らき☆すたの女の子でエロパロ17at EROPARO
らき☆すたの女の子でエロパロ17 - 暇つぶし2ch157:名無しさん@ピンキー
07/09/21 17:03:53 igU2jdLk
以上です
あくまでこなたは姉的感情のみ

俺、次こそかがみ視点終わらせてゆたかとみなみの話を書くんだ……

158:名無しさん@ピンキー
07/09/21 17:19:00 Dv0Gobi8
>>146
わずかに残った理性で「つかさ一人称の時に車田ネタとかどうなのよぅ」とか、
「つかさからみゆきへの呼びかけは『ゆきちゃん』だよ」とか言ってはおく。


が。しかし。
>「甘えんぼに、なりたいもん…」


……か、かがみ。それ、は、反則……。ぐ、ぐっじょぶ……ぐふっ。

159:名無しさん@ピンキー
07/09/21 17:22:53 rDjZpIOY
>>157
これはこれでほのぼのとしてて良いね!GJ!
でも前回の内容見てから今回の話読んてるせいで、ゆたかがどんな気分でいるのか
大体想像が付いてしまってついニヨニヨしながら読んでた俺ヤバスwww

160:名無しさん@ピンキー
07/09/21 17:25:40 Dv0Gobi8
>>157
うお、リロードしてなかったら甘酸っぱい一本が。
前作を読み返すと色々味わい深いですな、GJ。

161:名無しさん@ピンキー
07/09/21 17:30:24 KqFsY3KE
>>146
萌え殺された・・・・・!!!!!!!!!
ただでさえ可愛いかがみんがい も う とキャラだとお・・・・・・・!?
この事態を俺の中の国連は非常事態と捉え、臨時会議を行っています・・・・・
ぐぐぐぐぐぐぐっじょぶう!!!!

162:名無しさん@ピンキー
07/09/21 17:32:31 SVa2owhU
>>146
GJ
甘えんぼかがみ、萌え。

>>157
GJ
ほのぼのと甘酸っぱいですね。

163:名無しさん@ピンキー
07/09/21 17:34:23 QXNk5SnX
いのりとまつりはこの攻撃に毎日耐えているのか

164:名無しさん@ピンキー
07/09/21 17:39:28 rDjZpIOY
いやこれはかがみがつかさを演じているからこそであって
いのりまつりにとっての妹としてのかがみはそりゃもう無愛想…

あれ、職場だってのに誰かが俺の事呼び出してるようだ
ちょっと行って来る

165:名無しさん@ピンキー
07/09/21 17:41:34 z13/zwbw
>>146
テンポいいなー。良質の萌と笑いをありがとう、GJ

>>157
前作見てると行間が面白くてしょうがないぜ、GJ

>>163
ただおさんはいのりとまつりとかがみとつかさに『お父さん』と呼ばれているわけで……

166:名無しさん@ピンキー
07/09/21 17:48:11 yQVNB8wS
>>157
ゆたか×こなたがもっと見たい。
ちょっと積極的なゆたかもいいな。


167:4-601
07/09/21 18:22:43 1nUmPdUJ
>>157氏の爽やかさが羨ましい今日この頃。
流れ的に空気読んでない感がしまくりですが、投下させていただきます。

○五レスお借りします。
○拙作「レイニーロジック」と同一世界観の話です。過去作は保管庫に収録されております。
 #まとめの方、いつもありがとうございます。
○ゆたかとみなみとこなたの話です。
○えろくはないのですが、ひょっとしたら暗いSSかもしれません。
○キャラがいろいろとアレなので、合わないと思ったらスルーでお願いします。

168:私は求めていなかった(1/5)
07/09/21 18:24:31 1nUmPdUJ
 実を言うと、水の中に入った経験が、ほとんどない。小さなころから体が弱かった私は、体育にまともに参加できた記憶が
あまりないのだ。普段の体育などでもそうなのだから、水泳の授業ならなおさらだ。体操服に着替えて、日陰に座り込んで、
楽しそうに泳いでるみんなを眺めている私。毎年毎年、学校指定の水着を買うには買うのだけれど、一度も着られることのな
いままにタンスの奥にしまわれていく。
 そんな私でも、一度だけプールというものに行ったことがある。顔をつけて、水の中で目を開ける練習をして、それから浮
かぶ練習をした。不思議と、水中にいるのは楽しかった。重力が消えて、自分の重さがゼロになって、水の中で浮かんでいる、
そんな感触を、とても懐かしいと私は思った。
 ふわふわと水の中に潜りながら、初めてプールに行ったのに、なぜか私は、それと似た感じを知っているような気がしたの
だ。





 私は求めていなかった(レイニーロジック・Ⅴ)


169:私は求めていなかった(2/5)
07/09/21 18:26:11 1nUmPdUJ
 梅雨は、いつになったら終わるのだろうか。眠りから覚めて、カーテンを引いた私はまずそんなことを考えた。窓を叩く雨
粒の音が妙に大きく聞こえる。ぱたぱたぱた。そこに何か規則性のようなものを見つけようとして、すぐにそんなものあるわ
けがないことに気付く。
 パジャマを脱ぐと、昨日の晩枕元に用意しておいた着替えを手に取る。時間はいつもよりも早い。今日は私が朝食を作る番
なのだ。今まで、こっちの家に来るまではそんなことはしたことが無かったけれど、今はこなたお姉ちゃんに教えてもらいな
がら、すこしずつ料理も覚えていっている。それは変化なのだろうか、と私は考える。きっと変化なのだろう。
 着替えてリビングに降りると、エプロンを身につける。まだ誰も起きてきていないようだった。昨日の晩にセットしておい
たご飯が炊けていることを確認すると、鍋に水を張って、火にかける。ご飯、お味噌汁、冷蔵庫から鮭の切り身、漬け物、あ
とは納豆かな。本当に簡単なものしかできないけれど、お姉ちゃんもおじさんも美味しいって食べてくれるのが、私には嬉し
い。
 私は、何かをしている。
 私は、誰かと繋がっている。
 そんなことを、嬉しいと思ってしまう。それはいけないことなのだろうか。
 少しだけぼんやりする頭を振って、私は手のひらの上でカットしたお豆腐を鍋の中に落としていく。こんなことに自分を肯
定してくれるものを求めてしまうのは、いやらしいことなのではないか、そんなことを考えながら。


 おはよう、と声をかけると、普通におはようと返事が返ってくる。それは、私にはとても新鮮なことだった。中学のことは
教室では息を潜めていただけだったような気がする。いじめられていたわけではない。いじめられるほどには、私の存在は濃
くなかったのだろう。友達らしい友達もいなかった。その証拠に、高校になってからも付き合いのある中学時代の人は、私に
はいない。ときどき、あの頃の私はいったい何をしていたんだろうという気持ちになってしまう。
 そんなことを考えながら自分の席に鞄を置こうとすると、他のクラスメイトと話していたみなみちゃんと視線があった。軽
く、私に向かって片手を上げる。私はそんなみなみちゃんに手を振り返した。
 みなみちゃんはこっちに来そうな様子だったけれど、私は手を振って、机の上に置いた鞄を空けると、筆記用具や今日の授
業で使う教科書を引っ張り出し始めた。そんな私の様子をみたみなみちゃんは、クラスメイトとの話に戻ったみたいだった。
 何故そうしたのか、自分でもよく分からなかった。少しずつ、みなみちゃんが私から離れていく、そんな現実を想像してみ
た。それはきっと、遠からず訪れる未来なんじゃないのかと私は思う。彼女は純粋で、優しくて、どこにも馴染めない私を放
っておけないだけなのだ。そんな関係はきっとすぐに破綻する。それを私は知っていた。いつだってそうだ。親切そうに私の
体が弱いことを気遣ってくれた人も、そのうちにいなくなる。それを悪いとか、嫌だとは思わない。ただ、そういうものだと
受け入れるだけだ。これまでそうやって生きてきて、これからもそうやって生きていくだけなのだろう。
 私はいつも、無意識に誰かの庇護を当てにして動いているんじゃないだろうか。一度そんな風に考えてしまったら、もうそ
れを止めることは私には難しかった。これまでの私が、その考えを肯定してしまっているように思えた。少なくとも、高校に
入るまでの私は、みなみちゃんに出会うまでの私は、そうだったはずなのだ。
 自分の席に座って、私は自分の右手を見た。自分の手の向こうに、いつかの夕日が見えた。手を繋いだときの暖かさが世界
を塗り替えるように思い出せた。

『ゆたかの手は、あたたかいよ』

 握って、開く。そこにはもういつかの夕日はない。手を繋いだときの暖かさもない。自分の体温があるだけだ。
 いつだってそうで、これからだってずっとそうであるはずなのだ。

170:私は求めていなかった(3/5)
07/09/21 18:28:06 1nUmPdUJ
 運命の出会いという言葉を、私は信じていなかった。けれどそれは、信じたいけれど、そんなことがあるはずがないという
意味で、信じていなかったのかもしれない。そんな思いの裏返しとして、私はいつかそんな出会いが自分にやってくるんじゃ
ないかと夢を見ていたのかもしれない。
 みなみちゃん。
 出会った瞬間に分かっていたのかもしれない。
 みなみちゃんは、私の『運命の人』だって。

 それが、みなみちゃんにとっての運命だと思えるほどには、自惚れてはいないけれど。




「運命の人、かぁ」
 きい、とこなたお姉ちゃんの座っている椅子が軋みながら回転して、お姉ちゃんは私に体を向けた。喉のあたりにつっかえ
るようなものを感じて、私はけほんと小さく咳をした。
「そういうのってさ、お姉ちゃんはあると、思う?」
「あるんじゃないかな」
 今日の天気の話でもするように、お姉ちゃんはさらりと私の言葉に答えた。
「その人を、好きになることも?」
「たぶん」
「ずっと、一緒にいたいと思っちゃうことも?」
「きっと」
「もっともっと、相手のことを知りたいと思っちゃうことも?」
「もしかしたら」
「もっともっと、相手に触れたいと思うことも?」
「可能性としては」
「要するに、えっと、その、」
「セックスしたくなるか、ってこと? それなら、まあ、あるんじゃない?」
 その単語がお姉ちゃんの口から飛び出してきたことに、私は驚いた。お姉ちゃんがまったく表情を変えずに、いつも通りの
お姉ちゃんのままでそんな単語を口にしたことに、私は驚いた。驚いて、驚いて、そして、私は理解してしまった。
「ね、ゆーちゃん、あるんだよ。そういうこと、きっと、あるんだよ」
「お姉ちゃん」
 喉に何かが引っかかったような声で、私はお姉ちゃんを呼んだ。でも、私は頭のどこかで、自分の制御下にある意識の外で、
きっと理解していた。私の声は、お姉ちゃんには届かない。私のどんな言葉も、お姉ちゃんには届かない。
 私は、お姉ちゃんと同じ場所に立ってはいない。
「同じだよ」お姉ちゃんは言った。「ゆーちゃんはもう、同じ場所にいるんだよ」

171:私は求めていなかった(4/5)
07/09/21 18:30:03 1nUmPdUJ
「違う」
「違わない」
 お姉ちゃんは私から視線を外して、窓の外を見た。窓に張り付いていた雨蛙が、雨に押されるようにして張り付いていた窓
から飛び降りた。雨蛙のいなくなった窓を、雨が乱暴にノックしている。
「雨が落ちてくるのと、同じようなものだよネ」お姉ちゃんは小さく肩を竦めた。「空の上で、水蒸気が集まって、それが大
きくなって落ちてくる。重力に耐えられなくなって、落ちてくるんだよ」
 私は小さく頭を振った。
「重力には、逆らえない」
 違う、と私は言いたかった。それは違う、と言いたかった。言わなければいけないと思った。
「落ちていくのを止めることなんて、できないんだよ」
 なのに、現実の私は、頭を横に振ることしかできなかった。声が出なかった。喉に何かが詰まったように、ひゅうひゅうと
今にも消えそうな吐息が漏れるだけだった。そんな私を、お姉ちゃんは見ていなかった。椅子に座ったまま、窓の外の景色を、
見ていた。お姉ちゃんの見ているものが、私には見えないんだと知った。
 私は胸を押さえた。私とお姉ちゃんの会話は、もう終わっていた。どうしようもなく、終わってしまっていた。どこにも行
き場のない言葉と想いの残滓だけが、今この部屋の中を漂っていた。それを拾い集めたらどこかにいけるのだろうか、と私は
思った。何かに届くのだろうか、と私は思った。けれど、残滓は残滓で、もう捨てられてしまった言葉だった。もう戻ること
のない想いの断片でしかなかった。
 ごくん、と私は乾いた口の中から、無理矢理唾液を飲み込んだ。
「みなみちゃんに、よろしくね」
 背中を向けた私にかけられた言葉は、とても優しくて、残酷な声色だった。振り返って、その言葉を言ったお姉ちゃんの表
情を見たいという衝動が、ほんの刹那にも満たない時間の間、私の全身を走り抜けた。精一杯の自制心を動員して、私はそれ
をやり過ごした。この部屋の中に浮かんでいるものが、その言葉と一緒に私に絡みついてくるのが分かった。
 落ちていく、と私は思った。
 重力には逆らえない、という言葉を私は想った。
「……かがみさんに、よろしく」
 そんな私の精一杯の抵抗も、部屋の中に浮かんでいるものの中の一つに溶けて、消えていくようだった。
 こほん、と私はひとつ咳をした。

 

 触れてはいけない。
 そんなこと、分かっている。
 分かっている、のに。


 目を開く。結局まともに睡眠をとることはできなかったな、と私は思った。目を閉じると真っ黒な世界の中でいろんなもの
がぐるぐると回っていて、それが私の中に入り込んでこようとしているように感じて、その度に目を開けて、そんなことを繰
り返していたら眠れるわけなんてなかった。
 こほん、と咳をする。なんだか重く感じる体を引きずるようにしてベッドから降りた。
 着替えてリビングに降りると、私の分の食事だけがテーブルの上に置いてあった。その傍に小さなメモが一つ。お姉ちゃん
が先に家を出たこと。叔父さんは仕事の打ち合わせでそれよりも早く家を出ていること。私は用意されていた朝食を押し込む
ようにして食べると、食器を流しにおいて、家を出た。
 雨は、降り続いている。

172:私は求めていなかった(5/5)
07/09/21 18:32:35 1nUmPdUJ
 バスから降りたところで、私はみなみちゃんの後ろ姿を見つけた。たくさんの同じ制服を着た同じような後ろ姿の中で、そ
の人だけが特別だった。探す必要もなく私の目に飛び込んでくる。その意味を考えようとして、やめた。昨日のお姉ちゃんの
言葉の意味を考えようとして、やめた。
 息苦しさを感じて、私は胸を押さえた。喘ぐように、酸素を求める。上手く息が吸えない。
 声をかけたわけではないのに、何故かみなみちゃんがこちらを振り返った。私を見るその目が、驚きで見開かれている。あ
まり表情を変えないみなみちゃんにしては珍しいな、と私は思う。
 傘が、私の手から落ちた。
「ゆたか!」
 ぐ、と引き寄せられるのが分かった。真っ白なものが私の視界いっぱいに広がった。のろのろと顔を上げると、私を見下ろ
すみなみちゃんの顔があった。驚いたような、焦ったような、そんな顔。狼狽しているみなみちゃんの顔は、それでもやっぱ
りきれいだった。私はきれいだと思った。どんなみなみちゃんも、きっときれいなんだろうと思った。
「みなみちゃんは」
「ゆたか」
「きれいだ、ね」
「ゆたか」
 触れてはいけない、そんな風に言い聞かせていた私の手は、みなみちゃんの服の裾を掴んでいた。雨が私とみなみちゃんを
濡らしていくのが分かった。運命の人。重力。全てのものに存在する重力。引っ張り合う力。止めることなんて、できない力。
額に触れた、ひんやりと気持ちの良いみなみちゃんの手。
「熱が、ある」
 ふわり、と体が浮かんだ。まるで重力が無くなったみたいな気分。ふわふわとどこかに浮かんでいるような感じ。ああ、と
私は思う。プールに行ったときのことを思い出す。慣れているように感じたのはこのことか、と納得する。わざわざ水の中に
入らなくても、私はいつも地上でふわふわ浮かんでいる。みなみちゃんに抱き抱えられて、私はふわふわと浮かんでいた。
「しっかり。すぐ保健室に」
 雨が私を濡らしていくように、ふわふわ浮かんでいた私は落ちていくんだ、と思った。私を引っ張っているのはみなみちゃ
んの重力だった。今の私にはそれだけだった。それしかなかった。
 それだけが、求めてはいけないものなのだと知っていた。
 それだけしか、私は求めていなかったのだと知った。
 落ちていく、と私は思った。
 みなみちゃんを巻き添えにして、落ちていく。
 私はそのまま、みなみちゃんの胸に顔を埋めるようにして、目を閉じた。
 ごめんなさい、と小さく呟いた。
 頬を濡らしていたのは、雨だけだった。きっと、雨だけだったんだ。


 空を見上げた。ハリガネのような雨が私に向かって降ってくる。
 私を撃ち抜くように降ってくる雨。もっと、もっと痛くなればいい、と私は思って、
 それが、お姉ちゃんの見ていた景色なんだと、知った。

173:4-601
07/09/21 18:34:20 1nUmPdUJ
以上です。
読んでくださってありがとうございました。

174:名無しさん@ピンキー
07/09/21 18:44:53 yPtcyEex
>>146
あなたが神か
GGGJJJJJJ!

175:名無しさん@ピンキー
07/09/21 18:55:20 f6mo1AKP
>>173
あいかわらず今日も投下のオンパだねぇwwwwwwww

ともあれGJ!!!!!!!!!!!1

176:名無しさん@ピンキー
07/09/21 19:00:38 QXNk5SnX
GJっす!
ゆたかとダークは親和性高いなぁ

177:名無しさん@ピンキー
07/09/21 19:13:21 Bx66K+Cm
各氏ともGJ!

>>148、150、158
そこは「>>146氏は、萌死により我々が全滅するのを防ぐため、あえて誤字などを織り交ぜることで、
理性の強い者を辛うじて生き延びさせた」と解釈してみてはどうだろうw

それでも結局萌死を選んだ>>148のような人もいるわけだが……。

178:名無しさん@ピンキー
07/09/21 19:20:12 P8AZgKK+
>>157
GJ、にやにやが止まらない
しかしあなたのこなかがも次でラストか…
続きは見たいが終わってほしくない、複雑な心境だぜ

179:名無しさん@ピンキー
07/09/21 19:36:38 o94EKT3e
今日もすごいな……
皆さんぐっじょ!!
萌え死んだりニヤニヤしたりしんみりしたり忙しいZE!!

180:名無しさん@ピンキー
07/09/21 19:41:23 RZQa6CEE
>>146
あれ?こんなところに理想の柊姉妹が。GJすぎる。
俺も何時の日にか>>146のようなSS書きになれるといいな。

181:名無しさん@ピンキー
07/09/21 19:42:15 KqFsY3KE
>>180
彼女らを愛し続ける気持ちがあれば、きっとかけるさ

182:名無しさん@ピンキー
07/09/21 19:52:55 sCl9us3Q
>>173
GJ !

怒涛の良作ラッシュに嬉し涙が止まりません !

183:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:01:39 Xcfl/xqm
>>146
これは萌え死ねる
つかさとひよりが萌える様子を描きつつ盛り込まれたネタも最高w
最後の行で何が起こったのかをkwsk

>>157
こなたは大変なものを(ry
ゆたかの心情を知っているか知らないかで
印象が違ってくるのが面白いです

>>173
助けてもらうことは必ずしもいいことばかりではない。
自分も今そういうSSの構想を練ってます。

それとは関係なしに、みなみ×ゆたかのエロを投下します。
8レスほど

184:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:02:27 Xcfl/xqm
 その場は、静かで厳粛だった。そして、呼吸すら躊躇われるほどに空気は張り詰めていた。
 泉こなたと田村ひよりはそれぞれ定められた位置に着席した。
 こなたとひよりは互いに向き合うように、こなたに寄り添うようにそうじろうが、ひよりに
寄り添うように八坂こうが座る。さらに、二組の横、二組ともを見据える位置に、桜庭ひかる
パトリシア・マーティン、宮河ひなたの席があった。将棋に例えるなら、こなたとひよりが
対局する棋士の位置、ひかるたちが記録係の位置に座っていることになる。
 こなたとひよりは一切の言葉を発さず、静かな気迫を漲らせた。それこそ大一番を控えた
一流棋士のように。
 事実、彼女たちはこれから対決を迎えようとしていた。その勝負に金品は一切賭けられて
いない。だからこそ、彼女たちはそうではないものを賭ける。―プライドを。
 体操、絵画、料理―『美』を競うものは、優れたものはあっても絶対的な基準で以って
その優劣を決定することはできない。彼女たちが競うものもその類であった。
 ひかるたちははその審査員である。これから競うものに精通していて、かつ偏見なく審査を
できる者は彼女たちくらいしかいない。
「デハ、これより究極と至高の対決をハジメマス」
 こなたは究極を目指し、ひよりは至高を目指す。究極と至高そのものに優劣の差はない。
しかし、それをこれから決めなければならないのだ。
「究極と至高のエロドウジン対決、今回のテーマはみなゆたデス」
 彼女たちはあくまで真面目である。
「まずは究極のみなゆたをお願いシマス」

185:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:03:08 Xcfl/xqm
先攻・究極のみなゆた

 二人きりの保健室。白いベッドに横たわるゆたかを、みなみは愛しそうに見つめた。
「大丈夫かい、ゆたか」
「うん、少し休めば―それより、お姫様だっこは恥ずかしかったよぉ」
 ついさっき、みなみはゆたかをそうして運んできたのだ。思い出したゆたかは赤面する。
「自分で歩くことくらいできるのに」
「私がそうしたのは……ゆたかを抱きたかったから……」
「みなみちゃん……?」
 うろたえるゆたかに対し、みなみは真剣な眼差しで答える。これは冗談ではないと。
「抱くだけじゃない、もっと欲しい」
 ゆたかの答えを待たず、みなみは口付けをした。眠れるお姫様を目覚めさせるキス。
「もっと、ゆたかが欲しい」
「欲しいって……何をすればいいの?」
 ゆたかは何を言われても従うつもりでいた。その身を賭して自分に尽くしてくれる王子様に。
「わからないなら、ただ私のすることを受け入れてくれればいい」
「うん……私を、みなみちゃんにあげる」
 ゆたかは潤んだ上目遣いでみなみを見つめた。それは他の誰にもできない、純粋で小さな
ゆたかだけが体現できる可愛らしさ。
 みなみなゆたかのそんな目が好きだった。いつも自分を見上げてくる瞳。無邪気に慕って
くれる純真さ。ゆたかに恋心を抱くのは、みなみにとってとても自然なことだった。
「きれいなところ、全部見せて」
 ゆたかの体を起こして衣服を全て脱がせ、自分も一糸纏わぬ姿になる。
「きれいだよ、ゆたか」
 病弱さを示すように手足は細く、しかし可憐だった。申し訳程度に膨らんだ胸の先端には
小さな桜色の突起。そして、女の子の部分はまだ子供のままであり、きれいに縦のすじが
入っているだけ。一切の穢れを知らない少女の身体がそこにあった。
「そんなに見られたら、恥ずかしいよ……」
 ここにきてゆたかはさらに赤面した。手で胸とあそこを隠そうとしたが、その手をゆたかに
押さえつけられ、そのままベッドに押し倒された。
 一瞬、ゆたかの身体が強張ったが、すぐにそれを解いた。王子様の愛を受け入れるために。
「好きだよ」
「私も」
 二度目の口付け。ゆたかを虜にするためのキス。みなみの舌がゆたかの口内に進入した。
強引に舌をねじ込み、唇を、舌を、歯茎を、ゆたかの味を貪る。口内を蹂躙され尽くした
ゆたかは、涙目になりながらもみなみの行為を受け入れた。

186:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:03:54 Xcfl/xqm
「はぁっ……キスってこんなに……」
「これから、もっとすごくなるから」
 ゆたかの胸の小さな膨らみ。仰向けになってしまえばみなみのそれと何ら変わらない。その
先端を口に含んだ。押さえつけた手はとっくに解いている。
「ひゃっ! なんかこれ……ムズムズするよぉ……」
「それは気持ちいいっていうことだから」
 みなみの言葉通り、ゆたかはそこにやってきた刺激を快感だと認識した。
「うわぁ……おっぱい、吸われて気持ちいい……」
「こっちはもっと気持ちいいよ」
 乳首を吸ったまま、みなみの左手の指はゆたかの割れ目をなぞった。ぷっくりと膨らんだ
割れ目の、まずは表面だけを優しく撫でる。
「ふわああ! ……な、なにこれ……」
「大丈夫、安心して」
 はじめてそこを触られたゆたかには、ある種の恐怖感があった。しかし約束どおりみなみを
受け入れるために身体の力を抜いた。
 今度は割れ目を開き、その内側を指でなぞった。
「あっ、いやっ、あぁっ!」
 ゆたかの反応が大きくなってきた。その小さな身体を震わせて喘ぎ声をあげる。
 まだ幼い少女の表情は羞恥と快楽に彩られて、それでも可愛らしさを失っていない。
「あんっ……だめだよ、わたし……変になっちゃうよ……」
「見せて、ゆたかが変になったところ」
 出血まで至らないように気をつけながら、みなみは指を挿入した。はじめはゆっくり、
じわじわと激しくしていきながら、ゆたかの中をかきまわす。
「あぁ……んぁあっ……なんか、来るっ……」
「恐れないで。受け止めて」
 みなみは三度目のキスをした。今度は、お姫様に勇気を与えるキス。これからやってくる
感覚を、恐れず受け入れるための勇気を。
「あっ、やっ、ふぁっ、ああっ……」
 その時が近づいていた。ゆたかは小動物のように震えながら、ただみなみに抱かれている。
「ふぁああっ、あっ、あぁっ、もう、もうだめええええええっ!!」
 絶頂がやってきた。ゆたかのその小さな身体が、はじめての感覚に震えた。
 顔立ち、身長、胸、性格、どれをとっても子供そのもの。そのゆたかが今、初めてイった。
その危ういまでの美しさに、みなみは酔いしれた。
「はぁ……はぁ……」
 虚空を見つめながら息を整えるゆたか。その唇を、四度、みなみの唇が塞いだ。
「んあっ……ゆたか……もっと、欲しい」
 みなみこそが、ゆたかの虜になっていた。四度目のキスは、忠誠のキス。
「もっと、させて」
「うん、みなみちゃんに、もっとしてほしい……」
 王子様は、お姫様を寝台に横たえたまま、さらなる愛を与えた。

187:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:05:02 Xcfl/xqm

「オー! ユタカがエロいデス!」
「うむ、小早川がいかにロリかをアピールしたうえで、その小早川を乱れさせることで
普段のあどけなさとのギャップを引き出している」
「王子様とお姫様に例えて二人の役割をわかりやすくしてあるのですねぇ~」
 パティ、ひかる、ひかげがそれぞれの解説および感想を述べた。
「おお、審査員にも好評だぞ! さすがこなただ!」
 審査員の反応にそうじろうは歓喜する。
「今回のみなゆたは歩く萌え要素であるゆーちゃんの萌えの部分を徹底的に強調することで
エロさを表現することを今回の主眼としました。そしてみなゆたの基本はマリみてのスール
関係にも似た尊敬と慈愛。それを王子様を無邪気に慕うお姫様と、お姫様に心を開く寡黙な
王子様に例えることで攻め受けの関係を自然に演出しています」
「みなゆたの親友関係を応用した王道というわけだな」
 ひかるのコメントにこなたは満足げに肯いた。
「そのとおりです。そして極めつけは保健室。学校という場で唯一ベッドのあるこの部屋は
エロイベントの宝庫。どんな状況からでもエロシーンに移行することができるため、一切の
不自然さを感じさせません」
 こなたの解説に、審査員の賞賛が続く。
「さすがはコナタ、ロリの扱いは心得てマスね!」
「私もひかげちゃんを愛してあげたくなっちゃったわぁ」
 こなたはほくそ笑みを浮かべた。田村ひよりなど恐るるに足らない。
 この究極のみなゆたに勝てるわけがない。こなたは勝利を確信していた。
「くっ、ひよりん……」
 こうは歯噛みした。こんなものを出されたら、いくらひよりでも―
「ふっふっふ……これでみなゆたを究めたというのなら愚かしいですね、泉先輩」
 ひよりの表情に一切の焦りはない。むしろ嘲りが含まれているようにさえ見えた。
「なんだと!?」
「負け惜しみを……」
 そうじろうは動揺。こなたは怒り。それぞれの感情を込めてひよりを見据える。
「泉先輩は肝心なことを見落としているっス」
「見落とし?」
 ひよりの宣言に審査員の誰かが反応した。
「ハッタリだ! 究極のみなゆたのどこに欠点があるというんだ!」
「説明するよりも、まずは至高のみなゆたをご覧いただきましょう」

188:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:05:45 Xcfl/xqm
後攻・至高のみなゆた

 手を繋いでいた。何も言えず、ただ手を繋いでいた。
 何て言えばこの気持ちが伝わるのかわからなくて、ただ手を繋いでいた。
 愛しい人を見つめてみた。彼女もこちらを見つめている。
 繋いだ手から、絡めた視線から、気持ちが伝わればどんなに楽だろう。

(せっかくゆたかが来てくれたのに)
 みなみはゆたかを自室に招き、ゆたかはそれに応じた。しかし、ここに来て何をやったかと
いえば、ただ手を繋いでいるだけ。一言も交わさないままに。
 言わなければ伝わらない。でも何て言えばいいのかわからない。
 言ってしまったら嫌われるかもしれない―みなみの手が震えた。
 いや、勇気のない私を、ゆたかは嫌ってしまうかもしれない―みなみの身が竦んだ。
「みなみちゃんと友達になれたのって、みなみちゃんがハンカチ貸してくれたからだよね」
「うん……」
「みなみちゃんのこと名前で呼べなかったとき、私のことゆたかって呼んでくれたよね」
「うん……」
 みなみには、ゆたかがそんなことを言ってくる理由がわからなかった。
「いつもみなみちゃんから勇気をもらってるから、今度は私が頑張るんだ」
 ゆたかはみなみを真っ直ぐ見つめた。
「私、みなみちゃんのこと好き」
 もう片方の手を繋いだ。指と指を絡めあう、いわゆる恋人繋ぎ。
 その手から、視線から、ゆたかの想いが伝わってきた。ゆたかはみなみが好き。みなみは
ゆたかが好き。その想いもきっと伝わっている。でもそれで満足してはいけない。
「私もゆたかのことが好き」
 手には手で。目には目で。言葉には言葉で応える。そして―
「ゆたか」
 唇には唇で。二人の唇が重なり合った。
 繋がった数だけ、想いが伝わる。それならば―
「もっと、ゆたかと繋がりたい」
 素肌と素肌で。一糸纏わぬ姿で。
 ゆたかをベッドにエスコートして座らせると、みなみもその隣に座った。肩を抱き、もう
一度キスをした。
「ゆたか、抱きしめていいかな?」
「うん、もっと抱きしめてもらいたい」
 その華奢な身体が折れてしまわないように、優しく抱きしめる。ゆたかもみなみの背中に
腕を回し、二人で抱き合うと、互いの胸が触れ合った。
「わ、私の方が小さい……」
 ゆたかもほとんど無いも同然なので実際にはみなみの被害妄想なのだが、とにもかくにも
みなみはそれだけ胸のことでコンプレックスを抱えていた。
 ゆたかもゆたかで困っていた。一体どうすればいいのかわからずに……。
「私もそんなに大きくないよ……」
 ゆたかはみなみの手をとって、自分の胸を触らせた。好きな人に胸を触られているという
事実にゆたかは感じ入ってしまう。みなみもまた、ゆたかの胸の感触と表情に魅入られてた。
「ゆたかは可愛いから。でも私は」
「みなみちゃんだって可愛いよ」
 ゆたかはすかさず言い返した。
「みなみちゃんは優しくてカッコいいけど、やっぱり可愛いもん。私はその……そういう
ところも全部含めて、みなみちゃんのこと好きだよ」
 ゆたかのことを好きになってよかったと思った。澄んだ瞳で見つめてくるゆたかを、
心から愛しいと思った。
 もう一度、ゆたかにキスをした。

189:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:06:59 Xcfl/xqm
「ゆたかのこともっと抱きたい。いいかな」
 ゆたかは肯いて、自らベッドに横たわる。
「みなみちゃんの好きにして。みなみちゃんになら何をされてもいいから」
 みなみも肯いて、ゆたかに覆いかぶさり、しかし体重を預けることはしない。
 キスをしながら、掌でゆたかの肩を撫でた。さらに腕、胸、脇腹、太股、ゆたかの全身を
愛撫する。特に胸を撫でるときに反応が大きくなる。
「ん……みなみちゃん……」
 名前を呼ばれて、少しだけ愛撫を強くした。文字通り腫れ物に触るように、細心の注意を
払いながら。
「んっ……んんっ……」
 みなみはゆたかを優しい目で見つめる。
 ゆたかはみなみを潤んだ目で見つめる。
 もう一度、キスをした。
「もっと触っていい?」
「私も触るよ。みなみちゃんにも気持ちよくなってもらいたいから」
「うん」
 互いの大事なところに手をあてがう。好きな人が自分のそこを触っていると思っただけで、
二人とも胸が高鳴った。
「みなみちゃん……んっ……私、気持ちいいよ……」
 始めは穏やかに、徐々に激しく。くちゅくちゅと音がなる。
「ゆたか……もっと、して」
 もっと気持ちよくなってもらいたい。二人の心は一緒だった。
「んふっ……みなみちゃん、もっと……きっ……気持ちよくなって」
 それは、もっと気持ちよくなりたいという懇願でもあった。
「あぁっ……はあっ……ゆたかも……っ」
 愛してもらっているから、気持ちよくなりたい。
 愛してあげているから、気持ちよくしてあげたい。
「好きっ……んんっ……みなみちゃん、好きだよっ……」
「私も……好き、ゆたか、好きっ」
 あまりの快感に思わず目を閉じそうになって、それでも愛しい人を見ていたくて、必死で
目を開けた。その怪しく美しい目つきが、互いを魅了する。
「わ、わたしっ、気持ちよすぎて、もう……」
「私も……もうすぐだからっ……ゆたかっ……」
 愛撫していないほうの手を繋いだ。恋人繋ぎで。
 心が伝わる。気持ちが伝わる。身体が繋がっている。
 二人を阻むものはなにもなく、心のままに高まっていった。
「みなみちゃん、わたし、もうだめ、みなみちゃんっ、みなみちゃんっ、みなみちゃんっ!!」
「ゆたか、わたしも、いく、いくっ、あああああっ!!」
 あまりの快感に押し流されそうになって、互いに離れないように強く手を握り、唇を重ねた。
 しばらくそのまま抱き合って、愛を交わした余韻に浸っていた。
「ありがとう……私を好きになってくれて」
 病弱な自分をいつも助けてくれる。いくらお礼を言っても足りないくらい感謝してる。
「お礼を言うのは私のほうだよ」
 些細な悩みなど吹き飛ばされてしまう。どれだけゆたかに救われてきたことだろう。
 ありがとうなんて何度言っても足りない。それでも―
『ありがとう』
 何度でも言う。こうして二人が繋がっているのだから。

190:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:08:34 Xcfl/xqm

「オオ……」
「むぅ……」
「あぁ……」
 審査員は言葉をなくし、恍惚の表情で至高のみなゆたに見入っていた。
「ご好評いただいたようでありがとうございます。さて、今回の至高のみなゆたは『伝えること』
をテーマにしています。気持ちを伝えるには言葉が必要。言葉でなくても気持ちは伝わる。無口
で無表情な岩崎さんと明るくて表情豊かな小早川さんを対比することで一見矛盾する要素を両立
させました」
 そして、ひよりは当てつけるようにこなたの方を見た。
「百合における基本は女の子が心で繋がっていること。今回はそれを『思いやり』という形で
表現していますが、重要なのは『愛する』ことではなく『愛し合う』こと……攻めだとか受け
だとかそんなものは副次的なものでしかないっス!」
「くっ……」
 今度はこなたが悔しそうに歯噛みした。
「なるほど、究極のみなゆたはゆたか萌えとしては出来がよくてもみなゆた萌えとなると
カップリングとしてのアピールが足りないな」
「し、しかし究極だって『王子様とお姫様』って形でカップリングをわかりやすく表現して
いるだろう!?」
「それに、私の方だって思いやりを忘れてない。保健室にゆーちゃんを運んできたんだから」
 ひかるのコメントにそうじろうとこなたが反論する。究極が劣勢気味なので必死だった。
「それなら聞きますが、泉先輩……たった今保健室に運ばれてきた人間に激しい運動になる
エッチを迫るのが『思いやり』っスか!?」
「うっ……!」
 こなたに反論は残されていない。そこでもう勝負は決まったも同然だった。
「審議の結果が出たのよぅ」
「究極のエロ同人は岩崎に攻めさせることで小早川の萌えを強調した。対して至高のエロ同人は
岩崎と小早川の個性を際立たせつつ百合の本質をより深く表現した」
「よってこのショウブ、至高のエロドウジンの勝ちとしまス!」
「……っ」
 敗戦の悔しさに、ひよりに負けたという悔しさに、こなたは深くうな垂れていた―

191:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:09:50 Xcfl/xqm
「……あんたら、何やってんのよ……」
 呆れ顔のかがみが呟いた。
 かがみより年上の者も数人いるのに十把一絡げで『あんたら』扱いされてしまうあたり、
かがみの心境が窺える。
「美味し○ぼごっこ」
「なら料理で勝負しろよ」
「料理が得意なの私くらいしかいないからさぁ」
「いや、私が言いたいのはそういうことじゃなくて」
「かがみちゃん、こなたのキャラは演技だからね。いくらオレでも娘を山岡みたいに育てたり
はしないよ」
「いや、ですからね」
 突っ込み所が多すぎて、頭が痛くなってきた。
「でも負けて悔しいのはホントだよ。だから次は協力して」
「何を協力しろと」
 もちろん、協力するつもりなど一切ないのだが。
「次の対決のテーマはかがつかなんだよね。だから絡みのシーンを」
「誰が絡むかっ!」
「ちなみに柊は次回のゲスト審査員だ。担任命令」
「なっ……そんな横暴な」
「次は君のために勝つよ、かがみん!」
「私のためになんかならんわぁ!!」

 人類がエロ同人を求める限り、究極と至高の勝負はまだまだ

-続かない-

192:3-283
07/09/21 20:10:52 Xcfl/xqm
タイトル入れるの忘れてました。
『百合しんぼ 究極VS至高・みなゆた対決』と題してください

最初はそうじろうが雄山のポジションだったのですが、
この人がみなゆたについて云々するのはなんか嫌だったので大原社主にしました。
読者のみなさんがどう判断するかはともかく、勝ち負けは話の都合で決まりますw
元ネタを知らなくても山岡の(というか料理漫画の)負けパターンを頭に入れて
おけば大体おkです

193:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:12:42 GLnfj4ib
リアルタイムGJ!続いてくれ!もっと読みたい
やっぱりみなゆたはいいよなー

194:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:18:28 Bx66K+Cm
>>192
リアルタイムだったけど一番槍は譲ってGJ!
な、なんという贅沢な作品…!
これはなんとしても続き(かがつか編)をwktkせざるをえない
〈チラシの裏〉
後説見て、昨日テレビで見たTVチャンピオンの「和菓子職人選手権」を思い出したぜ…

195:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:19:06 VuvQ9sqP
>>192
今再放送しているから、思い切りふきだした。私のポカリを返せ。
ともあれGJっス。しかし先生共々何をやっとるか。

196:名無しさん@ピンキー
07/09/21 20:33:05 shU55KLk
>>192
ゼロの名において命じる

続け

197:名無しさん@ピンキー
07/09/21 21:08:32 nYg/Wrq3
たくさんの神作品ラッシュ…
自分のなんか良にも及ばないSS書いててやばいなぁ…と思った

198:名無しさん@ピンキー
07/09/21 21:20:39 KqFsY3KE
かがつかだとお・・・・・・>>146ですでに死んだ俺をまた殺す気ですか・・・
もうドラゴンボールでも生き返れないZE

199:名無しさん@ピンキー
07/09/21 21:29:50 1NT0RNWu
>>198
ドラゴンボールでも生き返れんとな?
『十二の試練』(ゴッドハンド)でも生き延びることはできんか?

200:名無しさん@ピンキー
07/09/21 21:31:54 KqFsY3KE
>>199
がんばってみるZE
最終手段はナメック星にいくしかないが

201:7-896
07/09/21 22:10:18 h7F07X/E
どうも、神々の投下に興奮しっぱなしの7-896です。
神SSの後に、こんなふざけたSS投下してもいいのだろうか……
なんて思うところもありますが取り敢えずは

かがみ視点
カップリングなし
微エロ
※やっぱりみんな壊れ注意

では投下します。

202:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:11:20 h7F07X/E

なんでもない日常。
そんなある日の朝、またもや妙な事件が起きた。

時間:朝、6時くらい
場所:泉家 こなた自室
原因:不明
証言:
泉こなた氏「「「またかぁああぁあぁぁあああぁぁぁああああ!!」」」















 お昼休み。私はいつものようにB組に向かい、つかさの作ってくれたお弁当を広げる。
 あ、今日は純和風だ。肉じゃがに豚の角煮、それに天ぷらか……つかさ、私のこと太らせようとしてない?
「ねぇお姉ちゃん」
 天ぷらとにらめっこを開始していた私に、つかさが遠慮がちに話しかけてきた。
「またこなちゃんいないね」
 またもやこなたは休み。
 1週間前も似たような状況で欠席してたけど、まさかまたじゃないだろうな。
 ちょっと電話してみるか。
 食事を中断し、箸を置いて携帯を取り出す。自宅に直接かけることにしよう。
 プルルプルルという呼び出し音の後、聞きなれたおじさんの声が聞こえた。
『はいもしもし泉ですが』
「あ、もしもしおはようございます。かがみです」
『あーかがみちゃんか、おはよう』
「あの、こなたは」
『……いやぁ、またちょっと困ったことになっちゃってね』
 やっぱりか……
 もしかして体質なのか?いやどんな体質だよ。

203:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:11:56 h7F07X/E
『それで、もしよかったら、帰りに寄ってってやってくれないかい?こなたも喜ぶから』
 私が脳内で漫才を繰り広げていると、おじさんが少し遠慮がちに尋ねてきた。
「はい、もちろん。もとよりそのつもりでしたので」
『うん、ありがとう。それじゃあ』
 携帯を閉じて前を向くと、2人が興味津々といった感じで、こちらに身を乗り出していた。
「お姉ちゃん、こなちゃんどうだって?」
「私も興味があります」
「どうっていわれても……ただ困ったことになったとしか」
 2人は元の姿勢に戻り、ちょっと残念そうな顔をしている。
「そっかぁ~……今度は何歳くらいになってるんだろうね♪」
 何歳って……また縮んでるとは限らないでしょ。
 というか楽しんでないか?
「そうですね、心配ですね」
 とても心配してるとは思えないほどに嬉しそうな顔で言う。
 みゆき少しは隠せ。
「2人も行くわよね?こなたん家」
「当たり前だよ♪」
「もちろんです」











「いらっしゃいみんな」
 泉家に到着すると、おじさんが笑顔で迎えてくれた。
 先週バトルを繰り広げた(繰り広げてはいない)とは思えない待遇の違いだ。
 昨日の敵は今日の友?
「こなた、2階で待ってるから」
「あ、はい。分かりました」
 おじさんに挨拶を済ませ、2階へと向かう。
 っとその前にトイレでも借りようかな。
 こなたの部屋に行く途中のトイレ。そのドアノブに手を掛ける……が、開かない。
「あ、ごめーん。今使ってるからぁ」
 こなたの声が聞こえた。

204:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:12:39 h7F07X/E
 なんだ、トイレにいたのか。
「先部屋に行っててよ」
「うん。分かった」
 それほど催しているわけじゃないし、後でいっか。
 私たちはこなたの部屋へと向かった。


 ところが、2階への階段を上っている途中。
「おー、かがみたち来てたんだ」
「え?」
 なぜかこなたが降りてくるところに鉢合わせた。
「あ、あれ?こなたトイレに」
「飲み物持ってくるから、先に部屋行っててよ」
「う、うん」
 わけも分からないまま、3人で部屋に向かうことにした。


「お姉ちゃん、こなちゃんって忍者なのかなぁ」
「なわけあるか」
 何を言ってるんだこの妹は。
 つかさに向かって忍者の歴史を語り始めたみゆきをスルーして、部屋のドアに手を掛けた。
「おーいらっしゃい、かがみにつかさ、みゆきさん♪」
「……」
 こなたが自室のベッドに座っている。
 足をぱたぱたさせながら、積み上げられた漫画を選んでいた。
 見るだけなら可愛らしい光景なのだが。どうも引っかかる。
「こなた、あんたさっき下に下りていかなかった?」
 素直に疑問を投げかけてみた。
「そしたらここにいないじゃん」
 そりゃそうだ。そうなんだけど……
 じゃあなにか?さっきのは幻覚とか幻聴だったのか?
 隣の2人もなんだか不思議な表情をしていた。





「ただいま~、飲み物持ってきたよぉ~」
「ごめんごめん、お手洗い遅くなっちゃった」

205:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:13:30 h7F07X/E

「へ?」
 後ろから、同じ声が聞こえた。
 振り返るとそこには……
「こ、こなた!?」
 こなたがいた。
 え、何?何なの?この2人のこなたは。
 あれ?というか部屋の中にも既に1人いるはずなんだけど。
「みーんなこなただよ」
 部屋中に、私とつかさの叫び声が響く。
 みゆきの眼鏡が垂直に飛んだ。
 みゆき何なんだ。










『こな☆フェチ ~こなたんず~』










 トイレで用を足してから、部屋に戻る。
「で?また起きたらこうなってたとか言うんじゃないでしょうね」
 少し落ち着いた私とつかさ、そしてたぶんみゆきだと思われる人は、こなたと向かい合うように座る。
 そして目の前には、なぜかこなたが……1・2・3……3人もいる。
「もちろんそうだけど」
 頭を抱えた。なんでこうこいつは……
 いやまぁ仕方ないんだろうけど。

206:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:14:16 h7F07X/E
「でもでもかがみぃ♪3人ともちょっと違うんだよ」
「何が違うのよ?」
「私はいつものこなただけど、こっちの私は結構甘えん坊で、そっちの私はかなりのおとぼけさんなんだよ」
 楽しそうにそう語るこなた。
 つまり、それぞれ微妙に個性が違うのか。
 それなら、全部『こなた』じゃ分かりにくいし、私の脳内の呼び方変えておくことにしよう。
 取り敢えずここでは、オリジナルはいつものように『こなた』
 甘えん坊を『こなたん』、おとぼけさんを『此方』ということにしておくか。
「泉さん、お体のほうは大丈夫ですか?」
 心配そうな顔でこなたを見つめるみゆき。
 カメラをしまえ。
「んむ、そっちの方は大丈夫なんだけど……でもねぇ」
 こなたが困ったように頬を掻く。
「あのさ、ちょっとお願いがあるんだけど」
 ちょっと言いずらそうに、視線を逸らしながらもじもじするこなた。
 これが一人だったら『やっば、可愛い』で済んだのだろうけど、3人もいるせいで
 威力は734倍だ。
 ちなみに計算式はこれ。
 『愛(こなた×こなた×こなた+(あほ毛×3+頬染め×3))』


「この家に私が3人もいるとちょっと狭いんだよね。だからさ、それぞれの家に1人づつ連れてってくれないかな」


 ……こなたさん、それはまじっすか。
 つまり、こなたをお持ち帰りしてもいいということなのか?
 ひゃっほ~い♪

 おっと、柄にもなくはしゃいでしまったわ。

「だめ……かなぁ?」
 ふぉーぅ!!そんな寂しそうにするな!!理性が!!

「私は構いませんよ」
 私が悶絶する隣で、みゆきが平然と言ってのけた。
 でもよくよく見てみると、無数のひびが眼鏡に走り、私の知らない世界だった。
 みゆきそれ見えるのか?

「わーありがとーみゆきさん♪」
「だからみゆきさん好きだよぉ~♪」
「みゆきさんだーい好きぃ~♪」

207:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:14:57 h7F07X/E

 こなたんず(今勝手に命名)が一斉にみゆきに抱きついた。その刹那。

 ガラッ
 みゆきが窓ガラスを開けて、外に飛び出す。
 ここ2階。

「あれぇ?みゆきさんどうしたんだろう」
 不思議そうに首を傾げるこなたん。
 あんたのせいよ、とは言えない。
「取り敢えず、誰が誰のところに行くのか決めようよ」
「うん、そうしよう」
「さんせ~ぃ♪」
 こなたの提案に、こなたんと此方が相槌をうつ。

「私かがみがいい~」
「私だってかがみのとこがいいよぉ~、つかさもいるし」
「かがみのとこ行くのは私だもん!!」
 3人が私に抱きついてきた。
 気づいていないのかもしれないけど、3人ともかなり構いったがり屋になってるみたいだ。
 あぁ~それにしても、暖かいなぁこの子達……てか気持ちい、気持ちよすぎる。
 こりゃぁみゆきも窓から飛び出すはずだ。
 つかさが『お姉ちゃんいいなぁ~』なんて言ってたけれど……
 つかさ。ここは天国で地獄よ。今にも理性が吹き飛びそうだ。

「むぅ~……よし!!じゃんけんでしょーぶだ!!」
「「望むところだ!!」」
 3人のこなたが火花を散らす。
「「「さーいしょーはぐー!!じゃんけんぽん!!」」」



 同じ人物だったせいか、かなり時間がかかったけれど、どうやら勝敗は決まったみたいだ。
 嬉しい顔・微妙な顔・悲しむ顔、3人の顔は様々。
 最初に選べるのがこなたん。次が此方、こなたの順番だ。オリジナルが負けてどうする。 
「いぇ~ぃ♪そんじゃあ私かがみ~♪」
 甘えん坊のこなたんが、私の腕にしがみついてきた。
 小さい胸がぐいぐい押し付けられて、今にも鼻血が出そうだ。
「すみません。取り乱しました」
 ようやくみゆきが、さっき飛び出していった窓から戻ってきた。
 そしてここ2階。

「いいも~ん。私みゆきさんといちゃいちゃするもん」
 そう言ってみゆきの腕に抱きつく此方。

208:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:15:46 h7F07X/E

 プシュッ
 みゆきの額から血が噴き出した。
 みゆき忙しそうだな。

「くぅ……私だけ留守番なんて、むごいむごすぎる!!」
「あのね、こなちゃん」
 涙を流すこなたにつかさが近づき言う。
「無理に一家に一人ってしなくても、一人につき一人づつとかでもいいんじゃないかなぁ?私余ってるし」
「……な、なるほどぉ!!つかさ頭いいね!!」
 えへへ、と照れながら頭を掻くつかさ。
 そのあとすぐに、こなたを後ろから抱きしめた。
「じゃ、じゃあ、こなちゃんは私のものだね♪」
「うむ♪」
 喜ぶこなたと、悦ぶつかさ。
 一瞬うらやましいなんて思ったけど、私だってこなたを所有してるわけだしね。
 それにしても、おじさんが可愛そうだな……一人残らず連れてかれちゃって。
 ってか今思ったけど、連れて行く理由が当初と違ってるような気が……




「んじゃーにー、かがみとつかさと2人の私~」
 泉家前で別れる前、此方が私たちに別れ際の挨拶をした。
「それでは、また明日。つかささん、かがみさん、2人の泉さん」
「ん、じゃーね。こなた、みゆき」
「ばいばい、こなちゃん、ゆきちゃん」
「また明日ぁ~、私とみゆきさん」
「じゃーにー、私とみゆきさん」
 カオス。
 もう何がなんだか分からない言葉が交わされる。
 取り敢えず私とつかさとこなたとこなたんは、私達の家に向かうことにした。




「ただいまぁ~」
 つかさが間の抜けた声を発しながら、玄関のドアを開ける。
 靴は全員分ある……説明するのめんどくさいなぁ。
 隣にいるこなたんの手を握る。すると嬉しそうににぎにぎしてきた。
 この子はいちいち私の理性を削るから困る。
 こなたんの手を引いて、リビングへと向かう。
 そこには私とつかさを除いた家族全員が揃っていた。

209:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:17:14 h7F07X/E
「あ、お帰り2人とも……あれ?こなたちゃん、いらっしゃ……え?こなたちゃん?あれ?」
 お母さんがちんぷんかんぷんといった様子で、2人のこなたを交互に指差す。
 いのり姉さんは笑顔のままで固まり、お父さんはお茶菓子を用意し始めた。
 まつり姉さんはテレビを見て爆笑している。こっちむけよ。
「あの、かがみ、つかさ……これはいったいどういう?」
「うん、実はね」
 私は、今回のことを事細かに話した。
 まつり姉さん話聞け。







「……というわけなの」
「「「……」」」
 いのり姉さんとお母さん、お父さんは、信じられないといった状態で口がぽかんと開いていた。
 まつり姉さんはこなたとこなたんをなでなでしている。
 その手を離せ!!こなたんは私のだ!!
「信じられないけど、事実なんでしょうね。実際目の前でそうなってるわけだし」
 いのり姉さんが、不思議なこともあるものね、と目を瞑る。
 お父さんとお母さんはもう慣れたのか、2人にご飯は何がいい?とか聞いてる。
 信じがたい順応力だ。
 こらまつり姉さん!!こなたんに抱きつくな!!
「まぁ、そういうことなら仕方がないね。元に戻るまでここにいさせてあげようか」
 お父さんは、こなたを実の娘を見ているような眼差しで見ながら言った。
 よかった、もしだめとか言われたらどうしようかと思った。
「取り敢えず、ご飯できるまで結構時間かかりそうだから、自分達の部屋にでも行ってて?お母さん呼ぶから」
「あ、私手伝うよお母さん」
 つかさがとことことお母さんの傍に駆けてゆく。
「あら、助かるわつかさ。量多くなりそうだし。じゃあかがみ、こなたちゃん達の相手しておいてくれる?」
「へ?あ、うん」
「かがみあそぼー」
「かがみ~」
 そう言って私の手を引っ張るこなたとこなたん。
 子供かあんたら。でもそこがいい!!
 私はこなた達の手を引き、『がんばって』部屋へと連れて行った。

210:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:17:55 h7F07X/E



 カチカチとコントローラーを叩く音が部屋に響く。
 こなたは、私の部屋でいつものようにゲームを黙々と進める。
 一方、甘えん坊なこなたんはというと……
「かーがみぃ~♪何かして遊ぼうよぉ~♪」
「……」
 さっきから私にべったりくっついて離れない。うれしいんだけど、まずい状況だ。
 今私の脳内では、理性と欲望がそれこそ宇宙戦争にすら発展しかけない勢いで、戦いを繰り広げていた。
 尚も、こなたのすりすり攻撃は続く。私、必死。
「むぅ~、なんで何も言わないのさぁ~」
 言わないんじゃない言えないのよ。余裕ないのよ、ぎりぎりなのよ、切羽詰ってるのよ。
「……よ~し」
「え?」
 突如、世界が回った。
 こなたんに肩を押されベッドに倒されたみたいだ。
 丁度こなたんの顔が目の前にある状態。
 そして、愛しいものに触れるように、私の顔を両手で挟んだ。
「な!?ちょっとこな……んぅ!?」
「ん……」
 唇を塞がれた。
 いきなりだったので、私は目を開けたまま。
 こなたんは目を瞑り、頬を仄かに染めている。
「……ふぅ」
 目を閉じたまま、ゆっくりと顔を離していく。
 私の唇には、まだ生暖かい感触が残ったまま。
 こなたんは、にまにまとぬるい微笑を浮かべていた。
 今の私は、さしずめ餌を求める鯉のようだろう。

