【許嫁】和風美少女でエロパロその2【家元】at EROPARO
【許嫁】和風美少女でエロパロその2【家元】 - 暇つぶし2ch700:名無しさん@ピンキー
07/09/16 07:29:31 oBjiiOr3
文体が・・・

701:782
07/09/16 10:40:27 bUIE+cdx
>>784
寝間着はともかく襦袢は色っぽい言葉だと思いますよ。
なにせ、好きな人の前でしか晒さない“着物”ですから、
女性の思い入れもひとしおです。
中には四十八手柄などというストレートな模様の襦袢もありますよw


702: ◆NAIADJsoTc
07/09/18 00:29:08 i1B8Rw4x
『注意一秒怪我一生』とはよくいわれる事だが、何も怪我ばかりでもないさ、と元山 真志(もとやま まさし)は
思う。なぜなら、彼の人生の転機も自らの不注意の産物としか思えないから。


 4月に初々しさを漂わせていた1年生がどうにかこうにか高校生活に順応し始める5月の昼休み。真志はパタパタと
廊下を走っていた。もちろん、彼の所属高でも廊下を走ることは禁止である。
 見通しの悪い角で横から誰かが出てくるのに気付いた時はもう遅かった。真志はその『誰か』と絡み合うように転倒
してしまっていた。
「痛たた・・・・・・」
 背中が痛かった。どうやら自分は仰向けに倒れているらしい。「キャッ」という悲鳴からすると相手は女子生徒
だろう。慌てて起きあがろうとしたが、目の前が暗い上に、何か柔らかい物に顔がぶつかった感触がする。
「あ・・・ちょっ・・・」
 何処かから聞こえる声を無視して彼は無意識にそれをどかそうと手を伸ばす。その手に触れる、やはり柔らかい感触。
「わ・・そんな、いきなり大胆よ?」
 そこまで来て彼の脳が機能を取り戻す。女子生徒・ぶつかって転倒・手に触れる柔らかい物。
「わわわわっ?!」
 慌てて女子生徒の下から仰向けのまま這い出すと立ち上がり、直立不動になる。その動きはまるでギャグマンガの
ようだった。
「すす、すっ、すみません!」
「ん・・・私は・・・大丈夫かな?あなたが下敷きになってくれたから」
「そっ、そうですかっ!それはよかったです」
 誉められているのかけなされているのかよくわからなかったが、真志はそう答えていた。
「それにしてもいきなり大胆ね。新手の告白かしら?」
 女子生徒が小首を傾げながらいたずらっぽい笑みを浮かべる。
「いっ、いえっ!告白など滅相もないです!僕の不注意です!」
「あら、残念ね」
 クスクスとその女子が笑う。そこで真志は襟章を見て気付いた。相手は二年生。先輩だった。
「重ね重ねすみません。先輩に、こんな」
 そう言いながら90度以上に頭を下げる真志。
「そんなに気にしなくてもいいわ。今度から気をつけてくれれば。ほら、何時までも頭下げてない」
「は、はい・・・」

703: ◆NAIADJsoTc
07/09/18 00:30:00 i1B8Rw4x
 そう言われて恐縮しきりに頭を上げる真志。そこで気付いた。相手は、凄い美人だと。
 肩よりもずっと下、腰近くまで伸びた黒髪。それを一房だけ前に垂らし、それを朱い紐で縛っているのがワンポイント
らしい。そして自分とさほど違わないスラリとした身長。柔和な顔付きながら、凛とした意志の持ち主であることを
示すかのようなキリリとした目つき。こんな状況でなければ見とれてしまいそうな美しさだった
・・・いや、真志は半分見とれていた。
「何?私の顔に何か付いてる?」
 その先輩は不思議そうな顔をして自分の顔を撫でる。
「い、いえ。何も有りません」
「そう?なら、いいのだけど」
 そう言った先輩が今度は自分の顔を見つめている。それもまじまじと。そして、目をしばたかせた。
「あ、あの僕の顔に何か・・・?」
 先輩の、それも美人に見つめられて真志は余計に心拍数が上がってくるのを感じた。それでも目だけは逸らす
ことができずにいた。
「名前、聞いてもいいかしら?」
「元山真志・・・1-Dです」
「ふぅん・・・元山真志くん、ね・・・」
 反芻するようにその名を呟きながら、その先輩は真志を品定めするように眺めている。
「まぁ、いいわ。今度から気をつけるのよ?」
 自分の視線に相手が警戒しているということに気付いた彼女は取り繕うように真面目な声で言った。
「すみません。気をつけます」
「そうしてくれると嬉しいわね・・・ああ、そうそう。私は榊 姫乃(さかき ひめの)。以後、お見知りおきを」
 そういうと彼女は踵を返し歩き去っていった。その顔がふっと笑みを浮かべていたことに真志は気付かなかった。

 もちろんこの後、一部始終を目撃(といっても最後の方だけだが)したクラスメイトから『羨ましい奴め』と
ボコられたわけだが。

704: ◆NAIADJsoTc
07/09/18 00:31:00 i1B8Rw4x
「元山くん」
 翌日。昼休みの廊下で真志は誰かに呼び止められた。聞いたことがあるような声に振り向く。
「・・・榊、先輩?」
「あら、覚えていてくれたのね?光栄だわ」
 にっこりと微笑みながらそういう姫乃に真志は自分の脈拍が上がってくるのを感じる。
「何、でしょうか・・・?」
 僅かに疑念と警戒感を滲ませた声で真志は応じる。
「ああ、ごめんなさい。今日の放課後、お暇?」
「え?えー・・・あぁ、確かに暇といえば暇ですが・・・」
「そう・・・だったら、今日の放課後5時に茶道部の部室に来てくれるかしら?」
「えっ・・・」
「あなたとちょっとだけお話がしたいのだけど・・・ちょっと人が多いところじゃしにくい話だから」
「・・・わかりました。お伺いします」
 真志はギュッと拳を握りしめ、真剣な表情で答えた。それはまるで喧嘩でも売られたかのような表情だった。
「そう?それじゃ、忘れずにね?」
「はい。失礼、します」
 妙に真剣な、微かに敵意さえ滲ませた表情で答えた真志に姫乃はいくらか困惑の表情を浮かべ、その後ろ姿を
眺めていた。


705: ◆NAIADJsoTc
07/09/18 00:32:00 i1B8Rw4x
=その日の午後5時。茶道部部室前=

 部室の扉の前にたった真志は一度目を閉じて頷くとドアをノックした。
「失礼します」
 扉を開けると中は玄関のように上がり框が作られていた。
「どうぞ、上がってきて」
 中から声がかかった。真志は上履きを脱いで上がると襖を開けた。
 室内の少し奥の方に、紅色を基調とした和服を身に纏った姫乃が目を閉じ、瞑目するかのように座っていた。
 派手そうに見える和服も姫乃が纏っていると全くそう感じさせない。むしろ彼女の美しさを丁度良く引き立てて
いるくらいだ。
「きてくれたのね。ありがとう」
 姫乃がすっ、と目を開くと真志の方を見てにっこりと微笑む。
「さ、そこにどうぞ」
 そう姫乃に促されるまま真志は彼女の真向かいに正座する。
「あら、楽にしていいのよ?」
「い、いえ・・・こういう場所、ですから・・・」
「あら、そう?」
 さも以外そうに驚く姫乃を見ながら、真志が切り出す。
「あの・・・それで話というのは・・・」
「ああ、そのことね・・・じゃ、単刀直入に」
 一度そこで言葉を切ると姫乃は真顔で続ける。
「元山くん、つきあってる女性、居る?」
「・・・は?」
 てっきり、昨日の事をとがめられるのではと思っていた真志は拍子抜けした余り、間抜けな返事しかできなかった。
「すみません。もう一度お願いできますか?」
「交際している女の子は居るの?って聞いたの」
「え、でもどうしてそんなこ・・・」
「それはちゃんと説明するから。居るの?居ないの?」
 姫乃の表情は真剣だった。冗談で聞いているのではない、と真志も気付いた。


706: ◆NAIADJsoTc
07/09/18 00:33:00 i1B8Rw4x
「え、と・・・居ません。誰も、居ません・・・」
 俯きながらポツリ、と答えた。なんとなくそれが恥ずかしいような悔しいような気がして真志は唇を噛む。
「居ないのね?」
 念を押す姫乃に真志は俯いたまま頷く。
「そっか・・・居ないんだ・・・・・・良かった」
 姫乃のその言葉に真志が顔を上げると、彼女はニッコリと微笑んでいた。
「もし誰か付き合ってる人が居たらどうしようって、ドキドキしちゃった」
「あのぅ・・・一体それはどういう・・・」
「あ、ごめんなさい。嬉しくてつい」
 いたずらを見つけられた子供のような表情の姫乃に真志はだんだん訳がわからなくなっていた。美人に自分の
交際経験を聞かれ、無いと言ったら安堵されたというのは男として実に複雑な気分であった。
 その姫乃が再び表情を真剣なものに戻す。
「元山真志くん」
「は、はいっ」
 フルネームで呼ばれ思わず居住まいを正し、姫乃の目を見る真志。そういった所に彼の育ちの良さが現れていた。
「笑わないで、聞いて欲しいのだけれど」
「はい」
「・・・・・・私と・・・その・・・交際して欲しいの・・・」
 そこまで言い切ると姫乃の顔が急に真っ赤になった。それでも視線は真志から逸らそうとはしなかった。
「そ、それは一体どういう・・・」
「だ、だから、私の恋人になって、って意味で・・・もちろんその先までなら尚更・・・って、何言ってるのよ
私ってば・・・最後の所は忘れて!」
 真っ赤な表情であたふたしている姫乃を見ていて、真志は急におかしさがこみ上げてきた。校内でもトップ3級の
美女であり、その物腰からファンも多い彼女が自分に告白し、緊張のためか余計な事まで口走り、慌ててそれを
取り繕う姿。彼女に抱いてきた遠い存在が一気に近しいものに感じられた。


707: ◆NAIADJsoTc
07/09/18 00:34:00 i1B8Rw4x
「ちょ・・・笑わないでよ~」
 クスクスと笑いを漏らす真志に姫乃が半分涙目で訴える。
「すみません。なんだか、イメージとあんまり違うもんだから、つい・・・」
「ひどい。私をどんな目で見てたの?!・・・って、だいたいは想像は付くけどね」
「すみません。あの、一つだけ聞いてもいいです、か?」
「何かしら?」
「どうして、ボクなんですか?榊先輩なら・・・」
「ああ、それはね・・・」
 真志の話を断ち切るように姫乃が語りはじめる。
「居ないのよ・・・付き合いたいって思うような男性が」
「・・・・・・」
「確かに、今まで何回も告白されてきたわ。でもね、なんだか違うのよ。なんていうのかな、波長が合わないとでも
言うのかしら?とにかく、そういう感じなの・・・」
 真志は黙ることで続きを促す。
「それにね、誰も私の本質なんか見てくれてないな、って感じられちゃうのよ。上っ面だけで見られてる気がして。
だから、誰ともお付き合いしてないの」
 真志から視線を逸らし、どこか遠い所を見るように姫乃が語る。
「でもね、昨日、あなたを見たときに感じたの。何かが合うのを。それに、この人なら私をちゃんと見てくれる。私の
全てを受け入れてくれる、とも」
 逸らした視線を戻して姫乃が続ける。
「だからなの。あなたをこんなところに呼び出したのは。卑怯かもしれないけど、ここなら落ち着いて話せそうな気が
したから・・・」
「そうだったんですか・・・」
「もう一度言うわね。元山真志くん、私と交際してください。私の恋人になって欲しいの」
 沈黙が流れる。それは3分は続いたかと思われたが、先にそれを破ったのは真志だった。
「その、ボクはそんなに凄い男じゃないです。むしろ童顔なせいで子供みたいに見られることの方が多いです。取り柄
なんか何にも無いですよ。それでもいいんですか?」
 姫乃の目を見据え、静かに、よどみなく言い切った。
「そんなことはどうでもいいの。凄くなくてもいいわ。童顔だからなんだっていうの?取り柄が無ければ男じゃないの?
私はそんなことじゃなくて、ありのままのあなたが好きなの。あなたという存在に惚れたの。」
 姫乃もまた、真志の目を見据えてハッキリと言い放った。
 再び沈黙が二人の間を流れる。
 またしても真志が沈黙を破った。

708: ◆NAIADJsoTc
07/09/18 00:35:00 i1B8Rw4x
「・・・えーとですね・・・僕もなんというか・・・昨日、榊先輩を見た時に感じたんです・・・」
「・・・?」
「綺麗な人だな、素敵な人だな、って。でもそれ以上に・・・ええと、何て言ったらいいんだろ。凄く安心出来る
っていうか、満たされるっていうか、そんな、気持ちでした」
「ねぇ・・・それは・・・」
「その・・・こんな不束者でよろしければ・・・どうか、一つ、よろしくお願いします・・・」
 真志の言葉に姫乃は目を丸くし、俯いてしまった。
「あの、榊せんぱ・・・・・・わわわっ!?」
 俯いていた姫乃がいきなり飛びついてきて、ひっくりかえりそうになるのを真志はかろうじてこらえる。
「嬉しい・・・嬉しいよぅ・・・・」
 姫乃は泣いていた。ただし、それは悲しみではなく喜びのそれ。真志をギュッと抱き締めながら何度も「嬉しい」と
言葉を漏らす。
 真志はおっかなびっくりしながらも、その体を抱いてみた。自分と同じくらい背丈があるのにほっそりとした、
少しでも力をかけすぎたら壊れてしまいそうな程に細く柔らかな体。これからは自分がそれを護らなくてはならない。
 それは、静かな、だが確固たる決意。彼が、新しい一歩を踏み出したその瞬間だった。
「ねぇ、元山くん?」
「はい、なんですか?」
 真志の肩の顔を埋めていた姫乃が顔を上げて、正面から見据えてきた。
「今度から、名前で呼んでいい?」
「え・・・あ、はい。いい、ですよ」
「ありがとう、真志くん」
「はい。榊先輩」
「やだ、そんな他人行儀で呼ばないで。私たち、これから恋人同士なんだから」
「じゃぁ、榊さん・・・」
「あんまり変わらないわね・・・」
 姫乃がふくれる。美人のふくれっ面という珍しい光景を前にしても、真志の脳はこの状況の打破に全力投球しており
それを楽しむ余裕は無かった。
「え・・・あぅ・・・あ・・・・・・姫乃、さん」
「もう一声、欲しいなぁ~」
「はうっ?!・・・うぅぅ・・・・・・・・・・・・・・・姫乃」
「はい。真志くん」
 ふくれっ面を一転させ、花咲くような笑顔を浮かべる姫乃。真志の方は頭がパンク寸前だった。いくら恋人同士(なった
ばかりだが)とはいえ、いきなり(それも先輩を)呼び捨てというのは真志には中々酷ではあった。
「ふふっ。可愛いんだから。ま、いいわ。姫野さん、で許してあげる」
「す、すみませぇん・・・」
「でも、やっぱりいざというときは、ね?」
「うう・・・頑張ります」
「ありがとう。あ、でもこれは二人きりの時だけよ?」
「はい、それはわかってます」
「いい子ね」
 姫乃の手が真志の頭を優しく撫でる。真志はくすぐったそうな、困ったような表情を浮かべる。

709: ◆NAIADJsoTc
07/09/18 00:36:00 i1B8Rw4x
 その手が頭から頬に降りてくる。柔らかな感触と温もり。
 じっ、と真志を見ていた姫乃が突拍子も無いことを言い出した。
「ね?キス、しましょ?」
「え?・・・ええええぇぇぇぇ?!」
「ダメ?」
「い、いやだって僕達さっき付き合うこときめたばっかりなのにそんないきなり」
「だからじゃない」
「え?」
「付き合うことを決めた、その記念に。ね?」
 上目遣いで、しかも少し瞳を潤ませながらお願いされては、今の真志にそれを振り払う力はなかった。
「ぅうう・・・わかり、ました」
「ありがと」
 姫乃が少し顎を上げながら目を閉じる。真志はありったけの意志を使い、ゆっくりと姫乃の顔に自分の顔を
近づける。
 そして、静かに唇を重ねながら自分も目を閉じる。
 二人の腕はいつの間にか互いの腰に添えられ、体を引き寄せていた。


710: ◆NAIADJsoTc
07/09/18 00:37:09 i1B8Rw4x
 長い沈黙。二人がゆっくりと顔を離す。
「・・・幸せ」
「はい」
 真志の手は自然と姫乃の頬に触れていた。姫乃はその手に顔を預けそして、自分の手を重ねて目を閉じる。
 手の温もりを味わうかのように姫乃が目を閉じ、うっとりとした声で囁く。
「本当に、幸せ。真志・・・」
「僕もです。姫乃・・・」
 とろけるような表情の姫乃と穏やかな微笑みを浮かべる真志。真志の手に甘えながら姫乃が口を開く。
「・・・よかった・・・断られたらどうしようかと思った・・・」
「どうしてですか?」
「だって、お昼に声掛けたとき、真志くん喧嘩売られた時みたいな顔してたから。私みたいな女はやっぱり嫌いな
タイプなのかな、って」
「そんなことありませんよ・・・本当はですね、僕、怒られると思ってたんです」
「怒る?何を?」
「昨日の、その、胸を・・・」
「あれは・・・事故だから仕方ないわ。それに、そのおかげで真志くんと知り合えたのだもの・・・そう考えれば
悪くはないわ」
「そうですか・・・それなら、良かったです」
「真志くんはどう?」
「そうですね。姫乃・・・さんと知り合えたんだからむしいうろ喜ぶべきことなのかもしれませんね」
「わざわざ『さん』付けしないの。やり直し」
「はうっ・・・えー・・・・・・姫乃と知り合えたから、むしろ喜んでいますよ」
 その言葉に姫乃は嬉しそうに体を震わせる。そして、甘えた声でねだる。
「ね、もう一度キス、して」
「はい・・・」
 再び唇を重ね合わせる二人。夕日の差し込む部屋の中で、二人は飽くこと忘れたかのように口づけを繰り返す
のだった。

711: ◆NAIADJsoTc
07/09/18 00:40:47 i1B8Rw4x
とりあえず、投下してみた。
前スレで書いたのとは別シリーズになります。
#あっちの方は風呂敷を広げすぎたので未だに修正中

今回はエロ無しにしました。そっちは次回です。
#そのままエロ突入でも良かったのですが長くなるので・・・


712:名無しさん@ピンキー
07/09/18 01:22:36 iZK/SouC
>802
GJGJ!
和服でのエチシーンを期待して全裸で正座して待ってるぜー

713:お嬢さまと犬
07/09/18 21:02:37 T6ACkFLG
「う……うぅ~ん……?」
 目を覚ました望奈美は、自分が薄暗い部屋に倒れていることに気付いた。
 8畳ほどの板間の和室で、四方にある格子作りの窓から夕焼け空が見えている。
 どこか高い塔の上なのであろうか。
「私、どうしてこんな所に……はっ、いやぁぁぁ~っ」
 立ち上がろうとした望奈美は、その時になって自分が一糸まとわぬ素っ裸であることを知った。
 思わず駆け出した望奈美だったが、3歩目を踏み出したところで見えない力に首根っこを掴まれてしまう。

「あぅ……」
 小さなお尻が板間に叩き付けられた。
 望奈美は自分の首を触り、そこにとんでもない物を見つける。
 なんと、か細い首に首輪が取り付けられ、部屋の中央に剥き出しになった柱に鎖で繋がれていたのだ。
 首輪は幾つものビスで止められており、素手ではとても外せない。
「こ、こんな……いったい誰が……くっ……くぅっ……」
 望奈美は鎖を引っ張ってみたが、非力な細腕にどれ程の力があろうことか。
「そうですわ……私、何者かに薬を嗅がされて意識を失って……」
 望奈美はようやく自分の身に降り掛かった厄災を思い出した。

 その時、思わず耳を塞ぎたくなるようなドラ声が部屋一杯に響き渡った。
「ガハハハハッ。気に入って貰えたかな、そのチョーカーは? ワシからのささやかなプレゼントじゃ……」
 そう言って階段を上がってきたのはプロレスラーのような大男――毒島慎之介その人であった。
 その全身から溢れ出す威圧感だけで、望奈美は気を失いそうになる。
 それでも気丈に意識を保って慎之介の出方を見守る。

 階段を上がりきった慎之介は、木製の柵で降り口を塞いだ。
「望奈美殿には随分と恥をかかされたものだ」
 慎之介は絵巻物に出てくる鬼そっくりな顔を歪めて望奈美に近づいていく。
「一方的に婚約を破棄され、ワシの威信は地に落ちた。毒島グループ総帥のワシも、今や日本の経済界でいい笑い者よ」
 慎之介はクククッと笑いながら指先を伸ばし、望奈美の小さなアゴを持ち上げる。
 望奈美は首をねじって顔を背けようとするが、力ずくで視線を引き戻された。
「さて、どうしてくれようか。クククククッ」
 もの凄い鼻息が掛かり、望奈美の前髪が激しく乱れる。

714:お嬢さまと犬
07/09/18 21:03:51 T6ACkFLG
 望奈美がブルブル震えているのが指先を通じて伝わり、慎之介が満足そうにニヤリと笑った。
「まずはワシがかいた恥を、望奈美殿にもタップリと味わってもらいましょうか」
 慎之介が手を打って合図すると、何かが階段を駆け上がってくる足音がした。
 足音は一つではなく、かなりの数であるように思える。
 何がやって来るのかと望奈美が怯えていると、足音の主がひょっこりと顔を覗かせた。

 それは愛らしいスピッツであった。
 余りの可愛らしさに望奈美が拍子抜けしていると、チワワ、トイプードル、ポメラニアンそして豆柴などが次々に姿を見せた。
 その数、実に20匹以上に達しており、階段に設置された柵にしがみついて鼻を鳴らしている。

「如何です? 実に可愛いものだ。犬好きの望奈美殿にはたまらんことでしょう」
 何がおかしいのか慎之介は望奈美と犬たちを交互に見比べてはにやついている。
「特別に許すから、タップリとスキンシップをとるがよろしい」
 望奈美は慎之介の態度に不審を覚える。
 確かに小犬は大好きだが、鬼の慎之介が自分の慰めになるようなことをしてくれる訳がない。
 望奈美がそう思っていると、慎之介は残酷な事実を告げた。
「但し、望奈美殿の全身には犬の大好きな秘薬を塗り付けてある。特に胸の膨らみと股間には念入りにな……」

 その言葉に望奈美の顔色がサッと青ざめる。
 気を失っている間に体を晒してしまっただけでなく、それ以上の卑猥な行為を受けたと知ったのである。
 慌てて胸に手をあてがうが、細身に似合わぬ豊かな乳房は完全に覆いきることはできなかった。
「では……余り親しくし過ぎて、おかしくなってしまわれぬようにな」
 慎之介はそう言うと、階段の柵を蹴倒した。
 犬たちが一斉に駆け出し、放たれた矢のようにまっしぐらに望奈美へと殺到する。

 犬万と呼ばれる忍び薬は、「ネコにマタタビ」のような効果を犬に対して発揮する。
 小犬たちの鼻は臭いの源が望奈美の体であることを既に見抜いていたのだ。
「はぁっ……はぁぁぁっ……」
 奔流のような犬の突撃に怯えた望奈美は、咄嗟に立ち上がって逃げようとした。
 しかし首輪がそれを許さず、望奈美は無様な格好で板間に転倒する。
 そこへ小犬の群が飛び掛かってきた。
「はぁぅぅぅっ」
 20枚もの舌が、か弱い乙女の柔肌を一斉に舐め上げる。

715:お嬢さまと犬
07/09/18 21:04:50 T6ACkFLG
「いやっ……はぁっ……そ、そんなところ……ダメ、ダメですっ……あはぁぁぁ」
 可愛い小犬を乱暴に払いのける訳にもいかず、それでも全身を一度に防ぐことは叶わない。
 望奈美は仕方なく股間と胸を集中的に防御することにし、右手で胸を、そして左手で股間押さえ込んで身を丸くさせる。
 そのため首筋や背中の弱い部分は無防備となり、望奈美はされるがままになってしまう。
 また、手で覆っているといっても、巨大な乳房全体を隠しきることはできない。
 はみ出ている柔らかい肉に何枚もの舌が群がり、執拗に這いずり回る。
「あぁっ……みなさん……も、もう止め……ひやぁ……」
 がら空きだったお尻の割れ目に粘着質な感覚が走り、望奈美は悲鳴を上げてしまう。

 お尻を守るために右手を使った途端、今度はガードを失った乳房に舌が群がる。
 特に念入りに犬万を塗り付けられた乳首が集中攻撃を受けた。
「ふわぁ……ふわぁぁぁ……」
 小犬たちは犬万を舌先で刮げ取ろうと、先を争って乳首を舐め上げる。
 桜色をしたちっちゃな乳首が、意思とは関係なくどんどん膨張していった。
 望奈美は右手を胸のディフェンスに戻し、お尻をくねらせて舌をかわすことにする。

 そのうち、股間に挟み込んだ左手が湿り気を感じるようになってくる。
 秘所の奥がぬかるんできたのである。
「そんな……私、感じてなんか……はぅぅぅ……」
 如何に認めたくなくても、溢れ出した秘汁は白魚のような指の間から染み出てくる。
 それを狙って何枚もの舌が伸ばされる。

 あぶれた小犬は太ももや尻の割れ目に流れた秘汁を奪いあった。
「うぅっ……くっ……」
 お尻を責める舌の一枚が肛門に届きそうになる。
「あぁっ……お願い……そ、そこだけは……ゆ、許して……ひぐっ」
 望奈美は中指を伸ばし、必死で肛門を押さえつける。
 指先が穴にめり込みそうになるが、そんなことを気にしてはいられなかった。
 あの排便感を促すようなくすぐったい感覚は耐え切れそうにない。
 ここだけはなんとしても死守しなければいけない部分であった。
 やむなく姿勢を仰向けに変え、お尻を床に付けて肛門を守ることにする。

 それでも股間周辺への責めは望奈美の固いガードを徐々に崩していく。
 膝の締め付けが甘くなり、内腿が緩んでくる。
 そこに小犬の頭が割り込み、執拗に舌を這わせる。
 気がついた時には望奈美はM字開脚の姿勢をとってしまっていた。
 カエルのような無様な姿になりながらも、望奈美は必死に両手で股間をカバーし続ける。
 全身から汗が噴き出し、肌に塗り込まれた犬万と混じり合う。
 それを残らず舐めようと小犬の舌が柔肌を舐め回る。
「あぁっ……も、もう……あぁぁぁ~っ」
 望奈美が胸を突き出した途端、固く凝っていた乳首がコリッと甘噛みされた。

716:お嬢さまと犬
07/09/18 21:06:36 T6ACkFLG
「ひぃやぁぁぁっ」
 思わず股間の手が離れてしまったのが運の尽きだった。
 全開になった秘所に一斉攻撃が掛けられる。
 お預けを喰らっていた小犬たちは、そこに溢れんばかりの犬万汁を見つけて狂喜した。
 割れ目周辺を無数の舌が這い回り、美味しい秘汁を舐め取っていく。
「むぅ……むぅぅぅ……」
 望奈美は歯を食いしばり、甘い疼きに溺れそうになるのを耐え抜く。
 目の前が暗くなり、意識が無くなっていくのを感じた。

 その時、比較的大きなスピッツが秘汁を独占しようと割れ目の中へ舌をねじ込んだ。
「ふむぅぅぅっ……っくぅぅぅ~っ」
 頭のてっぺんが痺れ上がり、暗闇の中に激しい火花が飛び交う。
 望奈美の腰が自然に浮き上がり、卑猥で激しいダンスが始まった。
 それは彼女が得意とする日本舞踊とは余りにもかけ離れたリズムであった。

 遂に無防備になった肛門に、残酷な舌先がねじ込まれる。
「いぎぃぃぃっ?」
 望奈美の直腸には生の犬万がタップリ詰め込まれているのだ。
 慎之介が女をアヌス責めするため、長年に渡って仕込んだ芸であった。
 小犬は犬万欲しさの余り、必死で肛門に舌を抜き差しする。
「ダ、ダメですっ……ウ、ウンチ出ちゃう……ウンチ出ちゃいますぅ……ひぃぃ~ぃっ」
 望奈美がこらえきれずに悶絶した。
 それでも無邪気な小犬は容赦をしない。

「ひぃっ……ひぃぃぃっ……ダ、ダメ……ダメですぅ~ぅぅっ」
 望奈美は頭を抱えてのたうち回る。
 タップリ汗の溜まった腋の下が晒され、そこにも複数の舌が襲いかかった。
「はぅぅぅっ……た、たまりませんわ……ふわぁっ……ふわぁぁぁ~ぁぁっ?」
 望奈美の体が水から上げられた魚のようにビクンビクンと跳ね回った。
 それを見ていた慎之介が満足そうに何度も頷く。

「小犬に腋の下を舐められていきおったわ。望奈美お嬢さまはとんだ変態娘だわい」
 慎之介がガハハと笑う。
「さて、暖機運転はもう充分だろうて。これからが本番ですぞ」
 そう言う慎之介の目は狂気の色を帯びていた。

717:名無しさん@ピンキー
07/09/18 21:20:29 T6ACkFLG
なんか地の文をなくすと喘ぎ声ばかりになっちゃった感が……(^^;
◆NAIADJsoTcさんみたく軽妙な会話が楽しめる作品書ける人が羨ましすぎです
僕は古風なお嬢さまが無理やりセクしぃ悪戯されて不幸になる話しか書けないから、
姫乃ちゃんにはこのままずっと幸せでいてもらいたいなぁ

718:名無しさん@ピンキー
07/09/19 20:32:33 DXeYkeTq
このスレ始まったな

719:名無しさん@ピンキー
07/09/19 22:38:02 6PRuJyRr
両氏GJ!
◆NAIADJsoTc 氏帰ってきてくれて嬉しいっす

720: ◆NAIADJsoTc
07/09/20 22:07:49 ZY+w5iqp
>>808
逆に俺は不幸な話はダメだねぇ。どうしても甘甘のデレデレにしたくなる。
やろうと思えば出来るんだろうけども、

