【涼宮ハルヒ】谷川流 the 52章【学校を出よう!】at EROPARO
【涼宮ハルヒ】谷川流 the 52章【学校を出よう!】 - 暇つぶし2ch550:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 22:20:15 whWlUYs5
 朝比奈さんは腰に手を当てて、『えっへん』といわんばかりに胸を張りながら、こんな事を予言した。

「いいですか、今から49秒後、このマンションの13階から植木鉢が落ちてきて、たまたま通りかかった犬さんの頭を直撃します」


「………」
 もの凄く本当は残酷な童話系統な内容だった。
「って、大惨事じゃないですかー!」
 いや、今気付いたんかい。
 ………あ、なんかちょうど子犬がこっちに歩いてくるぞ。
「あ、あ、こっち来ちゃ駄目ですー」
 朝比奈さんが大げさな手振りで追い払おうとするが、人に慣れているのか子犬はそれをかまってくれていると勘違いしたらしく、ワンワンと元気よく鳴きながら喜び勇んで彼女のほうに走り寄ってきた。


「あ、あぶなーい!」
 どちらかというと危ないのはさっきから挙動不審なあなたのほうですよ、という俺のツッコミを無視して、子犬に走りよる朝比奈さん。
 慌てて追いかける俺。

 ――結局、間に合う事はなかった。

 朝比奈さんが子犬の元までたどり着こうかとしたその刹那、
 ぐしゃっ、という生理的に聞きたくない感じの音とともに、朝比奈さんの頭に植木鉢がクリティカルヒットした。

 ………いや、あんたに当たるんかいっ!


「ふぎゅるっ!」
 変なうめき声とともに動かなくなる朝比奈さん。
 ………うーん、太陽がまぶしい、もう夏だねー。
「ってか、大惨事じゃねーか!」
 急いで彼女に駆け寄る俺。子犬は音に驚いて逃げ出していた。恩知らずめ、しょせんは畜生か。
 ってそんな事考えてる場合じゃないよな。えーと、こういう時は、………あー、どうすりゃ良いんだよ!
「とりあえず落ち着いたらいいんじゃないでしょうか」
 起き上がってきた朝比奈さんに諭される。
 うん、そうだな。朝比奈さんの言う通り、落ち着いて考えてみよう。

 ポク、ポク、ポク、チーン

「………埋めるか?」
「いやいやいや」
 朝比奈さんにつっこまれる。
「ならば焼くか?」
「もっと駄目でしょ!」
 朝比奈さんに怒られる。
「じゃあどうすればいいんですかっ!」
 さっきからわがままばっかり言わないでください、朝比奈さん!
「ええー、逆ギレー!」

 あれ、ちょっと待てよ。
 俺の目の前には可愛い係数無限大な自称未来人の先輩が、怪我一つなく存在している。
 ………つーか、朝比奈さん、生きてる?



551:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 22:22:35 whWlUYs5
「朝比奈さん。平気なんですか、頭」
「もー、心配しすぎですよー。13階から落ちてきた植木鉢が頭に直撃するくらいでしたら、人間意外と何とかなるものですよ」
 ………それはもはや生物学的に人間ではないのではないだろうか?
「さ、これであたしが未来属性を持ってるって、理解してくれましたよね」
 そうですね、どうやら不死身属性をお持ちのようですね。
「あーもう、どうしたら信じてくれるの?」
「いや、あのですね」
 ため息を一つ。

 ああ、本当に馬鹿馬鹿しい。
 長門の事にしてもそうだ。『どう付き合えばいいか』なんて、そんな事は悩むほどの事じゃあないし、そもそも俺はそれが出来るほどたいした脳みそなんか持ち合わせちゃいない。
 いろんな事が吹っ切れた俺は、その感謝も込めてこの上級生の質問に真面目に答える事にした。

「正直、どうでも良いんですよ」
「え?」
「あなたが、たとえ未来人だろうが宇宙人だろうが、その他の何者であろうが、俺にとって、それはどうでもいい事なんです」
 そう、彼女等がどんな存在であろうが一般人の俺に出来る事なんか何も無いし、する気もない。
 俺は俺のまま、変わらずにいる、と真剣な顔で、目をそらさずに言い切った。
「まあついでに言いますと、あなたは俺の尊敬できる(?)先輩です。それで良いじゃないですか」
「………ごめんなさい。凄く良い事を言っているとは思うんですけど、途中の(?)って何なんですかー?」
「まあ、『もう少し頑張りましょう』って事で」
「うー」
 子供っぽいふくれっ面はそれでも、俺の信頼できる先輩の顔だった。



 午後からは朝倉と一緒になった。
 長門と喜緑と朝比奈さんが同じ組になったらしく、やれ衣装だとかアピールだとか俺にとってはこれからの学生生活について頭を抱えたくなるような内容を相談しつつ、わいわい騒ぎながら歩いていった。
「んじゃ、行くか」
「うん」
 さて、そんな不吉な話は聞こえなかった事にして、午後の部開始と行きますか。

「あろーおーん、ぼくーらはー………」
 ………こっちも聞こえなかった事にしよう。


 午後の部が始まり、先程の川に近い道を歩きながら朝倉に問いかけた。
「お前も俺に何か言う事があるんじゃないか?」
「んー、別に、無いよ」
 普通の、だからこそ想定外の返事がきた。
 てっきりこいつは異世界人か超能力者かのどちらかだと思っていたのにな。
「今は、ね」
 ………思いっきり不安なセリフだよな、それ。
 彼女はただ笑うだけで、それ以上何かを言ってくる事はなかった。
 だったら、まあいいか。
 どうせ俺に出来る事といえば、こいつが何かを言ってくるまで待つだけだろうしな。
 特にやる事が無くなったので、川原で独り水切りをしながら『向こう岸まで届いたぜ、ひゃっほーう!』などと乾いた笑い声をあげていた古泉を誘って、喫茶店でどうでもいい事をダベりながら時間を潰す事にした。


 結局、午後はどの班もめでたい事に特に何も無く、今日も一日平和(?)に終わるのであった。
「駄目じゃないですか!」
「何がだよ、喜緑?」
「もっとこう、無いと駄目でしょう。興奮といいますか、血肉和気あいあいみたいな」
「おお、大惨事じゃねーか、色々と」




552:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 22:24:24 whWlUYs5

3.

 (前略)古泉は超能力者(自称)らしい。(後略)
「ははは、これはまた、………そろそろ泣いてもいいですか?」
「俺の見てないところでな」
 しかしまあ、これで自称を含めるとあいつが言っていたうち異世界人を除くすべてが集まった事になる。しかも全員が、多少の違いはあれ、世界は喜緑を中心に回っていると主張してやがる。
 って事はそのうち異世界人も出て来るんだろうなぁ。誰だよ? 少なくとも俺は全く何の不思議属性も無い一般人のはずだぞ。
「さて、それも彼女が望めば、どうなる事やら」
「やかましい」

 まあ、こんな感じで色々と厄介事は出てきたが、それ以外はおおむね平和な日々だったと思う。


「なあ、何なんだ、この巨大カマドウマは?」
「………情報生命体の亜種」
「で、どーすんだよ」
「ふふふ、どうやらここは僕の「あたしの出番ですね」
「おい古泉、セリフをとられたくらいで両膝抱えて塞ぎこむな、キモい。………ってか朝比奈さーん、何でカマドウマに走り寄ってるんですかー! 危ないですよー!」
「任せてくださーい! こんな図体だけ大きい虫さんなんてあたしの中を流れるこの素晴らしき未来的パワーを使って、ぷちっと………」ぷちっ
「ぷちっと踏み潰されたー! 朝比奈さーん!」
「………ユニーク」
「ふふふふふ、そうですか、そんなに僕はキモいですか。けど最近の扱いを考えますと、いくら温厚な僕でもこう、堪忍袋の緒とかいうやつが、ぷちっと………」ぷちっ
「ぷちっと踏み潰されたー! 古泉―!」
「………ユニーク」


 おおむね、愉快な日々だったと思う。


「おう、古泉。今日は部活休みだぞ。ちょっと喜緑のバカが教師に捕まってな」
「なるほど、それでわざわざ待っている、とそういうわけですか」
「別に、たまたま暇だっただけだ」
「ラブラブですね」
「日本人なら日本語をしゃべれ」
「ははは、ところで他の三人はその事を知っているんですか?」
「ああ、携帯で伝えた」
「………あのー、それなら僕も携帯にかけてもらえればありがたかったのですが」
「いや、俺がお前の携帯に電話をかけることは金輪際無いから」
「………もしかして僕、嫌われてます」
「違う。こっちにも色々理由があるんだよ」
「いいんですよ、気を遣っていただかなくったって、ね」
「あー、もう! ほら、一緒に帰ってやるから、泣くなへこむな俯くな!」
「うふふ」
「うおっ喜緑、もう終わったのか?」
「わたしを置いて帰ろうとした事については後で小一時間問いただすとして、とりあえず一つだけ質問があります」
「別にお前を待つ気なんて最初から無かったけどな。………いや、すまん、嘘だ。だからそんな泣きそうな顔をするな! あーと、質問だったな。お兄さんもう何でも答えちゃうぞー!」
「あ、じゃあ聞きますけど、どっちが『攻め』ですか?」
「やかましい! つーか結局泣きまねかい! うわっ、もう満面の笑顔だよ、こいつ」
「萌えました?」
「萎えました!」




553:名無しさん@ピンキー
07/09/17 22:27:29 YYPHlkAt
一応支援

554:名無しさん@ピンキー
07/09/17 22:27:33 V2xr3UyU
しえ

555:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 22:28:17 whWlUYs5
 おおむね、素晴らしい日々だったと思う。


「また遅刻ですか。罰金ですよ」
「いや、ちょっと待て。信じられないかもしれないが、俺の話を聞いてくれ」
「何ですか?」
「重い荷物を持っているおばあさんを助けてあげようとしたら、そのおばあさんがそのまま俺の自転車を乗り逃げしやがったんだ」
「ああ、わたしの依頼通りに動いてくれたようですね。さすがおキヌさん(96)」
「お前の仕業かい! つーか誰だよ、おキヌさん(96)って!」
「妨害工作は基本戦術の一つでしょう」
「俺におごらせる事はお前にとっちゃ戦争なのかよ」
「あら、彼女の食事代くらい彼氏が出すもの、でしょう?」
「はあ、とっとと行くぞ」
「え、あ、えと、うん」
「否定しなかったわね(ひそひそ)」
「ああう」
「当然だ、という事でしょうか?(ひそひそ)」
「ううー」
「ご馳走様ですー(ひそひそ)」
「あーうー」
「………ユニーク(ぼそり)」
「………ふ、ふっふふふ」
「おい、喜緑何真っ赤な顔して立ちすくんでるんだ、風邪か?」
「ウニャーーーーー!!!」
「痛い痛い痛い! 蹴るな殴るな引っかくな! ………あ、あと、『ウニャー』って意外と可愛いな」
「ウニャニャニャニャーーーーーー!!!」
「悪化したー!」


 おおむね、安穏な日々だったと思う。


「短冊ねー、お前らは何を書いたんだ」
「これ」
「………『ユニーク』って、お前は何を願っているんだ?」
「僕はこうですね」
「………『必殺技がほしいです』………すまん、正直、いじりにくい。朝倉はどうだ」
「え、いや、あたしは、そのー」
「『必殺技がほしいです』って書いてありますね」
「かぶってる! こっちもすげーいじりにくいー!」
「あ、えっと、あたしはこうですよー」
「………『世界人類が平和でありますように』、うん、癒されるね」
「うふふ、わたしはこうですよ」
「………『世界人類がわたしに跪きますように』、うん、頭痛いね」
「萌えました?」
「萎えました!」


 おおむね、幸福な日々だったと思う。


 でも、それを良しとしなかったやつがいた。

 ――それが、朝倉涼子だったんだ。





556:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 22:38:34 whWlUYs5
4.

