【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合15at EROPARO
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合15 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
07/04/30 12:43:09 lReYlqTO
>>1

このスレにもいっぱい作品が来ますように。
( ー人ー)

3:名無しさん@ピンキー
07/04/30 12:51:14 1p3g0bYZ
>>1
otu

4:名無しさん@ピンキー
07/04/30 12:54:13 CYCPGx8o
犬乙

もとい、>1乙。

5:名無しさん@ピンキー
07/04/30 13:21:34 UZM3aWQh

                 -―- 、
                , ‐'´         \
             /            、 ヽ
             |l l /〃 ヽ ヽ} |  l  ',
    \          .ljハ トkハ  从斗j │ ハ
     \          l∧}ヾソ V ヾソ !  ! ヽ \ < >1乙なんて言うとでも思った?!
      \ __  __ リ.人  v‐┐ /" ト、  ヽ ヽ
        {心下ヽ /"  >ゝ-'<{   Vl   } }
        ゝ<}ノ \  (:::::Y Y:::::!   ヽヘ  { {
           7´ ̄ )   )::∨::__::ヽ   }::\ \丶、
          /  /  /ィ'´ヽ:::::::::ノ  /:::::::::ヽ ヽ `ヽ
          ! ≦∠__ノ:::| /ハ::::/   ゝ、:::::::::`、 リ ノ
           |   .:.:::::::::::l  __ヾ\    ≧:::::::::'、ヽ {
          l_ .:.:::::::::/ >v'  l \::ヾ  ̄::::::::::::::::', }>
            ヽ.:::::::::V  |  ! l∧::::::::::::::::::::::::::::Vリ
             i::::::::::::`ドー rL.」 厶::::::::::::::::::::::::::::!
             l::::::::::::::j ̄ 7:::::├‐ ト、::::::::::::::::::::::::!
               \::::::/  :/::::::::::!   !:::`、:::::::::::::::::::!
               `/  :/ー‐‐┤  「¨¨ ヽ::::::::::/
               ,′ :/      !   !   レ' ´
               ┴‐┴━━ゝ-┴


6:名無しさん@ピンキー
07/04/30 17:00:54 citPo4j9
いちもつ

7:名無しさん@ピンキー
07/04/30 17:36:45 ozWd4VU2
乙ぱい

8:名無しさん@ピンキー
07/05/01 00:44:46 vvTltgrs
さすが犬 乙だぜ

9:名無しさん@ピンキー
07/05/01 00:45:30 vvTltgrs
犬乙

10:名無しさん@ピンキー
07/05/01 10:37:49 /8v2iDxD
犬乙なのです

11:名無しさん@ピンキー
07/05/01 14:54:22 hvH6f2Oo
いちもつ

12:名無しさん@ピンキー
07/05/01 20:24:31 5flYVzza
>>1
ありがとうです。

13:名無しさん@ピンキー
07/05/01 22:45:30 wkcA+r7t
才人とタバサがGWで海にお出かけしてヤるとSSが見たい。
問題はギニアにGWがあるかどうかだが・・・・そこらへんはオリで

14:名無しさん@ピンキー
07/05/01 22:48:10 cJjwijde
>>13
アフリカにGWなんてないだろ

15:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/05/01 22:52:10 TcGuyjo4
GWネタ書こうかと思ったけど、アレって映画会社の業界用語だからイマイチなのよね。

っつーわけでパラレル編投下いきます。
事前に
URLリンク(wikiwiki.jp)
URLリンク(wikiwiki.jp)
URLリンク(wikiwiki.jp)
の三本を読んでおくと幸せになれます。

あ、あと途中で終わってるので(何

16:挑戦者アリ! ◆mQKcT9WQPM
07/05/01 22:54:29 TcGuyjo4
エレオノールの研究室からは、硬いもの同士をぶつける音が響いていた。

「あらら。これは砕けちゃったかしらね?」

廊下をエレオノールの研究室へはんなりと歩きながら、カトレアは可愛らしく首をかしげる。
自室のドアをルイズが魔法でもって吹き飛ばし、脱出したあたりでカトレアは目覚めていた。
その時点でルイズを止めてもよかったのだが、せっかくだからエレオノールと修羅場るルイズも見てみたかった。
そしたら案の定。
これは使い魔さん危篤かしら、なんて思いながらカトレアはエレオノールの研究室の前に着く。
その扉の前には。
見覚えのない大きなトランクが置いてあった。

「あら?お客様かしら」


ルイズが才人の頭を砕かんと振り下ろした無骨な鉄の棒は。
見事にその軌道を逸らされ、才人の顔の横の床にめり込んでいた。

「な…!」

才人の頭めがけて振り下ろそうとされていたその鉄棒を逸らしたのは。
脇から差し出された、一本の傘だった。

「…なにやってんですかミス・ヴァリエール」
「な、なんであんたがここにいんのよ!」

そこにいたのは。
才人に全てを捧げた黒髪のメイド。シエスタだった。
シエスタはルイズの振り下ろした鉄棒を寸でのところで傘で受け止め、脇の床へと逸らしたのである。
どうやってヴァリエール邸に入り込んだかと言えば、例のトリステイン王家からの書状を門番に見せ、自分が才人のメイドということを知らせて、中に入ったのである。
才人を見つけたのは、何のことはない、渡り廊下を猛スピードで走るルイズの後をつけていったのである。
そうしたら、この状況である。

「…私は、サイトさんのメイドです。
 サイトさんが誰と婚約しようとも、その事実は変わりません。
 正直、ミス・ヴァリエールから婚約の話聞いたときは絶望しましたけど。
 サイトさんが幸せならそれでいい。私はそう思う事にしたんです。
 …でもこれはどういうことなんですか」

シエスタは町のチンピラくらいなら裸足で逃げ出しそうな視線で、ルイズを睨む。

17:挑戦者アリ! ◆mQKcT9WQPM
07/05/01 22:55:06 TcGuyjo4
今の状況はといえば。
怯える才人をルイズが組み敷いて、上からぶっとい鉄の棒を振り下ろしていた。
ぶっちゃけ殺人未遂である。

「いやだって、これはサイトが、姉さまと浮気してっ」

言って才人を指差すルイズ。
よく見ると才人は全裸であった。
…まーたこの人は。節操ないんだからもー。
なんて呆れるシエスタだったが、才人はそんな二人の視線を受け、反撃に出た。

「いや違うんだよ!これはさ、エレオノールさんがさ!」

そしてことの経緯を才人は話した。
ルイズはまたか、という顔になった。
シエスタは、また厄介ごとですか、という顔になった。

「…ま、だいたい事情は飲み込めました。
 よーするに、人の話も聞かずにミス・ヴァリエールがサイトさんをいじめてたわけですね」

そう言いながら、ルイズの方へにじり寄る。
そのえもいわれぬプレッシャーに、ルイズはおもわず才人の上から退き、後ずさる。

「な、なによ…。わ、私が悪いんじゃないんだからね」
「でも勢いに任せてサイトさん殴ろうとしてたでしょー?しかもこんな鉄の棒で」
「う」
「サイトさん、死んじゃったらどうするんですか。
 サイトさんのいない世界なんて、私イヤですよ」
「わ、私もだけどっ!でもっ」
「でももお芋もありませんっ。
 そんなミス・ヴァリエールにはサイトさんと幸せになる資格はありませんっ!」

そう言ってシエスタは、才人の手を取って立ち上がらせる。
ルイズは何か言おうとするが、うまく言葉がまとまらないらしく、口をもごもごさせるだけ。
シエスタはそんなルイズを無視し、才人に呼びかける。

「さ、行きましょうサイトさん。
 暖かくしないと風邪ひいちゃいます」

そしてそのまま、才人の手を引いて部屋を出て行ってしまった。
置いていかれたルイズは、しばらくの間もごもごしていたが。

「追いかけなくていいの?ルイズ」

遅れてやってきたカトレアの言葉に。

「ちょっと待ちなさいよシエスタぁぁぁぁぁああぁ!」

慌てて後を追ったのだった。

18:挑戦者アリ! ◆mQKcT9WQPM
07/05/01 22:55:54 TcGuyjo4
エレオノールの研究室を出たとき、すでに視界内には二人は居なかった。
ルイズは適当な使用人を捕まえて二人の行き先を尋ねると、その二人なら才人とルイズの新居に向かったという。

「…ひとんちで好き勝手はさせないんだから…!」

ルイズは大股で自分達のために用意された、白亜の邸宅に向かう。
そして扉を開けると。

「遅かったですね、ミス・ヴァリエール」

そこには、シエスタが待っていた。

「…サイトはどこよ」

半眼でシエスタを睨みつけ、ルイズは凄む。
しかしシエスタはそんなルイズの視線を受け流しつつ応えた。

「寝室です。ずいぶん立派な新居ですねえ」

そのままシエスタを無視して寝室にいこうとするルイズの袖を、シエスタが掴んだ。

「あによ」
「サイトさんの所へ行く前に、ちょっとミス・ヴァリエールにお話があります」

にっこり微笑んではいるが、その視線と言葉には何か抗えないものがあった。

「…は、話って何よ」
「…ミス・ヴァリエールはサイトさんを幸せにする気があるのかってことです」
「そ、そんなの!」
「口ではなんとでも言えますよね?
 でもミス・ヴァリエールの場合態度が伴ってないんですよ。
 さっきだってそうです。話も聞かずにマウントポジションから鈍器はあんまりです」
「だ、だってアレは!」
「話はだいたいサイトさんから聞きました。
 まー、流されっぱなしなサイトさんもアレですけど。
 だからって鈍器はないですよね鈍器は」
「う、うぐぅ」

シエスタの指摘に、ルイズは完全に凹んでしまう。

19:挑戦者アリ! ◆mQKcT9WQPM
07/05/01 22:57:07 TcGuyjo4
「わかってます?
 ちゃんと態度で示さないから、サイトさんはあっちへフラフラ、こっちへフラフラするんですよ」

シエスタは言いながら手を花の間で舞う蝶のようにひらひらさせる。

「た、たしかにそうだけどぉ…」
「分かってるなら。
 サイトさんにどういう態度とればいいか分かりますね?」
「わ、分かったわよぅ…」
「ほ・ん・と・に!分かってますか?」

シエスタはそう言ってルイズの鼻先に指を突きつけた。
ルイズはその迫力に思わず仰け反る。

「わ、分かってるってば!しつこいわねっ!」

シエスタはふーん、と指を引っ込め、そしてルイズに言った。

「じゃ、態度で示してもらいましょうか?
 ミス・ヴァリエールが、ちゃんとサイトさんを幸せにできるのかどうか」
「い、いいわよ…!そのくらい…!」

売り言葉に買い言葉である。
その言葉を聴いてシエスタはにやりと笑うと。

「じゃ、今から私の言う事聞いてくださいね」
「…へ?」

目を点にするルイズの手を引いて、シエスタは寝室のある二階へと向かったのだった。

20:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/05/01 22:58:54 TcGuyjo4
いじょ。
うん、やっぱシエスタは強気が似合うと思うんだ。
原作はどんどんアホの子になっていっててお兄さん悲しいです。

…いや、お前の書くシエスタもたいがいアホの子だろ、って言われたらそれまでなんですが…。

それじゃノシ

21:名無しさん@ピンキー
07/05/01 23:00:16 A8Y3mtSn
リアルタイムGJ

わたしシエスタは最近の方が好きですよ?

22:名無しさん@ピンキー
07/05/01 23:05:24 MmPu8lo1
>20
強気なシエス子可愛いよシエスタ
サイト果報者杉

23:名無しさん@ピンキー
07/05/01 23:32:33 5x3k4W+h
URLリンク(www.mediafactory.co.jp)

キタ━━(゚∀゚)━━!! 副題は「追憶の二重奏」。
スレ住人は全力で購入すべし

24:名無しさん@ピンキー
07/05/02 04:28:42 EnfunWbp
前スレ>>749-751
でもまじで才人には「がははは、この世の女は皆、俺様のもの」って言ってほしいな。
薬で変異イベントでもいいから。

ってかこのスレ、エロゲーユーザー多いなw

25:痴女109号
07/05/02 06:32:05 JoMLGd7c
朝っぱらから投下します。
今度は趣向を変えて黒メイドものです。

26:痴女109号
07/05/02 06:34:26 JoMLGd7c

「やめてくださいっ!! サイトさんのそんな言葉なんか、聞きたくありませんっ!!」

 シエスタが、血を吐くような叫び声を上げる。
 しかし、その正面にたつ才人も、決して、平静を保っているわけではない。まるで悪い酒でも飲んだかのように、真っ青だ。
 メイド姿の少女は、そんな少年に駆け寄り。必死に訴える。
―いまの言葉は何かの間違いで、たちの悪い冗談だから気にしないでくれ。
 そう言ってくれと彼にしがみつき、懸命に訴える。
 しかし、才人が吐いた言葉は、やはりさっきと変わらなかった。

「俺は、やっぱりルイズを選ぶ。だからシエスタ……俺の事は、もう、諦めてくれ」

「いやです! いやですっ!! そんなっ、そんな事出来ませんっ!! いまさらサイトさんを諦めるなんて、そんなっ!! ―出来るわけないじゃありませんかっ!!」
「シエスタ」
「じゃあ、―じゃあ、わたし妥協しますっ! 一番でなくとも構いませんっ! 二番目でっ、愛人とか妾とか、浮気相手とかで構いませんっ! ですからそんな事っ!!」
「……」
「―そんなこといわないでください……!」

 才人のパーカーを、自分の涙で濡らしながら、彼女は、親に見捨てられそうな幼児のように駄々をこねる。
 しかし、彼からすればやはり、
「シエスタ―」
 駄々は駄々でしかなかった。
「分かってくれ、……もう、決めたんだ……!」


「いやあああああああ!!!!!」


 シエスタの発狂したかのような叫びが、その空間―格納庫―にとどろく。
 常ならば、愛くるしさに満ち溢れているはずのシエスタの表情は、止めどなく流れる滂沱の涙に濡れながらも、その口元にはうっすらと笑みすら浮かんでいた。
―無論、陽気な笑顔ではない。半ば狂気さえ含んだ、うつろな笑みである。

「シエスタ……!」
 

27:契約(その1)
07/05/02 06:37:59 JoMLGd7c

 才人は、彼女の自分に対する想いが、ここまで深かったという事に驚くと同時に、そんなシエスタを悲しませ、絶望させているという現実に、身悶えするほどの自責の念が走る。

―しかし、だからこそケジメはつけなければならない。
 何故なら、そんな彼女であればこそ、今までのように思わせぶりな態度で希望を抱かせる事こそ、シエスタにとって最も残酷な事だからだ。
 実は、才人がこういう(以前の彼自身の優柔不断さから思えば、ほぼ考えられない)宣告をシエスタにしたのは、彼自身のとある環境の変化が背景になっている。

「―わたし、わたしやっぱりアレですか? もう、邪魔ですか? そうですよね? 貴族の御令嬢との間に御婚約が整えば、もうサイトさんは、平民のメイド風情がでしゃばっていい御身分じゃないですよね? そういう事なんですよね?」
 シエスタの言葉が、彼の胸を刺す。

 そう、このたび才人とルイズ(というよりヴァリエール公爵家)との間に、正式に婚約が結ばれたのだ。
 ヴァリエール家では、二人の予想通り、次女カトレア以外の全ての家族―文字通り末端の使用人に至るまで―轟々たる猛反発が巻き起こった。
 なかでも家長たる公爵本人は、額から角でも生やさんばかりの勢いで激怒し、才人に対して刺客を送り込んだと言う噂まであったという。

―しかし、とにもかくにも、才人とルイズの奔走で、この婚約は成立した。
 そして、形の上だけでも婚約が成立した以上は、才人としても、これまでのような、どっちつかずの状態を是正しなければならない。ルイズに対する誠意の話だけではない。さもなければ、そのネタを口実に、こんな婚約はあっという間に破棄されてしまうからだ。 

「シエスタ……ごめん。本当にごめん。でも、俺も本気なんだ。キミの好意はありがたいし、こんな事今さら言って何だが、それ以上に本当に申し訳ないと思ってる」
 しかし、シエスタはもう才人を見てはいなかった。呆然とこっちを見てはいるが、涙が流れっ放しの瞳に力はなく、表情もうつろなままだ。未だに二本の足で立っているのが不思議なくらいである。
「……もう、いいんですサイトさん。しょせんわたしは、あなたに相応しくない女だったんです」
 才人はもう、たまらなくなった。
 こんな彼女を見るくらいなら、いっそ口汚く罵られた方がどれだけ楽か知れない。

「サイトさん」
 妙に陽気な声でシエスタが呼ぶ。
 顔をあげた才人はぎょっとした。


28:契約(その1)
07/05/02 06:42:12 JoMLGd7c

「大丈夫です、サイトさん。―わたし、サイトさんの足手まといにはなりませんから」
 そこには、鈍く光る薪割り用のナタの刃を、自分の首筋に当てて微笑むメイド姿の少女がいた。
「ミス・ヴァリエールとお幸せに。―あ、でも、時々は」
 シエスタはそこまで言うと言葉を切った。鼻をすすり、震える肩を静め、潤んだ目で才人を見つめ、言った。
……時々は、私を思い出してくださいね、と。

「やめろぉぉぉ!!」

 思わず才人は駆け寄ろうとして、転んでしまう。
 事態の余りの急転直下に、とっさに上半身と下半身のバランスが取れなかったのだ。
 顔面を石畳に思い切りぶつけたが、痛がっているヒマなど無い。
 彼はそのまま土下座の形で叫んだ。
「やめてくれ! やめてくれシエスタ!! 俺が悪かった。俺が悪かったから、そんな、そんな事はやめてくれっ!! お願いだ!!」
 しかし、彼女は答えない。
 さっきまでと変わらず、うつろな笑みを浮かべたまま、才人を見つめている。
「何でもするっ!! 君が望むことなら、俺は何でもするっ!! だから、頼むからもうやめてくれっ!!」

 才人がそう叫んだ時、初めてシエスタの瞳に光が宿った。

「何でも……していただけるんですか……?」

「え……?」
「わたしが望めば、何でもしていただけるんですか……?」
 才人は答えられなかった。
 というより、この期に及んで、彼女が何を言おうとしているのか、彼には分からなかったと言っていい。
 そんな才人に、シエスタはたたみかける。

「今一度、確認させて頂きますわ」
 一歩、二歩、三歩、……ゆっくり、ゆっくりとだが、シエスタが近付いてくる。無論、その細い首には、鈍く光るナタの刃が添えられている。
「わたしが望めば、サイトさんは何でもしていただけるんですね?」


29:契約(その1)
07/05/02 06:44:36 JoMLGd7c

「……俺にできる事なら」
「それはおかしいでしょう」
 シエスタは言った。
 サイトさんは今“何でも”と言いました。何でもと言うのは、文字通り何でもと言う意味のはずです。―彼女の目と、ナタの鈍い輝きがそう言っている。
 その目を正視できずに、才人は思わずうなだれる。

「何を……すればいいんだ?」
「はい」

 シエスタはきびすを返すと、格納庫の、工具や酒ビンなどを置いてある一角から、一枚の羊皮紙と羽根ペンを取り出し、何事かをさらさらと書いた。
「これに、サイトさんのサインと血判を押して下さい」
 それだけ言うと、膝をついてうなだれる彼の傍らに寄り、ペンと共にその書類を才人に差し出した。
「―これ、何て書いてあるんだ?」
 しかし、シエスタは微笑むだけで答えない。
 もっとも、その笑顔はさっきまでのうつろな笑みとは違い、妙に邪悪なオーラに包まれているように感じられた。

 才人には、このハルケギニアの文字が読めない。
 彼に出来る書類仕事は、せいぜい自分の名を署名する事くらいである。
 しかし、いくら何でも、内容のわからない書面に署名と血判を要求されて、ハイそうですねと従うほどバカではない。現代日本で育った彼は、紙切れ一枚の契約書が、文字通り人生を破壊しかねない悲劇を生むという事実を、骨の髄まで知っていたからだ。
 しかし、もはや情況が情況だった。
 彼女の言葉に従わずして、彼女を落ち着かせる方法を、いまの才人は知らなかった。
 結局、彼は―従った。

「サインと血判、だな」
 シエスタはそのままうなずいた。
「それをすれば、思いとどまってくれるんだな?」
 シエスタが、やはり無言でうなずくのを見て、才人はペンを手に取った。
 
 この時、彼がこの書面に書かれた内容を知っていたら、いくら何でも署名はしなかったであろう。何故ならこの書類は、才人が危惧を抱いた通り、いや、それ以上に彼の人生を破壊する結果となった、連帯保証人同意書にも等しい、そのものズバリの『死の契約』だったからだ。


30:名無しさん@ピンキー
07/05/02 06:45:58 BthQw0Dk
支援

31:契約(その1)
07/05/02 06:46:26 JoMLGd7c

「これで、いいのかシエスタ……?」

 たどたどしいハルケギニア共通語で自分の名を署名し、親指の皮を歯で噛み切ると、彼はそのまま血判を押した。
 その紙面を再び手渡された時の彼女の表情には、もはやさっきまでの憂いは無かった。
 悲嘆の涙はそのまま歓喜の涙へと変化し、まるで難産の末に産まれた自分の赤子を、初めてその手に抱く母親のような、そんな感動に満ち溢れていた。
 シエスタは紙片を胸に抱き、言った。
「ありがとうございますっ!! ありがとうございますっ!! 大切にしますから! わたし、このサイトさんの書付、死んでも離しませんからっ!!」

「キミが喜んでくれたなら、何だか分からないけど、俺も嬉しいよ」
 才人もようやく顔をほころばせた。
「で、さ。―念のために聞かせて欲しいんだけどさ、……それ、一体何が書いてあったの?」
「はい」
 シエスタは、うっとりとした笑みを浮かべたまま、その紙面を読み上げた。


「サイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガは、わたくしことシエスタに、病めるときも、健やかなるときも、死が二人を分かつまで、絶対の服従と永遠の忠誠を捧げる事を誓います」


 才人は、呆然と立ち尽くし、何も考える事が出来なかった。
 そんな才人に、嬉しそうにシエスタが身を寄せてくる。

「さてサイトさん、それじゃあ早速、命令に従って頂きましょうか。手始めに、わたしのブーツにキスをして、忠誠と服従を誓っちゃってください」
「しっ、しえすた……?」
「あらかじめ言っときますけど、逃げたり逆らったりしたら、この書類をミス・ヴァリエールに届けますよ?」
 と言い、サイトさんもご承知して下さってると思いますけど、
「わたし、こうと決めた事は、絶対にやり遂げるオンナですから」
 そう、うそぶいた。

 小悪魔のような……いや、才人には文字通りその笑顔は、悪魔の笑みに見えた。


32:契約(その1)
07/05/02 06:50:39 JoMLGd7c
今回はここまでです。
GW中もなぜか仕事はありますので、
以前ほどの頻度で投稿は出来ないかもしれませんが。

前回のSSでかなり悲惨な最期を遂げたシエスタに、
今回は、精一杯ストレスを晴らさせてやろうと思います。



33:名無しさん@ピンキー
07/05/02 06:53:26 EnfunWbp
こんな時間にリアルタイムktkr。黒シエ楽しみしてませうw

34:名無しさん@ピンキー
07/05/02 06:58:43 BthQw0Dk
怖すぎwww

35:名無しさん@ピンキー
07/05/02 07:39:36 V2PmH9uc
黒シエシエ続編にwktk

36:名無しさん@ピンキー
07/05/02 14:32:01 fKTRKX7H
黒いのきたwww
展開にwktk


37:名無しさん@ピンキー
07/05/02 21:39:43 HM+fWv5t
せんたいさん、痴女109号さんGJ!

最近 アン様やテファ物減ったな~。
いや書いて欲しいとは言ってないよ別に・・・

38:名無しさん@ピンキー
07/05/02 21:59:44 V2PmH9uc
テファ物はせんたいさんのでお腹イッパイですたぃ天然超乳エルフ娘タマランですたい

アン様は悲壮さが付いて回るので、なかなか難しいと思うんですたい

39:名無しさん@ピンキー
07/05/02 22:00:00 K/Rm1FKc
タバサ分をお願いします

40:名無しさん@ピンキー
07/05/02 22:06:20 1O1IJSQQ
俺たちに食い足りるなどといったことはあり得ませんぜ

41:名無しさん@ピンキー
07/05/02 22:37:52 Ba+HHKIK
こんなの考えてみた。

42:名無しさん@ピンキー
07/05/02 22:38:32 Ba+HHKIK
数多の闘いでサイトは、寝たきりの状態になってしまった。
魔法学院の秘密の部屋でサイトがベットで横たわっているそこに、男がサイトに呼びかけてくる。
「私の声が、聞こえるかいサイト君」
「あんたは、誰だ?こんな状態の俺に何か、用か?」
「君に選ばせてあげよう、一生このままで過ごすのか、それとももう一度以前のようになりたいのか?」
サイトにとって、どちらを選ぶかなど分かり切っている。
なぜなら、こんな状態の自分のことなど誰も必要としないから、誰にも必要とされないなんて死んでいるのと変わりはない。
シェスタは、私が全部サイトさんの面倒を見ますと言ってくれたがそこまで面倒は掛けられないし、男としての誇りが許さない。それに、望まれているのは「ガンダールブ」であって、お荷物ではない。


43:名無しさん@ピンキー
07/05/02 22:40:28 Ba+HHKIK
「ただし、動けるようになる代わりに君の寿命を頂く」
サイトは少しだけ悩んだのち、口を開いた。
「……どのくらい……、差し出せばいい……?」
「そうだね、分かり易く説明しようか。例えば君の寿命が
80年だったとする、で君が今17歳だね、10年分差し出せば
君は27歳まで動けるようになるよ、それと引き換えに君の寿命は
53年になるわけだけど……。」
「どうする?やるかい……それとも……」
「いいよ、それでいい……、この状態から抜け出せるなら
何だってするよ。」
「それじゃ、契約成立だ。それで、何年分差し出すの?」
「それは……」

ルイズ、シェスタ、タバサ、アンリエッタら多くの人々らが
サイトの“奇跡的”な回復を、心から喜んだ。サイトの顔には、
少しだけ蔭りがあったがうれしさのあまり、本来なら気付いたであろうこと
を、見落としてしまう。
このことを、ルイズたちは後悔することになる。


44:名無しさん@ピンキー
07/05/02 22:42:33 Ba+HHKIK
読みにくいうえに、短くてすまない。
今後、努力します。

45:名無しさん@ピンキー
07/05/02 22:45:18 gkroGl5k
なかなか面白そうな設定
続きに期待する

46:名無しさん@ピンキー
07/05/02 22:49:20 NkhxIDGA
何かやけっぱちになって手当たり次第に種を蒔きまくるサイトが見えた

47:名無しさん@ピンキー
07/05/02 22:52:33 l9hAZS9x
>>32
GJ
黒シエスタ結構好きだけど、これは恐ろしく黒いな…

48:名無しさん@ピンキー
07/05/02 22:57:48 +wNFdlaC
黒って言うか病んでる

49:名無しさん@ピンキー
07/05/02 23:11:47 3M/Js0ts
ヤンデレ

50:名無しさん@ピンキー
07/05/02 23:14:13 V2PmH9uc
鉈とシエの豹変振りから思わずひぐらし連想シチマタ

51:名無しさん@ピンキー
07/05/02 23:20:41 EnfunWbp
デスノートの死神の眼の契約みたいだな。

あとガンダールヴな。まぁ続き期待。

52:名無しさん@ピンキー
07/05/02 23:21:38 y98Pglcc
>>50
はう~~~~。黒シエスタお持ち帰りィ~~~~!!

53:名無しさん@ピンキー
07/05/02 23:41:42 V2PmH9uc
サイトさん、どうしたのかな?かな?まだミス・ヴァリエールの意識はありますよ?
さぁ続けましょう。ね?

54:名無しさん@ピンキー
07/05/03 00:02:14 xGzcdGgZ
単純計算で残り人生の半分を差し出せば一応死ぬまでは動き続けられるな・・・

55:名無しさん@ピンキー
07/05/03 00:08:28 ujOmi1+N
23年分差し出せば、一応死ぬまで動けるんじゃないのか?
80-(17+x)=17+x
     x =23 

56:名無しさん@ピンキー
07/05/03 00:23:14 xquuzXXb
80年は過程だから・・・

57:名無しさん@ピンキー
07/05/03 00:24:03 2gNTrpDX
この手の物語はお約束として自分の正確な
寿命が分からないってのがキモになるよな
寿命の定義がはっきりしないけど
もしサイトの寿命が30年40年だったら…とか

58:名無しさん@ピンキー
07/05/03 01:01:03 A6piLjbf
話ぶったぎって悪いが、デルフ擬人化を書いているのだが需要はあるか?
デルフのもうひとつの力として書いているのだが、パロとしてどうか気になった。

59:名無しさん@ピンキー
07/05/03 01:01:47 /TWIXxMe
>>58
どんとこい

60:名無しさん@ピンキー
07/05/03 01:23:02 rh7DMggm
>>58
ばっちこい

61:名無しさん@ピンキー
07/05/03 02:52:38 7VZ7+XHP
>>58
デルフを例の鏡で擬人化させるというのも考えた。
何にせよバチコイ

62:名無しさん@ピンキー
07/05/03 08:09:43 xJb7x4VU
服は着せろよ!

63:名無しさん@ピンキー
07/05/03 09:23:03 ujOmi1+N
なぁ相棒、俺っち前々から人間になったら一度やってみたいことがあったんだ
分かるだろ?相棒、いつもいつもメイドやら貴族の娘っ子やら青髪の娘っ子やら・・・・剣のオイラでも、あれだけ見せ付けられリャ興味が沸くってもんだ!

アッ─!

ゼロの使アッ─!い魔 第2巻 <鏡の饗宴> 近日発売!


最後のパクらせていただきましたすいませんすいません

64:りょうじょくはにい ◆JCgO7iTKKc
07/05/03 11:39:16 A6piLjbf
>>58
で言ったとおり、デルフ擬人化ものです。
どうでもいいですが、IDはA6piLjbf。エロでしたね。サーセン。
エロ、なにそれおいしいの?
武器を擬人化、なにそれおいしいの?
微妙に長くて微妙に短い、なにそれおいしいの?
それでもおいしいと仰ってくれる優しい異世界の住人様は、見てやってあげてくださいませ。


65:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:39:53 A6piLjbf
伝説の使い魔、ガンダールヴの伝説の剣であるでるデルフリンガーのことでデルフ。
 サイトが貴族になって色々と騎士ごっこに駆り出されるが、長い剣身のためサイトがデルフを手に持たない限り、そう簡単に持っていられるものではない。
 よって性別がわからないが彼は、基本的にはルイズの部屋でお留守番である。
 使いたいときに使われ、使わないときは放置される日々。
 意思があるのにも関わらず、ただの物として扱われる伝説と疑いたくなる姿。
 だが、六千年の前。前のガンダールヴが亡くなってからというもの。
 色々なところに売られ買われ使われ捨てられてきた人生を歩んできた彼にとって、今の待遇はとてもいいほうだ。
 六千年というときの中は、デルフの口に腹を立てた貴族がデルフを溶かされかけた。
 処刑のときにも使われたし、魔法だけではなく多くの命を吸ってきた。
 そう魔法で作られた彼はとても丈夫だった。
 しかしそのお陰でボロボロになった彼は、ずっと放置されてきた。
 だからこそ再びであった相棒には感謝をしていた。
 今日もまた相棒と小娘が口論しているところから目をさめた。
 まーた元気だねえ。
 鞘に入っているので喋ることができないため、鞘の中で大きくため息を吐く。
 しっかし最初に出会ったころに比べて、相棒はずいぶんたくましくなったなあ。
 本人は気づいてないが、サイトは背は伸びているし筋肉もついてきた。
 ガンダールヴになってなくても、同年代でサイトに殴り合いで勝てる人間はそうはいないだろう。
 だが魔法が使えないサイトは、ガンダールヴにあらない限り、けしてメイジは勝てない。
 デルフを手に入れてからというもの、いつ死んでもおかしくない状況は多かった。
 だから運で繋ぎとめている命など、いつかは引き千切られる不安があった。

66:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:40:24 A6piLjbf
「いいじゃない! 今日ぐらいずっと一緒にいてくれても!」
「だーかーらー。今日は話合いがあるっつってんだろ!」
「話合いっていっても、ただ雑談とお酒を飲んでいるだけじゃない!」
「う…だけど人間そういうのは必要なんだよ!」
「私と一緒にいることも必要なの!」
「二人とも!!!」
 二人の声よりも大きなシェスタの声が遮り、二人は思わず黙る。
「これから部屋の掃除をしますので、とっとと勉学に励みにいってください!」
「…は、はい」
「う、わかったよ…」
 髪が逆立って見えるシェスタに二人は素直に聴き、部屋から出て行った。
「まったく、そう簡単にサイトさんと二人っきりにさせるもんですか」
 流石、シェスタ。サイトのことになると頭の回転速度があがる。
「デルフさん。おはようございます」
 デルフの鞘を少しだけ抜き、デルフの口である柄に挨拶する。
 サイトたちが出て行ったあと、シェスタがデルフに挨拶することは日常となっていた。
「おはよう。朝から相変わらず元気だねえ」
「そうですか?」
「まあやかましいといってほういいかねえ」
「あ。ごめんなさい」
「いや誤ることじゃねえ。元気でいいこった」
「はい、そうですね。それじゃあ掃除しますね」
「あいよ」
 シェスタはデルフを鞘にしまうと、掃除を始めた。

67:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:41:04 A6piLjbf
 デルフはシェスタの姿を見ていると、またサイトのことを思った。
 相棒がピンチなのときは、俺が不甲斐ないからじゃないか?
 喋る。魔法を吸収する。使い手を動かす。魔法を自らの体につける。
 どれもこれも相棒が死とのギリギリの境になって、思い出したものばかりだった。
 つまりもっと早く思い出していれば、相棒は傷つくことなどなかったのではないだろうか?
 …もっとなかったか。たしかもう一個ぐらいなんかった気がした。
 あーなんか。頭にひっかかるんだよな。
 確か似たようなものを使っているやつがいたんだよな。
 しかも確か最近見た気がする。
 火、水、風、土。そして虚無…。
 魔法を吸収して魔法をつけられる俺に、火などを吐いたりしても意味はないし、となると虚無か?
 虚無…あっぱ火吐くのほうか? いやそんだったら昔の俺は火を吐いて敵を追い払っていたはず。
 もし吐いていたらそんだったら火を吐く剣として、伝説になっていたはずだしな。
 それかガンダールヴはどんな武器じゃなく、火を吐く剣を持つものになっているはずだ。
 そーいや、前の相棒が死んだあと俺はどうやって動いたんだ?
 あいつの墓標に突き刺さっていたから、墓荒らしが来ない限り動けないはずだ。
 ということは、動く虚無…あ!
 あーあれか…。あれねえ。魔力がたっぷりあっても一時間そこらしか動けないからすっかり忘れていたよ。
 それに俺が動いても、ぶっちゃけガンダールヴが動いたほうが、速くそして強いから意味ねえんだよなあれ。
 たく、俺が作った馬鹿野郎はなに考えてあれができるようにしたんだ。
 あんなん…俺も寂しいんかねえ。こんなこと思いつくなんてよ。

68:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:41:53 A6piLjbf
「相棒。ちょっと面かせ」
「いきなりなんだよ」
 ルイズの授業が終わったサイトは、今から仲間と騎士ごっこをしようとデルフをつかんだらいきなりこれだ。
「また新たに俺の力をひとつ思い出したんだよ」
「本当か!」
「ああ。結構強力なやつでな。使い手は無事だが他の安全がとれるとは言いがたいものだからな。二人でやりたい」
「でも今から訓練があるしな」
「なーに長くても一時間もねえ。ちょっと発動するのに手間がかかるだけだ」
「そっか。じゃあギーシュに適当に言ってあとから参加すっか」
「人がいないところで頼むぜ」
「わかってるよ」
 ギーシュに一言二言言い、サイトがたどり着いたのは、前サイトがルイズから追い出されたときにテントを張ったところだった。
 確かにここなら人は通らず、なおかつ広いためなにがあっても被害はすくないだろう。
「ここでいいか?」
「上等よ。いいか俺の言うとおりに呪文を言うんだ」
「呪文? 俺は魔法を使えないぞ」
「呪文を言わなくてもできるが、そうするとなかなか動きが悪くなるからな」
「動き? なあ何をするんだ?」
「んまあ。俺も久々すぎてどうなるのかよくわからん」
「よくわからんってアブねえじゃねえか!」
「まあどうにかなる」
「どうにかならねえよ!」
「相棒」
「な、なんだよ」
「ご主人様を守りたいんだろ?」
「…わかったよ」
「それじゃあ俺が言うとおりに言えよ」
「あいよ」
 サイトは一分間に及ぶ呪文を言った。
 デルフが青白い光に包まれている。
「よし、俺を地面に置け」
「っは?」
「変かもしれないが、早く置けって」
 納得いかない顔で行かない顔で、サイトはデルフを地面に置く。
「よしいくぞ」
 デルフがそういうと、いきなりデルフは溶けた。
 ドロドロに溶けたデルフは地面に吸い込まれていった。
 いきなりの状況に、サイトは呆けた。
 デルフが地面に完全に吸い込まれたあと、サイトはハッと気づいた。
「お、おい! デルフ!?」
 声をかけても地面は沈黙を保っていた。
「おい! こら! 出ててこいって!」
 何度も声をかけても、地面は沈黙を続けた。
 サイトは手で地面を掘り出した。
 デルフが吸い込まれたにもかかわらず地面は硬かった。
 爪に泥が入り、痛みが走ったがそれでもサイトは地面を掘る。

69:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:42:56 A6piLjbf
「デルフ!」
 ゴン!
 サイトの頭にストレートパンチがクリーンヒット!
 そのパンチもとい腕は、なんと地面から生えていた。
「いってえ!」
 サイトは鼻にいいパンチを受けたため、思わず押さえる。
「いたた、いったいなんだよ」
 地面から生えている腕に思わず驚く。
「ななななんだこれ!?」
 生えている手は地面に向かって倒れ、そのまま地面を掴み取る。
 よいしょっといわんばかりに、力を加えるとボコリッと地面が盛り上がった。
 そのまま地面が割れて、一人の下半身土に埋まった女がでてきた。
 ちなみに銀色に光る髪が乳を隠しているだけの全裸。
「ふぅー。成功だな」
 土から生まれたのか生えたのかよくわからない女は、安心したのかため息を吐いた。
「な、ななな、な」
「おい相棒。鼻を押さえてなにやってるんだ」
 女から出た言葉は、ついさっき地面に潜っていた剣のと同じ声。
「相棒…。相棒!? まさかデルフか?!」
「俺以外誰がいるだよ。ん、クソしくった。潜りすぎて地面からでれねえ。相棒ひっぱってくれ」
 さっきからもぞもぞっとデルフは体を動かしているが、まったくそこから先体がでないらしい。
 もぞもぞ動くたびに、デルフの胸と髪が揺れて、髪の隙間から乳首が見える。
「ななな! なんだよこれ!」
「なにって、これが俺の力だ」
「力って人間じゃないか!」
 土からでたデルフはまるで人間だった。いや人間しかみえないといったほうがいい。
 さっきまで土の中に入っていたのにひとつも汚れのない体、銀色のに輝く胸まである髪、鉛色の目、銀色の唇は確かに人間離れをしていた。
 が、それらを収めた顔とくびれた体は、紛れもない人間そのものにしか見えない。
 それどころか上半身しか出てない体でも、その姿をみれば町で歩けば、誰もが振り迎えるほどの美女と断言できる。
 それに、それにだ。胸なんてシェスタ並み。いやよく見ればそれすら越えているほどの大きさ。さっきから上下左右とゆれすぎだ。

70:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:43:51 A6piLjbf
「虚無の力だ。土の力を使って肉体を作るんだよ」
 そういってデルフは右手をサイトに差し出す。
 ひとつ動作をするだけで、胸はまたゆっさゆっさと揺れて、サイトを魅了する。
 サイトはゴクリッと生唾を飲み、ハッと気づいたように顔を左右に振る。
 こいつはデルフだ! そう、ただのデルフがちょっと女にになっただけだ!
「どうしたんだ? ほら早く引っ張ってくれ」
「そのまえに、その胸をどうにかしろ!」
 そうだ! その胸は反則ですよデルフさん!
「別にいいじゃねえか。胸や一つや二つぐらい。はやくしろって、時間がねえ」
 さらにデフルはサイトに腕を突き出す。
 う、く、とサイトは唸り、おっかなびっくりながらも手を取る。
 うわ、細い…。
 ちょっとでも力を加えるだけでも千切れてしまいそうな細い手首に思わず驚く。
「いくぞー」
「おう、とっととひっぱってくれ」
 千切れそうな手に不安を持ちながら、サイトは力を加える。
 デルフも逆の手を地面に押して体を引っ張る。
 徐々にデルフの体が地面から出てくる。
 …あー本当に人間が土から生まれたように見える。……まてよこのまま引っ張ると?
 ようやく腰まで引っ張ってきたサイトが、あることに気づいて思わず手を離した。
「あ、馬鹿! 手を急に離すな!」
 急に手を離されてことと、腰が土から完全に抜けたことでいっきにデルフは地面から出た。
 そしてサイトの顔へと唇へと、デルフの頭が襲い掛かった。
 ゴン!!
 さっきよりも大きい音がした。
「いってええええ!!」
 サイトは鼻を押さえて体を転がろうとしたが、体が動かないので首を振った。
「急に手を離すからだろうが!」
「そのまま手を繋いでいたら、お前の下半身を直視するだろうが! あああー! いってえええええ!」
 のた打ち回るサイトにデルフはため息を吐くと、サイトの頭をつかんだ。
 細くて柔らかな感触に思わず、サイトは動くをやめる。

71:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:44:26 A6piLjbf
「動くなほら手をどけな」
「あ、ああ」
 やんわりとした声に素直にサイトは従う。
「うわ、鼻血でてるじゃないか。たくしゃねえな」
「誰のせいだよ…てかお前、俺にのっかてんじゃねえ!」
 サイトに一撃を喰らわせたデルフは、そのままサイトの体に乗っかっていた。
 サイトの鼻をみるため上半身を少し浮かしているだけで、巨大な胸はサイトの胸元に押さえつけていた。
「暴れるなって、たく血をとらないとな…」
 とはいっても、両手をサイトの頭をホールドしているし全裸な彼、もとい彼女は鼻血を拭くすべはない。
「…しょうがねえな」
 デルフはサイトの顔に自分の顔を近づける。
 それにともない胸がさらにサイトの体に押されていく。
 うわーい。すっごいやわらかーい。
 前にシェスタに胸を腕に押さえつけられたときよりも、柔らかい感触が徐々に体に染み込んでいく。
 なんせ服というものは自分しか着けてないため、直接押し付けられる胸の弾力は半端ない。
 デルフの熱い息が顔にかかり、サイトはぶつかったときの鼻血じゃない鼻血がでてくるのがわかる。
 銀色の唇がサイトの鼻血に触れると吸い上げた。
 唇からでた舌が鼻の中に入り、鼻血をとろうとかき回す。
「お前なにを?!」
 デルフは唇を離すと、なにをいってるんだっていう表情で、
「鼻血をとってるんだよ」
 また血を舐めようとサイトの顔に顔を近づける。
「だからって何でなめるだ!」
 不満そうにデルフは眉をひそめる。
「ほかに鼻血を拭くものがないからだ。ほら、まだ血がついているから動くなよ」
「おいこ、んあ!」
 また再びデルフはサイトの血をなめる。
 ペチャペチャッと舐める音だけが続く。
 しばらくしてようやくサイトも今の状況に慣れたのか、鼻血はいつのまにか止まっていた。
 頬も鼻の穴まで舐められたせいか、サイトの目は涙目だった。
 もう散々やめてくれといっても、全然やめてくれないので静かにまっていたが辛かった。
 自分の下半身が盛り上がっているのもわかるし、何より胸が犯則すぎだった。
 デルフはサイトから顔を離すと、サイトは名残惜しかったがホッとした顔をする。

72:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:44:58 A6piLjbf
「ようやく終わったか」
「いやまだだ」
 へ? という声を出すこともできずに、サイトは唇を塞がれた。
 舌がサイトの唇を嘗め回し、そして無理やり唇の中へと入っていった。
「んー!!」
 サイトも抵抗として口を塞ぐ。が、顎を手につかまれそのまま無理やり引っ張られた。
 開いた口に容赦なく舌が滑り込み、サイトの舌を嘗め回す。
 体を動かしても、デルフの力によって動かせずになすがままに、デルフの舌がサイトを狂わせる。
 さっきまで自分の血を吸った舌は、鉄の味と唾液を口に広げていく。
 デルフは唇をサイトから離すと、コクリッと唾液を飲んだ。
 サイトも飲み、頬を赤く染め息を荒くする。
 ルイズにしてきたキッスよりも、それは深くそして気持ちがよかった。
 だけども相手はデルフ…。
 そう思うとサイトはきつい目で、デルフを睨めつける。
「な、なにしてんだよ!」
「どうしてこの体になったとおもう?」
「っは? わかるわけねえだろ?!」
「この体は男であるガンダールヴが、侵入できないところに入るための姿だ。
だからガンダールヴよりも力が劣るし、この姿を維持できる時間も少ねえ。
それよりも完璧な肉体はそんなことを必要ねえ。だから本来これは――」
 またでデルフはサイトの唇を奪った。
 しかし今度はただ唇を触れただけのキッス。
「こういうためにあるんだよ」
 サイトは思わず体をビクつかせる。
 サイトは頭を上げて自分の下半身をみる。
 デルフの乳のせいで見づらいが、そこにはデルフによってさらけ出した自分の肉棒があった。

73:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:45:54 A6piLjbf
「おま――」
「お前はこれでも舐めとけ」
 サイトの顔にあの胸が襲い掛かる。
 デルフはサイトの肉棒をおもっきし上へと擦った。
 デルフが飛ばされるかと思うほど、サイトは体をビクつかせる。
 サイトは押さえつける胸の感触と擦られた肉棒に混乱する。
 デルフは肉棒を擦り始め、胸をさらにサイトを押しつぶす。
 そしてとうとう、サイトはこの快楽にとうとう理性が切れた。
 サイトはもさぼり食う様に、デルフの胸を舐め始めた。
 ぞぞっとデルフは自分の胸が舐められ、背筋に快楽が襲い掛かる。
 ニヤリッと唇を深く歪め、肉棒をよりいっそう深く速く強く上下に擦った。
 デルフは片手でサイトの頭を押さえていたが、それをやめ片手で擦りもう片方で亀頭をいじった。
 カリを親指でなでまわし、肉棒の口を開いたり閉じたりいじくりまわす。
 サイトも負けじと、両方の乳首を口に含み吸い上げ、甘くかみ始める。
 両手で胸を強く擦り合わせる。持ち上げる。もみ始める。
 デルフは上半身を持ち上げ、サイトから胸を取り上げる。
 なんだよって反論しようとしたが、次の快楽に口を塞ぐ。
「ん!」
「我慢しろよ」
 デルフの胸がサイトの肉棒を被さった。
 サイトの肉棒は限界だといわんばかりに、振るえて先から白い玉を作っている。
 デルフは胸を両腕で挟み、そのまま上下に動かした。
 手とは比べ物にもならない柔らかさと肉厚がサイトの肉棒をいじる。
「なぁ! やっばいって!」
「しょうがねえな。口にだせよ?」
 両腕を離して、おもむろに口を肉棒へ入れる。
 二、三度したで舐めたところで、
「で、出る!」
 ビクリビクリッと肉棒が振るえ、精子をデルフの口に出す。
 デルフは肉棒を離すどころか、さらにふかく肉棒を口の中に押し込み、精子をしぼろうと舌を這わす。
 ようやく精子が納まったところでゆっくりと肉棒を離していく。
 口いっぱいに精子をほおばったデルフは、こくりと喉を鳴らして精子を飲み干した。
 銀色の唇から赤い舌がちょろちょろと精子を舐めるすがたは、官能的でサイトの肉棒を再び蘇らせるには十分だった。
 大きくなるのを確認したデルフは、また深く唇を歪ませる。

74:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:46:39 A6piLjbf
「今度は俺をいかしくれよ」
 いつも聞いてきたデルフの声。
 だけどサイトにとってその声はもう、淫乱で官能的な女しか聞こえなかった。
 デルフは腰を浮かすと、とろりとした液体がデルフのから落ちた。
 秘所をサイトの肉棒に近づけた。
「いれてくれよ」
 サイトはデルフの腰をつかむと、ゆっくりとデルフを自分の体に近づけた。
 デルフの秘所と自分の肉棒が触れ、思わずいきそうになるのを我慢し、近づける。
 ずぶずずずっとデルフの体に肉棒が刺さっていく。
 そして完全に刺さったときには、デルフは頬を赤く染め息を荒くしていた。
「は、激しく。頼むぜ、相棒…!」
 サイトは腰を振った。
「んぁあ!!」
 デルフも負けずと力を加え、肉棒を締め付ける。
 サイトはデルフの背中に手を回し、デルフの体をこちらに傾け、胸を舐め回す。
「ん、あぁ! 胸をなめ、るな!」
 それでもかまわずサイトは胸を舐め、乳首を噛む。
 舐める。噛む。振る。ただそれだけなのに、デルフは声を上げさらに締め付ける。
 サイトは腰にいっていた手をずらし、デルフのお尻這いずりまわしていた指を肛門に突っ込む。
 思ってもいなかったサイトの攻撃に、デルフは身震いをする。
「そこ、違う、ぞ! おい! や、やんぁ! やめぇ、ろ!」
 それでもサイトはやめずに、尻の穴をかき回す。
「やめ! いく、いく、いくぅ!!」
「俺も、い、いくぞ!」
 ドクドクッとデルフに精子が注ぎ込まれた。

75:でんせつのおれとでんせつのけん
07/05/03 11:47:27 A6piLjbf
「どうだった相棒?」
「…俺なにやってんだ…」
 体育すわりでサイトは渦埋まっていた。
 そこの横には美人のデルフではなく、元の剣をしたデルフがいた。
「ああ。中にだしても、俺は剣だから妊娠しないから安心しろ」
「そうじゃねえだろ…だいたいなんでこんなことになってるんだよ」
「ん? お前が好きだからだ」
「な! お前好きって、剣だろう?!」
「それでも好きなんだよ。いいだろ?」
「…お前女だったのか?」
「いんや。男も女もできるぞ」
「………魔法は怖い」
「いんや、魔法よりももっと怖いものを教えてやろうか?」
「なんだよそれ」
「後ろを振り向いてみろ」
「っは?」
 後ろを振り向くとそこには――
「ごごごごご主人様!!!?? しししししシェスタ!!!??」
 髪は逆立ち、眉間に深いシワを作り、頬は怒りでヒクヒクと動かし、血管が浮き出しているルイズがいた。
 にこにこっと普段と変わらない笑顔を作り、後ろにはどす黒いオーラを出しているシェスタがいた。
 たっぷり長い詠唱のルイズが得意とする炎の虚無。
 くたばりやがれといわんばかりに、クレイムのように低くく静かに詠唱している。
 魔法が使えないだけど自らの肉体には自身がある。
 目を閉じて、深く息を吸い、深く息を吐く。全身を脱力して、手を天へ振り被り、目を開く。
 ルイズは杖を大きく振りかぶり、口を大きく開いて、
 シェスタはにっこりと微笑み、口を大きく開いて、
「っこんの、ばっか犬!!!!!!!」
「っこんの、浮気もの!!!!!!!」
 ばっちーん!
 まずはじめにシェスタのビンタで、サイトは空を舞う。
 そしてすかさず杖を振り落とす。
 どっこーん!
 ルイズがエクスプロードが大爆発した。
「タマヤー」
 とのんきなデルフの声とどこか遠くに吹き飛ばされるサイトは、夕暮れの太陽とともに消えていった。

76:りょうじょくはにい ◆JCgO7iTKKc
07/05/03 11:48:08 A6piLjbf
以上です。おしかったですか?
私はおなかいっぱいです。
最後まで見てくださった方に深々と感謝。

PS
>>61
すいません、サイバイマンでした。
>>62
服、なにそれおいしいの?

77:名無しさん@ピンキー
07/05/03 12:19:52 BjWj603w
ナイス妄想!

78:名無しさん@ピンキー
07/05/03 14:19:12 ujOmi1+N
さすがGWだぜ

79:名無しさん@ピンキー
07/05/03 14:57:21 kumZKsBa
アイデアは最高だ!!!
だけど推敲はしような。

80:名無しさん@ピンキー
07/05/03 19:50:38 H9NsR2n3
内容はいいのに誤字多すぎなのがもったいない

81:名無しさん@ピンキー
07/05/03 21:56:42 fmH2SE6p
改行をして見やすくしてくれれば尚良かった

82:名無しさん@ピンキー
07/05/03 21:59:00 i2iLnYQp
アイディアマンだな。
こんなデルフは想像できねw
GJ!

83:名無しさん@ピンキー
07/05/03 23:25:21 E4CDRawE
>75
>「ああ。中にだしても、俺は剣だから妊娠しないから安心しろ」

デルフが二本になって、サイトが二刀流になればよかったのに。
そうすれば、ルイズとシェスタを同時に相手取って戦えますよ。

84:名無しさん@ピンキー
07/05/03 23:40:30 4RWrRtDS
GJなんだが…個人的にはデルフとの熱い友情モノが良かったなぁ…

85:名無しさん@ピンキー
07/05/03 23:54:26 PKvDFXov
>>84
よし、その妄想を書くんだ

86:名無しさん@ピンキー
07/05/04 00:18:14 a9nANFjP
>>84
アッー!

87:名無しさん@ピンキー
07/05/04 01:08:35 a9nANFjP
よくよく考えりゃ、アン様って一応バージンなのな。
3巻でユニコーンに跨ってるし。
安宿のあのエロさからしててっきりウェールzryと勘違いしておりました

88:名無しさん@ピンキー
07/05/04 01:11:48 mwRwJuNe
膜さえ守ってればおkかもしれないので
アナルという抜け道があるかもしれない

89:名無しさん@ピンキー
07/05/04 01:25:02 A/+3mMiw
アナルという抜け穴

90:名無しさん@ピンキー
07/05/04 01:26:13 XJnRSGya
某ゲームで男は最初の母親、女は最後の恋人を愛するとかいうセリフがあったな


91:名無しさん@ピンキー
07/05/04 01:56:28 a9nANFjP
アナル開発済みの女性を『乙女』とは呼べないだろオマエラwwwww
非処女のが幾分マシだぜ

92:名無しさん@ピンキー
07/05/04 02:33:43 ecbUFNYu
なら口でry

93:名無しさん@ピンキー
07/05/04 02:43:59 /ODZmLFn
巫女は純潔じゃなくなると力を失うため、前じゃなくて後ろの穴を使う

ってエロ漫画があったなー

94:名無しさん@ピンキー
07/05/04 03:19:55 UY88QO69
>>87
マジレスするとウェールズとはキスまでだったんだろ。そんなに頻繁に
会えるような立場でもなかったからなお互い。で夜な夜な欲求不満を・・・

95:痴女109号
07/05/04 05:09:38 nWfBNMRn
やはり朝っぱらから投稿します。
>>25-32の続きです。


96:契約(その2)
07/05/04 05:11:54 nWfBNMRn

―ぴちゃ、ぺちゃ、くちゃ……。
 深夜の格納庫に、淫らな水音が響き渡る。

「ぁぁぁぁ……サイトさん、気持ちいいですよ……」
 椅子に座りながらうっとりと声を上げるメイド姿の少女。
 彼女のロングスカートからは、輝くばかりに白い生足がニュッと突き出され、その踵(かかと)を、一人の少年がうやうやしく手に取り、足の指の股を一心不乱に舌で清めている。

 サイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガ……契約締結から三日後の姿であった。


「うふふふふ……さすがにサイトさん、なかなかお上手になられましたね。“お掃除”が」
 シエスタは才人の頭を優しく撫でながら、やっぱり婚約者相手に毎晩実戦練習していらっしゃる方は、何事にも勘がいいですわ、と皮肉る。
「おっ、俺は、そんな事はしちゃいない―ぐぶるっ!」
 真っ赤になって反論しようとした才人の口に、シエスタがそのまま、爪先を突っ込む。
「ぐっ、ぐぶぶぶ!!」
 そのまま彼女は、才人の口の中で足の指をうごめかし、ついには足の親指と人差し指で、彼の舌をつまみあげた。
「~~~~~~~っっっっ!!!!!」

「誰が勝手に意見をしていいと言いましたか? あなたは黙ってわたしの言う事に従っていればいいんですっ!!」
 さっきまでの気持ちよさげな表情から一転、鬼のような形相に変化し、シエスタはそのまま、才人の顔面を蹴り飛ばす。
「っっ!」
 目から火花が散るような激痛を覚え、思わず才人は険しい目でシエスタを睨み上げるが、
「何かおっしゃりたいのですか……!?」

 逆光の中、目だけを異様に光らせ、仁王立ちに自分を見下ろすメイドの迫力に、思わず彼は目を逸らしてしまう。


97:契約(その2)
07/05/04 05:13:40 nWfBNMRn

―悪いのは俺だ。
―シエスタがここまで理不尽で非常識な行為に走る原因を作ったのは、他でもない。この俺が彼女とルイズとの間を都合よく往復し、どっちつかずな態度を取り続けてきた結果なんだ―。

 そういう罪悪感が、才人を縛り付ける。
 無論、先日わけも分からずサインさせられた契約書の事もある。
 しかし、現在の才人にとってはその書付けがルイズに露見する恐怖よりも、自分自身の罪の意識のためにシエスタには逆らえない、逆らおうという気が起こらない、と言った方が近いであろう。
 そしてシエスタ自身も、彼が抱くそういう罪悪感に当然気付いている。
 その証拠に―。

「勘違いなさらないで下さいねサイトさん。貴方は当然償うべき罰を受けているだけなんですよ。だって、そうでしょう? 貴方は、わたしの気持ちを裏切ったんですよ? それも、それも……貴族の爵位なんかにホイホイ釣られてっっ!!」

『裏切った』という言葉で、彼女は才人の心を刺激する。
 確かにそうだろう。シエスタから見れば、そう解釈されても仕方がない。
 しかし、今さら百万言を費やして説明したところで、シエスタは決して納得しないであろう。
 何故なら、それを理解させるためには、才人の心は最初からルイズにのみ向いており、シエスタやアンリエッタに向けた笑顔は、単なる“よそ見”でしかなかった事を語らねばならず、そうなれば彼女は必ず三日前のように、死を選ぶであろうからだ。

 契約書がルイズの目に晒されるのは怖い。想像しただけでゾッとする。
 しかし、それ以上に才人が恐ろしいのは、自分が原因となって人を死に追いやる事だ。
 そんな事態に比べたら、たかだかシエスタの罵倒を浴びるくらい、彼にとっては何でもない事だった。


98:契約(その2)
07/05/04 05:15:34 nWfBNMRn

 難航中だった二人の婚約が大きく前進したきっかけは、ルイズが女性の身でありながら爵位を叙勲され、ラ・ヴァリエール公爵家より新たに分家を立て、“虚無”の血統を後世に残するべし、という勅命を受けたからだ。
“虚無”の血を残す、ということになれば、当然ルイズの相手はそこらの門閥貴族の出る幕はない。同じく“虚無”の名を冠し、同じ戦場を共に駆けた大戦の英雄、すなわちサイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガ以外に適任者はいない……。

―というのが、実は才人が考え出した二人の結婚のための最終プランだったのだ。

 例え才人がシュヴァリエの称号を手にしたところで、ラ・ヴァリエール公爵が、可愛い末娘を素姓も知れぬ平民上がりに降嫁させるとは、才人は到底考えてはいなかった。(その点ルイズは、少しは期待していたようだったが……)
 何故なら、中世貴族にとって婚儀とは、本人同士の情愛の結果ではなく、何より家門同士の結びつきを強調するためのイベントに過ぎないからだ。生まれながらのハルケギニア人ではない才人だからこそ、今ではそれがはっきりと分かる。
―封建社会における身分の壁とは、それほどに分厚いものであり、特権階級の者たちが自らその壁を崩す例は、絶無に等しいという事が。
 つまり公爵にとっては、どうしても才人をルイズと添わせなければならない確たる理由がない限り、二人の結婚を許す事はあり得ない……。

 と、そういう戦略に基づき、才人とルイズの奔走が再開された。
 幸い彼らは、この国の最高主権者アンリエッタ女王陛下と旧知の仲であり、先の大戦に於いて築いた軍の高官たちとのコネなどもフルに利用し、最終的に勅命という形で、ルイズの父親に無理やり婚約を承認させた。
“虚無の使い魔”ガンダールヴは、武のみならず政略に関しても能あるところを見せたのである。

 しかし、二人のこの政治的奔走は、可能な限り秘密裏に行われたため、トリステイン魔法学院に事情を知るものは誰もいなかった。つまり、キュルケやタバサやモンモランシーたちにとって、この婚約発表は全く寝耳に水であったのだ。それはシエスタも同じであった。
 つまり彼女からすれば、今まで中立(?)を保っていた才人が、勅命によって、ある日いきなりルイズの婚約者になってしまったように見えたのだ。しかも、アンリエッタに文句一つ言いに行くでもなく、唯々諾々と(むしろ嬉しげに)従っている……。
 
 許せなかった。
 ルイズも、アンリエッタも許しがたいが、それ以上に彼女は才人が許せなかった。

 さいわいルイズは爵位の叙勲式の打ち合わせで、いま王宮に出かけている。さらにその後、やはり関係書類の問題などで帰省せねばならず、つまり一週間は学院に帰ってこない。
(ならば、その一週間で、サイトさんをムチャクチャにしてやる。あくまで抵抗するようなら、眼前で手首でも切って、一生後悔させてやるんだからっ)
 と、シエスタは思った。
 もはや、彼女に行動をためらわせるものは、何一つなかった。
 

99:契約(その2)
07/05/04 05:17:22 nWfBNMRn

(裏切り、か……。やっぱ、そう見えるよな)

 その瞬間、うなだれる才人の股間に激痛が走った。
「ぅぐっ!!」
 才人の唾液に濡れそぼったシエスタの生足が、そのまま彼の急所に体重をかけてきたのだ。

「あら、どうなすったんですのサイトさん?」
「っっっ! ぁしを……足を……のけて……ひふぅっっ……!!」
「ごめんなさい、聞き取れませんでしたわ。もう一度ハッキリとおっしゃって下さいます?」
 そう言いながらシエスタは指を使い始める。
「ぁぁぁぁ……のけてっ! ぁしを、のけ……あああああっ!!」
「んふふふ……そんなに足を乗っけて欲しいのですか、サイトさん?」
「ちっ、ちが……どけて……あああああ!!」
「やっぱり分かりませんわ。男らしくハッキリおっしゃって下さらないと」
 いかにも残念そうにシエスタは呟く。
 しかし、その口調とは裏腹に、シエスタの足の指は、まさしく芸術的な機動性を発揮し、Gパンの分厚い生地の上から、彼のペニスを確実に刺激していった。

「しえすた……ああああ……しえすたぁぁぁ……!!」
「サイトさん、分かっているとは思いますが―」
 シエスタは言った。
「女の子に踏まれて興奮するような変態には、お仕置きですよ?」
「えっ!?」

 ハッキリ言ってそれは反則だった。
 何故なら、シエスタが“興奮したら”という条件付けをした時にはすでに、
「つまり、決定ですね。サイトさんのお仕置きは……!!」
 才人のペニスは、彼女の執拗な足コキによって勃起していたのだから。
「ズボンとパンツを脱いで、壁に手を突いて立って下さい」


100:契約(その2)
07/05/04 05:19:25 nWfBNMRn

 ばっし~~~んっ。しこしこしこしこしこ……。
「にじゅういちっ!!」
 ばっし~~~んっ。しこしこしこしこしこ……。
「にじゅうにっ!!」
 ばっし~~~んっ。しこしこしこしこしこ……。
「にじゅうさんっ!! ほぉら背筋しゃんと伸ばしてっ! 猫背になってますよっ!!」
「……ぇすた……、ぐうっ!! ……しえ、すたぁぁ……」
「どうしましたサイトさん?」

 両手の動きを止め、うつむく才人を覗き込むシエスタ。
 格納庫の壁に手を突いて歯を食いしばり、必死にスパンキングの痛みをこらえる才人。
 ただ痛いだけのお仕置きではない。
 右手で才人の尻を叩くシエスタは、同時に左手にたっぷりと蜂蜜を垂らして擬似ローションとし、激痛以上の快感を、そのローション手コキによって与えている。
―彼女の愛読書『バタフライ伯爵夫人の優雅な一日』から学習したテクニックだ。
 これをすると、真っ赤に腫れ上がったお尻と、快感でびんびんになったペニス、さらには射精をこらえる才人の表情と、3種類の『赤』を同時に鑑賞する事が出来る。
……シエスタはこのお仕置きが大好きだった。

「……今日は……多いよぉ……」
「多い?」
「だって、いつもは―20回で終わりなのに……」
 
 ばっし~~~んっ。

「はぐうっ!!」
 シエスタは言った。
「甘いですよ、サイトさん」
 スパンキングと同時に、手コキも再開される。

 ばっし~~~ん。しこしこしこしこしこ……。

「昨日、おととい20発だったからって、今日もそうとは限らないでしょ?」
「そっ、……んな……ぁぁぁぁ……いぎっ!……」
「と言うか、今日は回数無制限で行きます。わたしの手がくたびれるか、もしくは」

 ばっし~~~ん。しこしこしこしこしこ……。

「サイトさんが泣くまで、ぶつのをやめません」


101:痴女109号
07/05/04 05:20:52 nWfBNMRn
今朝はここまでです。
これから出勤です。
しんどいです。

102:名無しさん@ピンキー
07/05/04 05:27:01 Xoh7xMbN
最速のGJ!
仕事がんばってくれ。
続きも待ってるぞ。

103:名無しさん@ピンキー
07/05/04 07:31:06 0cYXnBO6
ラストにちょっとだけ吹いたw
ドM専用シートっすね。
出勤がんばろーぜ

104:名無しさん@ピンキー
07/05/04 08:16:04 a9nANFjP
女言葉になりつつあるサイトに吹いたww
話的にルイズが絡むことは無いのかな?サイトの堕ちていく様にwktk GJ

105:名無しさん@ピンキー
07/05/04 09:34:48 A4TYHxaH
七万の軍勢よりも致死率が高そうだw

106:名無しさん@ピンキー
07/05/04 11:02:11 oqVAwGcK
痴女はシエスタに何か恨みが


仕事がんばれ

107:名無しさん@ピンキー
07/05/04 14:27:29 KeMuqNGl
>>101
前回はエロなしの超ド級シリアス
今回はアブノーマルなドMエロ
極端から極端にすっ飛ぶお方だ・・・

108:名無しさん@ピンキー
07/05/04 21:49:46 UY88QO69
しかし11巻からのタバサはどうなるんだろうな?このスレのように(とゆーか
主にせんたいさん妄想の)”デレ甘”タバサになるのか、それともさり気なく
アプローチするタバサか、もしくは稀にあるSタバサか・・・・・。

109:名無しさん@ピンキー
07/05/04 21:51:43 QZgeWzdr
徐々にデレ甘になるに一票

110:名無しさん@ピンキー
07/05/04 21:54:06 kRVe65Cd
素直クールだろう

111:名無しさん@ピンキー
07/05/04 23:10:37 o3vHgNe5
母親の介護しながらだから、厳しい所があろので
少しづつ進展していきそう。

112:名無しさん@ピンキー
07/05/04 23:16:27 kFcJHELO
>
母親の看護につきっきりとなり、以後は作品から退場します。

113:名無しさん@ピンキー
07/05/04 23:22:49 ePpnqRLP
タバサが俺の嫁になる展開だろ常識的に考えて

114:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:24:35 0Jk/lkMq
11巻のタバサ予想図>サイトを「お兄ちゃん」と呼ぶようになる(マテ

まあそれはともかく、続きいきますよー

115:挑戦者あり! ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:26:31 0Jk/lkMq
エレオノールの研究室を出たとき、すでに視界内には二人は居なかった。
ルイズは適当な使用人を捕まえて二人の行き先を尋ねると、その二人なら才人とルイズの新居に向かったという。

「…ひとんちで好き勝手はさせないんだから…!」

ルイズは大股で自分達のために用意された、白亜の邸宅に向かう。
そして扉を開けると。

「遅かったですね、ミス・ヴァリエール」

そこには、シエスタが待っていた。

「…サイトはどこよ」

半眼でシエスタを睨みつけ、ルイズは凄む。
しかしシエスタはそんなルイズの視線を受け流しつつ応えた。

「寝室です。ずいぶん立派な新居ですねえ」

そのままシエスタを無視して寝室にいこうとするルイズの袖を、シエスタが掴んだ。

「あによ」
「サイトさんの所へ行く前に、ちょっとミス・ヴァリエールにお話があります」

にっこり微笑んではいるが、その視線と言葉には何か抗えないものがあった。

「…は、話って何よ」
「…ミス・ヴァリエールはサイトさんを幸せにする気があるのかってことです」
「そ、そんなの!」
「口ではなんとでも言えますよね?
 でもミス・ヴァリエールの場合態度が伴ってないんですよ。
 さっきだってそうです。話も聞かずにマウントポジションから鈍器はあんまりです」
「だ、だってアレは!」
「話はだいたいサイトさんから聞きました。
 まー、流されっぱなしなサイトさんもアレですけど。
 だからって鈍器はないですよね鈍器は」
「う、うぐぅ」

シエスタの指摘に、ルイズは完全に凹んでしまう。

「わかってます?
 ちゃんと態度で示さないから、サイトさんはあっちへフラフラ、こっちへフラフラするんですよ」

シエスタは言いながら手を花の間で舞う蝶のようにひらひらさせる。

「た、たしかにそうだけどぉ…」
「分かってるなら。
 サイトさんにどういう態度とればいいか分かりますね?」
「わ、分かったわよぅ…」
「ほ・ん・と・に!分かってますか?」

シエスタはそう言ってルイズの鼻先に指を突きつけた。
ルイズはその迫力に思わず仰け反る。

「わ、分かってるってば!しつこいわねっ!」

116:挑戦者あり! ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:27:18 0Jk/lkMq
シエスタはふーん、と指を引っ込め、そしてルイズに言った。

「じゃ、態度で示してもらいましょうか?
 ミス・ヴァリエールが、ちゃんとサイトさんを幸せにできるのかどうか」
「い、いいわよ…!そのくらい…!」

売り言葉に買い言葉である。
その言葉を聴いてシエスタはにやりと笑うと。

「じゃ、今から私の言う事聞いてくださいね」
「…へ?」

目を点にするルイズの手を引いて、シエスタは寝室のある二階へと向かったのだった。

一つ、質問してよろしいでしょうか。
なんで俺まだ服も着ないでまた目隠しされてるんですか?
って言っても今ここはたぶん誰もいないんだけど…。
俺はシエスタに救出された後、ルイズ宅別邸の寝室に連れ込まれて、
『サイトさんはちょっとここで待っててくださいね♪』
とか言われて、
『ちょっとこの目隠ししててくださいねー』
とか言われるまま目隠しされてベッドの上にいるわけなんだが。
なんで目隠しなんだろう。部屋のどっかには服置いてあるんだろうけど、このまんまじゃベッドから降りることもできやしない。
で、シエスタはといえば、なんかルイズと話し合うとか言って部屋から出てった…たぶん。
なんでたぶんかっていうと。
見えないんだもん。
んで、扉の開く音がして足音が遠ざかっていったとなれば、部屋から出て行ったと考えるのが普通だと思う。
…っていうかさ、今朝からここ窓もあけっぱなのよね。
何気に寒いんですけど…。

「ぃえっくし!」

やっぱしくしゃみ出たし…。

「やっぱ目隠し外そう」

俺は独り言を言いながら、目隠しに手を掛けた。
その時。

ばたんっ!

勢いよく扉が開く音がした。

「あっ!ダメですよサイトさんっ!」

この声はシエスタ?
その声と同時に駆け足の音が聞こえて、俺の手が目隠しから引き剥がされた。

「あ、あのさシエスタ?なんで目隠しなのさ」
「んー。ちょっとの間だけナイショです♪」

嬉しそうにシエスタはそう言う。

「ちょっと、なにやってんのよっ!」

…って!今の声ルイズっ!?
蹴られる殴られる潰されるゆるしてもうしませんごめんなさーい!
俺は慌ててシーツをひっかぶってガクブルする。

117:挑戦者あり! ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:28:06 0Jk/lkMq
「大丈夫ですよ、サイトさん」

そんな俺に、シエスタの優しい声が降ってくる。
そしてシエスタは、俺から優しくシーツを奪うと、俺の上半身を抱えて、ベッドの上に座らせた。
…毎回思うんだけど。わざとあててますよねシエスタさんわ。

「ミス・ヴァリエール?サイトさん怯えてるじゃないですか」

なんて俺が心の中で突っ込んでいる間に、シエスタは俺に掛けた時とはうってかわって厳しい声で、ルイズに呼びかける。

「…だ、だって」
「言い訳はいいです。さ、こっち来て下さい」
「わ、わかったわよ…」

え?なに?今俺信じられないもの聞いたぞ?
ルイズがシエスタの言う事素直に聞いてるっ!?

「さて、サイトさん。これからちょっとガマンきかせてくださいね」

驚く俺の耳元で、シエスタがそう囁いた。
な、なにが始まるんですかーーーーーーーーーーーーーーーっ!?


「あ、あの、シエスタ?やっぱしないとダメ?」

あぐらをかいてベッドの座る才人の前にぺたんと腰を下ろして、ルイズはすぐ後ろで見守るシエスタに尋ねた。

「もちろん。サイトさんだってミス・ヴァリエールに謝罪して欲しいですよねえ?」
「あ、ああ」

ルイズの不機嫌な気配を感じ取ったのか、少し腰の引ける才人。

「ミス・ヴァリエール?」

にっこりと威圧感のある笑顔で、シエスタはルイズに詰め寄る。

「わ、わかったわよぅ…」

ルイズはしぶしぶ、才人に四つんばいで近寄る。

「あ、あのね?そのね…」
「ほら、早く早く」

なかなか言い出せないルイズを、シエスタが後押しする。
ルイズは、先ほどシエスタに階下で言い含められた事を思い出す。
『とりあえず、サイトさんに謝りましょう。それから、一番手っ取り早い方法で幸せにしてあげるんです』
…うー、なんか騙されてる気がする…。
しかしルイズは、さんざんシエスタの言葉責めで良心を呵責され、謝る気になっていた。

「ゴメンねサイト。事情も聞かずに酷い事して」
「い、いや、俺も流されっぱなしで…ゴメン」

目隠しをされたまま、才人は謝るルイズに思わず謝り返してしまう。
それは条件反射に近いものがあったが、ルイズはそれを嬉しく感じた。
そして、その気持ちが一気に行為を加速させた。

118:挑戦者あり! ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:29:00 0Jk/lkMq
「ううん。今回は私が悪いもの。
 だから、サイト。
 今から、いっぱい幸せにしてあげるね…」

そしてルイズは。
ぐったりしている才人の一物をいきなりきゅっと握った。

「え、ちょっ、何っ?」
「さーサイトさん、今からが本番ですよー。がんばってくださいねー」

シエスタは楽しそうにそう言い放つと、才人の後ろに回りこんで彼の体を後ろから抱きしめる。

「さ、頑張りましょうかミス・ヴァリエールも♪」
「う、うん…」

シエスタの言葉に、ルイズは才人の陰茎を柔らかく握って摩擦する。
それは自慰行為に似ていたが、自分の手ではない柔らかい感触に、才人の茎はあっという間に限界まで硬くなる。
音を立てそうなくらいの勢いで硬くなったソレを。
ルイズは一気に口に含んだ。

「くぁっ…ルイズっ…」

思わずルイズの頭を抱えそうになった才人の手を、シエスタが優しく捕まえる。

「ダメですよサイトさん。婚約者が一生懸命ご奉仕してくれてるんですから、邪魔したらいけません」
「そ、そうなの?」
「そーですよ」

そしてシエスタは才人の手をベッドの上に導き、両手でバランスを取らせる。
その間もルイズは休むことなく才人の茎を咥え、舌を絡ませ、刺激する。

「く、うぁ、うぁっ…」

目隠しをされているせいで、いつもよりも感じている才人。
もう限界が近そうだ。
それを見たシエスタは。

「ダメですねぇサイトさん。ガマンしてくださいって言ったじゃないですか」

言って、懐から細めのリボンを取り出すと。
一瞬の早業で、才人の茎の根元を、きつく縛ってしまった。

「ちょ、シエスタっ、なにしてっ…」
「イ・イ・コ・ト、ですよ~♪」

シエスタはあくまで笑顔ではぐらかす。
ルイズもその行為には違和感を覚えたが、今は才人の味を楽しむことで頭がいっぱいで、才人から口を離せない。

「くぅ、これっ…!だせなっ…!」

ぴゅっ…。

ルイズの口の中で、弱弱しい水音が響く。
才人の先端から零れたそれは、いつもとは全く違う少量であった。
尿道をリボンで圧迫されているため、射精したくても精液が出られないのである。

「シエスタっ…解いて、いいかっ…?」

思わず股間に伸びる才人の手を、シエスタは払う。

119:挑戦者あり! ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:29:54 0Jk/lkMq
「だぁめ。私がいいって言うまでおあずけです」

そして今度は、口に入ってくる才人の量が少なくて不満げな、ルイズの後ろに回る。

「ミス・ヴァリエールも不満げですね?
 いっつもはお口の中に出されて感じてますもんねぇ?」

シエスタの指摘に、思わずルイズは口を離す。

「ち、ちがうわよっ」
「へーえ、じゃあこれはなんでしょうねえ?」

ぐちゅっ!ぐちゅうっ!

「ひゃあっ!」

シエスタの指が、四つんばいになって晒されたルイズのショーツを押し分け、一瞬でルイズの中に入り込んだ。
ルイズのそこは既に大量の粘液でぬかるんでおり、シエスタの指を容易く受け入れた。
シエスタはあっという間に指の数を二本に増やし、指を鉤のように曲げて、ルイズの中を掻きまわした。

ぐちゅ!ぶちゅ!

「ひぁ!シエスタっ…だめぇ!」

否定の言葉を上げるルイズだったが、ルイズの裂け目は卑猥な水音を立てて、シエスタの行為を受け入れていた。

「何がダメなんでしょうね?こんなにぐちゃぐちゃにしておいて」
「やっ!ちがっ!」

くちゅ、ぷちゅっ

「サイトさんの咥えるだけでこんなにしちゃうなんて。
 ホントにミス・ヴァリエールはサイトさんが好きなんですね。性的な意味で」
「やっ!」

真っ赤な顔で言葉責めに耐えながら、ルイズは全裸の才人の前で悶える。

「ふふ、可愛いですよミス・ヴァリエール」

そう言ってシエスタは、ルイズの身体が脱力し始めたのを見て、ルイズを抱き上げる。
シエスタに抱きすくめられる格好になったルイズは、抵抗しようとしたが。

くにっ!

「ひゃぁ!」

己の中心部をシエスタの指でつままれ、身体が仰け反る。

「あら、敏感ですねえ…。じゃあ剥いちゃったらどうなるのかしら?」
「ひ、らめ、シエスタぁ」

しかしシエスタはルイズの言葉を聴かない。

120:挑戦者あり! ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:30:36 0Jk/lkMq
むりゅっ…

シエスタはルイズの包皮をつまむと、一気に剥き上げた。

「ひ、ひゃぅっ!」

ルイズの太股が一気に閉じ、かくかくと膝が痙攣する。
どうやら達してしまったらしい。

「あらら、先に逝っちゃいましたかぁ。旦那様をほっといて逝っちゃうなんて、妻失格ですねえ?」

意地悪くシエスタはそう言うが、ルイズは荒い息をつくだけで応えられれない。
シエスタは放置していた才人を振り向く。
そして放置された才人は、その淫らな水音と台詞に、己を滾らせ続けていた。

「さ、サイトさん。
 …ここからが本番ですよ…?」

シエスタは目隠しをされ、根元を縛られたままの才人を引き寄せたのだった。

もう何度逝っちゃったのか分からない。
私は後ろからサイトに犯され続けていた。
もう、舌は呂律が回らなくなってマトモな言葉にならない。
体からは力という力が全部抜けて、後ろから私を犯すサイトのされるがままになっていた。
ちなみに、サイトはまだ…逝ってない。
シエスタが彼のおちんちんの根元にくくり付けたリボンのせいで、射精できないみたい。
何度か、彼が震えたことはあったけど、私の中に彼が流れ込んでくることはなかった。

「ふふ。そろそろ欲しいですか?ミス・ヴァリエール」

私の目の前で、シエスタがそんなことを言ってくる…。
シエスタはあれから、私の身体をいっぱいいじって、何度も私を逝かせた。
でも、サイトのリボンを解くことはせずに、何度も私を逝かせてる。

「ルイズ、ルイズぅっ…」

サイトが一番奥をえぐってきた…!
あ、だめ、またくる、きちゃうっ!

「ひゃ、らめ、ひく、ひくぅぅっ!」

私の声が淫らに踊って、腰がサイトを締め付ける。
でも、私の中に彼は流れ込んでこない。
何度逝かされても、私の中は満たされない…。
快感とは別のものを、身体が欲しがっているのが分かった。

「さてミス・ヴァリエール。
 そろそろ欲しいんじゃないですか?
 サイトさんも、そろそろ出したいでしょうし」

うん…。欲しい…。
私はシエスタの言葉に、はっきりと頷いた。
サイトは、一番奥で止まってる…。

「じゃあ、旦那様にお願いしないとね?
 ほら、ちゃんとお願いするんですよ」

121:挑戦者あり! ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:31:36 0Jk/lkMq
私はサイトを受け入れたまま、『お願い』した。

「おねがい、サイトのせいえき、いっぱいちょうだい…」
「ルイズ…」

私の中で、サイトがまた大きくなる。
でも、そこから私の欲しいものは出てこない。

「よくできました♪それじゃあ…」

しゅるっ…。

小さな、衣擦れの音と共に。

「ルイズっ…!」

どくどくどくどくっ!

「ふぁっ、ふぁぁぁーーーーーーーーーーーーっ!」

私の中に、熱い熱いサイトの子種が、流れ込んできた。

ごくっ、ごくっ…。

私の一番奥の部分が、その流れ込んでくる熱い液体を、飲み干すように動く。
それでも収まりきらない流れが、私の入り口から溢れる。

「あ、ふぁ、いっぱい…」

腰の奥に満たされる彼を感じながら、私は同時に自分の中のなにかが満たされていくのを感じていた。
そして、心地よいまどろみが私を覆っていく…。


「ふふ、可愛かったですよミス・ヴァリエール」

達して意識を失ったルイズをベッドに横たわらせ、シエスタは微笑む。
ルイズの股間からは、大量に吐き出された才人の精液がまだ流れ出している。

「これはお掃除タイヘンそうですねえ。サイトさん?」

シエスタは笑顔で才人を振り向く。

「そうだねえ…」

疲れきった顔で才人はベッドに腰掛けながら言った。
射精を何度もガマンさせられ、その挙句に大量の射精である。正直しんどかった。
しかしシエスタはそんな才人の事情などおかまいなしに。

「それじゃ、サイトさん。
 夫婦の仲を取り持った優秀なメイドに、ご褒美をくださいな」

言って、才人の目の前でにっこり笑う。
まて、ちょっとまて。
この状態でご褒美って。
シエスタは才人の予想通り、メイド服のスカートをするすると捲り上げていく。
その下は当然。
はいてなかった。
さらに、シエスタのそこは、二人の行為で間接的に高められ、すでに潤っていた。

122:挑戦者あり! ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:33:00 0Jk/lkMq
「一回だけでいいんです」

そして、片手でスカートを捲くったままにすると。
才人の一物を、きゅっと握った。

「旦那様の、ステキなご褒美、くださいな♪」

そして、才人のソレは、あんな行為の後でも。
いや、後だからこそ。
シエスタの手の中で、一気に硬くなったのだった。


目を覚ますと。
シエスタとサイトに挟まれてベッドの上にいた。
…おなかのなかで、サイトが揺れてる…。
私はなんか幸せな気分になって、なんとなくシエスタの方を向く。

「あ、起こしちゃいました?ミス・ヴァリエール」

シエスタは起きてた。
私の方を、優しい笑顔で見つめてる。
…そして私は。

「ありがと、シエスタ」
「え、きゅ、急になにを?」
「私とサイトの仲、元通りにしてくれて。
 私、あのままだったらとんでもない事してた」

シエスタの目が驚きに見開かれる。

「…なによその珍獣を見るような目」
「いえ、ミス・ヴァリエールからそんな言葉が出るなんて思いもよりませんでした」
「…私がスナオに感謝しちゃ悪いの?」
「いえ、そーいうわけでは」
「まったく、珍しく人が感謝の気持ちを…」

そこまで言って私は気付いた。

123:挑戦者あり! ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:33:38 0Jk/lkMq
シエスタ裸じゃない。
…まてよ?あの後私寝てたわよねえ?

「う~ん、シエスタぁ…」

背後からのサイト寝言が、私の疑念を確信に変える。

「さーて、汚れたシーツのお洗濯をしませんと」

言ってシエスタがベッドから降りようとする。

「ちょっと待ちなさい」

がし。

私はシエスタの肩を引っつかむ。

「な、なんでしょうミス・ヴァリエール?」
「人が寝てる間にサイトとシたでしょこの淫乱メイドぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「あ、あれはご褒美ですご褒美っ!正当な労働の報酬ですっ!」
「そんな破廉恥な報酬があるかああああああああああああ!」

そして結局。
私とシエスタの取っ組み合いにサイトは巻き込まれて。
全治一週間の怪我を負ったのだった。~fin

124:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:36:45 0Jk/lkMq
はい終わりです。
なんていうか次々参戦者が増えますが、一応ヴァリエール三姉妹編はこれで全員(の予定
姫さまもタバサも出てきません。ヴァリエール邸での物語りですから。

さーて、次は非エロでも書きますかね。
んじゃこのへんでノシ

125:名無しさん@ピンキー
07/05/04 23:38:06 o3vHgNe5
リアルタイムGJ!!

126:名無しさん@ピンキー
07/05/04 23:38:17 kRVe65Cd
リアルタイム乙乙 エロメイドシエスタ万歳!

127:名無しさん@ピンキー
07/05/04 23:40:13 myeZ+/Jd
GJ!!
シエスタはこれくらいの黒さがいいですね。

128:名無しさん@ピンキー
07/05/04 23:42:42 rEklq6+1
GJ!

非エロ=参戦者はルイズパパ

129:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM
07/05/04 23:48:00 0Jk/lkMq
しまった最初のワンセクション前回投稿分とカブってたorz
無駄遣いまじすんまそんorz

130:名無しさん@ピンキー
07/05/04 23:56:06 o3vHgNe5
誰だって失敗はあるさ
それを補ってあまりある文章力

131:名無しさん@ピンキー
07/05/05 00:01:04 kRVe65Cd
逆に考えるんだ
ワンセクション飛ばしてしまうよりマシだと考えるんだ

132:名無しさん@ピンキー
07/05/05 01:09:58 mtaecIUE
ドラマやアニメの冒頭にある「前回分のおさらい」的なパートだと思えばおk。

133:名無しさん@ピンキー
07/05/05 01:53:20 e0E4LcVj
へんたいさんの粋な計らいだと思ったぜwww

134:名無しさん@ピンキー
07/05/05 04:35:18 cUvagQ4y
ちょっと気になったけど
尿道が塞がってても射精は止まらないぜ
(膀胱に逆流するが


135:名無しさん@ピンキー
07/05/05 05:12:28 0BbvtGS5
>>134ま、気にすんな。ところでゼロ魔スレのキャラの印象をふと考えてみたのだが、


ルイズ・普段はドSのツン。エッチ時はデレが多い胸べこんべこん陥没少女。おそらく将来もマリアナ海溝確定。

シエスタ・大抵のSSでは究極暗黒鬼畜腹黒悪魔だが、サイトとの純愛が似合う少女

タバサ・ほぼ全部がサイトの受けの胸も貧弱だがロリにはとても喜ばれる。せんたいさんに世界一愛されている

テファニア・爆裂炸裂ぼよんぼよんどっかーんぷくーっもりもり巨乳少女。タバサと同じく受け主体

アンリエッタ・普段は白いが時折シエスタクラスの暗黒が発生する。喜劇もあるが純愛もあるオールマイティ少女

136:名無しさん@ピンキー
07/05/05 05:17:48 0BbvtGS5
>>135

アニエス・攻めが多いがサイトに押し切られることも多い年増

キュルケ・は?誰それ?死ねば、うざいから

シルフィード・きゅいきゅいきゅいきゅいきゅいきゅいきゅいきゅいうるさい単純馬鹿一直線エロ少女。タバサとのレズ願望あり?

こんな感じ?

137:名無しさん@ピンキー
07/05/05 05:32:10 JG2YAW33
キュルケが聞き捨てならン

138:名無しさん@ピンキー
07/05/05 06:39:15 M9KuMv6a
>>135はいいが>>136はいかんねぇ

139:名無しさん@ピンキー
07/05/05 11:03:30 X7HPARBI
そろそろシエスタは飽食気味。

140:名無しさん@ピンキー
07/05/05 11:08:47 XIW9g0vT
じゃあちょっとキュルケを肉便器にしてk(ryゴメンチョウシノッテタ

141:名無しさん@ピンキー
07/05/05 12:38:56 Oy4eGFpI
そこで従姉妹のジェシカの出番ですよ!!

142:名無しさん@ピンキー
07/05/05 13:12:02 JG2YAW33
ジェシカは「割り切った関係」ってイメージしかry

以前純粋に黒いテファのSS読んだんだが、あの作者さんの作品また読んでみたいのぉ

143:名無しさん@ピンキー
07/05/05 14:11:52 h8tyR1pa
行動は黒いけど心の中まで黒くなりきれてないテファのやつかな?
どうなったんだろうねー

144:名無しさん@ピンキー
07/05/05 18:33:56 1TbXhr0h
思ったんだが

せんたいさんの一番好きなキャラって

実はタバサじゃなくて


シエスタなんジャマイカ?

145:名無しさん@ピンキー
07/05/05 18:36:21 PS+TV3aq
何いってんだ
全員愛してるに決まってるじゃないか

146:名無しさん@ピンキー
07/05/05 18:50:31 Pg6nqeh+
みんなわかっちゃいないな!!


せんたいさんが愛してるのは…








オレ達に決まってるジャマイカ!(´゚Д゚)クワッ



スマン、吊ってくる…

147:名無しさん@ピンキー
07/05/05 19:30:20 VavJiNS6
>>43続き
あれから、数日がたった。
今、サイトは一人夜,学院の中庭で物思いに耽っていた。
(正確にいうと、逃げてきた。)
ルイズの部屋では、
ルイズとシェスタが仲がいいのか悪いのかケンカ中である。
よく、あきもせずにやるものだ。
身体は以前のように動くようになったが、
これがあの男と契約したという紛れもない事実であることを
如実に物語っている。
日本に戻れば、契約は消えるのだろうか?
ルイズとの契約とはちがい、どうしても気が重くなってしまう。
このことは、誰にも話せない。もちろん、自分のかわいい御主人様にも。
「サイト君、聞こえているかい?」
「ああ?」
また、あの男だ物思いに耽っていて気付かなかったらしい。
「なんか用か?」


148:名無しさん@ピンキー
07/05/05 19:32:44 VavJiNS6
あまりあいたくはないのだが、しかたがない。
黙って話を聞くとしよう。幸いここには、誰もいない。
「実はいい忘れたことがあってね。」
「君の寿命のことなんだが、あれは
“あくまでも日常生活のなかで生活する”
うえでの話しであって、もし君が戦闘などで負傷して
動けなくなった場合は
別料金になるから気をつけてくれたまえ。」
この男が、何を言いたいのかよくわからない。
「具体的には?」
「動けなくなって再契約する場合、以前の契約どうり君の寿命は
消費されたことになる。つまり、残りの寿命をまた差し出すことになる。」
「私は、動けるようにはするとはいったが“不死身”
にするとはいっていないからね。」
サイトは、一瞬詐欺のように感じたが口に出すのは止めておく。
この男に、文句を言っても無駄だからだ。
この数日で嫌と言うほど、思い知った。
「まあ、私も鬼ではない。少しばかり助言を与えよう、宝物庫に
いってみるといい。君を助けてくれるものがあるはずだ。」
宝物庫か……そういえば以前ロケットランチャーがあったな、
中に入ったことがないから詳しいことは分からないが
探してみる価値はありそうだ。
オスマン氏に頼んでみるか。


149:名無しさん@ピンキー
07/05/05 19:37:13 VavJiNS6
しかし、この男はなんでそんな事まで知っているのか?
ここまでくると、恐ろしくなる。
「お~いサイト」
この声は、ギーシュである。走ってこっちに向かってきている。
こんな時間になんのようだろう?
男の方に視線を戻してみると、もう男の姿はない。
まったく、油断も隙もない男だとつくづく思う。
「こんなところにいたのか?ルイズの部屋にいってみたら、
君の御主人様とメイドがやりあっていたからね。」
「もう、おさまったかな?……」
口をだすとろくでもないことになるので、そそくさと部屋から
出てきたのだが
もうそろそろ帰ってもいい頃かもしれない。
「それよりもサイト、病みあがりで悪いが任務だ。」


150:名無しさん@ピンキー
07/05/05 19:38:45 VavJiNS6
以上で終わりです。
駄文をさらして申し訳ない。
暇つぶし程度に見てくれたら幸いです。

151:名無しさん@ピンキー
07/05/05 20:57:25 lRJ2YZgd
>150
一番やりでGJ・・・そろそろ題名をつけてみては如何か?

152:名無しさん@ピンキー
07/05/05 22:06:59 c7/oOsd6
なんだか黒いなサイトが。
でも期待してるぜ。


153:名無しさん@ピンキー
07/05/06 00:15:27 kUFuul0v
新作アニメ板のゼロ2期スレで衝撃事実・・・orz

このスレで知ってた人は何人くらいいるんだろうか?

154:名無しさん@ピンキー
07/05/06 00:29:34 ohigpfHL
双月の読み方か?

155:名無しさん@ピンキー
07/05/06 00:36:16 BXudlL5P
何の事だかわからん…
タバサの中の人の件だったらタバサ役やるずっと前から
ファンだったしお世話になってたが。

156:名無しさん@ピンキー
07/05/06 00:37:49 kUFuul0v
>>154-155
双月の件もあるが俺がびびったのは>>155の事・・・

157:名無しさん@ピンキー
07/05/06 01:09:10 ZIB42pNe
エロゲに出ていたくらいでギャーギャー騒ぐな

158:名無しさん@ピンキー
07/05/06 01:56:03 ehUAr7ob
と言うか、結構あるよね。
>>153、わざわざ二レスも使って勿体ぶるのはヤメレ。あんまりひつこいとまた157に怒られますよ。

>>155
(゜д゜人゜゜)ナカマ…

159:名無しさん@ピンキー
07/05/06 01:56:15 sVWo+gKU
新しいドラえもんしかり、最近の声優の半分くらいはエロやってるよ

160:名無しさん@ピンキー
07/05/06 01:59:31 BXudlL5P
逆に考えるんだ
エロ仕事やってるの知ったから
今すぐ出演作買ってきて(;´Д`)ハァハァしようと考えるんだ

161:名無しさん@ピンキー
07/05/06 02:03:44 XeDtGgnb
お前らこんなスレでいったい何を

162:名無しさん@ピンキー
07/05/06 03:57:19 6lgZCpDi
ルイズって可愛いよな。

163:名無しさん@ピンキー
07/05/06 05:23:14 5fL1Gb6o
ルイズ可愛いよルイズ

164:名無しさん@ピンキー
07/05/06 06:21:53 q1XIrnjJ
おまいら本気でタバサに勝てる奴がいると思ってるのか?
タバサの可愛さは世界一ィィィー!!!


だが最近ルイズシエスタ分以外がなくなってきた。特にアンアニテファ分は無くても、もうしばらく耐えられるがタバサ分はもう限界に近いんだ。頼む、世界平和と俺のためにエロタバサを投下してくれ!

165:名無しさん@ピンキー
07/05/06 10:41:09 0NXkPOXi
テファって胸でかいよな

166:名無しさん@ピンキー
07/05/06 10:51:33 sVWo+gKU
ロマンと夢が詰まってるからな

167:名無しさん@ピンキー
07/05/06 12:23:48 3WSj5YIc
無限の可能性

168:名無しさん@ピンキー
07/05/06 12:25:29 yXS6QsON
>157
作者自体、そもそもエロゲのライターだからなぁ。

169:名無しさん@ピンキー
07/05/06 12:37:09 GlPuSgSN
グリグリはまだしもジブリルだからなぁwww

170:名無しさん@ピンキー
07/05/06 14:37:25 z8xQXsVS
むしろタバサの声優はノボルが推したりしたんじゃないのか?
明らかにノボルはタバサ贔屓だし、ゼロ魔の主要声優陣の中でタバサだけ浮いてる気がする

171:名無しさん@ピンキー
07/05/06 15:34:34 rI2H6zhg
タバサのキャビンアテンダント姿には萌えた

172:名無しさん@ピンキー
07/05/06 16:07:29 NCKJ1NQT
と言うか、1期だとタバサの存在が

173:名無しさん@ピンキー
07/05/06 16:08:39 sVWo+gKU
タバサに浴衣着せて、わたあめを持たせてみたい俺は駄目人間

174:名無しさん@ピンキー
07/05/06 16:20:01 SMABlcuF
一期というか、タバサの冒険読まないと

175:名無しさん@ピンキー
07/05/06 18:26:32 ZIB42pNe
シエスタがマナマナ化する毒電波が飛んできた・・

176:名無しさん@ピンキー
07/05/06 20:27:55 dW3MasY0
エロゲやエロアニメに出てても問題無し!
AVは複雑だけど、赤い人が出てたのは引いた・・・・

177:名無しさん@ピンキー
07/05/06 20:30:17 l1LmLt3C
だからノボルがエロゲライターな時点で…

178:名無しさん@ピンキー
07/05/06 20:38:50 GlPuSgSN
豊胸手術を施し、張り型を装着したシエスタに貫かれるサイト


ふぅ……古傷がうずくぜ……


ちなみに、わからない人のために
「豊胸手術を施し」がかかるのはサイト

179:名無しさん@ピンキー
07/05/06 21:06:46 0NXkPOXi
アブノーマルなんて表現じゃ生ぬるすぎるシチュだな

180:名無しさん@ピンキー
07/05/06 21:13:08 GDtjLKwH
>>178
マナマナ
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

181:Soft-M ◆hjATC4NMLY
07/05/06 22:00:32 1fy+63/3
やや長めの話の序章を投稿します。
話の性質上、寸止め展開がしばらく続きますのでご了承ください。

182:事の発端? 1/5
07/05/06 22:01:37 1fy+63/3
 人生には転機というものがある。

 俺こと平賀才人みたいに、「突如異世界に召還される」なんていう
極端な転機が訪れる人間は滅多にいないと思うが、
とにかく、人の生活は何かしらの転機でがらりと変わる。
 
 その転機というものは、それが起きた時には気付かない事もしばしば。
 今、思い返すと、あれがひとつのきっかけだったのかもしれない。
もしあの出来事が無かったなら、”今”は全く別のものになっていたかもしれない。
呆れて笑ってしまうような些細な出来事だったけど、あの時がきっと、"今"への始まり。
 