「ぷっ……かがみなにそれ?ぱくぱくぱくぱく何してんのさ♪」
 そんな私を見てケラケラと笑うこなたん。
 このやろう。

「あー面白かった」
 一頻り笑い終わると、疲れたように私の胸に顔を置いた。
 そのまますりすりと顔を擦り付けてくる。
「かがみの胸……気持ちいね」
 まるで母親の胸の中で眠る子供のように、大きく息を吐き出した。
 目を瞑りながら、くすくすと声を震わせている。
 しかし、少しすると勢いよく立ち上がり、ゲームをするこなたのところへ向かおうとした。

211:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:18:29 h7F07X/E
「さてと、もう一人の私とゲームでも」
「待ちなさいよ」
 手の届くギリギリの距離で、こなたんの右手を捕まえることに成功した。
 そのままこっちに引っ張りベッドに押し倒す。
 今度は私がマウントポジション。
 こなたんは状況が掴めていないらしく、目を白黒させている。
 私は、耳元で囁くように言った。
「お返しくらい、覚悟してたわよね?」
「え?……んぅ!?」
 一呼吸置かないうちに、こなたんの唇へと自分のそれを重ねた。
 すぐに舌を差し入れる。一際大きく体が震えたが、今のこなたんにはどうすることもできないだろう。
 私は、理性の糸が切れていたことに気づいていなかった。
「んふぁ……ふぁふぁ……ふぃ……んちゅ」
 少し抵抗を試みていた手を自らの手で拘束して、先ほどよりも強く唇を押し付けた。
 密着率は100%。人体において『唇』と称される部分は、見事なまでに重なっている。
 この子格闘技経験者って言ってたけれど、いざっていうときは役に立たないみたいね。
 そんな思考を巡らせつつ、さっきより深く舌を差し込んだ。
 こなたんがくぐもった声をあげているけれど、まぁ危機管理ができていない自分を恨むのね。
 口内のありとあらゆる部分を、舌でなぞる。
 最初は抵抗していた可愛い舌も、今は私の舌をちろちろと追いかけている状態だ。
 ……そろそろいいか。
 私は名残惜しくも、唇を離す。
 同時に、目の前の少女が大きく息を吸った。

「かがみも好きだねぇ~」
 ……あれ?
 目の前のこなたんは息が上がって、とても話せるような状態じゃないのに、なぜか声が……
 あ、そうか……同じ声だから聞き間違えたんだ。
 私は、本当の声の主がいる方へと顔を向けた。
 いつの間にかこなたがゲームをやめて、ベッドのすぐ横で膝立ちしていた。
「それにしても……自分自身じゃないにしても、自分と全く同じ姿が襲われてると、結構くるね……」
 そう言って、内股をもじもじと擦っている。
「よーし、私も参加する!!」
「え!?ちょ!!」
 突然、こなたが私に抱きつき、首筋にキスをしてきた。
「ほらほらもう一人の私も!!」
「ん、うむ」
 ゾンビのようにゆらりと起き上がったこなたんは、私の耳にかぶりつく。
 2人とも、私の好きな人だということもあってか、スタンガンでもやられたような電気が全身に流れた。
 あ……やばい……やばい……
 二次暴走が……

212:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:19:12 h7F07X/E

「3人とも、ご飯できたよぉ……ってなにやってるの!?」
 声の聞こえた方に目だけを向ける。
 つかさが大きな目を限界まで見開いて、固まっていた。
 やばいところを見られた……

「お姉ちゃんずるい!!」
 そっちかよ。

「まぁまぁ、ほらご飯食べにいこうよ皆。つかさも、キスくらいならあとでいくらでもしてあげるから」
「わーい」
 わーいじゃねーよ。
 ってか、あんたらのそのテンションはなんなんだ。
 少し落ち着け。いや、私も落ち着け。

「そ、そうね。お腹もすいたし」
 取り敢えず、こいつらと対等に付き合うには、このテンションに合わせないと。
 そう、まるでなにごともなかったかのように。
 そう、エレガントに。

 などと考えながら、自分のテンションに疑問を抱きつつも、私たちはリビングへと降りていった。









「ねぇねぇかがみ」
 家族全員変なテンション(たぶんこなた達のせい)で夕食を食べ終ると、長女のいのり姉さんが話しかけてきた。

「何?」
「こなたちゃん、今度増えたら私にも分けて?」
 子犬かよ。いやハムスターか?
 どっちでもいいか。
「いや、たぶん増えないから」
「もしもってことがあるでしょ?」
「……増えたらね」
 ありがとーと満面の笑みで答える姉さん。
 そんなにほしいかな、こなた。
 いや、ほしいか。可愛いし。
 生返事をして、お風呂に入るために一旦、自室に戻ることにした。

213:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:20:14 h7F07X/E


 お風呂からあがり、髪を拭きながら自室へ戻る途中
 こなたんをどこに寝かすかについて考えた。
 布団を持ってきて床に寝させるか、一緒にベッドに寝るか。
 ん?何を悩んでるんだ私は?
 後者に決まってるじゃん!!
 ―ちなみにこの間0.5秒
「取り敢えず一緒のベッド……ふぉおおぉぉおぉぉおおお!?」

 私の部屋のドアを開け、我が目を疑う。
 そろそろ換え時かな、とか思ったりした。
 こなた2人が互い違いに重なり、お互いの大事なところを舐めあっていた。
 もちろん裸で。

「「ちゅぷ……あ、かがみおかえりぃ~」」
 焦れよ。
 ってか、うわ……何これ、なんてエロすぎる情景だよ。
 絶対私鼻血出てるって。
「ごめんごめ~ん、なんか2人きりになったら、急に自分の味のことが気になっちゃって……ってか、かがみ鼻血」
 自分の味って何だよ。
 何か?芸風とかそんなのか?んなわけない。
 って何言ってんだ私。
「じ、自分の味って何よ?」
「ん?つかさが前にさ『こなちゃんのここ、甘いね』とか言ってたからさ。かがみ鼻血出てるって」
 つかさが?
 つかさどこ舐めたんだ……この上なく気になる。
 それにしても……ベッドがすごいことに。
「と、取り敢えずあんたらお風呂入ってきなさいよ」
「「はーい」」
 鼻血拭きなよ?と言い残して、2人仲良く部屋を出て行く。
 っておい、裸のまま出てったぞ!?
 一回からなにやら叫び声と、食器の割れる音と、なぜか爆発音が聞こえた。
 下で何してんだ。

 そのあと、一応シーツの匂いを堪能してから、交換しておいた。







214:名無しさん@ピンキー
07/09/21 22:21:01 HaZIbu8w
みさおネタが2作品ほど湧いてきたが、纏まらないorz
明日は休みだから丸一日SS練ってみるか。

これまでのうp主達、GJ!!
あんたら凄すぎだぜ。

215:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:21:51 h7F07X/E
「ふぁ~いい湯だったぁ~♪」
 頭の上から湯気と音符を立ち上らせながら、こなたんが帰って来た。
 こなたの方はつかさの部屋に向かったみたいだ。
 用意しておいた枕を、私の枕の隣に並べてこなたを迎え入れた。
「こなた、今日は一緒に寝るわよ」
「おーかがみと一緒に寝れるの?わぁーい♪……かがみ、いいかげん鼻血拭けば?」
 先にベッドに入ってて、とこなたんに言ってからトイレに向かった(ここでようやく鼻血を拭く)。


「……!!……!?……!!!!!」
「……♪……♪」
 ん?なんかつかさの部屋から声が聞こえる。
 こなたの悲痛な叫びと、つかさの楽しそうな声。
 明らかにバランスがおかしい。ドアに耳を当ててみた。

「つ、つかさ?取り敢えず落ち着こう」
「こなちゃん」
「うん、分かってる。分かってるから、まずその手に持ってるものを床にだね」
「こなちゃん、こなちゃん」
「え?いやもう寝ようよ、わたし疲れたし。それにさっきキスしてあげたでしょ?」
「こなちゃん、こなちゃん、こなこなちゃ~ん♪」
「いや、だからね?つか……にょわぁああぁぁあああぁぁぁあ!!」

「……」
 聞かなかったことにしよう。
 扉の前で手を合わせてからトイレに向かう途中、いのり姉さんと出くわした。
「あ、かがみ、こなたちゃん増えた?」
 開口一番がそれかよ。
「いや、増えてないから」
「なーんだ、残念。増えたら教えてね?」
 そういい残して、一階に下りていってしまった。
 もしかしてそれ聞くために上がってきたのだろうか。
 私は、やりきれない気持ちを抱えながら、トイレに向かった。

216:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:23:01 h7F07X/E





 こなたまだ起きてるかな。
 思ったよりも戻るのが遅くなってしまった……トイレじゃないわよ?
 お父さんとかお母さんとか姉さん2人に足止めくらったりしたせいよ。
 いのり姉さんとか下にいる間でも15回は『こなたちゃん増えてないの?』って聞いてくるし。
 あれか?いじめか?いじめなのか?
 まつり姉さんとか、またテレビ見ながら爆笑してたし。
 てか今日あの人笑ってるか撫でてるか、くらいしか行動してるの見てないんだけど……

 家族に不安を覚えつつ、自室のドアを開ける。
「かがみぃ♪」
 ベッドで顎までかけ布団を引き上げながら、私の名前を呼んだ。
 あ、こなたか。天使かと思ったわ。
「なんだ、起きてたの。先に寝ちゃっててもよかったのに」
「折角一緒に寝られるんだよ?そんなのもったいなさすぎるって♪」
 うれしいこと言ってくれるじゃない。
 ふと机の上の携帯が光っているのが目についた。
 ディスプレイを覗き込むと『みゆき』という字が目に入る。
 なにかしら……


『かがみさん、すごい発見をしました。
  (=ω=.)
  この顔文字、泉さんに似てませんか?』


 だからどうしたんだみゆき。
 返信に困るメールはやめていただきたい。
 まぁ、一応返信はしておかないと。


『落ち着け』


 これでよしっと。
 携帯の電源を『意図的』に切って、ベッドに潜り込んだ。

217:『こな☆フェチ ~こなたんず~』
07/09/21 22:23:49 h7F07X/E

「いらっしゃいかがみぃ~♪」
 嬉しそうにきゃいきゃ言いながら、私のパジャマの袖を引っ張ってくるこなたん。
 私の体をぺたぺた触ってくるこなたん。
 萌え死にそうだ。でもなぜか理性はなんともなかった。さっきの刺激物のおかげだろうか。
 こなたんは、一頻り私を触り終わると大人しくなり、こっちを見たまま微笑んでいた。
「な、何よ」
「ん?かがみかわいいなぁって」
「な、何よいきなり」
「きゅふふ」
 遊んでるな、こいつは全く……
「2人で寝ると暖かいねぇ、かがみ♪」
「そう、ね」
 一人で寝るときと比べると、身も心もずっと暖かい。
 しかもどんな体勢でもこなたに触ってしまう。
 理性が落ち着いてる分、いつもよりどきどきしてしまう。
 だけど……ちょっと……その……もどかしいというか、なんというか……
「かがみどうかした?」
「あ、いや……別に」
「ん?……むふふ♪」
 不意に、こなたんが私の頭を抱いた。

「ちょ、こなた!?」
「いーこいーこ」
 そのままの姿勢で、頭をなでなでしてくる。
「たまにはこんなのも……いいよね?」
「……」
 うわぁ……不意打ちよ。嬉しい不意打ち。
 恥ずかしかったけど、もっとこのままでいたいって気持ちの方が勝ってしまった。
 こんなことされながら、そんなやさしい声で呟かれたら私……
 目の前にある細い胴に手を回して、優しく抱きしめてみた。
 顔は薄い胸のところにくっつけて、すりすり擦る。
 ちょっと擽ったそうに身を捩ったけれど、それよりも嬉しそうに、私の頭を抱える力を強くしていた。
 この状況、別の意味でやばいかも……
 あ、ちょっと眠いや……
 目が完全に閉じる間際、小さな声で『おやすみ』と聞こえた気がした。


【 fin 】

218:7-896
07/09/21 22:24:51 h7F07X/E
異じょ……以上です。レス数書き忘れてしまってすみませんでした(´・ω・`)
あれ?こな×こな?なんだこれは……

そういえば今、壊れてないみゆきさんのSS書いてるのですが
違和感がありすぎて難しいです。

219:214
07/09/21 22:28:35 HaZIbu8w
>>218
邪魔してごめんなさい

それとGJ!!

220:名無しさん@ピンキー
07/09/21 22:32:36 Dv0Gobi8
>>218
こな×こな、それは最後のフロンティア。つーかもう、貴方は毎度毎度なんてモノを書かれるのですか。
萌えたりおっきしたり和んだり、忙しいのなんの。Good JobにしてGood Konata。略してGK。


あ、そうそう。これ以上増殖するようなら是非我が家にm(嵐のような打撃音

221:名無しさん@ピンキー
07/09/21 22:32:41 KqFsY3KE
GJJ!!!!!
みゆき糞ワロタwwwwwwwwwwwwww
おもしろすぎるぜ、もう一回GJ!!

222:名無しさん@ピンキー
07/09/21 22:42:58 Wb9JZiZA
GJ!!
萌えでんぐりかえったぜ!

223:名無しさん@ピンキー
07/09/21 22:50:16 HX+tipVI
ひとえに…GJ!!
どうしたらここまで萌えるSSが書けるのかと小一時間(ry
そして今回も壊れたみゆきさんで吹いたw

224:名無しさん@ピンキー
07/09/21 22:53:56 sCl9us3Q
>>218
激しくワロタwwww GJ !

あなたのみゆきは最高だw みゆきマスターと呼ばせてくれw
メールでAA送りつけてくるところで、笑い涙が出た (実話)

225:名無しさん@ピンキー
07/09/21 22:55:38 yenZDg11
これはおもしろい

226:名無しさん@ピンキー
07/09/21 22:56:02 Xcfl/xqm
>>218
また壊れすぎwww
だがそれがいい!
こなた×こなたをぜひイラストで

あと此方と二人きりのみゆきさんがどんなふうに壊れたのかも見てみたい

227:名無しさん@ピンキー
07/09/21 23:01:00 QEM1YAbQ
>>218
これはwww
てかかがみモテモテだなw

228:名無しさん@ピンキー
07/09/21 23:23:12 Bx66K+Cm
>>218
主要メンバーの壊れようにはもちろんだが、何気に暴走してるいのり姉さんにワロタw

229:名無しさん@ピンキー
07/09/21 23:47:06 yPtcyEex
>>218
もうGJという言葉しかでてこない
萌え笑うってこういうのをいうのか!
・・・おちつけ私

230:名無しさん@ピンキー
07/09/22 00:08:53 nFgLy0vJ
>>218
なんというかもう、すごいの一言、って言うか
 衛生兵!衛生兵!萌致死量で倒れてる奴らが大勢いるぞ!早くこっちに来て治療を……ってお前等もか!!!!

等と意味不明の小芝居を入れたくなるほどです。

231:名無しさん@ピンキー
07/09/22 00:15:05 LlygkAE8
>>218
God Job!!
次回は是非いのり姉さんとこなたのからみを!!

232:名無しさん@ピンキー
07/09/22 00:24:56 Uc78UVR0
「みーんなこなただよ」

可愛すぎ。額から血でる気持ち分かるわ。

233:4-243 ◆X9xLTlcDnY
07/09/22 00:58:13 ehEkwzwO
なんというか萌えコンボにやられすぎて、こなたとみゆきを描いた時点で力尽きた事をご報告致します(死
URLリンク(bbs.freedeai.com)

234:名無しさん@ピンキー
07/09/22 01:01:51 ezTknGyD
以下5レス以内でSS投下します。
あきら様×白石
非エロ
です。
初なのでgdgdですが…
ではいきます、「アシスタント」

235:「アシスタント」その1
07/09/22 01:03:14 ezTknGyD
暗闇の中で、ふと目が醒めた。酔いのせいか、頭が痛い。
目の前に転がる酒瓶の数々…そしてピンクのボール。
ぼ…ボール?
よく目をこらしてみると、頭のようだった。
…あきら様か?いや、あきら様しかいないよな、この髪は。
しかし、見覚えのない部屋だ。何故自分がここにいるのか、検討もつかない。
カーテンはピンク色…僕の趣味じゃないし…まさか…
しかしとりあえず便所に行きたくて、身を起こす。
あぁやっぱりそうだ、ここはあきら様の部屋だ。そう確信したのは、机の上の写真だった。
フレームの中の3人ーピンクの髪をした幼女と、両親と見られる大人たちが写っている。真ん中の女の子だけ、こちらを向いて幸せそうに笑っている……周りの大人は笑っていないのに。

「…ぱ…ぱ…?」
その声は寂しさを含んでいるように聞こえた。なんだ…僕と父親をダブらせたのかな…
「あ…んだ、白石…か…ふあぁ」
「お目覚めですか?あきら様?」
身を起こし、目を擦りながらこちらを見る姿は、なんとも頼りなかった。
「あ、あきら様、すみません、お手洗いはどこに」

236:「アシスタント」その2
07/09/22 01:04:25 ezTknGyD
「いっちゃダメ」
へ?
いや、漏らせとおっしゃるのですかっ!
「あきらから離れちゃやだ!!」
意味がよく分からない。どういうことなんだ?
「僕は、ここに居ますよ…?」
「やだ!!そういって…どうせ…どうせ白石も居なくなるんだ!!」

あきら様が…泣いてる…
ぽろぽろと大粒の涙が、次から次から頬を濡らす。
僕はあきら様に近付いた。僕はここにいるのに、何故泣くんだろう…
あきら様の髪をなでてみる。さらさらしていて、気持ち良い…と、
「白石!」
「はい…?」
「あんたは、あたしの側から…離れない、よね?」
あきら様は俺を真っ直ぐに見つめる。僕に悪態つくときみたいな冷たい目線ではなく、いつになく真剣だった。
「僕は…あきら様のアシスタント、ですよ?離れるわけないじゃないで」
「番組が終わっても!!白石は離れちゃやだ!!もう…捨てられたくないよ…」
次の瞬間、あきら様は僕の腕の中にいた。あきら様の辛そうな顔を、もう見て居られなかった。
「僕は…あきら様に悲しい顔を、して欲しくないんですよ…」
「…しら…いし…?」
「僕が、あきら様のアシスタント、なんですよ?この世で唯一の。」
僕は、あきら様の頬を両手で包んだ。

237:「アシスタント」その3
07/09/22 01:07:32 ezTknGyD
はっ、とあきら様の視線が、僕のとぶつかる。
「僕は…貴女を、一生守りとおひまふ…!!」


噛んだ。


一番、一番大事なところで…!!!


あぁぁぁもう見ないで、あきら様、やめてー………
僕は恥ずかしさで沸騰しそうです。穴があったらツインドリルで掘ります。そしてそこに捨てて下さい……!

「……ばか…ばかじゃない…の…噛んでる」
そこに笑わないでー!!!もう泣きそうだよ、母さん、父さん、こんな息子でごめんなさい…
ぷにゅっ

「?」

僕はまだわからなかった。
目の前にあきら様がいて。
僕はそれをぼっとみてて。
いままでにない密着感で。

それがキスだとわかった
くちびると、くちびるが

あ、離れた。
「白石、ありがと…」
「どういたしまして…」
「じゃ、離してあげないから」

238:「アシスタント」その4
07/09/22 01:08:51 ezTknGyD
あきら様は立ち上がり、箱の中をごそごそと…
そして、その手には、赤いリボン…レースの。

「白石、小指貸して。」
言われるがままに、両手をパーにして差し出す。すると、赤いレースのリボンは、僕の左の小指に結ばれた。

「結んで?」
にっこりと微笑むあきら様につられて笑ってしまう。ダメだ、もうこの人には、勝てそうにない。
あきら様の小さくて細い指に、赤いリボンを結ぶ。

「みてみてー、運命の赤い糸~♪」

僕は笑いながら、彼女の頬にキスをした。

おわり…?

239:「アシスタント」…end
07/09/22 01:10:16 ezTknGyD
以上です

本当…すいません…
駄文失礼しました(´・ω・`)

240:名無しさん@ピンキー
07/09/22 01:15:14 cjhLiqUd
>>239
GJ!!!
あきら様やべええええええええええええ!
鼻血鼻血

241:名無しさん@ピンキー
07/09/22 01:36:41 y69ZcY4s
>>239
おー、久しぶりのあきら様×白石だぁ!!
GJっした!!

242:名無しさん@ピンキー
07/09/22 01:55:19 tu3KX6w2
デレデレあきら様!
ふおおおおおおお!

243:名無しさん@ピンキー
07/09/22 01:56:38 d5paISj9
>>218
萌え殺されたり、笑いすぎて肺が痙攣したりしちゃってるんだがどうしてくれる?
まあ何が言いたいのかと言うと・・・
GGGGGJJJJJJJ!!!!!!!!!!
ちなみに地味にツボったところ
>あ、こなたか。天使かと思ったわ。
これ後からくるなwwwwwwwwwwwww

244:名無しさん@ピンキー
07/09/22 02:32:24 1vSjAeye
両氏GJです!!

ほかの人の投下が無いなら、いきます。
>>65-73の分岐です。
もし、こなたが死亡フラグを見落としたら……

死人注意。前作との分岐点からしか無いので、前作スルーの人はスルーで。

245:名無しさん@ピンキー
07/09/22 02:33:15 1vSjAeye
両氏GJです!!

ほかの人の投下が無いなら、いきます。
>>65-73の分岐です。
もし、こなたが死亡フラグを見落としたら……

死人注意。前作との分岐点からしか無いので、前作スルーの人はスルーで。
3レスほど拝借。

246:名無しさん@ピンキー
07/09/22 02:38:04 1vSjAeye
-----SEA & SHE  A.S.-----

「よし、泳ご。」
いきなり立ち上がり、こなたはおもむろに服を脱ぎ始める。
「ちょ…こなた!?」
誰もいないからって……
と、思ったけど心配はいらなかったみたい。服の下にはちゃっかり、しっかり水着を着ていた。
前みたいな学校用じゃなくて、今回は白いセパレート。
「まったく…。そう言う準備は良いんだから。準備体操はしなさいよ。」
「大丈夫だって!いざ行かん、我々の故郷へ!」
そう言うと、こなたは勢いをつけて飛び込んだ。
少しして浮かんでくると、すごいスピードで遠ざかっていく。こなたが離れていくのが少しだけ切なかった。
そのこなたは海の中で振り返り、立ち泳ぎのまま手を振ってきた。恥ずかしい奴め。
そう思いつつ手を振り返す私も、恥ずかしい奴なんだと思う。
私も泳ぎたいと思ったけど、こなたほど準備も良くなく、
誰もいないとは言え、外で着替えるのには抵抗があるので、諦めることにする。
代わりに波打ち際に近付いて、落書き。こなたと私の相合い傘。
こなたが帰って来たら私の気持ちを伝えよう。
「かがみ~!」
海を見ると、こなたが岩場に上がって手を振っていた。
私も手を振り返す。

--ザパァッ…

ふと見ると、波が足元まで来ていた。濡れないように、二、三歩下がる。
波が相合い傘のこなたの部分を掠っていく。
ふと、不安になり、岩場を見る。
すると、空を見ていたらしいこなたが、私の視線に気付いたのか、こちらを見て手を振ってきた。

--それが私が最後に見た生きているこなたの姿だった。


海から引き揚げられたこなたの顔は、真っ白で……
不謹慎にも綺麗だと思ってしまった。
見付かったとき、こなたの足には海藻が巻き付いていたらしい。
足に藻が絡まって、慌てたことによる溺死。
それが警察の判断らしい。多分、正しいのだろう。
でも、私にはこなたが死んだということが受け入れられなかった。
だから、警察がこなたを引き揚げてからも暫く、こなたを探していた。前みたいなドッキリだと信じて。

私が思っていた以上に現実は残酷だった。
今夜はこなたの通夜。明日には葬式が挙げられる。
事故の為、警察の取調べは事故前の状況説明だけだった。こなたのお父さんが二人っきりにはしてくれたけど、逆に辛い。
どんな出来事も私に冷酷な事実を認めさせようとしているとしか思えなかった。
化粧をされ、口や鼻に綿を詰められたこなたの姿は巫山戯てるようにしか見えなくて。
閉じられた目は眠っているようにしか見えなくて。
白雪姫の話を思い出して、口づけをしてみる。
目を覚まさないのは私が女だから…?


「お姉ちゃん、起きて。こなちゃんのお葬式だよ。」
いつの間にか私は寝ていたらしい。つかさに起こされるとは。
「ん…おはよ、つかさ。みゆきも。」
「お姉ちゃん、ひどい顔だよ。」
そんなにひどい顔かしら。
「お手洗いまでご一緒しましょうか?」
みゆきの申し出を断り、お手洗いに向かう。

247:名無しさん@ピンキー
07/09/22 02:40:35 1vSjAeye
つかさの言った通り、ひどい顔だった。
寝ている間に流れたらしい、涙のあと。起きてる間には一滴も流れないのに。
無意識に涙を拭いたのか、眉が三本ずつあって、目の下にはクマ。
クマはどうにもならないけど、顔を洗って、ちょっとはマシな顔に戻す。
こなたの寝ていた部屋に戻ると、こなたが運び出されるところだった。もうすぐ、お葬式が始まるらしい。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
私はまだひどい顔をしているだろうか。
「大丈夫よ。さ、行きましょ。」
「かがみちゃん。無理はしなくて良いからね。」
おじさんが一番辛いだろうに、私を気遣って呉れる。奥さんにも娘にも先立たれたのに。
私が海に連れていかなければ、こなたは死ななかったかも知れないのに。
「大丈夫です。」
そう答えて、おじさんの後に続いた。

こなたの葬式は慎ましやかに行われた。
こなたと触れ合った人達が集まり、お悔やみを述べる。
つかさが泣き、みゆきがその頭を抱え、撫でる。そのみゆきも泣いている。
峰岸と日下部は私の側にいてくれた。
成実さんが泣き、旦那さんが宥めている。
ゆたかちゃんが泣き、みなみちゃんが静かにその頭を撫でている。
ひよりちゃんとパティちゃんは抱き合って泣いている。
黒井先生は泣いている生徒や元生徒一人一人に声を掛けていた。でも、その瞳には涙。
おじさんはこなたの遺影に向かって何か叫びながら泣き、他の大人の人に慰められている。
私はと言うと、涙も流さず、ただ呆然とその様子を見ていた。

出棺の時もこなたが焼かれいてる時も、こなたの骨を見たときも何だか現実味が無くて。
涙も一滴も流れ無くて。

こなたのお葬式から一週間、私は何も無かったかの様に過ごした。自然に、だからこそ不自然に、普通の生活を送っていた。
だから、つかさの提案を聞いたときも、普通に答えていた。
「お姉ちゃん、皆で海行かない?」
「海?良いわよ。行きましょ。」

おじさん、成実さん、黒井先生、私の運転であの海に向かう。

私たちは今、海にいる。
--全ての始まりの海に。
でも、隣にこなたはいない。

海に着いた私たちは、泳ぐことも無く、浜辺を眺めていた。
「夏もそろそろ終わりやな~。」
黒井先生の言葉通り、昼間だと言うのに海水浴客の姿は少なかった。
心なしか風にも秋の匂いが混じっている気がする。
浜辺を歩いて行き、あの砂浜まで皆を案内した。
「此処か……。」
おじさんが呟く。
「此処です……。」
そう此処。この海で、二年前、こなたのことが好きだって気付いた。
「こなたの最期はどんなだった?かがみちゃんにとっての最期は。」
「……楽しそうでした。『我々の故郷へ!』とか言って--」


248:名無しさん@ピンキー
07/09/22 02:42:45 1vSjAeye
そこからは何も言えなかった。涙が溢れ出して。
立っていられなくて、膝をつく。
此処に来てやっと、こなたの死を誤魔化さずに受け入れられた。
これまで流さなかった分を取り戻すように、私は泣き続けた。零れた涙が砂浜に染み込んでいく。
皆が私を呼んでいる。鼻を啜る音も聞こえる。皆も泣いてるんだ。
おじさんも成実さんも。みゆきも日下部も峰岸も。ゆたかちゃんもみなみちゃんもひよりちゃんもパティちゃんも。
「お姉ちゃん。」
最後につかさが私を呼ぶ。つかさもやっぱり泣いている。
近付いて来たつかさにしがみついて、私は声をあげて泣いた。
みっともないけど、それだけこなたを想っていた、いや、今も想ってるってことだと思うから。
死んだのはこなたの方だというのに、想い出が走馬灯の様に脳裡を走り出す。
その全てにこなたがいる。

一緒に勉強もした。大抵、私が教えてたけど、それ以上にこなたからは色々教わったと思う。
そのうち、全部想い出になるんだろう。
せめて、それまでは。出来るならそれからも、こなたがくれたものと共に生き続けよう。

閉じた目に浮かぶこなたの笑顔。
かがみって呼ぶ声。

--ありがとう
心の中で呟く。
--ごめんね。素直になれなくて


涙が止まり、つかさから離れる。
「つかさ、ありがと。」
「ううん。お姉ちゃん、もう大丈夫?」
「…うん。」

周りを見ると、皆が目が赤かった。
ふと、こなたにした口づけを思い出す。あの時はこなたが起きてくれないのが、凄く悔しかった。
でも、今はそうでもない。それは、こなたの死を受け入れたからだと思う。
死人にも口はある。声を発する事は無くても口づけは出来る。

私は波打ち際に歩いていく。
「お姉ちゃん!!」
「大丈夫。」
後ろからのつかさの心配そうな声に振り向き、笑顔で返す。

--私は死なないわよ。

こなたは故郷に着けただろうか。それとも、お母さんに会ってるだろうか。


ねえ、こなた?故郷には行けた?
ねえ、こなた?皆、あんなにあんたの為に泣いて呉れるのよ?偶には帰って来なさいよ?
ねえ、こなた?知ってた?私、こなたが好きだったんだよ?一昨年、此処に来た時から。


--ふと、水面に目を遣ると
--私の左隣にこなたが映ってる気がした

こなたの右手をギュッと握る。目を閉じるとこなたが笑いながら言う。

--かがみ、バイバイ。
--こなた。違うでしょ。それを言うなら…

こなた、またね。

249:名無しさん@ピンキー
07/09/22 02:48:40 1vSjAeye
妙なミスしてすみません。


お目汚し失礼しました。


「こな☆フェチ」楽しみにしてます。笑えるSS書ける人は個人的に凄く尊敬してます。
しかも、萌える!!

神です。

では、失礼しました。

250:名無しさん@ピンキー
07/09/22 03:28:01 qxAImIHZ
>>249
GJ!。・゚・(ノД`)・゚・。

綺麗な話ですね。

251:名無しさん@ピンキー
07/09/22 04:22:24 /KKEZW2n
>>218で爆笑して>>239のデレモードあきら様に萌えて
>>249で泣かせていただきました。

252:名無しさん@ピンキー
07/09/22 04:26:01 6FaUj2/c
(´;ω;`)ウッ…

253:名無しさん@ピンキー
07/09/22 04:47:46 cjhLiqUd
ええもんみせてもらったで

254:名無しさん@ピンキー
07/09/22 06:23:37 1vSjAeye
-----SEA & SHE  A.S.+-----

こなちゃんが死んだ。

私がその報せを聞いたのは、家に着いてすぐのことだった。
その日はお姉ちゃんとこなちゃんが旅行から帰ってくる予定の日だった。
こんなことは聞きたくなかった。ゆきちゃんも合わせて四人で新しい学校のこととか、旅行の話とか聞くつもりだった。

ふと、お姉ちゃんがこなちゃんと海に行かなかったらって思っちゃった。
そんなこと思ってもこなちゃんは帰って来ないのに。お姉ちゃんが一番辛い筈なのに。

こなちゃんはもういない。
そのことは、私に不思議な気持ちを残した。
「寂しい」という言葉が私の知っている中では一番その気持ちに近いと思う。
卒業式の日とかその後とか。
お姉ちゃんとこなちゃんがどんどん仲良くなっていった時とか。
そんな時と同じ感じ。


お姉ちゃんは通夜の時、泣いて無かった。
それを見たとき、多分、初めてお姉ちゃんを本気で憎んだ。
でも、お葬式の朝にこなちゃんの横で泣きながら、
こなちゃんの名前を呼びながら寝ているお姉ちゃんを見たとき、今度はそんな私が嫌になった。

お葬式の時、私はゆきちゃんに抱き着いて泣いた。
抱き返して呉れたけど、ゆきちゃんも泣いてたと思う。
黒井先生やお母さんが声を掛けて呉れた。それで少しだけ気持ちが癒された。


こなちゃんが煙になっていく。出来るだけ高く上がって欲しい。
それで、偶に雨と一緒に帰って来てくれたら嬉しい。
こなちゃんは雨が好きだって言ってたから、きっと、帰って来てくれる筈だ。

それから一週間。お姉ちゃんはおかしかった。普通だったんだ。
普通だからおかしいっていうのは、変だと思う。でも、お姉ちゃんの気持ちを思ったら、普通なのはやっぱり、変。
だから、私は皆に連絡をとって、海にお姉ちゃんを連れていく事にした。

海でお姉ちゃんは思いっきり泣いた。私に縋り付いて。こんな風に泣くお姉ちゃんは初めて見る。
太った時にもお姉ちゃんは泣いてたけど、何か涙の質みたいなものが違う気がした。
私も皆も、お姉ちゃんからもらい泣き。

お姉ちゃんが泣き止んで、波打ち際に歩いていく。
その時、私はお姉ちゃんまでいなくなるんじゃないかって思った。それは私の思い違いだった。
だって、お姉ちゃんは「大丈夫」って言ったんだから。


波打ち際まで行くとお姉ちゃんは足元が濡れるのも気にせずに、ずっと立っていた。
ふと、お姉ちゃんの隣にこなちゃんが立ってる気がした。目を擦るといなくなってたから、多分、私の気の所為。



私は、私たちはこなちゃんのいない世界で、こなちゃんが決して知ることの無かった世界で生きていく。
そのうち、こなちゃんとのことは想い出になるんだろう。
それでも、生きていくことがこなちゃんの為にもなると信じて。


私はこの世界で生きていく。

255:名無しさん@ピンキー
07/09/22 06:29:35 1vSjAeye
GJ下さった方に感謝しつつ、一緒に書いたおまけを付けておきます。


いきなりの投下で申し訳ありませんでした。
いまさらですが、つかさ視点です。やはり、死人注意。



それでは、度々の失礼をお詫びしつつ、失礼します。

256:名無しさん@ピンキー
07/09/22 06:42:26 cjhLiqUd
>>255
早朝GJ!
泣かせていただきました

257:名無しさん@ピンキー
07/09/22 07:30:07 YjiwtLNp
溺死体って酷い有様で、間近ってもタッチみたいな台詞は出てこない是

258:名無しさん@ピンキー
07/09/22 07:47:39 UgxrVe2w
復活させるにはサイボーグ手術しかないな。
ほか3人にも同じ運命を担ってもらう。
お願いします鯨井長官……

「スペード・こなた!」
「ダイヤ・かがみ!」
「ハート・つかさ!」
「クローバー・みゆき!」

「「「「我ら!陵桜電撃隊!!」」」」

259:名無しさん@ピンキー
07/09/22 07:52:31 98R5rChU
二次元人の遺体は綺麗なままなんだぜ
>>258
ちょwwww台なしだwwww

260:名無しさん@ピンキー
07/09/22 08:14:53 nFgLy0vJ
>>258
その発想はなかった、てかその場合ビッグワンは誰だよw

261::名無しさん@ピンキー
07/09/22 11:17:20 IFiWkBfF
>>258
それは前にもやったよ!

262:名無しさん@ピンキー
07/09/22 11:28:27 7G3sbX+4
「ドラゴンボールを七つ揃えし者よ。どんな願いもひとつだけかなえてやろう。」
かがみん「泉こなたを生き返らせてください!」
「よかろう。・・・・・・・・・
よし。その者は生き返ったぞ。今は自宅にいるはずだ。ではさらばだっ!!!」


つかさ「お姉ちゃん・・・・やったね!!!!」
かがみ「ええ・・・・・20年かかって探したかいがあったわ・・・しかし本当にドラゴンボールって存在するのね・・」
つかさ「あっおねえちゃん!私たち今38歳でしょ・・・・でもこなちゃんは死人だったから18歳のままだよ??多分」
かがみ「あ・・・ま、でもいいじゃない!娘みたいでさ。」
つかさ「そだね~」
かがつか「あははははははは!!!」




みたいな展開もおもしれえかも

263:名無しさん@ピンキー
07/09/22 11:29:32 VG7sGe3j
かがみのくしゃみを聞くと、チビこなたに変形してしまうバグを持った素敵なアンドロイドに……!

いや、同じ蒼髪長髪だからつい……な、キサマ何処から入っt

264:14-319
07/09/22 13:54:25 0oeSEOef
どうもこんにちは
こなたとひよりの作戦 2の続きです
続きと言ってもおまけ的なものです

2レスしか使いません

それにしても良作品多すぎて嫉妬…

265:名無しさん@ピンキー
07/09/22 13:54:48 fv5gTcnv
さっき本屋に行ったら幼稚園生ぐらいの女の子がおしり噛り虫を大声で歌ってた…
日本は平和だな~

266:こなたとひよりの作戦 3
07/09/22 13:56:05 0oeSEOef
「つかさ、先に戻りなさい」
「なんで?一緒に戻ろ?」
「この保健室に入った時誰かに何かやられたでしょ?
 もしかしたらまだ誰か隠れてるかもしれないから…」
 やばいッス…かがみ先輩は本気で私たちを探す気ッス…
「うん、お姉ちゃん気をつけてね」
 それでも泉先輩なら…泉先輩ならなんとかしてくれるッス…
「先輩、何か策は…?かがみ先輩は隅々まで探してくるッスよね…」
 とにかく近くにいても聞こえないような声で先輩に話しかけた
「う~ん…でもかがみは怒るだろうけど多分叩いたりしてこないからきっと大丈夫。うん、大丈夫」
 かがみ先輩が入り口あたりから探し始めてる…見つけられるのも時間の問題…
 いま隠れている場所はかがみ先輩たちが絡み合っていたベットを見るのに十分な場所だった
 それに隠れ場所にもよかった
 でもちょうどいい机の裏に隠れてるだけッスが…
 だけど向こうからは影になってこっちは見えにくいはずだったから気づいてるはずがないッス
 「その前にチャイムが鳴ってくれる事を祈るしかないッスね…後5分ぐらい…?」
 こんな時ならいつも心配ごむよう~と言いながら話してくれるのに
 話してくれないと言う事は先輩にもいい策が見つからないんッスね…
「ん~…どこに隠れてるのよ…さっさと出てきなさいよ…」
 出て来いと言われて出てくる人がいたらそれはそれで面白いッスね
 かがみ先輩は見つけられなくて困っている様子だった
 あきらめたのか保健室のドアを開ける音が聞こえた
 それを見計らったかのように先輩は隠れている所から体を出したッス

267:こなたとひよりの作戦 3
07/09/22 13:57:21 0oeSEOef
「ふぅ~…つかれたぁ…」
「え?こなた?」
 私も出ようと思ったらかがみ先輩の声が聞こえたので出るのをやめた
「あれ?かがみまだ出て行ってなかったの…」
「まだって、あんたいつからそこにいたのよ…。もしかして…」
「う~…今さっきからかな……それに誤解だから…」
「誤解って…何よ?あんた私たちになんかしたのね?」
「あぁ…しまった…」
「正直に言いなさい、なにしたのよ?」
「い…いやぁ…私はただ見てるだけだから…」
「見てるだけって…見たのね?あれを見たのね…?」
 先輩…ドンマイッス…
「なんでもないよ…こっちの話だから」
「なんでもないわけないじゃない!私にも関係ある話よ!」
「ん~…かがみ、学校のみんなにたまにしてるっていいふらしちゃおうかなぁ…」
「くっ…それだけはやめて…」
 あえてあの事は口にださずに
 圧倒的に不利だった先輩が脅しを入れただけでかがみ先輩との立場が逆転してしまったッス…
 恐るべし…こんな事思いつくのは…先輩しかいないッス…
 しかしよかったッス…
「もういいわ…帰る…」
「じゃーねー」
「ひよりん、もう大丈夫」
 先輩の言葉で私も外へ出た
「ふぅ…先輩、流石ッスね…私の方もドキドキだったッス…」
「私もね、やばいなと思ったときにさっきの策が思いついたんだ」
「なんとかピンチは抜けられたッスね」
「だねぇ~」
「そろそろチャイムが鳴るようなので私はこれで…」
「じゃ、ひよりんまたねー」


終わり?

268:名無しさん@ピンキー
07/09/22 13:59:52 0oeSEOef
まぁ、これで終わり?です
ありがとうございました

269:名無しさん@ピンキー
07/09/22 14:31:22 7G3sbX+4
かがみよええwwwwこなた黒いwwGJ!

