【許嫁】和風美少女でエロパロその2【家元】at EROPARO
【許嫁】和風美少女でエロパロその2【家元】 - 暇つぶし2ch400:名無しさん@ピンキー
07/08/24 19:46:29 3UiCuh8T
>>469
呪詛

401:名無しさん@ピンキー
07/08/24 20:07:12 6be/1eWM
>>469
大奥風だと
足袋裸or腰巻き姿で衆人環視の中を踊らせる羞恥ぷれいとか
周りを取り囲んで笹の枝でピシピシ叩くとか
ウナギ風呂とか……

402:名無しさん@ピンキー
07/08/25 00:50:18 IQVJMnZC
やっぱ、蟲毒食わされたり、五寸釘打たれたり、生霊(死霊・物の怪)に憑かれたりとかでしょ

403:名無しさん@ピンキー
07/08/25 12:20:43 XRzmVEu4
う~ん、大奥ときたか
おぼこクノイチとか考えていたんだけど
大奥なら必然的に女×女になっちゃうし
スレ的には相手は男か女かどっちがいいんだろ

404:名無しさん@ピンキー
07/08/25 18:22:59 MX6MnL2A
>>474
スレ適には♂×♂以外は桶だと思う。
大奥も実際は男性の使用人の出入りがあったんだけどね。
江島幾島事件のようなスキャンダルもあるし。
大奥に密命を受けて入り込んだ未通女くの一の正体がばれて、
局の命で男の使用人やら先輩の女性陣やらに色々エロエロと……

405:名無しさん@ピンキー
07/08/25 19:16:30 P6N87zNn
おしとね天繕のような方向性でひとつ

406:名無しさん@ピンキー
07/08/25 23:44:07 a3f4IBku
一応途中まで書いた
SSとか書くの初めてだからあんまり期待しないで下さい

407:琴姫無惨
07/08/25 23:46:01 a3f4IBku
「急がねば……これで死なんでもよい多くの者が救われるのじゃ……」
 時は戦国の真っ只中、さる小大名の一人娘である琴姫は、隣国との境界へ駕籠を急がせていた。
 姫が焦るのも無理はなかった。
 自分が父から預かった密書を届けさえすれば、隣国との戦を収められるのである。
 最後の決戦が迫っている今、一刻の猶予もなかった。
「もそっと早うに……」
 琴姫は御簾越しにかき手へ命じる。
 愛くるしい姫の命令に、かき手は一斉に足を速める。

「……小一郎さま」
 姫は隣国の嫡男、小一郎の顔を思い浮かべて眉をひそめた。
 彼女は生まれた時から小一郎の許嫁であり、姫にとって彼はいわゆる政略結婚の相手であった。
 16になるこの秋に婚礼の儀が開かれるのは、もう10年も前に決められてる決定事項である。
 だが、2人の間には政略結婚が持つ陰惨さは微塵もなく、互いに恋い焦がれる仲であった。
 2人が結ばれ、世継ぎをもうけることができれば、二国の間には永遠の平和が約束されるも同然であとまで期待されていた。

 それがこの戦でご破算になった。
 全てはつまらない誤解から生じた諍いが原因であった。
 今では、小一郎は敵の先鋒大将として若武者ぶりをいかんなく発揮しているという。
 明日の決戦にも当然のこととして先陣に立つであろう。
「小一郎さまにもしものことがあったら……」
 そう思うだけで琴姫の胸は張り裂けそうになるのであった。


 いきなり駕籠が停止し、琴姫は勢いあまって体勢を崩す。
「小夜っ、何ごとじゃ」
 琴姫は供回りの侍女に問い掛ける。
 しかし返事より先に聞こえてきたのは、激しいときの声であった。
 続いて刀と刀が斬り結ぶ金属音が、断末魔の叫びが連続した。
 何ごとかとばかり琴姫が身を震わせていると、激しい争いの音はアッという間に静まった。

「小夜っ……小夜はおらぬか……」
 侍女の返事はなく、代わりに御簾が無遠慮に引き上げられた。
 黒装束の男たちが駕籠を取り囲んでいるのが分かった。
 僅かにいた供回りの者は無惨に斬殺されてあちこちに転がっている。
「不埒者っ、その方らは何者じゃ」
 琴姫は消え入りそうになる意識を必死で保ち、気丈にも男達を睨み付けた。
 無論、函入りの姫君などに睨まれたとて荒くれ男達が怯むはずもなく、かえって嬉しそうに顔をにやつかせた。
「琴は急ぐのじゃ。邪魔だてすると容赦は……うっ……」
 みぞおちに拳を受け、琴姫の体がガックリと崩れ落ちた。

408:琴姫無惨
07/08/25 23:46:58 a3f4IBku


「……む……むぅぅ?」
 深い井戸から浮かび上がるような感覚と共に、琴姫は意識を取り戻した。
「ん……うん……琴は駕籠を急がせておって……それから……」
 まだ頭がハッキリしないせいか、体がゆらゆらと揺らめいているような気がする。
 周りを見回すと、どこか山の中の廃寺のような風情である。
 なぜこんな所にいるのか分からない。
 それにどういう訳か、昼間だというのに肌寒いような気がした。

「そ、そうじゃ。途中で不埒者に……はぁぁぁ~ぁぁっ?」
 琴姫はその時になって初めて自分が一糸まとわぬ姿になり、荒縄で天井から吊されていることに気付いた。
 両手は梁から伸びた荒縄に繋がれ、両足首は床に埋め込まれた金具に固定されている。
 琴姫はあられもない姿を強いられて、体の全てを隠しようもなく晒しているのだ。
 小袖越しには想像もできない豊かな乳房、丸みを帯びた女らしい尻、そして慎ましげな股間の茂みも全てが露わになっていた。
 琴姫は悲鳴を上げようとして、豆絞りの手拭いが緩く噛まされていることに気付く。
 舌を噛んで自殺するのを防ぐためであろうか、声を出すことや呼吸は妨げない程度に結ばれていた。

「琴殿。お目覚めですかな」
 ボロボロに破れた障子が開き、複数の足音が入ってきた。
 先頭に立った男の顔を見て琴姫の目が輝いた。
「そなた……そなたは十左右衛門……十左右衛門ではないか」
 見間違うことはない、それは父が自分の右腕と頼む軍師であった。
「はよう助けてたも……そなたも知っておろうが、琴は急がねばならぬのじゃ」
 てっきり救いの手が伸びたと思い、琴姫は四肢をはしたなくばたつかせた。
 ところが……。

「はて。とんと心当たりがございませぬがのう」
 十左右衛門はとぼけた口調で頭を捻る仕草をした。
 その後ろから、隣国の城代家老である日向守が現れた途端、琴姫の心の臓は凍りつきそうになった。
「十左右衛門……そなた……」
 琴姫は十左右衛門が敵の内通者だったと知り、悔しそうに歯噛みした。

409:琴姫無惨
07/08/25 23:47:55 a3f4IBku
「せっかく起こった戦、ここで止められては何の旨味も味わえんでのぅ」
 日向守が脂っこい目で琴姫の全身を舐めるように見回す。
「琴殿が心配めされずとも両国は一体となり、恒久的な和平が結ばれますでな」
 2人の悪党はそれぞれの主家を滅ぼして、乗っ取りを図っているのである。
「そのためには琴殿のお持ちになった密書をこちらに頂戴せねばならぬがの」
「どこじゃ、姫。密書はどこにお隠しじゃ?」
 十左右衛門と日向守は目を光らせて琴姫に詰め寄った。
「小袖はもちろん、尻の穴まで調べ上げたが何処にも見つからんかった。さぁ、姫……痛い目をしとうなければ」
 琴姫は意識を失っている間に無体な真似をされたと知り、涙を浮かべた目で悪漢を睨み付けた。
 自分の体は小一郎さまに捧げるものであって、決して余人に犯されざるものなのである。

「気のお強いことで……ならば体に聞かねばならぬのう」
 日向守はかえって嬉しそうな顔になり、肉食獣のように舌なめずりをする。
 そして日に焼けた手を伸ばし、琴姫の左の乳房を掴み取った。
「うぅっ……無体な……あぁっ……」
 柔らかく豊かな乳房がいいように揉みし抱かれた。
 赤茶けた侍の手が乳房の白さを余計に際立たせる。

「日向殿……独り占めは感心しませぬのう」
 十左右衛門が余った右の乳房に手を伸ばす。
「たまらんわ」
 悪漢達は我慢できぬように乳房にむしゃぶりついた。
「あ……あぁっ……こんな……不埒ものぉ……」
 琴姫は切なそうに眉をひそめ、自由になる手首から上だけが虚しく宙を掻きむしる。
 腰まで伸びた艶やかな黒髪が、激しく左右に乱れる。


「お戯れはそこまでにしていただきましょう」
 突然声を掛けられ、男達の動きが止まった。
「普通、こういうことから仲違いに発展し、挙げ句に同士討ちするのが定石でしょうに」
 振り返ると小柄な少女が立っていた。
 丈の短い袖無し胴着を着て、粗末な帯を巻き付けている。
「さ、小夜……」
 それは琴姫の侍女の小夜であった。
 駕籠を襲われた時に行方知れずとなっていたが、無事に生きていたのだ。
 地獄に仏とばかり、琴姫は助けを求めた。
 しかし、現実は甘くはなかった。

「甘えてんじゃないよ、お姫さん。とっとと密書の在処を吐いちまいな」
 たおやかな侍女だったことが信じられないような、蓮っ葉な口のききようであった。
「小夜……お、お前は……」
 琴姫の顔から血の気が引いていく。
「あたいは十左様に雇われた流れクノイチさ。こんな時のために、日向守様と繋ぎをつけてたんだ」
 最後の望みを絶たれた琴姫がガックリと項垂れる。
「ったく、男って奴は……あとの仕置きはあたいに任せて貰いますよ」
 痛いところを突かれ、悪漢2人はすごすごと下座へと移った。

410:琴姫無惨
07/08/25 23:48:35 a3f4IBku


 それから半刻後、琴姫の前に大きな桶が置かれていた。
 人間がスッポリと入れるような、酒造り用の巨大な桶である。
「な、何をするのじゃ? 淫らな真似は許さぬ」
 琴姫は内心では怯えながらも、気丈に小夜を睨み付ける。
「まだ、そんな口をきいてるのかい。まあ、今の内だけどね」
 小夜が合図すると琴姫の手を戒めている荒縄が引き上げられた。
 それにつれて姫の体が宙に浮き上がる。
 そのまま天井近くまで引き上げられた姫の足元に巨大な桶を移動させる。
 今度は荒縄が緩められ、姫の体が降りてくる。

「その桶の中にはね、泥鰌がたんまり入ってんのさ」
 小夜が面白そうに笑うが、意味の分からない琴姫はそれがどうしたとばかりキョトンとしている。
「泥鰌って奴は、小さな穴が大好きでね。とにかく穴を見つけたら身を隠そうと先を争って中に入りたがるのさ」
 仕方なく小夜が丁寧に拷問の仕組みを説明してやる。
 それでもおぼこの琴姫には意味を解することはできなかった。
「えぇ~い。とにかく味わってみなっ」
 業を煮やした小夜は、荒縄を一気に緩めた。

 ドボンと音がして琴姫の体が水に落ちた。
「つ、冷たいのじゃ」
 水は姫のヘソの辺りまで張られていた。
 衝撃はいきなり襲いかかってきた。
「ひぃやぁっ」
 股間の敏感な部分に接吻を受けたような感触がし、琴姫はあられもない声を上げてしまう。
「はひぃぃぃっ」
 今度は細い指先が体内に潜り込んでくる感触がして、琴姫は身をくねらせて逃れようとする。
「や、やめ……ひぃぃぃっ」
 指は何本もあり、幾ら腰をくねらせても後から後から襲いかかってきた。

 その頃にはようやくこの拷問の意味が把握できた。
 泥鰌が姫の股間の穴に潜り込もうと、群をなして襲いかかってきているのだ。
「は、入る……入ってしまうのじゃ……ひぃやぁぁぁっ」
 何かが姫の背筋を駆け上がり、思わずのけ反ってしまう。
 甘く痺れるような、そして他人に説明するのは憚れるような――生まれて初めて味わう不思議な感覚であった。
「直ぐにクセになるよ」
 悲鳴を上げてのたうち回る姫を、小夜はケッと笑い飛ばした。

411:琴姫無惨
07/08/25 23:49:15 a3f4IBku
「これ、小夜。これでは見えぬではないか」
 下座に控えている日向守と十左右衛門が不平を漏らす。
 美姫の泥鰌責めなど、そうお目に掛かれるものではない。
 2人とも桶の中身が見たくてたまらないのだ。
「お戯れを。今は密書の在処を吐かせるのが先です」
 少女忍者に諭されて、2人は浮かせかけていた腰を下ろす。

 そのうち、姫の小さな部分は直ぐに一杯になり、あぶれた泥鰌たちが別の穴を探す。
 一杯になった穴の少し後ろに、ヒクヒクと開閉している小振りの穴があった。
 これ幸いと泥鰌たちが我先に突進する。
「ひぃっ……そこは……そこはならぬ……ならぬのじゃ……ひぐぅぅぅっ」
 食いしばった歯の隙間からくぐもった悲鳴が漏れる。
 本来出口専用の機能を果たす穴から逆行される感覚は姫を狂わせた。
 目の奥から見えない火花が散る。
 姫は体をブルッと痙攣させ、生まれて初めての絶頂を迎えた。

「たまらんっ」
 我慢しきれなくなった2人が、先を争って泥鰌の桶に飛び付く。
「こらぁっ」
 少女忍者に怒鳴られるのも気にせず、2人は桶の縁に手を掛けて中を覗き見ようとした。
 途端にバランスを崩し、桶がひっくりかえる。
 桶の中身がぶちまけられ、そこらじゅうが水浸しになる。
 宙ぶらりんになった琴姫の股間から、泥鰌が次々にこぼれ落ちてくる。

「だから言ったろ。これだけの水を汲むのに、どれだけの労力が掛かるのか分かってんのかぁっ?」
 少女忍者に叱責を受け、悪漢2人は小さくなって反省した。
「ったく……手間ぁ取らせるな」
 小夜がブツブツ言いながら水の手配を使用とした時であった。

