キモ姉&キモウト小説を書こう!Part2at EROPARO
キモ姉&キモウト小説を書こう!Part2 - 暇つぶし2ch750:それは地に落つ誘蛾のように
07/06/13 02:56:42 oTHJ5H6B

癖に、なるかもしれない。

夜気の冷たさではなく、粘りつくような熱さが身を震わせる。
堪らない感覚が全身を走り抜けた。知らず、衝動に身を任せそうになる。
だけど今はだめだ。今は先にやることがある。

「『蟲』は、きちんと念入りに潰しておかないと」

私は埋没していた意識を浮上させた。
打ち込んだピンを引き抜いて脇に転がし、右手に握るモノを両手で逆手に握り直してゆっくりと振りかぶる。
真っ直ぐに。真っ直ぐに。
曲げず、揺らさず、大罪を犯した『蟲』を正面から断罪するために。
弦を引くように張り詰める力と震えを押さえ込む。

「────は」

開放は、一息。
抑制を解かれた力を刃先に乗せて、深く強く突き立てる。

「はは」

より深く。より強く。
銀光の軌跡に追うように丸まった背を更に曲げ、体重をかけながら突き込んで行く。
固い感触に阻まれると、柄を捻って死肉を抉りながら引き裂く。一本、『蟲』の死骸に断裂が刻まれた。

「あはははっ」

繰り返し。繰り返し。繰り返し。
振り上げ、振り下ろし、突き立て、押し込み、抉り、引き斬り、抜き去る。
一本、また一本と『蟲』の肉体には線が増え、その数だけ裂かれて解体されていく。
細かく、小さく、無数の欠片に。
段々と『蟲』の原型が消えて行く。徐々に『蟲』の存在を否定する。
気持ちがいい。

「あはははははははははははっ! あはっははははあははははははははははははははははははははっ!!」

胸部を突き、股下まで切り開く。醜悪な脂肪塊が露出した。
指を突っ込んで掻き回し、掴み出して握り潰す。
臓物を握り、引き摺り出して切り刻む。
血管に五指を絡め、手繰り寄せて引き千切る。
手を突き入れ、掴み出して放り投げ。
五指を突き立て、握り出して取り払い。
少しずつ、着実に『蟲』の中身を減らしていく。
ピン──わざわざ用意した杭──の開けた穴も両手を突っ込んで左右に裂き開かせ、内部を掻き出す。
だがまだだ。まだ確実じゃない。

「死ね、死ね死ね死ね死ね死ねっ!」

卵だ。
『蟲』の卵が見付からない。幼虫も見ない。
生物の中には体内に子を隠すモノがいる。
人間もそうだ。子を口の中に隠す魚だか蛙だかも見たことがある。
ならば、『蟲』を殺しても安心は出来ない。
どこかに卵や幼虫を隠していないだろうか。
臓物の中に卵はないか? 血管や骨の中にミミズのような幼虫は?
胃や目玉の中に蜂の子のような幼虫は? 腸や耳の奥に寄生虫染みた子はいないか?
突き刺し、掻き出し、探り出す。そして破壊、破壊、破壊。手を緩めたりはしない。
害虫は一匹いれば百匹いる。安心など到底出来ない。
『蟲』を殺すだけでは駄目なのだ。その痕跡や欠片も徹底して消し去らねば。

751:それは地に落つ誘蛾のように
07/06/13 02:57:33 oTHJ5H6B

そうだ。
この『蟲』の親兄弟、可能なら同じ血筋のモノも一匹残らず殺し尽くさねばならない。
『蟲』の家族は『蟲』。『蟲』の親戚も『蟲』。
こんなクソ『蟲』を産み出して世に放った罪は、血筋のモノの命全てで償わせてなお余る。
だが、それは難しい。
この『蟲』には昆虫の分際で殺虫剤が効かないのだ。
だから一匹一匹、私自身の手で潰さねばならない。それは面倒以上に困難だ。
時間も手間もかかり過ぎる。それだけの間、あの人の傍を離れるなんて。
私には到底無理だ。それが残念極まりない。

「兄さんの笑顔を見て兄さんの笑い声を聞いて兄さんの汗の匂いを嗅いで兄さんの肌に触れて
 兄さんに醜悪な顔を見せて兄さんに不快な声を聞かせて兄さんにくさい臭いを嗅がせて兄さんに汚い肌を触らせて 
 兄さんの隣を歩いて兄さんに腕を絡めて兄さんの優しさに甘えて兄さんの寛大さに付け込んで
 私の居場所に侵入して私の蜜月に割り込んで私の兄さんに集って私の兄さんに手を出して
 あまつさえ『蟲』の分際で兄さんと交わって────そして兄さんを汚したことを。
 誰よりも優しい兄さんを誰よりも神聖な兄さんを誰よりも私の愛する兄さんを汚したことを。
 償え、償え、償え償え償え償え償え償え償え償え償ええぇぇぇーーーっっ!!」

だから、なおのことこの『蟲』は此処で念入りに潰さねばならない。
あるかもしれない卵が孵化せぬように。
いるかもしれない、あの人の精を吸って産まれた呪うべき幼虫を生かさぬように。
その思いが私を駆り立てる。
相手が既に死体であろうと関係はない。僅かでもこの『蟲』には無残な死に様を与えなければ。
それに、この『蟲』のことだから魂になっても生き汚く自分の死体に縋り付いてるかも。
そう思うと作業にも一層熱が篭る。
肉を臓物を骨を切り裂いて切り刻んで切り砕く。

「はぁっ・・・はぁ・・・・・・はあぁっ!」

弔ってもらえる様な骸なんて残さない。
この『蟲』は死んだことさえ気付かれず、醜悪極まりない死体を晒して朽ち果てるのだ。
見付かったところで、悼んでもらえるような状態で残すものか。
正視に堪えない、見るだけで吐くような気持ちの悪い腐肉にしてやる。
私は誓いながら渾身で刃を振り上げて。

「何を────して、るんだ?」

声が聞こえ、其処は私にとって闇ではなくなった。
淀んだ空気が晴れ渡り、暗闇に一筋の光が差したようにさえ思える。
間違うはずが無い。
何を忘れてもその声だけは忘れない。どんな雑踏の中でも聞き分けられる。
私がこの世界で、唯一人だけ身と心を捧げる愛しい人。
光よりも輝かしく、清流よりも清らかで、どんなモノより不可欠な、何よりも誰よりも大切な人。
私がその隣に生を受けた時。
誕生の瞬間から未来永劫までを共に歩く想い人の、声。

「今晩は、兄さん。今夜は良い夜ですね」

夜気を伝い、私へと届いた涼やかな声の方へと。
闇の中で出来るだけ美しく、月光を浴びて可能な限り淑やかに、星明りを受けて思い付く限り艶やかに。
私は振り返り、挨拶をして微笑んだ。
目線の先には視界に薄く浮かぶ、誰よりも見慣れた人の輪郭。

反転と同時に一つ、私は影へ向けて足音を響かせる。

752:それは地に落つ誘蛾のように
07/06/13 02:59:06 oTHJ5H6B

「良い夜には、良い別れを。
 良い夜には、良い出会いを────なんて、兄さんはお嫌いでしたか?」

兄さん。私の兄さん。私だけの兄さん。
私より先にこの世に生を受け、私の誕生を待ち侘び、見守ってくれた人。
いつだって私を護り、最も傍に居続けてくれた人。
時には導き、時には叱ることで私を育て、
誰より長く私を愛し、誰より永く私が愛する唯一の男性。
最も近い異性。最も似ている他人。
身を流れる血さえも同じくする、生まれた時からの絆で結ばれた相手。

「ふふ。
 たとえ一瞬でも兄さんの傍を離れるのは辛いですけど、こうして再会する喜びは格別ですね」

一歩毎に、その姿が鮮明になる。
一瞬毎に、その姿が克明になる。
胸の高鳴り。頬の火照り。夜気に混じって漂う芳しい香。夜気を伝って聞こえる荒れた息遣いの音。
待ち遠しい数秒先までの間に、待ち焦がれるその存在が強くなっていく。

「そうは思いませんか? 兄さん」

夜気を裂く足音。地を踏みしめる足裏。
余りの期待に引き伸ばされたような時間の終わり、私は最愛の人の前に立った。

「あはっ♪」

狂乱のような喜びが、乱舞しそうになる楽しさが、
快楽染みた嬉しさが、募り過ぎる恋しさが、全身を満たす愛しさが、つい喉をついて出る。
きっと、私ははしたない笑みを浮べてしまったのだろう。
一応は自制を試みるが、兄さんへの想いを抑える術を私は持たなかった。

「──・・・・・・お前、此処で何を。いやそれよりも」

「っ」

兄さんに名前を呼ばれた。ただそれだけのことで、背筋が痺れる。
『蟲』の処理をするうち、その先に待つ兄さんとの未来を思い浮かべて興奮してしまったせいだろうか。
体か昂ぶって敏感になっているようだ。
兄さんに名前を呼ばれる声に打たれ、微かに全身が跳ね上がる。
其処を中心にして広がるように歓喜が走り抜け、血中にさえ溶け込んで体中を包まれた。
今度は声を抑えることに成功する。だが。

「その、格好」

「え・・・ああ。すいません兄さん、こんな姿で」

しまったと思い、反射的に顔が赤らむ。
ひどく恥かしい。
だって、今の私の体は汚れている。
仕方が無かったとは言えあの『蟲』に触れ、その赤い体液が肌に服にべっとりと染み付いているのだ。
何て、はしたない。
こんなに汚れた状態では恥し過ぎて兄さんに顔向けできない。

753:それは地に落つ誘蛾のように
07/06/13 03:01:39 oTHJ5H6B

「お前、怪我を・・・? それとも・・・その包丁、まさかっ!」

ああ。なのに。

強烈に臭う『蟲』の肉片が体液がぶちまけられた暗闇の中で、兄さんの存在は余りにも綺麗だ。
存在だけで場が輝くようにさえ感じられる。
おそらくは私を心配する余りに走って来てくれたのだろう。
離れていても、汗だくの兄さんから溢れる喩えようもない甘やかな香が鼻腔を突く。それだけで果てそうだ。
胸の中で響く動悸の高鳴りを言葉に出来ない。
恍惚による肌の震えを抑え切れない。
焦がれる意識を冷静に保てない。
飢餓に鳴く子宮の疼きを止められない。

この身についた汚れを、兄さんで清めて欲しい。

「アイツに何かしたのかっ!?」

「ええ。兄さんに近付いたあの害虫なら解体・・・処理を」

その香り高い汗で鼻腔に残る『蟲』の臭いの残滓を忘れさせ、
その舌でねぶり唾液を塗して耳に残る醜悪な金切り声を洗い落とし、
その甘露のような白濁でこびり付く『蟲』の体液を塗り潰して欲しい。
雄雄しい男根で私を貫き、兄さんを守り通したご褒美を味わわせて欲しい。

「解体・・・? 処理・・・って、一体」

「? そのままの意味ですが?」

だめだ。
体の内側を舐める熱の火照りを抑えられない。
兄さんが欲しい。兄さんから与えられるモノが欲しい。兄さんの全てが欲しい。
兄さんの全身の汗を舐め取りたい。舌先で兄さんを味わいたい。
兄さんと唇を合わせ舌を絡め歯茎を洗ってあげるお返しに舌で受けた唾液で口内をすすぎ、堪能してから飲み込みたい。
兄さんに注がれるものを喉奥で感じ、胃の腑で受け止めて体の一部にしたい。
兄さんの目の横や鼻や耳の奥に溜まる汚れの蓄積を、
私にとっては兄さんに不要の場所なんかないんだと証明する為に口にしたい。
きっとあの『蟲』に迫られた心労のせいで生えているだろう白い髪や痛んだ髪を始め、
腕に脚に脇に胸にお尻に生えるあらゆる体毛と肌の隅々までを私の唇と舌と唾液で手入れさせて欲しい。
精嚢と膀胱と腸に溜め込んだあらゆる兄さんの排泄物を私にぶちまけて欲しい。
兄さんの猛りを兄さんの欲望を兄さんの喜びを私に受け止めさせ、共有させて欲しい。

「・・・し・・・たのか・・・?」

「・・・・・・え? あ、ああ、すいません兄さん。何ですか?」

いけないいけない。
声が小さかったせいもあるが、想像が先走りすぎて兄さんへの注意を怠ってしまった。それは駄目だ。
兄さん以外を優先するなんて、許されないことである。
兄さんのためにこそ、あの『蟲』も殺したのだから。

「まさかアイツを、殺したのかっ!」

「はい、そうですが。あの『蛾』、いいえ『蟲』でしたら、あそこに」

だから、どんなに当然のことでもちゃんと答えなくては。
今更のことだが改めてそう思い直し、背後を指差して兄さんへ『蟲』の死骸を示す。
欲望を宥め、渇望を堪え、衝動を抑えて。

754:それは地に落つ誘蛾のように
07/06/13 03:02:37 oTHJ5H6B

「え────ひぃっ!?」

なのに。
おかしいですね、兄さん。
こんなにも兄さんを愛してる私が、兄さんのために汚れた体を慰めて欲しがっているのに。
兄さんの大好きなたった一人の妹が、どうしようもなく兄さんを求めているのに。
それでも耐えて、堪えて、兄さんを想って兄さんのために抑えているというのに。

「お、お前、あ、あ、あれ────うぶっ」

何で、後ろに下がるんですか?

「ぐっ・・・うえぇ」

よろめくように後退った兄さんが口元を抑え、背を丸めた。
何かを堪えるように、微かに背が揺れる。

「に、兄さん!? 大丈夫ですか!」

「っう!」

流石に様子がおかしいので心配になって駆け寄ろうとしたが、近付いた分だけ兄さんが下がる。

「兄さん・・・?」

「はぁ・・・はぁ・・・はあ・・・」

困惑する私をどこかギラついた目で見詰めながら、肩を上下させる兄さん。
憔悴したような表情に不安を掻き立てられる。
おそらくは全力で走って来たせいで掻いた汗が夜気で冷え、体調を崩したのだろう。
ふと、
どうしようかと思い悩む私と裏腹に、口元を拭った兄さんが背を伸ばす。
ただ、ゆらりと表現できそうなその動作は、ひどく疲れているように見えた。
その肩が震える。

「・・・そ・・・だ・・・嘘だ・・・・・・嘘だ嘘だ嘘だっ!」

「兄さん? どうしたんですか?」

かと思うと兄さんは叫び出した。
急変を繰り返す兄さんに、私は一体どうしたのか理解出来ない。
私は誰よりも兄さんを知り、理解しているのにそれでも分からない。
それは許せないことで、怖いことだ。一気に先程の興奮が冷める。
兄さんがどうしてしまったのか分からないことに、泣きたくなるような気分に襲われた。

「にい、さん。一体、どうしたんですか? 教えて下さい。
 万一、私のせいだったら土下座して謝りますからっ、だから──」

「嘘だっ! アイツが死ぬなんて・・・・・・これから、やっとこれからだったのに!」

755:それは地に落つ誘蛾のように
07/06/13 03:04:04 oTHJ5H6B

「──ああ、そういうことですか」

だが、私の不安は杞憂に終わる。
やはり兄さんのことを最も理解し熟知しているのは私だ。
初めて見るパターンだったから上手く行かなかったが、もう判る。
兄さんは悲しんでいる。その原因も分かる。
兄さんは誰よりも優しいから。兄さんはあの害虫にさえ慈悲の心を抱き、その死を悼んでいるのだ。
兄さん自身が被害者であるというのに。
流石は兄さんである。まさに神の様な慈愛の深さだ。

「じゃあ、ちょっと待っていてくださいね。兄さん」

けれど、それではいけない。
歩けば踏み潰しているような虫にまで心を痛めているようでは、この先、兄さんが持たないだろう。
でなくとも無用な悲しみを感じるだけである。
ならばどうするか。簡単だ。
兄さんのために生き、兄さんのために尽くすのが私の愛であり役目。
どんな害虫からも、悲しみからさえも可能な限り兄さんを護るのが務めだ。
兄さんの感じる様々な負の感情の軽減も、私のすべきことである。

非常に後ろ髪を引かれる思いで踵を返し、兄さんに背を向けて歩き出す。
足早に片道数秒を往復分。
私は荷物を抱えて兄さんの下へ戻った。

「ほら兄さん、これを見て下さい」

子宮──引きずり出して踏み潰してやった幼虫を産む器官──と共に、特に念入りに壊したそれ。
もはや残骸に近いモノをゆっくりと投げ渡す。
緩やかな放物線を描いたそれをしかし兄さんは受け取らず、足元に落ちた。
重さの分だけ鈍く、反面体液のぬめりで半端な音が響く。
ころころと転がったそれを、兄さんは呆けたような目で見ていた。
しまった、と思う。
幾ら優しい兄さんでも、あんな汚らしい物体など触りたがるはずがないのに。

「あ」

でも思惑だけは上手く行ったらしい。
兄さんの瞳に変化が起きたからだ。
将来に関してはともかく、今この場では兄さんの慈悲深さをどうこうすることは出来ない。
それも兄さんの魅力の一つなのだし。
なら、『蟲』の死にさえ悲しむ兄さんをどうするか。
悲しみを取り除けないなら、事前の策として出来るだけ早く悲しみを終わらせればいいのだ。
『蟲』は死んだのだと。生き返らない、もう戻らないのだと。
どうにも出来ない程に終わっているのだと理解してもらうことで、無駄に悲しみを引き摺るのを止めてもらう。

「ああ、あああ、ああああああ」

それが兄さんのためで、兄さんを想う私のためだ。
矛盾だが、その原因であると同時に役にも立った『蟲』のソレに感謝してもいい。

「ああああああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーーっっ!!」

少しでも早く終えるため、濃縮された分だけの悲しみに叫びを上げる兄さん。
その見詰める先。
突き刺され、抉られ、輪郭はそのままに原型だけを削り落とされた『蟲』の頭部。
顔面を破壊するうちに潰れ、血塗れた頭髪の一房を中の液体に浸している眼球だった物体。
かつて兄さんの『彼女』と戯言を言っていた雌のそれと、私は不思議に目が合った気がして笑いかけた。

分不相応にも兄さんという光に惹かれた『蛾』如きの死で泣いてもらえて良かったですね、と。

756:変名おじさん ◆lnx8.6adM2
07/06/13 03:08:48 oTHJ5H6B
投下終了。
書きながら推敲はしましたが、流石に所々おかしいやもしれません。
最後の辺りはもう少ししっかり書くべきでしたか。

ちなみに。
この後、
キモウトに怯えて逃げ出す兄を包丁逆手に追いかける鬼ごっこへ以降する(部分だけの)ロングverがあるのですが。
そこも書いた方がいいですかね? 時間と気分次第ですが。

では失礼します。

757:名無しさん@ピンキー
07/06/13 06:40:32 DVLWD/be
>>756
GJ!
狂気が画面から溢れ出てきてるぜ、そして何よりキモくて可愛い
ってかこんな妹クレorz

むしろお願いだから書いてください。

758:名無しさん@ピンキー
07/06/13 10:40:54 AE2FwZJm
>>756
>包丁逆手に追いかける
殺る気マンマンじゃないっスかw 自分も期待して待ってます!

759:名無しさん@ピンキー
07/06/13 11:12:52 ql+/VUlN
>>746余計なお世話かもしれんが無理してエロ書かなくても…無理してなきゃいいが向いてない気がする

760:名無しさん@ピンキー
07/06/13 11:33:02 1ZGXsBdu
>>756
GJと言いたいところだが、解体とかけっこうグロいので出来れば注意書をしてほしかった。

761:名無しさん@ピンキー
07/06/13 12:09:59 DVLWD/be
>>756
GJ!
狂気が画面から溢れ出てきてるぜ、そして何よりキモくて可愛い
ってかこんな妹クレorz

むしろお願いだから書いてください。

762:名無しさん@ピンキー
07/06/13 12:10:53 DVLWD/be
ぬぁ、二重・・・スマンorz

763:名無しさん@ピンキー
07/06/13 15:03:33 ytIuGwFO
>>746
GJ!
ロリハァハァ
抜いた

764:名無しさん@ピンキー
07/06/13 16:04:49 FOKJ7Z1E
頭脳明晰じゃね?>>707
まぁおもしろいからな、こういう重箱つつきも言いたくなるんだよな

765:無形 ◆UHh3YBA8aM
07/06/13 16:11:51 J7wu4ZRG
>>746
GJ
いつも楽しみに読ませて頂いています。
これからも頑張って下さい。

>>756
引き出しの多さと筆の早さには頭が下がります。
凄すぎです。
GJ

なんだか今日は投下ラッシュのようですね。
枯れ木も山のにぎわい。
籠の終わりを投下します。

766:籠の中 ◆UHh3YBA8aM
07/06/13 16:14:50 J7wu4ZRG
――――――――――――――――――

「お前はお兄ちゃんなんだから、妹のことを護ってあげなきゃいけないんだぞ」
父は、嘗てそう云った。
記憶がぼやける程に古い過去。
その過去の中にある一組の兄妹。
いつも僕の後をついて廻ったちいさな妹の姿に。
父に云われるまでもなく、この娘は自分が護るのだと己に云い聞かせていた。
いつも一緒。
ずっと一緒。
何があっても仲睦まじく。
何が起きても共に在った。

何度かの季節が巡って。
僕にはもう一人の妹が出来る。
忘れられた人形のような、寂しげな少女。
親族だという、小柄な女の子。
「あの娘の兄になってやってくれ」
叔父は子供の僕に、そう云って頭を下げた。
寂しさを埋めてあげられなかった自分に代わって、聖理を救ってあげてほしいと。
僕は頷く。
家族が増えるのって、とても素晴らしいことだから。

家族。
そう。
僕は家族が大切だった。
家族として、二人を愛したのだ。
それ以上でも、それ以下でもなく。
それ以外でもなく―

「いらない、いらない!さとりちゃんなんていらない!!!もう消えてよ!!!私達の前から
いなくなってよ!!!!!!」

声がする。
愛しい、妹の声。

「にいさんは私が幸せにするの!!コトリなんかじゃにいさんを幸せに出来ない!!不幸にするだけ
でしょう!?そんなの許せない!そんなの認めない!!!にいさんはっ!私を幸せにしてくれた
にいさんはっ!この私が幸せにするの!!!私だけが幸せに出来るの!!!!」

声がする。
大切な、妹の声。

「お兄ちゃんは私と結婚したの!指輪を交換したの!!!ずっと一緒にいるって云ったの!!!
だから一緒にいる!!これまでも、これからも!!私達兄妹はずっとそうしてきたの!!!!!!
さとりちゃんの入る場所なんてもとからないの!!出て往って!!!邪魔なさとりちゃんは出て往って
よ!!!私達の間に入ってこないでよォォオ!!!」

何でそんな声をあげるんだ。
お前はいつだって穏やかに笑っていただろう?

「結婚!?どうせ優しいにいさんを罠に嵌めただけでしょう?貴女、昔からそうだったものね。
他人に付け入って、自分は良い子の振りをする!!にいさん、指輪を迷惑がってたのよ?だけど
外したがらなかった!それってつまり、貴女がにいさんを嵌めた証拠でしょう!?」

どうしてそんな声をだすんだ
お前の喉は、そんなことの為に使うものじゃないだろう?

767:籠の中 ◆UHh3YBA8aM
07/06/13 16:16:39 J7wu4ZRG

「なにが“にいさん”よ!!偽者のくせに!赤の他人のくせに!!お兄ちゃんのことを気安く
“にいさん”なんて呼ばないでッッッ!!!!」

違う。
聖理は僕の妹だ。

「にいさんは私のにいさんだもの。にいさんと呼ぶのは当然でしょう?それとも、こう呼んだほうが
良い?“マコト”さんって。それも良いかもね!にいさんはもう唯のにいさんじゃないの!
私の旦那様になるのよ!!!」

違う。
僕は、兄でありたいんだ。

「認めない!そんなの認めない!!お兄ちゃんは、さとりちゃんの旦那様なんかじゃない!!
私のお婿さんだもの!」

ああ―
・・・・やっぱり・・・・。
理理も。
『そういう』目で僕を見ていたのか。

「コトリなんかに認められなくても良いの!貴女は私の人生には元から不要だもの!!!!!
必要なのは、にいさんだけ!他は何もいらない!!にいさんだけが居れば良いの!!!!!!!
見たでしょう、コトリ!私とにいさんが愛し合ってる姿を!」

すれ違いの愛でも―

「認めないって云ったでしょう!?あんなのは、性質の悪い幻覚に決まってるもの!!!!
お兄ちゃんは私だけを愛してるの!お情けで偽妹になったさとりちゃんなんかとは違う!!
血を分けた実の妹の私だけがお兄ちゃんとひとつになる資格があるんだよ!!!あんな出来の悪い
幻覚なんかじゃなく!肌で!!心で!!!お兄ちゃんと繋がった私だけがお嫁さんになれるの!!!」

形の違う愛でも―

「繋がった?寝言は寝て云って!にいさんがコトリなんかと“繋がる”訳が無いっ!!!!」

方向違いの愛でも―

「お兄ちゃんの“初めて”は私だよ?交換したのは指輪だけじゃない。お互いの“初めて”も、
これからの未来も!全部全部全部全部!!私達は交換したの!!共有するの!!!」

それでも僕は―

「そんな嘘はこの私が許さない!!コトリ、貴女、不愉快なの!その存在自体が!どこまでも
不快なのよ!もういいわ!消してあげる!不愉快な嘘と一緒に消してあげる!!!!!!!!」

