/24 22:41:41 jC7C33IC
>>48
47「え…何よ、今さらそんな事言ったって…(///)…ど、どうせわたしなんかわたしなんか、
36ちゃんの代わりなんでしょう…」

こうですか!わかりません!ww

>>49
ええと、一応名前決めてあります、大した名前じゃないですが(笑
続きらしき物も有りますが、段々訳が分らなくなって…orz

あ、激しく今更ですが、本物の36さんすいません...w


56:名無しさん@ピンキー
07/09/25 01:23:13 zufvynu1
「飴飴ブレブレ義母さんガッ!」
「ぬるぽしてへんっ!」

新ジャンル『ジャンルとして軸がブレている』

57:名無しさん@ピンキー
07/09/25 02:19:19 6luA3YMk
>>1乙! と新スレへの限りない喜び故に、携帯から小ネタを投下してみんとす

しかし読みにくい
しかも、最早新ジャンルじゃないかもしれない……

58:名無しさん@ピンキー
07/09/25 02:21:05 6luA3YMk
   ―スバルの家(Yeah!)―


男「お邪魔しま~す。スバルー、いるかー?」
男「あれ? スバルー? いないのかー?」
女「……え!? うわゎぁ!? トキヤ!? もう来たの!?」
男「あ、なんだ。二階か」男「勝手にあがるぞー」

トットットッ―

女「……えぇ!? ち、ちょっと待って!!」
女「……ボクまだ着替えてるんだっ―」

―ガチャ

女「―って……ば……」
男「……………………」
女「……………………」
男「…………うわぁぁぁぁあ!?!? ゴ、ゴメンすぐ外に―」

ガシッィ!!

男「―出るか……ぇ……」
女「…………」

ゴゴゴゴゴ…………

男「あの……スバル……さん……?」
女「…………あはっ♪」

ぺちん。ばしん。ごっすん。ごっすん。ずばばばばばばばっ。

男「な、痛、ぐほぉっ、ちょ、待った、待っ、痛っ、ごめ、あやま、ごふぁぐふはぎゃぁぁあー!?!」



男「……………………」(へんじがない。ただのしかばねのようだ)
女「…………ぐすん」


ジャンルというよりベタ「いつものやりとり ~着替え編~」



59:名無しさん@ピンキー
07/09/25 02:39:34 r9RKhQx1
ちょwwwwwwベタもなにもねぇよwwwwwwテラGJwwwwwww

60:名無しさん@ピンキー
07/09/25 09:10:34 /wp7+pm/
狼女「好き、嫌い、好き、嫌い・・・」
523「何やってんだ?」
狼女「ん~花占い」
523「なんてこった…狼が花占いとはな、随分可愛いこった」
狼女「乙女心に種族は関係無い!」
523「へいへい、勝手にやってろ」
狼女「あ、ちょっと!もう・・勝手にやるもん。好き、嫌い・・」
523「そろそろ終わったか?」
狼女「好き、嫌い・・あ、あと二枚しかないよお・・・このままじゃ嫌われちゃう・・」
523「(参ったぜ…たかが花占いで何マジになってんだ?)・・・・たく・・輪輪拳!」
狼女「キャッ!いきなり風が・・ってアレ?残り一枚になってる!これって・・」
523「ようどうだった?」
狼女「・・・大好き!」
523「?いや結果は?」
狼女「えへへ・・・もう言ったもん!!」

新ジャンル「花占い」

61:名無しさん@ピンキー
07/09/25 12:36:18 lmLgteSU
>>56
シュールでおK、WW
>>57-58
このスレ的にはベタ、つか、デジャビュでおKWW
>>59-60
そろそろsageようぜ?

62:名無しさん@ピンキー
07/09/25 22:13:06 KI3Seej1
ところで、今気がついたんだが「新ジャンルエロパロ」
のwikiが張ってないんだぜ

63:名無しさん@ピンキー
07/09/25 22:21:03 qhC9mPm5
>>62
流用だったらしいから、ね
テンプレはまとめサイトにあるから、次からそっちを使ってほしい
注意がてら紹介↓


「A」「B」「C」「D」などの世間一般的ではない新ジャンルの総合・混沌的なエロSSスレです
大元の新ジャンルスレでは投下したいけど出来ない、そんなエロSSカモン
勿論、今までにないさっき自分で思いついたキャラやシチュでも構いません

大元の新ジャンルスレが現在進行形であるなら、向こうで宣伝するなどの迷惑をかけないように
基本的にどんな新ジャンルでもおk
嫌いな新ジャンル・シチュはスルーなどしての大人な態度で
職人さんは随時募集中。迷うより投下
保管庫への収録の協力者も募集中です

新ジャンルでエロパロ@ウィキ(まとめサイト)
URLリンク(www37.atwiki.jp)

「新ジャンルまとめ@wiki」(参考サイト)
URLリンク(www12.atwiki.jp)

過去ログ
【総合】新ジャンルでエロパロpart3【混沌】
スレリンク(eroparo板)
【総合】新ジャンルでエロパロpart2【混沌】
スレリンク(eroparo板)
【総合】新ジャンルでエロパロ【混沌】
スレリンク(eroparo板)


女「こんにゃページ、わじゃわじゃ要るのかしら」
男「こんなページ、わざわざ要るのかしら」
女「あ、AきゃらDにはちゅきな新ジャンル、最ちんの新ジャンル名を入れにゃちゃいよ」
男「あ、AからDには好きな新ジャンル、最新の新ジャンル名を入れなさいよ」
女「過去ロギュは多きゅなっちゃら2レスに分けなちゃい。ちょんなに続きゅものとは思えにゃいけどねっ」
男「過去ログは多くなったら2レスに分けなさい。そんなに続くものとは思えないけどねっ」
女「……」
男「……」
女「翻にゃくするにゃぁ!」
男「翻訳するなぁ!」
女「にゅ~ぅッ、おぉ~ちょ~こ~!」
男「ぬ~ぅッ、お~と~こ~!」
女「……」
男「……」
女「……」
男「ん?」
女「…………ッグシュ、グシュ……」
男「すまん。俺が悪かった」

新ジャンル「チュンデレ」ていうか「噛みすぎ」

64:名無しさん@ピンキー
07/09/25 22:28:06 r9RKhQx1
>>63
( ´・ω・)猫ちゃんじゃないのか…

65:名無しさん@ピンキー
07/09/25 22:29:21 JPf+bp5/
>>63
過去ログ以下はいらないんじゃないか?
テンプレページに対するネタだから