「う……うぅっ……?」
 奇妙な声の主は琴姫である。
 姫はと見ると、顔を上気させ、切なそうに眉をひそめて何かに耐えているようであった。
「う……うん……」
 何事かと思い小夜が近づく。
「どこか調子が悪いのか。それとも吐く気になったのかい」
 小夜が声を掛けた瞬間、琴姫の全身が激しく痙攣した。
 同時に尻の穴から大量の泥鰌がボトボトと放り出された。
「ひぃぃぃっ」
 小夜が驚いて後ろに飛び下がった。

 黄土色の池の中で、泥鰌の群がビチビチと飛び跳ねている。
 意識を失う寸前、琴姫が譫言のように呟いた。

「う……うんこっこ……」

412:名無しさん@ピンキー
07/08/26 14:35:37 gArZF3jc
途中までは激しく興奮

オチで笑った

413:名無しさん@ピンキー
07/08/26 16:44:22 +66vCfTu
またお前か
余計なスカトロさえ入れなきゃGJなんだが勿体ない

414:名無しさん@ピンキー
07/08/26 20:37:39 cvhBuUUU
荒らしにレスすんなよ・・・。耐性低いスレだな

415:名無しさん@ピンキー
07/08/27 15:55:35 mXwbmc31
>>485
ID使ってまでブゥーイングしている君が言う台詞じゃないなw

お姫様モノは好きなジャンルだし、キャラが立っててストーリーもしっかり作ってる
素直にGJあげたいな
正直言って個人的には「…………………………………………………」ばかりで絵の見えてこないSSよりは余程面白い
次回作にも期待してる

416:名無しさん@ピンキー
07/08/27 15:59:55 kMelEb6a
>>486
さらにうんこSS投下してやるおw


























応援よろしくうんこw




















うんこっこw

417:名無しさん@ピンキー
07/08/27 16:03:51 YQ8IhlaJ
オチがぁぁーーあああ……

個人的に立花さんの方が好き。

418:名無しさん@ピンキー
07/08/27 16:48:24 mXwbmc31
>>487
琴姫タンのことが気に入っちゃいました
続き期待してます

419:名無しさん@ピンキー
07/08/27 16:58:02 4yr3wPX0
普通にそこそこ力のある書き手がメインでSS書いて、ジャンルや内容に関する雑談が混じる。

あれ、良スレじゃね?

420:名無しさん@ピンキー
07/08/27 17:15:36 vzNSYAEU
これは手の込んだ釣りだろ・・
あやめの人も小ネタ以上ではないし
SSと言えるようなSSはないだろ今のところ

421:名無しさん@ピンキー
07/08/27 18:22:20 mXwbmc31
書きたいって言うのなら書いて貰えばいいし、何でも普通に面白いSSが読めれば嬉しい
「………………」のはSSってよりは、あちこちで叩かれてるいわゆる稚拙なシナリオに過ぎないし
いや、ヤメロってんじゃないけどさ
先入観無しに見れば、うんこ氏の作品は板的にも充分水準に達しているよ
釣りだとか関係ないよ

422:test/read.cgi/eroparo/1179192664/512" target="_blank">>>512も当然のこととして荒らしにカウントしておくよ



423:名無しさん@ピンキー
07/08/28 12:10:03 iUCb6fk+
つーか、うんこ氏に絡んでるの、スレ主だったって自分でばらしちゃったわけだ
雉も鳴かずば撃たれまいと言うのに

424:名無しさん@ピンキー
07/08/28 12:21:38 0OHvPEsW
事ある事にうんこが「スレ主の自演自演」って連呼してたから
「そんな事書いてたら>489-辺りからのうんこ氏擁護レスがあなたの自演だってバレちゃうよ」って書いただけなんだがな

というか脊髄反応なレスされても困る

425:名無しさん@ピンキー
07/08/28 12:29:18 iUCb6fk+
なんだ、アンタ自分自身が脊髄反射してることくらい気付けよ
それに決してsageないところが、スレを目立たせて繁栄させようという乞食根性丸出しだな
それこそアンタがスレ主たる証拠かもな
邪魔さえしなければどっちでもいい話だがね

426:名無しさん@ピンキー
07/08/28 12:35:02 0OHvPEsW
内容については無視ですかwwwwwwwwww

427:名無しさん@ピンキー
07/08/28 13:01:46 iUCb6fk+
内容?
君の無駄レスに内容なんかあったかね?

428:名無しさん@ピンキー
07/08/28 13:02:10 qTCzR63a
>>517
「遂に狂ったか・・・」
と書き込みすれば大丈夫。ファビョってるから自滅待ちで。


つか、そろそろ放置して作品読みたい。

429:名無しさん@ピンキー
07/08/28 13:05:54 iUCb6fk+
もしかすると立場が悪くなったので、ID変えて逃げに入ったのかね?

430:名無しさん@ピンキー
07/08/28 13:15:13 iUCb6fk+
ID:0OHvPEsWとはもう二度と会話ができないんだろうなぁw

431:名無しさん@ピンキー
07/08/28 13:19:43 0OHvPEsW
(笑)

432:名無しさん@ピンキー
07/08/28 13:27:03 qTCzR63a
かわいそうな奴だ。
よし、良いこと思い付いたお前オレの家に来い。
掘って、日本男児がなんたるかを教育してやる(´・ω・`)

433:名無しさん@ピンキー
07/08/28 13:27:22 iUCb6fk+
来た来た
だんまりを決め込もうとしても、ちょっと煽られると直ぐにこの様だ
ファビョってきてると見えるね、この荒らしどもが

434:名無しさん@ピンキー
07/08/28 13:28:50 iUCb6fk+
>>523
お前こそ本当の男を教えてやるよ

435:名無しさん@ピンキー
07/08/28 21:02:17 AoQXEhkQ
ていうか、削除人には、IPわかるよね?
まあ、今回の一連の書き込みは削除対象にはできないだろうけど
さし当たって、例の荒らしがまた何か投下しても、本人以外は無視し
それに不満で、また荒らすようになったら削除以来、でいいんじゃない?
以下、荒らし以外は何事もなかったように↓

436:名無しさん@ピンキー
07/08/28 21:09:16 Bme13ggc
削除人にIP分かるとか言ってる時点で退場だな
もっとよく勉強しようよ

437:名無しさん@ピンキー
07/08/28 21:10:29 OCzvZ6w8
別に勉強しなくていいよ、そんなことw

438:名無しさん@ピンキー
07/08/28 21:19:42 Ac3TjQ+h
書き手のモチベーションを落としにかかってる時点で
自分が荒らしに認定されてしまうことにいつ気付くのかなぁ
まぁ、スレを自分の私物と勘違いしている人には無理なんだろうけど

439:名無しさん@ピンキー
07/08/29 01:08:49 AxO1MlFb
別にいいんじゃない

440:名無しさん@ピンキー
07/08/29 02:04:57 9anHQh1E
SS書ければ職人
ある程度レベルが高ければ神
アンチには「書けないヤツは黙れ」
これがエロパロ板

441:名無しさん@ピンキー
07/08/29 08:44:32 YoH7RB+M
荒らしは氏ね
これは共通。

442:名無しさん@ピンキー
07/08/30 00:49:09 BrGCoO1s
嵐とかどうでもいいから
作品をくれ~

443:名無しさん@ピンキー
07/08/30 00:55:33 7UitgxTg
>>533
乞食は死ね

444:名無しさん@ピンキー
07/08/30 03:17:12 +qxdqYgL
SSマダー?

445:名無しさん@ピンキー
07/08/30 22:53:10 eGFNwkk0
萌え談義でもしようぜ
触発された人が書いてくれるかも試練

446:名無しさん@ピンキー
07/08/30 23:01:07 ilOdh/3d
ワンピでも有りか否か。

447:名無しさん@ピンキー
07/08/31 00:33:22 iBBQptHG
ナミさんよりロビンちゃんってことになるのかな?

448:名無しさん@ピンキー
07/08/31 01:08:24 r4v+Uvpg
いくら黒髪ったって、やはりなぁ・・・
それよりゾロの修業時代のあの子は
名前忘れたけど

449:名無しさん@ピンキー
07/08/31 10:12:22 YXlOphBp
そのワンピか!?
てっきりワンピース少女が田舎に帰省してあれこれ起こるのかと思った。

450:名無しさん@ピンキー
07/08/31 11:29:54 crsGaI97
……ワンピースって、まだ連載してたんだな。
最近漫画全般読んでなかったから知らんかったぜ。

451:名無しさん@ピンキー
07/08/31 12:01:28 3UscKo9a
因みに一部地域ではまだアニメもやってるぜ
言われてみればロビンちゃんて、和風美少女が色々苦労して大人になってって感じだよな

452:名無しさん@ピンキー
07/08/31 12:50:10 jX71YetP
家を飛び出して以来長らく帰らなかった故郷の旧家。
ある日、反発していた父の訃報を受け、10年ぶりに帰省することに。
そこで待っていたのは、家を出た兄の代わりに当主になった妹。
最後に見た彼女は小学生の幼い姿。それが今では、初々しい花を咲かせたばかりの高校生。
黒の着物、喪服を慎ましく身につけた彼女は、10年ぶりに再会した兄を出迎え、こう言った。

「お帰りなさいませ、お兄さま。ずっと、お待ちしておりました・・・」

453:名無しさん@ピンキー
07/08/31 12:55:22 SEAhZWGs
ぶつ切り試し投下には苦言を呈させて貰う
「評判見て続きを書こう」なんて様子見してないで書いたのをまとめて投下すればいい
評価は後からついてくるものだ
何の遠慮が要るものか

454:名無しさん@ピンキー
07/08/31 13:25:11 jX71YetP
えーと、これ、SSの体裁じゃないよ?
SSとして書いたんじゃなくて、ただのネタだから、あんまり固く、苦言とか勘弁してください。

455:名無しさん@ピンキー
07/08/31 23:04:28 1rJyseRN
>>543 和っふる和っふる

456:名無しさん@ピンキー
07/09/01 00:15:37 30LL99Ad
うんこSSまだうんこ?



























うんこっこw

457:名無しさん@ピンキー
07/09/01 01:18:38 pwHpfxdR
あなたにはこんなことやってる暇無いでしょ
早く次回作投下しろ

458:名無しさん@ピンキー
07/09/01 01:29:25 v8hm5DT7
自演だとは思うけど、(自分以外の)作品投下のたびに追い出してに躍起になっていた粘着荒らしを
まさか本気で受け入れようとしている馬鹿はいないよね?
いてもいいけどね、別に。馬鹿だなあと思うだけで

459:名無しさん@ピンキー
07/09/01 08:27:12 6kDqtTqO
ひとつ質問

実家が合気道の道場やってて子供の頃から武術一筋に生きてきた女は和風娘でいいのかな?

460:名無しさん@ピンキー
07/09/01 09:20:27 RkwSvst3
まったく問題ないな
ってか、前スレ以来、何度も問題ないって言われ続けてるシチュだな

461:名無しさん@ピンキー
07/09/01 10:12:09 6kDqtTqO
そうだったんかすまん
週末で書いてみる

462:名無しさん@ピンキー
07/09/01 11:38:08 gMejrDsT
>>552
自演乙うんこw











うんこSSかも~んなw











ほれかも~んなw


















うんこっこw


463:名無しさん@ピンキー
07/09/01 11:49:22 Zz3RZdx4
薙刀とか合気道とか剣道。
強すぎると男が寄り付かなくなるという罠。

464:名無しさん@ピンキー
07/09/01 23:22:29 5Ryj1jmI
>>552
新参・・・ってほどでもないが、今スレからの参加者さんか?
見ての通り、ここは投下した場合は無論、投下予告してもおかしなことになるので、無駄だから予告はしない方がいい
とりあえず頑張ってくれ。期待して待ってる
お前さんが投下したら、また変なことになると思うが、先に言っておくが、まったく気にするな
一つ難点があるとしたら、そのせいで普通の感想としての辛口意見が書きづらくなってるってことなんだがw

465:名無しさん@ピンキー
07/09/02 16:12:51 MRWOEi01
せっかくSS落としてくれてる人を、人格が気に入らないとか我が儘言って
躍起になって追い出そうとしている人は支持されないだろうなあ

466:名無しさん@ピンキー
07/09/02 18:32:15 JljN/YXq
>>556
乞食は頭が悪いから仕方ないうんこw




















低脳は自殺したほうがいいうんこw

























うんこっこw

467:名無しさん@ピンキー
07/09/02 19:35:58 MRWOEi01
>>555
辛口意見も何も、作品投下してるのうんこ氏だけなんだから
君はスルーするしかすることがないのでは?

>>557
分かり切ったこと言ってないで次回作を早く頼む

468:名無しさん@ピンキー
07/09/02 21:53:48 43ce9FiH
>>549
とうとう君が荒らしになっちゃったんだね
他の住民までバカにしてどうするの?

469:名無しさん@ピンキー
07/09/02 21:59:46 sbURk4uO
まあ、荒らしの行為を賞賛するようなやつは、一般的には自演か荒らしだな

470:名無しさん@ピンキー
07/09/02 22:29:10 q6ArEGYZ
完全スルーしてればそのうち飽きるだろう、って判断のようだけど

何の罰則も無い為、自分は何をやっても許されると増長しやりたい放題

スルーされても自演自己レスで勝手に盛り上がりマッチポンプ状態

ちょっと飽きたら他スレへ移動し、またやりたい放題

異常者に一般人の常識は通用しない

471:寧々さま推参!
07/09/02 23:30:16 FC7tQa9G
 ある日の早朝、都心にある某駅のプラットホームは通勤通学の老若男女でごった返していた。
 月曜日ということもあってか、乗降客の顔には一様に疲労の色が滲んでおり、動きも皆気怠げである。
 そんな中、一人ギラギラした目つきの男がいた。
 男は誰かを探しているようにキョロキョロと目を動かしている。
 一見して大学生風に見えたが、講義の一時限目から真面目に出席するような模範生とも思えない。
 どちらかと言えば、自分さえよければいいという典型的な自己中男の雰囲気を漂わせている。
 何より、先程から何本もの電車が出発しているというのに、乗ろうという素振りさえ見せないことは彼の不審さを高めていた。

 やがて男の目がピタリと止まったかと思うと、爛々とした輝きを帯び始める。
 その視線の先には、階段を登ってくる一人の女学生の姿があった。
 年の頃なら14,5歳であろうか、小柄で細身の体を白い夏用セーラー服に包み、通学カバンを体の前に両手で持っている。
 切り揃えられた前髪と切れ長で涼しげな目が清楚なイメージを醸し出していた。
「ヒュゥ~」
 男は音を絞った口笛を吹き鳴らすと、携帯電話を取り出して誰かへメールを打ち始めた。

 まもなく構内アナウンスが流れ、プラットホームに上り電車が滑り込んできた。
 電車の巻き起こした風が少女の長く艶やかな黒髪をなびかせ、膝丈のプリーツスカートの裾を暴れさせる。
 その少女、天童寧々は恥ずかしげに頬を染めると、通学カバンを押し付けてスカートをおとなしくさせる。
 そして降車客が途切れるのを待って、車内へと乗り込んでいった。

 丁度通勤ラッシュのピークに当たる時間帯であり、車内は混み合っていた。
 後ろからも次から次に乗客が乗り込んできて、寧々は人の壁に押し付けられる。
 全くの寿司詰め状態であったが、いったん電車が動きだすと客の一人一人が立ち位置を変え、少しだけゆとりが生まれた。
 寧々は肺が潰れるかと思うほどの圧力から逃れることができたが、それでも身動きはおろか手も上げられない状態であった。
「噂には聞いていましたけど……さすがは首都東京ですわ……」
 これまで東京の郊外に暮らしていた寧々は、この2学期から都心にある公立高校へと通うことになった。
 生まれつき呼吸器に疾病を抱えていた彼女は、療養のため郊外にある祖父の家に預けられていた。
 それがこの夏にようやく医師の了承がおり、都心の実家に戻ることができた。
 そして当然のこととして、これまで通っていた地元の高校から、都心の学校へと転校を余儀なくされたのである。

472:寧々さま推参!
07/09/02 23:30:58 FC7tQa9G
「お友達……すぐにできるかしら……」
 今まで通っていた20人一クラスの学校では、みんなが友達であり実の兄弟姉妹同然であった。
 しかし、寧々がこれから通う都心の公立校は、東京でも有数のマンモス校である。
 友人はおろか顔見知りも一人もいないうえ、2学期からという中途半端な時期の編入である。
 彼女が不安になるのも無理はなかった。
「都会の風は厳しいと聞き及びます。私から積極的に参らねばいけませんわ……」
 寧々は自分に言い聞かせるようにコクッと頷く。
 いきなり厳しい都会の風が襲いかかってきたのはその直後であった。

「…………?」
 寧々は自分の尻に圧迫感を覚えた時、振動で背後の乗客がバランスを崩したのだと思った。
「……こんなに混み合っているんですもの」
 寧々は謝ろうともしない男に少々立腹したが、都会人とはそういうものだと忘れることにした。
「殿方ですもの。きっと大勢の前で非を認めるのが恥ずかしいのですわ」
 そう解釈した矢先、今度はあからさまな攻撃が襲いかかってきた。
 お尻の左右の膨らみに、2つの手のひらが添えられたのである。

「ひっ?」
 寧々は身をビクッとさせて硬直した。
 全ての感覚をお尻に集中させていると、手のひらは最初小さく、そして徐々に大きく円を描くように動き始めた。
 そして時折、思い出したように柔らかく掴み上げてくる。
「……こ、これは……もしかして……ち、痴漢ですの?」
 噂でしか聞いたことのない存在が、ハッキリとした感触を伴って背後に実在していた。
「そんな……」
 驚きのあまり、寧々は声を上げることもできず茫然自失の状態にあった。

 人形のように固まっていると、柔らかいプリーツスカートがたくし上げられて行くのが分かった。
 続いて、あろうことかお尻に貼り付いていたショーツがスルスルと下ろされていく。
 次の瞬間には―刃物でも使ったのであろうか―ショーツの締め付け感がフッと消え去った。
 手慣れた、プロと呼ぶに相応しい手際の良さであった。
 剥き出しになったお尻に冷房の効いた空気がひんやりと感じる。

473:寧々さま推参!
07/09/02 23:32:14 FC7tQa9G
「…………!」
 驚く暇も与えられず、お尻の撫で回しが再開される。
 流石に放ってはおけずに周囲を見回したところ、回りに立っているのはみんな大柄の男であった。
 寧々の頭のてっぺんは、男たちの胸の辺りまでしかない。
 そして彼らは満員であるのにもかかわらず、一様にスポーツ新聞を広げて周囲の視界を妨げていた。
「この人たち……みんな一味なんですわ……」
 気付いた時には、細身のくせに異様に張り出した左右の乳房が揉みし抱かれていた。

「はぁっ? はぁぁぁ~ぁぁっ」
 寧々は身をよじり、必死で手を上げようとする。
 しかし周囲の乗客が邪魔となり、カバンを握り締めたまま動かすことができない。
 乳房を弄んでいた手が下へと降りていき、セーラー服上衣の裾をたくし上げる。
 スタンダードなブラが露わになった。

 次の瞬間、寧々は息を飲んだ。
 鼻先に鋭いナイフが突き付けられたのである。
 声を出すなとの脅しなのであろうか、よく研がれた刃体がギラリと光を放っている。
 別の手が伸び、寧々の胸元からスカーフを抜き取り、それを丸めて彼女の口の中にねじ込む。
「むぅっ……むぅぅぅっ?」
 男たちはそうやって物理的に声を出させなくすると、一斉に総攻撃を開始した。

 ブラの前がナイフで切り裂かれ、巨大な乳房がポロリとこぼれ出る。
 今度はダイレクトでのパイ揉みが始まる。
 同じく直触りされていたお尻が、呼吸を合わせたように左右に割られた。
 と思うと、お尻の谷間に沿って長い指が責めてくる。
 ピッタリ合わされた太腿の付け根、逆三角形に空いた隙間に指が差し込まれた。
「……むぐっ?」
 寧々の秘密の割れ目にゴツゴツした指が押し当てられ、ゆっくりと前後に動き始める。
「むぅ……むふぅぅぅ……」
 寧々が首を左右に振って拒絶するが、獣たちが聞き入れるはずがない。
 節くれ立った指は、徐々に激しさを増して割れ目の内部へと沈み込んでいった。
 寧々は必死で腰をくねらせて指から逃れようとするが、左右からお尻を掴まれていてどうにもならない。

474:寧々さま推参!
07/09/02 23:32:55 FC7tQa9G
「こ、こんなところ触って何をしようというのですか……いやぁ、やめて下さいましっ」
 寧々は悲鳴を上げようとするが、猿轡越しに漏れるのは声にならない声ばかり。
 哀願するような目で見上げてみても、男たちの顔さえ見えない。
 寧々は相手の意向が理解できないことが怖かった。
 オナニーの概念すら頭にない彼女には、男たちが何のためにこんなことをしているのか分からなかったのだ。
 こんなことをして、相手に何の得があるというのか。
「もしかして、新しいクラスのイジメなのですか……」
 思考が乱れたのか、とうとう見当違いなことまで頭に浮かんできた。

 それでも、男たちの優しく丁寧な愛撫は、処女である寧々すら感じさせ始めていた。
「ふむぅっ? ふわぁっ……ふわぁぁぁ?」
 いつしか寧々は、体の芯から体験したことのない不思議な感覚が湧き上がってくるのを感じていた。
 甘く痺れるような疼きが下半身を中心にまとわりつく。
 それは不快な感覚ではなかった。
 やがてクリトリスの位置を探り当てられた時には、寧々の股間には不本意な体液が滴っていた。
 寧々の目は霞が掛かったようにトロンとなり、開ききった鼻からは荒々しい息が漏れ出ている。
 犯罪なれど、恐るべきテクニックといわざるを得なかった。

 寧々を取り囲み、集中砲火を浴びせているのは某有名私大の学生たちであった。
 パーフェクト・フリーダム、通称パーフリと呼ばれる彼らは、スポーツ特待生として推薦入学したマッスルエリートであった。
 それが、素行不良で部を追われた今では、強姦と痴漢を専らとする不良集団に成り下がっていた。
 おとなしめな女子学生を襲っては性の快楽を教え込み、奴隷にするのが彼らの生業であり、何よりの生き甲斐なのである。

 彼らは携帯電話を取り出すと、アヘ顔になった寧々に向けて何度もシャッターを切る。
 この画像を元に犠牲者の女を脅すのは言うまでもない。
 人前ではライトな責めに徹し、後日呼び出してゆるりと時間を掛けてメチャメチャに犯すのだ。
 周到に計算された戦術であった。
 ところが、彼らの計画は思いもよらぬ所から綻びを生じた。

 完全に少女が堕ちたのを確認した男は、秘所から垂れている液をタップリと指に塗りたくった。
 そして指を僅かに引き、ヒクヒクと収縮を続けている菊の花に狙いを変える。
 肉の窄まりに指を押し当て、グリグリと撫で回しながら液を馴染ませた。
 それから指先を中心に添えると収縮のタイミングを計り、肉の収斂に合わせて内部へと挿入した。
 ヌルリという感触と共に、野太い指が寧々のアヌスに深々と差し込まれた。

475:寧々さま推参!
07/09/02 23:33:36 FC7tQa9G
「いぎぃぃぃっ」
 焼け付くような痛みが、夢心地だった寧々を一瞬で正気に返らせた。
「何をっ?」
 寧々は振り返って背後の男に非難の目を向ける。
 それでも男は怯む気配すら見せず、黙って肛門から指を抜き差しする。
「うっ……くぅぅっ……」
 激しい痛みに、寧々は涙がこぼれ落ちるのを堪えきれなかった。
 男は寧々の肛門が思ったほどの反応を示さないのを知ると、チッと舌打ちして乱暴に指を引き抜いた。

 ほとんど同時にブレーキが掛かり、電車が駅に到着した。
 ドアが開くと同時に、乗客が一斉に降り始めた。
 そこは3つの大学がある駅であり、立錐の余地もなかった車内が一気に空いてくる。
 その人混みに紛れ、逃げるように立ち去っていく5人の男たちがいた。
 男たちは互いに目配せをし、無言のまま今日の戦果を褒め讃え合う。
 凛とした声が連絡通路に響き渡ったのはその時であった。

「そこの5人組、お待ちなさいっ」
 丁寧だが、有無を言わさぬ厳しさがこめられていた。
 身に覚えのある5人が足を止め、ゆっくりと振り返った。
 そこに立っているのは、予想通り先程の女子高生であった。
 たった今餌食にしたばかりの獲物が追ってくるのは初めてのことであり、男たちは内心驚きを隠せないでいた。
 それでも男たちは驚きをおくびも見せない。

「何んだぁ、このお嬢ちゃん?」
「俺たちに何か妖怪なんちって……」
「告白かぁ? バレンタインはまだ半年先もだぜ」
 男たちは関係ないとばかりにケラケラと笑い転げる。
 しかし、気弱そうに見えた少女、寧々は怯んだりしなかった。
「一緒に駅長室まで来ていただけますか」
 寧々はからかうような挑発を無視して、用件だけを手短かに語った。

「俺たちにいちゃもん付けようってのかぃ」
「あんまりしつけぇ~と男にもてないぜ」
「それとも、俺たちが痴漢したっていう証拠でもあんのかよっ」
 脳まで筋肉でできた男は、知らぬうち自分で痴漢の犯人であることを自白してしまった。
 寧々がクスッと笑うのを見て、男は自分の失敗に気付く。
 そして肩をいからせて虚勢を張ると、ズカズカと寧々に近づいていった。

476:寧々さま推参!
07/09/02 23:34:27 FC7tQa9G
「証拠でもあるなら出せってんだよっ」
 男は怒鳴りながら寧々の肩を思い切り突き飛ばそうとした。
 次の瞬間、男は天と地が逆さまになるのを感じた。
 同時に全身の骨が砕けるような衝撃が襲いかかってきて、そのまま意識を失ってしまう。
「口で申し上げても、ご理解いただけないようですね」
 寧々は伸びている男に目もくれず、残った4人に顔を向ける。
「ご遠慮なさらずともよろしいですのよ。さぁ、何処からでも参られませ」

 何が起こったのか分からず4人は呆然となったが、直ぐに気を取り直して寧々に襲いかかった。
 寧々はサッと一人の背中側に入ると同時に、自分の上腕を相手の首に掛けて後ろに引き倒す。
 その男は後頭部をコンクリートに打ち付けて昏倒した。
 薄汚れた床に、どす黒い血がジワジワと広がっていく。
 余りに素早い動作であったため、傍目には大男が少女にラリアットを喰らって倒れたように見えた。
 しかし、見る人が見れば、それが相手の力を利用した鮮やかな入り身投げであることが分かっただろう。

「天童流合気術免許皆伝、天童寧々……参ります」
 寧々は名乗りを上げると、身を屈めて残る男の内懐に飛び込む。
 そして右手で男の手首を取り左手を相手の手の甲に添えると、手首を返しつつ斜め前方に投げた。
 小手返しで腹這いになった男の脇腹に、寧々が小さな蹴りを素早く入れる。
 痛みに暴れていた男がピクリとも動かなくなった。

「ヒィッ、ヒィィィ~ィィッ」
 最後の男が腰を抜かして後ずさる。
 今回は相手が悪すぎた。
 天童流と言えばガチンコで有名なフルコンタクト合気道の総本山である。
 寧々は物心ついた時から祖父の開いている天童流総本部でみっちりと鍛え上げられた、いわば合気道のエリートなのであった。
 その腕前が達人の域に達していることは、今の戦いぶりでも明らかである。
 そして、概してこの種の達人は、相手により手加減することを知らないのだ。

477:寧々さま推参!
07/09/02 23:35:00 FC7tQa9G
 不気味に薄笑いを浮かべた寧々が摺り足で男に近寄っていく。
「か、勘弁してくれよぉ……」
 壁際に追い詰められた男が最後の慈悲を請う。
 そしてこれまでの人生でなかったほど真摯に神へ祈りを捧げた。
 その祈りはまさかの奇跡を引き起こした。

「あっ……うぅっ……」
 急に体調を崩したのか、寧々が腹を押さえてその場にうずくまってしまったのである。
「なんだ、なんだ」
「どうしたんだ」
 血みどろになって倒れている3人組と泣き叫んでいる男、それに腹を押さえてうずくまっている美少女は嫌でも人目を引いた。
 たちまち人だかりができ、訳の分からない男女を遠巻きに見守る。

 寧々は突如襲いかかってきた腹痛に苦しんでいた。
 1週間便秘が続いていたところに直腸を直接刺激され、急に便意を催してしまったのである。
「あはぁぁぁ……も、もうダメェ~」
 プリーツスカートをたくし上げるとショーツを奪われた下半身が剥き出しになった。
「おぉ~っ」
 真っ白なお尻にどよめきが上がる。
 そのどよめきが悲鳴に変わるのに、それほどの時間を要しなかった。

 もの凄い音と共に、狭い通路一杯に生々しい臭いが充満した。
 やがてガックリと前のめりに崩れた寧々が力無く呟く。

「う……うん……う ん こ っ こ……」

478:名無しさん@ピンキー
07/09/02 23:59:30 sbURk4uO
>>561
押し流すだけの勢いが、今ひとつスレにないからな

479:名無しさん@ピンキー
07/09/03 01:11:04 Wk88DQa7
なにより過疎なのが痛いorz

480:名無しさん@ピンキー
07/09/03 08:31:26 JmbxYrDF
>569
誰が上手いこと(ry

481:名無しさん@ピンキー
07/09/03 10:41:25 WNx02umc
>>562>>568
GJ

>>569>>571はいつもの同一人物による自演荒らしだから気にしないで
書き手のモチベーションを下げようとして投下直後にわざとスルーするカキコしてるんだろうけど
あまりにも見え見えの手口で醜くすらある
こういうスレのためにならない悪質な粘着荒らしは本当にどうにかできないのかな

482:名無しさん@ピンキー
07/09/03 10:45:09 oWhE5s9E
さすがに見え透いてきているのだが、一見さんが誤解しないか心配だな

483:名無しさん@ピンキー
07/09/03 13:32:10 Wk88DQa7
住民がヌルーしてるんだから空気読んでくれるさ。

484:名無しさん@ピンキー
07/09/03 14:20:14 8XwDzJ/2
>>569>>571および>>573>>574
これってどんなに巧妙に言い訳をしようが

4 議論を妨げる煽り、不必要に差別の意図をもった発言、第三者を不快にする暴言
5 故意にスレッドの運営・成長を妨害する行為

に該当しているな
どんどん不穏当な発言が蓄積されていくなぁ
この先どうなるか今から楽しみだ

485:名無しさん@ピンキー
07/09/03 14:37:41 BZD9Lmhr
お前は、発言する前にアンカーのつけ方を(ry

486:名無しさん@ピンキー
07/09/03 14:52:04 8XwDzJ/2
>>576
通りすがりのROM専にはよく分からないんだ
けど上の連中が書き手を一方的に叩いていることくらいは分かっているよ
いや、「連中」という表現は間違っているのかもね

487:名無しさん@ピンキー
07/09/03 16:04:16 rXDFys12
次スレじゃ、粘着についてのテンプレ貼っといたほうが良いかもね

488:名無しさん@ピンキー
07/09/03 16:16:39 8XwDzJ/2
>>578
同意
たった一人しかいない書き手を追い出してスレを潰そうって魂胆なのだろうけど
ここに来れなくなる前に、創作スレでは書き手が一番偉いって簡単な理屈さえ理解できりゃいいんだが

489:名無しさん@ピンキー
07/09/03 16:37:55 Wk88DQa7
ID:8XwDzJ/2

クサいと思ったら、またお前か。
だからお前はオレの家に来いと言っているだろう(´・ω・`)

490:名無しさん@ピンキー
07/09/03 16:38:38 rXDFys12
お前の自演は本当に分かりやすいな・・・

491:581
07/09/03 16:39:29 rXDFys12
>>579

492:名無しさん@ピンキー
07/09/03 17:00:16 8XwDzJ/2
何でも冗談で済ませているうちは楽しいよね

493:名無しさん@ピンキー
07/09/03 17:13:31 24M8VKLn
自己満足と他人の賞賛(反応)のために『無償』で物書いてる作家
妄想や願望を文章化して欲しいがその能力が無い(やる気が無い)読者
最低限、この関係を理解しようねー
そしたら自分がとるべき態度もわかるんじゃないかな?
次スレに期待
もうこのスレは死んでる

494:名無しさん@ピンキー
07/09/03 17:25:52 8XwDzJ/2
うんこ氏の優位性を示すレスがまた一つ
荒らしを追い詰める援軍が一人増えたか

495:名無しさん@ピンキー
07/09/03 18:20:41 2Zx58k6b
つーか優越性や勝ち負けを云々する時点でかなり・・・な人と思われてるぞ。

496:名無しさん@ピンキー
07/09/03 19:03:27 J22Ot5RP
てか、そいつは他の人が投下すると荒らすやつなんだし、そいつのSSが読みたいなら、そいつだけの専用スレ立てれば?
そんなやつが自演以外でいるならね

実は最近、本当に自演ではなく、愉快犯が一人加わって、二人掛かりなんじゃないかとも思い始めてるんだが
・・・俺、騙されてる?

497:名無しさん@ピンキー
07/09/03 19:08:15 8XwDzJ/2
おやおや、書き手であるうんこ氏に対する敗北感が高じたあまり
彼を汚い手で潰そうとしているお方の台詞とは思えないな

498:名無しさん@ピンキー
07/09/03 19:09:51 J22Ot5RP
やっぱ、一人だな
前スレからずっと、手口と時間帯が変わってねえやw

499:名無しさん@ピンキー
07/09/03 19:11:45 8XwDzJ/2
やっぱID変えての自演だな
前スレからずっと、手口と時間帯が変わってねえやw

500:名無しさん@ピンキー
07/09/03 19:16:35 8XwDzJ/2
なんせうんこ氏の悪口カキコしている奴、ほとんど全てが単発IDだしなw
荒らしの他には、後1人くらい便乗してる愉快犯がウロチョロしてるのかな?

501:名無しさん@ピンキー
07/09/03 19:19:49 Wk88DQa7
書き手全員潰しにかかってるお前が言うなー!

502:名無しさん@ピンキー
07/09/03 19:24:44 2Zx58k6b
同じIDで書き込むことが自演でない証明になるのなら、
もう一回書き込むのもやぶさかではないが?

503:名無しさん@ピンキー
07/09/03 19:28:14 8XwDzJ/2
志村ー
携帯、携帯
君のいつもの手口じゃないかw

それとも君はウロチョロしている目障りな便乗者の方かな?
いずれにせよIDなんか何の証明にならないことは理解しているよ
こんな過疎スレに急に住民が増えるから、そのことが愉快でしかたないだけなのさw

504:名無しさん@ピンキー
07/09/03 19:36:48 Wk88DQa7
つまり荒らしてレス誘うのが楽しくて仕方ない、と。

ふむ。
じゃあ、誰が荒らしか自他共にハッキリしたところで、萌え談義いかないか?

505:名無しさん@ピンキー
07/09/03 19:41:54 8XwDzJ/2
その思考法がそもそも荒らしの理論だって言ってるのに・・・
どうしてそんな穿ったものの見方しかできないのかなぁ

こんなに住民がいるのなら、うんこ氏の他に一人くらい作品投下してくれんじゃないかって
期待して愉快な気持ちになるのがそんなに不健全なことなのか?

506:名無しさん@ピンキー
07/09/03 21:00:18 J22Ot5RP
粘着の自演とIDについては、>>35の推論と
ID:J4/mR/eG の無残な失敗(削除人が荒らし相当のレスを削除したので、今は見えないが)で解明されてるからな

>>595
お題を提示して欲しいところだな
思うに、巫女スレや、いくつかあるお嬢様系スレなど、既存のスレのシチュエーションと若干被るところが、このスレの辛いところだな
他と被らない、このスレの独自性のあるシチュエーションを探るというのはどうかな?
道場娘ネタはいい線行ってると思うが、これも正義のヒロインスレとかと重なるところがあるな

507:名無しさん@ピンキー
07/09/03 21:05:13 JmbxYrDF
>595
秋で和風なネタって何かないかね?
食べ物くらいしか思いつかん

508:名無しさん@ピンキー
07/09/03 21:23:13 eR/A+SMq
このスレって重複違反スレなの?

509:名無しさん@ピンキー
07/09/03 22:09:47 J22Ot5RP
>>598
中秋かな。旧暦の8月15日で、太陽暦だと9月末から10月頭くらい
小舟に乗って月見て団子食べて酒飲んで歌詠んだりする

510:名無しさん@ピンキー
07/09/03 22:13:48 Z7FiVhrz
>>599
知らないうちに2スレまできていたが
一度スレッド削除依頼出して正式に信任を得るべきなんだろうか

511:名無しさん@ピンキー
07/09/03 22:17:50 JmbxYrDF
>600
お月見ネタか
thx

512:名無しさん@ピンキー
07/09/03 22:20:05 Dx8PQi6e
とりあえず>>597がバカなのは俺も分かった
今では反省しているだろうからこれ以上は責めんでやってくれ

513:名無しさん@ピンキー
07/09/03 22:43:03 JmbxYrDF
>600

とりあえず書いてみた

「今宵は某すすきより池野あやめがお送りします!!」
「…………」
「少し前には月食という偉大な天体ショーを見せてくれた月ですが、今宵は見事な満月!!風になびくすすき!!虫たちが奏でる調べ!!」
「………………」
「さらにお団子にお酒と宴の準備は完璧です!!…って裕也さん!?顔色悪いですが、一体!?」
「………………………駄目なんだ…。」
「……………はい?」
「………………………………………………月を見ると…俺は……っ!!」
「………………………………ぁああああ!!何だか目の色がヤバいです!!」
「……………………………………………………………Wooooooooooooooooooooooon!!!」
「えっ?ええ!?暴走!?暴走ですか!?ちょ、裕也さん、ここ外!!ぁん!そ、そんな!!私のすすきを触ら…ひゃん!そ、そろそろお別れのお時間ですので…それではまた…ら、らめぇぇぇぇぇぇ!」

514:名無しさん@ピンキー
07/09/03 22:49:45 vFQhJFcL
前から思ってたんだが気を悪くしないで聞いてくれ
これのいったいどこら辺が和風美少女SSなの?
和風テイストが全く伝わってこないんですが
まさか表現の中には銘記されてはいないが登場人物が和服着ているとかじゃないよね
思い切りスレ違いなんじゃ

515:名無しさん@ピンキー
07/09/03 22:57:48 NHlTG8r/
それ、SSじゃなく小ネタだって前から言ってるだろ

516:名無しさん@ピンキー
07/09/03 22:59:25 J22Ot5RP
一理あるとは思うが、今回の場合は、中秋の名月っていう和風イベントを嗜んでいる(?)っていうシチュレーションが和風なんでしょ
まあ、ギャグに流れてるから、シチュエーションも和風テイストが薄れてしまっているがw
必ずしも、「ヒロインの服装が和風」という主旨のスレではないはず
JmbxYrDF氏のも、最初の頃は、普通に和服シチュエーションだったんだけどね

517:名無しさん@ピンキー
07/09/03 23:06:33 yenI3PyP
俺もヒロインの喋り方や雰囲気が全然和風していないから服装だけでも和風なのかなって思ってた
この理論だとレディースの集会で月見暴走してても和風美少女SSでいいのかな?
実際初日の出暴走ってのも風物詩として既に世間に認知されてるしw

518:名無しさん@ピンキー
07/09/03 23:10:46 ousjKUXB
つか、レポーター(?)とかやってる時点で和風じゃない気がする
台詞回しも古風なところが全くないし、
むしろシャキシャキした現代風の活発なお嬢さんって感じ?

519:名無しさん@ピンキー
07/09/03 23:20:45 XYW/30CC
確か月食って満月の夜にしか起こらないんじゃ?
「少し前には」って、前の満月まで何十日あるのか分かってるのかな、作者さん
細かいこと言うようだけど、そう言う知識って物書きには最低限必要なことだと思うよ
こういうミスって、知ってる人はもの凄く興ざめすると思うんだ
まあ地の文を書かないで台詞だけで表現しようとするから手抜きになるんだろうけど

520:名無しさん@ピンキー
07/09/03 23:21:16 MWjGkhQM
>>608
さすがに、月見や元旦にバイクでかっ飛ばすって言う和風の習慣はないだろ
てか、服装が和風なんだと思ってたんなら、それでいいじゃん

521:名無しさん@ピンキー
07/09/04 00:13:24 Qlb1yJdK
俺は思うんだが、うんこ氏SSの最後の「うんこっこ」は氏の良心だと解釈している
アレがあるからこそ、作品が氏の御製であることが分かるんだし

彼の自己顕示欲の発露と決め付ければそれまでのことだが、
彼としては黙り決め込んで投下して、付けられたレスに対しこっそりほくそ笑むこともできるんだから

今後彼がうんこっこ無しで作品投下するとしたらどうだろう?
投下された新作SSに疑いの目を向けることなく素直に評価できるだろうか

522:名無しさん@ピンキー
07/09/04 00:44:59 sIDYuNHh
>604
いつもながらハイテンションでアホ(誉め言葉)なのがイイw

>610
数ヶ月前でも「少し前」だろ。
重箱の隅つつきなさんな。

523:名無しさん@ピンキー
07/09/04 01:38:55 Qlb1yJdK
多分そんな擁護が入ると思っていたよ
突かれたのはあくまで彼の無知だと思うけど
とりあえずハイテンション≠和風であることは認めてるんだ
何か言う度にシナリオ氏を追い込んでいくんだなぁw
ひょっとしてわざとやってる?

524:名無しさん@ピンキー
07/09/04 01:47:49 oAINX3CN
「ほんに良い月ですこと」
「中秋の名月でございますもの」
 武家屋敷が並ぶ一角、旗本早坂兵庫の庭に華やいだ雰囲気が流れていた。
 早坂家の長女千景は、父の配下の娘たちを集めてお月見の真っ最中である。
 日頃から嗜んでいる和歌を詠み合い、恋愛話に花を咲かせていると月もいいあんばいに天空に掛かってきた。

「千景様ぁ、そろそろお時間でございますわ」
 一番仲の良い五月が顔をほころばせて何やら促す。
「もうそんな時間じゃったか」
 千景も嬉しそうに目を細めると、他の娘たちに声を掛けて席を立った。
 そして皆で揃って通用門から通りへと出ていく。

 門前にズラリと並んでいたのは大名駕籠の行列であった。
 鮮やかな紫や朱に塗られた駕籠には、色とりどりの行灯が所狭しと飾られていた。
 前後には屈強の男たちがかき手として控えている。
「あら千景様……お駕籠を新調なさりましたの?」
 見ると千景の駕籠には4本のかき棒が付き、それぞれに一人ずつのかき手が畏まっている。
「ほほほっ、今宵より4人力になったゆえ、そなたたちには負けませぬぞ」
 千景は新しい駕籠が余程嬉しいらしく、袂で口元を隠して大笑いした。

「それでは、そろそろいきませう」
 五月の合図で武家娘たちが一斉に駕籠に乗り込む。
 同時に行灯に灯がともり、けばけばしい光を放つようになる。
「参れぇっ」
 千景の大音声が響き、同時にかき手たちが駕籠を持ち上げた。
 そして息を揃えていきなり通りを駆け出した。
「えっほ、えっほ」
 駕籠の速度は尋常ではなく、並の飛脚もかくやというばかりである。
「もっとじゃ、もっと飛ばすのじゃあ」
 御簾を全開にして半身を乗り出した千景が大声で叫ぶ。
 それに合わせ、かき手たちはますます足を速めて大通りへと飛び出した。

 大通りにはまだ往来が激しかったが、駕籠は何の遠慮もなくその中へと突っ込んでいく。
 怒号と悲鳴が上がり物が壊れる音が連続する。
 それでも千景たちは、そんなことに何の斟酌もしなかった。
 彼女たちこそ江戸の夜を騒がせる暴走駕籠集団、その名も『姫夜叉』なのであった。
「今宵は名月ぞ。月の沈むまでとことん走りまくるのじゃあ」
 千景は嬌声を上げて仲間をけしかけると、4人力の膂力をかって更に速度を上げる。
「風じゃ、我らは風になるのじゃあ」

 いい気になって飛ばす千景の駕籠の前に、別の駕籠集団が現れた。
「なんでおじゃる?」
 御簾を上げて顔を出したのは、大垂髪にした公家娘であった。
 こちらは最近朝廷から将軍謁見のため遣わされた公家の娘たちである。
 同じく夜の大江戸を騒がせる暴走駕籠集団『白菊』であった。
「千景はんであらしゃいますか? あずま女はんは、がさつで好かんわぁ」
 頭目である左近衛中将が娘、千歳が聞こえよがしに怒鳴った。
 走り専門の千歳は無法な乱暴も辞さない『姫夜叉』の連中を煙たく思っていたのである。

 いきなりかき手が足を止め、千早の駕籠が急停止した。
 4足の草鞋が砂煙を上げる。
「今、何と申したのじゃ。如何に中将が娘とはいえ、無礼は捨て置かぬぞえ」
 千早は駕籠を飛び降りると、袂から懐剣を取り出す。
「いやぁ、おとろし。天下の往来で立ち回りどすか」
 千歳はさして怖がった様子も見せずに駕籠を降りてきた。

525:名無しさん@ピンキー
07/09/04 01:48:34 oAINX3CN
カッとなってやったが無理だった
後悔は少ししている

526:名無しさん@ピンキー
07/09/04 02:13:36 HpM4g9CE
>>612
その時、オレは素直にGJと言う。
『自演擁護レスしやすいように目印付けた』
とも取れるんだけどね。それは推測だから放置。

>>616
お、面白い……
てか、馬や牛じゃなくて人力な所にワラタ。

527:名無しさん@ピンキー
07/09/04 02:31:07 oAINX3CN
>>617さっそくの声援ありがとうんこw























お前をファン第一号に認定してやるうんこww
























うんこっこw

528:名無しさん@ピンキー
07/09/04 02:55:47 HpM4g9CE
617で、話題を一括りにした意味は分かるよね?

ファンはやめとくよ(´・ω・`)
荒らさなくなったら、なるかもね。

529:名無しさん@ピンキー
07/09/04 06:23:17 KPFzGetG
今北このスレヤバイ
自演とか荒らしってレベルじゃねーぞww


530:名無しさん@ピンキー
07/09/04 08:55:12 BqPB7eT7
>>612
荒らしたり、自分以外の作品を追い出そうとしている限り、何を投下しようが、ただの荒らしだろ
議論の余地もないことだが

531:名無しさん@ピンキー
07/09/04 22:08:38 HpM4g9CE
今さらだけど……
>>598

秋の刀の魚でサンマくらいしか出てこなかった。
エロくはならないが。

532:名無しさん@ピンキー
07/09/04 23:30:36 OSKKp11G
>622
さんま苦いかしょっぱいか…と
女の子を落語好きにして「目黒のさんま」でも語らせとくとか…
…どうエロに発展するか想像つかんがな

533:名無しさん@ピンキー
07/09/05 00:17:01 wDIhxf+I
秋といえば紅葉狩りだな

534:名無しさん@ピンキー
07/09/05 00:39:01 cgKA2YqZ
9月9日の「重陽の節句」にはこんな風習もあるよ

重陽の節句は別名、菊の節句とも呼ばれます。
宮中行事としては天皇以下が紫宸殿に集まり、詩を詠んだり菊花酒を飲んだりして
けがれを祓い長寿を願いました。
また、菊の被綿(きせわた)といって、重陽の節句の前夜にまだつぼみの菊の花に
綿をかぶせて菊の香りと夜露をしみこませたもので、宮中の女官たちが身体を撫でてたりも
したといい、枕草子や紫式部日記の中でもその風習をうかがうことができます。
中国では、菊の花には不老長寿の薬としての信仰があり、鑑賞用としてより先に薬用として
栽培されていたようです。
漢方でも薬効を認められている菊の花の種類は少なくありません。

535:名無しさん@ピンキー
07/09/05 01:26:23 wL327mWt
枕草子なら秋は夕暮れか

536:名無しさん@ピンキー
07/09/05 16:53:03 oNJDwfQ9
>>619
地雷踏んじゃったショックはかなりきつかったようだねw
まさか>>612が伏線になっており、いきなり自分が直撃を受けるとは思っても見なかったもんな

話題を一括りにした意味だって? 二回に分ける程のこともない3行と2行の短いレスだったからに決まってるじゃん
どうせ君が何処の誰だかなんて誰にも分からないんだから、言い訳なんかせずに
素直に「クマー!」とか叫んで悔しがってる方が可愛いかったな

それよりお月見暴走の話題が出てから3時間も経たないうちに武家娘暴走族のアイデアを思いつき、
それをコミカルにアレンジしたうえ、文章に起こして投下したうんこ氏の能力を素直に評価したい

これからもうんこっこ無しで投下されるとしたら、SS全部が氏の作品に思えてしまうなぁ
そうなれば投下されたSSは完全スルーせざるを得なくなり、書き手はますます離れちゃうよね
困ったもんだ

537:名無しさん@ピンキー
07/09/05 19:14:04 HfMq3+t/
>>623
「目黒のさんま」って、
やはりさんまは目黒に限るって奴だっけ?

538:名無しさん@ピンキー
07/09/05 20:52:19 VlPtIh+k
>625

取り急ぎ書いてみた

「というわけで、今回はきちんと和服を着込んで送りします!!」
「…………」
「今宵は重陽の節句!!俗に言う菊の節句です!!宮中行事としては天皇以下が紫宸殿に集まり、詩を詠んだり菊花酒を飲んだりしてけがれを祓い長寿を願いました!!」
「………………」
「さらにまた、菊の被綿といって、重陽の節句の前夜にまだつぼみの菊の花に綿をかぶせて菊の香りと夜露をしみこませたもので、宮中の女官たちが身体を撫でてたりもしたといい…って!?」
「…………………………」
「ちょ!着物の裾を割って…………な、なにしてるんですか!?」
「………………………………………………」
「………………………………ぁああああ!!そんなところ、ヤバいです!!」
「……………………………………………………………」
「えっ?ええ!?また暴走!?そ、そんな!!たしかに私の菊はまだつぼみで、って……そんなところを触られたら…ひゃん!そ、そろそろうんこっこwのお時間ですので…それではまた…うんこっこw」

539:名無しさん@ピンキー
07/09/05 21:51:11 wL327mWt
>628
それ
日本橋魚河岸の殿様仕様のさんまより、目黒の庶民向け調理法の方が口に合ったっていう話
…ふと思ったが殿様を女の子にしたら、世間知らずなお嬢のできあがりかね?

540:名無しさん@ピンキー
07/09/05 23:56:48 3EpKPTOq
世間知らずというより、まるっきりバカ丸出しの智恵遅れみたいに思えて不愉快だな
流石にそのまま何のひねりもなく現代に差し替えるのは流石に無理があるだろ

541:名無しさん@ピンキー
07/09/06 00:18:37 FUaAvbWP
てか、落語のシチュエーションをそのまんま持ってくるだけじゃ、多分、和風SSとしては弱いかな
やっぱり服装やその他のシチュエーションで和風の雰囲気を出した上で、話のモチーフに入れるくらいじゃないと

542:名無しさん@ピンキー
07/09/06 00:25:53 EcVI3xOD
クレープを知らなかったり、ポテチのおいしさをはじめて知ったりする世間知らずの箱入りお嬢さまが和風だったら
もうそれだけでご飯10杯は食べれます。

543:名無しさん@ピンキー
07/09/06 01:50:56 FaKSADg8
今どきそんなお嬢様がいたら「箱入り」とは表現せんよ
そう言うのは現代じゃ「監禁」っていうんだよ

それより、時代物なら気の強いお姫様でも和風認定できるのは当たり前のことだが
現代で気の強い和風美少女は存在し得ないのか?
それは単なる高飛車お嬢様や粗雑な武道娘にすぎないのだろうか?

544:名無しさん@ピンキー
07/09/06 03:11:08 6yC+42tJ
なんか荒れてるようだけど空気読まずに投下します
自分なりに洋服での和風にこだわってみたけど、上手く和風に仕上がったかな
本当は鳥とか好きじゃないんだけど、成りすまし改変されるの嫌だから一応つけとくよ
後日後半部を投下するから、今回読んでみて合わないと思った人はうふん設定して下さい

545:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/06 03:13:57 6yC+42tJ
「おはようございます」
 ある日の早朝、僕は玄関で受付に一礼すると、自分の仕事場がある2階へと階段を駆け上がった。
 僕、天田一平の仕事場はここ、首都圏でも指折りの忙しさを誇る某警察署の刑事第1課だ。
 捜査上支障をきたすおそれがあるので、具体的な所属署名を上げるのは勘弁して貰う。
 この話を読み終わって、どうしても知りたいという奇特な人がいれば、情報公開条例に則って公文書の開示請求をして欲しい。

 刑事1課で僕が取り扱う事件は強行犯、すなわち殺人や強盗といった凶悪犯罪である。
 そういう訳で、僕のいる強行犯捜査係は刑事課でも花形ということになっている。
 と言っても、僕はまだ刑事になってようやく1年という駆け出しで、仕事の方もまだまだ半人前である。
 それでも、好きでなった刑事であるので、ファイトだけは人一倍だった。

 だったと、過去形で説明するのには訳がある。
 実は先週のこと、刑事を辞めてしまいたくなるような出来事があった。
 刑事になってからずっと面倒を見てくれていた先輩が殉職してしまったのだ。
 笹木真理子、通称マリリンと呼ばれた女刑事で、その名のとおりグラマーでセクシーな年上の女刑事だった。


 マリリン先輩は僕に刑事の何たるかを教えてくれた師匠で、実の姉みたいに慕っていた。
 ここだけの話、彼女いない歴20年だった僕に、女の何たるかについて手ほどきしてくれたのも彼女であった。
 それが、今僕の係が追っている事件の犯人に待ち伏せを受け、マリリン先輩は敢え無く殉職してしまったのである。

 越えるべき目標と恋人を同時に失ってしまったショックは強烈だった。
 もう何もかも嫌になった僕は一週間も欠勤し、刑事を続けるかどうかについて思い悩んだ。
 結局、マリリン先輩の教えてくれた刑事魂は、僕に捜査を継続することを選択させた。
 第一、先輩の仇を討たずして、何でおめおめと敵前逃亡できようか。


 と言う訳で、僕が職場を訪れるのは一週間ぶりになるのであった。
 上司に怒鳴られるのを覚悟して、少々緊張気味にドアを開ける。
 ところが、僕は思っていたのとは余りにも違う雰囲気に呆気に取られた。
 なにやら、刑事部屋にそぐわぬ和やかな空気が漂っている。
「おぅ、一平。こっちこい」
 僕の姿を目聡く見つけた刑事1課長が手招きする。

546:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/06 03:14:49 6yC+42tJ
「紹介するよ、今日から研修生としてうちに来る新人さんだ」
 1課長は応接用ソファに向かってアゴをしゃくった。
 ソファに座っていた研修生が立ち上がる。
 余りに小柄なことに違和感を覚えていると、その研修生が振り返った。
 年の頃ならまだ20歳前であろうか。
 身長150センチそこそこの小柄で細身の体を、リクルート学生が着るような紺色のスーツで包んでいる。
「平良徳子巡査……まだ警察学校出たての見習いさんだ」

 その名が示すとおり、研修生は女性であった。
 色白の顔には薄いメイクしか施されてなく、ヘアスタイルも浮ついたところが全くない。
 サラサラのストレートヘアは艶やで、女学生のように肩口の所でカットされていた。
「マリリンの替わりという訳じゃないが、強行犯係に預ける。一平……お前が面倒見てやれ」
 1課長は有無を言わさぬ口調で僕に命令した。
 それが僕の喪失感を埋めようという1課長の親心であることは充分に伝わってきた。


 初任科といわれる警察学校の課程を終えると、新人巡査たちは警察署の地域課に配属され交番勤務に就くことになる。
 その後、捜査知識を深めるため順番に刑事課に引き上げとなり、刑事見習いとして捜査研修を受ける。
 だが僅か3週間の研修で捜査を理解することなどできる筈もなく、研修生はていのいい雑用係としてこき使われるのが実状だ。
 彼女もそんな一人であるらしかった。


 研修生は、と見ると、僕に向かって向き直るところであった。
「平良徳子です。よろしくお願いします」
 彼女は緊張と不安を隠しきれない表情を浮かべ、僕に向かってペコリと頭を下げた。
「なんだぁ、マリリンの後釜は清純派路線かよっ」
 係でも古株になる錦織巡査部長ががさつな口調で言った。
「俺としてはセクシー系路線を継承して貰いたかったんだが。よぉ~し、お前のことは今日から『おかっぱ』と呼ぼう」

 ニシゴリ部長、通称ゴリさんは、何かというと同僚にニックネームを付けたがる。
 と言って『おかっぱ』は余りにもセンスがないと思う。
 もう少し何とかならないのかと思いながら当の本人を見ると、徳子はさして嫌がっているようではなかった。
 それどころか、色白の頬と目元をほんのりと桜色に染め、ゴリさんに向かってきちんとお辞儀していた。
 はにかんだようなその笑顔を見た瞬間、僕は恋に落ちていた。

547:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/06 03:15:32 6yC+42tJ


「一平先輩っ。これ、何部コピーですか」
「一平先輩っ。お茶が入りました」
 研修開始から一週間も経つと、徳子もうちの係に慣れ、積極的に動き回るようになっていた。
 仕事を教えて貰うため少しでも僕に気に入られようと、自分でできる仕事を探してはバタバタ走り回っている。
 それでも粗雑な感じはまるでなく、たまにドジって失敗する時でさえ可憐に思えた。
 それが自分の分を弁え、決して他人を出し抜こうとしない彼女の性格によるものだと気付くのにさして時間は掛からなかった。

「平良君は今どき珍しく古風な娘さんだねぇ」
 いつもは冷酷な才原巡査部長も徳子にだけは優しい。
 才原部長は、選挙違反や汚職事件を扱う刑事2課の知能犯係から異動してきた変わり種だ。
 彼は国立大出身のエリートで、三流私大卒の2課長と反りが合わずに係を追い出されたということであった。

 扱う事件が変わっても、才原部長の人間コンピュータぶりはいかんなく発揮され、うちの検挙率アップに存分に貢献している。
 多少人間的に問題があっても、1課長としては手放せない人材であるらしかった。
 僕も法解釈に困った時には、いつも才原部長を頼りにしている。
 すると部長は僕を小馬鹿にしながらも、最高裁判例をそらんじて丁寧な講釈をしてくれるのだ。

「おい、おかっぱぁ。お前、そんなんで彼氏とかいるのかよ」
 がさつな物言いでゴリさんが質問する。
 その不躾さは気に入らないが、僕としても非常に気になる質問ではある。
 徳子は困ったように眉をひそめながらも、小首を傾げて曖昧に笑っていた。
「いないんなら、一平なんてどうだ? ちょっと頼りないが、イイ奴ではあるぜ」
 と、ゴリさんが嬉しいことを言ってくれる。

「ゴリさん、何言ってるんすか。セクハラっすよ、そう言う質問は」
 僕は厳しい顔を見せつつ、そっと徳子の顔を確認してみた。
 すると、なんと徳子はポッと赤らめた顔を、嬉しそうにほころばせているではないか。
 僕はそれだけでなんだか幸せな気持ちになった。

548:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/06 03:16:12 6yC+42tJ

 その日の仕事帰り、遅ればせながら徳子の歓迎会が行きつけの居酒屋で催された。
 徳子は未成年ということでアルコールは嗜まなかった。
 しかし自分の役割を心得ている彼女は、柄の悪いおじさまの間を行き来してサービスの限りを尽くした。
 全く、オッサンって奴は。
 これでは誰のための歓迎会であるのか分からない。
 それでも彼女は嫌な顔一つ見せずに、最後まで見事な下働きを演じて見せた。

「それじゃ、一平。ちゃんとおかっぱを送ってくんだぞ」
 これから2次会に向かうというゴリさんたちは、僕に徳子のボディガードを命じて歓楽街に消えていった。
 多分、女性を伴っていては入りにくい類の店に向かったのだろう。
 ちょっと惜しい気もしたが、徳子と2人っきりになれる嬉しさの方が上回った。
「それじゃあ、ボクもここで失礼するよ」
 才原部長はその手の店には興味がないのか、一人逆方向へと歩み去った。


 いよいよ2人きりになった僕と徳子は、戸惑いながらも最寄りの駅に向かって歩き始めた。
「今日は私のために……ありがとうございました」
 僕が何を話したものかと気まずそうにしていると、徳子の方から話し掛けてきた。
「いやぁ、君こそご苦労様。ったく、誰のための歓迎会かよく分からなかったね」
 天の助けとばかり、僕は話題に飛び付いた。
 仕事の話をするとどうしてもお説教じみてくるし、そんな話題を彼女が喜ぶとは思えない。
 だからといって、ハイティーンの好みそうなお洒落や芸能会の話題は、こちらが縁なしだ。
 ところが彼女が振ってきたのは仕事の話であった。

 特に今うちの係が追っている事件について、彼女はこっちがドン引きするほど詳しく知りたがった。
「だって……少しでもみなさんのお役に立ちたいんですもの。それには事件のことを知っておかないと……」
 徳子は残りの研修期間が2週間しかないことを気にしていた。
 交番勤務に戻る前に、少しでも係に貢献しておこうというつもりなのだ。

549:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/06 03:16:49 6yC+42tJ
「平良君は刑事に興味あるのかい」
 刑事になるためには、署の刑事の元締めに当たる刑事官に推薦して貰う必要がある。
 彼女がこまめに尽くしているのも、何とかその推薦を取り付けようというつもりなのだろう。
 刑事を志す若手巡査なら当たり前のことである。
 かく言う僕も、交番勤務の明けた非番日には刑事課に顔を出し、率先して書類のコピーなどの雑用を手伝ったものである。
 そうやって皆に気に入って貰えれば、多くのライバルたちを押し退け、刑事になれるチャンスがグッと近づくのだ。

 しかし僕の問い掛けに対し、徳子は首を横に振ってみせた。
「じゃあ、なんだって?」
 僕は少々ガッカリしながら、重ねて徳子に問い掛けた。
 すると、徳子は黙り込んでしまったが、やがて思い切ったように口を開いた。
「だって……刑事になれば、一平先輩とずっと一緒に仕事ができるんですもの……」
 徳子は消え入りそうな声で、しかしハッキリとそう言った。
「警察官になって、こんなに優しくして貰ったのは初めてです」
 そう言いうと、徳子は恥ずかしそうに俯いた。
 優しくしたというより、どう扱って良いものか分からず放置していただけです。
 などとは言える訳もなく、完全に有頂天になった僕は事件について知りうる情報を全て彼女に話していた。


 事件の概要はこうである。
 借金絡みの怨恨が元で殺人事件が発生した。
 被害者はある企業を経営している資産家である。
 動機が明らかであったので、被疑者の特定にはさほどの時間は要しなかった。
 ところが、その被疑者が発見された時、彼は何者かの手によって第2の遺体に変えられてしまっていた。
 誰が殺人事件の被疑者を更に殺人したのか。
 マリリン先輩が殉職したのは、まさにその犯人に手が届こうとしていた時であった。


 先輩のことを思い出し、僕の顔が硬直しているのを勘違いしたのであろうか、徳子はしつこく質問したことを謝ってきた。
 そのまま黙って歩いていると、徳子が急に話題を変じた。
「ところで、私たちって今、回りからどんな風に見えているんでしょうか。もしかして……カップル?」
 いきなり意表を突かれ、僕の思考が停止する。

550:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/06 03:17:25 6yC+42tJ
 気が付くと、少し遅れ気味についてきていた徳子が、いつのまにか真横にピッタリ寄り添っていた。
 派手さはないが可憐で美しい小顔が、互いの息が掛かりそうな至近にあった。
 ゴクリと生唾を飲んでしまったのを気付かれただろうか。
 しかし、まさかいきなり手を出す訳にいかず、その夜は優しい先輩を演じたまま、駅で徳子と別れた。


551:名無しさん@ピンキー
07/09/06 03:20:55 6yC+42tJ
最後にコピペをミスったw
あんまり長いと読むのにだれるから、とりあえずここまでにしときます
今から残り書くから、出来次第今日中にでも投下させて下さい

552:名無しさん@ピンキー
07/09/06 03:56:13 Jl2OIlRb
GJ!
続きは楽しみだが無理はしないでくれ。

553:名無しさん@ピンキー
07/09/06 16:27:42 0al9TAAX
おおっGJだ
ようやくまともなの来てる
期待大

554:名無しさん@ピンキー
07/09/06 20:33:02 MWt76I84
GJ!!
久し振りにSSスレらしい流れになってきたな
徳子を押し倒すのは後半部かな?

555:名無しさん@ピンキー
07/09/06 22:04:45 w95Ezz3A
続きに期待
ただ、無理は禁物な

556:名無しさん@ピンキー
07/09/06 23:56:08 RuPU9/uw
じゃあ約束通り後半部を
一人称で書くの初めてだから、その辺は勘弁して下さい


557:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/07 00:57:35 TqegcfaN
 都心の洒落たシティホテルの一室で、僕は一人の女性と抱き合っていた。
 相手はもちろん可愛い後輩、平良徳子である。
 僕たちが付き合い始めてからどの位になるのだろうか。
 今日はいよいよ徳子との初エッチに臨む記念すべき日なのだ。

 流石に緊張しているのか、徳子はホテルの入り口をくぐってからずっと僕の手を握ったまま黙りっぱなしだった。
 それでもシャワーを浴びてバスルームから出てきた時には、少し落ち着きを見せていた。
 恥ずかしそうにやや横を向きながらも、まるで「私の全てを見てください」と言わんばかりに全てをさらけ出していた。
 全くもって恥ずかしがって隠す必要など何処にもない素晴らしい体であった。
 小柄でスレンダーなくせに、胸の膨らみは充分な容量を誇っていた。
 まるで体脂肪の全てをそこに集めて詰め込んだように思える。
 だからといって形は崩れておらず、上気した頬と同じ桜色の乳首が上を向いて自己主張している。

 胸から下腹までは流れるように優美なラインが続き、引き締まったヒップを経由して伸びやかな足に連結していた。
 股間の翳りは彼女の性格そのままに控え目である。
 染み一つない瑞々しい肌は、まさに10代の娘だけに許された貴重なものであった。
 僕は飛び付きたくなる衝動を必死で押さえつつ、徳子を優しく抱きしめてキスをした。
 そのままベッドに倒れ込み、激しく唇を貪り合う。

 やがて僕の唇は下へと移動し、首筋から胸の膨らみへと向かった。
 徳子は興奮しているのか、時折しゃくり上げるように鼻を鳴らす。
 はしたない姿を見られるのが恥ずかしいのか、彼女は込み上げてくる快感を押さえ込もうとして真っ赤になっていた。
 興奮してるってのなら僕だって負けてはいない。
 さっきから体の一部分が熱くなり、痛いほどになっている。
 もう何分も我慢できそうにない。

 僕の唇は緩やかなゲレンデを一気に滑り降り、徳子の一番熱くなっている部分に停止した。
 オナニーをしたこともないのか、性的興奮を感じているにもかかわらず、その部分はほとんど湿っていなかった。
 このままでは無理なので、僕が舌を使って充分に湿らせてあげることにする。

 徳子は体をビクッと震わせ、ますます息遣いを荒げる。
「ん……んあっ……?」
 彼女は生まれて初めて味わう快感に戸惑っているのか、時折悩ましい鼻声を漏らしては首を左右に振っている。
 そうやっているうちに準備態勢が整った。
 僕は暴発寸前になったニューナンブを掴み取り、的の中心に押し付ける。
「お願い……優しくして……」
 僕は可愛いお願いを聞いてあげることにし、いきり立ったものをゆっくりと徳子の中に沈めていく。

558:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/07 00:59:37 TqegcfaN
「うっ……うぁっ……」
 それでも前人未踏にして神聖不可侵の処女地は僕の前進を阻み、徳子は眉間に皺を寄せて身を固くする。
 文字通り、身を切るような痛さをこらえているのであろう。
「い、いたっ……やめ……はぁぁぁっ……」
 幾ら可愛く頼まれたって、聞けるお願いと聞けないお願いがある。
 僕が無視して強引に腰を進めた、まさにその時であった。

「ヤメロって言ってるだろがぁっ」
 徳子が鬼の形相になったかと思うと、腹筋運動の要領で軽々と上体を起こした。
 そしてその豹変ぶりに呆然としている僕の頭頂部に空手チョップをお見舞いしたのだ。
「うわぁっ?」
 僕は叫び声を上げて身をのけ反らす。


 その途端、柳眉を逆立てた徳子の顔が、しかめっ面をしたゴリさんのものへと変貌を遂げた。
「一平っ。お前、いつから居眠りできるご身分になったんだぁ?」
 気がつくと、そこは刑事部屋の一角であり、僕は自分のデスクで居眠りをしていた。
「夜更かしもいいが、仕事に支障のない様にしろやっ」
 ゴリさんは僕の頭に2発目のチョップを入れると、そのまま刑事部屋から出ていった。
 クスクスという耳障りの良い笑い声に首を巡らせると、徳子がこらえきれないように笑っていた。



 歓迎会の夜から10日が経っていた。
 あれから僕と徳子の関係に変化はない。
 相変わらず、優しい先輩と従順な研修生という間柄が続いていた。

 平良徳子は可愛い。
 誰がなんて言ったって可愛いものは可愛いのだ。
 それに性格だっていい。
 万事控え目で、決して出しゃばらない。
 親父から聞いたことがあるけど、大昔に絶滅した大和撫子って生物は、徳子みたいな存在だったのかもしれない。

 僕が徳子から慕われているということは分かっている。
 しかし、それが恋愛感情であるという確証はなにもない。
 もしかすると、年齢の近い先輩として頼られているだけなのかもしれない。
 変に勘違い告白して、徳子に困った顔をさせるのは忍びなかった。

 それにオッケーを貰ったとして、それが彼女の本心なのかどうかも分からない。
 なにしろ僕は彼女の研修を採点する立場にある指導員なのだ。
 彼女は特別権力関係にある僕を怒らせたくない一心から、不本意な了承をするかもしれない。
 いや、カッコつけるのはよそう。
 僕は単に徳子に振られることが怖かったのだ。
 そんな訳で僕たちは仕事上のパートナーとしての領域を一歩もはみ出すことなく、捜査のための資料作りに精を出していた。
 しかし僕たちの努力にもかかわらず、捜査は依然進展を見せなかった。

559:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/07 01:01:07 TqegcfaN


 事態が急変したのは、徳子の研修があと1日を残すのみとなったある日の夕方であった。
 徳子は相変わらず控え目な明るさを振りまき、誰に対しても笑顔を見せている。
 僕はそのたびヤキモキさせられ、電話の応対などがつい刺々しくなってしまう。
 その日のお昼休み、明後日からは地域課に戻るということで、徳子の交番の箱長が様子を見にやって来た。
 僕より5歳上、20代半ばでもう巡査部長というハンサムな箱長の来訪に、徳子は嬉しそうに目を細めていた。
「あさってから、またお世話になります」
 箱長に向かってお辞儀する徳子の姿を見て、僕の心はますますささくれ立っていった。

 徳子の笑顔を独占したいという気持ちはいよいよ抑えられなくなってきた。
 そこで、思い切って徳子を食事に誘うことにしたのだ。
 すると彼女は恥ずかしそうに俯いたが、直ぐに上目遣いになってコクリと頷いてくれたではないか。
 僕が天にも昇る夢心地になった時、卓上の電話が鳴り響いた。
 それが全てをお終いに導く運命の電話であることなど、この時僕が知る由もなかった。


 僕たちは覆面パトカーを走らせながら、湧き上がってくる興奮を隠せなかった。
「まさか、こんな形で犯人に辿り着けるとは……」
 別件の汚職事件で逮捕された被疑者が、本件の真犯人について全てを語ったというのである。
 自らの罪を軽くして貰おうという、一種の司法取引に応じた訳である。

 それにより僕たちが得た情報はとんでもないものであった。
 詳しくは話せないが、事件の裏にあるのは大物政治家に絡む違法献金問題であった。
 殺された男は大物先生と企業家との裏の繋がりを知り、彼らをゆすりにかかったため口封じされたのだという。
 できることなら捜査で追い詰めたかったが、そんなことを言っている場合でもなかった。
 とにかく被疑者の検挙が最優先される。


 僕たちは例の居酒屋近くのビルに到着し、直ぐさま突入班を編制した。
 残念ながら経験の少ない僕は突入班には入れてもらえず、裏口を固めるよう命令された。
 勿論、更に経験のない徳子も一緒だ。
「ようやくなんですね」
 徳子も興奮しているのか頬を上気させている。
「うん、何にせよこれで犯人を逮捕できるよ。平良君は女神さまかもな」
 僕は余りのタイミングの良さに、半ば本気で徳子を褒めた。
「そんなこと……みなさんの執念が神様に通じたんですよ」
 徳子はそう言っていつものはにかんだ笑顔を見せた。

 いい雰囲気になり始めたところにとんだ邪魔が入った。
 才原部長が裏口に姿を見せたのである。
「あれっ、才原部長も警戒班ですか?」
 僕はその人選を意外に思った。
「ああ、ボクは実戦向きじゃないからね。それにボクにもしものことがあれば、署の損失は計り知れないし」
 才原部長は気取った調子でうそぶいた。

560:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/07 01:02:10 TqegcfaN
「ところで、君たちが心配になってやって来たんだが。ここは本当に2人だけなんだね?」
 部長は確認するように周囲を見回す。
 そして他にバックアップがいないと分かった次の瞬間、いきなりショルダーホルスターから拳銃を抜いた。
 部長は徳子を背後から抱きしめると、銃口を彼女のこめかみに押し当てた。

「部長っ、何をするんですかっ」
 僕は驚いて才原部長を問い詰めた。
「君たちにいて貰っては困る人がいるんでな」
 才原部長はそう言うと、外から裏口のドアをノックした。
 重々しい音と共に扉が開き、中から人相の悪い男が出てくる。
 この男が例の殺し屋なのか。
 僕が男に拳銃を向けるより早く、才原部長がそれを制した。

「部長っ、あなたは……?」
 僕に睨み付けられても、才原部長は眉一つ動かさなかった。
「ボクは2課にいる時、かの大先生にお世話になってね。それから何かと便宜を図らせて貰ってる」
 捜査情報を漏らしていたのは、何と身内の才原部長だったのだ。
「それじゃ、マリリン先輩が待ち伏せを受けたのも……」
「ボクのもたらせた情報のお陰だね。あのオッパイは一度揉んでみたかったが」
 そう言う才原部長の顔には下卑た笑いが浮かび、法の執行者たる刑事のものとはとても思えなかった。

「あなたって人は……」
 僕は歯噛みして悔しがったが、徳子を人質に取られていてはどうにもならない。
「一平先輩っ、私のことは構わないでっ。あんなに必死で追っていた犯人じゃないですかぁっ」
 首を強く締め付けられた徳子が、苦しそうに顔を歪めて叫ぶ。
 そんなこと言ったって……ぜったい無理だ。
 マリリン先輩の仇とはいえ、なんで徳子を犠牲にできようか。
「可愛い後輩がこう言ってくれてるんだ。天野クンも男を見せてはどうかね」
 僕が絶対に手を出せないと知った上で、才原部長が憎々しく唇を歪める。
 思いもよらぬことが起こったのはその時であった。

「えぃっ」
 徳子の口から短く鋭い気合いが発せられたかと思うと、才原部長が頭からアスファルトに激突した。
 部長はそのまま動かなくなる。
 驚いた殺し屋が硬直から解けるより早く、徳子が素早く擦り寄って股間に蹴りを入れる。
 次いで、前のめりになった後頭部に的確な手刀打ちを叩き込む。
 殺し屋は惨めな呻き声を上げると、そのまま地面に崩れ落ちた。

561:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/07 01:17:05 TqegcfaN
「ふぅぅぅ~っ」
 軽く息を吐いて呼吸を整える徳子は、汗一つかいていなかった。
 そして、呆然と突っ立っている僕に気付くと、改まった様子で一礼した。
「一平先輩……いえ、天野巡査。今まで隠しててご免なさい」
 その口調はこれまでと異なり、語尾もしっかりしている大人びた喋り方であった。
「私は本部監察室から送り込まれた調査官なの。この捜査に関し、内通者がいる疑いがあったので秘密裏に監視していたのです」
 徳子は内ポケットから革張りの身分証明書を取り出し、カバーを開いて中身を見せつける。
 彼女たち調査官は、何年かに一回転勤するたびに警察学校卒を装って所轄に潜り込み、ひたすら出番を待っているのだという。

「お陰で裏切り者は判明しました。全部、あなたのお陰よ」
 そう語る徳子の目は、僕に対する申し訳なさで一杯になっているように見えた。
 一見、女学生でも通用しそうな徳子だったが、その見掛けこそが彼女の最大の武器なのであろう。
 年齢も、いや、徳子という名前さえ本名ではないのかもしれない。
 僕は何をどうしたらよいものか、全く分からなくなってしまった。
 とにかく事件が解決したこと、それに僕が失恋したことは確かであった。
 この時、僕は身も心も完全にフリーズしていた。


「あぶないっ」
 いきなりそう叫んだ徳子の声は悲鳴に近かった。
 我に返った僕が見たものは、息を吹き返し銃口をこちらに向けた血塗れの才原部長だった。
 銃声がするのと僕が突き飛ばされるのが同時であった。
 咄嗟に撃たれたものと思ったが、不思議に痛みはない。
 それもその筈、凶弾は僕を突き飛ばした徳子の胸に命中していたのだ。
 真っ白なブラウスが見る見る朱に染まっていく。

「うわぁぁぁ~っ」
 僕は拳銃を構え直し、更に次弾を発射しようとしている才原部長に向けて発砲した。
 乾いた発射音が連続し、汚い裏切り者はそのたびリズムに合わせて踊った。
 部長が崩れ落ちるのを確認するより早く、僕は拳銃を投げ捨てて徳子を抱き起こした。

562:僕と徳子の3週間 ◆c1dxA5bafg
07/09/07 01:17:45 TqegcfaN
「しっかりしろ、おかっぱぁ」
 僕は激しく徳子の体を揺する。
「う、嬉しい。初めて……ですよね……おかっぱって呼んでくれたの……」
 徳子の血が滲んだ唇が弱々しく動く。
「やっと……ホントの仲間に……な……なれた感じが……」
 血の固まりが喉に詰まったのか、徳子が激しく咳き込む。

「もう喋らなくてもいい……直ぐに救急車を呼ぶから」
 僕が携帯電話を掛けようとするのを徳子は制した。
「もう……ダメ……それより……最期は一平先輩の腕の中で……」
 徳子の目から急速に光が失われていく。
 ついこの前、マリリン先輩を失ったばかりなのに、今また徳子がこの世から消え去ろうとしている。
 もうパートナーを失うのは御免だ。
 僕は彼女の体から魂が抜け出していくのを食い止めようと、固く固く抱きしめた。

「おかっぱぁっ……君の本当の名前は?」
 僕は足元に徳子の身分証が落ちているのに気付いて、片手でそれを拾い上げた。
 それには割り印の押された彼女の顔写真と共に、白井雲子の名が記されていた。
「雲子……雲子っていうのか、君の本当の名は?」
 徳子は弱々しく首を振ると、唇を振るわせて何かを呟く。
 最期は平良徳子として死にたいというのか。
 またも熱い涙が溢れてきて、彼女の顔が見えなくなった。

「なんだって、よく聞こえないっ」
 僕は泣き声になりながら、彼女の口元に耳を寄せた。
「くも……こ……じゃない……の……」
 僕の大事な後輩は、最期の力を振り絞って呟いた。


「う……う ん こ っ こ……」

563:名無しさん@ピンキー
07/09/07 02:39:41 43ZHHJrL
「あんたって人はぁぁぁ!」

564:名無しさん@ピンキー
07/09/07 03:38:36 lMP2oMWs
>653
おまいは銀河系一のアホスだなwwww

565:名無しさん@ピンキー
07/09/07 06:05:17 8CtXauA2
まあ、自演しているやつ以外、大半の人は予想したんだがな

566:名無しさん@ピンキー
07/09/07 08:24:00 6MRSmo4S
いつもなら、前編が投下された時点で追い出しにかかるのに、それがなかったからね
結局、他所で相手にされなかった駄文書きが、自演で賞賛を浴びたいがためにやってるってことでFA?

とは言え、このスレも情けないな
ここまでされて、対抗しているのが、台詞の人、一人だけなのか・・・
このスレ終わったら、一度、休眠期間をおいても良いかもね

567:名無しさん@ピンキー
07/09/07 11:52:08 Dmm+Goej
あー、やっぱりな
自演荒らしなかったし文章イマイチだったから静観してたんだけど正解だったわ

568:552
07/09/07 17:25:24 yz318+9W
まともなSSだと思って投下待機してたおれはバカ。
とりあえず書いてみたら長くなっちまったので前半部のみ。
エロなし。
オレ女。

569:552
07/09/07 17:26:29 yz318+9W
 佐藤春彦は溢れ出てきそうになる涙を堪えて、独り悄然と午後の繁華街を歩い
ていた。チンピラにからまれて殴られた挙句、財布を奪われてしまったのだ。ず
きずきと打撲が痛む。
 警察へ行こうにも怖くて顔が見れなかったし、殴られた感触しか覚えていない。
これで何度目だったろうか……数えるのも哀しい。肩を落として溜息をつく。
 そこで春彦はふと、今朝出かける前に母が言っていたことを思い出した。
 ―あそこの古武術道場、最近評判なのよ。護身術。私も始めようかな。
 護身術……身に付ければチンピラに怯えることもなくなるのではないか。そう
考えた春彦は、何はともあれ道場に行ってみることにした。
 繁華街から離れ段々と人が少なくなっていき、ついさっきまでの喧騒が嘘のよ
うな静けさが包む郊外へ。
 その道場は、純和風の屋敷の隣にあった。屋敷の門の隙間から中を覗いて見れ
ば、広い庭に松の木が植えられ、ご丁寧に池まであるのが見えた。これが道場主
の邸宅なのだろうか。
 屋敷見物もそこそこに今度は道場のほうを見てみる。が、今は稽古はしていな
いのかしんと静まり返っていた。玄関の脇にある水道で顔を洗っている、道着姿
の人影があるだけだ。
 稽古の様子が見られないのは残念だが、とりあえず話だけでも聞いておこう。
そう思い近づくと、彼は話しかける前に顔を上げてこちらを向いた。否、彼女だ。
 背が高いせいで男かと思った。首にかけたタオルのせいでわからなかったが、
肩口で切り揃えた艶やかな黒髪を後ろで結っているようだ。深く穏やかな光を湛
える漆塗りの瞳がじっと春彦の顔を見つめてくる。
「あ、あの……」
 女性の端正な顔立ちと凛とした佇まいに気圧されて春彦は、もともと話しかけ
るつもりだったくせに、うまく声を出すことが出来なくなっていた。彼女は硬直
する春彦にずいっと息がかかりそうなほど顔を寄せた。
「もしかして、入門希望者か?」
 鈴の音のような声が耳朶をくすぐる。春彦はやっとの思いで顎を引いて頷いた。
すると女性は信じられないという風な顔をして、徐々にその顔を喜びの色に染め
ていった。

570:552
07/09/07 17:27:34 yz318+9W
「本当か? 本当に入門希望?」
 春彦が機械的に頷くと女性が手を握ってきた。意外とゴツゴツした手だった。
しかし男のものとは根本的に何かが違う感触に、春彦の体温が急上昇する。
「よく来てくれた! 大変だじじ! 男の入門希望者だぞ!」
 ぽわ~っとしたままの春彦を抱え上げて女性は屋敷に駆け込んだ。六〇kgあ
るのだが。
「本当か!?」
 凄まじい勢いで屋敷の奥から老人が飛び出してきた。女性は脇に抱えた春彦を
掲げて見せる。しつこいようだが春彦の体重は六〇kgある。
「おお……女子供の護身術へ成り果てた我が柊流にも希望が……」
 老人は何を思ったか目尻を涙で濡らし滔々と語り始めた。春彦としては全く話
についていけず面白くない。
「あ、あの、一体これは?」
「ああ、済まない。取り乱してしまったな。何せ男の入門希望なんて久しく無か
ったものでな」
 言って、女性は春彦を下ろした。
「オレは柊昴(すばる)。柊流古武術の師範代だ」
 よろしく、と昴は微笑んだ。春彦の心拍数が跳ね上がる。一人称が『オレ』で
あることへの疑問も浮かばなかった。
「で、こっちが柊孝蔵(こうぞう)。オレのじじだ。うちの師範でもある」
 老人は相変わらず何事かぶつぶつと呟いている。一応よろしくお願いします、
と挨拶しておいた。多分聞いてないだろうが。
「僕は佐藤春彦っていいます。」
 実のところ、まだ入門するか決めていなかったのだが、流れ的に『やっぱりや
めます』は駄目そうだ。
「えと、歳は十八です」
 何を言っていいかわからず、かなりどうでもいいことを口走ってしまう。
「へえ、四つ下か」
 四つ……二十二か。四歳って全然いけるよな……そこまでで、春彦は一体自分
は何を考えているんだと自己嫌悪に陥った。自分は一目惚れするタイプだったの
だろうか、と自己分析まで始める。
 断ち切ったのは、昴の声だった。
「よし春彦! じゃ早速稽古を始めようか!」
「え、もう?」
「『善は急げ』だ。胴着は私の予備を貸してやろう。体格もさして違いはないし、
問題はないだろう。さ、道場に行こう」
 このように、半ば強制的に入門が決まってしまった。

571:552
07/09/07 17:28:06 yz318+9W
 五時間後―
「ふう……今日は初日だし、このくらいでやめとこうか」
「……はいぃ」
 昴は額の汗を拭って言った。軽く運動したという風な彼女と違い、春彦のほう
は疲弊の極みにあった。
 それでも疲れた体を引きずって、なんとかシャワーを浴びて服を着替える。道
場の外へ出ると、昴が立っていた。涼しげな色の浴衣に袖を通した彼女は、やは
り精悍な面構えをしているものの、無粋な道着とは受ける印象が全く違う。見慣
れない浴衣も、彼女が着ると違和感がないから不思議だ。
「あ、どうもありがとうございました」
 どぎまぎしながら会釈して、その脇を通り過ぎ―昴がついてきた。
「あの……?」
「送って行くよ。何なら背負ってやろうか? 少々厳しくしすぎたからな。足に
きてるだろう?」
 慌てて首を横に振る。いくらなんでもそれは恥ずかしすぎる。
「む、そうか。じゃあ肩ぐらい貸そう。」
 相当頑張ったことだし、そのぐらいバチは当たるまい。言い訳がましい思考だ
が、素直に好意に甘えることにした。顔が赤くなっているのが自覚できた。昴は
女性にしては長身で、春彦と比べても僅かに昴のほうが背が高い。漆を塗ったよ
うな髪からふわり、と漂ってきた香りが鼻腔をくすぐった。鍛え上げられ、無駄
な肉のない肩から伝わる体温がくすぐったい。
 二、三分歩いたところで昴が口を開いた。
「正直なところ、途中で音を上げると思っていた」
 本音を言えばそうしたかった。ただ逃げ出す機会が掴めなかっただけだ。
「意外と根性があるんだな。そういう男は、好きだぞ」
「はイ?」
 身体の内側に火を点けられた気がした。春彦は昔から内向的で、女慣れしてい
ない。もちろん面と向かって「好きだ」などと言われたことは一度も無い。
 それが唐突に、これだ。
「あ、あのそれ……それはどういう?」
「何が?」
 対する昴は小首を傾げている。赤面ものの言葉も、彼女にしてみれば何のこと
はない当たり前の言葉なのだろう。
「どうにもオレは昨今の軟弱な男は好かん。春彦もそんな薄っぺらい胸板で、ち
ゃんと飯食ってるのか?」
「は、はあ。部活やってなかったもんで……軟弱ですみません」
「ああ、済まん。後半は余計だったな。オレが言ってるのは性根の話さ。身体つ
き云々はおまけ程度だ。春彦だって、そう思ってうちに来たんじゃないのか?」
「僕は……まあ、自分の弱さが嫌になってというか……そんなところです」
 他愛もない会話は続く。家に帰るまでの間、春彦の胸はずっと過剰な運動を続
けていた。

572:552
07/09/07 17:29:05 yz318+9W
 翌日の日曜日。
 昨夜、昴にマッサージしてもらったものの、春彦の全身を激しい筋肉痛が襲っ
ていた。ベッドから起き上がる気にもならない。
 唐突なノックの音に続いて、母親の声がした。
「春彦。お客さんだけど」
「客?」
 誰だ一体このクソ悪いタイミングで来やがってくだらない用なら本気で怒るぞ
ド畜生、と心の中でありったけの悪態をついてベッドを降りる。
「うおぉぉ、痛ぇ」
 星飛雄馬の気持ちがわかった気がする。足を引きずるように玄関まで行く。
「予想以上に辛そうだな。大丈夫か?」
 誰かと思えば、昴が凛然と佇んでいた。今日は桜色の浴衣が日光に輝いている。
「昴さん……なんで?」
「いや、暇だったからな。様子を見に来た」
 昴はそ知らぬ顔で言う。家の者には昨夜に説明してあるので騒ぎにはならなか
ったのが幸いか。
 忙しいか、と尋ねられたので首を横に振ると、じゃあ少しその辺を歩こう、と
言われた。唐突だが断る理由もない。本音を言えばむしろこちらから誘いたいく
らいだ。
「ええ。いいですよ」


 昨日は陰鬱な顔で歩いた繁華街を、今日は『最高にハイ!』な気分で歩く。ま
さか自分が女性と肩を並べて歩くとは夢にも思わなかった。
「昴さんって、普段は何をしてるんですか?」
「道場と、月に二、三回『すぽおつじむ』に『いんすとらくたあ』をしに行って
いる」
 何故カタカナが平仮名に?
 ……自分は何を考えているのだろうか。
「二人とも僕が道場に行ったとき大騒ぎしましたけど、あれって?」
「最近は、うちも女子供に護身術を教えるだけになっているのは言ったな。武に
生涯を捧げ精進してきたじじはそれが歯痒くて仕方ないんだ」
 昴は一度言葉を切って、どこか遠い眼をして「オレだってそうさ」と付け足し
た。
「そこにお前が来た。柊流古武術の全てを授けられるお前がな」
 事情はわかった。だが春彦は内心困り果てていた。ごめんなさい無理です。て
いうか厭です、などと言おうものなら、目の前の女はどんな顔をするだろうか。
「でも、僕身体も小さいし運動苦手だし……」
「武は弱者が強者を屠る理だ。力や体格の差などどうにでもなる。それに鍛錬の
前には天が与えた才など無力だよ」
 格好いいことを言われているが、それに感動して「僕頑張ります!」などと言
えるほど春彦は思い切りがよくない。何と言えば見限ってもらえるか、思考を巡
らせる。

573:552
07/09/07 17:30:00 yz318+9W
「ちょ~~っとすいませんね君たちぃ」
 馴れ馴れしい声に振り向くと、春彦より二回りは大きい男達が三人にやにやと
下卑た笑みを浮べて立っていた。金髪と色黒と禿の三人だ。
 これは……春彦は少し本気で泣きたくなった。
 彼にとってはよくあるシチュエーションだ。慣れることはないが。それにして
も二日連続とは。自分はよほどついていないらしい。
 いつもなら敢えて抵抗したりはしないのだが、今は隣に昴がいる。彼女の前で
は無様な姿は晒したくない。それに男達の目的がそもそも彼女だという可能性も
ある。
「行きましょう」
 昴の手を取って走り出―そうとして、襟首を掴まれた。
「ちょっとちょっと、それはねえじゃん?」
「うぐっ……」
 一瞬息が止まった。げほげほと咳き込んでしまう。
 それでも昴を背中に男たちに向き直る。が、何を言う間もなく腹を殴られてそ
の場にうずくまってしまう。
「春彦!」
 昴が声を上げると、男たちはますます醜悪な笑みを深くした。が、それはすぐ
に驚愕の表情に変わる。
 昴の放った神速の上段回し蹴りが金髪男の首筋を捉え、頚骨を叩き折らんばか
りの勢いでその頭部を弾いたからだ。
「な、なんだこいつ!」
 鬼面の相で襲い掛かる昴に怯えながらも、拳を振りかざす禿の胆力は評価に値
する。が、それも徒労に終わる。拳を易々とかわした昴は懐に潜り込み、―掌
底一閃。禿の顎を跳ね上げ意識を遙かな彼方へ運び去る。
「う、うわあああっ!」
 残った色黒は、『窮鼠猫を噛む』の言葉通り雄叫び(あるいは悲鳴)を上げな
がら殴りかかった。さて、猫と鼠ならまだ間違いも起ころうが、鼠ごときが虎に
牙を剥いてどうなるのか。
 昴は色黒を一本背負いにとり、投げた勢いを利してそのまま水月に肘を落とし
た。「ぐげっ!」と短く呻いて色黒は動かなくなる。
「春彦、大丈夫か?」
 昴は三つ並んだ屍に目もくれず、一瞬で三人を叩きのめした手で春彦の背中を
優しくさすった。
 春彦はなんということもない。ただ肉食獣の様だった昴の姿に見惚れてぼうっ
としていただけだ。
「人が集まる前に逃げましょうか……」
 春彦が呟くように言った。

574:552
07/09/07 17:30:40 yz318+9W
 騒動に巻き込まれないうちにそこから逃げ出して、春彦は長い溜息を吐いた。
「大丈夫か?」
 昴の心配そうな声に笑って「大丈夫ですよ」と答える。
「そうか。ならいい」
 が、続く言葉はつっけんどんで不機嫌さが滲み出ている。
「凄いんですね、昴さん」
「オレは武術家だ。あんな連中に遅れを取るはずがなかろう」
 賞賛するも、返って来る言葉はやはりすげない。
 ―そりゃ誰だってからまれていい気はしないよなあ。
 この場合、うまくやり過ごせなかった自分に非があるのだろうか。とりあえず
謝っておいたほうがいいのだろうか。謝っておこう。
「あの……すいません」
「何がだ?」
「……何がでしょう?」
 駄目だ。今の自分は傍から見れば“大”がつくほどの馬鹿に違いない。春彦は
自分の頭脳が少し悲しくなった。
 気まずい沈黙が続く。
「オレが怒ってるのはな!」
 破ったのは昴の怒声だった。通行人の視線が集まるが、当の本人に気にした様
子はない。
「まずはお前が勝てもしないのに立ち向かったことだ!」
「ご、ごめんなさい!」
 噛み付かんばかりの剣幕に、反射的に謝る。
「謝らなくてもいいッ!」
「はいぃ!」
 不良に囲まれた時の五倍怖い。春彦は捨てられた子犬のようにぷるぷると震え
ることしかできなかった。
「それはいいんだ。春彦は善意でそうしたんだからな。何よりも腹が立つのは…
…それを嬉しいと思っている自分だ」
「は、はぁ」
 だったら自分に向けて声を張り上げるのは止めて欲しい。
「オレを守ろうなどとした男はお前が初めてだ。どうも私の友人達は軟弱者ばか
りでな。どいつもこいつもオレに守ってもらおうとするんだ」
 それはそうだろう。あれだけ強いなら、並大抵の男じゃむしろ足手まといにし
かならない気がする。春彦だって昴の強さを知っていればそうしていた。
 昴お腹が立つ気持ちもわからなくはないが……

575:552
07/09/07 17:31:13 yz318+9W
「オレだって女なんだぞ! 守って欲しいとか思うだろうが!」
 ついに襟首を掴んできた昴。タチの悪い酔っ払いにしか見えない。
「僅かばかり強いからって、何故女扱いされないんだ!?」
 ―そんなことで当たられても。
 そう言えなかったのは昴がぎりぎりと襟を締め上げているからだ。
「そのせいで、お前の無謀を怒るべきなのに思うように怒れん! 忌々しい!」
「ぼ、くは……昴さ、女だと、おもてまふ」
 やっとの思いでそれだけ言う。その瞬間、襟を締め上げていた力がふっと抜け
た。数秒ぶりに吸う酸素は、格別だった。
「どういう、意味だ?」
「は?」
「オレのこと『女だと思ってる』って」
 昴はそこに信じられないものを見たように春彦の目を凝視する。春彦はつい口
走ってしまった言葉の気恥ずかしさと、昴の視線の挟み撃ちに胸を焼かれる思い
だった。
「いやあのそれはその……」
「つまりそれは―オレを愛している、ということか?」
 咄嗟に否定しようとしたが、寸前で思い止まる。昴の今にも泣き出しそうな瞳
を見て、無理に嘘をついて悲しませることになるのは嫌だと思った。
「そういう、ことです」
 しどろもどろになりながらも頷く。昴は―見る見るうちに耳まで真っ赤にな
ってしまった。
「そんな……いきなり……だって」
 額に手を当ててぶつぶつと呟く昴。それから一度大きく息を吸い込んで、落ち
着いた顔になった。
「オレはお前のことが少し好きだ。だから多分、これからはもっと好きになれる。
と思う。うん。恋人になろう、春彦」
「は?」
 そう言って昴は春彦の手を握ってきた。当の春彦は、まだ言われたことが理解
できずに呆然としている。春彦は女性と友達以上の関係になったことはない。当
然こういう状況にも不慣れだ。往来の真ん中にて電光石火で愛の告白という状況
に、一体どれだけの人間が慣れているかは疑問であるが。
 昴はそんな春彦を尻目に、小首を傾げて言った。
「ところで春彦、恋人というのは何をするんだ?」
 少し照れくさそうに視線を泳がせ、「何せ今まで武一筋に生きてきたものでな。
色恋沙汰には疎いんだ。……無骨な女で済まんな」と昴は頭を掻く。
 春彦はようやく、歓喜に涙を流せるくらいには状況を理解できたところだった。

576:552
07/09/07 17:32:35 yz318+9W
今はここまで。
次はエロまで仕上げて持って来る。
こんなのは侍娘じゃねえ!と思ってもスルーしてくれ。

577:名無しさん@ピンキー
07/09/07 19:54:54 2kNJcBpH
>>667
「自称」まともなSS乙w
ばかじゃねぇの

578:名無しさん@ピンキー
07/09/07 20:24:55 IEOZlYun
>552
素直で良いお嬢さんじゃん
続き期待w

579:名無しさん@ピンキー
07/09/07 21:01:56 aIImSXaS
>>667
乱暴すぎっすwwwwwサーセン萎えましたwwwwwww

580:名無しさん@ピンキー
07/09/07 22:56:19 0FNSvuN2
だが正直、こんなやつに暴れさせるに任せているスレにも疑問を感じる
それこそ、>>1はどこ行ったんだよ

581:671
07/09/07 22:57:38 0FNSvuN2
なんという遅レス!
671は今朝のやり取りについて言及したものです

582:名無しさん@ピンキー
07/09/08 00:46:13 01zQ++5K
>>667
続きwktk、とちょっとビクビクしながら言ってみるw


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