270:アリアン
07/09/22 16:42:51 Yu6QLzrO
>>51
遅れてしまいすいません
教えていただきありがとうございます
 
っていうかスレの流れが速い&神作品が多すぎる
部活の合宿で2~3日見なかっただけでもこんなに…

271:名無しさん@ピンキー
07/09/22 17:40:07 Zn7X6I/X
剥げ同
ここ3日ほどの間にうpしてくれた方々、神作品過ぎてもうなんと言って良いやら
分からないですが本当に素晴らしいものをどうもありがとうございました

これでもう何も思い残す事はない・・・

272:名無しさん@ピンキー
07/09/22 17:54:20 cjhLiqUd
らき☆すたエロパロ板は……永遠です

273:名無しさん@ピンキー
07/09/22 18:15:59 L925fm3n
>>271
今死んだら、これからもっと熟成された良作神作が読めなくなるんだぜ

274:名無しさん@ピンキー
07/09/22 18:21:00 kgIiN00s
>>273 いい事言い過ぎだろ…常考

275:名無しさん@ピンキー
07/09/22 18:40:11 I96+yCsW
>>271
骨は拾ってやるんだぜ

276:名無しさん@ピンキー
07/09/22 18:41:44 dHEKmwDc
5分かがみん

277:名無しさん@ピンキー
07/09/22 18:44:54 y69ZcY4s
なんだかアニメ終了したら、SSのレベルが更に上がったね。
末恐ろしいっすねこのスレは……

278:名無しさん@ピンキー
07/09/22 18:55:35 lMrkZW/m
終わったからこそ妄想が広がるってわけね

279:名無しさん@ピンキー
07/09/22 18:58:00 +oByUHCM
>>270

ここの流れの速さは異常
明日は朝からイベントに出かけて、そのまま中国へ出張し、金曜の夜まで帰れません。
中国は国外へのインターネット接続が制限されているというし、帰って来た頃にはどうなってるか……

機内でこのスレが読めれば、退屈なんて感じる暇もないんだがなあ。

280:名無しさん@ピンキー
07/09/22 18:58:29 0oeSEOef
次スレに移行してそうだなw

281:名無しさん@ピンキー
07/09/22 19:37:42 UBEjCiyt
多分、次スレにいってると思うよw

282:名無しさん@ピンキー
07/09/22 20:05:04 dHEKmwDc
>>279
ドンマイwwwwww俺も今夜から東京へ3日間の旅なんだぜ・・・

283:名無しさん@ピンキー
07/09/22 21:36:51 7VDd0S/D
>>279
作品以外の、収録されてないレスも見たいっていうときはsnapshotとっとくから
もし必要ならそっちも見てくれ

URLリンク(p2.chbox.jp)

284:ぶーわ
07/09/22 22:06:11 cjhLiqUd
人として袖が触れている>>14-20の続き投下します。

注意!
・諸事情によりみさおが男です。男化が駄目な人はスルーを。

断り文ってこんなのでいいのかな?
↓8レス拝借します。

285:人として袖が触れている-8.愛しきを、望む-(1/8)
07/09/22 22:07:30 cjhLiqUd
 のんびりと歩く体が、これほど恨めしいことはなかった。
 あまり文を盗まれた事には気にしてないらしく、まるで時間つぶしのように邸の中を練り歩く。
 ……それにしても、居ない。
 雑色の身で、何処まで逃げたんだみさおのヤツ!
 というか邸の中にはもう居ない? いやでもさっき車宿にも行ったけどまだ牛車はあったし。
 さすがに置いて帰ることはないだろうけど……適当だからなぁ、あいつ。
「あれ、お姉ちゃんどうしたの?」
 とうとう行くところもなくなり、こなたの部屋にまでやってくる。
 習字の稽古中らしく、つかさが迎えてくれた。
「えっと、あの雑色の人来てない?」
「雑色……ああ、みさおさん?」
「んー、確かそんな名前だったっけ」
 覚えてねーのかよ!
 酷すぎるだろ! 常考!
「荷物持ったままどっか行っちゃったのよね、単ぐらいしか入ってないんだけど」
「さっき丁度来たよ。筆と紙借りたいって」
 筆と紙?
 何に使うのよ、そんなの。
「それ持って、どっか行っちゃった」
 どっかて!
 くぅ、あいつの適当ぶりが伝染してやがる。
「そう……ありがと、こなたのほうはどう?」
 つかさごしに部屋の中を覗くと、稽古に励むこなたの姿もあった。
 余程集中してるのか、こちらには気がついてない様子。
 ……そんなにお昼寝したいのか、こいつ。
「あははっ、凄いよ。もう終わりそう……いつもこんなだといいんだけどね」
 笑いながらも、はぁ……と最後にため息。
 そういやいつも稽古の時は逃げられるんだっけ。
 教え方が悪い、とか言ってたのは内緒にしとこう。
「終わりーっ!」
 と、賑やかな声が耳を劈く。
 その声の主がこちらに気がつき、突貫してくる。
「かがみーっ、お昼寝しよーっ!」
「はいはい、じゃあ部屋に行きましょ……つかさはどうする?」
「ごめん、私まだ今日は仕事あるんだ」
 今日は私は帰ってきたばかりなので、一応休み。
 こなたは……年中休みみたいなものか。
 ああ、駄目だ。
 これでもう私の体はてこでも動かないだろう。
 何せこなたと二人でお昼寝なんだから。
 夜を待つしか出来ないこの体が……ただ、憎い。

286:人として袖が触れている-8.愛しきを、望む-(2/8)
07/09/22 22:09:00 cjhLiqUd
「これこなた、ちょっと待ちなさい」
「?」
 だが部屋に向かおうとした私の足が止まる。
「げっ、父さま」
 私を……正確にはこなたを呼び止めたのは、大臣様。
 つまり、おじさん。
 そしてあからさまに、表情を歪めるこなた。
 そうだった、こっちの世界のこの親子は……あまり上手くいってないんだった。
 その大臣様から隠れるように、私の後ろに隠れるこなた。
「はぁ……ほら、文が来ていたよ。目を通しておいてくれ」
 ため息とともに文の束を取り出す。
 どうやらまた、恋文らしい。
 こなたじゃ受け取ってくれないと分かっているからだろう、こなたじゃなく私に手渡す。
「かがみもよく戻ってきたね、具合は大丈夫かい? 熱が出たそうじゃないか」
「あっ、いえ。もう平気です……」
「まぁ、体を壊さないよう気をつけなさい」
 と、大臣様も自分の部屋にまた廊下を歩いていく。
「かがみ熱が出たの? 大丈夫っ?」
「うん、もう熱もないし……平気よ」
 まぁ熱なんて出てなかったわけだけど。
 峰岸が勝手についた嘘だしね。
 気絶してたのは本当だけど。
 まさか私本人も、春宮と帝の邸に侵入してたとは夢にも思うまい。
 春宮……みさおと。
 ……。
 私は、どっちが心配なんだろう。
 私に届いた文か、それを持って逃げたみさおか。
 早く夜になればいいと、こんなに願った日はなかった。

287:人として袖が触れている-8.愛しきを、望む-(3/8)
07/09/22 22:10:41 cjhLiqUd



 こなたとお昼寝をして、夕餉を食べて……。
 いつもならこの後に食事の片付けや掃除などがあるのだが、今日は免除。
 あとは空が暗くなり月が出るのを待つだけ……なのだが。
「そーいえばさ、ゆーちゃんの所から文来てた」
 私の部屋に、こなたの声が劈く。
 そうよね……仕事がなくても、この子のお守りなのは変わらないのか。
 なんか今日はずっと近くにいるし。
 夕餉の後も、ずっとよ? いつもなら部屋に引きこもってるくせに。
 ゆーちゃん……ああ、ゆたかちゃんか。
 こなたの従妹だからえっと……おじさんの妹の娘、でいいのかな。
「それで、なんだって?」
 文に目を通していくこなた。
 どうやら大臣様に貰った文の中に見つけたらしい。
 でもあまり……表情は浮かばれない。
「ゆい姉さんからみたいだけど……最近あんまり、ゆーちゃんの具合良くないんだって」
 声が沈む。
 そういえば、私の知ってるほうのゆたかちゃんも体が弱かった気がする。
 こんなまだ未知の病気もあるような時代じゃあ、死活問題だよなぁ。
「だから遊びに来て、元気付けてやってくれって」
「ふぅん、いいんじゃない? そんな遠くなかったはずでしょ?」
「んー、すぐそこ。明日行ってみよっかなっ」
 明日て。
 思ったらすぐ行動するところは、そのままだよなこいつ。
「そしたら早く寝ないとね、もう暗くなっ……て」
「?」
 私の言葉が止まる。
 それにこなたも首を傾げる。
 そのこなたを……窓から漏れた淡い月光が照らしていた。
 そう、今代わったんだ……『私』に。
「どったの? かがみ」
「え、えと。うん、早く寝ないと……駄目よ」
 ようやくだ、ずっと待ってた。
 ええと、どうしよう……そう、みさお! みさおを探さなきゃ!
 最後に車宿を見たのが夕餉前、まだ内大臣家の牛車はあったはず。
 そうだ、もう一度見に行ってみよう。
 牛車があればまだ居る可能性も……!

288:人として袖が触れている-8.愛しきを、望む-(4/8)
07/09/22 22:12:10 cjhLiqUd
「んがっ!」
 立ち上がり、外に出ようとしたときだった。
 首が思いっきり後ろに持っていかれる。
 そのまままた尻餅をつく。
「な、こなた……?」
「駄目だよかがみっ、熱出たんだから今日はもう安静にしてなきゃ」
 見ると後ろでこなたが私の髪を掴んでいた。
「で、でもちょっと……外に用があって」
「駄目ったら駄目っ!」
 不機嫌、というよりは怒っているのが伝わってくる。
 こなたの両手に髪を掴まれ、立ち上がることも許してくれない。
 URLリンク(bbs.freedeai.com)
 もしかしてずっと私の近くに居たのは、安静にしてるよう見張ってたのか。
 うう、そんな気を回すヤツだったっけこなたって。
 私は今すぐにでも駆けて行きたいのにっ。
 ああ、仕方ない。
 こうなったら……またやるか。
「あ……あいたたたたっ!」
「!」
 うずくまり、腹痛のまね。
 やばい、前より上手いかも。
 こんなんばっかり上手くなってどうする!
「ど、どったのかがみっ! 大丈夫っ!?」
 こなたが慌てて私の髪から手を離し、駆け寄ってくる。
「ちょ、ちょっと……駄目かも」
「え、ど、どうしよどうしよっ!」
 軽くパニックになるこなた。
 うう、後ろめたいが、仕方ない。
「だ、大丈夫よ。誰か……そう、つかさ、呼んできてくれる?」
「う……うんっ!」
 自分が役に立てることが見つかり、そのまま部屋を走って出て行くこなた。
 つかさは確か今日はまだ仕事があると言っていた。
 居るなら寝殿、ここからは行って戻っても五分はかかる!
 でも五分で帰ってこれる? 愚問よ、やるしかない!
 そのまま、私も部屋を抜け出した。

289:人として袖が触れている-8.愛しきを、望む-(5/8)
07/09/22 22:14:46 cjhLiqUd



 車宿に着くと、目立つ牛車が目に入った。
 唐庇車(からひさしのくるま:屋根が唐破風造のような形状の最高級の牛車)なんてものが、この邸にあるはずがない。
 私が朝乗ってきた、内大臣家のものだ。
 この月夜にそれが目立つのは……灯火の所為。
 中から漏れる淡い光は、篝火の乱暴な光とは別物。
 蝋燭の、静かに揺れる炎の揺らぎ。
 誰か……中に、居るんだ。
 誰か? 一人しか居ない、こんな所に居るのは。
「みさお……居るの?」
「ぬおぉっ!」
 外から声をかけると、大きな音と共に声が漏れた。
 相変わらず、分かりやすい……。
「い、居ないぜー?」
 ……返事をしてどーする。
 と、私の心の声が届いたのか、気まずい表情でみさおが屋形から簾を開けて現れた。
 そして私の前まで降りてくる。
 う……どうしよ、どんな顔していいか分かんない。
「よ、よぅ。あの……これ、さ」
「?」
 適当に挨拶した後に、私の前に何かを差し出すみさお。
 見覚えのあるそれは……文だ。
 そうあの、三枚目の大学ノート。
「悪い、えと……恋文かなんかと、勘違いしちゃってさ」
 どうやら中を見たらしい。
 あの一辺倒の意味の分からない文がさすがに恋文だとは思わなかったらしい。
 字もこの時代のものとは少し違う(旧仮名を使うのは女性のみ)し、読むのすら難しいか。
「あ、うん……勘違いじゃ、仕方ないわよ」
 とその文を受け取る。
 勘違い?
 じゃあ、恋文だったら……どうしたんだろ。
 だ、駄目だ。顔がやばい。目玉焼きぐらい焼けそう。
「……」
「……」
 沈黙が続く。
 どっちも顔が真っ赤。
 どうしよう……言葉が、続かない。
「あの、さ」
「う、うんっ?」
 突然出たみさおの声に大げさに反応する自分が、恥ずかしい。
「こ……これ!」
 すると何かを差し出す。
 暗闇の中でそれが月光に淡く照らされた。
 ……文、だ。
 さっきの大学ノートの入ってるそれとは違う、剥き出しで折りたたまれた文。
 そうだ、つかさが言ってたじゃないか。
 筆と紙を持っていったって。
 じゃあそれでずっと……文を書いてたの? こんな夜まで?
 ……私のため、に?

290:人として袖が触れている-8.愛しきを、望む-(6/8)
07/09/22 22:17:06 cjhLiqUd
「受け取って……くれないかな?」
 その中にはきっと、私の知ってる下手な字が広がっているのだろうか。
 情緒とか、そんなのとはかけ離れた一辺倒な文が。
 でもそれは……私だけに書かれたもの。
 これはそう、告白だ。
 ……。
 私はまだ、躊躇している。
 私がみさおに惹かれ始めてるのは確かだ。
 でもそれは好意を寄せられていると思うと、どうにも意識してしまうだけのこと。
 好きというにはまだまだ、淡い感情。
 だけど……いい、よね?
 この手紙を受け取るぐらいならいいよね?。
 それぐらいのワガママぐらい……許してくれるよね?。
 そう、自分に言い訳をして私は手を伸ばそうとする。
 でも―その時だった。
 世界が、歪んだ。
「一目惚れ、って……やつだったのかも」
「え……」
 伸ばそうした手が止まる。
 みさおの口から漏れたその一言が私の脳を弛緩していくのが分かる。
「初めて会った時からずっと……勝手に目で追ってた。ちびっ子の面倒見てるときも、給仕してる時も」
 脳が痺れだし、手足が麻痺していく。
 待って。
 待って……。
 それって、じゃあそれって……!
「ははっ、耳引っ張られて叱られたのなんか、初めてだったし」
 いつもの笑顔が、眩しい。
 何で……そんな顔して笑うの?
 何で、何で?
 自分が何を言ってるのか、分かってる?
 だって、それ……『私じゃない』よ?
 ……。
 そうだ。
 みさおは私に告白してるんじゃない。
 この世界の、この体の私に……してる。
 ……だって、そうじゃない。
 私はいわば、上澄み。
 この世界の体に宿る、ありえるはずのない存在。
 誰も、私に気がつくことない。
 私は私であって……私でないのだから。


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