07/11/16 02:59:56 KgzaIYdL
>>410
「もう。徹夜なんかしたら、疲れるのは当たり前です」
そうぼやきつつ、犬子はベッドに向かい……ぽすんと毛布にダイブした。
「……お前も寝るの?」
その毛布をひょいと持ち上げてみれば、端に掴まった犬子はぶらぶらと
揺れたままくっついてくる。
「いえ、あの……マスターに、毛布掛けてあげようかなって……」
使っているのは春秋用の薄手の毛布とはいえ、その重さは神姫の
自重の十倍以上もあるわけで。
「気持ちだけもらっとくよ。ほら、お前も早く寝ろ」
昨日は俺も徹夜だったけど、犬子もなんだかんだ言って起きていた。
昼間は昼間で俺にずっと付きまとっていたし、バッテリーもあまり残って
いないはずだ。
「それで、ですね。マスター」
相変わらず毛布にぶら下がったまま。
犬子は蚊の鳴くような小さな声で……。
「今夜は……一緒に寝ても、いいですか?」
そう、俺に訊いてくるのだった。