07/09/23 19:34:43 mi8Qw++k
「……こなた」
「んむ?」
「ごめんね。こなた」
私はこなたの頭に手を置き、髪を梳くように撫で始めた。
「……うむぅ」
みるみるうちに、こなたはいつものネコ口になる。
……というか、なんだか本当にネコみたいだな。
さっきまでヘソ曲げてたと思ったら、今はすっかり気持ち良さそうに目を細めてるし。
そんなことを思いながら、ふとつかさの方を見た。
つかさは黙ったまま、二コリと微笑んだ。
―今度はテレパシーを使うまでもないわね。
私もつかさに、黙って微笑を返す。
それで十分過ぎるほどに、私の気持ちは伝わるはずだから。
「よいしょっと」
「うおっ?」
私はこなたの両脇に手を差し入れ、幼児をあやすように抱き上げる。
そしてそのまま、いわゆる“お姫様抱っこ”の体勢へと移行した。
「か、かがみ?」
こなたは目を白黒させていたが、私は構わず、そのまま歩き出した。
「あ、あのー、かがみサン…?」
こなたの口調がどことなく怯えを含んでいるような気がしたが、私は構わず、そのまま教室を出た。
……さて、保健室のベッドは空いてるかしらね。
完