 事件は学校で起こった。
 いや、今から考えるとそれは事件というよりは事故とか天災とかそういったものに近かったのではあるが、当事者である俺達にとってはどちらも大差ない事である。

 その事件は、学校も半日授業になりそろそろ夏休みの足音が聞こえてくるそんな頃、俺の靴箱に一通の手紙が入っていたという状況から始まる。
 『放課後、誰もいなくなったら教室まで戻ってきて』
 『はてさて、これは誰からの手紙なのだろうか?』などという無駄な思考に身を任せる必要もなく、その手紙の文末にはご丁寧にも印鑑つきで『朝倉涼子』と署名が入っていた。

 正直、『油断』、というものはあったと思う。

 俺の周囲に居る異質なやつらは、確かに変人ではあるのだが皆、………まあ、悪い奴らではないわけで、これまで俺は致命的、というか『あ、こりゃ死んだな』と思えるような出来事は経験していなかったのだ。
 だから俺は、誰かに相談するという事を考えもせずに、放課後遅くみんなが帰ってから、そのまま自分のクラスに戻って教室のドアを、開けた。



 夕焼けに染まる教室で、
 全身を夕日に赤く染められながら、

 生まれたばかりのわが子を抱き上げる聖母マリアのような微笑の中に、
 神託を受けたジャンヌダルクのような決意と凛々しさを持ち合わせながら、

 ――朝倉涼子が、そこにいた。



「入ったら?」
「ん、ああ」
 一瞬だけ放心状態であった事を悟られないように努めて普通に教室に入る、………もうバレバレかもしれんが。
「つーか、いたずらじゃなかったんだな」
「そ、実は差出人はあたしなのでした。どう、意外だった?」
「いや、お前、名前書いてたし」
「ああ、そっか。この世界だと、そうしたんだった」
 ??? 何を言ってるんだ、こいつ。
「というか、この世界でも、こうしちゃうんだね」
 何だろう、今の朝倉は笑っているはずなのに、何故か追い詰められた手負いの獣を連想させる。

「なあ、何か変だぞ。大丈夫か、お前?」
「言いたい事があるの。あの時、言わなかった事」

 俺の質問を無視して、夕焼けに染まった彼女は俺の元にゆっくりと歩いてくる。
「喜緑さんや長門さんも頑張ってくれたんだけどね、予定より一ヵ月ほど引き伸ばすのが精一杯だったみたい」
 黒髪をきらきらと輝かせる赤い光に、幻想的な何かを感じて頭がまたぼんやりしてくる。

「『彼』を傷つけたあたしを『神様』は許さない。だけど、あたしは生きていたい」
「何の話だよ」
「世界を壊そうと思うの」
「後悔するぞ、そりゃ」

 ぼんやりした頭では何も考えられず、ただ反射で飛び出しただけの俺のセリフに、『いいのよ』と、彼女は綺麗に笑った。
「あたしはいつだって、やらずに後悔するより、やってから後悔する道を選ぶ。だから………」
 その笑顔に引っ掛かりを覚え、ただでさえ少ない思考力をそっちに向けてしまった俺は、次の彼女のセリフを危うく聞き逃すところだった。


「お願い。死んで」


557:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 22:43:25 whWlUYs5


 避けられたのは偶然でしかない。もう一度やれといわれてもそこには元俺という名の残骸しか残らないはずだ。
 俺の頭があった位置を、朝倉が手に持ったサバイバルナイフが、一切の慈悲なく通過していった。



 ………え?

 意味不明、驚天動地、とにかくわけが分からない。
 俺は何でまた放課後の教室で友達にナイフを突きつけられているんだ。
 朝倉は立ち上がって笑顔のままこちらを見ている。
 ジョークか? んなわきゃない。
 今の一撃は俺が避けなきゃ確実に体の一部がさようならしてしまうくらいの勢いがあった。

 それに何より、あの笑顔は、ない。

 やっと気付いた。

 あんな笑顔は朝倉の、いつも俺達に見せていた、本当の笑顔じゃない。


 つまり、

「もう、避けないで欲しいんだけどな」

 要するに、

「あたしのために、死んで、お願い」

 朝倉涼子は、本気で俺を殺す気なのだ。


 一瞬にしてパニックに陥る俺。当然だろう。俺の脳内マニュアルには教室でクラスメイトに殺されそうになった時の対処法なんて無いからな。
 とにかく逃げようと振り返ったら、教室のドアと窓がすべて壁に変わっていた。
「………あ?」
 上下左右前後全てを壁に覆われ、光が差し込むはずなんて無いのに、夕日が室内を赤く染めている。
 状況と状態のあまりの不自然さに一瞬だけ我を忘れた俺に、朝倉が神速をもって突きかかってきた。



 ――あ、死んだ。



 どう考えても避ける事が出来ない必中の距離、速さ。
 『結局こいつも何か変な力を持っていたんだなぁ』という手遅れっぽい考えと共に廻りだす走馬灯。
 最後に浮かんできたのは何故か喜緑の、俺を引きずって行く時の本当に楽しそうな笑顔だった。
 それを最低だ、と考え、最高だ、と想い、
 せめてそれを奪う存在から目だけは離すまいと、ナイフに視線を向けようとしたその時、

 朝倉が轟音と共に横から突っ込んで来た長門の蹴りによって吹き飛ばされた。





558:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 22:46:17 whWlUYs5
5.

「朝倉涼子、止めて」
 吹き飛ばした方が、吹き飛ばされた方にそう告げる。
「長門さん、邪魔、しないで欲しいな」
 淡々と、まるで『そんな事本当は全く思っていません』といわれても信じてしまえそうなくらいのノリで、朝倉は喋る。
「もう結果は変わらない。全て無駄な事」
「分からないわよ。たとえ『神様』が見つからなくっても、それにつながるものを片っ端からつぶしていったら、そのうち出てくるかもしれないでしょう?」
 二人して意味の分からないことを喋る。俺置いてけぼりである。

「………それは、意味の無い事」
「それは、あたしが決めるの」
 ただ、二人の話が平行線で、どうにも交わる気配が無さそうな事だけは伝わってきた。

「朝倉涼子、あなたを止める」
「ふふふ、攻性情報をこの空間に仕込んだのね。馬鹿正直に同じことの繰り返し? 残念、この空間とあたしは今繋がっていないのでした」
「なら、もう一度繋げるだけ」
「どうやって? 知ってるでしょ、この世界に思念体は存在しないのよ」
 長門は、それがどうしたといわんばかりに堂々とした態度で、告げる。

「直接、叩き込む」
 ――そして、『終わり』が始まった



 光と音の交錯が、ただそこにあった。
 二人の戦いらしきものを表現する手段はこれくらいしかない。
 おそらく彼女たちの間にはこの一瞬の間にも何百・何千、下手すりゃ億単位での応酬があるのかもしれんが、一般人の俺にはただ光と音しか感じられない。

「もー、長門さん、なんでこんなに力持ってるの? 炊事・洗濯・掃除全部あたしがやってるんだから、ちょっとくらいそれ分けてくれたって良いじゃない」
「あれは、あなたが勝手にやっている事」
「だって長門さん、ほっといたら部屋の真ん中にパンツとか置きっぱなしにするでしょ。誰かに見られたらどうするのよ?」
「………問題無い」
「問題大有りですっ! もーいつもいっつもあたしが注意してるでしょう!」
 しかし、交わされている会話が思いっきり姉妹喧嘩なので、どうにも緊張感がわいてこない。
 脱力と緊張の狭間で揺れ動く俺を無視して、宇宙規模での姉妹喧嘩は続いていく。

「大体、喜緑さんだってひどいわよねぇ。『いきなり宇宙人を呼び出すふりをしましょう』とか言ってあたしを簀巻きにして校庭に放り出すし。生贄って何よ生贄って」
「………」
 光が飛び散る。
「朝にね、学校に行こうと思ったら、『ついうっかりこの服以外の服を洗濯してしまいました』とか言って巫女服さしだしてくるし、………着たけどさ」
「………」
 音が鳴り響く。
「SOS団だってわざわざ「あなたは………」
 光と音と他愛無いやり取りの中、一際、微かにだが響き渡る声があった。


「あなたは、楽しくなかった?」




559:名無しさん@ピンキー
07/09/17 22:54:47 V2xr3UyU
支援

560:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 22:54:53 whWlUYs5
「………あ」
 一瞬だけ、光が、音が、止まった。
 だから、多分、それが彼女の、彼女自身も気付かなかった、『生きていたい』と思う理由なのだろう。
 いや、自覚していなかっただけで、本当は気付いていたはずだ。

 本来なら一瞬で殺せるはずの俺が生きている事。
 それが、その、証明なのだから。


 楽しかったから、もう少しだけ生きていたくなった。
 でも、生きるためには楽しい事を犠牲にしないといけない。
 一緒にいると楽しい誰かと、別れなきゃいけない。


 その矛盾のせいで俺は生き残り、その必然のせいで彼女は消える。


 なるほど、どうやら本当に、

 ――『神様』、とやらは彼女の敵らしい。


「そっか」
 それを自覚して、表情を無くしながら、
「そうなんだ、うん」
 それでも、なお、
「………あはは、でも、ごめん。あたし、もう、止まれないよ」
 朝倉涼子は、前に進む。

 知っている。
 俺は、知っている。
 そして長門は俺なんかよりも、もっと知っているのだろう


 今更止まるほど、彼女は弱くない。
 ――止まる事が出来るほど、強くはない。


「問題無い」
 それを誰よりも理解しているであろう長門の声は、存在しない夕日に染まったこの不自然な空間に、無慈悲なまでに冷たく、響く。
「あなたはわたしが、わたし達が、止める」
 無慈悲なまでに優しく、届く。
 もう朝倉からは返答無く、ただ交わされる光と音の量だけが増えていった。




561:名無しさん@ピンキー
07/09/17 22:55:46 W7rASw/J
しえn

562:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 22:59:04 whWlUYs5
 そんな状況の中、俺は自分が何をするべきかを考えていた。
 とはいえ正直、一言で表すと、『分かるかんなもん!』である。
 あいつは大事な仲間であり、でもあいつが止まらないと俺が残骸と化すわけであり、どうせ止めなくてもどうやらあいつは終わりっぽいし、いや、そんな問題じゃなくて………、


「キョンくん」


 『そのあだ名で呼ばれるのは久しぶりだな』などと、どうでもいい事を思った。
「キョンくんの次は喜緑さん、だよ」
 そのセリフで、浮かんできた喜緑の顔で、あっさりと、俺自身の答えが出た。
「朝倉」
 それを、告げる。
「恨みたきゃ、恨んでくれ」
 俺は、俺のために、お前を止める事にするよ。だからお前は、


「俺のために、死んでくれ」
 ――そう、自分勝手な理由を告げる。



「うん、ありがとう」


 返ってきたのは感謝の言葉。
 ――それが、ただ、悲しかった。


 わきあがる感情をかみ殺しつつ、俺は携帶電話を取り出す。
 『4649を含む電話番号にかけた時は、半径10キロが、どっかーん』
 まあ、それくらいあれば十分だろう。
 そう思った俺は、その数字を含む古泉の携帯にコールした後、
 携帯を、朝倉の足元へと投げはなった。

 俺が投げ入れたものは、おそらく二人からするとほんのわずかにしか過ぎないであろう力。
 だけど、二人の均衡を崩すには十分なもの。
 『わたし達が止める』、つまり、そういう事なんだろう、長門?


 そして沸き起こる爆音と旋光。
 それらが収まった後、俺は確かに見た。

 朝倉の両手が鎗と化して伸びて、それに切り飛ばされたのであろう長門の左手が、どさっ、と音を立てて床に落ちる。


 そして、長門の残った右手が、

 ――朝倉の無防備になった胸に、深々と突き刺さっていた。


「直接接続、成功」
 長門の言葉が、まるで敗北した王が終戦を告げるかのように、悲しく響き渡った。





563:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 23:03:37 whWlUYs5
 長門は朝倉の胸から腕を引き抜き、二・三歩あとずさった後でその場に座り込んだ。
 朝倉の周囲から光の粒子が舞いあがり、それとともに朝倉自身の体が消えていく。

「今回は、ううん、今回も、になるのかな? まあどっちでもいいか。負けは負けだし、ね」
 星のようにキラキラと、砂のようにサラサラと、足元から消えていく彼女は、無表情のまま、それでもいつもと同じ声で話し続ける。
「よくもあたしを止めてくれたわね、長門さん。………愛してるわよ」
 俺の立っている位置からは長門の後姿しか見えないし、長門の声は小さいから、彼女が朝倉にどんな表情で何を伝えたかは、俺には分からなかった。

「うん、ありがとうね」
 でも、それを伝えられた朝倉は、いつも俺達といた時のような笑顔に戻っていた。

 だから多分、分からなくてもいいのだろう。



 朝倉の視線がこちらを向く。
「『神様』は偽者を許さない。このまま続けても不幸になるだけよ」
 どうやら俺にかけられる言葉は、最期までなかなかに辛辣であるようだ。
 つーか、お前のやり方でも不幸になると思うぞ、主に俺が。

「お願いがあるの。これがあたしの『意味』になると思うから」
 俺のツッコミを無視して話を続ける朝倉。

 もう、胸まで消失している。

「終わりは必ず来るわ、それも近いうちに、ね」

 消えていく。居なくなっていく。


「その時、ううん、それまで、喜緑さんをよろしくね」


 そして、いつもと変わらない笑顔で、楽しかったなあ、と悲しい本音を残して、


 ――朝倉涼子は、この世界から消え去った。





564:名無しさん@ピンキー
07/09/17 23:03:55 W7rASw/J
支援

565:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 23:06:50 whWlUYs5
 ドサッ、という音がしたので振り返ると長門が床に倒れていた。
「お、おい」
 抱き起こそうと近寄る俺を残ったほうの手で制しながら、長門は言う。

「問題ない」

「いや、お前………」
「全て予定通り。何一つ、問題なんて、無い」

 まずはこの空間を元通りにする、と言ってふらつきながら立ち上がる不恰好な宇宙人のその顔を見て、俺は、


「………なんで抱きつくの?」
 思わず後ろから抱きしめてしまっていた。


「あー、問題ない、問題ない」
「………そう」
 自分のセリフながら『何一つ答えになってないよなー』とは思うのだが、長門は振り払おうとはしないみたいだし、嫌がられてはいないのだろう。………まあ、そんな余裕が無いだけなのかもしれないが。

「あっと、でもひとつだけ問題があった」
「………何?」
「この体勢だとお前がどんな顔をしているか、ぜんぜん見えない」
「………………そう」


「問題は?」
「問題は………無い」


 無いらしいから、俺はしばらくの間そのままでいた。

 だから、あいつの表情とか泣き声とかは、俺は全然、覚えていない。

 それで良いだろ。………良いよな?


 ――当然、答えなんて、どこからも返ってこなかった。





566:名無しさん@ピンキー
07/09/17 23:13:47 S7WJRwrk
紫煙

567:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 23:13:51 whWlUYs5
6.

