ひぐらしのなく頃に Part.8at EROPARO
ひぐらしのなく頃に Part.8 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@ピンキー
07/03/31 19:54:38 5mGiV3Un
作品を投下される職人さんへ

現在スレが加速しているため、wikiへの収録が追いついていない状況にあります。
可能であれば、職人さんにセルフ保管していただけるよう、お願いいたします。


<作品ページを新規作成 >

新規ページの作り方
①:[新しいページ」をクリックしたら「新しいページ名を入力して下さい」と言ってくる
②:タイトルをフォーム打ち込んだら(チェックはWikiモードのままでOK)「新規ページ作成」のボタンをクリック
③:下に出てくる空白にSSをコピペして、ついでに修正
④:「プレビュー」を押してチェック
⑤:問題なければ「投稿」を押す


<各SSリストを開いて編集」>

編集の仕方(SS本文の修正も同様)
⑥:各SSリストを開き、そこで「編集」ボタンをクリック
⑦:下に出てくる文章の適当な箇所に

-[[作品タイトル(ページ名)]]

と入れる。

⑧:プレビューを見て問題なければ「投稿」して終了


何か失敗するかどうしても無理そうなら、そのときに言ってくれれば誰かしら対処しますのでご安心を。

3:名無しさん@ピンキー
07/03/31 20:56:08 CF/HREkn
>>1
乙だッ!

4:名無しさん@ピンキー
07/03/31 21:37:04 zEOL6LI6
>>1乙なのですよー☆

5:名無しさん@ピンキー
07/03/31 21:54:33 P5fayb1h
>>1
(・3・)<気に入った! うちに来て妹とファックしていいぞ!

6:名無しさん@ピンキー
07/03/31 21:57:33 5mGiV3Un
>>5
代償は、爪10枚で足りますか?

7:名無しさん@ピンキー
07/03/31 22:02:51 P5fayb1h
>>6
妹=魅音のほう。
大丈夫、魅音のほうは一度入れてしまえば(ry

8:名無しさん@ピンキー
07/03/31 22:09:44 5mGiV3Un
魅音に手を出すと……。
圭ちゃんのバスターホームランはリアルに痛そうなので勘弁してください。


9:名無しさん@ピンキー
07/03/31 23:32:14 oJ6l8Kw7
魅音の腹の中にホームランを打つのは圭一のバットだけでいい
そんなことを思う自分はきっと圭魅厨

10:名無しさん@ピンキー
07/04/01 00:43:29 Mynh5v/n
1乙。初めてのスレ立てに挑戦してくれてありがとう。

さて…よりによって初段があのネタで申し訳ないが、投下させて頂きますよ。
なお、前スレで投下予告していたSS師とは別なのでお間違えのなきよう。

11:名無しさん@ピンキー
07/04/01 00:45:01 Mynh5v/n
プリンセス・オブ・トミタケ ~究極 男の妹~


私、前原圭一は、操を狙われていました。
なぜ、どうして、操を狙われたのかはわかりません。
ただひとつ判る事は、
オヤシロさまの祟りと関係があったと言う事です。

どうしてこんなことになったのか、私にはわかりません。
これをあなたが読んだなら、その時、私は廃人になっているでしょう。
・・・意識があるか、ないかの違いはあるでしょうが。




 おかしい、何かがおかしい。

 俺の名は前原圭一。東京からこの雛見沢へ引っ越してきたばかりの、村のニューフェイスだ。村のみんなは優しくて、初めての田舎暮らしに慣れない俺をあれこれと面倒を見てくれた。
 よく耳にする、田舎は余所者を受け付けないなどという事もなく、俺はこの数ヶ月間を都会に居た頃とくらべて雲泥の差といってもいいほどにリラックスして送ってこられた……。

 だけど、あの晩……綿流しのお祭りを境にして、世界は豹変してしまった。別に、レナや魅音といった俺の親友がおかしくなったとか、そんな話じゃない。もっと直接的で、体感的な事だ。

 それは……


「探しましたよ、お兄ちゃん!」

 ジャーン! ジャーン!

「げぇっ富竹さん!!」

 俺の背後に、やたらとダンディな声と鍛え抜かれた逞しいボディをビキニパンツ一丁でグググ! と誇示する、フリーカメラマンの富竹さんが現れた。いや、現れてしまったというべきか。

 というか追いつかれたのだ。なぜなら俺は、今この男から全速力で逃げてきたのだから。俺は息がすでにあがっているが、富竹さんは余裕でとびっきりの笑顔を貼り付けたままだ。半裸で。

 レナの宝探しに付き合っていた時に始めて会った富竹さんは、フリーのカメラマンを名乗る気弱そうな、どこにでもいそうなおっさんだった。ただひとつ、鍛え抜かれたボディを除いて。

 富竹はいつも鷹野さんという綺麗なおば……女性と一緒にいて、綿流しのお祭りの時もそうだった。だけど、一夜明けてみれば鷹野さんは失踪し、そして富竹さんはビキニパンツ一丁の半裸という格好で俺の前に現れる様になってしまった。

 それも、彼はどこをどうトチ狂ってしまったのか、この雛見沢をトミタケアイランド呼ばわりし始めた上に、俺の妹を名乗って大好きですとかいって追いかけまわしてくる。彼がこんな変態だったとは……。


 いや……だけど、富竹さんはそういえば、初めて会った時にも君のような美少年がどうのこうのと言っていた。もしかしたら、いや、もしかしないでもそうだ、そうに決まっている。

 富竹さんはガチホモの上にショタコンなんだ。救われないぜ……。俺が。

 そうさ、これが富竹さんの本性だったんだ。だから鷹野さんはきっと、それに気づいて*されてしまったんだ。くそ、これ以上この場にとどまったら俺もどうなってしまうか解らない……!!

12:名無しさん@ピンキー
07/04/01 00:46:51 Mynh5v/n
「あんなに約束したのに、ひどいじゃない!」
「うるせぇ来るな、来るんじゃねぇぇぇぇっ!!」

 俺は言う事を聞きたがらない脚に鞭を打って再び駆け出す。今、富竹さんに捕まってしまったら、きっと俺は二度と戻る事のできない深みに落ちていってしまう気がする。

 だから、逃げる!

 全速力で!

 きっと今なら、カール・ルイスにだって競争して勝てるだろうと思えるほどの速度で、あぜ道を走る。走って走って、走り抜ける。目的地は魅音の家だ。俺の家は恐らく、すでに特定されてしまっているから危険だ。
 魅音なら訳を話せばきっと俺を匿ってくれるはずだと親友を信じて走る。

 これだけの速度だから、さすがの富竹さんも俺に追いついてはこられなかった。というかあの人、はだし、だから……。そしてようやく魅音の家にたどり着いた。
 相変わらず大きな家だ……珍しいインターホンを押して、魅音に取り次いでもらおうとする。

 しかし、俺がインターホンに手をかけるまえに、重そうな門戸がぎぃーっと開かれる。そして中から現れたのは……


「待ってたよ、兄ィ!」

 張り裂けんばかりの笑顔の富竹さんだった! いやもうさん付けなんていらない、こんな変態、トミタケで十分だっ。しかも兄ィなんて、異様に気持ち悪い呼び方をされた。やめてくれ。

「ぎゃあああっ! なんであんたがここにいるんだ!!」
「それは運命さ! 兄ィと私は運命の赤い糸で……」
「うっせぇええええ! 俺の魅音を返せよぉぉぉ!! うわああああっ!!」

 もうだめだ、ここにトミタケがいるって事は、きっと魅音は*されてしまったに違いない。俺は号泣しながら身を翻すと、他に俺を匿ってくれそうな家を考える。

 どこだどこだ、どこに逃げればいい……!

 ……そうだ、沙都子と梨花ちゃんの家なら! ちょっと遠いが、あの二人なら奇想天外な方法で俺を助けてくれるはずだ。小さな女の子に助けを求めるなんて男として情けない話だが、今はそんな事を気に掛けている場合じゃない!

「あ、兄ィ、待ってよぉ!!」

 やっぱり後ろから追いかけてくるトミタケを尻目に、俺は二人の家へまっしくらだ。梨花ちゃんの策略と沙都子のトラップがあれば、あんな筋肉ダルマなんて一網打尽にできるはず。とにかく急げ。
 しかし俺が疲れてきたせいか、さっきよりも脚の速度が上がっている気がするトミタケをなかなか振り切れなかった。それでも、林を通ったり田んぼを突っ切たりしてなんとか撒いて走ると、二人の家が見えてくる。

「お、おぉぉい! 沙都子ー! 梨花ちゃーん! 頼む、開けてくれ!! 今は何も聞かずに俺を匿ってくれ!!」

 そんなに大きい家じゃないから、叫べば聞こえるはずだ。すると俺の願いは叶ったようで、すぐに上の階からどんどんと二人分の足音が降りてくるのが聞こえる。俺の悲壮な声に緊急性を感じてくれたのだろう。

 しかし。


「兄君様、どうなさいました!?」
「どうしたのですか、兄上様……」

 俺の目の前に現れたのは、可憐な二人の少女ではなく……鍛え抜かれたボディが逞しいトミタケだった!
 
 それも二体……二体だと!?


 俺の眼が点になる。いやまて、トミタケはトミタケであって、唯一無二の存在のはずだよな。生き別れの双子がいたなんて話、聞いた事もないぞ……いやもうそんな事はどうでもいい。大事なことは、悪魔が二匹になったって事だ!

 そして梨花ちゃんと沙都子まで*されてしまったということだ!

 なぁんてことだ……ええい、こうなればここもデンジャーゾーンでしかねえ! 涙も枯れ果たて俺は、生きるために踵を返して最後の希望であるレナの家へ向かって飛び出した。

13:名無しさん@ピンキー
07/04/01 00:48:17 Mynh5v/n
 レナは自分の家に俺をあげるのをを嫌うが、だけど、これだけの事態だ……話せば解ってくれるはずだ!
 ……でも、魅音が*されて、沙都子と梨花ちゃんも*されたとなると……いや、まさか、そんな。レナに限って、そんなはずが……!

 俺はレナの無事を願って彼女の家へと走ったが、しかしそんな願いは無惨にも打ち砕かれる事となった……俺の悪い予感が的中する。 
 そう、息も絶え絶えにたどり着いた竜宮家の玄関から出てきたのは、あのかいがいしく可愛いレナではなくて―


「はぅ~~~兄チャマ見つけた! お持ち帰りィィィィィイ!!」

 トミタケだった。

 俺は絶望と怒りの余りに絶叫する。天をも突かんばかりに怒りの声を空へ放つ!

「くそぉぉおおおお! 俺の大事な人をみんな*しやがってぇええ! しかも気持ちの悪い真似まで……もう許さねぇぞ!! 
 大石さんに援軍を頼んで、てめぇを一五〇〇秒で雛見沢から消し去ってやる!!」

 だけど結局、どこまでも他力本願な俺は玄関に置いてあったレナの形見の自転車を奪って輿宮の町を目指す。亀有のお巡りさん並の勢いでペダルをこぎまくる!
 たぶん、時速一〇〇キロは出ているはずだ、もの凄い勢いで景色が流れていく。この調子ならすぐに輿宮の町につくぞ!

 
 そして、あっという間に輿宮の町へ着いた。なんだか人気が感じられないが、構わず真っ先に警察署を探して駆け込んでいく!
 俺の名を出せばすぐに捜査一課に通されるはずだ。
 大石さんは俺を貴重な情報源と思っているらしいからな……! ちょっとしたVIP待遇みたいなもんだぜ。うぇっww

 だが、署に入ってみて違和感を感じた。おかしい―静かすぎる。まさか、いやそんな馬鹿な。
 それに大石さんは別に大切な人じゃないぞ……んっふっふ、なんて笑いが気に障る程度のおっさんに過ぎないんだ。

 というか俺の頭を踏んづけてくれた恨みは忘れねぇぞ。

 だ、第一、トミタケといえど警察署の人間をまるごと**してしまうなんて、できるはずがない……。
 なんて思っていると、俺の背後から聞きなれた笑いが飛んでくる。それにほっと安心した俺がいけなかった……。

「んっふっふ。来てしまいましたか、お兄ちゃん……」

 お兄ちゃん、だと。まさ、か……

 俺は、錆び付いた歯車みたいにギギギと音がなりそうな程にぎこちなく首を後ろに回す……見たくない見たくない、見たくない……そう願ったが、やはり俺の眼に入ってきたのはトミタケだった。
 悲鳴を上げて逃げ出そうとするが、しかしこのトミタケは俺を追いかけようとはせず、むしろ諭すような口調で俺を呼び止める。それは大石さんの喋り、そのものだった。

 それに違和感を感じた俺は、勇気を振り絞って立ち止まる。

 ……よし、トミタケは動かないみたいだ。他のトミタケとは違う……? そんな問いを俺は謎のトミタケに投げかける。すると、謎のトミタケは静かに語りはじめた。


「こんな姿をしてはいますが……私は大石です。あなたの敵じゃあありません」

14:名無しさん@ピンキー
07/04/01 00:50:11 Mynh5v/n
「だ、だけど! どう見ても大石さんじゃなくてトミタケじゃないか!」

「いいから話を聞いてください、いいですか。今、この辺り一体には恐ろしいウィルスが蔓延しているんです」
「な、なんだって? ウィルス!? もしかして、トミタケの豹変と関係があるのか!?」

「そうです。そのウィルスの名前は「T-ウィルス」……ちなみにTは、トミタケのTです」

「んな事どうでもいいよ! そのウィルスがどうしたっていうんだよ!」
「このウィルスは、鷹野三四によって人為的に散布されたものです。いわば、生物兵器……!」

「な、なんだって? 鷹野さんが? なにがどうなってるんだ……」

 訳のわからない俺に、謎のトミタケが勝手に核心に迫っていく。俺はもはや、呆然と立ち尽くしてその話に耳を傾けているしかなかった。


「そしてこのウィルスがヒトに空気感染すると、皆このようなトミタケになってしまうのです……身も心も!」

「なんてことだ……あのトミタケは、レナや魅音の成れの果てだったっていうのかよ……そんなのって……!
 ……・じゃ、じゃあなんで俺は大丈夫なんだよ……あんたも、心はトミタケじゃないみたいじゃないか」

「……私は、今しがたこの町に帰ってきたばかりです。まだ症状の進行が浅い……鷹野三四の陰謀をつきとめ、危機を知らせようとしたが遅かった……!
 だけど、お兄ちゃん! う、ぐぐぐ……! 違う、前原さん!
 あなたは違う、あなたは奇跡的にT-ウィルスへの耐性が備わっていた! だから前原さん、あなたは今すぐ町を脱出して遠くへ逃げ延びるんです。
 そしてこの危機を、雛見沢大災害の事をどうか全世界に伝えて欲しい!
 このウィルスが世界中にばら撒かれたら、この世の終わりが来る……! だからだかだかだか……うぅ、お兄ちゃーん!」

 く、くそ! とうとう大石さんまで感染しちまった……なんだかよく解らない。
 なんでトミタケ化すると俺をお兄ちゃんと呼ぶのかも解らないが、とにかく俺は世界の命運を握っているらしい。
 だけど鷹野さんが全ての黒幕だっていうなら、皆のカタキを取ってやる。泣いたり笑ったりできなくしてやる!!

 よし、逃げるぞ!
 そうだ、東京へ戻ろう! 金がないなら歩いてでも行ってやる!

 そうして復讐に燃える俺は警察署を飛び出した。
 だが、警察署から出た瞬間に俺の進路を一二人ものトミタケが塞ぐ! くそ、こいつら待ち伏せてやがったな!!

「お兄ちゃん!」
「お兄ちゃま!」
「兄ィ!」
「お兄様~!」
「おにいたま~」
「兄上様!」
「にいさま!」
「アニキぃ!」
「兄くん……」
「兄君様ぁ!」
「兄チャマー!」
「兄やぁ~」

 野太い声でおぞましいセリフを吐くトミタケ軍団が俺を襲う……!

15:210のつづき
07/04/01 00:53:54 Mynh5v/n
「ぐわあああっ!! てめえら、俺をどうするつもりだぁああっ!!」

 俺は必死にトミタケたちを払おうと抵抗するが、鍛えられたトミタケのボディから繰り出される肉体的接触は、俺などではとても抗えないレベルで……!
 く、くそ、こんな所で、こんなところでぇぇぇぇ……!!

 俺はトミタケまみれになり、意識がブラックアウトしてい、く……









 ごつん、と頭になにかが当たる音がした。頭をふっと上げると、青い髪の女の人が怒ったような顔で俺を見ていた……。

「あ……知恵、先生……」
「前原くん。授業中ですよ!」
「ゆ、夢だったのか……良かった、良かったぁああああ!!」

 悪夢から救われた事に身が打ち震えて、俺はついがばぁっと知恵先生に抱きついてしまう。
 知恵先生、おしりがイイよなうぇへへへへなんて邪な感情は一切抱いてなどいない。
 ただ、まともな人間を久しぶりに見た様な感覚に安穏を得ようとする体が言う事を聞かないだけで。あぁ、良いニオイ~。

「ま、前原くん! やめなさい、そんな、まだ心の準備が……いやそうじゃなくて」
「先生ぇ~~俺怖かった、怖かったよぉぉぉ」

 どさくさに紛れて先生の胸の谷間に顔をうずめてぐりぐりする俺を遠目に、他の生徒たちがひそひそ話をする。


「みー。なんだか今日の圭一は様子がおかしいのです。まるでセクハラオヤジなのです」
「圭一さんって年上好きでしたのね……それにしても大胆ですこと」
「そんなぁ……け、圭ちゃ~ん……」

「先生~~!」
「前原くん、放しなさいっ、あ、いやっ、そんな所さわっちゃダメぇ!」

 何か興奮してしまって止めるに止められない状態になってしまった俺は、だから背後に近づく巨大な殺気に気づく事ができなかった。
 その手が肩に触れてはじめて気づき、自身の愚かな行為を悔いるまでは―。

16:名無しさん@ピンキー
07/04/01 00:54:44 Mynh5v/n
「あはははははははは。圭一くん……見損なったよ。そんなハレンチな人じゃないと思ってたなぁ……卑劣漢。恥知らず!
 これが前原流のやり方なの?! 私ばっか喋り尽くめ?  黙ってんじゃないわよッ!! 聞いてんの前原圭一ッ!!」

 レナが、どこから取りだしたかの大きなトマホークを構えて鬼の様な形相で俺を睨んでいた。
 あの、レナさん? それってもしかしてゲッタートマ……

「うっさいなああぁぁぁッ! 黙ってろって言ってんでしょおおおぉぉッ!!」

「ちょ、待て、何も言ってねぇえええ!」

「あはははは! お前は汗の代わりに血を流せばいいやぁぁっ!」


 あ、だめだ聞いてない。


 そうして俺は暴走したレナのゲッ○ーストラングルを喰らいながら、意識を飛ばしていく。くそー……なんであんな夢を見ちまったんだよぉ。
 そして、まさかレナに引導を渡されて人生を終わるとは思ってもいなかったぜ……。

 あぁ、もうすぐ七夕だな……それまで生きていたかったなぁ。

 ……でも、もし生きながらえたら、短冊の願い事は絶対にこう書いてやる!


「トミタケが喉を掻き毟りますように」



これを読んだあなた。
どうか真相を暴かないでください。
どうかそっとしておいてください、思い出したくありません。
それだけが私の望みです。


前原圭一



プリンセス・オブ・トミタケ ~究極 男の妹~

         完

17:名無しさん@ピンキー
07/04/01 00:57:26 Mynh5v/n
以上、暴走して書いた。
原作が精神的に21禁くらいのレベルなのでエロパロと見なした。
あと、途中で変なネームが入ったけど気にしないで下さい。かしこ。

18: ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 01:02:10 2MS7vbsa
ぐはっ、間一髪のところで遅れた。
ひょっとして自分、他の職人さんにとってかなり邪魔してましたか? すいません。

投下は明日にします。もうちょっと推敲とか校正とかします。
ちなみにネタは圭一×魅音(?)と魅音(?)×圭一です。

19:名無しさん@ピンキー
07/04/01 03:09:49 57XoKyV+
このスレも神SSで満たされますように。
しかし綿流し後編の続き楽しみにしてるけど、作者さんが前スレ全く顔出してないので少し寂しいぜ。
無理強いはできないが、いつまでも裸で待ってるとここに記そう。

20: ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:40:55 boiXuItH
綿流し後編の続き、自分も待ってる。楽しみにしている。
ONE STEP×STEP の続きも待ってる。結末をいつまでも待ってる。
だから、書き上がったらいつでもいいから出して欲しいとここに記します。

明日にすると言って12時間も経ってないけど、投稿を開始します。

21:際の夢 表編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:43:54 boiXuItH
「魅……魅音?」
「うふふふふふふふふ。圭ちゃん…………」
確か俺は寝ていて……。
人の気配がして目を開けると、魅音が俺の上でにっこりと笑っていた。
「お前……。どうしてこんなところに?」
魅音はゆっくりと俺にのしかかってきた。
俺の体に、魅音の温もりと重みが伝わってくる。
「圭ちゃんに会いたくなったから……」
それは、あまりにも単純な理由。しかも、俺が聞きたかった意味とは違った答え。
でも、それでも俺にとっては十分だった。
俺は魅音の背中に腕をまわし、抱き締めた。
甘えるように、魅音は頬をすり寄せてくる。それがとても可愛らしくて、柔らかくて、嬉しかった。
「圭ちゃん……」
やがて頬擦りを止め、魅音は上半身を起こした。
その顔は桜色に染まっている。
「魅音……」
「なぁに? 圭ちゃん?」
「好きだ」
俺は、初めて魅音の前で素直に自分の気持ちを伝えることが出来た。もうきっと、誤魔化す必要も無いだろうから……。
魅音は、目を瞑ってゆっくりと……俺の言葉を噛み締めるように頷いた。
「ありがとう。……圭ちゃん。私も、圭ちゃんのこと大好きだよ」
「悪い。……今まで言えなくてよ……」
「ううん、そんなの全然構わないよ。今言ってくれたから……」
そう言って魅音は、幸せそうに笑みを浮かべてくれた。そしてその笑顔が、俺には何よりも嬉しかった。
俺達は互いに見つめ合う。
その距離はとても近くて……。
魅音は目を閉じた。
俺は背中から首筋、そして髪を撫でながら、魅音の頭に右手を当てた。
そして、魅音の顔を俺に近付けていく。
俺も目を閉じて……魅音と唇を重ねた。
キスなんて、今までの人生でしたことなんかなかったから、きっと俺は上手く出来なかったと思う。ただ唇を押し付け合うだけの拙いものだ。
けれど俺には、魅音の柔らかさ、温かさ、優しさ、そんなものが唇から伝わってきて……俺もそれに応えるように、唇に想いを込めた。

22:際の夢 表編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:45:12 boiXuItH
長く……長くキスをして、俺達は同時に唇を離した。
俺は魅音の頭から頬、首筋へと右手を撫で下ろし、そして胸へと……。
「……んっ」
俺の手のひらにふにっとした感触と温もりが伝わるのと同時、魅音は目を瞑った。
服の上から魅音の胸を揉み、その柔らかさと重さを愉しむ。
魅音は抵抗しなかった。それどころか、嬉しそうに微笑んでいた。
じゃれつく子犬のように、魅音はぴすぴすと鼻息を漏らした。
そんな光景が、何だか非現実的で……俺の頭が痺れてくる。
「魅音……俺、直接魅音の胸……見てみたい」
「うん。……いいよ。圭ちゃん」
そう言って魅音は上着を捲り上げた。
白と淡いピンクのチェック柄のブラに包まれた、魅音の大きな乳房。
魅音は脱いだ上着を脇に脱ぎ捨てた。
ブラを外そうと、魅音は少し前屈みになる。当然、魅音の胸はその分俺の顔に近付いてきて……。
俺は、たったそれだけのことに息を呑んだ。
「………………んっ……」
ぷちっ と音を立てて、ブラのホックが外れる。
固定していたものが無くなり、こぼれ落ちてきた魅音の乳房は……その柔らかさを訴えるかのように、俺の目の前でふるふると揺れた。
俺は無言でそれに手を伸ばして……直接触れた。
「んっ……」
びくりと体を震わせる魅音。
服の上から触っていたときと同じように、包み込むように魅音の乳房を愛撫する。
けれど、手のひらから伝えられるその温もりや弾力の気持ちよさは、服越しとは比較にならなくて……。
固く尖った乳首を軽くつねると、魅音が甘い吐息を吐いた。
ぐにぐにと俺の手のひらが埋まるほど押し付けると、魅音の表情が切なく悶えた。
自分の欲望の赴くままに弄んで……そして、その欲望には歯止めがきかなくて……。俺のオットセイ☆にどんどん熱が篭もっていく。
「魅音。……ごめん。俺、もう我慢出来ない。……俺の…………を……手でしごいてくれないか?」
「うん。……分かった」
おずおずと聞き返してくる魅音の瞳が少し潤んで……それでいて熱っぽい。その表情だけで、俺の限界がまた近付く。
「……じゃあ、いくよ?」
振り返り、躊躇いがちに魅音はその手を俺の膨らんだ股間へと近付けていく。
そして、パジャマのズボンを軽くめくり、オットセイ☆に細い指を絡めた。
けれど、魅音はそこからただそうしているだけで……。

23:際の夢 表編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:46:31 boiXuItH
魅音の顔が赤い。
「頼むよ。魅音……早く、擦ってくれ。こんなの……生殺しだし……よ……」
「う……うん」
そう言って、触れるか触れないかのような力加減で、魅音は俺のものを擦り上げる。
「うあっ」
それはとても気持ちいいけれど……、でもそれ故に俺にはとても我慢出来ない。
「魅音。……頼む。頼むからもっと強くしてくれっ!」
叫びながら、俺は魅音の手に俺のものを擦りつけていく。
「う。……うんっ!」
魅音が頷き、目を瞑るのと同時に、きゅっと俺のものが締め上げられる。
それは絶妙な力加減と言うには強すぎたかもしれない。けれど、今の俺のものはそれに負けないくらい固くなっていた。
ごしごしと、ある意味、乱暴に擦られながら俺の性感はどんどん高まっていって……。
「あぅっ……ぐっ……ううっ!」
「ひゃぅっ!!」
どくんどくん と俺は盛大に欲望を吐きだした。
熱く煮えたぎったそれは、俺のパジャマの上着まで飛び散り、汚した。
『………………あっ……』
思わず、俺と魅音は顔を見合わせて―。
「ぷっ……くっくっ」
「くっ……はははははははははっ!」
それが何だかおかしくて、俺達は笑った。
「気持ちよかった? 圭ちゃん」
「ああ……。こんな結果になることも思い付かないぐらいにな」
つまり、俺達はそんなにもこの行為に没頭していたということだ。
「でも、どうする? これ?」
「後でトイレかどこかでも行って洗っとくさ。上手くいけば、朝には乾くだろ」
そう言って俺も上着を脱ぎ、上半身裸になった。
火照った体に夜の冷えた空気が心地いい。
けれど、俺のオットセイ☆はまだ萎えようとはしなかった。
「魅音。あのよ……今度は……」
「うん。……最後まで……ね……」
俺達はどちらからともなくキスを交わし、互いのズボンを脱いだ。

24:際の夢 表編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:47:39 boiXuItH
裸の俺を見て、魅音は微笑んだ。
「やっぱり圭ちゃんも男の子だね。おじさんとは体付きっていうか……筋肉の付き方が全然違う」
ぺたりと、魅音は俺の胸板に手を置いた。
「魅音の方こそ。……凄く、女の子らしい体じゃねぇか。その……胸も大きいし、腰だって括れてるしよ。……あと、なんて言うかこう……やぁらかくてさ」
こうして見ると、普段の男勝りな言動や行動の方が、何かの間違いのような気がしてくる。
「ありがとう。圭ちゃん☆」
たったそれだけの言葉なのに、魅音は本当に嬉しそうに笑ってくれた。見ているこっちの方が嬉しくなるような笑顔だった。さっき告白したときもそうだったが……何で俺は今まで、魅音を女の子として見ることから逃げていたんだろう。
魅音と出会ってからこれまでの時間が、物凄くもったいなかった気がしてくる。
「ねぇ? ……圭ちゃん?」
「何だよ?」
「私の……触ってくれる?」
若干上目遣いになりながら、魅音は俺の右手を取った。
「ああ」
俺だって男だ、触ってみたくないわけがない。まして、魅音のものとくればなおさらだった。
魅音は膝を立て、俺の手のひらを自分の秘部へと当てた。
柔らかい恥毛を掻き分け、その奥にある割れ目に中指を添える。
初めて触れる女の子のそこは……なんて言うか、熱くて……そして意外なほど柔らかかった。
割れ目の脇にある、ぷっくりとした膨らみをふにふにと揉み、そして撫で回す。
俺の中指に、粘っこい露の感触が伝わってきた。
「魅音?」
「う……うん。えへへ……」
赤くなりながら、魅音ははにかんだ。
その露を塗りたくるように、俺は更に魅音の秘部を愛撫し続ける。
魅音の秘部は俺が触れれば触れるほど、柔らかくほぐれ、とろけてくる。
その感触に……俺の思考は酔っていく。
魅音を見上げて見ると、彼女もまた熱に浮かされた瞳をしていた。

25:際の夢 表編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:48:47 boiXuItH
「魅音」
「……うん」
もう俺達に言葉はいらなかった。
座っている俺と向かい合う形で、魅音は俺のものへと腰を下ろしていく。
「んうっ」
ちゅくっ
粘り気のある感触と一緒に、俺のものが魅音の中へと包み込まれていく。
そして、完全に奥まで届いたところで、俺達はそのまま抱き合い……唇を重ねた。
互いに互いの舌を絡め、唾液を貪り合う。
たっぷりとキスを味わって……やがて俺達は唇を離した。
粘っこい唾液が俺達の舌から糸を引いた。
俺は魅音の後頭部に右手をまわし、抱き締め……互いの体を密着させた。
俺の胸に魅音の乳房の感触がいっぱいに広がる。
俺の頬に魅音の頬が触れる。
魅音の匂いが、俺の肺を満たしていく。
魅音の温もりが、俺の肌に直接伝わってくる。
俺が魅音の中に融け、そして俺の中に魅音が融けていって……俺達は、完全に一つになった。
ゆっくりと腰を振ると、くちゅくちゅと結合部から粘り気のある音が響いた。
奥に俺のものが当たる度、俺の耳元で魅音が甘い声を漏らす。
俺の腕の中にある魅音の温もりが、どうしようもなく愛しい。
激しくはないけれど、それでも……物理的な刺激には乏しくとも、魅音の中に俺のものがあるという事実を確認するだけで、俺のものはより固さを増していく。
俺のものの付け根に、ぎゅうっと力が込もる。
「んっ……くっうっ」
「あ……んんっ」
力一杯抱き締めたまま、呻き声と共に、俺は魅音の中に射精した。
びくんびくんと、俺のものが魅音の中を掻き回して……やがて、収まる。
強ばっていた俺と魅音の体から、力が抜けていく……。
優しく魅音の髪を撫でながら、俺は呟いた。
「魅音。……ずっと、もう放さない。俺達は、これからずっと一緒だから」
「うん」
魅音もまた、俺を抱き締める腕に力を込めた。
どこまでも安らかな余韻に、俺達は浸る。
そしてそのまま、どこまでも優しくて……どこまでも暖かい安らぎのまどろみに、俺は意識を委ねていった。


26:際の夢 表編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:49:55 boiXuItH

ミーンミンミンミィー
雲一つ無い空から熱い日差しが降り注ぐ。
どこまでも騒がしい蝉の合唱だったが、今の彼女の耳には届いていない。
やがて……少女は深い黙祷から戻り、目を開けた。
(とうとう……独りぼっちになっちゃったんだね)
その話を聞いたときに、流し尽くしたと思ったのに……それでも、涙が流れそうになる。
「レナちゃん。……圭一のために、わざわざこんなところまで来てくれて、本当にありがとう」
「ああ。きっと、圭一も喜んでいるよ。ありがとう、レナちゃん」
こんなところに圭一が眠っているなんて、それでもまだ……彼女には信じられなかった。
レナは立ち上がり、彼の墓に背を向けた。
「あの。……圭一君は、どんな風に……?」
ふぅ と深い息を彼の両親は吐いた。
それを見て、レナは後悔した。それは……彼らにとって傷をえぐる行為に他ならない。
「圭一の死に顔は……とても安らかだったよ。どこまでも幸せそうに、眠るように逝ったよ」
「そうね。なんだか、笑ってるみたいだったわ。それだけは……せめてもの救いだったかもしれないわね」
「そう……ですか……」
そして、レナは胸に手を当てた。
(圭一君。魅ぃちゃんが迎えに来てくれたんだね……)
それは確信だった。
ならきっと、今はもう彼はみんなと一緒に部活をしているのだろう
(ズルイなあ。……みんな)
レナは心の中で呟いた。
帰り際に、もう一度だけレナは彼の墓へと振り返った。
(また、会いに来るね)
そう、ひぐらしのなく頃に。

―END―


27:際の夢  ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:51:16 boiXuItH
続いて裏編を投稿します。圭一受けです。

28:際の夢 裏編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:54:41 boiXuItH
「魅……魅音?」
「うふふふふふふふふ。圭ちゃん…………」
眠っていたら人の気配がして……。目を開けると魅音が俺の上で……優しく、それでいて今まで見たことの無いような妖艶な笑みを浮かべていた。
「何だよ? 俺を……どうする気なんだよ?」
魅音は答えない。
けれどその代わり、飢えた獣がご馳走を目の前にしたときのように、その真っ赤な唇を舌なめずりする。
それを見て俺は確信する。そう…………今の俺は、魅音にとってはご馳走に過ぎない。
俺の背中に寒気がはしる
「うっ……くそっ! くそっ! 何でだよ。何で体が動かないんだよ?」
逃げようと身をよじるけど、上手く力が入らない。俺はただベッドの上で……魅音の下で藻掻くことしか出来ない。
「無駄だよ。圭ちゃんは私から逃げることは出来ないよ」
まるでその言葉が力を持っていたかのように、俺から逃げようとする気力が抜けていく。
無駄なんだ……駄目なんだ……俺はもう……何も出来ないんだ……。
まな板の鯉という言葉の意味を俺は頭の芯まで理解した。
俺にはただ、喘ぐことしかできない。
そんな俺の頬に、魅音の手が添えられて、彼女の顔が近付いてくる。
「魅……音…………うくっ」
俺の唇に魅音の唇が押し当てられる。
俺の唇と舌を舐め回し、乱暴に唇を擦り、そしてしゃぶる。互いに楽しむためじゃない……俺を汚すことを目的にしたキス。
俺の口の中から、ぐちゅぐちゅと粘っこい音と、生温い肉の感触が伝わってくる。
呆然として閉じることも出来ない俺の目から、涙がこぼれた。
「うふふふふっ☆ 圭ちゃんの口、おいしいよ」
にんまりと笑みを浮かべ、魅音は俺の口から舌を抜いた。
そして、口だけじゃない……俺の頬を……そして耳へと舌を這わせていく。
魅音の唾液で汚れる俺の顔。
体勢が低くなるにつれ……俺の胸に押し付けられていく魅音の乳房。
魅音が、俺の耳たぶに吸い付く。
「あっ……はあっ……」
びくりと、俺の体が痙攣する。
「ふふっ。圭ちゃん、ここが弱いの? なら……重点的に責めてあげるね」
そう言って、魅音はさっきよりも強く、激しく俺の耳を吸い……そして舌で掻き回す。
「あうっ! ううううぅぅっ!!」
未知の感覚に、俺の頭は混乱して……気持ちいいのかどうなのかもよく分からない。ただ意識が白くなっていって……。
俺の意思に反して、びくびくと体が痙攣する。

29:際の夢 裏編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:55:51 boiXuItH
「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふっ」
この上なく楽しそうに嗤いながら、魅音は俺の耳から口を離し、体を起こした。
はぁはぁと、俺は荒い息を吐く。
「さてと……、それじゃ次は……」
え? 次? 次って何だよっ!?
俺は慌てて魅音に視線を向ける。
「や……やめろっ! やめてくれっ!!」
けれども魅音は俺の言うことを聞かず、俺のパジャマのボタンへと手を伸ばして……。
プツプツと魅音は俺のパジャマのボタンを外し、俺は為す術も無く胸を露わにする。
魅音は嗤いながら、俺の胸を愛撫する。
指先で落書きをするように俺の胸をなぞり、そして乳首をつまむ。
「ああっ……うぅ」
「ふふっ。可愛い声出すんだね圭ちゃん。……女の子みたいだよ?」
「ああああっ」
俺の乳首に神経が集まっていく。ピンと……妙に乳首が敏感になっている気がする、
「ねぇ……こういうのはどう?」
「あうっ……あっ」
魅音は俺の胸に舌を這わせてきた。俺の乳首を舌で弾き、そして甘噛みする。
舐められているのと反対側の胸が、荒く撫で回される。
それだけじゃない。魅音の胸が、今度は俺の……その……あそこの上に乗っかっていて……。柔らかく、温かい感触を伝えてくる。
「あははははは。何? 圭ちゃん。感じてるんだ?」
「か…………感じてなんか……ない」
「ふぅん? まさかそれ本気で誤魔化せるなんて思ってないよね?」
分かってる。自分で言っていて、これほどバレバレな嘘も無いもんだと思った。
何しろ俺のものは既に固く、大きく膨れあがり、魅音の胸を押し返していたのだから。
魅音は体を起こし、パジャマのズボンに手を掛け……俺のパンツと一緒にずり下ろしていった。
覆うものが無くなり、びんっ と俺の男性器がそそり立つ。
「ああうっ!」
露出した俺のものに魅音の息が吹きかけられ、俺は呻いた。
くすぐったいというか何というか……そんな感覚が俺の背中を駆け上り、俺は喘ぎ声を漏らした。
びくんびくんと俺のものが震える。

30:際の夢 裏編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:57:17 boiXuItH
「くっくっくっ。……ホント、圭ちゃんの体は正直だねぇ」
にたにたといやらしく嗤いながら、魅音は服を脱ぎ始めた。
上着を……ジーンズを……そして、ああ……とうとうパンティまで……。
見たいと思ってる訳じゃないのに、悲しいぐらいに俺の本能は魅音のボリュームある裸体から目を離そうとしない。
「ひうっ!」
猫のように俺の脇で寝そべりながら、魅音は俺のものを掴んだ。
もみゅもみゅと袋を揉みしだきながら、手のひらで竿を包み込んで擦る。
「どう圭ちゃん? 気持ちいいでしょ? ほら、自分でも見なくちゃ……、こんなに固く大きくなってビクビク脈打って、だらだら先から汁が溢れてるよ?」
「あっ……ああっ。やめてくれ……やめてくれよ魅音。そんなところ触らないでくれ」
「あはははは。圭ちゃん。さっきからずうっとカチカチなんだよ? 私の手で擦るたびに根本にきゅっと力が込もって……」
「やめろよ。……言わないでくれよ。そんなこと……」
「凄い。またびくんってした……。ふうん。こんなこと言われて興奮するなんて、やっぱり圭ちゃんは変態だね☆」
「ち……違う。俺は……俺は…………ああううぅっ!」
突然、弄ぶような刺激を止め、魅音はぎゅっと俺のものを握った。
それでもなお魅音の手の中で、俺のものは脈打つのを止めようとしない。
「ふぅん。……どうやら、もう一息ってとこみたいだねぇ。なら、こうしてあげるよ」
「はあっ……ああああっ!」
俺の下半身に魅音が覆い被さってくる。
魅音の大きな胸で俺のものを挟み、そして先端を口に含んだ。竿から伝わる温かく柔らかい感触と、亀頭から伝わる粘っこい感触が、俺の意識をより虚ろにしていく。
「やめ……やぁ……だめぇ……やめ……みお……んっ!」
力の入らない手を魅音の頭に当て、押し返そうとするも……それも出来ない。それどころか、見ているとまるで俺が悦んで魅音に首を振らせているような気さえしてくる。
がくがくと腰が痙攣してくる。
むっちりとした魅音の胸は余すところ無く俺の竿を包み込み、そして舌は相変わらず容赦なく俺の亀頭をしゃぶり続ける。
「もうだめだ……もうだめ、だめ、だめぇ……あうっ……ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
ごぷっ ごぷっ ごぷっ
俺は喘ぎながら、魅音の口の中へと射精した。
「はぁっ……あっ、あああああああっ」
ビクンビクンとのたうつ俺の男性器から、魅音は強い吸引力で精液を啜った。
「…………んっ☆」
そして、魅音は美味しそうに俺の精液を飲み込んだ。

31:際の夢 裏編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:58:12 boiXuItH
恥辱感で俺は魅音から目を背けることしか出来なかった。目から再び涙がこぼれる。
「くっくっくっ。……それじゃ、二本目に行こうか」
「うっ…………うううっ」
俺の精液と魅音の唾液でベタベタになった俺のものの上に、魅音の秘部が当たる。射精したばかりでまだ萎えていない……敏感なその上で、魅音は腰を振った。
「あっ……ああああっ」
俺の口からまた呻き声が漏れる。
ぬちゃぬちゃとした音と一緒に、魅音の秘部が俺のものを擦りあげていく。柔らかい割れ目で俺のものをくわえ込むように挟み、そしてくにくにと押し付ける。
萎えるどころか、俺のものはまた固くなってきて……。
そっ と魅音は俺のものに指を絡めてきた。
そんな刺激でさえ、俺のそこはぴくんと反応した。
「どうやら圭ちゃんの方も準備オッケーみたいだね。それじゃ、そろそろいくよ?」
「うあっ……あっ……はあああっ」
ずぶずぶと俺のものが魅音の中へと飲み込まれていく。
そこは生温く、ぬるぬるとした粘液でまみれていて、それでいてザラザラとした壁がねっとりと俺のものに絡み付いてきて……心の底からおぞましく不愉快なほどに………………気持ちよかった。
「あははははははははっ! どう? 圭ちゃん。気持ちいいでしょ? 気持ちよくて堪んないって顔してるよ」
「うはあっ……あっ……ああっ」
その通りだった。
魅音のそこはきゅうきゅうと俺のものを締め上げ、しごき、強引に俺のものを絞り上げてくる。
「ほらほら、圭ちゃんの腰も動いてるよ? 私の奥を小突いてる。出したくて仕方ないんだよね? いいよ? 出していいよ? ほらっ!」
「ああっ、ああああああっ!!」
俺の意思とは無関係に、俺は腰を振っていた。その上、魅音もどんどん激しく俺の上で腰を振っていて……。

32:際の夢 裏編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 10:59:17 boiXuItH
さっき大量に出したばかりだというのに、再び精液が俺のものを駆け上ってくる。
「はあっ あっ あっ あうはああっ!」
「イクの? イクの? いいよ? 出しなよっ! あはははははははははっ!!」
俺の上で、この上なく愉快そうに魅音が嗤う。
こんなのは嫌だというのに……でも、俺には抗う術が無くて……。
「うあああああああああああっ!」
「ああっ☆」
俺はまた……今度は魅音の中に射精した。
まだこんなにも残っていたのかと驚くほど、魅音の中へと俺の精が注がれていく。
そして、やがてその射精も止まり……俺は荒い息を吐いた。
でもその息をすることすら辛い。まるで体力や生命力を根こそぎ吸い取られたような疲労感に包まれる。
ぺろっ
「…………っ!?」
突然頬を舐められ、俺は身震いした。
「圭ちゃん。眠っちゃ駄目だよ? ふふっ……まだまだこれからなんだから……」
俺の顔から一気に血の気が引いていく。
魅音は俺の上にのしかかり、再び腰を動かして……まるで悪夢のように、またも俺のものが固くなっていく……。
結合部から、容赦なくぐちゃぐちゃとした音が聞こえてくる。
そこが俺の理性の限界だった。
「いやだーっ! 誰かっ! 誰か助けてくれーっ! レナっ! 母さんっ! 親父っ! うあああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
理性のたがが外れ、俺は泣き叫ぶ。
「うふふふふふふ。あははははははははははははっ!! あのとき一つ叶えてあげたでしょ? 今度はダメぇ~っ! あははははははははははははははははははっ!!」
恐慌状態になって藻掻く俺の腕を押さえ込み、魅音は俺の上で嗤いながら腰を振っていて……。
それが……俺の…………最後の……記憶……………………。


33:際の夢 裏編 ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 11:00:23 boiXuItH

ピィ――――――ッ
無情なまでに平坦に、部屋に電子音が鳴り響く。
「……ご臨終です」
沈痛な面持ちで、医者は前原圭一の死を宣告した。
「ああああああぁぁぁぁっ!!」
あまりにも突然すぎる息子の死に、藍子は夫の胸に顔を埋め、号泣した。伊知郎もまた涙を流しながら、妻を抱き締めている。
原因は心不全。間接的な理由は不明だが、雛見沢で起こった連続殺人事件で本人も気付かない内にトラウマを抱え、何らかの切っ掛けでそれが爆発したのかもしれない。
苦悶の表情で、圭一は冷たくなっていく。
彼の両親の泣き声が、延々と病室に響いていた。
そう、悲しい事件は終わりではなかった。まだまだ続いていた。そして、これからも続いていく……。
この悲劇に終わりが来るのか……来るとすればいつの話なのか……。
それは、ひぐらしだけが知っている。

―END―

34: ◆Jx7kndDbOU
07/04/01 11:01:59 boiXuItH
元々は表編だけで終わらせるつもりでした。
でも書いてみたら何だか圭一を虐めてみたくなった。
『らめぇ』とか言わせたくなった。ムシャクシャして書いた。反省する気は無い。
男として、今回の圭一受けは絶対何か間違ってるとは思うけど……。

厳密には魅音とも真魅音とも言えないかもしれませんが、独断で
圭一×魅音のカプ別に入れさせてもらいます。
あと、いつになるかマジで分かりませんが、次は詩音×沙都子の百合か、
圭一×知恵のシリアス、もしくは圭一×レナの陵辱ものになると思います。
もし書き上げられたら、そのときはまたよろしくです。
では、今日はこれで失礼します。

35:名無しさん@ピンキー
07/04/01 11:13:06 ILwUU/om
ひでぇなトミタケ祭w
知恵先生に萌えたからいいや!

36:名無しさん@ピンキー
07/04/01 13:55:46 gsxqdjoB
なんかこんな感想持っては失礼かもしれないけど怖さと同時にどこかギャグテイストで
とても楽しめましたヽ(*´∀`)ノ
責め魅音は新鮮だなぁ

37:名無しさん@ピンキー
07/04/01 14:20:32 Utm4DEPc
>>34
>じゃれつく子犬のように、魅音はぴすぴすと鼻息を漏らした。

良い……果てしなく悶えた。
最後の、傷を負いつつも飄々としたレナも良いね。GJですよ。

38:名無しさん@ピンキー
07/04/01 17:02:03 B+nB1bbs
イリ―×梨花レイプが見たい

39:名無しさん@ピンキー
07/04/01 22:00:13 tBX9WJnv
3作ともよかった
トミタケアイランドにはワロタ

40:名無しさん@ピンキー
07/04/01 22:22:04 0GP23k74
前スレ埋め終わったか

41:名無しさん@ピンキー
07/04/01 22:29:47 4vJyxwO7
>>21-33
新スレ早々超大作GJ!
甘い余韻とシリアスが上手い具合に絡まって
俺のオットセイ☆もすごく…元気です…
ご馳走様でした

42:名無しさん@ピンキー
07/04/01 23:10:50 jD3h8yQr
 悟史×詩音の純愛が見たい

43:名無しさん@ピンキー
07/04/01 23:16:32 WhnVM+pE
俺も見たい

44: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 00:13:58 q4d0vgwg
今圭レナ執筆中だけど
それが終わったらサトシオン書くよ

45:名無しさん@ピンキー
07/04/02 00:20:03 kHcgxsBz
>>44
期待して待ってる
もちろん、サトシオンだけでなく圭レナもね

46:名無しさん@ピンキー
07/04/02 00:22:57 V6zaFXm8
雛見沢症候群について考えよう
スレリンク(infection板)l50


47:名無しさん@ピンキー
07/04/02 01:50:51 TEESlOaT
7のスレの終わり方、今までの作品に対して感想言ってくれたの、すごく嬉しかった。
自分の文章を大好きだと言ってもらえて、
しかも需要が少ないと思ってた自分の未完の作品の続きを「待ってる」って言ってもらえて、本当に嬉しかった。
ありがとう。本当にありがとう。
よーし続き頑張るぞ!

48:名無しさん@ピンキー
07/04/02 02:39:35 V3LCikap
wktk

49: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 14:24:37 dt6o8Rk3
圭レナ出来たから投下。
エロぬるめ。

50: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 14:26:37 dt6o8Rk3
「…っは、ふ… 圭一くん、大丈夫…?キツくない…?」
「……う、あ、……キ、キツくないぜ、レナ…」


はぁはぁと荒い息づかい、互いにぴっとりとくっついた身体。
…俺は今、レナと2人でクローゼットの中にいた。
なぜクローゼットかって?そいつは野暮な質問だぜ。
正しくは、「閉じ込められている」……と言った方が正しいのかもしれない。
なんでこんな事になったのか。
それは、数分前の出来事―――



+++++



「はぅ、かぁいいよー!おっもちかえりぃ~☆」
「…おいおいレナ、はしゃぎすぎるなよ。転ぶぞ。」

その日は、いつものように皆で遊んだ帰り道だった。
沙都子と別れ梨花ちゃんと別れ、そして今さっき魅音と別れ。
レナと別れようとした時、レナが家とは逆方向に行こうとしたので聞いてみた。
レナ曰く、「すっごくかぁいいもの」をこの前見つけたらしく、宝探しに行くとのこと。
でも、もうすぐ日が暮れて危ない。だから俺もついていくことにしたのだ。


「かぁ~い~いもっのっはぁ~、 ぜぇ~んぶレナが!おっ持ち帰り~♪」
がちゃがちゃと音を立て、恐らく自分で作ったであろう歌を歌いながらゴミ山を漁るレナ。
それを見て俺はふっと笑みを浮かべた。…ほんと、変な奴だよなぁレナって。
変だけど、優しくて、甲斐がいしくて、女の子らしくて……そんなところも可愛く思える。
って、何を考えてるんだ俺は。
自分で言ってて(思ってて?)恥ずかしくなったので、頭をぶんぶんと振り回した。

「あっ!見て見て圭一くん、これすっごくかぁいいよ~☆」
「ん?どれどれ?」

レナに話しかけられ、ひょいと覗きこむ。
そこにあったのは使い込まれた古いクローゼットだった。
白いペンキ塗りで、クマのシールが貼ってある。ところどころ落書まである。
俺にしてみたら全然可愛くもなんとも無かったが、レナにとってはそれが物凄く「かぁいい」ものらしい。

「レナ、小さい頃、こういう狭い所に入るの好きだったの。
……ふふ、なつかしい!」
そう言って、クローゼットの中に入るレナ。
…子供っぽいその仕草にまた笑みを零す。
確かに俺も好きだった。机の下とか、押入れの中とか…
子供って、やたら狭い場所が好きだったよな。
どれどれ、っと俺も中を覗き込んでみる。
――と、その時だった。


51: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 14:27:44 dt6o8Rk3


「おわっ!?」
「はうっ!?」

俺は何かに足が引っかかり、思わずクローゼットの中に倒れこんでしまった。
…ゴミ山は足場が悪い。たぶん、空き缶か何かにでもつまづいたのだろう。
クローゼットは、安定された平らな地面に置かれているわけではない。
いくつものゴミが重なった不安定な場所にあるわけだから、当然のごとくその衝撃にぐらぐらと揺れた。
そして、そのまま… 俺とレナを入れたまま、ばたんと倒れ…ゴミ山の斜面を滑り出した!!

「ごっ! がはっ! ぐおっ!」
「ひゃっ! はうっ! きゃふっ!」

がんっ、げんっ、ごんっ、ががっ、がごん!
クローゼットは縦に横に揺れ、盛大に音を立てながら確実にゴミ山を滑り落ちていく。
そのたびに頭を打ちつけ、俺とレナは悲鳴ともつかない奇声をあげた。
そして、ようやく滑り終わったのだろう――最後にどしん!という大きな衝撃が来たあと、し…んと静寂が戻った。

「…いッ、つつつ…! レナ…、  ぶ、無事か…?」
「はう、いたたた…。 レナは無事だよ。 圭一君は、だいじょ…ひゃっ!?」

ばちり、と目が合う。…近い。顔が近い。正に目と鼻の先。
驚いて慌てて飛びのこうとしたが、したたかに後頭部をぶつけてしまった。
狭いがゆえに、離れることが出来ない。
俺はレナを押し倒すような形になっていた。クローゼットが倒れたせいだ。
こう、レナの顔の横の辺りに両手をついて…レナの膝が…あう、俺のオットセイ☆に微妙に当たる…。
あまりの恥ずかしさに目線を反らした。
きっとレナも真っ赤だ。
…でも、仕方ない。動けない。ごめん、と一言漏らした。

どうやらお互いに怪我はしていないらしい。
ところどころに打ち身がある程度だが、大したことはない。
しばらくの沈黙のあと、レナがぷっと吹き出した。

52: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 14:28:39 dt6o8Rk3


「……っふ…ふふふ、あは、あははははっ!すごかったね今の!
ジェットコースターみたいだった! くすくすくす!」
けらけらと笑い転げるレナ。
…のんきな奴だ。
でも、そのおかげで少し緊張していた気持ちがほぐれた。
再び目線を下ろす。
…目が合った。やっぱり顔が近いが、さっきほど恥ずかしくない。

「こんなジェットコースターがあっても絶対乗りたくないぞ…いてて」
「あはははは…。レナは乗りたいかな、かな!うふふふふ!」

こんな状況にも関わらず、レナは元気だ。
…むしろ、喜んでいるようにも見える。
とにもかくにも今は脱出しなければ。…きっと自分の後ろにあるものがクローゼットの扉のはず。
本来クローゼットは中に入るものでは無い。
よって、中から開けようと思っても、取っ手も何も付いていないはずだ。
ならば手段は押すしかない。

「なあレナ。…俺の後ろの壁を押してみてくれないか?開くかもしれない。」
「うん、分かった。…ん、しょっ…」

レナが俺の後ろの扉を開けようと手を伸ばす。
届かなかったのだろう、レナはもう少し身を乗り出した。
それによってレナと俺の体はぴったりと密着する。
………う、これは、なかなか………
「圭一くん、ダメ…ん、お、押してるけど……開かない…!」
「…え?あ、ああ!
開かないのか!それは良かっ… ってえぇええ!?」

開かない、すなわち脱出不可能。
どうやら何か重い物がクローゼットの扉の所に圧し掛かっているらしい。
…レナは華奢だ。こんな白い細い腕でこの扉を開けれるはずがない。
「ちょ、ちょっと待てよ。俺も背中で押してみるから、レナももう一回押してくれ。
せーの、………うおおおおおおおおっ!!」
もう一度試す。
…ダメだ。開かない。
このままでは脱出出来ない。
まさか、このまま飢え死に…?
………という心配もしたが、それは無いだろう。
俺が行方不明になったなら、きっと両親達が気付くはず。
そしてレナも一緒に行方不明だという事に気づき――魅音あたりがきっとダム現場にいると推理してくれるはず。
せいぜい長くても村総出で探せば1日くらいで見つかる。 うん、きっとそう信じたい。
それより俺がもっと心配なのは――この状況だった。


53: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 14:30:25 dt6o8Rk3

「…っは、ふ… 圭一くん、大丈夫…?キツくない…?」
「……う、あ、……キ、キツくないぜ、レナ…」

キツい。非常にキツい。………俺の理性が。
だって、考えてもみろ。気になる女の子が目の前にいて、自分の体の下で、はぁはぁと息を荒げてる。
なんだか襲ってるみたいだなーとか思っちゃったりしちゃったり…ははは。
うっすらと汗がにじむ。 微かに香るいいにおいが鼻をかすめる。

…まずい。

まずいまずいまずいまずいCOOLになれ前原圭一!
何か萎える事を考えろ。そうだ大石を思い浮かべるんだ!
大石がメイド服を着て俺にご奉仕する様を思い浮かべるんだ――!

「け、圭一君大丈夫?顔真っ青だよ、だよ?」
「…う、は、破壊力がありすぎた… なんでもない」

大分落ち着いた。大分萎えた。
うんよし大丈夫これで…とも思うが、きっとまたレナの姿を見ると復活するんだろう。
なるべくレナの方を見ないように気をつける。
と、レナがまたくすりと笑った。


「…おかしいね、レナって。
こんな状況だって分かってるけど、全然怖くない。むしろ嬉しい。
こうやって、圭一君が近くにいるの感じるとね、…なんか、安心しちゃうの。
あは、あはは!何言ってるんだろうね、レナ!
あはははは、は… け、圭一くんッ!?」


…それが理性の限界だった。
ダムが崩壊するように、ガラガラと音を立てて崩れていく。
俺はたまらずレナを抱きしめた。
なんだってコイツはこうも可愛い事を言うのかなあこの状況で…!
抱きしめたと言っても、せまいクローゼットの中だから、レナの上に倒れたと言った方が正しいだろうか。
俺とレナは、ぴったり重なり合うような形になった。

「け、けけけけ圭一くんッ!どうしたのかな、かな!?
しししししんどいとかっ!?えーとえーと、は、はう~~!」

ぷしゅう、と頭から煙を出すレナ。顔は真っ赤だ。
そんなレナの言葉も聞かず、俺はただその温もりを感じていた。
とくん、とくん…と心臓の鼓動が聞こえる。
あったかい。そして柔らかい。いいにおいがする。
ああ、俺はやっぱり、コイツのこと………

54: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 14:31:35 dt6o8Rk3

尚も騒ぐレナに向かって、俺は一言ポツリと呟いた。
「……………きだ……」
「え?」

がばっ、と起き上がる。
また後頭部をぶつけた。…カッコ悪い。
そして、次ははっきりと、一言一句漏らさないように………言った。


「…好きだ。レナ。こんな状況で言うの、おかしいけどさ。
…たぶん、ずっと前から、………好きだった。」


「け、圭一く… ん、」
レナの言葉が言い終わる前に唇を塞ぐ。
返事をされる前にこんな事をするなんて、間違ってるのは知ってる。
でも、…止められなかった。
ゆっくりと唇を離す。もっとしたいという気持ちを抑え、レナを見た。

「…レナ、俺の事、…嫌か?」
「そんな事ない…、そんな事ないよ…!」
ふるふるとレナが首を振った。
俯いて、肩が微かに震えてる。

「レッ、レナもね、ずっとずっと、圭一君の事が好きだった!
大好きだったの…ッ!」
レナが俺の背中に手を回す。そして引き寄せるように抱きしめた。
かすかな嗚咽が聞こえる。…レナは泣いていた。

「ぅ、け、圭一君、好き… っ、 大好き!」
「…俺も。 レナ、好きだ。愛してる」

再び唇を重ねる。
今度は噛み付くようなキス。
ねっとりと深いキスをして、お互いの感触を充分に楽しんだ。
「ふ、んぅ… は、っ…!」
「レ、ナ… ん、  …む…」
びくり。レナの身体が震えた。…俺の手が、レナの服のスリットの中に入ったからだ。
それを制止しようとレナが俺の手を掴むが、いかんせん俺の勢いは止められない。
そこは少しだけ濡れていた。

「だ、だめ、圭一く、そこは… ひうッ!?」
「レナ、レナ… 可愛い、レナ」

いやいやをするレナに、ちゅ、ちゅ、とキスの雨を降らしていく。
尚も手は止まらない。レナの下着の中に手を入れ、そこに直に触れた。
くちゃ…、と粘着質な音が聞こえ、それにレナは顔を真っ赤にする。

55: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 14:32:56 dt6o8Rk3


「ひゃあっ!?っあ、んん…っ!圭一君…、やぁ…っ!」

無遠慮な俺の手が、レナの秘部を犯していく。
レナの声が可愛くて、色っぽくて。…もっとその声を出させようと俺は手を動かした。
最初は少しだけ濡れていたそこも、次第にとろけるように熱を帯びていく。
指を動かす度にねちゃ、ぐちゃりと卑猥な音が響いた。

「あっ、…んんん…っ…や、圭一く、…っ!
…そこ、ばっか、…やめ……っ…ああああぁぁあっ!!」

レナがびくんと軽く痙攣した。
…これが俗に言う“イく”ってやつだろうか。
レナの喘ぐ姿を見て、俺は下半身に血が集まっていくのを感じた。
…今やもう俺のオットセイ☆は大暴走。早く入れたいと言わんばかりに雄々しくその存在を主張している。

「は、はぅ…、圭一くんの…レナの膝に当たって…」

レナが瞳をとろんとさせて、俺のオットセイ☆を見つめる。
もう限界だった。

「レッ、レナぁぁあっ!」
「きゃっ……!」










「圭ちゃん?レナ?ここにいるの?」
がこっ。












音がしたのと同時に、差し込んでくる光。
聞き慣れた声が聞こえた。
……一体何が起きたんだ?
俺は首だけを動かして後ろを見た。
そこにいたのは………………………魅音。
おお、やっぱり俺たちがここにいるのを見つけてくれたのか!

56: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 14:35:01 dt6o8Rk3


「た、助かったぜ魅音!早くここから出し……」
「…………ねぇ圭ちゃん。…………何、してんの…?」


へ?と俺がすっとぼけた顔をする。
魅音が指差す方向を見た。
魅音が指しているのは…レナ。
俺の下で…、顔を赤らめて荒い息をしながら………服の乱れたあられもない格好の…レナ。
「はぅ…」なんて言ってる場合じゃないぞ、レナ。


まずい、この状況は… 明らかに… 俺がレナを…




「…村の連絡網で2人が帰ってきてないっていうから、皆で必死に探してたってーのに…
声が聞こえたと思ったらこんなとこで、………な、なな何やってんのぉおおおおっ!!??」
「う、いや待て誤解だこれは、閉じ込められて…いや誤解じゃないかもしれないけど、…う、うわぁああああああああ!!!」






どうかお願いです。
これを読んだあなた、誤解を解いてください。
それだけが俺の願いです。







「うっ、っく…… ひっく、圭ちゃんね、レナと… レナとあんな事してた、ひっく、ぅ…」
「お姉……」




新たな惨劇の予感。


=終=



57: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 14:37:42 dt6o8Rk3
以上です。
あ、番号つけるの忘れてた…
お目汚し失礼!

あ、あと前スレの感想くれた人たち有難う!
すごい嬉しかった。

58:名無しさん@ピンキー
07/04/02 15:04:45 l5/k2ESf
無言で親指を立てる以外に何があろうか。◆eRDUfXaGp2さん、最高です。
同じ、圭レナを書く身としてはもう、たまりませんわ。

59:名無しさん@ピンキー
07/04/02 17:09:49 3Gv//HKM
◆eRDUfXaGp2さんGJ!
引き続き悟史×詩音期待して待ってます

60:名無しさん@ピンキー
07/04/02 17:27:50 LiS9zIdu
表現力がないから一言で言うと、萌えた

61:名無しさん@ピンキー
07/04/02 17:55:33 Mso6EgQr
ナイス圭レナ!

魅音発症フラグもあって続きが読みたくなるような出来でした。
GJ!

62:L3イリー
07/04/02 19:24:52 8wofOMhb
普通に書いたら予想以上に長くなったのでアプロダに投下

URLリンク(deaikei.biz)
パス:higu

これは昭和55年~56年の話です
富竹と入江は後に和解して、ソウルブラザーになります

入江がキモいのは仕様です
梨花ちゃんがスレてるのも仕様です
沙都子がでてこないのも仕様です
エロ描写が少ないのも仕様です
リサではなくトミーなのは心の声だからです
無駄に長いのはミスです

この後しばらく梨花ちゃまは*に悩まされますが、本人は原因に気づいていません

63:名無しさん@ピンキー
07/04/02 20:27:13 lIIkKRw+
>>57
うあ、レナ可愛い。こりゃ圭一もぷっつんだわ。羨ましいなあ。GJ。
おのれ魅音。これからってところで~。空気読めよぅww。

そういや、オットセイ「☆」表記の人増えたね。だからどうしたと言われりゃそれまでだが……。

>>62
なんつーか、イリーの苦悩ってのが凄く伝わってきた。
エロパロに対する感想じゃない気もするが、魔が差す瞬間ってのと許しってのを考えさせられたよ。
GJ。

64:名無しさん@ピンキー
07/04/02 20:50:42 sfz3W+2k
>>62
すまん、なぜか「トミーが裏切った」のくだりで爆笑してしまった。

65:名無しさん@ピンキー
07/04/02 20:54:16 Ov61zQi8
>>64
あるあるw

66: ◆DzyKP0eLn6
07/04/02 21:55:13 0ECVP0MU
沙都子ちゃんは、あまりの痛みに身をこわばらせていた。
「ゃぁぁああッ! ぬ、抜いて、抜いてくださいまし、抜いてくださいましぃぃ!」
「大丈夫ですよ……沙都子ちゃん……まだ、始まったばかりですから」
自分が自分で嫌になる。
沙都子ちゃんが好きだというのに……いや、好きだからこそやっているのだが……
とにかく私は、抽送を続ける。
「やっ、やっ、やですぅぅ、ぬ、ぬぃてぇぇ! ふわぁああああああん!」
「沙都子ちゃん、もうちょっとだから、もうちょっとだから、我慢して!」

私もつらいというのは、たぶん自分を誤魔化すための言葉だ。
事実私は、辛くないのだ。
それどころか、愉悦の笑みさえ浮かべてるではないか。
そんな自分の内なる暴力性に気付き、
うろたえ、蔑み、嫌っていようと……
私は続けるのだ。

「沙都子ちゃん、これで、最後だから」
これを突き入れれば忘れてしまうのだから。
沙都子ちゃんに贈る、私からの、最初で最後の花束。
ひょっとすると……私は沙都子ちゃんの事が
…………………………………好きだった。
(もうオチは分かっているでしょうが、続きを読むには「リテ・ラトバリタ・メイド」と唱えてください。)

67:名無しさん@ピンキー
07/04/02 22:21:22 Y1Zup96h
メイド王!
メイド王!

68:綿流し後日3
07/04/02 22:25:00 TEESlOaT
ご、ごめん…リテ・ラトバリタ・メイドの最中失礼します。
時間あんまり無いんで…本当に申し訳ない。
綿流し後日の続き投下します。
これで最後です。

69:綿流し後日3
07/04/02 22:25:39 TEESlOaT
圭ちゃんが乱暴に私の身体に触れる。
「魅音」
私の名前を呼びながら、私の首や鎖骨の辺りに噛み付く。赤い痕を点々と残す。
ああ、体育の着替えの時に困るな。沙都子や梨花ちゃんには分からないだろうけど、レナなら気付くかもしれない。
そう心の隅っこで思ったけれど、口には出さなかった。
圭ちゃんの唇が徐々に位置をずらす。そしてそれは胸に辿り着く。
不意に、圭ちゃんが私の乳首に、がりっ、と歯を立てた。
「ひっ!…ぐぅ…」
思わず悲鳴を上げて身体を強張らせる。圭ちゃんは面白がるように言う。
「痛かったか?ごめんな魅音。俺慣れてないからさ」
そして指で、ぴん、と私の乳首を弾く。痛みに似た痺れが走って、私は羞恥に唇を噛んだ。
「うっわ、びしょびしょ。こりゃあもう履けねえな」
圭ちゃんが手をスカートの中に突っ込む。そしてパンツ越しに私の股間を触る。
「うあっ…」
「こんなの履いてたら気持ち悪いだろ」
圭ちゃんの指パンツの端を掴んでずり下ろした。スカートの中がすうすうする。
つぷ、と圭ちゃんの指が股間に入り込んだ。
「ああ?何だこれ。小便じゃねえよな」
笑みを含んだ声でぐちゅぐちゅと指をかき回す。私のそこは濡れていた。
「あっ…ひゃ、あぁあ…」
「気持ち良さそうだな、魅音」
圭ちゃんが指を増やして、私の中に突き入れる。その感覚にびくんびくんと腰が跳ねる。
「ん、や、あうっ…」
「すっげえ。とろとろしてる」
指でぬるぬるとその感触を確かめると、圭ちゃんはずるりと指を抜いた。

70:綿流し後日3
07/04/02 22:26:57 TEESlOaT
やがて、ジーッというチャックを下ろす音が耳に届く。
ああ、いれるんだ。
ぼんやりと思う。視界に入ってくる、赤黒くて大きなそれ。
圭ちゃんの手が私の太ももを押さえる。不意に、ずん、と身体の中心に衝撃が走った。
「うああぁああっ…!!」
「んっ…」
私の中心目指して、圭ちゃんの重量のあるそれが容赦無く抉り込む。
ぐちゅぐちゅという水音が、私と圭ちゃんが繋がるその時だと知らせる。
痛いのか苦しいのか熱いのか気持ちいいのか、もうよく分からない。脳みそが溶けてしまう。
やがて私の中に全てを納めてしまうと、圭ちゃんがはを伏せて、気持ち良さそうにはあ……と息を吐いた。
その吐息さえもが、繋がった部分から振動になって伝わってきそうに思える。
圭ちゃんはしばらくじっとしていたが、やがて動き出した。
ぐちゃぐちゃと音を立てて、出し入れが繰り返される。
「はあ…はあ、はあ」
「んあっ、やっ、ふわああっ」
息が荒い。熱い。苦痛と快感がごちゃまぜになって、ぞくぞくする。
下半身が揺さぶられる。結合部分がたまらなく熱い。お腹の底から圧迫される感覚が頭の後ろを痺れさせる。
ぐずぐずと、熱でその部分からとろけてしまいそうだ。
私と圭ちゃんの身体がひとつになり、別の物体になってしまうのではないかと、ありえない想像が浮かぶ。
別の物体?何それ。知らない。ありえない。
じゃあこれは何?これは汗。汗が飛び散る。ぐしょぐしょできもちいい。
どこまでが汗?知らない。知るわけがない。どれが汗でどれが唾液でどれが精液かなんて、知るものか。

71:綿流し後日3
07/04/02 22:28:17 TEESlOaT
「んっ……魅音、魅音っ…」
「圭ちゃん…けいちゃ、ん……」
圭ちゃんが私の名前を呼ぶ。私はそれに言葉を返す。私たちはちゃんと求め合えているのだろうか。
じくじくと痛む。性器じゃない。胸の奥が軋んで、痛みを伝える。
……悲しい。どうしてこんなに悲しいんだろう。
理由は分かってる。
腕を拘束されて、身動きが取れない。私はその手を圭ちゃんの背中に回すことも、頭を寄せてキスすることも出来ない。
そして何より、圭ちゃんは私を憎んでいる。
ひとつになれそうで、ひとつになれない。憎悪の対象と溶け合えるはずはない。私はひとつになりたいのに。圭ちゃんと溶け合いたいのに。
圭ちゃんはきっと、いつまでも私を許してくれない。
「けいちゃん、けい…ちゃ……」
「魅音」
もうとっくに視界はぼやけていた。
圭ちゃんの髪が揺れる。床に広がる私の髪も揺れているんだろう。
ぽた、ぽた、と私の頬に何かが落ちる。圭ちゃんの頬が濡れているのが、うっすらと分かった。
さまざまな体液を流し合いながら、圭ちゃんと私の身体は繋がり、絡み合い、揺れている。
脳みそはとっくに使えなくなった。考えを巡らせることなんて出来やしない。
けれどこれだけは分かる。

私の眼と、圭ちゃんの眼から零れ落ちるのは、涙。

72:綿流し後日3
07/04/02 22:30:30 TEESlOaT
圭ちゃんが私の奥底に精液を注ぎ込んだその後も、私はさまざまな仕打ちを受けた。
圭ちゃんのものをしゃぶらされ、飲まされた。
圭ちゃんのものを触らされ、かけられた。
カーテンの隙間から差し込む光が完全に消え失せ、闇が部屋を満たす頃には、顔にも胸にもお腹にも太ももにも、圭ちゃんの精液がべっとりと付いていた。
圭ちゃんは私の身体をずっと嬲り続けながら、私の名前を呼び、私を嘘つきと罵り、私を許さないと怒鳴った。手に入らないのなら、殺してやるとも、言っていた。
いくつもの喘ぎが嘆きに変わり、嘆きが喘ぎに変わり、混沌とした感情が渦を巻き、圭ちゃんの唇から切羽詰った叫びを迸らせていた。
唯一私を犯すことで圭ちゃんの精神の均衡は保たれているかのようだった。
「魅音、誓え。自分は一生俺に背かないと。一生俺の奴隷として、俺の傍に居続けると、誓え」
それはもう何度目の挿入か分からなくなった時だ。圭ちゃんが腰を揺さぶりながら、私の髪をわし掴んで迫った。
私は言われるがままに、圭ちゃんの言葉を復唱した。呂律が回らない口調で、ただ繰り返した。
私、園崎魅音は一生、前原圭一様の奴隷です、と。
そしてそれを聞くと、圭ちゃんは私の奥底に、もう何度目か分からない射精をし、その行為に終止符を打った。

73:綿流し後日3
07/04/02 22:31:34 TEESlOaT
陵辱、と言えばいいのだろうか。
それが終わり、ずっと両手首を拘束していた手錠が外された後も、私は精液にまみれた身体をぼんやりと起こしたまま、放心していた。
変わってしまった。全てが変わってしまった。圭ちゃんは変わり、圭ちゃんと私の関係も変わり、そしてきっと私自身も変わったのだろう。
私たちは、あまりにも歪んでしまった。そして歪みの原因、諸悪の根源は、私の愚かな嘘だ。
もう涙も出て来ない。涙腺が麻痺して、悲しむという機能さえも壊れた。もう私は人間じゃない。
「……風呂、入って来いよ」
圭ちゃんはいつの間に取ってきたのか、バスタオルを私に差し出していた。
「立てるか?」
その表情は能面のようだった。
まるで感情をどこかに捨て去ったかのような、ああそうか、圭ちゃんも壊れてしまったんだ、私のせいで。
私は頷いて、のろのろとバスタオルを受け取った。
バスタオルを受け取る時に、拘束で擦れて出来た手首の傷痕が視界に入った。
圭ちゃんはそれを一瞥すると、ふいと視線を逸らした。

