07/09/08 22:52:32 Y41YQAWG
* 大阪ドームさん、ダイレンさんは、まだ遊びに来れれていない様子。
<弥生>
安国寺は不愉快であった。
ここ最近、彼が最も信頼を置いていた男が、何を血迷うたか下らない良心とい
う物に目覚め彼を内部告発しようとしていたからだ。問題が発覚する前に「桃
源郷製薬」の知り合いのヤクザ者を使い、同じくグルになっていた看護婦諸共
口を封じられたのは良かったが、危うく何十年も努力して手に入れたN大付属
病院外科教授の地位を喪う処だった。それにしても、なんという莫迦な男だ!!
医者というのは良心の呵責などいう言葉では渡っていけない。コトーのように
辺鄙な島の診療所の医師ならともかく、N大のようなデカイ大学では特にそう
だ。所詮、彼にとって患者達は金と出世を与えてくれる道具に過ぎないのだ。
今度の件で、まだ未認可の睡眠薬を用いて患者をモルモットに使い数名を死な
せた事にも、安国寺は罪悪感さえ抱いていなかった。どうせ、人間はいずれか
は死ぬ。それは遅いか早いかの違いだが、医学の発展の為に死ねたのだから、
無駄死にでは無い筈だ。
「社長、おひとつ・・・・。」
上機嫌の広岡の肥満し脂ぎった顔に嫌悪感を憶えつつ、笑顔を作り銚子を傾け
る。この男が破滅するまでには、まだまだ金を搾り取ってやらなければならな
い。元厚生官僚の杉田も、そうだ。
「今回は、真に旨く収まって喜ばしい限りですな・・・・。」
杉田が言う。この男も省庁改変で再編成された組織に影響力がある。
この男も薬害エイズの際、「桃源郷」からかなりの<寄付>を受け、その金を元
手に参議院選挙に出馬するらしい。人を護るべき官職が、その命を奪い得た金で
政治家になろうなどとは本末転倒だが、そんな事はどうでも良い。
「それもこれも杉田先生や広岡社長の後ろ盾があっていればこそ・・・・・。」
急にドアが乱暴に開けられ、2人の全裸の少女が室内に入ってくる。
<続く>