 朝倉が親の都合で転校したという話は、次の日担任岡部の口からクラス中に知れ渡る事になった。………まあ、転校云々は長門の情報操作によるものなのだが。

 事実が捻じ曲げられているのが何となくイヤで、窓の外を睨むように、視線をクラスの喧騒から外す。
 多分、俺の後ろにいつもいるやつが座っていないせいで、背中から空っぽが襲ってくる感じがするのも、そんな気分を助長させているのだろう。


 『あいつがいじめすぎたから逃げちまったんじゃねーのか』などと言う谷口をわりと本気で殴り飛ばしながら、喜緑を探そうと教室を出る。
 教室を出たところで『もしかしたら欠席なのかもしれない』と考えつき、しかしさっき谷口を殴り飛ばしているため戻りにくかった俺は、とりあえず部室に向かうことにした。
 一限目はサボりだな、こりゃ。

 ――気分的にも、状況的にも、だ。初体験だね、やれやれ。



 部室のドアを開けると、もう授業も始まろうかというのに長門がいつもの場所でハードカバーをめくっていた。
「よう、お前もサボりか?」
 俺の軽口に長門は、こちらを見ずに言葉だけを返した。

「喜緑江美里は、この校舎の屋上に居る」
 別に、んな事聞いてないけどな。

 そうか、屋上、か。

「………よろしく」
 何を、とは聞かず、ただやれやれと溜息を一つだけして、踵を返す。
 どうしようかなー、などと思いながらも体は勝手に屋上へと向かっていた。

 足が勝手に階段を昇ってるんだ。
 だからまあ、仕方の無い事なんだろうさ。



 屋上のドアを開けると、すぐにあいつの後姿が見えた。
 存在が確認できて安心すると同時に、その在り方に不安を覚える。

 振り返らずただ空を見上げる、その姿勢。

 俺は、まるでそのままあいつが、どこかへ飛び立ってしまうような感覚に襲われて、


「江美里!」
 思わず、そう叫んでしまっていた。


 永遠とまではいかなくても、それなりに長く感じられた一瞬の後で、
「………そんな大きな声を出さなくても、ちゃんと聞こえていますよ」
 そう言って彼女は、喜緑江美里は、俺に、この世界に振り返った。




568:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 23:20:14 whWlUYs5
 いつもの笑顔、でも、その下に隠されている感情が今の俺には分かる。

「俺が教師だったらどうするつもりだったんだ」
「うふふ、脅迫の材料ならダース単位でザックザクですから」
「こえーよ」
「萌えました?」
「萎えました!」

 いつも通りの会話を交わす。でも、それだけで、分かる。

 ――こいつ、泣いてるよな。


 ピクリ、と眉が動く。
 ああ、俺が気付いている事に気付いたな。

 こいつについて詳しい事なんて何一つ知らないのに、そんな事だけはどうしようもなく分かってしまう。
 分かるだけ。気付くだけ。どうしたらいいのかは、分からない。

 そんな歪な関係。それが、そんなのが俺達の絆なのだろうか?

 それで、良いのだろうか?



「ただ、助けたかっただけなんです」
 感情を殺そうと努力して、そして失敗した、そんな声、そんな表情だった。
「観測とか、任務とか、そんなものは建前だったんです」
 響く、消える、響いて、消える、ただそれだけの音の固まり。


「それに、今頃気付きました」
 なのにどうしてそれは、こんなにも胸を掻き乱すのだろうか?


「こんなの、ただの愚痴ですよね?」
 俺は言葉を返さず、頷きを答えにする。
「あなたには何の事だか分からない事ですよね?」
 機械仕掛けの人形のように頷く。
「頷く、だけ。何かをしてくれるわけじゃないんですね」
 今の状態で何かをしてしまうには、まだ俺に決意が足りていない。
 でも言葉にすると自分が抑えきれなくなりそうで、
 ――だから、ただ頷く。


「でも、そばに居てくれるんですよね」
「ああ」


 その言葉は、自然に出ていた。
 それには、決意なんか、もう必要無かったから。
 抑える必要も、ない事だったから


「………ありがとう」
 江美里は作られた笑顔のまま、一筋の涙を流した。




569:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 23:25:50 whWlUYs5

「あ、あれ?」

 止まらず、流れる。

「お、おかしいですね。………あれ?」

 止めようとして、止まらず、流れ、続ける。

「こんなの、嘘、ですから」

 そうやって無理矢理に、真っ赤な目のまま、作り笑いで、


「全部、嘘ですからね」
 彼女は、そんな嘘をついた。


「そうですよ。わたしは全部、嘘なんです。夢も、意思も、存在さえも」
 泣きながら、笑いながら、

「萌え、ました?」

 彼女はそれでも、必死で日常を、取り繕おうとする。


 だから、俺は………、




 目を閉じ、呼吸を意識する。

 息を一つ吸って、一つはく。

 そうする事で覚悟を決め、決意を固め、答えを返した。




「ああ、萌えた」
「え?」

 朝倉は言った。喜緑さんをよろしく、と。

「つーか、萌えまくった」
「え、え?」

 ふざけるな。

「いや、むしろ萌え転がった」
「あ、や、ええ?」


 よろしくされなくったって、とっくの昔に手遅れだ。




570:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 23:30:22 whWlUYs5
「萌えすぎて、もうお前の事しか考えられないくらいだ」
「え、え、え、そ、そんな事、いきなり言われても」

 手遅れなんだよ、本当に。くそったれだな、ありがとう。

「だから、責任、取れよな、江美里」
「あ」



 こういう時は目を閉じるのが礼儀らしいから、一般人に過ぎない俺はそうする事にした。
 あいつの方がどうしたのかは知らないし、たぶんそれは『あいつが何者か』とかいう、下らん疑問よりさらにどうでもいい事だ。

 たぶん、こいつは俺に嘘をついているのだろう。でも、良い。
 世界は俺が思っているよりはるかに残酷で、陰謀渦巻くものなのだろう。でも、かまわない。


 今俺の唇が感じている柔らかさは、それだけは、多分真実で、とても優しいものなのだろうから。




 まあ、そんな感じでとにかく、だ。


 朝倉涼子の暴走を乗り越えて、
 聞こえない振りをしていた周囲の冷やかしを受け入れて、


 いつか来るであろう分裂の時は見ないふりで、
 この世界が持ち合わせている陰謀も見ないふりで、


 心の奥に張り付いている後悔をそのままに、
 未来に対する漠然とした不安もそのままに、


 退屈も驚愕も溜息も全部飲み込んで、


 憂鬱も希望も憤慨もすべて棚上げして、



 ――俺達は、恋を始めた。





571:喜緑江美里の告白~the melancholy of fake star~
07/09/17 23:35:12 whWlUYs5
Epilogue.

 『今日だけはちょっと一人でいさせてください』という江美里の言葉に従って屋上を後にする。

 さっきの顔を見る限りではもう彼女は大丈夫だろうし、だったら俺も普通の生活に戻るべきなんだろう。
 しかしどうにも授業を受ける気分にはなれなかったので、俺は高校生活始めての一日丸ごとサボタージュというやつを敢行する事にした。
 無駄に余った時間と、無駄に叫びたくなるような高揚感はあるのだが、かといって何かそれらをぶつける当ても無く、ただ闇雲に足を進める。

 結果、
「………迷った」
 こんな感じのオチがついた。


 ちなみに、サボりマンな俺は制服を着ているわけで、当然人に道を聞くと補導されるかもしれないわけで、そんなわけでただぼんやりと道端に座り込んでいるわけである。
 さて、俺は『わけで』を何回使ったでしょうか? ………どうでもいいよな、暇なんだよ。
 『学校が終わるくらいの時間になったら江美里のやつにでも電話を入れよう』などと他力本願極まりない事を決意しながら、俺は人の流れをぼんやりと眺めていた。



「うるさいわね、今日が学校ある日だって事くらい分かってるわよバカ! でもね、こんな良い天気の日に狭い部屋に缶詰にされて、よく分からないお経みたいな話を延々と聞かされるなんて、そんなのアンタだっていやでしょ」
 ふと、光がさした気がしてそちらに目をやると、光陽園学院の制服を着たポニーテールがよく似合っている少女が、俺の目の前を携帯で喋りながら通り過ぎようとしていた。

「え、『今どこだ?』ですって? あのね、世界の広さに比べると人間一人って細胞一つ分の小ささなのよ。そんな中で居場所って言われても、………う、………あーはいはい、迷いましたよ迷子ですよ、ごめんなさーい!」
 電話の向こうの彼にまるで前世で兄弟であったかのような共感を覚え、少しだけ黙祷をささげる。

「え、迎えにきてくれるの! ありが………、うー、ア、アンタがあたしを迎えに来る事なんて当たり前でしょ! ちょ、な、何で笑ってんのよ、もー!」
 まあ、共感を覚えた理由としては自分もいつも江美里にあんな感じで引きずられているという事がまずあるのだが、それよりも大きな理由が一つ、あった。


「いいから、さっさと来なさい、バカキョン」


 どうやら電話の向こうの彼は、俺と同じあだ名で呼ばれているようだ。



 そういえば、と思う。
 俺のあだ名、『キョン』って、誰が名づけたんだったっけ?


 考えながら、空を見上げる。
 もちろんそんな場所に答えなんてあるはずもなく、ただ夏の太陽だけが、この世界は自分のものだと主張するかのように輝いていた。


 ――俺の手の届かない場所で、輝いていた。


572:52-265
07/09/17 23:37:17 whWlUYs5
以上です。
では、また。


573:名無しさん@ピンキー
07/09/17 23:38:12 MD2ok8JG
じっくり読ませていただきました! GJ!

574:名無しさん@ピンキー
07/09/17 23:39:25 8mv6eg6r
朝倉に救いがあって良かった

575:名無しさん@ピンキー
07/09/17 23:40:17 ETbMfmVf
 ――俺の手の届かない場所で、輝いていた。

……

そこには全裸で狂ったように踊るハルヒがいた。

576:名無しさん@ピンキー
07/09/17 23:49:26 +WMH6s8O
>>572
何かいろいろと考えさせられる物がありました。GJ!

>>575
またアンタかw
自重しろw

577:名無しさん@ピンキー
07/09/18 00:05:13 o544a3J8
なんだろう、ちょっと裏にあるだろう設定に無理があるなんて思わなくもないが、すごく惹きこまれるように読めた。
「萌えました」「萎えました」は似たようなのをいつかどこかでみた気もするがすごく掛け合いとして好きだ。

とにかく全体を通してふんわか暖かくなる感じ。GJ!

578:名無しさん@ピンキー
07/09/18 00:06:29 4SeyWdqg
GJです!

579:名無しさん@ピンキー
07/09/18 00:11:13 E5PfATeR
これ、実はかなりヤバくない?
なんかこう、ヤバい


キてしまう何かがあるし、コレから来るだろう大波がこう、ヤバい

なんつーか、ヤバい

580:名無しさん@ピンキー
07/09/18 00:16:00 wlmbW3sn
朝倉さんと共に過ごすために、任務すら放棄して改変を行ったかんじなのかな?
結局朝倉さんは消えてしまったけど、救いはあったのでよかった。

謎な部分はまだあるから、次回もあると期待しつつ、GJ!

581:名無しさん@ピンキー
07/09/18 00:22:01 SdVDH/zl
誰も彼も別人みたいと思ったら
別人だったのか

582:名無しさん@ピンキー
07/09/18 00:27:36 2S+2zByG
凄い変だなぁと思ってたけど、本気で書いてるのかギミックで書いてるのかわからないから触れられなかった。ギミックでよかった。

583:名無しさん@ピンキー
07/09/18 00:27:47 jesYLta3
よかった。何度も読み返して、何度も巧いなぁと思った。
悔しいけど、よかった。

>>581
本当に別人だったな。
分裂か…

584:名無しさん@ピンキー
07/09/18 00:53:00 SdVDH/zl
なんかこう鍵系SSというかそういう香りがする
個人的にはあんまり……

585:名無しさん@ピンキー
07/09/18 00:59:28 n8yz/+EH
>>584
鍵系kwsk

586:名無しさん@ピンキー
07/09/18 01:02:02 ZHVg/94g
詰まらん好みを語られてもな

狂人ばっかなギャグの軽妙さあたりが田中ロミオちっくだな。続きが楽しみだ。

587:名無しさん@ピンキー
07/09/18 01:14:11 If8c9yGI
何故か掛け合いに化物語を見出してしまう私は西尾厨
面白かったっす

588:名無しさん@ピンキー
07/09/18 01:19:03 SdVDH/zl
>>585
あ、いやなんとなくそう思っただけだから

>>586みたいな人もいるし
少しでも否定的な事を言ってすまなかったよ
これからも頑張って書いてください
GJ!

589:名無しさん@ピンキー
07/09/18 02:02:35 fPashHIW
>588
鍵系って別世界系ってことか?
それとも接点皆無でも女キャラはとりあえず主人公とくっつけるの法則の事か。

つまりキョンはマスターキー、どんな扉も開(ry

590:名無しさん@ピンキー
07/09/18 02:22:46 +jwh8LqC
これ書いた奴間違いなく三十代だなw

一昔前に流行った葉鍵系SSを書き殴ってきた歴戦の勇者の香りとバタ臭さに満ちあふれているw

591:名無しさん@ピンキー
07/09/18 03:32:43 6RTOAMaN
みんな思う事って同じなんだなwww

592:名無しさん@ピンキー
07/09/18 04:09:45 m/LqADgn
不必要に饒舌でクドい。
そのワリには、話の進行に直接影響する叙述部分が薄い。

二次創作であることからくるマイナス面のほうが、突出してる印象が強いな。

593:名無しさん@ピンキー
07/09/18 04:39:24 PyJLZLj1
これじゃ職人も離れていくわな…

594:名無しさん@ピンキー
07/09/18 05:08:10 OuCfZ4fg
ここ最近は、まだ優しい方だと思うぜ

595:名無しさん@ピンキー
07/09/18 05:53:48 S0GrcFr6
そうだねー、すっごく面白く読ませてもらってて、続編とかもすっごく
楽しみなんだけど、誰とはいわんが佐○理さんSSの匂いが…ね?w

596:名無しさん@ピンキー
07/09/18 06:47:33 JfaiO63V
なんで素直に楽しめないひねくれた奴ばっかなんだ?
しかも殆どが作品自身の批評でも無いし。

597:名無しさん@ピンキー
07/09/18 07:34:31 8UnDE/Uj
新規の人が増えているな。過疎になるよりまマシか?