66:名無しさん@ピンキー
07/09/25 22:34:45 qhC9mPm5
>>65
そうだな
ABCDの説明も兼ねてだったけど、本ページ見りゃわかるもんな

67:名無しさん@ピンキー
07/09/25 23:08:15 LB6CIBLf
新ジャンル「城」

城「あ……ダメっ、ダメよ……そんなところ触らないで」
城「ひゃっ! その柱は触っちゃダメなのおお!!」


誠「だって……城は中に入れさせてくれるから……」



勢いでやった。後悔した

68:名無しさん@ピンキー
07/09/26 02:49:24 ntlXJF28
男「なぁなぁ、ゆうざんー」
Y「なにかね男くん」
男「セクロスしたいんだけど俺彼女いないし童貞なんだ。
  なんかいいアイデアない?」
Y「おみせの人をよべー」

こども海原雄山「おみせの人をよべー」

69:名無しさん@ピンキー
07/09/26 02:49:56 ntlXJF28
やたー!ついにアク禁とけたよー!!

70:名無しさん@ピンキー
07/09/26 03:01:58 03z/aGtp
>>69
GJ!
そしておめでとうなんだよー

71:名無しさん@ピンキー
07/09/26 03:06:32 ntlXJF28
女「うへ……うへへ………」
男「お、女だ。おーい、何やってんだ?」
女「ぎょっ!男さん!!べ、別に何もしていないのですピュ~♪」
男「怪しさ爆発だな。なんだ、またラジオでも聴いてるのか?」
女「そ、そうです!レイディオです!!怪しくありません!!」
男「便利だよなー。その頭のアホ毛のおかげで電波をキャッチできるんだっけ?」
女「そう!魂の通わないハリガネにできてこの女のキューティクルにできないはずがありませんのです!!」
男「一発芸!鬼○郎」
女「父さん!すごい妖気です!!」
男「ツンデレな鬼○郎」
女「か、勘違いしないでよねパパ!別にすごい妖気だからって怖いわけじゃないんだもん!」
男「みさくら風」
女「み゛ゃああぁぁぁああああ!!!父しゃん!しゅごいぃのぉおおょぉぉぅ妖気れしゅぅぅぅ!!!!!」
男「裸の大将」
女「お、おとうさん、す、すごいようきなんだな!」
男「最終回」
女「父さん!すごいNice boat.です!」
男「で、本当は何してた?」
女「盗聴してました!!」
男「コラー!!」
女「アッー!しまったー!!なんて卑劣なー!!!」
男「で、今日はどこ盗み聞きしてたんだ?」
女「やはー、チューニングしてたらさー。なんか波長が合っちゃいまして。
どっかのエッチなホテルの一室のやましい声をちょちょいと」
男「な………!け、けしからん!!うらやまし……けしからん!!女の子がそんなところ聴いてちゃいけません!!」
女「はぁーい」
男「まったく………返事だけはいいんだから……ブツブツ」
女「………………………」
女「………………………………」
女「………………………………………」
女「………あやうくバレるところだったです。さて、続き続き。……………ガガッ」

男『しっかし女のヤツ、よくもまあこんな往来の真ん中でそんなモン聞けるよなぁ………。
  ………いいなぁ………コンビニでエロ本でも買っていくか………』

女(………だって、この角度じゃないと盗聴器の電波が入らないのです………)
 「うへへ………うへうへ………へへへ………」


新ジャンル「電波デレ」

72:名無しさん@ピンキー
07/09/26 03:19:23 ntlXJF28
男「………お前、まぁたついてきたのかよ」
男「……いいよ別にそんなことしなくて。いた、痛い痛い、お前それ、洒落にならないってぇの」
男「わぁったよ好きにしろ。その代わり大人しくしてろよな」
男「駄目だ。今日はさっさと帰るんだ」
男「……………はぁ、本当に世話の焼けるヤツだな。いちご牛乳な。ハイハイ」
男「……………………ったく、なんで俺がこんなヤツの………」
男「痛い痛い、おま、痛いっていうか気持ち悪い!三半規管はやめろってば」


男友イ「………おい、また男が脳内彼女と喋ってるぞ」
男友ロ「あれさえなきゃ、いいヤツなんだけどなぁ……」
男友ハ「お前ら、そっとしておいてやれよ。
    女ちゃんがいなくなってアレになっちまったんだって、アイツは」
男友イ「そうだったな………かわいそうに」



男「なんとか女が元の大きさに戻れる方法を探さないとな………。
  にしても、南く○の恋人じゃあるまいし………恋人………///」


女「史上最弱が………最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も
  最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も恐ろしィィ!
  マギィーーーーーッ!!」


新ジャンル「脳内彼女」

73:名無しさん@ピンキー
07/09/26 03:45:32 ntlXJF28
女「もう、男くんなんて知らないんだから!
  男くんなんて、わたしの服をそっと脱がして恥ずかしがるわたしに優しくキスして緊張を和らげて、
  下着も全部取っちゃって裸のわたしに『綺麗だよ』なんて言っちゃって、『なんで自分は脱がないのさ』
  とかわたしに睨まれて初めて自分が全然脱いでないことに気付くくらい自分も緊張してて、
  『………実は俺も初めてなんだ』『……じゃ、初めて同士なんだね』とか和やかな空気になって、
  初めてだけど思ってたほど痛くなくて、二人でちゃんとできて、
  でもゴムをうっかり忘れちゃってて赤ちゃんできちゃって、学校もやめなきゃならなくて、
  でも主に愛の力で二人とも世間の荒波を乗り切って、若い二人だけどやっとご両親も認めてくれて、
  最後はクラスのみんなと先生を呼んでささやかな結婚式を開いてやろうか!?」

男「…………そこでエンドロールが流れないのが現実なんだぜ?」
女「マジすんませんっした!!!!」


新ジャンル「意味のない脅迫」

74:名無しさん@ピンキー
07/09/26 04:40:11 ntlXJF28
女「全ての道も一歩から!」
男「千里の道はローマに通ず!」
女「エロ道を極めるためには日々努力を怠ってはならないのです!!」
男「正直極めたくありません!!」
女「今日のチャレンジは中の性感帯です」
男「中?」
女「はい。外側の開発はひとまず置いておいて、まずは内部から変えていこうというたくらみです」
男「………………………………はぁ」
女「グレフェンベルク・スポット。俗に言うGスポットですね」
男「ああ、なるほど(今日は結構普通だな)」
女「さあ、レッツ開発!!!!」
男(しかしなんで女は毎度毎度こんなにイキイキしてるんだ……?)


男「はい、じゃあ始めま~す」
女「わ~ぃいい……い!?ちょ、おま、これ、ひあぅ!!?」
男「………あれ?なんで女、そんなに感じてるの?」
女「ふにゃ、こ、ひぅ!?しゃれ、ならなっ、ぁあああッ!!?」
男「説明書には結構難しい場所だって書いてあったんだけどなぁ……?」

女「説明しようッ!!男くんはわたしの変態チャレンジに渋々付き合っているうちにメキメキと腕を上げ、
  今やゴールドフィンガー並のテクを身につけているのであるッ!!
  だが無論!!わたしたちは処女と童貞からここまでこぎつけたカップルなのでお互いにお互いしか
  男性経験・女性経験はない!!!!」

男「………………今、何か聞こえたような」
女「こぱぁぁぁぁッッ!!そんな、何気ないこと言いながら指がエラいことにゃあああッ!!
  ちょ、男ぅんほんとにこれ指!?第五関節くらいありませんかコレェェェェェ!!!」
男「はっはっは。触手じゃねーぞー」
女「しゃばぁぁぁああああ!!裏が!裏がァァァアアア!!!!」
男(おおげさだなぁ)


女「………………………………………」ヒクヒク
男「おーい女さーん?」
女「わたしは………とんでもないものを……目覚めさせてしまったのかも知れないわ」
男「ゴジラか俺は」
女「………………そういえば」
男「?」
女「男の人にもGスポットってあるんだって」
男「………いや」
女「お尻なんだけど、前立腺っていって」
男「……………やだ」
女「大丈夫、そっちも目覚めさせてアゲルヨォォォォオオオオ!!!!!」
男「やめてぇぇぇぇぇぇぇええ!!!!封印しといてぇぇぇぇえええ!!!!!」


新ジャンル「G」

75:名無しさん@ピンキー
07/09/26 07:47:54 gXwCNmnv
523「ほら、いい子だから一緒にイくんだ!」
狼女「ふええっや、やだよう・・」
523「我がままを言うな・・本当は解ってるんだろ?自分の気持ちが・・」
狼女「で、でも恥ずかしい・・」
523「だから俺も一緒にイってやるって言ってるんだ」
狼女「ほ、本当?ホントに一緒にイってくれるの?」
523「ああ、俺は元狼だが嘘をついた事は無い」
狼女「じゃ、じゃあ一つだけお願い・・手繋ぎながらイって?」
523「お安い御用だ。じゃあイくぞ・・」
狼女「・・・・・」
523「・・・・・」
523&狼女「「sage忘れてスイマセン」」

新ジャンル「謝罪」


76:名無しさん@ピンキー
07/09/26 07:50:35 STQBbFDN
アク禁だとおおおおおおおぉぉぉぉ!
とか言ってこのヤロー!
どどうせあなたのコトだからタイミング計ってたんじゃ無いの、もー……………………………

べべ、別に心配したとか、ああやっばりいつもの投下が無いと調子出ぬぇとか
ナンだよレスも無いのか、飽きたちまったねかよブラザーとか
結局あいつがいぬぇと俺ダメだなぁとか
どうしたんだなんとか言ってくれよ、
いえ言って下さい
ぬえどうして?どうして何も言ってくれないの?
もうワガママ言わないから、ちゃんとニンジンも残さず食べるから、
ねぇ、
ねぇってば…


帰って来たー!いやむしろキターーーーーーーーーーーーーーーー、
ありがとー、待ってたよありがとー

とか思って無いんだからね!

新ジャンル「ツンデレスリターン」



77:名無しさん@ピンキー
07/09/26 13:59:32 jYxXFx0f
「さて」
「はい」

「中の人もバカですねホント」
「申し訳ねぇ…」
「集中力ゼロじゃないですかね」
「痛みもあるんでね…」

「やれやれですよ」

「という訳で双子きょにうの人です。事故って腰やって休養中。」
「まったく筆が進んでませんが更に進まなくなるっす。すんません。」

新ジャンル?「報告」

「お待ちの人ごめんねー」


78:名無しさん@ピンキー
07/09/26 19:58:47 X9xYirJP
>>77
まぁあれだ
お大事に、御自愛くだされ

79:名無しさん@ピンキー
07/09/26 20:09:26 5Olr1+hG
養生せぇやぁぁ!!(極道風に)

80:名無しさん@ピンキー
07/09/26 21:16:50 5Olr1+hG
リューはぺったんなのかぺったんじゃないのか、それが問題だ
スラリとしているというが身長はどのくらいあるんだろう?

81:リューマはどうなっちゃうんだろうね
07/09/26 22:43:25 t9axcJhd
??「ふふふ……ははははははははは!」
忍者「ぐっ………畜…生…………」ガクッ
??「これで、お前は私の物だ……!」


くの「……リューマ………遅い…………」

82:名無しさん@ピンキー
07/09/26 22:56:45 G3H4xMnQ
>>69
復帰おめ
そしてGJだ、このやろー!

>>77
お大事に
早く元気になれよ~

>>80
もう一度まとめを読んできなさい、以上

>>81
戦闘シーン飛ばした!?

83:名無しさん@ピンキー
07/09/26 23:51:29 ntlXJF28
>>77
蓮華きゅーーーーん!!待ってるから!!アタイ待ってるからーーーー!!!

>>81
きっと阿部さんなんだよ!いつぞやの阿部さんが帰ってきたんだよ!!

84:名無しさん@ピンキー
07/09/27 00:32:14 SyzVqEUl
極「おうっ、>>77さんよぅ、てめーなにやってくれてんだ?」
極「こっちはよ、とっくに痺れ切らしてんだ」
極「それが何か? 事故ったぁ? ざけんじゃねーよ」
極「職人は書いてナンボのもんだろ? それを事故のせいにしちゃいけねーなぁ」
極「おうおう、最初っからやる気のあるやつはそれこそ死ぬ気で仕上げるもんよ」
極「それが一度は請け負った男のケジメってもんだ」
極「言い訳がましい。てめぇは男じゃねぇよ」
弟「兄貴ーっ、例のブツ用意できやしたッ」
極「おうっ、こっち持ってこい」
弟「へーい。……おっ、>>77、てめー調子に乗ってんじゃねーぞ?」
弟「お見舞いの言葉貰ってへらへらしやがって。ちっと甘い顔しすぎたみてーだな」
極「やめろ。仕事ひとつ満足にこなせねーようなやつに話しかけるな」
弟「いや、ここはビシッと決めとこうと」
極「いらねぇよ。第一、そんなことしたらただでさえ出来の悪いお前が、>>77がうつってよけいに使えなくなっちまう」
弟「へ、へへ、兄貴ぃ、そりゃ冗談キツいっすよ~」
極「ふん」
極「いいか? >>77、今日のところは見逃してやる」
極「出来の悪いあいつが言うように、甘い顔すんのもこれまでだ」
極「次俺らの前に顔見せる時は作品を仕上げた時だけだ」
極「でなきゃ」
バキィッ
極「この木箱の蓋みたいに、小説書く腕も出来ねぇこと言ったその口も首も叩き割って・往生させてやるからな」
弟「兄貴は一度口にしたことは絶っ対ぇやっからな。おぼえとけよ?」
極「くだらんことに時間を使った。もう行くぞ」
弟「へーい」

弟「ところで兄貴、あの箱のなかは何が入ってんスか」
極「……」
弟「俺はただ事務所にあったの言われた通り持ってきただけで」
極「余計な詮索してんじゃねぇ。だから、お前はいつまでも駄目なんだ」
弟「あ、兄貴~!」

>>77に残された木箱のなかには塩と乳製品
それから「養生せぇや」と書かれたメモが入っていた


新ジャンル「ツンデレ極道>>79

85:あれ?リューマは?
07/09/27 00:42:31 JYtv6J40
リューマが姿を消して一週間が経った。リューマは未だに戻ってこない。
宿で待ち続けるクルミの胸を嫌な予感がよぎる。
それだけは…その可能性だけは信じたくなかった。
―リューマが死ぬ訳が無い
仮に、何者かの不意打ちを受けたとしても、あのリューマがやられる訳が無い。
クルミはそう信じていた。だから待ち続けた。
くの「………リューマ………………」
そして、クルミは今日も待ち続ける

86:( ゜д ゜)
07/09/27 01:01:20 JYtv6J40
正直飽きた。それがクルミの本音だった。
一週間も待たされては、流石のクルミも不満だった。
くの「……捜すか…………」
思い立ったら吉日。クルミはその日のうちに旅立った

87:名無しさん@ピンキー
07/09/27 16:16:25 d2BEHCsl
女「おっとこ~!おはよぉぉぉぉ!!!!ちゅ~~」
男「はいはい叫ぶな抱きつくなキスしようとするな暑苦しい」
女「あはァん♪冷たいところも好きだぁぁぁぁぁぁ!!!!!ちゅ~~」
男「だ・か・ら!!キスしようとするなッ!!鬱陶しい!!」
女「何を言うか!欧米では挨拶代わりに接吻をするそうじゃないか!こんなもの挨拶だ!!」
男「そうか。じゃあ、そこにいるピザのピザ郎にもあいさつしてやれ」
女「死ねピザ郎!!!!」
ピ「ブフォ!!?」
女「さあ男、存分に挨拶しようじゃないか!!ちゅ~~」
男「待て!今のは挨拶じゃないぞ!ピザ郎、ピザろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉう!!!!」
女「安心しろ、急所は外しておいた!男、欧米式挨拶はキスらしいが南米ではべろキスだと聞いたぞ!」
男「嘘を吐け!!誰情報だ!!っていうか若い男女だといいがオッサンとかだったら嫌すぎるぞそれ!!」
女「安心しろ、南米には若い男女しかいないんだ!!」
男「いい加減にしなさいッ!!あ、ちょ、舌が、やうぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!」

ピ「………そうだ………南米行こう」


新ジャンル「キス魔」

88:名無しさん@ピンキー
07/09/27 21:52:27 cTe5V2gs
>>87
キス魔というより…素直ヒート?

89:名無しさん@ピンキー
07/09/27 22:41:35 dMYgoFJx
>>87
ちょ、ピザ郎WWWワロタ

90:名無しさん@ピンキー
07/09/27 22:50:54 d2BEHCsl
こんなスレを見つけた。

【仮面】素顔・正体を隠している美少女【変身】
スレリンク(eroparo板)

九音「………………ゴクリ」
健人「待って九音さん!早まらないで!!」

91:名無しさん@ピンキー
07/09/28 02:02:10 A3SuLUYb
>>89
だめだ!九音さん!いっちゃだめぇぇぇえええええ!

92:名無しさん@ピンキー
07/09/28 03:23:11 Hpt0CZvA
くの「……………」
ガサガサ
くの「……………」
ヒョイ
くの(居ないなぁ………)
「………!!」
くの(…何事…?…もしかしてリューマ?)

忍者「ぐわー!…くそっ!俺はこんな事には屈しないぞ!」
??「しぶとい奴め…だが、これならどうだ?」
忍者「!!や、やめてくれー!俺がさり気なく隠していたエロ本を焼かないでくれー!」
??「くくく…エロ本を焼かれたくなかったら、私の言う事を聞くんだな…」
忍者「くそ…!お前には血も涙も無いのかー!」

くの「なんだ…リューマか………
…………………?
……………リューマ?
……リューマ!?」

忍者「く、クルミか!?丁度良い、助けてくれ!」
??「クルミ……?……そうか……久しぶりだな……」
くの「!!あ…あなた…は……!」

93:名無しさん@ピンキー
07/09/28 07:03:18 c8z5yBkp
師範キャラ登場か?
しかし一応リューマは抜け忍だからな………
やっぱり帰ってきた阿部さんなのか?


94:名無しさん@ピンキー
07/09/28 10:35:46 c8z5yBkp
久しぶりに魔王シリーズでもネタでもないSSを書いた。
そしたらいつの間にかダーク属性になってた。
一応男×女でタイマンえっちだけど内容注意。
投下します。

95:ここにある咎(1/8)
07/09/28 10:38:32 c8z5yBkp
悪気はなかったんです。反省しています。
間違いを犯してしまったとき、そんなことを口にする人がいるけれど、
そんなことは罪の重さにはまったく関係のないことだとわたしは思う。
何故って、彼女(もしくは、彼)がしたことで被害を被った人は、確実に存在するのだから。
その人にとって、どんな言葉も意味を持たない。届かない。
いくら御託を並べようとも、その人の受けた傷が消えるわけじゃないのだから。

―――だから、わたしは償わなければならないのだ。

あの時のことは、今でもはっきりと覚えている。
忘れようがない記憶。わたしの原始にして、最も罪深い記憶。
そう、わたしはひどいヤツなのだ。
彼に償わなくてはならない。
一生をかけて。
この罪が赦されるまで―――


―――その時まで、わたしは彼と一緒にいられる。



ちゅる。
唇を吸い続けて、歯の裏側をなぞりあげる。
絡まる二人の舌先は、まるで蛞蝓のようにおぞましく、
ぞくぞくするような興奮が、わたしの脳髄を蕩けさせていく。
迸る稲妻は背を伝って腰からあらゆる強張りを消し去り、同時に身体のどこかで――脳みそ?心臓?
まあ、どこでもいいか――がちり、とスイッチが入る音がした。
本当に、キスって不思議だ。
学校では生徒会長なんかをやっている、真面目な優等生で通っているわたしが。
こんな淫らに変身してしまうスイッチを持っているなんて、いったい誰が想像しているだろう?
ううん、きっと男の子の何人かはそうやって妄想して、
自分に奉仕しているわたしを思い浮かべて悦に入っているのかもしれないけど――。
残念ながら、この時のわたしはたった一人の男の子の所有物になってしまっている。
ああ、この言い方は適切ではないか。
正確にはこちらがあるべき姿。
このキスでわたしは、本来の自分、
みんなの憧れの生徒会長からたったひとりに尽くすために生きているわたしに戻ることができる。

「……ぷぁ」

唇を離し、舌先を離し。唾液が銀の橋を作り……それすらも途切れてしまう。
少し、名残を惜しむ。
でも、だからこそ。
火照ったわたしの身体は、さらに繋がりを求めるのかも知れない。


96:ここにある咎(2/8)
07/09/28 10:39:15 c8z5yBkp
「………葛葉(くずは)」

償うべき彼がわたしの名を囁く。
わたしの身体はじぃんと痺れてしまう………でも、それに溺れてしまうわけにはいかないのだ。
彼の指先がわたしの乳房をなぞろうとも、
その腕が背中を引き寄せようとも、その鼓動が心臓と響き合おうとも。
わたしは抗わなければならない。
この行為を償い以上にしてはならない。
それが、わたしに架せられた罰なのだから。


起こったことのそれ自体はきっと、珍しくもなんともない。
日本全国、探せば似たようなことは毎日のように起きているのだろう。
多くは語るまい。語る必要もなければ、語りたくもないことだからだ。
………………以前その話をして、変に慰められたことがある。
葛葉ちゃんは悪くない、仕方のないことだったんだ、と。
そんなに自分を責めるのはよくない、と。


虫唾が走る。


一体何様のつもりで、わたしと文武(ふみたけ)の間に踏み入ろうというのか。
わたしはもう文武の傍にいなくてもいい、だって?
ふざけるにも程がある。
わたしのせいで文武は轢かれてしまったんだから、
わたしの不注意がなければ文武は腕を無くさずに済んだのだから。
わたしが彼の片腕の代わりになるのは当たり前の話だろうに。
無論そんな無責任なことを言った女はあとでこっそりと階段から突き落としてやったが。
確か右だか左だかの足を折ったとか折ってないとか……よく覚えていないけど、
なにかの怪我はしていたと思う。

いい気味だ。
だって、そうだろう。
わたしは文武の腕なのだから、そのわたしを文武から離そうということは、
すなわち文武の腕をもいでしまおうというのと同じこと。
そんなことが許せるわけがないじゃない。ね、文武。


「大丈夫。文武はいつも通り、わたしに任せていればいいから」

―――だから、これも当然のこと。
文武が困るようなことは、代わりにわたしがやってあげる。
それがわたしの償いだから。

「葛葉………」


97:ここにある咎(3/8)
07/09/28 10:39:56 c8z5yBkp
いつもの声をそれ以上聞かないように指先を唇にあてがい、柔らかくなぞる。
ああ、舌先で味わうのもいいけれど、こうやって触れるのもいいものだ。
でも、勘違いしてはいけない。これはわたしにとって過ぎた行為だということを忘れるな。
わたしはあくまで、文武に奉仕するだけ。
溺れるな。求めるな。甘えるな。
足蹴にされて罵られることを喜びとしよう。
そんなわたしがよりにもよって文武を舐ろうだなんて――おこがましい。
文武の首筋にキスをする。
触れるだけの口付け。決して吸い付いて跡なんか残さないよう、充分に気をつけて。
舌で温めるようになぞって、キスを下へ下へと下げていく。
何回も繰り返したこの行為、首筋から下腹部にかけて唾液で線路ができてしまいそう。
だから、文武が悦んでくれるコツもわかってきたのだ。
彼のためだけに存在する乳房を押し付けて、
その存在を目一杯アピールしながら行うのがポイントらしい。
文武ははっきり言ってはくれないけど、反応をよく見ていればわかる。
文武に悦んでもらうためには日々研究に余念があってはならないのだ。

胸を擦りつけるようにして身体を下半身にまで下げていくと、文武のその部分に到達した。
無論、ここは奉仕の代名詞。
そそり立つ仕置き棒の先からはすでに甘い蜜が湧き出でて、
その相反しながらも矛盾はしない在り方がわたしの精神を麻痺させる。
なるほどこれが飴と鞭という奴かな?
それは飴で鞭をつくるという意味だったかしらん。
そんなことはどうでもいいか。
憐れな雌蜂を誘う先走り液を啜りこむと、比喩でも誇張でもなく意識が揺らぐ。
一滴、たった一滴の雄の体液がわたしをすっかり酔わせてしまうのだ。
あっという間に文武の剛直はわたしの口内に納まってしまった。
いやいや、これはわたしがもっと文武を味わいたいからじゃない。
文武に、もっと、気持ちよく―――

あ、ああ。
頬張ったモノから文武の濃厚な匂いが溢れ出て、
鼻腔を、脳内を、犯していく。

なんていやらしい、淫らで、キモチイイ味………世界で一番好きな……な………。

―――なって、ほしい、から。

否応無しに興奮を高めてしまう文武の嬌声をできる限り意識して聞こえないようにして、
わたしは唯文武を悦ばせることに専念する。
あるいは口の中で舌を回転させるように、
あるいはちろちろと蛇のように細かく震わせて、
あるいはゆっくり、ねっとりと、溶かすような艶かしさで、
わたしは文武を愛撫する。
それも全ては文武のためであって、わたしが味わいたいがためじゃない。
……そう、自重しなくてはならない。

98:ここにある咎(4/8)
07/09/28 10:40:41 c8z5yBkp
いけないな。
最近、上手くなったと自身が出てきたからか、どうにも自分勝手になってきたようだ。
わたしは文武の手にならなきゃいけないんだから、いわばこれは文武の自慰の延長。
間違ってもわたしの意志の関与しない、秘密の自家発電なんだから。
そんな恥ずかしいところを幼馴染みの女の子に知られたら、
年頃の男の子にとって致命的な記憶になってしまうに決まっている。
だからこれは、わたしの知らない行為にしないといけないのに。
そのわたしが文武と触れ合いたいと思ってしまうなんて、なんておぞましいんだろう。
いけない子だ―――文武に罵ってもらいたい。
でも、文武にそんな汚い言葉を使わせることはできないので、帰ったら自分を存分に戒めるとしよう。

わたしは今にも破裂してしまいそうな文武の肉欲から口を離すと、ぺろりと唇をなぞりあげた。
文武はあんまり精力旺盛なほうじゃないから、
一度放ってしまうとしばらく待たなきゃならない――何を?
文武を満足させることだけが、この行為の目的じゃないのか?
待たなきゃいけないって、それじゃまるでわたしが文武と繋がりたいみたいじゃないか。

「………うるさい」
「え?」

雑念に反応して思わず舌打ちしてしまった。
文武が怪訝そうな顔をするけど、そこは何事もなかったように流して欲しい。
文武が思い悩むことじゃない。文武は、何にも困らなくていいんだから。

「大丈夫、わたしが、なんでもしてあげる………なにもかも、わたしにさせて欲しいんだよ………」

文武は何故か悲しそうな顔をして、でも抵抗はせずに優しくわたしの頭を撫でてくれた。

「うん………お願いするよ、葛葉………」

おかしいね。
なんで、文武の手はこんなに優しいのに、
こんなに、悲しそうなんだろう?

わたしは文武を押し倒すような形で圧し掛かる。
文武の胸はじんわりと染み入るような暖かさで、
同時に心臓を一突きにされたみたいに罪悪感を刺激される。
この暖かなひとの人生を、わたしは壊してしまったのだ。
ごめん。
ごめんね。
ごめんなさい。
謝っても、謝っても足りないけれど――わたしは言葉には出さないと決めている。
だって、謝ってしまったらきっと。
優しい文武は、わたしを許してしまうから。
わたしはひどいヤツだから、許されてしまってはもう――文武の傍にはいられない。
だから、わたしは―――。
あれ?
これって、わたしが文武の傍にいたいからってこと?
わたしは文武に何一つ望んではいけないのに?
あれ、あれれ?

99:ここにある咎(5/8)
07/09/28 10:41:42 c8z5yBkp

………よく、わかんないや。

まあいい。わからないことは後で考えよう。
明日か、明後日か、何年もあとのことになるのか。それは、わからないけど。
とにかく、今は文武と気持ちよくなるのが一番大切なのだから。

わたしは文武のペニスを自らの秘裂にあてがい、一気に刺し入れた。

「~~~~ッ!!」

ぞくりと腰から下が快感に溶かされる。

「~~~~あ、ふぁ、」

その快楽に流されないよう必死でしがみついて耐える。
これはわたしの身に余る行為だ。
わたしは文武のモノ。もの。物体。
なんだっけ、オナ……オナホール。そう、文武はわたしで自慰をしているのだから。
わたしが文武を求めるなんて、そんなことは許されない………!!

「………もういい葛葉、俺は」
「ひ――大丈夫!大丈夫だから!!」

がん、と頭にハンマーで殴られたような衝撃が走る。
文武は今何かを言おうとした?
何か聞こえた……ううん、何も聞いてない!!
わたしは、わたしは――そうだ、動かないと。
文武が、気持ちよくなれるように、しないと。

抜けそうな腰を奮い立たせて、まずはお尻を回して円を描くように動かしていく。
それからゆっくりと、段々と大きく激しく、上下に身体を揺さぶる。

「ひ、ぁあ、うンっ!くぅ、あ、あぅう……っ!」

気持ちいい。
なんて浅ましく、貪欲な身体なんだろう。
これだけ言うのに………まだ快楽を求めるのか。
汚らわしくて涙が出る。自己嫌悪のままに自らの腕に爪を立て、
そのまま皮膚を突き破って血を滲ませる――その下にあるのは、もちろん無数の爪痕だ。
勝手に声が出そうになるのをかみ殺して、殺して、殺して――

「きゃふっ、あ、はひ、ふみたけ……ふ、ぁ………っ!!やだ、やだ、わたし……違うのに…!
 こんなの、だめ、駄目なのにぃ………っ!!」

殺せ!殺せ……いいから、こんな娼婦のような声は、自分のものではない………!
これは男女の営みなんかじゃない、そんな資格は、わたしにはない………!!



100:ここにある咎(6/8)
07/09/28 10:42:24 c8z5yBkp

ただ、ボールが道路に転がっていったから。
何も考えずに、取りに走った。

「ごめんなさい」

やっと追いついて、にっこり笑ったわたしを、
フミちゃんは、ぐい、と引っ張ったのだ。

「ごめんなさい、」

スリップ音と、何かが潰れるような音。
悲鳴は聞こえなかった。

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」

顔を上げたわたしの目の前に広がっていたのは、
ぐったりしたフミちゃんと、広がる血の池。

「ごめんなさいごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」

わたしは、わたしは、わたしは怖くなって、

―――――その場から、逃げ出した。

フミちゃんを、置いて。

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、
 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさい、
 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい
 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさい、
 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、
 ごめんなさいごめんなさい、ごめんなさいごめんなさい………………!!」


わたしは償わなければならない。
わたしは、ひどいヤツなのだから。
一生をかけて、無くなってしまった文武の腕の代わりをしなければならない。

文武の腕がまた生えてきでもしない限り、わたしが赦されることはない。

そんな日は、こない。
―――絶対に、こない。


「あ、あ、あああああああああぁぁぁぁあああああッッッ!!!!!」
「……ぅ、くぁあっ!!」

――どくん、どくん…どくん――

膣内に広がっていく快楽を伴う烙印を感じながら、わたしの意識は薄れていった………………。




101:ここにある咎(7/8)
07/09/28 10:43:30 c8z5yBkp


「………葛葉」

文武はそう囁いて、くったりと身体を預けてきた愛しい少女の背をやさしく抱きしめた。

「………フミ……ちゃん…………」

葛葉の頬が濡れている。
彼女は彼と交わるたびにこんな涙を流すのだ。
もう、そんな必要はないというのに。
この少女は、とっくに許されているというのに。

文武は葛葉を抱いたまま、こぼれる涙をぬぐってやった。
――ぬぐった?
文武の腕はずっと前にトラックに潰され、医師の判断によって切断されているのに?
そう、確かに生来母親から貰った生身の腕は、この折れてしまいそうな少女を救うために犠牲になった。
しかし無くなったからといって、今の医療技術をもってすれば取り繕えないことはない。
文武はもうずっと前からこの義手を第二の身体の一部として扱っている。

「なあ、クズちゃん………」

それを、葛葉は認めようとしなかった。

いや、認識するのを拒んだ、というべきか。

まるでそうなった瞬間、自分の存在価値がなくなるとでも言うように。
半狂乱になり暴れ出し、一時期手のつけられない状態にまで陥ったため、
彼女の周りの大人たちはとうとうそれを理解させることを諦めてしまった。
そもそも文武が絡まないことには極めて理性的で健康そのものなのである。
葛葉の両親も無理にそれを抉って取り返しのつかないことに陥るのなら、
このままそっとしておいたほうがいいと考えたのだろう。

以来葛葉は普通の少女として成長し、一方で文武にべったりになっている。
年頃の女の子だ。色恋に身を委ねるのもいいだろう。
しかし。
こうやって身体を重ねると、よくわかる。
文武の存在は、未だに葛葉を苦しめている、と。
葛葉の世界では文武はまだ隻腕であり、生活に不自由しているのだ。
だから葛葉は罪悪感に苛まれ、こうして身体すら文武に捧げているのだろう。

………それは、いいことでは、ない。


102:ここにある咎(8/8)
07/09/28 10:44:58 c8z5yBkp
「俺さ、クズちゃんのこと……」

とっさのことだったから、よく覚えていないけど。
こうやって好きな女の子の体温を感じていると、あれは自分の成すべきことだったんだと心から思う。
勿論、初めからここまで穏やかな心境だったわけじゃない。
無くなってしまった腕のことで、葛葉を恨んだこともある。
随分酷いことも、沢山言った。
弱音も吐いた。
それ以前の、めちゃくちゃな暴言も振りかざした。
でも。

「もう、とっくに赦してるんだよ………?」

だから、そんなに苦しまなくいいんだ。




優しく頬を撫でる義手のかざされた先で。






虚ろな眼が、かっと、











                           開く。







             ここにある咎~新ジャンル「ヤンデレ」妖艶伝~ 完


103:名無しさん@ピンキー
07/09/28 10:50:34 kaT4nkVb
「…………蓮華?」

がくがくがくがくがくがくがくがくがくがく
ぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶるぶる

「チキンめ」
「ほっといてっ!!」

>>102という映画を見たらコレだ」
「怖いの嫌いだもんね、蓮華」

104:名無しさん@ピンキー
07/09/28 10:58:34 c8z5yBkp
ヤンデレスレ向きかなとも思ったけど、
恋心が煮詰まってヤンデレるんじゃなくて
ヤンとデレが乖離しているのでここに置いてやってください。

………しかしリューをヤンデレにできなかった俺がこんなもん書くとはなぁ。

105:名無しさん@ピンキー
07/09/28 12:21:41 BJRm434v
>>104

お見事。

落とし所をどうするかと思ったけど、手慣れたモンだ。
元々あんたあっちの人だもんな。

クォリティ高いけど、正直俺もスレ的に微妙な感じなんでGJ!とは言えないんだ…(´・ω・`)


106:名無しさん@ピンキー
07/09/28 18:17:31 mOUtho5F
>>104
多芸だねぇ、ほんと
いろんな文章が書けるあんたがほんとにうらやましいぜ

ところで>>4の二乗はわざと?それとも事情のまちがい?

107:名無しさん@ピンキー
07/09/28 19:37:58 WXqGNuhp
>>106
本気で聞いてるのか?それともナニかのアイロニー?

108:名無しさん@ピンキー
07/09/28 22:22:11 c8z5yBkp
わざとだよ!ついだよ!

109:名無しさん@ピンキー
07/09/28 22:30:57 mOUtho5F
>>108
把握した
では二乗でページ作る

110:名無しさん@ピンキー
07/09/28 23:25:23 BJRm434v
>>109
ちょっWiKiのヒトキターーーーーーーーーーーーーーーーWWWW


111:名無しさん@ピンキー
07/09/28 23:30:01 c8z5yBkp
編集王キテターーーーーーーーーー!!!!!!!
つか恋愛二乗長えww
やっぱ前後半にしたほうがよかったかな

112:名無しさん@ピンキー
07/09/29 00:30:02 lqOjWkoO
>>111
長い?違うね、あれの場合はこう言うんだ
「一気に投下は御園勿体無かったかな」

だけどな、アレを前後に分けられてたら俺達、WKTK死んでたぜ(笑)

113:名無しさん@ピンキー
07/09/29 05:01:53 JBpOMDMd
女 「や、ちょ、やめてよ!!」
DQN1「うっせえwwww黙れオラオラwwwwwwwwwwww」
DQN2「いいから黙って股開けやwwwwwwwwwww」
DQN3「お前らやりすぎっしょーwwwwww俺口なwwwwwwwwww」
女 「やだ、やだぁぁぁぁ!!!誰か、だれかぁぁ!!!!」
DQN2「泣けば許されるとか思ってんなよwwwwwwwwwwwww」
DQN3「やべ、俺コーフンしてきたわwwwwwwwこのままやっちゃっていいwwいwいwよwねwww」

DQN1     ____
       /      \
      /  ─    ─\     おいお前ら大変だ、コンドームがない
    /    (●)  (●) \     
    |       (__人__)    |
     \      ` ⌒´   /
    ノ           \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