======================================================================
「いやっ!やめて!」
「へっへっへ、いい体してるじゃねぇか」
「離してよ!このっ・・・!」
「たっぷりかわいがってやるぜー」
「いやぁーっ!!」
 ・
 ・
 ・
「うっ・・・うう・・・汚されちゃった。私、汚されちゃったぁ・・・・・・」
「そんな甘ったるい声で言ってたら実感ないですよ・・・」
「だってぇ。真志くん全然優しいし。台詞だって棒読みだし」
「遊びでもこういうのは勘弁です」
「・・・つまんないの。いいじゃない、マンネリ対策で」
「マンネリする気もさせる気もまだ有りませんよ。僕は」
「嬉しいこと言うじゃない・・・じゃ、今度は甘えていい?」
「いいですよ。うんと、甘えて」
「真志・・・」
「ダメと言っても可愛がってあげます。姫乃」
======================================================================

結局こういうオチになる。

とりあえず、南極の氷山に衝突してくる。


721:名無しさん@ピンキー
07/09/21 02:23:26 9K8h7JTQ
うざ

722:お嬢さまと犬
07/09/21 05:38:28 5uvzi1y2
 再び望奈美が目を覚ました時、すっかり日は落ちていた。
 窓から見えている空は真っ暗であり、雲の合間のところどころに星が瞬いている。
 一糸まとわぬ裸であったため、秋の夜風が肌寒く感じる。
 首輪は外されていたが、代わりにフワフワした毛皮の襟巻きが首に巻かれていた。
 と言って、そんなものでは寒さは凌げそうにない。
 望奈美は心細げに身をすくめ、自分の両肩を抱いてみた。

 途端に強烈な獣の臭いが鼻を突く。
 その臭いの源が自分の体だと知り、望奈美は泣きたくなるくらい悲しくなった。
 全身に塗り込まれていた犬万はすっかり舐め取られている。
 失神している間もずっと小犬に群がられていたのだろう。
 そして、寝たままイッちゃう恥ずかしい姿を見られてしまったのに違いない。

 望奈美は下唇を噛みしめて、込み上げてくる涙をこらえようとした。
 しかし小犬たちとのことを思い出しているうちに股間のスリットが熱くなり、中が潤みを帯びてくるのを感じる。
 何か拭うものはないかと辺りを見回していると、またも耳を塞ぎたくなるような笑い声がした。

「ガハハハハハッ。望奈美殿……すっかり準備が整っておられるようだな」
 馬鹿笑いしながら階段を上がってきたのは、勿論のこと毒島慎之介である。
 望奈美は体を丸めて恥ずかしい部分を隠す。
「フンッ、今更なにを……」
 慎之介は苦笑すると望奈美に近づいてきた。

「何の準備です? この上、私に何をなさるおつもりなのですか」
 望奈美は巨漢の慎之介を見上げると、気丈にも彼を睨み付けた。
「準備とは勿論、望奈美殿の初夜の話よ」
 慎之介はグフフと笑い、好色な目で望奈美を見下ろす。
「ば、馬鹿にしないで下さいっ、誰があなたのような殿方と……。あなたに抱かれるくらいなら、私は舌を噛んで死にます」
 望奈美は身をわななかせて吐き捨てた。

 しかし慎之介は眉一つ動かさず、化け物じみた顔に笑みさえ浮かべている。
「ワシが望奈美殿を抱く? 誰がそのような戯れ言を申した」
 慎之介は、呆気に取られた望奈美の顔を愉快そうに見詰める。
「畜生道に堕ちられた望奈美殿には相応しい相手がおろう。僭越ながら、このワシが用意させて貰った」

723:お嬢さまと犬
07/09/21 05:39:15 5uvzi1y2
 例によって慎之介が手を打って合図する。
 それに呼応して、何者かが階段を上がってくる足音がした。
 ギシッ……ギシィッ……
 階段が軋む音が重々しく聞こえてくる。
「な、何者です……」
 望奈美の目が不安げに慎之介を、そして薄暗い階段を代わる代わる見詰める。
 だが、慎之介はニヤニヤ笑うばかりで何も答えようとはしない。
 いよいよ足音が近づいてきたと思ったら、その主が姿を現せた。

「ひっ……」
 望奈美は体長2メートルはあろうかというグレートデンを目の当たりにし、思わず息を飲んで後ずさった。
「どうなされたのかな、望奈美殿? 愛しい花婿の入場ではないか。ガハハハハハッ」
 慎之介の馬鹿笑いがこだまする。
 グレートデンは鼻を鳴らして周囲の臭いを嗅いでいたが、望奈美の体に同族の臭いを見出すと唸り声を上げ始めた。

 発情期にあった彼はメスの臭いをも敏感に嗅ぎ取り、股間のものをいきり立たせる。
 巨大な体に見合ったサイズの逸物は、ビキビキと筋を立てて猛り狂っていた。
「ひぃっ……な、何を考えているのです……馬鹿な真似はお止めなさい……」
 望奈美は逃げるように後ずさりするが、直ぐに壁に行き当たってしまう。
 グレートデンは低く唸りながら、逃げ場を失った望奈美へと迫っていく。
「いやぁっ」
 望奈美はいきなり立ち上がると、階段目指して脱兎の如く走り出した。

 しかし、グレートデンは巨体に見合わぬ俊敏な動きを見せた。
 サッと身を翻すと、逃げ行く望奈美の背中に向かって大きくジャンプしたのである。
 100キロはあろうかという巨体が弧を描き、そのまま望奈美の背中に体当たりした。
「はあぅっ」
 小柄な望奈美はつんのめって前のめりに転倒してしまう。
 起き上がろうとした背中を犬の前足が押し潰す。

「ハァッ、ハァ~ッ……」
 荒い息が背中に掛かり、ヨダレがポタポタと降ってくる。
 それだけで望奈美は生きた心地がしなかった。
 獲物が怯えたように震えているのを確認すると、グレートデンは満足そうに前足を床に下ろした。
 そして鼻をクンクン鳴らして望奈美のお尻を嗅ぎまわる。
「いやぁ……私の臭いを嗅いでいるぅ……いやぁぁぁ……」
 鼻先がお尻の谷間に割り込み、割れ目の臭いを直接的に嗅ぎ取る。
 そこに発情の証を嗅ぎ取った犬は「ウォ~ン」とひと鳴きすると、長い舌を伸ばして望奈美の股間を舐め始めた。

724:お嬢さまと犬
07/09/21 05:39:57 5uvzi1y2
 長いストライドの動きが、秘裂の先端から肛門までを素早く何度も往復する。
「はぅっ……うぅっ……くぅぅぅ~っ……」
 生暖かい舌が上下するたび、望奈美は不本意な喘ぎ声を上げてしまう。
「いやぁっ……お願い……や、やめ……」
 望奈美は余りのおぞましさに気も狂わんばかりになっている。
 それなのに体は勝手に燃え上がってしまう。
 いつしか、望奈美はおねだりするようにお尻を高々と上げ、淫らに左右に振り乱していた。

 グレートデンは望奈美の受け入れ態勢が整ったと見るや、前足を上げて背中にのし掛かった。
 望奈美の握り拳ほどもある亀頭が、トロトロにとろけた秘所に押し当てられる。
 彼がそのまま腰を押し進めると、巨大な亀頭がズブズブと沈み込んでいった。
「うっく……くぅぅぅ……」
 強烈な痛みが襲いかかり、望奈美は耐え抜こうと歯を食いしばる。
 前戯が完璧だったとはいえ、余りにも体格差があった。
 望奈美は逃れようとするが、ガッシリと腰を抱え込まれていてどうにもならない。

 そのうち膣道が異物の大きさに馴染んでくると、幾分かは痛みが和らいだ。
 望奈美の体から力が抜けるのを待って、グレートデンがゆっくりと腰を動かし始める。
「あぁっ……やめて下さい……いたぁっ……あぁっ……あぁぁぁ~っ」
 深いストロークが望奈美の中を抉るように往復する。
 望奈美が首を下へ折り曲げると、巨大な陰嚢がブラブラしているのが自分の乳房越しに見えた。
「あぁっ……入ってる……私の中に犬のが入ってる……」
 信じられない自分の境遇を前に、望奈美はパニック寸前に陥る。
 だが犬畜生がそんなことに構うわけもない。
 望奈美の首の毛皮に噛み付くと、腰の動きを徐々に大きくそして激しくさせた。

「いやぁぁぁ……お、奥っ……奥に当たってます……壊れちゃうぅ~ぅぅっ……」
 今や犬のペニスは、彼女の子宮口を突き破らんばかりに猛然と動いていた。
 張り出したカリの部分が狭い膣道を激しく掻きむしる。
 そのたび望奈美は狂おしいまでの快感を覚えてしまう。
「す、すごい……おとうさまのより……な、何倍……はぁぁぁ~ぁぁっ?」
 望奈美の中で跳ね回っているペニスに変化が生じた。
 根元の部分がボール状に膨張してきたのである。
 接合部を密着させて、精子を外に漏らさないようにする驚異の生体メカニズムであった。
「ど、どうなってるの?……す、すごい……ひぃぃぃっ」
 犬は腰を押さえ込んでいた前足を外すと、望奈美にぶち込んだまま体を捻る。
 そして後ろ足を上げて望奈美を跨ぐと、尻と尻を突き合わせた姿勢をとった。
 いよいよ発射態勢が整ったのだ。

725:お嬢さまと犬
07/09/21 05:40:40 5uvzi1y2
 グレートデンが激しく身を震わせた次の瞬間、望奈美の体内に熱いモノがぶちまけられた。
「ひぐぅっ……ひぐぅぅぅ~っ……」
 ペニスがビクンビクンと脈動し、望奈美の黒目が瞼の裏側にでんぐり返った。
「ふはははっ、それが望奈美殿のイキ顔か? なかなかエロいではないか」
 慎之介の高笑いも望奈美の耳には届いていなかった。
 今や望奈美は全身が性器になったような感覚に溺れ、ただひたすらよがり狂っていた。


 制服姿の警官隊が部屋に突入してきたのは、ちょうど望奈美の上体が床に突っ伏した時であった。

                                 *

「何はともあれ、お嬢さまがご無事で帰ってきたのはなによりじゃて」
 彦左は嬉しそうに目を細め、今日は浴衣姿の望奈美を見やった。
「しかし、白馬家とのご縁談をお断りするとは……やはり、何かござったのですかなぁ?」
 彦左は大好きなお嬢さまが家を出ていかないと知り、喜んで良いのやら悪いのやら複雑な思いであった。
「それに毒島グループとの提携話が再燃し、しかも吸収合併ではなく先様による無制限の融資とは……いやはや驚きましたわい」
 三太夫も何がどうしたのか理解ができず、すっかり寂しくなった頭を盛んに捻る。
 望奈美を使って橘の弱味を握ろうとした慎之介が、逆に弱い立場に追い込まれるようになった経緯を彼らが知る由もなかった。

「それより、彦左殿……あの犬はいったい何処で手に入れてきたものやら……」
 呆れたように溜息をつく2人の視線の先に、真っ黒な巨犬と戯れる望奈美の姿があった。
 その巨犬に半ば引きずられるようにして望奈美が2人の近くへやってくる。
「あら三太夫、彦爺ごきげんよう。こらっ、権左右衛門さんっ」
 望奈美は2人に挨拶しながら、言うことを聞かない巨犬を叱る。
 その口調は人間に対する叱責そのものであった。

「やれやれ、仲の良いことで……」
 三太夫は庭の隅へと引きずられていく望奈美を見送った。
「ところで与五郎丸はどうなされたのじゃ?」
 三太夫はかつてお嬢さまのお気に入りだったミニチュア・ダックスフントの姿を見かけないことが気になった。
「それがお払い箱じゃそうな……なんでも犬は大きいに限るとか申されて……」
 そう答える彦左の顔は、心なしか青ざめていた。
「ま、まぁ……あの犬なら、いざという時の警護役にはなるじゃろうて……」
 そう応じながらも、三太夫は望奈美と巨犬の仲に、何か危ういものを感じて額の汗を拭った。

726:名無しさん@ピンキー
07/09/21 05:49:39 5uvzi1y2
◆NAIADJsoTcさんおよび住民のみなさん

前回は曜日を誤って認識していたため、◆NAIADJsoTcさんの投下から
1日も経たない内に駄作を投下するという不始末をしでかしてしまいました
重大なマナー違反であるにもかかわらず、黙って許していただき、感謝の念に耐えません
以後は充分気をつけますので、今回に限りお許し下さい

727:名無しさん@ピンキー
07/09/22 00:21:33 0014dlzv
う~ん、ここのスレのSSは身構えて読んでしまうなwww

728:名無しさん@ピンキー
07/09/22 18:13:50 mzetqmPm
いつうんこっこが来るかわかんねぇからなw
警戒してうかつにレスできねぇよ

729:名無しさん@ピンキー
07/09/22 21:38:32 gvdViv1a
まさしく、それがアレの狙いなんだけどね
そこまでのさばらせてしまったのは、住人の不甲斐なさのせいでもある
これから持ち直してくれると良いのだが

730:552 ◆4nqb.Jq00M
07/09/22 23:24:39 k/7mIk9I
これからこのスレ持ち直すと信じてる


随分時間かかってしまいましたが
>>660-667の続き書いてきました
8レスほど使います
前ので駄目だった人はNGかスルーでお願いします

731:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:27:19 k/7mIk9I
 ―恋人になろう。
 その夜、春彦は自室のベッドでごろごろと身悶えていた。
 信じ難かった。自分に彼女が(それも年上美人)出来るなんて。
「むふふ。むはははは」
 知らず妙な笑い声まで上げ始めてしまう。完全に頭のネジが外れた人である。
部屋のドアをノックする音でそれは中断された。母親だった。
「お客さんだよ」
 客……? 妙な既視感がある。
 出てみると、やはりというべきか、昴が立っていた。
「よう。今出られるか?」
 もう驚くのも阿呆らしい。
「出られないこともないです」
 口元が緩みそうになるのを抑えて靴を履く。
「それで、どこへ?」
「公園だ」
 短く言って、昴は歩き出した。慌てて後ろを付いて行く。
「公園って……何をしに?」
 夜の公園に男女が二人。そうなるとイケナイ想像をしてしまうのが男の性だ。
「ん。ちょっと勉強してな。恋人ってのは公園に行くものらしい」
 何を資料に勉強したのか。そもそもそんなこと勉強するものなのか。……いや、
常識で考えるのはやめよう。天秤で物の長さを測ろうとするようなものだ。
 夜の公園には、意外にも(都合よく)人影はなかった。人気もなく、辺りが暗
いと何でもない遊具が不気味に見える。この程よい恐怖がまたいいのだろうか。
「来てみたはいいが、これからどうする?」
 昴が困り果てたように言う。まさか何も考えていなかったのだろうか。
「お前、オレよりこういうこと詳しいだろ? これからどうするんだ?」
 そのまさからしい。
「ど、どうするって……」
 脳裏に浮かぶのは『アオカン』『やっちまえ』などという下劣な言葉ばかりで
ある。が、脳裏に浮かぶだけでそれを口に出すことはしない。というよりできな
い。行動に出るなどもってのほかだ。
「立ち合うか?」
「な、なんでそうなるんですか?」
「夜の公園と言えば勝負以外に思いつかなくてな」
 昴は照れくさそうに鼻の頭を掻いた。どこの実戦柔術家だ。
「季節が季節だけに、花も咲いていないしな」
 昴の言うとおり、もう一ヶ月早ければ綺麗な夜桜が見れたのだが、今は若葉が
夜風に揺れるだけだ。
 二人で公園をぐるりと回ってみる。錆の浮いた遊具の他には特に何も無い。鉄
棒の前を通った時、「懸垂でもしていくか?」と昴が提案したがやんわりと断った。
 綺麗に公園を一周して、もと来た入り口にまた戻る。
「……帰るか」
「そうですね」
 キスの一つも迫れればまだ進展もあったものを……春彦は自らの不甲斐なさを
嘆いた。昴もさぞやつまらなかったろうと横顔を見れば、あにはからんや、満足そ
うに微笑んでいた。春彦の視線に気付いたか、昴はこちらを向いて笑みを深くした。
「何をしたわけでは無いが、これはこれで楽しかったな」
「そう、ですか?」
「ああ。凄く恋人をやっている気分だ」
 そう言う彼女の足取りは軽く、子供が無邪気に飛び跳ねているようであった。無
粋な街灯から離れれば、淡い月明かりの下に桜色の浴衣が翻る。時期外れの夜
桜は非の打ち所もなく美しい。
 昼には猛虎の様に精悍だった昴が……女というのは化けるものだ。

732:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:28:40 k/7mIk9I
 翌日の学校。月曜日というのはえてして気力が萎えるものであるが、ダルそう
な顔の生徒たちの中でも際だっているのが春彦だった。
 昨日サボったから、と早朝から昴にしごかれた後の登校はロクな運動をしてこ
なかった身にはこたえる。しかし、何も辛いことばかりではない。昴は「これも
女の仕事だ」と言って弁当を作ってくれたのだ。自分の与り知らぬところで密か
に母親と話しをつけていた、というのは胸につっかかるものがあるが……それを
差し引いても十分に心躍る。
 心配なのはクラスメイトの揶揄だが、それも昼休みに弁当箱を開けた瞬間吹き
飛んだ。
 焼いた鶏肉を丼にした豪快な弁当―まさしく漢の料理だ。これを女性が手が
けたとは誰も思うまい。それも優に三人前はあるのだが、残すわけにもいくまい。
 腕の優劣が出易い料理とも思えないが、美味かった。ご丁寧に添えられた漬物
が特に。自家製なのだろうな、と思った。それにしても胃袋が重たい……まさか
とは思うが、昴はいつもこれだけの量を食べているのだろうか?
 まあ、微妙にずれてるところが可愛いんだよな……と、心中で惚気る。何も迷
惑なわけでもない。
 午後の気だるい授業を終え、帰りのホームルームもそこそこに生達は放課後の
自由時間に思いを馳せて学び舎を後にする。もちろん春彦だってそうだ。
 今日はこの後道場に寄って、多分またしごかれて、その後昴さんとどこかに行
こうかな……などと考えていたせいで、校門に立つ人影に気付くのが遅れた。
「昴さん!」
「よう。お疲れ」
 彼女はいつものように浴衣姿でゆるりと門柱に寄りかかっていた。周囲の奇異
の視線も何処吹く風、無邪気に微笑んでいる。
「そろそろ終わる頃だと思ってな。迎えに来た」
「は、はあ。どうも」
 少し照れくさそうなものの、晴れやかに笑う昴とは対照的に、春彦のほうは周
囲の視線が気になって歯切れが悪い。
「ハル、誰よ?」
 友人の一人が小声で遠慮がちに話しかけてくる。春彦が言い澱んでいると、昴
が一歩近づいてきた。
「春彦の友達か?」
 彼が頷くと、昴は笑んで言った。
「オレはこいつの女だ。よろし―」
 皆まで言う前に、春彦が昴の手を取って走り出す。何故こうもあっけらかんと
言い放ってしまうのか。これ以上ここに居ては学校での春彦の立場はどうなって
しまうのか、考えただけで背筋が凍る。
 下校する生徒の波から遠く離れたところで、足を止める。
「何だ急に。驚くだろうが」
 さも不機嫌そうに昴は嘯くが、怒りたいのはこっちのほうだ。しかし何が悪い
のかをそもそも理解していない相手に説教して、果たして意味があろうか。
 春彦は疲れ切って溜息をついた。そんな様子に、昴の顔が曇っていく。
「……済まん。オレが来たら、なにか不味かったか?」
「いや、違うんです。昴さんが悪いんじゃなくて、その、恥ずかしかったから」
 慌てて言い繕う。が、どういうわけか昴は柳眉を逆立てる。
「それはつまり、オレが恋人じゃ恥ずかしいってことか?」
「そんなことないですよ! 第一それだったら、むしろ逆でしょう。昴さんこそ、
僕なんかが彼氏で……」
「春彦!」
 言いさした言葉を怒声が遮る。鼻先がぶつかりそうな程に近づいて、昴は春彦
の目をじっと見据えてくる。
「その先を言ったら本気で怒る。言っておくが、オレはお前が恋人で恥ずかしい
ことなんか何もないからな」
 真摯な眼差しに、返す言葉が出せず「はあ」と力なく頷くだけの春彦に、打っ
て変わって微笑む昴。
「そういうわけだ。ほら、胸張れ」
 背中を叩かれる。自信に満ちた彼女の隣を歩く男が俯いていては、それこそ不
釣合いだ。言われた通り背筋を伸ばして胸を張ると、それだけで何となく誇らし
い気分になった。
 今、彼女と肩を並べるだけの男でないと思うなら、これから変わればいい。

733:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:29:40 k/7mIk9I
「よし、そろそろ上がるか」
「はぁ……」
 先刻に意気込んでみたものの、稽古に気力も体力も使い切ってしまった。春彦
は畳の上にあられもなく寝そべった。それを真上から見下ろして、昴は無邪気な
笑顔で言った。
「な、今夜の飯はうちで食おう」
「ええ?」
「義母さんにはもう言ってあるんだ。な、いいだろう?」
 『かあさん』と昴は言ったが、それは文脈から判断するにそれは春彦の母親の
ことだろう。漢字に直すと『義母さん』になりそうなのは……気のせいということに
しておこう。
「はあ、まあいいですけど」
「ん。それじゃ先に汗流してくる」
 言って、昴は備え付けのシャワー室に入っていった。そんなものがある辺り、こ
の道場も中々近代的だ。
 浴衣に着替えた昴が出ると、春彦も汗を流した。彼女がシャワーを浴びている
間、ずっと寝転がっていたせいか身体も動くのに事欠かない程度には軽くなった。
 脱いだ胴着を綺麗に畳んで、元の制服に着替える。因みに胴着は初日に昴に
借りたものをそのまま使っている。持ち運ぶのも面倒だろう、と昴のものと一緒に
洗濯して道場に置きっぱなしにしている。
 道場を出て横を見れば、屋敷を取り囲む厳めしい塀がある。塀の上には野良猫
が一匹寝ていた。塀に沿って歩くと、あの仰々しい門だ。少し緊張しながら中に入
っていく。
 飛び石の上を歩きながら庭を見渡すと、どこぞの旅館のような光景が広がって
いた。中からちゃんと見るのは初めてだ。外から覗いたのとはまた違う印象に春彦
は圧倒される。
「おう、来たな」
 しわがれた声に視線を向けると、縁側から足を投げ出している孝蔵と目が合った。
「あ、どうも」
「おいおい、そう硬くなりなさんな。ゆったりしろや」
 からからと笑って孝蔵は白髪頭を撫でた。人懐っこい笑顔に緊張が解けていくの
を春彦は感じた。
 玄関の引き戸を開けて敷居を跨ぐと、孝蔵が出迎えてくれた。
「こっち来なよ春彦ちゃん。身体ほぐしてやら」
「えっ?」
「稽古で疲れてんだろ? 昴のやつ、容赦ねえかんな。ちっと気脈を正してやりゃ楽
になるぜ。それともオイラよか昴にやって貰いてえか?」
 孝蔵の揶揄に春彦は顔を真っ赤にする。それを見て孝蔵は意地悪く笑った。仏頂
面で居間まで付いて行く。春彦の家の居間は御多分に洩れずフローリングだが、こ
の家では良い香りのする畳が敷いてあった。座布団を敷いて、その上にうつ伏せに
なる。
「なんでえ、ひょろっちい身体だな」
 寝転がった春彦の背中に触れると、孝蔵は拍子抜けしたという風に声を上げた。
「どうも……」
「しっかり飯食わなきゃあな。そういや今日の昼、あれは美味かったろ?」
 言うまでもなく、昴の作ってくれた弁当のことだろう。
「ええ。ボリュームも凄くて、良かったですよ」
「かか、そうかいそうかい。あんの野郎な、オイラに『男に作る飯なら何がいいだろ
う?』って聞いてきてな。あいつが不安そうな顔するのなんざ、久々に見たぜ。
 息吸って、まだ吐くなよまだだ……ほい、いいぜ」
 春彦は孝蔵の嬉しそうな声を黙って聞き、彼が言うままにゆっくり呼吸をした。背
中を押す孝蔵の指は痛いことには痛いが、一押しされるごとに疲れが抜けていくよ
うですらある。
「ところでよ、うちの孫娘、ありゃあいい女だろう?」
 不意に孝蔵の口調が真摯に変わった。春彦は驚いたが、その問いに対する答え
は一つしかない。
「本当に。僕には勿体無いくらいですよ」
「んにゃ、ありゃ人擦れしてねえからな。大抵の男じゃ付き合い切れねえさ」
 孝蔵は嘆息して言う。が、その声が嬉しそうなのは決して気のせいではないだろう。

734:552 ◆4nqb.Jq00M
07/09/22 23:31:07 k/7mIk9I
「春彦、飯が出来たぞ! じじも!」
 昴に呼ばれ、二人は腰を上げた。「オイラはついでかい」と孝蔵が拗ねたように言
った。
 夕食は山をふんだんに使った蕎麦だった。どうやら手打ちであるらしい麺からして、
やけに本格的だった。そこらの店より余程美味い。
 ふと見れば、昴は自身の料理に手をつけず、じっと春彦の顔を見つめてきていた。
「……?」
 ―ああ、そうか。肝心な言葉を忘れていた。春彦はそれを昴の顔を見る前に言
い出せなかった自分を恥じた。
「美味しいですよ、これ」
 すると昴は照れくさそうに笑った。暫くその笑顔に見とれていたが、孝蔵が喉を鳴
らしたのが聞こえて、春彦は慌てて食事に集中しなおした。
 食事が終わると、春彦は片付けを手伝おうとしたが昴に止められ、代わりに孝蔵
に手招きされてそちらに行った。孝蔵は小声で囁いた。
「春彦ちゃんよ、オイラはここらで消えっから、後は二人でよろしくやりなや」
「よ、よろしくって……」
「ありゃあ人との付き合いってえのをてんで知らねえかんな。おめえさんが男女の
仲を教えてやるんだぜ? 勿論その後のこともだ。わかったな。
 おい昴! オイラぁ竹ちゃんとこ行ってくるかんな!」
 孝蔵は春彦が引き止めるより先に、踊るように部屋を抜け出て行った。



『あぁン、あっ、気持ちい、あーっ、ああ!』
「これは……なんだか……凄いな」
 テレビ画面に見入る昴が圧倒されたように呟く。
「まあこれは演技ですけどね」
 聞いただけの知識で言う。
「そうなのか? ふうん、安心したような残念なような」
「はあ、ええと……」
 春彦は鼻の頭を掻いた。二人が沈黙すると、スピーカーから出る嬌声が生々しく
聞こえて嫌なのだが、どうにも喋る言葉が見つからない。
 あの後―
 意外にも“それ”について話し出したのは、昴だった。
「二人きりになったが……その……するのか?」
 顔を真っ赤にしながら消え入りそうな声で言う昴は新鮮で、春彦は背中をぞくりと
寒気にも似た感覚が走り抜けるのを感じた。
「するっていうと……やっぱり?」
 昴は躊躇いがちに頷いた。
 気まずい沈黙が二人を包む。
「ところで」
 弱弱しい、およそ彼女に似つかわしくない声がそれを破った。
「オレは色事については全くわからないのだが……どうするものなんだ?」
「い?」
 春彦は何と答えたものか困り果てた。いきなり実践して教えてやれるほどの度胸
も無ければ、経験も無い。
「ああ、じゃあ……AVでも、持って来ましょうか……?」
 半ば苦し紛れにそんなことを言ってしまったせいで、今―
『イク、イっちゃうぅ!』
『おう、おお~』
 二人並んでAV鑑賞などする羽目になってしまった。
「これが子種ってやつか? 思ってたより……あ、いや、何でもない……」
「終わっちゃいましたね……」
 見ている間は恐ろしく気まずかったが、終わってみるとむしろ見ている間のほうが
マシだったことがわかった。
 ここでも、先にものを言ったのは昴だった。
「オレの寝床、行こうか」
 春彦はたった今、自分のすぐ後ろで退路が絶たれたことを悟った。

735:552 ◆4nqb.Jq00M
07/09/22 23:32:53 k/7mIk9I
 畳みの上に布団が一枚。四畳半の寝床を照らすのは、障子を透かして入り込む
淡い月明かりのみ。春彦はそれだけで官能が刺激されるのを感じた。ズボンのポ
ケットの中で、持ってきたコンドームが急に重たくなった気がした。友人に貰ったも
のだが、まさか本当に使う日が来るとは思わなかった。
「……」
 昴は不安げな眼差しでちらちらと春彦の横顔を伺っていたが、やがて意を決した
か布団の上に完璧な姿勢で正座した。握り拳を膝上へ。
「よろしく、お願いします」
「あ、こ、こちらこそ」
 慌てて春彦もそれに倣う。そうしてから、これは情事の前にするにはそぐわない
ことに気付いた。これではまるで試合前の挨拶ではないか。
 春彦は自分が緊張しているのを理解し、それでますます緊張した。混乱の極み
にある頭で、どうするべきか必死で考える。
 ―そうだ、まぜは服を脱がなくちゃ。
 春彦はシャツとズボンを一息に脱いだ。腹を据えたわけでなく、むやみに慌てて
いるだけである。トランクスを脱ぐのはさすがに無理だった。
 ―次は……昴さんか。
 見ると、昴は浴衣の帯に手をかけたまま固まっていた。半裸の春彦と自らの浴
衣を交互に見て、目尻を涙に濡らしている。
 春彦は、先に一歩を踏み出していたのはいつも昴だったことを思い出し、一番大
きな一歩くらいは自分から踏み出そうと今度こそ腹を括った。
 昴の見た目以上にがっしりした肩を掴み、抱き寄せた。昴は最初、反射的にか抵
抗したが、観念したようにすっと力を抜いた。
 春彦は正面から彼女を抱きしめたまま帯を緩めて浴衣の前をはだけさせた。素肌
の上にサラシを巻いた胸部が露になる。そしてこうなると、浴衣の裾から伸びたしな
やかな足の太腿が妖しい色香を放つ。
 春彦は躊躇いがちにサラシに手をかけると、昴は耳まで赤くして、やおら小さく頷
いた。するりとサラシが布団の上に落ちる。
「……」
 それは乳房と言うには余りに平坦だった。真っ平らであった。それはまさにまな板
だった。そのくせ、生意気につんと尖った薄桃色の乳首が白い肌に映えて自己主張
していた。
 サラシを取り去ってから言葉を失った春彦に、昴の顔が曇っていく。
「なあ、もしかして、オレどこか変か?」
 心配そうに言うが、昴の胸は“そういう嗜好”の持ち主であれば垂涎ものの一品だ。
そして、―春彦は“そういう嗜好”の持ち主であった。辛抱たまらず昴を押し倒す。
「わっ。……お、落ち着けよ春彦」
「あ、すいません」
 触れてみると,指先に、女性にしても柔らかい、確かな脂肪の手応えがあった。昴は
されるがまま、春彦に任せた。
「全然変じゃない。綺麗ですよ……大きいのが好きって人は多いけど、僕はこっちの
ほうが好きかな」
 心地よい感触が春彦を大胆にさせていた。ゆっくり丁寧に、柔らかな感触を堪能す
る。先端を指先で弄ると、昴はぴくんと身を震わせた。
「……くすぐったい」
「あらま」
 さすがに最初から気持ちいいとまではいかないか。
 春彦は沸きあがってくる欲情にかられて、可愛らしい乳首に吸い付いた。「ひゃっ」
と昴が驚きの声を上げたが、止めない。というより止められない。ちうちうと赤子に
戻ったように乳首に吸う。不思議と安心でき、余裕が出てきた。

736:552 ◆4nqb.Jq00M
07/09/22 23:34:36 k/7mIk9I
 春彦は昴の股間へ伸ばした手を裾に潜り込ませた。予想していた布地の感触が無
く、人肌の温もりが直に指先に伝わってきて、初めて彼女が下着を着けていないこと
に気付いた。
 昴は一瞬怯えたように肩を振るわせたが、何も言わずに恥ずかしそうに視線を逸ら
して力を抜いた。
 ゆっくり躊躇いがちに、割れ目に沿って指の腹を滑らせる。初めて触れる“女”の感
触。ゆっくり、ゆっくりとなぞる。
 春彦は昴の乳首から唇を離して、彼女に覆いかぶさっていた上体を起こした。開い
た浴衣の裾からすらりと伸びた足の付け根、未開の花園をしげしげと眺める。
 処女であるらしい上、ともすれば自慰すらしたことがないかもしれない陰裂はぴった
りと閉じている。申し訳程度に産毛が生えている程度で、つるつると言ってもいいくらい
だった。
「そんなに見るなよ。さすがに……恥ずかしい」
 昴が頬を杏子色に染めて蚊の鳴くような声で言う。
「あ、ごめんなさい」
 謝って、今度は見ながら昴の“女”を弄る。多分、これがクリトリスなんだろうと目をつ
け、優しく摘んでみる。
「ん……っ」
 すると昴は身をくねらせて熱い吐息を漏らした。感じているのだろうか。
「気持ちいい、ですか?」
「う……なんか、変な感じだ」
 おそらくは初めて経験する性的快感に、昴は戸惑った声で言った。その様子が可愛
らしくて、春彦はクリトリスをさらに刺激する。昴の息がますます熱く、甘くなっていく。
もはや疑うべくもない。彼女は春彦の指で感じている。
 いつの間にやら、指先にぬるぬるした粘液が絡み付いていた。一旦濡れそぼった秘
所から手を離してそれに見入る。
「はる、ひこ……」
 すると、昴がすがりつくように弱弱しい声で名を呼んできた。いや声だけではない。両
手を春彦の首に回してきた。
「身体の、奥が熱い……すごく熱いんだ」
 昴は濡れた瞳で言った。そしてそれは、春彦も同じだった。
 くるりと昴に背を向けて、春彦はトランクスを下ろした。脱ぎ捨てたズボンのポケットか
らコンドームを取り出す。練習しておいたおかげで、すんなりと着けることができた。ほ
っと安心する。こんなところでつまずいては、格好悪くてしょうがない。
 向き直ると、昴は硬く強張った表情で春彦の尖った肉棒を見つめていた。その気持ち
はよくわかる。だが、今さら後には引けそうもなかった。というか、あられもなく着衣を乱
れさせ、息を乱して横たわる彼女の姿に余計欲望を刺激されてしまった。
「昴さん。足開いて」
 言った通りに昴が足を開く。浴衣の裾を持ち上げて、陰裂がよく見えるようにする。肉
棒をそこに当てがう。
 ―あ、あれ?
 しかし、入り口がわからない。焦りながら探していると、昴がくくくと喉を鳴らした。
「焦るなよ。逃げやしないから」
 春彦は顔が赤くなるのを感じた。苦笑いして、今度は落ち着いてゆっくり先端を動かし
ていく。
 つぷ。柔肉に亀頭が埋もれた。まさに入り口だ。日ごろ激しい運動をしているせいか、
処女膜というものは無いようだった。
「い、入れますよ……」
 言って、腰を―
「ちょっと待て、止まれ。……やっぱりオレが下なのか? 組み伏せられるなんて、落ち
着かないんだが」
「……我慢して下さい」
 昴は口を開いて何か言おうとしたが、結局しおらしく頷いた。
「……わかったよ、もう」
 気を取り直して、亀頭をおしつけて、―昴の中に、入っていった。

737:552 ◆4nqb.Jq00M
07/09/22 23:37:49 k/7mIk9I
「うく……っ」
 昴は膣を押し広げられる痛みに顔を歪めた。途端、春彦はなまじ感動していただけに
申し訳なくなった。
「大丈夫?」
 訊くと、昴はにっこりと微笑んだ。
「大丈夫だよ。痛いのなんか慣れてるから」
「そんな……」
 痛みなど慣れるもんでもないだろうに。しかし昴はかぶりを振る。
「大丈夫って言ったら大丈夫だから。……これで終わりじゃないんだろう? オレに気遣
うことなんてないから、続けて」
「でも―痛っ!」
 頬をぎゅっと抓られた。恥ずかしい……このくらいで痛いなどと。昴はこれと比べ物に
ならないであろう痛みに耐えて、笑っているというのに。
「オレは“お前の女”だろう? 何を遠慮してるんだ阿呆め」
 ―敵わないな。
 春彦は昴に覆いかぶさるようにしてぴったりと身体を密着させた。伝わってくる体温が
心地よかった。
 ゆっくり腰を動かす。昴の膣は、肉棒全体に襞が絡み付いて絞り上げ、動かすのも一
苦労だった。
 腰を打ち付ける度、昴は小さい声で呻く。片手で小ぶりな胸を揉んでやり、もう片方で
クリトリスを弄ってやる。
「く……う……つぅ……」
 優しく、ゆっくり引いて、挿し入れ、やわらかな脂肪を揉みしだき、肉芽を転がす。
「ふ、はぁ……ん……」
 昴の息から苦痛の色が消えていき、段々と甘く蕩けたものになっていった。彼女の膣
も、ようやく蠕動に耐えられるだけの潤滑液を分泌して、痛みよりも快感が勝っているの
だろう。
 春彦は両手で浴衣の上から昴の腰を掴んだ。欲望のままに激しく腰を打ち付ける。
「う、あっ! あう! ああ!」
 昴は悲鳴じみた声を上げてそれを受け止める。
 春彦はなおも動きを速め、一直線に高みへと昇っていった。
「昴さん、昴さんっ!」
「あぁう、ああぁ!」
 とどめとばかりに、彼女の一番奥まで思い切り腰を打ち付ける。
「ふ……っ!」
 ―どくん。
 愛する女の最奥で、春彦は絶頂に達した。
 背中に手を回して、ぎゅうと抱きしめる。昴もまた、同じように春彦の背中に両腕を回し
てきた。
 鼓動が、体温が、想いが溶け合う。そんな気がした。

738:552 ◆4nqb.Jq00M
07/09/22 23:40:08 k/7mIk9I
 淡い月明かりに、白い肌が闇に浮かび上がる。はだけた浴衣を直そうともせず、昴は
情事の余韻に浸っていた。春彦は後始末をして、乱れた息を整えている彼女の隣に寝
そべった。心地よい静寂と、行為お残り香が二人を包む。
「な、春彦」
 夢見るような声で呟いて、昴は乱れた浴衣のまま春彦に抱きついてきた。
「気持ち良かったか、オレの身体? ……その、ちゃんと恋人が出来てたか?」
 春彦は微笑んで、彼女のタコだらけの手に自分の手を重ねた。
「すごく良かった。昴さんは、最高の恋人ですよ」
 言うと、昴は薄明かりでもわかるほど顔を赤くして歯を見せて笑った。
「オレ、今初めて、自分が女だったんだなって思ってる。……ありがとうな」
 その言葉に春彦の心臓が跳ねた。何か気の利いた言葉をかけようと、視線を彷徨わ
せる。
「あ、あの昴さ……あ、れ?」
 声をかけると、しかし昴はすでにすうすうとやすらかな寝息を立てていた。
 春彦は溜息をついて、昴の身体を抱き寄せて自分も瞼を閉じた。
 数十分後には、安らかな寝顔が二つ並んでいた。



 翌日。
「春彦。あの『ええぶい』ってやつ、貸してくれ」
「は……?」
「いや正直な話、昨夜の交わりは痛いだけでな。どうやったら気持ちよくなるか研究し
たいんだ。もちろんどうやったら春彦がもっと気持ちよくなるかも含めてな。お前だっ
て、どうせなら気持ちいいほうが楽しいだろう?
 うん。やっぱり恋人も日々の鍛錬が大事なんだな。
 そういうことでよろしくな。できれば二、三本頼む」
「……」


   《了》

739:552 ◆4nqb.Jq00M
07/09/22 23:40:56 k/7mIk9I
最初のほうトリつけるの忘れた
なにやってんだおれ

とにかく以上です
どうも

740:名無しさん@ピンキー
07/09/22 23:41:52 E8bEJbHj
>829
GJ!
不器用だけど積極的な昴さんイイwww

741:名無しさん@ピンキー
07/09/23 02:39:56 0xUV0jvj
触っちゃだめだ、触っちゃあ・・・

742:名無しさん@ピンキー
07/09/23 04:11:32 6zlziI5L
バレバレなんだようんこっこ・・・うぜぇ
うせろ

743:名無しさん@ピンキー
07/09/23 05:38:29 88fXLFUA
釣りたいなら文体と癖変えろよ
その読みにくい独りよがりな文章でバレバレ

744:名無しさん@ピンキー
07/09/23 09:55:13 Qzb86A/w
>バレバレなんだようんこっこ
なに、自分のこと告白してんだよw

745:名無しさん@ピンキー
07/09/23 14:53:41 +fUlwMUX
時間掛けたわりには前回エンディングの方が面白いじゃないか
こういうのを蛇足って言うんだろ?

746:名無しさん@ピンキー
07/09/23 19:01:36 xCEFhqr3
>>694

747:名無しさん@ピンキー
07/09/25 02:39:43 ifTdd92a
もう誰も信じられないwww
ここにSSを投下するときは糞に間違われないレベルの文章書かなきゃいかんなーと思った

748:名無しさん@ピンキー
07/09/25 10:15:12 B1zB2RWC
以前からトリップつけてた人は、まず信用できると思うけどね

749:名無しさん@ピンキー
07/09/25 14:17:25 HglLRqd+
>>839
糞職人が荒らしに転向したわけだが?
頭悪いだろ

750:名無しさん@ピンキー
07/09/25 23:24:52 9avS9P88
>830
GJ

と、言っていいですか?
まあ、いいや

ついでに言うと俺は乳はあるほうがすくぁwせdrftgyふじこlp;@


しかし、ここまで荒れてると逆に面白いな
とても気分がわるくなるよw

てなわけで、また今度通るわ

751:名無しさん@ピンキー
07/09/26 00:34:57 nhwuCabL
>>840
しつこく荒らしに来たーーー!!

752:名無しさん@ピンキー
07/09/28 04:57:37 29W+/Qq4
うんこっこがスレに粘着するのはなぜだろう
スレなど人の通過点でしかなく個人とも集団とも呼び難い
突き詰めると示威で自慰に過ぎないというのに
不思議不思議猿のオナニー
メロスは激怒した

753:名無しさん@ピンキー
07/09/28 16:06:39 LvjCJ3Kw






754:名無しさん@ピンキー
07/09/28 16:19:24 0k922+vX
>>843
多分、このスレが一番、奴なりの”成果"があったから、だろうなあ
他でもやっているんだろうけど、成果がなければ粘着せずに単発荒らしとして消えるから、そのスレの住人の記憶に残らないのだろう

755:名無しさん@ピンキー
07/10/04 16:52:14 VcW4zKZ+
保守

756:名無しさん@ピンキー
07/10/04 22:16:06 971yiTCR
とりあえず状況を説明してくれないか

757:名無しさん@ピンキー
07/10/04 23:36:05 69taSF2j
だれもいない

758: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:02:00 QEytKSlT
 真志と姫乃が交際を始めてから3週間が過ぎた。季節は初夏を迎えつつあり、天気の良い日は汗ばむ事も
多くなり始めていた。
 二人の交際はまだ公になってはいないものの、『初デート』(下校時にコーヒーショップでお茶しただけ
でしかないが)も無事にこなし、万事順調であった。

「真志くんのお部屋に行ってみたいな・・・」
 二度目のデートの帰り道。ふと、姫乃がそんなことを漏らした。
「僕の部屋ですか・・・?何もありませんよ」
「いやぁねぇ。好きな人の部屋に行ってみたいって思うのは当然じゃない?」
「まぁ、そうですね」
「真志くんだって、私の部屋に行ってみたいって思うでしょ」
「そ、それは・・・・・思います、けど・・・」
「でしょ?じゃ、決まりね。今度の日曜日なんてどうかしら?」
「えー・・・あー、出来れば来週の方が・・・」
「あら、何かあるの?」
「いえ・・・別に・・・ただ、両親が・・・」
「いいじゃない、別に。真志くんのご両親にご挨拶もできるし」
「いや、それはちょっと・・・」
「なんでなんでー。納得できないわ~」
 ブーイングする姫乃に真志は困り果てたように言った。
「僕にも、立場ってものがありますから・・・」
「はぁ・・・わかったわ。仕方ないわよね。真志くん困らせるのは私の本意じゃないし」
「すみません」
「でも、いずれご両親にご挨拶はさせてもらうからね。もちろん、私の両親にも挨拶してもらうから」
「え゛・・・でもそんないきなりでなくても・・・」
「あら、どうせなら両家公認の仲になりたいじゃない。そうすれば晴れて天下御免で交際できるわ」
 それはそうですが、と思いつつも、一人で乗り気になってる姫乃にそれを言えよう筈もない。
「ふふ・・・それにしても真志くんのお部屋か~。楽しみ楽しみ~♪おめかししなくちゃね~」
「そんなに面白くもないですって。暇なだけですよ」
「あら、いいじゃない。恋人の部屋で二人きり。それ以上の何をお望みかしら?」
 姫乃は満面の笑みで、少しからかうようにそう言った。