妹達を―

「消えるのはさとりちゃんのほうだよ!私のお兄ちゃんに纏わり付く害虫の癖に妹面して!
あまつさえ、こんな気色悪い幻覚まで見せて!!許せない!もう死んで!!!!!!!」

―誰よりも愛しているんだ。

瞳を開ける。
どうやら僕は倒れているようだ。
頬をカーペットに押し付けて、糸の切れた人形のように臥している。
虚ろな身体を起こそうとし、失敗した。

768:籠の中 ◆UHh3YBA8aM
07/06/13 16:19:17 J7wu4ZRG
身体が重い。
そして、酷く痛む。
目を転じると、最も愛した二人の姿があった。
鋏を持った理理を聖理が掴み。
ナイフを持った従妹を実妹が掴む。
両者の瞳には揺らぐ暗い炎が宿っていた。
穏やかで優しい笑顔も。
優美で活力に富んだ微笑も。
柔らかさも。
暖かさも。
思いやりも無い双眸。
目の前の相手をどこまでも憎み。
消去することだけを望んだ相好。
愛憎の念。
二人はそれが強すぎる。
こんなに強く誰かを愛し。
こんなに強く誰かを憎む。
どうしてその感情に気づいてやれなかったのだろう。
そうすれば。
そうすればこんなことにはならなかっただろうに。

僕は―莫迦だ。

とうの昔に兄貴失格だったんだ。
二人の『本当』を見てやれなかった。
大好きと僕に云う妹を。
寂しいと僕に云う従妹を。
満たしてやることが出来なかった。
これは―
この凄惨な光景は。
愚かな兄によって起こったことなのだ。
救ってやらなければ。
妹達には、まだ未来があるのだから。

(身体が重い・・・)
精神的なものか。
それとも“薬”の影響か。
喉の奥に血の匂いと味がする。内臓を傷めているのだろうか。
(動け・・・)
少しで良い。
(動け・・・)
二人の所まで。

「死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!
死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!
死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!
死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!
死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!」

「消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!
消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!
消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!
消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!
消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!
消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!消えろ!」

駄目だよ。
お前達二人は、家族じゃないか。
仲良くしなきゃいけないんだ。

769:籠の中 ◆UHh3YBA8aM
07/06/13 16:21:34 J7wu4ZRG

掴みかかり。
互いを殺そうとした妹達は。
やがて兇器を振りかぶる。
(駄目だ・・・・っ)
瞬時に覚醒する。
僕にはわかった。
あれは両者にとって致命傷になると。
(動けぇぇ!!!)
腹に力を入れる。
今動かなくて!いつ動く!!
持てる力で地面を蹴り飛ばす。
今度は喉ではなく、口から血の味がする。吐血したのだろうか。

「「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!」」

同調した憎しみ。
それは己が身体を切り裂く諸刃の剣。
刺して。
死んで。
殺して。
なにが残ると云う!

「やめろぉオオおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

僕は叫ぶ。
体中の力を使って。

―刹那。

激痛。
腹と背中から激痛が走った。

「「―え」」

二人は再び同調する。
(痛い・・・)
ぼやけた頭では自分の調子がよくわからない。
「お・・・・お兄ちゃん・・・・」
カタカタと震える妹。
「なんで・・・にいさん・・・・」
ぶるぶると震える妹。
「よかった・・・・」
どっちにも・・・・怪我は無いみたいだ。
僕はしりもちをつく。
ごぼり、と口から嫌な音がして、僕の体から何かが毀れた。
「い、いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
それはどちらの声だったろうか。
聞き分けることが出来なかった。
慟哭。
二人の妹にあるのは、それだけ。
「そんな顔するな」
そう云ったつもりだけど。
「ひゅう・・・・ひゅう・・・」
耳に届いた己の声はそれだけだった。
「・・っ!!!・・・・!!!!!」
「・・・・!!・・・・・・!」

770:籠の中 ◆UHh3YBA8aM
07/06/13 16:24:04 J7wu4ZRG
二人が何かを叫ぶ。
(もう少し・・・大きな声で云ってくれないと、聞こえないよ・・・・)
身体中が痛い。
「どうしてぇ!!!どうして、お兄ちゃん!!!!!」
よかった、今度は聞こえる。
「にいさん、しっかりして、にいさぁん!!!!」
だから、そんな顔するなよ。
二人が僕の体に縋りつく。
どくどく。
どくどく。
僕の身体から流れた命が、綺麗なカーペットを汚して往く。
「こ、の・・・・」
拳骨をつくり、
「ばか・・・・ど、もが・・・・」
二人の頭を叩こうとしたけど、届かなかった。
腕を上げるのって、結構大変なんだな。
「か、ぞく・・・・なんだか、ら・・・・な、なかよ・・・・しなきゃ・・・・駄目、だ・・・ろ」
ごぼごぼと雑音が煩い。
「お兄ちゃん!!お兄ちゃん!!!!し、しっかりして!!!!
「にいさん!!にいさん!!!ああ・・・わ、私・・・・なんてこと・・・・」
(まずいなあ・・・・)
視界がぼやけて来た。
朝は近づいてるはずなのに、さっきより暗くなったように思える。
「ごめんなさい!!!ごめんなさい、お兄ちゃん!!!!!」
「にいさん・・・にいさん・・・・ゆるして・・・・ぁぁぁ・・・・」
手を伸ばす。
今度は、届かせないと。
赤い右手が妹の腕を掴み。
紅い左手が妹の腕を握る。
「な、かよ・・・・く、し、ろ」
そうしたら。
「ぜんぶ・・・・ゆるし、てやる・・・・」
元々、悪いのは僕なのだから。
「するから!なかよくするからっ・・・だから・・・・」
「にいさん!!目を開けてぇぇぇぇ!!!!」
あれ・・・?
(俺、いつ目を瞑ったんだ?)
暗いのはそのせいだったのか。
「ごぼっ・・・・ひゅっ・・・ひゅぅ・・・ひゅ・・・」
駄目だ。声が出ないや。
「泣くなよ」って。
「笑えよ」って。
そう云ってやるつもりなのに。
かけるべき言葉がかけられないなんて。
本当に駄目な兄貴だな、僕は・・・・。

『もしも神様がいるならば、ひとつだけ願いを聞いて欲しい。
僕はこの先どれほど不幸になっても良いから、その分、この娘に幸せを与えてください』

前に、そう願ったことがある。
妹達が泣いているんだから。
不幸になって欲しくないから。
もう一度。
もう一度だけ、お願いします。

僕の未来と引き換えてでも。
どうか二人の妹が―仲良く幸せになれますように。

771:籠の中 ◆UHh3YBA8aM
07/06/13 16:26:45 J7wu4ZRG

お兄ちゃんと。
にいさんと。
笑顔でそう呼んでいた、最愛の妹達が幸せになれますように。

それだけが僕の願い。
それだけが僕の希望。

命よりも大切な―ささやかな夢。

妹達の気持ちに気づいてあげることの出来なかった、愚か者の願い。

笑顔。

僕が見たかったのは―それだけだったんだ。

神様。

どうか二人を、

幸せにしてあげてください。

――――――――――――――――――

~epilogue~

――――――――――――――――――

海の見える大きな公園を、柔らかな風が吹きぬける。
遊歩道の柵に手を乗せた女性が、空を見上げている。

昔、この場所で仲の良い兄妹がアクセサリーを買った。
銀色に光る、ペアのリングを。

「お兄ちゃん・・・」
女性はそれを思い出し、左手を撫でる。
そこに、

「背中ががら空きね。突き落としてあげようかしら」

背後から響くメゾソプラノ。
天使。
そう冠してもいいような、驚くほどの美声。
「やってみたら。落ちるのは、貴女だと思うけど」
云って、女性は声の主に振り返る。
華奢で小柄な肢体と、柔らかなセミロングの髪の毛。
やや垂れ目がちで、穏やかな表情。
吐息するほどの佳人。
それほどの容貌だった。
見た目は20台前半。けれど実年齢はもう少し上である。
「いつまでたっても、嫌な女ね」
「それはお互い様でしょう」
声の主を女性は見つめる。
やってきた人物は、女。
小さな身体に不似合いなバストを持った、凄まじいまでの美女である。
大きなツリ目は活力に富み、その容貌は気品があった。
息を呑むほどの麗人。
外見は20台前半。けれどやはり、実年齢はもっと上である。

772:籠の中 ◆UHh3YBA8aM
07/06/13 16:28:56 J7wu4ZRG
「神理(しんり)はどうしたの?」
垂れ目の女性が問う。
「天理(てんり)と一緒。まだ向こうに居るわ」
ツリ目の女性は自分の背後を顎で示す。
垂れ目の女性が肩越しに覗こうとすると、
「えいっ!」
「おっと!」
ツリ目の女性の突き出した双掌を垂れ目の女性がかわした。
「・・・・・さとりさん、今、私のこと、本気で突き落とそうとしたでしょう?」
「当たり前でしょう?私がコトリに手心を加える理由があると思って?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「「ふんっ」」
二人は同時にそっぽを向く。
二人の女性―月ヶ瀬理理と月ヶ瀬聖理は、結局仲が悪いままである。
憎しみも殺意も変わらずに持っている。
多分、前よりも重く。
けれど、二人を取り巻く環境は大きく変わった。
そのうちの一つが、子供の存在。
月ヶ瀬神理と月ヶ瀬天理と云う、二人の少女。
父は同じ人。
二人を心から愛してくれた、『兄』である。
理理も聖理も、初めて交わったその日に、新しい命を授かった。
それが神理と天理。
神理は理理の娘で、天理は聖理の娘である。
異母姉妹は“今のところ”仲が良い。
姉妹とも誰かに似て、『好きなものにとことん執着する』と云う素質をすでに見せている。
「まだしてるのね、その指輪」
聖理は理理の左手を見る。
「当たり前でしょう。一生外さないって、云ったもの」
「ふぅん・・・」
聖理はつまらなさそうに目をそらした。

「ママ~!」
「かあさん」

そこに二人の少女が駆けて来る。
愛くるしい、美少女。
垂れ目の女の子と、ツリ目の女の子が。

773:籠の中 ◆UHh3YBA8aM
07/06/13 16:31:08 J7wu4ZRG
「ふたりとも、走ると危ないわよ」
母の心配を他所に。
「あのね、聞いて聞いて!私と天理ちゃん、同じ人をすきになったの!」
「“なった”じゃなくて、私は前から好き。きっと運命だわ。ねえさんには悪いけど、あの人は
私のものになる。・・・ううん。私のものにするの」
「違うよ~。神理のものだもん!神理のこと、愛してるって云ってくれたもん!!!」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
理理と聖理は顔を見合わせる。
(まったく、誰に似たのかしら)
心でそう呟いて。
「で、誰を好きになったの?クラスメイトの男の子かなにか?」
「ううん」
「違う」
二人は同時に首を振った。
「じゃあ、誰?」
母がそう問う。
二人は顔を見合わせてから、元気良く振り返る。



そこには男性が一人。
背の高い、優しい瞳をした。
彼は微笑む。
大切な家族に。








大地は生命の揺り籠。

幸せは家族と云う籠の中で育まれ。

新たな命は無限に続いて往く。

たとえそれがどれほど歪であろうとも。

永遠に歩いて往こう。



この広い―籠の中を。

                   (了)

774:無形 ◆UHh3YBA8aM
07/06/13 16:33:03 J7wu4ZRG
以上で完結となります。テキスト総量145KB。

ここまで読んで下さった総てにのかたに、厚く御礼申し上げます。

775:名無しさん@ピンキー
07/06/13 16:40:14 //BxRzf7
>>774
リアルタイムgj
ハッピーエンドで良かった。

776:名無しさん@ピンキー
07/06/13 16:51:15 xNQohO03
まずは完結お疲れさまです 楽しく読ませてもらいました

妹と従姉妹というWキモウトの対照的描写もすばらしく
背筋をぞくぞくさせて次を待ち望んでました。
ただ、聖理のエロシーンがなかったのだけが心残りw

777:名無しさん@ピンキー
07/06/13 17:21:26 d1D6/ldt
>>774
完結おめ&お疲れ
ハッピーエンドだというのに綺麗にまとまっていて…
この系列のスレの中でも上位クラスの良作だった。


次も頼むぜ?

778:名無しさん@ピンキー
07/06/13 17:26:44 04iyQtYX
>>774
GJ
真理・・・お前は漢だったぜ・・・

779:名無しさん@ピンキー
07/06/13 17:44:42 OfSE7ESg
乙とGJ

780:名無しさん@ピンキー
07/06/13 17:49:58 wZRum2pp
>>774
おおお乙!

781:名無しさん@ピンキー
07/06/13 17:58:31 fhxvbuq5
誰もが見ずにはいられない蝶から
誰も見向きもしない芋虫へと
真理は今、完全変態を遂げた!

782:名無しさん@ピンキー
07/06/13 18:25:36 wFoaGhpG
兄さんは五体満足で健在?
今は各人どんな生活形態なんだろうか?
野暮でなければ教えてもらいたい。

783:名無しさん@ピンキー
07/06/13 18:35:58 iYghwLQ3
真理は、従妹と実の妹を同時に孕ませた鬼畜として、
ご近所にその名を永遠にとどめたのであろう
だがそこに痺れる!

784:名無しさん@ピンキー
07/06/13 18:40:52 oTHJ5H6B
>>774の無形氏。

良かった。本当に良かった。
ハッピーエンドばんざぁぁあああいっ!
完結乙です! 神GJです!
145KBなんて、まさに圧巻の容量。凄すぎです。

真理君・・・貴方は、漢でした。
敬礼!

785:名無しさん@ピンキー
07/06/13 19:04:29 YKUHAPLR
背中と腹部をモロにブッ刺されて生還
タフ過ぎだろ…常識的に考えてw

ハッピー(?)エンドでよかった

786:名無しさん@ピンキー
07/06/13 19:05:22 WmDQ20OD
>>774
お疲れ様でした

これは嫁と娘を交えたパパの取り合いに発展しそうな予感

787:名無しさん@ピンキー
07/06/13 19:41:15 e/aE7mcV
そういや投下第一號だっけ。これ?
素晴らしいキモウトありがとうございました。
次回があるなら楽しみにしてます。無形氏本当におつかれさま。

788:名無しさん@ピンキー
07/06/13 19:50:31 vACrb9Dy
GJ
おつかれさまです、大変楽しませてもらいました
ジワジワくる心理描写や、魅力的な登場キャラ(を表現する)腕前には感嘆しきりでした

ストーリー展開や話上の小道具(体液料理、監禁、刃傷等)は
先人の築いたフォーマットの枠から出なかったのが唯一残念でした
生意気いってごめんなさい

ヤンデレスレの続きも心待ちにしてます

789:名無しさん@ピンキー
07/06/13 20:19:18 bgTt/XfC
>>774
無形氏にありったけの乙を!!!!
嫁と娘のパパ取り合いにまで発展させるなんて真理はどれだけ罪深い兄なんだぁっぁぁぁ

もう最高にGJ!!素晴らしいキモウトたちでした!!次回作も超超期待してます!!

790:名無しさん@ピンキー
07/06/13 20:35:26 NMfBFjlw
>>774
キモウト同士の対決モエス
そして例え安易だろうが陳腐と言われようが全員幸せそうで良かった 本当にそう思えた


ただ将来的な修羅場は物凄いことになりそーだなーとw

791:名無しさん@ピンキー
07/06/13 21:25:03 SKgGHgdo
絶対に子殺し親殺しに発展するよな。


792:名無しさん@ピンキー
07/06/13 22:34:45 2Z89ZFP3
ああ、これで日頃の楽しみが一つ減ってしまった・・・。

793:名無しさん@ピンキー
07/06/13 22:47:57 LmXFDhqx
GJとしか言えない。

そして4人が血で血を洗う展開に期待。歴史は繰り返すwww

794:名無しさん@ピンキー
07/06/13 23:04:09 fQjsAOCL
真理の優しさに全妹が泣いた

795:名無しさん@ピンキー
07/06/13 23:12:39 xNQohO03
もしこの5人が一同揃って修羅場演じるなら
名前で区別つかなくなるから、無形さんにはそこんところ
馬鹿な読者のため工夫していただくよう一つよろしくw

籠の中でさえ、真理という中性的な名前の兄ちゃんとか
理理ってなんて読むんだっけ?とひっかかること多数なんで。

796:名無しさん@ピンキー
07/06/13 23:29:07 ytIuGwFO
>>774
使い古された陳腐な言葉ではあるが、だからこそ最大の敬意を篭めて……
GJ!!!!!!!!!!!!



しっかし、真理くんはほんとに不幸だなwww
実妹、従妹、実娘×2に愛されて、とてつもなく不幸だwwwww
羨ましいぜこんちくしょう!!

797:名無しさん@ピンキー
07/06/14 00:28:39 5eesxDi0
>>774
お疲れ様でした。そして炸薬最大でGJ!!!!!!
仲良く親子丼か、はたまた親子断絶・四つ巴かw

798:名無しさん@ピンキー
07/06/14 00:43:22 Y0q/IEgP
>>774の無形さん
素晴らしい作品をありがとう!!
妹二人と結ばれるという最高の終わり方に多幸感が止まらない…
キモウトの醍醐味を堪能させて貰いました。


799:名無しさん@ピンキー
07/06/14 00:48:16 3H3j/tMC
無形さんお疲れさま!!!
とりあえずハッピーエンド(また修羅場になりそうだがw)でよかった(ノД`)";

にして真理が刺された後救急車読んだのは当たり前として、事がことなだけに警察沙汰になるのは必然。理理と聖理はどう説明したんだろう、ちゃんと説明しないと真理がとんでもない変態扱いされそうなんだがwww
無事に二人の前に出てきたからそこらへん問題ないと思うが

800:完結できない人
07/06/14 00:53:19 4dYybb9A
空気を読まずに神作品の後に投下するぜ!

構想3分で、作成60分のある意味馬鹿にしてるような作品だけど
楽しんでもらえたら幸いです

801:完結できない人
07/06/14 00:54:45 4dYybb9A
○月×日

 今日は、僕の誕生日だ。そして同時に、僕が両足を失った日から、丁度三年たった日でもある。
 今、僕の心は未来に対する不安と恐怖で一杯だ。その原因は、今日、帰ってくる妹にある。
そう、三年前のあの日。僕の両足を奪い、そして、厚生施設へと送られた1歳年下の妹が、今日、帰ってくる。


 思い出すのも辛いことだけれど、この不安から逃げたいからか、どうも今日の僕はペンが走る。
 自然と書き出すのは、3年前、僕を襲った不幸の事になってしまうのも、そのせいか。

 妹は、以前からどこか、『おかしかった』
傍から見る分には、人当たりがよく、誰とでもすぐに友人関係を簡単に作ることができ、勉強も運動も人並み以上に出来る
そんな文句のつけようのない程に、完璧に近い女の子だった。
けれども、僕だけが気づいていただろう、時折見せるその鋭い眼光は、その被った『いい子』の仮面の下に、何か暗くて、恐ろしい
感情を秘めている事を示していた。

 僕は、妹のそのときの目が嫌いだった。
獲物を狙う猛禽類のような、その瞳。それが向けられていたのは、いつも僕だったからだ。
だからと言って、僕は妹を拒絶することは出来なかった。普段は、優しい、よく気の利く素晴らしい妹だからだ。

 だから僕は、そんな妹に対する、あらゆる負の感情を押さえ込んで、『良い兄』として、接してきた。


 きっと、それが間違いだった。でも、それ以外の道が正しかったのかも、今となっては判らない。


 
 それが起きたのは、3年前―僕の15歳の誕生日。
 部屋で本を読んでいた僕の部屋に、突如押しかけてきた妹は、混乱する僕の口元をいきなりハンカチで塞いだ。
後で詳しく聞く話によれば、そのハンカチには即効性の睡眠誘導薬が、液体として染み込まされていたらしい。
結果、一息吸っただけで僕は直ぐに意識を失った。

 その後、僕の身に何が起こったのか、僕は知らない。
気づけば、病院のベットの上だった。既にその時僕は、両足を失っていた。

802:完結できない人
07/06/14 00:55:33 4dYybb9A
○月△日

 妹が帰ってきてから、一週間が経つ。

 最初はどう接するか思いあぐねていた両親も、幾分か慣れたようだ。
・・・・・・僕だけが、妹に対してどう接しようか、未だにわからない状態でいる。

 そういえば、こっちに帰ってきてから妹は株を始めたらしい。
なんでも、更正施設で時間を見つけて勉強していたようだ。
いつかの夕飯に、両親に妹が、資金を欲しいと願って、決して少なくはないお金をもらっていた。
そんな風にぽいぽい出せるのも、うちがある程度裕福な方だからか。
それともまだその時、妹とどう触れ合えばいいのか悩んでいた両親の、何かとっかかりを作ろうと言う意識からだったかもしれない。

 聞いた話によれば、株取引を妹は成功させているらしい。
結構な額も稼ぎ出せそうであるらしく、近いうちに、迷惑をかけたお詫びを、両親に渡せると言っていた。




803:完結できない人
07/06/14 00:56:19 4dYybb9A
□月#日

 今日で、妹が帰ってきてから既に半年になる。
僕は、未だにこの環境に慣れていない。

 帰ってからの妹は、以前にも増して『いい子』だ。
以前僕に対して犯した罪を(僕は覚えていないが)、心の底から悔いてるらしく、過剰ともいえる程に僕に尽くそうとする。
お風呂に入ることや、着替えること、はてはご不浄にさえついてこようとする。

 耐え切れなくなった僕は、ついこの前、妹に対して声を張り上げて怒鳴ってしまった。
正直、何を言ったか覚えていない。
その頃・・・・・・いや、ずっと以前から僕を苛んで来た不安や恐怖といった、そういう感情が爆発して頭に血が上っていたからだ。

 だが、その後の妹の暗い表情を見ると、どうもかなり僕は酷い事を言ったようだ。


 
 妹は、間違いなく変わったと思う。
 変わるべきは、僕なのかもしれない。



804:完結できない人
07/06/14 00:57:19 4dYybb9A
%月*日

 今度、引っ越すことになった。僕と妹だけが、である。

 知らぬ間に、妹はかなり荒稼ぎしていたらしい。
 大学に上がった僕に、その近くに家を一軒プレゼントする事が出来る程に。

 
 僕がそこに移動するにあたって、妹も一緒に来る理由は、この両足だ。
流石に大の大人とはいえ、車椅子でしか移動することの出来ない人間を一人、まったく新しい場所に送り出すわけにはいかない。
そう言った事もあって、両親はこの、実家から遠く離れた地の大学を受けることを、ずっと反対していた。
でも、僕はどうしてもこの大学を受けていた。理由はそう、様々だ。

 しかし、いくら息子の頼みとは言え、聞けることと聞けないことがある。あちらの大学に通うことは、両親にとっては聞けないことだった。
(両親は会社を経営しており、ここから引っ越すことはできなかった)

 そんな時に、助け舟を出してくれたのは妹だった。

私がお兄ちゃんについていく。
家だって、私がお兄ちゃんのために建てるわ。 お金? 大丈夫、私、これだけあるから。
だからお父さん、お母さん。お願い、お兄ちゃんの望むとおりにしてあげて。

 僕と妹による説得は、何時間にも及んだ。
そして、結局要求を呑んだのは、僕の両親だった。

 僕はその日。久しぶりに妹に感謝した。



805:完結できない人
07/06/14 00:58:12 4dYybb9A
▽月+日

 最近、妹の監督が激しい気がする。

 確かに、僕の体調を考えて、余り無理な活動は控えるようにと言う約束だった。
でも、門限を5分遅れただけで、あんなに怒るなんて、少しおかしくないだろうか。

 そういえば、最近近所の人と余り会わない。
 たまに会って挨拶しても、向こうから視線をそらされてしまう。

何か、悪いことをしたのかな。





806:完結できない人
07/06/14 00:59:11 4dYybb9A
▽月<日

 今日、大学のサークルで飲み会があった。
 生憎・・・・・・いや、助かったことに僕は未成年でお酒が飲めなかったので、周りの先輩達のようにみっともない姿を晒すことはなかった。

 帰りに、サークル仲間の女性と一緒に帰っていたら、妹に会った。
 それからずっと妹は、不機嫌だったようだ。なぜだろう?



