女の子と二人きりになってしまった 2回目at EROPARO女の子と二人きりになってしまった 2回目 - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト50:白い牢獄 ◆SSSShoz.Mk 07/08/31 01:13:56 JKtEqSSK ◆生還の条件 部屋中に、聞き覚えのある電子音が響き渡った。 無駄なエネルギー消費を抑える為、ベッドに横になっていた二人だったが、同時にベッドから起き上がり『開かない扉』へと駆け寄る。 液晶画面に表示された残り日数は『二十四』だった。そして……新しく『ルールB』の部分に文章が一行追加されていた。 二人は、目を見開いて、ルールの文面を追う。今や、二人の興味は、新しく発表されるルールの内容だけだった。 ルールB以降のルールが、ルールAの絶対的不利を覆してくれなければ、生還はありえないのだから。 「ルールB……ルールは、日数が三日経過する毎に一つ明らかになる……」 読み上げる智信の声には、落胆が色濃く滲んでいた。はっきり言って、二人にとっては肩透かしな内容だと言わざるを得なかった。 「言われてみればそうか、ルールAを知らせるブザーが鳴った時、表示は『二十七』だったから……次は『二十四』その次は『二十一』……」 気が付いてしまえばなんということはない、単純な法則である。 「このルールは、毒にも薬にもならない、か……残念だが、次のルールを待つしか――」 そこで、智信の言葉に、留美が割り込んだ。 「私……もう……だめです……後三日なんて、そんなの……」 留美は、どさりとその場に膝をついた。目の焦点が合っていない。 ここ三日で、肉体的にも精神的にも、かなり衰弱してしまっているようだった。 また、あの不可解な『時間の歪み』も、答えの出ないままで、留美の心に影を落としている。 留美は、両手で肩を掴み、自分を抱き締めるような姿勢で蹲る。その体は、小刻みに震えていた。 「何でこんなひどいことをするんですか……私たちが何をしたって言うんですか……もう許してください……許して……許して……許して……!」 智信も、留美の手前、平静を装ってこそいるが、ルールBの内容にかなりのショックを受けていた。 留美がその場に座り込まなかったら、智信が似たような行動を起こしていたかもしれない。 取り乱している留美の姿を客観視することで、何とか正気を保っている。 暫くの間、智信は留美を呆然と見ていた。が、意を決したように頭を振って、動き出す。 留美と同じように、扉の前で座り込み、覆い被さるような形で肩を抱く。 それは、親鳥が翼を大きく広げて、外敵から雛を守る光景を連想させた。 「落ち着いてくれ、ルールが全部公開されるまで、諦めたら駄目だ……! 二人で散々話したじゃないか! 絶対家に帰るんだって! それで、paixのチョコパフェを食べるんだって! 友達と一緒にウォーターアイランドに行くんだって!」 震える留美に向かって、必死で言葉を投げかけながら、智信は涙を流していた。 頬を伝った雫が、口の端まで流れてくる。智信は舌を伸ばして、それを舐めとった。 畜生、水分が勿体ない。でも、どうしようもないじゃないか、理屈なんか関係なく、涙が止まらないんだから……! 智信は、くしゃくしゃになった顔を留美に見られたくなくて、顔を背けた。最も、涙声で、泣いているのはバレバレだっただろうが。 「もう少しだけ、頑張ってみよう! それで、二人で一緒に、ここから生きて帰るんだ! そうすれば、いつか……今日の出来事だって、笑って話せるようになる!」 智信は、留美の震えが治まるまで、肩を抱いたまま、付き添っていた。 ※ 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch