ロボット、アンドロイド萌えを語るスレ:α6at EROPARO
ロボット、アンドロイド萌えを語るスレ:α6 - 暇つぶし2ch483:@巴のマスター
07/11/21 20:34:09 c4FlmSbf
「…挟み撃ちにされた…捕まるかも知れない…その時は巴を頼む!」
おれは電話に向かってそう怒鳴り、スイッチを切った。
そして、前後をちらと見てから、ヘッドライトを照らしたクルマの往来する道路に勢い良く飛び込んだ。
けたたましくクラクションが鳴り響き、危うくおれをハネそうになったドライバーの怒声が聞こえる。
済まない!だが、ここで捕まる訳にはいかないんだ!!
心の中で詫びながら、反対側の歩道に渡りきると、同じ様に道路を渡ったのか、左右から
ウエイトレスとメイドたちがこちらに向かって走ってくるのがちらと見えた。
構わずまっすぐ突っ切り、狭い路地裏へ。
この辺りは、おれが小さい頃、遊び場として使った所だ。
地図に載っていない小さな小路まで総て把握している。
そして、隠れ場所として使えるビルに至るまで…。
角を右に曲がり、直ぐ左に曲がり20メートルほど突っ切る。
更にそこから30メートルほど行った未舗装の砂利道を走る。
夜なので足元が悪くて躓きかけるが、体勢を立て直して更に突っ切り、それから、そのまま真っ直ぐ
走って、さらに左に曲がり、その路地の右にある小さなアパートの階段を駆け上がった。
…幼い頃、良く隠れ場、逃げ場として使った場所だ。
ここの五階の奥は、ちょっとした広間になっていて、住人用に自販機や古びたベンチが置かれてある。
地元の人間でも知らない…アパートの住人と、子供達だけの小さなサロンコーナーだ。
…ありがたい!まだあったか!!
ここなら…そう簡単には判るまい…。

中に入り、それからひとつだけある大きな窓から下を見下ろすと、丁度、黒い人影が幾つも行き来して
いる光景が見られて、全身が総毛立ち、冷たい汗が全身に吹き出した。
ここまで迫ってくるとは…それに、上を見られたら一環の終わりだった。
油断大敵だぞ…!しっかりしろ。

…だが、十分経っても二十分経っても、少女たちの姿は現れず、やがて少女と思しき人影が幾つも
彼方に走り去っていくのが見え、思わずほっと息をついた。
「…やれやれ…」
額の汗を軽く拭い、大きく息をつくと、ちょっと咽喉が渇くのを感じた。
さっきから、短時間とは言え、全力で走りづめで、少し汗も掻いたし…。
見れば、水やジュースの自販機がある…ともかく、何か飲んで落ち着くか。
ポケットから小銭を取り出しながら…巴たち…心配しているだろうな…と考える。
そして、改めて窓の外を見、それから五百円玉を出そうとして…
おれは…。
背後に、ふっと人の気配の様なものを感じて…
咄嗟に振り向き…思わず、あっと大声を上げそうになった。

暗い階段からの出入口に、静かに佇んでこちらを見つめている…赤毛のツーテールの美少女。
それは…トモミであった。


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