598:名無しさん@ピンキー
07/09/18 08:26:15 KQDda02r
カノンが好きな俺には面白ければメタだろうがなんだろうがいいから早く落とせとしか言えない

599:名無しさん@ピンキー
07/09/18 08:32:14 W54C6T5b
>>596
ひねくれたこと言ってるのは>>592だけど他の連中は往年の葉鍵SSみたいで懐かしいなwってノリなだけじゃん
流れ理解できないからってなに一人でテンパってんだ?

昔からエロゲ系のSS好きだったような人間なら大半は思うんじゃね?
ONEとかKANONの頃のSSみたいだって
今は無きみるくてぃーとか葉図書館とかに投稿されてそうな、そんなノリだw

なんか若い子は自分達が知らない昔の話とかになってついていけないと直ぐ頓珍漢な方向にキレるな
会話に乗れないなら黙っていればいいだけなのに。変なやつ

600:アスタリスク ◆MQvo6f6euI
07/09/18 08:39:54 p4eyHmTF
ID:JfaiO63V
ID:W54C6T5b

601:名無しさん@ピンキー
07/09/18 08:53:41 Z9Tboewx
アスタリスクのNGに初めて反感を持った
・・・逆じゃね?

602:名無しさん@ピンキー
07/09/18 09:40:50 pb+hfTUm
この流れこそが健全なエロパロです。

603:名無しさん@ピンキー
07/09/18 09:44:40 m/LqADgn
別に、ことさらひねくれて書いたわけではない。

葉鍵SSという類のはさほど読んだことがなく、それとの比較で言っているわけではないのだが、
冗長な文章というのは、内容の如何に関わらず、どうしてもマイナスの印象が強い。

もともと、谷川流本人の文体も、少々くどい部分は感じるのだけれども。

604:名無しさん@ピンキー
07/09/18 11:21:23 D9fCoRWY
そこが味だな。好きになるか嫌いになるかは本人の好み次第。

605:名無しさん@ピンキー
07/09/18 11:56:55 fKtgPPjL
>604
別に問題ない
記述の仕方の問題

606:名無しさん@ピンキー
07/09/18 20:30:47 6UXxSnM+
プリンでくすぶってる逸材をスカウトしたくても
強要できないのが悲しいな…

607:名無しさん@ピンキー
07/09/18 20:49:49 8UnDE/Uj
>>606
とりあえずsageような。ここはVIPじゃないからな

608:名無しさん@ピンキー
07/09/18 21:36:17 b5MxSAAE
アスタリスクの通りにNG設定してるの新規の人たちだけだろ
この通りにすると、完全にここの流れじゃ無くなる
んで、アスタリスク自身も割りと最近ここに来たんじゃないか? そのコテも、このスレでは何かとややこしい名前だし。

609: ◆LeyXT4003g
07/09/18 21:38:29 7xMQHlsj
ながるんの文体って、作家志望者に夢と希望を与えちゃうくらいの文章力だそーな。
とくに、『退屈』4作、それと『劇場』。編集が荒かったのカモ。
けど、そーゆうのも含めて、「ラノベらしい」んじゃないかな。

610:名無しさん@ピンキー
07/09/18 21:39:56 kFS+4iWL
夢と希望をもっても現実になれなきゃ、意味がない

611:名無しさん@ピンキー
07/09/18 21:44:12 vJ2wgXkf
文体なんてJIS規格みたいに定まっている訳じゃないから、
読めりゃいいと思っているけどな。読みやすいのがモアベター。

そもそも読みにくいのは、途中で投げるし。

612:名無しさん@ピンキー
07/09/18 22:10:39 XYGugyl4
俺ルールを振りかざす阿呆が多いな

613:名無しさん@ピンキー
07/09/18 22:14:44 rA4llWzy
日付が変わる前にこれた。
>>572
こういうノリ好きだわ。鍵系ってのは良く分からんが。


言うほどクドクなく、迂遠なわりにスマートな表現、とかかな。>文章力
個人的にはだが。人によっては「いや、俺には十分クドイ」だし、それぞれか。
まず俺が日本語でおkだな。

614:名無しさん@ピンキー
07/09/18 22:17:35 O2x5Q92d
一人称なんだから文体っつーか読みにくさも含めて
キョンの言葉使いなんでねーの?

615:名無しさん@ピンキー
07/09/18 22:55:47 xNRs819c
俺は文学を専門的に勉強してる訳でも何でも無いゆとりだが、
この程度で助長すぎ言ってる奴ってなんなんだと心底思う。

616:名無しさん@ピンキー
07/09/18 23:02:59 4BAoprSp
>>615
俺も、高校で初の文化祭を終えたようなゆとりだが、彼らは総じてツンデレの気があると見ている

617:名無しさん@ピンキー
07/09/18 23:05:43 E5PfATeR
つつつ…、釣られないぞぅ……

618:名無しさん@ピンキー
07/09/18 23:52:27 rPlrLFYZ
あえて釣られてやろう

619:名無しさん@ピンキー
07/09/18 23:57:37 Z9Tboewx
よし、釣られちゃうぞっ

>>616
18歳未満は消え去れ

620:名無しさん@ピンキー
07/09/19 00:11:10 rxy0y5h7
さらに釣られて、18歳未満とはかぎら(ry

621:名無しさん@ピンキー
07/09/19 00:30:22 xW/c6K9O
>>620
何年ダブってんだよw
初めて学校の正職員になった教師かもしれんよ?

622:名無しさん@ピンキー
07/09/19 00:38:03 yvBRO1Md
いやいや、ダブってたら何度も文化祭参加してるだろ……常考

623:名無しさん@ピンキー
07/09/19 00:44:38 rib5eqk6
文化祭が三年に一回の高校なんだろ。普通に考えて。

624:名無しさん@ピンキー
07/09/19 00:52:19 1gC5EFCx
おまえら>>615にもツッコんだあげてください

625:名無しさん@ピンキー
07/09/19 00:58:00 gkleGxk4
おまえら早く寝ろよ。

626:名無しさん@ピンキー
07/09/19 01:07:43 W3pA4c5L
ながるんの文章は無駄な比喩が多くて読みづらい。
キョンの語りだと言われてしまえばそれまでだが

627:名無しさん@ピンキー
07/09/19 01:09:47 kpix3PCW
アニメだと杉田が上手いのか軽妙な感じでいいんだけどね。

628:名無しさん@ピンキー
07/09/19 01:29:36 8kmOBcRW
>>626
活字離れ乙

629:名無しさん@ピンキー
07/09/19 02:22:38 TMVljYBk
>>627
いまさらだが、杉田はキョンの声優としてマイナス方面に微妙すぎる。

630:名無しさん@ピンキー
07/09/19 02:54:22 pbX279hx
今になると、キョンは杉田以外は考えられんな


稟の杉田ははっきり言って有り得ないけど

631:名無しさん@ピンキー
07/09/19 03:37:44 W3/lVS+R
>>587
俺も化物語のノリを感じたw
てか、喜緑スキーかつ西尾スキーの俺にとってはこの上なく大好物な作品だ
というわけで>>572GJ!また、ということは続きがあるんだよな?
wktkして待ってる

632:名無しさん@ピンキー
07/09/19 07:45:54 W3pA4c5L
>>628
お前のほうがまともな本読んでないんだろ


633:名無しさん@ピンキー
07/09/19 08:09:07 kCWjfUFf
原作読んでてもアニメの声は出てこないなぁ俺。もちSSも。

634:名無しさん@ピンキー
07/09/19 10:42:52 4asLY0f9
>>628
普通短い文でしっかり内容を伝えるのが上手い文なわけで。

635:名無しさん@ピンキー
07/09/19 11:06:49 hLuCWXnR
>>632

お前…
釣りだよな?釣りで言ってるんだよな?

636:名無しさん@ピンキー
07/09/19 11:34:09 gkleGxk4
>>632>>635
違う所に行ってくれ。

637:名無しさん@ピンキー
07/09/19 11:44:31 6yhOHRTi
>>636
つ『スルースキル』

638:名無しさん@ピンキー
07/09/19 13:51:51 8Y/qbhuR
お、に、い、さ、ん、繋げていうと?
「キョンくん!」
なぜだ妹よ。

↑こんな感じのくだりがあるSSどれだっけ?

639:名無しさん@ピンキー
07/09/19 13:52:09 4u54szko
キャパシティが足りなくて装備できません

640:名無しさん@ピンキー
07/09/19 13:54:36 WhJH3lRY
>>638
つ33-61『高速暴走三人乗りーズ』

641:名無しさん@ピンキー
07/09/19 14:12:35 8Y/qbhuR
>>640
超速tnx
てか早すぎ

642:名無しさん@ピンキー
07/09/19 16:33:43 kCWjfUFf
そのSS大好きだwオンザの人ので一番好きかも。

643:名無しさん@ピンキー
07/09/19 17:12:14 2O8QO9ac
>>634
物語ではそうとは限らないと思う。

644:名無しさん@ピンキー
07/09/19 17:33:59 TMVljYBk
>>634
一人称視点の物語だとそれは全く当てはまらないわけで。
仮に主人公がよくしゃべる奴という設定だとしよう。それなのにモノローグは感情を交えない平坦な文だったら不自然だろ?

645:名無しさん@ピンキー
07/09/19 18:32:36 gkleGxk4
>>637
おけ!理解した

646:名無しさん@ピンキー
07/09/19 20:54:28 ZH+hE2NG
銀さんは知らないがカノンとかだと正に一般人という感じの声をするからキョンの中の人は好きだな、どんなのか忘れたけど

647:名無しさん@ピンキー
07/09/19 21:19:33 wwpae+9H
┌───────────────
|┌─────┐ 履歴書     平成19年07月02日
||    /      \      | ┌────────
||  /  ─    ─\    | |氏名: アキノリ
||/    (●)  (●) \ | ├────────
|||      (__人__)    |. | |性別: アキノリ
||\      ` ⌒´   ,/.  | ├────────
||...イ.ヽヽ、___ ーーノ゙- 、   | |現住所:アキノリ家
||   |  '; \_____ ノ.|ヽ i....| ├────────
||   |  \/゙(__)\,| i  | | |帰省先: ハルヒスレ
|└─────┘ └────────
| ┌──┬─┬───────────
| | 年   |月|          学歴・職歴
| ├──┼─┼───────────
| |平成19|04|アキノリ宅警備員

648:名無しさん@ピンキー
07/09/19 21:20:04 wwpae+9H
| ┌──────────────
| |自己PR :
| | 本スレはオタク臭いしVIP草いし行かないな  
| | アニメ板なんて開くのも嫌だ
| |履歴にアニメ板が残るんだぜ?人間性疑われちまう
| |
| |エロが見たいってのは純粋な人間の欲望だろ。
| |何も恥じる事はない。俺はエロが欲しい。
| |でもアニメ板で本気で語ってるような奴は本当に恥ずかしいし気持ち悪いと思う
| |
| └──────────────
| ┌──────────────
| |その他特記すべき事項:
| │エラーが出て解凍できないよ!

649:名無しさん@ピンキー
07/09/20 01:06:12 GzMj08KR
SS検索依頼です
ここだかハルヒキャラスレだかvipだか忘れてしまったんだけど
キョンが未来に行って、ハルヒと夫婦だったり長門やみくるを見掛けたり
古泉に会いに行ったりする作品のタイトルが知りたい
誰か教えてください

650:名無しさん@ピンキー
07/09/20 01:08:11 xE5Aekmb
消え失せろ

651:名無しさん@ピンキー
07/09/20 01:09:16 TOq9xZnH
ヒントが曖昧すぎる。もう少し分からんかね?

652:名無しさん@ピンキー
07/09/20 01:18:14 6y1YzNWc
確かキョンのチンポが折れてました

653:名無しさん@ピンキー
07/09/20 01:20:09 rd+5v0Yp
URLリンク(www.imgup.org)

654:名無しさん@ピンキー
07/09/20 01:26:26 EQl8+aFf
>>652
エクスカリバーか?

655:名無しさん@ピンキー
07/09/20 01:57:59 NM1c+5ei
>>649
13-73様の『Junebride』
たぶんこれだ。

656:名無しさん@ピンキー
07/09/20 05:48:37 M9sxD8F2
どうしても思い出せないSSがあるんですけど
ここだかプリンだか佐々木スレだか忘れてしまたんだが
キョンが新作読むと圧倒的な力の差を感じてしまったり
如何ともしがたい作品のタイトルが知りたい
誰か覚えてませんか

657:名無しさん@ピンキー
07/09/20 06:55:51 AfKIdoX4
おいおいここは検索サイトじゃないぞ?

658:名無しさん@ピンキー
07/09/20 08:08:26 mFOGEl+O
うわ…
思い出せないSSのタイトル尋ねただけでなに検索サイトスキー扱いしてるんだよ…
Googleみたいな英語中心のエンジンなんか好きじゃないし

659:名無しさん@ピンキー
07/09/20 08:09:03 mFOGEl+O
うわ…
思い出せないSSのタイトル尋ねただけでなに検索サイトスキー扱いしてるんだよ…
Googleみたいな英語中心のエンジンなんか好きじゃないし

660:名無しさん@ピンキー
07/09/20 08:10:52 mFOGEl+O
全体数的には売れてた
スマソ
氷山の一角で溺れかかるわ

661:名無しさん@ピンキー
07/09/20 08:12:56 OOIjBk1K
>>660
何こいつ…圧倒的な力の差を感じてしまう
これはもう如何ともしがたくきめぇ…

662:名無しさん@ピンキー
07/09/20 09:24:21 TCeMzqGc
とりあえず、レイープssに期待。

663:名無しさん@ピンキー
07/09/20 10:36:35 GzMj08KR
>>655
ありがとうございます!
これでした。もう一度読みたかったんで嬉しいです。

664:名無しさん@ピンキー
07/09/20 14:38:26 F9vKbN28
一番あり得ない展開、
キョンハーレムを光速で妄想した俺は救いようのない馬鹿

665:名無しさん@ピンキー
07/09/20 15:02:25 ZR3Y9MoQ
まあそういうな。二次くらい妄想で浸ったっていいジャマイカ。

666:名無しさん@ピンキー
07/09/20 18:43:13 nRqMnvIc
最早本編ではハルヒENDに決まってるっていうか、
最終話が出るかどうかも怪しくなってきたw からこそ
二次ではキョンに
SOS団から佐々木団(仮)から鶴屋さんから朝倉からミヨキチから禁断の妹まで
余さず行ってくれる男になってほしい

喜緑さん?
描写が少なくてイマイチキャラがわからない血みどろ江美里ことわっかーめは
会長辺りとくっ付いてるのが定石というかお決まり
ってNさんとAさんが言ってました

>>664
変態佐々木シリーズは限りなくオールENDに近かった

667:名無しさん@ピンキー
07/09/20 18:46:47 I2zFNYZV
本当に驚愕はどうしたんだろ?寂しいな

668:名無しさん@ピンキー
07/09/20 20:24:06 wXZ8tu7X
>666
いっそ禁断の谷ハルをやってくれる奴はいないだろうか。
フルボッコにしてやるけど。

669:名無しさん@ピンキー
07/09/20 20:58:37 khrLbY6/
谷佐だったら全力で叩き続けるけどハルヒだったら誰でもいーよ。バイタだもん

670:名無しさん@ピンキー
07/09/20 21:03:31 Jt8TxpOV
>>669
ナメるなよベイベロン

671:名無しさん@ピンキー
07/09/20 22:11:56 kt05Uqyf
>>668
釣れるか?

672:名無しさん@ピンキー
07/09/20 22:33:22 RZP7AwFA
ハルキョンならあとはどうだっていいよ。



もちろん誰か死ぬとか鬱ENDだけはカンベンな。

673:名無しさん@ピンキー
07/09/20 22:43:58 g4LANf06
>>672
プリン行け。もしくはキャラスレ。
俺は死にネタも鬱ENDも面白いなら見たい。
別に甘いのもハルキョンも嫌いじゃないが、糖分ばっか摂取したり視野が狭くなるのはカンベンな。

谷ハルだって、読ませてくれるんなら読んで見たい。

674:名無しさん@ピンキー
07/09/20 22:48:19 bGQtt2F+
まぁ読んでみていいか悪いかを判定? する自分にとってはカップリングは誰でも

675:名無しさん@ピンキー
07/09/20 22:52:36 btSxE0Sb
そしていざ何か投下されると
急にわけのわからん批評家が湧いてくるのがこのスレ

676:名無しさん@ピンキー
07/09/20 22:54:58 o2Nagmb0
>>672
そんなおまいに欝エンド









 冷たい風が吹き付ける朝、登校中の歩道橋の上で俺はハルヒと歩いている。
「あ、朝比奈さん」
「みくるちゃん」
 愛しの朝比奈さんがうつろな目でこっちへ歩いてくる。自然と俺たちは歩道橋の中心部で立ち止まる。
 俺もハルヒも、朝比奈さんも一言も発することは無く、気まずい雰囲気が一瞬流れる。

「涼宮さん……」
「みくるちゃん、久しぶり」

 全てがスローモーションに見えた。

 朝比奈さんはハルヒにゆっくりと近づくとカバンから自然に刃物のようなものを取り出して、滑らかな動作でそれをハルヒの首元へ持って行く。

「死んじゃえ」

 そう言ったか否かに刃物を引き抜いた。

「えっ?……なに?」

 数瞬してハルヒの首筋から血が湧き出る。まるで、噴水のように。

「あはははは!あはははははは!!」

 狂ったように笑う朝比奈さんを俺は嫌に冷静な目で、しかし何もすることができずにもう一人の自分が空から自分を見下ろしているような感覚でいた。

「あはははは!あははははは!!」


 ……ハルヒはもう、動かない。








最終話放送中止に腹たててやった。後悔はしてる。

ちょとだけ

677:名無しさん@ピンキー
07/09/20 22:56:59 bGQtt2F+
>>675
そいつらに関してはスルーで

678:名無しさん@ピンキー
07/09/20 23:01:02 Wdqw+u7g
欝エンドっつうかnice boat.かよw
惨殺エンドとか鋸エンドじゃないのか

679:名無しさん@ピンキー
07/09/20 23:04:46 TOq9xZnH
嫌いなカプや苦手ジャンルは端から読まない俺には関係の無いことだな。

680:名無しさん@ピンキー
07/09/20 23:29:48 g4LANf06
>>676
欝物と言うよりヤンデレ。
いわゆる一つの萌え要素っ。

681:名無しさん@ピンキー
07/09/20 23:30:04 dJBozBjQ
>>668
>禁断の谷ハル
一時期何度か挑戦してみたけれど、俺ごときの構成力では無理だった。
落ち込むハルヒ(急進派の策略で)を慰めるうちに、なし崩し的に―みたいな流れだったのだが、書いていて説得力に欠けていると思い、筆を置いた。
それに苦労して書いても、誰も喜ばないだろうし。

682:名無しさん@ピンキー
07/09/20 23:40:13 qYsS4I0X
夢落ちにすればいい。夢の中でハルヒに禁則事項する谷口。これなら読後感も、まあギリギリ?

683:名無しさん@ピンキー
07/09/20 23:41:00 AfKIdoX4
>>681
谷川とハルヒ確かに禁断

684:名無しさん@ピンキー
07/09/20 23:46:51 GZHgE/O2
キョンが発狂するな

685:名無しさん@ピンキー
07/09/20 23:56:57 aGkqOzX/
鬱展開にしないやつがいたら神

686:名無しさん@ピンキー
07/09/20 23:59:53 wXZ8tu7X
>683
作者じゃなくてWAWAWAの人

687:名無しさん@ピンキー
07/09/21 00:01:01 8bIuTfxx
>>682
夢落ちの時点でダメダメだろ

688:名無しさん@ピンキー
07/09/21 01:17:05 V3yDENgl
じゃあさ、SOS団を奇面組に見立てて夢落ちにすればいんじゃね?

689:名無しさん@ピンキー
07/09/21 01:47:11 nIbvkjy3
>688
そ れ だ

690:名無しさん@ピンキー
07/09/21 02:34:44 IlkwIZlp
エロって難しいよね。書いては見たものの屁たれ杉www

691:名無しさん@ピンキー
07/09/21 04:01:00 vOU7cgx2
>688
いや、さぁ?リアルタイムの奇面組読者だったけど、当時の憤りって結構すごかったよ?w

692:名無しさん@ピンキー
07/09/21 05:22:03 wrWRZHLx
お前だけだろ
俺の周りはけっこうウケてた

693:名無しさん@ピンキー
07/09/21 05:36:17 7GeEEPFi
なんだか懐かしい話してんな

694:名無しさん@ピンキー
07/09/21 13:33:47 +I0S/YRh
せめてBD程度にはひねってくれw

695:名無しさん@ピンキー
07/09/21 14:02:32 MyidMppM
不倫物にしてしまえば。

結婚後も絶倫ぶりを発揮するキョンに自暴自棄になったとか、夫婦生活が成り立たずセックスレスな余りに始めた関係とか。
ハルヒは自分に気が無いと分かりつつも、次第に本気で惹かれていく谷口。
そんな関係がだらだらと続く中、二人の事がキョンにばれてしまい…

BDまっしぐらwwwww
これで実はキョン→←長門かキョン→←朝比奈さんとかだったら完璧だな。

696:名無しさん@ピンキー
07/09/21 14:07:41 VCoAo0Ao
谷口「不倫ものだけは!不倫ものだけは!」

697:名無しさん@ピンキー
07/09/21 14:24:45 w2j+TW2T
相手の気持ちを利用してハルヒ長門みくるから金を騙し盗ったあげく古泉と逃避行するキョンとか

698:名無しさん@ピンキー
07/09/21 14:25:58 doR2bIUy
それはアナルでやってくれw

699:名無しさん@ピンキー
07/09/21 14:30:53 w2j+TW2T
じゃあ女ハルヒ長門みくる佐々木橘九曜の六人、男キョン一人のあいのりとか

700:名無しさん@ピンキー
07/09/21 14:32:31 doR2bIUy
今夜中に頼む

701:名無しさん@ピンキー
07/09/21 14:43:03 yhqmEaCK
>>699
キョン争奪戦ですか

是非見てみたい!

702:名無しさん@ピンキー
07/09/21 14:53:59 +K/6987r
変態の人がやってるじゃねーか

703:名無しさん@ピンキー
07/09/21 14:54:50 yhqmEaCK
>>702
kwsk

704:名無しさん@ピンキー
07/09/21 15:06:53 IlkwIZlp
>>703
48-154シリーズの事。

705:名無しさん@ピンキー
07/09/21 15:11:36 yhqmEaCK
>>704
あれ、これ見たことない・・・㌧!

706:名無しさん@ピンキー
07/09/21 22:33:10 1Or+9mIw
長編を投下、












しないんだぜ。

707:名無しさん@ピンキー
07/09/21 22:51:42 4TieQ9yc
>>706
いわゆる一つの誘い受け?

708:名無しさん@ピンキー
07/09/21 23:27:08 gi8R7nme
エロあり32レス。
投下します。
NG:猟奇・鬱・グロ

709:名無しさん@ピンキー
07/09/21 23:30:03 lsKGlUlL
ktkr

710:名無しさん@ピンキー
07/09/21 23:53:54 yuj4aUQc
その内容でその長さか……

711:名無しさん@ピンキー
07/09/22 00:23:49 yWKEs6XA
まだかな?

712:名無しさん@ピンキー
07/09/22 00:34:53 29LBTJZv
何という狙ったような鬱物。
すまんがちょっとスルーさせてもらう。

713:名無しさん@ピンキー
07/09/22 00:53:40 jOCXhco3
騙されるな。こいつはフィッシングだぜ

714:名無しさん@ピンキー
07/09/22 00:55:44 bfhojHoE
くやしいいぃぃ!

715:名無しさん@ピンキー
07/09/22 01:07:59 JOdDJNNR
URLリンク(www.google.com)
くやしい の検索結果 約 1,470,000 件中 1 - 50 件目 (0.16 秒)
関連検索: クリムゾン くやしい, くやしい でも, くやしい でも感じちゃう


716:名無しさん@ピンキー
07/09/22 07:44:56 yWKEs6XA
結局釣られてしまったのか

717:名無しさん@ピンキー
07/09/22 10:57:56 3/67XZZ7
保管庫が見れないんだけど俺だけ?

718:名無しさん@ピンキー
07/09/22 11:49:47 VqGZB38l
見れるよ?

719:名無しさん@ピンキー
07/09/22 15:55:17 GEDgiOQk
ハルヒが長門を大食い大会に出場させようとして、キョンがそれを
止めようとして、なんやかやあるSSを文才のある方お願いします。

720:名無しさん@ピンキー
07/09/22 16:21:09 SJm4ZviU
私の胃は宇宙…

721:名無しさん@ピンキー
07/09/22 17:48:46 xr7Nve7X
ふと思ったが朝倉やワカメも長門みたいに大食いなんだろうか

722:名無しさん@ピンキー
07/09/22 17:52:29 2gjhJlsE
知るか。キャラスレでやれ
ここはSSスレだってーのに

723:名無しさん@ピンキー
07/09/22 17:55:10 uAm3OLrw
>>719
文才なんか書けば何とかなるもんだ。練習するならVIPでならしていけばいい

724:717
07/09/22 19:08:06 oYCC0E4C
>>718
ホント?つい何日か前までは大丈夫だったんだけど・・・
なんかSSのタイトルをクリックするとアダルトサイトの広告が表示されるだけなんだよね

725:名無しさん@ピンキー
07/09/22 19:09:54 uAm3OLrw
>>724
普通に見れるぞ

726:名無しさん@ピンキー
07/09/22 19:24:26 gYQoQByY
>>724
もしかして携帯で見てる?もしそうなら俺も同じくアダルト広告しか表示されん。
PCでって事ならわからん。

727:名無しさん@ピンキー
07/09/22 19:49:15 WIctFhpz
PCだと普通に見れるね。
各部屋のSSを適当にそれぞれ10個程クリックしてみたが何の問題もなかった。

728:名無しさん@ピンキー
07/09/22 20:19:34 9XoqTBLJ
俺も携帯だが普通に見れるぞ?
機種はドコモ。

729:名無しさん@ピンキー
07/09/22 20:49:33 gYQoQByY
俺はソフトバンクの3G携帯だけど、アダルト広告しか表示されないな。
以前は仕事の休憩時間に同じ携帯で保管庫見れてたんだけど、今は見れなくなってションボリ。

730:名無しさん@ピンキー
07/09/22 21:17:06 oFnrlcWW
ボーダフォン3Gだけどツール使って見れるよ

731:名無しさん@ピンキー
07/09/22 21:17:58 uAm3OLrw
>>719
俺は文才は無いが一応小ネタで書いてみた。

「みんなーっ!聞いてビックニュースよ!団員全員で大食い大会に出るわよ~!」
またか、お前はいつもそうなんだよ。やれやれ、
それはいつもの放課後の学園風景一ページなのだが、いつもこいつの行動は突発的なのだ
しかし、あのとびっきりの笑顔で話を持ってくるという事は…
必ず俺が疲れる事になる訳であり、あいつには自重と言う言葉は一切存在しない
こんな時は長門に頑張ってもらうしかないな。その長門とはいうと本から目を逸らさず黙々と読書をしている。
ここは何としても辞めさせなければならんし、第一こっちの精神やら体力がもたん
「おい、何で大食い大会とやらに出なくちゃならんのだ」
「何と!優勝者にはとびっきりの優勝商品があるのよ!」
俺の話を聞けよ!必ず会話は一方通行になる。
するとハルヒ手に持ったチラシをパタパタしながら俺達に見せる。
「こーれ、いいでしょ?」
「流石ですね涼宮さん、僕も賛成ですよ。」
おい古泉お前何時の間に居たんだよ。こいつはハルヒの太鼓持ちだからな
もしかして、この企画も機関が関係している可能性があるな。
「景品は…ん?カレー一年間無料食事券。」
すると、長門の目が輝きこちらに視線を向けている。「なあ、もしかして出たいのか?長門」
コクンと俺にしか分からない動きで肯定する。
これで回避は不可能になった。これは既定事項なんですかねえ朝比奈さん?
「ふぇぇぇあたしは辛いの苦手なんですぅ」
怯える朝比奈さんを見ていると不謹慎だが癒される
こうして大食い大会に出る事になるのだが、この大会では
佐々木達との激しいバトルになろうとは思いもよらなかった。


732:名無しさん@ピンキー
07/09/22 21:18:57 9XoqTBLJ
ファイルシークとか閲覧ブラウザ使ってみたら?

733:名無しさん@ピンキー
07/09/22 21:32:35 O4nm1l9v
>>731
本当に文才の欠片もねーのな……

734:名無しさん@ピンキー
07/09/22 21:37:53 uAm3OLrw
>>733
そうだが、どう直していいかアドバイスお願いしたいのだが?

735:名無しさん@ピンキー
07/09/22 22:05:42 vkRaiuYO
>>734
とりあえず読み難い
改行も駆使するべし

736:名無しさん@ピンキー
07/09/22 22:08:08 zFGpMzIa
>734
詰め込みすぎ
もっと地の文で説明や描写を入れろ

737:名無しさん@ピンキー
07/09/22 22:10:48 uAm3OLrw
>>735-736
ありがとう!これを糧にして頑張るさっ

738:名無しさん@ピンキー
07/09/22 22:11:00 pG7T39Ob
文才がないとか謙遜してるのが気に入らん
それと描写が淡白すぎる
モノローグが長くなるとキョンらしい、と思うのは俺だけだろうか

739:名無しさん@ピンキー
07/09/22 22:12:59 uAm3OLrw
>>738
気を付けるよ。嫌な感じさせてすまん

740:名無しさん@ピンキー
07/09/22 22:14:56 pc9xpX6B
>>734
なんでこいつこんなに偉そうなんだ?

自分で下手だって宣言すればなにやっても笑って許してもらえるとでも思ってるのか
うぜえから消えて欲しい

741:名無しさん@ピンキー
07/09/22 22:18:32 gYQoQByY
>>740
お前は早くベルトコンベアから流れてくるペットボトルのキャップを閉める作業に戻るんだ。

742:名無しさん@ピンキー
07/09/22 22:20:24 u6LJ+/L5
開けるときパキッと折れないペットボトルは厭過ぎです

743:名無しさん@ピンキー
07/09/22 22:46:26 kAIJOzDj
改行よりも、句読点が欲しいな。

744:涼宮ハルヒの結婚生活
07/09/22 23:03:34 LQlJSuST
「ほらキョン、朝よ」

 寝ぼけた思考に介入する声。そして数瞬後には軽快な音を立てながら開かれるカーテン。朝日が目蓋越しからでも白んで見える。
 
「んぁ……」
「何て声出してるのよ、アンタは」

 呆れたようにハルヒが声を上げる。その声に触発されてか起きようとするも眠たい、非常に眠たい。
 というのも昨日は久しぶりの残業を食らったせいだ。久しぶりだからそのつけが回ってきたのか、と言わんばかりの仕事量で、その全てを片付けた時にはもう深夜に突入していた頃だった。
 まあ、成り立てとはいえ社会人ではあるのだから、仕事に不満を言う事の無益さは理解している。疲れを後に引かないようにウチに帰ってさっさと寝ようとしていたところ、家庭に入って落ち着いたようにみえたがやっぱりトラブルメイカー、ハルヒである。
 深夜に帰宅というのが相当に気に入らなかったようで、玄関を開けた先1mに仁王立ちしていたときには寒気を覚えたものだ。
 確かに携帯の電源を切っていたため連絡がつかなかったのは俺の責任だろう。仕事での都合とはいえ連絡の一つは入れるべきだと言うその主張には大いに賛同したい。だがその失態の対価の要求として疲れた体にムチを打つ肉体労働を強いるのはどうかと思うんだ。
 長々と説明してきたが、つまりのところ俺の眠気の大半の理由付けとしては、ハルヒの昨夜強いた肉体労働に帰結す―
 
「あ~もう、うっさいわね! わざわざ声に出さなくてもいいのよっ!」
「ふぁ……」
「その態度気に入らないわ」
「いててててて……っ! わ、わかった起きる!」
「最初ってからそういえばいいのよ」

745:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:06:41 LQlJSuST
 なんという暴虐なのだろうか。お前には世にはびこる癒し系ブームに大いに影響を受けてもらいたいね。

「よもやまた、あんな訳の分からない物がブームになるとは思わなかったわ。私思うんだけど癒しなんていうのは人によって変わる千差万別で曖昧な概念だと思うのよね」
「……まあ、それはいいんだが」

 妙な理論を展開するハルヒを横目に布団をめくり体を起こす。幾分かぼんやりとするものの、くだらないやり取りをしたおかげか、随分と意識がはっきりしてきたようだ。
 
「ほらシャキっとしなさい」
「ああ、サンキュ」

 ハルヒが差し出す手に引かれ、ベッドから起きる。寝ている間に乱れた俺のシャツがハルヒは気に入らなかったのか、手のひらで伸ばすようにシャツを撫で始めた。

「……」
「……ん、なに?」
「いや、別に」
「あ、寝癖も付いてる……しょうがないわね」

746:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:11:28 LQlJSuST
 そう言って俺の髪に手串を通し、簡単にだが整えていく。その間俺は何も言わずにされるがままに大人しくしている。手持ち無沙汰に考えを廻らせた。
 甲斐甲斐しい。いや、本当にそうなのである。あの涼宮ハルヒが、だ。
 実に不思議な事だが、旧姓涼宮ハルヒとの共同生活は同棲3年、結婚後2年と5年程続いているわけだが、始まる当初俺は先行きにかなり不安を覚えていた。
 中学時代は荒れに荒れ、高校時代は暴れに暴れたハルヒ。その実害をこうむってきた俺は、同棲と言う一見甘い響きのする単語を、どうしてもその響きどおりの期待を抱く事が出来ないでいた。
 しかし、だ。始まってしまえばなんて事はない、予想とは一転して、俺は苦労など掛けさせられることが殆どなかった。むしろ俺が苦労をさせたほうだといえる。これには本当に意外であったという俺の主観を再度付け加えたい。
 古泉が言うには、
『涼宮さんはその苛烈な行動から常識を持たない方と思われがちですが、それは間違いですよ。僕は逆に、彼女は周りに気の配る事が人よりも巧みではないかと思っています。
だからこの結果に、僕は疑問を感じてはいません。むしろ今の涼宮さんの姿のほうが自然であり、安定しているようにすら感じられますね』
 なのだそうだ。
 俺としては納得しづらい内容ではあるが、現に同棲を始めてから5年、閉鎖空間の発生率は減少の一途を辿り、今ではほぼ0に近いのだと言う。古泉の言ったことの裏づけとしてはもっともな結果だ。
 それに5年たった今もなお日常で今のようなさり気無い気遣いと言うのをハルヒはたびたび見せる。同棲した当時は浮かれだの舞い上がるだのと理由を付けられるが、5年も続けば本物なのだろう。
 あの涼宮ハルヒが実は尽くす女でした……なんて高校生だった頃の俺が聞けば噴飯物なんだがね。
 過去に恋愛感情を気の迷いと断言したハルヒ。世の中と言うのは本当に分からないものである。

「よし、じゃあ着替えてからリビングに顔を出しなさい。朝食はもう用意してあるから」

 俺が考えている間にハルヒの作業は終わったのだろう。軽く背中を叩いて着替えを促した後、そういい残し寝室から出て行った。
 朝食、これもまた同棲が始まってから5年、ほぼ毎日変わらずに続く日常である。食事と言うのは食べる分には問題ないが、作るほうからすれば相当に手間がかかる物なんだがな。
 などと考えながら俺はいそいそと服を着替えるのだった。

747:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:14:28 LQlJSuST
………………

…………

……

「ごちそーさん」
「おそまつさま」

 箸を置きハルヒを拝むように手を合わせる。ハルヒは肩を竦めながら言葉を返し、後片付けをしていく。
 食後のコーヒーを片手に、洗い場で食器が立てる音をBGMに、新聞に目を通しながら並行してテレビのニュースを眺めるも、特に目立ったニュースは見当たらない。
 それでも市場の動きなどを見ておくのは、中堅どころとはいえIT企業に属している身としては嗜みと言った所だ。と、上司に言われて始まったルーチンワークだが、ほぼ形骸化している感は否めない。実際好んで読んでるのは芸能、スポーツだからな。

「む、楽○がまた負けたか」

 俺は特にファンという訳ではないが、ハルヒの贔屓のチームが此処であるため、よく一緒に試合を見ることがある。こうなってくると不思議なものでなんとなく試合結果が気になってくるのだ。
 昨日は残業で夜が遅かったため見れなかった分チェックしておかなければなるまい。

「あれ、キョン支度しなくていいの? そろそろ時間だけど」
「ん?」

 いつの間にか片づけを終わらせたハルヒはタオルで手を拭きながらそんな言葉を口にする。
 時計を見ると、確かにもうそろそろ出ないと不味い頃合だ。慌てて荷物をまとめる俺を横目にハルヒは、

「さっさと我が家の生活水準を上げるべく、馬車馬のように働いてきなさい」

 そういって最近余り顔を出さないハルヒ『らしい』表情で笑う。
 だから俺はお返しとばかりに、その昔古泉に指摘されて気付いた俺のクセであるらしい仕草で返してやった。
 


748:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:17:44 LQlJSuST
………………

…………

……

「さて、今日はこれで終了、と」

 さすがに二日続けての残業を強いられることはなく、入社後支給された旧型ノートパソコンの電源を落とし帰宅の準備をする。窓から差し込む夕日が、ちょうど帰宅頃だというのを教えてくれるようだ。
 早々に帰宅の準備を終え、さて帰ろうとしたところ、同期である同僚に声を掛けられた。
 
「ようキョン、帰りか?」
「おう」

 軽く手を挙げ答える。
 ちなみに社会に出てなお、俺の呼び名はキョンが大勢である。いい加減このあだ名から決別したいものなんだが。
 
「今日は早いんだな、昨日は遅くまで残業だったんだろ? さすがに今日も残業を強いるほど上司も鬼じゃないか」
「まあ、な」
「そっか、よしじゃあ付き合え」
「は?」

 そういうなり右手が肩を抱かれる。正直男同士であるため美しくない光景だろうと思う。
 
「合コンだよ、合コン。ちょうど頭数が足りなくてな」
「合コン?」
「おうよ! 俺の大学のツテでな、今からあるんだよ」
「また急だな」

 俺は眉間へ指を当てる。

749:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:21:00 LQlJSuST
「悪いが遠慮しとく」
「……キョンお前正気か? 結構綺麗どころもくるんだぜ?」
「そういう理由じゃなくてだな」

 左手の甲を同僚の目線、見せやすい位置へともっていく。これで薬指に常時着用を義務付けられた、ある意味某RPGの呪いばりのシロモノがヤツにも見えるだろう。

「……なるほど。お前は自由なき男だったか」
「それにもし俺が出席して、アイツにばれようものなら」
「……すげえ怒られたりするのか?」
「いや、<ruby><rb>世界の終わり</rb><rp>(</rp><rt>・・・・・・</rt><rp>)</rp></ruby>だね、そのときは」
「なんだそれは」

 俺の言葉を大袈裟に感じたのか肩を竦めながら笑う同僚。まあ、大抵はこの例え話がマジな話であるとは夢にも思わないだろう。
 
「そういうわけだ、悪いな」
「……まあ、今ならまだ新婚なんだろうから、しょうがないな。これで当分お前は頭数には入れられないと言う事か」
「まあ、そうだな」
「仕方ない、健全な集まりがあった時には顔を出せよな」
「……それもアイツの機嫌次第なんだがね」
「はははッ! お暑いことで」
 
 そういって同僚は俺の肩を慰めるように叩き、じゃあなと一言のこし去っていった。
 その場に残された俺は、今度こそ帰宅しようと足を向けるが、胸ポケットからの振動による呼び出しに足を止められる事になった。昨日の事もあり、今日は電源を入れていた携帯を取り出し着信の相手を見る。と、それは意外な人物だった。
 
『どうも、こんばんは』

 携帯越しから聞こえるのは昔から変わらない似非紳士の声。
 
『突然で申し訳ないのですが、これから少々お時間をいただけますか?』


750:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:23:07 QWBpbjmz
「だめだ」




751:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:34:02 lRsON3CS
えっ…と、終わりなのかな?

752:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:35:15 kAIJOzDj
>>749
・ ・ ・ ・ ・ ・
世界の終わり
ってしたいんだろうけど、ひょっとして転載か?

753:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:37:32 u6LJ+/L5
合コンに行ったら佐々木とばったり会って、
初恋が再燃してえらいことになる分岐ルートきぼん

754:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:39:50 kAIJOzDj
国木田が?

755:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:51:23 RRZa4tWG
「だめだ」




756:名無しさん@ピンキー
07/09/23 00:09:23 3rXxnE21
>>754-755
やるなww

757:名無しさん@ピンキー
07/09/23 00:15:22 lWE7UnsP
煮えきらないな

758:名無しさん@ピンキー
07/09/23 00:21:51 uVd/SA8g
でも面白かったので>>749の続きに期待wktk

759:名無しさん@ピンキー
07/09/23 00:53:01 3yV3Y0o6
>>752
IT企業ってあるから、わざとじゃない?
仲間内でのネタみたいな。

760:名無しさん@ピンキー
07/09/23 00:56:43 pluq8U6r
不完全燃焼…コメントも無し

761:名無しさん@ピンキー
07/09/23 01:07:45 y0qpcUST
ども↑の作者ッス。
前後編で投稿しようと思って、いま後編かいてるんですけど終わりませんでしたw
見切り発車はするもんじゃないですねぇ……もう少し待っていただけるとありがたいです。
なんか変なところや不備かなんかあったら遠慮なくどうぞ。

762:名無しさん@ピンキー
07/09/23 01:14:47 8xQyjChb
>>759
㌧、なるほど。俺が浅はかだった。
>>761
とても期待してる。

763:名無しさん@ピンキー
07/09/23 02:46:51 FV7RWrf7
>>761
全部書いてから投下しろよ
スレ混乱させたくてわざとやってねえか?

764:名無しさん@ピンキー
07/09/23 03:07:26 6ZXf2/Z4
763

俺の脳内フィルター

(別に続きが早く読みたいわけじゃないけど投下するなら全部書いてからにしなさいよ。)

なんというツンデレ…(; ´Д`)

765:名無しさん@ピンキー
07/09/23 03:43:19 PQ46IdLu
デレてないよ

766:名無しさん@ピンキー
07/09/23 04:13:52 AKu5y+39
>>749
モノローグキョンぽくしようとしてちょくちょく言葉遣い間違えてないか?

767:名無しさん@ピンキー
07/09/23 05:45:18 FV7RWrf7
>>764
楽しいか?

768:名無しさん@ピンキー
07/09/23 06:33:10 +F8A0kEK
>>761
投下が終わったら、「以上です」の一言が欲しい。
後編期待してるよ。

769:名無しさん@ピンキー
07/09/23 07:55:55 pluq8U6r
>>761
期待して待っています

770:名無しさん@ピンキー
07/09/23 10:18:47 imI4AzoE
>>764
そういうスタンスでいることがこのスレの基本なのかもな

771:名無しさん@ピンキー
07/09/23 20:43:51 SMYBiYI3
久しくオススメSSを訊かれた時にまともに答えられることが無かったが、割と住人も入れ替わったことだし、今の皆のお気に入りがどうなってるのか、ちょっと知りたいもんだ

772:名無しさん@ピンキー
07/09/23 20:51:24 FH+hJ9KX
そんな小技が通用するかよ

773:名無しさん@ピンキー
07/09/23 21:18:11 pluq8U6r
>>771
古泉一樹の憂欝

774:名無しさん@ピンキー
07/09/23 21:21:04 fJ7oDsth
悲しいかな書き手で上げた方が手っ取り早い俺。
アスタオンザ佐涼校内の人。

775:名無しさん@ピンキー
07/09/23 21:37:21 rCpRQxzg
エクスカリバー

776:名無しさん@ピンキー
07/09/23 21:38:43 9R/rT5Ox
ベタだが、
33-766様: 『手袋を買いに』
33-835様: 『風邪の日』

777:名無しさん@ピンキー
07/09/23 21:54:08 xiD166GB
如何ともしがたい原作者の新作




つーかお前らもいちいちマジメに相手してんじゃねーよ

778:名無しさん@ピンキー
07/09/23 21:55:53 fJ7oDsth
前から結構話題としてあがるネタだけどな。
「パロスレかくあるべき」議論なんぞよりよっぽどいいわ。

779:名無しさん@ピンキー
07/09/23 22:05:30 SMYBiYI3
>>774
校内ってのは校内放送のこと?

780:名無しさん@ピンキー
07/09/23 22:58:14 uVd/SA8g
>>779
そうじゃね?>>774が挙げたのは
>『アスタ』『オンザ』『佐涼』『校内』の人
っていうことだろ。まさか”『校庭』の人”の誤植ってことはないだろうし

781:名無しさん@ピンキー
07/09/23 23:36:09 3rXxnE21
「校庭」は校庭で激しく次元断層が出てるが、
何故か読んでしまうのだよw

782:名無しさん@ピンキー
07/09/23 23:46:00 F18ctlX9
エンドレスエイト中にキョンが喜緑と図書室で勉強するSSがオススメなんだけど
自分でも何処にあるか忘れてしまったもので誰か知ってる人がいたら教えてほしい

783:名無しさん@ピンキー
07/09/24 00:02:13 3rXxnE21
>>782
コレかな?
URLリンク(eroparo.s13.dxbeat.com)

784:名無しさん@ピンキー
07/09/24 00:22:35 agLPB7qR
>>783
それだったよありがとう
その喜緑の微妙な立ち位置がいかにも喜緑っぽくて好きなんだ

785:名無しさん@ピンキー
07/09/24 00:56:48 2dSPr5wS
10-492『古泉一樹の希望』
43-19 『SOS団』
43-48 『涼宮ハルヒの再会』(未完結)
43-678『校庭は、いつにもましてストライク』
43-770『イノチ カケテト』

好きなSS並べてみたけど43スレは熱いなぁ、と思った。

786:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:24:33 YjLPn/Kd
11-226 団員三部作
13-150『涼宮ハルヒの○天国』(未完)
18-608『ながとさん』
『すずみやさん』
『いもうとさん』
32-586『ワンダリング五人』
32-897『涼宮ハルヒの柔道』

>>785までの流で出たものを除くと、俺の好きなSSはこんなところか。

787:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:30:24 kF73yVzZ
何スレか忘れたけど、キョンが小さくなるヤツは好きだな
有名な『二度目の選択』とか


驚愕が延期されたのは『セイクリッド・カプリチオ』のせい

いや、ごめんなさい

788:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:34:31 iAYem6p0 BE:944255366-2BP(0)
エロパロで抜こうと思って保管庫見たのに、感動系とか見ちゃってシンミリすることがしばしば。
いや、それはそれで俺もかなり好きなんだが。

789:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:39:00 crNbn/37
変態佐々木シリーズみたいなキョンハーレム系のバカエロ話が好きだ

790:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:41:07 QgjX7jqT
>>789
禿同
キョン系は何でも好きだがw

791:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:41:07 QXjstpLC
>783
>782じゃないけどありがとう。黒くない喜緑さんはメッチャストライクゾーン。

792:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:44:03 /SMrmBFK
>>785

9月中にはその未完結の文字消せるよう頑張るよ(´・ω・`)

793:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:49:23 WrZwPb39
>>792
きたいしてましゅ!

794:名無しさん@ピンキー
07/09/24 01:53:10 4cKPAhkd
>>200

795:名無しさん@ピンキー
07/09/24 02:02:35 kF73yVzZ
>>785
『SOS団』なかなかいいね
今初めて読んだよ



オンザの人の作品は全部面白い

796:名無しさん@ピンキー
07/09/24 02:25:20 eG1K9Cic
>>791
ナカーマw
俺は黒日と白日、抹消あたりが好きだな。
後はハイテンションユッキーシリーズが大好きだw

797:名無しさん@ピンキー
07/09/24 02:26:12 4cKPAhkd
>>390

798:名無しさん@ピンキー
07/09/24 02:30:01 gdXxW5xS
こういう流れだから、俺が大好きなSSで、あんまり話題にもでないのを一つ紹介しとこう。

10-347 『rain after rain』

みくるモノで、ちょっと黒い。てかリアルな感じの葛藤がめちゃくちゃイイ。

799:名無しさん@ピンキー
07/09/24 02:41:56 Ndb+DuA6
最近えれっとの同人で朝倉に目覚めた。
まぁ、長門最強論は崩れなかったが。

黒くない朝倉読みたいな・・・

800:名無しさん@ピンキー
07/09/24 02:56:45 VAidcsQs
34-7『human language』
これ大好きなんだけど、アスタの人の唯一の未完作品……。続き書いてくれ~w

801:名無しさん@ピンキー
07/09/24 03:01:15 gdXxW5xS
アスタの人のSSって、どうやってみんな見分けてるの?

802:名無しさん@ピンキー
07/09/24 03:06:39 crNbn/37
>>798
最初に見た時長門の一人称かと思ったわ
あれは上手い

803:名無しさん@ピンキー
07/09/24 05:30:56 SRq2XK2G
23-798『キョン×ハルヒ@初体験』

804:名無しさん@ピンキー
07/09/24 05:43:41 n8fifDs1
>>801
決まったシンボルが大抵ある。
ブログに掲載してる。 などなど

805:名無しさん@ピンキー
07/09/24 08:35:56 beOPn5iy
>>798
ちくしょう・・・

朝比奈さん属性は無かったはずなのに・・・

806:名無しさん@ピンキー
07/09/24 14:09:51 Ws2B3TLk
長門の調教モノってない?

初めてきたんだけど数が多すぎて見切れないwww

807:名無しさん@ピンキー
07/09/24 14:27:42 9rzFrP5j
調子に乗るなカス

808:名無しさん@ピンキー
07/09/24 14:28:34 w+4lbqKc
>>806
エロではないが星の海とチョコレートケーキはお薦め。


809:名無しさん@ピンキー
07/09/24 14:29:46 Kl2Fv75W
面倒がらずに全部読みましょう。

810:806
07/09/24 15:15:51 Ws2B3TLk
>>808
切ねー!!如何にも長門ってかんじだねぇ

VIPの方にまんま「長門有希の調教」ってあったけど
思いもよらない内容だったorz

ないんだろうか、エロエロ調教もの

>>809
時間かけて読もうと思うけど、とりあえず読みたいものをね

811:名無しさん@ピンキー
07/09/24 15:18:06 B+ZhB9PO
エロSS投下する時はどうすればいい?

812:名無しさん@ピンキー
07/09/24 15:20:17 w+4lbqKc
>>811
普通に投下してOK。もしかして長すぎるのか?

813:名無しさん@ピンキー
07/09/24 15:45:25 B+ZhB9PO
>>812
いや、書き途中だし携帯だから…PCで書き直したら投下したいと思う。
練習作品としてね。

814:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:00:16 5op8nfvX
>749からの続きなんですが、書き終えたんでこれから投下してもいいんですかね?
ルールみたいなのがあったら注意していただけるとありがたいんですが……

815:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:06:34 w+4lbqKc
>>813
出来ましたらPCでヨロ。二度同じ作品投下はここではやらないほうがいい。
>>814
長すぎるの?

816:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:15:47 5op8nfvX
14kbくらいっすかね?
前後合計で10000文字、20kbなんで。

817:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:17:45 w+4lbqKc
>>816
なら大丈夫じゃまいか?投下ヨロ

818:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:21:03 5op8nfvX
 
………………

…………

……


「いらっしゃいませ、お一人様でしょうか?」

 会社から徒歩5分と言った所にある、駅周辺のそこそこに有名なレストランに入るなり掛けられた声を右手で遮り、店の中に視線を配る。
 洒落た内装の店内は時間的に稼ぎ時なため、他のチェーン店と比べると比較的広く席の多いこのレストランも混み合い、空いている席はほとんどない。
 そういえば学生の頃よく利用していた喫茶店はこの時間でも存外空いていたな、そんなことを考えながら店内を周っていると、窓際の席から俺に手のひらを向ける似非紳士を発見した。

「やあ、どうも」
 
 無駄に爽やかな笑みを浮かべるその様子は、以前に顔をあわせた時となんら変わりがない。
 その席に向かい軽く会釈をすると、持っていたビジネスバッグを右手に置き、スーツを椅子にかけネクタイを緩める。
 
「ひさしぶりだな……とはいえ数ヶ月ぶりくらい、か?」
「そうですね、以前お会いしたのはそれほど前でしたか。いや、お互い不自由になったものですね」

 肩を竦める似非紳士――古泉一樹。
 
「言うほど前でもないだろう?」
「……いえ、”学生時代”は毎日のように顔をあわせていましたからね、余計にそう感じるのかもしれません」
「まあ確かに、な」

 その言葉の意味するところに俺は深いため息を吐いた。
 高校一年から”大学卒業までの7年間”、俺たちは飽きもせずに顔を会わせていた計算になるのか。もちろん俺たちと言うのはハルヒ、古泉はもちろん朝比奈さんや長門も含まれている。繰り返すようだがそう、”大学卒業”まで、だ。

819:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:22:09 zQwLp3ai
>>398>>416
>>543>>572

こんな感じに一言あれば分かりやすくていいかと。

820:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:22:49 5op8nfvX
 これは高校卒業の折、進路を決めるという憂鬱な時期にさしかかった頃の話だが、進路調査票なるものが俺たちに配布されたその日の部室で、ハルヒはこれまたトンでもない事を言い出した。
 はっきり言おう無茶苦茶な提案だった。何しろ団員全員で最高学府に受験するなんて言い出したんだからな。
 まあ、話の流れで言うまでもないだろうが、結論から言おう。全員受かったのだ。あの時はさすがにあり得ないと思ったね。
 ハルヒのトンデモパワーが炸裂した事は間違いないのだが、言い訳をさせてもらえるなら俺たちもそれなりに勉強はしていたと言う事だ。
 地域探索は息抜き程度の頻度になったし、3年時で一番活動していた場所は部室に次いで図書館だっただろう。
 成績は比例して上がってはいたし、試験当日のテストも、ヤマをはった部分が大当たりして手ごたえは十分だった。まあそれでも本当に受かった時には全員が目を丸くしたんだがね。
 その後現れた朝比奈さん(大)がいうにはこの結果は規定事項なんだとか。朝比奈さん(小)にはなにも知らされてなかったことから意地の悪いことではあるが。
 ちなみに朝比奈さんは最高学府に通っていたわけではないが、鶴屋さんと共に前年6大学の内の一番最寄な大学に受かっており、何かあるたびに共々召集を掛けられていたから変わらない様なものだ。
 そんなこんなでそれぞれ学部は違うものの、晴れてめでたくSOS団は最高学府にまでその存在を残す事になり、無事卒業を果たし今に至るというわけだ。冗談のような本当の話って言うのはこのことなんだろう。

「……どうしました?」
「いや……考えてみるとお前との付き合いも既に腐れ縁と言ってもいいくらい長いんだな、と」
「腐れ縁、ですか。確かに言いえて妙なのかもしれません。何せ”切ろうにも切れない”のですから」

 口元に笑みを浮かべながら肩を竦める古泉。何気なく行う気障な仕草も洗練されているようでなんとなく忌々しい。
 
「しかし僕はそんな縁が今更にありがたく思えるのですがね。教師なんて仕事をしているとなおさらでして」
「まあ、最近の教師は大変らしいからな」
「全くです」

821:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:23:52 5op8nfvX
 口元に笑みを浮かべながら肩を竦める古泉。何気なく行う気障な仕草も洗練されているようでなんとなく忌々しい。
 
「しかし僕はそんな縁が今更にありがたく思えるのですがね。教師なんて仕事をしているとなおさらでして」
「まあ、最近の教師は大変らしいからな」
「全くです」

 実感のこもった少々疲れた笑みを浮かべる古泉。
 最高学府を卒業した後、俺はIT企業へ、古泉は教師へと人生の歩みを進めた。朝比奈さん、長門も都内の就職を無事済ませており、卒業後SOS団で唯一職を持ってないのが意外なことにハルヒだけだった。
 意外というのも、ハルヒはキャリアで企業の第一線でバリバリ働くイメージが俺の中で先行していた為か、家庭に入ると言い出したときにはさすがに驚きを隠せなかったのを思い出す。
 その理由が子供が出来た時兼業主婦でいたくないからだそうな。ハルヒの親は共働きで俗に言うハルヒは鍵っ子だ。その辺にも関係していることなんだろう。
 未だに子供の出来る気配はないが、まあその内できるだろうからそこは臨機応変にと言うヤツだ。
 と、そんな事考えているとウェイトレスが注文を聞きに現れた。注文を聞かれる中、古泉を見る。
 
「なんだ、先に注文してなかったのか?」
「ええ、貴方が来てから頼もうと思ってましたので」
「そうかい」

 ウェイトレスから手渡されたメニューを開き、適当に夕食をオーダーする。
 古泉はそんな俺を見て、
 
「おや、涼宮さんが家で待っていらっしゃるのでは?」
「来る前に連絡してきた。ほら」
「これはどうも」
「会計は俺が持つから遠慮なく注文しろ」
「……珍しいですね」
「まあ、な。”昨日は迷惑を掛けた”んだろう?」
「……お察しのとおりですよ。夕方から深夜に掛けて久しぶりに大規模な”閉鎖空間が発生”しました」 

 やはりな。あのハルヒの様子からそうじゃないかと思っていたんだが。

822:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:25:39 5op8nfvX
「まあ、それも深夜過ぎに突然縮小の兆しを見せ、唐突に崩壊したんですがね。そのときあまりの縮小の速さは……おかげで朝刊に一面を飾るところでしたよ。まあ、何があったのかはお聞きしませんが」
「……察しろ。だからこうやって誠意を見せたんだろうに」
「それはもちろん」

 物知り顔で飄々と言葉を返す目の前の男が異様に忌々しく感じられる。八つ当たりどころか逆切れもいいところなんだが、感情と言うものはいかんともしがたい。

「まあ僕にしても機関の方々とはご無沙汰でしたので、いい機会ではありましたが」
「機関ね……。そういえば森さん―いや、園生さん呼ぶべきか、は元気か?」
「呼びにくいようでしたら森で構わないかと。”妻”はそんなことを気にするようなタイプではないのでね」

 そう言った後、付け足すように元気ですよ、と一言口にした。
 俺がハルヒと同棲し始めた頃、古泉は旧姓森園生さんと交際を始めたんだそうだ。森さんは朝比奈さんや鶴屋さんと同じ大学に進学していたらしく、SOS団が活動しない時はよく顔をあわせていたらしい。
 機関―通称アルバイトでの事が多かったらしく、それがきっかけになったとか。いわゆる職場内恋愛と言うやつだ。
 披露宴での仲人にハルヒを指名したのはなかなかに皮肉の効いたチョイスだったと思う。
 
「そういえば朝比奈さんにこの前偶然会いましてね、貴方や涼宮さんにも会いたがっていましたよ」
「俺は長門を見たな。相変わらずの様子で、ほっとしたのか不安に思ったのか分からん」
 
 この二人も相変わらずのようだ。
 長門と会ったのは、資料をレポートにまとめようと図書館へ行った時の事で、アイツはまるで高校の部室内にいるかのように貸し出しカウンターの椅子に座って本を読んでいた。
 その様子を見て、ようやく長門は都内の司書になったと言うことを思い出す始末で、我ながらなんとも薄情な事だ。
 一言二言交わしたが、相変わらず簡潔にコミュニケーションを図っているようでお互いの近況を離す程度で解散となった。
 朝比奈さんは未来には帰らなかったようで、たびたび俺も目撃している。どうやら普通にOLをやっているらしいが、詳しいことは話したがらないので聞いてはいない。
 この頃の朝比奈さんは朝比奈さん(大)と区別が付かなくなってきており、まあ、同一人物なので当然と言えば当然だが、ひょっとすると高校時代に顔を見せた朝比奈さん(大)は今の朝比奈さんなのかもな。
 自分の事をあまり話したがらないし、話せない……なんて事情もあるのだろう。
 と、そんなことを考えてると、なにやら古泉が軽く苦笑しているのに気付く。俺が視線を向けると、
 
「いや、失礼。懐かしい……と感じるほど歳を取ったつもりはなかったのですが、どうにも」
「気持ちは分かるが、な」
「お互い苦労をしているようで―と、ああそれは僕です」

 話の間にウェイトレスが注文の品を運んできて、古泉の前に置かれる。
 程なくして俺の注文も届き、冷める前に食おうと、自然と言葉少なになっていった。
 

823:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:27:08 5op8nfvX
………………

…………

……

「で?」

 食事が終わり始め、話題も途切れ途切れになった頃を見計らって俺は切り出した。
 
「で、とは?」
「俺を呼び出した理由だ」

 俺がそういうと古泉は意外だったのか、目を少し見開いた後口元に苦笑を浮かべる。
 
「こうして顔をあわせて話をしたかった……では駄目でしょうか?」

 やめろ気持ち悪い。真顔で言うな。
 そんな負の感情を俺の視線から察したのかやれやれ、と古泉は肩を竦める。
 
「貴方の会社は今、成長期と言っていいほど軌道に乗っているそうですね」
「……? まあ、確かにそうだが」
「では聞き方を変えましょう。”2年ほど前から”業績が伸び、株価も安定しながら上昇を続けているとか」
「……何が言いたいんだ?」
「貴方ならもうおわかりだと思うのですが」
 
 確かに言われずとも分かっていた。ああ、分かっていたとも。

「――涼宮さんの能力は決して”失われたわけではない”」

 そのとおりだ。
 
「我々も最近は楽観視していましてね。現にここ2年の間、閉鎖空間が発生したのは片手で数えられる程度です。規模もきわめて小さかった。このまま緩やかに力を失っていくものだとばかり、ね」

 そこで言葉を止め、古泉は手元のアイスティーを一口口に含む。
 
「しかし昨日のことで機関はそれこそ大騒ぎでしたよ。此処に来て大規模な閉鎖空間の発生。つまり……」

 そう、つまりのところ、
――ハルヒの能力は失われておらず、切っ掛けさえあればまた”以前のように不安定になる可能性を孕んでいる”。

「……まあ、そういうことなのですよ。もちろん僕としては心配要らないものだと信じてはいますが、なにせ上はそう考えない。全く持って下世話な話です」
「……ああ、全くだね」



824:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:28:05 5op8nfvX
 皆が口をそろえて言う言葉。俺が”涼宮ハルヒに選ばれた”ということ。
 皮肉なことに俺はハルヒの調律機(チューナー)よろしくだと思われていて、ハルヒに変調の兆しがあれば真っ先に俺が疑われ、そして俺が宛がわれるという図式が機関内にはあるんだそうだ。

「やれやれだ」

 結局のところ、昨日の閉鎖空間によって疑心暗鬼になった機関が、俺に釘を刺すために古泉をよこした……ということらしい。
 古泉もそれについて遺憾なのだろう、言葉の端にそれを感じさせるものがある。まあ、一応は腐れ縁だ。俺も多少の信頼はしているし、古泉の性格から言ってそれは本当なのだろう。
 俺は苛立ちを紛らわせるように残った食事にありつく。
 
「話は終わりか?」
「ええ、不快な思いをさせてしまったようで申し訳ないのですが、ね」
「……ふん」

 俺は食事を全部食べ終え、残った水を喉に流すと、席を立ち椅子に掛けたスーツを羽織る。俺の様子を古泉は苦笑しながら眺めている。どうやら本当に話は終わりのようだ。
 帰宅の準備も終わり、後は立ち去るだけなんだが……最後に一言だけ言っておこう。

「まあ、お前の言う機関とやらがどう思ってるかは知らんが」

 そういって一言区切り、

「俺は好きでもない女と結婚なんかしない」
「――」
「って、伝えておいてくれ。ここの勘定は”お前持ち”だからな」

 アイツも多少は気にしているようだからな。コレでチャラとしておこう。
 古泉を見ると……ん? なんだ、笑ってるのかコイツは。
 
「くっく……あ、ああ…いや失礼」

 なんだというんだ失敬なヤツだな。
 数十秒ほど体を揺らしていた古泉だが、落ち着いたのか顔を上げる。

「……こういう話をご存知ですか?」
「ん?」
「――持て余す力を手にした場合、男は発展のためにそれを使い、また女性は”安定のためにそれを使う”のだそうですよ?」
「……なにがいいたいんだ?」
「いえいえ、特に深い意味はないんですけどね」

 古泉はその表情に悪戯めいたモノを浮かばせ、肩を竦めた。
 
 
「まあ……”今夜は大変”でしょうが頑張ってください。と言うことです」
 


825:名無しさん@ピンキー
07/09/24 16:29:01 5op8nfvX
ー※ー



「―とまあ、これでよろしかったでしょうか?」

 彼の去った後姿を窓越しに見つめながら、席に残ったもう一人の彼―古泉一樹はそう声を上げる。

「…………」

 その声に促されたのか、二人が座っていた窓際の席の後方席……角度的には古泉からしか見えず、だが声が届くであろう場所から、一人の女性が立ち上がった。
 その女性は帽子を目深く被っており、ラフな格好とあいまって何処か変装をした芸能人といった雰囲気を醸し出している。
 というよりも本人はまんま変装しているつもりなのだろう、と古泉はその格好を見てそう当たりをつけた。昨今、逆にその格好の方が衆目から注視を浴びるのでは、と心の中だけで突っ込んでおく。

「……悪かったわね、手間を掛けさせて」

 そう一言言って、女性は帽子を取り軽く頭を下げる。帽子を取った彼女の頬が赤いのはご愛嬌と言ったところか。
 
「いえいえ、僕の役柄は”ニキビ治療薬”みたいなものですし、ニキビを発生させる前の”スキンケア”を兼ねたとしても、結局は同じ事ですからね」
「貴方らしい例え方よね、それって」
「彼には逆のことを言われましたよ」

 そういって女性は彼の座る対面の椅子へ腰を下ろす。

「お変わりないようで、”涼宮さん”」
「……もう涼宮じゃないんだけど、ね」





次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch