07/09/07 14:52:35 wvBB0/+O
1.
ゆっくりと意識が戻ってきた。
(…っ?)
ピュアエンジェルこと鹿島雪菜は、最初自分がどこにいるか分からなかった。
あたりは暗闇に包まれていて、まったく視界が利かない。
その闇の中から不気味な声が響いた。
「ふふふ…。目覚めたか。ピュアエンジェル」
「…その声はっ」
雪菜は反射的に立ち上がった。紛れも無い、宿敵・ダークスカルの声だ。
「ダークスカル!…お前か?どこだっ」
記憶が戻ってきた。学校からの帰り、一人の道で、不意に衝撃を背中に受けた。
そうか、闇討ちを受けて、今まで自分は気を失ってしまっていたのか。
(油断した…)
だが、正義の女子戦隊・ホーリー・エンジェルズのリーダーである雪菜はすぐに
その持ち前の冷静さを取り戻していた。身体にどこも異常は感じない。
「卑怯者。出てきて正々堂々と勝負しろ、ダークスカル!」
言い放ち、雪菜は右手を高々と宙にあげる。
「ホーリーストール!」
美しい虹色の閃光が走り、次の瞬間、雪菜は颯爽としたブルーの戦闘スーツに
身を包んだピュアエンジェルへと変身していた。