【ひぐらし】07th総合【うみねこ】at EROPARO
【ひぐらし】07th総合【うみねこ】 - 暇つぶし2ch678:トラップバスター ◆CoudB9M4c2
07/10/26 11:30:52 wjRfaFDd

 送ろうかという富竹さん達の誘いを丁重に断り、俺達は小屋の前まで戻ってきた。捨てたリュックを取りに戻る必要があったし、今は落ち着く時間が必要だった。
 小屋の扉を開けると、埃っぽい臭い。元々は営林署の機材置き場だったというこの小屋は、今現在使われていないため沙都子の別荘のようになっていた。
 備え付けの毛布を敷き、並んで座る。見渡すと、四畳半ほどある室内に、トラップに必要な機材や備蓄用のお菓子等が置かれている。
 それ以外は証明用だろうか、古びたカンテラが棚に座っていた。
 「大丈夫か、沙都子。」
 富竹さん達と別れてから思うことがあったのか、沙都子はあまり喋らなかった。もしかして痛みがぶり返したのかと心配になる。
 「私は大丈夫ですわ。それよりも。」
 沙都子は俺の手首を見た。爪で抉られた傷が、生々しく残っている。
 「あ、ああ。これか。んなもん、唾つけときゃすぐ治るよ。それよりも、俺は・・・。」
 「唾を付ければ治るんですの・・・?」
 沙都子の膝の事を言おうとしたのだが、俺の言葉を遮って沙都子が俺の手を取る。顔が間近に迫って、心音が高鳴った。
 「って、おわっ、沙都子ッ!?」
 手首にわずかな刺激と、そして湿り気を帯びた粘着感があった。沙都子が俺の傷口に唇をつけ、舌を這わせたのだった。
 ちろちろと、赤く染まった傷口に桜色をした沙都子の唇が重なり、舌がそれを優しく舐める。
 手首に対するキス。一つ一つ丹念に舐め取る沙都子の唇にはとても色気があって、俺はしばらく放心していた。
 「ん・・・。私のせいで、こめんなさい、圭一さん・・・。」
 贖罪の言葉を告げながらの口付け。ぞわぞわと背中から背徳感が込み上げてくる。
 「気にするなよ。俺だって沙都子に、怪我、させてる・・・。」
 俺は沙都子に膝を立てさせた。すりむいた膝小僧は鷹野さんに消毒してもらっているが、包帯も絆創膏もしていないためか、また赤く滲んでいた。
 その膝に、沙都子がしたように口付ける。やはり刺激があるのか、沙都子がわずかに声を漏らす。
 普段は嫌悪感しか覚えない血の味だが、沙都子のものだと思えば甘さすら感じる。ほんの少し吸血鬼の気分が理解できる気がした。
 薄暗い小屋の中で傷口を舐めあう俺達。それは体だけじゃくて、心の傷を舐めあうということでもあった。
 「沙都子。もう、死ぬなんて言うなよな。」
 傷口を舐めながら、沙都子に囁く。
 「さっきも言ったけど、お前がいなくなること以上の不幸は俺にないんだからよ・・・。」
 「・・・私にとっても、圭一さんがいなくなること以上の不幸はありませんでしてよ。」
 「ははっ、じゃあお互いいなくならなきゃ問題ないってことだ。」
 傷口から唇を離して、沙都子を見つめる。沙都子はまだ手首へのキスを続けていたが、俺の視線に気づいてキスを止め、目を伏せた。
 「でも、私は親殺しの犯罪者で、雛見沢症候群の患者で、とんでもない人間なのですわ、こんな人間-」
 「馬鹿っ!」
 沙都子の自己嫌悪をこれ以上聞きたくなくて、俺は沙都子を抱きしめた。思ったよりも小さな、それでいて柔らかな体が密着する。
 「あ・・・。」
 電撃に遭ったかのように、沙都子の体が震えた。拒否ではなく、嬉しさで、自分を受け止めてくれる人を見つけた喜びによって。
 「お前がどんな人間でも、俺はお前の傍にいる。お前が泣いていても、俺がすぐ笑わせてみせる。駄目なんだ。俺はお前が笑っていないと駄目なんだ。」
 「圭一さん。私、生きていてもいいんですの?私笑っていてもいいんですの?」
 「ああ、どんな奴がお前を罵ろうとも、お前を不幸にしようとも、俺だけは傍にいるぜ。だから沙都子、俺だけのためでもいいから、生きると言ってくれないか。」
 「圭一さん、圭一さんッ!!私、生きます。お義父様やお母様、にーにーに謝りながらでも生き続けてやりますわっ!う、うぅ・・・うわああぁぁぁぁぁん!!」
 堰を切ったかのように、沙都子はこれまで我慢していた涙を流した。こんな小さな体でとても重たい十字架を背負っていたんだ。我慢した。よく我慢したんだよな、沙都子。
 俺は泣くだけ泣いた沙都子の涙を拭い。思い切りその頭を撫でてやった。
 その、撫でられて微笑む沙都子の顔があまりにも可愛いかったから、何の予告もなしに、俺は沙都子の唇にキスをしてしまったんだ・・・。


 
 

679:トラップバスター ◆CoudB9M4c2
07/10/26 11:31:36 wjRfaFDd
 
 ファースト・キスがこんな形で奪われるとは思ってもいなかった。もっと、こう、優しく。お互いの了解を得て行うものだと思っていた。
 萎んだゴムのように圭一さんの唇は私の唇に絡みつき、不器用に動く。全然ロマンチックじゃない、無骨そのもののキス。
 でも、嫌じゃない。シチュエーションに違いこそあれ、相手は私の理想とする人だったのだから。
 
 良かった。相手が圭一さんで。そして、圭一さんが私の罪を全て知っても私を受け入れる人で良かった。
 鷹野さんが語ってくれた罪に対する償いの姿勢。許されるために償うのではなく、償うという覚悟を貫いて生きるということ。
 本当に辛い、苦難の道。きっと私の人生が終わるまで続く終わりの見えない旅。
 でも、その旅を支えてくれる人がいる。一緒に十字架を支えてくれる人がいる。それは罪深い私に起こった奇跡。
 私はこれからも周りの人を不幸にする運命なのかもしれない。だが、圭一さんが傍に居れば、その運命すら打ち破って見せてくれる気がする。
 
 「圭一さん。も、もう少しだけ下ですわ・・・。」
 日が傾きかけてきた頃、私は一糸纏わぬ姿で圭一さんを受け入れようとしていた。
 背中には乱雑に脱ぎ捨てられた私と圭一さんの服と下着があり、目の前には分身に手を当てて私自身に沈み込もうとする圭一さんの姿がある。
 「こ、ここか・・・。」
 何度目かの挿入に失敗し、圭一さんは焦りの色を隠せないようだった。朱色に染まった太い圭一さんの分身が、何も生えていない私の恥丘を滑っていた。
 「大丈夫ですわ、こうすれば・・・。」
 自分でも驚くほど淫らに、男性を受け入れる部分に指を当てて広げる。何も隠すものがない私の女性自身が圭一さんに晒されていると思うと、形容しきれない快感が私の中に込み上げてくる。
 『時には情婦のように』という歌があるが、私は圭一さんのための娼婦になることに、何の抵抗も無かった。
 「いくぞ、沙都子・・・。」
 痛みと共に、圭一さんが侵入してくる感触があった。ほんの少し、先端が埋没しただけで全身を引き裂かれるような衝撃がある。
 「だ、大丈夫か。沙都子!?」
 「く、思ったよりは痛くございませんわね・・・。もっと、奧によろしいですわよ・・・。」
 嘘だ。母がこんなものを好んでいたとは信じられないくらいに痛い。
 圭一さんが私の奥底に入り込むため腰を進めるが、その度に激痛が走る。見ると私と圭一さんが繋がっている部分からは、うっすらと血が滲んでいた。
 「おい、我慢するなよ。痛いんだろう!?」
 「だ、大丈夫ですわ。この程度の痛みなんて、痛みなんて・・・。」
 歯を食いしばりながら答える。圭一さんのためなら自分の全てを捧げる覚悟はとっくに出来ていた。圭一さんが望むなら、命だって差し出しても構わないんだから・・・ッ!
 だが圭一さんは、私の膣内からゆっくりと分身を引き抜いた。粘液と血液の混じったものが、夕日を受けて輝く糸を引く。
 「け、圭一さん・・・。」
 私では、幼い私の体では圭一さんを満足させることが出来なかったのだろうか?
 落胆に私の顔が曇る。そんな私の頭に、圭一さんの右手が伸びた。
 「沙都子、俺も初めてだからよく分かんないけど、こういうのってお互いが気持ち良くならないと駄目だと思うんだ。」
 いつものように、温かい手の平が私の頭を優しく撫でる。それだけで、私は全身が悦びで満たされていくのを感じた。
 圭一さんは、母を抱いていた男達とは違った。あの連中ならば、欲望のためなら相手の事も考えず、ただ腰を振り続けただろう。
 しかし、圭一さんは快楽を目前にしても私のことを気に掛けて、その欲望を抑えた。
 男の欲望を嫌と言うほど知らされた私だから、その決断にどれだけの重さがあったのかが分かる。
 思春期の男子というものについては雑誌くらいでしか知らないが、女の子の事が欲しくて欲しくて、たまらなくなるらしい。
 そんな時に、目の前に自分から求めてくる女の子が居る。それは空腹時にご馳走を出されたようなものだ。
 しかもそれは初めての体験。誰もが夢見る大人の世界への甘く、甘美な扉だ。
 だが、後少し進めば得られる快感を前にして、圭一さんは行為の中止を選んだ。自分の欲望よりも、相手の身を案じる道を選んでくれたのだ。
 本当に、圭一さんの心遣いが嬉しい。でも、私だって相手に悦んでもらいたいんだ・・・。
 
 
 

680:トラップバスター ◆CoudB9M4c2
07/10/26 11:32:17 wjRfaFDd

 「こういうのって、お互いが気持ち良くならないと駄目だと思うんだ。」
 苦痛に耐える沙都子の顔を見ているのに、これ以上耐えられなかった。
 俺は突き進みたい欲望を必死に押さえ、分身を引き抜くと沙都子の頭を優しく撫でた。
 そりゃぁ、俺だって沙都子の全てを貪りたい。でも、沙都子の小さな体では、俺の全てを受け入れることは無理なようだった。
 隠された部分に出来た肉の筋に先端を入れるだけで、万力に挟まれたかのような圧力が分身に走る。それは俺自身に形容しがたい快感を与えてくれたが、同時に沙都子に苦痛を強いることであった。
 本当に子供のような甘い考えだとは思うが、セックスというものは、片方だけが気持ち良いだけでは駄目だと思うんだ。
 だが、頭はそう思っていても、いきり立った俺の分身は欲望を吐き出したいと自己主張をしている。
 家に帰ったら机の奧からビニ本を出す必要があるな・・・。
 「うわっ!」
 そんなことを考えていたら、俺のその部分が柔らかいもので包まれた感触があった。見ると、沙都子が両手で俺の分身を包み、まじまじと見ている。
 「さ、沙都子!?」
 「・・・圭一さんの、苦しそうですわね。」
 先端と、竿の部分にかかった指が俺の快感を刺激して、分身が大きく跳ねる。
 「あちらなら無理ですけど、ここでなら・・・。」
 どこで覚えたのだろうか、沙都子は分身を包み込むと、上下にしごき始めた。ぎこちなく、力も自分でするのとは違って弱い。
 しかし、そのもどかしさがかえって俺に快楽を与える。年端もいかぬ少女に奉仕させる背徳感。
 ああ、今ならイリーの『沙都子メイド化計画』が理解できる。あの、強気で生意気な沙都子が俺のために懸命になっているんだ・・・。
 「なあ、沙都子・・・。擦るのも良いけど、くわえてくれないか・・・?」
 だから、俺も調子に乗ってそれ以上の事を求めてしまう。下の口が駄目なら、上の口が欲しいと。
 「こう、ですの・・・?」
 小首を傾げながらも、沙都子が俺の先端をくわえ込む。快感が電撃のように走り、一気に射精感がこみ上げた。
 「くっ、沙都子。もっと」
 優しくと続けたかったのだが、沙都子には強くと聞こえたのだろうか。先端部分が下で転がされ、強く吸われた。
 「うおおぉぉッ!!」
 どくん、どくんと欲望が放たれる。それは一気に沙都子の口中を汚し、逆流してが口元から吹き出た。
 「けほ、けほっ!?な、何ですの、これ。おしっこ・・・?」
 液体の正体を知らぬ沙都子が、口元に付いた白濁のそれを舌で舐め取る。
 その姿がとても淫らに見えて、俺は再び擡げようとする分身を収めるのに必死になってしまった・・・。


 

681:トラップバスター ◆CoudB9M4c2
07/10/26 11:33:22 wjRfaFDd

 結ばれた私達が梨花との家に帰ってきたのは、日が落ちる直前の事だった。
 セックスという意味では失敗なのかもしれないが、私達は肉体的な結びつきよりも強く結ばれた気がしていて、幸せだった。
 あまりにも幸せ過ぎて、ここまでずっと両手を繋いでいた程だ。
「あっ、沙都子っ!探したのですよ!!」
 小屋の前では梨花が立っていた。圭一さんと一緒に居ることを冷やかされると思っていたが、血相を変えて走ってくる。
 「どこに行っていたのですか、鉄平が、鉄平が帰ってきたのですよ!!」
 梨花からもたらされたのは最悪の報せ、私を虐待していた叔父が、北条鉄平がこの雛見沢に戻ってくるという報せだった。
 またあの日々が戻ってくるのか、しかも今回は私を守り続けてくれていたにーにーが、居ない。
 私は膝から力を抜けるのを感じていた。鉄平の帰還はこの楽しい日々の終わりを意味する。梨花もその事を悟っているのだろう、沈鬱な表情を浮かべていた。
 「あ・・・。」
 膝がカクン、と曲がる。しかし、曲がった膝は土に付くこと無く、強い力で引き上げられた。
 「どうしたんだよ、沙都子。」
 私を引き上げてくれたのは圭一さんだった。
 そうだ、私には誰よりも心強いもうひとりのにーにーがいる。どんなことがあっても私の傍に居てくれる、誰よりも愛しい私の恋人がいる。
 覚えていないはずの記憶の中、圭一さんが見せてくれた運命への挑戦と打破。その光景がありありと浮かぶ。
 そうだ、私がトラップマスターならば、圭一さんはその罠を打ち破るトラップバスターなのだ。
 仕掛ける者と打ち破る者が一緒なら、怖いものなど何も無いではないか・・・。
 「をほほ、を~っほっほっほっほっ☆」
 私は笑った。北条鉄平!?それがどうした。
 お前よりも辛く、高い壁を乗り越えた私が、今更チンピラ風情に屈するわけがないだろう。
 「みぃ、沙都子。どうしたのですか?」
 心配そうな顔を浮かべて梨花が尋ねる。大丈夫だよ、梨花。私はもう負けないから。
 「梨花も心配性ですわね。あんなチンピラ、私のトラップでお茶の子さいさいですわ。を~っほっほっほっ~♪」
 こんなに愉快に高笑いしたのは久しぶりだった。今の私ならどんな運命にも、どんな罪の重さにも耐え切れることが出来ると思う。
 圭一さん、あなたが傍にいてくれるのならば、私は無敵だ。
 秋の月が夜空にかかろうとする中、戦いの始まりを告げる私の笑い声が、いつまでも高く響いていた。


 終わり




682:トラップバスター ◆CoudB9M4c2
07/10/26 11:43:27 wjRfaFDd
以上で投下終了です。

私なりの沙都子に対する「救い」を書いてみたのですが、本当に読みにくくて申し訳ありません。

罪の償いに対する考え方は、諸氏諸兄それぞれだと思います。鷹野に語らせた償いの方法も、誰もが納得できるものではないと思います。

それでも、ひぐらしの中で最も重い罪を背負っている沙都子を救う話は作れないかと、ない知恵を絞って考え付いたのがこの作品でした。

他の職人さんならばもっと良い形で纏められたかもしれませんね。

圭一と羽入の作品も、出来次第投下していきたいです。今回も乱文乱筆失礼しました。

683:名無しさん@ピンキー
07/10/26 12:42:46 MVo7DLws
現在486kb。
次スレ立てた。

 【ひぐらし】07th総合part13【うみねこ】
 スレリンク(eroparo板)


>>682
あとで読ませてもらうよ

684:名無しさん@ピンキー
07/10/26 13:22:55 F+wWFz8y
>>682
乙、面白かったよ。
他は文句ないできなんだがエロパートが薄くないかな。
ま、童貞処女じゃあんなもんなんだろうけど…。

あとパイナップルARMY噴いた

685:名無しさん@ピンキー
07/10/26 15:24:14 g/nhaWar
>>682
GJ! 圭一と沙都子が愛し合ってるってのが伝わってきて良かったよ。
たしかに>>684が言う通りエロは少なめだったけど、俺としては十分だと思う。
圭一×羽入にも期待してる。自分のペースで良いからがんばってくれ。


686:名無しさん@ピンキー
07/10/26 18:09:01 5zP1vdPs
エロは確かに少なめだけどエロに至る展開がすごく良かった!羽入のターンも超期待!

687:名無しさん@ピンキー
07/10/26 18:27:46 CZCz+kFJ
ゴーシって

パイナップルアーミーかよw

688:名無しさん@ピンキー
07/10/26 22:30:46 TYMxFtsK
>>682
圭一×沙都子成分を補充させてもらったよ。GJ!

>>俺は松○梅のCMに出てくる七曲警察署刑事課長のように
あー年代的に分からない人が多そうだなーwww
つか、懐かしすぎw


689:名無しさん@ピンキー
07/10/26 22:37:33 dEU8FkVv
>>647はゴムすればもっとよかった
ちゃぷちゃぷして遊ぶ梨花ちゃまが読みたい

690:名無しさん@ピンキー
07/10/26 23:34:34 wkE8h8C3
>>682
圭沙は報われないものが多いからこういう終わり方でホッとした。
保管庫の方には分割して入れておきました。
羽入にも期待してます。

691:名無しさん@ピンキー
07/10/26 23:40:49 gR+kTEG2
>>682GJ
エロよりもそれまでの展開が
素晴らしかった つり橋での二人の
セリフがいい

692:682 ◆CoudB9M4c2
07/10/27 09:40:32 jxsR8nWp
ご感想と激励ありがとうございます。

読み返すと、ご指摘のとおりエロ分を強化しないといけないと思いました。

自分は行為そのものよりも、それに至るまでの過程を重視する性質なので、次回は内容の充実に力を入れたいです。

あと、パイナップルARMYネタと裕次郎ネタを分かってくれる人がいて、驚きです。スルーされるだろうなと思っていたので嬉しかったです。

保管庫に更新して下さった方も、分割整理して頂きありがとうごさいます。

また、満足できる作品を投下することで、お礼に代えさせて頂くつもりです。

693:名無しさん@ピンキー
07/10/27 10:47:52 tSRXUqA2
松竹梅は俺的には渡哲也だったんだが
そういえば裕次郎もやってたっけな。
何にしても乙だぜ

694:名無しさん@ピンキー
07/10/28 13:35:41 oDgPLtxw
>>647です。

「梨花ちゃんのターン」完成したので投下する

俺は梨花ちゃん受けが好きなのかもしれない…

695:梨花ちゃんのターン
07/10/28 13:39:56 oDgPLtxw
 

 前回(梨花への求婚)のあらすじ

「求婚! 求婚!」
「断婚! 断婚!」
「えぇっ!? そんなぁ梨花ちゃんっ!」
「あ、男根の間違いだったわ」
「愛してるっ!」
「ああんっ」


『梨花ちゃんのターン』


「くぅっ……」
 ペニスを左手で撫で回す。濡れた私の性器で何度か擦っていたので、すべりはいい。早すぎず遅すぎず。
緩急、強弱を入れ替えながら、圭一がそのたびに全く違う快感に支配されるように。
 じれったいのか気持ちいいのかよく分からない声を上げる圭一。改めて、その裸を見つめた。
 当たり前といえば当たり前だけど、私より広い肩幅に無駄のない肉の付き方。どんな運動でも軽々とこな
せるのではないだろうか。色も健康的。そして……。
「……っ」
 こうやって触ってはいるけれど、実はまだ、ペニスを直に見ることができないでいた。大きさを触覚で
確認しながら、こんな大きいのが私の中に入ったのか、とじんじんする股を見る。いじられて、入れられて、
狂ったように喘いでいた自分を思い出して赤面した。
 圭一がそんな私に気づいて何か言おうとしたので、一際強くペニスを握った。
「いだっ!」
「あら、ごめんあそばせ」
「いや、それ沙都子だから……」
「私としている最中だっていうのに沙都子のことを考えるのね圭一は」
「梨花ちゃんのせいじゃん……つあっ、ごめんなさい俺が悪うござんした……」
 そう言ってまた苦悶の表情を浮かべて喘ぐ。
 その顔に、幼さはもうない。それはつまり、百年以上見続けた中学生の頃の圭一はもういないということ。
時間は確実に経過しているのだから、顔が大人びるのも当然だった。そんな圭一に私が託すのは、私の全て。
いや、もう託したといってもいい。ついさきほど、私の処女は捧げたのだから。
「……んぁ…んん…んむん……ん」
 今度は私が上になり唇を交し合う。経験してわかったことだが、下のほうがディープキスはきつい。おまけに
圭一があまりに激しすぎたし。喉に流れてくる唾液が絶え間なくて、何度しゃくりあげただろうか。首を伝って
胸にまで流れて、乳首が刺激されたせいで熱くもなった。
 眠たくなりそうなほど単調なリズムで粘膜を弾く音が響く。時々顔を放しては、まっすぐに見つめてくる瞳に
私が映っているのを確認する。
「ん…ふふ……あむ…んぅ」
 頭が真っ白になって、そのときの記憶すらうろ覚えになるくらいに激しいのもいいけれど、やっぱり私には、
こうして圭一のことだけを考えながら自分のペースで事を進めていくのが合っているのかもしれない。だから焦れる圭一には悪いと思う。
 頭でっかちな思考。百年続けたそれはこれからも変わらないだろう。
 そして、私にはない行動力。それを備えているのが圭一。きっと私が惹かれた理由の一つ。
「…ぷはっ…っ梨花ちゃんキス魔だな……」
「…………」
「んんっ!?」
 何も返さずキスに戻る。圭一から口を離したときの物足りなさ、名残惜しさに引かれて唾液の橋が形状を失う前に。
子どもみたいだと思った。いや、子どもなのだろう。どこまでも自分が自分でいられるような気がして、それはきっと私の考えるとおり。
 ―愛してるからな。
 ありがとう。私も愛してる。
 だから。ずっとあなたの傍にいさせてください。



696:梨花ちゃんのターン
07/10/28 13:45:47 oDgPLtxw


「……んんんっ!」
 圭一が声、というか漏らした息を荒げる。知らぬ間にキス自体が荒くなっていたのだ。
 舌先、頬の内側、それは頭がくらくらするほどに全部圭一の匂いだった。唾液交換をすると
かすかに私の匂いも紛れ込む。それを残さず飲み込んでくれる圭一がただただ愛しい。
 長い間、自覚がなかったのだろう。私は愛情を求めていた。お母さんとお父さんがいなくて、
動き出した時の中で日々広がりゆく縁の見えない空白。包み込むでも、ぶつけるでも、
その裏返しでもいい。私を愛してくれる存在が欲しかった。そんな人を私は愛せると思っていた。
 今まさに、圭一と契りを交わしている。
「……はっ、はぁっ」
 身体を起こす。圭一が息切れしながら私を下から見つめて、
「梨花ちゃん…エロい顔してるなぁ……」
 なんて勝ち誇ったように言うもんだから。
 夏休みが終わり、また暫く圭一と会えなくなることを考えて泣きそうになっていた私は、
別れを惜しむよりいついかなるときでも忘れられないような私との思い出を圭一に植えつけてやろうと思い立ったのだった。
 圭一のペニスを見る。
 掌で感じた雄雄しさなんて、こうして見てみればなんてことない。大きさや太さのことを言っているのではない。
それはひとえに、今の私の百八十度変わった視点による。天を突く、なんて大仰な表現がひどく滑稽に思えた。
ひくひくと空中を掻く様は、そこに何もないことに慌てふためいている一人では何もできない幼子そのものではないか。
 でもその行き場をいやらしく濡れた私のあそこに求めているのなら、それも悪くないわね。
 私は圭一に問う。ペニスを指でさすりながら。
「ふふ…他のところも舐めてほしい?」
「えっ、あ……。あ、ああそう……だな。梨花ちゃんの、したいように…してくれよ…」 
 明らかに下半身を意識した反応。そうさせるのが悪いと思っている気持ちと本能には逆らえない気持ちが混じり合った
複雑な表情を見せる。プラスそれを押し隠そうとしている意図ね。そうして、選択権を私に委ねたのだ。圭一は。
 詰ってやろうかとも思ったけれど、まぁいいか。そういう認識、つまり圭一へのアドバンテージさえあればいつだって、
私は余裕綽々の顔でいられるのだから。
 ただ、圭一の希望通りにペニスに顔を埋めるのは面白くないので、ふと思いついた別の行為をしてみることにする。
「まったく。何を期待しているのかしら。圭一のここは」
 私は股を開いて右脚を圭一の顔に突き出すと、そっと顎に指先を下ろし、正中線をなぞってそのままペニスへと導いていく。
そして、裏筋を指の間で挟み込むようにして擦った。
「私に舐めてほしかったのかしら? 私の舌で。禍々しく浮き出た血管を圧迫して、カリを包んで頬の肉と挟んで、
私の思うように動かせる今だけの性器の中で、慰めてほしかったのかしら? そうして最後には喉奥を精子の行き所として……。
ねぇ、圭一? でも、だめ。そんなの文字通り足蹴にしてあげるから」
「うぁあっ、梨花ちゃん全開っ……」
「ほら、また大きくなった。私の小さい指の隙間ではもう十分にしてあげられないわ」
 両足で挟み込んだ。そのまま上下運動を繰り返す。俗に言う足コキ。
「くっ、あっあぁあ……」
 


697:梨花ちゃんのターン
07/10/28 13:48:36 oDgPLtxw


 圭一が気持ちよさそうに喘ぐ。手とは違って不器用にしか動かせない足。こうすれば気持ちいいだろうと思って、
ただの上下運動に加えた別の力では望みどおりの反応を得られず、逆に探るようにして加えた動きでは至高の反応を得られる。
こうして、自分の一番大切なところを手中(厳密に言えば足中)に収められていて、なおも逆らおうとするのか。圭一のここは。
私は興奮する。
 そして私の圭一への嗜虐心は強まっていく。
 やがて、快感に対する認識のずれが正されてくると、私は言うのだ。
「ほらっ、こ、ここが気持ちいいんでしょっ……っ」
 ずっと股関節に力を込めたままだから、こっちも少し疲れる。そのために投げかける言葉も焦ってとげとげしさを余計に含んでいく。
「びくびくって…、震えてるわよっ……! イっ、イきたいのっ? そうなんでしょうっ?」
「そ、それやばいっ! あ、あぁっ! もう、で、射精るかもっ……!」
 圭一がそう言ったのを確認すると、私は足を止めた。
「なっ……」
 非難の眼差しを向けてくる。虚ろな瞳の奥にドス黒い感情を読み取ることができた。男の本能といえばいいだろう。
精子のように粘っこい視線が私を絡めとろうとする。圭一の意識上では、すでにもう私に欲望を放っているはずなのだった。
背筋がぞくぞくと奮える。
「はぁぁ……」
 その奮えはお尻を伝って私の中心にたどり着く。そしていやらしく涎を垂らした。
 ぬちゃ…。触るまでもなく理解していたことだけれど、とうに準備はできていた。
 圭一の上に跨る。
「一人でイクなんてだめよ、圭一。ちゃんと、こうして……ん…」
 膣口にペニスの先を宛がうと、触れてはいけないものに触れてしまったかのように腰が跳ねた。そこまで敏感な膣を
これから、奥の奥まで圭一のもので埋めていくのだ。
「ん…ふ、ふぁ…あ…あああぁ…」
 時間をかけて腰を下ろしていく。圭一の呻き声が聞こえたが気にする余裕はなかった。
「あっ! あっ、ひぅっ!」
 膣壁を押し広げて圭一が昇ってくる。昇り詰めてくるに従って快感が二乗三乗になっていった。圭一の熱さが触れている場所が、
まだ触れていない場所への快感を期待させて、もう止まれない。そうして、一番奥にまで達した。
「あぁあああっ」
 同時に、快感も軽く達した。身体が痙攣して膝が圭一のわき腹を何度かつついた。
「はっ、あっ……かはっ…」
「……梨花ちゃん、もしかしてイった?」
「…………」
 息切れしながら申し訳なく頷いた。ちらりと圭一の表情を窺うと、今にも私を犯そう襲おうとしていたさっきまでの雰囲気はなかった。
目の前でイってしまったのだからそれも当然かもしれなかった。何となく、負けたような気分。
 だから。
「イっ、イってないわよ……っ」
 と鋭い視線を飛ばした。
「今痛いほど締め付けられたんですが……」 
「けっ、圭一のが大きくなったのよ! ほ、本当に節操のないおちんちんねっ。圭一は遺伝子レベルで、
え、Mに違いないから、い、苛められて悦んだんでしょ」
 息をつかず捲し立てた。
「えーと、反論していい?」
「だめよ。そんなことしたらもうしてあげない」
「ぐっ……それは卑怯だぞ」
「そう思うなら黙って私のされたいようにされてなさい」



698:梨花ちゃんのターン
07/10/28 13:51:53 oDgPLtxw


 ゆっくりと腰を動かし始める。ああ、気持ちいい。
 ぬちゃり、と艶かしい音を聞きながら私は考える。
 どうも、セックスをしているとき私は情緒不安定になりがちなのかもしれない。自分のことで恥ずかしいの
だけれど、身体がかなり感じやすいようだ。圭一を苛めようと気を張っても、挿入された瞬間から全てが飛んでしまう。
快感が全ての感覚を支配してどうにもならなくなる。私が私でなくなるような感じなんだけれど、きっとそれも私に違いないのだろう。
 ……こういった行為を重ねるうち、圭一が私より優位に立つ場面が増えてくるのかもしれない。
覚悟しておかなければならない、が、それは悔しいことだった。
「うぁぁあ……気持ちいい」
 その言葉に私は嬉しくなってさらに腰を振るスピードを早くする。
「はぁっあっはん、ぅあんっ、やぁっ、あぁっ」
 圭一が子宮口を突いているのがわかる。一際感じる場所だった。膣壁をえぐられる快感がペニス状の波になって子宮口へと集約される。
そうして体中を駆けていく。胸が疼き始めたので圭一の手をとって握らせる。
「ひぅっ!」
 待ちわびたとでもいわんばかりに反応する乳首。圭一の手で圧迫されたせいか、自分の鼓動がより響いて感じられる。
もう、全てが敏感になって何もかも感じずにはいられない。私という生の息吹はたった一人の愛する人との交わりにおいて、
最も激しくなる。女に生まれてよかった、という感情の発露。
 そして、もし、このまま中出しされたら、という考えが頭を過ぎった。
「ね、ねぇ、け、あっ、けいいちっ」
「な、なんだ…梨花ちゃん…くぅ」
「このまま、ひゃあっ、膣に出して、ひっ、みない……っ?」
「うぁっ、し、締まるっ! って、え? な、中出しっ?」
「そ、そう、よっ、あんっ、また圭一が大きくなった」
「な、中出しは……って俺じゃなくて梨花ちゃんのが締まってるんだよっ、…ほらまたっ」
 腰を止める。何か聞き逃せない言葉があったからだ。
「り、梨花ちゃんっ? う、動いてくれよっ」
「圭一の言い分だと、私が中出しって言葉のたびに反応するいやらしい女みたいじゃないっ」
「えっ? ってまた締まるっ!」
「ち、違うわよっ。圭一のが大きくなってるのよっ」
「いや、そうは言っても……。こればっかりは…、なぁ……、俺が正しいように、思う……のですが……いかがでしょう……?」
 喋っている途中から睨みつけたので、圭一の言葉は尻すぼみ&敬語になる。
 それにしても、腑に落ちないことを言う。淫語に反応するなんてまるっきり変態じゃない。
そういうのはいつだって圭一の役目であるはずでしょ。これは試してみるしかないわね。
「な、中出しっ」
「へっ?」
「妊娠っ」
「なっ!? って、くっ……、あの、締まってます……」
「っ!? ち、膣内射精っ」
「それ中出しと同じ意味だからっ、あぁっ、でも気持ちいいっ」
「…………」
 圭一の反応は嘘には見えない。それだけに、納得できないものがある。このまま淫らな女という烙印を押されてしまうのだろうか。
 私は腕を組んで考えるポーズをとる。胸が火照っているのが両腕で感じられた。
「うおっ、ボリュームアップ?」
 という圭一の馬鹿みたいな声が聞こえたが無視した。




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