触手・怪物に犯されるSS 13匹目at EROPARO
触手・怪物に犯されるSS 13匹目 - 暇つぶし2ch450:実のトモダチ
07/07/28 03:45:14 hQqyw/lb

 「んっ!…ううっ…あぁ…やあっ!…ん……くぅぅ…」
圧力に負けて、触手の合間から膨らみが溢れる。痛みに変わる、ギリギリ手前の匙加減は、さすがトリデスと
いった所で、その弾力を好き放題に揉みしだきながらも、恭子の身体の快感の波が、収まることを許さない。
今では右胸も、ほぼトリデスの触手が仕切っており、例のドーム状の形態をとって、全体を押し潰すように
収縮する。
 「あ…あ…っ、はあぁ…ひゃっ…いや…ぁ」
それに連動して、胎内の触手も動きを強める。相変わらず抽送こそないが、ミミズのような蠕動を開始して、
生殖肢が奥へ奥へと膣壁を蹴る。当然行き止まりなので、その動きは空しく内側の襞を擦ることになる。
 「んはぁ…んっ!……んあぁっ!…や…いやぁっ!……ん…くぅっっ……!!」
 恭子の中から分泌される液が、白濁したものに変わってきた。その変化は、既に二体分の精液が溢れている
秘部では、見た目では分かりにくい。しかし、先程からずっとそこを舐めていたデッカの舌は、その味の変化で、
彼女が本気の汁を出し始めたことを、知っていた。
 後ろではさっきから、背筋の一番弱いところを狙って、オクトルの生殖肢がのたくっていた。ひたひたと濡れた
感覚が、ゾクゾクとした刺激を脳髄に送り込む。恭子と安心させるように舌を絡めては、その隙を突く形で
アナルから尾骶骨にかけてを舐め上げる。

 三人がかりの愛撫で、全身がじっとりと汗をかくほどに感じている。体はもうとっくに、絶頂へ向かって走り
始めていてもおかしくないのに、ふわふわとした性感だけが、際限なくお腹へと溜まっていく。思わず自分で
内股をこすり合わせようとしたのを、デッカの触手に阻まれて、恭子も気付いた。
 「……っっ!」
 敏感な三点だけは、まだ誰もさわりもしていない。そこを刺激すれば、彼女が容易く昇りつめることを分かって、
わざと外しているのだ。
 焦らされている。
 そうはっきり意識した途端、羞恥やら期待やらが、その他興奮と一緒くたになって、彼女の体温を一気に
押し上げた。

 「あっ…はぅっ!…んぁ…ゃ…や、っもう、もう…っねぇ!…」
乳首とクリトリスへ、一度向いてしまった意識が離れない。今や、周りで蠢く触手の熱気、側を滴る汗や液の
流れまで、そこで敏感に感じ取れてしまう。そんなに感覚を集中していては、いざ触られた時に、大変なことに
なってしまうと、分ってはいるのだが、脳を冒す膨大な熱が、気を逸らすことを許さない。
 「…っ…やぁっ…ねぇ…おねっ、お願ぃ…やっあむっ…ん…ちゅる」
ついに出かけたおねだりの言葉を、オクトルの口が飲み込んでしまう。こうなったら、キスに集中して気を
逸らそう、とその頭部を抱きかかえた時、トリデスの口管の舌が、くぼんだ乳首を引っ張り上げた。

 「ひ…!? ひあぁっ!だ…ダメっ…あぁああっっ!」
 今日一番の嬌声が巣穴に響く。
 間を置かずに、下の核にも触手が走った。デッカは二本の触手が脇を押さえて包皮を開くと、その皮と中の粒の
間に、極細の繊毛を挟み込む。
 「んんあぁぁ~~っ!!ダメっっ!ヤっ…やあぁっあううっっ!」
 狂ったように身体がはねる。しかし三体で計700kgを超える触手群は、しっかりと要所を押さえ込み、
相変わらず正確で大胆な攻めを緩めない。

 膣はトリデスの生殖肢を真似たように蠕動を始め、くわえ込んだ性器を自分の奥へと引き付けだした。
それに逆らうような形で、トリデスも緩やかな抽送を開始する。襞と触手がお互いの動きと逆向きに引っ張られ、
強い摩擦が膨大な性感を、こすれ合う二人に送り込んだ。
 その興奮に煽られ、胸の揉み上げがさらに強まった。普段の恭子なら、もう苦痛を訴えるレベルだが、脳を
冒す快感の熱に、痛感が弱められた今は、彼女には強い刺激としか感じられない。さらに、口管だけでは
満足出来なくなったのか、彼女を抱え直して頭部を無理やり下ろしてくると、メインの口腔が、直接右胸を
吸い込んだ。
 「はううぅっっ!!…んああぅっ!…あんっ!やあぁ、おっぱいが、ひゃんっっ……!」
膨らみを丸ごと綺麗に飲み込んで、その麓を唇で絞っていく。そして、口内で見事に丸く実った脂肪の
果実を、さくらんぼのように舌でコロコロと弄ぶ。


451:実のトモダチ
07/07/28 03:47:29 hQqyw/lb

 膣口で生殖肢の出入りが激しくなってきた。デッカはそれを迂回して、クリトリスへと舌を伸ばすと、
繊毛を挟み込まれたそこを、包皮の上からぎゅっぎゅと押し付ける。途端に恭子が悲鳴を上げて、
くわえ込んだそこが収縮する様子は、外からでもはっきりと分かった。愛液はまるで失禁したかのように
とろとろとあふれ出し、それを片っ端からデッカが舐めとるので、触手の白濁まみれだった秘部は、
逆に綺麗になってきた。生殖肢は我慢できないというように、畳んだ膝裏を無理やり上下して、
溢れたぬめりを、ふくらはぎへと垂らしている。

 「ああぁっ…!!やあっっ…!ダメっっ!やだっっ!…あっ!もうダメっっ!!」
ついに身体が走り出した。頭は朦朧としてたが、それでも本能で、一緒にイけそうなのは、トリデスだけだなと
恭子は悟る。そうすると絶頂後の敏感な身体で、デッカとオクトルを受け止めることになりそうだ。
 とんでもない事になりそうだが、もうこうなっては、彼女にはどうしようもない。来るべき絶頂に備えて、
頭を振りながら、必死になって快感をこらえる。
 「んあっっ!!やっ…ぁ…ぁっ…イク、ねぇっ、もういっちゃうよっ!」
視界が白み、三半規管が狂って、重力の感覚がおかしくなる。両手をばたばたと動かすと、彼女の意を汲んだ
オクトルが、太い第4肢を差し込んできた。それに力いっぱい抱きしめて、彼女はさらに声を上げる。と、

 「やぁっっ……!ああうっっ…!!あんっっ…!……っ…、ひゃぁっ!?」
いきなり生殖肢がすっぽ抜けた。性感に浮かされている恭子には、何が起きたのか全く分からない。疑問を
浮かべる暇があればこそ。
 「んあっっ……あ゛う゛ぅうぅ!?……ひゃあぁんっっ……!!」
まだ黒く口を開けたままのそこに、デッカの生殖肢が飛び込んできた。小柄な彼女にはややサイズオーバーな
それも、今日はもう既に三体分の生殖肢で、徹底的にこなされたおかげか、恭子の膣は割り合い、あっさりと
飲み込んだ。ギチギチと拡げられる痛みは、もはや快感にしか感じられない。
 そして抜かれたトリデスの生殖肢は、まっしぐらに胸へ奔る。そこで待ち構えていた触手達は、素早く両胸
を抱き寄せて谷間を作り、その隘路に生殖肢が飛び込んだ。

 間髪いれず、デッカのものが抽送を開始。身体の中心を貫く巨大な楔に、恭子は全身を支配される。息も、
思考も、きっと臓の鼓動さえもが、その突き上げに合わせて動かされた。圧倒的な圧迫感で、快感を
溜め込んだお腹のダムが決壊する。全身が性感の濁流に押し流されて、恭子は達した。
 「ひぁ…!やぁっ!……んんんんぁぁぁあぁぁ!!」

 絶頂の震えが全身を襲う。それにあわせる形で、少女の胸で猛烈な抽送を繰り返していたトリデスも、
亀頭を乳房で包むようにして、射精した。膨らみを強く寄せて密閉しようとしているが、結局どこかに
隙間があるのだろう、胸の合間から精液が勢いよく飛び出して、再び彼女の顔を汚す。

 そして、デッカは止まらない。
 「はああぁ、はう、んあっ…っ!!…っっんあう゛っ」
 絶頂中の、一番おいしい膣内を存分に味わう。断続的に収縮する壁、生殖肢を飲み込まんとする襞、そして
吸い付くように首を伸ばす子宮口。その快楽を出来るだけ長く味わおうと、陰核の繊毛がざわざわと蠢き、太い
雁首がGスポットを攻めて、彼女を絶頂に押し止めた。

 しかしそれも長くは続かず、結局は身体が降りてきてしまう。高まりで訳の分からない状態から、絶頂後の
敏感な状態へと、性感の回路が切り替わる。そこへデッカの怒涛の攻めを受け、恭子は思いっきり泣き
叫んだ。
 「はううぅ、!……んはぁ!!…やだっ…!!やだやだぁっっ!!きゃうっっ!」
 思わず否定の言葉が混じる。だがその中に、彼らへの静止の合図である、「やめて」と「待て」が入って
いないため、デッカは抽送と愛撫の手を緩めない。

 しかし、彼女の中を最高の状態で味わえた甲斐あって、彼に二回目にしてはやや早いゴールが見え
始めた。あまり長引かせると、少女に本格的な負担となる恐れがある。ので、そのまま一気に自分を高める
ことにした。上半身にも触手を伸ばして、伸びているトリデスの隙間から、その膨らみを楽しむ。

452:実のトモダチ
07/07/28 03:49:22 hQqyw/lb

 「はあぅ…っ!…やあぁっっ!!……んああっ……ダメっ…!!」
 痛みとも快感とも付かない猛烈な刺激に、やがてジンジンとした痺れが混じってきた。降り切れなかった
身体が、途中から再び昇りに転じたのだ。頭はもうぐちゃぐちゃで、触手達の様子も、自分の身体の状態も、
分からない。ただ、そこは牝の本能というべきか、今自分を抱いているのがデッカだということだけは、
直感的に悟っていた。

 「んあっっ……だっ…デッカっっ…ゃっ…くるっ…またくるっ……!」
 再びふわふわと浮き上がる感覚。恭子に言われるまでもなく、デッカも膣の様子からそれを感じていた。
途中から無理矢理昇らせられたためか、絶頂に向かう感覚は、さきほどよりは明確ではない。しかしながら、
胎内の蠢きはやはり至高のもので、この機を逃すまいとデッカの抽送がいよいよ激しくなる。
 「あう゛ぅ…!…だめぇっ!…ひぃあっっ……かはっ!……はぐぅぅっっ…!!」
 身体を触手で固定されているにも関らず、突き上げの衝撃で乳房が揺れる。今は完全に露出した乳首を、
デッカの舌が膨らみに押し戻した。
 膣壁が蠕動運動を再開する。蠢く襞は先と同じ、しかし亀頭の膨らみでその摩擦はさらに強まった。もう
中の詳しい感覚などほとんどないはずのに、それでもデッカの生殖肢が、射精に備えて傘を開くのが、
朦朧とした恭子の頭でも、はっきりと分かる。オクトルの肢を抱き直し、どこかに飛ばされそうな身体を
抑えるために、必死になって縋り付く。
 そしてオクトルは一度、大きく生殖肢を引くと、傘を開きながらそれを最奥まで突きこんだ。

 「やっっ…だめぇっっ……っっ─ッんぁああ゛っ、…っ──!!」

 最後の最後で、息が出来ない。声も出ない。それでも、彼女は胎は、血中の酸素を総動員して、銜えた
生殖肢を扱き上げた。大きく膨らんだデッカのそれは、しっかりと栓になっていて、吐き出した精液を、
膣外へと漏らすことを許さない。
 子宮口が、おもむろに首を伸ばすと、目の前で白濁を吹き上げる鈴口へ、その吸い口を突っ込んだ。

 息が戻り、一瞬、恭子の思考が戻る。射精はまだ続いていた。しかし、さすがに今日は限界だ。お開き、
とだけなんとか言うと、彼女は折角戻った思考を、今度は意識ごと手放した。


8.

 バシャバシャと音を立てながら、ノーナとトリデスが行水をしている。恭子はオクトルに抱えられて、彼の
生殖肢を口に銜えつつ、その楽しそうな水音に、耳を傾けている。

 ここは、彼らの水場であった。巣穴から少し下ったところにある、崖下の湧水である。粘土層の露頭
から湧き出す水は、水源林のものだけあって、かなり綺麗だ。実際、恭子も今さっき、ここでオクトル、
デッカと共に行水を済ませたところだった。今は三人で、こうして身体を乾かしつつ、残りの二体の
水浴びを待っている。

 あの後、恭子がそのまま寝てしまったので、彼らはとりあえず、いつも通り恭子を抱えてこの水場に
やってきた。彼女の全身にべっとり付いた、精の汚れを落とすためである。
 つい最近までは、とても水に入れる気温ではなかったので、触手達だけ水に入り、恭子は彼らに
ひたすら舐めとってもらうことで、我慢していた。それでも、わりと奇麗にはなるのだが、当然唾液が
残ってしまうし、気分的にもサッパリしない。なので、前回からは、少々無理をおして、彼らと一緒に
水浴びすることにしたのだ。
 それを覚えていた触手達は、水際で僅かに戸惑ったものの、結局、眠ったままの裸の少女を、
そのまま水面に下ろすことにした。そしてミノリがおいおいと思う間も無く、その裸体は20度を下回る
湧水に浸けられ、結果、恭子は悲鳴をあげて飛び起きた。

 その後、
「わたしの身体を水に浸けるのは絶対わたしの許可をとってから、まして眠ったままなんてもっての他!」
とよくよく四体に言い聞かせた後、恭子は気を取り直して水に入った。
 そして余りの冷たさにカラスの行水で飛び出す(といっても、腰が立たないので触手任せだが)と、
同じくさっさと上がったオクトルの体に包まった、という次第である。


453:実のトモダチ
07/07/28 03:50:30 hQqyw/lb

 「んちゅっ…ちゅる……ぷはっ、ちょっとノーナー!遊んでないで体洗いなよー!」
その結果今は、こうしてオクトルの生殖肢を銜えながら、やんちゃ坊主とおっぱい星人の二体のお風呂を
監督している。
 オクトルは結局、自分の番が回ってくる前に、いい所でお開きになってしまったので、水浴びの後も
硬くしたままだった。それに気付いた恭子は、さすがに可哀想になって、残りの触手達を待つ間、口で
簡単に抜いてやることにしたのだ。

 巣穴ではかなり限界だったらしく、この分ならトリデス達が上がる前に終わらせられるかな、と思っている
と、ミノリが言った。
 ”もう帰宅のための"直結"の準備をした方がいいんじゃないか。あれ程の行為の後とはいえ、水を浴びて
君の身体は急速に閉じつつある。”
 「あれ程って……。まあいいけど、オクトル、もうちょっとで終わりそうなの。それからじゃ駄目?」
 ”神経を繋ぐだけで、『体』を掌握はしない。君の身体の負担を減らしたいだけで、オクトル君との戯れの
邪魔をする気はさらさらない。”
恭子はにやりとした。 「…そんなこと言っちゃって、自分が感覚の共有をしたいだけじゃないの?」
ミノリは平然と返した。 ”勿論、君の口唇愛撫が素晴らしいということに異論はないよ。”
 また藪蛇だった。そう思いつつ、恭子は赤い顔を誤魔化すように、オクトルのものを吸い上げる。

 "直結"は、ベランダの時と同じ要領で簡単に済んだ。オクトルにその意を伝えると、初めはまた生殺しか、
と渋面をしたが、事情を話してそうでないと分かるとすぐに応じた。四体分の挿入と3度の絶頂を受けた
そこは、連結肢をあっさり受け入れ、痛みもさほどではなかった。恭子はそのままフェラチオを続け、結局
繋がって数分もしないうちに、彼あるいは彼らの迸りを受け止めた。
 ここで零すと、折角の行水が元も子もない。幸い二度目のせいか、あるいはただ抜きだけに集中したせいか、
たいした量にはならなかったので、彼女は余裕を持って飲み干した。

 口でオクトルのものを洗いながら、ふと、ここで「ねぇ、"直結"間に合った?無事感じてくれた?」とか
聞いてやれば、さすがにこの人造知性体の鉄面皮も、剥がせるだろうか、などと恭子は考えた。或いは、
また返り討ちに合うだけか。
 思考がだだ漏れなことをすっかり忘れて、権謀術数をめぐらす少女に、ミノリは敢えて何も言わない。
沈黙は金だ。
 そうこうしている内に、ノーナとトリデスも、水から上がってきた。

 巣穴に戻る際も、ミノリは『体』をオクトルの自由にさせていた。基本的に、どうしてもミノリで『体』を
動かす必要があるのは、人気のある場所だけだった。
 中に入ってまず一番に、恭子はナップザックを探し、服を着た。風邪はともかく、お腹をやられてないか、
ちょっと心配だ。時計を見るともう大分朝が近かった。明るくなると、オクトルでベランダからの帰宅が出来なく
なるので、色々面倒なことになる。
 後は今日何すんだっけ?と思い出そうとして、行為の前後の記憶が曖昧なことに赤面する。記憶飛ばす
程乱れた覚えはないけどなぁと、頭を掻いていると、ミノリが、ノーナにプロテイン、と教えてくれる。
 洞穴の奥の倉庫から、人間用のプロテインサプリを出して、ノーナに飲ませる。こんなんでいいのかと
恭子は思うが、ミノリがちゃんと計算してのことだから、間違いないのだろう。最近は簡単に済むが、
以前は飲ませる量も種類も多くて、結構大変な作業だったのだ。

 大分時間が押してきた。別れの時間を悟って、触手達は何となく擦り寄ってくる。恭子も、もう少し
ゆっくりできたらねぇと思うのだが、どうやら今週はここまでのようだ。時間があれば週中でも顔を出す
つもりだが、一応真面目に学生してる身としては、中々そうもいかない。

 それに。
 ”我々のために、君の生活が破壊されたのでは元も子もない。これは、君と共存するしか生きる道が無い
我々の真理であるし、またミノリ、オクトル、ノーナ、デッカ、トリデスの、個人的意見でもある。”
 以前そう言った時、ミノリは初めて『体』達を、野々宮恭子の命名通りに呼んだのだ。


454:実のトモダチ
07/07/28 03:51:50 hQqyw/lb

 「んーじゃ、そろそろお別れかなー」
そう言って両手を差し出すと、右手にデッカ、左手にノーナ、そして何故か両胸にトリデスの触手が巻きついた。
それでぎゅうぎゅうと引っ張り合いをした後(胸の方は如何ともし難いので好きにさせるだけ)、最後に
顔に寄せて口をつけると、「はい、"やめ"、終わり」と言い手を離す。
 静止の言葉で、触手達も大人しく引き下がる。名残惜しいのは恭子も同じだが、ここでぐずぐずした結果
脅かされるのは、ミノリも含めた5人全員の命なのだ。
 オクトルに合図してウロ穴を出る。あとは、振り返らなかった。


 随分飛ばして、行きの3分の2の時間で山を降りたが、ベランダに飛び込んだ時には、既にやや薄暗かった。
素早く連結肢を外して、オクトルの体の掌握を待つ。激しい運動後で血の巡りがいいせいか、オクトル
の回復も早かった。一分少々で頭部がピクンと動き、恭子が顔を寄せ小声で「オクトル?」と聞くと、
返事がわりに彼女の頭を抱き寄せた。
 恭子は逆らわず数度口を吸った後、触手を制して自分から立ち上がる。彼も抵抗しなかった。
瞳は見えなかったが、こちらを見ているのがわかったので、口パクで「ありがと」と礼を言う。

 それを合図に、八本肢の巨体は柵の向こう側へ姿を消した。恭子はそのまま座り込んで、彼は誰時の
空を見上げる。後姿を見送ることはしなかった。確か昔に、ミノリがそうしないように勧めたのだが、
理由はもう忘れてしまった。

 5分ほどたって、そろそろ部屋に戻ろうとガラス戸に手をかけた時、胎の知性体が宿主に言った。
 ”全員を代表して礼を言う。ありがとう。” 
 「どういたしまして。」
そう言葉を返す彼女の表情を、ミノリが毎週ガラスの反射で盗み見ている事を、野々宮恭子は未だ知らない。

 二人の姿が部屋へと消える。そして間も無く、町に朝日が昇った。


455:376
07/07/28 04:08:15 hQqyw/lb
以上です。例によって無駄に長い…

メインの触手君達の顔見世なので、思い切って5Pにしたら、収拾付かなくなりましたorz
次回以降は、もう少し数をしぼって、1,2匹の絡みをじっくりとやりたいな、と思います。
ただ今回で早速ストックを使い切ったので、いつになるやら…

456:名無しさん@ピンキー
07/07/28 04:13:57 YF1UIRQ0
クトゥ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!

大作乙!!!!!!!!!
いや~抜けた抜けたww

457:名無しさん@ピンキー
07/07/28 21:13:30 Ygk9oIxO
kita━━━(゚∀゚)━━━ !
誠に乙です!!!

458:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 05:03:35 ZXmwxt76
URLリンク(www84.sakura.ne.jp)
触手満載の良いところ見つけた

459:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 05:08:38 dku8XAte
スレ違い

460:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 12:24:48 HiSzg9H6
GJ!
不覚にもミノリに萌えてしまった。

461:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 19:53:03 HRpmPKHB
ここはとある国
この国では人間族と魔族がお互いに対立しているが両者の戦力が拮抗していてるため手が出せないでいる
魔族の国を統治しているのは触手族の王。国の戦力の50%は彼の力らしい
人間族の国を統治しているのはま16~18歳位の女王。早くに親を亡くしたため無理やり就任させられたらしい
そんな国のお話

?「ヤベェ!新学期早々遅刻する!!」
この慌てている触手の名前はショク=@;・'A`・「:「pl@p。(人間には無い発音
ニックネームはドク 種族は触手
彼は性技の科目は5段階中の5これはこの学校で彼だけである立派だ
だが他の科目・・・特に魔術や戦闘関連の強化では学校で史上最低の成績を誇っている
言うまでもなく落ちこぼれだ。だが彼はどかかしら周りから期待されている。その理由は追々説明するとしよう
好きな女の子のタイプは二足歩行の生き物(主に人間)一応面食い
「遅れる~~~!!はしれはしれはしれはしれはしれ!!!メローーース!!!!!」
ドカッ!!
?「いってーな!!どこみt……ってドクか」

こいつの名前はスカル=「;「・。 ゚д゚ 。:;:/:;.。「「:(人間には(ry
ニックネームは骨夫(本人は嫌がっている)。種族はスカルナイト
学校での成績はドクとはまるで逆だ
魔術、戦闘関連は学年トップ
性技の科目は過去史上最低の成績を保持している

っとこんなことを語ってる場合ではない遅刻しそうなんだ
ドク「はやく教室行こうぜ!骨夫(^д^)9m」 「骨夫と言うなと何度言えば(ry」
そうこう言っている内に3-A教室に到着
「「先生!ギリギリですか!?」」 
「はいぶっちぎりで遅刻です」
「「( ゚д゚ )」」
「こっちみんな」
そして新学期は始まった。誰もが今まで通りの平和な年だと思っていた……


学校が終わり帰宅したドクを待っていたのは人間だった


初投下。とりあえず今日はここまでですエロは次回の投稿かその後の予定
文章力の向上は未定です

462:名無しさん@そうだ選挙に行こう
07/07/29 20:25:27 aDKyebzj
くそっ!ツッコミ所満載で荒らしばりに叩きたいのだが無駄な勢いの良さに流されて続きを読みたくなってる自分がいる!

463:名無しさん@ピンキー
07/07/29 21:50:37 pKN/ypcn
>462
そんな貴触手にこの言葉をささげよう。

「くやしい! …でも…」(ビクビク)

464:名無しさん@ピンキー
07/07/29 23:33:36 jPOSQRzm0
>462
このツンデレ触手め

>455
堪能した ただひたすらGJ!

465:名無しさん@ピンキー
07/07/30 20:17:40 FtDMbTFw
>>461
???????‘?????
??━━━(? ? ?)━━━ !!!!!

466:名無しさん@ピンキー
07/07/31 19:37:39 XBzjWTlP
URLリンク(cgupload.dyndns.org)
誤爆っぽい転
SSじゃないんでスレ違いなんだが、ここに貼らなければいけない気がした

467:名無しさん@ピンキー
07/07/31 19:55:48 FeblgANc
ミギ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!?

468:名無しさん@ピンキー
07/07/31 22:58:13 nZBWnagp
>>466
和んだ

469:名無しさん@ピンキー
07/07/31 23:23:25 eBXQF8+V
彼らは最終的に結ばれると考えて構いませんねッ!?

470:名無しさん@ピンキー
07/07/31 23:42:06 XBzjWTlP
URLリンク(up2d.unsymmetry.org)

347 名前: 名無したん(;´Д`)ハァハァ [sage] 投稿日: 2007/07/31(火) 22:20:46 ID:RjmgX1Go
俺の涙返せwww


すまん転載元誤爆じゃなかったみたいだ。
責任取って食われてくる。


・・・tってか、コミケ前の所為か静かだな

471:名無しさん@ピンキー
07/07/31 23:54:18 eBXQF8+V
確かに俺の涙を返して欲しいw

472:名無しさん@ピンキー
07/08/01 00:36:46 8w1Hc2GK
ワロスwww

473:名無しさん@ピンキー
07/08/01 01:23:33 QdapUa2m
流れが見事すぎるww

474:名無しさん@ピンキー
07/08/01 06:12:37 WaDs60zt
このネタ、昔のスレであったような…

475:名無しさん@ピンキー
07/08/01 14:34:33 z0Tim5l3
絵そのものは結構昔のものらしいからな。

しかしなんというオチのつけ方だw

476:名無しさん@ピンキー
07/08/01 15:12:37 fhomKRcW
ま さ に 外 道 。

477:名無しさん@ピンキー
07/08/02 22:20:05 6T5zf3yh
触手万歳

478:ケンタスキー
07/08/03 07:30:14 fb6rvuwg
神楽スキー氏は単行本が売れたら
『触手御殿』たてるのかなぁ?
触手玄関・触手部屋・触手書斎・触手風呂・触手キッチン(カウンターチキン)
ウォ触手レット・触手バルコニー・触手庭園・3LDS(リビング・ダイニング・ショクシュ).etc

夢はひろがりんこ♪

orz




479:母美知子シリーズ
07/08/03 14:39:09 PplbHCZL
「ん……。んんっ……」
 美知子はあまりの寝苦しさに、深夜にもかかわらず目を覚ましてしまった。
 悪い夢を見ていたのだと思う。夢の内容こそ覚えていなかったが、寝汗をびっしょりとかき、胸の動悸も激しくなっていた。
 寝直そうかと思ったが、汗に濡れたパジャマが肌に張りついて気持ち悪かった。
 着替え直そうかな……でも、めんどくさいからこのままでもいいかな……。などと寝ぼけた頭でそんな事を考えているうちに、次第に頭がはっきりとしてきて、美知子は自分が置かれている異様な状況を認識してしまった。
 天井が近いのだ。そして体の安定が非常に頼りない。
「……何……!?」
 反射的にベッドから起きようとしたのだが、何かに押さえつけられているかのように手足が、体が動かなかった。そのくせ、空中に浮かんでいるような浮揚感を覚えるのは何故なのだろう?


480:母美知子シリーズ
07/08/03 14:44:25 PplbHCZL
ずるり
 何かが美知子の体の上で動いた。それは動いたというより滑ったと言ったほうが正しい動きであったが、
かといってそれが何であるか理解出来るはずがなかった。
 ずるり ずるり ずるり
 最初のそれを合図にしたかのように、体の至る所で何かが肌の上を滑っていく。
それはヌルヌルとぬめっており、コンニャクで肌を撫でられたような、そんな気色悪い感触だった。
 ぞくっ
 美知子の体を生理的な嫌悪が走った。けれど、それと同時に撫でられた所にじわじわと染み込んでくるような、
そんな微かな快感も発生していたのだ。
「なによっ……気持ち悪いぃ……」
 けれど、『何か』は“そんな事はないだろう?”と言わんばかりに美知子の体を撫で回した。
 足の先から太もも、指の先から二の腕、わきの下から腰骨に向かって、ずるずるずるずると、
ぬめる粘液をなすり付けながら、撫で回し続けていった。それは熟練したマッサージ師の、
ローションをたっぷり塗りつけた腕による愛撫と似て、美知子の“ポイント”を的確に突いてくるのだった。
 ビクン
「あ……いやぁ……」
 美知子の熟れた肉体が、持ち主の意志に反して反応していってしまう。
 彼女があげる、堪えきれない嬌声に調子付いたのか、『何か』はブラとショーツをあっさりと毟り取ると、
美知子の豊かな乳房にくるくると巻きつき締め上げ、女陰にやわやわと触り始めていった。


481:母美知子シリーズ
07/08/03 14:47:42 PplbHCZL
「だめ……そこはだめっっ!」
 女の本能で危険を察知し、体を揺すって『何か』を振り落とそうとするが、
それはかなり滑っているはずなのに、吸盤で吸いついているかのように、彼女の肌から離れはしなかった。
「もぅっ!! いったいなんなのぉ!!」
 涙でにじむ視界の中に、美知子は確かにそれを捉えた。
 蛸に似ていて、蛇にも似ている。その長い体の先端には、小さな口がついていて、
その周りに小さなイソギンチャク状の突起がいくつも付いている。全体が粘液にまみれてヌラヌラしていて、
いやらしい肉色をしていて、あちこちにイボみたいなデコボコがついていて……。
 そう。それは触手だった。一本や二本ではない。それこそ数え切れない数の触手が、
うようよと蠢き、美知子に絡みついていたのだ。
 

482:母美知子シリーズ
07/08/03 14:50:30 PplbHCZL
「きゃぁぁぁぁぁーーーーーーーっ」
 美知子は悲鳴を上げた。
 だが、悲鳴を上げるために口を大きく開いたのがいけなかった。触手がその口めがけて殺到したのだ。
「むぐ……!!」
 ぬめぬめと生臭い触手が3本、美知子の小さな口内へと潜り込んでいった。
触手はそのまま食道を下り、彼女の胃の内部へと侵入していく。
「……むっぷ。うぇっ……」
 嘔吐中枢を刺激されて、美知子がえずくが、もちろん胃の内容物を吐き出すことはできなかった。
それほどまでにみっしりと口から胃にかけてを触手に占められていたのだ。
 胃の内部へと入り込んだ触手は、その先端を大きく開くと、中からスポイト状の器官を露出させた。
そして、
 びゅーーっ びゅびゅーつ 
 と、粘液を発射したのだった。


483:母美知子シリーズ
07/08/03 14:53:09 PplbHCZL
(あ! 中で何か出してる!! ……私、しゃせい……? されてる??)
 胃が重くなっていくのが判った。粘液はたちまち胃を満杯にし、食道に逆流し、
口の中まで溢れてくるのがはっきりと判った。
(いやいやいやーーーーーっ)
 口いっぱいに、甘い味が広がっていく。予想とは違い、それは苦くはなかったのだ。
相変わらず生臭さはあったものの、甘いクリームシロップ、その味とよく似て美味しくさえあった。
ただ、舌触りは非常に悪かった。なにか繊維質のようなものが混ざっているような、
そんな感覚を美知子の舌は感じ取っていた。
 それは、美知子を絶望の底へと突き落とす為の物質であった。そこには触手の“胚”と、
彼女の遺伝子を支配し分解し組み替えていく、ウィルスにも似た微小な“触手”が含まれていたのだ。
 『彼ら』は、本体から分泌されるや否や、繭美の肉体に侵入し、彼女を人間とは別なモノに造り変えていくのだった。
 いくら繭美が嫌がろうと、この時点で既に彼女の躰は取り返しがつかなくなってしまっていたのだ。
(何これ? よくわからないけど、いやだぁぁ!)
 けれど、粘液の噴出は止まらず、行き場を失った粘液はついに、繭美の鼻孔から吹き出してしまうのだった。
「げふっ げふぅぅっ」
 鏡を見たら、そのあまりの惨めさに彼女は号泣してしまうだろう。


484:名無しさん@ピンキー
07/08/03 15:04:42 1Nkag3Fw
美知子じゃなかったのかYO!

485:母美知子シリーズ
07/08/03 15:18:01 PplbHCZL
んー我ながらやはり駄作だ
名前も間違えるし・・
俺的には母美知子は萌えるのだが。
あるスレに出てくる,登場人物だが
誰か美知子が触手に猟奇的に犯される小説を代わりに書いてくれ

486:名無しさん@ピンキー
07/08/03 23:25:09 WUq4B5Kf
ちょ、おま、なんという人任せ

487:名無しさん@ピンキー
07/08/04 00:28:24 +9LUAwJS
おまえの美知子への想いはそんなものか!
首すげ換えSSでいいのか!?
美知子への情熱とエロスをぶちまけれ!!
 
…美知子さんが誰だか知らんけどな

488:牙香具師
07/08/04 02:19:16 xeUDZfeH
俺たちは大変なかんc(ry

美和子という名前を考えてみるんだ。
美和子を愛してるなら何度も連呼するべきなので
美和子美和子。
子はノイズなので取り去ると・・・

つまり!
触手絵師としても有名なあの人のことだったんだよっ!


な・・・なんd・・・マンドクセ('A`)

489:牙香具師
07/08/04 02:22:05 xeUDZfeH
と、思ったら、
美知子ではないか・・・・

俺にだって・・・間違えることは・・・ある・・・ o....;.rz

490:名無しさん@ピンキー
07/08/04 07:46:04 3WCZ7KwH
アヒィィィ!

491:名無しさん@ピンキー
07/08/04 09:24:16 OoD6ky+k
実在している子煩悩でしかっりものの母美知子が猟奇的に触手に
犯される作品は是非とも読んでみたい

492:名無しさん@ピンキー
07/08/04 13:52:12 FTXlkYfL
>479-483は下に原本があるから盗作かも。
URLリンク(www.interq.or.jp)

493:名無しさん@ピンキー
07/08/04 18:59:27 KCPDg+LV
それは、そうでしょう本人も首だけ挿げ替えてるって言ってるわけだし
みんな、そんな事分かってるよ

494:名無しさん@ピンキー
07/08/04 19:39:45 +9LUAwJS
盗作なら盗作で、自作でもない文に『駄作』なんて言ったら失礼極まりないよな。
その上で、母美知子とやらのSSを要求するなんざ、盗人猛々しいってヤツでないかい?

495:名無しさん@ピンキー
07/08/04 21:36:05 90gaYpTj
とりあえずsageようか、夏なんだから
>>479-483はかわいそうな池沼の行動なんだからスルーでおk
なんとなく>>493からは本人臭がする


触人さん達元気かな……

496:名無しさん@ピンキー
07/08/05 16:39:21 EfoD/c+o
11スレ目の754からの続きです。


吊り上げられた手首の痛みがなければ、理性を保っていられなかったかもしれない。
人外の絶頂を立て続けに味わったユキエの体は、
未だに暴力的な愉悦の余波によって蝕まれて続けていた。
全身が熱病に冒されたかのように燃え火照り、脚に力が入らず自分を支えることすら出来ない。
弾けとんだ思考も戻らず、何か考えようとするたびに、自らの熱で集中力が溶かされてしまう。
なぜなら、触手に宙吊りにされたユキエの股間では未だに少女が口淫を続けていたのだった。

やや垂れ気味の目元が特徴的な、茶色がかったウェーブの髪を肩で切りそろえた容貌は、
年相応の格好をしていれば良家のお嬢様といっても差し支えない。
その少女が性的趣向を煽るブルマ姿で巨根と化したクリトリスを咥え込んでいるのだ。
既に限界以上に射精した胴体を無理矢理しごいて奮い立たせ、目一杯の吸い口で
管に残った一滴までも吸い尽くそうとする。
「あぁ、んぐぅ、、」
ときおり少女は立ち上がり、口に含んだ精液をユキエに口移しする。
「ふふ、自分の精子なんだから、ちゃんと飲み干すのよ。」
背後からは、もう1人の女、キョウコが手を回していた。
彼女のほうはユキエと同年代、20代半ばに見えるその顔は切れ長の瞳のせいもあって
酷薄な印象を受ける。背中を流れるユキエの黒髪を掻き揚げ、
あらわにしたうなじに印象どおりの冷たい口付けの雨を降らせる。
「、、んふ、むぅぅぅ」
驚くべきことに、少女は自分の腹の中に飲み込んだ精液を吐き戻しながら
ユキエに飲ませていた。可憐な唇ごしに不気味な流動物をとめどなく注ぎ込まれる。
その責めはもともと口付けが弱点のユキエに、新たな悦びを見出させるのに十分だった。
窒息寸前に陥りながらも、少女の唾液と胃液がブレンドされた自らの精液の味に
頭の中が甘く痺れて行くのを止められない。
「あら、感じちゃってるの?」
さすがに意外といった感じの冷たい息が耳にかかった。
「でも、そういう事なら、」
ユキエの動揺を見て取ったキョウコの指先が、ジャケット越しに背筋をなで下ろすと、
そのままスカートの中へ入りパンストの内側にまで潜り込んだ。
そして、爪の伸びた指先が下着を押しのけ、息づき始めた菊門を捕らえる。
「もっと良くしてあげる。」

497:名無しさん@ピンキー
07/08/05 16:40:08 EfoD/c+o
指輪をはめたままの中指がユキエの肛門へ捩じ込まれた。
「!!」
歩調を合わせるように少女の口付けがより一層深くなり、蠢く舌が喉の奥までを愛撫する。
唇と肛門、体の上下から注がれる愉悦から逃れる術は無く、
あっという間にユキエは絶頂へと追い詰められていく。既に何度も満足させられて
相当に臨界が高くなっているはずなのに、いとも簡単にそこが見えてくる。
指輪が肛門を出入りすると耐え難い痺れに襲われ、
頭に走った閃光に意識までが持っていかれそうになった。
(も、もだめぇッ)
ユキエがまさにその時を覚悟した瞬間、女の指先が引き抜かれた。
触手の拘束も解かれ、ユキエは呆然とその場に座り込んでしまう。
「なんで、やめちゃうの?お姉さんもうすこしでイキそうだったのに。」
「ふふ、自分だけ気持ち良くなるのはずるいかなって思ったの。だから、、」
キョウコは座り込んだユキエの眼前に股間を突き出した。
彼女自身はハイレグカットのレオタードをまとっていたが、
到底そんなものには収まりきらない巨大な男根がそこにはある。
胴回りが少女を犯していた時よりも一回り大きく膨張し、
節々には不気味に蠢く無数の突起が生えだしていた。
「さっきから私たち一度もイッてないのよね。」
「そういう事ね。私もお姉さんに気持ちよくして欲しいな。」
反対側から少女のものとは思えない、隆々たる巨根が頬に突きつけられる。
彼女はブルマを半ずらしにし、天を突く巨根に指を添えて無理やり前に向けていた。
「あ、く、そんな、、」
「嫌ならここで終わりね。言っておくけど自分で慰めるのは駄目よ。」
触手を使ってすかさずユキエの両手を封じながら、
キョウコは腰を一段と彼女の方へと向ける。
「は、あ、」
ユキエ自身、もはや一度果てるしか体を冷ます手立てが無いことを理解してしていた。
こうして、僅かに身をよじっただけで尻の余熱が燃え広がり、体の芯を疼かせてしまうのだ。
やがて、観念した瞳が閉じられて、顔がゆっくりと2人の股間へと向けてられていく。
「ふふふ、素直でいいわ。じゃ、まずはお尻に挿れて欲しい方から咥えなさい。」


498:名無しさん@ピンキー
07/08/05 16:40:50 EfoD/c+o
間近にみると2人の男根の姿形がより鮮明にわかる。少女の太く逞しい隆々たる巨根、
胴体に無数の節くれが生えたキョウコの異形の男根。つきつけられた2つの肉の凶器は、
本来そこにあるはずが無いという以上に、人間のモノとは決定的に違うグロテスクさを持っていた。
その中で、ユキエは異形の方を選んでいた。尻に味わった指輪の感触が忘れられないのだ。
指輪よりずっと太い節くれが無数に蠢めく男根。それが挿入された時の快感は
先ほどの比ではないだろう事は想像に難くなかった。
「くぅ、こ、こうしないと正気をたもてないから、、だから、、」
「ふふ、墜ちないきらない所なんて、ますます好みよ。さぁ、咥えなさい。」
震える唇が目一杯開かれ、異形の男根を飲み込んでいく。その瞬間は、ユキエが初めて
自らの意思で陵辱を受け入れた瞬間だった。
「ん、、くぅ、、」
頬を一筋の涙が伝ったが、少女の先走り液がたちまちそれを上塗りする。
「ほら、口だけじゃなくて、ちゃんと指を使ってリオにも奉仕しなさい。」
「はんぐむぅぅぅ、、」
後にはくぐもった悲鳴が聞こえるだけであった。やがて、
「はぁん、出すわよ、んッ!!」
「あぅ、お、お姉さん飲んでッ!!」
2人の女の歓喜の叫びと供に無限とも思える射精が注がれ、
制服姿のユキエを身も心も白濁で染め上げていった。


499:名無しさん@ピンキー
07/08/05 16:42:18 EfoD/c+o
「はぁ、はぁ、、はぁぁ、、、」
静寂を取り戻した空間に汚された女の息遣いだけがこだまする。
胸元にあしらったスカーフ、ジャケットの袖口、スカートの裾、そして引き裂かれた
パンストの裂け目。呆然と膝立ちになった彼女は、スーツ姿のそこかしこから
白濁液をしたたらせていた。頬には穢された黒髪が張り付き、とけた口紅が濁った
唾液と供に雫となって床に落ちていく。暴虐の限りを尽くされた無残な陵辱姿だったが、
その瞳にはまだ理性の光が残っていた。
「さすがに捜査官といったところかしら。
でも、精液をかけられてイッちゃうなんて、相当な好き物ね。」
「それより、ねぇ、キョウコ、わたしもう、、」
「そうね、前戯はこれぐらいで、そろそろメインディッシュをいただこうかしら。」
前戯という言葉に彼女、ユキエの眉が僅かに歪んだ。
(ここまでされてもまだ前段階に過ぎないと言うの?)
前後からユキエを挟み込んだ2人の男根が、ヴァギナとアナルに同時に捩じ込まれた。
「あぁッ!!」
身悶えるユキエを押さえ込み、2人の陵辱者は淫欲に満ちた笑みを浮かべる。
だがここで予想外の事態が起こる。興奮した少女の手元からカプセルが零れ落ちたのだ。
直後現れた2匹の羽蟻型妖獣がユキエを挟んだ2人を更に背後から抱き上げ、
うねる卵管をそれぞれの尻に捩じ込む。
「ちょっとリオ、な、、、なにを、、はぐぅ、、」
「あぁ、き、きつい、、」
しかもその衝撃でさらに別のカプセルまでが割れ、闇の中から10本もの触手が伸びだす。
それらは2本づつが1対となって捻り合い、残された穴、
キョウコとリオのヴァギナへと突入した。
「はぁっ!!、こんなに、多すぎ、るぅ、、、」
「あぁ、て、手が滑って、、んくぅ、」
残った6本が搾乳器へと形を変え、絡み合う女たちの胸元に潜り込み乳房へと吸い付いていく。
「あ、くぅ、、乳首の中にが、熱いのが、入って、、」
少女の苦しげな声が唇からもれる。彼女にとってもこれは想定外であった。
触手たちはお椀型に開いた口で乳房を飲み込むと、内部に仕込んだ毒針を乳首に打ち込む。
搾乳剤が流し込まれた乳房が張りを増したところで舌を螺旋状に絡めて絞りあげ、
同時に強烈な吸い口でもって乳腺の最奥から母乳を吸い上げはじめる。

500:名無しさん@ピンキー
07/08/05 16:42:58 EfoD/c+o
「いや、いやぁぁ、そ、そんなに、吸われたら、出ちゃ、、う、あぁッ!」
泣き叫ぶキョウコの悲鳴が響き渡った。彼女はサディスティックな性格に反して、
自らが受身に回ると途端に脆くなる。さっきまであれほどユキエを陵辱しておきながら、
いざ自分が責めを受けると、まるで暴漢に襲われた処女のような有様で泣き喚いていた。
「はぁ、、あ、あなた、たち、すぐに止めないと、、、くぅ、んぁ、」
ユキエに向かった一本は股間で勃起するクリトリスを絡めとるのも忘れない。
胴体をぎゅうぎゅうと締め付け、彼女から母乳とともに精液までもを搾り出す。
「ふはぁ、だめなの、一度動き出すとしばらくは、、んむぐぅ、はぁぁ、お姉さんのミルク、おいしい、、」
搾乳器は時おり乳房を離れて唇に潜り込む。そして溜め込んだ母乳を喉の奥へとぶちまけてくる。
もちろん搾乳器が離れている間は母乳を漏らさぬよう、乳首を締め上げてきつく栓をするのを忘れない。
「あう、そんなに、きつく縛れたら、、はぁう、わ、私にも飲ませるの、、んむぐぅぅ」
ユキエにはキョウコの母乳が注ぎ込まれた。そしてキョウコにはリオのものが。
「ふむぅ、、んぐぅぅ、あぁ、、」
互いの母乳を飲まされあい、女たちは一体感を強めていく。さらに妖獣は巧みな愛撫の連携で、
彼女たちの絶頂感まで完璧に同期させていく。
「はぁ、い、イッちゃぅ、、」
「あぁぁ、だめぇ、だめなの、こんな、いやぁぁぁ!!」
「くぅ、、あぅ、い、、く、、、、」
羽蟻妖獣の卵管がうねりを上げ、ユキエの前後の穴に埋められた男根も張り詰めていく。
キョウコとルイに2本づつ差し込まれた触手も頭をパンパンに膨らませた。
「あ、貴方たち、こ、この化物たちに、、どれぐらいの、精液をしこんで、あぁァツ!!」
大量射精でイキっぱなしさせられた経験が頭をよぎり、ユキエの問いかけは悲鳴に近い。
「さ、3分射精できる程。でも、羽蟻の卵に精力増強剤を仕込んであるから、
私もキョウコも、、それに触手たちも10分位は収まらないかも、、んはぁ、、」
絶望的な時間だった。それほどの射精を受けて正気を保っていられるはずがない。
もはや観念するしかないユキエの背後で、キョウコの悲鳴がまずあがった。
「いや、いやぁぁ、膣内射精は、、いやぁぁぁぁ出てるぅぅ!!」
「あぁ、触手が出そうとしてる、、はぁぁ、お尻にも、それに私も出そう、、
あぁ、お姉さん受けとめてぇぇ!」
「ん、、熱いのが、、く、る、はぁッ、イクぅぅぅ!!」


501:名無しさん@ピンキー
07/08/05 16:44:21 EfoD/c+o
続けざまに悲鳴をあげ、絶頂を告げた3つの肉体に熱い濁流が注ぎ込まれた。
同時に押しとどめることの出来ない絶頂の連激が女たちを包み込む。
彼女たちは絡み合った体を震わせ、思い思いの悲鳴をあげながら、
終わる事を知らない昂ぶりに身体と意識を焼かれ続ける。
腹を容赦なく埋め尽くした粘液の濁流が、彼女たちの意思を無視しその身体に快楽を与え続けるのだ。
その中でも陵辱の中心にいるユキエの苦悶は一層際立っていた。
触手の精液と羽蟻妖獣の卵の効果を受け、彼女を犯すルイとキョウコの男根が
さらに凶悪な変化を遂げていたのだ。
膣を埋めたルイの男根は精管を細く尖らせて子宮の中にまで入り込み、
更にその奥の卵管に向けて精を放ってくる。
「はぁう、あぁぁ、、」
卵巣に直接染み渡る射精に腰が跳ね上がった。
深すぎる射精を受けたユキエは体の奥底に注がれる熱い奔流に成すすべなく身悶える。
さらに、尻にささったキョウコの男根が射精に卵をミックスした。
「ひいぃぃぃ、お尻がぁぁ!!」
こぶし大の殻付き卵が肛門を通るたびに灼熱のような愉悦が背筋を貫く。
それは指輪の時の比などではなかった。しかも直腸が卵で満たされると、
今度は浣腸液が流し込まれ、すぐさま卵は回収される。そして腹が空になると
また卵が押し込まれる。ユキエの尻でそれが延々と繰り返されていた。
「お、お尻が、すごい、も、もう、だ、だめぇ、、、」
開きっぱなしになった肛門からは精液と腸液が溢れ、
下着とストッキングをドロドロに汚した。はだかれた胸からは搾乳器でも
吸いきれない程の母乳が溢れ、臍を伝って下腹へと滴りおちている。
まさに決定的な破滅が彼女に訪れようとした瞬間、
今度はユキエは身体の外側から来た閃光と熱に包まれた。
衝撃波で激しく吹き飛ばされた彼女が状況を認識したのはそれから30秒程が経った後だった。
あたりに轟音が立ち込め、天井の一部が崩落している。その上からサーチライトが差し込み、
銃声が化物たちを薙ぎ払っていた。
「少し遅かったようね。」
やがて聞きなれた上官の声にどうやら助かったことを認識すると、
その場でユキエの意識は途切れた。
医療班に委ねられその場を離れた彼女には、
キョウコとルイの2人の行方について知る由はなかった。

502:名無しさん@ピンキー
07/08/05 16:45:23 EfoD/c+o
亀の上、長文失礼。
とりあえずこれで終わりです。

503:224  ◆Nw9Ad1NFAI
07/08/05 23:00:10 a3Hoe42Y
キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!

504:名無しさん@ピンキー
07/08/05 23:35:15 +2mBQTcw
GJGJGJ!

505:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:33:30 1wFt0H/o
Sir!スレ沈滞阻止の為にも>>496氏に続きます!Sir!

506:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:37:38 1wFt0H/o
~粉砕天使ナツメ 第二話 前編~

「ハァ…、ハァ…、ハァ…、ハァ…、ハァ…ッ!」

無人の校舎に響き渡るハイテンポな靴音。月明かりに照らされる廊下を一人の少女が駆け抜けていく。
ひっきりなしに振り返りながら、短いスカートが翻るのもお構い無しに、瞳の淵に涙を湛え、背後に迫り来る脅威から逃れようと我も忘れて走り続ける。
先程まで一緒だった友人とも既にはぐれてしまった。果たして彼女は無事だろうか。いや、今はそれでころではない。だって―――――、

コツン……、コツン……、コツン……、コツン……、コツン……、

その少女の後を静かに付け回す靴の音。哀れな獲物に迫る運命の刻へのカウントダウン。

「ハァ…、ハァ、ヒィ…、ハァ………ッ、フ…ッ!」

迂闊すぎた。皆と一緒にいれば夜でも化け物は襲ってこないと、何の根拠もなしにエリカは信じていたのだ。美しい顔を恐怖に歪めどれだけ走り回ろうとも、その足音との距離は一向に広がらない。
大腿筋が悲鳴を上あげるほど脚を酷使し、酸素の回らなくなった頭は眩暈さえ起こしているというのに、背後の踵を繰り出す音は一定の間隔を保ったまま優雅にエリカを追跡してくる。まるで悪魔との鬼ごっこ。
あるいはお釈迦様の掌の上で逃げ回っているような、そんな感覚に陥ってしまう。そんな彼女の瞳はひとつの標識を捉えた。

―――職員室。

巣穴を見つけた兎のように、迷わずその部屋に飛び込み、乱暴にドアを閉め、大急ぎで鍵を掛ける。
もう一箇所の出入り口も忘れない。デスクの影にその身を滑り込ませ、背中を丸め、恐怖に震える体を両腕で抱き止める。出来る事ならこの荒い息も、心臓の鼓動さえも、いや、全身のあらゆる音源を止めてしまいたかった。

コツン……、コツン……、コツン……、コツン……、コツン……、

来た。足音が徐々に近くなる。神様の慈悲でも悪魔の悪戯でもいい。
ガチガチ鳴る歯を必死で食い縛り、彼女はその響きが通り過ぎる事だけをひたすら祈るのみ。

コツン……、コツン……、コツン……、コツン!

祈りは届かなかった。足音は職員室の前で止まる。そして―――。

コンコン、コンコン。

(―――ひぃ!)

扉をノックする音。思わず喉のまで出掛かった悲鳴を噛み殺す。

コンコン、コンコン。

再び繰り返されるノック。完全にバレている。もう終わりだ。震える頬を涙が伝わる。いっその事、自分から身体を差し出してしまおうか。機嫌が良ければ最後の一線だけは許して貰えるかも知れない。
いや、駄目だ。そんな生易しい相手ではない。兎に遠慮する狼なんているはずも無い。
脳裏を過ぎるのは一学期の惨劇。帰宅途中、奴らに襲われて餌食になってしまった前の教育実習生。その第一発見者は他ならぬエリカだった。

507:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:39:49 1wFt0H/o
捕まってしまえば、私も……、私も……、あんな姿に!!
どうすればいい?どうすればいい?どうすれば―――。



………………………………………。



(…………………あれ?)

それきり事態は動かなかった。静寂だけがその場を支配している。
一分……、二分……、三分は経過しただろうか。物音一つ立てないまま、変化は一向に訪れない。

(まさか………、諦めた?)

助かったのだろうか。だが、足音が去っていった気配も無かった。それとも、今までの恐怖が全て幻覚だったかのような、そんな思案にさえ捕われる。
静まり返った職員室。時計の秒針の音だけが、やたら大きく聞こえて仕方が無い。頭を抱えていた両手を離し、恐る恐る顔を上げようとした時―――。

ガタァァァァァァン。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」

大音響と共に落っこちて来たのは、通気口を覆っていたアルミ製の金網。
ガランとフローリングの上に転がるその落下物の上に、ドサドサと、おびただしい量の蠢く物体が続いて降り注ぐ。
鎌首をもたげ月明かりに照らされるソレの正体は―――。

(―――――蛇ッ!?)

ただの蛇ではない。なぜならその顔には獲物を見据える目も、飲み込む口も、チロチロと出し入れされる二股の舌も無い。
ウロコ一枚持たず鈍い光沢を放つ粘液を全身から滴らせたのっぺらぼうの蛇。
その頭部の形状は先端に小さな口を開いた亀の頭………、つまり剥け上がった男性器そのものである。

ドサドサドサ―――ドサッ。

次々と天井の穴から這い出し、その数を増やすモンスター。
エリカは弾ける様に起き上がると、殆ど抜けかけている腰を引き摺るようにして扉へと一直線。
先ほど自分が施錠したドアを開けようと試みる。しかし。

「な、なんでっ!?なんで!?なんで!?やだ、開いてよっ!!!」

鍵が外れないのだ。ガタガタと扉枠の揺れる音だけが虚しく響く。

508:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:41:48 1wFt0H/o



―――ジュル。



背後に迫る湿った音。振り向いてはいけない。振り向いてしまったらもう抵抗できない。頭の中で何度も自分に言い聞かせる。しかし………。
彼女の本能は、背後でその身に迫っている脅威を確かめるべく、ゆっくりと首を反転させ、視線を後方に走らせてしまっていた。

「…………あ……あ、あ……あぁ…」

その光景を視野に納めた途端、もう彼女の喉から言葉は出なくなっていた。
ガタンと、一歩下がったエリカの背中が扉を鳴らす。ドアを背にした彼女は、密集隊形で床を覆い尽くす蛇の軍勢に取り囲まれていた。

―――ジュルリ。

エリカを包囲する輪が小さくなる。降伏勧告だ。その身を我々に委ねろと、無言の内に迫られている。

「お………お、お願いっ。……許して」

ようやく喉が搾り出したのは哀願の文句。僅かな沈黙の後、蛇たちは返事の代わりに殺到した。

「いやぁぁぁぁぁあ!いやっ、嫌っ、嫌ぁっ!!」

瞬きひとつする間もなくローファーに鎌首を掛け、紺色のハイソックを這い上がり、ふくらはぎを遡上する突撃兵団。繋ぎ止める本体を持たず、個別に動ける触手たちの機動力は、人間の抵抗など物ともしない。
大量の粘液を内股に塗りこみながら、女の大事なところに一番乗りを目指し我先にと争う。
脚を閉じても太腿同士にできる僅かな隙間に頭を潜り込ませ、両手で払い落とそうとすればすぐさま手首に絡みつき、二の腕から半袖ブラウスの中へと潜入。
悲鳴を上げれば上げるほど、その声に反応して数は増すばかり。

―――ズル、ジュル、グニュ、グチュ。

「あ、やめ、嫌あっ、嫌ぁぁぁぁぁぁぁ、ぁ、ぁ、ぁ…………………」

次々とスカートの中へ突入してくる蹂躙者。オーソドックスなシルクのパンティは、肌との僅かな隙間から驚くほどアッサリと蛇たちの侵入を許してしまう。
もう終わりだ。結局、素敵な恋なんて一度も味わう事の無いまま、エリカの青春に幕が下ろされようとしている。

509:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:43:35 1wFt0H/o
―――――ズルリ。

大所帯へと膨れ上がった侵入者の重みに耐え切れず、純白の下着が一気にズリ落ちた。その中で夢見心地に浸っていた異形の者たちは、ハッと慌てて再度、脚美線の上をよじ登り直す。
エリカの膝からガクンと力が抜けた。彼女の身体は前方に倒れ込み、蛇の海へと頭から突っ伏したのだ。

「あ………、あ、あ、……………むぐぅ!?」

すぐさま一匹が口腔を占領。まるで椅子取りゲームだ。
あぶれた連中は仕方なくボタンを引き千切りブラウスの中へ。ブラジャーを押し退けるとその下の膨らみ襲い掛かりとぐろを巻く。
グニグニと、気の抜けた軟式テニスボールの様に変形させられる乳房。その先端は既に堅くシコリ始めている。

「むーっ、むーっ!むぐぅ、むん、ふむぅ………ッ!!」

舌で押し出そうとしても無駄だ。味覚器官と敵の筋肉のサイズは根本的に桁が違う。もう呼吸しか出来ない。それしか許されない。
全身を這いずり回る無足爬虫類の軍勢。その気になれば今すぐユカの穢れ知らぬ穴を貫くことが出来る。
だが、敢えてその上の肉芽に注がれる集中砲火。額を流れ落ちる汗、焼けるような喉、止め処なく流れる涙は止まる気配が無い。

―――――絶望。

それこそが究極にして他に類無き彼らの好餌。
ブツリと、ブラジャーのホックが壊れる音が職員室に響いた。大きく開かれた股の中心には、月明かりに照らされてキラリと光りが一筋。
少女の身体が女へと変貌遂げる為の下準備は、行為開始から僅か五分も経たず整っていた。下書きの終わった絵画は、ただひたすら筆の下ろされるのを待っている。

510:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:46:26 1wFt0H/o
一方の蹂躙者。彼らは眼前でおねだりしている穴を差し置いて、その身をぶつけ合い、叩き付け合い、威嚇しあって仲違いに興じていた。
誰もが一番手を譲ろうとしない。同類の身を省みない自己主張が繰り広げられる。

その最中、争う一団を一際巨大な一匹が、鎌首をブンと振るって薙ぎ払う。威容に気圧された雑兵たちはそのまま後ずさり。異存も一発で失せたらしい。
満場一致で信任された巨根は厳かに進み出て、これからドッキングする秘裂をクイっとなぞった。ビクンと弾ける獲物の身体。弛緩し切った穴が下品に口を開く。
その一瞬を逃さず、挿入は敢行された。

くちゅ―――――ずずず……ぐ。

「ふむ………むっ!むぐぅ―――――ッ!!!」

目玉が転げ落ちそうなほど見開かれる瞳。虹のようなアーチを描く背骨。
骨盤が砕けてしまうようなメリメリという感触と共に、侵入者が深く深く、膣の行き止まりまで突き刺さる。
滝のような汗がドッと全身から噴出した。対照的な優雅さで、一筋の赤い雫が陰部から走る。
爆発寸前の鼓動もお構い無しに開始されるピストン運動。抽送の振り幅は大きく、深く、命さえも引きずり出さんばかりに腰を粘らせる。

「ふ、ふ、……むぅ!……ふむ!……むーっ!!」

流れ出る涎も、洟も、涙も拭うことが出来ない。
股間から徐々に込み上げてくる切なさにその身をただ任せるのみ。
異物の伸縮運動は徐々に激しくなる。窓から差し込む仄かな光の下、エリカの身体は水から上げられた魚のように跳ね回る。そして―――。

「―――――――むぐッ!?」

ごぷ、ごぽごぷ――――ぶちゅ。

吐き出される白いマグマ。圧力の高まりに耐えかねた陵辱者が上と下の口から勢い良く飛び出す。
そのタイミングに合わせて、職員室を埋め尽くしていた順番待ちの面々も、その身に滾らせていた液体を次々と発射。
窓ガラスに、デスクの上に、プリントに、日誌に、デスパイアの精がベチャリと飛び散り白く染め上げる。

「むぅ……、ハァ、ハァ、ハァ………あ……ぁ……」

一面に広まったスペルマの池。その中で無人島のように浮かぶ少女は息も絶え絶えにただ宙を見つめる。
どれくらいの量を飲み干したのか自分でも判らない。確かなのは辛うじて気道は確保されているという事だけだ。
眼鏡こびり付いた白点が、トロリと頬に滑り落ちた。

グジュル、ジュル――――ジュル。

視界の端で、ゆっくりと持ち上がる鎌首。座席が空くのを待っていた次の客だ。
弛み切ってゴプゴプと白濁液を垂れ流す陰部に、再びその先端が当てられる。第二部の幕開けである。

くちゃ――――ぐちゅぅ………。

「あ………あぁ…ぁ、びぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」

途切れる意識が最後に紡いだ叫びは、とても人間の少女が発した物とは思えなかった。

511:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:48:31 1wFt0H/o


校舎全体に響き渡ったその絶叫に、ビクンとユミエは身を竦める。
また一人、餌食になった。これでもう五人。残すは彼女のみ。
三階一番奥のこの教室は不気味なまでの静まりを見せている。しかしその空気はとてつもなく重苦しく、そして異質だ。いつもの教室がいつもの教室でない。まるで異空間のように。

狩人はまだ満たされていないのだろうか。映画だったら、最後の一人は助かったりするのに。
もう泣いてしまいたい。だが、泣けば見つかってしまう。
そうなってしまえば、待ち受けているのは化け物との――――セックス。

(神様……!なんで、こんな……っ!!)

その身の震えを鎮めようと、我が身を抱き寄せたその瞬間。



――――ガラガラァァァァァッ、バタァン。



填められたガラスが割れんばかりの勢いで開け放たれるドア。そして。

「ちィ――――ッス!おコンバーン!!」

大音量で響き渡る体育会系の挨拶。その主は――。

「キャァァァァァァァァァァアっ!!!」

褐色の鎧を全身に纏う、巨大なサソリ型のデスパイアだった。

「どうもー、夜這いでぇーす。失礼しまーッす、ってうわ狭ッ!?こんちきしょ、ぬぅぅぅぅぅぅん!!!」

一歩踏み出したところでガタンと音を立て止まる巨躯。
横開きの入り口に半身を挟んだ化け物が、巨大なハサミを豪快に振り回す。まるで落ち葉か何かのように木製のドアは宙を舞い、激突した掃除用具入れをベコリと変形させた。

「ぷーぅ、よっこらせ。あらヤダ奥さん、なーんてガッデム極まり無い寸法なんザましょ。いいかァ!覚えとけよォ!
オレ、総理大臣になったらゼッテー通達出すかんなッ!!全てのガッコーは大型デっちーが最低二体は並んで通れる間取りを義務付ける、ってよ!
オレらだって立派な市民!税金はエッチでお払いします!!ビバ、バリアフリー!!」

ガラガラと、整列されていた机と椅子を薙ぎ払いながら、デスパイアはユミエとの距離を縮める。迫り来る貞操の危機に、彼女は脇目も振らずその場から逃れようとする。しかし。

――――ドサっ。

512:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:50:26 1wFt0H/o
「――――きゃあ!!」

「おーっと、何だよ何だよツレないねぇカノジョ。まーちょいと待てって。もう鬼ゴッコなんて年頃じゃァないだろ~?こ~んなにピッチピチしちゃってさあ。
むしろ、そろそろ大人の階段ってヤツを上がってみても、いい頃合なんじゃないかな~?な、な、オレなんかどうよ?手取り足取りリードしてやるぜ、なぁ?」

床の上に倒れ込むユミエ。襲撃者の巨大なハサミが、彼女の右足首を捕らえていた。万力のようにギリギリと締まる凶器。
その気になれば人間の脚など一思いで骨の混じったミンチに変えてしまうだろう。

「いやぁ!放してっ、放してっ、放してぇっ!!!」

哀れな獲物は、辛うじて自由が利く方の足で、デスパイアにガシガシ蹴りを入れ抵抗する。だが、全身を甲冑に覆われた巨大な節足動物はビクともしない。
むしろ攻撃のたびに顔の前で翻るスカートに興味津々といった様子だ。

「うっほー!見える見える、白だよ白!ってかひょっとしてオレ、誘われてる!?だよなぁ!?
イヤッホォウ、来た来たOKサイン!任せとけよー、すっげぇキモチ良くさせてやるからなぁ!!」

長い尻尾がグニュンとユミエの方角に向けられる。そう、コイツはそこだけが普通のサソリと違う。先端に備わっている凶器は毒針ではない。
彼女の握り拳よりも大きな、ペニス以外の何物でもない物体だ。

「つーかキミ、まだバージンでしょ?当たり、当たり?やっぱなー!!ニオイが違うよ、ニオイが。マジで。
いやー、男冥利に尽きるぜホント。こんな可愛い子ちゃんの初めてを――――って、あ、くらぁッ!!」

素っ頓狂な声を張り上げる巨大サソリ。彼の掴んでいた革靴だけがスッポ抜け、ハサミの間に虚しく残っている。
最初で恐らく最後の幸運を手にしたユミエは、一縷の望みに縋り、一目散に廊下へと急ぐ。だが―――、

513:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:52:24 1wFt0H/o

ガラガラガラ――――バン。

「――――ひっ!?」

福音は唐突に途切れた。ノブに手を伸ばそうとした途端、真横に開け放たれた地獄の扉。
ユミエの前に立ち塞がったのは黒髪の女性。如何なる慈悲さえも飲み込んでしまいそうな漆黒の瞳が、微笑を湛え彼女を見据えている。

「あ……、ぁ………ぁ……っ」

ユミエは動けない。それ以上前に進めなかった。理屈ではない。彼女の本能が告げている。
目の前にいる女は味方じゃない。いや、そもそも人間じゃない、と。

「――――あうっ!!」

突如背後から襲った足元を薙ぐ一撃。ユミエは再び床と対面する。
起き上がろうとした瞬間には全てが手遅れ。彼女の上からデスパイアが覆いかぶさって来ていたのだ。

「んにゃろー。恥ずかしいのは分かるけどよォ、そこで逃げちゃダメだろ~?せっかくの月夜なんだからさァ、スーパー子作りタイムはこれからだっての」 

仰向けで組み敷かれるユミエの顔に、グチャグチャと涎を垂れ流すデスパイアの顔面が寄せられる。ベロリと一回、その巨大な舌が彼女のうなじを撫で回した。

「………随分と手こずってるのね。私、待たされるの嫌いなんだけど」

コツンと踵を鳴らす音。教室に踏み込んできた女は、そんなユミエの姿を見下ろしながら不満気に告げる。

「あ……、姐さん!?いつの間に?」

声に反応したのは意外にもデスパイアの方だった。

「今よ。危うくこの子とぶつかる所だったわ。………ったく、何やってるんだか」

「あぁ、そりゃ道理で。面目ないッス。―――んじゃ、残念だけどコイツは姐さんの獲物ってぇ事で……………」

「もう結構。アンタがモタついてる内に何人も頂いたわ。だからサッサとして頂戴」

「イエッフー!!流石は姐さん、太っ腹ァ!急ぎますんでチョイトばかしお待ちを!!」

下敷きにしているユミエに向き直り、鼻息も荒く興奮気味にハサミを振るうデスパイア。その鋭利な先端が触れる度に、制服のボタンが弾け跳び、乾いた音を教室に響かせる。

「んー、チョーット控え目なサイズだけと、やっぱ女の子はこれっくらいが一番だよねー!!ウンウン。
いやさ、オレ、牛みたいにデカイ奴とかあんま好きじゃないから。これマジ。ンだからもー全ッ然気にしなくていーよー!!」

ブラウスの胸元を強引に開け放ち、その下から現れた綺麗な膨らみをデスパイアは絶賛。複眼の視線で一通り舐め回した後、真っ赤な舌を伸ばしてブラジャーを退け、もぎたての果実を舌の上で遊ばせるようにして、今度は物理的な舐め回しを加える。
剥き出しの乳房は、肉食動物に追い詰められた小動物のように震え、ひたすら怯える事しか出来ない。

514:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:53:59 1wFt0H/o
「お願い……です……、み、み、見逃して……ください……っ!お願いですっ!!」

追い詰められたユミエが縋るのは、頭上で佇む黒髪の女性。味方ではない。そう分かってはいるが、それでもユミエは女に助けを求めた。
人間ではなくても、同じ女性なら………、そんな僅かな思いが彼女を駆っていた。しかし現実は非情である。

――――ベチャリ。

返事の代わりに、ユミエの顔のすぐ横へとベトベトに濡れた物体が放り捨てられた。
月明かりに照らされたそれは五枚の下着。ドロドロに汚されウエストのゴムも伸び切ったショーツだ。

「ふふ、お友達は一人残らず私がご馳走になったわ。大した魔力も無かったけど、お口の締まり具合はどの子も合格点ね」

白が二枚に水色と桃色が一枚づつ。最後の一枚は水玉模様。いずれもクリーム色の液体にまみれ、所々真っ赤な血のスポットが付いている。
つい先程までこの薄布を履いていたであろう少女たちは、恐らくもう…………。

「部長さんだけ助かっちゃたら、他のみんなが可哀想よ。上級生なら婦人科でも後輩の面倒見てあげなきゃ。ね」

「な、なんで………!?貴女なんで……っ、そんな事を……平気で…ッ!?」

涙ながらに問い返すユミエの顔を、ズイっと真っ黒な瞳が覗き込んで来る。微かに鼻を突く香水の香り。そして彼女は言い放った。

「美味しそうだったからよ」

ナイトガウンを翻し、唇をこれでもかと三日月型に歪め、女はニンマリと笑っていた。

515:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:55:44 1wFt0H/o


「……さ。早いトコやる事やっちゃってくれる?」

「あのー、姐さん。大変申し上げににくいんですがー………」

今度は何だ、サソリの方から異議申し立てが上がった。

「…………………何よ?テンポ悪いわね」

「スンマセン。まあチョットばかし聞いて下せぇ。オレもホラね、もう結構いいトシでしょ。
いい加減、そろそろ嫁さんの一人も貰ってガキ揃えて見せないと、なんつーかその、男が廃るワケよ。
いや、女の姐さんにまで、こんなん分かれなんて事ァ言いませんよ。うん」

ポリポリと、バツの悪そうにハサミで頭を掻くデスパイア。恐ろしいまでにミスマッチな仕草だ。

「で、なら何が言いたいワケ?」

「そんでまぁ、その、せっかくこのお嬢さんにオレの子種流し込んでもさ、ここに放置プレイしたら病院に担ぎ込まれて中まで洗われて全部台無しじゃん?
でさ、オレ的にはこのお嬢さん、なんとかしてお持ち帰りしたいんスよ」

それを聴いている女は徐々に目を細めていく。あからさまにご機嫌斜め。危険信号だ。

「何考えてるのか知らないけど、どうせこの子も大した魔力は持ってないわ。街で一晩物色してれば、こんな小娘より上物は腐るほど手に入るわよ?」

「いやあのそうじゃなくって、ぶっちゃけスゲェ好みなんすよ、もう。そこでさぁ、姐さんあんましワガママ言えた立場じゃ無いんスけど。どうかこのオレの気持ち、ソイツを酌んじゃ頂けやせんかねぇ……?ホントこの通りで……ダメ?」

ガラにも無く、顔の前でハサミをスリスリと擦り併せるデスパイア。そんな滑稽なリアクションの最中でも、ユミエを組み敷く脚の力が緩むことは無い。

「駄目」

嘆願は虚しく退けられた。

「泣いていいスか?」

「駄目」

ちぇっと舌打ちし、デスパイアはコツンと椅子を一個蹴飛ばす。

「我慢なさい。この子達は撒き餌よ。最高の獲物をここに呼び出す為のね」

――――撒き餌。

そんな物の為に、自分はレイプされるのか。他の部員たちは踏み躙られたのか。怒りと絶望に震えるユミエの頬から、大粒の涙が流れ落ちる。一方の蹂躙者は残念そうに、大きなタメ息をつきながらユミエに向き直った。

516:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:57:20 1wFt0H/o
「ゴメンネー、お嬢ちゃん。なんかオレたち結局ロミオとジュリエットで終わるっぽい。
だからさァ、せめて今夜は夜が明けるまで相手してやるから、それで我慢してくれなァ」

ハサミの先端でクイっとユミエの頬を拭い、掬い上げた涙をぺろりと舐める。

「そんじゃあ、これ以上焦らしちゃうとお互い萎えちゃうし、姐御の雷落ちると怖いから、ぼちぼち合体と行きますか」

ズルリと、尻尾の先端の皮が剥かれた。チーズのような異臭が辺りを満たす。
現れたのは真っ赤に怒張した欲望の塊。巨大なペニスは所々に“返し”が設けられ、一度挿し込まれたが最後、被害者には抜くことが出来ない凶悪な造りになっている。
オマケにその窪みにドッサリこびり付いている大量の黄色い恥垢。衛生状態が最悪である事は疑う余地も無い。あんな物挿入されたら一巻の終わりだ。何を伝染されるか分かったものではない。
トドメに切っ先で酸素不足の金魚のようにパクついている穴は間違いなく精液の射出口。その気になれば人間の小指くらい入ってしまいそうな直径が通過する液体の量を何よりも雄弁に物語っている。

思いつく限りの絶望的要素を満載したその尾がググッと撓った。背中側に持ち上げられていたソレは、逆方向へと反り返って所有者の胴体下へと滑り込み、組み敷かれたユミエの下半身を目指すのだ。

「あ、大丈夫だよこれ。入れる時はちゃんと通るサイズまで縮められるから。まァ、中で元に戻るんだけどねー。だはははは!!」

「いやぁぁぁぁあ!やだぁっ……放してッ!そんなの嫌だぁぁあっ!!!」

「うんうん、誰だって初めは怖いんだよ。ホラ、俺の手ぇ握ってイイからさ」

力の篭った内股を掻き分け、ユミエの短いスカートの中に臭気を放つ先端が吸い込まれていく。

「は~い、おぱんちゅさ~ん。ちょっと脇から失敬しますよ~」

「ひ……ひ、ひ、ひぃぃぃぃぃぃいっ!!!」

股間に達した逸物がクイっとショーツの股布をズラした。暴かれる桃色の秘裂。今夜まで誰一人触れさせずに来た女性のシンボル。だが、その運命も今や風前の灯。そして遂に――――、

「ほんじゃま、そ~れドキドキドッキング~、パン横そ~にゅ~!」

「や、ひぁ………!いやぁぁぁぁぁぁあ、あふぅ、ひあぅ、痛ぁぁぁぁぁぁあ!!!」

ぐにゅう――――めりめりめり…………

「よぅし!もうチョイ奥、もうチョイ奥なぁ~!あ、そうそうそう!!うっほ、いいカンジ~!!」

「痛い!い、い、い、………あ、あぁぁぁぁ……………………ッ!!」

517:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 22:58:46 1wFt0H/o

聖域に雪崩れ込み暴虐の限りを尽くす肉の柱。滴り落ちる純潔の証。背骨に沿って電極を打ち込まれたような衝撃が全身を駆け巡る。
下半身を裂かれるような痛みから逃れようと、ユミエは死に物狂いで腰を浮かすしかない。

「おーし、そうそう、ここで浮かすんだよ。な~んだ、バッチシ分かってンじゃな~い!!やっぱお年頃ってヤツだよねー。お嬢ちゃん、きっと床上手になるよ。彼氏が羨ましいぜ、くぅ~!!」

「い、い、あ………ッ。……ぬ、抜いて!は、早く……抜いてぇッ!!!」

「ヌ、ヌいて!?ヌいてと来たか!?いっやー、こりゃ参ったねー。おねだりされちゃったよ。ヌいてだってさ、マジ積極的。
よぅし任せろお嬢ちゃん。欲求不満が溜まってたんだな?オレも男だ。存分にヌかせて貰うぜ。
見ろよコレ。ギシギシだろ?中にすっげぇ溜まってるからさ。お望み通りその身体ん中にたっぷりヌコヌコしてやるからなァ。くぅーもー、サイッコォー!!!」

どこまでも白々しい曲解。見ろと言われてもこの体勢でユミエの視線は逸物に届かない。
だからそのモンスターがどれだけ膨張しているのか彼女にとっての知る術は唯一、陰部を突き上げる異物感のみである。確かめるまでも無く明らかにソレは巨大化している。これ以上膨れられたら骨盤が砕けてしまいそうだ。

「ハイ、ここで振る!恥ずかしがらずに、あ、それワン、トゥー、ワン、トゥー!!もっともっと、リズミカルに!!」

「あふ……、やぁ…ひ…、ぎ……、あン!あふッ……、い、いたっ……はひぃ、あ……、ぁン!!」

「いいよ、いいよ~、キッモチー!あ、そーそー忘れてた。お尻で“の”の字を描くように動かすと、男の人とっても喜ぶから覚えといた方がいいよー。ここ、テストに出るからねー」

彼女に出来る足掻きはそのストロークに併せて全身を上下させ腰を振り続ける事。極限状態のベリーダンス。とても抵抗なんて呼べる行為ではない。むしろ奉仕だ。恍惚に浸り呆けるデスパイアの顔が何よりもそれを証明している。
だが、こうでもしなければユミエの膣は破壊されてしまう。否が応でも楕円軌道を描く下半身。小振りな乳房はゼンマイ仕掛けの玩具の様に胸板の上で飛び跳ていた。

「うっほ~!出て来た出て来た、らぶらぶじゅ~す!絞りたてドリンク飲み放題ィ!!」

「あう、やぁっ、お、お願いっ!!もう、あ、もう止めてぇッ!う、うご……あっ、動か、ないっ、……でぇ!!」

滴り落ちる透明な雫がチュルチュルと小気味良い音を立てながら肉棒に吸い上げられる。
勢い余って振り飛ばされた愛液は教室の床に透明な斑点を刻み、その上に柔らかなお尻が何度も何度も叩き付けられ、ペタンペタンと音を立てながら恥ずかしいシミを伸ばしていった。

518:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:01:03 1wFt0H/o
「お、お、お!?来た来た来たァ!オレの愛しのムスコ達が、込み上げて参りましたよォ!!」

ボッコリと、ラグビーボールのような膨らみがデスパイアの尻尾の中をやって来る。
そのコブに詰まっているモノは、………恐らく本人の解説する通りなのだろう。何にせよ狂ったように腰を振り続けるユミエにはもうどうすることも出来ない。
早く行為を終わらせて欲しい。それだけが彼女の願い。そんなに大逸れた望みではないハズだ。しかし、今日は危険日だ。今、ここで出されたら………。

「そんじゃ、とびっきり熱い夏の思い出!このオレのレッスン、存分に受け取ってくれよなァ!撃ち方よ~いッ!!」

「い、ひ、あぁぁぁ……、や、やめぇ………、ひぁう、……止め……てぇ……」

「いやムリ。オレ早漏。――――ってなワケで発射ァァァァァァァァア!!!」

「嫌ぁぁぁぁぁぁぁあッ!!!」

ごぶごぶごぶ……――――ごっ、ぶしゅぁぁぁぁぁあ。

「あ…、あ…、あぁぁぁあ、熱い!熱い!あ、あ、熱いィイ!!」

お腹の中で煮え滾る釜が横転したようだ。大物を咥え込んだ膣にその煮汁を受け入れる余力がある筈も無く、接合部から鉄砲水のように迸る白濁液。横倒しの机に、椅子に、化け物の精液が降りかかる。
脇に掛けられていた私物も一瞬にしてベトベトだ。壁にまで届き、ロッカーも既に使用不能。
恐るべきスペルマの逆噴射は、その上に張り出されている美術の作品までも真っ白に塗り潰してしまった。

519:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:02:40 1wFt0H/o

「んー、はぁ~………。やっぱこう、中出しってのはだな~………。なんて言ったらイイのかな、こう…………。
ぶっ放した後にヒクヒクしぼんでいくナニを、女の子のアソコが優し~く締め上げてくれるトコに醍醐味があるんだな。
こんなカワユイ子が最後の一滴までチョーダイっておねだりして来てると思うと、くぅ~、もォたまんねぇっすよ!」

「ああ。そう。機会が有ったら参考にさせて貰うわ」

事後の幸福感をわざわざ言語化するデスパイア。だが、その下に組み敷かれた少女はもう反応しない。虚ろな瞳で何やらうわ言を並べている。代わりに声を掛けてきたのは壁にもたれて一部始終を見学していた女。

「よ。と。さて、終わったみたいね」

背中を壁から剥がし、軽く背伸びをし身体をほぐしている。そのすぐ隣まで飛び散っている白濁液にもお構い無しの様子だ。

「………へ?なに言ってんスか姐さん。今のはホンの前書きッスよ?オリンピックで言うなら開会式。映画で言うなら予告編ってトコで。
まだオレの中のモノはバケツで汲み出すほど溜まってるんスから!!嘘じゃないっスよ!?見せろってんならマジで出しますから。これホント!!」

ゴキゲンだ。盛り切った化け物はハサミをブンブン頭上で旋回させて主張する。流石にと言うか、耐えかねた様子で女の顔がゲンナリと歪んだ。

「……ああ、なんか、もういいわ。そこらへん散策してくるから、気が済んだら呼んで頂戴な」

「サー、イエッ、サー!!」

ガラガラとドアを開け、待ち疲れた様子で教室を後にする。

「最高の獲物ねぇ……。なんつーか、姐さんも一途だよなァ」

その哀愁漂う後姿を見送るデスパイア。誰に聞かせる訳でもなく、率直な感想を口にする。

「女同士の禁断の恋ってヤツも、なかなかどうして難儀なモンで」

少しでも好みの女を見掛ければ好き放題犯しまくって生きる彼には、到底理解出来ない人生だ。
軽蔑している訳ではないし、かと言って憧れている訳でもない。彼女と組むのはあくまでエンジェルを犯る為だ。早い者勝ちは暗黙の了解である。
ただ……、もし、あの女の方を自分のモノに出来るとしたら………。いや、論外だ、論外。分を弁えない者は長生きしない。これは真理だ。なんせ彼女は……。

「う……ぁ、……あ……、ひく……、ひっく……」

「ん、あぁ?………あっ、メンゴ、メンゴ!忘れてたわ、なははは!」

下から聞こえてきた啜り泣きにデスパイアの意識は引き戻される。快感の引き潮も去り、再び疼きが満ち始めていたところだ。そろそろゲーム再開せねば。

「いや~、神様も人が悪いよねぇ。女の子のカラダをこんなイジワルな造りにしちゃってさぁ」

ズクンと尻尾を波打たせ、管の中に残留していた精液を、残さずユミエの中へ注ぎ込む。
次の弾は既に砲身の機関部に装填済み。ちょっとの刺激でもう暴発してしまいそうだ。
一方のユミエ。どうした事か涙に濡れた目尻はトロンと下がっている。彼女自身も気が付いていた。自分の身体が何かおかしい、と。

「あ……、あ、あぁ……、熱い……パパ…、ママ……、熱いよぉ……」

そう、熱いのだ。先刻まで下半身を突き抜けていた痛みは嘘の様に消え去っている。
代わって込み上げて来るのは言葉にならない気持ち良さ。異物の妨害さえなければ、疼く内股を擦り合わせていたかもしれない。
天井目掛けてそそり立ち微かに震える乳房の先端は、鼻を鳴らしてご飯をねだる仔犬のようでさえある。

「んー、お~よしよし。そろそろお股が寂しくなってきちゃったかな~?でーも心配ゴム用!
今夜は一晩かけてキミを特訓してやるからなー。日が昇る頃には日本一エッチな女の子だよ~!!お礼は魔力でいいからネー!!」

逸物に再び力が込められ、彼女の身は大きく跳ねた。チューブの中は既に二発目が向かって来ている。止まりかけていた汗が毛穴からドっと噴き出す。頭が痛い、目が回る。立っているのか寝ているのかすら既にあやふやだ。

「熱い……、熱い…の…、あ……つ……」

虚ろに繰り返される彼女の呟きだけが、真夜中の教室に響き渡っていた。

520:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:05:41 1wFt0H/o



「――――暑い……」

昼下がりのカフェテラス。真夏の太陽は容赦ない。

「暑い……。なにコレ、ほんと暑い。湿度とかも幾つよ?うはっ、……暑い」

「………………………」

聞いているだけで発汗機能がやられそうなフレーズが続けざまに放たれる。
困惑の表情を隠さずに紅茶を啜るナツメの向いに構えるのは白人の女性。ウェーブのかかったブロンドをポニーテールと言うには少々乱暴に束ねた髪型。
テーブルにベタリとへばりついた顔は表情が読み取れない。これは軟体生物の一種だろうか。このまま放置しておけば口からヨダレと一緒にゴーストが出てくるかもしれない。
年齢はナツメとそう変わらないと思われるが、流石に外国人女性となると少々自信が無い。どんなに高く見積もっても二十代前半より上という事は無さそうなのだが………。

いずれにせよ、この季節にタートルネックとロングスカートで決め込み、オマケに厚手のオーバーコートを羽織るなど、この国の夏を舐めているとしか思えない暴挙だ。

「あの……………」

「日本暑い。本気で洒落ンなんない。空港出たらサウナよサウナ。料金払った覚えなんて無いっつーの。これが噂のヒートアイランドってヤツ?北極大陸じゃなくても溶けちゃうよ?チベットも溶けちゃうよ?地球温暖化とかホントありえない」

ナツメの声を掻き消すのはザクザクというカキ氷の音。親の仇のようにスプーンで抉られている氷菓子は既に三杯目。ここは午後の炎天下のカフェテラス。冷房の利いてる店内は既に満席だ。アザラシのように伸びている女性は、中の客を恨めし気に横目で見つめている。
ちなみに大陸は南極の方だ。念の為。

「あぁーのぉー…………」

「ん!?あぁ、悪い悪い!!ちょっとボツワナ辺りに飛んでたわ。ハハハ……」

前回より大きなボリュームで、少しワザとらしく声を掛けるナツメ。ようやく目の前の女は反応し、卓上からその顔を引き剥がす。

美人だ。だが、知的美人という趣きではない。スクリーンを賑わせているブロンドの女優たちともチョット違う。どこかこう、摩れたような。それでいて油断のならないような。何とも独特の印象を与える人物だ。
美しい毛皮を纏った猫科の猛獣、なんて例えは流石に失礼だろうか。歴代のクラスメイトを振り返っても似たような雰囲気の人物は出てこない。いずれにせよ、ナツメが今まで見たこと無いタイプの相手なのは確かだ。
語り口からしてもあまり育ちの良さそうな印象は受けないが、一方で声はとてつもなく綺麗で深みがあり良く通る。

521:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:10:22 1wFt0H/o
「えーと、それで……」

「マルーシャ=アレクサンドルヴナ=トルスターヤ。長いんで知り合いにはマルーシャかマルーで通してるから」

「あ、はい、マルーシャさん。お名前だけならエミィちゃんから聞いています」

「エミィちゃん……ねぇ。もうそんな風に呼ばせてるのかアイツ。懲りないねぇ………」

「え、あ、何かマズかったですか?」

「うんにゃ。独り言よ。聞き流して頂戴な」

マルーシャと名乗る娘は気の抜けた感じでヒラヒラと手を振り話を流そうとする。
そんな彼女の指をさり気無く網膜に焼き付けるナツメ。ここらへんの目敏さはエミリア仕込だ。爪はどれも端麗に整えられ丁寧にマニキュアが塗られていたが…………、一方で手の平は要所要所で乾いた皮が厚くなり何度も剥けた痕跡が見られる。
これは相当な猛者だ。

「ま、エミィがどこまで話したかは知らんけど、一応、アタシの口からも紹介させてもらうわ」

「お願いします。………って言うか私まだ呼び出された理由も分からないんですけど」

「まぁまぁ、話を急ぎなさんなって。順路通りに回ろうや。怒りんぼエミィが日本に来る前、欧州でデスパイアと戦ってた話は聞いてるね?」

「ええ。確か、三人でチーム組んでたとか………」

「そ。アタシはそん時の仲間よ。あと一人ね、困った子がいたんだけど、それも追々話してくから……」

そこまで言って、彼女は一度スプーンを口に運んだ。釣られてナツメもティーカップに口をつける。

「とりあえず、この写真を見て頂戴な」

「……………?」

差し出されたのはプリンター用紙に印刷された少々不鮮明な画像。写っているのは黒髪の女性。
全身を包む紺色のナイトガウンに目線を隠すサングラス。相当古そうな皮製のトランクを転がしながら、恐らくは通路を歩いている。


522:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:12:56 1wFt0H/o
「先月、空港の監視カメラが捉えた映像よ。この女が到着したのはベルリンからの国際便」

「ドイツ……ですか?」

「この二十分後、機内のトイレで客室乗務員の女性が裸で発見されたわ。服はドロドロに溶かされて、既にメチャメチャに暴行を受けた後だった」

「――――じゃ、じゃあ!この人、デスパイア……っ!?」

「ご名答」

「じょ、女性のデスパイアっているんだ……。しかもこんな人間そっくり……」

「珍種と言えば、ま、珍種だね。むしろオンリーワンってヤツなのかな。コードネームは“サーペンタイン”。つまりは蛇紋石ね。にょろりーん、ってな具合で」

そこまで述べてマルーシャは一際大きな氷の塊を口にする。左手は鎌首を作って見せ、蛇のジェスチャーでおどけていた。

「他の客や乗務員は全く気づかず。入管の職員も記憶に無し。オマケにパスポートは赤の他人の物と来た。真実を捉えたのはカメラだけ。相当なヤリ手ね」

「なんか………国際テロリストみたい………」

「ハハ………。ンまぁ、あながち的外れな例えじゃないね。ただし容疑は連続婦女暴行」

口の中で溶ける塊をゴリゴリと咀嚼しながら彼女は同調した。ナツメは紅茶をもう一口啜ると再度その写真を覗き込む。

「でも……なんかこの人、東洋系って言うか………日本人っぽいですね」

手にしていた紙をマルーシャにも見える位置に戻し、ナツメは指差した。

「そーよ」

「――――え!?」

あっさりと肯定するマルーシャの顔を目を丸くして覗き込むナツメ。

「本名は辻堂ユイ。さっき言ったエミィと愉快な仲間たちの最後の一人。元エンジェルさね」

「元………天使…!?」

「ポジションはフロント。ここもアンタと一緒だね」

信じられない。その一言の他に感想が出てこない。そこへ更なる追い討ちが掛けられるとは誰が予測できようか。

「んで、帰国の目的は九分九厘、――――エミィだ」

523:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:13:59 1wFt0H/o


真夏の太陽もそろそろ傾き始めている。
この国に来て、もうかれこれ一年。一度も訪れた事の無かった母方の故郷。この強い西陽だけは未だに馴染む事が出来ない。強烈で、それでいてどこか酷く切ない感じ。
全語彙力を投入しても上手く言い表せない。この感触、母なら一体どう表現しただろうか。

夏休みの静まり返った教室を、エミリアは一人闊歩している。ここは彼女の通うミッション系の女子校。
小高い丘の中腹に建てられたこの学校は、帰国子女や在留外国人の息女が多く在籍し、ハーフの彼女でもさほど労せず溶け込み、束の間の日常を送ることが出来ていた。

だが、その平穏もどうやら終わりを告げようとしている。

六名、犯られた。被害者は全員が天文部の女子。昨夜の台風一過を利用して、屋上で星空観察を行っていた際、不幸にも襲われたようだ。
これほど派手に備品を壊して回っていると言うのに警報装置は一切作動せず。下級ではない。頭の回る手練の仕業だ。それでいて、これでもかと痕跡を残していく。どこまでも不敵な奴。

他の生徒たちはパニック状態だ。無理もない。次に襲われるの自分かもしれないのだ。いや、そもそも、もうこの街の女の子に安全な場所なんて恐らく無い。
今や近隣の病院は奴らに踏み躙られたと思われる女性たちが毎日のように担ぎ込まれているのだ。思われる、と表現するのは情報規制ゆえにエミリアでさえ正確な数を掴み兼ねている為である。
それは被害者のプレイバシーを考慮すれば至極当然の措置なのだが、実際は診察も受けず、家族や友人にも打ち明けず、デスパイアに犯された事を一切伏せてしまう者も少なくない。
それが仇となり、後になって連中の子種を植え付けられていた事に気づき、悲劇に追い討ちを掛ける女性だっているのだ。
表沙汰にならない事例を考慮すれば被害の実態は想像以上。全国規模の行方不明者も勘定に入れれば気の遠くなるような数字だ。もはや状況は如何なる逡巡も許さない所まで来ている。

524:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:15:56 1wFt0H/o
話しは現場に戻る。部員たちは皆、散り散りの場所で見るに耐えない姿で発見された。
最後の一人が見つかったのは三階一番奥、エミリアのクラスの教室。室内の備品はことごとく薙ぎ倒され白濁液の海に浸かっていた。
少女はそこで夜通し犯され続けていたらしい。激しい行為に腰を痛め起き上がることも出来ず、早朝の教室で一人泣いているところを発見された。衣服はズタズタにされて周囲に散乱し、身に着けていたのはソックスのみという酷い有様。
全員が即検査、そして入院となった。教室から溢れ出た精液は廊下まで満たし、非常階段にまで達していたそうだ。

そして………、そんな惨状の中、エミリアの机だけが元の位置に戻されていたのだ。
その上に広げて置かれていたのは六人分のショーツ。すべてに処女喪失の爪跡が刻まれていた。酷たらしいまでの宣戦布告。敵はエミリアを知っている。そして、――――エミリアも敵を知っている。
自分を追っている、たった一体のデスパイア。貴女がこれ以上、自分を避け続ければ、犠牲者は更に増えるぞと。そう彼女は警告してきている。どうやら、三年越しの戦いに決着をつける時が訪れたようだ。

夏休み中の部活動は全面停止。現場検証も既に終わり、清掃も一通り完了している。今校舎に残っているのは忍び込んだエミリアだけだ。
静かな教室に差し込む西陽は殊更眩しい。黙って質素な椅子を引き、背もたれに背中を預けると、机の上に両足を投げ出し彼女はひたすら待つ。その傍らには既に修復完了して久しい相棒<クロイツァー>。

探す必要は無い。彼女は恐らくここに現れる。三年前と同じ顔で、同じようにやって来る。
目蓋を閉じれば蘇る。屈辱と哀しみと、そして同情が綯い交ぜになったこの想い。忘れよう筈がない。エミリアの初体験を奪ったのは、美しい顔を狂気に歪めた後輩の少女。
二人の苦しみは断たれぬまま、こうして今日まで縺れ込んでしまった。いい加減、幕を下ろさねばならない。どちらにとっても不幸な結末なのは承知の上だ。

キリキリキリ――――………ブツン。

共に戦っていた頃の思い出。ユイの笑顔を打ち払うかのように、もう一度<クロイツァー>の弦を鳴らす。

キリキリキリ――――………ブツン。

ふと思った。自分は今どんな顔をしているのだろうか、と。この教室に鏡が置かれていないのは救いだった。


525:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:18:06 1wFt0H/o


「エミィ……ちゃんが……狙い?」

カフェテラスに差し込む日は徐々に傾き始めている。

「ユイはね、完璧エミィに惚れてた」

追加注文したレモンティーの氷が溶けてカランと鳴った。

「もちろん、エミィもアタシもユイの事は大好きだったさ。西はイベリアから東はバルカンまで、こんな齢で幾度も死線を潜り抜けて来た本物の戦友ってヤツ。神様にだって自慢できた仲間さ」

再びカランと氷の鳴る音。今度はナツメのクリームソーダだった。

「でもね、ユイがエミィに求めてたのは、その程度の関係じゃなかったんだよ。
だけどそんな事エミィの奴に分かる筈が無い。アタシだってエミィの横顔を寂びそうに見つめるユイの目線に、それほどまで深い意味があったなんてそりゃ気づきもしなかった。
そんな状態がどれっくらい続いたかねぇ………。今となっちゃ考えても詮の無い事か。そんでとうとう、三年前のあの日、アイツはエミィをミュンヘンの寂れた教会に呼び出した」

前髪をクシャリと潰しながら、マルーシャは額に拳を当てる。

「新月の夜だったよ。ユイはいきなりエミィに永遠の愛を迫った。当然、エミィは冗談だと思った。
んでどう答えたかは知らない。アタシとイゾルデが駆けつけた時、二人はイエス様の前にいた。エミィはもうボロボロで、一方のユイは化け物になってた。お取り込み中だったよ。酷いもんさ」

「……イゾル…デ?」

「ん、あぁ、エミィの姉貴さ。アタシの師匠でもある」

市営プールの一件。あの時エミリアが口にしていた人物の名が判明する。
もう少し探りを入れてみたい衝動に駆られたが、今は他に訊かなければならない事が山ほどある。そこを掘り下げるのはまたの機会にして、ナツメは次なる疑問を口にした。

「あの……、どういった過程でユイさんはデスパイアに?」

「さあ。わかんね。ただ、あの子はよく倒した連中の触手とか切り取って集めてたね。標本みたいに。確か」

「そんな物、集めて一体何に?」

「それもわかんね。勲章か何かだと思ったんだけど。すまないねぇ」

謝るとマルーシャはストローに口をつける。ズズーっとグラスの中の液体が水位を下げて行った。少々品の無い音を立てて底の一滴まで平らげると、彼女はナツメを真正面に見据える。

「ま、とにかくだ。ユイのヤツは間違いなくこの街に来る。事によっちゃもう来てるかもしれん。そこでアタシの目論みはエミィより先に彼女と接触すること。そんであわよくばユイを始末する。
身内から出た錆だからね。これだけは後腐れの無いようにしておきたいんだ、ホント」

「え、あの、だったらエミィちゃんや私と一緒に………」

「戦力で比べりゃ正論だけど、そいつぁ駄目だよ。あの日から、ユイの話しが絡むとエミィも普通じゃなくなっちまった。ちょっと情報掴むたびに先走って勝手に暴れて。そんで二、三日沈んで繰り返しだ。
悔しいのか、それとも責任感じてるのか、あるいは半々か。いずれにせよ可哀想って言やあ可哀想だけどさ、もう今のエミィにゃアイツは任せられないんだ」

「あの、言ってる意味は分かりますけど……、エミィちゃんは独断先行とか、そういうのは絶対無いと思います」

容赦ない酷評に思わず親友の肩を持ってしまうナツメ。だが、共に過ごしてきた歳月は目の前の女性の方がよっぽど上なのだという事実にすぐ思い当たってしまった。

526:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:20:20 1wFt0H/o
「……分かってない、全ッ然分かってない。確かにアイツはクールで頭も良く回る女だよ。けどね。一見静かに見える海だって、その下じゃマッコウクジラと大王イカが死闘を繰り広げてるワケよ。そこんとこオーケイ?」

「…………はぁ………」

案の定、そこをマルーシャに突かれた。少々例えがダイナミック、というかズレている気もするが、言わんとしている事は十二分に理解できる。

「とりあえずナツメ、アタシが今日アンタに頼みたい事は、だ。この女の姿を見たらアタシに速攻で知らせて欲しい。
連絡先は………そだな。今朝アタシがアンタを呼び出すのに使った番号、そっちに頼む。いつでも捕まるからさ」

マルーシャが再度、冒頭に見せた写真を掲げ強調する。

「それで、私も一緒にユイさんを止めればいいんですね?」

「いんや。ソイツはいい」

「――――え!?」

自信に満ちた表情で問い返したナツメはその返事に固まってしまう。そんな彼女に詫びれもせずマルーシャは続ける。

「ナツメ。ハッキリ言っとくよ。アンタとユイじゃ勝負にならない。実力キャリア共に差が有り過ぎる」

彼女は断言した。

「足手纏い……、いや、人質にでも取られたらアタシもエミィも一巻の終わりだ。
それだけじゃないよ。何よりアンタの身だって危ない。エミィが何を考えてナツメに天使をやらせてるのか、アタシは知らないけどね。ボチボチここらでもう手ぇ引きな。それがアンタの為でもある。
泣き見てからじゃ何もかも遅いんだよ。いいね?」

そこまで言って、彼女は席から腰を上げた。そしてゴトリと、テーブルの下に置いてあった荷物を持ち上げる。楽器ケースのようなやたら横長のトランク。その大きさは実にマルーシャの身の丈ほどもある。
あまりマトモな物が入っているとは、ちょっと考えられない。そのまま踵を返しカウンターの方角へ。もうナツメの事を振り返ろうともしなかった。そんな彼女をナツメは――――。

「……………何のつもりだい?」

「…………………………」

マルーシャの歩みが止まる。テーブルから身を乗り出したナツメが、無言で彼女のコートの裾を掴み放さないのだ。ギロリと、斜めに振り返ったマルーシャの瞳がそのナツメを見返す。
さっきまで机の上に伸びていた女性と同一人物とは思えない。眼を合わせただけで心臓に風穴を開けられそうな、まるで金属のような鈍い光沢を放つ目玉。その中心に浮かぶ虹彩は魂魄を撃ち抜く大口径の銃口のようですらある。

527:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:21:50 1wFt0H/o

「…………………………」

怖く無いと言えば嘘になる。怒った時のエミリアだってこんな目はしない。達観というか何かとてつもない悟りと共に一線を越えている人間の眼だ。
だが、ナツメは退かない。退く訳にはいかない。デスパイアと戦うと決めたあの日、そう―――、退くという選択肢は既に粉砕済みである。

「私は戦えます」

「その通り。なまじ戦えるから余計危ない」

「足は引っ張りません。もし捕まったら、私ごとデスパイアを倒して下さい」

「言っていい事と悪い事がある。親御さん、泣くよ」

「父と母はもう―――いません」

「そいつは悪かったね。でも、失う物の無いヤツの戦い方ってのは尚更危うい」

「だから、私はエミィちゃんを失いたくありません」

顔だけ半分こちらに向けていたマルーシャが、ようやく体も反転させる。そのまま睨みあう事どれぐらいだったろうか。

「―――ハァ………」

根負けしたかのように金髪娘は溜息をつく。

「なんでこうエミィのヤツは変な子ばかり拾って来るんだろ」

ガランと、彼女は戻したばかりの椅子をもう一度引いた。

「とりあえず、………コーヒーでも追加しよっか?」

ナツメはようやくマルーシャのコートを放した。

528:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:22:42 1wFt0H/o


「一応、確認しとくけど………」

「ハイ、私が捕まった場合は見捨てて下さっても―――」

「待て待て待て。仮にもアタシらはエンジェル。清く正しい天使サマなワケ。だから仲間を見捨てるのはナシだ。神風アタックも禁止。まずこれ、叩き込んで置きなさいな。オーケイ?」

「あ、ハイ………。でも………」

「いい。そんときゃ責任持ってアタシが助けたる。新入りがそんな切羽詰った事考えるなっての。ただし、相手は本物のド変態どもだ。人様に言えない傷の一つや二つは覚悟しときなって事」

人に言えない傷。ナツメの脳裏を公営プールでの死闘が掠める。だが、今はそれを悟られたくなかった。

「わ、……わかりました」

カチャリと、二人の前にコーヒーと紅茶が運ばれて来た。

「ま、重ねて伝えるようなことは特に無いね。アンタの戦い方は大体知ってる。後は、そうだな………。とりあえずエミィのオツムが引っ繰り返らないよう、神様に祈っといて」

「なんか………信じられないです。あのエミィちゃんにそんな激しいとこがあるなんて」

「信仰は自由。信じられないならそれも良し。ただ、実物見てから戸惑ったりはしないように」

「……………ハイ」

二人は同時にカップを啜る。さっきまでの緊張はほぐれて、それでいてまだどこか居心地が悪い。だが――――、嵐の前のお茶会、悪い気はしないひと時だ。

「―――ンあ、忘れてた!」

唐突にマルーシャが、そんな空気を壊す声を張り上げる。

「………何か?」

「いやー、危ない危ない。そうだ、デスパイアとこれから渡り合おうって乙女には、コイツを忘れちゃいけないトコだった。あー、気づいてよかった、ホントに」


529:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:24:05 1wFt0H/o

「……………………?」

ナツメの困惑を他所に、彼女はゴソゴソとコートの中を探っている。そして、

「むっふっふ……。遠からば音に聞け!近くば寄って目にも見よ!!」

バサッ――――!と翻る外套。

「じゃじゃーん!対デスパイア用ドキドキ必勝マニュアル新装改訂版ー!!」

「―――むぼふぅッ!!!」

世紀末系の悲鳴と共に豪快に噴出される紅茶。危うく茶色に染まりかけたその書物をマルーシャが慌てて頭上に持ち上げる。

「ア、アンタなにすんのよ!?いきなし!?」

「い、いや。むしろ、それは私のセリフって言うか………っ!」

飛び出したのは地獄の恥ずかしい本。慌てて他の客の視線を伺ってしまう。忘れるものか。エミリアに必読だと押し付けられて、夜中ベッドのスタンドを灯し内緒で読破した一冊。
訳の分からない単語は辞書とネットで検索した。18歳未満お断りなサイトがズラーっと並んだあの光景は履歴から消せても記憶からは消し難い。
どうしよう。そう言えば弟は今日、丸一日家に居るんだ。もし、私の部屋で勝手に漫画とか探してたら………。何はともあれ、今はこの場を切り抜け手ぶらで生還するのが最重要任務である。

「い、いや、だから、その。ここでソレは少しイケナイって感じで………っ!!」

「はぁ?何言ってんのアンタ?新入りだからって物を知らないにも限度ってモンがあるんよ。コイツ抜きでデスパイアと渡り合おうなんて、ピッケル無しでK2踏破に挑むも同然!!」

「……あ……いや……そのっ」

とりあえずソイツをまずは隠して欲しい。日本の法律上その本を並べて許される公の場は書店の片隅の桃色ゾーンだけだ。
次に表紙。化け物と美女の絡み合いはもう勘弁して。教科書ってのは普通、もっと無難なデザインで。
いや、そもそもソレ、もう絶対エロ本以外の何物にも見えない。中身も何物でもない。

「と、いうワケでナッちゃん。聖書よりもマルクスよりもアリガタ~イこの教典。謹んで受け取りなさい」

「そ、そ、そうじゃなくて!ウチにも既に一冊あるみたいな……っ!」

「へ。そーなの?」

マルーシャの顎が落ちる。態勢の立て直しに苦闘しているようだ。いける。後一押しで駆逐完了。多分。

「あー、んー、まぁでもこっち一応改訂版だからさ。手許に置くならやっぱ最新鋭の知識ってヤツを………」

「わ、私のも改訂版ですッ!!」

嘘だ。と言うかもそもベッドの下の核兵器が第何版なのかすら知らない。迂闊に取り出せばいつIAEAの査察官、もとい家族の目に触れるか分かった物ではない。今、金庫って幾らくらいで買えるんだっけ。

「む~ん、そりゃ残念。せっかく企画の段階から前面監修してきた本なのに。タダであげるってんだからさ、もう一冊くらい受け取ってくれたってー」

「………………」

今の一言で、現在、自分の所有物になっている一冊を、エミリアに押し付けた犯人も判明した。目下、ナツメは刑事告発を検討中である。罪状は純情乙女強制羞恥罪。検察側の求刑は懲役五十年で。

530:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:25:26 1wFt0H/o

「ま、しゃーないモンはしゃーない」

「………………」

本当に諦めたのだろうか。ナツメはフェイントを恐れていた。

「ふぅ。そんじゃアタシはボチボチ行くとしますか」

コーヒーを一気に飲み干し、よっこらせと、マルーシャが椅子から腰を剥がす。

「お世話様でした」

「何言ってんの。お世話はこれからだって」

ジト目で礼を述べるナツメにニカっと彼女は笑って見せた。先程より幾分軽い足取りで、踵を返しナツメの前から去っていく。

「あ、そうそう!」

「………………」

まだ何か出てくるのか。警戒感も顕わにナツメは身構える。

「その本には結局載せなかったんだけどさ………」

「………………?」

「何があっても、例え連中の玩具にされてもさ。女に生まれた事を後悔しちゃあダメだ」

「え、それって……どういう……?」

「最期の瞬間が訪れても、パパとママへの感謝は忘れるなよって。そーゆー事!」

そう宣言すると、マルーシャは背中を向けたままヒラヒラと手を振る。

「アドバイス以上。ほんじゃなー」

531:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/06 23:29:38 1wFt0H/o
リアル多忙につき遅筆に拍車の掛かった第二話です。
しっかし相変わらず長いな。もう少し削り方っての覚えにゃあかん。
簡単な校正&チェック済ませたら続きも投下予定。

あ、そういや保管庫の誤字脱字も直したかったんだよなー('・ω・`)

532:名無しさん@ピンキー
07/08/07 00:02:20 ufvR2dyT
ちょっと待って・・・エロ以外の文章がうますぎて引き込まれる。いやエロもいいけど!
それ以外もいい!・・・素人じゃないとか?

533:名無しさん@ピンキー
07/08/07 00:09:49 W/DoRO6e
うぉおGJすぎるぜドズル閣下
サソリのデスパイアに惚れそうな俺がいる
続きもwktk

でもデスパイアなら精液だけじゃなくて卵産み付けもいいかも…

534:名無しさん@ピンキー
07/08/07 00:41:22 aK5sfI0F
デスパイアが素敵すぎです。
早くいぢめてやってください^^



それはそうと本家(?)の兄さんは何処に行ったのかな……

535:名無しさん@ピンキー
07/08/07 01:23:59 FILFmkcz
スピード感あるなぁ…
前半の迫力あるエロと、それを減速させない後半の展開が見事です
GJとしか言いようがない


あと、ドキドキ必勝マニュアル新装改訂版下さいw

536:名無しさん@ピンキー
07/08/07 10:47:29 xp1iGDWJ
このスレってレベル高いよな

537:名無しさん@ピンキー
07/08/07 11:16:58 /Pcv4Im1
触手はさ…ヒロインに引きちぎられた触腕の数だけ強くなれるのさ…

538:名無しさん@ピンキー
07/08/07 12:24:13 ePAFlVs8
くっそお
エロ過ぎるwwwww

539:名無しさん@ピンキー
07/08/07 13:31:56 wXqjro+V
なんかさぁ…
テレビ見てて、クラゲの話しが出てきてナレーターが
「触手を伸ばし餌を絡めとります」とか逝ってその映像がでたら
ドキドキするのって漏れ病気かなぁ…

540:名無しさん@ピンキー
07/08/07 14:47:57 fI9m5Bu2
なんというか物語としても十分凄いよな。
会話のテンポと小気味よいギャグがプロレベル。
物語の核心だけ抽出すると恐ろしく悲壮な物語のはずなのに、なんてすばらしい筆力
GJJJJJJJwです

541:名無しさん@ピンキー
07/08/07 16:07:27 K0/bJ/kN
これは間違いなくメディアミックスしてもいける。

542:名無しさん@ピンキー
07/08/07 23:22:28 ZsuCEaSc
久しぶりの中将閣下だw

いや~エロイ!

543:名無しさん@ピンキー
07/08/08 16:01:06 xksdyzoZ
>>539
私は「中国が月資源に触手を………」という記事だけでもドキド(ry

544:名無しさん@ピンキー
07/08/09 00:08:46 rYFc2LEJ
>>531
GJGJ
なんだこの饒舌なデスパイアw

545:名無しさん@ピンキー
07/08/09 03:12:11 3V37jm59
サキュバスクエストの触手版みたいなRPGを考えてるんだが、
そうゆうネタとかって、ここに書いても大丈夫なのかな?

546:名無しさん@ピンキー
07/08/09 15:27:05 bwuga5dh
胸に重点的にヤル触手小説ってないか

547:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/09 18:26:16 m9hx2qHs
じゃ、後編行きます。あんまエロくなくてすんません。

548:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/09 18:27:16 m9hx2qHs
~粉砕天使ナツメ 第二話 後編~

足早な長針は幾度短針を追い越したのだろうか。夜の校舎は外界から完全に隔絶されたかのように静まり返っていた。
時折、正門の前を通過し行く車のヘッドライトも三階のこの教室までは届かない。その数ですら今はもう疎らだ。
もうじき日付も変わろうとしている。果たして夜とはこんなに短いものだったのだろうか。

「――――ふぅ………」

エミリアはひたすら待っていた。幻影が目蓋の裏で踊っては跳ねる。それは幾夜もうなされて来たユイの姿。そして、人間として在りし日の彼女の笑顔。
回想は止まる所を知らない。黒い森で無邪気に暴れ周り迷子になった彼女。デスパイアにトドメの一撃を打ち込んで同時に足を滑らせ、そのままドナウ川に落っこちた彼女。
そして………、月明かりに照らされるステンドグラスの下、自分を組み敷き、下着を剥ぎ取り、同じ人間とは思えない形相でエミリアにむしゃぶりついて来たユイ。
今となっては全てが遠い日、いつか見た夢。蜃気楼の如き思い出である。

追憶を打ち払えば、次に浮かんでくるのはついこの前、出会ったばかりの少女の姿。
あの晩、嬲り物にされている妹を助け出そうと父親のゴルフクラブでデスパイアに殴りかかって行ってナツメ。
その後、幾度と無く戦いを志願し自分に付き纏った彼女を、エミリアは何度も諌めては遠ざけた。もっとも、今にして思えばその程度で引き下がるような子ではなかったのだが。
そんな彼女だからこそ、エミリアはナツメにユイの存在すら教えていない。彼女にまで累を及ばせる訳には行かないのだ。そう、これは私の問題なのだから。

願わくば今夜で全てに片を付け、次にナツメに会う時は何事も無かったかのように振る舞いたい。だが、それが叶うこと容易ではない現実も重々承知している。
3年前、デスパイア化したユイに自分は手も足も出なかった。
あの日以降、戦いに明け暮れた来た末に手にした今の実力。それを信じていない無い訳ではない。だがしかし、五体満足で勝たせてくれる相手でもないだろう。いや、下手をすれば今度こそエミリアはユイの手に堕ちる。
ひょっとして先週の昼食がナツメと交わした最後の言葉だったのかもしれない。そうなれば自分はとてつもなく残酷な仕打ちを彼女にしてしまった事になる。やはりこの一戦、負ける訳にはいかないのだ。

549:戦いは数だよ@兄貴!!
07/08/09 18:28:16 m9hx2qHs
決意を新たに、相棒<クロイツァー>を握り締めたその時だった。

「――――!」

空気が変わった。それ以上は言葉には言い表せない。
強いて言えばおよそ人が抱けるあらゆる負の感情を釜で煮て漆喰で固めたようなドス黒い思念。ある種の高潔ささえ感じさせていた月夜の闇が、何かドロリと下卑た暗黒へと変換されたのだ。間違いなくデスパイアの気配だ。
耳をそばだて息を呑み、五感とプラスアルファを研ぎ澄ます。

「――――?」

足音が近付いている。それはいい。ただ、その数がとてつもなく多いのだ。二本の脚で大地を踏みしめる生き物の類では無い。
ユイではないのか?ならば一体何者がここに?結論を出す暇もなく、違和感の正体と思われる気配は扉の前までやって来た。そして、



ガラガラガラ――――バタァン。



「ちィ――――ッス!二夜連続でおコンバーン!!」

誰の断りも無く破られた深夜の静寂。黒板側のドア豪快に開け放ち、仰々しく現れたのは褐色のサソリ型デスパイアであった。

「やっほー、エ~ンジェルちゅわ~ん!お待た~!………ってドア修復されてる!?こんちくしょ、ホワチャァァァァァア!!!」

招かれざる来訪者は場違いなテンションのまま、香港映画のような怒号を一発。頑丈な角質に覆われた脚で開かない方のドアを蹴り倒し、教室の中へとその巨体を躍らせる。

「いーやー、日本の建造物は狭いの何のって。女の子の喘ぎ声なんて三町先まで筒抜けじゃん?ねぇ?」

「……………」

机や椅子をガラガラと薙ぎ払いながら一歩一歩近寄ってくる乱入者。しかし、その先に腰を据えるエミリアは一向に動く気配が無い。

「ン、なになになに?ひょっとしてオレのマッスルボデーにもうトキメキモードとか!?」

自分の席に腰掛けたままの少女を前にして、デスパイアはアレコレとボーズを決めて魅せる。事これに至って、目の前の化け物を冷ややかに見つめるエミリアは、溜め息混じりにようやくその口を開いた。

「悪いけど、人を待ってるの。見なかった事にしてあげるから、どっか行って貰えないかしら?」

「…………………………」

およそデスパイアを前にしたエンジェルの台詞とは思えない言い草が端麗な唇から紡がれる。
その表情は全く興味をそそらない対象を見下げるソレ。なまじ美人なだけに相当きつい。相手のデスパイアも暫し硬直している。エミリアの返事を頭の中で整頓している様だった。それから待つこと約5秒………、

「ンだとゴルァ!!世間じゃ“斜め45度の流し目でマリア様もご懐妊”と言われる、このデス業界随一のナイスガイをナメんのも大概にしやがれッてぇーのゥ!!!」

全身を真っ赤に染め上げ地団太踏みながら喚き散らすデスパイア。こうなるとサソリというよりも茹で上がったロブスターに近い。余り大きな声では言えないが、正直、美味しそうですらある。


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