とある魔術の禁書目録 5フラグ目at EROPARO
とある魔術の禁書目録 5フラグ目 - 暇つぶし2ch215:579 ◆UHJMqshYx2
07/08/05 15:26:59 YNpRJ2Lk
 自分の顔を上条に覗き込まれて、考えもまとまらないままに言葉が口をついて出た。
「あ、アンタねえ、女の子がずぶ濡れで居るのを傘だけ持たして帰れですって? いま
言ったわよね、近くなんでしょう? 案内してタオルの一つくらい貸しなさいよ」
 言ってから自分が何を言ったかに気付いたのだが、後の祭りである。
「あ、ああ、こっちだ……。あ、か、傘、入れよ」
 上条も、予想していなかった展開に途惑っているようだ。が、美琴自身、言ってしまった
台詞に顔が火照る。見つからないように顔を伏せた。
「寒いのか? あ、この建物だ。こっちこっち」
「な、なんでもないわよっ」
 結局、口答えをしてしまう自分を半ば忌々しく感じつつも、上条の部屋に辿り着いた。
「ほら」
 バスタオルを投げ渡される。
「ああ、冷てえ、ほんとずぶ濡れになっちまったな」
 靴下を洗濯機に放り込みながら上条が言う。
「よく拭いとけよ、風邪ひくぞ?」
 言いながらも上条は買い物袋を覗き込んだり、自分の髪を拭いたりしていて特に美琴
に注意を払っている様子はない。
(ここまで来て、それでもスルーされてるの私?)
 何だかイライラしてくる。―実際は、寮に入るとき美琴が濡れ透けになっているのに
気付いて、あえて見ないようにしている大人な上条だったのだが―
 そう言う状態であることに自身が気付いていないばかりに、『いつものように』スルーさ
れていると思いこんでしまった。
(ちょっとは心配する素振りくらい見せたらどうなのっ)
 無用な腹立ちだけが募る。何とか注意を引こうとして、ほんの思いつきが口をついて出
た。
「そうだ、シャワー貸しなさいよ。バスタオルはこれでいいわ。後でその乾燥機で制服乾
かすから、その間アンタのシャツで我慢したげるから出して」
 へ? と上条が美琴の台詞を咀嚼しようとしている間に、美琴自身も自分の言ったこと
を理解した。
(ちょーっ、ちょっ、ちょっとお、なに言ってんのよ私ーっ! シャ、シャワーって! あーで
も言っちゃったしこいつたぶん駄目だって言わないだろうしきゃーっきゃーっ)



こうですか?判りませんっ!


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