○月□日

 もうすぐ、誕生日だ。
 最近酷く妹は機嫌がいい。鼻歌を歌っているところなんて、初めて聞いた。曲名をたずねてみると、恥ずかしそうに、秘密、と返してきた。
 
そういえば、この家の下から最近風の音を聞くようになった気がする。この前少し帰省した日あたりからだ。どこかに穴が開いたのかもしれない。
一応家主は妹だし、今度時間を見て相談してみよう。


807:完結できない人
07/06/14 01:00:29 4dYybb9A
○月×日


 妹は全く変わってなかった。いやきっと、前よりも悪化した。

 僕は今、机にかじりついてこの日記を書いている。助けを何度も呼んだが、誰も来ない。
携帯電話は今朝無残にも壊された状況で発見したし、家の電話は、扉をはさんだ向こう側・・・・・・取りに行くには、妹を押しのけなければならない。

 そう、今僕の部屋の扉の向こうには、妹がいる。兄さん、開けて、と扉を叩きながら僕を呼ぶ。
これを書いている内にも、だんだんと妹の声には怒気が含まれてきている。硬く締め切った扉を叩く音も、少しづつ、大きく激しくなってきている。
 
 今思えば、予兆は確かにあった。気づかなかった僕が馬鹿なだけだ。

 なぜ、あの日僕と一緒にかえったサークルの仲間が、翌日死んでいたのか
 なぜ、通院先の僕を担当する看護婦さんが、逃げるようにこの町を去っていったのか
 なぜ、近所の人が誰もこの家に近づきたがらないのか
 なぜ、妹は僕がこの大学を受けるにあたって、両親の説得を手伝ったのか
 なぜ、妹はこんな家を用意したのか
 なぜ、妹は株を始めたのか
 なぜ、妹は僕の両足を奪ったのか



 扉を叩く音に、だんだんと破壊音が混じり始めた
 きっと、もう、持たないだろう


 後はもう、全てを天に、任せるだけ・・・・・・




 どごん、と
大きな破裂音と共に、木製の扉が粉々に砕け散る。
原型すら留めなくなったその破片の傍らには、愉しそうに笑う、妖しさを伴った美しい容姿を持つ女性が長い髪を揺らして立っている。

「喜んで、兄さん。準備は全て整ったわ。これで、私と兄さんはずっと、二人だけで、永遠に、幸せに暮らしていける」

 女性の両手には、頑丈そうな椅子が握られている。その4つ脚の先には、今さっき破壊した扉の欠片がへばりついていた。

「ふふ、嬉しすぎて声も上げれないのね。そんなに喜んでくれるなんて、嬉しい。さぁ、兄さん―」

 女性は傍らに、その椅子を投げ捨てた、かわりに持ち出したのは、小さな小瓶。その中には、毒々しい色の錠剤が詰め込まれている。

「一緒に、狂いましょう?」





その日青年は、長い苦しみの果てに正常な思考を失った。


808:完結できない人
07/06/14 01:02:19 4dYybb9A
「正人。何をしているの」

 まだ、小学生に上がった頃か。あどけなさの残る少年は、自分の名前を呼ぶ大好きな母親の声に、本を読んでるのー、と
いまだ声変わりしてない男の子特有の、可愛らしい声で答えた。


「本・・・・・・あら、それは」

 正人と呼ばれた少年の手に握られていたのは、長い年月によって薄汚くなった、革表紙の日記帳。
女性―正人の母親は、それを正人から受け取って、ぱらぱらと眺め、そして、破り捨てた。


「おかーさん。それ、いらないの?」

「ええ、だって、それには嘘しか書いてないもの」

「嘘?」

「ええ、だから、忘れるのよ、正人」

「うん。おかーさんの言うとおりにする」

「いい子ね」


 子が真実を知るのは、いつの日か。
母のお腹には、既に新しい命が宿っている。

 正人に妹が出来るのも、そう、遠くない日かもしれない。


運命は、連鎖する―

809:完結できない人
07/06/14 01:04:04 4dYybb9A

以上、完結です
久々に終わらせた気がする。モチベーションがあるうちに一気に書ききったので、実は殆ど推敲なんかもしてなかったりします。

読みづらいところもあると思いますが、ご容赦を


キモさが伝わっていればいいのですが、何分特殊な形態での表現ですので・・・

810:名無しさん@ピンキー
07/06/14 01:09:02 pFgAnczo
リアルタイムktkr
GJですた

811:名無しさん@ピンキー
07/06/14 01:16:10 FGxJDNlp

1時間で書いたクオリティとは思えんなwwww
厚生施設は更正施設のことかしら。

812:名無しさん@ピンキー
07/06/14 01:28:30 a8EEAirt
>>809
ごめん俺バカだから、なんで妹が足を切ったのか、あとラストがよくわからん
かった。男どこ行ったの?日記はホントにウソなの?正人と腹の中の赤ん坊って
男と妹の子供?

813:名無しさん@ピンキー
07/06/14 01:31:02 FGxJDNlp
子どもたち…兄と妹の子ども
兄…幽閉されてる
足切断…兄を幽閉するため

と解釈したんだが。

814:名無しさん@ピンキー
07/06/14 01:38:36 W88HUPUW
妹側の描写が足りなすぎてちょっと伝わりにくいとこがあるかも。
でも兄貴の日記という視点は新鮮だった。GJ

815:名無しさん@ピンキー
07/06/14 01:42:31 Gg0p/qKI
GJ!!

>>812
>なんで妹が足を切ったのか
兄を一人で動き回れなくするため

>男どこ行ったの?
生きてるか死んでるかは解からんが、少なくとも子供を二人
つくるぐらいの時間は生きていたはず。

>日記はホントにウソなの?
妹(ラストでは正人の母)にとって、子供に知られては都合が悪いので破り捨てた。

>正人と腹の中の赤ん坊って男と妹の子供?
そうでなけりゃ
>運命は、連鎖する―
この一文の意味が無い


816:名無しさん@ピンキー
07/06/14 01:43:59 Gg0p/qKI
いかん、感想書いてないじゃないか。
日記パートは、クトゥルー神話を読んでる気分で怖かったw

817:名無しさん@ピンキー
07/06/14 01:46:36 1i3gWk4t
江戸川乱歩的な話だねぇ

818:名無しさん@ピンキー
07/06/14 03:09:31 4aHSdFQT
>>812
これからは本を沢山読んで読解力を身につけたほうがいい
・・・というかここは21禁なんだけどな;;

819:名無しさん@ピンキー
07/06/14 04:13:05 uWLTdBX5
ちょっと出遅れたが>>774
無形さま、神SS完結お疲れ様です。
そして最後まで二人の妹を微塵も否定せず自分を犠牲にしてまで
妹の幸せを願っていた真理に全俺が惚れた
今エロパロ板で人気投票があったら俺は間違いなく真理に100票は叩き込む

820:名無しさん@ピンキー
07/06/14 04:21:43 VoULOjsS
490KBか。
スレ消費早いなぁ。
次スレ立ててきます。

821:名無しさん@ピンキー
07/06/14 04:27:54 VoULOjsS
立ててきました。

キモ姉&キモウト小説を書こう!Part3

スレリンク(eroparo板)

どれくらいで次スレ立てるか決めといたほうがいいかもしれないですね

822:名無しさん@ピンキー
07/06/14 13:15:41 l/osHi76
投下が多いから消費早いなぁ。
>>821乙π

823:名無しさん@ピンキー
07/06/14 16:21:07 i282GqgV
>>812
床下から風の音が、というから、地下室に幽閉されてるんじゃね
殺すとは思えないから、たぶん生きたまま

824:完結できない人
07/06/14 23:59:52 4dYybb9A
 色々と感想有難うございます。

 えーと、直接描写されていない範囲の内容は、大体皆さんの想像通りであっています。
いや本当わかりにくくて申し訳ありません。情景描写を皆さんの想像に頼った私の失敗です。


 つきましては、余力と時間とほか色々あれば、もっと判りやすい物を頑張って送り出そうと思います。


 完結させれるかどうか、微妙ですが・・・

825:完結できない人
07/06/15 00:02:10 4dYybb9A
追記

>>811

 その通りです。誤字申し訳ない・・・

826:名無しさん@ピンキー
07/06/15 18:50:44 SUQSn4Pr
>>809
妹の歌っていた鼻歌がナンなのか気になる
coccoあたりかな

827:完結できない人
07/06/15 22:39:26 DA1eMPpx
>>826 

なんか兄を刺しちゃったりしてそうな某同人さんとこの曲
・・・・・・という、個人的なイメージ


病んでるっぽい曲だったらなんでも当てはめて構いません

828:名無しさん@ピンキー
07/06/17 18:00:22 XbgvMTBU
ん?

829:名無しさん@ピンキー
07/06/17 18:06:38 bUWxJsxw
なんか前スレあがってるんでage

830:名無しさん@ピンキー
07/06/17 18:10:22 bUWxJsxw
あれ?
俺次スレに投下したつもりだったんだが。

831:名無しさん@ピンキー
07/06/17 19:58:47 rxP7HD2D
それはそれは

832:名無しさん@ピンキー
07/06/19 20:59:17 YgDNZjdS
とりあえず埋めませんか?

833:名無しさん@ピンキー
07/06/19 21:02:39 AU8e5+Y/
断る

834:名無しさん@ピンキー
07/06/19 21:08:09 G8SflFdN


835:名無しさん@ピンキー
07/06/19 21:17:27 oOw02ilM
残り100近くも埋めで終わらせるとかw

836:名無しさん@ピンキー
07/06/19 21:30:43 oD2nmlsp
>>835
新参乙(´,_ゝ`)プッ

837:名無しさん@ピンキー
07/06/19 22:00:59 cHXx6Vjv
ここで通りすがりの俺が
一スレ500KB制限のことを優しく丁寧に教えてやるぜ!
余計なお世話の勢いでな!

というわけで埋め。

838:名無しさん@ピンキー
07/06/19 22:05:45 xUQYdiro
踏め

839:名無しさん@ピンキー
07/06/19 23:30:52 7Ai30+bS
ウメウメ

840:名無しさん@ピンキー
07/06/20 01:28:01 IsSrmnnI
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無
駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無     駄無   駄無    駄 無駄無 駄     無駄
駄無駄無             駄 無駄無駄 無駄 無 駄無 駄 無駄 無駄 無駄 無駄
無駄無駄             無 駄無駄無 駄無 駄 無駄 無 駄 無駄無 駄無 駄無
駄無駄無             駄     無  駄無 駄 無駄 無  駄無駄無    駄無駄
無駄無駄             無駄無駄 無 駄無 駄 無駄 無 駄 無駄無 駄無 駄無
駄無駄無             駄無駄無 駄 無駄 無 駄無 駄 無駄 無駄 無駄 無駄
無駄無駄             無     駄無   駄無    駄 無駄無 駄     無駄無
駄無駄無 \         / 駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無
無駄無駄 | \      / | 無駄無駄無駄無駄無駄 無駄無駄無 駄 無駄無駄無駄無駄
駄無駄無 (  \   /   ) 駄無駄無駄無駄無         駄無 駄 無駄無駄無駄無駄
無駄無駄 | \  \/  / | 無駄無駄無駄無駄無駄  無駄無駄無駄無駄無駄無駄   無駄
駄無駄無 \C ̄| | | ̄C/ 駄無駄無駄無駄無駄無  駄     無駄無駄無駄無駄   無駄
無駄無 ((\////||| | |||////))))無駄無駄無駄無駄  無駄無駄無駄無駄無駄無駄無   駄無
駄無駄無| | ̄ ̄\|/ ̄ ̄| / ̄ ̄ ̄ ̄\無駄無駄  無駄無駄無駄無 駄 無駄無駄   無駄
 ̄ ̄ ̄ ̄| |          |/ ̄ ̄ ̄ ̄//⌒⌒ーヽ無駄 無駄無駄無駄 無 駄無  駄  無駄
 ̄ ̄ ̄ ̄| |  <⌒⌒>  / ̄ ̄ ̄ ̄/        \無       駄無駄無駄無  駄無駄無駄
 ̄ ̄ ̄/ |    ⌒⌒  / ̄ ̄ ̄ ̄/           無駄無駄無駄無駄無駄無  駄駄  無駄
 ̄ ̄/   | \( ̄V ̄)/ ̄ ̄ ̄ ̄/            無駄無駄無駄無      駄無駄  無駄
 ̄/ ⌒ |   \_// ̄ ̄ ̄ ̄/  ノ           無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無

841:名無しさん@ピンキー
07/06/20 01:33:08 xBqw4FsI
「え?う、うそでしょ?お兄ちゃん!?」
妹が俺にすがりつく
「嘘じゃない、お前はそろそろ俺から離れるべきだ」
ブラコンのお前だ、どれほど酷かは分かっている、だが
「わ、分かった!あいつのところへ行くんでしょ!?
 だ、だめだよ?お兄ちゃん」
「違うよ、2スレ、3スレのところじゃない。
 俺はもう旅立たなきゃいけないんだ。」
「嘘よ!嘘嘘嘘嘘だ…」
「さようなら…2スレ」
分かってくれ、俺達は距離を置かなければならないことを。

暗い部屋で2スレは一人膝を抱えてうずくまっていた
「お兄ちゃん…いや…いやぁ…一人…嘘よ、
 絶対あいつの所に行くつもりよ…あの泥棒猫…許さない!
 私のお兄ちゃんを取りやがって…!
 ゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさない
 ゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさないゆるさない
 普通に流れると思わないことね…!」
何を思ったか、2スレは親戚の36スレに連絡した。
「覚悟なさい…もうすぐ36スレの荒らし達が到着するわ…
 そうすれば…うふ、うふふ」
あははははははははははははははははははははははははは
はははははははははははははははははは!!! 

842:名無しさん@ピンキー
07/06/20 07:07:03 ++/gZfej
 :::::::::::::i          ,ノ::::::::::::f¨フ¨ ̄ .l::l
 ::::::::::::::',        /ィ"¨゙ヽ::l i r「lm. !:l
 ::::::::::::::::ヽ      /:!f    }::l i∩! !.!l l::l
 :::::::;.-、::::::::_ ..... 、--ヽ-  '∠⊥L_`_i l::l
 :::::::i()i ̄ _......ム 二二二....__)_ ̄¨}
 :::::::ヽ-'"´::>、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/   ̄¨`丶、
 ::::::::::::::::::::::::::ノjブ<::_..._::::::::::::::::::::\       \   や~れ
 、::::::::::::::::;.ィ.:,, _: : : : fl⌒il゙ ‐- ::;;__:::::::`丶、..,, _   ,)  やれだぜ
 . V:::::r''"`゙_ー-: ¨;;;‐i ー‐1 }ハ-‐;;:__-‐''¨7::天::T¨ ̄
 ト、V::l、: : :.'、¨ヾヲラ¨l.  iく ノ:バワフ¨゙ヽ:.レ'   リ
 l l〉 l::l ヽ、'^`ー "¨ f = ll i ヽ:.`¨"´:.;.イリ /
 ヽヽV!.  `;' ̄ ¨ .!   ll l i/¨ ̄i´ ,'./
 ト、\゙'   ;    .! __ノKノV    ; ,'/
 :::ハO)    i    l'´¨¨ トレ'    ; ,'´
 :ノ `::l    l   ,.イ    l_   ;' /
 ::フ  \   ', ,.<´ !   l   ¨Y__ /l    , -=-、
 /    ヽ. ./   ノ    l   i  ¨ヽ-、/ /⌒', i
  ̄¨二ニ=/   i  ,. i . l   l    | ゙i { ̄ ̄
 :::/⌒ヽ:::::ヽ ー'⌒!  {  〉    V  l  l ) 

843:名無しさん@ピンキー
07/06/20 07:08:39 ++/gZfej
      _            ┌                     n /7           _
       | |            ヘ 「ト                  L|ム//)   __ ┌┘└┐
       | |__        く  ゝ)      _        へ人  ヘ∠    | _ . | ニニ! !ニニ
       | __|         て彡      |  ハ        `┤フ⌒ヘ⊃   |. |_|. |└‐┐┌┘
   ._ . | |                | ヘ     .| ノ |-イ_  - 不 ーーイ      | _ . |i二二 二i
   .| |  | |             |\ ⌒\  .Y / √ /イ  \二 彡       |. |_|. |┌、 .| 「
 ._| |_| |___         ヘ  i⌒ <~ Y//  / ヘ /    ノ       |   . | ヽゝ」 |
 |________|         ーへ //⌒>イ.( ヘ  入   /         ̄ ̄   ヽ |
                       \《   / / |ヘ ノ </ーイ                 ̄
                         ヽヘノ へ ヘ√  | |
      _                  .| |ーー| |へ ム┘
   __| |__              //ーー// √
   |__ __|             √(⌒)□へ      ww
   ┌─┘└─┐             i (^"^)\  ゝ    <イヘ|
   └─┐┌─┘             |/ ヽイ⌒ -イヘ    ヽヲiヘ
   . , ─┘└- 、                / /ヽヒ/ /  ヽ / フ⌒( ヘ
   イ と‐┐┌- .,/               / ん )ヘ (   <⌒ へ  ト ノ
   ゝ,  ̄ ノ                 /   )/  \ヽ人 ⌒) )イムi )
      ̄               ん   /     √  イイヘムイ
                      | ) (  n /彳ヲ/ミヲ   | ヘ
    ._                 イ(⌒) ヒ >    /  ( \ (彡ヘ          _
  ._| |__  ,.-‐.、           .|  イ Eイ  イ |   ヘ  ) mm7          | |
  |_  .// イ .|            ) (  <  イ ヽヘ  ヘ ゝ                | └─┐
   /    / |  |            へイ   |ア~ヘ   く ヘ人               | ┌─┘
   /   /  |  |           入ノ    \_/ヘ   ヽ|_\へ                | |
   |__.....|   |  レイ         //      | ノ)     へ ヘii|          , ─┘└- 、
    .| |   |   /               ∠_/      んゝ \       イ と‐┐┌- .,/
    .| |   ゝ-イ                             ̄        ゝ,  ̄ ノ
    . ̄                                              ̄


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