07/05/17 07:18:33 q//DXmIB
リトが単なるラノベ系主人公になってないか?
151:ヤミ金
07/05/17 10:22:31 izZKJt0P
校長の日課二回目投下行きます
投下が多くなったのは喜ばしいですが、ラブも萌えも書けない俺は微妙に肩身が狭い…
152:校長の日課②
07/05/17 10:25:10 izZKJt0P
「何か寒気がします…」
自分を狙う鋭い視線に晒されていたヤミはぶるっと体を震わせた
しかし知覚している範囲では周囲に人はいない
気のせいか、とヤミは歩みを進める
ここで宇宙有数の殺し屋であるヤミが校長一人に気がつかないっておかしくね? と読者諸氏は思われるかもしれない
だが、これは校長のステルス機能と、彼が出しているのは殺気ではないということが大きな要因となっているのである
斬ったはったの世界で過ごしていたヤミは殺気等自分を害しようとする気配には敏感だが、それ以外には鈍いのだ
まあ、ある意味では校長はヤミを害しようとしているのではあるが…
「…カギはかかってはいないようですね」
ヤミの目的は校長の推察通りシャワーを浴びることだった
いつもは宿泊施設を利用しているヤミだったが、先日体調不良の治療に払った代金(+屋敷の修理代)のせいで金欠気味なのである
これが宇宙全域の悪人に恐れられている少女の行動だと思うと非常にわびしいものがあるといえよう
「ロッカーは…83番を使わせてもらいましょう」
ヤミは適当なロッカーを開くと服を脱ごうと両手を背中に向ける
が、すぐにその手は止まった
ロッカーの中に鏡があったからだ
通常、ロッカーに鏡がついていることは珍しくはない
しかしこのロッカーの鏡はデパートの服売り場の着替え室のように正面全体が鏡になっているのだ
普通ならばちょっと変わってるなと思う程度だが、一人でいるが故の静寂がヤミに妙な羞恥心を芽生えさせてしまった
誰もいない空間の中、鏡の中の自分という存在に脱衣を見られるというのはちょっと恥ずかしいと思ってしまったのである
「…馬鹿ですか、私は」
と、自分に呆れつつもヤミはくるりと半回転して鏡に背を向けた
これで鏡は見えない
ヤミは落ち着きを取り戻し、再度背中へと両手を向かわせるのだった
そう、自分を見つめる一対の視線に気がつくことなく
153:校長の日課②
07/05/17 10:27:06 izZKJt0P
一方、そんなヤミの姿を凝視する校長の姿が鏡の裏にあった
鏡の裏は校長一人がギリギリ通れるくらいの通路になっている
これは壁に直接覗き穴を作ってはバレバレだろうということから校長が特注で作らせた覗き様の通路なのだ
外の壁と中の壁の間に作られたこの通路の存在は当然校長しか知らない
勿論その用途は覗きのためだ
ロッカー、シャワー室に取り付けられた鏡はマジックミラーになっていて校長側からははっきりと鏡の向こうを見ることができる
「よしよし、ベストポジション」
目を爛々と輝かせて校長は目に力を込めた
目の前には鏡一枚を隔てて服を脱いでいく少女の姿がある
ほぼ毎日やっていることではあるが、夜という時間的シチュエーションが彼の興奮を高めていた
「おおっ、始まった!」
気づかれないよう小声で興奮しながら校長は鏡にがぶりよった
ヤミは背中のジッパーをゆっくりとおろしていく
新雪のような綺麗でなめらかな白い肌が徐々に露出
デキモノ一つないうなじや背中の肌が校長の目を楽しませる
続いて、腰の部分までジッパーを下げ終えたヤミは両肩からゆっくりと黒の衣服を脱ぎおろしていく
肩、背中、腰と少女の体が徐々にあらわになる
「ごくり…」
校長は興奮を抑えられなかった
このままいけば次はお尻が露出されるはず
初めて校長がヤミを目撃した時からずっと切望していたスカートの中身がついに拝めるのである
初遭遇の時は世界の修正力でも働いたのか、お尻の一部や太ももこそは見えたもののギリギリで少女のショーツは拝めなかった
それはエロードを極めんとする校長にとっては痛恨の出来事だったのだ
あの娘はどんな下着を着けているのか? 幾数日中悶々と悩んでいた答えがついに明かされる時が来た
154:校長の日課②
07/05/17 10:28:56 izZKJt0P
「うっひょーっ」
歓声と共に、するり…と黒の衣服がヤミの足元へと落ちる
そしてヤミは手と足のアクセサリー(?)をも外し、下着のみの姿となる
ブラはつけていないのか、下着といってもショーツのみの姿なのだが、その後姿は非常に扇情的だった
発育途中の少女特有のほのかな色気が校長の興奮を誘う
「ふうっ…」
開放感からか、ヤミが僅かに身じろぎをする
長い金の髪がゆれ、お尻を覆っているショーツが見え隠れした
その瞬間、校長は脳内データに高速でデータを書き込み始めた
白…そしてTバック!
少女らしからぬ大胆な下着に校長は興奮のゲージをまた一つ上げた
なるほど、Tバックならば確かにあの角度で下着が見えなくても仕方がない
ヤミからすれば誘惑とかそういったつもりは全くなく
単に動きやすさからのチョイスだったのだが、意図しないが故の色気というものがあった
ヤミの容姿にTバックというアンバランスさは校長…いや、男からすればGJ以外の評価はないのだから
「しかし…良いお尻の形だ!」
校長は下着に目を奪われながらも、下着からはみだしているお尻にも注目していた
ぷりぷりとして触り心地の良さそうな二つの桃
大きさ自体は小さめだが、ロリコンの校長からすればそれはむしろ望むところである
ああ、触りたい、撫で回したい、かぶりつきたい…
校長はハァハァと荒い息をつきながらあふれ出る欲望を抑えることに必死だった
155:校長の日課②
07/05/17 10:30:57 izZKJt0P
「むおおっ!?」
ヤミの手がショーツのゴムへとかかった
瞬間、校長の視界がコマ送りのようにスローになる
150キロの剛球を打つプロ野球選手をもしのぐ極度の集中力がそれを可能にしているのだ
ヤミの細い指がショーツと肌の間に滑り込む
そしてゆっくりと布を歪ませながらショーツがお尻から離れていく
時間に換算するとほんの数秒の出来事だったが、校長にとっては数時間ともいえるシーン
ショーツが脱げていくにしたがってヤミは体を折り、お尻を校長の方へと突き出すような格好へと変化していく
すっ…
そしてついにショーツが膝下へ移動を果たした
元々Tバックなのでお尻はほぼ丸見えといって差し支えなかったのだが、やはり下着があるのとないのではエロ度が違う
角度の問題なのか、お尻の穴や秘所は見えない
しかし眼前で揺れるお尻は校長を満足させるに足りるものだった
だが、ヤミのサービスは続く
右足を上げ、ショーツを右足から抜く
続いて、左足も同じようにしてショーツを抜く
ヤミが動くたびに左に右にと可愛らしいお尻が揺れる
そしてそのたびに少女の大事な部分が見えそうになったりするのだ
もうちょっとお尻を上げてくれ!
校長は切実に祈っていた
しかしヤミは要望を聞き入れることなく脱衣を終える
(くっ…しかし!)
ちょっとガックリした校長だったが、すぐさま思考を次に移した
服をしまうためにはヤミは一度正面を向かなければならない
つまり今まで見ることができなかったヤミの裸の正面がもう少しで見えるはずなのだ
しかし…
156:校長の日課②
07/05/17 10:32:22 izZKJt0P
「えっ、ちょっ、ちょっと!?」
瞬間、校長の視界は真っ黒に染まった
ヤミは振り返ると同時に自分の着ていた衣服をハンガーにかけ、ロッカーに収納したのだ
当然、校長の視界は塞がれ、ヤミの姿を見ることはできなくなってしまう
「ま、待て、やり直しを要求するっ!」
非難してみるものの状況は変わらない
右に動いても左に動いても視界は黒のままだ
かろうじて足元は見えるのだが、それがまた校長の悔しさを増長させる
「そうだ、足元からなら!」
校長はすぐさま地面にはいつくばった
下からならば見えるはず…!
だがその発想は一歩遅かった
校長の視界には離れていくお尻と太ももしか映らない
既にヤミは移動を開始していたのだ
「トホホ…」
これ以上ないというほど肩をガックリと落としながら校長は立ち上がる
しかし、彼はすぐに立ち直った
そうだ、これからが本番なのだ!
着替えはむしろ前座に過ぎない
これからはシャワーシーンなのである
校長は頬を緩めると体に似合わぬ素早い動きで移動を開始するのだった
157:ヤミ金
07/05/17 10:34:38 izZKJt0P
今回はここまで
相も変わらず脱衣にばかり情熱を傾けてしまう俺…
基本、俺が書くのはこんなんばっかになる予定です、偏ってるなぁ
158:名無しさん@ピンキー
07/05/17 17:31:43 HhktM03m
>>147
GJ!
でもなんかリトがキョンっぽいw
159:名無しさん@ピンキー
07/05/17 18:30:49 ICKFenpJ
>>157
程々のエロこそが最高のエロなのです。
160:名無しさん@ピンキー
07/05/18 00:42:21 nxRUlQbB
>>158
失せろ春日厨
161:名無しさん@ピンキー
07/05/18 04:15:59 nEF3iFw/
リトと唯と沙姫氏GJ!!
162:名無しさん@ピンキー
07/05/19 17:10:39 JzQ1LABC
ヤミ金待ち!!
163:名無しさん@ピンキー
07/05/19 21:20:36 145yOALe
リトララも誰か
164:名無しさん@ピンキー
07/05/20 00:30:46 4xkbLlRY
リトと唯、ルクティアに似てる希ガス
165:名無しさん@ピンキー
07/05/20 09:31:26 WOH5Xcms
ルクティア厨はきえてほしいところ
166:名無しさん@ピンキー
07/05/20 10:49:14 6JE9YfBA
>>164
死ね
167:ヤミ金
07/05/21 08:38:59 279xTFg/
今週号でヤミは邪な視線にも敏感だということが判明
今書いてる校長の日課の話が全部ぽしゃるってことじゃないか… _| ̄|○
…こ、ここはエロ『パロ』版なんだから問題ないよね、ね?
動揺しつつ次回は今週中にはなんとか投下したいと思ってます
168:名無しさん@ピンキー
07/05/21 16:32:37 H/UCmOel
ラストさえ気をつければいいじゃないか
ということで気長に続編待ってます
169:名無しさん@ピンキー
07/05/21 17:50:58 /8eaKW4g
>>167
気にしすぎです。
続編カモーン!!
170:ヤミ金
07/05/21 21:02:27 JgWpb7/y
今週号のけしからん太ももに欲情した!
というわけで校長の日課ラストです
温かい言葉が身にしみる…
171:校長の日課③
07/05/21 21:04:12 JgWpb7/y
校長は興奮しながらも静寂を保つという器用な状況を作り上げていた
目の前には一枚の鏡
その向こう側には誰もいないシャワー室がある
シャワー室は個室式になっているので校長の待機している個室にヤミがくるとは限らない
しかし校長は長年の勘と経験でここで間違いはないと確信していた
ガチャ
はたして、校長の予想通りにノブが回る音が響いた
最早校長のこのあたりの嗅覚は人知を超えているといっても良いのだが、今はそこに言及している場合ではない
校長は黒いサングラスの奥を赤く血走らせながら必死に息を押し殺す
ここで音を立ててしまっては全てがご破算になるのだ
そして、ドアが開いた
(むおーっ!!)
ぶしゅーっと校長の両鼻から興奮の度合いを表すかのように空気が噴射された
いよいよお楽しみタイムの始まりである
「ここもですか…」
両手で胸と股間を隠した格好でヤミは一つ溜息をついた
ロッカーに引き続きシャワー室まで正面が鏡張りだったからである
とはいっても別段特別おかしいというほどのことではないし、何よりも自分は無断侵入者にして無断使用者なのだ
感謝こそすれどもケチをつけるわけにはいかない
しかし…はっきりいって落ち着かない
誰も見ていない(実際は校長が絶賛覗き中)とわかっていても大事な部分は隠してここまできた
一応人並み以上の羞恥心を持つヤミとしては自分の姿が全て映された状態でシャワーを浴びるというのは困惑ものだったのである
「…贅沢を言っても仕方ありませんね」
ずっと一人で生きてきたヤミにとってはこうしてシャワーを浴びられるというだけでも贅沢なのだ
多少の羞恥でその機会を逃す方がバカというものである
ヤミは数秒悩んだ後、胸を覆っていた手をゆっくりとシャワーへと伸ばした
ただ、やはり恥ずかしかったので股間を覆う手はその場に固定したままだったが
172:校長の日課③
07/05/21 21:05:24 JgWpb7/y
(キターッ!!)
一方、校長は振動を立てずに小踊りという不可能への挑戦を行っていた
美少女が恥ずかしげにドアを開け、胸と股間を隠している図というのは存外に校長の興奮を高めていた
普段校長が覗いている女子生徒達は安心感と開放感からか
「これでもか!」とばかりに自分達の裸体を隠そうとはしない
無論、そっちの方が校長としては助かるし、楽しめる
しかし、被写体が代わってもポーズや行動が同じでは流石に飽きが来る
その点、目の前の美少女はまるでストリッパーのように焦らしてくるのだ
しかもプロとは違い恥ずかしげな表情が素人っぽくてたまらない上に新鮮さを感じさせてくれる
シャァァ…
シャワー室に水滴の弾ける音と水蒸気がたちこめる
しかし、特注のマジックミラーは曇らない
校長は鼻の下をこれ以上ないほど伸ばし、目の前の絶景を眺める
依然ヤミは股間から手をどけようとしないもののそれ以外の部分はガードがとかれている
ほっそりとした肩
柔らかそうな二の腕
くびれきれていない腰
けしからん太もも
そして、小さめながらも確かにその存在を主張している胸
それら全てが満遍なく校長の脳内映像データベースへと保存されていった
(…いいっ!! これは素晴らしいっ!!)
校長はヤミの全身をくまなく眺めながらもやがて視線を胸に集中させる
少女の体躯に見合った小ぶりな胸は降り注ぐ水滴を瑞々しい肌で弾き返す
ヤミが身じろぎするたびにふるんふるんとかすかに揺れ動く様は非常にいやらしい
そしてその中央にちょこんと鎮座している桜色の乳首は愛らしくその存在を校長の目に晒していた
(ああー、吸いたい揉みたい嘗め回したいっ!!)
恐らくはこの状況で男が考えるであろう全ての思考を校長は妄想していた
両手はニギニギと何かを揉むように動き、唇は何かをついばむように細長く伸び、口内では舌が縦横無尽に暴れまわる
だが、それは叶わぬ欲望だ
実行に移せば待つものは破滅
故に校長は血の涙を流しながらせめて視覚だけでもと視姦を続行するのであった
173:校長の日課③
07/05/21 21:06:30 JgWpb7/y
ぞくり…
ヤミは言い知れぬ悪寒を感じ、びくりと体を振るわせた
「温度は適温のはずですが…」
水温がぬるかったのか? と疑問を感じつつヤミは少し温度を上げる
悪寒の正体は校長の視線なのだが、それに気がつくはずもないヤミはシャワーを続行した
「はぁ…」
熱い雨が小柄な身体を濡らす
ヤミはすぐ隣に「水になりたい!」と心底願っている変態がいることに気がつかずに裸体を晒し続ける
左手はずっと股間におかれたままだ
ヤミ自身もなんでここまでこだわっているのかわからないのだが、それでもなお手をどける気にはならなかった
あるいには無意識の内に校長の存在を感じ取っていたのかもしれない
だが、そんなヤミの気持ちを知ってか知らずか校長は段々じれ始めていた
(むむむ…邪魔だ、あの手が邪魔だ…)
他の部分は余すところなく全部みたというのに、肝心の部分だけが未だに見えなかった
ヤミが動くたびに指の隙間からチラチラと中身が見えそうになるも、水滴と蒸気が邪魔をしてはっきりとは見えない
焦らすのもいい加減にしろ、チクショー! と心の中で叫んでみるも鉄壁のガードはとかれる気配を見せない
外れろー外れろー
校長は祈った、ひたすら祈った
(けど、逆に考えてみたらエロいなぁ)
校長は祈りながらも思考を羽ばたかせていた
股間に手をやって身体を火照らせている美少女
見ようによってはオナニー中に見えなくもない
シャワーの気持ちよさゆえの恍惚の表情も校長妄想にかかれば性的な快感にとらわれているようにも見えるのだ
第三者から見れば何やってるんだかと思われることは請け合いだが、考えるだけならばタダである
校長は目に見える現実と脳内の妄想で二重にヤミの裸体を楽しむ
174:校長の日課③
07/05/21 21:07:42 JgWpb7/y
「ふぅ…そろそろでましょう」
(えっ、もう!?)
数分後、ヤミと校長のそれぞれ意味合いの違う幸福の時間が終わりを告げようとしていた
だが、その時こそが校長の待ち望んでいた瞬間が訪れる機会だったのだ
シャワーを浴び終わった高揚感からか、ヤミの心のガードが緩んだのである
(ぬおっ!?)
校長は慌てて出てきそうだった声を両手で押さえた
ヤミがうーんっと背伸びをしようとしていたのである
文字通り、背伸びとは背を伸ばすように身体を縦に開く作業
当然、片手を股間に置いたままではできる作業ではない
しかしヤミは左手を股間に置いたまま右手のみを天に突き上げた
だが、ぐっと身体を伸ばしたせいで左手の位置も上がる
自然左手によって頑なにガードされていた秘所が開放されていたのである
(もうちょい、もうちょい…!)
校長は鏡にかぶりつくように張り付き、ヤミの股間を凝視した
左手は既に股間を離れており、上から覗き込むようにしているが故の角度の問題で見えないだけだ
しゃがみ込めば丸見えなのだが、校長は既にそんな発想を思い浮かべることすら無理になっていた
人は一つのことに夢中になると全く他の思考が出てこない
それは時に素晴らしい結果を生むこともあるが、大抵はロクでもない結果を生み出す
カタ…
「え?」
そして今、例に漏れず校長にもロクでもない結果が発生しようとしていた
鏡を固定する部分が校長の重量に耐え切れず、決壊を起こそうとしていたのである
175:校長の日課③
07/05/21 21:08:36 JgWpb7/y
カタ…ゴトッ
何かが外れるような音がヤミと校長の耳に届いた
しかし校長は目に全精力を注いでいるため脳がその音を認識しなかった
ヤミは不審な音に戸惑う
何事かとシャワー室を見回すとおかしな部分があった
鏡である
鏡の上淵が外れていたのだ
「なっ…」
「へ?」
ヤミの驚愕と校長の間抜けな声がシンクロする
そして次の瞬間、鏡が今だ水滴を出し続けるシャワーを巻き込みながらヤミへと向けて倒れこむ!
「っ!」
ヤミは鍛えた反射神経を持って咄嗟にバックステップを試みた
だが、ヤミは一つ失念していた
ここはシャワー室である
水に濡れた床はすべる
「あっ!?」
ヤミの足が浮いた
滑りながらも後退すること自体には成功していたためガラスに押しつぶされることはない
しかしヤミは無様にも大股開きですってーんとしたたかに背中を打ちつけながら倒れこんでしまう
「うぅ……」
大したダメージではないとはいえ、痛いものは痛い
背中をさすりながらヤミは上半身を起こす
「…え?」
そして下半身に感触を得た
瞬間、ヤミは反射的に太ももを閉じ合わせてしまう
「むぐ」
声がした
自分の声ではない
発信源は自分の股間からだ
ヤミは半ば確信しながらもゆっくりと視線を下げる
そこには、サングラスをかけた男の頭があった
176:校長の日課③
07/05/21 21:09:33 JgWpb7/y
(な、何が…?)
校長は事態を把握できずにいた
体重をかけすぎてガラスが外れてしまったということはわかる
だが、今の状況はどうなっているのかがさっぱりわからない
目の前は真っ暗だった
ただ、周囲からはとても良いにおいが漂っていた
そして校長にはそのにおいには嗅ぎ覚えがあった
そう…これは美少女のにおい
「…え?」
女の子の声が聞こえた瞬間、校長の頭は柔らかい何かに挟み込まれる
それほど強い力ではなかったので痛いというほどではない
むしろ柔らかい弾力が頬に心地よい
「むぐ(もしや…これは!?)」
きゅぴーん!
息苦しそうな声を上げながらも校長の目が光った
ここに来てようやく校長は自分の状態を把握したのだ
そう、つまり今自分は―謎の美少女の太ももに挟み込まれているっ!!
だが、至福の時間は長くは続かなかった
校長が顔を横に向けようかなと思案した瞬間太ももが離れて―つまりヤミが足を開いたのである
177:校長の日課③
07/05/21 21:10:18 JgWpb7/y
だが、それは校長にとって待ち望んでいた瞬間の訪れでもあった
ヤミはただ校長から離れるためだけに足を開いて後退した
しかしその行動は同時に致命的なミスでもあった
足を開いたまま後退するということはつまり、校長に全てを晒すということに他ならないのだから
「おおおおおおっ!?」
校長は歓声をあげた
美少女が目の前で大股開きで座っているのだ
しかもその身体はシャワーの水滴で濡れに濡れ、熱に上気して色っぽい
「―なっ!?」
歓声に一瞬遅れてヤミの顔が真っ赤に染まる
自分の格好に気がついたのだ
ヤミは何も考えられず、ただ少女の本能で自分の痴態を隠そうと行動する
つまり、足を閉じて手で大事な部分を隠そうとしたのだ
だが、それよりもなお校長の行動は早かった
れろん
「あっ…」
股間から届く痺れるような感覚と共に、ヤミはくてんと力を抜いた
そう、校長はヤミが動くよりも先に床にはいつくばった自分の身体を前進させ
舌を伸ばし、ぴったりと閉じ合わさったヤミの秘所を一舐めしたのである
178:校長の日課③
07/05/21 21:11:32 JgWpb7/y
だが、そこまでだった
はっと我に返ったヤミは素早く立ち上がると胸と股間を両手で隠しながら背景に
「ゴゴゴ…」と効果音を背負いつつ校長を見下ろす
「何か、言い残すことはありますか?」
「……美味しかったよ!」
ヤミの髪が無数の拳へと変化する
だが、校長はそれを怪訝にも恐怖にも思わず、ただそっと目を閉じ、舌なめずりをした
(我が性涯に……悔いなし!)
その瞬間、校長は確かに漢だった
そして虐殺の幕が開く
翌日、用務員の木劇下蔵(58歳)は真っ赤に染まった丸い「何か」を校庭の片隅で見つけ、悲鳴を上げることになるのだった
179:ヤミ金
07/05/21 21:15:43 JgWpb7/y
校長の日課終了、オチはまあto LOVEっぽく
…しかしネタがどんどん沸いてくるなー
完全オリキャラの変態宇宙人の来襲とかヤミEDとかキスから始まるデートイベントとか
どれから書けばいいものやらwww
180:名無しさん@ピンキー
07/05/21 21:17:45 /8eaKW4g
ヤミ金激しくGJ!!
ところでヤミEDって何?
181:ヤミ金
07/05/21 21:30:19 JgWpb7/y
ヤミヒロインでの最終回妄想ってことです >ヤミED
>>23 さんの作品に創作意欲を惹かれまして
182:名無しさん@ピンキー
07/05/21 22:54:43 /8eaKW4g
ヤミヒロインでの最終回でも一向に構いませんよ。
漏れはヤミに対しては特別な思い入れはありませんからねぇ…(ヤミファン スマソ)
ただヤミ金さんの「ギャグ+ちょいエロ」は好きですよ。
183:名無しさん@ピンキー
07/05/21 23:35:20 H/UCmOel
GJ!!
校長…あんた、漢だぜ
184:名無しさん@ピンキー
07/05/22 03:01:43 Hu4BWvTE
「38.3度・・・・これは完全に風邪ね」
体温計を見ながら溜め息を吐く美柑
「まったくバカは風邪ひかないって迷信だったみたい」
「うるせー・・・」
力なく返すリトはガンガンする頭を押さえて早々に部屋に引き上げて行く
「ねェー、なんか持って行ってあげようか?」
階段下から顔だけ覗かせて気をつかう美柑にもリトは手の平をひらひらさせて否定するだけ
(なによ・・・・これでも心配してあげてるのに)
ふてくされた美柑はBGMがわりにつけていたテレビに向き直ると
ぷらぷらと動かしている自分の小さな足を見ながらある一人の男の子を思う
『大丈夫か美柑?』
小2の時インフルエンザで倒れた自分に朝まで付きっきりで看病してくれた
慣れない手つきでおいしくないごはんを作って洗濯もしてくれた
両親共働きのため2人しかいない広い家の中でそのやさしさにどんなに救われたか
手をずっと握ってくれたその温もりにどんなに癒されたか
いつの間にか胸に抱きしめたクッションにもギュッと力が入ってしまう
「は!?・・・私やばい・・・かも」
美柑は頭をふるふるさせ思い出を振り払うとおもわず見上げた天井をじっと見つめる
時刻は夕方を少し過ぎた6時
「はぁ~しょうがない。なにか作ってあげるとするか」
美柑はソファーから立ち上がるとスーパーに買い物に出かけた
それから数時間後
「あ~しんど。ったく風邪なんて何年ぶりだよ。オレがしっかりしないと!このままだとあいつに・・・・」
兄妹二人暮らし。自分がダウンしたらその分小さな妹に負担がかかるとリトなりに健康には気をつかっていたのだが
「それにもう美柑を泣かすわけには・・・・」
幼い時の思い出がリトの脳裏によぎっていく、と
「誰を泣かすって?」
「うわぁ美柑!!?おまえいつの間に」
扉のところで大きなお盆を手にかかえながら美柑が立っていた
「ちゃんとノックはしたんだけど。まっどこかの誰かは妄想の世界に入り込んでいたみたいだったから気付かなかったんじゃないの?」
半眼でリトを睨みつけるとなにも言わずベッドの隣の机にお盆をのせる
「ごはん作ったから食べて」
本日のメニューはブリ大根・ネギのみそ汁・野菜とささみの雑炊
美柑が土鍋の蓋を開けると中からなんともいえないおいしそうな雑炊の匂いが湯気と共にたちこめる
それは熱で体力を消耗していたリトのお腹を刺激するには十分すぎて
おもわずリトのお腹の虫がぐ~っとなる
「なんだ意外と元気そうじゃん」
リトの反応に顔をほころばせると美柑はてきぱきと準備を始める
「なぁこれって量多くないか?」
重い体をゆっくり起こすとリトはどうみても一人分以上ある料理に首をかしげる
「えっなんで?もうっ!じっとしててよリト!」
リトに上着を着せ服が汚れないようにタオルを膝にかけてやる
「・・・・私もここで食べるからいいの」
185:名無しさん@ピンキー
07/05/22 03:03:09 Hu4BWvTE
「いや、うつるから下で食べてこいよ」
「うるさいなァ。リトが寂しくならない様に一緒に食べてあげるんだからありがたく思ってればいいの」
美柑はこの話しはもう終わりと言わんばかりに手を合わせる
「いただきます」
「・・・いただきます」
それでもリトは自分の雑炊を器に取り分ける妹の顔を見ながら内心うれしく感じていた
風邪でダウンしてるとはいえいつもよりやさしい感じの美柑に一人感動する
そんなリトの鼻においしそうな匂いが流れてくる
「なに一人でにやにやしてるの?熱でついに頭おかしくなっちゃった?」
「う、うるせー////」
リトは内心を暴かれた動揺からか美柑の手から器を急いで取り上げると美柑の静止も待たずに熱々の雑炊を口に運ぶ
「あっちっっ!!!」
「やっぱり・・・・まったく!」
美柑は溜め息を吐くと濡れタオルでリトの口元を拭いてやる
「ほらこれで大丈夫でしょ?」
リトの赤くなった口を冷やすとその手から器を取り、ウッド調のスプーンに盛った雑炊を自分の口に近づける
「ふ~ふ~ふ~・・・・よしっ!ほらリトあ~ん」
「・・・・・」
「・・・・・」
リトに食べさせようと腕を伸ばした姿勢のまま固まる美柑と、困惑気味のリト
「・・・・へ?」
「あっ・・・////」
耳まで真っ赤になった美柑は器をリトにつき返すとそのまま下を向き料理を食べていく
沈黙が続き変な空気と雰囲気に包まれながらも二人はただ黙って箸を動かしていく
「ふぅ~うまかったよ美柑」
後片付けをしている美柑にいつもと同じ調子の声がかかる
「そ、そんなの当然でしょ。腕が違うんだから腕が」
得意げな顔をする美柑にリトはくすっと笑う
「ああわかってるよ、だからまた作ってくれなありがとう美柑」
リトの笑顔を真正面から受けると美柑はぷいっと顔そらしそのままなにも言わず廊下に出てしまう
それから2時間後
ぼーっとしていたリトの耳にドアがノックされる音が聞こえる
「リトぉ~生きてる?」
「なんだよ?」
ドアの隙間から顔だけ覗かせている美柑を半眼で睨むとうっとしそうな感じの声をかける
「なによそれ?せっかく私が苦しんでいるリトに差し入れを持ってきてあげたのに」
後ろ手に箱を持ちながら美柑が部屋にはいってくる
「なんだよ差し入れって?」
美柑は得意げな顔をするとリトに箱を差出し中身を見せる
ひんやりとした空気と甘い匂いが箱から流れてくる
「サー○ィワンのアイスクリームセット、風邪の時は冷たくて甘い物も喉にいいでしょ?」
アイスよりも美柑の気遣いにリトの顔もほころぶ
「なんか調子よくないリト?」
「ま、まあいいだろ。それより早くたべようぜ」
色とりどりのアイスに目移りしているリトに美柑はアイスを一つわたす
「え?いやオレチョコよりもこっちのキャラメルの方がいいんだけど・・・」
「いいからリトはこっち」
無理矢理差し出されたチョコをしぶしぶ受け取るリト
けれど舌で一舐めしただけで口に広がる甘さと冷たさでリトの不満も吹き飛ぶ
「うまいなこれ!冷たくて喉の奥もなんか気持ちいいし」
「ねえリト?」
「なんだよ?」
アイスを頬張りながら軽く聞き返すリトだったが美柑の真剣な表情に口が止まる
「どうしたんだよ美柑?そんなマジな顔してさ」
186:名無しさん@ピンキー
07/05/22 03:05:28 Hu4BWvTE
「体大丈夫なの?」
「な、なんだよ急に?まあ頭はガンガンするし体はだるいけどな喉はおまえが持って来てくれたアイスで結構・・・おい美柑?」
美柑はリトの言葉を最後まで聞かずに身をよせていく
「お、おい?」
その小さな体のぬくもりが自分に伝わる距離まで近づいた時リトは思わず目を瞑ってしまう、と
額に少し冷たくて暖かいそしてやわらかい感触が伝わる
「ふ~ん熱はちょっと下がった感じかな?けどまだまだ高いしってリト!?」
「えっ!?ああ」
目を開いたリトの目に美柑の冷たい目線が突き刺さる
「はぁ~今までリトの変態さは色々見てきたけどまさかここまでとはね実の妹を意識しちゃうなんてね。変態ねリト」
美柑の氷点下の声にリトもさすがにうろたえる
「いやだってお前が紛らわしいことするからだろ?////」
「紛らわしいって常識で考えればわかるじゃない?」
美柑の容赦ない正論に押し黙ってしまう
そんなリトをあきれと侮蔑のいりまじった目で見下すとポケットから袋を取り出す
「はい薬。ホントは食後に飲むものだったんだけど忘れてたから今飲んで」
「おまえそんな大事なこと・・・・うっぅぅ」
リトの勢いも今の美柑の顔を見ればどんどん下がっていく
そんな美柑の目線から逃れるように顔を背けると渡された薬を急いで喉に流し込む
それからもまた美柑の罵りと繰り返される頭痛とに悩まされながらリトは徐々に深い
眠りへと落ちていった
深夜2時過ぎ
夢の中今だ熱い体の一部に熱とは違うなにかやさしい感じの暖かさに気付きリトは目を覚ます
暗がりの中しっかりと布団に包まっている自分とその手をギュッと握っている影に
リトは慌てて上体を起こす
(美柑っ!?)