DQN2「じゃダメだな」
DQN3「ああ、避妊はちゃんとしないとな」


新ジャンル「ときどき常識のあるDQN」

114:俺と明日香と仲間達【1/3】
07/09/29 10:36:42 tkiEwNey
大「おい、東大寺、明日香ちゃん来てるか?」
東「なんだまだ来てないのか?」
竹「うむ、まだ見て無いのだ、大和と話てたんだが、マズく無いか?」
伸「この前学年主任に怒られてだろ?大丈夫なのか?」
東「今朝目覚ましコールしたんだが…」
大「それ起きてたか?」
東「うん…『もう!子供じゃないんだから!』って言ってたからなぁ、起きたのは起きてるはずだ」
大「うーん電車に乗り遅れたか」
伸「またなにか見つけて、フラフラ付いて行って道に迷ったとか」
竹「…子猫見つけてじーと見てるとか…」
東「…二度寝したか…あー勘弁してくれよー」

天「ちょっとー何あつまってのよ男子諸君」
大「おう、天理、明日香ちゃん見たか?」
天「え?ううん、そういや見てないけど…また遅刻?」
大「じゃないか、って話をしてるんだが」
天「ええ?なんかまた遅刻だとマズいんじゃ無いの?」
東「ああ、(嘆息)もう一度コールすべきだったか」

す「東大寺君居る?!…あ、…生駒…君、あの、おはよう…(///)」
竹「お、おう、おはよう、葛城」
      ………………………
大「ちょっWWこれが伝説のキックオフWWW」
天「おーおー、朝っぱらからお熱い事でー(棒読み)」
す「ちょ、な、なに言ってこ、これはあいさつしてるだけじゃ」
竹「そ、そうだ桜井、何勘違いしてんだ」
東「あー葛城、何か俺に用じゃないのか?」
す「あ!そう!そうなの!あのね…」
菫「ちょっとー!大変よ!明日香ちん教頭に連れてかれているわよー!」
東「な…おい香芝!ホントか!」
菫「あ、東大寺!大変!明日香ちんが、ほら、あそこ」
東「どこに..あちゃー」


115:俺と明日香と仲間達【2/3】
07/09/29 10:38:28 tkiEwNey
大「おいおいこりゃぁいよいよヤバくないか」
天「あ、すすきの用事もあれ?」
す「そうなの、明日香ちゃん、塀乗り越えてるところを教頭に見つかって…」
竹「それは…よりにもよって…なんと言う不運」
伸「…らしい、ちゃ、らしいな…」
大「おい東大寺、これは明日香ちゃん迎えに行ったほうがいいぞ、でないとまた授業に出てこないぞ」
東「そうだな…大和、すまんが」
大「まかせとけ、HRくらいなんとかするしな、なぁ」
竹「お、おう」
伸「っていうか、俺達のクラスの問題だからな」
天「むしろあんたの方が毎回大変じゃない」
東「皆…スマンな…」
す「それより東大寺くん、はやく行ってあげたら?」
東「いや、どうせ今は教頭の説教だろ?『いつもところ』はもう少し後から」
菫「読みきってるわねー」

-保健室- 
東「あの…月ヶ瀬センセ」
美「ん?…おう東大寺か(小声)<さっき来たトコだ>…ゲフン!あー高松塚、私はちょっと
煙草吸って来るからな!」
明(ベッドでフテ寝中)「むー…」
美「勝手に出ていっていいぞ!<10分くらいか?>」
東「<そうですね、いつもすいません>」


116:名無しさん@ピンキー
07/09/29 10:39:06 DOnrKJdG
「………。」

「たまにはいいだろう?」
「気持ちいいか?蓮華っ」

「…………ぇぅ///」

「「おっぱいサンドイッチー」」


新ジャンル「板ばさみ」

117:俺と明日香と仲間達【3/3】
07/09/29 10:40:32 tkiEwNey
東「おい、明日香」
明「…」
東「何やってんだよ、起こしただろ」
明「うるせー起きたよ」
東「じゃどうして、電車乗り間違えたのか」
明「ちがわい」
東「定期忘れたか」
明「ちがう…」
東「…二度寝か」
明「…」
東「…図星か」
明「むー」
東「お前なぁ、むーじゃ無ぇだろ」
明「寝ちゃったもんしょうがねーじゃん」
東「そんで塀乗り越えて」
明「門閉められたし、しょうがないじゃん」
東「お前なー、しょうがないって、もうちょと自覚しろよ」
明「…教頭みたいな事言うなよー」
東「言うぞ、今朝もクラスの皆心配して俺んとこ来たんだぞ?」
明「…え?…ウソ」
東「嘘なもんか、大和とか橿原とか生駒とか、香芝と葛城なんか血相かえて…」
明「…」
東「『明日香ちゃん大丈夫?』って…ちっとはすまないとかって思わないのか?毎回毎回」
明「…思うよ…」
東「だったら」
明「う…ヒロ…」
東「あ?」
明「胸…貸せ」
東「あーはいはい…1分な」
明「5分」
東「3分」
明「のった!」
ガバァアッ
明「ふわぁああああああん!ヒロくーん!ごめんねぇええええええ!みんなごめんねぇええ!」
東「ああ、よしよし…」
明「うっ…うっ…ボク…うっ、…ほんとダメでごめんねぇえええ!うっ…うっ…ふえぇえええぇ」



118:俺と明日香と仲間達【3/3+1】くっ…足りんかった
07/09/29 10:41:12 tkiEwNey
東「落ち着いたか」
明「うん、ゴメン…あとひとつ」
東「なんだよ」
明「ちゅー」
東「お…お前なぁ…朝っぱらから」
明「でこちゅー」
東「…しょうがねぇなぁ」
チュッ
明「よぁおおおおし、ふっかつー!」
東「ヤレヤレ」
ガラッ
明「みんな、おはよー」
高「おお来た!」
天「わぁい明日香ちゃんおはよー!」
(クラス一度異口同音)
明「みんなごめんね、ボク、今朝もやっちゃて…」
高「まぁいつもの事じゃん、HRは適当にしたからな」
明「ん、ありがとう…みんないるね?じゃぁ…」

 「授業をはじめます」

新ジャンル
 「ダメ教師」
-あれ?おかしいなぁ>>36みたいなドジッ子のはずが…ヒトとしてダメレベルに...編

追記:
教頭「減給三ヶ月!」
明「えー!」



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