逆転裁判エロパロ第9法廷at EROPARO
逆転裁判エロパロ第9法廷 - 暇つぶし2ch750:名無しさん@ピンキー
07/06/25 18:32:43 nbNFyrW0
激しくGJ

751:名無しさん@ピンキー
07/06/25 22:44:09 E6NAG3/2
>>745
コーヒー吹いたww
GJ!

752:なるほど×みぬき3
07/06/26 00:36:27 zwjmmaTl
本当はあの後
「こうですか?わか(ry」
と続けようとしたんだが、なんかアレなんで続ける事にする。ギャグっぽく。
文才無いが許して欲しい。



「な、成歩堂さん! 貴方は一体、ど、どういう教育を……!」
 ガタン、と大きく音をたて、王泥喜が立ち上がった。成歩堂に指を突き付けるながら、ふるふると震えている。呆れているのか怒っているのか驚いているのかわからなかったが、成歩堂自身もみぬきの発言に珈琲を噴く程驚いているのだから、弁解のしようがなかった。
「そ、それは誤解だ、としか言えないね……。……えーとね、みぬき」
 成歩堂は口元を拭うと半分強張った笑顔をみぬきに向ける。みぬきは「なあに?」と首を傾げた。子供らしい、可愛い仕種、だ。
「確かにぼくとみぬきは血は繋がってないさ。でも法律とか道徳とか、いろんな問題があってね」
 うん、うん、とみぬきはただ相槌をうっている。その様子に、成歩堂は胸を撫で下ろした。そうして一通り、倫理と道徳と触れる法律についてを説明する。
「……だから、みぬきとぼくの赤ちゃんとかは駄目なわけ。わかったね」
 と、念を押した。
 ……が。
「だから、こっそり?」
 全然わかっていなかった。背後で王泥喜がぎゃあと悲鳴を上げたのが聞こえた。頭が痛い。
 成歩堂はくたとソファーの背もたれに頭を預けた。横目で、未だ呆然と立ち尽くしている王泥喜を見る。
「君がやってくれよ、オドロキ君……。ぼくにはもう無理だ」
「おお、俺だってできませんよ! そ、そんなハレンチな……」
「君はいつの時代の人間なんだよ」
 成歩堂が現実逃避をしている内に、ソファーが一段沈み込んだ。王泥喜の、成歩堂の隣に向けた引き攣った笑顔に、成歩堂も視線を移す。そこには当然ながらみぬきが座っていて、成歩堂は自分の娘だというのにしばらくその笑顔から目が離せなかった。
 ……怖くて。
「ねぇパパ」
「何、かな」
「みぬきも赤ちゃん欲しい」
「……そういう事はオドロキ君に頼みなさい」
「ええッ!」
 急に振られた王泥喜は目を白黒とさせた。その上みぬきが期待に満ちたような目で見つめてくるものだから、だらだらと冷や汗を流す。
 そして、その結果。
「す、すみません成歩堂さんッ!」
 王泥喜は逃走した。
「ええええ! ち、ちょっとオドロキくん!?」
 成歩堂の必死の呼びかけも無視され、無情にも事務所の戸は閉められた。更には、階段を駆け降りる音まで聞こえたのだった。

753:なるほど×みぬき3
07/06/26 00:37:39 zwjmmaTl
本当はあの後
「こうですか?わか(ry」
と続けようとしたんだが、なんかアレなんで続ける事にする。ギャグっぽく。
文才無いが許して欲しい。



「な、成歩堂さん! 貴方は一体、ど、どういう教育を……!」
 ガタン、と大きく音をたて、王泥喜が立ち上がった。成歩堂に指を突き付けるながら、ふるふると震えている。
 呆れているのか怒っているのか驚いているのかわからなかったが、成歩堂自身もみぬきの発言に珈琲を噴く程驚いているのだから、弁解のしようがなかった。
「そ、それは誤解だ、としか言えないね……。……えーとね、みぬき」
 成歩堂は口元を拭うと半分強張った笑顔をみぬきに向ける。みぬきは「なあに?」と首を傾げた。子供らしい、可愛い仕種、だ。
「確かにぼくとみぬきは血は繋がってないさ。でも法律とか道徳とか、いろんな問題があってね」
 うん、うん、とみぬきはただ相槌をうっている。その様子に、成歩堂は胸を撫で下ろした。そうして一通り、倫理と道徳と触れる法律についてを説明する。
「……だから、みぬきとぼくの赤ちゃんとかは駄目なわけ。わかったね」
 と、念を押した。
 ……が。
「だから、こっそり?」
 全然わかっていなかった。背後で王泥喜がぎゃあと悲鳴を上げたのが聞こえた。頭が痛い。
 成歩堂はくたとソファーの背もたれに頭を預けた。横目で、未だ呆然と立ち尽くしている王泥喜を見る。
「君がやってくれよ、オドロキ君……。ぼくにはもう無理だ」
「おお、俺だってできませんよ! そ、そんなハレンチな……」
「君はいつの時代の人間なんだよ」
 成歩堂が現実逃避をしている内に、ソファーが一段沈み込んだ。王泥喜の、成歩堂の隣に向けた引き攣った笑顔に、成歩堂も視線を移す。
 そこには当然ながらみぬきが座っていて、成歩堂は自分の娘だというのにしばらくその笑顔から目が離せなかった。
 ……怖くて。
「ねぇパパ」
「何、かな」
「みぬきも赤ちゃん欲しい」
「……そういう事はオドロキ君に頼みなさい」
「ええッ!」
 急に振られた王泥喜は目を白黒とさせた。その上みぬきが期待に満ちたような目で見つめてくるものだから、だらだらと冷や汗を流す。
 そして、その結果。
「す、すみません成歩堂さんッ!」
 王泥喜は逃走した。
「ええええ! ち、ちょっとオドロキくん!?」
 成歩堂の必死の呼びかけも無視され、無情にも事務所の戸は閉められた。更には、階段を駆け降りる音まで聞こえたのだった。

754:ナルホド×みぬき4
07/06/26 00:58:37 zwjmmaTl
(ま、参ったなあ……)
 閉まった戸を見つめながら、流石の成歩堂も今度という今度は本当に参っていた。しかし、未だみぬきが冗談を言っている可能性もあるのだと思い直す。
 王泥喜はもう今日は戻って来ないだろうと潔く諦め、成歩堂はみぬきと向き合った。
「中々面白い冗談だったよ、みぬき。オドロキ君、本気にして出ていっちまった」
 はははと笑って見せたのだが、みぬきは先程とは打って変わって真剣な顔付きをしていた。これには成歩堂も唖然とする。
「……みぬき?」
 成歩堂はみぬきの髪に手を伸ばす。少し顔にかかっていた右の前髪を退けると、みぬきは再びにこりと笑った。成歩堂もつられて笑う。
「うふふふふ」
「ははははは」
「パパ、ちゅーして」
「……は、いや、……え?」
「ちゅー」
「……」
 いつの間にか、みぬきは目をつぶっている。成歩堂は少し迷ったが、キスくらいなら、とみぬきの額に唇を押し付けた。
「……はい」
「…………」
 唇を離すと、不満げにむくれているみぬきと目が合った。凄く何か言いたそうに睨んできているし、自分もそれが何か判る気がするのだが、判りたくないので無視する事に決める。
 成歩堂がみぬきから目を逸らしても尚視線を感じる物だから、仕方なしに成歩堂はリモコンに手を伸ばし、テレビの音量を上げた。
 未だ、みぬきは見ている。もうこうなったら、これは根競べのようなものだった。

 そして、5分ほど経っただろうか。
 みぬきがソファーから立ち上がった。成歩堂は横目でそれを確認すると、安堵する。
 助かった……と、そう思った。
 しかしみぬきは何処に行くでもなく、成歩堂の膝の上に腰掛けたのである。
 成歩堂の目の前に、テレビ画面を塞ぐようにみぬきの笑顔が広がった。
「パパ」
「…………、はい?」
「みぬき、パパの赤ちゃんが欲しいの」
 みぬきの両腕は成歩堂の首に回されており、みぬきの両足は成歩堂の胴を挟んでいる。しっかりと身動き出来なくなった状態で、成歩堂は冷や汗が自分の背を伝って行くのを確かに感じた。

755:名無しさん@ピンキー
07/06/26 01:14:30 zqFtynP+
ナル×みぬっていうかみぬ×なるGJ!!!
続きが気になるー。待ってマス!!

756:名無しさん@ピンキー
07/06/26 06:53:56 iZ5zjJaG
読んでるうちに成みぬもアリだと思った。
続きテラ期待。

757:名無しさん@ピンキー
07/06/26 17:23:52 nUvLVaPE
やべぇこのみぬきはやべぇwwwwwww

758:名無しさん@ピンキー
07/06/26 18:35:28 F7bizSlc
GJGJ!!!!
ナルホドが段々と弁護士時代の性格に戻っているのもおもしろい。
続き待ってます!!

759:名無しさん@ピンキー
07/06/26 19:59:22 YJUn3Xzy
う~ん・・・・・・

760:名無しさん@ピンキー
07/06/26 20:57:43 yCRMo7Bk
続き待ってるぞ!!

761:名無しさん@ピンキー
07/06/26 21:05:37 mNVXS7B0
なにこのみぬきタン。テラ小悪魔!
GJ!
エチなしももえるなぁ

762:名無しさん@ピンキー
07/06/26 21:09:42 jzfkAkGi
こ、ここでマヨイの乱入希望…と呟いてみる

763:名無しさん@ピンキー
07/06/26 22:00:29 OssBnj7N
前作キャラと新作キャラで3Pかw
今まで無かった展開ではある?


764:名無しさん@ピンキー
07/06/26 22:37:17 F7bizSlc
前作キャラと新作キャラの3Pといえば、
このスレの最初のほうで、霧人&響也×冥っぽいのがあったな。
未完だけど…
もし作者が見ていたら、続きを是非お願いします。
密かに気になっていたので。

765:名無しさん@ピンキー
07/06/26 22:55:59 +hdBthLU
逆転裁判ネタで
凌辱レイプ物の定番と言えば小中×千尋くらいだよね?

766:名無しさん@ピンキー
07/06/26 23:48:49 sABL0I2m
>>764
スレの最初の方とか言うから最初の方見直してたんだ。
そしたら妙にオド×まこが読みたくなっちまった。責任とって書いてくれ。

767:名無しさん@ピンキー
07/06/26 23:58:51 Qng/Zg76
俺は人妻冥と検察側四角関係が見たくなった

768:なるほど×みぬき5
07/06/27 03:21:02 bZmir9wh
 久しぶりの経験だった。それは遥か昔、法廷で手強い検事達に追い詰められた時の感覚に酷似している。だがあの時は検事席やら弁護席やら裁判長やら、色々なものを間に挟んでいたわけで、今のように吐息がかかる程の近さで繰り広げられたものではなかった。
(というか吐息がかかる近さにあいつらが居たらそれはそれで嫌なんだけど)
 確実に法廷と今とでは危機感が違う。何と言うか、意味的に。
 身動きは取れなかったのだが、成歩堂は出来るだけみぬきから離れようとソファーの背もたれに体を押し付けた。みぬきの顔が、少しだけ遠ざかる。みぬきの大きな瞳がやけにキラキラしているのが更に成歩堂の不安を煽った。
 成歩堂は、みぬきの説得を試みる。
「みぬき」
「なあに?」
「赤ちゃんっていうのは、コウノトリが運んでくるんだよ」
 出来るだけ平常を装いそれだけ告げると、みぬきは手を頬に当て、少し考えるそぶりを見せた。しめた、と成歩堂は思う。これなら逃げ切れるかもしれない。
「だから、ぼくに跨がってても赤ちゃんはできないんだ」
 ホントはできるけど、という言葉は飲み込む。今時こんな嘘で騙される人がいるだろうかとは思ったのだが、他に上手い嘘が思い付かなかったのだ。
 だがみぬきは騙される人だったようで、本格的に黙り、そして考え込むように俯いてしまった。成歩堂は心の中でガッツポーズを取る。
「さ、みぬき。おりて一緒にトノサマンのDVDでも見ようか」
「―よ」
「え?」
 みぬきが俯いたまま、何やら呟いた。それはとても小さな声だったので、成歩堂は聞き返す。
「何、みぬき?」

「ガッツポーズにはまだ早いよ、パパ」

 みぬきは勢いよく顔を上げ成歩堂を見つめ、そしてとてもとても愛らしく笑った。
 そして成歩堂は、そろそろ泣いてもいいんじゃないかと思った。
「パパ、みぬきを幾つだと思ってるの? もう中学生なんだよ? そういうお勉強だって……せーきょーいく、っていうの? してるに決まってるじゃない!」
「…………」
「ね!」
 開いた口が塞がらなかった。近頃の中学生はなんと早熟なのか。自分のときはどうだったろうかと成歩堂は過去に思いを馳せる。現実逃避に近かった。
 そしてそのポカンと開いたままだった口を、
「……っ!」
 みぬきが塞いだ。



エロパロスレなのにエロパートが苦手なので今日は一つだけ。
明日また頑張る

769:名無しさん@ピンキー
07/06/27 07:24:39 FnjuQzUb
冥が裁判で有罪を勝ち取った人物が暴力団の最高幹部の一人で冥は恨みを買ってしまう

そして冥に迫る魔手。クロロホルムを染み込ませた布で口を塞がれ自慢の鞭を振るう暇もなく拉致されてしまう
気が付いた時には両手を鎖で縛られ天井から吊され周りを男に囲まれていた
報復として暴行されるか殺されるかは覚悟していた故に気丈に振る舞い強気の態度を取るが
それの行動が女にとってある意味で殺された方がマシと思える程にキツイ地獄の宴が始まるキッカケになろうとは思いもせずに

数週間後、身体中を白濁色の液体にまみれ
全身には自慢の鞭で何度も痛め付けられた生々しい傷が至るところにあり
アソコはガバガバでアナルには自慢の鞭が差し込まれている
変わり果てた姿となった冥が路上に放置される

770:名無しさん@ピンキー
07/06/27 07:28:18 JDl0vC9z
みぬき!みぬき!みぬき!

771:名無しさん@ピンキー
07/06/27 13:07:25 CT/4qmRl
御剣と冥の新婚生活とか読みたいな

772:名無しさん@ピンキー
07/06/27 13:43:26 5rdEwOpH
ラミロアさんが見たいな

773:名無しさん@ピンキー
07/06/27 20:14:55 +SCBFIqH
う~ん・・・・・・

774:名無しさん@ピンキー
07/06/27 21:04:14 J1vvipwe
>>768
頑張ってくれ!

775:名無しさん@ピンキー
07/06/27 22:40:30 awjEZBc4
>>746
スゲーイイ!!
成歩道が昔の成歩道みたいでイイ

776:名無しさん@ピンキー
07/06/27 22:51:10 MLgboiIu
>>772

年の割りに‥‥と言っては失礼だろうけど、ふくよかで形の良い胸から腰に手を伸ばすと、
はじめて見る、女性の妊娠線というのに行き当たった。
うっすらと白い線が皮膚の中に波打つ様は不思議な光景だ。

「ラミロアさん、子どもを生んだことがあるんですね」
「ええ」
ラミロアさんの顔がかげる。
「私には残念ながらその記憶もなくて、その子にとても悪いことをしていると思っています」

その俯いた顔を見ながら、不適切な質問をした自分が嫌になった。
彼女だって好きで記憶喪失になんてなったわけじゃないのに。

「あ‥‥」
返す言葉もなく、黙ってその妊娠線の浮いた皮膚に唇をつける。
ふわふわとしたその感触は、先ほどまでむさぼった胸にも劣らないような不思議なものだ。
指先をそっと下に伸ばす。抑えようとする細い腕を捕らえ、衣服の上から谷間をさする。
わずかに漏れた声に、指先の力が増した。

依頼者とこんな関係になるなんて、きっと弁護士としては最低の行為だろう。
それでもオレは、もうその背徳の行為を止めることができなかった。



みぬきよりもっとまずいだろこれ。


777:名無しさん@ピンキー
07/06/27 23:26:20 sWKm/AUX
まずい だがそこがいい
息子×母大好物だ

778:名無しさん@ピンキー
07/06/28 02:35:32 pj9XWnYF
ワッフルワッフル

779:名無しさん@ピンキー
07/06/28 03:27:43 5sGsrDyv
>>768 深夜にありがとう。(´;ω;`)
すごいおもしろいー。続き楽しみにしてます。
微笑ましい。(ノω・*)

780:名無しさん@ピンキー
07/06/28 10:12:04 hhGNHltm
成みぬも王ラミも続きが読みてぇ!!!

781:名無しさん@ピンキー
07/06/28 20:31:25 elJnJp9k
う~ん・・・・・・

782:名無しさん@ピンキー
07/06/29 09:28:06 jhDRND6O
流れをぶった切って申し訳ないのだが、
こんな朝っぱらから御剣×冥のエロが浮かんできたので投下します。
お付き合いください。

783:御剣×冥1
07/06/29 09:30:22 jhDRND6O
『ベッドサイドの作戦会議(逆転を継ぐ者 御剣・冥サイド)』



 赤いフィアットの運転席でハンドルを握る御剣怜侍の目に、目的地である検事局の建物が映った。
 さらに、その瀟洒な建物の前に佇む人影を捉える。
 御剣はその人物の前まで来ると静かに車を停止させた。
 運転席に着いたままサイドのボタンで助手席のドアロックを外すと、その人物が助手席に滑り込んでくる。
 彼女の纏っている上品な香りが車内に広がった。

「少し待たせたようだな、メイ」

 助手席でシートベルトを閉めているのは狩魔冥。
 御剣の問いかけに、彼女は軽く首を振った。
「いいえ、たいしたこと無いわ。それより久しぶりね、レイジ」
「そうだな。……半月ぶり、ぐらいだろうか」
「あら、あなたの認識はその程度なの? 実際は3週間ぶりよ」
「そうだったか。随分寂しい思いをさせたな」
「見縊らないで。私だって忙しかったのよ。寂しがってる暇なんて無かったわ」
「………それは失礼した。私の方はここ最近、君のことばかり考えていたのでな」
「嘘ばっかり。昨日まで連絡一つ寄越さなかったくせに」
「だからその分、今こんなにも寂しがっているのだ」 
 御剣は手を伸ばし、助手席の冥に触れる。
 そのまま顎を引き寄せ、何度か短いキスを交わした。



784:御剣×冥2
07/06/29 09:32:31 jhDRND6O

「……どこへ連れて行ってくれる?」
 唇が離れると、少し乱れた髪を直しながら冥が聞く。
「まずは食事だな。この近くのホテルのレストランが良いらしい。今日は私もそこへ宿泊することにしている」
「任せたわ」
 二人の乗った赤い車は滑るように走り出した。
 すでに夜の帳が降りていたが、こうこうと灯る街灯のお陰で安全に走るのに支障は無いようだ。


 御剣と冥が恋人同士になったのは葉桜院の事件の直後だった。
 あれから7年。
 優秀な検事である二人は、日本とアメリカを中心に世界中を飛び回る生活を送っていた。
 忙しすぎて会えない日も多いが、会えた日は恋人として、会えない日も検事という同じ目標を持つもの同士として。
 お互いを支えあい、高めあい、そして求め合ってきた。

 そんな二人が、ここ7年の間で最も心を痛めたのは、成歩堂龍一の件だ。
 成歩堂の胸からバッジが消えたあの事件のことを、御剣と冥はアメリカで聞いた。
 すぐに飛行機をチャーターして日本に駆けつけたが、既に後の祭り。
 左胸から消えた輝きは、もう戻ることは無かった。
 そして今も、その光は消えたままだ。


「……なかなか美味しかったわね。どこで聞いたの? このホテルの情報」
 二人は、白いクロスのかかったテーブルを挟んで向かい合い、食後の紅茶を味わっていた。
「君の同僚からだ。以前ある事件で知り合いになった」
 御剣は今、冥と同じアメリカで検事をしていたが、彼女とは別の州にいる。
 多少遠距離になるため、どうしても会う時間が取れない。
 今回はたまたま、冥のいる州へ出張になったため、こうして会うことが出来たのだ。
 
 しばらくして、二人のティーカップから琥珀色の液体が無くなった。
 手にしていたカップを静かに置くと、御剣は立ち上がる。
 レストランに来る前にフロントに寄り、チェックインは済ませていた。
 御剣はテーブルの隅にあったルームキーを手にすると、冥の側に回り、彼女の椅子の背もたれに手を置いた。
「そろそろ行こう」
 軽く口角を上げながら、真っ直ぐ冥を見つめる。
 見つめられた冥は、少し神妙な顔で頷いた。
 

     *************************


785:御剣×冥3
07/06/29 09:33:47 jhDRND6O


 二人を最上階の部屋へと導くエレベーターの中で、御剣は冥の身体に腕を回した。
 冥は御剣の胸に軽くもたれ、彼の鼓動を聞いていた。
 振動を抑えるため、ゆったりと動くエレベーターが何故か酷くもどかしく思える。
 言葉を交わすことは無かった。
 上昇を示すエレベーターの表示を見ながら、ただ、浮き足立つような感覚を抑えていた。
 

「……!」
 部屋に入るなり御剣は冥を力強く抱きすくめた。
 いつもとは違う、あまりに急いた行動に冥は驚き、思わず彼から離れる。
 御剣はそんな冥を再び捕まえ、腕の中に閉じ込めた。

「どうしたの? 今日は随分焦っているように見えるわ」
 抱き締められたまま、顔だけを上げて聞く。
「済まない。だがもう待てないのだ」
「レ……」
 冥の言葉は御剣の唇によってかき消された。
 いつも初めは触れるような優しいキスで緩やかに深度を増すのだが、今日は初めから激しく舌を侵入させてくる。
 貪るように舌を絡ませる御剣に、冥は戸惑った。

「レイジ、レイジっ……! 待って、シャワーくらい、使わせて……」
「そんなものは必要ない」
「……でも」
「言っただろう。ここ最近君のことばかり考えていた、と。
 頼むからこれ以上、待たせないで欲しい。――限界だ」
「でも……えっ?」
 これ以上の異議は認めないとでも言うように、御剣は冥の身体を抱き上げた。
 そのまま彼女を、大きなベッドに横たえる。

「……こんなに取り乱す私は、怖いだろうか?」
 冥をベッドに沈めたまま、御剣は聞いた。
「怖くは無いけど……驚いているわ」
「私が取り乱すのは、メイ、君の前でだけだ。……許してくれないか」
 それはあくまで許可を求める口調だったが、実際は命令。
 逆らえないということを冥は、心でも身体でも、実感していた。
「馬鹿ね……」
 冥は頬を緩め、腕の力を抜く。
 抵抗を感じなくなったと悟った御剣は、再び彼女の唇を塞いだ。



786:御剣×冥4
07/06/29 09:34:40 jhDRND6O

 咬み合った唇は、呼吸することさえ二の次にする。
 ゆっくりと味わい尽くすと、御剣は一旦唇を離した。
 腕の中の冥を包む衣服を解きながら、今度は彼女の鎖骨へ吸い付く。 
 次第にしっとりと熱を帯びてくる冥の肌は、白い絹のように極上だった。
 服が取り払われ、露れた首筋にまず唇を這わせる。
 気分の高まりに任せて強く吸うと、そこには紅い花が咲いた。
 無数に花を散らしても、御剣の唇は飽くことなく冥の身体を這う。
 背中へ、腹部へ。うなじを掠めて時折耳朶へ。
 そのたびに、冥の口から吐息が漏れる。吐息は次第に切ない声へと変わった。
 衣擦れの微かな音と混じりあって響く、甘い嬌声。

「……いい声だ」
「聞かないで、恥ずかしい……んっ」
 眉根を寄せて必死に快楽の波に耐える冥の姿は、逆に御剣の欲望を掻き立てた。
 何年経っても、幾度抱いても、まだなお、心を奮い立たせてかき乱す。

「そんな事を言われると、ますます攻めたくなる」
 御剣の掌は冥の胸の膨らみを捉えた。
「………んっ」
 その頂はすでに硬く尖っていた。触れただけで、冥の身体はびくっと痙攣する。
 片手で一方の膨らみを揉みしだき、残った一方の頂上には唇を寄せた。
「あっ……! んんっ」
 そのまま、舌に触れた硬い突起を転がすように弄ぶと、冥の身体がひときわ大きく揺れる。
 押さえきれない声が高く細い音となって漏れる。
「んっ、ああっ……あっ」
 その反応を幾度も確かめたあと、御剣は冥の両脚の間に身体を滑り込ませた。
 手が彼女の内腿へと伸びる。

「……駄目」

 途切れ途切れに呼吸をしながら、冥は首を横に振った。
「君はいつから、そんな残酷なことを言うようになった」
 拒む冥を見つめる。
「……だって」
「私は、ここまで来て引き返せるほど出来た男ではない。君も知っているかもしれないが」
「レイジ……」
「許せ」



787:御剣×冥5
07/06/29 09:35:49 jhDRND6O

 
 それ以上抵抗の台詞を言う前に、強く唇を奪われた。
 荒々しく舌を絡め取られる。
 有無を言わせず、御剣の長い指が冥の開かれた部分を探っていた。
「やっ……ぁっ」
 骨ばった指は奥深へ差し入れられ、内部をかき回す。
「……んんっ……あっ」
 指が動かされるたびに漏れる声を、そして身体の奥から溢れてくるものを、冥はどうやっても抑えることができなかった。
 
 吐息と声。
 それに混じるのは粘着質のある、淫らな水音。
 
 いつの間にか、臨界点に近づいていた。
 一人で墜ちてしまわないように、冥は御剣の腕を強く掴んだ。
「レイ……ジ……」
 声にならない声でようやく、それだけを口にする。
 御剣の手が、汗で張り付いた冥の髪を優しく梳いた。


「あっ……!」
 引き抜かれた指の代わりに、熱く満たされた欲望が彼女の奥を貫く。
 最深部を突かれると、全身が震えるような衝撃となって、快感が彼女を襲う。
 無意識に逃げようとして腰が浮き上がるのを強く抑えつけられ、その状態で幾度も内部を貫かれた。
 動きに合わせて畳み掛けるように襲ってくる衝撃は、彼女を極限へと追い詰める。
 それでも容赦なく、戻っては突かれ、掻き回され、乱された。
 繋がっている部分はすでに溢れ出たものでまみれ、粘りつくような音を立てている。
 片手は、縋る思いでシーツを掴んでいた。
 それから不意に手が離れると同時に、意識が遠のいていく。
 最後に身体の奥で感じたのは、彼の身体から吐き出されたものの確かな熱さだった。


     *************************



788:御剣×冥6
07/06/29 09:36:58 jhDRND6O


 優しく触れるように、瞼に落とされるキス。
 乱れた呼吸が整うまで、彼にもたれたまま軽い口付けを受け入れていた。
 
「そういえば、食事のときに話そうとして忘れていたことがある」
 しばらくして、御剣がふと口を開いた。
「何かしら」
「成歩堂の件だ」
 御剣は、日本でこれから行われようとしている裁判員制度のこと。
 そのテストケースのプロジェクトリーダーに、成歩堂龍一を据えようと考えていることを、冥に話して聞かせた。

「その案、いいわね、面白そうだわ」
 御剣の話を聞き終わると、冥は口角を上げ、賛同の意を示した。
「そこで、君にも協力してもらいたい。日本の司法関係者で、君の口利きで動かせそうな人物はいるか?」
「……いなくもないけれど。成歩堂龍一自身は引き受けるかしら。
 聞くところによれば、かなり荒んだ生活をしているそうじゃないの」
「その情報源は……真宵くんか?」
 曖昧に頷く冥に、御剣は余裕の笑みを見せる。
「それは心配ない。私が何とでも説得して見せよう。
 そうと決まれば詳細を詰めなければならない……が」
 そこで言葉を切った御剣に、冥は首を傾げた。
「どうしたの?」
「いや、君を抱いた後にする話ではなかったと思ったのだ」
 答えを聞いて、冥は吹き出した。

「私はもう20代後半よ。そんなにロマンチストではないわ。
 それに、ピロートークで練った作戦なんて、なかなかお目に掛かれなくてよ」
「しかし、それでは困るのだ。何しろこの話は長くなりそうだからな」
 そう言うと、御剣は冥の体を抱き寄せた。

「レイジ……?」
「この話はメールでも電話でもいい、後にしよう。
 そんなことよりも私は今宵、時間の許す限り何度でも君を抱きたいと思う」
「なっ……!」


 微かな衣擦れの音と供に、二つの影は再び重なった。
 その行為はお互いを想うほど激しく、己の名を強く刻み付けるかのように、果てても果てても飽くことなく繰り返された。
 空に朝の兆しが訪れるその時まで。
 
(おわり)

789:783
07/06/29 09:39:04 jhDRND6O
以上。
せっかくのエロパロ板だから、もっとはっちゃければ良かった……。まーいいや。
お付き合い感謝。

790:名無しさん@ピンキー
07/06/29 10:11:30 cQwE8hDO
ミツメイキター
GJ!!

791:名無しさん@ピンキー
07/06/29 11:48:50 Y1geboJ/
GJ!なんかミツルギカコイイ!
二人ともなるほどの事もちゃんと気にかけてるのな…

792:名無しさん@ピンキー
07/06/29 16:44:30 fYU+snfs
>>783-788
俺のオナ禁をリセットさせる気ですかそうですか





GJ!!!!!

793:名無しさん@ピンキー
07/06/29 17:02:36 X+zq7K/l
>>783
GJGJ!!
大人のムード満載ですな。
まさに自分が思い描いていたミツメイの7年後って感じだ。

794:783
07/06/29 17:58:55 jhDRND6O
ぬおー!! 帰宅してみたらこんなにGJが!! 
ガリュー兄とマコトがあった上でのオドロキ×マコトっちゅー変わったネタならあるんだが、
そんなのでもいいのかな。
ジャンルがハッキリしないとダメかと思って今回はやめたんだが、いいなら近いうちに投下する。

795:名無しさん@ピンキー
07/06/29 19:11:56 JramOoRe
>>776のようなエロネタも歓迎されているのだから
気にせず投下頼む。

ついでに>>776の続きも頼むよ神様!!!!

796:名無しさん@ピンキー
07/06/29 22:20:03 dyDhmEfd
>>783
ミツメイ来てたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
4が出てもいまだに一番好きなカプだ・・・心の底からGJJJJJJJJJ!!!!!!

797:名無しさん@ピンキー
07/06/30 00:17:26 V0sl72h+
GJ!


798:名無しさん@ピンキー
07/06/30 09:19:35 jineUnpj
フェラキボンヌ

799:名無しさん@ピンキー
07/06/30 14:50:21 p9UqC3HX
ナルみぬ続きまだー

800:名無しさん@ピンキー
07/06/30 15:52:15 2fnhbvrm
>>783
いいに決まってるじゃないかー!!
そのガリュー兄×まことを書いてから、王×まことを書いていただけると尚嬉しいかも

801:名無しさん@ピンキー
07/06/30 16:29:30 YqRa8flF
成みぬ
わっふるー!!!

802:名無しさん@ピンキー
07/06/30 17:35:58 T0AWBZce
>>783-788
久し振りのミツメイに不覚にもときめいたw
前提にナルマヨがありそうなのが
俺の更にツボでした、心から感謝!GJ!!

803:なるほど×みぬき6
07/06/30 23:45:21 4uclA8J1
ごめん、ダラダラと続くのも悪いなと思ってちょっと投下ためらってた。
>>768の続きです。
途中のほのめかしは完璧に自分の趣味。
そしてまだ終わらないんだ。本当に申し訳ない。



 小さな手が頬に添えられている。成歩堂が呆然としている間に、みぬきは音をたてて数回、唇に軽いキスをした。そして離れると、はにかんだ笑顔を見せる。
 上気した頬に、成歩堂は少しだけ心臓の音が早くなるのを感じた。しかし慌てて首を振る。今が勝負時なのだ。ここで落ちたら、負ける。
「みぬき、」
 成歩堂が口を開くと、聞きたくないとでも言うかのように再び唇が下りてきた。今度は驚いた事に唇を割って舌が滑り込んできたので、成歩堂は思わず体を強張らせる。いったい何処で覚えたのだろう。
 やはりそれは稚拙だった。熱を持ったみぬきの舌が、唾液と共に成歩堂の口腔で緩慢に動く。短い舌が成歩堂の舌を求め、その先に触れた。ぴり、と頭の後ろが痺れる。
 みぬきは眉間に皺を寄せ、少し苦しそうで。……それだからか、成歩堂は。
 舌先が触れた瞬間、それに舌を絡めて、しまった。
「ッ!」
(……あ)
 みぬきの眉間の皺が深くなった。
 みぬきの舌を絡めとり軽く吸う。頭の隅ではまずいなあだのどうしようだのと考えてはいたのだが、行動に反映されることはなかった。
 一旦唇を離し、また口づける。今度は自ら舌をさし入れ、みぬきの歯列をなぞる。絡まる舌と唾液と、ぴちゃぴちゃと頭の奥で響いているかのような音がとてもいやらしく感じられ、成歩堂は目をつぶった。背筋が、ぞくぞくと震えた。
「んぅ、む……」
「……は、ぁ……」
 唇を離すと、みぬきがゆっくりと目を開いた。瞳はとろりと潤んでいて、そんなによかったんだろうかと成歩堂は考える。実際自分の良さなんてものは、自分ではわからないものなのだが。
 みぬきは、左の手で成歩堂の頬に触れた。それが冷たく感じられたものだから、成歩堂は自分も興奮していたことにそこでようやく気付いたのだった。
「パパ……もっとぉ……」
 濡れた吐息と覚束ない口調で、呟くようにみぬきが零す。その瞬間、成歩堂の後頭部の痺れが、電流のように下肢に伝った。
(! ……ヤバい、勃っ……)
「パパ……」
 みぬきが体を擦り寄せてくる。小さいが柔らかな胸が服越しに胸板に当たり、みぬきの白い首筋が見えた。みぬきの呼吸を、心音を、すぐ側で感じる。
 そこで“あること”に気付き、成歩堂はみぬきの肩を掴み、その体を半ば強引に引き離した。
「――ッ!! み、みぬき!」
「ん……何?」
「何じゃないだろ……この手は、何……だ」
 みぬきの右手は、ズボンの上から成歩堂の股間を撫でていた。
「なに、って……」
 ズボンのチャックが下ろされる。成歩堂が止める間もなく、半ば立ち上がりかけていたそれは、みぬきの手の内に収まった。
「み、みぬき! 離しなさい……!」
「やだ!」
「やだ、じゃない! 言うこと聞かないと……オシオキだぞ!」
「や!」
 みぬきは成歩堂を掴んだまま、ソファーから下り床に膝をついた。ちょうど成歩堂の足の間に体を割り込ませる形になる。
 みぬきは黙ったまま、涙目で睨み付けてくる。成歩堂はその沈黙と体勢に、卑猥な妄想を浮かべてしまい酷く焦った。成歩堂はいたたまれなくなり、みぬきから目を逸らす。
「……みぬき。ぼく、トイレ行きたいんだけ……―ッ!!」

804:なるほど×みぬき7
07/06/30 23:46:23 4uclA8J1
 生暖かい感触がした。
 沈黙は唾液を溜めていた最中だったからなのだろう。みぬきの舌が、喉が、唇が、ぬるりと唾液を絡ませて下りてくる。
(―だから何処で覚えたんだよ!)
 成歩堂は内心で絶叫するが、同時に締め付けてくる狭い口腔に頭が破裂しそうだった。小さな口を上手く生かし、更には喉の奥まで使って絞めてくる。
 いびつに歪むみぬきの頬を見ていられず、成歩堂は目を手で覆った。しかし闇に包まれれば、益々感覚は研ぎ澄まされる。突然先端を吸われ、足の先が痺れた。みぬきの口の中のものが、先程よりも大きくなったのがわかった。
「ん、く―ぁ、みぬき……」
 ちゅ、と音を立ててみぬきの唇が離れた。続けてそれに口づけながら、みぬきは成歩堂を上目使いで見上げる。
「ね、パパ。気持ち良い?」
「…………」
「パパ?」
「……みぬき」
「何?」
「何処で覚えたの、これ」
 キスはあんなにも稚拙だったのに、フェラがこれだと明らかにおかしい。あの躊躇いの無さといい、初めてだとは思えなかった。
 みぬきは恥ずかしそうに目を逸らす。成歩堂が見つめていると、みぬきは擽ったげに笑った。
「あのね、こういうのは駆け引きなんだって。『かんきゅー』をつければ、相手もその気になる、って。みぬきにいつか好きな人が出来た時のためにって、教えてもらったの」
(平たく言えば、馴れないふりをしていれば逆に相手はがっついてくる、と)
 現にそうなった身としては何とも言えなかったのだが、成歩堂としてはそれよりも、『駆け引き』という単語の方が気になっていた。
(まさかとは思うけど……)
 『駆け引き』というまるで勝負師のような単語を使い、加えてみぬきにこのように高度な『大人の遊び』を、『いつか好きな人が出来た時のため』に仕込める存在。
(あの人、じゃないだろうな……)
 考えるのも恐ろしかったが、成歩堂には該当する人物は一人しか思い浮かばなかった。
 だが。時期やら何やらから考えれば、色々と犯罪なんじゃないのかとも思う。
(ぼくより酷いぞ、そりゃあ)
「パパ」
「え……あ、うあ!」
 考え事をしていた時の不意打ちのような行為の続行に、成歩堂の体は反れた。
「ち、ちょっとみぬき……わ、わかったから! やめ……んッ」
 途切れ途切れにそういうと、みぬきは唇を離し顔を上げた。
「何、パパ?」
 瞳が、不思議そうな色を湛えている。

 もう、此処までくれば後には引けなかった。
 上がる息を整え、成歩堂は手を延ばし、みぬきの頭を撫でた。そして今尚成歩堂自身を掴んでいる手に、己の手を添える。
「パパ……」
「おいで、みぬき」
 やけに優しい声が出て、自分でも面食らってしまった。

805:名無しさん@ピンキー
07/07/01 00:54:58 Zo+Gi3i1
う~ん・・・・・・

806:名無しさん@ピンキー
07/07/01 02:47:09 mLOBB+4y
なるみぬ超GJです!
続き楽しみにしてます~

807:783
07/07/01 06:35:22 NAa7VWI8
GJという声に調子付き、
『ガリュー兄とマコトがあった上でのオドロキ×マコト』 を投下してみる。
書いてたら異様に長くなったんだが、お付き合いよろしくお願いします。

ひとつの長い話で、
第一章が ガリュー兄×マコト
第二章が 王泥喜×マコト
というつくりになってます。

808:王泥喜×まこと (および霧人×まこと)1
07/07/01 06:36:26 NAa7VWI8
『呪縛』

1、呪縛する者と呪縛される者 (霧人とまこと)

 12歳の絵瀬まことにとって、絵画以外のものをコピーするなんて、初めての依頼だった。
 ……わたしに、上手くできるかな?
 少し不安に思っていると、目の前の"依頼主"は言った。
「あなたの才能は、とても素晴らしい。きっと良いものが出来ます。
 いいものが出来れば、お父様も喜んでくれますよ」
 そして、大きな掌でまことの頭を撫でる。
「あなたは外に出るのが苦手と聞きました。外には怖い魔物がたくさんいますからね。
 そこであなたに、とびきりの"おまじない"を教えて差し上げましょう」
「おまじない?」
 "依頼主"は、まことに綺麗なガラスの瓶を差し出した。
 手の形をモチーフにした、変わった形の瓶だった。
「どうしても外に出なければなかないときは、このマニキュアを爪に塗ると良いでしょう。
 きっと魔物からあなたを守ってくれます」
「本当に?」
「ええ」
 "依頼主"は、まことを腕の中に引き寄せた。
 そしてまことの頭や背中を撫で上げながら、言った。


「大丈夫。大丈夫です。私の"おまじない"の効果は絶対ですからね。
 大丈夫ですよ……」


 その手はまことの心の中にくすぶっている恐怖を溶かしてくれた。
 そして見た。
 彼の左手に浮かぶ、"顔"を。

 ――ああ、きっとこの掌には天使が宿っている。

 天使が施してくれたおまじないなんだから、きっとよく効くわ。
 このおまじないを教えてもらわなければ、怖い魔物に食べられてしまうところだった。
「ありがとう。わたし、頑張ってやってみるね」
「よろしくお願いします」
 "依頼人"はにっこり微笑むと、最後にもう一度まことの頭を撫でた。


「……ひとつだけ、注意があります。そのおまじないには、続きがある」
「つづき?」
 "依頼人"は、今度は大きな掌でまことの顔を挟んだ。

「今は大丈夫ですが、もう少しあなたが大きくなったら、その瓶だけでは護りきれないのです」
「じゃあ、大きくなったらわたし、どうすればいいの?」
「あなたがもう少し大きくなったら、また別のおまじないをして差し上げましょう。
 私の、この左手だけを覚えていてください。あなたが16歳になったらまたお会いしましょう。
 ――そのときにあなたが生きていれば、ね」

809:王泥喜×まこと (および霧人×まこと)2
07/07/01 06:37:23 NAa7VWI8

 まことは、依頼主の要望を完璧な形で実現した。
 まことの父はたいそう喜び、依頼主からきたお礼の手紙をまことに見せてくれた。 
 その手紙にまことの大好きな魔術師の切手が同封されていた。
 ――きっと、あの人からのお礼だわ。
 まことはそう思い、宝物として、切手を額に飾った。
 

 それから4年後。
 16歳になったまことは、再び、掌に天使を宿す男と再会する。
 初めて会ったときの雰囲気とは違い、巧みにその姿を変えてあったが、掌の天使がその男の正体を証明していた。
 そしてその日、まことは己の身体を、彼に差し出した。
 初めて男性と結合したその部分からは、清らかな血液が細く筋となり流れ出ていた。
 全てが終わった後、男は掌に天使をたたえてこう言った。

「これがおまじないの続きです」


     ****************************


「おまじないの効果は長くは続きません。そのたびに掛けなおさなければならない」
 掌に天使を宿す男はそう言い、それからほぼ一年おきに、二人は密会を重ねた。
 密会の最中、まことはただ、彼に言われるがまま従っていた。
 不思議なことに彼に会っているときの記憶はぼんやりとしか残らない。
 顔や容姿は特に、薄い膜が掛かったように不鮮明で、よく思い出せなかった。
 彼と別れた後、まことはそのことが夢だったのではないかと思う。
 夢の中に天使が出てきて、自分におまじないを掛けなおしてくれたのだ、と。
 しかし、内部に挿し込まれた彼の一部や、掌の天使のことだけは、不思議とはっきり記憶に残っていた。

 夢か夢じゃないか、そんなことはどうでも良かった。
 まことにとって大切なのは、おまじないをかけてもらうこと。
 夢うつつの不思議な時間の中でも、彼女は確かに天使に会い、力を分けてもらった。
 もしかして、この不思議な感覚に陥る事自体、天使の力なのかもしれない。
 

 そう思い、まことは今日も彼に……彼の"掌の天使"に会いに行く。


810:王泥喜×まこと (および霧人×まこと)3
07/07/01 06:38:28 NAa7VWI8

 ホテルの薄暗い部屋の中で、彼はまことの服を脱がせ、脚を開き、まことでさえ見たこともない彼女の身体の内部に、彼の一部を挿しいれた。
 初めての時ほどではなかったが、何度体験しても、幾拍かの苦痛を伴う。
 その痛みや、身体中を走るおかしな感覚から逃れるために、思わず腰が浮いてしまう。
 しかし、彼はそんなまことを半ば強引に押さえつけ、腰を打ち付けた。
 やっと痛む部分から彼の一部が引き抜かれると、彼は言った。

「仕上げです」

 今までまことの中に入っていた彼の一部が、今度はまことの口の中に侵入してきた。
 まことは彼の指示のとおりに、口の中のものに丁寧に舌を這わせ、吸いあげる。
 立ったままの彼に、まことが膝まづく形でその行為は続けられ、ときおり彼は――上手ですよ、とまことの所作を褒めた。
 しばらく続けていると、唐突に、まことの口の中に暖かい何かが広がった。

「…………ッ!!」

 苦く痺れるような衝撃が、口の中いっぱいにまことを襲う。
 思わず口元を押さえたまことを、彼は立ったまま見下ろして言った。

「いつも通りです。飲みなさい。それが"おまじない"の続きです」

「………」
 焼け付くような喉の感覚に、まことは首を横に振る。
「おやおや、飲み込まなければおまじないは完成しませんよ。
 大丈夫。それはよく効く"薬"です。良い薬は口に苦い。そして……」 
 まことの顎に、彼の指が掛かった。

「背徳の香りがするものなんですよ」

 そのまま彼は、まことの顔を上に向けた。
 口の中のものが喉に流れ込んでくるのを、まことは必死に耐えた。



811:王泥喜×まこと (および霧人×まこと)4
07/07/01 06:39:20 NAa7VWI8

「では、私は帰ります。忙しい身なのでね」
 ベッドの上に力なく横たわるまことを尻目に、彼は一人シャワーを浴び、身支度を整えた。
 まことは全身の力が抜け、立ち上がることさえできない。
 苦痛……。
 幾度目かの行為で、ようやく気付いた。これは苦痛なのだと。
 しかし彼は、これがおまじないなのだと言う。


「待ってください……」
 か細い声で呼びかけたまこと、彼は振り向いた。
「何ですか? 用件なら手短に願います」
「一つだけ、お聞きしたいんです」
「いいでしょう。聞きますよ」
 彼の左手に"顔"が浮かんでいた。
 まことはその、掌の顔をじっと見つめる。
 見つめ返すその"顔"が、今日は何故かとても不気味に思えた。


「あなたは、天使なの? それとも本当は……悪魔なのですか?」


 しばらく間を取ってから、彼は答えた。

「あなたは、どちらが良いんですか?」

「え……わたし……?」
「私がもし天使ならあなたは喜び、私がもし悪魔ならあなたは嘆き悲しむのですか?」
「わたしは……」
 すでに出口のドアに手を掛けていた彼は、再びまことのいるベッドサイドに戻った。

「私が天使か悪魔か、それはあなた自身が決めることです」
 
 彼の答えに、まことは酷く戸惑った。
 そんなまことの手を軽く握り、彼は言った。

「私が天使だろうと、悪魔だろうと、変わらない事実が一つある。
 ――あなたに"おまじない"を掛けられるのは、私しかいない」

 まことの手を握る彼の左手に"顔"が浮かぶ。
 それは天使か、悪魔か……。 
 

 まことの父親が服毒死したのは、それから一週間後のことだった。


     ****************************

812:王泥喜×まこと (および霧人×まこと)5
07/07/01 06:40:26 NAa7VWI8


2、開放する者 (王泥喜とまこと)


(やっぱり緊張するなぁ……)
 王泥喜法介は、鏡を見ながら髪を撫で付け、ネクタイを直した。
 もう何度この動作を繰り返したか解らない。
 いい加減これを最後にしよう。
 立ち上がった前髪に、乱れの無いことを確認すると、王泥喜はぐっと葉を食いしばった。
(よし!)
 震える指で、目の前の小さなボタンを押す。
 ピンポーン、という電子音が耳に届いた。

(うわ、うわ、押しちまった、押しちまったぞ!!)

 インターフォンを押したのだから鳴るのは当たり前なのだが、聞こえてきた結果に、王泥喜は大いに慌てた。
 そしてドアが開くと、鼓動がさらに跳ね上がる。
「お久しぶりです……弁護士さん」
 ドアの向こうには、華奢で色白の美しい女性……絵瀬まことが立っていた。


 通されたアトリエは、以前調査で訪れた時より片付いていた。
 まことの父が使っていた道具をいくらか処分したようだ。
 絵背土武六殺害事件が解決してから、一ヶ月。
 あの時、法廷で毒によって倒れたまことは、その後半月くらい入院を余儀なくされた。
 しかし、先日無事に退院し、今では自宅で静養をしている。
 最近の彼女はほとんど外出せず、一人で家に閉じこもっていた。
 もちろん贋作の件で警察の聴取を受けることはあったが、その他は誰にも会わず、どこにも行かない。
 たまに王泥喜やみぬき、茜が電話をするものの、その声に覇気は無かった。
 受話器越しに表面上は楽しそうな相槌を打つことはあったが、全体的にどことなく、元気が無い。

 まことの様子を心配したみぬきや茜は、王泥喜に様子を見に行くように促した。
 最初は断っていたが、無理やり背中を押したのは成歩堂の一言。
「いい弁護士なら、アフターフォローも完璧にするべきだ」
 そんなわけで、王泥喜は今日、手土産を持ってまことの家を訪れることとなった。


(……ああ、やっぱ平常心じゃいられないんだよな……)
 まことと向かい合わせにテーブルに着いた王泥喜は、せわしなく頭の後ろを掻いた。
 王泥喜が、まことに特別な感情を抱くようになったのはいつだろう。
 弁護をしている最中は必死だった。
 全てが終わり、"贋作"という自分の罪を背負う決心をしたまことを見ていたら、いつの間にか心惹かれていた。
(成歩堂さん、オレのこんな気持ち知ってて、わざと来させたな……)
 今更ながら成歩堂の策略に気付き、王泥喜は小さく舌打ちした。

813:王泥喜×まこと (および霧人×まこと)6
07/07/01 06:41:18 NAa7VWI8

「……王泥喜さん……」
 その時、まことがスッと立ち上がり、窓際へ歩み寄った。
 振り返った彼女の顔は、窓から差し込む光で逆光となり、表情が伺えない。

「あの人は"悪魔"だったんですね……」

「え?」
「あの人はわたしに"おまじない"を掛けました。
 あの人のくれたマニキュアが、外にいる魔物からわたしを守ってくれると。
 そしてそのおまじないは、あの人にしか掛けられないと」
「あの人って、牙琉先せ……いや。牙琉霧人ですか?」
 まことは頷くと、ポケットから何かを取り出した。
 逆光でよく見えなかったがそのシルエットには見覚えがある。
 ――とても不吉な……。
「……っ、それはっ!!」
 人間の手を象った、独特のデザインの小瓶。
 ……まさしく、まことの口に毒を運ぶ橋渡しをした代物だった。
 まことはその瓶を開け、小さな刷毛を指先に当てようとする。
「何してるんですか!」
 王泥喜は思わず彼女に走り寄り、その手から小瓶を叩き落した。

「このおまじないの瓶以外、わたしは何に頼ったらいいの?
 最初は、贋作の罪を背負って、ちゃんと生きていこうと思ってました。
 でも、どうしても、一人で外に出るのが怖い……。そしてアトリエに帰ってきてもお父さんがいない。
 どこにいても、私を守ってくれる人がいないんです」
「まことさん……」
 まことはとうとう顔を覆って泣き出してしまった。
 王泥喜はまことの震える肩にそっと手を置く。
「まことさんには、オレや成歩堂さんや、みぬきちゃんやアカネさん、それに牙琉検事がついてます。
 少なくともオレは、落ち着くまで出来るだけ側にいるようにしますよ」
「……嘘。王泥喜さんみたいな素晴らしい人が、わたしなんかの側にいるわけない」
「何故そんな、自分を卑下するようなことを言うんですか?!」
 
「わたしは"悪魔"に身を売りました」

814:王泥喜×まこと (および霧人×まこと)7
07/07/01 06:42:04 NAa7VWI8

「……え?」
 まことは顔を覆っていた手を離し、真っ直ぐに王泥喜を見詰めた。

「あの人はわたしの心に"おまじない"という呪縛を施し……。
 わたしの身体にその存在を刻みつけました。――身体の奥、深いところまで」

「………な、何だって………?」
 まことの言葉に、王泥喜は一瞬耳を疑った。
 言葉の意味を理解すると、唐突に、押さえ切れない怒りが込み上げてくる。
「……あンの……野郎……!!」
 強い怒りの衝動で、その場にあるものを手当たりしだい投げつけてしまいそうだった。
 王泥喜はそれを必死に押しとどめた。

「わたしはこんな女です。傍にいたくなんてないでしょう?」

 肩に置かれた王泥喜の手を、まことは振り払う。
 そのまま彼女は一歩後ろに身を引いた。
「もうここへは来ないで下さい。わたしみたいな女、放っておいて」

「何言ってんだ! 放っておけるか!」

 王泥喜は思わず大声を出していた。
 一歩後退した彼女を抱いて引き寄せる。
「放っておけるわけ、ないじゃないですか。
 何があっても、オレにとってあなたは、この世で一番側にいたい女性です」
「……王泥喜さん……」
「側にいさせてください。……と言うか、あなたが拒否しても、オレはあなたを離せそうにありません」
「王泥喜さん……」
「もっともっとあなたを、側で感じたいです。今すぐ、ここで」
 二人は、いつの間にか瞳を交わしていた。
 王泥喜は彼女の意思を確認するように、背中に回した腕に力を籠める。
 彼女は返事をする代わりに、一つだけ、頷いた。


     ****************************


815:王泥喜×まこと (および霧人×まこと)8
07/07/01 06:43:40 NAa7VWI8

 アトリエの奥に位置する寝室は、ドアを隔てているものの、絵の具の匂いに包まれていた。
 窓は遮光カーテンで塞がれていたが、僅かに光が入ってくる。
 時折入ってくるその光が、バスタオル一枚のまことの身体を白く浮き立たせた。

 王泥喜はその華奢な身体を抱え、ゆっくりとベッドへ運ぶ。
 そのまま彼女を横たえ、腕の中に閉じ込めた。
「……怖くないですか?」
 王泥喜の問いかけに、まことは平気です、と囁く。
 はにかんだようなその表情を、王泥喜は心から愛しいと思った。
「好きです、まことさん……」
 ありったけの思いでそう言い、唇を重ねた。

 初めは触れるだけの口付けを、何度も。
 ひんやりとしていた唇は次第に熱を帯び、数を数えられなくなる頃にはお互い舌を絡めていた。

 唇が十分に熱くなったのを確かめると、彼女の身体を覆うバスタオルを取り去り、首筋へ。
 まことの細い首筋は驚くほど白く、青白い血管を浮かび上がらせている。
 少し強く吸い付くと紅い花が咲き、肌の白さと見事なコントラストを描いた。
「……綺麗です」
「………んっ」
 耳元で囁くと、まことの口から切ない吐息が漏れる。
 そのまま耳朶に舌を這わすと、吐息が音になって外へ出た。
「あぁっ、そこは……はんっ」
 王泥喜の背中に回された彼女の手に、力が篭った。
 それを感じると、王泥喜の唇は鎖骨を通って、胸元へたどり着く。
 唇のあとを追っていた掌も、追いついて膨らみを撫で上げた。
「んん……王泥喜さ………」
 撫で上げて硬くなった胸の先端を、口に含んで味わう。
 舌で転がすたびに、まことの身体は大きく捩れ、その口からは細い声が漏れた。



816:王泥喜×まこと (および霧人×まこと)9
07/07/01 06:44:24 NAa7VWI8

 王泥喜に触れられている場所が、溶け出すように熱くなる。
 触れられるだけで背筋が粟立つほどの快感が、まことを襲った。
 押し寄せてくる快楽はまことを追い詰め、息をすることさえも辛くなる。
 辛いはずなのに、何故か、もっと触れて欲しいと思った。

 おまじないの儀式はのときは、早く過ぎ去って欲しいとただそれだけを思っていた。 
 しかし今。
 まことは、男性に抱かれることを、初めて心から嬉しいと感じた。
 身体じゅうに衝動が走り、気を抜けば墜ちる。
 その前にお願い。
 もっと、もっと触れて……。

 
 その願いは口に出さなかったはずなのに、彼の指は彼女の全身をくまなく這う。
 彼の唇は的確に、まことの快感を引き出す。
 丁寧に彼女を探る彼の指がやがてたどり着いた先は、すっかり潤いを湛えていた。
 ひときわ慎重に、そして繊細な動きで、開かれたそこに差し入れられる指。
「ああっ、んん……」
 出し入れされる動きに合わせて、彼女の口から切ない声が漏れる。
 指の動きは淫らな水音を伴い、次第に激しさを増した。
 何度も何度も内部を探られ、そのたびに意識が遠のきそうになる。
 完全に遠のく直前で、指が引き抜かれた。

「…………っ、あっ……」

 指よりも熱い彼の欲望が、彼女の内部に入り込む。
 彼を迎え入れ満たされたそこは、彼女の快感で溢れかえり、粘り気のある音を立てた。

 最深部に到達され、甲高い声と供に身体が仰け反る。
 その身体を抱きとめて、彼は動きを早めた。
 彼女は溺れそうになる。
 襲ってくる衝撃に、どこか遠くへ連れ去られそうな感覚に陥る。
 逃れたいはずなのに、何故か彼女の内部は別の意思を持ち、絡みつくように彼を締め付ける。
 あっという間に追い詰められ、高みに上らされ、このままでは突き落とされてしまいそうだった。
 しかし最後の一押しの前に、彼は彼女を少し引き戻た。焦らす。
 何度も何度も、丁寧に繰り返される行為。

「……あ…ん、王泥喜さん……も、もう……」
 後は声にならず、懇願するように彼の顔を見た。
 彼は彼女を引き寄せ、彼女は全てを任せて彼にしがみつく。

「ああぁっ……ッん……」

 ひときわ高い声が彼女の口から漏れた。
 同時に彼も、全ての抑制を彼女の中に解き放った。
 

     ****************************



817:王泥喜×まこと (および霧人×まこと)10
07/07/01 06:45:22 NAa7VWI8

 バスタブの湯が勢いよく縁から溢れていく。
 どうやら二人で入るのには少し狭かったようだ。
 王泥喜は両脚の間にまことを挟み、抱えるような格好で湯船に浸かっていた。

「……あの、まことさん……」
「何でしょうか」
 まことの頬はほんのりと上気して、とても美しかった。
 微笑と供に顔を覗きこまれ、王泥喜の心拍数が跳ね上がる。

「いえ……その……」
 しどろもどろになっている王泥喜を見て、まことは笑った。
「王泥喜さん、わたし、外に出られるようになるでしょうか」
「なりますよ。徐々に慣らしていきましょう。大丈夫です!」
 王泥喜はまことを胸に引き寄せ、その身体を軽く撫でながら言った。


「大丈夫! 大丈夫!! オレがついてますから。
 王泥喜法介は大丈夫です!!」


「王泥喜さん……」
 まことは思い出した。
 かつて、今と同じように、大丈夫と言いながら自分を撫でてくれた掌を。
 
 今、自分を抱きしめて、撫でてくれている左手はその時より小さい。
 そして絶大な力を持つ"顔"も浮かんでこない。

 しかし、その左手は温かくてとても優しい。
 ……何よりも、彼の左手は、いつも揺るがない真実を指し示す。


「側にいて欲しいときはいつでも呼んでください。駆けつけますからね」
 王泥喜はそう言って胸を叩いて見せた。
 まことは彼の身体にもたれながら、彼の顔を見上げて言った。

「一生側にいてくださいって言っても、駆けつけてくれますか?」

「………!!」
 王泥喜は一瞬ポカンとし、次に耳まで真っ赤になる。
 そんな彼の様子を見て微笑みながら、まことは思った。


 ――ああきっと、わたしはもう大丈夫。
 "天使"よりも"悪魔"よりも、100倍頼もしい"弁護士さん"が、側にいてくれるから。


(終わり)  
  

818:807
07/07/01 06:48:08 NAa7VWI8
以上です。
前半は霧人×まこと、後半は王泥喜×まことなんですが、いちおう王泥喜×まことというくくりのつもりです。
まとめサイトにどう載せるかは任せます~。

本当に長すぎですみません。お付き合いThx


819:807
07/07/01 06:50:00 NAa7VWI8
あ、>>798さんのフェラというアイディアを入れてしまいました。
>>798さんありがとう。

820:807
07/07/01 07:20:47 NAa7VWI8
げっ、ちょっと待って。時系列がおかしいです。
>>811のラストの一行は
>まことの父親が服毒死したのは、それから  一週間後  のことだった。
から

>まことの父親が服毒死したのは、それから   半年後  のことだった。
に変えてください。
前のままだと、確か霧人はザック撲殺の罪で独房の中でした。すみません。

821:名無しさん@ピンキー
07/07/01 14:44:09 D2NmGrsd
神降臨

822:798
07/07/01 20:03:37 3JDOeUkV
>>819
こんな事で感謝されるとは思ってもいなかったw

823:オドロキ×ラミロア 1/5
07/07/01 20:03:49 cIIbckBj
>>776 の続き ギャグ寄り


下着越しに強く摩擦を与える指先に湿りを感じはじめた頃。
視線をラミロアさんに戻すと、着やせする豊満な胸を揺らしながら、その美声が
ひどく艶っぽくオレの耳に響く。その声に魅せられた手が止まらない。

「だめっ、だめですオドロキさんっ、待って、待ってください! せめて、もっとゆっくり‥‥!」
ラミロアさんが乱れている。あのラミロアさんが。オレの指で。口調さえも少女のように。
片手で押さえつけた腕の抵抗は弱々しい。思考には止めるという言葉がまるで浮かばない。
少し乱暴に、下着の脇から指を滑り込ませた。

「あっ!」
短い鞘と先端にあるクリトリスに触れたか触れないか。
その瞬間、思いもよらない強い力でラミロアさんから突かれ、ベッド下にしりもちをついた。

荒く息をつき、寝具の上で乱れた姿を抑えるラミロアさん。
おびえたような瞳で下半身を隠している。
その姿を見て、自分のしたことにオレは今更のように青ざめた。

「オドロキさん、違います、嫌だからではありません!」
わずかに放心していたオレを取り戻させたのは、ラミロアさんの強い一言だった。

「すっ、すいません‥‥ オレ‥‥」
「今言いましたが、嫌なのではありません。一つだけ、お願いがあるんです」
謝罪を遮るようにラミロアさんは言葉をつづける。
けれども息はまだ上がっており、その仕草を色っぽいとさえふと思ったオレは全く度し難い。

「私の体に触れるときは、言葉を、使ってください」
「言葉‥‥? あ!」
言われてはじめて気づく。
そうだ。目が見えないラミロアさんはオレがどこに何をしようとしているかがわからない。
だからいくら感の良いこの人でも、反射的に反応してしまっていたんだ。

目をつぶっている時に、いきなり手をつかまれただけでも反射的に振り払おうとする。
ましてや、女性の大切な場所だ。
そんなことさえ理解していなかった自分に腹が立つ。

「すいません、オレ、これからすることはみんな口に出しますからっ」
「ふふ、みんなは必要ないですよ。ありがとうございます。わがままを聞いていただいて」
「とんでもない、ラミロアさんのことをちっともわかってなくて、
 怖い思いさせて、オレ、イヤでしたら、もうこれ以上は‥‥」
股間のモノは大きくズボンを盛り上げているが、ラミロアさんがいやがるなら
とてもこれ以上なんてできない。
オレは頭を下げて、もう一度ラミロアさんに謝った。

「もう大丈夫です。落ち着きましたから。何度も言いましたが、嫌ではありません。
 それとも、オドロキさんこそ、やはりこのようなおばさんの体では魅力がないでしょうか」
「そんなことありませんっ! ラミロアさんはとても綺麗で、体だって、
 だからこんなふうになるなんて、とても思ってませんでした」
「ありがとうございます。でしたら、問題はないでしょう。もう一度、最初からお願いします」

そう言うと、ラミロアさんは頤をあげて目を閉じる。
そんな姿は‥‥違う、これじゃさっきまでと同じだ。


824:オドロキ×ラミロア 2/5
07/07/01 20:06:31 cIIbckBj
「ラミロアさん、キスします。あなたの唇の中にも」
伝えてから唇を重ねる。すぐに舌も差し入れて、待ちかねていたらしい
ラミロアさんの舌と重なり合う。
軟体動物のセックスのように、ラミロアさんの舌をむさぼる。
最初のキスよりはるかに荒々しい。すすりきれない唾液をこぼしながら、
やっとオレたちは口を離した。

「さすが、といっていいのかわかりませんが、すごく大人のキスですね」
「そう‥‥でしたか? ごめんなさい、なんとなくそう動いただけなんです。
 でも、すごく興奮してしまいました」
「上気したラミロアさんの顔、いつもと違ってすごくかわいいと思います」
オレは頭の中で考えたことをすぐさま声に出した。いつもだったら恥ずかしくて
とてもいえない台詞だろうけど、みんな口にすると誓った今は、気にもならない。

「そ、そうですか? そんな怖い顔をしてるつもりはないのですけど」
「いつも綺麗ですけど、今はかわいいということです。
 胸、触っていいですか」
「はい。それで、あの、先ほどは聞けませんでしたけど、どんな感じなのでしょう。
 私の胸は」
「自身で触られたことかは?」
「それはありますが、他の方と比べたりとかはしたことがないんです」
「その人にはコンプレックスになると思います。大きくて、ふかふかとして」
 
硬くなっている先端に唇をつける。さきほどまでよりも張りがでてきているようだ。
りろりろと飴でもなめるように、舌先でねぶる。
片側だけまろばせた胸を攻め、あえて左側の胸には手を出さない。

「オドロキさん、右の胸が好きなんですか?」
それには答えずに愛撫の手をやすめない。やがて、左の胸に手を伸ばしたときには、
ラミロアさんの安堵と感度の高まった胸が手に入った。

暫く胸を楽しんだ後、音を立てて乳首から唇を離す。
ラミロアさんの息は荒い。そろそろいいだろう。
「ラミロアさん、下着をおろしてもいいですか?」
「は、はい」
ラミロアさんはさきほどからどうも受身だ。なんだか、何を頼んでもしてくれそうで、
さっきから色々とまずいことが頭に思い浮かんでくる。でも、止められない。
いつもの、毅然とした感じのラミロアさんとのギャップが興奮を増加させる。
オレは腹をくくってラミロアさんにお願いをすることにした。

下着をおろし、もじもじと膝をすりあわせるラミロアさんにオレは命令する。
「ラミロアさん、そこを自分で広げてください」
「えっ、ええっ?」
「お願いします」
「でも、オドロキさん、その」
「お願いします!」
「‥‥はい」

細い指先を伸ばして、秘所をさらけ出す。透明な糸が巣を張っている。
「もう濡れてますね。あっ、ひくひくしてます。気持ちいいですか?」
「あの、オドロキさん、もう、閉じてもいいでしょうか?」
「ダメです。真っ赤なここに、今から口をつけますよ」
「‥‥っ!」
オレの声で反応して、いやらしい穴もひゅくりと反応し、少しちぢこまる。
その様を見て楽しむ。やがて、おずおずと弛緩してきたところに、舌をねじ込んだ。

825:オドロキ×ラミロア 3/5
07/07/01 20:08:51 cIIbckBj
「ひゃううっ!」
もうぐっちょりとほどけているのはわかっていたので、最初から飛ばしていく。
ぐいぐいと押し付け、時には鼻先でクリトリスを押しつぶす。
こんなときでも高く美しい声で鳴くラミロアさんは、それでも開いた指をとくことはない。
「やっ、あっ、あうっ、だめぇっ」
高まっていくのがよくわかる。じゅるじゅるとわざとらしく音を立てて、音に敏感な
ラミロアさんに聞かせることでより辱める。
それでも顔を赤くして耐えるラミロアさんが一度果てるまで、オレの攻めは続いた。

荒い息をついてラミロアさんが横たわる。その横でオレは痛くなるほどに
自分を主張するモノをやっと開放した。

「ラミロアさん」
「は、はい‥‥」
「そろそろ、いいですか」
「え、ええと、それは」
「挿入します」
ストレートに言った。これ以上ないくらい。というか、普通は生涯言わないだろう。

「ごめんなさい、オドロキさん、その前にひとつだけ聞いてもらいたいことがあるんです。
 あの、オドロキさんはかえって嫌な気持ちになってしまうかと思って、言えなかったのですが」
ラミロアさんが、オレを制して言う。

「オドロキさんは、いくつの時にその、はじめてセックスを経験したんですか」
唐突だった。本当は大学生の時だけれど、言った言葉はなぜか
「じゅ、じゅうななのころです」
「まぁ、早熟ですね。すいません、聞いておいてなんですが私は覚えていないのです」
それはそうだろう。まぁ、意外と硬くて初心なラミロアさんはきっとその頃には
子どもの作り方もしらなかっただろうと思うのは男のロマンというものだ。

「聞いていただきたいのはここからです。先ほどもお伝えしましたが、私は子どもを生んだことさえ
 あるのにその記憶がありません。ですから、記憶を失ったのはその後なんです」
おそらくは二十歳台、というところだろうか。今更ながらに同情する。

「そして、私は、記憶を失ってから男性とは触れ合っていないんです」
ラミロアさんは声を落とす。その発言がオレの頭の中で理解の形をとるまでに少し時間がかかった。

「ということは」
「はい‥‥オドロキさんが今の私にとっては、はじめての人ということになります」

はにかむラミロアさんの表情は少女のようで、とてもかわいらしく、だから続けて言われた一言には、
すぐさま反論した。
「ごめんなさい、子どもまで産んだことがあるというのに、こんな気持ち悪いことを言って」
「とんでもない! むしろ光栄です」
「オドロキさんなら、そう言ってくるのではないかと思っていました。
 だから、最初は言うつもりはなかったんです。ひょっとして、体が覚えていてくれれば、
 こんなおばさんでもオドロキさんに満足していただけるかと思って」
「そんなのっ!」
「でも、私、オドロキさんにリードされるばかりで。だからお伝えだけしておこうかと」

826:オドロキ×ラミロア 4/6
07/07/01 20:10:55 cIIbckBj
ラミロアさんは肩を落とす。しっかりとした大人のラミロアさん。世界の歌姫。
けれど、彼女は記憶をなくして、思考能力などはともかく、行動の蓄積がない。
‥‥ひょっとしたら、オレが初恋というものなのかもしれない。
いや、かもしれない、じゃない。目の見えない彼女にわかるように、口に出し、体に示すんだ。

「ラミロアさん、ひょっとして、オレが初恋ってことになるんですか」
「‥‥はい。私の、子どもと、夫には悪いこととは思っています」
「どうして、オレを?」
「あなたは、マキと私を助けてくれました。ずっと守ってくださいました。
 私は、あなたのそばにいると、とても安心していられました。
 あなたのそばにずっといることができたら、と思っていました。
 でも、私は、あなたとは年が離れすぎています。
 けれど、今の感情のうちに、せめて一度だけでもと、無理にお誘いしたんです」

今の感情のうちに、というのは良くわからないが、ラミロアさんがオレを
好いてくれているのはわかった。
ある意味強引な手管といってもいい手法で、オレがラミロアさんに誘われた理由もわかった。
彼女は美人だし、好ましい人であることは十分にわかっている。
だから、弁護士としてあるまじき行いだとわかっていても、彼女との行為に踏み切った。

声を立てないオレにラミロアさんは黙って待っている。
ドアをあける音が聞こえたとしても、それを受け入れるつもりだろう。

「ラミロアさん、手を出してください」
「は、はい」
「今から乗せるものを握ってください。これからあなたの体に入るものです」
「‥‥熱いです。こんなに大きいものが?」
「そうです。あなたと一つになりたくて、もう止められません」
「私と?」
「はい。これをラミロアさん、あなたに挿入します」
「はい、私に入れてください」
オレに笑いかけると、ラミロアさんは先端に口付けた。


「なるべく、皮膚がふれあっていたいんです」
というラミロアさんの意見から、座位を取った。
お尻を抑えた手をゆっくりと下ろし、結合が始まる。

「い、痛いです」
先端が少し差し込まれただけで、ラミロアさんはそう言う。
以前読んだ本によると、何年もそういう行為をしていなかった場合、激しい痛みを
感じることもあると書いてあったような記憶がある。
その点からいっても、まさしくオレはラミロアさんのセカンドヴァージンとでも
いうものを奪うことになるんだろう。


827:オドロキ×ラミロア 5/6
07/07/01 20:12:55 cIIbckBj
「ゆっくりしますから、力まないで」
「はい。あの、キスしながら、お願いします」
ラミロアさんは全てを話してから、オレに頼る仕草を見せるようになった。
態度もどこか甘い。

何度も口付けをかわしながら、ゆっくりとやがて全ては埋まった。
「全部入りましたね」
「は、はい、途中からは楽になりました。でもごめんなさい。
 舌を噛んでしまって」
「オレは大丈夫です。じゃあ、動きますよ」

ぬちゅっぷちゅっといやらしく泡立つ音が根元から聞こえる。
ラミロアさんは慣れてきたのか、やがて声が出るようになった。
「‥‥っ! あんっ! あのっ、オドロキさんっ、なんだか、気持ちよくなってきました」

オレの前で甘く叫ぶ少女(心は)を見ていると、オレはなんだかまた彼女を
いじめたくなってきた。ラミロアさんは普段とギャップがありすぎるから困る。
ぴたりと動きを止めてしまう。

ラミロアさんはかじりついていたオレの首から頭を上げると、声をひそめた。
「‥‥オドロキさん、どうしたんですか。どこか、痛くなりましたか?」
「いえ、ラミロアさんに意地悪をしてるだけです」
「い、意地悪ですか」
「そうです」
「‥‥」

自分で腰を動かそうとする。そうはさせまいときつく手を固定した。
「あの」
「‥‥」
「意地悪、しないでください」

甘えた口調でそんなことを言ってくる。
「じゃあ、どんなことをしたいか言ってください」
AVばりにそんなことを聞いてみる。腹をくくると何でもいえるものだ。

「動いて欲しいです」
「もっとHな言葉で言ってください」
「‥‥言えません」
オレはそろそろと持ち上げて抜こうとした。

「じゃ、じゃあ一回だけですよ」
「どうぞ。オレ、待ってます」
ラミロアさんは上気した整った顔でなにやら考え込むと、ぐっと力を入れて声を出す。

「わ、私の、おま○んこ(ボルジニア語)をもっとついて下さい!」

828:オドロキ×ラミロア 6/6
07/07/01 20:15:32 cIIbckBj
「ボルジニア語でごまかすのは反則ですよ。だから一回だけ」
オレはぎりぎりまで引き抜くと、強く突きこむ。そのままぴたりと静止した。

「ひあああっ! だめっ、とめないでください、オドロキさん!」
「じゃあ今度はちゃんと」

「お、オドロキさんのおち○んぽ(ボルジニア語)をもっと動かしてっ!
 おま○んこ(ボルジニア語)つらぬいてぇっ」
「誤魔化したらダメですってば」

上半身をそらさせ、クリトリスの裏側辺りを刺激する。少しだけ。
「途中で止めないでくださいっ」
いやいやをするように体を動かす。

「自分で動くのは反則ですよ、ラミロアさん」
「おま○んこ(ボルジニア語)が気持ちいいですうっ」
なし崩しに動きを再開する。ラミロアさんはオレにしがみついてくる。
どうやら体はセックスの仕方などをしっかりと覚えていたらしい。
オレもラミロアさんの動きにひどく高まっていく。

「ラミロアさん、そろそろ出ます」
「な、中は赤ちゃんできちゃいます」
「胸に出しますよ」
ぎりぎりでひきぬくと、ラミロアさんの胸にこすりつけ、白濁を顔と胸に撒き散らした。


「はい、綺麗になりました」
「ありがとうございます」
ラミロアさんは笑ってオレに抱きつく。
どうやらラミロアさんは好きな人には意外とデレデレするタイプらしい。
二人でベッドの中で話をした。色々なことを。
彼女の胸の中は生まれてきた中で一番心地好い。

「‥‥少し眠いです」
「寝てもかまいませんよ、オドロキさん」
「‥‥ラミロアさん、名前を呼んでくれませんか。オレの名前、わかります?」
「ええ、知っています」
オレは目を閉じる。
「お休みなさい、法介」


─翌朝、ラミロアさんの姿はなかった。
なんの置手紙もなく、成歩堂さんを通じて、いつかご連絡しますという伝言だけが
伝えられた。

月日は流れ、まことさんもそろそろ退院しようかという頃。
珍しく事務所にいる成歩堂さんがオレに声をかける。
「ちょっとひのまるコロシアムに行ってくるよ」
「いってらっしゃい。あんなところに何かあるんですか?」
「ん‥‥まぁ、ちょっとヤボ用さ」
まぁ、成歩堂さんがふらふらしてるのは最近に始まったことじゃないけど。

「なんだか、いろいろと頭を抱えている女性の、人生相談にね」

829:名無しさん@ピンキー
07/07/01 20:17:11 cIIbckBj
以上です。

830:名無しさん@ピンキー
07/07/01 20:38:53 pUy4YBxB
なんという禁忌・・・これは間違いなく・・・




Good Job!

831:名無しさん@ピンキー
07/07/01 23:30:23 2BGsueYD
興奮した!!GJ!

832:名無しさん@ピンキー
07/07/01 23:39:53 cP5Ri9c9
ヤバイな熟女いいな
笑いもあってよかった GJ!!

833:名無しさん@ピンキー
07/07/01 23:47:10 j9sexO++
うっはああああGJJJJJJJJJJJJJJJJJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
何か新しい道に目覚めそうな気がするwなんというあるまじき・・・!

834:名無しさん@ピンキー
07/07/01 23:48:12 j9sexO++
何か俺のIDすげえwwwwwwww

835:名無しさん@ピンキー
07/07/02 00:10:15 H6bKgqMS
sexキターwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

836:名無しさん@ピンキー
07/07/02 10:49:54 uFKGMtYK
>>803
成みぬGJ!!
あの人っていうのは、ボーンチャイナのことかな?w
続きまってます!!

>>783
王まこGJ!!まことが可愛い!
そして兄貴がなんか哀れww
また浮かんだら是非投下をお願いします!

>>823
GJ!!逆裁にもついに熟女系がキター!
この2人の関係を知っているだけにすげーいい!!
まさにあるまじかるぅぅー!!

837:名無しさん@ピンキー
07/07/02 21:55:20 fvMkg5m+
ここ最近は充実してるな

838:名無しさん@ピンキー
07/07/03 01:07:24 QRqLGwz7
>>823
ぐっじゃぶ!
ラミロアさんイイヨ-

839:名無しさん@ピンキー
07/07/04 01:28:24 bv63E7ds
だから自宅警備員はニートだって言ってんだよ!!                               
      / ̄ ̄\                            違うお!立派な職業だお!
    /ノ(  ゝ 、_,ノヽ        r'´ ゙ヽ      /`ヽ          ____
    | ⌒(( ●)(●)        ヽ   ヽ从从/   /        \   /\
.    |     (__人__) /⌒l     \  \/  /て       (●)liil(●) ノ( \
     |     ` ⌒´ノ |`'''|    ∑ ヽ/  /  そ     / (__人__)  ⌒   \
    / ⌒ヽ     }  |  |      ,)/  / \ く     |   |!!il|!|!l|         |
   /  へ  \   }__/ /      /   /\  \      \i⌒ヽェェ|      /
 / / |      ノ   ノ    /   / YYY\   \     \ \  /⌒,/´
( _ ノ    |      \´    /   /       \   \     / \ \/  /l
       |       \_,/   /         \   \_/    \__ノ |\
       .|            /            \             |) )


840:名無しさん@ピンキー
07/07/05 23:06:47 c3JTFie4
おいおまいら、エロパロ好きに朗報ですよ (*´Д`)/ヽァ/ヽァ

“2ちゃんねる”を音声で読み上げてくれるWebブラウザー「SofTalk WEB」
音声は女性・男性のほか、中性、ロボット、機械など計8種類を切り替え可能
URLリンク(www.forest.impress.co.jp)


841:名無しさん@ピンキー
07/07/06 03:42:10 eSgfVv3D
なんかウグイス嬢みたいな感じになりそうだなそれ。

842:名無しさん@ピンキー
07/07/07 11:56:43 8fVoUzx2
棒読みされても燃えないだろ・・・

今の最先端は「セルフ音読」これに限る。

843:名無しさん@ピンキー
07/07/08 02:07:42 +q8ePX49
遅くなったけど>>807GJ!
おまじないをガッツリ信じているまことに萌えた。まこと可愛いよまこと。
兄もなんだかテラカワイソス。

>>842
セルフ音読・・。原始に変える842テラカワユス842。
そんな自分はセルフ脳内音読。

844:名無しさん@ピンキー
07/07/08 10:30:34 tr1cqu8c
茜さんよろ

845:名無しさん@ピンキー
07/07/08 10:42:08 oy3LCgPS
>>842
セルフ音読だと女の喘ぎも俺担当になるんだよな。





……ごめん無理orz

846:名無しさん@ピンキー
07/07/08 11:06:48 cOzjE8TC
>>828
おま○んこ(ボルジニア語)にワロタ

847:名無しさん@ピンキー
07/07/08 14:08:09 VhoUHfOQ
>>846
ちょ、伏せ字になってねぇwwwww
今気が付いたwwwww

848:名無しさん@ピンキー
07/07/08 18:07:20 t/9ee5nm
茜か、確かにそそるな

849:名無しさん@ピンキー
07/07/08 20:28:45 tm3TkHuD
角煮にもこのスレにも定期的に沸く>>848がいい加減ウザいんだが


850:名無しさん@ピンキー
07/07/09 19:11:23 hjq2l8WV
茜か、確かにそそるな

851:名無しさん@ピンキー
07/07/09 22:39:38 GKz8m0tg
綺麗に挟まれた>>849に同情を禁じえないwwww

852:名無しさん@ピンキー
07/07/10 00:21:09 xTcD0iJP
お菓子隊みたいなもんだとスルーしる

853:名無しさん@ピンキー
07/07/11 13:34:54 y9VPw6hd
ナルみぬはまだかああああああああああああああああああ

854:名無しさん@ピンキー
07/07/11 13:39:03 TLmViSuV
きっとぶつぎりにならないようまとめて
書いてくれてるんだろう。

855:名無しさん@ピンキー
07/07/11 20:31:38 EAGmHVmu
じゃあその間にナルマヨ投下期待

856:名無しさん@ピンキー
07/07/11 21:45:53 rTOqWLqc
そろそろタキタ×ミナミがくる頃と予想

857:名無しさん@ピンキー
07/07/11 21:52:50 Ak193Jde
いや、茜だろ

858:名無しさん@ピンキー
07/07/12 11:41:41 Hg1HiobD
オドロキ×みぬき
12レス程度

前スレ 933-940 と >>441-451の続き。

859:オドロキ×みぬき 1/12
07/07/12 11:45:49 Hg1HiobD
ウエディングドレス姿のみぬきちゃんがオレの前に立っている。
顔を赤くして、下から見つめてくるその姿がとてもかわいらしい。

日差しが差し込み、オレたちの影を伸ばしていた。
誰もいない教会。二人だけの世界だ。
国ではオレたちは一緒になることができない。
ここは誰でも結婚をさせてくれる町、ラスベガス。
Minuki Naruhodo と Hosuke Odoroki と書かれた婚姻証明書の前で
オレ達の影が重なる。
漢字で書かれたそれを手にすることは、生涯できない。

祝福する何者もいない中で体を離したオレの耳元に、小さく声がかかる。
聞き取れなかったその言葉を聞きなおすと、少しだけ大きな声で言ってくれた。
「やっぱり、王泥喜みぬきになりたかったな、って」

「みぬきちゃん‥‥」
あいかわらず、彼女は決して泣くことはない。その切なそうな顔のままに
させておきたくはなくて、もう一度唇を近づけた。

「発想を逆転させるんだ、オドロキ君!」
「きゃあっ!」

大きな声がして、みぬきちゃんが飛び上がった。

「せ、先生?」
これはたしかに牙琉先生の声だ。きょろきょろと見回すがどこにもいない。
そうだ、先生は刑務所のはずだ。こんなところにいるはずがない。

「結婚をし、成歩堂みぬきが、王泥喜みぬきになることができないなら!」
先生の声はさらに高い。どこにいるんだ、あの人は。

「彼と同じことをもう一度すればいい!」
彼? 彼って誰だ。

神父の姿をした先生がどこからともなく現れると、オレに指をつきつけた。
「成歩堂みぬきを養子縁組することで、王泥喜みぬきにすればいいんです!」
「な、なんだって!」

「パパっ!」
みぬきちゃんがオレに走りよってくる。見たこともない姿だが、
小学校くらいのころのみぬきちゃんだろうか。これはこれでやっぱりとてもかわいい。
「みぬきちゃ‥‥いや、みぬき」
抱きあげ、ぎゅっとしがみついてくるみぬきちゃんの体を抱きしめる。

「これでみぬき、王泥喜みぬきになれたんだよねっ」
「ああ、そうだね」
「みぬきねっ、大きくなったらパパと結婚するの!」
「ははは、みぬき、大きくなるのを待ってるぞっ」

そのままオレたちは教会を出て行く。後ろから先生の声が響く。
「オドロキ君、きみの未来に幸があるように!」

ありがとう、先生!

860:オドロキ×みぬき 2/12
07/07/12 11:49:19 Hg1HiobD
「牙琉! キミのそれは逆転とは言わない!」
「な、なにっ!」
それにかぶさるように声が響いた。教会のドアを開けて入ってくるのは成歩堂さんだ。

「発想を逆転させるとは、こういうことをいうんだ!」
先生に指を突きつける。さすがに似合っているな、場違いながらそう思う。
「成歩堂みぬきが、王泥喜みぬきになることができないなら!
 王泥喜法介が成歩堂法介になればいい!」
「な、なんだってぇ!」

元通りの姿になったみぬきちゃんがオレにしがみついてくる。
「これでオドロキさん、本当のお兄ちゃんになれたんだねっ!」
「いや、最初から本物だから!」
「ホースケ、大きくなったらパパと結婚するのっ」
「オレ、そんなこといってないよ!」
「ははは、法介、男同士は結婚できないぞっ!」

「なああああああああるううううううううほおおおおおおおおおどおおおおおおお!!」



(なんて夢を見てるんだ‥‥オレは)
どんよりと顔に縦線をいれながら、オドロキはため息をつく。

(だいいち、養子縁組をしたところで、問題はなんにも解決しないよ。
 そもそも、性的関係にある場合は養子縁組は認められないはずだ。
 ‥‥たしか。それにしても、それをどうやってみぬくんだろう。どうでもいいけど)
 
もう一度深く息をして、疑問とともに夢の残滓を外へと追いやる。
枕元の時計は普段の起床時間よりもかなり早い。
寒さは日に日に厳しくなっているはずだが、そんなことは二週間前から微塵も感じなくなっている。
体中から熱気を発散しているような少女とともにいるようになってから。

暗くなりはじめた思考を遮るように、目の前にある愛しい少女の顔を見る。
夢の中のそれと変わらず、オドロキの見慣れた、幼い表情が吐息を立てている。
あいかわらず起きる気配はない。感触を思い出し、唇に目がいく。
なんとなく手を伸ばす。

(ぷにゅ、ぷにゅ、と)
張りのある小さな唇を指先でいじる。はじくような感触の、手触りを楽しむ。
「おいーっす」
下唇を手前に引き、小さく声を出してみる。整った顔が崩れて、かなり変な表情だ。
頬を両脇から押しつぶしたり、鼻を上向きに向けてみたり、後で知られたらかなり
怒られそうな表情をさせてみたりした。
「はははは、はは」
笑い声が漏れた。部屋の中にすぐに消えてしまったけれど。

(そういえば昨日は、みぬきちゃんの前で、ほとんど笑えなかった)
相変わらず崩した顔から指を離すことなく、神妙な表情でオドロキはみぬきを見る。
そのまま、ベッドの上に、裸のまま半身を上げ、背筋を伸ばす。
くだらない夢と、目の前にいる面白い顔の少女のせいで、少しはすっきりしたようだ。
オドロキは持ち前の強いまなざしを取り戻す。涙のあとはもう見えていない。

(泣いていても解決なんかしないよな)
(みぬきちゃんのために、オレのために、より良い方法を考え、選択しよう)

みぬきと同じように、オドロキも本来前向きと勢いが信条だ。
大きく息を吸う。最近忘れていた。元気を出すためには、これが一番だ。

「王泥喜法介、大丈夫ですっ!!」

861:オドロキ×みぬき 3/12
07/07/12 11:51:24 Hg1HiobD
「朝からうるさいなぁ、オドロキさんは」
耳元でとんでもない声を聞かされ、それによって叩き起こされたみぬきはふてくされている。

そんな声が聞こえていないのか、返事もせずに朝食の用意をしているのはオドロキだ。
化粧の時間がほとんどないみぬきは朝にあまり時間がかからないが、
シャワーなどを浴びている間に作っている。

着替えたみぬきが食卓についた後、オドロキはさっそく用件を切り出した。
「みぬきちゃん、今日は時間はある?」
「えっと、今日は学校が終わったらその後は何もないですけど」
「そうか。じゃあ帰りはすぐに事務所に寄って」
「うん、わかった」

仕事でもあるのかな、とみぬきは思った。
昨日よりはずっと元気そうなオドロキをみて、みぬきは口に出さずにほっとする。
オドロキに言ってはいなかったが、昨日のオドロキはとても憔悴しているように見えたのだ。
そのままにするのが忍びずに、だから、恥ずかしかったけれど、元気を出してもらおうと
自分から積極的にしてみた。

昨夜を思い出し、食事をしながらみぬきは赤面する。オドロキには何を見られてもいいとは
思っているが、恥ずかしいものは恥ずかしいのだ。

普段は朝の早いみぬきが先に出るが、朝の早かった今日は二人で一緒に部屋を出る。
糊のきいたシャツにトレードマークの赤いスーツを身にまとったオドロキを間近で見る。
力強く前を見るオドロキの横顔は、いつからかみぬきの胸を熱くさせるものになっていた。

視線に気がついたオドロキが、みぬきの顔を見る。その視線に昨日のようなぶれはない。
「行こうか、みぬきちゃん」

部屋からさほどかからず、分かれ道に近づく。
みぬきは握っていた手をはなし、足を止めて、男を見た。
「いってらっしゃい、みぬきちゃん」
「いってきます、オドロキさん」

人のいないほうから、そっと頬にキスをして、学校へと向けて駆け出した。

862:オドロキ×みぬき 4/12
07/07/12 11:52:57 Hg1HiobD
事務所についたオドロキは、昨日は目を通す時間のなかった成歩堂が残した書類を
読み始めた。

内容は、やはり別の法律事務所や弁護士の紹介状がメインだ。
中にはアメリカのものもある。手回しのいいことに、ペアでの宿舎が用意される
ということまで書いてある。この国からいなくなることまで想定しているのだろうかと、
オドロキは思った。
それ以外にも、王泥喜法律事務所を設立するパトロンになってくれるという
書類まであったのには驚いた。
あやしげな商売のようだが、そんなに儲かるものなのかなと不審がる。
他にも、専属弁護士契約の予約もはいっている。なんとかマシスという署名だ。
画家のようだが、そんな職業に弁護士が頻繁に必要なのだろうか。

かなりの分量のあった書類をすべて読み終わり、オドロキは一息つく。
二週間でまとめるにはかなり大変だったろう。成歩堂に感謝の意がおきる。

成歩堂への怒りはあった。最初から言ってくれていれば、みぬきとは仲の良い兄妹として
ずっと過ごせていたことだろう。
こんなことになる必要はなかったはずだ。

ただ、それでもオドロキは、みぬきを一人の女性として愛せたことと、
その時間をくれた成歩堂に、ある意味では感謝もしている。
この二週間はオドロキにとって、代えようもなく大切なものだった。

オドロキは全てを過去形で考える。
みぬきと別れることは、彼の中ですでに既定事項となっていた。

「みぬき、ただいま帰りました!」

事務所のドアが開く。
多くの書類がのった机の前で、オドロキはいつものように声を返した。
「お帰り、みぬきちゃん」

863:オドロキ×みぬき 5/12
07/07/12 11:55:05 Hg1HiobD
こわばった表情のみぬきを見るのは悲しい。その思いは表情に見せず、オドロキは続ける。
オドロキの謄本をまず見せてから、言葉をなくしてしまったみぬきへ、
成歩堂の2つの話、4つの選択を聞かせた。

「オレの話はこれで終わりだ。昨日の昼、成歩堂さんにここまで聞いたんだ。
 みぬきちゃんに話を聞かせない、という選択はなくなったわけだけど」

最初にオドロキが消去したのは、みぬきに真相を伝えない、というものだ。
何も言わずにそのままつきあうことは、自分が許せなかった。
何も言わずに消えることは、考えはした。それも取らない。
他の、わざと自分を嫌わせる、などの選択肢も考えた。

全ては捨てた。自分は弁護士だ。全ては対話のなかでしか生まれない。
誤魔化しや逃げで、それを否定することはできない。

「それで‥‥オドロキさんの結論はどうなったんですか」
固い表情はくずさない。名前を呼ぶ前のためらいは、兄と呼ぶ行動だったのだろうか。

「昨日抱いてくれたのは‥‥そういうことですか?」
「オレの望む選択は、みぬきちゃんとは別れることだ」

揺ぎない発言に、表情が固くなる。告白の、その時よりもなお。
「そして、オレは、この成歩堂なんでも事務所でそのまま働いていきたい。
 みぬきちゃん、キミとも二週間前までのように、付き合いたい」
 
ひどく自分勝手なことを言っているな。オドロキは思う。
捨てた上で、元通りにつきあっていきたいと言っているのだ。
ひどい男だ。

「みぬきちゃんが、オレがそばにいることを許せないといっても、出て行くつもりはない」
(首だとでも言われればどうしようもないけど)
後の台詞は口に出さずに、閉じる。みぬきの発言を待つために。
それは、さほど待つこともなく、返された。

「‥‥パパは、選択はオドロキさんに任せるっていったんですよね」
「ああ」
「じゃあ認めます」

あっさりとそう言った。表情もぬぐったように元に戻っている。

864:オドロキ×みぬき 6/12
07/07/12 11:57:53 Hg1HiobD
「そう」
みぬきの許諾に、無感動な返答を口に出す。

「はい。でも」
「でも?」
「でも、今日までは恋人ですよね」
「え?」
「だって、一緒に働いてても、友達でも、そうじゃなきゃ兄妹でも、裸で一緒のベッドに
 寝てるのは変ですよね」
「まぁ、そうだけど、それは今朝までということなら」
「ダメです。ものごとには区切りってものが必要なんです」

強い口調でみぬきは詰め寄る。もごもごと反論を口にしようとしたが、
昨晩体を合わせた弱みに、オドロキはいい答えを探すことができず、しかたなく折れた。
「‥‥わかったよ。じゃあ、どうしようか。恋人らしく、デートでもしようか」

みぬきはふるふると首を振る。
「手を繋いだり、一緒にごはんたべたり、お買い物したりなら、2週間前までも
 ずっとしてましたよね」
「まぁ、たしかに」

「オドロキさんの部屋に行きましょう」
「何をするの?」
「決まってるでしょ」

みぬきはオドロキに指をつきつけて、宣言した。

「Hです」



オドロキは飲み物とできあいの食料を買ってアパートへと向かっている。
みぬきは着替えてから薬局へと行くという。
一緒にいこうよとオドロキは誘ったが、それは明日からでもできますといって意に介さなかった。

自宅への道中で、冷たい風にさらされながらオドロキは先ほどまでは見せなかった迷いの表情で
自問を続けていた。
(これでよかったのかな)

考えても答えが出ることではない。というよりは、考えたら答えはひとつしかなかった。
結局は、セックスと愛だ。
オドロキは、セックスと、それ以外を比べたときに、あまりにも失うものが
多すぎると感じた。理性的に言うと、全てを敵に回すもう一方は選ぶことは不可能だ。
セックスがなくとも、みぬきを愛せることはオドロキは自負している。

今までの関係についても、みぬきの年齢や、二人が会っていたのはアパートやその周辺に
限られることが良い方向に働く。もともとよくくっついていた二人だ。
気づかれることはないだろう。まことや茜には説明すればいい。
まだ肉体関係にまで及んだとは思っていないならば、なお好都合だ。

オドロキは、なにか暗くなり始めた考えをやめる。それを考えるのは明日でいい。
今日の自分は、恋人とやりまくるために料理をしなくてすむ買い物をしている
バカップルの片割れだ。眉間の皺を寄せるよりは、鼻の下を伸ばすべきだろう。

その時、ちょうどいいタイミングで携帯の着信音が鳴った。
非通知のディスプレイを見ながら受ける。

「はい、もしもし」
「やあ、オドロキくん」
「‥‥成歩堂さん?」

865:オドロキ×みぬき 7/12
07/07/12 12:00:49 Hg1HiobD
成歩堂の声だ。オドロキは不思議に思う。
この人はこっちの行動をずっと見ているんじゃないだろうか。

「オレに任せるんじゃなかったんですか」
「いや、すまない、気になったんでね。で、どうかな。決まったかい」
「ええ、決まりました」
「へえ、さすがに早いね。それで、どういうふうにしたの」
「みぬきちゃんには話しました。そして、彼女とは別れます。
 ただし、事務所からは出ていきません。みぬきちゃんのそばにはいますよ」
「そう、か」
「今さら成歩堂さんがダメだとかいうのは認めませんよ。
 それと、成歩堂さんがみぬきちゃんに今回の件で嫌われても、オレは助けませんからね」
「‥‥ああ、そうか。それは困るな。だけど、ま、大丈夫だろう」
「余裕ですね」
「そうかな。余裕なのは、キミのほうだと思うけどね。
 ぼくは、オドロキくんが
 『みぬきが好きだもん‥‥別れたくないもん!』
 とかいうのかと思っていたが」
「成歩堂さん、ネタが古いですね」

オドロキは軽口に乗ってこずに冷たい口調のまま続ける。

「ごめん、真面目に話すよ。そんなにトゲトゲしないでくれ」
「そうしてください」
「オドロキくん」
「なんですか」
「みぬき‥‥のことだけを考えたんじゃないよな」
「違います」
「即答だね」
「恋人じゃないとしても、オレは彼女のそばにずっといられるんですから」
「恋人じゃなくなってもかい」
「一緒に働いている同僚としても、友達としても、兄としても、です」
「みぬきは、悲しまないだろうか。そういうふうになっても」
「みぬきちゃんのことはわかりません。でも、オレはそれでいいんです」
「それでキミは充分なのかな。心から、そう思えるかい?」
「おかしなことをいうんですね、成歩堂さん」
「?」
「あなたは、みぬきちゃんのことを心から愛してないんですか?」
「‥‥ああ、これは一本取られたな」

「オドロキくん」
「はい」
「ありがとう。これからも、みぬきのことをよろしく頼む」

通話の切れた携帯をしまい、オドロキはアパートへと再度歩き出した。


部屋の簡単な掃除をしている間に、いつものシルクハットをかぶったみぬきが帰ってくる。

「ただいま~」
「お帰り、みぬきちゃん」

視線を向けたオドロキは、抱えた袋の中のコンドームの数と栄養ドリンクを見てげんなりした。

(オレたちはこれから何をするんだろう?)

866:オドロキ×みぬき 8/12
07/07/12 12:03:37 Hg1HiobD
ベッドの上で互いに向き合う。すでに身にまとうものはない。
恋人としての最後の時間。しばらく互いの瞳を見つめ、やがてみぬきが声を漏らす。

「はじめて会ったときから、好きでした」
「それは嘘だよ」
即座に返した。

「オドロキさん、空気読んでください」
「いや、嘘だってすぐわかるし」
力を使ったわけでもないが、当たり前のようにすぐわかる。

「じゃあ質問を変えます」
むっとしたみぬきはオドロキに指をつきつけた。

「えっ、今の質問だったの?」
「おっぱいは大きいほうが好きですか」
「しかもその質問、全然関係なくない?」
「いいから答えてください」
「‥‥ええと、みぬきちゃんくらいのが」
「嘘ですね」
汗が出た。

「まことさんをHな目で見たことがありますね」
「ははは、そんなことが」
「嘘ですね」
だらだらと汗が出る。

「茜さ」
「待った! ちょっと待って。
 じゃ、じゃあ、質問を返すよ。牙琉響也のことをかっこいいと思っている」
「はい」
(‥‥まぁ、本当にかっこいいからな)

「オレよりも、牙琉響也のことをかっこいいと思っている」
「はい」
(‥‥すこしくらいは反応してくれてもいいと思うんだけど)

「じゃあ、牙琉響也のことを‥‥Hな目で見たことがある」
「いいえ」
反応は0だった。

「今度はみぬきの番ですね。まことさんとHしたいと思ったことがある」
「‥‥」
「オドロキさん」
「すいません、あります」

「‥‥もう一つ、質問しますよ。今、まことさんとHしたいと思っている」
「思ってない」
「茜さん」
「みぬきちゃん以外の誰とも、そうしたいと思ってない」

「最後に一つだけ。
 みぬきを、連れて逃げたいと思ってませんか」
「心の底からそう思ってるよ」

867:オドロキ×みぬき 9/12
07/07/12 12:05:53 Hg1HiobD
唇があわさる。朝触ったときのように、初々しい感触を同じもので感じ取る。

「ん‥‥ふぁ‥‥」

舌先は二人の歯茎をめぐる。唾液がこくこくと溢れ、互いの口内を満たす。
胸元へこぼれた雫を使い、オドロキはみぬきの乳首へまぶそうとする。
それを押しとめると、かわりに唇をはずしたみぬきの舌がオドロキの胸へと近づいた。
舌先で申し訳のようについている乳首をこすりあげる。
ひくんと反応するオドロキを見て、みぬきはにっこりと笑う。
(ひょっとして、いじめる方が好きなのかな)
みぬきは今更ながらにそんなことに気がついた。
(いまさら、じゃないよね)
時間はまだ、たくさんある。

みぬきが上になり、シックスナインの体勢でオドロキはみぬきの
色づきの少ない性器を愛撫する。
ほんの少し広げ、口の部分を指先でこにこにとこねる。
クリトリスは刺激が強すぎるのか、みぬきは前戯にはあまり好まないようだ。
いつも一番最後の時に、若干触るようにしている。

みぬきは逆側でオドロキの先端を小さく舐めている。
口はよく回るというのに、舌先はやっぱりぎこちない。ちろちろと反応の良い場所を
攻めている。

ある程度潤ったと思った頃、オドロキは体を起こした。
みぬきは申し訳なさそうな顔をしている。

「気持ちよくないですか?」

それに返すことはなく、ベッドの横に腰掛けると、みぬきの細い腰を持ち、
自分の膝に股間をあわせた。

「な、なに、オドロキさん」

オドロキはそのままみぬきの腰を前後に動かした。
にちゃにちゃと音を立てて、膝の摩擦によってみぬきの幼い陰唇も前後へ動かされる。

「いい音だね、みぬきちゃん」
「やっ、やだ」

みぬきの手がオドロキの肩にかかる。かわりにオドロキは膝を前後左右に動かした。
みぬきの腰を固定したまま、ロデオのように動かす。
あいている唇で乳房への愛撫も重ねる。ちゅみちゅみと動きにあわせて
舌先と乳首が小さく触れ合う。

「こんなの、恥ずかしい!」
みぬきは顔を赤くして嫌がる。音はより強く、摩擦も薄く、膝にぬめりがあらわれ、
よりみぬきの羞恥が強まる。
ひきめくられた花はぬらぬらといやらしく開き、オドロキを猛らせる。

「やだ、みぬきも何かしたいです」
「ダメだよ」

みぬきは肩に手をおいたまま、支えの手を動かせない。
股間で赤くはれ上がるそれを見て、みぬきは何かしてあげたくてたまらない。
いつしか気づかないうちに、みぬきは自分で腰を振っていた。

「んっ、だめっ、オドロキさん、だめ」
みぬきが口から声を漏らすが、オドロキはもう体を動かしてはいない。
自らの腰を振り、オドロキの膝にこすりつけ、果てるまで自身で体を慰めていた。

868:オドロキ×みぬき 10/12
07/07/12 12:08:09 Hg1HiobD
「オドロキさんって、けっこうヘンタイだよね」
「一人でいっちゃうみぬきちゃんこそ‥‥ごめん、嘘」

ふりあげたこぶしを下げて、みぬきはオドロキに冷たい声をなげかけた。

「みぬき、15歳なのにHなことするし」
「それは、オレだけのせいじゃ‥‥いえ、すいません」

「まことさんにも色目を使ってたみたいだし」
「色目なんて使ってないよ! 美人だし、ほんのちょっとそう思ったことがあるだけだってば!」
「まことさんも、オドロキさんのこと、ちょっといい、って思ってたみたいだし」
「え、ほんと?」
つられた言葉に今度は冷たい目が返ってくる。

「オドロキさん、ちょっと目をつむって」
「痛いのはイヤだよ」
「コドモみたいなこと言わない。いいから早く」

仕方なく目を閉じる。緊張で少し肩が上がっている。

「‥‥オドロキさんって、ヘンタイだったんですね」
「うわあ!」

聞いたことのある人の声に、あわてて目をあけてもそこにはみぬきがいるばかり。

「い、今のは?」
「魔術師ですから、みぬき」

とくいそうなみぬきを前に、呼吸を落ち着かせる。
‥‥声帯模写か。オドロキはそう思った。ボウシくんの腹話術もたしかに見事な男声だ。

「オドロキ君、アンタ、ヘンタイだね」
「いや、茜さんの声真似もうまいのは認めるからさ。
 その発言をさせるのはやめてよ」
 
「おデコくん、キミってヘンタ」
「やめなさい」
「ひゃあ! きゅ、きゅうに胸に触らないでください!」

「やっぱり、その声がいいよ」
真顔でそう言うと、オドロキは抗弁を遮るように、唇をあわせた。

869:オドロキ×みぬき 11/12
07/07/12 12:10:47 Hg1HiobD
「そろそろいいかな」

今日のオドロキは容赦なく、みぬきを攻めている。そろそろ自身も限界だ。
くったりとしたみぬきをベッドへ横たえ、買ってきた未開封のコンドームに手を伸ばす。
「ま、待って」
「?」

みぬきが止める。その視線にこめられた想いを感じて、オドロキが少し声を低くする。
「みぬきちゃん‥‥」
「違うの、みぬきがつけたいんです」

袋を丁寧に切り、コンドームを取り出す。袋は枕元に置き、オドロキの股間へと近づいた。


みぬきははじめての時のように、仰向けに横たわってオドロキを迎える。
オドロキはみぬきの足を持ち、自身を分け入らせた。

首に腕を回し、また、唇を合わせる。その頃には全て埋めていた。
唇を離し、腰を動かす。みぬきの顔をみつめながら、前後へと蠢く。

しばしの律動の果てに、オドロキは達した。
しおれないうちに性器から引き抜き、ゴムを廃棄する。

「次、です」
みぬきは体を起こし、まだ焦点が合わない目のまま、白濁にまみれたオドロキの性器をくわえた。
「み、みぬきちゃん」

時計は刻々と過ぎていく。
何回か休憩を挟み、時間帯はすでに深夜。

そろそろ限界かなというオドロキの前で、みぬきは驚きの発言をしていた。

「みぬきちゃん、もう一回いってもらっていい」
「あの、おしりの、ほうをお願いします。
 何もつけないで、え、えっとだいじょうぶです!
 ちゃんと調べて、綺麗にしておきましたから!」
自分で言っておいて顔を真っ赤にする。
そういえば薬局の袋の中にエネマなんとかというよくわからないのが入っていた。
あきれたオドロキはすぐには言葉が出ない。少しして出た言葉は、からかいの言葉だ。

「馬鹿だな、みぬきちゃんは」
「馬鹿っていうな!」
「そんなことなら最初から言えばよかったのに」
「言えるわけないでしょ!」
「大丈夫だよ、一回目から毎回ちゃんとほぐしてきたんだから」
「へんたい! へんたいへんたい!」

870:オドロキ×みぬき 12/12
07/07/12 12:13:17 Hg1HiobD
指先と舌でみぬきをいつくしみ、さらにみぬきをダメにした後。
いよいよそのときが近づいた。

「この体勢いやです」
「だって、普通の格好じゃ」
「オドロキさんの顔見えないのいや」

みぬきは駄々をこねる。やはり後背位はいやだというのだ。
「それくらいなら、みぬきが上になります」

オドロキはあきらめて横たわる。
みぬきのあまり豊かではない、それでもとても美しいからだが大きく広がった。

オドロキの性器を手に取る。
みぬきの股間に近づく。そのまますすめれば、オドロキの体がみぬきに埋まる。
何もつけていない今ならば、着床することもありえるだろう。
「オドロキさん‥‥」
オドロキは何もいわない。みぬきのするがままに任せている。

ここで彼女が正しいほうにいれたとしても、それでかまわないのかもしれない。
感情はそれを拒まない。直接、彼女の体とこすりあい、吐き出すことができたなら、
それはきっと果てしない喜びだろう。

みぬきは大きく息を吐き、自身の後ろに差し込んだ。

「くうっ」
「いっ!!」

強烈な締め付けと、強烈な痛みが襲う。ぎりぎりとしめつけ、オドロキを絞り上げる。
ほどなく精液を吐き出されるだろう。

時刻はもうすぐ24時を回る。

                                                つづく

871:名無しさん@ピンキー
07/07/12 12:14:33 Hg1HiobD
以上です。

872:名無しさん@ピンキー
07/07/12 13:27:53 H1dSNvUI
超GJ

873:名無しさん@ピンキー
07/07/12 15:25:46 cQOro0rt
投下きてた。待ってた。GJ!
しかし、セツナスなぁ・・。

874:名無しさん@ピンキー
07/07/13 10:38:39 9viJYdv5
GJ!!
面白すぎる。がんがれ職人。

875:名無しさん@ピンキー
07/07/13 12:33:04 Kc8UKKyX
GJ!!!!!

876:名無しさん@ピンキー
07/07/13 14:14:46 jxb5CMOB
ここが2chだという事すら忘れてしまうくらい
普通に楽しんでいる漏れがいる
GJGJGJ!!!!!

オドミヌもナルミヌももっと見たい!wktk!

877:名無しさん@ピンキー
07/07/13 18:51:27 Z99gxRAu
GJ!!
リミットが解ってて…エロいのに悲しい話だな。すごくイイ。

878:名無しさん@ピンキー
07/07/13 21:08:07 zcdHKOeA
でも事実を知ってもなお愛し合おうとする前向きな話とも言えるよね?
GJ!!

879:名無しさん@ピンキー
07/07/14 07:32:47 xAaBKsLo
 『みぬきが好きだもん‥‥別れたくないもん!』
ってなんのネタ?

880:名無しさん@ピンキー
07/07/14 07:35:57 9Gspg/KV
トトロかトミーだと思った

881:名無しさん@ピンキー
07/07/14 15:06:15 82f9STnr
「みゆき」の結婚式のシーンだと思った
アニキが妹の結婚式のスピーチでこう告白しちゃうんだよなぁ

882:名無しさん@ピンキー
07/07/14 15:18:29 Y3bkmv76
弟×茜、書いてたら長くなり過ぎたので削ってます
そのうち落としにきます

883:名無しさん@ピンキー
07/07/14 17:15:03 ur+YYMLq
>>882
期待してる!!

884:名無しさん@ピンキー
07/07/14 21:55:23 RJVKAKSy
オド×みぬ投下
GJ!

885:名無しさん@ピンキー
07/07/15 04:39:21 dzYMupD7
前にミツメイ投下したんだけど、よし、また書くぞ。台風だからすることないし。
茜の声が多い? 真宵? っつーか、真宵でエロいの難しくない? まとめサイトの真宵のはすごいよ、ホント神。




886:名無しさん@ピンキー
07/07/15 08:04:36 LjbdLY9g
>>885
ミツメイ好き!
台風に怯えながら待ってます!

887:名無しさん@ピンキー
07/07/15 10:55:12 GJ8o3btj
>>882
台風の中映画館に向かいながら待ってます!

888:名無しさん@ピンキー
07/07/15 19:11:51 lDdbU/Hx
マジかよ!

889:ミツメイ1
07/07/15 22:08:35 O2DRtdAZ
「自分の始末は、自分でつけたな。あいつ」

主席検事室で、『裁判員制度』テストの中継を見届けて、御剣は言った。
7年間、歯がゆい思いをさせられた親友を、責任者に起用するに当たってはこの男もかなりの権力を行使した。
「裁判における証拠の位置。この制度の導入で我々の今までの」
「その議論は、し尽くしたと思うけど」

中継の終わったモニターにリモコンを向けて電源を切り、狩魔冥は御剣の言葉をさえぎった。
「・・・そうだったな」
「成歩堂龍一に、おかえりを言わなくてはならないわね」
「あいつに、その気があれば、バッジを返還するかどうか、弁護士会が検討するだろう。おかえりを言うのはそれからだ」
御剣は、こみ上げる笑いをこらえるように表情をゆがめた。
「言葉のわりに、うれしそうだこと。主席検事」
「う・・・ム。そうだろうか。君こそ、晴れ晴れとした顔をしているように見えるが」
冥はピシッと鞭で空を切った。
法廷以外でむやみに振り回すことがない鞭だが、御剣の前では時折照れ隠しにふるう。
「私は、牙琉響也がそこそこいい仕事をしているからっ」
「そういえば、牙琉検事の指導係は君だったか。・・・なるほどな」
勝敗だけにこだわる、若い頃の自分や冥なら、牙琉をこんな風に育てることはできなかったかもしれない。
法廷において大切なのは、検事と弁護士が勝敗を競うのではなく、互いに全力で戦うことにより真実にたどり着くこと。
牙琉響也は、最初からそれを知ることが出来た。冥の指導で。

「この後裁判所で今日の裁判について会議がある。帰りは遅くなると思うのだが」
御剣が言いにくそうに冥を見た。
「かまわないわ」

葉桜院の事件で、緊急帰国した御剣と冥は、検察局の意向でそのまま日本にとどまることになった。
自分のマンションを残していた御剣はともかく、冥は父が不在の狩魔邸に帰りたくなかった。
部屋が見つかるまで、と転がり込んだ御剣の部屋で、冥はもう8年も「部屋を探し」つづけていることになる。
もちろん、表向きはそんなことはおくびにも出さず、出勤も帰宅も時間をずらし、知人に目撃されそうな近場に二人で出かけることはしない。




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