74:綿流し後日3
07/04/02 22:32:44 TEESlOaT
何とかひとりで風呂場に到着し、熱いシャワーを浴びているうちに、身体の麻痺した感覚が戻ってくるのが分かった。
石鹸で身体の隅々まで洗い、髪をシャンプーで念入りに洗う。中に出された以外の精液を全て流し落とす。
そうしているうちに、身体が恐怖を自覚し、私は今更震えが来るのを感じた。
腰が痛い。股間が痛い。乱暴に扱われたその部分が、終わった今も悲鳴を上げている。それだけじゃない。
思わず手首の傷を指でなぞる。赤くくっきりと残るその痕の痛々しさに、先ほどの行為をまざまざと思い出す。
持ち上げられた足。引きずられた髪。押し込まれた口。歯を立てられた喉。押し付けられた熱。精液の匂い。
私の身体を蹂躙した暴力が脳裏に鮮明に蘇る。恐い。恐い恐い。
裸の背中に覆いかぶさる恐怖と喪失感に、泣きそうになる。
圭ちゃん、助けてよ。
思わずそう呟きそうになった。
私はやっぱり馬鹿だ。私を陵辱した本人に、助けを求めるなんて。
けれどどうしようもない。どうしようもないほど、私の頭の中は圭ちゃんに占められていた。今までも、おそらくこれからも。
シャワーのざーっという音が風呂場に響く。この音が、この水圧が、今までのことを全て流してくれればいいのに。
もちろんそんなのは無理だ。けれど少なくとも、私の泣き声はシャワーの音にかき消される。だから私は心おきなく泣いた。
両手で自分の膝を抱え込んで、顔を歪ませて、かつての圭ちゃんの優しい笑顔を思って、ただひたすらに泣いた。

75:綿流し後日3
07/04/02 22:33:36 TEESlOaT
シャワーを終えて、とりあえず寝巻き代わりの浴衣を着て廊下に出た。
圭ちゃんは風呂場から出てきた私を見ると、何も言わずに風呂場に入っていった。この沈黙が心を更に抉る。
居間に戻ると、私は畳にぺたんと座り込んだ。やがて風呂場からはシャワーの音が聞こえてくる。
もう何も考えたくなかった。このまま泥のように眠ってしまいたい。
圭ちゃんは風呂場から出たら、とりあえず帰宅しようとするだろう。
その時にまだ起きている私と会うよりも、眠ってしまっている私を見る方が気が楽だろう。
そうだ、そうに決まってる。私は畳に身体を横たえて、目を閉じた。
慈悲深いまどろみが、私を包むべく近寄ってくるのを感じる…………

不意に、電話が鳴って私は飛び起きた。

婆っちゃかもしれない。もしくは青年会の用事とか。電話には必ず出なくては。
私は重い身体を何とか持ち上げ、電話を取るべく廊下に出た。

『お姉ですか?詩音です』

76:綿流し後日3
07/04/02 22:34:28 TEESlOaT
電話越しにその声を聞いた途端、背中が粟立つのを感じた。
圭ちゃんが知るはずのない事実を知っていたという事実に、詩音が関係していると、今更確信する。
「詩音…なの?」
思わず唇から零れた、その短い問いかけの意図をすぐに汲み取り、詩音はあっさりと肯定した。
『はい、そうです。私が圭ちゃんに教えました。お姉が悟史くんに抱かれたって。多少脚色もしましたけど』
身体中が強張る。
「……知ってたの?」
『知ったのはごく最近です。悟史くんに接触する機会がありまして。悟史くんは自分が抱いたのは私だと誤解してくれてるみたいですが』
「そっか……」
悟史は無事だったのかとか、悟史とどうやって接触したのかとか、いつから知っていたのかとか、聞きたいことは山ほどあった。
けれどそれじゃない。私が今言うべきことは、他にある。
「……ごめんね…詩音……私、詩音を裏切った…」
声に嗚咽が混じって掠れた。詩音は受話器の向こうで黙って聞いているようだった。
「本当に、ごめんなさい…ごめん……」
『もういいです。腹は立ちましたけど、許します。無事に悟史くんは帰ってきそうなことだし、それに私も圭ちゃんにバラしたし』
圭ちゃん、という言葉に身体がびくっと反応した。
『圭ちゃん、どうでしたか?怒ってました?』
詩音は興味津々といった感じで聞いてくる。けれど圭ちゃんにされたことだけは言いたくなかった。
「…ごめん、そろそろ婆っちゃが帰って来るだろうから切るね。また今度会おう」
『えっ…お姉?待っ…』
詩音の言葉を待たずに受話器を置く。
部屋に戻ろう。寝なくては。そう思い、身を翻そうとした矢先、また電話が鳴り始めた。
詩音だろうか。私はのろのろと受話器を取る。

77:綿流し後日3
07/04/02 22:38:10 TEESlOaT
『もしもし?魅ぃですか!?』
電話の相手は、梨花ちゃんだった。
「う、うん、私だけど…」
『よかった…殺されてはいないようですね』
「え…」
梨花ちゃんはひどく焦った口調だった。
『圭一はあの後大人しく帰りましたか?何かひどいことはされませんでしたか?』
核心を突かれて、思わず口ごもる。何で知ってるんだろう。
私は不可解に思いながらも、正直に言ってしまっていた。
「う…ううん、実はまだ家にいるんだ…」
梨花ちゃんが受話器の向こうで息を呑んだのが分かった。
『……魅ぃ、今すぐ逃げるのです。圭一は危険です。圭一は今、多分相当精神的に参っています。最悪、魅ぃを殺そうとするかもしれません』
梨花ちゃんは、知ってるんだ。
はっきりと悟る。梨花ちゃんは最初から気付いていたんだ。
放課後に告げられた、梨花ちゃんの警告が脳裏に浮かぶ。
……もし危険を感じたら、すぐに逃げるのですよ…
そうだ、梨花ちゃんはあんなにもはっきりと警告してくれたじゃないか。私を危険な目に遭わせまいとして、教えてくれた。
それを今更思い出すなんて、私は本当に馬鹿だ。
『魅ぃ、聞いてますか?一刻も早く、僕の家でもレナの家でも何でもいいから、避難するのです。圭一の傍は危険です、だから…!』
「もう、遅いよ」
自分でも驚くほど乾いた声だった。
梨花ちゃんの声が止まる。私は小さく笑って言葉を続けた。
「もう、駄目だよ。ごめんね梨花ちゃん。梨花ちゃんの警告、ちゃんと聞かなくて」
『……だ、駄目なんてことはないのです。今からでも十分間に合います』
必死に説得するように、梨花ちゃんは声の調子を強くする。けれど私は頑なに言う。

78:綿流し後日3
07/04/02 22:39:29 TEESlOaT
「ううん、無理なの。私、圭ちゃんを置いて逃げるなんて出来ない。だって圭ちゃんがああなったのは、全部私のせいなんだもの」
『そんな、そんなこと…』
「その様子だと、梨花ちゃんも知ってるんだ。私の罪、私の嘘」
梨花ちゃんが唾をごくりと飲み下す音が聞こえた。
『……知っています。けれどそのことに、こんなにも責任を感じる必要はありません!
 魅ぃが辛かったのは分かります。ちょっと考えれば分かることです、魅ぃの気持ち、魅ぃの苦しみ!』
梨花ちゃんのその優しい言葉に、胸が少し軽くなるのを感じた。目頭が熱くなる。
「…ありがとう。そう言ってもらえると嬉しいよ。でもね、私はたとえ今日の放課後に戻れても、圭ちゃんからは逃げないよ」
『……どうしてですか』
「だって」
私は息を吸い込んだ。身体の緊張が、緩やかにほどけてゆく。
「私は圭ちゃんを、好きなんだもの」
我ながら凛とした言葉だったと思う。これだけは、私が心から自信を持って言えるセリフだから。
梨花ちゃんは少し黙って、そして続けた。
『魅ぃの気持ちは分かりました。でも、僕は魅ぃにひどい目に遭ってほしくない。お願いしますから、どうか…』
「あのね、梨花ちゃん。私約束したんだ」
ぐちゃぐちゃになりながら、どろどろになりながら、最後に交わしたあの約束。
私はそれを決して忘れない。誓ったのだ。
「一生圭ちゃんの傍にいるって、誓ったんだ。圭ちゃんがそれを望む限り、私はずっと約束を守るよ」
声が震えた。悲しみでも恐怖でもない。圭ちゃんを好きだと思う気持ちに、身体が震えた。
「だから、だから私は…私はっ、」

不意に、後ろから強い力で肩を掴まれた。そして受話器が奪われ、がちゃん、と切られる。
振り向かなくても分かる。
圭ちゃんだ。
私は処刑台に立ち、死刑執行を待つ囚人のように、目を閉じた。

79:綿流し後日3
07/04/02 22:40:43 TEESlOaT
羽入から無理やり、四年目に悟史と魅音の間に起こったこと、そして最近詩音が圭一に教えたことを聞き出し、急いで魅音に電話した数分後。
唐突に電話が切れた。
きっと圭一が現れたのだろう。こうしてはいられない。魅音が危ない。すぐに助けに行かなくては。
あの調子では、きっと魅音は死の危険に晒されても抵抗しないだろう。もしかしたら魅音も発症しているのかもしれない。
ところが、走り出そうとした私の目前に、羽入が立ちはだかった。真剣な眼差しを私に向けている。私は羽入を睨み付けた。
「…何のつもり?羽入」
「行ってはいけません。こればかりは圭一と魅音の問題です。僕らが干渉してはいけません…!」
「何言ってるの!ふたりを見殺しにする気!?」
「そうではありません!これはふたりの問題なのです。助けるとか救い出すとか、そういうレベルじゃないのです!」
「っ…何言ってっ…!」
私は頭に血が上るのを感じた。
大体、こんなに事態が悪化してしまったのは、羽入にも責任がある。ちゃんと私に教えてくれれば、もっと早い段階で手が打てたかもしれないのに。
「恋愛は、どうしようもないのです!」
「はぁ?」
私は思わず素っ頓狂な声を上げた。
けれど羽入は真剣な表情で言葉を続ける。
「好きになってしまったらもうどうしようもないのです。そういうものなのです。
 きっと今圭一と魅音を引き離すことに成功しても、魅音はきっと悲しみます。
 圭一を自らの手で受け止めようとしている、魅音の気持ちを、梨花はただ応援してあげるべきなのです!」
「黙ってろって言うの…あのままふたりを放っておけと……」
羽入は頷いた。
私は唇を噛んで、羽入から視線を逸らし、電話を見つめた。
魅音が助けを求める電話をしてくれることが、唯一の望みだった。
けれど電話はじっと黙り込んだままで、結局私の望みが叶うことは無かった。

80:綿流し後日3
07/04/02 22:43:50 TEESlOaT
手錠によって赤く傷付いた魅音の手首を見た瞬間、ずっと沸騰しっぱなしだった俺の脳みそに、一滴の冷たい水が落ちた。
当然の報いだと、罰せられて当然だと、俺は魅音を犯しながら思っていた。
精液にまみれたうつろな魅音の姿は、思ったとおりとても扇情的で、きれいで、もっと魅音をぐちゃぐちゃに壊してやりたいという欲望を起こさせた。
罪悪感なんてこれっぽっちも湧かない。これからも時間をかけて魅音を蹂躙し続けてやろうと、そう思っていた。
にも関わらず、その手首の様子は、否応無く俺の心を揺さぶるものだった。
どうしてか分からない。シャワーを浴びている間も、ずっと魅音の手首が頭にチラついて離れなかった。
風呂場から出て、そろそろ帰らないとまずいかもしれないと思っていたら、魅音が電話しているのが見えた。
最初はどこかに助けを求めているのかと思った。やはり俺から逃げる気なのかと。
そう思ったと同時に魅音への憎悪がぶり返し、そしてその憎悪を安堵が追いかけるのを感じた。
やっぱりこいつは最低の女なのだと、憎まれて傷つけられて当然の女なのだという、自分が行ったことへの安心感。
けれど違った。魅音は逃げるつもりはないと、電話の相手に高らかに宣言していた。

「…ありがとう。そう言ってもらえると嬉しいよ。でもね、私はたとえ今日の放課後に戻れても、圭ちゃんからは逃げないよ」
「だって」
「私は圭ちゃんを、好きなんだもの」
「あのね、梨花ちゃん。私約束したんだ」
「一生圭ちゃんの傍にいるって、誓ったんだ。圭ちゃんがそれを望む限り、私はずっと約束を守るよ」

81:綿流し後日3
07/04/02 22:45:49 TEESlOaT
約束。それは俺が魅音を犯しながら、言わせた言葉に違いなかった。
「魅音、誓え。自分は一生俺に背かないと。一生俺の奴隷として、俺の傍に居続けると、誓え」
もう何度目の挿入か分からなくなった時だ。俺は魅音を容赦無く揺さぶりながら、魅音の髪をわし掴んで強要した。
魅音は言われるがままに、俺の言葉を復唱した。呂律が回らない口調で、うつろな目をして、ただ繰り返した。私、園崎魅音は一生、前原圭一様の奴隷です、と。
ただ単に、魅音を辱めたい、その一心で言わせた言葉だ。約束だとか、そんなきれいなものじゃない。
馬鹿じゃないのか。
そう思った。魅音、お前は馬鹿だよ。
あんなのは、言わば強姦のうちのひとつだ。そんなくだらなくて薄っぺらい言葉を真に受けて、そんな義理立てする必要がどこにある?何のメリットも無い、ただお前が苦しいだけじゃないか。
こういう真面目なところが、かつて、俺が魅音を好きな理由のひとつでもあった。
けれど俺は、その真面目さは嘘だと思っていた。魅音はそういった純粋な真面目さを演じていたに過ぎない。俺に嘘をついていたのだから。
……いや、それとも。
ひとつの疑問が胸に浮かんだ。
こいつはずっと真面目だったのか?俺が好きだった、その真面目さを持ち続けていたのか?
その真面目さを持ち続けて、もしかしてあの嘘さえも、その真面目さから来たもので、その真面目さゆえの苦しみも、きっと抱え続けていて……
……もしかして俺は、ものすごい勘違いをしていたのではないか?
魅音の赤く傷ついた手首が、再び脳裏に浮かぶ。
…冗談じゃない。
俺はそれを力いっぱい打ち消すために、魅音に近付いていった。

82:綿流し後日3
07/04/02 22:46:53 TEESlOaT
魅音の肩を掴み、受話器を奪って電話を切る。
一瞬身体を震わせたものの、魅音は抵抗しなかった。
「おい魅音、こっち向けよ」
魅音は一呼吸置いて、俺を振り返った。その顔には、緊張した笑みが浮かんでいる。
少しでも、ご機嫌取ろうってのか。そうだよな、俺の機嫌損ねたら、また何されるか分からないもんな。
お前はそういう、自分の保身が第一の奴なんだろ?そうだよな、魅音。
「よくもまあ、キレイごとばっかりペラペラと言えるもんだよな」
俺は微笑んでそう言った。魅音が困惑したような表情を浮かべる。
「きれい…ごと?」
「分かってねえフリしてんじゃねえよ。俺の傍に居続ける?ふざけんな。そんなこと、出来るわけ無いだろうが!」
口調を荒げると、魅音は怯えたように「ひっ」と声を漏らして身を竦めた。
「嘘はやめろよ。本当は逃げたいんだろ?あんなことされて、まだ俺のことを好きとでも言うつもりか?お前バッカじゃねえの」
魅音は身を竦めていたが、やがて俺を真っ直ぐ見つめて、口を開いた。
「好きだよ。圭ちゃんのこと。嘘じゃないよ」
「このっ…!!」

83:綿流し後日3
07/04/02 22:48:45 TEESlOaT
頭に血が上る。苛立つ。胸の奥がざわざわと波立つ。不安。焦燥。俺は何でこんなに動揺してるんだ?
思わず両手を魅音の首にやった。もちろん本気じゃない。首を絞める真似だ。
魅音は微かに目を見開いたが、すぐに諦めたように目を伏せた。抵抗する様子は無かった。
「…逃げねえの?俺、本当に魅音のこと殺すかもしれねえぞ」
魅音は目を細めた。そして、口角を無理やり上げる。笑顔だった。
そしてその笑みを追いかけるように、涙がひとすじ、魅音の頬をすうっ、と伝った。
「……いいよ。圭ちゃんが殺したいのなら、殺して。私は大丈夫だから」
そして魅音は、吸い込まれるように目を閉じる。
……何だよ、それ。
どうして、殺してもいいとか言うんだよ。大丈夫って何だよ。大丈夫なわけ無いだろ。
あんなにぼろぼろに痛めつけられて、どうしてまだそんな風に振舞えるんだよ。
おかしいだろ、こんなの。俺は心の中で叫ぶ。そして気が付いた。
俺が魅音を悪役に仕立て上げたい理由。
魅音が真面目な奴じゃ、困るんだ。魅音は俺を騙した嘘つき野郎じゃないと、駄目なんだ。
だってそうじゃないと、俺がしたことの理由がつかない。
俺が魅音にしたこと。罰だと思っていた。報いだと思っていた。
けれどそれがもし、間違っていたとしたら。

……間違った俺は、どこに行けばいい?どう魅音に償えばいい?

「っ……!!」

84:綿流し後日3
07/04/02 22:50:32 TEESlOaT
背筋が粟立つ。俺が犯した罪。俺はどうやって罰を受けるんだ。
「嫌だっ…」
叫んで、魅音から手を放す。魅音は突然解放されて、不思議そうに目を開いて俺を見た。
こんなの、こんなの駄目だ。もう無理だ。手遅れだ。
「けい、ちゃ…」
「寄るな!俺は…俺はっ…」
罪、罪、罪、俺の罪、俺の罪、俺の罪、
「けい、ちゃん」
俺の俺の俺の罪罪罪罪罪罪罪罪、罪、罪、罪罪罪罪罪、罪!罪!罪!
「けいちゃん」
俺、俺俺俺俺おれ俺俺の俺の俺のおれの罪罪罪つみ罪罪罪罪罪罪、おれのつみおれのつみおれのつみおれのつみおれのつみ!!!!!!
「圭ちゃん!」

魅音の声が俺の声を遮った。
魅音の白い手が俺の頬を包んだ。
そして、魅音の唇が俺の唇に触れた。

それは温もりを落としたかのような、優しいキスだった。
魅音は唇を離すと、柔らかく笑った。花開くような笑顔だった。
「やっとキスできた。ずっと圭ちゃんにキスしたかったんだ」
それは魅音だった。
ありのままの、そのままの、魅音だった。

85:綿流し後日3
07/04/02 22:52:40 TEESlOaT



次の日、圭一と魅音は揃って学校を休んだ。
魅音の家と圭一の家に電話してみると、どちらの家にも帰ってきていないという答えが返ってきた。
突如姿を消したふたりに、村人は遅れて来たオヤシロさまの祟りとか噂していたが、何てことはない、一週間後にはふたりはけろりとした顔で戻ってきた。
聞くと、一緒に遠方までホビーショップめぐりをしに行き、ついでに温泉にも行ってきたという。
若い男女がふたりで一週間も姿を消すなんて、と先生も前原家も園崎家もふたりを問い詰めたが、圭一はあっさりと「別にいいじゃないですか。どうせ俺と魅音は結婚するんだし」と爆弾発言をしてみせ、さらに周囲を驚かせた。
もちろんその後ふたりともこってり絞られていたが、私は正直ほっとしていた。ふたりが無事戻ってきたことが嬉しかった。
羽入は「僕の言った通りなのです。オヤシロさまは縁結びの神様なのですよ」とか言っていたけれど、無視することにした。

86:綿流し後日3
07/04/02 22:55:00 TEESlOaT
そしてふたりが雛見沢に帰ってきた日の翌日。
体育の時間に、魅音が私に話しかけてきた。
「ごめんね梨花ちゃん。明日は皆で部活をするっていう約束、守れなかった」
「…どうでもいいのです、そんな約束」
私はため息を吐いた。空はどこまでも青い。太陽は果てしなく明るい。この下にまた皆で集まれたんだから、結果オーライというものだ。
見れば、校庭のど真ん中で圭一とレナと沙都子が遊んでいた。
一週間分のトラップご堪能あそばせ、と沙都子は嬉しそうにはしゃいでいる。圭一は既に水やらチョークの粉やらバナナの皮やらでけちょんけちょんにされていた。レナはもちろんお持ち帰りモード。
そこには拍子抜けするぐらいの、当たり前の日常が戻ってきていた。
「本当は一週間、何をやっていたのですか?」
「ん?言った通りだよ。ホビーショップめぐって新しいゲームを漁って、温泉行って浴衣着て卓球して」
魅音は楽しそうに言う。視線はもちろん、校庭の真ん中に向けられていた。
「あと、いろいろ話したりしたよ。今までのことや、これからのこと。いろんなことをね」
いろんなこと。きっとこの一週間はそれがメインだったのだろう。
どうやら私の警告は不必要だったらしい。それでいい。それがいい。
魅音が「おっ」と小さく声を上げた。どうやら校庭ど真ん中のバトルロワイヤルが面白い展開を見せているらしい。
「梨花ちゃん。そろそろ私たちも参戦した方がいいかもしれないよ。久々の部活、わくわくするねえ!」
「みー、負けないのですよ」
悪戯っぽく笑い合い、揃って駆け出した。

今日は快晴。多分明日も、あさっても。





87:名無しさん@ピンキー
07/04/02 22:59:10 so8mTDG6
乙うぅうぅうぅう・゚・(´Д`)・゚・

なんていい圭魅!
梨花ちゃまもすごくよかった。

詩音のその後が読みたいです。

88:綿流し後日3
07/04/02 22:59:20 TEESlOaT
以上です。
これで綿流し後日は完結です。
褒めてくださった皆さん、続きを読みたいと言ってくださった皆さん、今まで本当にありがとうございました。
皆さんの温かいお言葉のおかげで、何とか書き終えることができました。
また今度、新しい作品を皆さんにお見せできるよう、精進いたします。
それでは。

89:名無しさん@ピンキー
07/04/02 23:00:29 WAE+L40b
>>66
メイド王(ry

>>86
泣いた
そして抜いた
魅音エロ健気すぎるぜ…発症圭一もいい
梨花や羽入もいい味出してます
最後は丸く収まって良かった、でっかいGJです

90:綿流し後日3
07/04/02 23:02:34 TEESlOaT
あ、詩音はその後も悟史の完全復帰目指してお見舞いを続けてるっていう設定です。
きっと空白の一年を埋めるように、悟史とイチャコラしていることでしょう。
書けたら今度サトシオン書きます。

91:名無しさん@ピンキー
07/04/02 23:03:49 3Gv//HKM
乙っす!長い間ご苦労さんでした!!

欲を言えば詩音のその後が知りたい…

92:名無しさん@ピンキー
07/04/02 23:09:02 TZObYLhK
>>88
お疲れ様でした、かなり緊迫した展開で怖かったですよ
それを含めて感動した

93:名無しさん@ピンキー
07/04/02 23:14:03 wpGBQwh9
>>66
「リテ・ラトバリタ・メイド」ワッフルううぅぅぅぅっ!!

>>88
くっはあああぁぁっ!!
やられたって感じですよっ!!神ですかあなたはっ!?
完結お疲れ様でしたっ!!

94:名無しさん@ピンキー
07/04/02 23:18:59 4Oz2hneY
>>88
超乙なのです!解のサントラ聴きながらだったんで余計感動した、そして泣いた。
魅音受けはやっぱダークなのがイイと思った俺は病んでいるのか…

95: ◆DzyKP0eLn6
07/04/02 23:19:47 d5wTdL4S
わ、私はこの状況でどうすれば……w
とりあえず
>>88
GJ!
我ら兵士にはこの二文字で事足りる!

じゃなくて。
俺が「盥回し 壊」を書いたときも圭魅レイプだったわけですが、
これは(いい意味で)しつこい位に描写しているところが良いです。(レイプ・魅音視点でエロくするのは難しいですし)
俺のはちょっとあっさりしすぎた。
しかもこれ、最後ハッピーじゃないですか。
キスしてるじゃないですか。
俺の魅音なんか地面とキスしたのに。
ごめん、ちょっと興奮した。

ともあれ、次回作期待してます!

96: ◆eRDUfXaGp2
07/04/02 23:28:04 dt6o8Rk3
超GJ!!!!!!泣いた。すごい文章が綺麗だなあと思ったよ。見習いたい。
入江L3の人もGJ!!トミーwww

ところで悟史×詩音完成した。
他の職人さんの様子見て、誰も投下しないようならまた頃合を見て投下します!

97:名無しさん@ピンキー
07/04/02 23:32:43 wpGBQwh9
おいおいおいおい。このスレ一体どうなるんだよ?
最初っから神達がとばしすぎだぜ?俺にゃもう予測不可能だぜ。

98:ふぁいと -stay hinamizawa- ◆DzyKP0eLn6
07/04/02 23:54:56 d5wTdL4S
>>97
ワシのネタストックは108個あるぞ

--続き--


「はい、もう終わりですよ、沙都子ちゃん」
「う、うう……酷いですわ、監督……」
そう、これで何もかも終わりなのだ。

雛見沢症候群は、たった今より、急速に撲滅される!

沙都子ちゃんは、そのための実験台だった。
一度そう思ってしまうと、こんな職業をやっているというのに心が痛む。

「よかったですね、沙都子ちゃん」
「何がですの……三本もお注射を打たれて、何が良かったんですのよ……」
沙都子ちゃんはぐったりしてしまっているけれど、
薬の副作用ではないだろう。
たしかに沈静の作用はあるが、ここまで強力じゃない。
さっきまで泣き叫んでいたせいだ。

「これで……もう少しすれば……お別れかもしれませんね」
「? 何を言ってますの?」
「いえいえ、こちらの話ですよ……沙都子ちゃんは、悟史くんが帰ってくるとしたら、
まずどうしてあげたいですか?」
「ま、ますます意味がわかりませんわ。支離滅裂でしてよ」
そういいつつも、真剣に考え込む沙都子ちゃんをかわいいと思う。
一時は本当に、自分の家の子供にしたかったぐらいなのだから。

99:ふぁいと -stay hinamizawa- ◆DzyKP0eLn6
07/04/02 23:57:14 d5wTdL4S

「……とりあえず、挨拶しますわ」
「はは、そうですね。挨拶は大切です。
でもですね、私が聞いているのはそういうことじゃありません。
……何度も言っているように、私は沙都子ちゃんの幸せを願っています。
もし、再会がどんな形であっても……沙都子ちゃんは……受け止められますね?」
「な、なんですの? もしかしてわたくしの体が目当てですの?」
沙都子ちゃんが左右の腕を掴んで、身を固めた。
何か勘違いされたようだ。

「ふふ……単刀直入に言いましょう。
悟史君は生きています。そして……私は居場所を知っています」
「知ってますわ」
「へ?」
即答だった。

「にーにーも……同じ病気なんでしょう?」
「な、なぜ?」
「分かりますもの。兄妹をなめないでくださいませ……っていうのは嘘ですわ。
詩音さんも案外間抜けなんですのね。
あんな浮かれた顔していましたら、誰でもわかりますわ」
沙都子ちゃんは、そう言って笑った。
その端には涙があった。
本当は、信じきれなかったのだろう。
詩音さんのことだって、確証ではないのだから。

「悟史君は寝たきり生活だったので、まずリハビリを始めなければなりません。
若いので筋組織の回復は早いと思いますが……後遺症は考えられます。
今までどおりの生活が保障されるとは限りません……が、中にはそういう状態から回復するどころか、
以前より増強されたという例もありますから」
「に、にーにーが筋肉ムキムキになって帰ってきますの?」
「ええ、そうかもしれませんね」
私は冗談用の微笑を、沙都子ちゃんに投げかけた。
沙都子ちゃんは一緒になって、笑ってくれる。
この一瞬だけ……いつも、時が止まった気がする。

100:ふぁいと -stay hinamizawa- ◆DzyKP0eLn6
07/04/02 23:58:07 d5wTdL4S
「みー、沙都子、いっぱいお注射されてかわいそかわいそなのです」
「梨花? 居ましたの?」
「さっき来たばっかりなのです。もうお注射が終わったから、
入っていいといわれたのですよ」
そういいながら、梨花ちゃんは沙都子ちゃんに抱きついて、
頭を撫でていた。
微笑ましい光景だ。
ずっとずっと見ていたい。
でも……それも……雛見沢症候群が根絶されれば……

「入江も、かわいそかわいそなのです」
「へ? あははは、嬉しいなぁ」
突然の梨花ちゃんの手に、私はくすぐったいものを感じたけど、
それを受け入れた。
「いっぱいいっぱい撫でてあげますから」
「ありがとうございます」

「だから、泣くのはやめてほしいです。いい大人がみっともないですよ」
ドキッとした。
自分が涙を流していることさえ、気付かなかった。

「い、いえいえ、ひ、雛見沢症候群の、根絶は……私の、夢でしたから」
涙を流したことが分かったとたんに、
私の声は涙声になってしまう。
何とも不思議な体だった。
「だったら、笑うですよ。にぱー☆」
「に、にぱー☆」

「……入江、もう決まっていたことなのですよ」
「何がですか?」
私は涙をぬぐって、梨花ちゃんの顔を見た。
不思議と、十歳は大人びて見えた。

「入江が必ずすると念じたことは、
入江は必ず成すのです。
だから……どうか、念じてください。
お魎が入江をどこかには行かせないのです。
お魎だけじゃない。雛見沢の皆が、入江をこれからも必要とするのですよ。
走って転んだときは、誰に言えばいいですか?
お風邪を引いたときは、誰に言えばいいですか?
もし……誰かが大怪我をしたとき、神様に祈れとでも言いますですか?
神様は居ますが、成すのは人間なのですよ。
神様は最後の最後に、人差し指でほんの一押しするだけなのです。
特にここの神様は……生意気ですから」
そうして梨花ちゃんは、にっこり笑って言うのだ。

「ふぁいと、おーなのです」
「あはは、ふぁいと、おー」
私も同じように、やった。

ふぁいと -stay hinamizawa-―完―

101: ◆DzyKP0eLn6
07/04/02 23:59:58 d5wTdL4S
エロなしでゴメン。
タイトルでゴメン。
なぜか梨入でゴメン。

最後に。
生まれてきてごめんなさい。

102:名無しさん@ピンキー
07/04/03 00:11:23 7vMvr6qR
108個…。確か除夜の鐘も108。煩悩の数だなw
何はともあれGJ!!!!

103:名無しさん@ピンキー
07/04/03 00:18:23 iPJ2dtNi
>>101
GJJJJJJ!
エロがなくてもこういう展開もイイ!

104:名無しさん@ピンキー
07/04/03 00:18:48 v+qhxlqH
>>88
なんというシリアスとエロス…
詩音何様かと思いましたが、
魅音や梨花の心の動きがよかったです。

>>98-100
近頃入江フィーバーだなあw
エロと見せかけてシリアスになってほのぼので終わる構成の上手さにGJ!

105:名無しさん@ピンキー
07/04/03 00:34:10 VYFhMMbs
いや 皆さんすげーわ、飛ばしすぎ。保管庫の更新大変だな

106:雛後
07/04/03 00:57:31 n0hpH8L4
後半完成。
今から投下します。

さて、これは光輝くかけら。
きっと幸せな圭×梨が待っていることでしょう。

エロはちょっと薄目かもしれません。

また、「こんな空気が読める魅音なんて魅音じゃない!」
というかたも要注意…かも?

107:雛後
07/04/03 00:58:02 n0hpH8L4
皆の前での告白とお互いの気持ちを確かめ合ったその日の夕方、
俺と梨花ちゃんは古手神社の高台まで来ていた。
家は正反対だが、「送っていって」と言われたのは、
ゆっくり二人きりになれるようにレナたちが気を使ってくれたのだろう。
沙都子は悟史が静養している北条の実家へと帰っている。

「……圭一、本当によかったの?」
梨花ちゃんが俺を見上げて問いかけてくる。
帰り道は二人とも話さず、重い沈黙、というわけでもなく。
一緒に居るだけでも良い、そんな空気だった。
「何がだ?梨花ちゃん?」
「…その、私を選んで…。
 レナや魅音みたいにスタイルがいい訳じゃないし…」
視線を合わせられないのか、ふらふらと視線がさまよい、
夕日でより顔が赤くなっているように見える梨花ちゃんに笑ってやる。
「魅力なんて体型だけじゃないだろ。
 それに、俺が一番好きになったのが梨花ちゃんだった。
 それでいいだろ?」
「~~~~」
赤くなって何か言おうとしているが、いえない。
そんな顔も愛しいと思う。
「…それなら、圭一…。
 スタイルが関係ないのなら…、今、抱いて…」
囁く様に漏れた言葉に、今度は俺が固まる。
梨花ちゃんの瞳は明らかに期待が込められている。
「私も、好きな人に抱かれたい。
 私が今ここで生きていて、続いている事を証明して欲しい…」
梨花ちゃんが胸の中に抱きついてくる。
肩に手を置くと震えているのがわかった。
「わかった。
 じゃあ、梨花ちゃんの部屋が近いし、梨花ちゃんのへ…」
「っ!? それはいやっ、いやいやいやっだめだめだめだめっ!!
 私の部屋、片付けてないし散らかったままだしっ…」
真っ赤になってぶんぶんとものすごい勢いで否定された。
「じゃあ、どこで…」
「…このまま、じゃ…だめ…?
 今日は集会もないし、誰か来る予定もないからここでしても、誰も気がつかないわ」
そう言って梨花ちゃんは俺から離れると、服を脱ぎ始めた。

108: ◆eRDUfXaGp2
07/04/03 00:58:26 LTxG9UNO
明日にしようと思ったんだけど、私用で5日までパソコン使えない状況になっちゃったから悟史×詩音投下します。
なんか一日に2個も投下してごめん。他の職人さんも自分の事は気にせずばんばん投下してっちゃって下さい。



109:雛後
07/04/03 00:58:35 n0hpH8L4
圭一が、私を一番に選んでくれたこと。
現実感が薄いまま、一緒に古手の神社まで来た。
ここに来ても圭一が消えてくれないということはこれは幻でもなんでもなく、
現実なんだろう。
嬉しいと思う反面。どうして、とも考えてしまう。
だから、つい、圭一には意地悪な質問をしてしまう。
圭一が期待通りの答えをしてくれると、安心が体に満ちていく。
慌てたのは圭一が私の部屋で、と答えたこと。
今まではそれほど気にしていなかったのに、
圭一のことを気にし始めたら、とたんに恥ずかしくなった。
だから、必死で否定して…。ここですべてを晒し始めた。
とても、とても恥ずかしいけれど。
全部をあなたのものにして欲しくて。
全部であなたを感じたくて…


「梨花…ちゃん…」
梨花ちゃんが胸をはだけていく。
緊張しているからか、何度も失敗しながらはずしていく。
前のボタンを外しきったところで、俺は梨花ちゃんの手をつかんだ。
「圭一…?」
はだけた服から梨花ちゃんの肌が覗く。
ブラは付けていないようだった。
「梨花ちゃんの気持ちはわかったからな。
 任せっぱなし、ってはしたくない」
手をつかんだときは震えていて、頬を朱に染めていて。
そんな梨花ちゃんの体を引き寄せながら肌蹴た胸へと口付けを落とした。
「ひゃっ…」
びくっ、っと梨花ちゃんが腕の中でやや、大げさに反応する。
「大丈夫か…?」
「…うん、大丈夫…。ちょっとびっくりしただけ…。
 だけど、たっていられるかわからないから…」
梨花ちゃんは茂みに仰向けになるように座り込む。
「…来て…圭一…もっと、圭一を感じたい…」

110:雛後
07/04/03 00:59:07 n0hpH8L4
俺は梨花ちゃんの上に覆いかぶさるような格好で近づいて、唇を重ねる。
唇を重ねるだけじゃなく、梨花ちゃんの口の中へと舌を差し入れていく。
最初はびくっとして驚いていたようにしていたけれど、すぐに舌を返すように絡めあう。
梨花ちゃんの指が俺の服をはだけようとしているのがわかったのでそのまま肌蹴させていく。
肌に直に触れてくる梨花ちゃんの指が気持ちがいい。
お互いに肌の感触を確かめるように指をゆっくりと這わせていく。
鏡合わせのようにお互いの肌の感触を指で感じ、お互いの肌で指の感触を感じていく。
高まる鼓動にあわせるように肌を撫でるほどに興奮は高まっていく。
「…ふぁ…圭一の指が…気持ちいい…」
「梨花ちゃんの指も気持ち良いぜ」
お互いに服を脱がせるために肌を触れ合わせながら、
俺は梨花ちゃんのショーツを、梨花ちゃんは俺のズボンを手にかけ、脱がせていく…。
「「あ…」」
声が上がるのも同時。
俺は梨花ちゃんのショーツがかなりの湿り気を帯びていることに、
梨花ちゃんは俺のが、大きく固くなっていることに、
驚きの声を上げた。
「圭一…すごく、大きい…」
「梨花ちゃんが綺麗だからな。
 梨花ちゃんこそ、すごく濡れてるぜ…」
「……だって、圭一に触られてるだけで…、その、すごく、気持ちが良くて…」
真っ赤になってもじもじとしている梨花ちゃんのそこへ手を伸ばす。
「あ…圭一の指っ…ひゃぅっ…」
触れただけで、くちゅり、と水音が聞こえた。
調子に乗って、柔らかな下の唇を指でゆっくりと開かせていく。
胸よりもずっと熱くなって、湿り気を帯びているその場所を指でほぐしていくほどに、
梨花ちゃんの瞳が潤み、呼吸が荒くなっていくのがわかる。


私は壊れてしまったのだろうか。
「圭一ぃ…はぁっ…指だけじゃ…もっと、もっと触って欲しい…」
熱で浮かされたような頭は圭一に触って欲しい、ということだけが浮かぶ。
圭一に触られるたびに体に何かが駆け巡り、もっと欲しくなってしまう。
「ぁ…、そんな…圭一…」
首筋に圭一の口付けが落ちるほどぞくっと背中に走ると同時に敏感なところへの刺激。
それだけで、頭が真っ白になっていく。
勝手に腰が震える。
はしたない声が口から漏れる。
でも、それをとめる気はない。
私がこんなに圭一に触られて嬉しいんだって伝えたいから、
「圭一にも、お返し…」
圭一の首筋へ舌を這わせて舐めていく。
驚いたような圭一の顔。
「……ふふっ、え、あ、きゃぅっ…ふぁぁぁぁっ!?」
してやったり、と笑みを浮かべたところでもっと大きな衝撃が訪れて、大きな声が上がる。
わけがわからなくなっているところに、胸に濡れた感覚が訪れる。
びくびくと体が震えているところに胸までされて、
ただ、声を上げるしかなくなってしまう。
それでも、圭一と離れたくない、という思いから、圭一の頭を腕で抱きこむようにしてしまう。
このままだと何もわからなく…。

111: ◆eRDUfXaGp2
07/04/03 01:00:07 LTxG9UNO
あ、ごめん被ったorz
やはり5日ごろに投下する事にするよ。
紛らわしいことしてすまん。そして流れをぶったぎって本当すまんorz
圭梨wktkして待ってる!

112:雛後
07/04/03 01:00:25 n0hpH8L4
「あっ、ふぁっひゃぁぁぁぁぁっ!?」
ひときわ大きな嬌声が梨花ちゃんの口から漏れた。
はっとして我に返る。
梨花ちゃんの体にのめりこんでいて、かなり遠慮なく指を動かしていたかもしれない。
腕の中でぐったりとしている梨花ちゃんから慌てて離れようとしところで以外に強い力で引き寄せられた。
「梨花ちゃん、大丈夫か…?」
梨花ちゃんはこくこく、と頷きながら荒くなっている息を整えようとしている。
もしかして、これがイッたというやつなんだろうか。
「は…圭一、このまま、最後まで…ぁ…」
耳元で梨花ちゃんが囁いてくる。
俺のはすでにかたく、どうしようもなくなってる。
「梨花ちゃん、痛いだろうけど、我慢してくれよ」
「ええ、圭一のためなら、どんな痛みでも耐えてみせる…」
ここで引く、という選択肢はもう残っていない。
覚悟を決めればそのまま先ほどの愛撫で開ききっている梨花ちゃんのソコへ、俺のものを宛がい…。
ずるっ…
「あ、あれ…」「ふぁっ…」
すっかりと肉棒は硬くなっているのにすべる。
二度、三度と繰り返しても同じ。
だんだんと気が焦ってきたところで唇にぬくもりが伝わる。
「圭一…。落ち着いて。
 私も、圭一と結ばれたくてたまらないけど、我慢するから…」
その一言で深呼吸をひとつ。
改めて梨花ちゃんの顔を見れば梨花ちゃんの自然な笑みがこぼれた。
今度は、としっかりと場所を確認してから、梨花ちゃんの中へと進んでいく。
「うっ…ぐっ…ぃっ…」
ぎゅぅっと歯を食いしばって、中もぎゅぅっと締め付けられて、それでもその中に突き進むようにしていく。
これ以上進まない、というところまで進んだところで腰の動きを止めた。
はぁ。はぁ。と二人とも大きく息をする。
涙目になっているけれど、笑みを浮かべている梨花ちゃん。
梨花ちゃんの腕の力がこもり、口付けを求めてくるように感じる。
唇へ軽く口付けをして、そして互いに舌を伸ばし、求め合う。
「圭一…、圭一ので満たされてるのがわかる…」
「梨花ちゃん、梨花ちゃんが包み込んできてる」
薄暗くなってきているところでよくはわからないけれど、おそらく赤いのだろう。
色のついた液体がおれのの隙間から零れ落ちていく。

113:雛後
07/04/03 01:01:49 n0hpH8L4
梨花ちゃんの中をうがつ心地よさに我慢できずに腰を抜き差しを始めていく。
「ふぁっ…ぁ…圭一…、動いていいの…私で気持ちよくなって欲しい…」
「梨花ちゃん、ごめん、我慢できない」
梨花ちゃんを押し倒すような格好のまま、腰が動き始める。
始めはできるだけゆっくりと思っていたけれど、すぐにとまらなくなる。
「あっ…圭一、何っ、頭、しびれっ…」
狭くてきついはずなのに絡み付いてくるような錯覚。
もっともっと求めている、と思えば思うほどに未成熟なはずの体を十分に味わいたくなる。
「梨花ちゃんっ」
「圭一っ…圭一っ」
どんどん、獣のように梨花ちゃんの体を求め始めていく。
梨花ちゃんも最初こそ痛がるような様子を見ていたけれど…。
「圭一の、中っ強くこすられてっ、おかしくなるっ。
 圭一に満たされて、圭一だけのものになるのっ…」
梨花ちゃんを全部自分の色に染めたいとおもう。
そのためにこみ上げていくるものを我慢することは今の俺には考えることはできない。
「も、もう我慢できないっ…梨花ちゃん…くぉぉぉっ!!」
「圭一っ、お願い、全部全部おねがいっ…。圭一だけのものにしてっ!!」
こらえ切れなかった物を梨花ちゃんのなかへ思いっきり精を注ぎ込む。
びくびくっ、と全身を大きく震わせて強く俺に抱きついてきた後、ぐったりと全身の力が抜けていく。
「梨花…ちゃん…大丈夫か…?」
抱きついてはいるものの、息も荒く動かない梨花ちゃんへと心配をして声をかける。
顔を上げてにこり、と笑みを浮かべた梨花ちゃんの表情にほっとする。
「はぁ…はぁ…圭一…暖かい…」
半分ぬげた服と触れ合う肌と。
梨花ちゃんはまだつながったまま俺の胸に顔を埋める。
ここに自分が居る、という事を主張するように俺も梨花ちゃんのことを抱きしめていく。
梨花ちゃんの体の柔らかさを感じていたら、また…。
「ふぁっ…け、圭一…まだ…」
満足していないの?というように見上げてくる視線。
「本当に圭一はけだものになっちゃったのですね」
それでも、いや、と言われることはなく。そのまま身を任せてくれる。

その晩、二人ともくたくたになるまで思う存分に求めあった…。


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