759: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:03:00 QEytKSlT
 そして当日。元からそんなに物が多くない部屋をこの日に備えて片付けたので些か殺風景と取れなくもない
様相を呈していた。
 自宅の前で車が止まる音がし、それが走り去ると玄関のチャイムが鳴った。
「はいはい、今開けますよ」
 そう言いながら玄関を開けると。
「こんにちは、真志くん」
 にこやかな表情の姫乃が立っていた。いや、立っていて当然なのだが、真志はその姿に圧倒されていた。
 姫乃が身に纏っていたのは和服。それも自分に告白したあの日と同じ紅色のそれ。あの日はさほど明るくも
ない室内だったので気付かなかったが、布地の上にちりばめられた模様が日の光を受けキラキラと輝いている。
 漆黒の髪はいつにも増して黒いのに不思議な輝きを放っている。
「まぁ、いきなり熱い視線でお出迎えなんて、嬉しいわ」
 思わずハッとなる真志。しかし、姫乃の言葉に嫌味はない。本当に喜んでいるらしい。
「え・・・あ・・・すみません。その、服に・・・」
「あ、これ?真志くん、前に言ってたから。『着物姿が素敵だ』って」
「・・・覚えていてくれたんですか」
「当然よ。真志くんが誉めてくれたことなら何だってするわよ?女ってのはそういうもの」
「素直に嬉しいです・・・や、立ち話じゃなんですね。どうぞ」
「はぁい、お邪魔しま~す」


760: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:04:00 QEytKSlT
「ふぅん・・・綺麗にしているのね」
 真志の部屋に入った姫乃の最初の言葉がそれだった。
「男の子の部屋だからもう少し散らかってるのかと思ったけど」
「それは・・・掃除くらい、しますから・・・」
「そうよねぇ~。女性を入れるのに汚いままだったらそれはそれで困るけど」
「少し、待っててください。お茶、煎れてきますから」
「ちょっと待ったぁ!」
「わっ!な、なんですか姫乃さん」
 いきなり大声を出す姫乃に真志は跳び上がる。
「お茶って、緑茶?」
「はい・・・そのつもりですけど・・・」
「なら、私が煎れるわ」
「え・・・でもお客さんにそんな・・」
「あら、それは私の所属部を知ってのことかしら?」
 フフンと鼻を鳴らしながら自信ありげに言う姫乃。
「・・・そういえば、茶道部でしたね」
「でしょう?なら、私の方が適任でしょ?」
「それもそうですが・・・」
「じゃ、私が煎れてくるから・・・」
「待ってください」
「な、何かしら・・・?」
 真剣な真志の声に姫乃は少しだけたじろいだ。
「姫乃さん、ウチの台所の何処に何があるか知らないじゃないですか」
「・・・・・・・・・orz」
「案内しますから、どうぞ」
「あっはっはぁ。ごめんね~」
「いや、別にいいですから」
 ・
 ・
 ・
「うーん・・・」
「どう?おいしいでしょ?」
「はい。ウチのお茶がこんなに美味しく感じたのなんて初めてです」
「お茶はね、葉に合わせた煎れ方があるのよ。それさえきちんとすれば案外いけるものなのよ」
「覚えておきます」
 そして、そこから始まる二人の会話。他愛もないことを止めどなく話し続ける。

761: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:04:45 QEytKSlT
 どのくらい、会話が続いただろうか。姫乃が真志に訊いた。
「ね、真志くん、隣に行って、いいかしら?」
「えっ・・・・・・いいですよ」
 戸惑いながらも真志はそれを許した。
 許しを得た姫乃は隣に座ると真志の方を見てにっこりと微笑んだ。真志もつられて微笑む。そして、まるで
そうするのが自然とばかりに、腕を絡ませ、肩に頭をもたれかけてきた。一瞬ビクリとしてしまった真志だが、
それを受け入れ、自分もそっ、と頭を姫乃の頭にもたれさせ、手に手を重ねる。
 言葉も交わさず、ただじっとそのままでいる二人。それだけで二人は心が満たされていくのを感じる。
「しあわせ・・・」
「・・・はい」
 ぎゅっ、と絡めた腕に力を入れ姫乃が体をさらに寄せてくる。腕にあたる柔らかい感触に気付く。真志は自分の
心拍数が一気に上がるのを感じた。
「肩、抱いて欲しいな・・・」
 姫乃がそんなことを呟く」
「その手を離してくれないと、出来ないですよ?」
 動揺を悟られまいと、精一杯の平常心を装って答える。
「やぁだ。何も腕は一本だけじゃないんだし」
「わかりました・・・ほら、コレでいいですか?」
 駄々をこねる姫乃に仕方ないなぁ、と思いながらも甘やかしてしまう真志だった。
 自分の体を回して右腕で姫乃の肩を抱き寄せる。
「ん・・・嬉し・・・」
 姫乃が甘えてくる。自分が先輩な分、いつもお姉さん気取りで真志に接してくる姫乃だったがこういう所は
本当に年頃の女の子なのだなぁ、と真志は思う。
 真志は無意識のうちに姫乃の髪に触れ、それをそっと撫でていた。
 姫乃は目を閉じ、うっとりとそれに酔いしれていた。


762: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:05:36 QEytKSlT
 やがて、姫乃はすっ、と顔を上げた。真志の目を一瞬のぞき込み、顔を近づけてきた。真志もそっと近づける。
 自然に唇を重ね合わせる二人。これまでならそこで終わりだったが、今日は違った。
 姫乃は微かに唇を開いて舌を出すと、それを真志の唇に触れさせる。
 驚いた真志が少し口を開いた瞬間、姫乃の舌は真志の口腔内に潜り込んでいた。逃げようにもいつの間にか頭を
押さえ込まれ逃れることができない。
 やがて、姫乃の舌は真志のそれを捕らえた。安心させるように静かに突く。真志の舌もおずおずと突き返すと、
姫乃は舌を退き、真志のそれを自分の口腔内に導く。今度は真志の舌が姫乃の口腔内を蹂躙する。
 クチュクチュと唾液を絡める音を響かせながら二人は唇を重ね、舌を貪り合う。
 息苦しさに堪りかねた二人が顔を離すと、互いの舌の先端に唾液の橋がかかる。それがぷつりと切れるのを見届け、
姫乃が口を開く。
「キスが、こんなに素敵だなんて・・・」
「頭がボーっとしてきます・・・これが、大人のキスなんですね」
「うん・・・。ね、もう一回・・・」
 真志は唇を重ねる事で答えとした。上になり、下になり、絡めたり、唾液を捏ね合ったり。二人は夢中で互いの
唇と舌を貪りあった。

 再び唇を離した二人は見つめ合う。もはや欲望を抑えることはできなかった。二人は愛する者同士の本能に従う
事にした。
 真志は姫乃を抱き寄せるとその耳元で囁いた。
「姫乃が、欲しい」
 と・・・。
 姫乃は頷いて、同じように囁いた。
「はい。私も、真志が欲しい」
 もう一度見つめ合い、唇を重ねる。


763: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:06:30 QEytKSlT
 その時、真志はハタ、と気付いた。
「あ・・・姫乃さん、着物・・・」
「ん・・・?あぁ、そうね。汚れたら面倒だものね。待って。今、脱ぐから」
 脱ぐ、とかあっさり言われると感傷も何も無いが、こればかりは仕方がない。
 帯をはずし、着物を脱ぐと姫乃はそれらを綺麗に整えた。白い襦袢姿の姫乃を見て、真志はふと、ある疑問を
口にだした。
「姫乃さん、し、下着って来てるんですか・・・?」
「あら、どうして?」
「和服着るとき、下着・・・その、付けないって聞いたことあるから」
 姫乃は小首を傾げながら言った。
「真志くん、こっち、来て」
 言われるがままに姫乃の前に立つ真志。姫乃の体がスッ、と倒れ込んでくる。
「付けてるのかどうか、直接確かめてみなさいな」
 そう言って姫乃は真志の手を自分の胸に導く。以外と薄い襦袢越しに伝わる柔らかい感触。僅かに手をずらして
みるが、そこに有るべきブラの感触はない。
「まさか・・・それじゃ・・・?」
「確かめて、いいのよ?」
 そう言われ真志は手を下ろしていき、恐る恐る姫乃の尻に触れる。やはり、ショーツを身につけている感じはない。
「やっぱり、付けないん、ですか?」
「ふふ・・・普段はちゃんと着けてるわよ。でも、今日は特別。真志くんのところに行くんだから、そんな無粋な物身に
着けてなんて行けないわ」
「あ、あう・・・」
 自分のためならそこまでやる、と言い切る姫乃に掛けるべき言葉が無かった。嬉しいようなこそばゆいような
感情を扱う術をまだ真志は知らない。
「直接、触って・・・」
 姫乃はもう一度真志の手をとり、それを襦袢の中に導き、胸に直接触らせる。
「ああ・・・そんな・・・」
「どう?」
「柔らかくて、熱くて・・・そんな、そんな・・・」
 うわごとのように呟く真志。
「もっと触って・・・といってもこれじゃ触りづらいわね。ちょっと待ってね」
 そう言って姫乃は襦袢から両肩を抜いた。今まで男性の目に晒したことのない柔肌と豊かに実った胸が晒される。
「これなら、ほら・・・」
 再び手を導く姫乃。
 目の前に無防備に晒された柔肌の白さが目を射る。豊かに実った乳房はたとえようもやく柔らかかった。
「こ、こんなに柔らかいなんて・・・」
 半分涙目になりながら呟く真志。姫乃はその手に自分の手を重ね、導く。
「んっ・・・もっと、ゆっくり・・・そう、はじめは優しく。ゆっくり。加減が大事よ」
 真志は何かに憑かれたかのように頷きながら手を動かす。
「っ・・・は、もう少し強くてもいいわよ・・・上手、上手よ真志くん。その調子・・・」
 誉められた真志は教えられた通りにに緩急を付けながら乳房を揉みし抱く。掃くように撫で、時には握りつぶすかの
ように指をめり込ませる。


764: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:07:31 QEytKSlT
「い、いいっ・・・乳首、乳首も・・・ぁん。そう、そんな風に・・・」
 真志の指が乳首をコロコロと転がす。それはあくまでも優しい。
「乳首・・・尖ってきてます・・・」
「ぁ・・・そうよ。女は感じると乳首が尖って・・・ゃあ・・・そんなにひっかいちゃダメ・・・」
 無意識に真志の指が指先で僅かに引っ掻くように乳首をいじると姫乃はそれだけで体を震わせる。それに気を
よくした真志は更に乳首を攻め立てた。
「やっ・・・ダメ。そんなに、そんなにしたら・・・」
 連続した快感に姫乃は振り回されていた。自分で慰める時の何倍もの快感だった。愛する真志の-そうされることを
想像しながら慰めていた-手によるものなのだ。それがこれ程心地よいものだったとは。
「ふぁ・・・待って、待って、真志くん・・・」
 姫乃は真志の手を掴んで止める。真志は少しだけ不満そうな顔をした。
「どうして、止めちゃうんですか?姫乃さん、気持ちよさそうなのに・・・」
「ずるいよ、真志くんだけ」
「え?」
「脱いで。真志くんも裸になって・・・」
「・・・今ですか?」
「そう。今」
 腰に手をあててそう言い切る姫乃。先程まで真志に揉まれ、上気した胸とツン、ととがった乳首があらわになる。
しかし、それを隠す素振りは見せない。むしろ見せつけ、挑発しているようにさえ見える。
「うう・・・わかりました」
 そう言って脱ぎはじめる真志。最後のトランクスを脱ぐとき、姫乃の方を見る。『脱げ』とばかりに頷く姫乃。
真志は意を決してそれを脱ぎ去ると、姫乃に向き直る。敢えて隠すことはせず、全てをさらけ出す。
 姫乃が視線を釘付けにしたまま息を飲む。その視線がどこに向いているかなど、想像するまでも無かった。
「ちょ・・・やだ・・・凄い。それって、いつもそんななの?」
 真志のペニスは完全に勃起していた。(姫乃にすれば)それは童顔に似合わぬ程の凶悪な姿だった。
「いえ・・・普通は、萎んで、ます・・・その・・・女性の乳首と一緒です・・・・・・」
 気恥ずかしさに視線を逸らしながら真志が答える。
「そ、そうなの・・・」
 そういう割りには姫乃は怯えたような、泣きそうな表情を浮かべている。
 恐る恐るという感じで姫乃が近づいてくる。真志はそれを抱き寄せる。
「やっぱり男の人の体だね・・・」
 背中や肩、胸に手を這わせながら姫乃が呟く。
「それに・・・あぁ、とっても熱い・・・お腹に伝わってくる・・・」
 下の方を見ながら姫乃が言う。その言葉と視線に反応してペニスがビクビクと震える。
「あ・・・動いた・・・」
「す、すみません・・・」
 何故か真志は謝っていた。姫乃は釘付けにしていた視線を上げて言った。
「ねぇ・・・触って、いい?」
「え?!」
「さっき、真志くんが私の胸を触ったから、今度は私の番・・・いいで、しょ?」
 真志が無言で頷くと姫乃は真志の前に跪いた。目の前に隆起したペニスが有った。
「なんだか、近くで見ると凄い・・・」
 先端が臍まで届きそうなほどに伸びながら反りかえっている。胴には血管が浮き上がり、先端は亀頭が赤黒い
姿を露出させていた。それは確かに凶器と呼ぶにふさわしい姿だった。


765: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:08:20 QEytKSlT
 姫乃は恐る恐る手を伸ばしそれに触れ、掴んでみる。
「あぅ・・・」
 真志が声を漏らすのに合わせるかのようにペニスがビクン!と震える。驚いて手を離す姫乃。
「きゃっ?!今、動いたよ?」
「すみません・・・気持ちよかったから・・・」
「え」
「姫乃さんに触られたら気持ちよかったから思わず・・・」
「気持ち、良かったの?私に触られて?」
「は、はい・・・」
「もう一回、いい?」
「はい」
 姫乃が再び手を伸ばして触れる。ピクリ、ピクリとペニスが反応する。
「やだ・・・なんだか、可愛いかも・・・」
 可愛い、という表現はともかく、姫乃は震えるペニスに
「握って、いいよね」
「はい・・・あんまり強く無く・・・」
「ん・・・・・・凄い。火傷しちゃいそうだよ・・・」
 ペニスを柔らかく握りしめられ真志は快感を堪えるのに必死だった。美人に、それも愛しい恋人の姫乃にである。
姫乃と同様に、真志もまた相手にそうされることを想像しながら慰めていた。そして、姫乃の白く細い指が自分の
醜悪なペニスを握りしめている光景は余りにも背徳的で扇情的光景だった。
「男の人って、こうすると、気持ちいいんだよね?」
 そう言いながら姫乃が握った手を動かしはじめる。それはぎこちない動きだったが、真志にとっては強烈な一撃
だった。
「くぁっ!・・・そ、そんなことしたらっ・・・」
「いいの?気持ちいいの?」
「よっ、良すぎて・・・ああぁっ・・・く・・・」
 歯を食い縛って耐える真志。今ここで出したらどうなるか。それを考えたら何としても耐えるしかない。
「いいよ、もっと、もっと気持ちよくなって」
 真志が気持ちよくなっていることに気をよくした姫乃の手の動きが激しさを増す。ただ単に手を前後させている
だけだが、今の真志にはそれでも十分以上のものだった。
「うく・・・だめです・・・このままじゃ、で、出ちゃいます・・・」
「いいよ、出して。出していいよ!」
 そう言いながら更に手の動きを速める姫乃。もはや真志は限界だった。姫乃を振り払う事も出来そうにない。
「あっ、出るっ・・・ぅああっ!」
 その瞬間、真志のペニスが弾け勢いよく射精した。ドロリとした白濁の精が礫となって飛び出していく。
「きゃっ?!」
 何が出るのかわかっているようでわからなかった姫乃はそれをモロに顔に浴びてしまった。色白な姫乃の肌を
白濁した精が穢していく。
「ぁぁ・・・」

766: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:09:10 QEytKSlT
 欲望を解き放つ快楽に身を委ねながら真志はその光景を眺めていた。自分の放つ精が姫乃を穢していく。その
背徳感が快楽を更に燃え立たせる。
「ああっ・・・凄い・・・こんなに、凄いなんて・・・」
 姫乃は放心したかのように真志の精を顔で受け止めていた。自分が真志によって穢されたということは彼女に
とっては屈辱よりも快感に近かった。身も心も彼の物になれた気がしていた。
「ああ・・・姫乃さん・・・姫乃さん・・・」
 まだ快楽に心囚われている真志がうわごとのように姫乃を呼ぶ。
「ん・・・これが、男の人の射精・・・これが、精液・・・そして・・・」
 姫乃もまた心ここにあらずという風に呟く。真志の放った精は姫乃の顔を伝い落ちていく。姫乃はそれを手で
すくう。そして、それを舐め取る。
「真志くんの味・・・ん・・・おいし・・・」
 うっとりとした姫乃の表情。それを見て幾らか萎んでいた真志のペニスが再び硬く伸び上がる。
「ああっ・・・姫野さん、ごめんなさい。ごめんなさい・・・」
「どうして謝るの?」
「だって、僕、姫乃さんの顔に・・・」
「フフ・・・いいのよ。真志くんのだから」
「え?」
「真志くんの体から出たものだもん。幾らだって受け止めてあげる。それに、気持ちよかったから出たんでしょ?」
「は、はい」
「私のせいで気持ちよくなって出してくれるなら嬉しいもの。だから、気にしないで。私はむしろ満足してるの」
「姫野さん・・・」
 真志の表情が少しだけ安堵したものになる。それでも真志はティッシュで残りを拭き取ってやる。
「あん・・・もう、真志くんたら律儀なのねぇ。それに・・・」
「はひっ?!」
「ここはまた元気になってるよ?」
 姫乃が力を取り戻したペニスをやんわりと掴む。
「それに男の人は一度出しておく方が安心出来るって言うでしょ?だったらこれで良かったんじゃない?」
「そ、それはそうかもしれませんけど・・・でもなんでそんなこと・・・」
「ウフフ・・・お姉さんを甘くみないことね」
 クスクスと笑いながらペニスをまさぐる姫乃。真志はそれに抗えず、姫乃にされるがままになっている。
「ねぇ、真志くん」
 姫乃が手を止めた。
「なんですか?」
「今度は真志くんが私のに触って」

767: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:10:00 QEytKSlT
「姫乃さんのにって・・・」
「女の人の、大事なところ・・・」
 そう言って姫乃は真志の右手を掴むと、膝立ちになっている足を少し開く。そして襦袢の合わせ目から
真志の手を招き入れ、自分の股間に、未だ誰も触れさせたことのない花園に触れさせる。
「ああっ・・・こ、こんな・・・」
「どう?ここが女の人の大事な所・・・」
「す、凄いです・・・何だか熱くて溶けそうです・・・」
「ね、触って。もっと」
「でも、どうしたら・・・」
「じゃ、私の動きに合わせて、ね」
 姫乃が手を重ね、真志を導く。真志はそれを真似ながら愛撫する。
「はぁ、あぁ・・・・いいよ、真志くんの手、いいよ・・・」
「ぬ、濡れてきてます・・・気持ち、いいですか・・・」
「うん・・・いい、いいの。女は感じると濡れてくるのよ・・・あっ、そこ、そこをもっと」
 真志の手は次第に自らの意志で動きはじめる。花びら全体を撫でたり指で擦ったりする。
「ぁああ・・・いいよ、真志くん、いい。もっともっと触って、いじって」
 真志の手は更に大胆に動き回る。そして、それは花園の頂きにも及んだ。
「はふぅ!」
「あっ?!痛かったですか?」
 ビクン、と体を震わせた姫乃に真志が心配そうに声をかけ手を止めた。
「違うの。凄く気持ちよかったの・・・真志くんが今触った所、クリトリスなのよ」
「クリトリス、ですか?」
「そう。陰核。女の人のオチンチン・・・」
「オチ・・・ンチン、ですか・・・」
 余りにも露骨な表現に真志は半ば絶句してしまった。
「だから、もっと触って。でも、優しくね・・・敏感だから、乱暴にしたら痛いから・・・」
「はい・・・が、頑張ります」
 真志が手の動きを再開させる。
「はぁぁ・・・いい、気持ちいい・・・もっと、もっと・・・」
 姫乃は自分の股間に潜り込んだ真志の右腕を掴みながらその動きに身を委ねていた。
「そ、そんなにしたら・・・ぁぁ・・・感じちゃう。久しぶりだから感じちゃう・・・」
「久しぶり、なんですか?」
 手の動きを休めることなく真志が姫乃に問う。
「だって、真志くんのお部屋に行くって・・・決めた時からずっと、我慢、してたの・・・」
「そんな・・・」
「私、したかったんだもん・・・真志くんと一つになりたいって思ったから。真志くんが両親が居ない時って
言ったから・・・あぁん・・・止めないで、手、止めないで・・・」
「僕も、です・・・ずっと、我慢してたんです・・・姫乃さんと、その、したかったから・・・」
「真志くんも、あなたもそうなの・・・?」
「そうです、僕達同じこと考えてたんですね」
「ああっ・・・こんなことって・・・嬉し・・・そ、そこ、そこをもっと・・・」
「姫乃さん、姫乃さん・・・」
「真志くん・・・ぅぅ・・・ダメ・・・い、イキそう・・・」
「いいですよ、イってください。気持ちよくなって」
「あふぅ・・・・っく・・・イクっ・・・ぅううう!」
 ビクビクと体を震わせ、背を反らしながら姫乃が達する。
 真志は姫乃の股間からゆっくりと手を抜く。その手は姫乃の花園から溢れ出した蜜でぐっしょりと濡れていた。
それを真志はペロリ、と舐め取る。姫乃がそうしたように。
「ん・・・姫乃さんの、味です・・・」
「ゃぁ・・・意地悪、言わないで・・・」
「僕も一緒です。姫乃さんのならいくらでも・・・」
「んっ・・・あふ・・・」
 その言葉を聞いた姫乃が体をピクリ、と震わせる。
「・・・もう、そんなこと言うからまた軽くイっちゃったじゃない」
「すみません」
 そういう真志の顔は笑っていた。そして姫乃の体を抱き寄せる。互いの体をまさぐり、頭を撫でる。

768: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:11:00 QEytKSlT
 真志は自らの想いを姫乃の耳元で睦ぐ。
「僕は、姫乃さんと一つになりたい・・・いいですか?」
 姫乃も、真志の耳元で囁く。
「いいよ・・・私も真志くんと一つになりたい」
「ベッド、行きましょうか」
 抱き合いながら、もつれるようにしてベッドに向かう二人。と言ってもさして広いわけでもない真志の部屋
なので、ほんの数歩の話なのだが。
 ベッドに身を横たえた姫乃の足下に真志が膝を突く。自分の目をのぞき込んできた真志に姫乃は頷く。
 真志は姫乃の襦袢を押さえる腰紐を緩め、足下からそれを開いていく。
 スラリと伸びた、白くまぶしい姫乃の足が晒されていく。その内股ではこぼれ落ちてきた蜜がキラキラと
光っていた。
 今や襦袢は腰の所でいくらか止まっているだけになっていた。襦袢の白と肌の白、シーツの白が微妙なコント
ラストを成している。シーツの上に広がる黒髪と唇と乳首の色。そして股間の頂きを飾る、髪と同じくらい黒く
柔らかそうな和毛。
 その色の見事なまでの競演に真志は息を飲む。
「綺麗、です。とっても」
「ん・・・ありがと。・・・ね、早く・・・」
 そう言って姫乃は真志を迎え入れるべくゆっくりと足を開く。真志はその間に膝を進める。
 足の付け根、姫の花園が目に入ってくる。サーモンピンクというかなんというか、形容し難いその花びらは
自らが作り出した愛蜜に濡れていた。そして、微かに震えながら真志を待ち望んでいる。
 真志は姫乃の体に自分の体を重ねる。姫乃が抱きついてくる。互いの体温が直に伝わってくるのを、滑らかな
肌の感触を、豊かな乳房の感触を感じた。
「あったかい・・・」
「はい・・・あったかくて、柔らかいです・・・」
 ひとしきり互いの温もりを感じ合うと、真志は膝を突いて腰を浮かせる。そして、ペニスを掴むとそれを姫乃の
花園に近づけていく。
 姫乃は手を伸ばし、それを自らの花芯に導く。
「ここよ・・・ここが、女の一番大切なところ・・・」
「ここに・・・」
「さぁ、来て・・・」
「痛かったら、言ってくださいね。何時でも止めますから・・・」
「痛くても我慢するから。最後まで、して」
「じゃぁ、行きます」
 そう宣言して真志はペニスをゆっくりと突き入れていく。
「・・・っ!」
 初めて男を迎え入れる姫乃の花芯は些か窮屈気味だったが、真志はそのまま進んでいく。途中、抵抗感のような
ものを感じる。処女膜なのだろう。真志は一瞬のためらいの後、更に腰を押し込む。
「いっ・・・!・・・・・・っ!」
 姫乃は唇を噛み、首を反らし、シーツをギュッと掴みながら耐える。
「だ、大丈夫ですか?!」
 その苦しみ方に急に不安を覚えた真志が動きを止める。
「だい、じょうぶ・・・だから・・・続けて・・・」
 そう言うがその瞳には大粒の涙が浮かんでいる。
「でも、辛そうですよ」
「いい、の・・・これは・・・女なら通らなきゃならない途だから。だから、止めないで。私を、女にして・・・」
「わかりました・・・でも、本当に辛かったら言ってくださいね・・・」
 姫乃が頷くのを確認してから再び腰を進める真志。
「は・・・ぁ・・・入り、ましたよ・・・」
 少しきつくなってきたものの、なんとかペニスを根元まで押し込んだ真志が安心させるように言う。頷く姫乃の
瞳には相変わらず涙が浮かんでいたが、その顔は笑っていた。
「姫乃さん、笑ってます」
「だって・・・大好きな人に初めてをあげられて、女にして貰ったんだもん。嬉しくないはずないじゃない」
「姫乃・・・」
 愛おしさがこみ上げてきた真志は姫乃の体を抱き締め、頭を撫でてやる。
「えへへ・・・真志くん、優しい・・・」
 頭を撫でられながら姫乃は真志に頬ずりして甘える。二人はどちらからともなく唇を求める。何度も、何度も。

769: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:11:46 QEytKSlT
 どのくらいそうしていただろうか。5分か、10分か。長いようで短い間、二人はそうしていた。
 痛みも退いてきたのか、姫乃の表情が心なしか緩やかになっている。
「私たち、一つになったんだよね」
「はい、僕達、今、一つになってます」
「うん、私の中に真志くんが居るの、感じる・・・」
 二人は繋がったままだった。痛いほどにペニスを締め上げていた花芯は今は柔らかくペニスを包み込んでいる。
それを感じて、ペニスがピクリ、と動く。
「んっ・・・いいよ、真志くん。動いて、いいよ。私、大丈夫だから」
「本当に大丈夫ですか?」
「うん、だから、動いて。私の中で気持ちよくなって。私を気持ちよくして」
「はい・・・それじゃ、動き、ます」
 そう宣言してから真志はゆっくりと腰を退く。姫乃の肉襞はそれを許すまいと蠢くが、それを振り切り、抜ける
手前まで退く。そして、今度は一転腰を突き入れる。肉襞は待ってましたとばかりに絡み付き、迎え入れる。
 ゆったりとした動き。
「はぁぁ・・・あ、ふぅぅ・・・ん」
 姫乃の声に痛みの色は無かった。むしろ快楽のそれが多い。
「っ・・・大丈夫、ですか?」
「あっ・・・ふぁ、い、いいよ・・・大丈夫。痛くない・・・からっ・・・もっと、動い、て」
「は、はいっ・・・」
 真志が少しペースを上げる。
「あっ・・・あん、あっ、そう、そうよ。いいの、いい」
「姫乃、さん・・・凄くて・・・あう・・・僕、僕・・・」
「真志くん、真志くん・・・んぅ・・・もっと、もっと」
 真志がピッチを上げ始める。姫乃も愉悦の声を上げる。姫乃の腰が時々、真志に合わせて動く。
「んぁぁ・・・真志くん、私も、私も、動いて、いい・・・?」
「い、いいです。動いて、くだ・・・っくぅ・・・」
 姫乃が真志に合わせて腰を動かす。二人の快感が一気にヒートアップしていく。
 同時にそれは真志の限界をも示していた。一度射精しているとはいえ、初めての体験だけに欲望のコントロール
もままならない。
「あぁぁ・・・ダメです、もう、ダメ・・・イキそう、です・・・」
「あっ・・・い、いいよっ・・・イって、いいよ・・・この、まま、いいから」
「で、も・・・中っ、中に出したりしたらっ・・・・くぅ・・・」
「大丈夫よ、大丈夫だから・・・このままっ、このまま来てっ」
「あっ・・・ダメです。も、もうっ。これ以上は・・・」
 真志がラストスパートを掛ける。互いが腰を打ちつけ合う音がいっそう激しさを増す。真志は姫乃に、姫乃は
真志にしがみつく。二人は無意識に指を絡めながら手を握り合わせる。
「イクっ、出るっ・・・もうダメだ・・・姫乃、イクっ・・・」
「来て、来て。私も、イクからっ・・・真志、来てっ」
「ぅあっ・・・イクっ・・・姫乃ぉっ!」
 姫乃の名を叫びながら真志が絶頂に達する。ペニスの中を精液が固まりとなって通り抜け、姫乃の深奥部に
向かって放たれていく。
「私も、私もイクっ・・・真志っ!」
 体の深奥に灼熱の精を浴びせかけられた瞬間、姫乃もまた絶頂に達する。
 ガクガクと体を震わせながら絶頂感を味わう二人。精を解き放つ快感に、精を浴びせかけられる快感に。

770: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:12:58 QEytKSlT
 室内に、二人の荒い息だけが響く。まるで長距離走を最初から最後まで全力で走ったように激しく、荒い息。
「んっ・・・んん」
「ぅん・・・む」
 二人はそんなことには構わず唇を重ねて舌を貪り合う。息が苦しくなったら離れて酸素を補給し、またキス
をする。何度か二人はそれを繰り返す。
 ようやく息が収まってきたところで、二人はもう一度口づけて、互いを見つめあう。
「姫乃・・・」
「真志・・・」
 真志の手が姫乃を頬を優しく撫でる。くすぐったそうに、だが嬉しそうに姫乃はそれに甘える。
「ねぇ・・・良かった?」
「はい、とても。姫乃は、どうでしたか」
「私も、素敵だった。とっても・・・嬉しい・・・」
 そう言う姫乃の瞳にまた涙が浮かんでくる。
「ほら、泣かないで・・・」
 その涙を拭ってやる真志。
「ありがと・・・でも、いいじゃない。うれし涙だもん」
「そうですね。それならばいいかもしれません」
 クスクスと笑う真志。つられて姫乃も微笑む。
 と、そこで二人は気付いた。まだ自分達が繋がったままだということに。
「すみません・・・今、出ますから・・・」
「フフフ・・・もっとゆっくりしていっていいのに」
 真志は済まなそうな笑顔を浮かべながらゆっくりと腰を退く。ペニスは萎んでいたが姫乃の肉襞は名残惜しい
とばかりに絡みついてくる。
 ぬぷっ、という音と共に引き抜く。その後からドロリと精液が溢れ出してくる。それは微かにピンク色で、
姫乃が純潔であったことをハッキリと示していた。
 真志は溢れるそれをティッシュで拭ってやる。それから自分のを清め、姫乃の隣に横たわる。
 姫乃が体を寄せてくる。真志は自然な動作で腕枕をしてやる。
「うふふふ・・・」
 姫乃が忍び笑いを漏らす。
「なんですか?」
「・・・幸せ」
 真志の腕に包まれ、真志の胸に顔を埋めて。真志の手が髪を梳く。これを幸福と言わずして何というか?
 姫乃は全てを真志に委ね、幸福の余韻を満喫していた。


771: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:18:22 l9Xk/vtY
 暫くして、姫乃が何かに気付いたように顔を上げる。
「シーツ、汚しちゃったね」
「いいですよ、別に。洗えばいいだけです。ていうかむしろ永久保存ですか?」
「やだ。恥ずかしいじゃない。そういうのは想い出だけにして」
「冗談ですよ」
「もう・・・」
 甘える姫乃の胸が自分の胸板をくすぐる感触に、堪らず真志は反応してしまう。
「あら・・・随分とやんちゃさんね(笑)」
「すみません。つい・・・」
「フフ・・・もう一回、しよっか?」
「でも・・・」
「大丈夫よ。それに、真志くんがしたいなら私はそれでいいの」
 姫乃の体を気遣う真志に、そういう姫乃。その目は嘘を言っていない、と真志は思った。
「うんと優しくしますから」
「うん・・・いっぱい、して」
「姫乃・・・」
「あぁ・・・真志ぃ・・・」
 襦袢を脱がせ、文字通りの一糸纏わぬ姿にした姫乃を抱き寄せ、体を重ねると、二人は愛の営みを再開する。


772: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:19:15 l9Xk/vtY
「もう、夕方ね・・・」
「一日、終わっちゃいましたね・・・」
 2ラウンド目を終え、シャワーで汗を流した二人は何をするでもなく、ただベッドの中で互いの体をまさぐり、
キスを繰り返していた。
 夕刻の日差しが、今日という日の、そして二人の時間が終わりに近い事を告げていた。
「今度のデート、どこに行こうか・・・」
「ん・・・・・・思いつきません。明日以降考えればいいじゃないですか。今日は、もうこれ以上何も・・・」
「そうね・・・。まだ時間はいっぱいあるもんね」
「ええ・・・」
「・・・・・・・・・さ、名残惜しいけど、今日はここまで、かしら」
「そうですね。名残惜しいですけど、ここまでですか・・・」
「このまま泊まってきたいなぁ~」
「でも、門限とかあるんでしょうから・・・」
「ヤダヤダ、真志くんが一緒じゃなきゃやだ~」
 変に駄々をこねる姫乃に真志は思わず本音を漏らしてしまう。
「ずっと傍に居て欲しいですよ。姫乃には。365日。何時、如何なる時も二人で一緒に居た・・・」
 と、そこまで言って真志は自分が恐ろしい事を口にした事に気付いた。
「まぁ・・・プロポーズだなんて。お・ま・せ・さ・ん(ハァト)」
「わっ、わわわわっ!い、今のはとっても将来的希望というかなんというかであって今の状・・・」
「いやん。まさにプロポーズじゃない」
 両手を頬に当て、クネクネと喜びに身を捩らせる姫乃。その頬が朱く染まっていたのは、決して夕日のせい
ばかりではなかった。
「はわわわわ~」
 泡を喰ってしまった真志を面白そうに眺める姫乃。そして、先程とはうって変わって真面目な声で切り出す。
「ありがとう、真志くん。私、凄く嬉しいよ」
「姫乃、さん・・・」
「女にして貰ったうえに、プロポーズまで。もうこれ以上無いくらい幸せよ」
「は、はぁ・・・」
「もちろん、プロポーズの返事は『はい』よ。でもね・・・」
 そこで一端言葉を切り、真志をじっと見つめる。
「これは、私たち二人だけの秘密。私たち、まだ学生ですもの。わかるでしょ?」
「はい、十分に」
「だから、これは私たちの未来への約束。私たちが将来大手を振って結婚できるようになった時のための約束。
いいわね」
「はい。僕達の未来のために、約束します」
「うん、それでこそ真志くんよ・・・私の、未来の旦那様・・・」
 そう言って姫乃は真志を抱き寄せる。頬に当たる柔らかい胸を感じながら真志は自分の思いを新たにした。



773: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:20:03 l9Xk/vtY
「さ、そろそろ帰らないとね」
 スッと真志の体を離した姫乃が明るくそう言う。
「さっきよりも日が傾いてますからね」
「そうそう。暗くなる前に、ね」
 ベッドから降りた姫乃が着付けをはじめる。足袋を履き、襦袢を着て、着物を着て帯びを締める。てきぱきと
乱れのないその動きに真志は目を見張る。
「私、着付け出来るのよ。だからいくら脱がせても大丈夫よ。・・・安心した?」
「・・・ええ。」
「よしよし、じゃぁ今度からは着物で真志くんを誘惑ね」
「でもたまには洋服姿も見たいですよ」
「わかってるわ。その時のお楽しみということにしておいて」
「期待させてもらいます」
 真志は困ったような、それでいてどこか嬉しそうな顔をした。


「じゃ、私は帰るから」
 すっかり身支度を終えた姫乃がそう言って立ち上がる。
「途中まで送ります」
「・・・じゃぁ大通りまでお願いしようかしら」
 玄関を出て並んで歩く二人。無言だが、二人は手を繋いでいた。それだけで二人の心は通う。
 10分ばかり歩いて、もう少しで大通りという所まで来た時、姫乃が手を離す。
「ありがとう。ここでいいわ」
「はい。それじゃ、また」
「うん。また、ね・・・」
 姫乃が半歩下がった所で止まる。
「ね・・・さよならの、キス」
 真志はサッと辺りを見回し、人気のない事を確かめると、姫乃を引き寄せる。自分の腕の中に抱き、唇を重ねる。
 ほんの、数秒の出来事。だが、永遠のような数秒。
 二人は互いにスッと身を退く。
「またね・・・」
「はい、また・・・」
 姫乃が小走りに去っていくのを真志は見送る。
 大通りとの合流する角の所で姫乃がくるり、とこちらを向いて手を振った。
 真志も微笑みながら手を振った。


774: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:26:05 l9Xk/vtY
というわけで、先日投下分の続き。エロメインですが、相変わらず長い・・・
#連投規制くらっちまうし。
俺に今必要なスキルは「減量化」だとつくづく実感。

なんとなく和服でエロが見えにくいな。実際はもっと面倒なはずだけど、
その辺りはご勘弁の程を。


775: ◆NAIADJsoTc
07/10/05 03:28:35 l9Xk/vtY
失礼。「続き」、といってもまったくの続きではないです。
今回は敢えて初えちぃまで日を開けてみました。
#あそこからえちぃというのは無理矢理になるので


776:名無しさん@ピンキー
07/10/05 11:08:00 LvFQGBid
うざ・・・

777:名無しさん@ピンキー
07/10/05 11:14:25 fFx9fJzv
お前がな

778:名無しさん@ピンキー
07/10/05 16:31:51 ToaG+yPb
どうでもいい会話ばかりがダラダラ続いているだけで、これはSSの形を借りた台本だな
そのうえ肝心の会話にセンスが感じられないため、スピード感が無いのも致命的
ストーリーの進行を会話に頼るのはやめて、不必要な会話はできるだけ削いでみよう
そして、会話で使う言葉をもっと吟味すれば、少しは読める文になると思う

779:名無しさん@ピンキー
07/10/05 18:16:44 XsVeIhxm
結局、早い話が書き捨てしちゃうのね。
1本書き切る構成力がないのに話ばかり広げてしまって、収拾つかなくなったんでしょ?
どんな形からでもキッチリとエンディングまで持っていくウンコの方がまだマシ。
人間的にはどうかとは思うけどw

780:名無しさん@ピンキー
07/10/05 18:25:05 lyAr2j5V
GJ

だけど自己語りはやめたほうがいい
ここは変なのが粘着してるから尚更ね

781:名無しさん@ピンキー
07/10/05 18:53:36 4tc+9ZYI
会話だけで進むSS書いてる人って、なんか頭悪そうに見える

782:名無しさん@ピンキー
07/10/05 19:08:24 2fPNVjMO

///


─―
なんか可哀相になってきたからこれあげるよ
人気作家ともなれば、文中にこういうのをバンバン使いまくらないとね

783:名無しさん@ピンキー
07/10/05 22:58:47 klTvW+n3
自演がわかりやすいなあw

784:名無しさん@ピンキー
07/10/06 00:21:15 EE6vrJDm
ほんと、誰が見たってなんの面白みもないダラダラ長いだけのSSなのに
GJ付けるっていうか、まともに読んでる人なんて本人以外にいるはずがないよ
読んで欲しけりゃ読んで貰うための努力を払わなくっちゃ
書いてる本人だけが楽しんで大ウケしている、典型的なダメSSの見本だ

785:名無しさん@ピンキー
07/10/06 02:24:22 KB/3diIx
エロパロスレの終焉はいつもこうだ

786:名無しさん@ピンキー
07/10/06 06:22:35 pIsZYElL
早目に見切りを付けるのが大人
愛着が湧いたなら心中あるのみ

まあ心中したいスレなんて俺には二つくらいしかないが

787:名無しさん@ピンキー
07/10/06 10:28:22 qF00hrcu
自分が作り上げたオリジナルのキャラや世界観には愛着ひとしおだろうに
それが他人に笑い者にされ、土足で踏みにじられること考えたらたまらないよな

788:名無しさん@ピンキー
07/10/06 11:47:22 fOPR4LIQ
たとえ、このスレがどんなに荒れていようとも
俺はこのスレを離れない
いいなと思う作品があれば「GJ!」を送る

789:名無しさん@ピンキー
07/10/06 23:33:23 KMj+diyv
まぁなんだ
ここだと余所ではあっさりスルーされるような低レベルのSSでも
手軽にGJ貰えると分かっているからな
書き手としてはなかなか気持ちのいいぬるま湯には違いない

790:名無しさん@ピンキー
07/10/07 00:51:19 b/1pYXXy
いいぬるま湯なのか
それで作品が増えるなら問題ない

791:名無しさん@ピンキー
07/10/07 00:59:21 rysBXTNw
まともな書き手なら、なんでもかんでもGJ貰えると分かっているスレに投下しないだろ
書き手って人種は、読み手が思っているよりもっとストイックなもんだと思うよ

792:名無しさん@ピンキー
07/10/07 01:40:00 Q7b3wjxK
>>882
自称ストイックな書き手さん、あなたが投下している、そのレベルの高いスレを教えてください

793:名無しさん@ピンキー
07/10/07 16:13:37 b/1pYXXy
まあ、低レベルなSSでも
ほかのスレでは新しい投稿を歓迎し、修正すべき点を挙げて
その書き手の技量の向上に協力しようとしてるけどね

ちなみに俺には国語力とセンスがないので、そんなことできません
すいません

794:名無しさん@ピンキー
07/10/08 00:05:55 C15up7yT
まあ、ここで辛口の意見を書きづらくなったのは、荒しとしても誤算だったんだろうな
で、今度はその現状を自演で批判して、荒しのネタにしようとしているわけだ
わかりやすいやつだ。だが、このわかりやすいやつに踊らされるのが、このスレなんだな

795:名無しさん@ピンキー
07/10/08 01:20:22 DmaNIRTE
踊らされてるとは、俺のことだな、きっとw

796:名無しさん@ピンキー
07/10/08 06:25:10 Kf9I1dOO
>>849-866
キタコレ
こういうダダ甘なの、大好物なんだぜ
会話が多くたってラブがあればノー問題
ブツ切れでもハッピーエンドなら全然OK

・・・続きはまだなのかい?

797:名無しさん@ピンキー
07/10/08 15:46:55 iEzN/NCR
ここまで貶されて続きを書けるほどタフじゃないだろう
なにしろ自分が生み出した自分の分身とも言うべき可愛いオリジナルキャラが
メチャクチャに笑い者にされるんだから
俺なら耐えられないよ

798:名無しさん@ピンキー
07/10/08 15:54:55 UTJD0s8+
>>884
そんなことは>>869が既に実施していると思うが

799:名無しさん@ピンキー
07/10/09 02:16:24 LM7vDtdT
いいからとっとと投下しろよクズ

800:名無しさん@ピンキー
07/10/09 11:34:23 mOlgwiXv
埋め

801:名無しさん@ピンキー
07/10/09 11:47:43 1+iVSm0o
チキンハートな俺には耐えられない空気www

802:汚れた剣
07/10/09 19:27:28 6HPS0qS1
「うっわぁ~、遅くなっちゃった……みんなもう待ってるだろうなぁ」
 神子上典子は長いポニーテールをなびかせて全速力で走っていた。
 9月も終わりになるある日の放課後のことである。
 今年最後になる白いセーラー服が眩しかった。

 典子は町の小さな剣道場主の一人娘であった。
 自身も物心ついた時から竹刀を振り、中学生の時代には地区大会で優勝するまでの腕前になった。
 可憐な容貌と相まって、典子が剣道界期待のスターに祭り上げられたのは当然の成り行きであった。
 彼女が進学した城西高校は県下でも有数のスポーツ校であり、彼女が剣道部に入るのは間違いないものと思われていた。
 しかし大方の予想と期待に反して、彼女が選んだのは剣道部ではなく自分の家の道場であった。


 師範だった父親の急死に伴い、小さな町道場は閉鎖の危機に瀕した。
 当時、師範代として父の手伝いをしていた典子は、剣道を続けたがっている子供たちを見捨てることができなかった。
 そこで彼女は自らの奨学金や将来の名声を棒に振ってまで、自分の道場を守る道を選んだのである。
 ライバルたちと切磋琢磨するストイックな生活とサヨナラすることに、一抹の寂しさを感じなかった訳ではない。
 それでも日々成長を見せる子供たちの笑顔を見ていると、自分の選択は間違っていなかったと思う典子であった。


 息せき切って自宅に駆け込んだ典子は、セーラー服を脱ぎ捨てて下着姿になる。
 細身だが出るべき所は充分に発達した理想の体型である。
 タオルで手早く汗を拭くと、洗いざらしの白い道着に着替える。
 続いて紺袴に足を通すと、紐を結ぶのももどかしく道場へと向かった。
「ぎりぎりセーフか……」
 典子はホッと溜息をつき、静まりかえった廊下を進んでいく。

 道場に入ると、子供たちが板間にきちんと正座をして典子を待っていた。
 典子が正面に正座するまで、子供たちは私語どころか身じろぎ一つしない。
 剣の腕より、まずは礼儀作法を重んじるという典子の躾は徹底していた。
 余りの厳しさに、途中でやめてしまう子供もいた。
 しかし典子は、礼儀をきちんと身に着けることのできない者に、剣の道を究めることなどできないと信じている。
 そして放っておいても、大概の子供がまた道場に戻ってくるのは、典子の人徳と魅力のなせる業であった。


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