07/10/06 17:01:21 6NFu9Hr/
岬由姫は、名門女子高で知られる桜花女学院の九州の姉妹校 菊花女子女学院
中等部1年生である。
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「あの娘(こ)凄いわ・・・・!!」
由姫の演技を見ながら、思わず新体操部顧問の荒井静香はそう呟く。
普段は鬼コーチと呼ばれ、選手を褒めることなど皆無であるが、その彼女が思
わずそう呟いてしまう程、華麗な演技であった。
「これなら・・・未来のオリンピックは間違いないわ・・・・。」
彼女は自分の過去を重ねていた。将来のオリンピック候補と言われながら、足
の腱を切ったせいで断念せねばならなかった。それ以前の自分の演技に・・。
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更衣室で汗をスポーツ・タオルで拭い、レオタードを脱ぐとシャワー室に向か
おうとした。
その時、携帯電話が鳴った。
素早く携帯を開き液晶画面を見る。
その顔は嬉しそうに笑っていた。
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九州でも大きいA市の繁華街に、鉄筋5階建ての厳めしいビルがある。
<木下商事>。だが、この辺りの状況を良く知っている者は<シャブ御殿>と
呼んでいる。ここは関西を拠点とする広域暴力団 坂下組や東西会が所属する
関東連合会にシャブを供給し続けている南組組長本部がある。過去にも何度か
大規模な抗争の現場になったこの場所では、住民や警察・弁護士などが連合し
て立ち退かせようとしたが、A市の有力政治家の後ろ盾があるので39年も過ぎ
た現在も立ち退きは行なわれていないという有様だった・・・・。
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盾代わりのベンツの前に立つチンピラの森崎は、<見たそれ>が信じられず何
度も眼を擦った。
全裸の少女だった。ポニー・ティルにされた黒髪、細くしなやかな肢体、少し
膨らんだ乳房、長く細い脚
”う・・嘘だろ!?”
思わず仰視しながら、思わずズボンの中で股間を膨らませる。
まず、最初に考えたのは「灰原の兄貴が連れて来た娘ではないか?」という事
だ。兄貴は中学生を犯さないと射精しない変態だ。
少女=岬由姫は立ち止まり微笑むと「こんにちわ!!」と元気良く挨拶する。
「あ・・ああ、こんにちわ・・・・。」
「大掃除に来ました・・・・。」
「お・・大掃除?」
「そう、このビルに巣食う街のダニの大掃除・・・・。」
そう言い終わらぬうちに、身体に閃光が奔る。
肌が濃い緑色に変る。
蛙女だ・・・・。
<続く>