 
                 ~ ゼロの飼い犬 ~
 
 
 それは、俺がこの世界、ハルケギニアに来てからさほど時間が経っていない頃。
 俺とその主人が、自分達がガンダールヴと虚無の担い手であることをまだ知らない時のこと。
 
「たらいま~」
 取り込んだばかりの、日向のいい匂いが漂う洗濯物が一杯に入ったかごを抱え、
俺は”ご主人様”の部屋のドアを開けた。机の上にかごを下ろすと、ふう、と一息つく。
 使い魔というか、小間使いの仕事に順応してしまっている自分を何だかなぁと思いつつ、
俺はちらりとベッドの方へ目を向けた。
 
 一人で寝るには大きすぎるんじゃないかと思える(でも俺は寝かせてもらえない)
天蓋付きのベッドの上には、輝くような桃色がかったブロンドの少女の姿。
俺の自称ご主人様である、ルイズお嬢様が座り込んでいた。
 どうやら、俺が部屋に入ってきたことに気づいていないようだ。
 
「……?」
 ルイズは膝を抱え込むような不自然な格好で、妙に真剣な顔をしている。
 何事かと思って近づいてみると、ルイズはその手に小さな裁縫用のハサミを持っていた。
 
「何やってんだ?」
「わひゃあっ!?」
 ベッドの傍まで寄って聞くと、ルイズは素っ頓狂な声を上げてびくっと体を振るわせた。
「なっ、ななな、何よ! いつの間に帰ってきたのよ! ノックしなさいっていつも言ってるでしょ!」
「してから入ったぞ。気付かないお前が悪いんじゃねーのか?」
「わたしは聞いてないわ、ちゃんと返事するまで待ちなさいよね」
 ルイズは鼻息も荒く、小さめのハサミを握り締めて文句を言ってくる。
 
「わーったよ、すみませんねぇ。で、そんなに集中するほど何をやってたんだ?」
「足の爪を切ってたのよ。文句ある?」
「爪?」
 ハサミで? と思ったが、どうやらこの世界では爪切りは無いか、あるいは一般的ではないらしい。
 なるほど、ルイズはベッドの上に布を敷いて、そこに生足を投げ出していた。
 
「全然切れてないじゃん」
 ルイズが自分で抱え込んだ足の先の爪には、白い部分がかなり残っていた。伸び放題と言っていい。
「う、うるさいわね。今切り始めたばかりよ。それに、ご主人様の足をじろじろ見るなんて失礼よ」
 ルイズは頬を赤くして、手で自分の両足の指を隠した。
 
 ははーん。そこで気付く。
「……お前、足の爪切るの苦手だろ」
「な、何言ってるのよ! そんなわけないでしょ! このヴァリエール公爵家のわたしが!」
 いや、たぶん家は関係ないから。この反応は図星だな。
「まー、仕方ないかな。お前、何やっても不器用だもんなぁ」
 このルイズと一緒に暮らすようになってさほど時間は経っていないが、こいつが手先の細かい作業や、
微妙な力加減を必要とする作業が極端に苦手なことはよくわかっていた。

183:事の発端? 2/5
07/05/06 22:02:15 1fy+63/3
「馬鹿にしないでよね! 何よ、足の爪くらいっ!」
 ルイズは殺意のこもった目で俺を一瞥してから、再び足の指に視線を戻す。
が、ハサミを持った手はぶるぶる小刻みに震えている上に、妙に不自然なポーズ。
どうやら、運動もあまりしていないせいか、体も固いらしい。危なっかしくて見ているこっちが不安になる。
 
「俺が切ってやろうか?」
 見かねて、助け舟を出してやる。
「馬鹿にしないでって言ってるでしょ! 何でアンタに…」
「いやでも、こういう仕事って使い魔にやらせるものだったりはしないのか?」
 着替えや洗顔、ブラッシングまでやらされているのだ。逆にルイズの方から要求してきてもおかしくない。
 
「あ……そうね、こんなの貴族が自分でやる仕事じゃないわね。切りなさい」
 その発想は無かったわ、という顔をして、ルイズはハサミを俺に渡す。
「あいよ。じゃ、ベッドに腰掛けるみたいにしてくれ」
 ベッドに敷かれていた布をとって、ベッドの脇の床に置く。ルイズは「ん」と小さく返事をして、
言われたとおりにベッドに腰掛け、足を布の上に投げ出した。
 
「じゃ、失礼しますよー」
 まずは右足から。ルイズの足のかかとの辺りを持って、少し持ち上げる。
「ひぁっ!? な、何すんのよ!」
 びくん、と足を跳ねさせるルイズ。危うく顎にヒットするところだった。
「あぶねーな、何って、触らなきゃ切れるわけないだろうが」
「触り方がヘンだったわ!」
「ただ持つのにヘンも何もあるかよ…」
 ため息をついて、もう一度ルイズの足を掴む。ルイズはまた小さく足を震わせたが、
今度は蹴り上げたりはしてこなかった。
 
「(うわ、ちっちゃ……)」
 あらためて手に持ってみると、その足の小ささに驚いた。足首も細く、足自体もその指も小さく、
まるで子供の足みたいな印象。口に出したらルイズは起こるだろうが、自分の足とのあまりの
大きさの差に、つい壊れ物を扱うような気分にさせられてしまう。
 そして、その芸術品みたいな足に不似合いな、伸びてしまっている爪。
使い魔だからとかそういうのではなく、このままにしておくのは良くないという気分にさせられてしまう。
 
「それにしても伸びてるなぁ。これだと、いつも履いてる長いソックスもすぐ穴開いちゃうんじゃないのか?」
「えっ! み、見たの!?」
「へ?」
 慌てるルイズの顔を見ると、しまった、といった表情をしていた。
どうやら本当に穴が開いたままのソックスを履いてしまっていたことがあるらしい。
 
「そりゃみっともないやら勿体無いやら。切ってやるから安心しな」
「うう~、また馬鹿にして…」
 つい笑ってしまいそうになるのを堪えつつ、ハサミを構えてルイズの小指に持っていく。

 ……すると、俺の左手のルーンが僅かに熱を持ち、光を発した。
 あれ、何でだろ。俺はルイズの使い魔になってから、このルーンのおかげで武器を自在に操れるように
なったらしい事はわかっていたけど、今持ってるのはハサミだ。刃物だけど、武器とは呼べない。
 ひょっとしたら、他人に向けて使ってるときは武器って扱いにもなるのかも。
一応これでも人を傷付けることはできるわけだし。
 
 首をかしげつつも、これ幸いとハサミを手の中でくるくる回す。
やっぱり、今までよりも格段に軽快に使える。これなら思い通りに、上手く切れる。
 
 パチン、パチン、パチン。 

「んっ……!」
 ハサミを入れるたびに身じろぎするルイズの体をものともせず、爪を切っていく。
ルーンの力のおかげってのもあるんだろうが、ルイズの爪が綺麗に切りそろえられていく光景は、
まるで美術品の手入れをしているようで妙に気分が良い。

184:事の発端? 3/5
07/05/06 22:02:51 1fy+63/3
「ルイズの爪は柔らかいな」
「え……なによ、それ」
 切っていても、引っかかって刃が止まる、などといったことが無い。正直な感想を述べると、
ルイズは鼻にかかった声で返事をした。
「褒めてるんだけど」
「いいわよ、そんなの……早くぜんぶ切っちゃってよ」
 ルイズは俺の眼前に足を差し出してくる。失礼な態度だが、切られる事に抵抗は無くなったらしい。

「(そういえば、俺も小さいころは母さんに切ってもらったりしたっけな…)」
 ルイズの態度が幼いころの自分と重なって微笑ましく思えつつ、やけに従順になったルイズのおかげで、
スムーズに右足の爪を小指から親指まで切りそろえることができた。
「よし、おっけー」
 うむ、我ながら言い出来だ。満足して頷き、ふっと息を吹きかける。すると─。
 
「~~~っ!!」
 ルイズは唇をきゅっとかみ締めて、全身を震えさせた。爪を切ったばかりの足の指を握り締め、
しばらく硬直させてから、糸が切れたように力を抜いた。
 
「おい、ルイズ、どした?」
「……え……?」
「え? じゃないだろ。俺が聞いてるんだよ」
「何が…?」
 ハサミで傷つけてしまったとかではないらしいが、ぼーっとした様子でまともな答えが返ってこない。
 床屋で髪を切ってもらっている間は眠くなるけど、あんな感じなのかも。
 
「まぁいいや。ほら、次は左足出せよ」
「うん……わかった」
 今度は素直に左足を差し出してくるルイズ。
何か調子狂うな、などと思いながら、そちらの足の爪も切っていく。
 
 パチン、パチン、パチン。
 
「ん……はぁ……」
 ルイズの様子に注意してみると、目を瞑り、頬に茜をさして、深い息をついていた。
 その姿を見ていて爪を切る手が止まると、ルイズは薄く目を開けて、首をかしげる。
 どうして止めちゃうの? とでも言いたげな様子で。
 何となく照れくさくなって、爪を切る作業に戻る。
 
「………」
 何だかよくわからないけど、可愛い。
 普段俺に文句ばっかり言って、蹴る殴る鞭で叩くの暴虐を振るう少女が
安心しきって俺に体を預けてくれているんだと考えると、感慨があった。
 でも、たぶん、この感慨はそれだけじゃなくて……。
 
 小指から順に左足の爪も切っていき、ついに一通り切り終わった。
けど、これで手を放し、終わりと宣言してしまうと終わりなんだと考えると何だか躊躇してしまう。
 
「(他人の前に跪いて爪を切るなんてそんなに楽しい事じゃないだろうに…)」
 自分の気持ちに違和感を覚えながら、何となく、ルイズの小さな足の指に触れてみる。
「ふぁ……んっ、なに?」
 それまで眠るみたいに目を閉じていたルイズはぱっちり目を開いた。
 
「あー、いや、爪切りは終わったけど、せっかくだしマッサージでもしてやろうかなって」
「……そう、良い心がけね」
 あれ? 蹴られる事も覚悟してたのに。ルイズは一瞬考える素振りを見せてから、
俺が咄嗟についた言い訳を真に受けてまた体の力を抜き、俺が足に触れるのに任せてしまった。
 
 何か、変だ。俺もルイズも。

185:事の発端? 4/5
07/05/06 22:03:41 1fy+63/3
 妙な空気になっていることを感じながらも、マッサージすると言った手前、適当にその足を揉みほぐす。
「あっ……それ、いいかも……」
 あまり運動しないからかな。ルイズの足の肌はすべすべで柔らかいけど、関節は固くなってる感じがする。
土踏まずをぎゅっぎゅっと押してやると、ルイズはため息にも似たリラックスした声を上げた。
 
 左手でルイズの足を支えたまま、形の良い足の指を左手で摘む。
「ふぁっ……!」
 すると、ルイズは身を震わせて、一際高い声を上げた。
これは嫌がってる声じゃないな、ちょっと痛いけどそれ以上に気持ちいい声だ。
 
「どうだ? これは気持ちいい?」
「うん、それいい……上手じゃない…。続けて」
 力を加減しつつ、指を引っ張ったり左右に動かしたりしてやる。ときどき関節が鳴る音がしたが、
そのたびにルイズは身を固くしつつも、とろけたような吐息を漏らした。
 
 そんなことをしているうちに、ルイズが「良さそう」な反応をする箇所がわかってきた。
どうも、そのままマッサージをするよりも、くすぐったり撫でたりする時の方が気持ちがいいらしい。
 
「はぁ……はぁ、ふぅ……はぁ……」
 だんだんと、ルイズは意味のある言葉を喋らなくなってきた。頬を上気させて、薄目で俺の方を見ながら、
その両手はベッドシーツをきゅっと握りしめている。
 こっちの顔も赤くなる。何だよ、何なんだよ、その反応。

「(うわ……こっちまでドキドキしてきた)」
 ここで急に止めたら不自然だし、このまま続けても変なことになりそうだ。
俺の頭の中まで熱くなって混乱しかける。それでもこの手が止まらない。
 ルイズが気持ちよさそうに反応する部分を探して、不自然になりすぎないようにいじる作業が止められない。
 だって、俺の前でこのご主人様が大人しくなって、俺がすることに黙って身を任せる事が初めてなら、
 こんなにも堂々と肌に触れているのにおとがめ無しどころか、ルイズの方から続けることをせがんでくるのも初めて。
 この状況を、俺の方が楽しんでる……?
 
 ルイズは、足指の付け根をくすぐられるのが「好き」らしい。
触れるか触れないかの力でそこを何度も触ってやると、ルイズは髪を振り乱し、押し殺した甘い吐息をつく。
 何だよ、止めろって言ってくれよ。『なに馴れ馴れしくいつまでも触ってんのよ!』とでも言って蹴るなりしてくれれば、
それで終わるのに。こんな事続けてたら……。続けてたら……?
 
「あっ……は、あっ、あ……あぁ……」
 遂に声を我慢することができなくなったのか、ルイズは喉を震わせて悲鳴を上げた。
その声を聞いて、ぞくぞくと背筋が震える。この声をもっと聞きたい。
 そんな衝動にかられて、さらに強く……ルイズを”愛撫”する。
 
「あっ…なんか……それっ…だめ、だめだめサイトっ……それ、それぇっ……」
 嫌がっているような口ぶりなのに、本気で拒もうとはしていない。
感極まっていくルイズの声の、その先を知りたくて、続けて。そして……。
 
「んっ……んんぅっ……!!」
 ぎゅっと身を縮こませて、ルイズはその小さな身体を強く震わせた。
その姿はくらくらするほど可愛くて、いやらしくて……。
 今まで俺が彼女にされた暴挙のぜんぶを忘れてしまうほど、愛おしい、と思えた。
 
「………っは、はぁ、はぁ、はぁっ……」
 しばらく、呼吸の仕方も忘れてしまったみたいに息を止めていたルイズは、ようやく体を弛緩させた。
 そのまま、夢心地の中にいるみたいに、とろんと呆けた瞳を俺に向ける。
 
 ……その目は、”いい”ってことだよな? 構わないんだよな?
 鳶色の瞳に魅入られたみたいになってしまって、俺はそろそろと手を伸ばす。
ルイズの足から、かかとを通って、その上に。ふくらはぎはこの世のものとは思えないほど柔らかくて、
指先が移動するたびに体をびくびくさせるルイズが可愛くて、止まらない。
 そして、ほとんど筋肉のついていない、細くてすべすべの太股に触れて、今はスカートの中に隠れている
その奥を想像してごくりと唾を飲み込んだとき。


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