喉まで出かけた声を無理矢理飲み込むと冷え切った体の美柑に布団をかけてやる
「まったくお前まで風邪ひいたらどうするんだよ?」
その声は非難のそれではなくやさしい温もりに満ちた声
リトの手が寝息をたてる妹の綺麗な黒髪をやさしく撫でていく
「んっ・・・・うん」
リトの手を握る指にギュッと力がはいりその目にうっすらと涙が滲んでくる
美柑の頭を撫でながらリトの脳裏に小さい頃の思い出が甦る
まだリトが小学生だった頃今日みたいに風邪でダウンした夜
小さい妹は苦しむ兄のそばでおろおろしていた
なにかしたい――おにいちゃんを助けたい――
けれど熱で息を荒げるリトのそばで幼い美柑はただ見守ることしかできなかった
リトにご飯を食べさせ寒くならない様に布団をかける母親の姿をじっと見つめている
その目から大粒の涙がぽろぽろあふれてくる
『ねえおにいちゃんいなくなっちゃうの?おにいちゃんだいじょうぶだよね?』
目から涙をいっぱいこぼしリトにすがりつく美柑
『ひっく・・・おにいちゃんいなくなちゃやだよぉ・・ぐすっひっぐ』
風邪の事がよくわからず寝込んだ兄のそばでただ泣きながらおろおろする美柑の頭を
やさしく撫で大丈夫よと微笑む母親
夜遅くになっても、泣き疲れて眠い目をこすりながらも美柑はリトのそばを離れようとはしなかった
ただ大好きなリトのそばにいたい。大好きなおにいちゃんのそばに
美柑はリトの手をキュッと握り締めるとその大きな目に強い意志を宿してリトを見つめる
『あのねあたしなんでもできるようになるからね。ごはんもつくるしせんたくもするよ
だからおにいちゃんゆっくりねててね。それで早くげんきになってまた遊んでね
あたしがおにいちゃんをよくするから』
美柑はリトの手を握り締めながら何度も何度も呟く
187:名無しさん@ピンキー
07/05/22 03:07:20 Hu4BWvTE
その日から美柑は少しつづ変わっていった
母親の後をずっとついて行きその言葉を行動を目に焼き付けていく
最初は見よう見真似
皿を落とし割ること十数枚。焦がした真っ黒な魚にちゃんと切れていない大きさの違う野菜
洗濯機に服を詰め込みすぎて動かなくさせること数回
だけどリトも母親もそんな美柑を叱りはするけど決して止めようとはしなかった
日に日に女の子に成長していく小さな妹をリトは心の中で誇らしく感じていた
そして母親が仕事で家を出て行く時
リトと美柑の小さな二人だけの生活が始まった
美柑が家事をリトが美柑を支えそして助けるそんな持ちつ持たれつな生活
美柑の髪を撫でながらリトの回想は続いていく
すると眠っていた美柑の目から涙がこぼれてくる
「リトぉ・・・・心配しないで・・・私が・・絶対治して」
夢の中でもリトの看病をしているであろう美柑にやさしく笑いかけると
リトは人差し指で涙をふき取り美柑をギュッと抱きしめた
美柑がベッドの中で目を覚ますと時計は朝の10時を少しまわっていた
「あれ?私寝ちゃって・・・・ん?リトっ!?」
まだ寝ぼけている頭をフル回転させると美柑はリトを探しきょろきょろする
私が寝ているのはリトの布団・・・じゃあリトは・・・どこ?
美柑は慌ててベッドから飛び降りると急いでドアを開け1階に下りる
2階の物音に台所から顔を覗かせているリトを見つけると美柑は駆け寄る
「リト熱は?大丈夫なの?」
リトは美柑の手を取ると自分の額にもっていき笑いかける
「大丈夫だって!ほらな?熱下がってるだろ?」
美柑はリトの言葉だけでは信じられず顔や首回りをぺたぺた触っていく
「あっ・・・ホントだ」
「だろ?」
美柑は昨日からの疲れなのか安心からなのかその場にぺたんと座り込む
「はぁ~まったくリトのくせに心配ばかりかけて・・・んっ!?」
ぶつぶつ文句を言う美柑の頭をリトは力いっぱい撫でる
「いっ痛いってリトっ!」
「おまえのおかげだよ美柑。ありがとうな」
文句を言いかけた声が喉の奥に消えていき目を丸くすると、美柑は慌ててリトの手を払いのける
「そんなのあたりまえでしょ。それにこのままリトに倒れられたままじゃもっと困るし」ぷいっと背けた美柑の顔は少し赤くなっていた
「なんてことがちょっと前にあったんだぜ」
沙姫はリトの話しを聞き終えるとリトを押しのけ美柑に抱きつきその頬に頬ずりする
「まあっ!とっても可愛いですわよ美柑」
「痛い痛いって沙姫さんちょ・・やめっ・・リトっ見てないでなんとかしてよっ」
「まあ普段は生意気なヤツだけど可愛いところもちゃんとあるんだよな」
美柑は沙姫の腕からなんとか脱出すると息を荒げリトを睨みつける
「だけどもう心配はいりませんわよリト。あなたが倒れた時には今度は私が看病いたしますわ」
胸を張って自身満々にいう沙姫にリトは顔を歪める
「ホントに大丈夫なのかよ・・・・」
「それってどういう意味ですの?」
(また始まった)
毎度二人のケンカに美柑はすっと立ち上がると台所に向かう
188:名無しさん@ピンキー
07/05/22 03:08:48 Hu4BWvTE
「まったく痴話喧嘩なら外でやってよね」
冷蔵庫からジュースを取りながら美柑は一人ぶつぶつ文句を言い始める
「だいたいリトってなんでもかんでも話しすぎるのよね。この前もペラペラと・・・・」
溜め息を吐きながらコップに映った自分を見つめながら美柑はさっきの会話を思い出す
『あなたが倒れた時には今度は私が看病いたしますわ』
「私・・・もう、必要ないのかな・・・リト・・・・」
思わず俯いてしまった目から涙がこぼれそうで美柑は慌てて顔を上げる、とそこに
「どうしたんですの?美柑?」
美柑を後ろから抱きしめながらいつのまにか沙姫が立っていた
「沙姫さん!?な、なんでもないのっ!なんでも」
美柑は袖で目をこすると気丈にふるまう
そんな美柑を抱きしめながら沙姫は一呼吸おいてゆっくりと話し始める
「リトはね、私といる時によくあなたのことを話しますわ。『美柑の料理はおいしんだ』
『あいつすげえ妹なんだぜ』って」
「なにそれ?ただのシスコンじゃない・・・」
「ふふ、確かにそうかもしれませんわね。だけど私はそんなあなた達がうらやましいですわ」
「えっ?」
沙姫は腕に力を込めるとその艶やかな黒髪にやさしくキスをする
「私がどんなにリトを思ってもどんなに近くにいてもきっとあなた達二人に敵わないものがあると思いますわ。それが兄妹というものでしょう?」
「・・・・・・」
「ねえ美柑、一つだけお願いがありますわ」
「・・・・お願いって?」
「あなたのリトへのがんばりを少し私にもわけてくれません?」
美柑は沙姫の言葉に一瞬言葉をつまらせる
だってそれは―――
「ダメ?」
・・ダメじゃない・・けど・・けど・・・
「美柑?」
「・・・リトってさいつも鈍くさいし、バカなことばっかやってるしさ、エッチで間抜けで頼りなくていつも・・・いつも・・・」
美柑の小さな体が沙姫の体の中で震えその腕をギュッと掴む
「だけど・・だけど・・私はそんなリトが・・・・」
美柑は沙姫に向き直るとその顔に笑みを浮かべにやっとと笑いかける
「あいつ苦労すると思うよ、いいの沙姫さん?」
沙姫は無言で頷くとじっと美柑を見つめる
「ふ~ん、じゃあ共同戦線といこっか?」
「ええ、お願いしますわ美柑」
沙姫の笑顔にそっぽをむくとバツが悪そうにコップのジュースを一気に飲む
「それにしても沙姫さんってたまにはいいこと言うのね」
「それって褒められてるんですの?」
沙姫は一瞬睨みつけるとすぐに笑顔になり美柑の手を取り歩き出す
「まあいいですわ。それよりもこれから色々と教えてほしいですわね」
「教えるってなにを?」
沙姫は腕を組んで少し考え込む
「そうですわね・・・まずは料理ですわ」
「得意料理ってなにかあるの?」
「・・・とりあえず野菜の切り方から教えてくださらない?」
「うわっ何ソレ?ウザそー」
二人は仲良く?リトのいるリビングに戻っていった
189:名無しさん@ピンキー
07/05/22 03:14:56 Hu4BWvTE
終わり
今回は美柑の話ということでエロなしすみません
美柑を少しリトにデレさせすぎたかな?こんな美柑もありということでw
とりあえずまた以前書いた美柑×ヤミみたいなロリレズものも書いていこうかと
190:名無しさん@ピンキー
07/05/22 08:31:54 j6Gq/txA
朝から全米が泣いてしまった
191:名無しさん@ピンキー
07/05/22 09:01:54 4cfif1Sf
なんてハートフル…GJ!
192:名無しさん@ピンキー
07/05/22 22:16:46 YE1ZsNWt
ララの父すらおそれる基地外鬼畜戦士がヤミを襲うっていう妄想してるんだけどどうかな?
しかもエロじゃなくてレイプ。ただのレイプじゃなくて顔面殴ったりして血とかがでまくるやつ。
残酷なシーンとかある予定、でも切断とか内臓とかまではいかない。
こういうのはだめか?
193:名無しさん@ピンキー
07/05/22 22:55:45 46tJ8x7B
書いてくれ。グロじゃなければおk
194:名無しさん@ピンキー
07/05/23 07:04:10 vo9wKHXe
ララの父がヤミを犯すほうが見たい
195:名無しさん@ピンキー
07/05/23 14:26:54 +JNp5EUG
いやそこは御門先生だろ
196:192
07/05/23 18:14:36 KZ2VSErx
いやあ、とらぶるに出てきそうなキャラのノリじゃなくて、
本当に映画とかに出てきそうな邪悪な奴を書いてみたいな
例えて言えばレクター博士みたいなやつ
とらぶるにはあわないかもしれんが
矢吹の描く敵キャラって怖くないし、今流行の「暗い過去をもったかわいそうな子」じゃんww
あんま好きになれん
197:名無しさん@ピンキー
07/05/23 18:55:15 7AWcjiYp
S御門×M校長 でおk
198:名無しさん@ピンキー
07/05/23 22:01:36 +VE3HGfk
リトララキボン
199:192
07/05/23 23:17:16 mGc5e1Af
ララは地球からデビルーク星に帰還していた。これは王、つまりララの父が「親子仲直りでもしよう。リトとも好きにするがいい。だから、たまには親子で仲良くしよう」と言ってきたからだ
しかし、ララはデビルーク星に行っても面白くないので拒んだ。何度も拒んだ。だが、父親は親子の仲直りのはずなのに、最後には深刻に「たのむ・・・戻ってきてくれ」と言った
「パパ、どうしたの?親子の仲直りなんだから明るくしてよ!あたしが拒んだのが行けなかった?」
すると父親は、深刻な表情で言った
「いいか、もう地球には行くな!」
その言葉を聞いてララは「やっぱりリトが気に入らないんだ」と思って、反発するが、父親は言い続ける
「地球は・・・滅茶苦茶にされる・・・絶対にお前はここにいろ」
ララはわけがわからないので理由を聞いた。父親は答えた
「いいか、今地球にとんでもない奴が向かっている・・・かつてエネルギーを暴れることに使い果たし、眠ってしまったか死んでしまったかと思われた奴がだ」
ララは父にさらに追求し、そしてついに父親は衝撃の事実を話す
「そいつはレクター(基地外犯罪者の代名詞といえばレクター博士だから、そこから名前をパクりましたw)といって、あらゆる星を破壊しつくした悪魔だ
正直言ってやつは強すぎる・・・」
ここからはララ父の回想です
200:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:20:57 cFH+jv9s
もういいよ、乙
201:192
07/05/23 23:27:58 mGc5e1Af
かつてギド・ルシオン・デビルークは、宇宙中で暴れまわっているレクターの話を聞き、退治しようとしていた
ギドはエロでわがままではあったが、どうしようもない悪だけは許せなかった(じゃあ部下の失態ぐらいで星壊すなって言いたいけど、まあ許してねw)
レクターは散々暴れた後、星を破壊してまたどこかへ暴力と破壊を求めに行くらしい
そしてギドはレクターとついに対面したが、そこにはなんとも生々しく、悲惨な光景が広がっていた
体がバラバラに切断された死体、顔が変形する殴られた死体、焼かれて焼死した死体などさまざまだ
これをレクター1人がやったかと考えるとぞっとしたが、まあ自分の強さなら楽勝だと考えていた。しかし・・・
「なあ、生き物、とくにメスをいたぶるときって興奮しないか?」
レクターがこの言葉を放った瞬間、レクターが恐ろしいパワーを発した
(・・・なんだこいつ?このパワーはいったい・・・?)
