ヤンデレの小説を書こう!Part8at EROPAROヤンデレの小説を書こう!Part8 - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト625:うめネタ 07/08/07 23:51:03 du6FDjhP 自転車が止まって呆けている友達に、俺はタクシー代の代わりに千円札を渡した。 すぐにその場からダッシュで逃げる。このままでは姉に捕まってしまうからだ。 後ろから悲鳴が聞こえてきた。やけに甲高い声だったが、姉ではないだろう。 すまん。我が友よ。お前を見捨てる俺を許してくれ。 普段から朝のジョギングをしてきた甲斐もあり、俺はどうにか姉から逃げ切った。 一分ほど立ち止まってみたが、姉が追ってきている気配は感じられなかった。 携帯電話を見ると、17:00。1時間近く逃げ回っていたことになる。 俺は行き先が決まらず途方に暮れていた。 約束をしていた友達はもう頼れない。家に帰るとあの姉と顔を会わせなければいけない。 こうなっては、駄目元で他の友人に頼むしかない。 友人にコンタクトをとるため、メールを打つ。 泊めてくれ、という意味を込めた本文を打ち、誰にメールを送ろうかと考えていると、携帯電話が振動した。 学校は携帯電話の持込を基本的に禁じている。 マナーモードの解除をいちいちするのが面倒なので、俺の携帯電話は着信音を鳴らさない仕様になっている。 着信していたのはメールだった。本文はない。 タイトルに一文字、『ま』と入力されているだけだ。 送り主は俺が一番会いたくない駄目姉。当然返信などしない。返信しようも無いし。 さて誰に送ろうか、とアドレス帳を開く。と、またメールが送られてきた。 またしてもタイトルだけ。今度は『つ』だ。 先ほどのメールと合わせると『まつ』となる。『まつ』とはどういう意味であろうか。 少し思案している間に、またメールが送られてきた。 『て』というタイトルのメール。メールを開いて確認するまでも無い。送り主は姉だ。 これだけ短い間隔で送ってきているということは、俺に携帯電話を操作させない策だろう。 確かに悪い策ではない。だが、あの変態姉は一つ見落としている。 俺にメールを送っている間は、他のことがおろそかになるということだ。 メールを打ちながら走って追いかけるなど不可能だろう。 対して俺はメールを無視し続けていればいい。その間に姉からさらに距離をとることができる。 携帯電話の電源を切る。こうしていればわずらわしい振動もない。 いや――待てよ。これをあの姉は狙っていたのか? 友達へ連絡を取らせないためにメールを送り続け、携帯電話の電源を切らせる。 こうなっては、友人へ連絡をとることができない。いちかばちかで家へ行き直に頼むしかない。 それで上手く泊めてもらえればいい。だが、必ずしも上手く行くとは限らない。 友人宅を転々としているうちに姉と遭遇してしまったら、その時点でアウト。 俺を捕捉した姉は、どんな行動に出るかわからない。 もしかしたら警棒以外の武器、例えば飛び道具を用いて俺を気絶させ、連れ帰ろうとするかもしれない。 まさか、ここまで頭が回るとは思わなかった。 これは、俺も慎重に動かざるを得ない。 今夜は家に帰るつもりはない。別の場所に宿をとる必要がある。 幸い、財布の中には一万円札が入っている。これだけあれば、どこかに泊まれる。 木を隠すには森だ。ホテルが立ち並ぶ場所へ行けばどうにかなる。 俺は繁華街へと足を向けた。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch