スクランスレ@エロパロ板 16話目at EROPARO
スクランスレ@エロパロ板 16話目 - 暇つぶし2ch350:名無しさん@ピンキー
07/08/19 01:50:11 YyOAqwZn
>>348

 柔らかい……
 イヤイヤイヤ……
 怪我をさせたのは俺の責任だしな。
 煩悩退散……煩悩……
「ねえ、播磨君……もっと優しくお願い」
「え?」
 声をかけられ、とっさに高野の顔を見上げる。
 高野は少し悲しいような、どこか痛々しい表情を浮かべていて、普段見せない表情に俺の胸は高鳴る。
 ……やべえ……かわいい……
「もっと優しく……」
「あ……ああ……」
 俺は首をガクガクと振って肯いた。
 そして、視線を患部に戻す……途中で、俺はあるものに視線が釘付けになった。
 見ないようにしていた、高野の秘められるべき場所……
ごくっ
 思わず生唾を飲み込んでしまう。
 丁度目の前にあり間近から観察ができるそれは、初めて見るものであり、とても美しかった。
「もう少し上、お願いできる?」
「ああ……」
 高野に言われるがまま、俺は擦る部分を上げる。
 だが、俺の視線は、目の前にあるものから全く動かない。
 サングラスのせいで俺の視線に気が付かないのか、気が付いていてやらせているのか、俺には分からない。
 ただ、高野の普段との雰囲気のギャップと、高野の姿のエロさと、そこから発せられる高野の匂いに、俺は軽い眩暈を覚えていた。
にちゃ……
「……ん?」
 しばらくそうしていると、高野の足を擦る俺の手に粘り気のある液体がついた。
 足から手をはずし、手についたものを観察する。
「これは……?」
 どうやら、高野の足を伝って落ちてきたらしい。
 俺は擦っていた部分から視線を上げ、出所を確認する。
 少しずつ視線を上げていくと、先ほど俺の視線を釘付けにした場所から、その熱い雫は零れ出していた。
「……!!!!」
「あ!」
 見ないようにしよういと、俺は他に目を向けようとする。
 そして、反射的に声をかけられたほうを見てしまった。
「あの……これは……」
 高野は頬を赤くし、表情に出ていないが恥かしそうな雰囲気だ。
 普段はほぼ無表情で感情を表に出さない高野が、顔を赤くして恥かしがっている……
 ……ヤベエ……マジ、カワイイ……
ブチィィィィィ!!!
 俺の固くて太くて切れにくい何かが、ものすごい音をたてて切れるのを俺は白くなる頭の中で聞いていた。
 


焦らすつもりは無かったんだけど、失敗しました
個人的にはgdgdでは終ってほしくないです
次の人、お願いします

>>348
乙です

351:hauntedカレーの中の人  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:34:06 wHOhs63M
リレーいいですね。どんなエロになるのか今から期待大


ところでお盆も過ぎちゃったけど>>222の続きを投下ー

>>231 素直なお嬢はもうお嬢じゃない気もするがそんな展開もイイかもだぜ
>>233 時期的にはパーティー部分はextraの後なんだぜ まああんまりオリジナル展開はアレだが
最後のお祭りだと思って許してクレイ
>>236 ありがとう
>>237 俺もそう思う。夢枕でこのシリーズは最後なんでまあ許してチョ。次はおにぎりだ
>>247 俺もー
>>277 嵯峨野むづい…
>>345 俺、参上!



352:haunted夢枕 その36  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:35:07 wHOhs63M
 お嬢と播磨の乗ったリムジンはホテルの豪華なエントランスに横付けしている。

 ドアを開けようとする播磨を愛理が制する。
「アンタ自分で出てどーすんのよ」
「あ?」
「こーいうのはドアマンが開けるものなの」
「そーなのか」
「そうなの」
 全くの庶民であるところの播磨はそういう風習がまるでわかっていない。
 リムジンから出れば出たで慇懃なホテルのボーイやら赤じゅうたんなんてのにも思わず気後れしてしまう。

「ヒゲ、シャキっとしなさいよ」
「…おう」
「背筋伸ばしなさい」
「お、おう」
 それでもシャンデリアや金ぴかの装飾やら制服のドアマンやら見たことも無いような雰囲気に
なんとなく臆してしまいそうになる播磨。

 そんな播磨の腕を取ると、羽織ったコートのファーも凛々しく愛理は自信満々に歩く。
 男だったら誰でも目を奪われてしまうような、そんな美少女はいるだけでその場の空気を変えてしまう。
 ホテルのロビーにたくさんいる、パーティーのために着飾った女性たちの中でも一人だけ別の存在みたいに
播磨には見える。
 愛理の白い首筋にふわふわの金髪の流れが垂れている。
 透き通るような肌の白さとドレスのシルクの純白の光沢。
 肌白。純白。金色。
 そんなものが播磨の目には映ってしまう。

 まだ少し緊張している播磨に、金色の美少女はその顔を見上げながらこんなことを言う。
「ヒゲ。アンタって、こんな美人を連れてるんだから、たいした男なのよ?
胸張って行けばどうってことないわ」
 そう言って愛理は播磨のタキシードの袖にサテン地のロンググローブをつけた細い腕を絡ませる。
 羽織ったコートの胸元から覗く白い胸が播磨の視線をひきつけてしまう。
 上から見るとすげー深いな、谷間。
 播磨がそんなことを考えてしまってると愛理は言った。
「ナニ欲情してんのよ」
 そう言いながらも、愛理は嬉しそうな笑みを浮かべている。
 ごく親しい人間にしか見せない、あきれ半分、からかい半分といった微笑み。
 その微笑は播磨の緊張を解いていく。
「さ、行くわよ」





「ちょっとヒゲ、あの子たち何なの?」
 さっきまで全くの平然で威風堂々、それこそパーティーなんか生まれたときから呼吸するみたいに
当たり前に列席してますが何か?といった風の愛理が突然不安げに尋ねてきた。
 愛理の視線の先にはこの場にはいかにも不釣合いな風景があった。
 色とりどりの水着をつけた女の子たち。
 それもそれぞれタイプの違った美少女でみんなおっぱいもでかい。
 健康な男だったら鼻の下を伸ばして然るべき光景がそこにあった。
 播磨はちらとそれを眺めて答えた。
「ああ、ミス・ジンマガとかいうグラビアアイドルだろ」
 正確に言うとそれは微妙に間違っているのだが、播磨はあまり気にしていないようだ。
 週刊少年ジンマガの読者投票で選ばれた、巻頭カラーグラビアを飾る五人の女の子たちだった。

 説明された愛理は納得しつつもその美少女たちを眺めている。
 細い腰に、たっぷりした胸。
 自分の胸や体もそれには劣らないとは思うが、愛理はその美少女たちの可愛らしい声や
男たちの視線を惹きつけてやまない笑顔なんかに気を取られてしまう。

353:haunted夢枕 その37  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:35:48 wHOhs63M
 だからつい愛理は聞いてしまった。
「……ね、ねえ…ヒゲ、アンタ……あの中だったらどの子が好み?」
 ミス・ジンマガの女の子たちには目もくれず、会場のどこかにいる担当編集の三井を探している
播磨はそんな愛理の問いに、どーでもいいというような口調で答えた。
「あぁ? んなのに興味ねえっつの。俺は女はお嬢だけで十分なんだからな」

 愛理の耳から瞬時に音が消失した。
 パーティーの喧騒は消え、播磨のその言葉だけが愛理の脳内に何度も何度もエコーする。
「興味ねえ」
「お嬢だけで十分」
「女はお嬢だけで十分」

 その言葉。その何気ない言葉が、愛理の身体の芯を優しく撫でるように刺激していった。
 そのセリフはお嬢さまの身体の芯に染み込んで、愛理の官能を揺さぶる。

―泣きそう。
―コイツを好きになって、よかった

 愛理はそれだけで胸の奥が熱く震えてきてしまう。
 とくん、とくん、と心臓が苦しくて甘くて切ない鼓動を刻んでいるのがわかる。

 感動で動けない愛理は、播磨が担当編集三井と話しているのをぼんやりと遠くから見ている。

「あー、播磨君来てたんだ? どう? 次のネームは進んでる?」
「あ、ハイ。その、一応は」
「いやいや、こないだのヤングジン別冊のヤツ、結構評判悪くなかったよ。
 次もアンケートの結果良かったらジンマガ本誌に読み切りでもどうかなって話も出てるんだよー。
…って、あれ? 播磨君飲んでないの? 水割りでいいよね?」

 未成年だということを全く無視してジンマガ編集部員三井は飲み物を取りに行ってしまった。

 歩けるようになった愛理は、播磨に歩み寄ると尋ねた。
「ねえ、今の人編集の人なの?」
「ああ。担当になってくれてる三井サンだ」
「ふーん。なんかいい人っぽいじゃない」
「そーか?」
 そんなやりとりをしていると、水割りを手に戻ってきたジンマガ編集部員三井がどういうわけだか
播磨の袖を引いて、会場の片隅まで引っ張っていく。
 三井は播磨に言った。
「…播磨君!」
「何すか」
「ダメだって! モデルさんに手ェ出しちゃ」
「は?」
「いや、そのね。判る。判るよ播磨君。美人さんがいっぱい居て嬉しいのは判る。
でもね、播磨君! 君はまだ若いんだからこういうところでエラいさんに目をつけられるような―」
 三井の言葉を遮るように、愛理は播磨の腕を抱き締めると、「外向きのお嬢さまスマイル(播磨・評)」で
ジンマガ編集部員三井に対して微笑みかけつつ、言った。
「始めまして。私、沢近愛理と申します。拳児がいつもお世話になってます」
 完璧なお嬢さまが、完璧なスマイルを浮かべながら、完璧なお辞儀をした。
「え? ええ? ケンジって?」
 愛理と播磨の顔を交互に見比べる三井。

「その……一応、俺のコレっす」
 播磨は握りこぶしの甲を三井にかざすと、恥ずかしそうに小指だけを伸ばしてみせた。

「コレ」呼ばわりでも、愛理にはそれは堪らなく嬉しいことだった。
 この頭が悪くて朴念仁で優しさの欠片も無い気の利かない凶悪な目つきのバカな恋人が、自分のことを
認めてくれている、というのは愛理にとって幸福以外のなにものでもなかった。
 純粋な幸福感に包まれた愛理は、頬を緩ませて恋人の腕にしっかりと抱きついた。

354:haunted夢枕 その38  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:36:57 wHOhs63M
「え? え? 播磨君? そのコ、モデルさんじゃなくて!? 播磨君のカノジョなの? 」
 その困惑気味な編集部員に、愛理の想い人は照れながら答えている。
「えと、まあ、そんなとこッス」
 煮え切らないが、播磨なりに必死な答えに愛理は満足を覚えてしまう。
「う…ふ」
 足からふわふわという播磨の腕に捉まっていないと、立っていられない。

 愛理は播磨の腕に胸の膨らみをぎゅうっと押し付けている。
 たわわでふっくらしたドレスの胸元が播磨の腕に潰され、見るものにその柔らかさを
想像させてしまう。

 独身で一人身の編集部員三井が心理的に泣きながらどこかに退散したあとで、
愛理は播磨にくっつきながら言った。
「……『コレ』?」
 その頬はほのかに赤く染まり、きれいな鳶色の瞳で播磨を見上げてきている。
 コレ呼ばわりは不本意だったが、愛理にとってうれしいことには違いない。
 でもそれを言ってしまうとただでさえぶっきらぼうなこの男は図に乗るに違いない。
 だから嬉しがったりできない愛理だった。

「……悪かったな」
 いつも見てるのに、突然そんな表情をされると播磨はなぜだかドキドキしてきてしまう。
 目の前の恋人のそんな態度に、播磨は落ち着かない気分になる。
「…いいわ、別に」
「なんて呼べばいいんだよ?」
 彼女。恋人。愛理の中では呼んで欲しい呼び方はいくらでもあった。
 でもそんな風に素直に呼んでくれちゃったら、なんだかそれは播磨じゃないような気がして
愛理は言葉を濁すことしかできない。
「別に…アンタの好きなように呼べばいいじゃない」
 照れてるような、嬉しそうなそんな表情でそんなことを言われたら播磨にはどうしようもない。

 播磨は思わずこの美少女を小脇に抱きかかえてどこかベッドのあるところまで
連れて行ってしまいたくなるような、そんな気分になるほかない。

―どうしろっていうんだ?
 そんな播磨の声を吹き飛ばすかのように、突然背後からけたたましい声が降ってきた。


「あら、ケンちゃん? ケンちゃんじゃない! 来てたのね」


「あ、センセイ! チワッス」
 反射的に最敬礼をしてしまう播磨。
 見るからに派手な感じの女性が手を振りながら近づいてくる。
 キツイ化粧に原色のドレス。
 でもそれが決して似合ってないわけではないほどの派手な顔立ちの30代の美女が
手を振って播磨に近づいてくる。

 その美女は、播磨の側の愛理に目ざとく気づくと軽く会釈をする。
「貴方、確か―」
「…先日は電話で失礼しました」
 基本的に頭の回転の速いこのお嬢さまは、この美女が播磨がアシを勤めている京極というマンガ家で、
一度だけ電話で話したことがある女性だということに気づいた。
「……ケンちゃんの噂の彼女さんね?」
「…はい」


355:haunted夢枕 その39  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:37:44 wHOhs63M
 女性マンガ家京極の後ろから若い女の子たちが現れた。いずれも京極のアシスタントで播磨の
先輩でもある。
「ナニよケンちゃん! 気の強い暴力女だって言ってたじゃない! こんな可愛いカノジョを捕まえといて!」
 アシAは怒ったように播磨に詰め寄る。
「……ヤンキーだって言ってた」
 無表情で無口っぽいアシBが播磨を冷たく睨みながら非難している。
「こんばんわ。ケンちゃんの彼女さんなの? ケンちゃんたらやるぅー」
 遊び人風のアシC子が面白そうに言う。


 播磨がときどきアシスタントをしている「京極センセイ」のところの他の人はみんな男ばっかりだ、
という説明をされていた愛理は播磨のタキシードの背中をつねり上げつつ、テーブルの陰でハイヒールで
播磨の足の甲をグリグリと踏みにじりながら小声で「どういうことかあとで説明してもらうわよ」と
囁きかけながら京極にお辞儀をしていた。


「はじめまして。沢近愛理と申します。うちの拳児がいつもお世話になっております」
 すっかり奥さん気取りなそんな挨拶も堂に入ったもので。

「愛理ちゃんてお姫さまみたい」
「かーわーいーいー」
「ね、ね、ケンちゃん、こんな可愛いコ、どこで捕まえてきたの?」
 愛理は誉められること自体はキライではないが、どういうわけか他の女の子が
やたら播磨に触ったり馴れ馴れしくしていることについてはどうしてもイラつきを抑えられない。

 愛理が播磨に非難の口を開こうとした瞬間、ジンマガ編集部員三井が二人の間に割り込んできた。
「あー、いたいたぁッ!」
 息を切らせている三井。
「ねえ、沢近さんてもしかしてフランス語はできたりする?」
 金髪のコだったら外国語はなんでもできると思っている短絡っぷりが播磨の担当にはお似合いというか
なんというか。
「ええ。日常会話程度ならそこそこは」
 しかしそつのないお嬢さまでもある沢近愛理という美少女は、これまた完璧なお嬢さまスマイルで
三井の無理難題に応えてしまっている。

「助かった――! 今からA国の駐日大使のあいさつがあるんだけど、手違いでフランス語の通訳が
来てなくて! 沢近さん、大変申し訳ないんだけど、通訳お願いできる?」








 そんなわけで、パーティの宴もたけなわのステージの上には金髪の美少女と某国の駐日大使のオッサンが
並んでいたりするわけである。

「―以上のようなたいへんに喜ばしい理由から、談講社さまとのお付き合いをわれらA国民は
等しく歓迎するものであります」

 パーティーのさなかの来賓挨拶なんかはこの海千山千のマンガ業界人がご静聴なんかするわけがない。
 スピーチが始まっても会場はそんなものそっちのけで騒いでいた。
 しかし次第に会場が静まりだし、ステージの上に視線を注ぐ客が増えていった。
 酔っ払いながらバカ笑いをしていた漫画家や編集者や業界ゴロたちも、その澄んだ声と
ライトを浴びて輝いている金色の美少女に視線を奪われていた。
 大使の言葉を逐一懸命に訳しながら、にこやかに微笑む日英ハーフの美少女。
 その輝くような美少女は、いまやすっかり会場中の注目を集めていた。

356:haunted夢枕 その40  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:38:27 wHOhs63M
 まるで砂時計みたいに腰がくびれている真っ白い光沢のある肩出しのドレス。
 その上のほうのふっくらと膨らんだ柔らかそうなバストの裾野は、やはり真っ白いファーがいい感じに
隠している。
 白い首筋に光るネックレスと、金髪の中に輝くティアラの白い宝石はステージ上のスポットライトを
浴びてまぶしく光っている。
 その宝石の光に負けないくらいの端正でありつつも可愛らしい顔は、美女を見慣れてるはずの
出版業界の人間どもの目をひきつけてやまない。


「あのコ、良くない?」「どこの事務所のコ?」「どっかと契約してんのかな?」
 囁きあっているのは芸能プロダクション関係者か。

「おっぱいでっかいなあ」「金髪のコが主人公ってどうよ? ハーフ萌えー」
「むちむち巨乳サイコー」
 と囁きあっているのはたぶんエロマンガ家ども。

 ともあれA国大使のスピーチよりよっぽど会場の視線を集めているのは、そこいらのモデルなんかよりも
はるかに美人で、グラビアアイドルなみの肢体を可憐なドレスに包んでしまっているお嬢さまなわけだったりする。




「やっぱ、あのコ可愛いよねー」
 と京極のアシA子が言った。
「ホント。ケンちゃんには吊り合わないんじゃない?」
 とこれはアシB子。播磨に気がある。

 しかし先輩アシのおねーさんどもの言うことなんか聞いちゃいない播磨。
 ただ、壇上のキレイなお姫さま然とした愛理に視線を奪われている。
 金髪に映える光輪のキューティクル。
 真っ白な頬の中のキスしたくなるようなつややかな唇。
 胸元から覗く、雪白の肌のたわわなふくらみ。

 会場の誰よりも、その姿を食い入るように注視している。

 あんなお姫さま然とした美少女が自分と何度も、何百回も「あんなこと」をしていただなんて
今更ながら播磨には夢のように思えてくる。
 胸元から覗いている白いおっぱいの裾野がふっくらと膨らんでいる。
 会場の男ども全員が、触りたい、揉みたい、吸いたいと思っているそんなステキな
バストを播磨はガン見してしまう。



「以上をもちまして、A国民を代表してご挨拶するところであります。……ご静聴ありがとうございました」

 A国大使の会釈に続いて通訳役の愛理が深々とお辞儀をする。
 金髪のキューティクルが舞台照明のスポットライトを浴びてキラキラと輝いている。
 その光が播磨になにかを決意させた。







357:haunted夢枕 その41  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:39:26 wHOhs63M
 パーティーもお開きになり、似合ってない真面目な顔をしている播磨は
上機嫌なお嬢さまをエスコートしながらクロークに向かう。

 コートを預けたクロークには長い列ができている。
 その列に並びながら、愛理は楽しそうな声で播磨に言ってくる。
「ねえ、コレ何だとおもう?」
 愛理はそう言うと、播磨に何枚ものカードを掌でトランプのように広げて見せた。
 それは何枚もの名刺だった。
「なんだそりゃ」
「さっきね、いろんな芸能事務所にスカウトされちゃったの。モデルになりませんかとか、
アイドルになってみない?とか、来年のミス・ジンマガは君だ!とか……」

 A国大使のスピーチも無事通訳し終えた愛理に群がってくるのは業界ゴロたち。
モデル事務所のマネージャーからTV局のプロデューサーまで、海千山千の山師たちが
競うように愛理に声をかけてくるのも当然のことだった。


「いっそのこと、デヴューしちゃおうかしら?」

 そう言うと愛理は悪戯っぽい表情で播磨の顔を見上げる。
 そういうのを嫌がる、ということを愛理は知っている。

 モデルだの、アイドルだの、愛理はそんなものになんかなりたいと思ったことはなかった。
 愛理がなりたいのは、この頭の悪くて目つきも悪い、そんな想い人のステディな関係の恋人だった。
 図らずもそれが叶ってしまった今は、もっと播磨と深い関係になりたいと思っている。
 この先もずっと一緒にいられるような、そんな関係。
 うまくイメージできないけれど、朝起きたら自分の隣にコイツがいて、一緒に朝ごはんを食べて、
帰ってきたらコイツがいる。家で待っているとコイツが帰ってくる。
 いつも一緒。帰るところがいつでも一緒な、そんな関係を愛理は夢見ていた。



 そんな夢見る美少女に対して、いつになく真剣な顔で播磨は答えた。
「お嬢は美人だよな」
 ポカンとする愛理。

 クソ真面目な表情の播磨は続ける。
「あン中にいる誰よりも、どのモデルやアイドルなんかよりも、ずっともっと美人だった」

―え? コイツは何言おうとしてるの?
 美人、と言われて瞬時に胸が高鳴ってしまう。
 播磨はそんな頬を染めた愛理に、爆弾発言を投下する。
「だから、なりゃあイイんじゃねえか?」

「なっ!? だ、だって、ヒゲって前に―」
 困惑する愛理に、播磨は続ける。
「俺はオメエに相応しい男になりてえ。
 取られるとか、取られないとか、そういう嫉妬してるようなちっぽけな男じゃダメなんだ。
 お嬢がアイドルやらモデルになったって、惚れられるような男になんなきゃイケねえんだ」

 予期しない播磨の言葉に、愛理は黙って聞き入っている。

「お嬢は、俺のことを『たいした男だ』って言ったよな?
 だったら、俺はホントにたいした男にならなきゃいけねえ」



358:haunted夢枕 その42  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:41:04 wHOhs63M
 混乱と、そしてその後からやってくる言葉にならない感情。
―かわいいって、美人だって言ってくれた。
―そして、そんな自分のために、変わろうとしてくれてる。
 愛理は、そんな播磨のことを心底つくづく大好きだ、と思った。
 胸の中がジンと熱くなった。
 瞳が勝手に潤みだし、播磨にすがり付いてないとまっすぐに立てない。
 播磨の肘にすがりつく。

「あ? 酔ったのかお嬢?」
 やっぱり空気が読めてない播磨はそんな言葉を発する。
 でも、その播磨の声の響きにすら愛理は幸福感をより深めてしまっている。
 播磨のシャツの胸元を掴んだ掌に感じる播磨の体温だけで、愛理は体の内側に
湧き出てくるじわりという暖かい至福に浸ることができた。

―好き。好き。大好き。
―甘い言葉を言ってくれなくても。
―好きだとか愛してるとかいう言葉をくれなくても。
 愛理は、体中でこの男を愛したいという欲望が体の内側に充満してくるのを感じていた。
 今すぐにでも、この人に抱き締められたい。
 愛理の身体の芯がぐつぐつと沸騰しているようだった。

 リムジンの車内に入ったらすぐさま抱きついて、キスをして、体温を感じて、コイツの味を
唇で、舌で味わいたい。
 愛理は腰の裏に熱を感じながら、どうやって今晩播磨と一緒にいようか考えていた。
―コイツはバカだから。クリスマスイブだから一緒にいよう、なんてことは考えてないはず。
―とっとと「じゃあな。おやすみ」とか言ってアパートの部屋に帰っちゃうはず。
 全然ちっともロマンティックじゃない思い人のことを愛理はよく理解している。

 コイツのアパートに上がりこもうか、それとも屋敷にヒゲを招きいれようか思い悩む愛理。

―そうだ!
 愛理は妙案を思いついた。ナカムラに「車の調子がおかしいようです」とか言わせて、
播磨を強制的に屋敷に泊まらせてしまえばいい。
 そうすれば、コイツはウチに泊まっていってくれるだろう。
 そうしたら、播磨を泊めた客間に忍び込めばいい。
―そんなんじゃなくて!
―忍び込むなんてまだるっこしすぎ! コイツを客間に案内するフリをして押し倒しちゃえば!
 発情しきっているお嬢さまはキュンキュンと甘く震える胸を播磨の腕に押し付けながら、
今晩どうやってこの馬鹿で粗暴で優しい恋人と愛し合おうかとそれだけを考えていた。


 場所もわきまえずに発情しているお嬢さまに、突然丁寧な言葉が掛けられた。
「沢近様でいらっしゃいますでしょうか?」
 慇懃なホテルマンが、会釈をしながら愛理と播磨に話しかけてくる。

「は、はい、そうですけど」
 あわてて取り繕いながら答える愛理。

「ナカムラ様とおっしゃる方からご伝言をお預かりしています」
 封筒を差し出された。
 それを開けると、手紙が入っていた。


359:haunted夢枕 その43  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:45:20 wHOhs63M
――――――――――――――――――――

『 愛理お嬢さま
  たいへん申し訳ございませんが、この寒さの所為か車が故障してしまいました。
  明朝9時にはお迎えに上がりますので、どうか今晩はこのホテルにご投宿願います。

  追伸:クリスマスイブということもあり、最上階のスイートしか空きがないとのことです。
  心苦しくはありますが、どうか播磨様とご一緒にお泊まり下さいませ』


――――――――――――――――――――


 封筒の中には、ご親切にもスイートルームのカードキーまで入っていた。
 このお嬢さまの要求を前もって察知しているあたり、やはり執事ナカムラは有能どころではない。

「……ヒ、ヒゲ?」
 上ずっている声で、愛理は播磨に小声でささやく。
「何だ?」
「ナ、ナカムラがね………車が、故障したって…」
「あん? じゃあタクシーかなんかで―って、金あったかな…って、財布持ってねえ! 車ン中だ!」

 慌てる播磨に、愛理は震える声で懇願する。

「あ、あの…あのね、…ナカムラが……このホテルに部屋、取ってくれてるから……一緒に……泊まって……」
 金色の震えているお嬢さまがそんないじらしいことを言ってるのに、この朴念仁はわかってない。
「え? いいのか? 悪ぃな。こんな高そうなホテルなのに」

 播磨の腕にすがりついたままの愛理が、エレベーターボーイにカードキーを手渡すと
直通の展望エレベーターに案内された。

「お待ちしておりました沢近様。お部屋へご案内します」
 展望エレベーターが上昇を始める。
 愛理は地に足が着かないような思いで、播磨の燕尾服のジャケットに縋り付いていた。

―こんなに人を好きになったのは初めて。
―こんなに、身も心も捧げてしまいたくなったのは、はじめて。

 ほの紅い顔をしながらズキズキと甘い痛みを感じる胸で、愛理は思っていた。
 ドレスの内側の肉体をジュクジュクと熱くさせながら、播磨の手のひらの感触を
待ち望む。
 愛理は自分の腰の熱を感じながら、播磨の身体の臭いを深々と胸に吸い込む。
 播磨の顔を見上げる。
 エレベーターの窓ごしの夜景に照らされた播磨の顔が愛理の目に映る。
―キスしたい。
―今すぐ、ぎゅってされたい。……もっと、されたい……

 発情したお嬢さまはそれだけを思っていた。




 エレベーターのドアが開くと、そこはスイートルームのエントランスだった。
「ありがとう。荷物はないし、案内もいいわ」
『もし付いてきやがったら呪い殺す』というような視線で微笑みながら
愛理はエレベーターボーイをメデューサに睨まれた哀れな犠牲者のように固まらせる。

「―ど、どうぞ、ごゆっくり」
 そう口にできた点だけで、このスイートルーム専属エレベーターボーイはプロだと言えただろう。

360:haunted夢枕 その44  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:46:42 wHOhs63M
 一フロアまるまるのスイートなんてのは播磨の想像にはない。
 キョロキョロしながら愛理に尋ねている。
「お? なあお嬢。部屋ってどこ―」
 しかし播磨の声は愛理の唇で遮られる。
 播磨の首筋に腕を廻したお嬢さまが、その唇を奪っていた。

「なっ―」
 あまり公共の場所で女といちゃつくのはカッコ悪いことだ、なんていう古風な男性感の持ち主の
播磨はそれに抗おうとする。

「…こんな、とこ……でっ」
 言葉を発する暇もない。
 再び金髪のお嬢さまの唇が、播磨の口をふさいでいた。


 プレジデンシャル、と名の付いたスイートルームのエントランスにはこれまた豪勢な
本革張りのソファが置かれていた。
 愛理は播磨の胸元にぶら下がるように抱きつくと、ベッドルームに行くのすらもどかしいのか、
その大きなソファに播磨に抱きついたまま倒れこんだ。
「バ、バカッ! こんなとこで、誰か来―」
 播磨は愛理の唇で言葉を封じられる。
 唇を割って舌が播磨の口内に入り込んできる。
 播磨の舌に愛しげに激しく絡みつき、じゅううう、と音を立てて唾液が吸引される。

「誰も、来ないわ。 ここ、一フロア、貸しきり、だから」
 うまく呂律の回らない愛理は、押し倒した播磨の身体の上から
熱に浮かされたような瞳で恋人の目を見つめる。
 その瞳が嬉しそうに歪むと、再び播磨にキスが降ってくる。

「ヒゲ………ヒゲぇっ……ケンジ……」
 よほど感極まったときにしか呼ばない、その呼び名。
 愛理は播磨の名を呼びながら、涙ぐみながら何度も何度もキスの雨を降らせる。

 その熱に浮かされたような顔と、目の色に播磨は魅入られる。
 だから播磨は押し倒されたまま、金色の愛しい少女がキスしてくるのに任せていた。

 サテン地のロンググローブが播磨の頬を這う。
 蝶ネクタイを解き、震える指で播磨のシャツのボタンを外していく。

 むき出しになった筋肉質の播磨の胸に愛理は口付ける。
 愛しい男の胸にキスの雨を降らせながら、愛理はショーツの中が熱く蕩けてきているのを感じる。
 唇で逞しい胸の筋肉を感じるだけで愛理は感極まっていく。
 傷だらけの肌に口付けをするだけで、切なくて甘くて大切な想いが胸の中からあふれ出てくるのがわかる。
 その甘い甘い波動は、愛理を素直な女の子に変えていってしまう。


 播磨は戸惑いながらも興奮してしまっていた。
 薄く淹れた紅茶の色の愛理の瞳が、うっすらと涙を湛えたまま播磨の顔を見上げてくる。
 何かに酔ったようなそんな目は、播磨の胸をジリジリと焼き焦がすように熱くさせていく。

 お嬢さまの発情したような上気した表情は、播磨の心の琴線に触れてしまう。下半身に血が集まりだす。
 充血してよりふっくらした赤い唇が播磨の傷だらけの胸に優しく触れていく。
 言葉にできないような感覚が胸の中に広がってくる。
 このお嬢さまが感じている愛しさみたいなものが、播磨にはわかってしまう。
 どんな想いでキスしているのか。どう思って自分の胸に口付けしてくれているのか。
 肌に触れた唇から、播磨は愛理の心がわかるような気がした。


361:hauntedカレーの中の人  ◆F57im1gMT.
07/08/19 06:49:44 wHOhs63M
今日はここまでー

まあ京極なんてキャラは原作には出てこないわけだが
URLリンク(www.geocities.jp)

なんかオリキャラ使うのはアレだけど
メインに絡めない脇だったら年に一回だけは使っていいってばっちゃが言ってた。

まあそんなわけで、続きのラスト投下もなるべく早くできるよう頑張る。
感想クレー

362:名無しさん@ピンキー
07/08/19 08:20:56 sI8HPWGk
>>361
感想
空気嫁。
続きは自分のブログかなんかで書いてください。
いい流れをせき止めんな!
せめて全レスやめろ!

以上です

363:名無しさん@ピンキー
07/08/19 08:34:50 a7ArJltc
まあなんだ。
文も内容も良いと思うが、感想クレーはいかがなものかと
そこは自重しとけ

364:名無しさん@ピンキー
07/08/19 08:53:25 ve2yNJdy
>hauntedの中の人
乙です。次でラストとのコトで、期待して待ってます。
更に期待しているのは、以前書くと仰ってたおにぎりですがw

hauntedも決して悪くはないけれど、流石にここまで続くと
イチャイチャベッタリ一辺倒の展開が読んでいて辛い。
しんどいとは思うけど、塚本姉妹や高野辺りを出すなりして
かき回すとかして欲しい・・・。

365:名無しさん@ピンキー
07/08/19 10:57:43 SF1d5D0j
>>361
文章力があると言われているようだが、何かの間違いでは?という感じだった。
これは完成したものではなく、間違えてプロットか何かを投稿してませんか?

文章が単調で、メリハリがない。キャラの行動を箇条書きにしただけ。
事象の表面しかなぞっていないし投稿した分量も短いため、中身が空っぽになっている。

以下の部分は特に酷かった。
 ~~播磨の頬を這う。
 ~~ボタンを外していく。
 ~~愛理は口付ける。
 ~~蕩けてきているのを感じる。
 ~~愛理は感極まっていく。
 ~~あふれ出てくるのがわかる。
 ~~女の子に変えていってしまう。

366:名無しさん@ピンキー
07/08/19 11:32:02 btLyobvV
>>365
君の素晴らしい文章を是非読ませてくれ。

367:名無しさん@ピンキー
07/08/19 13:42:19 a7ArJltc
おまいら、とりあえず落ち着け

今はマターリリレーの続きでも待つとしようや

368:名無しさん@ピンキー
07/08/19 13:55:20 So3L46hN
旗の人でもここまで行き着いたらちょっとキツイだろ。

369:名無しさん@ピンキー
07/08/19 15:23:44 pv39rs3a
>>348>>350
GJ
エロくなって来たw
というか久しぶりにかなりリレーが続いてるな

>>361
GJ
エロかったです。続きが気になる

つか確か播磨の名前候補の一つに京極ってのがあったような

370:名無しさん@ピンキー
07/08/19 15:47:56 S0+05R2j
>>361京極の存在を自然に受け入れたオレはhaunted厨

もはやSSですらないしw賛否あるみたいだけど、アンタの事だからカレーに幕を閉じてくれるだろうと…期待して待つよ

371:名無しさん@ピンキー
07/08/19 16:10:59 UxAhDtHk
>>361
GJなんだが、ラストまで書き上げてから投下してねw
○○までには書くから、とか書き込まないでいいからちゃんと仕上げてから投下してくれw
また「~だから伸びたw次で終わるんで待ってろYO」とか言われると流石にしんどいわ
あと投下以外ではコテつけんでいいからね
カレー厨もアンチも湧いたら湧いた分だけNGに入れにゃあならんからさ

372:名無しさん@ピンキー
07/08/19 18:46:02 VUhAGKyz
>>361
うはー、GJ!ナカムラ有能すぎw


373:名無しさん@ピンキー
07/08/19 20:45:05 7wh0cfRT
>>361
カレーさんGJ!
ちょっと間があったんでリレーSSに遠慮してんのかなと思ったけど
その分中身が濃くって良かったよ。

まあ賛否両論はあるだろうし、くだらん荒らし共は無視して
完結までよろしく

あとおにぎりも忘れないでくれな!

374:名無しさん@ピンキー
07/08/19 21:09:27 UxAhDtHk
>>373
今のところ荒らしもアンチ沸いてないんだからいちいち煽らなくていいじゃん・・・

375:名無しさん@ピンキー
07/08/19 21:10:16 vL/LaOim
自演でも信者でも何でもいいから空気読んでくれ

376:名無しさん@ピンキー
07/08/19 22:12:43 a7ArJltc
こうして空気が悪くなってリレーが流れるのかorz

377:名無しさん@ピンキー
07/08/19 22:18:00 So3L46hN
カレーの狙いはそれだったんだよ!

378:名無しさん@ピンキー
07/08/20 03:53:37 bZHmFY16
カレーGJ

379:名無しさん@ピンキー
07/08/20 09:57:20 7vJlqGg+
せっかくいい感じだったのにカレーが現れたらすぐこれだからなw
空気も読めないのか・・・

380:名無しさん@ピンキー
07/08/20 10:26:29 xhYTvL2Q
以下何事もなかったかのようにリレー再開

あそこで寸止めなんて酷すぎるぜ!!

381:名無しさん@ピンキー
07/08/20 17:08:21 bSq40jvw
やばいな・・・カレーさんの文章力を改めて見せつけられ、リレー作家達が萎縮して投下できなくなるかも・・・

382:名無しさん@ピンキー
07/08/20 17:53:22 656do3yM
>>381
これはアウトだなNG行きだわ

383:名無しさん@ピンキー
07/08/20 19:33:09 KpodFnkm
>>381
そんなこと言われっと普通に投下したくなくなっから

384:名無しさん@ピンキー
07/08/20 22:14:50 QWItwWBL
>>379
そりゃどんな空気だ?
意味解って使ってるか?どっかで見た言葉を使ってみたかったか?

はっきり言ってやる
お前が来て空気が悪くなったわ!

385:名無しさん@ピンキー
07/08/20 22:28:37 GwIt4y/d
ここまでぜぇ~んぶ俺の自演w

386:名無しさん@ピンキー
07/08/21 01:06:34 aknfUJ5q
>>350

ブチィィィィィ!!!
 何かが切れる音が聞こえた気がした。
「?」
 何だろう?
 この部室にも部室周辺にも、そんなものはなかったはず……
 そう思っていると、しゃがんで私の足を擦っていた播磨君が、急にスッと立ち上がった。
「播磨君?」
 少しまずいかも知れない。
 さっきの音で播磨君が正気付いたのだとすると、本格的に逃げられてしまう。
「播磨君、どうしたの?」
 早く、次の策を考えないと……
ガシッ
「え?……きゃ!!」
 播磨君は、次のことを考えていた私の肩を押さえ、部室の机に私を押さえつけた。
 そして、播磨君は私の上に覆いかぶさってくる。
「播磨君、痛いんだけど」
 私はそう言いながら、冷静になろうと努めた。
 私を押さえつけた衝撃で、播磨君の端正な顔がはっきりと見える。
 だが、目が血走り、明らかに理性を失っているせいで、その魅力は半減している。
「大丈夫?」
 その目を覗き込みながら、私は播磨君に聞いた。
 どうやら、作戦は成功していたらしい。
 だが、少しやりすぎた感じがする。
 播磨君は私の質問に答えず、自分の手の動きを見もしないで、私の身体にてを伸ばしてきた。
「あ……んん!痛い!」
 制服の上をたくし上げ、播磨君は私の胸をブラの上から荒々しく揉む。
 いつもの彼なら、決してしないであろう相手の女の子のことを考えない動き。
 でも、彼が自分の身体を求めてくれている事に、痛みよりも喜びと快感を強く感じていた。
「播磨君……ああ……」
 でも、どうしてだろう……
 これは私が望んだことであり、途中変更があったが全て上手く行っている。
 彼が私の身体を求めてくれることはすごく嬉しいし、彼の手が触るところは全てが気持ちいい。
 でも……彼の血走った目を見ていると、悲しくなってきてしまう……
「播磨君……ん……」
「んん!!」
 私は播磨君のそんな顔を見たくなくて、彼の頭を押さえてキスをした。
 特に考えがあったわけではない。
 ただ、彼の目を見たくなかったから……
「あむ……ちゅ…ん……」
「ん……ちゅ……んん……」
 播磨君の口の中に舌を入れ、彼の舌に絡めるように動かす。
 播磨君も私の舌の動きに合わせ、絡んでくる。
 茶道部部室の中に、二人の唾液を交換する音だけが響いていた。


とりあえず、落ち着きましょ?
個人的にリレーは終らせたくないし、誰がどんな風に終らせるのか読んでみたいです
微エロになってしまいましたが、次の人お願いします

387:名無しさん@ピンキー
07/08/21 14:32:44 qO6wY715
>>386
サーイエッサー
GJであります
もはや止まれないほどに盛り上がってきちゃったな

388:名無しさん@ピンキー
07/08/21 16:15:33 ZgiFFuG+
カレーさんのSSが終わるまでリレーは中止しようよ。
カレーさんが投下しにくくなる

389:名無しさん@ピンキー
07/08/21 16:42:53 IlThlvYe
リレーSSが終わるまではカレーは自重しようよ。
リレーが投下しにくくなる

とでも言って欲しいのか?

390:名無しさん@ピンキー
07/08/21 19:10:38 tmv7EOWo
少なくともこのスレには「投下しにくくなる」なんて考えの
心の狭い書き手さんはいないよ

391:名無しさん@ピンキー
07/08/21 19:36:45 CrzEuini
投下しにくくなるって感覚が良く分からんわww
SSスレの常識的にSS投下の直後以外はいつでも投下おkだろ
>>386もリレーに関すること以外は書かなくていいよ、いろいろ湧くからさ

392:名無しさん@ピンキー
07/08/21 19:38:17 GVTIbivj
カレーさん以外は作品以外の余計なこと言うの禁止な。

393:名無しさん@ピンキー
07/08/21 21:31:54 GSU4RSXO
カレーさんは早く完結させてこのスレが順調に進むように暫く見るだけの立場にしたほうが良いのでは?

394:名無しさん@ピンキー
07/08/21 21:58:06 CrzEuini
せっかくリレー始まって雰囲気良かったからNG解除したのに……
また一切もろもろをNG行きにするバイトが始まるお

395:名無しさん@ピンキー
07/08/22 00:30:34 CNm3sOw1
>>386

 腕が何かを求めて動き回る。
 と、いうより、苦しくてたまらない!
「……ぶはぁ!!」
 俺の口を塞いでいたものを引き剥がすと、俺は新鮮な空気を思いっきり吸い込んだ。
 酸欠のせいで、少し頭がくらくらする。
 ……何してたんだっけ?
「播磨君、大丈夫?」
「ああ……大丈夫だ。って……うわっ!」
 心配してくれた高野は下半身丸出し、上もブラのみというマニアックな格好をしていた。
 そして俺は、高野を組み敷いている格好になっている。
「お前……俺の下でなんて格好を……」
「播磨君が押さえつけたんじゃない」
「!!!!!」
 確か、俺が高野を怪我させて……それからどうしたんだっけ?
 途中肝心なことを忘れている気がする。
「と…とにかく、悪い!責任はとるから……」
「私の上で、謝らなくていいから」
「あ?!ああ……そうだな。今、退く」
 とにかく、高野の上から降りて、土下座でもなんでも……
「違う」
「え?」
「私は謝らなくていいって言ったの」
 なんだ?
 どういう意味だ?
 混乱している俺を、高野は優しく抱きしめてきた。
「これは私が望んだこと。播磨君は気にしなくていいの」
「いや……しかしだな……」
ちゅ……
 なおも言葉を続けようとする俺を、高野は優しいキスで黙らせた。
「続き……して?」
「!!!!」
「責任……取ってくれるんでしょ?」
「ぐ……」
 男に二言はない……けど、本当にいいのか?
 こんななし崩しにやったら、俺はともかく高野が悲しむんじゃないのか?
 高野の上でそんな風に悩んでいると、高野は俺を押しのけ、机から降りた。
 一見無表情に見える高野にも、ちゃんと表情があるということは良く知っている。
 だから今、高野がどれだけ怒っているかも良く分かった。




396:名無しさん@ピンキー
07/08/22 00:33:33 CNm3sOw1
>>395

「た…高野……」
「動かないで」
「ああ……」
 俺は何をされるのだろう。
 この状況は、どんな誤解があったとしても、俺が悪いはずだ。
 俺は目を瞑り、最後の審判を待つ罪人の気持ちで待つ。
 何を考えているか分からない、この女のことだ。
 頬をひっぱたくなんて甘いものじゃなく、隠し持っているナイフでグサリ……いやいや、銃や毒薬で即死にされるパターンもある。
 俺は、どんどん最悪のほうへ想像を膨らませていった。
かちゃ…かちゃ……
「……?」
 覚悟を決めていた俺の耳に、聞きなれた金属音が聞こえた。
 俺の腰の辺りに何かが触っている感触もする?
 目を開けてみると、高野が俺の前にひざまずき、とてもデンジャーになっているものを取り出そうとしていた。
「な!何をしている!」
「なんか、播磨君のここが苦しそうだったから、出してあげようと思って」
「なるほど……って、嫁入り前の娘さんがそんなことしてはいけません!!」
 不良の俺が、こんな訳の分からない説教をする羽目になるなんて……世も末だぜ……
 心の中で俺が嘆いていると……
「ほら、こんなに苦しそう……あむ……」
「うほ!」
 高野は、手馴れた手つきで俺のものを取り出すと、一言呟き、すばやく口に咥えた。
 俺の知らない間に限界まで大きくなっていたせいで、高野に咥えられた瞬間、あまりの快感に思わず腰が引けてしまう。
「はひまふん、ふほはないへ」
「何言ってるか、わかんねよ!」
 何かを喋った高野に、俺は虚勢をはった。
 高野の絶妙な舌使い、高野の鼻から出る息、喋り声すらも気持ちが良い。
 このまま、流されてしまいそうだ。
「動かないで、って言ったの」
 俺のものから口を離し、高野は答えた。
「分かった……分かったから、もう止めろ。な?」
 離したのをこれ幸いにと、俺は自分の息子をしまおうとする。
「だめ」
 しかし、あっさり高野に却下され、またしても高野は俺のものを咥えてきた。
「や、止めろって!」
「………」
 高野は俺の声を無視し、一段と情熱的にしゃぶってくる。
「それ以上されると、出ちまう!」
 もう、恥も外見もなかった。
 これ以上されると、情けないことになってしまう。
 だが、高野に咥えられる前から限界だったから、今はもう限界を超え、理性で持っている状態だ。
「いいほ……はひて……」
「ぐ……出る!!」
 高野の声がきっかけで、俺は高野の口の中に白濁液を思いっきり吐き出した。
 高野は口を離さず、俺の吐き出すものを全ての飲み下していった。


読み返してみたら、あまりエロく無かったorz
次のエロイ人、お願いします


397:名無しさん@ピンキー
07/08/22 11:46:18 dQkyE6oi
リレーSSなんていつ始まるかわかんないものより
カレーさんを待ちたいから自重しろよ!

398:名無しさん@ピンキー
07/08/22 11:48:22 R7n8sltL
見え見えなアンチ行為も自重しろwwwwwwwwwwwwwwww

399:名無しさん@ピンキー
07/08/22 12:06:34 8DhsRdNr
>>395-396
GJ
もはや播磨も晶も最後までとまりそうにないなw

400:名無しさん@ピンキー
07/08/22 12:57:35 +rkxhAub
>>398
そろそろスルーを覚えような

401:名無しさん@ピンキー
07/08/22 22:59:00 Q72mPAI/
>>395-396
GJ!!
やっぱりリレーは展開がワンパターンじゃなくていいなw
個人的に播磨×晶も結構好きだったりw

402:名無しさん@ピンキー
07/08/23 00:32:42 zrzNtetY
 播磨君があたふたとした姿を晒しているのが遠く別の世界のように思われる。
 口の中に広がるいがらっぽく粘性の高い、一言で言うなら不味いものを吐き出す訳にも行かず
私は飲み込むと何度か深呼吸をした。その度に鼻を通る臭いに多少の不快感を示しつつ、
これが播磨君以外の物だったら嘔吐物だったわねと自身を納得させた。
「お、おい、高野?」
「大丈夫。問題ないわ」
 それは理性の部分での話だ。女の私は征服できた事に大変満足している。
 そう、彼をイかせた事に興奮してしまっているのだ。
「高野……さん?」
 じっとしてて、と彼を制しながら彼の上に倒れていく。わざとらしくボタンを外したり外さなかったり
焦らしながら私の体を押し付けてる。ほら、もうこんなに硬くしちゃって。彼にそんな事を言うと
ピクピクと熱いモノで答えてしまう。そんな自分に恥ずかしさを感じているのか、
彼は顔を背けて頬を真っ赤にしている。可愛い。
「播磨君、こっちを向いて? ……お願い」
「高野……俺は!」
 播磨君は私を抱きしめたまま起き上がると、私を諭すように言ってくる。
「この辺にしとかないか? 今なら普通のクラスメートで終われる―」
「終われる? 終われないわ。だって、普通のクラスメートがフェラして半裸で抱き合って、なんて事はしないわ」
「それは、そうだけどよぉ」
 泣きそうな彼の声に思わず笑ってしまったけれど、妙に暖かいものが胸の中に生まれてきた。
彼なりの倫理観があるのだろうし、そのものさしで今の状況を案じているのだろう。それには私も含まれている。
「今日の事は一時の気の迷い、そういう事にしましょう。私も播磨君もこのまま終われないじゃない?」
 彼の熱を放つ自己主張を指の先で弄りながら、その先から出ている先走りの汁を塗りたくっている。
こんなに暴れん坊さんなのに、このまま治まるのかしら?
「高野……」
「何? その気になってくれた?」
「その……初めてなんで、よろしくお願いシマス」
「っ、ふふっ」
 観念の仕方が可愛らしい。私は彼に抱きしめるように言って、優しく抱きしめてもらいながら互いのタイミングを探す。
遠慮が無くなり始め緊張がほぐれてきた彼に床に倒してもらい、彼の為に心も体も開いていく。
息を呑む彼を導いてやりながら「優しく、優しくね」と手順を教えてやる。
「高野……すまねぇ」
 私が願ってこういう場を用意したというのに。彼はそれに引っかかってしまっただけなのに。やっぱり決心をしてよかったわ。
 膣をゴリゴリと開いていき女の芯に到達したのが他に無い感動だったのか、播磨君ははぁと深いため息をついた。
「そのまま腰を動かすだけでいいから。ほら、簡単でしょ?」
 播磨君は「ああ」と自信無さ気に腰を前に出しているが、その分身は私を征服しようといきり立っている。

403:名無しさん@ピンキー
07/08/23 00:38:57 zrzNtetY
ちょっとフェラから本番への繋ぎ方が難しそうだったので
繋がるようなレスを挟んでみた

リレー楽しいけど難しいねw
次の人、本番頑張ってくださいね、と無責任に言ってみるw

404:名無しさん@ピンキー
07/08/23 15:44:27 YuNilBf9
>>403
GJ
ようやく本番突入
こんなに続くリレーは久々やね

405:名無しさん@ピンキー
07/08/24 00:11:58 fiIeNFfN
みんなに尋ねてみたいんだけど、
スクランってマガジンで毎週見てる?
それともコミックである程度まとまった量を見たいってタイプ?
俺はコンビニの単行本棚の新刊にスクラン新刊が出るまで頭から抜けてたりするわw

406:名無しさん@ピンキー
07/08/24 00:13:11 fiIeNFfN
ageスマソ

407:名無しさん@ピンキー
07/08/24 20:52:00 G/j/JhYQ
糞みたいなリレーだなw

408:名無しさん@ピンキー
07/08/26 01:01:18 V6v47Piq
>>405
当然両方チェックだろ。

409:名無しさん@ピンキー
07/08/26 09:35:34 kwhHRLsT
しかし、エロに入っちゃうとリレー止まっちゃうのねw

>>407に期待ageだなー、もちろん口だけではないでちゅよね~?
糞リレーとやらより素晴らしいSS期待して待ってますね^^

410:名無しさん@ピンキー
07/08/26 11:59:14 5BFD9Vpe
カレーさん来い!

411:名無しさん@ピンキー
07/08/27 00:29:12 +7XJtfdK
>>402

気が付いたら、俺は――夢中になって、高野へ己の物を突き入れていた。
「ハァッ、フッ、ぁハァッ」
耳元で高野が、荒い息をついているのがわかる。強く抱き締めた高野の体は柔らかく、か細く、今にも折れそうで、しかしどうしようもなく俺の劣情は駆り立てられた。
もう何も考えられない。更にさらにと快感を快楽を求めて、俺はただひたすら高野の体を犯す。
「ぁあっ! ぁん、あんっ、あああ」
「高野、高野...」
俺は、うわ言の様に高野の名前を繰り返しながら、その肌にキスの雨を降らせた。
強く強く俺の体を抱き締めてくる高野。
人肌がこんなにも気持ちの良い物だとは知らなかった。
真っ白になる頭に寄せては返す快楽の波。結合部から溢れ出す高野の愛液に、それと混じり合う俺の精液。
まるで高野と溶けあっている―そんな気がした。
耳元で、甘く淫蕩な喘ぎと共に何度も何度も囁かれる愛の言葉。
―愛してる。
―好き。
―もっと強く抱き締めて。
―私を放さないで。
俺は言葉も発する事が出来ず、返事をキスで返す。
「ちゅく、ん...くちゅ、ちゅ」
「くちゃ、はぁ、ちゅ...にちゅ」
いやらしい音を奏でながら熱い息と唾液を交換しあいお互い唇を貪るようにキスをした。
目をつぶるなんてことはしない。
しっかり高野の瞳を見すえながら、舌と舌を絡ませる。
高野の目は熱っぽくぬるぬると湿っており、赤く色付く顔には小さな笑みと明らかな快感を浮かべていた。
長く、長く続いたキスを終え、唇を離すと、そこに一筋の橋がかかる。
それが綺麗で面白く、俺が少し見つめていたら、高野に思い切り顔を引き寄せられ、またキスをされた。
「ん、ぁん、あっ! はりまく、んっ凄い...あっぁんぁんっ気持ちっ、んはっ、いいっ!」
「はあはあ、うおっ、ああ、俺もだ...くっ!」



夕暮れの茶道部で激しく蠢く影。
赤い光りが淡く優しく、しかし、若い二人には情熱的に降注ぐ。
しかし、入口の扉を見ればそこにもう一つ。光に照らされた影があることを、絡み合う影達はまだ知らない。










播磨の初々しい部分とか高野姐さんのリードの部分とか過程をすっ飛ばしてしまいました。すみませんorz
いや、どうしてもフラグを(ry


412:名無しさん@ピンキー
07/08/27 02:41:37 BJqhgQ6p
>>411
GJ!!

ついに超姉フラグが(ry

413:名無しさん@ピンキー
07/08/27 09:46:34 +jvNGrzs
マジで超姉厨って氏ねばいいのに。

414:名無しさん@ピンキー
07/08/27 12:19:54 WKUoBAi7
一気につまらんくなったなw
カレーさん早く来てほしいよ

415:名無しさん@ピンキー
07/08/27 14:49:58 TnsbVHYk
>>411
GJ
これは次回が期待できそう

やって来たのは絃子さんなのか八雲なのかサラなのか

416:名無しさん@ピンキー
07/08/27 16:50:21 +jvNGrzs
普通に考えてお嬢

417:名無しさん@ピンキー
07/08/27 16:51:43 yWK6iw28
花井だろう、常識的に考えて

418:名無しさん@ピンキー
07/08/27 17:48:05 J9UPSWN6
>>411 GJ!!晶×播磨はいいねw
やってくる人はあえて天満とかw

419:名無しさん@ピンキー
07/08/27 19:34:28 XuIc9GS0
サラだろ常識的に考えて
超少数派の播磨×サラ始まってよ

420:名無しさん@ピンキー
07/08/27 21:11:26 uOFiQPOT
スレ違いですけど…
播磨とサラって会話無いよな?何でだ?


421:名無しさん@ピンキー
07/08/27 21:16:22 +7XJtfdK
サラだったらヤンデレ黒サラが良いですねぇw

422:名無しさん@ピンキー
07/08/27 22:09:51 XuIc9GS0
>>420
マンガには出てこないけれど、八雲繋がりで顔を知ってるだろうし
挨拶程度からちょっとした世間話くらいはした事があるかもしれない
まぁ無から有を生み出すって事でw

423:名無しさん@ピンキー
07/08/28 00:01:44 RaQ29y4M
>>420
昔絵とかSSが二次創作ではやったからじゃね?
現在は派閥名まで変わったけど

424:名無しさん@ピンキー
07/08/28 23:36:48 wbF6qDy2
ここで、エロは一切なしで沢近を登場させ旗のフラグだけ撒いてしまう展開にしたい俺がいる

425:名無しさん@ピンキー
07/08/29 00:31:37 xyLIIyro
>>424
いいんじゃね
ただその後のリレー如何なんだよなwそこがリレーの良い所かも知れんけどw

426:名無しさん@ピンキー
07/08/29 12:09:13 CGB2ALE4
最悪なリレーw


427:名無しさん@ピンキー
07/08/29 12:13:51 49UttSwi
沢近嫌われてんの?

428:名無しさん@ピンキー
07/08/29 15:39:27 BF1mtlsn
>>427
そりゃまぁ

429:名無しさん@ピンキー
07/08/30 10:33:45 nY4k3f5D
旗が嫌い

430:名無しさん@ピンキー
07/08/30 18:58:58 QnDfvTiE
あそこは真性多すぎて気持ち悪いよ

431:名無しさん@ピンキー
07/08/30 19:06:26 dxEI8+US
>>426-430
自演乙

432:名無しさん@ピンキー
07/08/30 22:08:28 wdny8DuE
この反応の早さ…
あながち嘘でもなさそうだなw

433:名無しさん@ピンキー
07/08/30 23:10:29 /yStOzWN
>>432
嘘じゃないからね

434:新参者
07/08/31 00:53:48 U4DqJrUq
皆さんはじめまして!
職人と言うには程遠いかもですが、今作品を製作中な者です。いずれ投下しますので、読んでくださいますか?

435:名無しさん@ピンキー
07/08/31 01:17:08 OMRUknP0
まず、sageろ。話はそこからだ。

436:名無しさん@ピンキー
07/08/31 09:18:55 2q+zR9YD
投下してから話せ
投下もしてないうちにSS書き気取るのは勘弁

437:名無しさん@ピンキー
07/08/31 14:14:58 /yXcnHPn
>>431
おいおい、俺は428の一回しか書き込んでないぞ

438:名無しさん@ピンキー
07/09/01 09:58:19 i23yYnzT
>>434さん お待ちしてますよ

439:名無しさん@ピンキー
07/09/01 10:34:53 0wdvGc+x
またカレー(笑)が塞ぎこんだみたいだなw

440:名無しさん@ピンキー
07/09/02 06:52:12 5EfqWyBN
カレー(笑)

441:名無しさん@ピンキー
07/09/03 21:21:12 Qw+3A6d8
カレーのせいでリレーが終わってしまった件

442:名無しさん@ピンキー
07/09/04 20:41:50 QmKuf6wp
粘着が居るからだろ

443:名無しさん@ピンキー
07/09/04 22:36:47 QvvyVLuR
カレーという名の粘着がな

444:名無しさん@ピンキー
07/09/05 11:33:45 i8Qya02g
>>443
同意だな!
リレー続けようで!!!!

445:名無しさん@ピンキー
07/09/05 12:11:21 +cjO9oN4
>>443
おまえのことだ厨房

446:名無しさん@ピンキー
07/09/05 18:14:35 JLpwf6Xc
>>445
おまえのことだ消防

447:名無しさん@ピンキー
07/09/05 21:59:29 EQqUClom
ふと数年ぶりにスレに訪れてみたけど、この荒廃っぷりは……
活性化を願っておにぎりでも書くよ。

448:名無しさん@ピンキー
07/09/06 00:52:34 1L40KClt
叩かれるだけだからやめとけ

449:名無しさん@ピンキー
07/09/06 01:24:53 5o7hL3dy
これだけカレーを叩くだけのクズ中房脳がはびこったらスレは終わるな。

450:名無しさん@ピンキー
07/09/06 12:35:10 S68HH4cy
>>447
これでもちょっと前に比べればだいぶましなんだよw
期待してるからガンガレ

451:名無しさん@ピンキー
07/09/06 14:35:46 fQ/B0yPX
阿蘇巫女希望ばっかだった頃はさすがに巡回やめたな

452:名無しさん@ピンキー
07/09/06 15:17:40 5Yke4Sfb
アソミコ厨はガチだったからな・・・
カレーアンチは所詮ヤオだし。

453:名無しさん@ピンキー
07/09/07 02:01:03 H454fMvP
>>449
カレー信者ってまだ居たんだw



454:名無しさん@ピンキー
07/09/07 14:09:05 haBKMAzK
アソミコ希望

455:名無しさん@ピンキー
07/09/07 18:28:59 sCu2rWYp
>>450
今でさえ雰囲気が変わりすぎてて驚いてたのに、これでもマシなのかorz
いつの間にかスクランSSの界隈も衰退しているし、寂しくなっちゃったな。
ともあれ、SSの方は必ず書き上げますんで。

456:名無しさん@ピンキー
07/09/07 19:50:47 haBKMAzK
アソミコ希望

457:名無しさん@ピンキー
07/09/07 21:00:37 47N9D0JP
>>455
俺も期待してる

458:名無しさん@ピンキー
07/09/07 22:13:22 haBKMAzK
>>455
アソミコ期待

459:名無しさん@ピンキー
07/09/08 00:22:08 HRF72hrN
でもまぁ黙って投下して欲しいってのはある
色々と湧いて出てくるからな

460:名無しさん@ピンキー
07/09/08 11:43:12 j5dme5oj
>>455
札泥希望

461:名無しさん@ピンキー
07/09/08 13:44:37 2MIgtPlt
>>455
アソミコ希望

462:名無しさん@ピンキー
07/09/08 20:19:04 ydJkhvNa
なぁ・・最近スクラン読み始めたんだがDVDの2学期で終わりなのか?

463:名無しさん@ピンキー
07/09/09 02:28:57 b2fo/G5t
つ OVA

464:名無しさん@ピンキー
07/09/09 12:47:15 iqwC2sZ1
漫画は果てしなく続いてるからもしかしたら3期があるかもってうわさ

465:名無しさん@ピンキー
07/09/09 13:03:50 9PjQFb/P
ぜひ3学期でてほしい・・やっと面白いのを見つけたのに続きがないとか淋しすぎ

466:名無しさん@ピンキー
07/09/09 18:31:08 cZKyFe1y
糞スレになりさがったなw

467:名無しさん@ピンキー
07/09/10 18:12:42 HLNTYt4i
完成したので投下します。

タイトル「 |∀・)ヽ ジーッ 」
 コミック12巻、塚本家に播磨が居候した#147からの分岐。
 天満の部屋に忍び込んで告白しようする播磨だが、寝ていたのは―。

468:|∀・)ヽ ジーッ  (1)
07/09/10 18:13:15 HLNTYt4i
 
 来週までに百二十ページもの漫画を描かなくてはいけないのに自宅から締め出さ
れたときは、これからどうなるのだろうと焦燥した。たった五百円で真冬の一週間を
乗り切るだけでも生死を賭けたサバイバルとなるのに、まさか遥かその上の難度ま
で要求されるとは。
 しかし、一度谷底まで墜落すればさらに落ちることなどありえない。いや、落ちるど
ころか、今は必死に這い上がっている最中である。たまたま居合わせた塚本八雲が、
頭上から蜘蛛の糸を垂らしてくれたから。
 塚本家に居候すればいいと言うが、つまりそれは意中の天満と一つ同じ屋根の下
で生活するということ。今まで散々すれ違いをしてきたことを考えれば格段の進歩で
あり、状況によってはこの冬休み中に決着をつけることも可能だろう。
 そんなわけで有頂天のまま天満の家にて居候生活を満喫していた播磨だが―

「ホンット、八雲にピッタリだよっ!! でも、お付き合いは節度を持ってね♪」
「へ……」

 現実はどうか。天満から男とすら認識されていない。妹と恋仲であるのだと誤解し
て応援までしてくれる始末である。
 全く脈がないことは明白で、単純に好意に気づいていないことよりタチが悪かった。
なにせ、誤解を解かない限りはどんな行動をしようが、スタートラインから逆走するこ
とと同義になってしまうからだ。天満に好感を与えれば与えるほど八雲との仲を認め
ることに繋がり、結果的に天満との距離が開いてしまうのでは、せっかくの居候生活
も逆効果にしかならない。

「くそっ! やっぱり天満ちゃんは、まだ俺が妹さんと付き合ってると……」

 由々しき事態である。
 鈍感にも程があろう。どれほどアピールしても肩透かしを食らわせ、結果として泥沼
の方向に持っていってしまうのだから。そんな天満の稀有な才能、一刻も早く真実を
告げねば後々に禍根となって残ることは明白だ。現に、そうして今の状況が作られて
いったのであるし。
 この際、誤解を解くのに強引な手段も厭わない。それほどまでに追い詰められた状
態が今だった。

「よぉし!! 今夜全てを天満ちゃんに伝えるぜ!!」

 そしてついに最終手段に踏み出すことにした播磨であるが。
 振り返ってみれば、この決意こそが全ての誤りだったのかもしれない。


          ◆◇◆◇◆


(確かここが天満ちゃんの部屋だよな?)

 ノックなど無粋な真似はしない。たとえデリカシーに欠けようが、今回は自分の想い
を相手に伝えきるという目的がある。ここで天満に主導権を握らせてしまえば、再び
いつものペースで誤解を加速させ、この想いを伝える雰囲気から掛け離れていくこと
は確実だ。
 時刻は、皆が寝静まっているはずの深夜。普段なら邪魔が入って天満に心の内を
伝えるどころではなくなってしまうのだが、さすがにこんな時分に女性の二人暮しの
家に訪問してくる人間は皆無のはずである。唯一障害となる可能性がある八雲も、
いつものように空気を読んでくれて自室から動かないはずだった。

(ふっ! 我ながら完璧な計画だぜ)

469:|∀・)ヽ ジーッ  (2)
07/09/10 18:13:48 HLNTYt4i

 後は就寝中の天満の部屋にこっそり侵入し、問答無用で抱きしめて、耳元で愛を
囁いてやればいい。
 もともと天満からは好感を持たれていると信ずる播磨。ならば、行き過ぎと取れる
行為でも躊躇う理由はどこにもない。

「今まで待たせちまって済まなかった。天満ちゃんの気持ちは分かってる! 妹さん
のことで誤解したから身を引いちまったんだよな?」

 この静かな屋内ですら響くことがない小さな呟き。播磨はそれによって己を奮い立
たせ、天満の部屋と思わしきドアを開けた。

(さあ、俺と天満ちゃんの輝かしい未来のために……行こうか)

 カチャリ。
 かすかに軋むドアの音がもどかしい。最低でも手を伸ばせば届く距離までは気取ら
れてはならないわけで、可能ならばドアを閉める動作すら省いてしまいたいほどである。
 否、省いてしまった。十センチほどの隙間が開いて廊下から覗くことが可能な状態
ではあるが、八雲だったら余計な好奇心を働かせることはあるまい。たとえ覗いたと
ころで、こちらが気づく前に退散してくれるはず。

(それより、いま注意すべきは天満ちゃんのほうだ)

 八雲に見つかれば気まずい思いをするだけだが、天満が目を覚ませば全てが水
泡に帰す。
 スッポリと被った布団の中から漏れ出てくる寝息。それよりも大きな音は立てないよ
う、ゆっくり、ゆっくりと播磨は歩を進めた。
 だが―

「む?」

 ふと気が付くと、あのか細い寝息が今は途切れてしまっていたのだ。底冷えする冬
の空気は、時までも凍らせてしまったかのように何も伝えてこない。一度喉の鳴る音
がした気もするが、それは果たして播磨のものだったか、天満のものだったのか。

(目を覚ましたか。予定が少々狂っちまったが……それでも、向こうが何も行動を起
こさないってことは……)

 俺の告白を待っている。
 少なくとも播磨はそう考えた。ならば、採るべき行動に躊躇いはなかろう。

「すまねえ、塚本! もっと早くこうしたかったんだが、俺に勇気がなくてよ。だが、今
夜は……今夜は逃げねえ!」

 一歩ずつ一歩ずつ確実に踏みしめていく。と同時に、布団の中で息を呑む気配も
伝わってくる。目の前にいる彼女は、間違いなくこの先の言葉を待っていた。
 これは茶番だ。天満は相手に気づかれているのを承知で寝たふりをし、播磨もそ
んな天満の考えを知りながらあえて気づかないふりをする。互いに思い描く未来は同
一で、ゆえに意思疎通をするまでもなく予定調和が紡がれていく。
 後は筋書き通りに演じるのみ。即ち、播磨が天満を抱き起こしつつ告白をして、天
満がそれを受け入れる。

「俺は……俺は……ずっとお前のことが好きだったんだ!! やっと……やっと言えた!!」
「……は、播磨……さん? それって……」
「……なぬ?」

470:|∀・)ヽ ジーッ  (3)
07/09/10 18:14:21 HLNTYt4i

 ただ思惑と違っていたのは、天満だと思っていた人物が実は別人だったということ。
胸に抱いたおかげか、暗がりの中でもはっきりと顔を確認できてしまった。
 そこに居たのは八雲。天満でもなく、伊織でもなく、八雲。
 彼女の頬は薄く染まり、瞳は確実に播磨の顔を捉え、しかし心をどこかに置き忘れ
ている。
 夢見心地―なのではない。八雲もこの状況をしっかり予想していたからこそ、播
磨が部屋に入ってきても息を潜めていたのだから。
 実際は、あまりの急展開に脳が追いついてくれなかったのだろう。あと少しでも顎を
突き出せば、互いの唇が重なってしまう。密着している胸は相手の鼓動を伝えてくる
し、その逆も然り。布団に包まるよりも感じる強い温もりや、互いの髪から漂い混じる
同じシャンプーの香りも印象的だ。
 どれ一つとっても八雲には刺激が強すぎるのに、そんな未知の体験が一度に押し
寄せればどうなるか。彼女にとって判るのは、播磨が強く自分を欲しているという想
いのみ。

「……ぅげ! ま、まさか妹さん?」
「は、はい」

 躊躇いながらもどこか力強さを感じる返事を聞き、播磨の腕に更なる力が篭る。
 八雲が悲鳴を上げなかったのは、痛みを痛みとして認識できなかったからだ。甘噛
みにも似たそれは、再び夢の中へといざなってくれる麻薬にも等しい。
 だからといって、ここで八雲が目を閉じてしまうのは危険すぎる。それではまるで、
キスして欲しいとねだっているようなものだから。

(くっ……誤爆だと? これじゃあお嬢のときと同じじゃねーか! どう収拾をつけりゃ
いいんだ?)

 播磨もこの状態の危険性は判っている。だから八雲から目を逸らすことが出来な
い。たとえサングラス越しだろうと、彼女の真摯な視線は容易く突き抜けてくるだろう。

(とりあえず、妹さんは俺のアクションを待っているわけだ。ここは慎重にいかねーと)

 誤解を解くはずの告白が更なる誤解を生んでは、目も当てられない。まずは、色々
な意味で危険なこの体勢を解除するところからだ。

「すまねぇ。少しジッとしててくれよ?」
「……え?」

 強張る八雲の体。余計な刺激をしないようにと制止を願ったのだが、言い方が悪か
った。播磨の言葉は、この先に繋がる“何か”を連想させるのに十分すぎるものだっ
たから。
 もっとも、どこか脳の配線がずれている播磨では気づくはずもなく。

「ちょっ……! な、なぜ暴れる! 妹さんだって、このままじゃ嫌だろう?」
「あ、あの……少し待って……」
「ふぉ!? このままか?」

 八雲はこんな痴漢まがいの行為でも肯定的に思っている。どころか、積極的に受
け入れている。播磨にはそう見えた。
 懇願するように瞳を潤ませているのは、怯えているからではない。二人の体の間に
手を差し挟んで距離を取ろうとしているのも、照れが先立っているからだ。

「そ、そうか……。それが妹さんの気持ちなのか」

471:|∀・)ヽ ジーッ  (4)
07/09/10 18:14:53 HLNTYt4i

 諦めたような呟きは、播磨の両腕から力を抜いていく。
 それでも、決して二人の距離が離れることはなかった。実際の八雲は、密着に怯え
ていても嫌悪はしておらず、播磨も自分の失態の後ろめたさから彼女を拒絶すること
ができない。
 しかし、播磨のその逡巡こそが罠だ。
 時間が経つごとに播磨の動悸が激しくなる。八雲の鼓動と同期しながら、自縛の鎖
を太くさせていく。互いの瞳に映る自分の顔は、どれほど自制しようにも際限なく朱に
染まっていった。

(やべぇ……何か妹さん、段々雰囲気に流されてるみてーな……。今にも目を瞑りそ
うな気配じゃねーか)

 そんなことをさせたら、播磨が取れる行動などただ一つしかない。即ち、彼女の唇
に自分のそれを重ねる。
 形としては播磨から強引に迫ったわけで、それを中途で止めるなどあまりに身勝手
すぎた。決死の思いで受け入れてくれた八雲に、恥を掻かせることなどできようか。

(でも……。でもよ……)

 しばらくの静止を経て。
 それでも、と播磨は心の中で首を振った。元より己の心は一人にしか向けられてい
ない。愚かしいまでの不器用さで胸に秘めた少女を追い求めるのだ。

「す、すまねぇ! 突然こんなことをしちまってよ。ホントはこんなつもりじゃなかったん
だが……」

 まずは、なるべく刺激しないように腕から力を抜いていく。甘いリンスの香りとパジャ
マの生地越しの柔らかな胸の感触が徐々に離れていくのは名残惜しいが、その誘惑
に負ければ坂を転げるように堕落していくだろう。

「あ、あの……」

 そしてその想いは八雲も等しくするもの。

「……どうして……」

 呟いた疑問の言葉は、播磨に向けられたようでそうではない。自問だった。
 判らないのだ。告白してきたのに心が視えず、まるで読めない彼の突然の行動もだ
が、彼女自身が何を望んでいるのかがさっぱり判らない。
 播磨が体を求めてくるような動きをしたときは必死に拒否したというのに、いざ彼が
諦めれば何故すがろうとしてしまうのか。
 ただ―
 ただ、この温もりを手放すのがたまらなく惜しい。強く抱きしめられすぎて感じてい
た痛みも、心地よい揺りかごとなっている。

「あの……」

 理解できない感情をどう表現すればいいのか、それはまだ判らなかった。八雲に出
来るのは、離されまいと強く抱きつくことだけ。

「ちょ……まずは俺の話を聞いてくれ! 妹さんは色々と誤解している!」
「……え?」

 播磨の胸に頬を当てたまま上を向く八雲。
 誤解という言葉に反応したわけではなかった。それどころではない。真実は、これ
ほど接近しているのに彼から急速に熱が失われていくのを感じてしまったから。
 ワイシャツ越しに伝わる播磨の体温は、八雲のそれよりはるかに高いはず。しかも、
時間と共に上昇傾向にある。なのに、得られる温もりはほんのわずかな残滓のみ。

472:|∀・)ヽ ジーッ  (5)
07/09/10 18:15:24 HLNTYt4i

(駄目だろうな……もっと強く抱きついても、多分……)

 何故だか知らないが、彼はもう八雲を見ていないように感じる。今まで彼女を案じて
いたはずの彼の心は、ここから去ってしまった。だから熱を感じないのではないか。
 そして一瞬後。
 それは確信に変わった。

「―っ!!」

 ふと部屋の入り口で蠢くものを見つけてしまったのだ。視界のほとんどが播磨で占
められていたのに、隙間を縫うようにしてこぼれ見えた小さな“おさげ”。

(……あ、あれは姉さん!?)

 さりげなく視線を送ると、枕を抱きしめながら思い悩むようにコッソリと覗いている姉
の様子が見て取れる。隠れているつもりようだが、全然姿は隠れていない。薄暗い
部屋の中からでは、スポットライトを浴びているかのように目立っている。
 そういえば部屋のドアは開いたままだった。播磨が閉める手間を惜しみ、“寝てい
たはず”の八雲も咎めるわけにもいかず、タイミングを逃し続けたがゆえにこの結果
に繋がったようだ。
 ほとんど無音とはいえこれほど人が動く気配を発していては、いくら鈍い姉でも気づ
くこともあろう。わりとズボラな彼女ではあるが、妹のこととなると途端に過保護になる
傾向があるのだし。

(そうじゃない。そうじゃなくて……)

 頭を振って思考のズレを無理やり修正させる八雲。
 いま扉の方へ播磨の意識を向けさせるわけにはいかない。振り向かせてしまえば、
甘くてちぐはぐなこの逢瀬が終わってしまうと予感していたから。二度とこの胸の温も
りが手に入らなくなると、心のどこかで悟っていたから。
 あれだけはっきりと自分を求めてきた播磨だったのに、姉の前では何故か薄っぺ
らなものにしか感じられなかった。
 本来なら姉は関係ないはずだ。今はただ目の前の存在だけを見つめてほしい。

「は、播磨さん……こっちを見て……くださいますか?」
「は? っていうか、いま外で何か音がしな―」

 播磨の言葉は最後まで紡がれることはなかった。否、八雲によって口を塞がれてし
まっては、どうして声を上げることができよう。
 それは苦肉と呼べる策。播磨に腕ごと抱きかかえられている状態では、腕ずくで自
分の方へ向かせることなど不可能だ。胸から上しか使えないからこその実力行使で
あった。

「……んん……ぁは……播磨、さん……」
「うぷ……って、いきなり何す……」

 逃げる播磨だが、八雲がそれをさせない。彼の腕の中で自由にならないはずの体
なのに、無理やり捻って唇を合わせ続ける。もし離されたら後がないというほどの必
死さで。

「……もっと……」
「や、止め……い、妹さ……」

 八雲によって、播磨の乾いた唇は急速に濡らされていった。自分の唾液を塗りたく
り、播磨から奪い取った唾液ももう一度持ち主に送り返し、不慣れなキスゆえに切れ
てしまった唇から出た血も互いに分け合い嚥下する。貪るような余裕のないキスは、
播磨を置いてきぼりにしてどこまでも激しくなる。

473:|∀・)ヽ ジーッ  (6)
07/09/10 18:15:59 HLNTYt4i

(そういえば姉さんはどうしたんだろう)

 播磨の口内に舌を差し入れた八雲が、刹那だけドアに視線を送った。と、そこには
未だに部屋の中を覗いている姉の姿。
 こうしている間に自室へ逃げ帰ってくれることを望んでいたのだが、彼女は播磨同
様に放心していたようだ。妹の激しい接吻にアテられたのか、凍える廊下で一人顔を
紅潮させている。
 あれでは当分のあいだ動けまい。
 続ける口実ができた。播磨から感じられなくなった温もりは、彼の唇を介せば伝わ
ってくるらしい。それと同時に八雲の体温も彼へ伝わっているのだと実感する。

「……鉄の臭いなのに、何だか甘い気がする……」

 いつの間にか八雲の体は自由になっていた。播磨の腕によって束縛されていたは
ずなのに、今は何故か両腕で彼の頬を固定して口内を蹂躙しているから。
 八雲の唇は、本来ならば播磨の意識を廊下側へと向けないようにするための生け
贄だ。しかし、両腕が動く今でも顔が離されることはない。ただひたすらに求め続ける。
 と―

「ちょ、ちょっと落ち着け! 何で急にこんなことを!?」
「……ぁ!」

 永遠に続くと思われた一方的なキス、終わるのは一瞬だった。
 息継ぎをしようとした瞬間の隙を突き、口孔を責めてくる八雲の舌を播磨は自分の
それで押し返したのだ。ぬめった感触に酔いしれてしまった八雲は、とっさに突き飛
ばしてきた播磨の動きについていけない。

「……な、何で……」
「何でって、俺のほうが聞きてえって。い、いくらなんでも、それは性急すぎねぇか?」

 体を引き剥がされ、放心する八雲。伸ばした手が宙を切る。
 ただ、ここで諦めてしまうと失うものが甚大すぎた。あの温もりを手放すには、享受
できた時間があまりにも短すぎる。
 だからこそ、何としてでも喰らい付かなければ。

「……でも……播磨さんが……」

 それは、部屋から出て行ってしまいそうだから、という意味で抗弁してみたのだが。

「くっ! 確かに最初は俺の方が言ったんだがよ」

 しかし相手が内容を取り違えたことによって効果は絶大だった。
 対象を間違えたとはいえ、告白してきたのは彼だ。八雲からすれば、受け入れるた
めの返事の意味で唇を差し出しただけである。決して不自然な流れとは言えまい。
 播磨にしても、誤爆という非があった。このまま突き放してサヨナラでは、あまりに
無責任すぎよう。

「…………」
「…………」

 生まれ出でる停滞は、先に動いた方が劣勢に追い込まれると理解してのものだ。
砂上に建てられたこの状況は、わずかに押されただけでも崩れてしまう。播磨は告
白を無かったことにしたいし、八雲はこの部屋から播磨を去らせたくない。
 ただ、生憎と千日手を待つだけの余裕が八雲の方にはなかった。
 播磨の隙を突き、姉へと視線を走らせると、そこにはやはり天満の姿。オロオロと
落ち着かない様子から見るに、言い争いをしている二人を諌めるため、部屋に乱入
しようか迷っているといったところか。
 なれば、八雲は早急に行動に移す必要がある。

474:|∀・)ヽ ジーッ  (7)
07/09/10 18:16:30 HLNTYt4i

「じゃあ続きを……」
「い、いやいやいやいや、それはっ!!」

 天満が入って来れないようにすればよい。いかな空気を読めない姉といえど、男女
が睦み合っているところに突入する勇気などあるはずも無く。後で「お猿さんは―」
と散々小言を言われるだろうが、これなら播磨は姉のところへ向かわず、自分もあ
の温もりを堪能できる。
 ジリと擦り寄る八雲と、恐慌をきたして油汗を流す播磨。
 実のところ、追い込んでいるはずの八雲の方こそ劣勢に立たされていた。少しでも
機敏に動かれたら、ふとした拍子にドアへと意識を向けられたなら、彼は容易く姉に
奪われる。

(姉さんさえここに居なければ……)

 暗い感情の発露を抑えられない。
 天満さえ居なければ、こんなに心が寒くなることはなかった。もし表で彼女が待って
いなかったら、待つのが姉以外の誰かだったら、きっと八雲は普通に播磨を送り出し
ていただろう。部屋から出て行ったのを見送った後、彼から受けた告白を胸の内で
反芻し、心が視えなかった理由も含めてアレコレと思い悩んでいたはずだ。
 でも姉だけは駄目。姉だけが何故か琴線に触れてくれる。

「播磨さん」
「お、おう」

 いつになくハッキリとした口調での呼びかけだった。有無も言わさぬ強い眼差しと、
その奥にひそむ媚びた瞳。そんな視線に当てられては、播磨も逃げ惑うわけにはい
かない。

「……あの……」

 互いの距離が再び縮まる。

「あ、あの……ずっと、わ、私が好きだったっていうのはどういう……」

 答え次第では、訳も判らず姉の影に怯える必要がなくなるかもしれない。最初に得
た彼の体温は、告白と共にもたらされたものだから。心が視えなかった理由も、彼が
“特別”だったからではないか。
 せめてもう一度、あの時の言葉を言ってもらえれば―

「す、すまねえ、妹さん!」

 だが、八雲の期待はズタズタに切り裂かれる。両肩を掴まれ、顔を寄せられ、その
行為自体は高揚をもたらすのに、肝心の言葉はどこまでも空虚だった。
 予想はしていたのだ。本来なら、播磨が今日ここに来る必然性は全くない。過去に
心の声が視えたことはないし、ここ数日で心変わりが起こるような出来事も……多分
なかった。あの告白は一時の気の迷いで、だから八雲が積極的になった時点で及び
腰になったのだろう。

(これはもう……しょうがないと思うから)

 諦め、うつむく。
 これ以上追いすがるのは得策ではない。醜態を重ねれば、それだけ播磨が遠く離
れてしまうから。幸い、彼がこの家に居候し始めてまだ一日しか経っていないし、ゆっ
くりと互いを見つめ直すにはちょうど良かろう。
 つまり今は、適当に会話を交わし、姉が自室へ去るだけの時間を稼いでおくべき。
そして今日のことは胸の奥深くに封じておくのだ。風化してしまわぬよう、丁寧に。

「……あの」
「すまねえ。アレは手違いで、本当は俺……て、天……」

475:|∀・)ヽ ジーッ  (8)
07/09/10 18:17:05 HLNTYt4i

 しかして続く播磨の言葉は、そんな八雲の決意すらも再び打ち砕く。
 まさしく禁句だった。今一番聞きたくない名前。いったい何のために唇を捧げ、現在
も苦心して播磨の関心を買おうとしているのか。ご破算にしてしまうであろう播磨の台
詞は、到底受け入れられない。
 もしあれほど情熱的な求愛を受けていなければ、播磨が姉に興味を持とうが、涼し
い顔で見ていられただろう。寂寥こそ覚えるだろうが、むしろ積極的に後押ししたはず。
 でも、今更なのだ。

「俺は……天満ち―」
「だ、駄目!」

 予感がしてからの行動は素早かった。播磨の口から禁忌の名前が出て来る寸前、
八雲は顔を前方へと突き出す。
 播磨は八雲の瞳を覗き込むようにしていたのだから、得られる結果など一つしかな
い。再び互いの唇の距離はゼロとなり、播磨は言葉を失うのだ。

「……ん……ちゅ……んん……」

 一心不乱に求める八雲の前歯が何度も播磨の口元を傷つけるが、些細なことだっ
た。とにかく播磨の口を自由にさせてはいけない。両腕で彼の頭を抱きかかえ、視界
に映るものを相手の姿だけにする必要がある。

(……でも、それだけだと多分足りない)

 播磨が硬直から抜け出せないからこのように彼の口唇を独り占めできているが、
時間が経って冷静になられたらファーストキスの時の二の舞となり、無理やり引き剥
がされる。今度こそ脱兎のように部屋から逃げ去られてしまう。
 となれば、播磨をここに縛り付けるにはどうしたらよいか。硬直から抜け出せないよ
うにするにはどうしたらよいか。
 そんなものは決まっている。八雲は本能に突き動かされるまま、誘うようにして播磨
と共にベッドに倒れこんだ。
 と、ちょうどその時―

(……姉、さん……?)

 途中、つと廊下側を見たときに姉と視線が交錯したのは気のせいではないだろう。
狼狽した彼女の顔は、早々忘れられるものでもなかったから。
 だが、それがどうしたというのか。八雲は得体の知れぬ優越感に駆られ、播磨の頭
の影からそっと姉に微笑みかけた。


          ◆◇◆◇◆


「あ、あれ? 今のって……」

 ふと目が覚めた。妹の彼氏とはいえ男子を家に泊めたせいで、緊張していたのか
もしれない。普段とは違う気配に揺り起こされ、天満は自室の中からジッと外の様子
に探りを入れる。

「なんか、足音が聞こえたような……でも、八雲はあんなに重そうな音を響かせないし」

 じゃあ誰? そう考えたところで、答えはすぐに見つかるわけだが。
 播磨しかいない。消去法でいえば、必然的に残るのが彼である。

「そういえば、足音が消えたのってだいたい八雲の部屋あたりだったのよね?」

476:|∀・)ヽ ジーッ  (9)
07/09/10 18:17:36 HLNTYt4i

 訝り、眉をしかめる天満。
 妹の部屋へとこっそり忍び寄り音も立てずに侵入するなど、意味することは一つで
あろう。

「これは夜這いね。播磨くん、あんなこと言っときながらやっぱりお猿さんだったんだ」

 妹の貞操の危機と判っては黙っていられない。武器となりうる―と信じている―
枕を両の手で抱え、天満は自室から足を踏み出した。




「……ドア、開いてる? よぉし、じゃあ隙間から……」

 それはある意味予想通りの光景だった。
 ベッドの上で、八雲を抱きしめながら口説いている播磨。内に溜めた感情を爆発さ
せたような愛の慟哭は、外野の天満すら赤面させてしまうほど心へ訴えかけてくる。
 暗くて見えにくいが、当事者の八雲もよほど感じ入っているのだろう。過去に例がな
いほど顔を赤く染めて播磨を上目遣いに見上げていた。

「八雲、いいなぁ……あんな相思相愛で」

 不純異性交遊を咎めるという当初の目的も忘れ、天満は憧憬の眼差しを向ける。
 播磨が八雲のことを名字で呼んでいたせいか、まるで自分に言われたかのように
錯覚してしまい、共感してしまうのだ。もしあんな強引な告白をされたら自分はどうな
ってしまうのだろう、と。
 相手が意中の人ではないから受け入れることはできないが、それでも一度は八雲
と立場を入れ替えてみたいというのが偽らざる本音である。まあ、実際に入れ替わっ
たところで、喜悦を覚える前にまずうろたえてしまうだろうが。

「でも、あれだけ付き合ってるように見えたのに、好きとかは伝えてなかったんだ……」

 二人きりで一晩を明かしてみたり、バイクに相乗りしてみたり、屋上で逢引してみた
り、数々の既成事実が積み上がっていくのに肝心の想いは宙に浮いたまま。
 しかし、それならそれでと納得するのが天満である。思い当たる節があったのだ。

「あ、そうか。お付き合いはしてないっていつも言ってたのは、こういうことだったのね。
お互いに相手の気持ちに気づきながらも万が一を怖がって先に進めないってのは、
少女漫画の定番だもん」

 ああいう中途半端な関係だと、余計に多感になりやすい。必要以上に否定してきた
理由は、その辺で説明がつく。
 ならば。
 今から夜這いを咎めに乱入してしまうのはどうだろう。ようやく心が結ばれたという
のに、そんな矢先にクドクドと説教を聞かせたら。二人―いや、自分も含めた三人
の関係に傷が入りかねなかった。

「って、駄目駄目。それじゃあ八雲たちのタメにならないんだから、ここでお姉ちゃん
がしっかりしないと!」

 決意を胸に秘め、部屋の中の動向を探る。
 と、そこには先ほど以上に密着している二人の姿を見つけることができた。いや、
八雲が一方的に追い縋っているというべきか。情熱的―どころではなく、搾取する
ような蹂躙しつくすような、そんな口付け。

「う、うわぁ……生で見るのは初めてかも。あんな風にしちゃうんだ……」

477:|∀・)ヽ ジーッ  (10)
07/09/10 18:18:08 HLNTYt4i

 天満は思わず自らの唇に指を這わす。
 重なり合っているから判りにくいが、粘着質な音から二人がディープな接吻を交わ
していることは想像に難くない。たまに動く喉ぼとけや、息継ぎに空気を貪る様子、ど
れもが艶を持って天満の頬に赤く纏わりついてくる。
 あれは心の交流の延長ではなく、相手のすべてを自分の色に染めようという情欲
だ。清い交際どころではなく、ドロドロに爛れた肉の狂宴。
 これ以上先に進ませてはまずい。しばらく二人は同じ屋根の下で暮らすのだから、
このまま野放しにすれば隣の部屋から夜な夜な喘ぎ声が聞こえるという状態になっ
てしまう。

「そんなことされたら、気になって眠れないどころじゃないわ!」

 微妙に方向性の違うことを考えつつ、抱えていた枕を握り直して突入の心構えを作
る天満。
 しかし。

「ちょ、ちょっと落ち着け! 何で急にこんなことを!?」

 漏れ聞こえた播磨の言葉と、彼が八雲を突き飛ばしたことにより、踏み込むチャン
スを逃してしまう。
 とはいえ、それで安心できたわけでもない。見れば、二人は何やら言い争いをして
いる様子。思いつめた様子の八雲と、必死に言葉を返す播磨は、どこからどう見ても
痴話喧嘩にしか見えないのだから。

「あぁ~……ど、どうしよう。止めた方がいいのかな? でも、喧嘩するほど仲がいい
のかもしれないし……変に止めちゃうと馬に踏み潰されちゃいそうだし」

 覗いていたことを知られる覚悟で仲裁に乗り出すか、静観して話が纏まるのを待つか。
 答えを保留して悩み続ける天満。が、その間にも状況は刻一刻と変化し続けてい
るわけで、今はちょうど播磨が重要な発言をするために溜めを作っている最中だった。
 天満は耳を澄まして言葉を待つ。

「俺は……天満ち―」
「……あれ?」

 はて。今一瞬、場違いにも天満自身の名前が聞こえたような。
 だが、意識を向けて意味を考える前にその出来事は起こった。

「―っ!! み、見つかっちゃった!?」

 八雲が播磨へキスをしつつベッドに引き倒す瞬間、彼女の視線が天満へと向けら
れたのだ。
 それだけならまだいい。気づいても八雲が驚きの声すら上げなかったということは、
天満が覗き見していたことを最初から判っていたということ。即ち、今まで人の目が
あるのを承知でキスに没頭していた挙句、さらにこれから“行為”に及ぼうとしている
わけである。
 あの意味深な笑みも何なのか理解できない。もし覗き魔がいることを認識していた
ら、非難するか恥らうか、どちらにせよこのまま続きをしようとは思わないはず。なの
に愉悦に浸った八雲の顔は、天満の常識から著しく矛盾していた。

「も、もしかして、播磨くんじゃなくて実は八雲の方がお猿さんだった!?」

 とんでもない事実だ。
 まさか、見られることで興奮する露出狂の変態さんだったとは。姉妹に自分の痴態
を見せ、その反応を楽しみながら自分の快感へ変換する特殊な性癖の持ち主。

「……今までそんなそぶりは全然なかったよね? よね?」

478:|∀・)ヽ ジーッ  (11)
07/09/10 18:18:41 HLNTYt4i

 想像すらしてなかった妹の性癖の暴露に、天満の胸がトクリと波打つ。
 今までは気づかなかっただけだが、八雲は姉の陰で頻繁に自慰に耽っていたのか
も。例えば一緒に食事しているとき、こっそりと片手をスカートの中へ持っていったり。
例えば深夜の自室で、今日のようにドアを半開きにさせたまま胸を揉みしだいていた
り。風呂場で、トイレで、縁側で、ありとあらゆる場所で羞恥な遊びを実行する。極め
つけに、姉が外出している日は全裸曜日―とかだったりしたらどうしよう。
 もしそうなら、真っ当な道に矯正してやるのが姉としての正しい在り方ではないか。

「その辺、確かめないとね。じゃ、じゃあもうちょっとだけ見てよっと」

 言い訳である。というより、衝撃のあまりに論理的思考ができなくなっていた。
 本来なら二人の行為を止めねばならないのに、しない。しないのならばここに留ま
る理由もないのに、それもしない。八雲が覗かれることを望んでいるのだからと誤魔
化しつつ、愛の営みに興味がある自分を正当化させている。
 つまるところ、デバガメをしてみたい。

「うわっ……うわっ……八雲が播磨くんの服を脱がしてる……!」

 露出する肩から漂ってくるフェロモン。ゴツゴツしていかにも筋肉質なそれは、“男
性”の象徴でもある。
 何度か見ているくせに、普段はろくに意識もしたことがないくせに、今だけは何故か
気になった。あの浅黒い肌はどれだけ堅くできているのか、どれだけ熱を持っている
のか、じかに触って確かめてみたい。八雲が実際にそれを行っているが、果たしてあ
のように陶然としてしまうものなのだろうか。
 と、天満がそんなことを考えている間にも秘め事の準備は着々と進んでいくのだが。
 主導権はすべて八雲が握っていた。今も播磨の腕を取り、彼女自身の胸へと押し
付けている。布越しなのが不快感だったのか、彼女もパジャマの前をはだけて露出
し、もう一度播磨の手で包み込ませてもいる。
 ただ、主導していると言ってもその動作はぎこちない。ボタンを外す指は震えていて、
躊躇っているのかその指すらも伸ばしたり引っ込めたり。播磨の肩を触るときや彼の
手を誘導して胸を揉ませるときも、腫れ物を扱うかのように指先だけで触れていた。

「やっぱり八雲も初めてなんだろうなぁ」

 なのに怯えを封じて率先して動いているのだから、なんと健気なことか。
 代わりに評価がガタ落ちしたのは播磨の方である。彼は先ほどから受身になって
いるばかり。というより、上から圧し掛かっている体勢なのに完全にマグロ状態だった。
 あれでは八雲が可哀想である。こういうときこそ男がリードしてあげるべきで、困惑
しながら硬直している場合ではないのだ。

「ああいう場合は絶対女の子のほうが恥ずかしいんだから、俺について来いってくら
い強引でもちょうどいいくらいなのに」

 播磨はこのように先導してあげるべきだ―と、ピンクのパジャマ越しに自分の胸
に手をあてがい実演してみせる天満。図らずも手淫の格好となったわけだが、覗き
による精神的興奮のせいで肉体的なそれには気づいていない。

「……う、うわぁ……あれってキスマークが付いちゃわない?」

 首の付け根の辺りを舌で味見していた八雲は、そこへおもむろに口付けていた。甘
噛み、吸いたて、播磨の苦悶のうめきを背景に魂を貪る。血色の瞳と相まって、まる
で吸血鬼の晩餐とも思わせる光景だ。
 どこか神秘を匂わせるそれは、天満から現実感を奪い取ってしまったらしい。これ
は幻想の中の出来事なのだから、どれだけ熱に浮かされようと問題はないのだと。
所詮は自らが思い描く淫らの妄想の延長でしかないのだと。

「あ! やっぱり跡が残ってる」

479:|∀・)ヽ ジーッ  (12)
07/09/10 18:19:12 HLNTYt4i

 心のタガがわずかに外れ、好奇心から身を乗り出さんばかりに目を輝かせる天満
だった。
 そして時間は経過していく。今は八雲が播磨の無骨な背中に手を回しているところ。
彼の分厚い胸板で、己の豊満な胸を押し潰している最中だ。
 布を一枚も挟むことなく肌同士が触れ合っているのだから、互いの体温はさぞ熱く
感じられるのだろう。真冬だというのに二人の顔からは薄っすらと汗が滲み出ている
から。
 否、少なくとも八雲の方はそれだけではない。よく見ると彼女は、体を小さく揺らし
続けている。即ち、自らの乳房を震わせ、ざらついた播磨の肌で先端の固くしこった
部分を摩擦しているのだ。
 期待と刺激によって尖っているはずであろう八雲の双丘の頂は、彼女自身は言う
に及ばず、播磨にとっても相応の快楽をもたらすものらしい。目を瞑って首を振り、
必死になって溺れまいとしている。

「八雲があんなに積極的になるなんて……。そんなに気持ちいいのかな」

 天満がパジャマの裾から右手を突っ込んで自分の乳首に触れてみると、既にそこ
は固く膨らんでいた。刺激を欲して甘くわななき、湿気を欲して熱く痺れ、生まれてく
る溜息も同調するように熱く甘い。
 イメージする。今天満の胸に触れている手は、播磨のものであると。妹と同じくふし
だらに擦りつけ、桜色の初々しい小豆を欲望に塗れた朱色へと変化させるのだ。

「……ん……んぁ……す、凄い……」

 体験したこともない鋭い快楽に、知れず天満の左腕が下腹部へと降りていった。ズ
ボンの上から手の平を滑らせ、焦らすようにゆっくりと目的地を目指す。ジンワリと疼
く子宮の上、二枚の布越しでも感じる柔らかな恥毛が生えた丘、かすかに湿っている
らしいクロッチの部分、さらに―

「―っとっと。こんなことしてる場合じゃないんだわ。しっかり監視しておかないと」

 本当はそうじゃない。八雲たちに先行して一人遊ぶことに躊躇いが生まれてしまっ
たからだ。目の前のカップルがやっているんだから自分も、という免罪符が消えてし
まうのを恐れているし、何より、八雲に自分を投影させることで快感が何倍にも増す
ことを実感しているのだから、先走ったところでいい事なんてない。
 八雲は再びキスをせがんでいるところだった。片手で播磨の頭を抱き寄せ、もう片
方は彼の腰に這わせる。
 しかして、彼女の目的はそこではなかったようだ。下へと伸びていく腕は播磨を愛
撫するためのものではなく、彼女自身のズボンを鷲掴みにしていた。つまりは、乳房
を露出したのに飽き足らず、下半身をも曝け出そうということ。
 つたないながら、八雲の動きは実に巧みだった。口辱と胸の突起に播磨の注意を
向けさせつつ、静かに布地をずらしている。組み敷かれている格好のせいでパジャ
マのズボンはなかなか脱げないが、多少時間が掛かったところで相手の気づく可能
性がゼロなら問題はない。
 一センチ、一センチと徐々に露わとなるピンクの下着。フリルなどは付いておらず
質素だが、あれが八雲にとって一番のお気に入りであることを天満は知っていた。

「夜這いに来ることは八雲も想像してなかっただろうけど、それでもあれを穿いてるっ
てことは……播磨くんが泊まってることをとっても意識してたに違いないわっ!」

 普段と同じ態度を取っていた八雲ではあったが、本当はそれなりに浮かれていた
のだろう。無意識に見えないところで自己表現するところなど、実に妹らしいではないか。
 まあ、色々言ったところでその辺はどうでもよく。肝心なのは、パジャマがようやく膝
の辺りまでずり下がってくれたこと。そして、股布の中央部分が濃いピンクに変色して
いること。

「八雲も興奮してるんだぁ」

480:|∀・)ヽ ジーッ  (13)
07/09/10 18:19:44 HLNTYt4i

 あれだけ濃密な男の臭いに塗れ、直接擦りつけてもいるのだから、当然だろう。部
屋の外にいる天満とて、漏れ出てくる残滓によって酔いが回り始めているのだし。
 膝立ちになりズボンを引き下ろすと、天満はそっと純白の下着に手を這わす。
 それは先ほどの焼き直しだった。子宮を愛撫し、恥毛をくすぐり、さらにはその奥へ。
もちろん終着点は、膣口の周辺だ。

「……濡れてる……」

 恐らくは八雲以上に。
 下着越しに触っただけなのに指先は廊下の照明を浴びてキラキラと光り、凝視して
みるとかすかに湯気が上がっていることも確認できる。

「こ、これ、どうしよう……」

 服で拭うわけにもいかず、床に擦りつけるわけにもいかないとなれば、最後の手段
は舐め取るくらいだろうか。だがそこまで思い切った行動ができない天満は、指を秘
所に宛がったまま身動きがとれずにいる。
 と、そうこうしている内にも部屋の中は新しい展開を迎えていた。

「ちょ、ちょぉぉぉぉぉっと待った、妹さん!!」
「ほえ?」

 八雲に抱きかかえられていた頭を播磨が力ずくで振りほどき、逆に両腕を取ってベ
ッドに押さえつけてしまったのだ。
 脱げかけた服と涙目の八雲を見れば、まるで播磨が無理やり襲い掛かっているよ
うにも感じるが、最初から始終を見ていた天満は逆であることを知っている。意外に
も真摯な態度で八雲の裸体から顔を背けているところも高ポイントだ。

「って、そんな場合じゃなかった! は、早く隠れないと見つかっちゃうかも!」

 八雲から顔を背けるということは、部屋の入り口へ顔を向けるのと同義である。覗
きだけでも気まずいというのに、今は濡れた下着が丸出しという状態の天満は、とっ
さにドアの後ろに身を隠した。
 だが、再び覗き込んでみるとその必要はなかったことが判る。サングラスの隙間か
ら窺える播磨の視線は半裸の八雲に釘付けで、目を瞑ってあらぬ方向に顔を向けて
いても、視界の端でこっそりとその白い肌を堪能していたのだから。
 彼の苦悶の表情は、良心と欲望のせめぎ合いを表しているといったところか。ズボ
ンの前の部分を痛いくらいに腫れ上がらせているのだから、欲望の方が若干優位に
立ってはいるようだが。

「あれって……つまりはアレよね」

 そう、アレだ。天満にとり、未だにそこがどうなっているか全容が掴めない男性の神秘。
 もちろん、八雲も同様だ。

「は……播磨さん……そ、それ……」

 両腕が動かせないから目だけで訴えかける八雲。その視線からは、怯えと恍惚の
相反する二つが感じられた。

「す、すまねえ! これはそういう意味じゃなくて」

 否、八雲自身がそういう意味での接触を願っていたのだから、播磨が反応している
ことは正しい。彼も本当は判っているからこそ、隠すことすら放棄して八雲の自由を
奪い続けているのだし。
 今拘束を解いたら、彼女はきっとズボンの上から擦ってくる。その部分のあまりの
存在感に逃げ腰になりながらも、目尻に涙を溜めながらも、確実に奉仕をしてくるは
ずだ。

481:|∀・)ヽ ジーッ  (14)
07/09/10 18:20:15 HLNTYt4i

「あの……」

 ただの問いかけ。
 しかし、八雲は言外に語っている。何を我慢する必要があるのか、と。

「誰にも言いませんから、今日これからのことは全部忘れますから、最後まで……」
「お、おいおい、最後までって。告白してすぐにそんなこと……っつーか、その告白自
体がその……なんつーか……」

 気まずい沈黙が落ち、二人は見つめ合った。
 これは、互いの意地である。先に目を逸らした方が相手の主張を受け入れなけれ
ばいけないというチキンレース。

「八雲の勝ち、かな」

 遠くから見ていた天満もそのことは理解していた。そして戦況がどうなっているかも、
傍観者ゆえによく判る。
 前が肌蹴たパジャマと半分脱げかけたズボン、クロッチが変色した下着と来て、トド
メに涙目で懇願されては、どうして断ることができようか。そもそも、強く拒絶ができる
なら播磨は最初からそれをやるはずだろうし。

「身持ちを大切にしてあげるのは良いとこだけど、優柔不断なのは良くないよね」

 と、勝手な評価を下しつつ天満は別のことに意識を向ける。八雲のことだ。
 誰にも言わない、今日限りの逢瀬―と言った八雲だが、確かに彼女は約束を守
るだろう。
 だが、その約束が無意味であることを天満は知っている。なにせその言葉を口に
するとき、八雲は天満の方へとわずかに意識を傾けていたのだから。
 つまり、既に他人に知られているだから言いふらす必要などなかった。二人が関係
を持っていることを知った天満は、何が何でも播磨に責任を取らせようとするだろう。
八雲本人が身を引こうとしても、だ。ついでに補足すると、天満自身が播磨と親密な
関係になることも今後絶対にありえない。

「…………アリ地獄って何だっけ?」

 ふとそんな言葉が浮かんだが、意味までは理解していない天満。なんとなく口から
突いて出ただけで。
 ともあれ、この停滞を破るのが播磨であるのは確実だった。現に、彼は今も冷や汗
を流して逃げ場を求め続けているのだから。八雲よりもはるかに追い詰められている。

「…………」
「…………」
「…………」

 続く沈黙だが、三者によって性質がまるで違っていた。
 天満はこのあと訪れる官能の世界に期待で胸を膨らませ、言葉を忘れているだけ。
八雲は播磨が受け入れてくれることを切望して胸を痛ませ、言葉が出てこない。そし
て播磨は―

「くっそ、今回だけだ! もう本当に止まらねえからな! 後悔すんなよ!」
「は……はい」

 覚悟を決めるための時間だった。
 今までの鬱憤を晴らすかのような咆哮は、否応にもその場にいる全員のテンション
を引き上げてくれる。
 愛液で濡れた天満の指は外気で冷たくなっていたはずだが、今は新しく分泌された
それによって温かい。八雲の下着の染みが一回り大きくなっているのも、天満はしっ
かりと確認していた。何より変化が顕著なのが、播磨の下半身だ。あれが最大限か
と思っていたのに、さらにもう一段階膨らみを増しているとは。

482:|∀・)ヽ ジーッ  (15)
07/09/10 18:20:47 HLNTYt4i

「……あ、あんなおっきなのがここに入っちゃうの……?」

 信じられない―そう呆然と首を振る天満。
 どのくらい大きいか、親指と人差し指をくっ付けたり離したりして距離を測ってみる。
そしておおよその見当がついたら、その幅を保ったまま自分の股間へと当ててみた。

「む、無理だよ」

 どう見ても自分の指の二、三倍の直径があり、指すらも入れたことがない天満が播
磨のものを受け入れられるわけがない。ズボン越しでの概算だから、せめて目測が
誤っていてくれればいいのだが。
 それとも、解せばどうにかなるものだろうか。今は固く侵入者を拒んでいる入り口で
も、感じてくれば自然に柔らかくなると聞いたことがある。ならばこのまま自慰を続け
れば、播磨を受け入れることも―。

「うーん……自分でやるのと人にやってもらうのって、どのくらい違うんだろ」

 見れば播磨は、八雲の脱ぎかけのパジャマを剥ぎ取り、下着一枚の彼女に愛撫し
ているところだった。先刻までの反撃とばかりに首筋にキスの嵐を降らせ、胸を捏ね
繰り回して粘土のように形が変わるのを見て遊び、下着の股布を上下に擦ってクチョ
クチョと音を立てさせる。
 あまりの激しさに八雲が悲鳴を上げているが、あれは多分に歓喜が混じっている
声だ。イヤイヤと首を振ってはいるが、両手はしっかりと播磨の背中に回されている
から。

「わ、私もちゃんと解しておこうかな。このままじゃ絶対に入るわけないし……」

 播磨を受け入れるはずもないのにその言葉。あまりに見え透いた言い訳だった。
 でも構うものか。この場には天満の他には誰もおらず、八雲だけは覗いていること
を知っているが、今は受けに回っていてそれどころではない。第一、あんな気持ちよ
さそうに喘いでいる彼女を見て、正気で居られるわけがなかろう。

「え……っと、最初は胸……かな」

 播磨の動きに合わせて自分の腕を動かす天満。悲しいかな妹と比べてボリューム
は圧倒的に劣るが、それでも揉めるくらいにはあった。
 まずは全体を鷲掴みにして押し付けながら円を描く。次は手の平で真ん中の突起
を転がすように。そして先端が尖ってきたら、軽く爪で引っ掻いて鋭い刺激を。
 それだけでは終わらない。ジンジンと痺れる敏感な部分を指でつまみ、ギュッと絞
るのだ。すると痛覚は錯覚を起こし、鈍い甘さへと変換される。念のために唾を付け
てやれば、気化熱によってくすぐられるような切なさを感じるのも心地よかった。
 後はそれの繰り返し。

「……ん……ぁふ……こ、こんなの……初めて、かも……」

 八雲の喘ぎと重なるように吐息を吐き出し続ける。が、まだ八雲の方が息が荒いの
は、天満が自分の胸しか責めていないからだ。もう片方の手は、未だに宙を彷徨っ
ていた。
 今度こそ天満は自覚して下半身に手を伸ばす。
 播磨のやり方とは違い、最初は太ももを撫でるだけ。十分に濡れているといっても、
自慰に慣れていない天満では急にその部分を弄ぶのに抵抗があった。また、“他人
に触られている”と錯覚を起こすためには、自分の気持ちいいところばかりをいじる
のではなく焦らすような動きも必要である。
 天満は少しずつ指を太ももから這い上がらせ、同時に気分も盛り上げていく。

「ゃ……ぁん……ぅ、く……あ……そ、そこ……」

483:|∀・)ヽ ジーッ  (16)
07/09/10 18:21:18 HLNTYt4i

 そしてようやく下着のフチに辿り着いたとき、期待混じりの溜息を漏らす天満。
 いっそそのまま中に指を入れて直接触ろうとも考えたが、まだ駄目だ。播磨は未だ
に八雲のそこを下着越しに擦っているだけなのだから。

「はりま、くん……もっと、し……しっかり触って、よ……」

 八雲を愛撫する播磨はあんなに熱がこもっているのに、天満を愛撫する播磨はど
こか切なさを含んでいる。むろん天満自身が意図してやっているわけだから、本物の
播磨が恨みがましい視線を向けられる謂れはない。不遇な扱いを受けているという
被虐に酔い、足りない刺激を快楽に変換しているのだ。
 そんな中で八雲と同じ愛撫を受けたらどうなるだろう。指を二本立てて割れ目に沿
ってしごき立てたり、硬くなった淫核を指の腹で回すように押し潰してみたり、下着の
上から膣の入り口へグリグリと指を押し込もうとしてみたりしたら。

「……ん……だ、駄目……! 声が、で、出ちゃう……」

 当然、八雲のあの喜色の顔が天満にも伝染し始めた。いや、得られる快感だけな
ら、狙って気持ちの良い箇所を刺激できる天満の方が上か。溢れ出る声を封じるた
め、胸を弄っていた手を口に当てなければいけなかったほどだから。

「でも、何か物足りないような」

 何が足りないのか本当は判っている。八雲の満ち足りた顔を見れば一目瞭然だ。
でもそれを忘れるため、天満はさらに自慰へと没頭するしかない。
 部屋に目を向ければ、播磨は八雲の下着をずらして視姦しているところだった。
 廊下から入ってくるわずかな光で輝き、時折ヒクヒクと痙攣して快楽を表現している
陰唇は、無差別にオスを引き寄せる誘蛾灯だ。酸味の強い匂いと合わさり、播磨の
理性を痺れさせる。
 躊躇もなかった。見て楽しむ余裕もなかった。播磨は網膜に焼き付けた瞬間に八
雲の股に顔をうずめ、そこを吸い立てていく。どうすれば八雲が気持ち良くなるかな
ど、彼はまったく考えていない。時間が経つごとに量を増やす愛液を欲望のままに胃
の中に飲み込んでいた。
 しかし、その懸命さこそが八雲の心に快楽をもたらしているようだ。彼女は目を瞑り、
意識のすべてを自分の淫肉へと回しているのだから。

「自分で舐めるのは……やっぱ無理か」

 やや置いてきぼりを食らった格好だが、もはや天満とて途中で止められる状態で
はない。下着からは催促するように淫水が溢れ、際限なく息も荒くなっていく。
 目の前の光景があまりに淫猥すぎたのだ。白濁した液体が播磨のサングラスを汚
し、口を閉じられない八雲はヨダレを垂れ流し、それでも気にせず前戯を続けるなんて。
 外聞を一切気にしない二人にアテられ、天満の理性がどこまでも麻痺していく。ア
レから目を離そうと思ったら、せめて一度は絶頂まで行かないと無理だろう。

「え……と、下着をずらすんだよね」

 ここまで来ても、自分を妹と置き換えて妄想だ。
 これからこの指は、播磨の舌だった。ザラついてはいないけど、ネバついてはいな
いけど。

「でもその前に、舌で舐めるとどんな感じなのかは知っておかないと」

 想像力をより働かせるため、下準備として指を口に含む。
 痺れるような味がしたが、それは自分の愛液によるものだった。最初は舐め取るこ
とを嫌がっていたのに、今はそんな考えすら沸いてこないのだから現金なものだ。む
しろ催淫剤の効果すら感じられるということは、この液体に愛着を持ち始めているの
かもしれない。


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