「暴れていたぶる対象がいなくなったら星ごと消して終わるのさ・・・おまえデビルークの王だろ?一緒にレイプショーでも楽しまないか?」
「ふざけるなよ!俺はそういう性癖はない!!」
202:192
07/05/23 23:38:22 mGc5e1Af
そしてレクターは凄い形相でギドを見る。ギドは初めて恐怖した・・・。相手に対して恐怖を抱いたのは初めてだ
「まあいいや、もし俺の邪魔をしたら殺すからな・・・貴様らの軍隊全員と戦ってもいいんだぜ!?」
そういうと、レクターは近くでおびえている美しい女性の側へ寄っていった
「お・・・おねがいです!助けてください!殺さないでください・・!」
だが次の瞬間、レクターは女性を仰向けにし、そこへ馬乗りし、女性の顔を殴り始めた
バキィッ・・・
「あぁ!!痛い・・・!やめて・・・やめてくださ・・あぁ!!」
今度は反対側から殴る。そして興奮したかのようにどんどん顔面を殴っていった
「いやぁぁぁぁ!!グフッ・・いたぃ・・!やぁぁぁぁ!!ゴォッ」
レクターは楽しみながら殴っていた
203:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:41:55 U21+fB7d
いや
もういいから
誰も読んでないし
乙だから
204:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:43:28 r2s5834q
あいたたたた
205:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:43:54 mGc5e1Af
書くのは自由でしょ?レイプものもOKだろ?
今までとは別のものを書きたいんだよ
206:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:46:15 U21+fB7d
スレリンク(eroparo板)
こっちでやってくれ
207:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:47:34 cFH+jv9s
何故こういう反応が返ってくるのかわかっていないのかw
208:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:48:19 mGc5e1Af
レクターはどんどん興奮していき、さらに殴る強さや速さを加速させる
そして彼は笑っていた。まるで悪魔のように・・・
「あっはっはっは!うあっはっはっは!」
その姿に恐怖したギド。この異常な光景に、正義感の強い部下が攻撃をした。剣で攻撃をした。
しかし、レクターの体には傷ひとつ付かない。
「なんだお前!?」そう言ってレクターがにらみつけると、戦士は爆発し、内蔵が飛び散った。その内臓を女性に見せ付けた
そしてその臓器を女性の口につっこんだ
「ぐもぉ・・・うぅー!ウエッ!!」
「あはははは!!!」
209:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:49:47 mGc5e1Af
まあいいや。去るよ。じゃあな。
すこしぐらい過激な奴があったほうが面白いと思うけどなww
210:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:50:39 7AWcjiYp
まぁ、表現の自由はあるからなぁ。
書きたいんなら書けば良いと思うよ。
漏れはレイプじゃヌけないけどね…
211:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:52:35 mGc5e1Af
いいよ、ここは鬼畜ものはだめみたいだし
ルール破ってすまなかった
ただ、捕まるからやらないだけで、人間みんなレイプしたいとかそういう感情を持っていそうじゃないか?
もちろんそれは悪いことだってわかるけど、でも襲ってみたいとかそういう心もあるんじゃねえ?
212:名無しさん@ピンキー
07/05/23 23:57:55 mGc5e1Af
と、中二病臭いこといってすまなかった。忘れてくれ。
俺は悪いことする人間じゃないからな。ゲームや映画と現実の区別ぐらいできてるから俺は危ない人じゃないぞ。
まあみなさんがんばってください。
213:名無しさん@ピンキー
07/05/24 00:08:19 U21+fB7d
おk
とりあえず18歳以上になってから来ような
214:名無しさん@ピンキー
07/05/24 00:09:41 cFH+jv9s
内容じゃなくて文章力云々の問題だお(;^ω^)
215:名無しさん@ピンキー
07/05/24 00:27:08 aTAABm4G
なんだこの流れ。よってたかって作家追放とかありえん。
216:名無しさん@ピンキー
07/05/24 00:28:04 aTAABm4G
まあオリキャラは余計だけどな。
217:名無しさん@ピンキー
07/05/24 00:42:10 SYP30cEZ
これを作家と言うのは他の作家に失礼
厨房でももう少しマシな小説を書くわ
内容じゃなくて小説を書く基本が分かっていない
218:名無しさん@ピンキー
07/05/24 00:44:10 aTAABm4G
基本がどうとかアホか。何時からここは評論家気取りが集う厨スレになったんだ?
219:名無しさん@ピンキー
07/05/24 01:00:19 SYP30cEZ
俺は事実を言ったまでだ
他ののSSにはこんなレス付いてないだろう?
読み物としてのレベルに届いてないんだよ
220:名無しさん@ピンキー
07/05/24 01:11:14 HEaQ4kev
>>199.201.202.208
これはひどい
流石の俺でも引くわ
221:名無しさん@ピンキー
07/05/24 01:23:29 8U6hZwbn
「ドピュドピュスペルマ君」という名称のメカを考えたのだが
SS書いてる途中でPCの電源落ちて、やる気が無くなった
222:ヤミ金
07/05/24 03:45:49 D5GOvYY/
え、オリキャラまずいの?
とオリキャラ宇宙人出してヤミを脱がせようとしてるネタを考えてる俺がいますよ
まあ俺のはあくまで脱ぎ特化だが(ぇ
223:名無しさん@ピンキー
07/05/24 07:13:23 ryzejaBb
オリキャラは勘弁
つかなに
この流れ
224:ヤミ金
07/05/24 08:10:42 D5GOvYY/
あれ、なんかオリキャラ使用は微妙に不評な予感?
女の子の服を切り刻むのが大好きという変態宇宙人VSヤミとかちょっと書いてたんですが…そういうのも皆さん的にはダメなのかな?
しかしリトを使うのは難しいし、今まででてきた宇宙人たちもなぁ
ララの発明メカを使たりするとらぶるらしいハプニングコメディ調オンリーに切り替えるべきだろうか?
純愛えっち系は書けないからなー俺
そこんとこどうでしょうか皆さん
と聞きつつネタをメモ溜めておこう…
225:ヤミ金
07/05/24 09:54:40 D5GOvYY/
とりあえずオリキャラ宇宙人ものは置いといて新作三本目です
今回はとらぶるらしいギャグコメテイスト系のお話
ヤミ以外のヒロインにも初挑戦です
226:フウキくんのお仕事
07/05/24 09:56:29 D5GOvYY/
「ねえ、リト」
「ふーきって何?」
「へ?」
進級後、委員長が春菜に決まり無事新クラスが始動したある日
ララは唐突にそんな質問をリトに投げかけた
「ほら、唯がいつも言ってるじゃない。ふーきふーきって」
「ああ、確かに言ってるな」
主に俺たちのせいで
とは言っても無駄だとわかっているのでリトはあえて言わない
毎度毎度、起こす騒動起こす騒動が唯の言うところのハレンチなことばかりなのだ
リトとて立派な男なのだから騒動に付随するお色気ハプニングが嬉しくないわけがない
しかしだ、学校や街中でそれが頻繁に起こるのでは一般的な神経を持つリトとしてはたまったものではない
そういう意味では唯の言いたいところは非常によくわかるのだが…
(注意してどうにかなるような奴じゃないもんなぁ、コイツ)
「ん? リトどうしたの?」
「いや、なんでもない…っと風紀の話だったな」
恐らくはララに理解させることが一番難しいであろう単語である
しかしリトは誠心誠意心を込めて説明をした
そうすることによってララが騒動を起こすことを自粛してくれるようになる可能性を僅かでも求めたのだ
だが、リトは甘かった
それをリトはこの翌日に思い知ることになる
227:フウキくんのお仕事
07/05/24 09:58:36 D5GOvYY/
「じゃーん! リト、見てみてー♪」
「…なんだこりゃ?」
翌日、結城家朝食の席でララが自信満面で差し出してきた『ソレ』をリトは訝しげな目で見つめた
『ソレ』はテレビくらいの大きさの円筒形の箱のようなものだった
サイドと下方からはそれぞれ手と足のようなもの…恐らくはアームだろうものが伸びている
正面には目と口、そして何故か目には黒ブチ眼鏡が装着され、首元(?)にはネクタイまで用意されている
「小型…ロボット?」
「うんっ! 名付けてフウキ君!」
「フウキ…くん?」
「そう、リトが昨日風紀について教えてくれたでしょ? それで作ってみたの!」
「なんで?」
「だって、唯一人が風紀を取り締まってるんでしょ? だからそのお手伝いをさせようと思って…」
なるほど、とリトは感心した
方向性はどうあれララの優しさによる産物であるのならばリトとしては文句はない
例えこのロボットがとんでもないものであっても
故に彼は言えなかった
風紀についてとやかくいう存在が唯一人なのは単に他の面子がララが起こす騒動に尻込みないしは諦めているからである
古手川も損な性分をしてるよなー
同情するリトだったが彼自身も十分その原因の一つであることを特に自覚していなかった
「んで、コイツはどういう役に立つんだ?」
「うん、この子は基本的に自立行動ができるから風紀倫理に従って風紀を守っていない人たちを注意したり取り締まったりするんだよ」
「へーってちょっとまて。風紀の基準はどうなってるんだ?」
「データ入力は先生にお願いしたから大丈夫!」
「…なら安心か」
ララ基準だったとしたらまた大惨事を招きかねない、と身構えていたリトはその言葉にほっとした
たまにはララも役に立つことするんだなーと何気に酷いことを頭の中で考えつつリトはコーヒーへと手を伸ばす
だが、彼は知らない
ララの言う『先生』というのが誰だったのか
かくして、この数時間後に起きる大騒動を未然に防ぐすべは失われてしまうのだった
「…ふっ」
ただ一人、未来を確信している蜜柑は我関せずとばかりにトーストをかじってはいたのだが
228:フウキくんのお仕事
07/05/24 09:59:39 D5GOvYY/
「さて、スイッチ・オン!」
カッ!
登校中、ララの手によってフウキくんに生命の息吹が吹き込まれていく
起動を果たしたフウキくんはゆっくりと立ち上がり、周りをサーチし始める
爆発したりしないだろうな? と少しばかり身構えていたリトはどこか拍子抜けしたようにその様子を眺めていた
「む!」
「ん?」
「そこの貴方! ネクタイが曲がっています! あと一番下のボタンを留め忘れていますね!」
「え、あ…」
リトが突然の怒声に怯んだ隙にフウキくんは素早くリトの服の乱れを直す
「これでよし」
「ああ…サンキュ」
「全く、身だしなみは風紀の基本! 日本男児たるもの身だしなみには気をつけてもらいたい!」
「ご、ごめんなさい」
フウキくんの迫力に何故か丁寧語で謝ってしまうリト
だが、一方でフウキくんの性能に感心する
見た目はアレだが、高性能じゃないか…
「申しおくれました。私の名はフウキくん、どうぞよろしく」
「よろしくねーフウキくん!」
「おお、創造主は流石に見事な制服の着こなし! 文句のつけようがございません!」
「えへへ、そう?」
ララを持ち上げるフウキくん
褒められたララは満更でもなさそうにくるりと一回転をする
ふわり、と遠心力で制服の短いスカートが持ち上がる
229:フウキくんのお仕事
07/05/24 10:01:00 D5GOvYY/
(レースの白…! じゃなくて、うわわっ!!)
突然の嬉し恥ずかしハプニングにリトは顔を赤らめつつ回れ右をする
こういったハプニングシーンに多々遭遇するリトだったが基本的には彼は紳士だった
ただ、瞬間的に見えてしまうものはどうしようもないので脳内に下着が焼きついてしまうのはいかんともしがたいのではあるが
「じー」
「ってオイ、フウキくん何をしてるんだ?」
「いえ、向こうの男子生徒の鞄から漫画の反応がありまして…こら、貴様っ!」
フウキくんはそう叫ぶと一目散に前方へと駆け出す
仕事熱心だね、と感心するララを尻目にリトは一欠片の疑問を抱いていた
それは
(アイツ…今、ララのスカートの中を見てなかったか?)
気のせいか、風紀を守るように作られてるのにそんなはずはないよな
そうリトは頭を振ると疑問を打ち消す
「どうしたのリト、早くしないと遅刻しちゃうよ?」
「いけね、走ろう!」
前方で男子生徒の鞄から漫画を強奪して注意するフウキくんを見つつリトとララは駆け出すのだった
230:フウキくんのお仕事
07/05/24 10:03:37 D5GOvYY/
「ねえ、結城君。聞きたいことがあるのだけれど」
「古手川? どうしたんだ?」
「あれは…何?」
唯が指さした先には女子生徒のお菓子を没収しているフウキくんの姿があった
お菓子をとられた女子生徒は当然ぶーぶー言ってはいるのだが、フウキくんの姿が可愛らしいためか本気で怒ってはいない
だが、極めて常識を大切にする唯からすればフウキくんの存在そのものがナンセンスである
故に不服ではあるものの、唯は最もわかりやすく説明をしてくれるであろうリトに話しかけたのだ
「あーあれか、あれはなフウキくんと言って…」
昨日のことも含めてリトは大雑把な説明を行った
「そう…」
唯はなんとも言えない複雑な表情を作る
また奇怪なシロモノを持ち込んできたララに対する憤りはあるものの、それが自分のためと聞かされれば表立っては非難できない
それに存在の非常識さを除けばフウキくんはよく働いているといえる
唯としてはその非常識さがどうしても受け入れることができないのではあるが…
「害はないようだし…ううん、ダメよ! 私が認めたら…」
「古手川、気持ちはわかるけどさ。一応ララもお前のためを思ってあれを作ったんだ、だからさ…」
「…わかっているわ」
キッとリトをにらみつけながらも唯は現状維持という結論に達した
本当はフウキくんを排除したくてたまらないのだが、自分以外は既に受け入れの体勢を整えてしまっているのだ
そこで自分ひとりがぎゃーぎゃー言っても仕方がない
それに善意からの行動を否定することもできない
唯は深い葛藤の末にフウキくんの姿を視界から除外するということで折り合いをつけるのだった
「悪いな」
「…ふん」
231:フウキくんのお仕事
07/05/24 10:05:29 D5GOvYY/
三時間目が終わる頃
フウキくんは特に問題を起こすでもなく順調に活動を続けていた
この頃になると唯もフウキくんを認めざるを得なくなり、ララに感謝の気持ちを表すのもやぶさかではなくなっていた
「しかし、この学校は実に風紀が乱れていますな」
「そうかな? ちょっとフウキくんが厳しすぎるような気が…」
(いえ、彼の言うとおり)
「これは心外な、私は風紀に基づいて行動しているだけ! すなわちそれは皆さんのほうに問題があると何故おわかりにならないのですか!」
「うっ、た、確かにそうなんだけど~」
(よくぞ言ってくれたわ!)
「私もつらいのです! しかし心を鬼にして私はこの学校の秩序を守らないといけない使命を与えられているのです!」
「あ、あはは…」
(フウキくん…!)
春菜、里紗、未央の三人をバッサリ言い負かしたフウキくんに唯は感動の視線を投げかけていた
今ではすっかりフウキくん擁護派である
「しかしいかんせんこの学校は広大。私一人では手がたりませんな」
「うーん、でも量産しようにも材料がないし…あ、そうだ! ブーストモードにすれば」
「ブーストモード?」
「うん、フウキくんの性能のリミッターを解除するの」
「おいおい、でもリミッター外すんだろ? 壊れたりしないのか?」
「大丈夫大丈夫、単にバッテリーの消費率が激しくなるだけだから、それに充電はバッチリだしね!」
「おお、それは僥倖! それでは早速お願い致します」
「おっけー、ぽちっとな♪」
ララはフウキくんの背中の隠しボタンを押す
すると、フウキくんの体中から蒸気が発生し、フウキくんの目がカッと見開かれた
「おおおお。キタキタキタキタ―!!」
傍目にも元気入りまくりといった感じでフウキくんは活性化する
そしてそのまま彼は教室を飛び出していくのだった
騒動、開始
232:フウキくんのお仕事
07/05/24 10:07:15 D5GOvYY/
一回目投下終了
ここからフウキくん大活躍! の予定
ちなみにフウキくんには某ゲームを元ネタにしてます
233:名無しさん@ピンキー
07/05/24 15:54:54 kL+oAa2q
評論家気取りってww
たかがみんなが楽しむだけの商業価値もないただの書き込みにケチつけるとかウケルww
234:名無しさん@ピンキー
07/05/24 16:26:02 aTAABm4G
その皆を楽しませようとした書き込みにケチつけるどころか叩いて追い出したのは棚に上げるのか。
本当に頭の悪いのが多いな。とても成人してるとは思えん。
>ヤミ金氏
いつも乙。二次系でオリキャラに活躍させるのは何処でやっても嫌われる要素。
パロを楽しみたい奴的には作者の脳内キャラを用意されても困るだけだ。
まあ、評判悪かろうが書きたいものを書けばいいと思うけどね。
本来ここじゃSSを書く人間だけが偉いはずだから。
235:名無しさん@ピンキー
07/05/24 16:32:20 7PnB3I6C
まあまあ
とりあえず>>226乙です
続きに期待
236:名無しさん@ピンキー
07/05/24 16:38:47 fpXYdEgD
フウキくんの元ネタを知ってる俺が居る
237:名無しさん@ピンキー
07/05/24 17:12:30 kL+oAa2q
まあ調子に乗りすぎた。すまんな。
ところで最近ララのSS少なくないか?そして原作でも空気になってないか?
238:名無しさん@ピンキー
07/05/24 17:13:33 ryzejaBb
>ヤミ金氏
乙カレー続き頑張って
とりあえず過ぎた話題引っ張るのやめようぜ
作品についてコメントだそう
239:名無しさん@ピンキー
07/05/24 18:20:49 1LgxpwHl
ヤミ金の新作キター!!
続きwktk
240:闇の堕ちる時
07/05/24 18:56:23 YdJE3tr9
すいません
携帯を落としてしまい、
今まで書き込み出来ませんでした
今日私の元に返ってきたのですが
いろいろ故障しているので
修理に出そうと思います
2~3日ほど書き込めませんがよろしいでしょうか?
241:名無しさん@ピンキー
07/05/24 20:07:52 g/tv3CVq
>>224
これが批判される理由が分からない。
オリキャラが嫌われるのは「メアリー・スー」であってこれはそうではない。
こういう類のものは同人誌では腐るほどある。
同人誌の読み手とネットSSの読み手では感性が違うのか?
書き手は断りを入れて、読みたくない人はNG設定でスルーが大人の対応。
>>240
>>修理に出そうと思います
>>2~3日ほど書き込めませんがよろしいでしょうか?
ダメっていわれたらどうするの。
「修理に出すのでしばらく書き込めません」
で充分。
242:名無しさん@ピンキー
07/05/24 20:35:37 tvViLR7B
別にオリキャラが出ても話が面白かったら良いよ
叩かれるのは下手だからだ
243:名無しさん@ピンキー
07/05/24 20:37:41 ryzejaBb
ララが空気なのは仕方ない
新しいキャラにスポットが当たるのは必然
しかし未だに春菜が一番な俺は間違いなく異端
244:名無しさん@ピンキー
07/05/24 20:51:15 tvViLR7B
>>243
お前を一人にはしない
245:名無しさん@ピンキー
07/05/24 21:59:46 L5t6X7sU
春奈は前髪おろせばいいのにな
でこ広いのってあんまかわいかったりかっこよかったり見えない。元の顔がよくても
V6の昔の岡田みたいなもんだな。デコデコ言われてたし
まあそんな話はどうでもいいか
246:名無しさん@ピンキー
07/05/24 23:10:57 MyMaqV1K
ここの住人はリトララとリト春菜だとどっちを求めてるの?
どっちかのSS書きたいと思ってるので
247:名無しさん@ピンキー
07/05/24 23:11:11 mOQLwo5z
どっちも
248:名無しさん@ピンキー
07/05/24 23:36:07 ryzejaBb
↑ワガママなやつめww
>>244我が同士よ
つーことで春菜との純愛物に一票
249:名無しさん@ピンキー
07/05/25 00:20:47 jvGO+Ykk
>>248
お前とは美味い酒が飲めそうだ
だがあえて春菜陵辱物に一票
250:名無しさん@ピンキー
07/05/25 00:43:28 9v1bp1Jp
ララ×春菜
251:名無しさん@ピンキー
07/05/25 07:00:42 J5RtV4+N
>>249ちょwおまww
あえてそっちの方面かw
>>247には>>250の案は最適だな
252:名無しさん@ピンキー
07/05/25 07:08:55 1m+sA2/7
ルンが変身ミスってふたなりになってララかお嬢様か唯に調教されるのを望むのは俺だけ?
253:名無しさん@ピンキー
07/05/25 08:02:53 J5RtV4+N
ルンリトは需要あると思うが
フタナリは勘弁したいな
レン=ルンだからこそのネタだけどな
俺的には純愛が欲しいところ
254:名無しさん@ピンキー
07/05/25 09:47:36 /VQbx8QJ
ノレソの存在意義あるか?
積極キャラはララでいいぢゃん。
255:名無しさん@ピンキー
07/05/25 10:57:07 J5RtV4+N
まぁ正ヒロインと
準ヒロイン両方に用意したかったらしいよ
積極キャラ
春菜信者と言ってるがルンをかわいいと思った俺がいるorz
ルンがいてもいいじゃないか
256:名無しさん@ピンキー
07/05/25 14:07:13 3FtCHNcF
ララとルンがリト争奪戦をしたらエロいんじゃね?
257:名無しさん@ピンキー
07/05/25 14:09:47 5JB5agl+
リト×春菜
258:名無しさん@ピンキー
07/05/25 14:17:38 1m+sA2/7
お嬢様が付き人の二人(名前あったか)を調教とか読みたい
調教好キーですまない
259:名無しさん@ピンキー
07/05/25 15:39:45 X0LbD4x4
>>254
レンに存在意義を見出すためじゃないか
ルンの積極さはララのそれとは全く違うと思う
ララのは自分がエッチなことをしているという自覚がない
ルンのは完全にリトに迫ってる感じ。
ルンいいなぁチクショウ
260:名無しさん@ピンキー
07/05/25 16:43:58 /t4kuaYa
ララ×ルン×リトの3Pで
261:名無しさん@ピンキー
07/05/25 17:43:47 YnjR+v3G
私は金色の闇
人呼んで宇宙一危険な殺し屋
私のことをナノマシンだと笑うなら笑ってください
確かに私は体の半分は宇宙人で半分はナノマシンです
体の中に機械や生体兵器が組み込まれています
だけど言っておきますが私をバカにする人は
この長髪、ナノスライサーが胸に突き刺さるのを覚悟しておいてください
生体兵器が 鋭く光り
戦場に広がる 地獄絵図
ナノスライサーで 返り血浴びる
冷たい殺し屋・ナノマシン
★(金色) 苦しみを超えた時
(金色) 微笑さえ失っちまった
☆マシンでもない
人間でもない
悲しみが宇宙に こぼれ落ちる
愛を知らずに 夢にはぐれて
Ah-Lonely night
(セリフ)
暗殺の以来は虚しい
私が生まれ育ったのはとある惑星です
出来損ないの暗殺者としてみんなに石を投げられる毎日でした
そして次に入ったのが蛇の穴
改造専門の生体兵器研究所
しかし生まれながらに私に備わっている戦う本能が負けることを許さなかったのです
私は相手を打ち倒して広い宇宙を逃げたのです
この世は倒さなければやられる
だから倒すために私は戦います
しかし言っておきます
私の体の中にも赤い血が流れているんです
鉄のハートが重いお前は
暗殺が 生きがいなのか
金色の闇と 仇名されても
無口な殺し屋・ナノマシン
(金色) 残酷なラフ・ファイト
(金色) 美貌の下に悲劇を隠す
☆くりかえし
★くりかえし
☆くりかえし
262:名無しさん@ピンキー
07/05/25 21:13:08 J5RtV4+N
かなりいい案が出てるね
ララ×ルン×リト3P
ララ&ルンのリト争奪戦
沙姫の調教ネタ
などなど
やはり俺が期待したいのはリト×春菜かなw
263:名無しさん@ピンキー
07/05/25 21:25:05 X0LbD4x4
ララ×ルン のみってのも
264:名無しさん@ピンキー
07/05/25 23:17:34 3FtCHNcF
レズイラネ
純情ものイラネ
ってことで沙姫の調教ネタでおk
265:名無しさん@ピンキー
07/05/25 23:43:34 X0LbD4x4
なら俺は調教モノイラネと言ってみる
266:名無しさん@ピンキー
07/05/26 03:51:34 vRwtj3Zt
問題は希望通りのSSを書いてくれる職人さんがいないってことなbbだが
267:名無しさん@ピンキー
07/05/26 04:24:29 W14RaRZs
>>266
希望通りのSSってどんなの?
>>262がまとめてくれてるけど数がありすぎてどれ書いていいのかわかんないよw
268:名無しさん@ピンキー
07/05/26 06:23:38 vRwtj3Zt
じゃあここは空気を読まずに金色の闇自慰もので
269:名無しさん@ピンキー
07/05/26 07:45:39 N/0tiU1r
いや
ララルンのリト争奪戦で
270:名無しさん@ピンキー
07/05/26 13:08:14 wlqRNpsQ
流れ読まずにリト×唯で
271:名無しさん@ピンキー
07/05/26 16:03:15 QofP0k9v
>>226-231
フウキくんの登場にふいたwww
272:名無しさん@ピンキー
07/05/26 20:40:17 MxJseFsJ
元ネタって某大百科だっけ?
違うか…?
なんか一本足の変なロボットだったような気がするんだが。
どうでもいいな。スルーして。
273:名無しさん@ピンキー
07/05/26 21:05:01 iyBoSNkJ
みんなどんなネタがいいの? ちゃんと決まれば俺が書いてやるよ(^_^)「
274:名無しさん@ピンキー
07/05/26 21:53:12 y0l5BEV8
ララと友達2人のララ調教もの
そして調教されたララ&リト
275:名無しさん@ピンキー
07/05/26 21:58:07 N/0tiU1r
そりゃあルン×リト
春菜×リト
276:名無しさん@ピンキー
07/05/27 19:27:38 ZYXQiUGt
275に賛成!
俺もその組み合わせが乙…
277:名無しさん@ピンキー
07/05/27 19:30:45 JU0c21lj
ララ×春菜で
278:名無しさん@ピンキー
07/05/27 21:13:04 liKkvjbY
まずい
過疎ってないか?
279:名無しさん@ピンキー
07/05/28 00:09:23 ZzRiZ4Xa
今書いてるから、もうちょい待って
仕事ばっかで中々創作時間作れないんだ
280:名無しさん@ピンキー
07/05/28 00:12:56 W1N5Xxms
【エロ教師】 教え子の女子小中学生6人や教え子の母複数人と性交しまくり、鬼畜先生に懲役7年求刑
・18歳未満の小中学校の教え子計6人にみだらな行為をしたとして、強姦(ごうかん)罪
などに問われた群馬県太田市の元市立小中学音楽教師 岩井彰人(旧姓 吉田彰人)被告(31)の論告
求刑公判が10日、前橋地裁(結城剛行裁判長)であり、検察側は懲役7年を求刑した。
検察側は「被害に遭った教え子らは、好意を抱いていた教師から性欲のはけ口とされた」
と指摘した。
論告によると、岩井被告は昨年3月から11月にかけて、12-16歳の教え子に計24回、
県内のホテルなどでみだらな行為をした。被害者には小学校教諭時代の教え子だった
当時12歳の女児もいた。
URLリンク(www.nikkansports.com)
281:名無しさん@ピンキー
07/05/28 06:48:50 fk70cR6n
>>279
頑張って下さい
いい作品を期待してます
282:ヤミ金
07/05/28 12:02:01 7wOY5WY9
続きを待ってくださっている方には申し訳ないですが
只今絶賛風邪ひき中…
しかし妄想する時間だけは多分にあるからネタだけが積もっていく罠
なので他の職人さんの到来を期待するぜー他力本願!
283:リトと唯と沙姫 外伝
07/05/28 15:11:40 Lzf4SIoy
廊下の窓際で楽しそうに笑っている一組のカップルを見つめながら金髪の少女は小さな溜め息を漏らす
その様子を後ろから見ていたポニーテールと眼鏡の付き人二人は肩を寄せ合い嘆いていた
「あぁ~沙姫様・・・」
結城リトを古手川唯に譲ってからというもの以前の輝きをすっかりなくした主に二人の心配は高まるばかり
「おいたわしや沙姫様・・・」
「・・・凛、私に少し考えがあります。沙姫様に元気になってもらうためにもあなたの協力が必要なの!」
そう言うとハンカチで涙を拭いている凛に綾はそっと耳打ちをする
以前から思い描いていた秘密の計画を――
翌日の土曜日、休日ということもあり沙姫はいつもより少し遅めに目が覚める
気だるい体を起こそうと上半身に力をいれた時いつもと違う感触に沙姫は眉を寄せる
目を凝らすとその原因に思わず悲鳴がでそうになってしまう
「な、なんですのこれは!?」
沙姫の腕は後ろに回され手首に頑丈そうな手錠がかけられていた
「おはようございます沙姫様」
ベッドの隣にはいつもの二人
「あ、あなた達なんですのこれは?見ていないでなんとかしなさい!」
二人は顔を合わせるとくすりと笑いあい沙姫に顔を向ける
その目はいつもの二人とは違う、暗い瞳に冷酷さと妖艶さが混じった見る者の魂をゾクリとさせる
沙姫の体に寒気が走る
「・・・凛?綾?」
沙姫の反応に満足したのか二人はゆっくりとベッドに歩みよる
「沙姫様、私達は常日頃からあなたをお慕い申しております」
「ですから沙姫様の心中を察すると心が苦しくなるのです」
「なにを言ってるのあなた達?・・・それより早くこれをなんとかしなさい」
沙姫の頼みにも二人は無表情で歩み寄る。その足がベッドにかかる
「あぁおいたわしや沙姫様・・・こんなに無理をなさって・・・」
「ちょっと凛!?」
3人分の体重でベッドが軋む
「ですから私達二人が今から沙姫様を癒してさしあげます」
「・・・綾?」
二人は左右から沙姫を囲む形で見つめ合う
沙姫はたまらず逃げようと腕に力を入れるが鉄の手錠はびくともしない
カチャカチャと手錠が擦り合わさる音だけが部屋に響く
そんな沙姫の様子に綾はクスリと微笑む
「沙姫様覚えていますか?その手錠あなたが結城リトとしたプレイの時に使った物なんですよ」
沙姫の顔がさっと赤に染まる
「あ、あなた・・・」
「ですが今度は沙姫様が手錠をされる側になりましたね」
凛の少し熱を帯びた言葉に沙姫はうろたえる
「さあ、では始めましょう」
「私達からの気持ちですよ・・・沙姫様」
284:リトと唯と沙姫 外伝
07/05/28 15:12:22 Lzf4SIoy
二人は動こうとする沙姫の体を両側から押さえつけると、薄いネグリジェに覆われた沙姫の体に指を這わしていく
それは愛撫するでもなく弄るでもない、ただライン沿って指をなぞらせるだけの行為
「ちょ、ちょっとなにするの!・・も、もうやめなさいっ」
「フフフフフ」
二人の不気味な笑い声が沙姫の不安をさらに掻き立てる
「沙姫様とってもきれいなプロポーション・・・きっと結城リトは喜んだに違いないわ」
「だから私達も楽しみましょう凛、だって私達はこんなにも沙姫様を思っているんだから」
頭上で繰り返される二人だけの世界に沙姫の思考はついていけない
「あなた達いったいなにを考えて・・・」
「あぁ沙姫様、心配なさらずに全て私達に任せてください」
綾は凛に目配せするとそれを合図に二人はどこから取り出したのかハサミを掲げる
「ちょっと・・・・」
「フフフ、さあ沙姫様お着替えの時間ですよ」
なにか言いかけた沙姫の口を手で塞ぐと二人はネグリジェにハサミをあてる
「んんっ・・むぅっ・ん・・んんん」
ジョキンッジョキンッとハサミが音を立てる度に凛の手の下で沙姫は声にならない悲鳴をあげる
無骨な鉄の感触に肌がぶるっとざわめき体が小刻みに震えだす
「見て凛、沙姫様とってもカワイイ」
主の反応がうれしいのか二人は鼻歌を歌いながらハサミをあてていく
上下左右あらゆる場所にハサミを入れられ沙姫のネグリジェはどんどん形を失っていく
「ああ・・・見て綾、沙姫様の体が・・・」
「ええ・・・見ているわ凛、とっても美しい」
見るも無残なネグリジェの下に沙姫の見事な体があらわれる
白い肌にすべすべの陶器の様な感触、くびれたウエストにカワイイへそ
形も大きさも完璧な胸に桜色の突起、震える体に合わせて胸もぷるぷると震える
白のショーツに覆われた下腹部に太ももを擦り合わせながら沙姫は二人を睨み付ける
その目は激しい怒りを宿していて普段の二人なら縮こまってしまう物だが
今の二人にとってはむしろ心地いいぐらいだった
「沙姫様そのような顔をなさらないで。これも沙姫様のためなのです」
凛の手を首を振ってどかせると沙姫は二人に怒りをあらわす
「あなた達なにやってるんですの!!?これはいったいどういうつもりなんですの!?」
二人は顔を合わせると心外だと言わんばかりに顔を曇らせる
「なにを仰るんですか沙姫様」
「そうです、これは沙姫様のためなんですよ!」
「あなた達・・・いい加減になさい!!さっさとこれを外しなさいっ今すぐ!」
綾は少し悲しそうな顔をすると沙姫の耳元に顔を寄せる
「これは沙姫様のためなのです。大丈夫です直にその意味がわかってきます」
綾の意味深な言葉に沙姫は一瞬きょとんとする
綾の視線に凛は頷くと沙姫の頭の方へ移動していく
「沙姫様ご自分の気持ちを全て出してくださいね」
「綾・・・?」
285:リトと唯と沙姫 外伝
07/05/28 15:13:09 Lzf4SIoy
沙姫の疑問をよそに二人はそれぞれの位置に移動する
沙姫はさっきの意味がわからず綾に聞こうと上体を起こそうとするが凛がそれをさせない
凛は肩を押させつけるとその黒い瞳に恍惚と喜悦を浮かべ口から荒い息を吐いている
下腹部に指を這わし今か今かとその時を待っている綾の視線が前後で交わる
「あ、あなた達・・・ヤメ・・」
心のどこかではわかってはいても頭では二人を信じていた沙姫の顔に恐怖が混じる
二人は視線を合図に待っていたと言わんばかりに沙姫の体にむしゃぶりつく
「凛!綾!ヤメテっ・・今ならまだ許してあげますわっだから・・・」
凛の両手が沙姫の胸を鷲掴みそのやわらかさを弾力を手の平全てで堪能する
すぐに硬くなった乳首に愉悦を浮かべると凛は胸を揉みながら人差し指をコリコリと押し付ける
「ヤメっ・・あぁ・んっ・・はぁ・凛お願いしま・・はあっ」
綾はその舌で内股を太ももを舐めまわしていくと唾液が幾筋の糸を引き沙姫の太ももを彩る。何往復もされる舌使いに沙姫の腰が自然に浮いていく
「ああっ・・ヤメ・あっ・・んんっ・綾どうしてこんな・・・んんっ」
「やめませんよ沙姫様。今日は心行くまで私達と楽しむんです・・・」
凛の指が赤く充血した乳首を摘み上げ乳房を上へと引っ張り上げる
「あっ!痛っ・・凛!こんなことをしてただではすまなくてよ!」
凛はそれすらも心地いいのかうっとりした表情で沙姫に顔を近づける
「沙姫様口よろしいですか?」
「え?なにを・・・んんっ・ぁっ・・うぅ」
凛は沙姫の唇を奪うとその舌を強引に中に入れていく
「んんっ・・ひん!?ひゃめてっ・・むぅ・・んん」
くちゅくちゅと絡み合う水音に凛の舌は激しさを増していきその口内に次々と唾液を送り込む
「んっはぁ・・む、ちゅる・・むんんっ・じゅる・・じゅぱっ・・んっんん」
溢れ出した唾液が沙姫の口元から頬を伝いベッドを濡らしていく
「よかったわね凛、あなたずっと以前から沙姫様とそうやってキスしたかったのよね」
沙姫の足の指を一つ一つしゃぶりながら綾が微笑む
その視線は長い脚を太ももを舐め回すと沙姫の大事なところ秘所へとそそがれる
「あぁ・・だから私も・・・はぁ、もう・・・」
熱い息を吐きながら秘所へと近づく綾の気配に気づくと沙姫は体をゆすって抵抗する
だがその顔は凛によって両手でしっかり押さえ込まれているのでわずかしか抵抗できない
綾がするするとショーツを脱がしていき、その手が無理矢理脚を開かせると割れ目があらわれる
「あぁこれが沙姫様のあそこ・・・」
うっとりと見つめる様子の綾に沙姫は泣きたくなってきた
今までリトにしか見せてこなかった自分の大事な部分
幼い頃から常に一緒にいた凛・綾といえどこんな形でこんな風に見られるなんて
沙姫は恥辱とくやしさから涙が出そうになる目を閉じて必死に耐える
綾はそんな沙姫の様子にお構いなしに憧れのあそこに指を近づけていく
286:リトと唯と沙姫 外伝
07/05/28 15:14:53 Lzf4SIoy
まだ閉じられたままの割れ目を綾は指を使い左右に広げさせる
リトに散々弄られた割れ目は肉ヒダも膣内もまだピンク色のままで綾の興奮を高める
「沙姫様とても美しゅうございます」
溜め息を漏らすとためらいもなく人差し指を膣内に入れる
「あぁっ・・綾あなた!らメ・・それひしょうはっ」
「フフ、それ以上はなんですか?沙姫様のここすごくいやらしくなってますよ」
少し指を曲げただけで愛液の音がくちゅくちゅとなる
後から後から溢れる愛液と指に絡みつく肉壁の感触に綾の指も激しさを増していく
「ヤメ・・うぅ・あぁ・・はあ、んんっ・・ひん!あや!やめてっやめて」
「やめませんよ沙姫様!あなたは凛に口を犯され私に膣を犯され本当はうれしいはずなの
に本当はもっとして欲しいと願ってるはずなのに・・・・」
綾の暴言に沙姫は思わず手を出そうと手錠をガチャガチャとさせる
「フフフダメですよ沙姫様、そんな怖い顔なさってはせっかくの美貌が台無しです
それよりもほら・・・ここをこうすると!」
沙姫の腰がビクンと上下に震える
綾の指が中で蠢き沙姫の一番感じる箇所を責め立てる
中よりも入り口の方、ヒダの周りやクリトリス
「知っていますよ沙姫様あなたの弱いところは全て、凛」
凛は口から舌を引き抜くと沙姫の顔を愛おしそうにペロペロと舐め回す
口を開放された沙姫はむせながら大量の唾液をこぼしていく
「いかがでしたか沙姫様?私の口の味は?」
「・・・はぁ、はぁあぁっ・・・凛っ!?」
「そんな怖い顔しないでください。悲しくなってしまいます」
凛はそう言いながらもスカートの中に手を入れ自らの下着を脱がしていく
「さあ沙姫様、口を味わった後は今度は私のあそこを味わってくださいね」
凛は沙姫の顔に騎乗すると自らの顔を沙姫の秘所へと近づける
「これはなんのつもりですの?」
「今から凛と舐めっこをするんでよ。お互いのあそこに口を押し付けて貪るんです
できますよね?結城リトと何度もしたことですし」
それに沙姫は真っ赤になって怒り出す
「誰がそのようなことを!!」
そんな沙姫に二人は微笑み合うとそれぞれ秘所へと舌を指を近づけていく
「ダメですよ沙姫様そのようなわがままを言っては」
綾の指が何本も何本も中へ入っていき愛液を外に溢れさせる
「沙姫様も私達を悦ばせてください」
凛の指が肉皮に包まれたクリトリスをきれいに剥いていく
剥き終えた赤く大きくなっているクリトリスに凛は涎を垂らす
「あぁぁ・・・んっ・・」
伝わり落ちる唾液が秘所を濡らしそのなんともいえない感触が沙姫の性感帯をほどよく刺激する
唾液でぬるぬるになっていく肉ヒダを広げきると挿入している指から膣に収まりきれない蜜があふれ出す様子に綾が笑みをこぼす
「あらあら沙姫様はしたいないですよ。こんなにお漏らしをして」
「はぁ、はぁ・・綾・どうしてなの?凛も?」
「「全てあなたのためですよ沙姫様」」
287:リトと唯と沙姫 外伝
07/05/28 15:16:36 Lzf4SIoy
口を揃えて笑いかける二人の姿に沙姫の本能は警告を発する
(わ、私このままだとこの二人に・・・・)
膣内で蠢き始める指に、近づく舌の生暖かな感触に沙姫の体は震えだす
「た・・助け・・・助けてリト・・・・」
「今なんとおっしゃいましたか沙姫様?」
「もう一度大きな声で言ってもらえるように手伝ってあげましょう綾」
再開される二人の責め
「ヤメっ・・・・んん!!」
膣内で掻き回される四本の指が肉壁を擦り上げせまい膣を徐々に押し広げる
「んんっああ!!綾っ痛いっ!ああっんんん!!」
凛は勃起したクリトリスに綾とは違うやさしい愛撫を繰り返す。舌で舐め取りキスをする
「あぁっ・・んあぁ・・はあヤメ・・いっやぁぁっ」
ぱっくりと広がった割れ目からは捲れ上がってしまった肉ヒダで中から愛液がとめどなく溢れだし、
第三関節まで入っている綾の指が中を這い回る度にぐちょぐちょと卑猥な音を立てる
「ひゃめ・・おかしく、おかしくなってしまいますわっ!!」
「かまいませんよ。沙姫様の喜びが私達の悦びなのですから」
上下左右に掻き回される手に沙姫の膣は悲鳴を快感の声をあげる
「あっくぅっ・・ううんっ、やっあああ・・ひゃめて・・だメっ!ダめれす・・」
ろれつの回らない言葉とぴちゃぴちゃとなる水音、三人の荒い呼吸と喘ぎが部屋に満ちていく
ぐちゅぐちゅと泡立つ愛液が白濁に変わり、それに唾液が交じり合った秘所はただの淫乱なものになっている
「もう許ひてっこれ以上はっ・・いや・嫌ぁ・・あああっ」
「ああ沙姫様のここすごくおいしい」
凛の舌がクリトリスを包みいっきにそれを吸い上げる
「ああっっ!!凛凛らめっダメですわっ・・・そこ・・あああんんああぁっ!!!」
今までの量とは違う愛液がベッドに大きな染みを作っていく
「ああ・・・んっぁぁ・・・はぁ、はぁ」
「沙姫様イッテしまった様ですね凛」
「ええ、けれどまだまだ沙姫様の美しい姿を見たいでしょ綾?」
引き抜いた手に付いた愛液を舌で堪能しながら眼鏡の奥の瞳を不気味に細めていく
「それでは少々早いようだけどアレを出しましょうか凛」
(・・・アレって・・)
息を荒げながら後ろからごそごそと何かを取り出そうとする凛を見つめる沙姫
「沙姫様本日の私達からのプレゼントですよ」
綾の瞳の奥、眼鏡に隠れたその黒い感情を読み取ってしまった沙姫に冷や汗がどっと吹き出る
「な、なんですの・・・なにを・・・」
「心配なさらないでください」
微笑む綾の一つ一つの動作に体がビクビク反応する
凛は箱状の物を持ってくると中身を綾となにやら確認しあう
頷きあう二人が今の沙姫にはすごく怖い
「はいでは沙姫様受け取ってくださいね」
288:リトと唯と沙姫 外伝
07/05/28 15:17:19 Lzf4SIoy
二人の手に握られているのはローターとバイブ、なんの変哲もない普通の物に沙姫は眉根を寄せる
今の二人が考え用意したものにしては普通すぎる
凛と綾はおびえる沙姫の左右に移動するとやさしく諭すように言い聞かせる
「心配しなくてもこれはただのバイブとローターです」
「ですからなんの心配もせず沙姫様は快感に身をゆだねてください」
凛は沙姫の脚を広げると今だヒクヒクとしている割れ目を再び指で広げる
「ちょっと待って!私さっきイッタばかりでまだ・・・・あああっっ!!」
綾がスイッチの入ったローターをクリトリスに当てると沙姫の腰がビクンと震える
「わかっていますよ沙姫様もっと欲しくてたまらないのですね」
「違・・んんっ・感じすぎて・・・あああっくぅ!」
早くもガクガクと震えだす沙姫の体に凛がバイブを当てる
「さあ沙姫様もう一つ入りますよ」
「っ!!?」
愛液に包まれながらズブズブと膣内に沈んでいくバイブ
無機質な金属の感触が肉壁を刺激しギュウギュウと締め上げる
「んんっあああ!やめてっ・・抜いて抜きなさいっ!今そんなことされると」
「されるとなんです?スイッチを入れてあげましょう」
凛の指がスイッチに触れる。カチッという音と共にそれは最大出力で動き出す
「あっああああ!んんっ・・ダメっ・おかしく、あぁ壊れますわっ」
グイングインと中を掻き混ぜるバイブに沙姫の理性が飛んでいく
「あっあっああっ・・んんんっ・・もうやめて!ひゃあっ!!」
上下前後に動かされていく二人の手
その目は感情とは程遠いものが宿り、ただ手を動かしていく敬愛する主のためだけに
二人の愛撫に自然と沙姫の腰が動き出すと薄く微笑み合う
涙を流しながら悶え体をくねらせる沙姫
自分の意思とは関係なく快楽を求めてしまう自分の体に喘ぎとは別に嗚咽が混じる
そんな沙姫が愛おしすぎて二人は主の体の上でキスし舌を絡めると、糸を引く口を沙姫の胸へとそれぞれ運ぶ
沙姫の目が交互に二人を見、その口が拒絶の声を出す前に凛と綾は乳房へ乳首へとしゃぶりつく
その激しい愛撫に沙姫体はガクガクと震え二度三度と連続して絶頂を迎えてしまう
「やっあああっ!!はあんっ・・んんっ・くっあぁはぁ・・はぁああっ」
イッテもイッテもやめない止まらない愛撫に沙姫は気が狂いそうになる
じゅぶじゅぶと出し入れされるバイブから愛液がとめどなく溢れだす
ローターで舐め回されるクリトリスは赤く充血に限界まで肥大していた
「ヤメテっ・・もうやめて!お願い・お願いしますわ・・もうもう私・・私」
懇願する沙姫の下腹部がブルッと震えだす
「あっ・・・!」
その様子に二人は顔を見合わせ笑い出す
「沙姫様どうなされました?」
「まさか・・・おトイレに行きたいとかじゃありませんよね?」
沙姫の顔が真っ赤に染まる
「違っ・・・あぁ・・ダメ・・ダメトイレにっトイレに行かせて!お願いしますわ」
「ダメですよ沙姫様。こ・こ・でしてくださいね」
微笑む綾に沙姫が睨み付ける
「あなたっ!あなた達二人はどこまで・・・・!!」
「ん~そんなに怒られるなんて困りましたね凛?」
「・・・綾そろそろ沙姫様も限界でしょう。ここで本当のことを言ってみては」
289:リトと唯と沙姫 外伝
07/05/28 15:18:13 Lzf4SIoy
綾は凛からバイブとローターを交換するとスイッチを切った状態で動かしていく
「はぁっ・・ああっ・んん・・お願いっ・・」
「沙姫様、これなんだかわかりますか?」
「な、なにって・・・・?」
それはどう見ても普通のバイブ。沙姫は考えるも尿意がそれを邪魔をする
「そんなことより早くトイレにっ!!」
「・・・これ結城リトの形と大きさに合わせて作った特注品なんですよ。沙姫様もう結城リトのことを忘れてしまったのですか?」
「・・・・リト・・の・・」
そんなことを言われも沙姫にとったらわかるわけがない
「そうですよ沙姫様!言ってみれば沙姫様は結城リトに何度もイカされたあげくに尿意までも・・・」
綾の言葉が沙姫の脳裏に入っていく。目線が下に下に自分の割れ目に入れられている物に注がれる
「そうです。言ったはずですよこれは私達からのプレゼントだと!」
再びスイッチが入れられる
「ああっ!!んっ・・んんんっ」
「どうですか愛しい人のモノは?」
――愛しい?違いますわだってリトはもう・・・
粘ついた白い愛液がバイブに絡みつく
「こんなにもあなたを求めている」
「違、違いますわ!だってこれは・・あっくぅ・・んん」
膣内が掻き回される度に沙姫の尿意は一歩一歩近づく
「本当にそうですか?こんなにもあなたは咥えて離そうとはしないのに?」
見ると綾は手を離していてバイブだけが沙姫の割れ目に入れられたまま動いていた
「あっ・・・ああ・・」
するりと凛が沙姫を抱き起こし後ろから羽交い絞めにする
「沙姫様素直になってください」
後ろを振り向くと凛が耳元で囁く
「あなたは結城リトを求めているのです。だってそうでしょう・・沙姫様の体をこんなにも淫らにしてしまっているのです。もう戻れませんよね?」
凛はちゅぱっと舌を耳に這わせる
「沙姫様のいやらしい蜜が溢れて止まらなくなってますよ?」
二人のやり取りに沙姫はギュッと目を閉じる
――私がリトを求めている?違いますわ!だってリトはもう私のものでは・・・
「「さあ沙姫様どうなさりたいのですか?」」
二人の問いにも沙姫は答えられない。近づく尿意は限界まで来ていた
「そ、そんなことはどうでもいいですわ!それより早く私を解放なさい!」
もじもじと腰をくねらせる沙姫は本当につらそうで顔も紅潮してきている
「ダメですよ!ちゃんと本当のコトをいわないと解放しません」
「だから・・・!」
「沙姫様はご自分の気持ちを言うだけでいいのですよ」
凛の両手が胸を揉みしだいていく
「んっ・・・トイレにッ・・ぅん・」
襲いくる快感と尿意の連続に理性のひもがぷつんと切れそうになる
290:リトと唯と沙姫 外伝
07/05/28 15:19:03 Lzf4SIoy
「沙姫様はわかっているはずですよ。本当はどうしたいかを」
「ど、どう・・・したい・・か・・」
硬くなっている乳首を指と指の間で転がす
「そうです。自分をこんなに苦しめる寂しい思いにさせる元凶を作った人物」
「はっ・・んん・・あっ!く・・そんな人・・・」
「いるじゃないですか沙姫様」
舌が首筋をなぞり胸の谷間に落ちていく
「あの女・・・古手川唯ですよ!」
沙姫の脳裏に唯の顔が浮かぶ。リトと楽しそうに話す唯の顔、幸せそうな微笑
「わかりましたか?あの女が沙姫様の全てを奪ったのでしょ?」
「違いますわ!私が・・私がリトをあの子に・・・・」
「まだそんなコトを言っておられるのですか?・・・仕方ありませんね」
綾は溜め息を吐くと一気にバイブを膣の奥まで挿入する
「ああっ・・あっ・んんん・・はあああ・・奥にっ・・」
「わかっていますよ。あたっているのでしょう奥に?」
バイブの先端が子宮口を擦り上げる感触に沙姫は体を震わす
「あっ・・ヤメっ・こんな・・ああっ」
「思い出しましたか?結城リトに沙姫様はよくこうやって犯されてましたよね?」
前後に動く度に奥にあたる金属の冷たい感触
「あっヤメ・・ああっあたって・・ああダメ・・もれ・漏れてしまいますわっ!」
震える体を凛が押さえつけると綾の動きがどんどん加速される
「沙姫様本当のことをおっしゃってはどうです?本当は結城リトをどうしたいのですか?
あの古手川唯をどうしたいのです?」
――私が願っているのはリトの幸せ・・・リトが幸せなら・・・
「言ってください私達に!あの女をどうしたいのか」
「わた・・私は・・・んんっあああっ・・・綾!綾やめなさいもう・・・もうっ」
綾はローターをクリトリスに押し付ける。その感度に沙姫の理性が切れてしまう
ベッド一面に広がる黄色がかった染み。少し生暖かい感触に手を濡らした綾が微笑む
「ああ沙姫様のおしっこ・・・すごくいいわぁ・・・」
「はぁ、あぁ・・あああっ・・ん・・っぁ」
肩で息をする沙姫に二人はもたれかかる
「結城リトに失禁させられましたね沙姫様」
「とっても気持ちよさそうでしたよ」
――私
「さあどうなさりたいのですか?もっと欲しくありませんか結城リトを」
――リトを・・・・
「沙姫様っ?」
――私リトのことを
「「沙姫様ご命令を!」」
――リト・・・古手川唯・・・
俯きしゃべらない沙姫を二人は心配そうに見つめる
それからしばらくすると手錠を外された沙姫はゆっくりと綾と凛を抱きしめ言葉をつむぎだす
「凛・綾あなた達に頼みたいことがあるの・・・・」
291:リトと唯と沙姫 外伝
07/05/28 15:21:11 Lzf4SIoy
終わり
スレの流れを読まずにダークな感じのSS投下申し訳ない
純愛ものも書いてるんだけどなかなか進まなくて・・・
とりあえずこのリト唯沙姫話はこれで終わりです
292:名無しさん@ピンキー
07/05/28 17:35:33 fk70cR6n
GJ!!!!!!!!!
前の続編ですね
いい具合いに沙姫がいじめられてるww
引き続き純愛物も期待してます
293:名無しさん@ピンキー
07/05/28 19:23:23 dqb/OImy
同じくGJ!
ダークな感じのもアリですね。
続編希望です。
294:名無しさん@ピンキー
07/05/28 21:29:42 GvMpBplZ
>ヤミ金
建前「お大事に…」
本音「えーい!うpはまだか!」
295:名無しさん@ピンキー
07/05/28 21:38:42 fk70cR6n
本音漏れてるww
職人は神だからもっと崇めなさいww
296:無理矢理4P
07/05/28 23:46:24 ZzRiZ4Xa
書きあがったので、投下します。
法的に無理のない範囲でのハーレムエンドを目指して書いたのですが
何度か忙しくてジャンプが読めなかった週があったので
ひょっとしたら本編との矛盾とか、かなり発生してるかもしれません。
その辺は、どうかご容赦下さい。
あと、近親相姦とかレズモノが苦手だと言う人は、NGでもしといて下さい。
では、投下開始。
297:無理矢理4P
07/05/28 23:47:49 ZzRiZ4Xa
普通の人間なら、ストレス性の胃炎になっていて然るべきだ。
宇宙人に求婚されたり、それが原因で命を狙われたり、
その宇宙人の行動に振り回されたり、その宇宙人の発明品に爆死しかけたり。
胃炎どころか、自殺の原因になっていてもおかしくない不運の数々。
それでも彼が傍から羨ましがられるのは、彼に求婚している宇宙人が
ヒト型の目から見て、非常に可愛らしい顔立ちの美少女だったからだ。
「おっはよー! 良く眠れたぁ?」
件の宇宙人・ララは通り抜けるような声で、
家主である結城リトの布団を引っぺがした。
寝惚け眼のリトはのろのろと起き上がると、恨めしそうにララを見上げた。
「何が『良く眠れた?』だ……
たった今お前が起こすその瞬間まで、現在進行形で寝てただろーが」
休日の朝に無理矢理叩き起こされる程、迷惑な事もない。
これが無ければ、あと一時間は寝ていられたのに。
「美柑が朝食用意してくれてるよ。早く食べないと冷めちゃう」
ララに促され、リトは仕方なく気だるい体を起こした。
わざわざ妹が食事を作ってくれているのだから、
それを無下にするような真似は、兄としては出来ない。
ララに手をひかれ、パジャマ姿のままで一階へと降りて行った。
「呆れた、まだそんな格好してる。
早く着替えないと、春菜さん来ちゃうよ?」
ほどよく焼けたトーストと、良い具合に半熟の目玉焼き。
と同時に、まるで妻のような口ぶりの小言。
我が妹ながら、こいつは将来良い嫁になるんだろうな、とリトは思った。
「予定は11時からなんだから、まだ大丈夫だろ」
リトは席につくと、まだ野暮ったい瞼をこすりながら、コップに牛乳を注いだ。
時計の針は、午前の8時を指している。
確かに、11時までまだかなりの余裕がある。
こんな時間にわざわざ起きる必要など、本来無い。
とは言え、今日は来客があるのだから、部屋を軽く掃除せねばなるまい。
リトもララも美柑も、平日は学校だから、家の中を掃除する時間はあまり無い。
加えてリトは、空いた土日にすら、気分が乗らねば掃除しない。
来客に備えての部屋掃除の時間を確保させるために、
この不精の兄を叩き起こしてくるようにララに頼んだ美柑の狙いは、的確と言えた。
朝食をとり終えて、しばらくぼーっと過ごし、
9時を過ぎた辺りから、リトは部屋掃除に乗り出した。
廊下とトイレと、二階に通じる階段は、美柑が担当した。
リトの部屋と違って、普段から美柑がそれなりに気を配っているため、
この三箇所は比較的短時間の掃除で済んだ。
ララが発明品を作って掃除を簡単に終わらせようと提案してきたが、
リトは必死に、美柑はそれとなく、それぞれに提案を断った。
298:無理矢理4P
07/05/28 23:48:52 ZzRiZ4Xa
10時55分。
インターフォンの音が鳴る頃には、掃除は終了していた。
リトの部屋も、ララが入り浸るようになってからは
あまり散らかせなくなっていたので、掃除にはそんなに時間がかかっていなかった。
ララは、さもこの家の住人のように、玄関へと真っ先に向かった。
「はいはーい! ちょっと待っててねー」
ドアの向こうから現れたのは、春菜だった。
手には手提げ鞄を携えており、その中には教科書とノートと参考書が入っていた。
「こんにちわ、ララさん」
定期試験まで二週間。
試験を珍しがって、面白がっているララと、
反対に試験にまるで乗り気でないリトの二人に、試験対策を施すために
春菜は自ら勉強会を立案したのだ。
ララは勿論大賛成だし、春菜とプライベートで会えるのなら、リトにも断る理由は無かった。
年頃の女子の部屋に上がりこむわけにもいかないので、場所はリトの部屋となった。
かくして、今日この三人が結城家に揃ったという運びだ。
とは言え、試験までまだ二週間もある。
試験範囲はまだ発表されていないし、習った範囲の一部を
あまり重要でないからと、試験範囲に含めない先生も、たまさかいる。
つまり試験対策と言っても、今この時点では、
どこを勉強したら良いのか、リトには検討もつかないのだ。
勿論春菜のような優等生は、それでもちゃんと勉強する。
試験一週間前だろうが、二週間前だろうが、一ヶ月前だろうが、それは変わらない。
逆に言えば、普段から予習復習に余念の無い春菜は、
何もわざわざ結城家に来てまで『試験に向けての勉強』をする必要は無かった。
必然的に、三人とも試験対策に身が入らなくなる。
リトはだらけて床の上に寝転がるし、春菜も何となく根をつめる気になれないし、
ララに至っては、開始五分で勝手にリトのベッドの上に上がって、漫画を読み始める始末。
途中で人数分のケーキとジュースを持って部屋を訪れた美柑は
「やっぱり、こうなったか……」と口の中で呟き、呆れながら輪の中に混じった。
299:無理矢理4P
07/05/28 23:49:59 ZzRiZ4Xa
テーブルの上に散らばっていたテキストや筆記用具を片付け、トレイを代わりに置く。
現金なもので、それまでベッドの上でゴロゴロしていたララは、
ケーキが来た途端に起き上がって、床の上に座りなおした。
「わぁ、美味しそー!」
「ったく、コイツはこういう時だけ……とは言え」
無許可で他人のベッドの上に上がりこんで、無許可で他人の漫画を読んでいたララに
リトはぶつくさと文句を言いながら、隣に座った妹の方に、目線を向けた。
ケーキもジュースも、最初から三人分しか用意されていなかった。
来客へのもてなしなのだから、美柑の分がある方がおかしいのだ。
そんな事は気にもとめず、美柑本人はリトとララと春菜の前に、
それぞれケーキとジュースを並べていく。
当然、春菜もそれは気になった。
「えっと……美柑ちゃん、良かったら私のケーキ、食べて良いよ?」
「気にしなくて良いよ。春菜さんはお客さんなんだから、そんなワケにはいかないし」
本人は本当に平気なつもりなのだろうが、周りからしてみれば
小学生に遠慮されては、立場も何もあったものではない。
まして、それを鵜呑みにして素直にケーキを頬張る気にもなれない。
「西連寺は良いよ。美柑には俺のをやるから」
兄はそう言うと、自分のケーキとジュースを、美柑の前に差し出した。
こういう所を見ると、やはり彼も『お兄ちゃん』なのだな、と思わされる。
お互いに相手に譲ろうとしてムキになりかける兄妹を見ていると、
春菜はこっそり笑みがこぼれてしまった。
ララは秘密道具でケーキを増やそうと提案したが、それはあっさり却下された。
焦げた生クリームで部屋と体中がベトベトになるような事態は、誰しも避けたかった。
結局兄としての立場を立たせるため、美柑はリトの差し出したケーキを最終的に受け取った。
とは言えリトも喉は渇くから、ジュースだけは台所まで降りて、パックごと取ってきた。
コップももう一人分、追加で持ってきた。
しばらくして空気が落ち着いてくると、ララはまたベッドの上に上がりこんだ。
さりとて、リトは特に文句を差し挟まなかった。
自分のベッドの上で女の子が寝転がっているというシチュエーションにも、いい加減慣れていた。
しかし春菜は、自分の好きな男子のベッドの上に、
自分以外の女の子が寝ているという状況が、内心面白くなかった。
友人に嫉妬するなど、浅ましい事だと自戒しつつ、笑顔を取り繕う。
美柑は「少しは春菜さんに気を回して、ジェラシー回避してあげなさいよ」
と心の中で唱えながら、甲斐性なしの兄を静かに睨み付けた。
気のきく男なら、多少無理してでもララをベッドから起き上がらせるか、
もしくは春菜の横に座りなおして、相対的にララを半ば蚊帳の外に置くかするだろう。
それが出来ない辺りがリトの優柔不断なところだ。
どちらも傷つけずに済まそうとするから、どちらも中途半端になる。
或いはこれでは、実はララの方が大事なのではと思われても、仕方の無い事だ。
300:名無しさん@ピンキー
07/05/28 23:55:21 ZzRiZ4Xa
美柑は思い切って、リトに尋ねてみた。
ララにも春菜にも聞こえるように……
聞こえていなかったフリなど、両者とも出来ぬように、
それなりに声を張って、はっきりとした口調で。
「で、結局リトはさ。ララさんと春菜さんの、どっちが本命なの?」
瞬間、場の空気が止まったのは言うまでもない。
リトと春菜は、目を丸く見開いて言葉を失った。
寝転がって本を読んでいたララも、勿論驚いたには違いないが、
こういう事に頓着が無いのか、あるいは肝が据わっているのか、反応は他の二人程強烈でなかった。
しかし、三者とも三様に顔を赤くし、絶句した点は同じだ。
リトにしてみれば、自分が春菜に好意を寄せていた事が、
図らずもララと春菜にバレてしまったわけだ。
と同時に、春菜への想いに美柑が気づいていた事自体、既に驚きの対象だ。
が、当面の問題はそんな事ではない。
当面の問題は、いかにしてこの状況を収束させるかと言う事だ。
なるほど、これも計算しての美柑の質問だったのかもしれない。
優柔不断なリトとは言えど、当人二人が同席しているこの状況で、
答えをはぐらかすのは至難の業だ。
必ずどちらかを選ばなければ、いつまで待っても事態は収まらない。
それを見越して、美柑は敢えて三人が揃っているこのタイミングで、質問をぶつけたのだ。
「なっ……おまっ、お前……」
口をパクパクさせながら、辛うじて美柑への文句を口に乗せようとするリト。
しかし、何と文句を言えば良いのかもわからず、呂律もうまく回らない。
ちらりと一瞬春菜の顔を見るが、その表情を読み取るのが怖くて、
すぐにまた目を背けてしまう。
そんな逃げの姿勢が、美柑には殊更鬱陶しかった。
「そろそろハッキリしたらぁ?
いつまでも三人仲良しこよしってわけには、いかないでしょ」
妙にマセた意見を言う辺りは、とても小学生とは思えない。
こういうドライな考え方をする所は、さすがに女なのだなぁと思い知らされる。
301:名無しさん@ピンキー
07/05/28 23:56:14 ZzRiZ4Xa
「そっか……リトの好きな子って、春菜だったんだ……」
ララは、かつてリトが自分に言っていた言葉を思い出していた。
既に好きな子がいるから、ララとは結婚出来ない。
出会ったばかりの頃、彼はそんな事を言っていた。
まさかこんな身近な所に、その相手がいるとは思わなかった。
瞬間、春菜と目が合う。
しかし春菜は、リトが春菜から目を逸らした時と同じように、ララから目を逸らした。
春菜は、頭の中が混乱していた。
心のどこかで、リトが好きなのはどうせララなんだろうと、諦めていた。
認めたくはなかったが、自分で勝手に負けた気になっていた。
勝ちたい、リトを得たいと思ってはいたが、とても叶うとは思えなかった。
それがどうだろう。
ひょんな事から、リトが自分に好意を抱いてくれているらしい事を、伝えられたのだ。
まだどちらが本命かは確定ではないらしいが、今までより遥かに希望がわいてきた。
と同時に、その希望が裏切られたらどうしよう、という危惧も生まれた。
もし彼が選んでくれるのが自分ではなかったら、明日からどうやって生きていけば良いのだろう。
明日から、どんな顔でリトやララに会えば良いのだろうか。
また、仮にリトが選んでくれたのが自分であったとしても、問題は同様だ。
明日から、どんな顔してララに会えば良いのだろうか。
どちらにしろ、もう友達ではいられないかもしれない……。
だが、そんな場の緊張を、ララはあっさりと打ち砕いた。
というより、彼女は何故春菜やリトが、こんなにも重苦しい空気でいるのか理解出来なかった。
この修羅場を、修羅場とすら認識していなかった。
「あのさぁ、何でリトが、私と春菜の、必ずどっちかを選ばないといけないの?」
再び、場の空気が停止した。
ララが口を開いた瞬間、リトも春菜も、彼女がどんな意見を出すのかと、内心身を強張らせた。
しかし、そのとぼけた口調と、予想とは無関係な単語の並びに気を抜かれ始め、
最後の疑問符を聞き終えた時には、またいつものごとくララに呆れ返りかけていた。
「あっ……あのなぁお前」
「えと……ララさん、意味わかってる?」
若干空気が柔らかくなってしまったのは、美柑にとって計算外だ。
このまま、なし崩し的に答えをはぐらかされてしまう可能性もある。
それでは意味が無いのだ。
だが、ララの質問の意味がわからないのは、リトや春菜と同様だ。
頭の中で、彼女なりにララの意見を解釈してみる。
恐らくは、リトにとっての選択肢がララと春菜の二名しか無い点を、ララは突っ込んだのだろう。
ひょっとしたら美柑達が気付いていないだけで、他にリトが気に入っている女がいるかもしれない。
そんな可能性を無視して、この場の人間だけで話を進めるのは、いかにも滑稽だ。
ララは、そういう事が言いたかったのかもしれない。
302:名無しさん@ピンキー
07/05/28 23:57:00 ZzRiZ4Xa
……などという美柑の予想は、まるで意味が無かった。
ララは、別にそこまで深く考えていなかった。
単純に、本当に、何で一人だけを選ばないといけないのか、その事が疑問だったようだ。
それまで口を挟まず空気化していたペケが、ここぞとばかりに解説する。
「デビルーク星にとっては、一夫多妻はごく普通の事なんですよ。
だからララ様には、リト殿が一人の女性を選ばねばならないという
地球の風習が、理解出来なかったのです」
「い、一夫多妻……って……」
そう言えば、この地球でも、国によっては(或いは民族によっては)一夫多妻は認められている。
独占欲を抜きにすれば、子孫を残すのに最も効率の良い家族形態ではある。
今の日本では重婚は否定されているが、昔の将軍や偉い人などは、
側室を何人も抱え込み、子を何人も作ったものだ。
勉強好きな春菜は、瞬時に頭の中で情報を組み立て、納得してしまった。
そしてまた、美柑も重婚をすんなりと受け入れてしまった。
「そっか、別にそれで構わないんだ……。ララさん、地球の戸籍無いんだし。
デビルーク星の戸籍ではララさんとリトが入籍しておいて、
地球の戸籍では、春菜さんとリトが入籍してれば良いんだ。
なぁんだ、別にどっちか一人に絞る必要無かったんだねぇ。良かったじゃん、リト」
この修羅場を作り出しておいて、その本人が勝手に納得してしまった。
心臓が縮まる思いまでしたリトにとっては、
自分抜きで勝手に部外者に納得されても、苛立たしいだけだ。
だが、美柑をどやそうとするリトの声を、再びララが遮った。
「そう言う美柑は、リトと結婚しないの?」
もう空気が止まるのはこれで本日三度目だ。
何でここで、妹である美柑との結婚まで、話題にのぼってくるのだろう。
デビルークでは、兄と妹でも結婚出来るのか?
その疑問には、ペケの代わりに春菜が回答を提示した。
「そう言えば……昔は日本でも世界でも、近親婚はごく普通の事だったんだっけ?」
「……そ、そうなのか? 西連寺」
「ギリシャ神話とかでも、兄弟姉妹と結婚した神様は登場するし……」
だが、これは流石に特例過ぎる。
自分が、血の繋がった妹と結婚?
確かにこの妹は将来良い嫁になるだろうとは思ったが、自分の嫁にしたいとは思わない。
想像するだけで気色悪い。何が妹萌えだ、現実に妹持ってから言ってみろヲタどもが。
しかし予想外にも、美柑はまんざらでもないようだった。
「別に私は良いよ。どの道地球の戸籍には影響しようが無いんだし。
デビルークでもどこでも、自分の住んでない星の戸籍で
私とリトがどういう扱いになってても、困る事なんか別に無いだろうし」
こういう割り切りは、さすが美柑といったところだ。
三重婚に、近親婚。
全員にとって、悪い話ではない。
恋愛観念が根本的に地球人と異なるララは勿論、
割り切れてしまうのであれば、春菜にとっても損は無い。
そして、美女二人(+妹)と同時に関係を持てるという事は、リトにとっても悪い話ではない。
倫理観からの抵抗はあったが、欲望を退けられる程にはならない。
先程までの修羅場から一転して、嬉しそうな目ですりよってくるララと
潤んだ瞳で見つめてくる春菜(と、どうでも良い表情で眺めてくる美柑)を見ていると
リトは、我慢する気も、紳士でいる気も失せてしまった。
303:名無しさん@ピンキー
07/05/28 23:57:56 ZzRiZ4Xa
時計の針は、いつの間にやら正午を回っていた。
元々勉強するために集まっていたので、テレビもステレオも切ってある。
他に気を紛らわす要素は、殆ど無い。話の逸らしようもない。
だからララに迫られた時、リトにはそれを避ける事が出来なかった。
「リトー、キスしよー」
「はぁあ!? ちょ、待っ……」
有無を言わせず、春菜と美柑の見ている目の前で、リトはララに唇を奪われた。
その細腕からは想像出来ない、地球人以上の腕力で顔をがっしりと掴まれ、
逃げられない状態に固定されて、半ば無理矢理キスされる。
もっとも、たった今この場の全員と結婚する事が確約された以上、
婚約者の一人であるララからの求愛を断る道理は無かった。
ララはリトから唇を離すと、羨ましそうに二人のキスを見つめていた春菜に、バトンタッチした。
「はい。次は春菜の番!」
「え、わ、私?」
「当たり前じゃん。私達みーんなリトのお嫁さんになるんだから、
みーんなリトと愛し合おうよ」
もはや三角関係だとか、女同士のジェラシーだとか、そんな観念はララには備わっていないようだ。
極めてオープンに、この重婚を快諾してしまっている。
デビルークでは当たり前の事なのかもしれないが、地球人である春菜にはまだ馴染みにくい。
とは言え、この関係に納得した事に違いは無い。
そっと瞳を閉じて、春菜はリトに全てを委ねた。
「さ、西連寺……」
押し黙る春菜から覚悟を読み取って、リトは静かに彼女に顔を近づけた。
憧れの女の子と、念願叶って初キスを交わせる。
たとえそれが宇宙人や妹の目の前であろうが、もはや気にとめていられない。
先程ララがそうしてきたように、リトもまた、春菜の顔を両手でしっかり保持した。
しっかりと言っても、手はあくまで添えるように優しく触れさせるだけだ。
しかし、それで十分だった。手など、相手の心を誘導してやるだけのものでしかない。
ふっ……と微かに、唇を触れさせる。
それから少し思い切って、もうちょっとだけ唇の密着度を高める。
あくまでソフトな、純粋なキス。
恐々としていて、お互いに臆しているのが、傍から見ていてもわかる程だ。
童貞と処女なのだから、それも当然だろう。
やがてすっと唇を離した時、春菜は嬉しさのあまり、うっすらと涙を浮かべていた。
余韻を吹き飛ばすように、ララがリトをつついてくる。
「さぁさ、お次は美柑だよ!」
「……何ぃ!?」
「って言うか、私もキスすんの、ララさん?」
当たり前じゃない、と言わんばかりに、ララはリトの肩を掴んで、彼の体を美柑の方に向けた。
とは言え、いくら何でも兄妹で口付けなど、正気の沙汰とは思えない。
美柑自身、小さい頃ならいざ知らず、この年になって兄とチュウしたいとも思わない。
が、一応彼の嫁になる以上、断るのも変な話だ。
「しょうがないなぁ……オデコになら良いよ」
そう言って美柑は、前髪を掻き分けて額を突き出した。
ここまで来たら、それをムキになって嫌がる事も、リトにはなかなか出来ない。
たかが妹相手に、たかが額にキスするくらいの事を、何故頑なに拒否する必要があろうか。
一頻り考え込んだ後、リトは吹っ切れたのか、妹を軽く抱き寄せてから
春菜の時と同じように、優しく柔らかく、口付けてやった。
リトが離れると、今度は美柑の方からリトに近づいた。
そして、挨拶のように軽やかに、その頬にキスしてやる。
「ま、こんなもんでしょ」
「あ、あぁ、まぁ……
おいララ、これで満足か……?
って……」